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Patent Searching and Data


Title:
PARTIALLY SEAL-LESS DPF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084567
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a ceramic filter and ceramic filter manufacturing method that can increase the rate of flow inside pass-through cells, minimize the quantity of soot (particulate quantity) accumulated, suppress abnormal increases in the internal temperature during regeneration, and additionally realize improved regeneration limits and compatibility with PM emissions. The ceramic filter includes a multiplicity of honeycomb segments (2) that are joined to one another, wherein a multiplicity of circulation holes (7) is formed in honeycomb segments (2), and cells are constituted by entrances and/or exits of the multiplicity of circulation holes (7). Each honeycomb segment (2) includes a first influx hole (8) and a second influx hole (9), and furthermore, at least some of them include a pass-through cell (10), wherein the entrance and exit of said cell are not sealed, and a passage is formed through which a fluid can flow from the entrance to the exit of the cell.

Inventors:
MIZUTANI TAKASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073544
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
December 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NGK INSULATORS LTD (JP)
MIZUTANI TAKASHI (JP)
International Classes:
B01D46/00; B01D39/20; F01N3/02
Domestic Patent References:
WO2007094499A12007-08-23
WO2004113252A12004-12-29
Foreign References:
JPS5870814A1983-04-27
JP2007289926A2007-11-08
JPS61149714U1986-09-16
JP2005349269A2005-12-22
JP2004154647A2004-06-03
JPS603420A1985-01-09
JPS57201518A1982-12-10
JP2003307114A2003-10-31
JPS56129020A1981-10-08
JP2002256842A2002-09-11
JP2004130229A2004-04-30
JP3874258B22007-01-31
Other References:
SAE TECHNICAL SERIEZ 870010, February 1983 (1983-02-01)
See also references of EP 2241362A4
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Kazuhira (No.8 Kikuboshi Tower Building20-18, Asakusabashi 3-chome,Taito-ku, Tokyo 53, JP)
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Claims:
 多孔質の隔壁によって仕切られると共に複数のセルから形成されるハニカムセグメントであって、前記ハニカムセグメントの長手方向には排ガスの流路となる複数の流通孔が形成されるともに、前記セルが、前記排ガスの流路となる複数の流通孔の入口及び/又は出口として構成され、互いに接合した複数のハニカムセグメントを含み、
 各ハニカムセグメントは、前記セルの入口で目封止されると共に、前記セルの出口で開放される第一の流入孔と、前記セルの入口で開放されると共に、前記セルの出口で目封止される第二の流入孔と、を含み、
 さらに、前記セルの入口と出口とが目封止されずに、前記セルの入口から出口まで流体が流出可能に貫通形成されている貫通セルとを少なくとも一部含むセラミックフィルタ。
 前記貫通セルは、前記セラミックフィルタの中央部分に配置される前記ハニカムセグメントに多く形成されている請求項1に記載のセラミックフィルタ。
 前記貫通セルは、セラミックフィルタの外周部に位置するセグメント以外の、内周部に位置するハニカムセグメントに多く形成されている請求項1又は2に記載のセラミックフィルタ。
 前記貫通セルが規則的に形成されている請求項1~3のいずれか1項に記載のセラミックフィルタ。
 前記貫通セルが不規則に形成されている請求項1~3のいずれか1項に記載のセラミックフィルタ。
 前記セルには、両端とも目封止されている両端目封止セルが、さらに含まれて構成されている請求項1~5のいずれか1項に記載のセラミックフィルタ。
 前記貫通セルは、入口及び出口の両端とも目封止されずに形成されている請求項1~6のいずれか1項に記載のセラミックフィルタ。
 前記貫通セルは、その両端または一方の端部が目封止され、且つ、目封止された前記両端又は一方の端部の一部を貫通させた小貫通孔が形成されている請求項1~7のいずれか1項に記載のセラミックフィルタ。
 前記貫通セルの開口面積が、目封止のされていないセルの開口面積に対して20~100%である請求項7又は8に記載のセラミックフィルタ。
 前記セルの、入口側の断面形状と出口側の断面形状とが異なるように形成されている請求項1~9のいずれか1項に記載のセラミックフィルタ。
 前記セルの入口側の断面形状が八角形で構成され、前記セルの出口側の断面形状が四角セルで構成される請求項10に記載のセラミックフィルタ。
 前記目封止が千鳥状に形成され、その一部が貫通セルとして構成されている請求項1~11のいずれか1項に記載のセラミックフィルタ。
 前記千鳥状に形成される目封止の一部には、少なくとも両端目封止セルが含まれる請求項12に記載のセラミックフィルタ。
 前記貫通セルは、全セル数の2~40%を占める請求項1~13のいずれか1項に記載のセラミックフィルタ。
 請求項1~14のいずれか1項に記載のセラミックフィルタを製造するにあたり、前記流通孔の端部に前記目封止を形成する工程であって、フィルムを貼ってレーザーで穴をあける工程において、前記貫通セル以外のセルを作るところのみフィルムにレーザーで穴をあけて、目封止ペーストを押し込んで作るセラミックフィルタの製造方法。
 前記流通孔の端部に前記目封止を形成する工程であって、前記フィルムを貼ってレーザーで穴をあける工程において、千鳥状にレーザー孔をあける中で、目封止レス部を作るところのみレーザーで穴をあけず、目封止ペーストを押し込んで作る請求項15に記載のセラミックフィルタの製造方法。
 請求項1~14のいずれか1項に記載のセラミックフィルタを製造するにあたり、
 前記貫通セルを作る工程において、目封止を形成した後、前記目封止に貫通孔を設けることで貫通セルを作るセラミックフィルタの製造方法。
 前記貫通セルを作る成形方法において、目封止を千鳥状に形成した後、前記目封止に貫通孔を設けることで貫通セルを作る請求項17に記載のセラミックフィルタの製造方法。
 請求項1~14のいずれか1項に記載のセラミックフィルタを製造するにあたり、
 前記貫通セルを作る工程において、目封止を形成した後、その目封止の一部を抉り取ることで貫通セルを作るセラミックフィルタの製造方法。
 前記貫通セルを作る成形方法において、目封止を千鳥状に形成した後、その目封止の一部を抉り取ることで貫通セルを作る請求項19のセラミックフィルタの製造方法。
Description:
部分目封止レスDPF

 本発明は、DPF(ディーゼルパティキュレー トフィルタ、diesel particulate filter)、その他 捕集フィルタに用いられるセラミックフィ タに関する。このフィルタは、ディーゼル ンジン等からの排ガスに含まれているスー (soot)等のパティキュレート(particulate)を捕捉 て除去する。

 DPFは、特開昭56-129020号公報に記載される 炭化珪素等のセラミックからなる多孔質の ニカムセグメントがセグメントからなる接 層によって、複数接合された後、その周囲 コート材層により被覆される。このDPFは、 ィーゼエンジンの排気系に配置され、排ガ を浄化するために使用される。

 前述のDPFにおける各ハニカムセグメント 、多孔質の隔壁によって仕切られ、且つ軸 向に貫通する多数の流通孔を有している。 接する流通孔は、交互に目封止された一端 を有する。すなわち、流通孔は、一側の端 で開口している一方、他側の端部で目封止 れる。この流通孔と隣接する他の流通孔と 、他側の端部で目封止される一方、一側の 部で開口している。

 このような構造のDPFでは、排ガスが、開 している流通孔の端部から排ガスが流入し 多孔質の隔壁を通過して他の流通孔から流 する。排ガスが隔壁を通過する間に、排ガ 中のスートに代表されるパティキュレート 隔壁に捕捉され、排ガスが浄化される。

 このようなDPFでは、排ガスの浄化を継続 ることにより、スートが流通孔内に堆積し 経時的に圧力損失が増大して浄化効率が低 する。このため、スートを燃焼して除去す 再生を行う必要がある。この再生時におけ スートの燃焼熱によって、それぞれのハニ ムセグメントにおける排ガスの出口側の中 部分でもっとも高くなることがわかってお (刊行物「SAE Technical Seriez 870010」(1983年2月 刊行)参照)、このようなハニカムセグメント 再生中に、出口側の最高温度がハニカムセ メントの耐久温度以上となり、ハニカムセ メントにクラックが発生したり、担持され 触媒の劣化を招いたりして問題となってい 。

