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Patent Searching and Data


Title:
PRESSURE-SENSITIVE ADHESIVE TAPE ROLL FOR CLEANING, APPARATUS FOR PRODUCING PRESSURE-SENSITIVE ADHESIVE TAPE, AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/113248
Kind Code:
A1
Abstract:
A pressure-sensitive adhesive tape roll for cleaning is provided at a lower cost. The roll is applicable by itself to various surfaces to be cleaned, such as floorings and carpets. A pressure-sensitive adhesive layer (4) which collects dust and a spacer layer (5) to be applied thicker than the pressure-sensitive adhesive layer (4) so that the surface of the spacer layer (5) protrudes from the surface of the pressure-sensitive adhesive layer (4) are both directly disposed on a tape base (21) in a given pattern arrangement.

Inventors:
KAWADA TSUTOMU (JP)
SAKASHITA TEIJI (JP)
NOMA HIROYUKI (JP)
KAKITA TOMIO (JP)
TAGUCHI SATOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000691
Publication Date:
September 17, 2009
Filing Date:
February 19, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NITOMS KK (JP)
KAWADA TSUTOMU (JP)
SAKASHITA TEIJI (JP)
NOMA HIROYUKI (JP)
KAKITA TOMIO (JP)
TAGUCHI SATOSHI (JP)
International Classes:
A47L25/00; C09J7/38
Foreign References:
JP2007307272A2007-11-29
JP3103265U2004-08-05
Attorney, Agent or Firm:
OHARA, TAKUYA (JP)
Takuya Ohara (JP)
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Claims:
 テープ基材の一方の面に形成されたゴミ取り面を有する粘着テープを、そのゴミ取り面が表側を向くように巻回してなり、上記ゴミ取り面を被清掃面に接触させてゴミを捕捉する清掃用粘着テープロールにおいて、
 上記テープ基材の一方の面には、上記ゴミを捕捉する粘着剤層と、表面が上記粘着剤層の表面より上に突出するように上記粘着剤層よりも厚く形成されるスペーサ層とが、所定の配列パターンで上記テープ基材に対して直に設けられていることを特徴とする清掃用粘着テープロール。
 請求項1に記載の清掃用粘着テープロールにおいて、上記粘着剤層および上記スペーサ層は、それぞれ隣接して交互に配置されている。
 請求項1または2に記載の清掃用粘着テープロールにおいて、上記粘着剤層および上記スペーサ層は、上記粘着テープの繰り出し方向に沿ってストライプ状に形成されている。
 請求項1,2または3に記載の清掃用粘着テープロールにおいて、上記スペーサ層は、上記粘着剤層の粘着剤よりも弱い弱粘着剤を含んでいる。
 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の清掃用粘着テープロールにおいて、上記スペーサ層は、適度なゴム弾性を有する。
 テープ基材の一方の面に形成されたゴミ取り面を有する清掃用粘着テープの製造装置において、
 所定のテープ搬送経路上を移動する上記テープ基材の一方の面上に所定のゴミ取り面形成材を塗布する塗布ノズルを含み、上記塗布ノズルは、少なくとも2種類の上記塗布物を分離しながら、ほぼ同時に塗布することを特徴とする清掃用粘着テープの製造装置。
 請求項6に記載の清掃用粘着テープの製造装置において、上記塗布ノズルは、上記テープ基材の一方の面上に粘着剤を塗布して、粘着剤層を形成する第1塗布部と、上記テープ基材の一方の面上において、上記粘着剤層とは異なる位置にスペーサ層を形成する第2塗布部とを有し、上記第2塗布部は、上記テープ基材の一方の面に対して上記第1塗布部よりも高い高さ位置に配置され、上記スペーサ層を上記粘着剤層よりも厚く形成する。
 請求項6または7に記載の清掃用粘着テープの製造装置において、上記塗布ノズルは、粘着剤注入口およびスペーサ剤注入口を有する一対のヘッド部と、上記ヘッド部間に狭持される第1シーム面および第2シーム面とを含み、上記第1シーム面の下端側には、所定の第1案内経路を介して上記粘着剤注入口と連通する第1吐出口が櫛刃状に形成され、上記第2シーム面の下端部には、所定の第2案内経路を介して上記スペーサ剤注入口と連通する第2吐出口が、上記第1吐出口の間に配置されている。
 請求項6,7または8に記載の清掃用粘着テープの製造装置において、少なくとも2台の上記塗布ノズルを上記基材の流れ方向に配置してなる。
 テープ基材の一方の面に形成されたゴミ取り面を有する清掃用粘着テープの製造方法において、所定のテープ搬送路上を移動する上記テープ基材の一方の面上に粘着剤を塗布して粘着剤層を形成する第1塗布部と、上記テープ基材の一方の面上において上記粘着剤層とは異なる位置にスペーサ剤を塗布してスペーサ層を形成する第2塗布部とを有する塗布ノズルを備え、上記粘着剤層の厚さをT1、上記スペーサ層の厚さをT2(T2>T1)として、上記テープ基材の一方の面に対して、上記第1塗布部は、ほぼ上記厚さT1に相当する高さ位置に配置され、上記第2塗布部は、ほぼ上記厚さT2に相当する高さ位置に配置され、上記第1塗布部と上記第2塗布部とにより、上記テープ基材の一方の面上に上記粘着剤層と上記スペーサ層とを同時に形成することを特徴とする清掃用粘着テープの製造方法。
 請求項10に記載された清掃用粘着テープの製造方法により作製されたことを特徴とする清掃用粘着テープ。
Description:
清掃用粘着テープロールおよび 着テープの製造装置並びにその製造方法

