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Title:
POWER SUPPLY SYSTEM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/099842
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a power supply system for supplying power to a first drive device and a second drive device which function as a drive source of a mobile body. A fuel cell is connected to an accumulation device via a power conversion device. The fuel cell can supply power directly to the first drive device without using a power conversion device and directly to the second drive device without using a power conversion device. If a normal output request is received from the mobile body, power supply to the drive devices is performed by the fuel cell and the accumulation device, respectively. Only when the power to be supplied to the first drive device exceeds the power which can be generated by a fuel cell in the output request from the mobile body, it is permitted to supply power from the accumulation device to the first drive device via the power conversion device. Thus, in the power supply system formed by a plurality of power supply devices connected via the power conversion device, it is possible to suppress lowering of the supply efficiency when power is supplied to the drive device of the mobile body.

Inventors:
HAMADA KENICHI (JP)
KITAMURA NOBUYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052327
Publication Date:
August 21, 2008
Filing Date:
February 13, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
HAMADA KENICHI (JP)
KITAMURA NOBUYUKI (JP)
International Classes:
B60L11/18; H01M8/00; H01M8/04; H02J7/00; H02J7/34; H02P5/00; H01M8/10
Foreign References:
JP2006141097A2006-06-01
JP2006286320A2006-10-19
Attorney, Agent or Firm:
KAWAGUCHI, Yoshiyuki et al. (4-10 Higashi Nihonbashi 3-chom, Chuo-ku Tokyo 04, JP)
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Claims:
 移動体に搭載され、該移動体の駆動源として機能する第一駆動装置及び第二駆動装置に電力を供給する電力供給システムであって、
 電力供給装置からの供給電力の出力特性の変換を行う電力変換装置と、
 酸素を含む酸化ガスと水素を含む燃料ガスとの電気化学反応によって発電された電力を、前記電力変換装置を介することなく前記第一駆動装置に電力を供給することが可能な、電力供給装置としての燃料電池と、
 前記電力変換装置を介して前記燃料電池と接続され、且つ電力の蓄電が可能であり該蓄電された電力を前記電力変換装置を介することなく前記第二駆動装置に供給することが可能な、電力供給装置としての蓄電装置と、
 前記移動体からの出力要求に応じて、前記燃料電池と前記蓄電装置から、前記第一駆動装置と前記第二駆動装置に供給される電力を制御する電力制御部と、を備え、
 前記電力制御部は、
 前記移動体からの出力要求が通常出力要求であるときは、前記第一駆動装置及び前記第二駆動装置への電力供給は、それぞれ前記燃料電池及び前記蓄電装置によって為されるように電力供給を制御し、
 前記移動体からの出力要求において前記第一駆動装置に供給すべき電力が前記燃料電池によって発電可能な電力を超えるとき、前記電力変換装置を介して前記蓄電装置から前記第一駆動装置への電力供給を許可する、
 電力供給システム。
 前記通常出力要求は、前記移動体からの出力要求において前記第一駆動装置に供給すべき電力が前記燃料電池によって発電可能な電力以下となる範囲の出力要求であって、
 前記電力制御部は、
 前記第一駆動装置に供給すべき電力が前記燃料電池によって発電可能な電力以下であるときは、前記第一駆動装置への電力供給は前記燃料電池のみによって行われ、且つ前記第二駆動装置への電力供給は前記蓄電装置のみによって行われ、
 前記第一駆動装置に供給すべき電力が前記燃料電池によって発電可能な電力を超えるときは、前記第一駆動装置への電力供給は、前記燃料電池とともに前記電力変換装置を介して前記蓄電装置によっても行われるように電力供給を制御する、
 請求項1に記載の電力供給システム。
 前記電力制御部は、前記第一駆動装置に供給すべき電力が前記燃料電池によって発電可能な電力を超えるとき、該第一駆動装置に供給すべき電力から該燃料電池によって最大限に発電可能な電力を差し引いた不足分電力を、前記蓄電装置から該第一駆動装置に供給するように制御する、
 請求項1又は請求項2に記載の電力供給システム。
 前記蓄電装置は、前記燃料電池によって発電された発電電力、及び前記第一駆動装置と前記第二駆動装置のうち少なくとも何れかの回生によって生じる回生電力のうち少なくとも何れかの電力を蓄電するとともに、該蓄電された電力供給し、
 前記電力制御部は、前記蓄電装置の蓄電状態に応じて該蓄電装置に供給する電力又は該蓄電装置から供給される電力を決定するとともに、前記第一駆動装置に供給すべき電力に該決定された電力を加味して前記燃料電池によって発電される電力の供給を制御する、
 請求項1から請求項3の何れかに記載の電力供給システム。
 前記移動体は、車両であって、
 前記第一駆動装置は、前記車両における主駆動輪を駆動させ、
 前記第二駆動装置は、前記車両における前記主駆動輪以外の駆動輪を駆動させる、
 請求項1から請求項4の何れかに記載の電力供給システム。
Description:
電力供給システム

