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Title:
POLYMERIZABLE COMPOUND AND POLYMERIZABLE COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/081631
Kind Code:
A1
Abstract:
A polymerizable compound represented by the general formula (1). (1) wherein Z1 and Z2 independently represent a (meth)acryloyloxy group; X1 and X2 independently represent a single bond, an alkylene group which may have a branch having 1 to 8 carbon atoms, an ether bond, -COO-, -OCO-, -OCOO-, a 6-membered ring which may have a substituent, or any combination thereof; R1 represents -R', -OR', -CO-R' or -OCO-R'; R' represents a halogen atom, an alkyl group which may have a branch having 1 to 8 carbon atoms, or a 6-membered ring which may have a substituent; L1 and L2 independently represent any one selected from a single bond, -CH2CH2-, -CH=CH-, -C≡C-, -CH2O-, -OCH2-, -COO- and -OCO-; and m represents an integer of 1 to 4, provided that two or more R1's may be different from each other.

Inventors:
HAMADA RIEKO (JP)
IRISAWA MASATOMI (JP)
MURATA KIYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/069701
Publication Date:
July 10, 2008
Filing Date:
October 09, 2007
Export Citation:
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Assignee:
ADEKA CORP (JP)
HAMADA RIEKO (JP)
IRISAWA MASATOMI (JP)
MURATA KIYOSHI (JP)
International Classes:
C08F20/20; C07C69/54; C07C69/94; C08F20/30; C09K19/38; G02B5/30; G02F1/1335; G02F1/13363; G02F1/1337
Domestic Patent References:
WO2006049111A12006-05-11
WO2006120220A12006-11-16
WO2007052403A12007-05-10
WO2007080702A12007-07-19
WO2007120458A12007-10-25
WO1995024455A11995-09-14
WO1995024454A11995-09-14
WO2006120220A12006-11-16
WO2007052403A12007-05-10
WO2007120458A12007-10-25
WO1995024455A11995-09-14
WO1995024454A11995-09-14
Foreign References:
JP2004231638A2004-08-19
JP2007121996A2007-05-17
JP2003313250A2003-11-06
JPH1121269A1999-01-26
JP2005309255A2005-11-04
JPH0616616A1994-01-25
JPH0321904A1991-01-30
JPH026927A1990-01-11
EP1813594A12007-08-01
US20040222403A12004-11-11
EP1972612A12008-09-24
JP2003313250A2003-11-06
JPH1121269A1999-01-26
JP2005309255A2005-11-04
JPH0321904A1991-01-30
US4452993A1984-06-05
Other References:
See also references of EP 2067796A4
Attorney, Agent or Firm:
HATORI, Osamu (8-6 Akasaka 1-chom, Minato-ku Tokyo 52, JP)
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Claims:
 下記一般式(1)で表される重合性化合物。
(式(1)中、Z 1 及びZ 2 は(メタ)アクリロイルオキシ基を表し、X 1 及びX 2 は、相互に独立して、単結合、炭素原子数1~8の分岐を有してもよいアルキレン基、エーテル結合、-COO-、-OCO-、-OCOO-、置換基を有してもよい6員環、又はこれらの組み合わせを表し、R 1 は、-R’、-OR’、-CO-R’又は-OCO-R’を表し、R’は、ハロゲン原子、炭素原子数1~8の分岐を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよい6員環を表し、該アルキル基中の-CH 2 -は硫黄原子又は酸素原子で置換されていてもよく、該アルキル基中の水素原子は、ハロゲン原子又はニトリル基で置換されていても良い。上記置換基は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、炭素原子数1~8の分岐を有してもよいアルキル基、炭素原子数1~8の分岐を有してもよいアルコキシ基、炭素原子数2~8の分岐を有してもよいアルケニル基を表し、該アルキル基、該アルコキシ基及び該アルケニル基中の-CH 2 -は、硫黄原子又は酸素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、該アルコキシ基及び該アルケニル基中の水素原子は、ハロゲン原子又はニトリル基で置換されていてもよい。L 1 及びL 2 は、相互に独立して、単結合、-CH 2 CH 2 -、-CH=CH-、-C≡C-、-CH 2 O-、-OCH 2 -、-COO-又は-OCO-の何れか一種を表し、mは1~4の整数を表し、複数あるR 1 は各々異なるものであってもよい。)
 上記一般式(1)中、L 1 が-COO-、L 2 が-OCO-で表される請求の範囲第1項記載の重合性化合物。
 上記一般式(1)中のZ 1 -X 1 -及びZ 2 -X 2 -が、下記式(2)で表される構造である請求の範囲第1又は2項記載の重合性化合物。
(式(2)中、R 2 は水素原子又はメチル基を表し、R 3 は単結合、炭素原子数1~8の分岐を有してもよいアルキレン基、若しくはエーテル結合及び/又はエステル結合で中断された炭素原子数2~8の分岐を有してもよいアルキレン基を表し、nは0~5の整数を表し、nが2以上の整数の場合、複数あるR 3 は各々異なるものであってもよい。)
 請求の範囲第1~3項の何れかに記載の重合性化合物を含有する重合性組成物。
 さらに、液晶化合物を含有する請求の範囲第4項記載の重合性組成物。
 さらに、光学活性化合物を含有し、コレステリック液晶相を発現する請求の範囲第4又は5項記載の重合性組成物。
 さらに、ラジカル重合開始剤を含有する請求の範囲第4~6項の何れかに記載の重合性組成物。
 請求の範囲第4~7項の何れかに記載の重合性組成物を光重合させることにより作製された重合体。
 光学異方性を有するものである請求の範囲第8項記載の重合体。
 請求の範囲第8又は9項記載の重合体を使用してなるディスプレイ用光学フィルム。
Description:
重合性化合物及び重合性組成物

 本発明は、置換基を有する一のベンゼン と二のナフタレン環とが直鎖上に並んだ重 性化合物及び該重合性化合物を含有する重 性組成物に関する。該重合性組成物を重合 てなる重合体は、特に薄膜化した場合の製 制御、液晶の配向保持及び硬化性の点で優 、ディスプレイ用の光学フィルム、偏光プ ズム等の光学材料として有用なものである

 液晶物質はTN型やSTN型に代表されるディ プレイ表示等の液晶分子の可逆的運動を利 した表示媒体への応用以外にも、その配向 と屈折率、誘電率、磁化率、弾性率、熱膨 率等の物理的性質の異方性を利用して、位 差板、偏光板、光偏光プリズム、輝度向上 ィルム、ローパス・フィルター、各種光フ ルター等の光学異方体への応用が検討され いる。

 また、光学異方体のコントラスト比に関 るリターデーションRは、R=δn・d(式中、nは 学(屈折率)異方性、dは膜厚)によって表され る。Rは特定の値に設定する必要があるので δnを大きくすればdを小さくすることができ 。このように光学異方体を薄膜化できると 重合時の液晶の配向制御が容易となり、製 時の歩留まりが改善されて製造効率が向上 る等の効果を得ることが可能である。

