Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
PLASMA DISPLAY PANEL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/114645
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a technique for preventing an impurity gas from entering into a plasma display panel. Specifically, a light-emitting region (15) is surrounded by a sealing portion (17) composed of a metal film closely adhered to first and second panels (20, 30) and a hermetically enclosing portion (41) for fixing the first and second panels (20, 30) is arranged outside the sealing portion (17). Even when moisture permeates through the hermetically enclosing portion (41), it cannot permeate through the sealing portion (17). Consequently, moisture does not enter into the light-emitting region (15). Since it is not necessary for the hermetically enclosing portion (41) to prevent permeation of moisture, an ultraviolet curable resin can be used for the hermetically enclosing portion (41), thereby improving the work efficiency.

Inventors:
IIJIMA EIICHI (JP)
HAKOMORI MUNETO (JP)
KURAUCHI TOSHIHARU (JP)
YANO TAKANOBU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054350
Publication Date:
September 25, 2008
Filing Date:
March 11, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
ULVAC INC (JP)
IIJIMA EIICHI (JP)
HAKOMORI MUNETO (JP)
KURAUCHI TOSHIHARU (JP)
YANO TAKANOBU (JP)
International Classes:
H01J11/00; H01J11/02; H01J9/20; H01J11/12; H01J11/24; H01J11/26; H01J11/46; H01J11/48; H01J29/86
Domestic Patent References:
WO2006019032A12006-02-23
Foreign References:
JP2006324026A2006-11-30
JP2002163977A2002-06-07
JP2002075197A2002-03-15
JP2002156160A2002-05-31
JP2002231129A2002-08-16
JP2001210258A2001-08-03
Other References:
See also references of EP 2164090A4
Attorney, Agent or Firm:
ISHIJIMA, Shigeo et al. (3F 1-2-18, Toranomon, Minato-k, Tokyo 01, JP)
Download PDF:
Claims:
 第一、第二の基板を有し、対面して配置された第一、第二のパネルと、
 前記第一、第二の基板間に位置する発光領域と、
 前記発光領域の外側に位置し、前記第一、第二のパネルを互いに固定する樹脂から成る封着部と、
 前記発光領域を取り囲むリング状の金属膜から成る密閉部とを有し、
 前記封着部は、前記密閉部の外側に位置するプラズマディスプレイパネル。
 前記密閉部は、前記第一、第二のパネルにそれぞれ密着された第一、第二の金属層と、
 前記第一、第二の金属層の間に位置し、前記第一、第二の金属層よりも低融点であって前記第一、第二の金属層を接着する低融点金属層とを有する請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
 前記封着部の樹脂は、熱硬化樹脂である請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
 前記封着部の樹脂は紫外線硬化樹脂である請求項1項記載のプラズマディスプレイパネル。
 前記封着部はリング状であり、前記密閉部を取り囲んでいる請求項1記載のプラズマディスプレイパネル
 前記封着部と前記密閉部の間には、排気口が設けられた請求項4記載のプラズマディスプレイパネル。
Description:
プラズマディスプレイパネル

 本発明はプラズマディスプレイパネルの 術分野に係り、特に、プラズマディスプレ パネル内への不純物ガスの侵入を防止する 術に関する。

 従来より、PDPは表示装置の分野で広く用い れており、最近では、大画面で高品質かつ 価格のPDPが要求されている。
 現在、PDPはガラス基板上にアドレス電極が 成された第一のパネル(背面板)と、ガラス 板上に維持電極及び走査電極が形成された 二のパネル(前画板)とがはりあわされた3電 面放電型が主流となっている。

 図11(a)、(b)の符号110は従来技術のプラズマ ィスプレイパネルであり、第一、第二のパ ル120、130を有している。図11(a)は、内部を説 明するための平面図、同図(b)は、断面図であ る。
 第一、第二のパネル120、130は、ガラス基板 ら成る、第一、第二の基板121、131と、第一 第二の基板121、131上に配置された第一、第 の配線層122、132をそれぞれ有している。

 第一の配線層122上には、突条状の隔壁124が 置されており、第一、第二のパネル120、130 、第一、第二の配線層122、132を対面させ、 壁124を間にして互いに向かい合わせに配置 れている。
 第一、第二のパネル120、130の周囲には、リ グ状の封着部141が配置されており、第一、 二のパネル120、130は封着部141によって互い 固定されている。