 本発明は、移動体の駆動装置に電力を供 する電力供給システムに関するものである

 近年、運転効率および環境性に優れる電 として燃料電池が注目されている。燃料電 は燃料ガスの供給量を制御して要求に応じ 電力を出力するが、ガス供給量の応答遅れ 起因して、出力電力の応答性が低くなる場 がある。そこで、燃料電池とバッテリ(蓄電 装置)とを並列に接続して電源を構成し、燃 電池の出力電圧をDC-DCコンバータで変換する ことにより、バッテリと燃料電池の併用を図 っている。このとき、DC-DCコンバータを介さ に燃料電池からの供給電力で駆動される第 の駆動モータと、該DC-DCコンバータを介さ にバッテリからの供給電力で駆動される第 の駆動モータとを移動体に設け、移動体か の要求出力に応じて各駆動モータへの電力 給を制御する技術が公開されている(例えば 特許文献1を参照)。

 また、移動体の駆動装置を駆動するための 力供給において、DC-DCコンバータを介して 料電池とバッテリが接続されて形成された 源システムが公開されている(例えば、特許 献2を参照)。この電源システムにおいては 駆動モータがDC-DCコンバータを介さずに燃料 電池から電力供給を受けることが可能なよう に該電源システムに接続されており、そして 燃料電池からの電力の供給割合を所定範囲に 設定することで、DC-DCコンバータによる電力 失を抑えることが可能となる。

特開2006-141097号公報

特開2002-118979号公報

 燃料電池から移動体の駆動装置に電力を 給する場合、燃料電池への燃料ガス(例えば 、水素等)の供給応答が低い等の理由で、駆 装置への電力供給が不安定となる場合があ 。そこで、電力供給をより安定化させるた に該燃料電池に加えてバッテリ等の蓄電装 を利用する場合があり、このように出力特 の異なる電力供給源はDC-DCコンバータ等の電 力変換装置で接続されるのが一般である。

 このように複数の電力供給装置がDC-DCコ バータ等の電力変換装置を介して接続され ことで形成される電力供給システムでは、 動装置への電力供給を安定的に行うことが 能となる。しかし、その電力供給の形態に っては、電力供給装置から駆動装置に電力 供給されるときDC-DCコンバータ等を経由する ことで、そこで電力損失が生じ、以て電力供 給システムとして電力供給の効率が低下する 虞がある。

 本発明は、上記問題に鑑みてなされたも であり、複数の電力供給装置がDC-DCコンバ タ等の電力変換装置を介して接続されるこ で形成される電力供給システムで、移動体 駆動装置への電力供給に際して、その供給 率の低下を可及的に回避することを目的と る。

 本発明においては、上記課題を解決する めに、燃料電池と蓄電装置の二つの電力供 装置がDC-DCコンバータ等の電力変換装置を して接続されることで形成される電力供給 ステムにおいて、電力変換装置を介さずに 電力供給装置からの供給電力を受けること 可能となるように、移動体に二つの駆動装 を設けるとともに、発電が可能な燃料電池 ら直接、電力供給を受ける駆動装置につい 、電力変換装置を介して電力供給される条 を一定の条件に制限した。このようにする とで、電力変換装置での電力損失を可及的 回避することができる。

 そこで、より具体的には、本発明は、移 体に搭載され、該移動体の駆動源として機 する第一駆動装置及び第二駆動装置に電力 供給する電力供給システムであって、電力 給装置からの供給電力の出力特性の変換を う電力変換装置と、酸素を含む酸化ガスと 素を含む燃料ガスとの電気化学反応によっ 発電された電力を、前記電力変換装置を介 ることなく前記第一駆動装置に電力を供給 ることが可能な、電力供給装置としての燃 電池と、前記電力変換装置を介して前記燃 電池と接続され、且つ電力の蓄電が可能で り該蓄電された電力を前記電力変換装置を することなく前記第二駆動装置に供給する とが可能な、電力供給装置としての蓄電装 と、前記移動体からの出力要求に応じて、 記燃料電池と前記蓄電装置から、前記第一 動装置と前記第二駆動装置に供給される電 を制御する電力制御部と、を備え、前記電 制御部は、前記移動体からの出力要求が通 出力要求であるときは、前記第一駆動装置 び前記第二駆動装置への電力供給は、それ れ前記燃料電池及び前記蓄電装置によって されるように電力供給を制御し、前記移動 からの出力要求において前記第一駆動装置 供給すべき電力が前記燃料電池によって発 可能な電力を超えるとき、前記電力変換装 を介して前記蓄電装置から前記第一駆動装 への電力供給を許可する。

 上記の通り、本発明に係る電力供給シス ムは、移動体に搭載されるものであって、 の移動体の移動を行う駆動装置への電力供 を行う。尚、移動体は、自動車、鉄道、船 等の輸送手段だけでなく、ロボット等の移 を行う物全般を含む。

 そして、この移動体の移動のための駆動 置は、第一駆動装置と第二駆動装置の二台 設けられており、それぞれの駆動装置が発 する駆動力は、該移動体の置かれている状 、例えば移動時や停止時の負荷状況等によ て適宜決定される。そして、これらの駆動 置に対して、燃料電池と蓄電装置を電力供 装置として備える、本発明に係る電力供給 ステムから電力が供給される。

