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Patent Searching and Data


Title:
PIN TYPE RETAINER, METHOD OF ASSEMBLING PIN TYPE RETAINER AND ROLLERS TOGETHER, AND ROLLER BEARING
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/004976
Kind Code:
A1
Abstract:
Screw thread holes (20) circumferentially spaced from each other are formed in a first ring (10), and through holes (21) circumferentially spaced from each other are formed in a second ring (11). A screw thread section (40) and a press fitting section (42) are formed on the outer periphery of each pin (13). The minimum inner diameter of the through holes (21) in the second ring (11) is set greater than the maximum outer diameter of that portion of the pin (13) which is located nearer the screw thread section (40) than the press fitting section (42). The screw thread sections (40) of the pins (13) are threaded in the screw thread holes (20) in the first ring (10), and the press fitting sections (42) of the pins (13) are fixed in the through holes (21) in the second ring (11) by interference fit.

Inventors:
MIYACHI TAKESHI (JP)
KUBO JUNICHI (JP)
ADACHI TAKEHIRO (JP)
KURASHITA YOSHIKAZU (JP)
SUZUKI NOBUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061632
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
June 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
JTEKT CORP (JP)
MIYACHI TAKESHI (JP)
KUBO JUNICHI (JP)
ADACHI TAKEHIRO (JP)
KURASHITA YOSHIKAZU (JP)
SUZUKI NOBUYA (JP)
International Classes:
F16C33/52
Domestic Patent References:
WO2004099636A12004-11-18
Foreign References:
JPS50150656U1975-12-15
JP2005195181A2005-07-21
JP2004052786A2004-02-19
JPS5341642Y21978-10-06
JPS56111318U1981-08-28
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (IMP Building3-7, Shiromi 1-chome,Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 01, JP)
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Claims:
 第1リングと、
 上記第1リングに対して上記第1リングの軸方向に間隔をおいて位置すると共に、周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有する第2リングと、
 ころの貫通穴に挿通されると共に、圧入部とねじ部とを外周面に有する棒状のピンと
を備え、
 上記ピンの圧入部の外径は、上記ピンの上記圧入部よりも上記ねじ部側の部分の最大の外径よりも大きく、かつ、
 上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径は、上記ピンにおいて上記圧入部よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大の外径よりも大きくなっており、
 上記ピンの上記ねじ部は、上記第1リングに螺合によって固定されている一方、上記ピンの上記圧入部は、上記第2リングの上記貫通穴に締り嵌めされており、
 上記ピンの上記圧入部が、上記第2リングの上記貫通穴から抜けることを防止する抜け防止部を備えていることを特徴とするピンタイプ保持器。
 請求項1に記載のピンタイプ保持器において、
 上記第1リングは、その第1リングの周方向に互いに間隔をおいて位置する複数のねじ穴を有し、
 上記ピンの上記ねじ部は、上記第1リングの上記ねじ穴に螺合していることを特徴とするピンタイプ保持器。
 請求項1に記載のピンタイプ保持器において、
 上記第1リングは、その第1リングの周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有し、
 上記ピンの上記外周面は、上記圧入部と上記ねじ部との間に嵌合部を有し、
 上記第1リングの上記第2リング側とは反対側の上記軸方向の端面に当接すると共に、上記第1リングの上記貫通穴に連通するねじ穴を有するナットを備え、
 上記ピンの上記嵌合部は、上記第1リングの上記貫通穴にすきま嵌めされている一方、上記ピンの上記ねじ部は、上記ナットの上記ねじ穴に螺合していることを特徴とするピンタイプ保持器。
 請求項3に記載のピンタイプ保持器において、
 上記ピンは、上記嵌合部の上記ねじ部側とは反対側に段部を有し、
 上記ピンの上記段部は、上記第1リングの上記第2リング側の上記軸方向の端面に当接していることを特徴とするピンタイプ保持器。
 第1リングと、
 貫通穴を有する第2リングと、
 貫通穴を有するころと、
 ねじ部および圧入部を外周面に有し、上記圧入部の外径が、上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径よりも大きくなっている一方、上記圧入部よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大の外径が、上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径よりも小さくなっている棒状のピンと
を用意し、
 上記ピンの上記ねじ部側の端部を、上記第2リングの上記貫通穴を挿通させた後、上記ころの上記貫通穴を挿通させ、
 続いて、上記第1リングに対する上記第2リングの相対位置を、予め設定された相対位置に維持した状態で、上記ピンの上記ねじ部を、第1リングに螺合により固定すると共に、上記圧入部を上記貫通穴に圧入することを特徴とするピンタイプ保持器およびころの組立方法。
 請求項5に記載のピンタイプ保持器およびころの組立方法において、
 上記第1リングは、ねじ穴を有し、
 上記ピンは、上記ピンの上記圧入部の上記ねじ部側とは反対側に回転力付与部を有し、
 上記ピンの上記ねじ部側の端部を、上記第2リングの上記貫通穴を挿通させた後、上記ころの上記貫通穴を挿通させ、続いて、上記ピンの上記ねじ部側の端を、上記第1リングの上記ねじ穴の開口に挿入し、
 その後、上記第1リングに対する上記第2リングの相対位置を、予め設定された相対位置に維持した状態で、上記回転力付与部に、回転力を付与して、上記ピンを回転させることによって、上記ねじ部を上記ねじ穴に螺合させると共に、上記圧入部を上記貫通穴に圧入することを特徴とするピンタイプ保持器およびころの組立方法。
 請求項5に記載のピンタイプ保持器およびころの組立方法において、
 上記第1リングは、貫通穴を有し、
 上記ピンは、上記ねじ部と上記圧入部との間に嵌合部を有し、
 上記ピンは、上記嵌合部の上記圧入部側の端よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大の外径が上記第1リングの上記貫通穴の最小の内径よりも小さくなっており、
 ねじ穴を有するナットを用意し、
 上記ピンの上記ねじ部側の端部を、上記第2リングの上記貫通穴を挿通させた後、上記ころの上記貫通穴を挿通させ、その後、上記第1リングの上記貫通穴に挿通させ、続いて、上記ピンの上記ねじ部側の端を、上記ナットの上記ねじ穴の開口に挿入し、
 その後、上記第1リングに対する上記第2リングの相対位置を、予め設定された相対位置に維持した状態で、上記ナットを回転させることにより、上記ピンを、上記第2リングから上記第1リングの方に移動させて、上記ピンの上記ねじ部を上記ナットの上記ねじ穴に螺合させると共に、上記ピンの上記圧入部を上記第2リングの上記貫通穴に圧入することを特徴とするピンタイプ保持器およびころの組立方法。
 外輪と、
 内輪と、
 上記外輪と上記内輪との間に配置された複数のころと、
 上記複数のころを保持する請求項1乃至4のいずれか1つに記載のピンタイプ保持器と
を備えることを特徴とするころ軸受。
Description:
ピンタイプ保持器、ピンタイプ 持器およびころの組立方法、ならびに、こ 軸受