 第一、第二のパネル120、130の間には、放 ガスが封入されており、第一、第二の配線 122、132内の電極に電圧を印加させ、隔壁124 隔壁124の間の所定位置にプラズマを形成す と、放電ガスのプラズマが形成され、プラ マから放出される紫外光が隔壁124に配置さ た蛍光層に照射されると蛍光層が発光し、 視光が外部に放出される。同図符号115は外 に可視光が放出される発光領域である。

 封着部141を形成するための封着材料には 低融点ガラスが用いられているが、低融点 ラスは有機物のバインダーを含有するため 加熱して固化させると多量の不純物ガスが 出される。

 従って、封着前に脱ガスを行なう必要が り、また、脱ガスを行なっても封着時の放 ガスが多いため、第一、第二のパネル120、1 30を封着した後でも、長時間のエージングが 要となる。このため、パネルの生産スルー ットを律速し、多くの電力を必要としてい 。

 そこで近年では、パネル製造時間を短縮 るために、封着部141に樹脂材料を用いる研 が成されており、紫外線硬化樹脂を使用す ば、加熱せず、ガス放出が少ない状態で封 部141を形成することが可能になる。

 しかしながら、リング状の封着部141で発光 域115を囲み、封着部141によってプラズマデ スプレイパネル110の内部を外部雰囲気から 離する場合、外部雰囲気に含まれる不純物 スが、樹脂材料を透過してパネル内に侵入 、放電ガスの純度が低下する。
 放電ガスの純度が低下すると放電電圧が上 してしまう。

 また、プラズマから放出される紫外光が 着部141に照射されると樹脂材料が分解する とでも、第一、第二のパネル120、130間に不 物ガスが混入し、放電ガスの純度が低下す し、第一、第二のパネル120、130間の接着力 弱くなってしまう。

 封着部141については、封着材料を硬化させ 際に不純物ガスが発生するとの問題もあり 封着部141を構成する樹脂材料を硬化させる に予め脱ガスし、封着時の不純物発生量を 減させる試みがなされている。しかし、脱 ス処理を行なうと封着材料の接着性が低下 、第一、第二のパネル120、130間の接着力を 保することができなくなる。
 さらに、上記不都合を解消するため、封着 141を形成する封着材料として不純物ガスを 生しないインジウムまたはインジウム合金 ような低融点金属材料を用いることも試み れている。しかし、封着力(接着力)は材料 特性と面積で決まるため多量の低融点金属 料を必要とし、特にインジウムは希少金属 高価でありコストアップとなる。また、封 処理に要する時間も長くなるという問題が る。

特開2002-75197号公報

特開2002-156160号公報

特開2002-231129号公報

特開2001-210258号公報

 本発明は、上記従来技術の課題を解決する めに創作されたものであり、その目的は、 ラズマディスプレイパネル内に不純物ガス 混入させない技術を提供することにある。
 プラズマディスプレイパネル(PDP)の動作原 は、照明用蛍光灯と似ており、電界中の気 放電を利用している。
 蛍光灯では、放電ガス中に、不純物ガスのH 2 分子が1%未満でも含まれていると、蛍光灯の タート電圧を倍加させることはよく知られ いる。

 これは、H 2 分子が準安定原子や点火に関わる電子からエ ネルギーを奪う為である。そうなると、放電 を得る為には、より高い電圧をかけなければ ならなくなる。
 このことから、PDPにおいてもH 2 O、H 2 、O 2 、CO、CO 2 、N 2 、といった不純物ガスが、スタート電圧、動 作電圧、輝度などの動作中の諸特性に影響を 及ぼすことが分かる。
 特に、H 2 Oは、DC型PDPの金属電極を酸化したり、AC型PDP MgO膜の特性に影響を与える。

 PDPの放電ガスには、数万PaのHeまたは、Neと %のXeが用いられているが、H 2 O、O 2 、CO 2 、N 2 などの不純物ガスが20ppm以上含有されると、A C型PDPの動作電圧を増加させるという報告も る。さらに、不純物ガスによってPDPセル内 材料を劣化させるという問題もある。

 PDP中の不純物ガスの主な発生源は、放電 ス中に最初から含まれている場合の他、内 構造材から発生する場合や、製造プロセス ら発生する場合もあり、更に、発光中に放 される場合や、排気後の残留ガスである場 がある。