 本発明は、被清掃面に存在しているゴミ ゴミ取り面で捕捉する清掃用粘着テープロ ルに関し、さらに詳しく言えば、フローリ グや絨毯など様々な被清掃面に対応可能な 掃用粘着テープロールに関する。

 清掃用の粘着テープロールは、ゴミ取り が表側を向くように巻回されており、例え 専用の治具を用いてゴミ取り面を床などの 清掃面に沿って転がすことにより、被清掃 上のゴミをゴミ取り面で捕らえることがで るようになっている。

 ところで、最近の床面は目的や場所に応 て、絨毯や畳、フローリング、クッション ロアなど多種多様であるが、この種の清掃 粘着テープロールは、床面に沿って粘着テ プの巻戻し方向に転がした場合、粘着テー がレールのようになって床面に張り付く「 ール引き現象」(例えば、特許文献1参照)を き起こすことがあるため、床面の種類に応 て粘着テープロールも使い分ける必要があ た。

 具体的には、絨毯などのゴミ取り面が張 付きにくい面には、粘着力を強めた強粘着 タイプを用い、フローリングなどの粘着テ プが張り付きやすい面には、粘着力を弱め 弱粘着タイプを用いるようにしている。

 しかしながら、ユーザーが床面の種類に じて粘着テープロール(または取付治具)を ちいち買い揃えていたのでは、面倒である そこで、本出願人は特許文献2に記載された 用性のある粘着テープロールを提案してい 。

 この粘着テープロールは、テープ基材の 方の面に形成された粘着剤層の上に、弾性 有する剥離剤層を筋状として所定間隔で形 することを特徴とし、これによれば、被清 面に強く押し当てると、剥離剤層が潰れて 着剤層との接触面が増え、軽く押し当てた 合には、剥離剤層がスペーサとなって粘着 層との接触面が少なくなり、絨毯用として フローリング用としても使用することがで る。また、テープ基材の裏面(他方の面)に する剥離性がよくなるため、裏面側の剥離 工も不要となる。

 しかしながら、破断を避けるために延伸 度の強い剥離剤層の配合選択と、生産性の で改善すべき点がある。すなわち、粘着剤 上に剥離剤層を筋状に形成するに当たって 従来ではテープ基材を走行させながら、そ 一方の面に粘着剤層をベタ状に形成し、引 続いて、その粘着剤層上に溶融した剥離剤 細かい筋状に垂らして剥離剤層を形成する うにしていた。そのため、剥離剤が途切れ ことないように、テープ基材の走行速度を 節する必要があり、これが生産性を低いも にしている。