 本発明は、ピンタイプ保持器に関し、特 、風力発電機や鉄鋼設備に使用されるころ 受に好適なピンタイプ保持器に関する。

 また、本発明は、ピンタイプ保持器およ ころの組立方法に関し、また、ピンタイプ 持器を有するころ軸受に関する。

 従来、ピンタイプ保持器としては、実開 56-111318号公報に記載されているものがある

 このピンタイプ保持器は、第1リング、第 2リング、および、第1リングと第2リングとを 連結する複数の棒状のピンを備え、上記複数 のピンは、第1リングの周方向に互いに間隔 おいて配置されている。

 上記ピンの一端部は、第1リングに固定さ れる一方、上記ピンの他端部は、第2リング 形成された円錐状の貫通穴に挿入されてい 。上記円錐状の貫通穴の内周面とピンの他 部の外周面との間に、円錐面状の外周面を する環状のブッシュを圧入して、その後、 ンの他端部の先端と第2リングとを溶接して ピンを第2リングに固定している。

 上記従来のピンタイプ保持器は、上記円 状の貫通穴の内周面と、ピンの他端部の外 面との間に、ブッシュを圧入しているから 衝撃や負荷が、溶接部に集中せず、溶接部 破損を防ぐことができるという利点を有し いる一方、ブッシュを圧入する必要がある ら、ピンタイプ保持器の組み立ての作業性 悪くて、量産性が低くなる。

 一方、ピンタイプ保持器の組み立ての作 性を向上させるために、ブッシュを省略し 、ピンの他端部の先端と第2リングとを直接 溶接するようにすると、ピンの他端部周辺の 剛性が低くなると共に、衝撃や負荷が、溶接 部に集中して、溶接部の破損が頻繁に発生す る。

 そこで、本発明の課題は、組み立ての作 性が良くて、量産性が高く、かつ、剛性が いピンタイプ保持器およびそのようなピン イプ保持器を有するころ軸受を提供するこ にある。

 また、本発明の課題は、工数が低くて作 性および量産性に優れると共に、剛性が高 ピンタイプ保持器を組み立てできるピンタ プ保持器およびころの組立方法を提供する とにある。

 この課題を解決するために、この発明のピ タイプ保持器は、
 第1リングと、
 上記第1リングに対して上記第1リングの軸 向に間隔をおいて位置すると共に、周方向 互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴 有する第2リングと、
 ころの貫通穴に挿通されると共に、圧入部 ねじ部とを外周面に有する棒状のピンと
を備え、
 上記ピンの圧入部の外径は、上記ピンの上 圧入部よりも上記ねじ部側の部分の最大の 径よりも大きく、かつ、
 上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径は 、上記ピンにおいて上記圧入部よりも上記ね じ部側に位置する部分の最大の外径よりも大 きくなっており、
 上記ピンの上記ねじ部は、上記第1リングに 螺合によって固定されている一方、上記ピン の上記圧入部は、上記第2リングの上記貫通 に締り嵌めされており、
 上記ピンの上記圧入部が、上記第2リングの 上記貫通穴から抜けることを防止する抜け防 止部を備えていることを特徴としている。

 本発明によれば、上記ピンの上記圧入部 、上記第2リングの上記貫通穴に締り嵌めさ れているから、衝撃や負荷を、圧入部の外周 面の全面で受けることができて、ピンと、第 2リングとの接合部の剛性を大きくすること できる。したがって、ピンタイプ保持器の ンに作用する荷重に対する剛性を大きくす ことができる。

 また、一実施形態では、
 上記第1リングは、その第1リングの周方向 互いに間隔をおいて位置する複数のねじ穴 有し、
 上記ピンの上記ねじ部は、上記第1リングの 上記ねじ穴に螺合している。

 上記実施形態によれば、上記ピンの上記 入部が、上記第2リングの上記貫通穴に締り 嵌めされる構成であって、ピンの外周面と第 2リングの貫通穴との間にブッシュを圧入す 構成でないから、部品点数を削減できて、 造コストを低減できる。

 また、上記実施形態によれば、例えば、 具等を用いて、ピンを回転させるだけで、 記ねじ部を上記ねじ穴に螺合できると共に 上記圧入部を上記貫通穴に圧入することが きる。したがって、ブッシュがピンの外周 と第2リングの貫通穴との間に圧入されてい る構成と比較して、作業性を格段に向上させ ることができると共に、生産のサイクルタイ ムを短くできて、量産性を向上させることが できる。