 上記光学異方体の製造は、例えば、重合 官能基を有する液晶化合物又はこの液晶化 物を含有する重合性組成物を液晶状態で均 に配向させた後、液晶状態を保持したまま 外線等のエネルギー線を照射することによ 光重合が発生して重合体を製造することが きるが、液晶化合物の配向状態を均一にか 半永久的に固定化することが求められる。

 この重合体に用いられる重合性組成物に いて、液晶相発現温度が高い場合、エネル ー線による光重合だけでなく意図しない熱 合も誘起されて液晶分子の均一な配向状態 失われるため、所望する配向の固定が困難 ある。従って、硬化時の温度管理を容易に るために、室温付近で液晶相を示す重合性 成物が求められる。

 また、重合体は重合性組成物を基板に塗 して重合することによって得られるが、非 合性化合物が含まれると得られる重合体の 度が不足したり、膜内に応力歪みが残存し りする欠点がある。また非重合性化合物を 媒などで取り除くと、膜の均質性が保てず ラが生じたりする問題がある。従って、膜 が均一な重合体を得るためには重合性組成 を溶剤に溶かしたものを塗工する方法が好 しく用いられ、液晶化合物又はそれを含む 合性組成物の溶媒溶解性が良好であること 必要とされる。

 光学異方体に用いられる重合性液晶化合 としては、重合性官能基が(メタ)アクリル である化合物は重合反応性が高く、高い透 性を有する重合物が得られるので、光学異 体としての利用が盛んに検討されている。

 (メタ)アクリル基として(メタ)アクリロイ ルオキシ基を重合性基として有する化合物と しては、例えば、特許文献1には、フェニレ 基及び又はシクロヘキシル基を含む単量体 開示され、特許文献2には、シアノ基で置換 れたフェニレン基を含む反応性液晶化合物 開示され、特許文献3には、ジアクリレート 化合物を含むネマチック液晶組成物が開示さ れ、特許文献4には、フェニレン基を含む液 化合物の混合物が開示され、特許文献5には メソゲンジオール化合物を(メタ)アクリロ ルオキシ基と反応させた化合物が開示され いる。

 一般に、重合体の膜厚が厚い場合、重合 組成物中の液晶分子の配向制御が困難で重 体の透過率が低下したり、着色が現れたり る等の問題がある。一方、膜厚の薄い重合 を作製しようとすると、薄膜化により膜の 範囲にわたって良好な配向制御が得られる のの膜厚制御が困難で表面が不均一になっ り、結晶化しやすくなったりする問題があ た。また、製膜の際、配向制御した液晶状 の安定性が乏しく、紫外線照射等の硬化前 配向が乱れる場合があり、従来既知の重合 組成物では満足できる重合体は得られなか た。

特開平2-6927号公報

特開平6-16616号公報

特開平6-240260号公報

特表平11-513360号公報

特表2005-521538号公報

 従って、本発明の目的は、光学(屈折率) 方性(δn)が大であり、室温付近で液晶相を示 し、溶媒溶解性に優れる重合性化合物及び該 重合性化合物を含有する重合性組成物であっ て、該重合性化合物又は該重合性組成物を硬 化して得られる重合体が、均一な膜制御、耐 熱性、配向制御及び光学特性に優れる重合性 化合物及び重合性組成物を提供することにあ る。

 本発明者等は、上記課題を解決するため、 意検討を行った結果、特定の化学構造を有 る重合性化合物を利用することにより、上 目的を達成できることを見出し、本発明を 成するに至った。
 即ち、下記一般式(1)で表される重合性化合 を提供することにより、上記目的を達成し ものである。

(式(1)中、Z 1 及びZ 2 は(メタ)アクリロイルオキシ基を表し、X 1 及びX 2 は、相互に独立して、単結合、炭素原子数1~8 の分岐を有してもよいアルキレン基、エーテ ル結合、-COO-、-OCO-、-OCOO-、置換基を有して よい6員環、又はこれらの組み合わせを表し R 1 は、-R’、-OR’、-CO-R’又は-OCO-R’を表し、R は、ハロゲン原子、炭素原子数1~8の分岐を してもよいアルキル基又は置換基を有して よい6員環を表し、該アルキル基中の-CH 2 -は硫黄原子又は酸素原子で置換されていて よく、該アルキル基中の水素原子は、ハロ ン原子又はニトリル基で置換されていても い。上記置換基は、水素原子、ハロゲン原 、ニトリル基、炭素原子数1~8の分岐を有し もよいアルキル基、炭素原子数1~8の分岐を してもよいアルコキシ基、炭素原子数2~8の 岐を有してもよいアルケニル基を表し、該 ルキル基、該アルコキシ基及び該アルケニ 基中の-CH 2 -は、硫黄原子又は酸素原子で置換されてい もよく、該アルキル基、該アルコキシ基及 該アルケニル基中の水素原子は、ハロゲン 子又はニトリル基で置換されていてもよい L 1 及びL 2 は、相互に独立して、単結合、-CH 2 CH 2 -、-CH=CH-、-C≡C-、-CH 2 O-、-OCH 2 -、-COO-又は-OCO-の何れか一種を表し、mは1~4の 整数を表し、複数あるR 1 は各々異なるものであってもよい。)

 また、本発明は、上記一般式(1)中、L 1 が-COO-、L 2 が-OCO-で表される重合性化合物を提供するも である。

 また、本発明は、上記一般式(1)中の、Z 1 -X 1 -及びZ 2 -X 2 -が、下記式(2)で表される構造である重合性 合物を提供するものである。

(式(2)中、R 2 は水素原子又はメチル基を表し、R 3 は単結合、炭素原子数1~8の分岐を有してもよ いアルキレン基、又はエーテル結合及び/又 エステル結合で中断された炭素原子数2~8の 岐を有してもよいアルキレン基を表し、nは0 ~5の整数を表し、nが2以上の整数の場合、複 のR 3 は各々異なるものであってもよい。)

 また、本発明は、上記重合性化合物を含 する重合性組成物を提供するものである。

 また、本発明は、さらに、液晶化合物を 有する重合性組成物を提供するものである

 また、本発明は、さらに、光学活性化合 を含有し、コレステリック液晶相を発現す 重合性組成物を提供するものである。

 また、本発明は、さらに、ラジカル重合 始剤を含有する重合性組成物を提供するも である。

 また、本発明は、上記重合性組成物を光 合させることにより作製された重合体を提 するものである。

 また、本発明は、光学異方性を有するも である重合体を提供するものである。

 また、本発明は、上記重合体を使用して るディスプレイ用光学フィルムを提供する のである。

 以下、本発明の重合性化合物、該重合性 合物を含有する重合性組成物及び該重合性 成物を光重合させることにより作製される 発明の重合体について、その好ましい実施 態に基づき詳細に説明する。