 ここで、本発明に係る電力供給システム おいては、燃料電池と蓄電装置という出力 性の異なる電力供給装置が電力変換装置を して互いに接続されている。これにより、 第一駆動装置および第二駆動装置に安定的 電力供給を行うことが可能となる。ここで 第一駆動装置は電力変換装置を介さずに燃 電池から直接に電力供給を受けることが可 であり、また第二駆動装置は該電力変換装 を介さずに蓄電装置から直接に電力供給を けることが可能である。換言すると、第一 動装置に対して蓄電装置から電力を供給し うとすると、又は第二駆動装置に対して燃 電池から電力を供給しようとすると、供給 力が電力変換装置を必ず経由することにな 。この電力変換装置は、各電力供給装置か の供給電力の出力特性を変換するものであ が、その変換処理において内部で電力の消 が行われるため、少なからずとも本来、駆 装置に供給される電力の損失に帰結するこ になる。

 そこで、本発明に係る電力供給システム は、各電力供給装置と各駆動装置との間の 力供給が電力制御部によって制御され、電 変換装置で生じる電力損失が可及的に回避 れることになる。即ち、移動体の移動や停 等、移動体が置かれる状況に従って移動体 ら要求される出力に応じて、各駆動装置を 動する必要があるとき、電力制御部は、電 変換装置を介した各電力供給装置から各駆 装置への電力供給が一定の条件下以外では われないように電力供給を制御する。

 先ず、移動体からの出力要求が通常出力 求であるときは、第一駆動装置への電力供 は燃料電池のみからとし、第二駆動装置へ 電力供給は蓄電装置のみからとする。ここ 、通常出力要求とは、移動体からの出力要 に応じて決定される第一駆動装置と第二駆 装置とが発揮すべき出力を、それぞれ燃料 池および蓄電装置からの供給電力のみで賄 ことが可能である程度の、移動体からの要 である。また、第一駆動装置と第二駆動装 が発揮すべき出力の決定は、各駆動装置に る駆動力が、要求された移動体の移動や停 を可能とするために、移動体からの要求出 が適宜分配されることで行われる。この通 出力要求である範囲は、燃料電池や蓄電装 の出力特性に影響を与えるパラメータ、例 ば各装置の温度等を考慮して変動させても い。

 このように移動体からの出力要求が通常 力要求であるときは、第一駆動装置と第二 動装置で発揮すべき駆動力を適宜決定する とで、電力変換装置を介さずに各電力供給 置から各駆動装置へ電力を供給することが 能であるから、電力制御部はそのような電 供給が行われるべく制御を行う。これによ 、移動体からの出力要求が通常出力要求で る限りは、電力変換装置での電力損失を確 に回避することができる。

 一方で、移動体からの出力要求が通常出 要求ではなく、移動体からの出力要求にお て第一駆動装置に供給すべき電力が燃料電 によって発電可能な電力を超えるときは、 料電池からの供給電力に加えて蓄電装置か の供給電力が第一駆動装置に与えられるこ が、電力制御部によって許される。第一駆 装置については、出力(供給電力)を適宜調 可能である燃料電池からの電力を、電力変 装置を介さずに受けることが可能であるた 、駆動力を効率的に且つ適時に発揮するこ ができる。従って、蓄電装置の蓄電量によ てその駆動力が制限される第二駆動装置に べて、第一駆動装置は、移動体の駆動に寄 する程度が高いと考えられるため、該第一 動装置への電力供給は可及的に維持される きである。そこで、移動体からの出力要求 おいて第一駆動装置に供給すべき電力が燃 電池によって発電可能な電力を超える場合 、例外的に電力変換装置を介して蓄電装置 ら第一駆動装置への電力供給が行われるこ とする。また、その他、非常時等の、第一 動装置に電力を供給すべきと判断される場 にも、電力変換装置を介した電力供給が許 れるようにしてもよい。

 このように、本発明に係る電力供給シス ムにおいては、移動体からの出力要求に応 て各駆動装置が駆動力を発揮しなければな ないとき、電力変換装置を介さない電力供 経路の維持を基本としながらも、第一駆動 置について燃料電池の出力可能以上の電力 必要とされる場合には電力変換装置を介し 電力供給が行われる。これにより、移動体 らの出力要求に答えながらも電力変換装置 生じる電力損失の影響を限定的なものとし 以て電力供給の効率低下を可及的に回避す ことが可能となる。

 尚、この電力供給の効率低下をより確実 回避するために、電力変換装置を介した前 蓄電装置から前記第一駆動装置への電力供 が、電力制御部によって、移動体からの出 要求において第一駆動装置に供給すべき電 が燃料電池によって発電可能な電力を超え ときのみに限定されるようにしてもよい。 ち、電力変換装置を介した供給電力の流れ より限定的に発生させるものである。