 また、一実施形態では、
 上記第1リングは、その第1リングの周方向 互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴 有し、
 上記ピンの上記外周面は、上記圧入部と上 ねじ部との間に嵌合部を有し、
 上記第1リングの上記第2リング側とは反対 の上記軸方向の端面に当接すると共に、上 第1リングの上記貫通穴に連通するねじ穴を するナットを備え、
 上記ピンの上記嵌合部は、上記第1リングの 上記貫通穴にすきま嵌めされている一方、上 記ピンの上記ねじ部は、上記ナットの上記ね じ穴に螺合している。

 上記実施形態によれば、ナットを回転さ るだけで、上記ねじ部を上記ねじ穴に螺合 きると共に、上記圧入部を上記貫通穴に圧 することができる。したがって、ブッシュ ピンの外周面と第2リングの貫通穴との間に 圧入されている構成と比較して、作業性を格 段に向上させることができると共に、生産の サイクルタイムを短くできて、量産性を向上 させることができる。

 また、上記実施形態によれば、ナットを 転させることによって、ピンを第2リングか ら第1リングの方へ移動させるから、ピンを 転させずに第2リングから第1リングの方に移 動させることができる。したがって、圧入部 を第2リングの貫通穴の内周面に圧入すると に、ピンの回転に起因する動摩擦が存在し いから、ピンに回転力を付加してピンを回 させながら第2リングから第1リングの方に移 動させる構成と比較して、圧入部の外周面と 、第2リングの貫通穴の内周面との締め代を きくすることができる。したがって、ピン 第2リングとの接合部の剛性を更に大きくす ことができて、ピンタイプ保持器のピンに 用する荷重に対して剛性を更に大きくする とができる。

 また、一実施形態では、
 上記ピンは、上記嵌合部の上記ねじ部側と 反対側に段部を有し、
 上記ピンの上記段部は、上記第1リングの上 記第2リング側の上記軸方向の端面に当接し いる。

 上記実施形態によれば、上記ピンを、上 第1リングに確実に固定することができる。

 また、本発明のピンタイプ保持器およびこ の組立方法は、
 第1リングと、
 貫通穴を有する第2リングと、
 貫通穴を有するころと、
 ねじ部および圧入部を外周面に有し、上記 入部の外径が、上記第2リングの上記貫通穴 の最小の内径よりも大きくなっている一方、 上記圧入部よりも上記ねじ部側に位置する部 分の最大の外径が、上記第2リングの上記貫 穴の最小の内径よりも小さくなっている棒 のピンと
を用意し、
 上記ピンの上記ねじ部側の端部を、上記第2 リングの上記貫通穴を挿通させた後、上記こ ろの上記貫通穴を挿通させ、
 続いて、上記第1リングに対する上記第2リ グの相対位置を、予め設定された相対位置 維持した状態で、上記ピンの上記ねじ部を 第1リングに螺合により固定すると共に、上 圧入部を上記貫通穴に圧入する。

 本発明によれば、製造されるピンタイプ 持器は、上記ピンの上記圧入部が、上記第2 リングの上記貫通穴に締り嵌めされることに なるから、衝撃や負荷を、圧入部の外周面の 全面で受けることができて、ピンと、第2リ グとの接合部の剛性を大きくすることがで る。したがって、ピンタイプ保持器のピン 作用する荷重に対する剛性を大きくするこ ができる。

 また、一実施形態では、
 上記第1リングは、ねじ穴を有し、
 上記ピンは、上記ピンの上記圧入部の上記 じ部側とは反対側に回転力付与部を有し、
 上記ピンの上記ねじ部側の端部を、上記第2 リングの上記貫通穴を挿通させた後、上記こ ろの上記貫通穴を挿通させ、続いて、上記ピ ンの上記ねじ部側の端を、上記第1リングの 記ねじ穴の開口に挿入し、
 その後、上記第1リングに対する上記第2リ グの相対位置を、予め設定された相対位置 維持した状態で、上記回転力付与部に、回 力を付与して、上記ピンを回転させること よって、上記ねじ部を上記ねじ穴に螺合さ ると共に、上記圧入部を上記貫通穴に圧入 る。

 上記実施形態によれば、回転力付与部に 回転力を付与して、ピンを回転させるだけ 、上記ねじ部を上記ねじ穴に螺合できると に、上記圧入部を上記貫通穴に圧入するこ ができる。したがって、ブッシュをピンの 周面と第2リングの貫通穴との間に圧入する 方法と比較して、作業性を格段に向上させる ことができると共に、生産のサイクルタイム を短くでき、量産性を向上させることができ る。

 また、上記実施形態によれば、用意した ンが回転力付与部を有しているから、ピン 大きな回転力を付与することができ、上記 じ部が上記ねじ穴に螺合することに起因し 、大きなピンの軸方向の推進力(ピンが軸方 向に移動しようとする力)を生成することが き、この大きな推進力で、圧入部を上記貫 穴に圧入することができる。したがって、 2リングとピンとの締め代を大きくできて、 2リングにピンを強固に固定できるから、剛 性が高いピンタイプ保持器を製造することが できる。

 また、一実施形態では、
 上記第1リングは、貫通穴を有し、
 上記ピンは、上記ねじ部と上記圧入部との に嵌合部を有し、
 上記ピンは、上記嵌合部の上記圧入部側の よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大 外径が上記第1リングの上記貫通穴の最小の 内径よりも小さくなっており、
 ねじ穴を有するナットを用意し、
 上記ピンの上記ねじ部側の端部を、上記第2 リングの上記貫通穴を挿通させた後、上記こ ろの上記貫通穴を挿通させ、その後、上記第 1リングの上記貫通穴に挿通させ、続いて、 記ピンの上記ねじ部側の端を、上記ナット 上記ねじ穴の開口に挿入し、
 その後、上記第1リングに対する上記第2リ グの相対位置を、予め設定された相対位置 維持した状態で、上記ナットを回転させる とにより、上記ピンを、上記第2リングから 記第1リングの方に移動させて、上記ピンの 上記ねじ部を上記ナットの上記ねじ穴に螺合 させると共に、上記ピンの上記圧入部を上記 第2リングの上記貫通穴に圧入する。