 先ず、本発明の重合性化合物について説明 る。
 上記一般式(1)中のX 1 及びX 2 で表される炭素原子数1~8の分岐を有してもよ いアルキレン基としては、メチレン、エチレ ン、プロピレン、メチルエチレン、ブチレン 、1-メチルプロピレン、2-メチルプロピレン 1,2-ジメチルプロピレン、1,3-ジメチルプロピ レン、1-メチルブチレン、2-メチルブチレン 3-メチルブチレン、4-メチルブチレン、2,4-ジ メチルブチレン、1,3-ジメチルブチレン、ペ チレン、へキシレン、ヘプチレン、オクチ ン等が挙げられる。
 上記一般式(1)中のR’で表される炭素原子数 1~8の分岐を有してもよいアルキル基としては 、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソ プロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル 、イソブチル、アミル、イソアミル、第三ア ミル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、 プチル、2-ヘプチル、3-ヘプチル、イソヘプ ル、第三ヘプチル、n-オクチル、イソオク ル、第三オクチル又は2-エチルヘキシル等が 挙げられる。

 上記一般式(1)中のX 1 、X 2 及びR’で表される置換基を有してもよい6員 とは、ベンゼン環又はシクロヘキサン環を わす。本発明においては、ベンゼン環又は クロヘキサン環中の炭素原子が、窒素原子 は硫黄原子で置換されたものであってもよ 、窒素原子で置換された6員環としては、例 えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピ リダジン、トリアジン、ピペリジン又はピペ ラジン等が挙げられ、硫黄原子で置換された 6員環としては、例えば、チオピラン又はチ ピリリウム等が挙げられる。

 上記6員環の置換基としては、炭素原子数1~8 の分岐を有してもよいアルキル基、炭素原子 数1~8の分岐を有してもよいアルコキシ基、炭 素原子数2~8の分岐を有してもよいアルケニル 基を表し、該アルキル基、該アルコキシ基及 び該アルケニル基中の-CH 2 -は、硫黄原子又は酸素原子で置換されてい もよく、該アルキル基、該アルコキシ基及 該アルケニル基中の水素原子は、ハロゲン 子又はニトリル基で置換されていてもよい

 上記炭素原子数1~8の分岐を有してもよいア キル基としては、上記一般式(1)中のR’の説 明で例示したものが挙げられる。
 上記炭素原子数1~8の分岐を有してもよいア コキシ基としては、例えば、メチルオキシ エチルオキシ、クロロメチルオキシ、トリ ルオロメチルオキシ、シアノメチルオキシ エチルオキシ、ジクロロエチルオキシ、プ ピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチル キシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキ 、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソ ミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシル キシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオ シ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオ シ、n-オクチルオキシ、イソオクチルオキ 、第三オクチルオキシ又は2-エチルヘキシル オキシ等が挙げられる。

 上記炭素原子数2~8の分岐を有してもよい ルケニル基としては、例えば、ビニル、プ ペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソ テニル、オクテニル等が挙げられる。

 本発明の重合性化合物の中でも、上記一般 (1)において、L 1 が-COO-、L 2 が-OCO-であるものが、液晶相発現温度範囲が く、溶媒溶解性に優れるため好ましく、ま 、Z 1 -X 1 -及びZ 2 -X 2 -が、上記式(2)で表されるものが、上記の特 に加え、さらに液晶配向の制御に優れるた 好ましい。

 上記一般式(1)に表される化合物の具体的 構造としては、下記化合物No.1~No.64が挙げら れる。ただし、本発明は以下の化合物により 制限を受けるものではない。

 上記一般式(1)で表される重合性化合物の ましい配合割合は、本発明の重合性組成物1 00質量部に対して、少なくとも50質量部以上 あることが好ましく、特に好ましくは70質量 部以上である。上記一般式(1)で表される重合 性化合物の比率が50より少ないと、重合性組 物の配向制御や膜厚の制御が困難となる場 がある。

 本発明の重合性化合物は、その製造方法 ついては特に限定されず、公知の反応を応 して製造することができるが、例えば、フ ノール基に対して(メタ)アクリル酸ハロゲ 化物をエステル化したり、(メタ)アクリロイ ル基を有する化合物のカルボン酸基をメタン スルホニルクロリドでメシル化した後、フェ ノール基を有す化合物とエステル化すること によって製造することができる。

 本発明の重合性化合物は、液晶材料に配 され、耐熱性、耐溶剤性、透明性、光学特 及び液晶配向固定化に優れた光学異方体作 用材料として好ましく用いられる他、液晶 向膜、液晶配向制御剤、コーティング材、 護板作製材料等に用いることができる。

 次に、本発明の重合性組成物について説明 る。
 本発明の重合性組成物は、本発明の重合性 合物、その他の成分として、従来既知の液 化合物若しくは液晶類似化合物、又はそれ の混合物を配合することによって得られる のであり、該液晶化合物としては、例えば 特願2005-210868号公報の明細書段落[0031]~[0058] [0063]~[0086]、及び特開2005-15473号公報明細書 落[0172]~[0314]に示されている化合物等が挙げ れる。
 上記液晶化合物の中でも、重合性官能基を する液晶化合物が好ましく用いられる。
 重合性官能基としては、(メタ)アクリロイ オキシ基、フルオロアクリル基、クロロア リル基、トリフルオロメチルアクリル基、 キシラン環(エポキシ)、オキセタン環、スチ レン化合物(スチリル基)、ビニル基、ビニル ーテル基、ビニルケトン基、マレイミド基 フェニルマレイミド基等が好ましい。
 また、液晶化合物の含有量は特に制限され 、本発明の重合性化合物の効果が損なわれ い範囲であれば良い。

 本発明の重合性組成物は、少なくとも室 付近、具体的には30℃以下で液晶相を示す とが好ましく、特に25℃以下で液晶相を示す ことがより好ましい。

 本発明の重合性組成物には、必要に応じ 用いられる他の単量体(エチレン性不飽和結 合を有する化合物)をラジカル重合開始剤と に溶剤に溶解して溶液にすることができる

 上記他の単量体としては、例えば、メチ (メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ ート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル( メタ)アクリレート、第二ブチル(メタ)アクリ レート、第三ブチル(メタ)アクリレート、ヘ シル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル (メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリ (メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク リレート、アリル(メタ)アクリレート、アリ オキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキ ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アク レート、1-フェニルエチル(メタ)アクリレー ト、2-フェニルエチル(メタ)アクリレート、 ルフリル(メタ)アクリレート、ジフェニルメ チル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)ア リレート、ペンタクロルフェニル(メタ)アク リレート、2-クロルエチル(メタ)アクリレー 、メチル-α-クロル(メタ)アクリレート、フ ニル-α-ブロモ(メタ)アクリレート、トリフ オロエチル(メタ)アクリレート、テトラフル オロプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチ ングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブ ンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキ ンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメ ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ ート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ) アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ サ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸 ステル、ジアセトンアクリルアミド、スチ ン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等 挙げられる。