 とりわけ、セグメント構造からなるDPFで 再生時における最高温度の制御が問題とな ていた。すなわち、セグメント構造からな DPFでは、その接合部にスートが溜まらず、 た接合部は低熱伝導率・高熱容量になるた 、図9A~図9Cで示されるように、セグメント10 2の外周部は温度が低くなり、セグメント102 中央にヒートスポットができてしまう。し がって、この特有の温度分布により、セグ ントの出口端面が熱膨張により変形したり 引張応力がかかったりして、出口端面にク ックが生じやすいという問題が生じていた

 ところで、従来から、再生時におけるDPF 入口温度が一定以下となるように温度を調 したり、又は、再生時に供給する空気内の 素温度や空気流量を抑制したり、さらには ハニカムセグメントに堆積するスートの量 一定以上とならないように再生時期を調製 たり等、前述の問題を解決しようとする試 がなされてきた。例えば、次の特許文献2~4 ある。

 特許文献2では、開口部近傍に部分栓を設 け、パティキュレートの堆積による過剰な圧 力損失の発生を抑制また割れや溶損を防止す ることにより、問題解決を図らんとしている 。しかし、この特許文献2に示される部分栓99 では、例えば、図10に示されるように、PMが 々に堆積していき、再生前にPMで目詰まりし てしまい、逆にその部分栓近傍のPM密度が高 なり、再生時に通常の目封止部よりも温度 高くなってしまう。したがって、再生時に ける最高温度を十分に抑制し得るものでは く、セグメントの熱膨張による変形、さら は、クラックが生じやすいという問題に対 ての十分な対策となっていない。とりわけ 前述のセグメント構造ゆえの特異な温度・ 力分布から生じる問題に対しては、特許文 2では、一体成形であるがために、各セグメ ントに生じ得る特異な温度・応力分布をどの ように制御するかという技術思想の開示は全 く見られず、問題の解決に至っていない。

 特許文献3では、目封止部の少なくとも一 部に貫通孔が形成したものであり、一定の効 果はあると思われるが、捕集効率がパティキ ュレートの堆積によりばらつきが生じやすい 上、特許文献3では一体成形のハニカムであ て、セグメント構造からなるDPFが有する問 に対しては、不十分である。

 特許文献4では、軸方向に略平行に延びる 複数のセルを有するハニカム形状の担体基材 が排ガス流路に直列に複数個列設された排ガ ス浄化装置として構成されるが、この2個以 を直列に並べた構成では、再生を繰り返す ちに、後流DPFに堆積しているPMが完全に燃焼 せず、圧損が非常に高くなり、また繰り返し 後の再生時に後流DPFにて異常燃焼が起こり得 る等して、問題の解決には至っていない。

 以上のように特許文献1~4のいずれも、ハ カムセグメントの再生時に生じる問題、と わけセグメント構造における再生時の問題 対して十分な対応はなされておらず、更な 改良が求められている。

特開昭56-129020号公報

特開2002-256842号公報

特開2004-130229号公報

特許第3874258号公報 刊行物「SAE Technical Seriez 870010」

 本発明は上記問題点を解決すべくなされ ものであり、複数のセルから形成されるハ カムセグメントが備える複数の流通孔に、 らに、入口セルと出口セルとが目封止され いない貫通セルを設けることにより、貫通 ル内の通過流速を早くして堆積するスート (パティキュレート量)を少なくし、再生時 内部温度の異常上昇を制御でき、さらに、 生限界の向上とPMエミッションの対応とを実 現するセラミックフィルタ及びセラミックフ ィルタの製造方法を提供する。

 本発明により、以下のDPFが提供される。

[1] 多孔質の隔壁によって仕切られると共 複数のセルから形成されるハニカムセグメ トであって、前記ハニカムセグメントの長 方向には排ガスの流路となる複数の流通孔 形成されるともに、前記セルが、前記排ガ の流路となる複数の流通孔の入口及び/又は 出口として構成され、互いに接合した複数の ハニカムセグメントを含み、各ハニカムセグ メントは、前記セルの入口で目封止されると 共に、前記セルの出口で開放される第一の流 入孔と、前記セルの入口で開放されると共に 、前記セルの出口で目封止される第二の流入 孔と、を含み、さらに、前記セルの入口と出 口とが目封止されずに、前記セルの入口から 出口まで流体が流出可能に貫通形成されてい る貫通セルとを少なくとも一部含むセラミッ クフィルタ。

[2] 前記貫通セルは、前記セラミックフィ タの中央部分に配置される前記ハニカムセ メントに多く形成されている[1]に記載のセ ミックフィルタ。

[3] 前記貫通セルは、セラミックフィルタ 外周部に位置するセグメント以外の、内周 に位置するハニカムセグメントに多く形成 れている[1]又は[2]に記載のセラミックフィ タ。

[4] 前記貫通セルが規則的に形成されてい [1]~[3]のいずれかに記載のセラミックフィル タ。

[5] 前記貫通セルが不規則に形成されてい [1]~[3]のいずれかに記載のセラミックフィル タ。

[6] 前記セルには、両端とも目封止されて る両端目封止セルが、さらに含まれて構成 れている[1]~[5]のいずれかに記載のセラミッ クフィルタ。

[7] 前記貫通セルは、入口及び出口の両端 も目封止されずに形成されている[1]~[6]のい ずれかに記載のセラミックフィルタ。

[8] 前記貫通セルは、その両端または一方 端部が目封止され、且つ、目封止された前 両端又は一方の端部の一部を貫通させた小 通孔が形成されている[1]~[7]のいずれかに記 載のセラミックフィルタ。

[9] 前記貫通セルの開口面積が、目封止の れていないセルの開口面積に対して20~100%で ある[7]又は[8]に記載のセラミックフィルタ。

[10] 前記セルの、入口側の断面形状と出口 側の断面形状とが異なるように形成されてい る[1]~[9]のいずれかに記載のセラミックフィ タ。

[11] 前記セルの入口側の断面形状が八角形 で構成され、前記セルの出口側の断面形状が 四角セルで構成される[10]に記載のセラミッ フィルタ。

[12] 前記目封止が千鳥状に形成され、その 一部が貫通セルとして構成されている[1]~[11] いずれかに記載のセラミックフィルタ。

[13] 前記千鳥状に形成される目封止の一部 には、少なくとも両端目封止セルが含まれる [12]に記載のセラミックフィルタ。

[14] 前記貫通セルは、全セル数の2~40%を占 る[1]~[13]のいずれかに記載のセラミックフ ルタ。

[15] [1]~[14]のいずれかに記載のセラミック ィルタを製造するにあたり、前記流通孔の 部に前記目封止を形成する工程であって、 ィルムを貼ってレーザーで穴をあける工程 おいて、前記貫通セル以外のセルを作ると ろのみフィルムにレーザーで穴をあけて、 封止ペーストを押し込んで作るセラミック ィルタの製造方法。

[16] 前記流通孔の端部に前記目封止を形成 する工程であって、前記フィルムを貼ってレ ーザーで穴をあける工程において、千鳥状に レーザー孔をあける中で、目封止レス部を作 るところのみレーザーで穴をあけず、目封止 ペーストを押し込んで作る[15]に記載のセラ ックフィルタの製造方法。

[17] [1]~[14]のいずれかに記載のセラミック ィルタを製造するにあたり、前記貫通セル 作る工程において、目封止を形成した後、 記目封止に貫通孔を設けることで貫通セル 作るセラミックフィルタの製造方法。

[18] 前記貫通セルを作る製造方法において 、目封止を千鳥状に形成した後、前記目封止 に貫通孔を設けることで貫通セルを作る[17] 記載のセラミックフィルタの製造方法。

[19] [1]~[14]のいずれかに記載のセラミック ィルタを製造するにあたり、前記貫通セル 作る工程において、目封止を形成した後、 の目封止の一部を抉り取ることで貫通セル 作るセラミックフィルタの製造方法。

[20] 前記貫通セルを作る製造方法において 、目封止を千鳥状に形成した後、その目封止 の一部を抉り取ることで貫通セルを作る[19] 記載のセラミックフィルタの製造方法。