 上記実施形態によれば、ナットを回転さ るだけで、上記ねじ部を上記ねじ穴に螺合 きると共に、上記圧入部を上記貫通穴に圧 することができる。したがって、ブッシュ ピンの外周面と第2リングの貫通穴との間に 圧入する方法と比較して、作業性を格段に向 上させることができると共に、ピンタイプ保 持器の生産のサイクルタイムを短くでき、量 産性を向上させることができる。

 また、上記実施形態によれば、ナットを 転させる構成であるから、ピンを回転させ に、ピンを第2リングから第1リングの方に 動させることができる。したがって、圧入 を第2リングの貫通穴の内周面に圧入すると に、ピンの回転に起因する動摩擦が存在し いから、ピンに回転力を付加してピンを回 させながら第2リングから第1リングの方に 動させる構成と比較して、圧入部の外周面 、第2リングの貫通穴の内周面との締め代を きくすることができる。したがって、ピン 第2リングとの接合部の剛性を更に大きくす ることができて、剛性が大きいピンタイプ保 持器を簡易に組み立てることができる。

 また、本発明のころ軸受は、
 外輪と、
 内輪と、
 上記外輪と上記内輪との間に配置された複 のころと、
 上記複数のころを保持する本発明のピンタ プ保持器と
を備えることを特徴としている。

 本発明によれば、ピンタイプ保持器の組 立ての作業性を向上でき、量産性を高くで る。また、ピンタイプ保持器において高い 性を確保できる。

 本発明のピンタイプ保持器によれば、組 立ての作業性を向上でき、量産性を高くで る。また、高い剛性を確保できる。

 また、本発明のピンタイプ保持器および ろの組立方法によれば、作業性および量産 を向上させることができる。また、剛性が きいピンタイプ保持器を簡易に組み立てる とができる。

 本発明は以下の詳細な説明と添付の図面か より十分に理解できるであろう。添付の図 は説明のためだけのものであって、本発明 制限するものではない。図面において、
本発明のころ軸受の第1実施形態の円錐 ころ軸受の全体像を示す斜視図である。 第1実施形態の保持器の構造を詳細に示 す保持器の一部の斜視図である。 本発明のころ軸受の第2実施形態の円錐 ころ軸受の全体像を示す斜視図である。 第2実施形態の保持器の構造を詳細に示 す保持器の一部の斜視図である。

 以下、本発明を図示の形態により詳細に 明する。

 図1は、本発明のころ軸受の第1実施形態 円錐ころ軸受の全体像を示す斜視図である なお、図1においては、構成を明確に示すた 、円錐ころ軸受の一部を除去して、円錐こ 軸受の軸方向の断面を示すようにしている

 この円錐ころ軸受は、外輪1、内輪2、転 体としての複数の円錐ころ3、および、本発 の第1実施形態のピンタイプ保持器5(以下、 に保持器という)を備える。

 上記外輪1は、内周円錐面を有する一方、 内輪2は、外周円錐面を有している。また、 記複数の円錐ころ3は、外輪1の内周円錐面と 、内輪2の外周円錐面との間に、保持器5によ て保持された状態で、周方向に互いに間隔 おいて配置されている。

 上記保持器5は、第1リング10、第2リング11 および複数の棒状のピン13を有し、複数のピ 13は、第1リング10の周方向に互いに間隔を いて配置されている。上記第1リング10は、 2リング11に対して軸方向に間隔をおいて位 している。上記第1リング10の中心軸は、略 2リング11の中心軸の延長線上に位置してい 。上記第1リング10の内周面の内径は、第2リ グ11の内周面の内径よりも大きくなってい 。

 上記各円錐ころ3は、略円錐ころ3の中心 上を延在する貫通穴12を有している。上記円 錐ころ3の貫通穴12には、ピン13が挿通され、 ン13の一端部は、第1リング10に固定される 方、ピン13の他端部は、第2リング11に固定さ れている。このようにして、上記保持器5と 複数の円錐ころ3とが一体化されている。周 向に隣接する二つのピン13の周方向の距離 、周方向に隣接する円錐ころ3が接触しない 離に設定されている。

 図2は、上記第1実施形態の保持器5の構造 詳細に示す保持器の一部の斜視図である。

 図2に示すように、上記第1リング10は、複 数のねじ穴20を有し、その複数のねじ穴20は 第1リング10の周方向に互いに間隔をおいて 置していている。一方、上記第2リング11は 複数の貫通穴21を有し、その複数の貫通穴21 、第2リング11の周方向に互いに間隔をおい 位置している。上記各貫通穴21は、第1円筒 部30と、第2円筒面部31とを有している。上 第1円筒面部30は、貫通穴21の第1リング10側に 位置し、第2円筒面部31は、第1円筒面部30の第 1リング10側とは反対側の端につながっている 。上記第1円筒面部30の内径は、第2円筒面部31 の内径よりも小さくなっている。上記第1円 面部30は、第2リング11の第1リング10側の端面 に開口する一方、第2円筒面部31は、第2リン 11の第1リング10側とは反対側の端面に開口し ている。

 上記ピン13は、ねじ部40、あて部41、圧入 42および回転力付与部43を有している。

 上記ねじ部40は、ピン13の一端部の外周面 に形成され、第1リング10のねじ穴20に適合す 形状を有している。上記あて部41は、ねじ 40につながっている。上記あて部41は、段部 あり、あて部41の外径は、ねじ部40の外径よ りも大きくなっている。上記あて部41は、第1 リング10の第2リング11側の端面に当接してい 。上記あて部41と、第1リング10の第2リング1 1側の端面との間に生じる圧力は、所定以上 圧力になっている。ねじ部40は、ねじ穴20に 合している。