 ただし、本発明の重合性組成物を用いて 製される重合体の耐熱性及び光学特性を付 するために、他の単量体の含有量は、本発 の重合性組成物100質量部に対して、50質量 以下が好ましく、特に30質量部以下がより好 ましい。

 上記ラジカル重合開始剤としては、例え 、過酸化ベンゾイル、2,2’-アゾビスイソブ チロニトリル、ベンゾインエーテル類、ベン ゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジル ケタール類、ジアリールヨードニウム塩、ト リアリールスルホニウム塩、ジフェニルヨー ドニウムテトラフルオロボレート、ジフェニ ルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート 、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロア ルセネート、ジフェニルヨードニウムテトラ (ペンタフルオロフェニル)ボレート、4-メト シフェニルフェニルヨードニウムテトラフ オロボレート、4-メトキシフェニルフェニル ヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、 4-メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘ サフルオロアルセネート、ビス(4-tert-ブチ フェニル)ヨードニウムジフェニルヨードニ ムテトラフルオロボレート、ビス(4-tert-ブ ルフェニル)ヨードニウムジフェニルヨード ウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4-t ert-ブチルフェニル)ヨードニウムジフェニル ードニウムトリフルオロメタンスルホネー 、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオ ホスホネート、トリフェニルスルホニウム キサフルオロアルセネート、トリフェニル ルホニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル )ボレート、4-メトキシフェニルジフェニルス ルホニウムテトラフルオロボレート、4-メト シフェニルジフェニルスルホニウムヘキサ ルオロホスホネート、4-メトキシフェニル フェニルスルホニウムヘキサフルオロアル ネート、4-メトキシフェニルジフェニルスル ホニウムトリフルオロメタンスルホナート、 4-メトキシフェニルジフェニルスルホニウム リフェニルスルホニウムテトラ(ペンタフル オロフェニル)ボレート、4-フェニルチオフェ ニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロ ボレート、4-フェニルチオフェニルジフェニ スルホニウムヘキサフルオロホスホネート 4-フェニルチオフェニルジフェニルスルホ ウムヘキサフルオロアルセネート、p-メトキ シフェニル-2,4-ビス(トリクロロメチル)-s-ト アジン、2-(p-ブトキシスチリル)-s-トリアジ 、2-(p-ブトキシスチリル)-5-トリクロロメチ -1,3,4-オキサジアゾール、9-フェニルアクリ ン、9,10-ジメチルベンズフェナジン、ベンゾ フェノン/ミヒラーズケトン、ヘキサアリー ビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾ ル、ベンジルジメチルケタール、チオキサ トン/アミン、トリアリールスルホニウムヘ キサフルオロホスフェート、ビス(2,4,6-トリ チルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシ ド等が挙げられる。

 また、上記ラジカル重合開始剤と増感剤 組合せも好ましく使用することができる。 かる増感剤としては、例えば、チオキサン ン、フェノチアジン、クロロチオキサント 、キサントン、アントラセン、ジフェニル ントラセン、ルプレン等が挙げられる。上 ラジカル重合開始剤及び/又は上記増感剤を 添加する場合は、本発明の重合性組成物100質 量部に対して、10質量部以下であることが好 しく、5質量部以下がさらに好ましく、0.1~3 量部の範囲内がより好ましい。

 上記溶剤としては、例えば、ベンゼン、 ルエン、キシレン、メシチレン、n-ブチル ンゼン、ジエチルベンゼン、テトラリン、 トキシベンゼン、1,2-ジメトキシベンゼン、 チレングリコールジメチルエーテル、ジエ レングリコールジメチルエーテル、アセト 、メチルエチルケトン、メチルイソブチル トン、シクロペンタノン、シクロヘキサノ 、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、 チレングリコールモノメチルエーテルアセ ート、プロピレングリコールモノメチルエ テルアセテート、プロピレングリコールモ エチルエーテルアセテート、γ-ブチロラク ン、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、 ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジク ロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、 トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン 、クロロベンゼン、t-ブチルアルコール、ジ セトンアルコール、グリセリン、モノアセ レン、エチレングリコール、トリエチレン リコール、ヘキシレングリコール、エチレ グリコールモノメチルエーテル、エチルセ ソルブ、ブチルセルソルブなどである。溶 は単一化合物であってもよいし、または混 物であってもよい。これらの溶剤の中でも 沸点が60~250℃のものが好ましく、60~180℃の のが特に好ましい。60℃より低いと塗布工 で溶媒が揮発して膜の厚さにムラが生じや く、250℃より高いと脱溶媒工程で減圧して 溶媒が残留したり、高温での処理による熱 合を誘起したりして配向性が低下する場合 ある。

 また、本発明の重合性組成物に、さらに 学活性化合物を含有させることによって、 晶骨格のらせん構造を内部に有する高分子 得ることができ、コレステリック液晶相を 定化させることができる。かかる光学活性 合物を含有させる場合、本発明の重合性組 物(但し、溶剤を除く)100質量部に対し、0.1~1 00質量部の範囲内が好ましく、1~50質量部がよ り好ましい。かかる光学活性化合物としては 、例えば下記〔化67〕~〔化85〕の化合物を挙 ることができる。

 また、本発明の重合性組成物は、空気界 側に分布する排除体積効果を有する界面活 剤をさらに含有させることが好ましい。界 活性剤は重合性組成物を支持基板などに塗 することを容易にしたり、液晶相の配向を 御したりする等の効果を得られるものが好 しい。かかる界面活性剤としては、例えば 4級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサ イド、ポリアミン誘導体、ポリオキシエチレ ン-ポリオキシプロピレン縮合物、ポリエチ ングリコール及びそのエステル、ラウリル 酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム ラウリル硫酸アミン類、アルキル置換芳香 スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ペルフ オロアルキルスルホン酸塩、ペルフルオロ ルキルカルボン酸塩、ペルフルオロアルキ エチレンオキシド付加物、ペルフルオロア キルトリメチルアンモニウム塩等が挙げら る。界面活性剤の好ましい使用割合は、界 活性剤の種類、組成物の成分比などに依存 るが、本発明の重合性組成物100質量部に対 て0.01~5質量部の範囲であることが好ましく 0.05~1質量部の範囲内がより好ましい。

 また、本発明の重合性組成物には、必要 応じて添加物をさらに含有してもよい。重 性組成物の特性を調製するための添加物と ては、例えば、保存安定剤、酸化防止剤、 外線吸収剤、赤外線吸収剤、無機物、有機 等の微粒子化物、ポリマー等の機能性化合 等が挙げられる。