 本発明によれば、複数のセルから形成さ るハニカムセグメントが備える複数の流通 に、さらに、入口セルと出口セルとが目封 されていない貫通セルを設けることにより 貫通セル内の通過流速を早くして堆積する ート量(パティキュレート量)を少なくし、 生時の内部温度の異常上昇を制御でき、さ に、再生限界の向上とPMエミッションの対応 とを実現するセラミックフィルタ及びセラミ ックフィルタの製造方法を提供できるという 優れた効果を奏する。

図1は、本発明の一実施形態が適用され るセラミックフィルタを示した模式図であっ て、セラミックフィルタの斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態が適用され るセラミックフィルタを構成するハニカムセ グメントの一つを示した模式図であって、ハ ニカムセグメントの斜視図である。 図2に示したハニカムセグメントの断 を模式的に示した模式図であって、図2に示 れるA-A’断面図である。 図2に示したハニカムセグメントの断 を模式的に示した模式図であって、図2に示 れるB-B’断面図である。 図2に示したハニカムセグメントの断 を模式的に示した模式図であって、図2に示 れるC-C’断面図である。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを示した模式図であって、貫通セル が規則的に形成されたハニカムセグメントの 端面を示した図である。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを示した模式図であって、貫通セル が規則的に形成されたハニカムセグメントの 端面を示した図である。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを示した模式図であって、貫通セル が規則的に形成されたハニカムセグメントの 端面を示した図である。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを示した模式図であって、貫通セル が不規則的に形成されたハニカムセグメント の端面を示した図である。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを示した模式図であって、貫通セル が不規則的に形成されたハニカムセグメント の端面を示した図である。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを模式的に示した図であって、貫通 セル目封止なしの貫通セルを模式図であり、 ハニカムセグメントの端面側からみた一部拡 大平面図である。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを模式的に示した図であって、図6A 貫通セルをハニカムセグメントの軸心方向( 長さ方向)に断面した一部拡大平面図である 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを模式的に示した図であって、貫通 セル目封止ありの貫通セルを模式図であり、 円状の小貫通孔をハニカムセグメントの端面 側からみた一部拡大平面図である。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを模式的に示した図であって、貫通 セル目封止ありの貫通セルを模式図であり、 図7Aの貫通セルをハニカムセグメントの軸心 向(長さ方向)に断面した一部拡大平面図で る。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを模式的に示した図であって、貫通 セル目封止ありの貫通セルを模式図であり、 矩形状の小貫通孔をハニカムセグメントの端 面側からみた一部拡大平面図である。 本発明の一実施形態が適用されるセラ ミックフィルタを構成するハニカムセグメン トの一つを模式的に示した図であって、貫通 セル目封止ありの貫通セルを模式図であり、 図8Aの貫通セルをハニカムセグメントの軸心 向(長さ方向)に断面した一部拡大平面図で る。 従来のハニカムセグメント端面を模式 的に示した模式図である。 従来のハニカムセグメントの外周部の 温度が低く、セグメント中央にヒートスポッ トができてしまう様子を模式的に示した模式 図である。 従来のハニカムセグメントの外周部の 温度が低く、セグメント中央にヒートスポッ トができてしまう様子を模式的にグラフに示 したものある。 従来のハニカムセグメントの部分栓に スートが溜まる様子を模式的に示した模式図 であって、ハニカムセグメントの長さ方向断 面を示した模式図である。 再生限界値と端面全セルに占める貫通 セルの割合についての関係を示した模式図で ある。 PMエミッションと端面全セルに占める 通セルの割合についての関係を示した模式 である。

符号の説明

1:セラミックフィルタ、2:ハニカムセグメ ト、3:ハニカム、4:コート剤層、5:セル、6:多 孔質の隔壁、7:流通孔、8:第一の流通孔、9:第 二の流通孔、10,10A,10B,10C:貫通セル、11:目封止 、99:部分栓、101:スート、102:従来のDPF。

 以下、本発明のセラミックフィルタを実 するための最良の形態について具体的に説 する。但し、本発明はその発明特定事項を えるセラミックフィルタを広く包含するも であり、以下の実施形態に限定されるもの はない。

[1]本発明のセラミックフィルタの構成:
 本発明のセラミックフィルタ1は、図1~3に示 されるように、多孔質の隔壁6によって仕切 れると共に複数のセルから形成されるハニ ムセグメント2であって、ハニカムセグメン 2の長手方向には排ガスの流路となる複数の 流通孔7が形成されるともに、セルが、排ガ の流路となる複数の流通孔7の入口及び/又は 出口として構成され、互いに接合した複数の ハニカムセグメント2を含む。各ハニカムセ メント2は、セルの入口で目封止されると共 、セルの出口で開放される第一の流入孔8と 、セルの入口で開放されると共に、セルの出 口で目封止される第二の流入孔9と、を含む さらに、セルの入口と出口とが目封止され に、セルの入口から出口まで流体が流出可 に貫通形成されている貫通セル10とを少なく とも一部含むものとして構成される。

 具体的には、図1に示されるように、セラ ミックフィルタ1は、円柱形のハニカム3と、 ニカム3の周りに配置されたコート剤層4と 含む。ハニカム3は、互いに接合された複数 ハニカムセグメント2を含む。ハニカムセグ メント2は、接合層9によって互いに接合され 。ハニカムセグメント2の接合の後、ハニカ ム3は、外周部分で研削加工され、円形断面 楕円断面、三角断面、その他の断面となる ハニカム3の周囲は、コート剤層4によって被 覆され、セラミックフィルタ1になる。DPFと てのこのセラミックは、ディーゼルエンジ の排ガスの流路に配置されて、ディーゼル ンジンから排出されるスートを含むパティ ュレートを捕捉する。

[1-1]ハニカムセグメント:
 ハニカムセグメント2は、図1、図2に示され ように、接合材(接合材層4)を介して互いに 数接合されることにより、本実施形態のセ ミックフィルタ1を構成する。各ハニカムセ グメント2は、多孔質の隔壁6によって仕切ら 、さらに、複数のセルから形成される。ま 、各ハニカムセグメント2の長手方向には排 ガスの流路となる複数の流通孔7が形成され 。セルは、前記排ガスの流路となる複数の 通孔7の入口及び/又は出口として構成される 。ハニカムセグメントが備える流通孔7は、 口のセルが目封止されると共に出口のセル 開放されている第一の流入孔8と、入口のセ が開放されると共に出口のセルが目封止さ ている第二の流入孔9と、入口のセル及び出 口のセルが目封止されずに貫通している貫通 セルと、から概ね構成される。

 なお、組み合わされるハニカムセグメン の数は、必要に応じて適宜選択されること 好ましい。

[1-1-1]流通孔:
 流通孔7は、第一の流入孔8、第二の流入孔9 貫通セル10とから構成される。

[1-1-1-1]第一の流入孔と第二の流入孔:
 第一の流入孔8は、図2、図3A、図3B、図3Cで されるように、入口で目封止されると共に 出口で開放されている。また、第二の流入 9は、入口で開放されると共に出口で目封止 れる。このように、入口で目封止されると に、出口で開放される第一流入孔8と、入口 で開放されると共に出口で目封止される第二 の流入孔9とを設けることにより、効率よい 集を可能にする。

 ここで、第一の流通孔と第二の流通孔と 配列(配置)は、貫通セルを設けない箇所で 、排ガスを流入流出しパティキュレート(ス ト)の捕集を効率よく行うために、隣接させ ることが好ましいが、貫通セルを設ける場合 には、必要に応じた配列を採用することが好 ましい。具体的には、第一の流通孔と第二の 流通孔と間に貫通セルを設けて、第一の流通 孔/貫通セル/第二の流通孔の順で形成されて よいし、貫通セル/第一の流通孔/第二の流 孔/貫通セル、あるいは、貫通セル/第一の流 通孔/貫通セル//第二の流通孔/貫通セルの順 形成されてもよい。また、これらの配列に られず、第一の流通孔、第二の流通孔、貫 セルのそれぞれの割合を組み合わせするこ により、再生時の温度上昇を制御でき、か 、PMエミッションに耐え得るものであればよ い。

[1-1-1-2]貫通セル:
 本実施形態の備える貫通セルは、ハニカム グメントの長さ方向(軸心方向)に貫通形成 れたものをいい、排ガスが、セルの入口か 流入しセルの出口へ向けて流出できるよう 貫通して形成してある。すなわち、この貫 セルは、前述の第一流通孔及び第二流通孔 異なり、セルの入口及び出口(両端)が目封止 されずに貫通形成されているものが望ましい 。