 上記電力供給システムにおいて、前記通 出力要求は、前記移動体からの出力要求に いて前記第一駆動装置に供給すべき電力が 記燃料電池によって発電可能な電力以下と る範囲の出力要求であって、その場合、前 電力制御部は、前記第一駆動装置に供給す き電力が前記燃料電池によって発電可能な 力以下であるときは、前記第一駆動装置へ 電力供給は前記燃料電池のみによって行わ 、且つ前記第二駆動装置への電力供給は前 蓄電装置のみによって行われ、前記第一駆 装置に供給すべき電力が前記燃料電池によ て発電可能な電力を超えるときは、前記第 駆動装置への電力供給は、前記燃料電池と もに前記電力変換装置を介して前記蓄電装 によっても行われるように電力供給を制御 るようにしてもよい。

 即ち、上記電力供給システムでは、移動 からの出力要求が通常出力要求であるか否 の判断は、第一駆動装置に供給すべき電力 燃料電池によって発電可能な電力以下であ か、それを超えるかという基準に基づくも である。この基準に基づいて電力制御部が 力供給の制御を行うことで、電力供給の効 低下を可及的に回避することが可能となる

 また、上述までの電力供給システムにお て、前記電力制御部は、前記第一駆動装置 供給すべき電力が前記燃料電池によって発 可能な電力を超えるとき、該第一駆動装置 供給すべき電力から該燃料電池によって最 限に発電可能な電力を差し引いた不足分電 を、前記蓄電装置から該第一駆動装置に供 するように制御してもよい。このように、 力変換装置を介して蓄電装置から電力供給 頼る場合、その供給量を可及的に少なくす ことで、電力供給の効率低下を可及的に回 することが可能となる。

 ここで、上述までの電力供給システムに いて、前記蓄電装置は、前記燃料電池によ て発電された発電電力、及び前記第一駆動 置と前記第二駆動装置のうち少なくとも何 かの回生によって生じる回生電力のうち少 くとも何れかの電力を蓄電するとともに、 蓄電された電力供給し、前記電力制御部は 前記蓄電装置の蓄電状態に応じて該蓄電装 に供給する電力又は該蓄電装置から供給さ る電力を決定するとともに、前記第一駆動 置に供給すべき電力に該決定された電力を 味して前記燃料電池によって発電される電 の供給を制御してもよい。

 当該蓄電装置は、燃料電池によって発電 れた電力、特に第一駆動装置に供給すべき を超えて発電された残余電力や、各駆動装 の減速時に生じる回生電力を蓄電し、その の電力供給時に備えることで、移動体の駆 に必要なエネルギー量を抑制することが可 である。この場合、蓄電装置の蓄電量は、 電装置の電力供給能力の維持や装置劣化の 止等の観点から、所定の適切な範囲(以下、 「所定蓄電範囲」という。)に属しているの 好ましい。そこで、本発明に係る電力制御 は、上述までのように第一駆動装置に供給 べき電力に加えて、蓄電装置の蓄電量を所 蓄電範囲内に維持するために必要な電力(即 、蓄電装置に供給される電力又は蓄電装置 ら放電される電力)を考慮して、燃料電池が 発電すべき供給電力を制御する。これにより 、第一駆動装置の駆動力と蓄電装置の蓄電量 を好適な状態にしつつ、電力供給の効率低下 を可及的に回避することが可能となる。

 尚、上述までの電力供給システムによっ 電力供給が為される移動体は、車両であっ 、前記第一駆動装置は、前記車両における 駆動輪を駆動させ、前記第二駆動装置は、 記車両における前記主駆動輪以外の駆動輪 駆動させるようにしてもよい。主駆動輪と 、車両の移動を主として司る駆動輪であっ 、いわゆるFF車での前輪であり、FR車での後 輪である。このように第一駆動装置が主駆動 輪の駆動を司ることで、車両の移動をより好 適に制御することが可能となる。また、移動 体が車両以外の移動体である場合でも、第一 駆動装置は、その移動体の移動を主に司る機 械要素の駆動を行うのが好ましい。

本発明に係る電力供給システム(燃料電 池システム)を搭載した車両の概略構成を表 図である。 第1図に示す電力供給システムにおい 、車両の駆動装置に対して電力供給を行う 御に関する第一のフローチャートの前段を す図である。 第1図に示す電力供給システムにおい 、車両の駆動装置に対して電力供給を行う 御に関する第一のフローチャートの後段を す図である。 第1図に示す電力供給システムにおい 、車両の駆動装置に対して電力供給を行う 御に関する第二のフローチャートの前段を す図である。 第1図に示す電力供給システムにおい 、車両の駆動装置に対して電力供給を行う 御に関する第二のフローチャートの後段を す図である。 本発明に係る電力供給システムに設け れたバッテリにおける、蓄電状態(SOC)と該 ッテリに対して行うべき充放電の程度を数 化した充放電負荷Pbt3との相関を示す図であ 。

 本発明に係る電力供給システムの実施の 態について図面に基づいて詳細に説明する 本実施の形態に係る電力供給システムは、 発明に係る移動体である自動車(車両)100の 動装置である駆動モータに対して電力を供 する、燃料電池300およびバッテリ400で構成 れる燃料電池システムである。