 上記保存安定剤は、重合性組成物の保存 定性を向上させる効果を付与することがで る。使用できる安定剤としては、例えば、 ドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエ テル類、第三ブチルカテコール類、ピロガ ール類、チオフェノール類、ニトロ化合物 、2-ナフチルアミン類、2-ヒドロキシナフタ レン類等が挙げられる。これらを添加する場 合は、本発明の重合性組成物100質量部に対し て、1質量部以下であることが好ましく、0.5 量部以下が特に好ましい。

 上記酸化防止剤としては、特に制限がな 公知の化合物を使用することができ、例え 、ヒドロキノン、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾー ル、2,6-ジ-t-ブチルフェノール、トリフェニ ホスファイト、トリアルキルホスファイト が挙げられる。

 上記紫外線吸収剤としては、特に制限が く公知の化合物を使用することができ、例 ば、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾ ェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系 合物、シアノアクリレート系化合物又はニ ケル錯塩系化合物等によって紫外線吸収能 もたせたものであってもよい。

 上記微粒子化物は光学(屈折率)異方性(δn) を調整したり、重合体の強度を上げたりする ために用いることができる。微粒子化物の材 質としては無機物、有機物、金属などが挙げ られ、凝集防止のため、微粒子化物は0.001~0.1 μmの粒子径が好ましく利用することができ、 さらに好ましくは0.001~0.05μmの粒子径である 粒子径の分布はシャープであるものが好ま い。本発明の重合性組成物100質量部に対し 、微粒子化物は、0.1~30質量部の範囲内で好 しく使用することができる。

 上記無機物としては、例えば、セラミック 、フッ素金雲母、フッ素四ケイ素雲母、テ オライト、フッ素バーミキュライト、フッ ヘクトライト、ヘクトライト、サポナイト スチブンサイト、モンモリロナイト、バイ ライト、カオリナイト、フライポンタイト ZnO、TiO 2 、CeO 2 、Al 2 O 3 、Fe 2 O 3 、ZrO 2 、MgF 2 、SiO 2 、SrCO 3 、Ba(OH) 2 、Ca(OH) 2 、Ga(OH) 3 、Al(OH) 3 、Mg(OH) 2 、Zr(OH) 4 等が挙げられる。尚、炭酸カルシウムの針状 結晶などの微粒子は光学異方性を有し、この ような微粒子によって重合体の光学異方性を 調節できる。上記有機物としては、例えばカ ーボンナノチューブ、フラーレン、デンドリ マー、ポリビニルアルコール、ポリメタクリ レート、ポリイミド等が挙げられる。

 上記ポリマーは、重合体の電気特性や配 性を制御することができ、上記溶剤に可溶 の高分子化合物が好ましく使用することが きる。かかる高分子化合物としては、例え 、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア ポリエポキサイド、ポリエステル、ポリエ テルポリオール等が挙げられる。

 次に、本発明の重合体について説明する。
 本発明の重合体は、上記重合性組成物を溶 に溶解した後、支持基板に塗布して、重合 組成物中の液晶分子を配向させた状態で脱 媒し、次いでエネルギー線を照射して重合 ることにより得ることができる。

 上記支持基板としては、特に限定されな が、好ましい例としてはガラス板、ポリエ レンテレフタレート板、ポリカーボネート 、ポリイミド板、ポリアミド板、ポリメタ リル酸メチル板、ポリスチレン板、ポリ塩 ビニル板、ポリテトラフルオロエチレン板 セルロース板、シリコン板、反射板、シク オレフィンポリマー、方解石板等が挙げら る。このような支持基板上にポリイミド配 膜又はポリビニルアルコール配向膜を施し ものが特に好ましく使用することができる

 上記支持基板に塗布する方法としては、 知の方法を用いることができ、例えばカー ンコーティング法、押し出しコーティング 、ロールコーティング法、スピンコーティ グ法、ディップコーティング法、バーコー ィング法、スプレーコーティング法、スラ ドコーティング法、印刷コーティング法及 流延成膜法等を用いることができる。尚、 記重合体の膜厚は用途等に応じて適宜選択 れるが、好ましくは0.05~10μmの範囲から選択 される。

 本発明の重合性組成物中の液晶分子を配 させる方法としては、例えば支持基板上に 前に配向処理を施す方法が挙げられる。配 処理を施す好ましい方法としては、各種ポ イミド系配向膜又はポリビニルアルコール 配向膜からなる液晶配向層を支持基板上に け、ラビング等の処理を行う方法が挙げら る。また、支持基板上の組成物に磁場や電 等を印加する方法等も挙げられる。

 本発明の重合性組成物を重合させる方法 熱又は電磁波を用いる公知の方法を適用で る。電磁波による重合反応としては、ラジ ル重合、アニオン重合、カチオン重合、配 重合、リビング重合等があげられる。重合 組成物が液晶相を示す条件下で、重合を行 わせることが容易だからである。また磁場 電場を印加しながら架橋させることも好ま い。支持基板上に形成した液晶(共)重合体 、そのまま使用してもよいが、必要に応じ 、支持基板から剥離したり、他の支持基板 転写したりして使用してもよい。

 上記電磁波の好ましい種類は、紫外線、可 光線、赤外線等である。電子線、X線などの 電磁波を用いてもよい。通常は、紫外線また は可視光線が好ましい。好ましい波長の範囲 は150~500nmである。さらに好ましい範囲は250~45 0nmであり、最も好ましい範囲は300~400nmである 。光源は、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍 ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放 ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドラ ンプ)、またはショートアーク放電ランプ(超 圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセ ンランプ)などが挙げられるが、超高圧水銀 ランプが好ましく使用することができる。光 源からの光はそのまま重合性組成物に照射し てもよく、フィルターによって選択した特定 の波長(または特定の波長領域)を重合性組成 に照射してもよい。好ましい照射エネルギ 密度は、2~5000mJ/cm 2 であり、さらに好ましい範囲は10~3000mJ/cm 2 であり、特に好ましい範囲は100~2000mJ/cm 2 である。好ましい照度は0.1~5000mW/cm 2 であり、さらに好ましい照度は1~2000mW/cm 2 である。重合性組成物が液晶相を有するよう に、電磁波を照射するときの温度を設定でき るが、好ましい照射温度は100℃以下である。 100℃以上の温度では熱による重合が起こりう るので良好な配向が得られないときがある。

 本発明の重合体は、光学異方性を有する 形体として利用することができる。この成 体の用途としては、例えば、位相差板(1/2波 長板、1/4波長板など)、偏光素子、二色性偏 板、液晶配向膜、反射防止膜、選択反射膜 視野角補償膜等の光学補償に用いることが きる。その他にも、液晶レンズ、マイクロ ンズ等の光学レンズ、高分子分散型液晶(PDLC )電子ペーパー、デジタルペーパー等の情報 録材料にも利用することができる。