 このように目封止されていない貫通セル 形成すると、入口又は出口に目封止という わば排ガスの流入流出を遮蔽する遮蔽壁が い分、流通孔内での排ガスの通過流速が早 なり堆積するスート量が少なくなる。その め、再生時の内部温度の異常上昇を抑制で る。前述したように、セグメント構造から るDPFでは、その接合部にスートが溜まらず また接合部は低熱伝導率・高熱容量のため セグメント外周部は温度が低く、セグメン 中央にヒートスポットができてしまい、こ 特有の温度分布により、セグメントの出口 面が熱膨張により変形したり、引張応力が かったりして、出口端面にクラックが生じ すいという問題が生じていた。しかし、こ 貫通セルを形成することにより、進入した ガスのほとんどが貫通セルの入口から出口 とそのまま通過して(流出して)スート等を 積せず、しかも通過する際の流速が早いた 、排ガス通過の際に生じる冷却効果と相俟 て、再生時の温度上昇を抑制できるといっ 優れた効果を発揮できるのである。したが て、セグメント構造からなるDPFの再生時に ける最高温度の制御が極めて容易に行える うになり本願発明の効果を奏することがで る。

 換言すれば、ハニカムセグメント内に貫 セルと、第一の流通孔と第二の流通孔とを み合わせて形成することにより、各ハニカ セグメントの段階で、セグメント構造ゆえ 特異な温度・応力分布による不具合を、共 して制御でき、再生限界を向上できるだけ なく、この各ハニカムセグメントを、複数 み合わせて形成されるハニカムセグメント 造体の段階で、さらに、セグメント構造ゆ の特異不具合を全体として制御でき、再生 界の向上を、全体として実現できる。した って極め細かい制御が可能となる。

 図3Cを参照しながら、貫通セル10について 具体的に説明する。図3Cに示されるように、 通セル10は、入口と出口とのセルに目封止 れていない状態で形成されている。すなわ 、貫通セル10の入口から進入した排ガスは、 障害となるいわば壁がないから貫通セル10の 通孔内における通過流速が早い。そのため ほとんどそのまま貫通セルの出口へと進み その出口から外に(排気管に)流出(移動)して いく。換言すれば、貫通セルの通過流速が早 いため、貫通孔内に進入した排ガスが有する パーティキュレート(スート)が、貫通孔内に 積されずに、次の工程で(排気管で)排出さ ることになる。而して、再生時に、燃料と るスートがないから、スートの燃焼による 部的な温度の異常上昇がなくなり、ハニカ セグメントにクラック等の弊害を防止でき 。したがって、各ハニカムセグメント内で 微妙な温度制御を、貫通セルを設けること けで可能となるから望ましい。

 なお、前述の「ほとんど(そのまま流出( 動))」するのは、実際には、入口と出口が目 封止されていない貫通セルであっても、前述 のブラウン拡散等の作用によって若干のPMが 通孔内に堆積するため、「ほとんど」とし 。ただし、このようなブラウン拡散が生じ も、貫通セルでは、目封止が形成される流 孔と比較して、貫通セルの貫通孔内に捕集 れるPM量は微量に抑えることができるため 本願の効果を奏することができる。加えて 貫通セルに捕集されずに排出されるPM量は、 ハニカムセグメントに占める貫通セルを形成 する割合を所望の範囲内とすることにより、 所望のPM量に抑制できることはいうまでもな 。

 さらに、貫通セルは、第一流通孔と第二 通孔と共働することにより、セグメント内 温度制御(調整)、とりわけ、再生時の温度 昇の制御が可能になるように形成されてい 。具体的には、図3A~図3Cに示されるように、 ハニカムセグメントが組み付けられたセラミ ックフィルタを排ガスの流路内に配置すると (図示せず)、貫通セル10の入口から流入孔7(貫 通孔)内に流入した排ガスは、貫通セル10の出 口から排出されるものや、前述のブラウン拡 散等の作用によって貫通セル10の多孔質の隔 6を通って隣接する第一流通孔8から出るも もあれば、さらに、多孔質の隔壁6を通って 二流通孔9或いは別の貫通孔10に入り、そこ ら外部に出ることになる。

 また、第二流通孔9から流入孔7(貫通孔)内 に流入した排ガスは、たとえば、図3A~図3Cの 端から各ハニカムセグメントの流通孔内に 入して右側へ移動し、第二流入孔9の出口か らは出ずに、隣接する第一流通孔8又は、第 貫通孔9から流出する場合もある。すなわち 排ガスは目封止されずに開放されている流 孔からハニカムセグメント内に流入すると に、目封止されていない出口から外に出る とになるからである。なお、図3A~図3Cでは ハニカムセグメントの左側端面が、排ガス 入口側となり、その右側端面が出口側とな ているが、この配置方法に限定されるもの はない。

 このように、ハニカムセグメント2は、多 孔質の隔壁によって区画されているウォータ ウォール型として形成されているから、排ガ スがその多孔質の隔壁を通過して他の流通孔 (出口側が開放されている)に移動し、右側端 から流出する。したがって、排ガスは、流 孔内を通過する際に、自重により流通孔内 落下等して捕集される他に、前述の隔壁を 過する際にも、隔壁に捕捉されて、排ガス 浄化される。

 なお、DPFでは、PMの捕集により、ハニカ セグメントの内部にパーティキュレート(ス ト)が経時的に堆積するため、DPFの圧力損失 が増大し、クラック等の弊害が生じかねない ため、パーティキュレート(スート)を燃焼し 再生する必要が生じることは前述した通り ある。

 また、貫通セルはハニカムセグメントの 央部分に多く形成されていることが好まし 。ハニカムセグメントの中央部分に貫通セ を多く形成する場合には、中央部分での排 スの通過流速が早くなるため、堆積スート 蓄積は、周辺部分よりも相対的に少なくな 。したがって、中央部分では、再生時のス トの燃焼によって発生する熱量を小さくす ことができる。これにより、再生時の温度 昇を低くでき、ハニカムセグメントにクラ クや触媒劣化を発生させることを防ぎ、ひ ては、セラミックフィルタの再生限界を向 させる。

 このように、貫通セルをハニカムセグメ トの中央部分又は内側部分に多く形成する のには、DPFの中心に配置されるハニカムセ メントに形成される貫通セルの配置率を、D PFの周辺部分又は外側部分に配置されるハニ ムセグメントに比べて高い配置割合にする 合の他、DPFの配置位置の関係なく各ハニカ セグメントの中央部分又は内側部分に形成 る貫通セルの配置率を高くするものも含ま る。前者のDPFの中心に配置されるハニカム グメントの貫通セルの配置率を高くしたも であれば、DPF全体としての総合的な温度制 を可能にでき、本願の効果を奏することが きるから好ましい。また、後者の各ハニカ セグメントの配置率を高くしたものであれ 、DPFが様々な形状として構成される場合に 、DPFの特性を十分に発揮し、本願の効果を することができるので好ましい。

 なお、ここでの「貫通セルの配置率」と 、DPF全体当たりの排ガスの入口側端面にお る所定の面積(中央部分と周辺部分)に対し 同面積内に存在する貫通セルの開口の面積 率、或いは、ハニカムセグメント1個当たり 排ガスの入口側端面における所定の面積(中 央部分と周辺部分)に対して同面積内に存在 る貫通セルの開口の面積比率をいう。さら 、「中央部分又は内側部分」とは、DPF或い ハニカムセグメントの端面の外形内にあっ 、前記端面の外形に対しての内部領域をい 。この中央部分は、端面の外形内で任意に 定してもよい。さらに「周辺部分又は外側 分」とは、端面の外形及び前記相似形の間 領域をいう。

 また、貫通セルは、セラミックフィルタ 外周部に位置するセグメント以外の、内周 に位置するハニカムセグメントに多く形成 れていることがより好ましい。前述したよ に、セラミックフィルタの内周部は、スー が蓄積し易く、そのため再生時の温度上昇 高くなりやすい。再生時の温度上昇が、ハ カムセグメントが絶え得る以上に過度に高 になると、ハニカムセグメントの破損等を き起こし易くなるからである。したがって 内周部に位置するハニカムセグメントに貫 セルを多く形成することにより、内周部に ートが溜まりにくくなり、再生時の温度上 を制御できるからより好ましい。