 また、粘着剤層の上に剥離剤層を形成し いるため、粘着剤と剥離剤の界面の親和性 よくするための添加剤などを添加する必要 あり、その分コストが高くなる。

特開2001-218726号公報(図5)

特開2007-117534号公報

 そこで、本発明は上述した課題を解決す ため、フローリングや絨毯など様々な被清 面に対応し得る低コストな清掃用粘着テー ロールを提供することを目的としている。

 上述した目的を達成するため、本発明は 下に示すいくつかの特徴を備えている。請 項1に記載の発明は、テープ基材の一方の面 に形成されたゴミ取り面を有する粘着テープ を、そのゴミ取り面が表側を向くように巻回 してなり、上記ゴミ取り面を被清掃面に接触 させてゴミを捕捉する清掃用粘着テープロー ルにおいて、上記テープ基材の一方の面には 、上記ゴミを捕捉する粘着剤層と、表面が上 記粘着剤層の表面より上に突出するように上 記粘着剤層よりも厚く形成されるスペーサ層 とが、所定の配列パターンで上記テープ基材 に対して直に設けられていることを特徴とし ている。

 請求項2に記載の発明は、上記請求項1に いて、上記粘着剤層および上記スペーサ層 、それぞれ隣接して交互に配置されている とを特徴としている。

 請求項3に記載の発明は、上記請求項1ま は2において、上記粘着剤層および上記スペ サ層は、上記粘着テープの繰り出し方向に ってストライプ状に形成されていることを 徴としている。

 請求項4に記載の発明は、上記請求項1,2ま たは3において、上記スペーサ層は、上記粘 剤層の粘着剤よりも弱い弱粘着剤を含むこ を特徴としている。

 請求項5に記載の発明は、上記請求項1な し4のいずれか1項において、上記スペーサ層 は、適度なゴム弾性を有することを特徴とし ている。

 本発明には、これら清掃用粘着テープの 造装置およびその製造方法も含まれる。す わち、請求項6に記載の発明は、テープ基材 の一方の面に形成されたゴミ取り面を有する 清掃用粘着テープの製造装置において、所定 のテープ搬送経路上を移動する上記テープ基 材の一方の面上に所定のゴミ取り面形成材を 塗布する塗布ノズルを含み、上記塗布ノズル は、少なくとも2種類の上記塗布物を分離し がら、ほぼ同時に塗布することを特徴とし いる。

 請求項7に記載の発明は、上記請求項6に いて、上記塗布ノズルは、上記テープ基材 一方の面上に粘着剤を塗布して、粘着剤層 形成する第1塗布部と、上記テープ基材の一 の面上において、上記粘着剤層とは異なる 置にスペーサ層を形成する第2塗布部とを有 し、上記第2塗布部は、上記テープ基材の一 の面に対して上記第1塗布部よりも高い高さ 置に配置され、上記スペーサ層を上記粘着 層よりも厚く形成することを特徴としてい 。

 請求項8に記載の発明は、上記請求項6ま は7において、上記塗布ノズルは、粘着剤注 口およびスペーサ剤注入口を有する一対の ッド部と、上記ヘッド部間に狭持される第1 シーム面および第2シーム面とを含み、上記 1シーム面の下端側には、所定の第1案内経路 を介して上記粘着剤注入口と連通する第1吐 口が櫛刃状に形成され、上記第2シーム面の 端部には、所定の第2案内経路を介して上記 スペーサ剤注入口と連通する第2吐出口が、 記第1吐出口の間に配置されていることを特 としている。

 請求項9に記載の発明は、上記請求項6,7ま たは8において、少なくとも2台の上記塗布ノ ルを上記基材の流れ方向に配置してなるこ を特徴としている。

 請求項10に記載の発明は、テープ基材の 方の面に形成されたゴミ取り面を有する清 用粘着テープの製造方法において、所定の ープ搬送路上を移動する上記テープ基材の 方の面上に粘着剤を塗布して粘着剤層を形 する第1塗布部と、上記テープ基材の一方の 上において上記粘着剤層とは異なる位置に ペーサ剤を塗布してスペーサ層を形成する 2塗布部とを有する塗布ノズルを備え、上記 粘着剤層の厚さをT1、上記スペーサ層の厚さ T2(T2>T1)として、上記テープ基材の一方の に対して、上記第1塗布部は、ほぼ上記厚さ T1に相当する高さ位置に配置され、上記第2塗 布部は、ほぼ上記厚さT2に相当する高さ位置 配置され、上記第1塗布部と上記第2塗布部 により、上記テープ基材の一方の面上に上 粘着剤層と上記スペーサ層とを同時に形成 ることを特徴としている。