 以下、合成例、製造例及び実施例をもっ 本発明を更に説明する。しかしながら、本 明は以下の合成例、製造例及び実施例によ て制限を受けるものではない。尚、下記合 例1~10は、本発明の重合性化合物の製造例を 示すものであり、下記製造例1は、本発明の 合性組成物の調製例、及び該重合性組成物 用いた本発明の重合体の製造例を示すもの あり、下記実施例1及び2は、本発明の重合体 の評価例を示すものである。

〔合成例1〕(化合物No.5の製造)
 化合物No.5を〔化86〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-(6-アクリロイ オキシヘキシルオキシ)ナフタレン-2-カルボ 酸13.70g(40.00mmol)をテトラヒドロフラン(THF)60g に溶解し、-30℃まで冷却後、メタンスルホニ ルクロリド(MsCl)5.50g(48.01mmol)を加え、トリエ ルアミン(TEA)10.51gを滴下した。滴下終了後、 1時間攪拌し、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP) 0.02g(0.15mmol)及びメチルヒドロキノン2.48g(19.98m mol)を加え、0℃以下の温度条件で1時間攪拌し た。攪拌後、水500mlに加えて生じた析出物を 別し、さらにメタノール溶液に該析出物を 加し、攪拌による洗浄を行い、ろ別して白 結晶12.2gを得た(収率79%)。得られた白色結晶 について分析を行ったところ、目的物である 化合物No.5と同定した。これらの分析結果に いて下記に示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
1.4-2.0(m:16H)、2.3(s:3H)、4.2(q:8H)、5.7-6.5(m:6H)、7.1 -7.3(m:7H)、7.8(t:4H)、8.1(d:2H)、8.7(s:2H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
478、567、675、745、806、872、899、937、1015、1061 1173、1200、1277、1339、1393、1416、1470、1628、17 24、2862、2939、3062

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、下記の相転移温度を確 した。

〔合成例2〕(化合物No.14の製造)
化合物No.14を〔化88〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-(2-アクリロイ オキシエトキシ)ナフタレン-2-カルボン酸10g( 34.93mmol)をテトラヒドロフラン(THF)45gに溶解し 、-30℃まで冷却後、メタンスルホニルクロリ ド(MsCl)4.4g(38.41mmol)を加え、トリエチルアミン (TEA)9.54gを滴下した。滴下終了後、1時間攪拌 、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)0.04g(0.29mmol )及びプロピルヒドロキノン2.39g(15.70mmol)を加 、0℃以下の温度を保ちながら、1時間攪拌 た。攪拌後、酢酸エチル40g及び水20gを加え 油水分離を行い、有機層を抽出して水洗を った。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウム を加えて脱水し、ろ過、減圧濃縮を行い、 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( 開溶媒:トルエン)で精製し、白色結晶6.0gを た(収率56%)。得られた白色結晶について分 を行ったところ、目的物である化合物No.14と 同定した。これらの分析結果について下記に 示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
0.95(t:3H)、1.69(q:2H)、2.64(t:2H)、4.30-4.51(m:4H)、4.5 1-4.73(m:4H)、5.78-6.62(m:6H)、7.10-7.40(m:7H)、7.82(d:2H )、7.93(d:2H)、8.19(d:2H)、8.72(s:2H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
471、590、745、810、953、1069、1169、1192、1273、14 11、1477、1628、1724、2870、3425

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、下記の相転移温度を確 した。

〔合成例3〕(化合物No.18の製造)
化合物No.18を〔化90〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-(6-アクリロイ オキシヘキシルオキシ)ナフタレン-2-カルボ 酸13.70g(40.00mmol)をテトラヒドロフラン(THF)60g に溶解し、-30℃まで冷却後、メタンスルホニ ルクロリド(MsCl)5.50g(48.01mmol)を加え、トリエ ルアミン(TEA)10.51gを滴下した。滴下終了後、 1時間攪拌し、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP) 0.02g(0.15mmol)及びプロピルヒドロキノン3.04g(19. 98mmol)を加え、0℃以下の温度を保ちながら1時 間攪拌した。攪拌後、酢酸エチル40g及び水20g を加えて油水分離を行い、有機層を抽出して 水洗を行った。洗浄後、有機層に硫酸マグネ シウム塩を加えて脱水し、ろ過、減圧濃縮を 行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(展開溶媒:トルエン)で精製し、さらに 、メタノール/トルエンの混合溶媒にて晶析 行い、白色結晶11.0gを得た(収率69%)。得られ 白色結晶について分析を行ったところ、目 物である化合物No.18と同定した。これらの 析結果について下記に示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
0.9(t:3H)、1.3-2.1(m:18H)、2.6(t:2H)、4.2(q:8H)、5.7-6.5 (m:6H)、7.0-7.3(m:7H)、7.8(t:4H)、8.2(d:2H)、8.7(s:2H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
471、502、586、745、806、941、961、991、1065、1169 1196、1273、1339、1393、1470、1624、1724、2862、29 39、3062

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、下記の相転移温度を確 した。

〔合成例4〕(化合物No.22の製造)
化合物No.22を〔化92〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-(6-アクリロイ オキシヘキシルオキシ)ナフタレン-2-カルボ 酸13.70g(40.00mmol)をテトラヒドロフラン(THF)60g に溶解し、-30℃まで冷却後、メタンスルホニ ルクロリド(MsCl)5.50g(48.01mmol)を加え、トリエ ルアミン(TEA)10.51gを滴下した。滴下終了後、 1時間攪拌し、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP) 0.02g(0.15mmol)及びt-ブチルヒドロキノン3.32g(19.9 7mmol)を加え、50℃以下の温度で2時間攪拌した 。撹拌後、酢酸エチル60g及び水20gを加えて油 水分離を行い、有機層を抽出して水洗を行っ た。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウム塩を 加えて脱水し、ろ過、減圧濃縮を行い、シリ カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒: ルエン)で精製し、さらに、メタノール/ト エンの混合溶媒にて晶析を行い、白色結晶7. 7gを得た(収率47%)。得られた白色結晶につい 分析を行ったところ、目的物である化合物No .22と同定した。これらの分析結果について下 記に示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
1.3-2.0(m:25H)、4.2(q:8H)、5.7-6.5(m:6H)、7.2-7.4(m:7H) 7.9(t:4H)、8.2(d:2H)、8.7(s:2H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
478、748、810、856、895、934、964、988、1011、1061 1165、1170、1273、1389、1470、1624、1728、2858、29 47