 また、前述のように、貫通セルをセラミ クフィルタの外周部に位置するセグメント 外の、内周部に位置するハニカムセグメン に多く形成されることにより、センサ等の 辺機器が不要で簡単な構造となり、煩雑な 御が不要となるから好ましい。

 また、貫通セルは、ハニカムセグメント に規則的に形成されていることが好ましい 規則的に貫通セルが配置形成されることに り、再生時の温度制御を容易に行うことが き、再生限界を向上させることができるか である。

 ここで、貫通セルが規則的に配置形成さ る具体的な例としては、例えば、図4A~図4C 示されるものがある。図4Aは貫通セルが矩形 状に配置形成されるものであり、図4Cは貫通 ルが十字状に配置形成されているものであ 。これらに見られるように、貫通セルが形 されることにより、各ハニカムセグメント 特性に応じた貫通セルを形成できるため、D PFの特性を発揮できるから好ましい。

 なお、前述のような、線状等が単一に形 されるものに限らず、図4Bに示されるよう 、線状と矩形状からなる貫通セルが組み合 されて規則的に配列されるもの等も、規則 に形成されている貫通セルに含まれる。

 また、貫通セルは、不規則に形成されて るものも好ましい形態の一つである。例え 、複数のハニカムセグメントが接合されて 成される本実施形態のセラミックフィルタ は、全てのハニカムセグメントが、フィル の中心部に配置され接合されるわけではな 。例えば、ハニカムセグメントが縦4×横4の 構成からなるセグメント構造から形成される フィルタでは、中心部に位置するハニカムセ グメントが4つであり、外周部には、12個のハ ニカムセグメントが配置され接合される。こ のような場合には、中心部に配置されるハニ カムセグメントに含まれる貫通セルの配置割 合と、外周に配置されるハニカムセグメント に含まれる貫通セルの配置割合が同一のもの でだけでなく、外周部の貫通セルの割合が相 違するものも形成される方が、フィルタ全体 としての特性を相乗的に向上させることがで きるので好ましい。

 また、形状や大きさ等様々な特性に対応 たDPFを成形する場合には、貫通セルが不規 に形成される方が、DPF全体の性能を引き出 やすい場合もある。セラミックフィルタは 真円、楕円のものだけでなく、その形状は 々なものがある(たとえば、三角形断面、六 角形断面等)。このような場合に、外周に配 されるハニカムセグメントが、中心と比較 て、その形成される貫通孔が不規則に形成 れた方が、各ハニカムセグメント内の温度 御を容易にするだけでなく、各ハニカムセ メントを接合して形成したフィルタとして 、制御もそれぞれのハニカムセグメントの 性に連関して、協働した全体として効率よ 発揮できるのである。

 ここで、図5A~図5Bは、貫通セルが不規則 配置形成されているものを示した模式図で る。図5A~図5Bに示されるように、貫通セル10 、線状や矩形状に配列されずに、文字通り 規則に配列され、各ハニカムセグメントと ての局所的な温度制御のみならず、全体と ての温度制御を共働して行うことができる

 さらに、セルの両端が目封止されている いわゆる両端目封止セルが形成されること 好ましい形態の一つである。前述した第一 通孔、第二貫通孔、貫通セルの他に、さら 、このような両端目封止セルが形成される とにより、スートの蓄積量、排ガスの流入 度、流入量を調整でき、ハニカムセグメン 全体としてのクラックや触媒劣化等を防ぐ とができ、これらの弊害を防止できること より、セラミックフィルタ全体としての再 限界の向上や、フィルタ全体の特性を向上 きるから好ましい。

 また、貫通セルは、入口及び出口の両端 も目封止されずに形成されていることが好 しい。貫通セルが入口及び出口の両端とも 封止されずに形成される場合には、目封止 工程がないため、生産工程が簡素化でき、 らに、貫通孔内におけるスート量の蓄積を 力抑えることができるため、好ましい。

 また、貫通セルのその両端又は一方の端 が、目封止され、且つ、目封止されたその 端又は一方の端部の一部を貫通させて小貫 孔を形成した貫通セルとして形成されるこ も好ましい形態の一つである。これまで説 した貫通セルの他に、セルの両端或いはい れかの端部が目封止され、さらに目封止さ たその両端又は一方の端部の一部を貫通さ て小貫通孔を形成した貫通セルも、貫通セ に含む趣旨である。このような目封止に小 通孔を設けた貫通セルを、さらに、ハニカ セグメントに形成すると、排ガスの貫通孔 での通過流速を極め細やかに制御できるの 好ましい。すなわち、DPFを構成する各ハニ ムセグメントの貫通セルは、排ガスの通過 速が全て一律である必要はない。すなわち 外周に配置されるハニカムセグメントでは DPFの中央に比べDPFの構造上、再生時の最高 度が高くてもクラック等に耐え得る構造で る場合が多い。ハニカムセグメントのDPF内 位置により、スートの蓄積量が異なり、ま 、DPFの中心部の方が高温になりやすいから ある。そのような場合には、この外周に配 されるハニカムセグメントに形成される貫 セルでは、中央に配置されるハニカムセグ ントに形成される貫通セルに比べ、貫通孔 でのスートの蓄積量が多い方が、DPF全体の 性を引き出せる。したがって、貫通セルに 封止を設けて小貫通孔を形成することより 前述のような排ガスの通過流速及びスート 蓄積量をコントロールできるようにした。

 換言すれば、貫通セルの両端が目封止さ ていなければ、貫通セルの流入速度が目封 された貫通セルに比べ早いため、貫通セル にスートがブラウン拡散により堆積される 僅かなスート量や、隣接する流通孔内に移 した排ガスを除いて、貫通セルの入口から 入し貫通セルの出口へと流出する。したが て、スート量の蓄積が極僅かに抑えられる ら、再生時の最高温度が容易に制御でき、 生限界を向上させることができる。

 他方、貫通セルのその両端又は一方の端 が、目封止され、且つ、目封止されたその 端又は一方の端部の一部を貫通させて小貫 孔を形成した貫通セルとして形成される場 には、前述の目封止が全くされていない貫 セルと比較して貫通孔内の流入速度が遅く り、スート量の蓄積も増える。しかし、前 と比較してスート量が増えても、完全に貫 セルの両端を目封止したものではないから 完全に目封止されたものに比べて、依然と て、スート量の蓄積を最小限に抑えること 可能であり、局所的に耐え得る最高温度に 易に制御しやすい。したがって、再生限界 向上できる。

 ここで、「貫通セルの目封止を一端」と るのは、セルの他方の端部を目封止せず、 方の端部のみ目封止し、その目封止した端 に小貫通孔を形成したものも、スート量を 御する上で効果的であるから、本願の実施 態に含める趣旨である。このように貫通セ を形成することにより、たとえば、排ガス 入口となる流入口を目封止せず、出口を目 止して小貫通孔を形成する場合には、目封 しないものと比較して、開口率は下がるか 、排ガスの出口付近の流速は落ち、スート 蓄積量は出口付近よりも入口側で多くなる さらに、粒径が大きいスートについても、 径が大きい程重量があるため、入口付近で 積されやすい。したがって、再生時のハニ ムセグメントの出口付近でスート量が少な ことにより、再生時のハニカムセグメント 口付近の温度上昇を抑制することができる

 例えば、排ガスの入口となる流入口を目 止して小貫通孔を形成し、出口を目封止せ に貫通セルを形成すると、貫通セルの入口 のセルが完全に開口してはいないものの貫 しているから、貫通セル内へ進入する排ガ の進入量はゼロではない。しかし、小貫通 を形成した貫通セルに進入する(流入する) ート量は、再生時の最高温度がクラック限 を超える程には進入せず、貫通セル内への ート量の蓄積を抑制できることができ、捕 効果を上げながら、排ガスが流通孔内を通 する際に生じる冷却効果と相俟って、同時 再生時の温度上昇を抑制できるといった優 た効果を奏することができるのである。加 て、このように貫通セルとセグメント構造 が組み合わせて構成されることにより、セ メント構造により、通常生じ得る接合材の 容量や熱伝導率、スート分布等により一体 造には見られない特異な温度分布、複雑な 度分布を、貫通セルに目封止を施し、さら 、小貫通孔を形成することにより、きめ細 い温度制御が可能となり本願の効果を奏す ことができるので、より好ましい形態の一 と言える。