 <実施例1>
 図1は、本発明の第一実施例としての車両100 の構成を概略的に示す説明図である。この車 両100は、水素と酸素との電気化学反応を利用 して発電を行う燃料電池300と、充放電可能な 蓄電装置としてのバッテリ400と、電力変換装 置としてのDC-DCコンバータ200とを備えている 燃料電池300とバッテリ400とは、DC-DCコンバ タ200を介して互いに接続されている。DC-DCコ ンバータ200は、燃料電池300またはバッテリ400 から入力された電圧を、目標電圧に変換して 出力する双方向DC-DCコンバータである。燃料 池300としては、例えば固体高分子型燃料電 が用いられ、バッテリ400としては、例えば 蓄電池やニッケル-水素蓄電池が用いられる 。

 燃料電池300とDC-DCコンバータ200との間の 源配線には、インバータ310を介して、車両10 0の駆動装置としての第一モータ320が接続さ ている。同様に、バッテリ400とDC-DCコンバー タ200との間の電源配線には、インバータ410を 介して、車両100の駆動装置としての第二モー タ420が接続されている。第一モータ320および 第二モータ420は、共に、回生機能を有する三 相同期モータである。第一モータ320は、その 出力軸が差動ギア330を介して後輪駆動軸340と 接続されており、第一モータ320の出力軸の回 転によって後輪駆動軸340、およびそれに接続 された後輪370が駆動される。一方、第二モー タ420は、その出力軸が差動ギア430を介して前 輪駆動軸440と接続されており、第二モータ420 の出力軸の回転によって前輪駆動軸440、およ びそれに接続された前輪470が駆動される。イ ンバータ310、410は、燃料電池300やバッテリ400 から出力される直流電力を三相交流電力へと 変換して、第一モータ320および第二モータ420 へと供給する。

 燃料電池300とDC-DCコンバータ200との間の 源配線には、さらに、例えば改質器やエア ンプレッサを含む燃料電池補機類350が接続 れている。燃料電池補機類350は、燃料電池30 0での発電に要する水素を含む燃料ガスと酸 を含む空気とを、燃料電池300に供給するた の装置等であり、その稼動電力を接続され いる電源配線から取得する。また、バッテ 400とDC-DCコンバータ200との間の電源配線には 、さらに、例えば照明機器やオーディオ機器 を含む車両補機類450が接続されており、その 接続配線から各機器の稼動電力が取得される 。

 車両100は、さらに、ECU500を備えている。E CU500は、CPU510と、ROM520と、RAM530と、入出力ポ ト540とを有している。ECU500には、車両100の 部に配されたセンサが電気的に接続され、 こで検出された各検出信号が入出力ポート5 40を介して入力される。ECU500は、これらの検 信号を基に、燃料電池300とバッテリ400から モータへの電力供給を制御する。

 なお、車両100の各部に配されECU500に電気 に接続されているセンサとしては、例えば アクセルペダル610の踏み込みによるアクセ の開度を検出するアクセル開度センサ612、 テアリング630の操舵角を検出する操舵角セ サ632、後輪駆動軸340および前輪駆動軸440の 転数を検出する駆動軸センサ640、車速を検 するスピードセンサ650、車両の回転モーメ トを検出するモーメントセンサ660、燃料電 300の運転状態を検出する図示しない温度セ サおよび電圧計、バッテリ400の蓄電状態を 出する図示しない充電容量センサおよび電 計がある。また、ECU500による燃料電池300と ッテリ400から各モータへの電力供給の制御 、例えば、CPU510が、ROM520に格納された動作 御プログラムをRAM530上に読み出して実行す ことにより行われる。

 このように構成される車両100においては 駆動装置である第一モータ320と第二モータ4 20への電力供給は、燃料電池300とバッテリ400 よって行われる。燃料電池300とバッテリ400 DC-DCコンバータ200を介して接続されている め、燃料電池300とバッテリ400のそれぞれか 各モータ320、420に対して電力を供給するこ は可能である。しかし、燃料電池300から第 モータ420に又はバッテリ400から第一モータ32 0に電力を供給しようとすると、DC-DCコンバー タ200介して電力供給が行われるため、DC-DCコ バータ200において電力損失が生じ、電力の 給効率が低下する。そこで、図2Aおよび図2B に基づいて、図1に示す車両100における第一 ータ320と第二モータ420へ電力供給を行う際 その供給効率の低下を可及的に回避するこ が可能な電力供給制御について説明する。 、図2Aおよび図2Bは、一つの電力供給制御の ローを紙面の都合により、二つに分けて示 ている。

 先ず、S101では、アクセル開度センサ612か らの検出信号により、車両100の移動状態(停 状態を含む)におけるアクセルの開度が検出 れる。このアクセル開度は、車両100を運転 るユーザが、該車両100に要求する走行性能( 速度等)に関連するパラメータである。S101の 理が終了すると、S102へ進む。S102では、現 点における第一モータ320と第二モータ420の 転数(回転速度)が検出される。この各モータ の回転数は、各モータに備えられているロー タリエンコーダからの出力や、駆動軸センサ 640及びスピードセンサ650からの検出信号に基 づいて検出又は算出される。

 また、上記S101、S102以外の処理として、 舵角センサ632を介したステアリング630の操 角の検出、モーメントセンサ660を介した車 100の回転モーメントの検出が行われる。こ らは、現時点における車両100の移動状態を 握するために行われるものである。これら 処理が終了すると、S103及びS104の処理が行わ れる。