 上記圧入部42は、あて部41に、略円柱状の 部分を介してつながっている。上記圧入部42 、あて部41のねじ部40側とは反対側に位置し ている。上記ピン13が、第2リング11に接触し いない状態(ピン13を、第2リング11に固定し いない状態)で、圧入部42の外径は、第1円筒 面部30の内径よりも大きくなっている。上記 入部42は、第1円筒面部30に圧入により締り めされている。上記回転力付与部43は、ピン 13の他端部に位置し、圧入部42のあて部41側と は反対側に位置している。上記回転力付与部 43は、断面正六角形の円板(正六角柱)からな ている。上記正六角形の外接円の外径は、 ン13の外周面の外接円の外径のうちで最大に なっている。上記ピン13の圧入部42の外径は ピン13の圧入部42よりもねじ部40側の部分の 大の外径よりも大きくなっている。上記ピ 13において圧入部42よりもねじ部40側に位置 る部分の最大の外径は、第2リング11の第1円 面部30の内径よりも小さくなっている。

 上記回転力付与部43には、スパナが適合 るようになっている。スパナによって回転 付与部43に回転力を付与して、ピン13を回転 せることにより、ねじ部40を、ねじ穴20に螺 合させるようになっている。

 図示はしないが、この保持器5は、抜け防 止部としての溶接部を備えている。上記溶接 部は、第2円筒面部31の内周面と、ピン13の圧 部42よりも他端部側の部分50の外周面との間 に配置されている。上記溶接部は、圧入部42 第1円筒面部30から抜けることを防止する役 を果たすと共に、ピン13と第2リング11との 合部の剛性を大きくする役割を果たしてい 。

 図1には、上記保持器5と、円錐ころ3とが み立てられている状態が示されている。以 、主に図2を用いて、本発明の第1実施形態 保持器およびころの組立方法を説明する。

 先ず、貫通穴を有する円錐ころと、図2に 図示されている部材とを用意する。図2を用 て具体的に説明すると、貫通穴を有する円 ころと、ねじ穴20を有する第1リング10と、貫 通穴21を有する第2リング11と、棒状のピン13 を用意する。図2に示すように、上記ピン13 、ねじ部40および圧入部42を外周面に有する 共に、圧入部42のねじ部40側とは反対側に回 転力付与部43を有している。上記圧入部42を 通穴21に挿通していない状態で、第2リング11 の貫通穴21の最小の内径(第1円筒面部30の内径 )は、圧入部42の外径よりも小さくなっている 一方、第1円筒面部30の内径は、ピン13におい 圧入部42よりもねじ部40側に位置する部分の 最大の外径よりも大きくなっている。

 次に、治具等により第1リング10と第2リン グ11とを予め設定された位置に固定すること より、第1リング10に対する第2リング11の相 位置を予め設定された相対位置にする。そ 後、上記第1リング10に対する第2リング11の 対位置を上記予め設定された相対位置に維 した状態で、ピン13のねじ部40側の端部を、 第2リング11の貫通穴21を挿通させた後、円錐 ろ3の貫通穴12(図1参照)を挿通させ、続いて ピン13のねじ部40側の端を、第1リング10のね じ穴20の開口に挿入する。

 その後、上記正六角柱の形状の回転力付 部43に、スパナ(図示せず)を係合させて、ス パナにトルクを付与することにより、回転力 付与部43を回転させて、ピン13を回転させる このようにして、上記ねじ部40をねじ穴20に 合させると共に、ピン13の軸力(推進力)によ って圧入部42を貫通穴21に圧入する。

 最後に、上記第2リング11の貫通穴21の第2 筒面部31の内周面と、ピン13において圧入部 42よりも他端部側に位置する部分50の外周面 の間に溶融している金属材料を注入して、 却することにより、抜け防止部の一例とし の溶接部(図示せず)を形成し、保持器5と円 ころ3との組み付けを完了する。

 上記第1実施形態の保持器5によれば、上 ピン13の圧入部42が、第2リング11の貫通穴21 締り嵌めされているから、衝撃や負荷を、 入部42の外周面の全面で受けることができて 、保持器5の剛性を大きくすることができる

 また、上記第1実施形態の保持器5によれ 、上記ピン13の圧入部42が、第2リング11の貫 穴21に締り嵌めされる構成であって、ピン 外周面と第2リングの貫通穴との間にブッシ を圧入する構成でないから、部品点数を削 できて、製造コストを低減できる。

 また、上記第1実施形態の保持器5によれ 、例えば、工具等を用いて、上記ピン13を回 転させるだけで、上記ねじ部40をねじ穴20に 合できると共に、圧入部42を貫通穴21に圧入 ることができる。したがって、ブッシュが ンの外周面と第2リングの貫通穴との間に圧 入されている構成と比較して、作業性を格段 に向上させることができると共に、生産のサ イクルタイムを短くでき、量産性を向上させ ることができる。

 また、上記第1実施形態の保持器5によれ 、上記ピン13があて部41を有しているから、 ンに、ぬすみや切欠きを形成することによ てピンの軸方向の移動を止める場合と比較 て、回転力付与部43に大きな回転力を付与 ても、ピン13が破損することがないと共に、 ねじ部40をねじ穴20に大きなトルクで締め付 ることができて、ピン13と第1リング10との係 合部の剛性を大きくすることができる。

 また、上記第1実施形態の保持器およびこ ろの組立方法によれば、上記回転力付与部43 、回転力を付与して、ピン13を回転させる けで、ねじ部40をねじ穴20に螺合できると共 、圧入部42を貫通穴21に圧入することができ る。したがって、ブッシュをピンの外周面と 第2リングの貫通穴との間に圧入する方法と 較して、作業性を格段に向上させることが きると共に、生産のサイクルタイムを短く き、量産性を向上させることができる。