 上記のような不純物ガスが発光領域内に侵 しないようにするために、本発明は、第一 第二の基板を有し、対面して配置された第 、第二のパネルと、前記第一、第二の基板 に位置する発光領域と、前記発光領域の外 に位置し、前記第一、第二のパネルを互い 固定する樹脂から成る封着部と、前記発光 域を取り囲むリング状の金属膜から成る密 部とを有し、前記封着部は、前記密閉部の 側に位置するプラズマディスプレイパネル ある
 また、本発明は、前記密閉部は、前記第一 第二のパネルにそれぞれ密着された第一、 二の金属層と、前記第一、第二の金属層の に位置し、前記第一、第二の金属層よりも 融点であって前記第一、第二の金属層を接 する低融点金属層とを有するプラズマディ プレイパネルである。
 また、本発明は、前記封着部の樹脂は、熱 化樹脂であるプラズマディスプレイパネル ある。
 また、本発明は、前記封着部の樹脂は紫外 硬化樹脂であるプラズマディスプレイパネ である。
 また、本発明は、前記封着部はリング状で り、前記密閉部を取り囲んでいるプラズマ ィスプレイパネルである。
 また、本発明は、前記封着部と前記密閉部 間には、排気口が設けられたプラズマディ プレイパネルである。

 本発明は、第一、第二のパネル間に配置 た金属膜から成る密閉部によって発光領域 取り囲んだので、接着材である封着材料か 透過してパネル内に侵入する不純ガスと、 ネル封着時に樹脂の封着材料からパネル間 放出される不純ガスの両方のガスの発光領 内への侵入を防止できる。

 また、放電で発生する紫外線は密閉部に って遮断され、封着部の樹脂に照射されな なるので、接着部の樹脂を保護し、樹脂材 の分解を防ぎ、これにより、放電ガスの純 低下を防止できる。

 また、封着部には紫外線硬化樹脂を用いる とができるので、封着に要する処理時間を 縮させることができる。
 樹脂の封着部によってパネル間を接着する で、密閉部によってパネル間を接着する場 に比べ、密閉部に必要な低融点金属は僅か 量で済む。
 さらに、密閉部は、第一、第二のパネルに れぞれ金属層を設けておき、その金属層同 を低融点金属層で接着するため、接着・密 に使用するインジウム等の低融点金属の量 少なくでき、封着部には紫外線硬化樹脂を いることができるので、封着に要する処理 間を短縮させることができる。

本発明の一例のプラズマディスプレイ ネルを説明するための図 その発行領域を説明するための図 発光領域と密閉部と封着部の配置例 (a)、(b):補助的な排気口を説明するため の図 (a)~(c):発光領域と密閉部と封着部の他 配置例 放置時間と放電電圧の関係 (a):本発明 (b):従来技術 エージング時間と放電電圧の関係 (a): 発明、(b):従来技術 (a)~(c):本発明のプラズマディスプレイ ネルの第一のパネルの製造工程を説明する めの図 (a)、(b):本発明のプラズマディスプレイ パネルの第二のパネルの製造工程を説明する ための図 本発明のプラズマディスプレイパネル の製造工程を説明するためのフローチャート (a)、(b):従来技術のプラズマディスプ イパネルを説明するための図

符号の説明

10……プラズマディスプレイパネル
15……発光領域
17……密閉部
18……低融点金属層
20……第一のパネル
30……第二のパネル
21……第一の基板
22……第二の基板
28……排気口
27……第一の金属層
37……第二の金属層
41……封着部

 図1は本発明のプラズマディスプレイパネル の封止状態を説明するための断面図であり、 第一、第二のパネル20、30を有している。
 第一、第二のパネル20、30は、ガラス等の透 明な板から成る第一、第二の基板21、31と、 一、第二の基板21、31上に配置された第一、 二の配線層22、32をそれぞれ有している。
 第一、第二の基板21、31の形状は、長方形又 は正方形である。

 第一の配線層22上には、突条状の隔壁24が 配置されており、第一、第二のパネル20、30 、第一、第二の配線層22、32を対面させ、隔 24を間にして互いにして互いに向かい合わ に配置されている。第一、第二のパネル20、 30には、表面にSrO-20mo1%CaO蒸着膜(厚さ8000Å)を EB蒸着により形成した保護膜が形成されてい が、保護膜の図示は省略する。