 また、排ガスの出口となる流入口を目封 して小貫通孔を形成し、入口を目封止せず 貫通セルを形成すると、目封止しない貫通 ルに比べ排ガスの通過流速が遅いものの、 封止した第一流通孔、第二流通孔に比べ、 ガスの通過流速は早い。したがって、第一 通孔、第二流通孔にくらべスート量の蓄積 少ないが、目封止しない貫通セルに比べ多 なり、再生時の温度上昇の微妙な制御が可 になる。

 なお、貫通孔の開口面積は、全ての流通 で同一とする必要はなく、開口面積の異な 流通孔が混在するようにしてもよい。フィ タの排気ガス出口側の目封止部近傍におい 特に温度上昇するので、排気ガス入口側よ も出口側において、より目封止部の熱容量 増大させることが好ましい。

 ここで、この「小貫通孔を形成した貫通 ル」は、(1)単一のハニカムセグメント内に 「目封止されていない貫通セル」と共に組 せて形成されてもよいし、(2)単一のハニカ セグメント内に「小貫通孔を形成した貫通 ル」のみ形成してもよいし、(3)単一のハニ ムセグメント内に「目封止されていない貫 セル」のみ形成し、さらに別のハニカムセ メントに「小貫通孔を形成した貫通セル」 み形成し、それぞれのハニカムセグメント 組み合わせてDPFを成形してもよい。このよ な小貫通孔を形成した貫通セルは、貫通セ の両端が目封止されていない貫通セルに比 、小貫通孔を形成させることから、あらた 作業が必要となるため、適宜必要に応じて 目封止がない貫通セルと組み合わせること より好ましい。

 なお、「小貫通孔」の形成方法としては 例えば(1)流通孔の端部に目封止部を形成す 工程において、流通孔の端部に目封止部と るセラッミクペーストを注入した後、セラ ックペーストの一部分に流体を吹き付ける とにより形成してもよいし、(2)たとえば、 通孔の端部に、目封止部となるセラミック ーストを注入する際又は注入した後、セラ ックペーストに棒状の熱可塑性有機物又は 状の可燃物を挿入し、その後、過熱するこ によって、前記棒状の熱可塑性有機物を溶 、流出させるか、又は、前述の棒の可燃物 燃焼・消失させることにより、目封止部に 通孔を形成してもよい。また、(3)流通孔の 部に目封止部となるセラミックペーストを 入した後、板状の台に複数の突起を装着し 空け治具を押し付けることにより、形成し もよいし、また、(4)流通孔の端部に目封止 となるセラミックペーストを注入した後、 ラミックペーストの一部分にレーザーを照 することにより、目封止部に貫通孔を形成 てもよい。

 さらに、図6A~図6B、図7A~図7B、及び、図8A~ 図8Bを参照しながら小貫通孔の開口形状につ て、説明する。ここで、図6A~図6Bは、目封 なしの貫通セル10Aを模式的に示したもので り、図6Aはハニカムセグメントの端面側から みた一部拡大平面図であり、図6Bは、図6Bは ニカムセグメントを軸心方向(長さ方向)に断 面した一部拡大平面図である。また、図7A~図 7Bは、目封止の貫通セル10Bを模式的に示した のであり、図7Aは目封止あり貫通セルを模 的に示したものであり、円状の小貫通孔を ニカムセグメントの端面側からみた一部拡 平面図である。図7Bはハニカムセグメントを 軸心方向(長さ方向)に断面した一部拡大平面 である。図8A~図8Bは目封止の貫通セル10Cを 式的に示したものであり、目封止あり貫通 ルを模式的に示したものであり、図8Aは、矩 形状の小貫通孔をハニカムセグメントの端面 側からみた一部拡大平面図である。図8Bはハ カムセグメントを軸心方向(長さ方向)に断 した一部拡大平面図である。

 図6A、Bに示されるように、貫通孔が目封 されていない貫通セルが形成される場合に 貫通セルの有する開口部は最大となる。し がって、このように貫通セルを形成するこ により、再生時の温度低減という効果を奏 ることができるため好ましい。他方、図7A 示されるように目封止した後に貫通孔を丸 状に貫通形成したり、図8Aに示されるように 矩形形状に貫通形成したり、する場合には、 開口部と目封止部材の間には段が形成され、 目封止されない貫通セルに比べて再生時の温 度低減という点では若干劣るものの、捕集効 果を上げながら、排ガスが流通孔内を通過す る際に生じる冷却効果と相俟って、再生時の 温度上昇を抑制できるといった優れた効果を 奏することができ、きめ細かい温度制御が可 能となり好ましい。

 また、貫通孔のサイズは必要に応じて適 選択されることが好ましい。すなわち、貫 セルのサイズが大きいほどPM堆積による閉 までのPM許容堆積量が多くなるため好ましく 、貫通セルのサイズが小さいほど、捕集効率 が向上するため好ましいからである。ただし 、過度に大きいものであったり、又は過度に 小さいものであったりする場合には、本願の 効果を発揮しづらくなるため、所望のハニカ ムセグメント、或いは、所望のDPFになるよう に必要に応じて、適宜適度に選択されること が好ましい。

 また、貫通セルの開口面積が、目封止の れていないセルの開口面積に対して20~100%で あることが好ましい。すなわち、両端または 一方の端部が目封止され、且つ、目封止され た前記両端又は一方の端部の一部を貫通させ た小貫通孔が形成されている場合には、小貫 通孔が形成された貫通セルのサイズがセル開 口サイズの20%以下であると、PM堆積量が3g/L以 下でPM堆積により貫通孔が閉塞してしまい、 生時の温度低減効果が得られないからであ 。すなわち、再生時の温度上昇が高くなり ハニカムセグメントにクラックや触媒劣化 発生させるおそれがあるから、好ましくな 。なお、貫通セルの開口面積が100%である場 合には、目封止を形成しない貫通セルを形成 する場合と同じとなる。

 また、セルの、入口側の断面形状と出口 の断面形状とが異なるように形成されるこ も好ましい形態の一つである。貫通孔内で 排ガスの通過流速がコントロールし易くな 、蓄積され得るスート量を調整し易くでき 。したがって、再生時の温度上昇のきめ細 い制御を可能になる。

 より好ましいのは、セルの入口側の断面 状が八角形で構成され、前記セルの出口側 断面形状が四角セルで構成されることであ 。いわゆる(入口が)八角形-(出口が)四角形 ザインからなるセルは、圧損を低減できる 果があり、これらのデザインからなるセル 前述の貫通セルを組み合わせても本願の効 が得られるため、好ましい形態の一つであ 。

 なお、八角形-四角形で構成させるセル構 造では、(1)出口側目封止(八角形目封止)が貫 セルとして構成される場合、(2)入口側目封 (四角形目封止)が貫通セルとして構成され 場合がある。

 具体的には、出口側目封止(=入口セルの 端)が貫通セルの場合には、八角形で構成さ る入口セルは出口セルと共有する隔壁の面 が四角形のみで構成されるセル構造に比べ さいため、壁と透過する流速が高く、壁透 圧損が高くなる。また、その形状が八角形 え断面積が大きいので、管路を通過する際 慣性抵抗が小さくなる。而して、壁を透過 る抵抗と慣性抵抗のバランスで、前者がよ 高く後者がより低いということは、壁を透 せずに、より流体は下流へ流れていこうと る。その場合、出口目封止近傍の壁で多く 過するため、出口目封止近傍に多くのスー が堆積し、再生時に出口側が高温になりや い。よって、出口側に貫通セルを施すと再 時の高温の抑制率がより大きくなる。

 また、入口側目封止(=出口セルの上流)が 通セルの場合には、出口セルは流路断面積 小さいため管路通過の慣性抵抗が高いため 圧損が高くなる。よって、貫通セルを施す で圧損を大きく低減することが出来る。

 また、目封止が千鳥状に形成され、その 部が貫通セルとして構成されていることが ましい。目封止部容積が増えることで、高 容量化が可能となり、再生時の温度上昇の 御がし易くなるため好ましい。このように 封止が千鳥状に配置されていると、入口セ と出口セルとが常に交互に並んでいるため 入口から入った流体は4面に流出することが 出来る。これに対して、千鳥状ではなくどち らかが連続的に並んで構成される場合には、 その間の隔壁を流体は通過することはない。 つまり、目封止が千鳥状に形成される場合に は、流体が隔壁を通過する面積を最も大きく する事ができるので好ましい。換言すれば、 その千鳥状のデザインに貫通セルを配置する と、各セルの通過流速が均一に近いため、捕 集効率を高く維持することができ、また、PM 積分布も均一に近づくため再生限界も高く る。