 上述したS101、S102およびそれ以外の処理 よって検出された車両100の移動状態に基づ て、ユーザから車両100に対して要求された 行性能を実現するために、現時点において 一モータ320及び第二モータ420が発揮すべき 力、即ち第一モータ320に対して要求される 力Pm1がS103において算出され、第二モータ420 対して要求される出力Pm2がS104において算出 される。尚、本実施例に係る車両100は、前輪 が第二モータ420によって駆動され、後輪が第 一モータ320によって駆動されることで、最大 で四輪駆動が可能な車両である。尚、第一モ ータ320と第二モータ420の最大瞬間出力は同程 度であるが、定格連続出力については第一モ ータ320の方が高く、高出力駆動を長時間行う ことが可能である。従って、車両100において は、後輪が主駆動輪であって、その主駆動輪 を駆動する第一モータ320に対してDC-DCコンバ タ200を介さずに電力を供給できるように配 されているのは、燃料電池300である。

 ここで、第一モータ320及び第二モータ420 要求出力Pm1、Pm2の算出は、検出されたアク ル開度および各モータの回転数に加えて、 テアリング630の操舵角や車両100の回転モー ント等の車両100の移動状態を示すパラメー を考慮して、ユーザが要求する走行性能や 車両100の走行安定性等を踏まえて行われる 例えば、ユーザから車速を上げる要求があ た場合は、各モータの出力を上昇すること 車両100のスピードアップを図る。また、ス アリング630の操舵角が所定角より大きい場 には、車両100の走行安定性が低くなる可能 があるため、車両100の後輪と前輪の駆動力 アンバランスとならないように各モータの 求出力が決定される。尚、各モータの要求 力の算出においては、上述したように第一 ータ320が主駆動輪を駆動するモータである とが考慮される。S104の処理が終了すると、 S105へ進む。

 S105では、現時点における燃料電池300が出 力可能な最大出力Pfcが算出される。この最大 可能出力Pfcは、燃料電池300に対して最大量の 水素が供給されたと仮定して、現時点におけ る出力に影響するパラメータ、例えば燃料電 池300のセル温度等を考慮した上で決定される 。S105の処理が終了すると、S106へ進む。

 S106では、S105で算出された燃料電池300の 大可能出力Pfcが、第一モータ320の要求出力Pm 1と燃料電池補機類350の駆動に要する出力で るFC補機損αfcとの和以上であるか否かが判 される。当該出力和は、図1からも明らかな うに、DC-DCコンバータ200を基準として、電 的に燃料電池300側に配置されている装置等( 言すると、電気的にバッテリ400側に配置さ ていない装置等)の駆動に要する出力和であ る。従って、S106における判定は、第一モー 320および燃料電池補機類350に対して、DC-DCコ ンバータ200を介さずに燃料電池300から電力を 供給することができるか否かを判定するもの と言うことができる。S106での判定において 定判定されるとS107へ進み、否定判定される S108へ進む。

 S106で肯定判定されることは、第一モータ 320および燃料電池補機類350(以下、単に「第 モータ等」という。)に対して、DC-DCコンバ タ200を介さずに燃料電池300から電力を供給 ることができることを意味するため、S107で 、燃料電池300の最大可能出力Pfcの一部が第 モータ320等に供給される。このとき、この 給電力はDC-DCコンバータ200を介さずに第一 ータ320等に供給されるため、DC-DCコンバータ 200における電力損失は発生しない。また、こ の肯定判定される場合は、S107の処理により バッテリ400から第一モータ320等への電力供 は、結果的に禁止されている。これにより DC-DCコンバータ200を介した電力供給は行われ ないことになる。

 次に、S106で否定判定されることは、第一 モータ320および燃料電池補機類350に対して、 DC-DCコンバータ200を介さずに燃料電池300から 力を供給することができないことを意味す ため、S108以降(S108~S111)の処理ではバッテリ4 00から第一モータ320等への電力供給が考慮さ る。S108では、現時点におけるバッテリ400の 最大可能出力Pbt1が算出される。この最大可 出力Pbt1は、バッテリ400が現時点で有してい 蓄電量を全て放電したと仮定して、現時点 おける出力に影響するパラメータ、例えば ッテリ400の温度等を考慮した上で算出され 。S108の処理が終了すると、S109へ進む。

 S109では、上記最大可能出力Pfcと、S108で 出されたバッテリ400の最大可能出力Pbt1が、 述した要求出力Pm1とFC補機損αfcとの和以上 あるか否かが判定される。換言すると、S109 における判定は、第一モータ320等に対して、 DC-DCコンバータ200を介さずに燃料電池300から 力を供給しつつ、DC-DCコンバータ200を介し バッテリ400から電力を供給することで、第 モータ320等の出力要求に応えることが可能 否かを判定するものである。S109での判定に いて肯定判定されるとS110へ進み、否定判定 されるとS111へ進む。

 S109で肯定判定されることは、第一モータ 320等の出力要求に答えることが可能であるこ とを意味するため、S110では、燃料電池300の 時点における最大可能出力Pfc分の全出力を 一モータ320等に供給するとともに、それで 足りない不足分の出力については、バッテ 400の蓄電電力から賄われる。従って、DC-DCコ ンバータ200を介して供給される電力を可及的 に少なくできるため、DC-DCコンバータ200にお る電力損失を可及的に回避することができ 。