 第一、第二のパネル20、30は、周囲にリン グ状の密閉部17が配置されており、隔壁24が 置する発光領域15は、密閉部17によって取り まれている。リング状の密閉部17は内側を り囲んでいればよく、円形リング状、四角 ング状、その他多角リング状等、種々のリ グ形状を含む。

 密閉部17の外側には、封着部41が配置されて おり、第一、第二のパネル20、30は封着部41に よって互いに固定されている。
 密閉部17は、第一、第二のパネル20、30上の 面する位置にそれぞれ形成されたリング状 第一、第二の金属層27、37と、第一、第二の 金属層27、37の間に配置されたリング状の低 点金属層18とを有している。

 図2は、隔壁24が位置する発光領域15を説明 るための図面である。この発光領域15は、第 一、第二の基板21、31の間に位置し、プラズ による発光で文字、図形等の表示が行なわ る。
 図2を参照し、第一の配線層22は、複数のア レス電極23と、それらの表面に配置された 縁膜26とを有している。

 第二の配線層32は、走査電極や維持電極等 複数の面放電電極33と、面放電電極33の表面 配置された、絶縁膜36とを有している。
 隔壁24の側面や、隔壁24の間の位置には蛍光 体が配置されている、発光領域15には、放電 スが封入されている。

 アドレス電極23と面放電電極33は格子状に 配置されており、所望のアドレス電極23と面 電電極33の間に電圧を印加すると、そのア レス電極23と面放電電極33とで挟まれた領域 放電ガスのプラズマ51が形成され、プラズ 51から紫外光が放出される。放出された紫外 光は蛍光体に照射され、蛍光体から可視光52 放出される。可視光52は、第二のパネル30を 透過して外部に放出される。

 アドレス電極23と面放電電極33で挟まれた 領域はセルと呼ばれており、本発明のプラズ マディスプレイパネル10は、図11(a)、(b)の従 技術のプラズマディスプレイパネル110と同 に、複数個(ここでは300個)のセルが形成され 、各セルが個別に発光できるようになってお り、アドレス電極23で指示された位置のセル 発光することで、文字や図形が表示される うになっている。

 第一、第二の金属層27、37は、第一、第二の パネル20、30の絶縁膜26、36と密着され、第一 第二の金属層27、37は、溶融し、固化して形 成された低融点金属層18によって接続されて る。
 従って、第一のパネル20と第一の金属層27の 間、第一の金属層27と低融点金属層18の間、 融点金属層18と第二の金属層37の間、第二の 属層37と第二のパネル30の間は隙間が無く、 プラズマディスプレイパネル10の外部雰囲気 気体や水分が、発光領域15内に侵入しない うに構成されている。

 図10のフローチャートと図8、9の工程図を用 いてプラズマディスプレイパネル10の製造工 を説明すると、図8(a)に示すように、第一の パネル20に、第一の配線層22と隔壁24を形成し (図10のステップR 1 )、その表面にメタルマスクを配置した状態 、真空蒸着法により、Crが配置された蒸着源 と、Agが配置された蒸着源から、Cr蒸気とAg蒸 気をこの順序で順番に放出させ、図8(b)に示 ように、Cr薄膜とAg薄膜から成る第一の金属 27を形成する(ステップR 2 )。Cr薄膜とAg薄膜の形成条件を下記表1に示す 。

 ここでは、Cr薄膜の膜厚は50nm、Ag薄膜の膜 は1000nmにした。Agペーストを用い、印刷法に よって形成してもよい。
 Cr薄膜は第一の基板21と密着しており、第一 の金属層27の表面にはAg薄膜が露出されてい 。

 次に、図8(c)に示すように、第一の金属層27 表面にリング状の低融点金属16を配置する( テップR 3 )。低融点金属16は、In(融点157℃)、In50%-Sn50%合 金(融点120℃)、Sn96.5%-Ag3%-Cu0.5%合金(融点210℃) Sn96.5%-Ag3.5%合金(融点220℃)、Sn100%(融点232℃) の融点が250℃以下の金属や合金を用いるこ ができる。
 低融点金属16は、スクリーン印刷によって 成してもよいし、直径0.5mm~1mm程度のワイヤ を、第一の金属層27の表面に配置してもよい 。