 また、上記第1実施形態の保持器およびこ ろの組立方法によれば、用意したピン13が回 力付与部43を有しているから、ピン13に大き な回転力を付与することができ、ねじ部40が じ穴20に螺合することに起因して、大きな ン13の軸方向の推進力(ピン13が軸方向に移動 しようとする力)を生成することができ、こ 大きな推進力で、圧入部42を貫通穴21に圧入 ることができる。したがって、第2リング11 ピン13を強固に固定できるから、剛性に優 る保持器5を製造することができる。

 また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受に よれば、保持器5の組み立ての作業性を向上 き、量産性を高くできる。また、保持器5に いて高い剛性を確保できる。

 尚、上記第1実施形態の保持器5では、上 回転力付与部43が、ピン13の他端部に形成さ た断面の六角形状の円板であったが、この 明の保持器では、回転力付与部は、ピンの 端部の端面に形成された工具差込穴(例えば 、断面正六角形状の六角穴(六角レンチ差込 )等)であっても良い。

 また、上記第1実施形態の保持器5では、 記ピン13が回転力付与部43を有していたが、 の発明の保持器では、ピンは回転力保持部 有していなくても良い。というのは、回転 付与部は、ねじ部をねじ穴に螺合させるた に、すなわち、ピンを回転させるために、 ンに大きなトルクを付与するために必要と れるものであるから、回転力付与部は、最 的な製品に必要不可欠な構成要件ではない である。したがって、圧入部を、第1円筒面 部に圧入した後に、切断しても良いのである 。尚、回転力付与部を切断することによって 、保持器の軸方向の寸法を小さくすることが できることは言うまでもない。

 また、上記第1実施形態の保持器5では、 け防止部が溶接部であったが、この発明の 持器では、抜け防止部は、かしめによって 形したピンの圧入部よりも他端側の一部分 あっても良い、また、抜け防止部は、ピン 圧入部よりも他端側に打ち込まれた棒部材( えば小さなピン)であっても良い。

 また、上記第1実施形態の保持器5では、 記ピン13があて部41を有していたが、この発 では、ピンにあて部を形成するかわりに、 ンにぬすみや切欠きを形成しても良い。

 また、上記第1実施形態の保持器5では、 記第2リング11の貫通穴21が、第1円筒面部30と 、この第1円筒面部30よりも内径が大きい第2 筒面部31とを有していたが、第2円筒面部は 在しなくても良く、貫通穴は、その内径が て同一であっても良い。

 また、図2に示すように、上記第1実施形 の保持器5では、圧入部42と、ねじ部40とを、 略円柱状の部分で連結したが、圧入部と、ね じ部との間の部分の形状は、円柱形状に限ら ない。圧入部と、ねじ部との間に位置する部 分は、圧入部の外周面の延長面が画定する領 域の内部に位置していて、その部分が第2リ グの貫通穴を通過する際に第2リングの貫通 に接触しない形状であれば、如何なる形状 あっても良い。尚、ねじ部も、圧入部の外 面の延長面が画定する領域の内部に位置し いることは言うまでもない。というのは、 ンにおいて圧入部よりもねじ部側に位置す 部分が、圧入部の外周面の延長面が画定す 領域の内部に位置していなければ、ピンに いて圧入部よりもねじ部側に位置する部分 、第1円筒面部に非接触に第1円筒面部を通 することができないからである。

 また、上記第1実施形態では、ころ軸受の 転動体が円錐ころであったが、この発明のこ ろ軸受では、転動体は、円筒ころや球面ころ であっても良い。また、上記第1実施形態の 持器5は、円錐ころ3を保持していたが、この 発明の保持器は、円筒ころや球面ころを保持 するのに使用されても良い。

 また、上記第1実施形態の保持器およびこ ろの組立方法では、回転力付与部43の切断を わなかったが、この発明の保持器およびこ の組立方法では、回転力付与部の切断を行 ても良い。この場合、回転力付与部の切断 、ピンの圧入部を第2リングの貫通穴に圧入 した後で、かつ、溶接を行う前に行うことが できる。

 図3は、本発明のころ軸受の第2実施形態 円錐ころ軸受の全体像を示す斜視図である なお、図3においては、構成を明確に示すた 、円錐ころ軸受の一部を除去して、円錐こ 軸受の軸方向の断面を示すようにしている

 この円錐ころ軸受は、外輪101、内輪102、 動体としての複数の円錐ころ103、および、 発明の第2実施形態のピンタイプ保持器105( 下、単に保持器という)を備える。

 上記外輪101は、内周円錐面を有する一方 内輪102は、外周円錐面を有している。また 上記複数の円錐ころ103は、外輪101の内周円 面と、内輪102の外周円錐面との間に、保持 105によって保持された状態で、周方向に互 に間隔をおいて配置されている。

 上記保持器105は、第1リング110、第2リン 111、ナット112および複数の棒状のピン113を し、複数のピン113は、第1リング110の周方向 互いに間隔をおいて配置されている。上記 1リング110は、第2リング111に対して軸方向 間隔をおいて位置している。上記第1リング1 10の中心軸は、略第2リング111の中心軸の延長 線上に位置している。上記第1リング110の内 面の内径は、第2リング111の内周面の内径よ も大きくなっている。上記ナット112は、第1 リング110の第2リング111側とは反対側の端面 当接している。

 上記各円錐ころ103は、略円錐ころ103の中 軸上を延在する貫通穴を有している。上記 錐ころ103の貫通穴には、ピン113が挿通され ピン113は、第1リング110と、第2リング111と 通過している。上記ピン113の第1リング110の 2リング側111とは反対側の一端部は、ナット 112に固定されている。一方、上記ピン113の他 端部は、第2リング111に固定されている。こ ようにして、上記保持器105と、複数の円錐 ろ103とが一体化されている。周方向に隣接 る二つのピン113の周方向の距離は、周方向 隣接する円錐ころ103が接触しない距離に設 されている。