 また、千鳥状に形成される目封止の一部 は、少なくとも両端目封止セルが含まれる とが好ましい。前述の構成に加えて、さら 、目封止部容積が増えることで、高熱容量 が可能となり、再生時の温度上昇の制御が 易くなるためより好ましい。

 貫通セルは、全セル数の2~40%を占めるこ が好ましい。貫通セルが、全セル数の2~40%に なるように形成することで、貫通セル内を通 過するガスによる冷却効果とスート堆積分布 の調整ができ、再生限界を向上させ、PMエミ ションについても所望の数値範囲内になる ら好ましい。また、より好ましいのは、貫 セルが全セル数の4~30%を占めるように形成 れることである。貫通セルが、全セル数の4~ 30%になるように形成することで、貫通セル内 を通過するガスによる冷却効果を発揮すると 共に、スート堆積分布の調整を十分に行うこ とができるから、再生限界をより向上させる とともに、PMエミッションについてもより所 の数値範囲内になり好ましい。さらに、好 しいのは、貫通セルが全セル数の5~20%であ 。このように貫通セルを全セル数に占める 望の範囲にすることで、さらに好ましい再 限界の向上を実現でき、PMエミッションにつ いてもより好ましい数値範囲を得ることがで きる。

[1-1-2]ハニカムセグメントのその他の構成:
 ハニカムセグメントの形状としては、特に 定されるものではなく、ハニカム構造体の 状構造の中心軸に垂直な断面形状(底面の形 状)としては、四角形等の多角形、円形、楕 形、長円形、異形等である。また、セルの 面形状も特に限定されるものではなく、三 形、四角形、六角形、八角形、円形、ある はこれらの組合せとして形成してもよい。

 ハニカムセグメントは、材料として強度 耐熱性の観点から、コージェライト(cordierei te)、ムライト(mullite)、アルミナ(alumina)、スピ ネル(spinel)、炭化珪素、炭化珪素-コージェラ イト系複合素材、珪素-炭化珪素複合材、窒 珪素、リチウムアルミニウムシリケート(lith ium aluminum silicate)、チタン酸アルミニウム、 Fe-Cr-Al系金属からなる群から選択される1種も しくは複数種を組み合わせた材料を使用する 。

 ハニカムセグメントの製造では、上述し 中から選択された材料にバインダ、界面活 剤や水等を添加して、可塑性の坏土とする バインダは、例えば、メチルセルロース(met hylcellulose)、ヒドロキシプロポキシルセルロ ス(hydroxypropoxylcellulose)、ヒドロキシエチルセ ルロース(hydroxyethylcellulose)、カルボキシメチ セルロース(carboxylmethylcellulose)、ポリビニル アルコール(polyvinylalcohol)を使用する。この坏 土は押出成形されて、隔壁によって仕切られ 且つ長手方向に貫通する多数の流通孔を有す るハニカム構造となる。このハニカム構造は 、マイクロ波、熱風等によって乾燥された後 、焼結されて、ハニカムセグメントを作製す る。

 接合層は、材料として、無機粒子を繊維 コロイダルゾルの混合物を使用する。無機 子は、例えば、セメントを始めとして、炭 珪素、窒化珪素、コージェライト、アルミ 、ムライトである。コロイダルゾルは、例 ば、コロイダルシリカ、コロイダルアルミ である。接合材は、この混合物に、必要に じて金属繊維等の金属、造孔剤、各種セラ ックスの粒子などを添加した材料を使用す 。

[2]本実施形態のセラミックフィルタの製造方 法:
 以下、本実施形態におけるセラミックフィ タの製造方法を実施するための最良の形態 ついて、図面を参照しながら具体的に説明 る。但し、本発明はその発明特定事項を備 るセラミックフィルタにおける貫通孔の形 方法を広く包含するものであり、以下の実 形態に限定されるものではない。

 本実施形態におけるセラミックフィルタ 製造するにあたり、図1~3に示されるように 流通孔7の端部に目封止を形成する工程であ って、フィルムを貼ってレーザーで穴をあけ る工程において、貫通セル10以外のセルを作 ところのみフィルムにレーザーで穴をあけ 、目封止ペーストを押し込んでセラミック ィルタ製造することが好ましい。とりわけ 流通孔7の端部に目封止を形成する工程であ って、フィルムを貼ってレーザーで穴をあけ る工程において、千鳥状にレーザー孔をあけ る中で、目封止レス部を作るところのみレー ザーで穴をあけず、目封止ペーストを押し込 んでセラミックフィルタを製造することがよ り好ましい。

 具体的には、ハニカム成形体の所定のセ の一方の端面側(或いは両端側)の開口部を 封止材料(図3A~図3C参照)によって封止するこ により目封止ハニカム成形体を得る工程で われる。流通孔の端部に目封止を配設(形成 )する方法としては、まず、マスキング副工 においてフィルムをハニカム成形体の端面 配置する。このフィルムはポリエステルフ ルムを使用することができる。フィルムの 面には粘着剤を塗布し、ハニカム成形体の 面に貼着する。次に、NC走査可能なレーザー 装置にて、ポリエステルフィルムを貼着した ハニカム成形体の端面の、所定のセルの開口 部に相当する部分を穿孔する。穿孔した際に 、フィルムが溶ける影響で、穿孔した孔の周 囲が盛り上がる。

 目封止を千鳥状に形成する場合には、前 の所定のセルの開口部に相当する部分は、 鳥状に穿孔することが好ましい。

 次に、穿孔されたフィルム(千鳥状に穿孔 されたフィルム)を貼着したハニカム成形体 、上述した目封止材料を貯留した貯留容器 に圧入して、フィルムの孔から、貯留容器 の目封止材料をセル内に充填して配設する 所定量の目封止材料を配設した後、ハニカ 成形体を貯留容器から取り出す。このよう して目封止ハニカム成形体を得ることがで る。

 ここで、目封止材料を配設する場合には 一方の端面(或いは両端)において千鳥状に 設してもよいし、図示は省略するが、例え 、目封止材料を所定の領域に密集させるよ に配設してもよいし(図示は省略)、また、一 方の端面(或いは両端)において目封止材料を 状や同心円状や放射状に配設してもよく、 々なパターンに形成することも可能である

 また、ハニカム成形体の外周側のセルを て目封止して、角部の欠けを防止してもよ 。この場合には、両方の端面ともに目封止 料を配設してもよいし、どちらかの片方の 面のみに配設してもよい。

 なお、ハニカム成形体に目封止材料を配 する場合には、ハニカム成形体と目封止材 とのそれぞれの材料を同一にしたとしても 実際に焼成を行った場合に焼成収縮率が同 になるとは限らない。この原因としては、 えば、成形原料を押出成形したハニカム成 体は、原料粒子が配向していることや、ハ カム成形体の隔壁の厚さと目封止材料の寸 との間に隔たりがあること、さらに、目封 材料は乾燥時の収縮が大きいこと等が考え れる。このため、本実施の形態の目封止ハ カム構造体の製造方法においては、予め、 料の配合割合や原料粒子サイズを適宜調整 て、それぞれの焼成収縮率が適切な値とな ように設定する。通常の目封止ハニカム構 体では、その外周を加工して外壁を新たに 覆形成することから、ハニカム成形体と目 止材料との焼成収縮率の差にはある程度の 容範囲がある。

 また、目封止材料を低熱容量化すること より、焼成時に温度差が付き難くすること でき、以下の焼成工程において、より均一 焼成を実現することができる。目封止材料1 7を低熱容量化する方法としては、例えば、 封止材料の充填方向の長さを短くすること 、目封止材料を高気孔率化すること等を挙 ることができる。目封止材料の充填方向の さは、好ましくは5mm以下、さらに好ましく 3mm以下とする。なお、目封止材料17を高気孔 率化することと組み合わせることにより、さ らに高い効果を得ることができる。