 請求項11に記載されているように、本発 には、この清掃用粘着テープの製造方法に り作製された清掃用粘着テープを含まれる

 請求項1に記載の発明によれば、テープ基 材の一方の面上に、ゴミを捕捉する粘着剤層 と、表面が粘着剤層の表面より上に突出する ように粘着剤層よりも厚く形成されるスペー サ層とを所定の配列パターンで直に設けるこ とにより、軽く押し付けた状態ではスペーサ 層によってゴミ取り面が被清掃面に軽く接触 した状態であるため、フローリングなどのレ ール引き現象を引き起こしやすい床面を転が してもレール引き現象の発生を効果的に抑え ることができる。また、強く押し付けること により、ゴミ取り面が強く接触して、絨毯な どの被清掃面を確実に清掃することができる 。

 また、従来のように剥離剤を上から垂ら て剥離剤層を形成する場合、吐出された剥 剤層の断面は円柱状となる。テープ表面を 滑にして背面との最低限の接触させるため ロール間に通し,平板状にする工程なども必 要とされる。また、基材と吐出口に距離があ るため、破断や間隔が不安定となる。それと 比べてスペーサ層の塗布ノズルを基材に近づ けての吐出は、破断防止、間隔精密性、生産 性が飛躍的に向上するばかりでなく、粘着剤 層とスペーサ層との構成材料に親和性を良く する添加剤などを配合する必要がなくなる。 また、相溶性の悪い材料が相手に移行するこ ともなく、双方の材料選択の制限が緩和され 、よりコストを安く抑えることもできる。

 請求項2に記載の発明によれば、粘着剤層 とスペーサ層とが隣接して交互に配置されて いることにより、粘着剤層が床面に張り付く ことを確実に防止することができる。

 請求項3に記載の発明によれば、粘着剤層 とスペーサ層とが粘着テープの繰り出し方向 に沿ってストライプ状に設けられていること により、床面上をスムーズに転がすことがで きる。

 請求項4に記載の発明によれば、上記スペ ーサ層は、上記粘着剤層の粘着剤よりも弱い 弱粘着剤を含むことにより、レール引き現象 を効果的に抑制しつつ、ゴミ取り面で捕捉し たゴミを補助的に捕らえて、ゴミの脱落を確 実に防止することができる。

 請求項5に記載の発明によれば、スペーサ 層が適度なゴム弾性を有することにより、無 負荷状態ではゴミ取り面は床面から浮いてい るが、粘着テープを適度に床面に押し付ける ことにより、ゴミ取り面を床面に強固に接触 させることで、より高い集塵能力を得ること ができる。

 請求項6に記載の発明によれば、所定のテ ープ搬送路上を流れる上記テープ基材に所定 の塗布物を塗布する塗布ノズルを含み、上記 塗布ノズルは、少なくとも2種類の上記塗布 を分離しながらほぼ同時に塗布することに り、従来のように先に設けられた粘着剤層 上に剥離剤層を形成する必要がなく、それ を1つの塗布ノズルで同時に形成することが きるため、より安定した状態で、かつ、高 に塗工でき、生産性が向上する。