 一方で、S109で否定判定されることは、第 一モータ320等の出力要求に答えることが可能 であることを意味するため、S111では、燃料 池300とバッテリ400による各最大可能出力が て第一モータ320等に供給されることになる このとき、燃料電池300での発電を最大限発 するために、燃料電池300等からの電力は優 的に燃料電池補機類350に供給され、残余電 が第一モータ320に供給されるのが好ましい この場合、第一モータ320が発揮できる出力 不十分となる可能性が生じる。

 S107、S110、S111の何れかの処理が終了する 、S112へ進む。S112では、現時点におけるバ テリ400の使用可能出力Pbt2が算出される。こ 使用可能出力Pbt2は、S107、S110、S111の処理を 経た結果バッテリ400が有している蓄電量を全 て放電したと仮定して、その時点における出 力に影響するパラメータ、例えばバッテリ400 の温度等を考慮した上で算出される。例えば 、S107の処理後におけるS112では、S107において はバッテリ400からの放電は行われていないた め、本制御が開始された時点でバッテリ400に 蓄電された電力がこの使用可能出力Pbt2の算 対象となる。また、S110又はS111の処理後にお けるS112では、S110においてはバッテリ400から 放電が行われたため、その放電後にバッテ 400に蓄電されていた電力がこの使用可能出 Pbt2の算出対象となり、又はS111においては ッテリ400から全ての電力が放電されたため 使用可能出力Pbt2は零となる。S112の処理が終 了すると、S113へ進む。

 S113では、S112で算出されたバッテリ400の 用可能出力Pbt2が、第二モータ420の要求出力P m2と車両補機類450の駆動に要する出力である 両補機損αbtとの和以上であるか否かが判定 される。当該出力和は、図1からも明らかな うに、DC-DCコンバータ200を基準として、電気 的にバッテリ400側に配置されている装置等( 言すると、電気的に燃料電池300側に配置さ ていない装置等)の駆動に要する出力和であ 。従って、S113における判定は、第二モータ 420および車両補機類450に対して、DC-DCコンバ タ200を介さずにバッテリ400から電力を供給 ることができるか否かを判定するものと言 ことができる。S113での判定において肯定判 定されるとS114へ進み、否定判定されるとS115 進む。

 S113で肯定判定されることは、第二モータ 420および車両補機類450(以下に、単に「第二 ータ等」という。)に対して、DC-DCコンバー 200を介さずにバッテリ400から電力を供給す ことができることを意味するため、S114では バッテリ400の使用可能出力Pbt2の一部が第二 モータ420等に供給される。このとき、この供 給電力はDC-DCコンバータ200を介さずに第二モ タ420等に供給されるため、DC-DCコンバータ20 0における電力損失は発生しない。また、こ 肯定判定される場合は、S114の処理により、 料電池300から第二モータ420等への電力供給 、結果的に禁止されている。これにより、D C-DCコンバータ200を介した電力供給は行われ いことになる。

 次に、S113で否定判定されることは、第二 モータ420および車両補機類450に対して、DC-DC ンバータ200を介さずにバッテリ400から十分 電力を供給することができないことを意味 る。この場合は、S115において、バッテリ400 が有する使用可能出力Pbt2の全てが第二モー 420等に供給されることになる。このとき、 二モータ420の出力を最大限発揮させるため 、バッテリ400からの電力は優先的に第二モ タ200に供給され、残余電力が車両補機類450 供給されるのが好ましい。この場合、車両 機類450が十分に駆動されない可能性が生じ 。S114又はS115の処理後、本制御を終了する。

 本制御によると、第一モータ320等と第二 ータ420等がそれぞれ燃料電池300とバッテリ4 00からの供給電力によって十分に駆動される きは、DC-DCコンバータ200を介した電力の供 は禁止される。一方で、車両10の主駆動輪で ある後輪を駆動する第一モータ320について、 その第一モータ320を駆動するのに必要な出力 を燃料電池300で賄うことができない場合に限 って、DC-DCコンバータ200を介してバッテリ400 ら第一モータ320への電力供給が許可される とになる。このようにDC-DCコンバータ200を した電力供給の実行を所定の条件下に限定 ることで、DC-DCコンバータ200における電力損 失を回避し、以て各モータ等への電力の供給 効率の低下を可及的に回避することができる 。

 <実施例2>
 図1に示す車両100における第一モータ320と第 二モータ420へ電力供給を行う際、その供給効 率の低下を可及的に回避することが可能な電 力供給制御の他の実施例について、図3A、3B び図4に基づいて説明する。図3A、3Bは、図2A 2Bと同様に電力供給制御のフローを示す図 あって、一つの電力供給制御のフローを紙 の都合により、二つに分けて示している。 た、図4は、バッテリ400における、蓄電状態( SOC)と該バッテリ400に対して行うべき充放電 程度を数値化した充放電負荷Pbt3との相関を す図である。