 また、目封止材料を低熱容量化する別の 法としては、図3B、図3Cに示されるように、 充填した目封止材料に窪みを形成してもよい し、充填した目封止材料内部に空洞や空隙を 形成してもよい。窪みを形成する方法として は、目封止材料を構成するスラリー中の水分 を多くして、このスラリーをセルに充填した 後に起きるヒケ現象を利用できる。また、高 粘度の状態で目封止材料をセルに充填するこ とで、目封止材料とハニカム成形体の隔壁と の間に空隙を形成することも利用できる。

 目封止材料内部に空洞や空隙を形成する 合には、多孔質原料や多孔質原料に含まれ 造孔材によって形成される細孔よりも大き 体積を有する空洞や空隙を目封止材料内部 形成する。目封止材料を構成するスラリー に気泡を発生させた状態で用いることによ 、このような空洞や空隙を容易に形成する とができる。また、ヒケ現象が起きた後で 度、スラリーをその上から充填してもよい 空洞や空隙の形状はどのような形でもよく 目封止材料の低熱容量化に寄与できるだけ 体積が確保することができればよい。なお 上述した目封止材料を低熱容量化する方法 ついては、単独で用いても組み合わせて用 てもよい。

 目封止材料を乾燥方法としては、ハニカ 成形体の目封止材料が配設された側の端面 熱風(例えば、120℃)を当ててフィルムを剥 ずに約5分乾燥する。熱風送風機、ホットプ ート、遠赤外線乾燥機等で乾燥は可能であ 。このようにして目封止ハニカム成形体を る。

 本実施形態における封止部材は、ハニカ 状のフィルタ基体における複数の貫通孔を 一の端面で千鳥格子状に封止し、かつ他の 面で一の端面で封止した貫通孔と異なる貫 孔を千鳥格子状に封止して形成してもよい これにより、いずれか一の端面から導入さ た排ガスが第一の流入孔、第二の流入孔の ずれかを区画する隔壁を、あるいは、貫通 ルを区画する隔壁を通過させることができ 排ガス中の微粒子(パティキュレート)を捕 、除去することができる。

[3]本実施形態のセラミックフィルタの製造方 法:
 本実施形態におけるセラミックフィルタを 造するにあたり、図1~3に示されるように、 通セル10を作る工程において、目封止11を形 成した後、前記目封止に貫通孔を設けること で貫通セルを成形することが好ましい。とり わけ、貫通セルを作る成形方法において、目 封止を千鳥状に形成した後、目封止に貫通孔 を設けることで貫通セルを作ることが好まし い。

 具体的には、本実施形態のセラミックフ ルタにおける貫通セルの形成方法では、目 止を形成した後、前記目封止に貫通孔を設 る点で、前述した[2]セラミックフィルタの 造方法と相違する。すなわち、図3Aから図3B に示されるように、流通孔7の端部に目封止11 を配設(形成)する方法として、まず、マスキ グ副工程においてフィルムをハニカム成形 の端面に配置し、フィルムの片面には粘着 を塗布し、ハニカム成形体の端面に貼着し NC走査可能なレーザー装置にて、ポリエス ルフィルムを貼着したハニカム成形体の端 の、所定のセルの開口部に相当する部分を 孔する。さらに、穿孔されたフィルム(千鳥 に穿孔されたフィルム)を貼着したハニカム 成形体を、上述した目封止材料を貯留した貯 留容器内に圧入して、フィルムの孔から、貯 留容器内の目封止材料をセル内に充填して配 設する。所定量の目封止材料を配設した後、 ハニカム成形体を貯留容器から取り出す。こ のようにして目封止されたハニカムを得た後 、所望セルに、再度NC走査可能なレーザー装 等にて、(千鳥状に)穿孔して成形体を得る とができる。

 なお、前述の穿孔は例示であって、この うな穿孔方法に限られず、前述の小貫通孔 形成する際に説明した穿孔方法等によって 穿孔してもよい。

[4]本実施形態におけるセラミックフィルタに おける貫通セルの形成方法:
 本実施形態におけるセラミックフィルタを 造するにあたり、図1~図3Cに示されるように 貫通セル10を作る工程において、目封止を形 した後、その目封止の一部を抉り取ること 貫通セルを成形することが好ましい。とり け、貫通セルを作る成形方法において、目 止を千鳥状に形成した後、その目封止の一 を抉り取ることで貫通セルを成形すること 好ましい。

 具体的には、本実施形態のセラミックフ ルタにおける貫通セルの形成方法では、前 した[2]、[3]におけるセラミックフィルタの 造方法と同様に、目封止を形成して乾燥さ た後にその目封止の一部を抉り取って、貫 セルを形成する方法の他、[2]、[3]の製造方 と異なり、目封止を形成した後、乾燥する に、その目封止の一部を抉り取って、貫通 ルを形成する方法、さらには、目封止を形 して乾燥後、焼成工程を経て得た焼成体(完 成体)の目封止の一部を抉り取って貫通セル 形成する方法等がある。この目封止を抉り って貫通セルを形成する方法は、たとえば はけ等を用いて不要な目封止を人力(たとえ 、手等)で抉り取ったり、φ0.5mm程度のドリ で穴をあけて抉り取ったりする。なお、前 のドリルで穴をあけて抉り取る場合には、 通セル形状は円のみなので、そのドリルで けた穴に棒やすりを入れて所望の形状・サ ズに調整することが好ましい。なお、前述 方法は、一例であって、このような方法に られるものでなく、目封止の一部を抉り取 等して、本願の効果を奏することができる 法は、前述のセラミックフィルタにおける 通セルの形成方法に含まれる。

 エンジンベンチでの再生試験を行い、ク ックが発生する温度を評価するとともに、 両にてPMエミッションを評価することで、 通セルを増やす事での温度低減効果と、PMエ ミッション悪化(捕集効率低下)の観点で最適 ザインを検討した。具体的な試験方法は次 通りである。

(再生試験)
 まず、2.0LディーゼルエンジンにDPFを搭載し 、スートを所定の量だけ堆積させた後、2000rp m×50Nmで運転した。次に、ポストインジェク ョンにてDPF入口ガス温度を650℃まで上昇さ 、DPF前後の圧力損失が落ち始めたところで ストインジェクションを停止し、エンジン 転条件をアイドル状態にした。その際、酸 濃度が急上昇し、流量が低下するため、DPF 部温度は、急激に上昇し、材料限界を超え とDPF出口端面にクラックが生じる。スート を徐々に増加させていき、クラックが生じ 時の体積あたりのスート量[g/L]を再生限界値 とした。

(PMエミッション試験)
 PMエミッション試験について、2.0ディーゼ 車両にDPFを搭載。欧州のエミッション規制 従い、NEDCモード走行時のPMエミッションを 価。NEDCモード走行時の平均値[mg/km]で比較し た。

(実験水準)
 DPFサイズ:φ144×152mmL、セグメントサイズ:36mm 角、セグメント配置:4×4セグメントにて、12mi l/cpsi(リブ厚:0.31mm/セルピッチ:1.47mm)、15mil/cpsi (0.38mm/1.80mm)の2種セル構造のものを用いて、 れぞれのセル構造で、貫通セルを増加させ いき、再生限界試験とPMエミッション試験を 実施した。

 以上の試験結果を表1に示すと共に、再生 限界値と端面全セルに占める貫通セルの割合 についての関係を図11に、PMエミッションと 面全セルに占める貫通セルの割合について 関係を図12に、それぞれ示した。

(結果考察)
 再生限界試験について、表1に示されるよう に、端面全セル数に占める貫通セルの割合が 大きくなるほど貫通セル通過ガスによる冷却 効果とスート堆積分布の調整により、再生限 界は向上した。貫通セルの割合が2%より小さ と冷却効果はほとんどなく、またスート堆 分布もほとんど変化しないため、再生限界 向上は見られなかった。このことから、貫 セルの割合の下限が2%であることが実証さ た。

(PMエミッション試験)
 PMエミッション試験について、表1~3に示さ るように、端面全セル数に占める貫通セル 割合が大きくなるに従い、PMエミッション値 は悪化した。貫通セルの割合が40%より大きい とPMエミッションが現在の欧州のPMエミッシ ン規制値である25mg/kmをオーバーし、規制に らなくなることがわかった。このことから 貫通セルの割合の上限が、40%であることが 証された。

 本発明は、DPF等の集塵用フィルタ等に使 されるハニカムセグメント接合体の作製方 として好適に使用することができる。