 図4は、上記第2実施形態の保持器105の構 を詳細に示す保持器の一部の斜視図である

 図4に示すように、上記第1リング110は、 数の貫通穴120を有し、その複数の貫通穴120 、第1リング110の周方向に互いに間隔をおい 位置していている。一方、上記第2リング111 は、複数の貫通穴121を有し、その複数の貫通 穴121は、第2リング111の周方向に互いに間隔 おいて位置している。上記各貫通穴121は、 1円筒面部130と、第2円筒面部131とを有してい る。上記第1円筒面部130は、貫通穴121の第1リ グ側110に位置し、第2円筒面部131は、第1円 面部130の第1リング110側とは反対側の端につ がっている。上記第1円筒面部130の内径は、 第2円筒面部131の内径よりも小さくなってい 。上記第1円筒面部130は、第2リング111の第1 ング110側の端面に開口する一方、第2円筒面 131は、第2リング111の第1リング110側とは反 側の端面に開口している。

 上記ナット112は、第1リング110の貫通穴120 の数と同一の数存在している。上記ナット112 は、上述のように、第1リング110の第2リング1 11側とは反対側の端面に当接している。上記 ット112は、ねじ穴122を有している。上記ナ ト112のねじ穴122は、第1リング110の貫通穴120 に連通している。

 上記ピンは、ねじ部140、嵌合部141、あて 142、および、圧入部143を有している。

 上記ねじ部140は、ピン113の一端部の外周 に形成され、ナット112のねじ穴122に適合す 形状を有している。上記ピン113のねじ部140 、ナット112のねじ穴122に螺合している。上 嵌合部141は、ねじ部140につながっている。 記嵌合部141は、第1リング110の貫通穴120に隙 間嵌めされている。上記あて部142は、嵌合部 141のねじ部140側とは反対側につながっている 。上記あて部142は、段部であり、あて部142の 外径は、嵌合部141の外径よりも大きくなって いる。上記あて部142は、第1リング110の第2リ グ111側の端面に当接している。上記あて部1 42と、第1リング110の第2リング111側の端面と 間に生じる圧力は、所定以上の圧力になっ いる。

 上記圧入部143は、上記あて部142に、略円 状の部分を介してつながっている。上記圧 部143は、あて部142の嵌合部141側とは反対側 位置している。上記ピン113が、第2リング111 に接触していない状態で、圧入部143の外径は 、第1円筒面部130の内径よりも大きくなって る。上記圧入部143は、第1円筒面部130に圧入 より締り嵌めされている。

 図示はしないが、この保持器105は、抜け 止部としての溶接部を備えている。上記溶 部は、第2円筒面部131の内周面と、ピン113の 圧入部143よりも他端部側の部分(ピン113にお て圧入部143の嵌合部141側とは反対側の部分)1 50の外周面との間に配置されている。上記溶 部は、圧入部143が第1円筒面部130から抜ける ことを防止する役割を果たすと共に、ピン113 と第2リング111との接合部の剛性を大きくす 役割を果たしている。

 図3には、上記保持器105と、円錐ころ103と が組み立てられている状態が示されている。 以下、主に図4を用いて、本発明の第2実施形 の保持器およびころの組立方法を説明する

 先ず、貫通穴117を有する円錐ころ103(図3 照)と、図4に図示されている部材とを用意す る。図4を用いて具体的に説明すると、貫通 117を有する円錐ころ103と、貫通穴120を有す 第1リング110と、貫通穴121を有する第2リング 111と、ねじ穴122を有するナット112と、棒状の ピン113とを用意する。

 ここで、図4に示すように、上記ピン113は 、ねじ部140、嵌合部141および圧入部143を外周 面に有している。上記ピン113の圧入部143の外 径は、ピン113の圧入部143よりもねじ部140側の 部分の最大の外径よりも大きくなっている。 また、上記圧入部143を貫通穴121に挿通してい ない状態で、第2リング111の貫通穴121の最小 内径(第1円筒面部130の内径)は、圧入部143の 径よりも小さくなっている一方、第1円筒面 130の内径は、ピン113において圧入部143より ねじ部140側に位置する部分の最大の外径よ も大きくなっている。また、上記第1リング 110の貫通穴120の最小の内径は、ピン113におい てあて部142よりもねじ部140側に位置する部分 の最大の外径よりも大きくなっている。

 次に、治具等により第1リング110と第2リ グ111とを予め設定された位置に固定するこ により、第1リング110に対する第2リング111の 相対位置を予め設定された相対位置にする。 その後、上記第1リング110に対する第2リング1 11の相対位置を上記予め設定された相対位置 維持した状態で、ピン113のねじ部140側の端 を、第2リング111の貫通穴121を挿通させた後 、円錐ころ103の貫通穴117(図3参照)を挿通させ 、続いて、第1リング110の貫通穴120を通過さ る。その後、上記ピン113のねじ部140側の端 、ナット112のねじ穴122の開口に挿入する。

 その後、上記ナット112に回転力を付与す ことにより、ナット112を回転させて、ピン1 13を、ピン113が回転してない状態でピン113の 方向に移動させる。このようにして、上記 ン113のねじ部140をナット112のねじ穴122に螺 させると共に、ピン113の軸力(推進力)によ て圧入部143を貫通穴121に圧入する。

 最後に、上記第2リング111の貫通穴121の第 2円筒面部131の内周面と、ピン113において圧 部143よりも他端部側に位置する部分150の外 面との間に溶融している金属材料を注入し 、冷却することにより、抜け防止部の一例 しての溶接部(図示せず)を形成し、保持器105 と円錐ころ103との組み付けを完了する。

 上記第2実施形態の保持器105によれば、上 記ピン113の圧入部143が、第2リング111の貫通 121に締り嵌めされているから、衝撃や負荷 、圧入部143の外周面の全面で受けることが きて、ピン113と第2リング111との接合部の剛 を大きくすることができる。したがって、 記保持器105のピンに作用する荷重に対する 性を大きくすることができる。