 次に、真空加熱装置内に搬入し、真空排気 ガスする(ステップR 4 )。封着材料は、ここでは紫外線硬化型のエ キシ樹脂である。
 第二のパネル30の方では、図9(a)に示すよう 、第二の基板31上に、第二の配線層32を形成 し(ステップS 1 )、第二のパネル30上に金属マスクを配置し、 第一のパネル20と同様に、蒸着法によって、 ング形状のCr薄膜とAg薄膜をこの順序で積層 し、同図(b)に示すように、Cr薄膜とAg薄膜か 成る第二の金属層37を形成する(ステップS 2 )。第一の金属層27と低融点金属16と第二の金 層37は同じ大きさのリング形状であり、重 合わせができるようにされている。
 第二の金属層37を形成した第二のパネル30を 脱ガス装置内に搬入し、真空雰囲気中で加熱 し、脱ガスする(ステップS 3 )。

 次いで、第二の金属層37よりも内側の領域 SrO-CaO、MgO等の保護膜をEB蒸着で形成し(ステ プS 4 )、第一のパネル20が搬入された真空加熱装置 内に搬入し、第一、第二の金属層27、37が形 された面を向かい合わせ、位置合わせをし 第一のパネル20の低融点金属16上に第二の金 層37が乗るように第一、第二のパネル20、30 重ね合わせる。

 この状態では、第一、第二の金属層27、37は 低融点金属16を間に挟んで向かい合わせにな ており、第一、第二の金属層27、37は低融点 金属16に密着されている。
 真空雰囲気中で、第一、第二のパネル20、30 の第一、第二の金属層27、37が配置された部 を加熱しながら、第一、第二のパネル20、30 加圧する。

 低融点金属16は、第一、第二の金属層27、 37よりも低融点の金属(単一金属であっても、 合金であってもよい。)で構成されている。 一、第二の金属層27、37の表面と低融点金属1 6の溶融物とは濡れ性が高く、低融点金属16が 溶融すると、その溶融物は第一、第二の金属 層27、37上を広がり、固化して低融点金属層18 が形成される。

 冷却によって溶融物が固化すると、第一、 二の金属層27、37は低融点金属層18で接着さ る。この状態では、それぞれリング状の第 、第二の金属層27、37と低融点金属層18が積 された金属膜(積層膜)によって、リング状 密閉部17が形成され、発光領域15が密閉部17 取り囲まれる。第一、第二の金属層27、37は 第一、第二のパネル20、30に固定されている 。
 密閉部の形成条件を下記表2に示す。

 密閉部17を形成した後、第一、第二のパネ 20、30を、封着装置内に搬入し、封着材料を 置する。
 密閉部17を形成した状態では、封着材料は 第一、第二のパネル20、30の両方に接触して り、封着材料に紫外線を照射し、固化させ 密閉部17の外側にリング状の封着部41を形成 すると、第一、第二のパネル20、30は封着部41 によって互いに充分な強度をもって固定され る(ステップT 1 )。
 この状態では、発光領域15が密閉部17で囲ま れており、発光領域15は真空雰囲気になって る。

 図3の符号20aは、第一の基板21上の発光領域1 5と、密閉部17と、封着部41の配置状態の一例 ある。
 上記実施例では、封着部41はリング状であ 、密閉部17と発光領域15は、封着部41の内側 配置されているが、図5(a)、(b)の符号20c、20d 示すように、互いに離間した複数の封着部4 1 1 ~41 4 によって、第一、第二のパネル20、30を固定 てもよい。

 この場合、複数の封着部41 1 ~41 4 の隙間は図5(a)の符号20cに示すように、第一 基板21の角部分に配置してもよいし、同図(b) の符号20dに示すように、辺部分に配置しても よい。
 更に、同図(c)の符号20eに示すように、多数 点状の封着部41nを密閉部17の周囲に配置し もよい。

 封着部41が形成された後、発光領域15内に 放電ガスを導入する。第一のパネル20の密閉 17よりも内側の位置には、第一のパネル20を 厚み方向に貫通するガス導入口が設けられて おり、放電ガスは、ガス導入口から密閉部17 囲まれた領域内に入り、発光領域15が放電 スで充満される。