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、下記の相転移温度を確 した。

〔合成例5〕(化合物No.24の製造)
化合物No.24を〔化94〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-アクリロイル キシルナフタレン-2-カルボン酸14.53g(59.98mmol) をテトラヒドロフラン(THF)80gに溶解し、-30℃ で冷却後、メタンスルホニルクロリド(MsCl)8 .25g(72.02mmol)を加え、トリエチルアミン(TEA)15.7 7gを滴下した。滴下終了後、1時間攪拌し、4- メチルアミノピリジン(DMAP)0.04g(0.29mmol)及び2 -フェニルヒドロキノン5.59g(30.02mmol)を加え、0 ℃以下の温度を保ちながら、1時間攪拌した 攪拌後、酢酸エチル40g及び水40gを加えて油 分離を行い、有機層を抽出して水洗を行っ 。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウム塩を えて脱水し、ろ過、減圧濃縮を行い、残渣 トルエンにて洗浄し、白色結晶9.8gを得た(収 率52%)。得られた白色結晶について分析を行 たところ、目的物である化合物No.24と同定し た。これらの分析結果について下記に示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
6.0-6.8(m:6H)、7.2-8.3(m:24H)、8.6(s:1H)、8.8(s:1H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
478、702、741、764、806、914、934、988、1018、1076 1157、1184、1246、1265、1400、1474、1504、1628、17 24、2858

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、171.7℃において融点を確 認した。

〔合成例6〕(化合物No.25の製造)
化合物No.25を〔化95〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-(6-アクリロイ オキシヘキシルオキシ)ナフタレン-2-カルボ 酸13.70g(40.00mmol)をテトラヒドロフラン(THF)60g に溶解し、-30℃まで冷却後、メタンスルホニ ルクロリド(MsCl)5.50g(48.01mmol)を加え、トリエ ルアミン(TEA)10.51gを滴下した。滴下終了後、 1時間攪拌し、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP) 0.02g(0.15mmol)及びフェニルヒドロキノン3.72g(19. 98mmol)を加え、0℃以下の温度を保ちながら1時 間攪拌した。攪拌後、酢酸エチル60g及び水20g を加えて油水分離を行い、有機層を抽出して 水洗を行った。洗浄後、有機層に硫酸マグネ シウム塩を加えて脱水し、ろ過、減圧濃縮を 行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (展開溶媒:トルエン)で精製し、さらに、メタ ノール/トルエンの混合溶媒にて晶析を行っ 、白色結晶13.3gを得た(収率80%)。得られた白 結晶について分析を行ったところ、目的物 ある化合物No.25と同定した。これらの分析 果について下記に示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
1.4-2.0(m:16H)、4.1(q:8H)、5.7-6.5(m:6H)、7.1-8.2(m:18H) 8.5(s:1H)、8.7(s:1H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
478、583、698、745、810、856、876、899、941、988、 1022、1061、1119、1165、1200、1273、1342、1389、1408 、1474、1624、1720、2858、2939、3067

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、下記の相転移温度を確 した。

〔合成例7〕(化合物No.27の製造)
化合物No.27を〔化97〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-(6-アクリロイ オキシヘキシルオキシ)ナフタレン-2-カルボ 酸13.70g(40.00mmol)をテトラヒドロフラン(THF)60g に溶解し、-30℃まで冷却後、メタンスルホニ ルクロリド(MsCl)5.50g(48.01mmol)を加え、トリエ ルアミン(TEA)10.51gを滴下した。滴下終了後、 1時間攪拌し、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP) 0.02g及びメトキシヒドロキノン2.80g(19.98mmol)を 加え、0℃以下を保ちながら1時間攪拌した。 拌後、酢酸エチル60g及び水20gを加えて油水 離を行って有機層を抽出して水洗を行った 洗浄後、有機層に硫酸マグネシウム塩を加 て脱水し、ろ過、減圧濃縮を行い、シリカ ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ト エン)で精製し、さらに、メタノール/酢酸エ チルの混合溶媒にて晶析を行い、白色結晶5.6 gを得た(収率36%)。得られた白色結晶について 分析を行ったところ、目的物である化合物No. 27と同定した。これらの分析結果について下 に示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
1.4-2.1(m:16H)、3.8(s:3H)、4.2(q:8H)、5.7-6.5(m:6H)、6.9 -7.3(m:7H)、7.8(t:4H)、8.1(d:2H)、8.7(s:2H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
475、583、745、810、853、945、1034、1061、1173、127 3、1342、1389、1470、1508、1624、1728、2862、2939

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、下記の相転移温度を確 した。

〔合成例8〕(化合物No.40の製造)
化合物No.40を〔化99〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-(6-アクリロイ オキシヘキシルオキシ)ナフタレン-2-カルボ 酸13.70g(40.00mmol)をテトラヒドロフラン(THF)60g に溶解し、-30℃まで冷却後、メタンスルホニ ルクロリド(MsCl)5.50g(48.01mmol)を加え、トリエ ルアミン(TEA)10.51gを滴下した。滴下終了後、 1時間攪拌し、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP) 0.02g(0.15mmol)及び2,5-ジヒドロキシフェニルエ ルケトン3.32g(19.98mmol)を加え、0℃以下の温度 を保ちながら1時間攪拌した。撹拌後、酢酸 チル40g及び水20gを加えて油水分離を行い、 機層を抽出して水洗を行った。洗浄後、有 層に硫酸マグネシウム塩を加えて脱水し、 過、減圧濃縮を行い、シリカゲルカラムク マトグラフィー(展開溶媒:トルエン)で精製 、さらに、メタノール/酢酸エチルの混合溶 で洗浄し、白色結晶8.6gを得た(収率53%)。得 れた白色結晶について分析を行ったところ 目的物である化合物No.40と同定した。これ の分析結果について下記に示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
1.1(t:3H)、1.4-2.0(m:16H)、2.9(q:2H)、4.2(q:8H)、5.7-6.5 (m:6H)、7.2-8.2(m:15H)、6.7(s:2H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
478、745、810、872、937、988、1061、1123、1180、127 3、1342、1389、1412、1470、1624、1690、1724、2862、 2939

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、下記の相転移温度を確 した。

〔合成例9〕(化合物No.47の製造)
化合物No.47を〔化101〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-(6-アクリロイ オキシヘキシルオキシ)ナフタレン-2-カルボ 酸13.70g(40.00mmol)をテトラヒドロフラン(THF)60g に溶解し、-30℃まで冷却後、メタンスルホニ ルクロリド(MsCl)5.50g(48.01mmol)を加え、トリエ ルアミン(TEA)10.51gを滴下した。滴下終了後、 1時間攪拌し、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP) 0.02g(0.15mmol)及び2,5-ジヒドロキシ安息香酸メ ル3.36g(19.98mmol)を加え、0℃以下の温度を保ち ながら、1時間攪拌した。攪拌後、酢酸エチ 40g及び水20gを加えて油水分離を行い、有機 を抽出して水洗を行った。洗浄後、有機層 硫酸マグネシウム塩を加えて脱水し、ろ過 減圧濃縮を行い、シリカゲルカラムクロマ グラフィー(展開溶媒:トルエン)で精製し、 らに、メタノール/酢酸エチルの混合溶媒で 浄して、白色結晶8.6gを得た(収率53%)。得ら た白色結晶について分析を行ったところ、 的物である化合物No.47と同定した。これら 分析結果について下記に示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
1.5-2.0(m:16H)、3.7(s:3H)、4.2(q:8H)、5.7-6.5(m:6H)、7.3 -8.2(m:15H)、8.7(s:2H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
475、548、586、675、741、772、810、856、876、914、 941、980、1015、1057、1126、1169、1200、1277、1342 1389、1408、1435、1470、1624、1720、1732、2862、294 7、3063