 また、上記第2実施形態の保持器105によれ ば、上記ナット112を回転させるだけで、ピン 113のねじ部140をナット112のねじ穴122に螺合で きると共に、圧入部143を第2リング111の貫通 121に圧入することができる。したがって、 ッシュがピンの外周面と第2リングの貫通穴 の間に圧入されている構成と比較して、作 性を格段に向上させることができると共に 生産のサイクルタイムを短くできて、量産 を向上させることができる。

 また、上記第2実施形態の保持器105によれ ば、上記ナット112を回転させることによって 、ピン113を第2リング111から第1リング110の方 移動させるから、ピン113を回転させずに第2 リング111から第1リング110の方に移動させる とができる。したがって、上記圧入部143を 2リング111の貫通穴121の内周面に圧入すると に、ピンの回転に起因する動摩擦が存在し いから、ピンに回転力を付加してピンを回 させながら第2リングから第1リングの方に 動させる構成と比較して、圧入部143の外周 と、第2リング111の貫通穴121の内周面との締 代を大きくすることができる。したがって 上記ピン113と第2リング111との接合部の剛性 を更に大きくすることができて、保持器105の ピンに作用する荷重に対する剛性を更に大き くすることができる。

 また、上記第2実施形態の保持器105によれ ば、上記ピン113があて部142を有しているから 、ピンに、ぬすみや切欠きを形成することに よってピンの軸方向の移動を止める場合と比 較して、ピン113が破損することがないと共に 、ねじ部140をねじ穴122に大きなトルクで締め 付けることができて、ピン113と第1リング110 の係合部の剛性を大きくすることができる

 また、上記第2実施形態の保持器105および ころ103の組立方法によれば、上記ナット112を 回転させるだけで、ピン113のねじ部140をナッ ト112のねじ穴122に螺合できると共に、圧入部 143を第2リング111の貫通穴121に圧入すること できる。したがって、ブッシュをピンの外 面と第2リングの貫通穴との間に圧入する方 と比較して、作業性を格段に向上させるこ ができると共に、保持器105の生産のサイク タイムを短くでき、量産性を向上させるこ ができる。

 また、上記第2実施形態の保持器105および ころ103の組立方法によれば、上記ナット112を 回転させる構成であるから、ピン113を回転さ せずに、ピン113を第2リング111から第1リング1 10の方に移動させることができる。したがっ 、上記圧入部143を第2リング111の貫通穴121の 内周面に圧入するときに、ピンの回転に起因 する動摩擦が存在しないから、ピンに回転力 を付加してピンを回転させながら第2リング ら第1リングの方に移動させる構成と比較し 、圧入部143の外周面と、第2リング111の貫通 穴121の内周面との締め代を大きくすることが できる。したがって、上記ピン113と第2リン 111との接合部の剛性を更に大きくすること できて、剛性が大きい保持器105を簡易に組 立てることができる。

 また、上記第2実施形態の円錐ころ軸受に よれば、保持器105の組み立ての作業性を向上 でき、量産性を高くできる。また、保持器105 において高い剛性を確保できる。

 尚、上記第2実施形態の保持器105では、抜 け防止部が溶接部であったが、この発明の保 持器では、抜け防止部は、かしめによって変 形したピンの圧入部よりも他端側の一部分で あっても良い、また、抜け防止部は、ピンの 圧入部よりも他端側に打ち込まれた棒部材( えば小さなピン)であっても良い。

 また、上記第2実施形態の保持器105では、 上記ピン113があて部141を有していたが、この 発明では、ピンにあて部を形成するかわりに 、ピンにぬすみや切欠きを形成しても良い。

 また、上記第2実施形態の保持器105では、 上記第2リング111の貫通穴121が、第1円筒面部1 30と、この第1円筒面部130よりも内径が大きい 第2円筒面部131とを有していたが、第2円筒面 は存在しなくても良く、貫通穴は、その内 が全て同一であっても良い。

 また、図4に示すように、上記第2実施形 の保持器105では、上記圧入部143と、ねじ部14 0とを、略円柱状の部分で連結したが、ピン おいて圧入部のねじ部側に位置する部分は 圧入部の外周面の延長面が画定する領域の 部に位置していて、その部分が第2リングの 通穴を通過する際に第2リングの貫通穴に接 触しない形状であれば、如何なる形状であっ ても良い。また、同様に、ピンにおいて嵌合 部の圧入部側の端よりもねじ部側に位置する 部分は、その部分が第1貫通穴を通過する際 たは内嵌される際に第1リングの貫通穴に接 しない形状であれば如何なる形状であって 良い。

 また、上記第2実施形態では、ころ軸受の 転動体が円錐ころであったが、この発明のこ ろ軸受では、転動体は、円筒ころや球面ころ であっても良い。また、上記第2実施形態の 持器105は、上記円錐ころ103を保持していた 、この発明の保持器は、円筒ころや球面こ を保持するのに使用されても良い。

 尚、上記第1実施形態の保持器5では、第1 ング10のねじ穴20に、ピン13のねじ部40を螺 し、また、上記第2実施形態の保持器105では ピン113の嵌合部141を、第1リング110の貫通穴 120内に収容すると共に、ピン113のねじ部140を 、ナット112のねじ穴122に螺合した。しかしな がら、この発明では、第1リングに、第1リン の周方向に互いに間隔をおいて位置する複 のねじ穴を形成し、ピンのねじ部を、第1リ ングのねじ穴およびナットのねじ穴の両方に 螺合しても良い。尚、この場合において、ナ ットの軸方向の一方の端面が、第1リングの 方向の第2リング側とは反対側の端面に当接 ていることは言うまでもない。

 以上、本発明の実施形態を説明したが、 れは種々変更してもよいことは明らかであ 。そのような変更は、本発明の精神と範囲 らの逸脱ではあるとみなされるべきではな 、当業者にとって自明であるような変更は べて、次に続く特許請求の範囲の中に含ま るものである。