 放電ガスが導入された後、ガス導入口を閉 すると、発光領域は、第一、第二のパネル2 0、30と密閉部17とによって密閉され、放電ガ が配置された状態で外部雰囲気から分離さ る。図1のプラズマディスプレイパネル10が られる(ステップT 2 )。密閉した後、封着装置の外部に搬出する

 なお、平面図の図4(a)、その断面図である 同図(b)の符号20bに示すように、第一又は第二 のパネル20、30のいずれか一方又は両方の、 閉部17と封着部41の間の位置に、第一又は第 のパネル20、30を厚み方向に貫通する補助的 な排気口28を設けておき、密閉部17と封着部41 の間が周囲温度の変化により加圧ないしは減 圧されないようにする。

 放電ガスにはNe-4%Xeを用い、発光領域15内 400Torrの圧力で導入し、封着した本発明のプ ラズマディスプレイパネル10を、85℃、湿度95 %の恒温恒湿槽内に入れ、放電電圧の放置変 を測定した。放置時間と放電電圧の関係を 6(a)に示す。

 比較のため、 密閉部17を有さず、樹脂材料 の封着部によって発光領域を外部雰囲気から 分離させた従来のプラズマディスプレイパネ ル110(図11)を、同じ条件で放電電圧を測定し 。放置時間と放電電圧の関係を図6(b)に示す
 最終セル点灯電圧は、全部のセルを放電開 させるのに必要な駆動電圧である。
 また、第1セル消灯電圧は、全部のセルを点 灯させた状態から駆動電圧を徐々に下げた場 合に、最初のセルが消灯する電圧である。

 本発明のプラズマディスプレイパネル10 は、放置時間が長くても、駆動電圧が一定 あるのに対し、従来技術のプラズマディス レイパネル110では、短時間の放置で、最終 ル点灯電圧と第1セル消灯電圧の両方が大き 上昇した。これは恒温恒湿槽内の水分が封 部141を透過して第一、第二のパネル120、130 間に侵入し、放電ガスの純度が低下したか であると考えられる。

 本発明のプラズマディスプレイパネル10で 放置時間が増加しても電圧変動は5V以内であ り、封着部41を透過した不純物ガス(水分)の 光領域15内への侵入が、密閉部17によって防 されていることが分かる。
 なお、従来のプラズマディスプレイパネル1 10も、本発明のプラズマディスプレイパネル 、保護膜の形成から放電ガスの導入及び封 まで、大気中に取り出すことなく真空雰囲 内で処理した。

 次に、本発明のプラズマディスプレイパネ 10を、50℃、湿度50%の恒温恒湿槽内に入れ、 電極に電圧を印加し発光させた状態で放置し 、放電電圧を測定した。電極に電圧を印加し た時間(エージング時間)と放電電圧の関係を 7(a)に示す。
 比較のため、密閉部17を有さず、樹脂材料 封着部によって発光領域を外部雰囲気から 離させた従来のプラズマディスプレイパネ 110(図11)を、同じ条件で放電電圧を測定した エージング時間と放電電圧の関係を図7(b)に 示す。

 本発明のプラズマディスプレイパネル10 は、エージング時間が2000時間に達しても、 圧上昇は10V以下であった。これは、プラズ から放出された紫外線が、密閉部17によっ 遮蔽され、封着部41に照射されず、封着部41 分解せず、不純ガスの放出が防止されたか であると考えられる。

 従来技術のプラズマディスプレイパネル1 0では、エージング時間の増加とともに放電 圧が上昇し、2000時間のエージング後には最 セル点灯電圧が約30V増加した。これは、PDP 放電によって発生した紫外線が長時間にわ って封着材に入射し、封着材に含まれる樹 材料が分解され、CH系の不純物ガスがPDP内 放出されて放電ガスの純度が低下したから と考えられる。

 なお、上記実施例では、封着材料には、紫 線硬化型のエポキシ樹脂を用いたが、他の 脂であってもよい。また、紫外線硬化型に らず、熱硬化型であってもよい。
 また、上記実施例では、第一、第二の基板2 1、31はガラス基板であったが、本発明はそれ に限定されるものではなく、第二の基板31が 明であれば、他の材料であってもよい。

 真空一貫処理装置によりPDPを作製プロセ に加え、大気プロセスを含むMgOを保護膜と るPDPの製作。また、FED(Field Emission Display) SED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)の封着 方法に利用できる。