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、下記の相転移温度を確 した。

〔合成例10〕(化合物No.59の製造)
化合物No.59を〔化103〕に示す反応式に従い、 記の手順で合成した。

 窒素雰囲気下において、6-(2-(2-アクリロ ルオキシエトキシ)エトキシ)ナフタレン-2-カ ルボン酸5g(15.14mmol)をテトラヒドロフラン(THF) 20gに溶解し、-30℃まで冷却後、メタンスルホ ニルクロリド(MsCl)1.91g(16.67mmol)を加え、トリ チルアミン(TEA)4.12gを滴下した。滴下終了後 1時間攪拌し、4-ジメチルアミノピリジン(DMA P)0.02g(0.15mmol)及びプロピルヒドロキノン1.04g(6 .83mmol)を加え、0℃以下の温度を保ちながら、 1時間攪拌した。攪拌後、酢酸エチル40g及び 20gを加えて油水分離を行い、有機層を抽出 て水洗を行った。洗浄後、有機層に硫酸マ ネシウム塩を加えて脱水し、ろ過、減圧濃 を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマト ラフィー(展開溶媒:トルエン/酢酸エチル混 溶媒)で精製し、白色結晶2.2gを得た(収率41%) 得られた白色結晶について分析を行ったと ろ、目的物である化合物No.59と同定した。 れらの分析結果について下記に示す。

(1) 1 H-NMR[CDCl 3 ](ppm)
0.94(t:3H)、1.69(q:2H)、2.63(t:2H)、3.74-4.02(m:8H)、4.2 0-4.50(m:8H)、5.70-6.60(m:6H)、7.06-7.40(m:7H)、7.81(dd:2 H)、7.91(d:2H)、8.18(dd:2H)、8.71(s:2H)

(2)IR[KBr錠剤法](cm -1 )
478、748、810、949、1069、1142、1169、1196、1277、1 408、1477、1624、1724、2878、3433

(3)相転移温度
 この化合物を示差走査熱量分析装置(サーモ プラスDSC-8230;(株)リガク)にて、窒素雰囲気下 (50ml/min)、5℃/minの速度で室温(20~30℃)から150 まで測定した結果、下記の相転移温度を確 した。

〔製造例1〕(重合体の作製)
下記の手順([1]試料の調製、[2]支持基板の製 、[3]支持基板への塗布)に従い本発明の重合 組成物から重合体を作製した。

[1]重合性組成物溶液の調製
 表1に記載の重合性組成物1.0gを溶媒(シクロ キサノン/2-ブタノン=1/1(質量比))4.0gに添加 て溶解し、ラジカル重合開始剤(N-1919;株式会 社ADEKA製)0.03gを加えて完全に溶解した後に、0 .45μmフィルターでろ過処理を実施して重合性 組成物溶液を調製した。

[2]支持基板の製作
 中性洗剤で洗浄後、純水で洗い流し乾燥し ガラス板にポリビニルアルコール5%水溶液 スピンコーターで均一に塗工し、100℃で3分 乾燥させた。乾燥後、ガラス基板に支持さ たポリビニルアルコールの表面をレーヨン で一定方向に擦り、支持基板を製作した。

[3]支持基板への塗布
 上記[1]で調製した重合性組成物溶液を、上 [2]で製作した支持基板上にスピンコーター 塗工を行った。塗工は膜厚が約1.0μmになる うにスピンコーターの回転数及び時間を調 して実施した。塗工後、ホットプレートを いて100℃で3分間乾燥して室温下で3分間冷 した後に、高圧水銀灯(120W/cm 2 )で20秒間照射し、膜を硬化させて重合体を得 た。

〔実施例1、2及び比較例1~3〕
上記の方法で得られた重合体について、下記 の試験を実施し、これらの結果について表1 併せて示す。

(1)膜表面の状態
 得られた重合体の膜表面を目視で観察し、 表面が滑らかな場合は○、膜表面の一部に ラがあったり、タックがあったりした場合 △、膜表面に凹凸が生じていたり、白濁し 場合は×とした。

(2)配向の均質性
 重合体の均質性について偏光顕微鏡を用い 評価した。試料を、クロスニコル下で重合 を設置したステージを回転させることによ て、重合体の配向状態を観察し、膜の均質 について評価した。重合体の配向が均一に られていれば○、配向が得られても不均一 あれば△、重合体に結晶等が発生して配向 全く得られていなければ×とした。

(3)リターデーション(R)
 上記製造例1で得た重合体に対して、偏光顕 微鏡を用いてセナルモン法に基づいて、室温 25℃で波長546nmにおけるリターデーション(R) 測定した。

(4)膜厚(d)
 得られた重合体に対して、触針式表面形状 定器(Dektak6M;(株)アルバック製)を用いて室温 25℃で膜厚(d)を測定した。

(5)光学(屈折率)異方性(△n)
 重合体の光学(屈折率)異方性は、下記式(3) リターデーション関係式において上記のリ ーデーション(R)及び膜厚(d)を代入して算出 た。
光学(屈折率)異方性(δn)=リターデーション(R)/ 膜厚(d) ・・・(3)

 上記表1において、本発明の重合性化合物 ではない比較化合物1又は比較化合物2を用い 作製した重合体は、重合性化合物が溶媒に 解しなかったり、あるいは室温付近で液晶 が発現しなかったりして、液晶相の固定化 得られなかった。また、比較化合物3の重合 性化合物を用いて作製した重合体は、液晶相 の固定化は可能であったが、膜表面の一部に 配向にムラが有り、リターデーションや光学 (屈折率)異方性(δn)などの光学特性は満足で るものではなかった。

 それに対して、実施例1及び実施例2より 本発明の重合性化合物を使用して作製した 合体は、配向が均一であり、光学(屈折率)異 方性(δn)が大きい重合体が得られた。

 以上より、本発明の重合性化合物を使用 て作製した重合体は、均一な製膜制御及び れた光学特性が得られるものであり、ディ プレイ用光学フィルムに好適に用いること できる。

 本発明の重合性化合物、及び該重合性化 物を含有する重合性組成物は、室温付近に いて液晶状態で重合可能であり、溶媒溶解 に優れる。該重合性化合物及び該重合性組 物を光重合させることにより作製される本 明の重合体は、均一な膜状態を維持し、配 制御及び光学特性に優れた液晶物質として 用である。