 図3A、3Bに示す電力供給制御において図2A 2Bに示す電力供給制御と同一の処理につい は、同一の参照番号を付すことで、当該処 の詳細な説明は省略する。本実施例に係る 力供給制御においては、S105の処理後S201の処 理が行われる。S201では、バッテリ400の蓄電 態がSOCで検出される。バッテリ400において 完全充電状態の出力電圧をSOC100%とし、蓄電 が零のときの出力電圧をSOC0%としたとき、 時点でのバッテリ400による出力を、このSOC 算出する。S201の処理が終了すると、S202へ進 む。

 S202では、S201で算出されたバッテリ400のSO Cに基づいて、バッテリ400のための充放電負 Pbt3が算出される。具体的には、図4に示すSOC と充放電負荷Pbt3との相関を表すマップがECU50 0内に格納されており、該マップにアクセス ることでS202の処理が行われる。SOCと充放電 荷Pbt3との相関は、図4に示すように、SOCが45 %~55%の範囲(以下、「適正SOC範囲」という。) は充放電負荷Pbt3が零となる。このことは、 ッテリ400においては、バッテリ400の出力特 の維持やバッテリ400の劣化防止等の観点か 、SOCがこの範囲にあるときがバッテリ400の 電状態が最も好ましい状態であるので、バ テリ400に対して充電又はバッテリ400から放 を行う必要がないことを意味する。一方で SOCが45%以下であるときは、バッテリ400の蓄 量が少ないことを意味し、充放電負荷Pbt3が 正の値となりバッテリ400に対して充電を行う 必要があり、そして充放電負荷Pbt3の値が大 くなるに従い必要な充電量は増える。また SOCが55%以上であるときは、バッテリ400の蓄 量が多いことを意味し、充放電負荷Pbt3が負 値となりバッテリ400から放電を行う必要が り、そして充放電負荷Pbt3の値が小さくなる に従い必要な放電量は増える。S202の処理が 了すると、S203へ進む。

 S203では、S105で算出された燃料電池300の 大可能出力Pfcが、第一モータ320の要求出力Pm 1と、燃料電池補機類350の駆動に要する出力 あるFC補機損αfcと、S202で算出された充放電 荷Pbt3との和以上であるか否かが判定される 。当該出力和は、実施例1で述べたように、DC -DCコンバータ200を基準として、電気的に燃料 電池300側に配置されている装置等の駆動に要 する出力と、バッテリ400のSOCを適正SOC範囲に 維持するのに必要な出力との和である。従っ て、S203における判定は、第一モータ320およ 燃料電池補機類350に対して、DC-DCコンバータ 200を介さずに燃料電池300から電力を供給する とともに、燃料電池300の発電によりバッテリ 400を適正な充電状態に維持することができる か否かを判定するものと言うことができる。 S203での判定において肯定判定されるとS204へ み、否定判定されるとS205へ進む。

 S203で肯定判定されることは、第一モータ320 および燃料電池補機類350に対して、DC-DCコン ータ200を介さずに燃料電池300から電力を供 することができるとともに、燃料電池400の 電状態を適正な状態にすることができるこ を意味する。そこで、S204では、燃料電池300 で発電された電力を、第一モータ320等に供給 するとともに、バッテリ400に対して充放電を 行う。即ち、充放電負荷Pbt3が正の値であれ 燃料電池300からバッテリ400に対して電力が 給され、逆に充放電負荷Pbt3が負の値であれ バッテリ400から電力が放電されて、その放 された電力は第一モータ320等に供給される とになる。この結果、第一モータ320等への 力供給はDC-DCコンバータ200を介さずに行わ るとともに、バッテリ400の
充電状態は適正な状態に維持される。

 また、S203で否定判定されることは、第一 モータ320および燃料電池補機類350に対して、 DC-DCコンバータ200を介さずに燃料電池300から 力を供給することと、燃料電池400の充電状 を適正な状態にすることを同時に達成する とができないことを意味する。そこで、S205 では、燃料電池300によって発電された電力を 優先的に第一モータ320等に供給し、充放電負 荷Pbt3が正の値であればその残余電力をバッ リ400に供給する。尚、充放電負荷Pbt3が負の であれば、バッテリ400から放出された電力 第一モータ320等に供給すればよい。

 S204又はS205の処理が終了すると、S112へ進 。S112では、上述したように、バッテリ400の 使用可能出力Pbt2が算出されるが、S204の処理 に行われるS112では、バッテリ400のSOCは必ず 適正SOC範囲に属しているため、バッテリ400に よる電力供給が安定的に行うことが可能であ る。

 本制御によると、実施例1と同様に、DC-DC ンバータ200を介した電力供給の実行を所定 条件下に限定することで、DC-DCコンバータ20 0における電力損失を回避し、以て各モータ への電力の供給効率の低下を可及的に回避 ることができる。更には、バッテリ400の充 状態を可及的に適正な状態に維持すること 可能となる。

 以上より、本発明に係る電力供給システ によれば、複数の電力供給装置がDC-DCコン ータ等の電力変換装置を介して接続される とで形成される電力供給システムで、移動 の駆動装置への電力供給に際して、その供 効率の低下を可及的に回避することが可能 なる。