 請求項7に記載の発明によれば、所定のテ ープ搬送路上を移動する上記テープ基材の一 方の面上に粘着剤を塗布して粘着剤層を形成 する第1塗布部と、上記テープ基材の一方の 上において上記粘着剤層とは異なる位置に ペーサ剤を塗布してスペーサ層を形成する 2塗布部とを有する塗布ノズルを備え、上記 着剤層の厚さをT1、上記スペーサ層の厚さ T2(T2>T1)として、上記テープ基材の一方の に対して、上記第1塗布部は、ほぼ上記厚さT 1に相当する高さ位置に配置され、上記第2塗 部は、ほぼ上記厚さT2に相当する高さ位置 配置され、上記第1塗布部と上記第2塗布部と により、上記テープ基材の一方の面上に上記 粘着剤層と上記スペーサ層とを同時に形成す ることにより、粘着剤層の接触を抑えて、レ ール引き現象を効果的に防止することができ る。

 請求項8に記載の発明によれば、粘着剤注 入口およびスペーサ剤注入口を有する一対の ヘッド部と、上記ヘッド部間に狭持される第 1シーム面および第2シーム面とを含み、上記 1シーム面の下端側には、所定の第1案内経 を介して上記粘着剤注入口と連通する第1吐 口が櫛刃状に形成され、上記第2シーム面の 下端部には、所定の第2案内経路を介して上 スペーサ剤注入口と連通する第2吐出口が、 記第1吐出口の間に配置されていることによ り、粘着剤とスペーサ剤をそれぞれ分離した 状態で同時に塗布することができる。さらに は、塗布ノズルを増やしたり、シームデザイ ンを調整することにより、一度に複数種類の 塗布物を同時塗工することができる。

 請求項9に記載の発明によれば、少なくと も2台の上記塗布ノズルを上記基材の流れ方 に配置してなることにより、種類や形状の なる塗布層を複数形成することができる。

本発明の一実施形態に係る清掃用粘着 ープロールの斜視図。 粘着テープのA-A線断面図および部分拡 図。 塗布ノズルの分解斜視図。 第1シーム部材の側面図。 第2シーム部材の正面図。 シーム部材内の塗布剤の吐出経路を示 模式図。 塗布ノズルの塗布状態を模式的に示す 式図。 粘着剤層とスペーサ層の塗工パターン 変形例を示す模式図。 塗布ノズルを2台並べた状態の模式図。

符号の説明

 1 粘着テープロール
 2 粘着テープ
 21 テープ基材 
 22 ゴミ取り面
 3 巻芯
 4 粘着剤層
 5 スペーサ層
 6 塗布ノズル
 61 第1ヘッド部
 62 第2ヘッド部
 63 第1シーム部材
 631 第1吐出口
 64 第2シーム部材
 641 第2吐出口
 65 セパレータ

 次に、本発明の実施形態について図面を 照しながら説明するが、本発明はこの限り はない。図1は、本発明の一実施形態に係る 清掃用粘着テープロールの粘着テープを繰り 出した状態の斜視図であり、図2は、図1のA-A 断面図およびその部分拡大図である。図3は ノズルヘッドの分解斜視図であり、図4はノ ルヘッドに挟まれる一方のシーム部材(第1シ ーム部材)の側面図であり、図5は他方のシー 部材(第2シーム部材)の側面図である。図6は ノズルヘッド内での粘着剤の動きを説明する 説明図であり、図7はその塗布状態を示す模 図である。

 図1に示すように、この清掃用粘着テープ ロール1は、テープ基材21の一方の面にゴミ取 り面22が形成された粘着テープ2を有し、その ゴミ取り面22が表側(図1では上面側)を向くよ に巻芯3に沿ってロール状に巻回したものか らなる。

 この例において、巻芯3はボール紙などの 紙製巻芯が用いられているが、これ以外に合 成樹脂製の巻芯を用いてもよい。さらには、 巻芯3を用いずに巻回する、いわゆるコアレ 構造であってもよく、本発明において巻芯3 構成は任意である。

 テープ基材21は、例えば紙製で、図2に示 ように、裏面(図2では下面)には、テープ基 21の補強用としてのラミネートフィルム23が 設けられている。この例において、ラミネー トフィルム23は、ポリエチレン製でテープ基 21の裏面に一体的に貼り合わせられている

 本発明において、ラミネートフィルム23 任意的な構成要素であり、テープ基材21を紙 に代えて、樹脂フィルムなどを用いることに より不要とすることができる。また、粘着剤 の組成をコントロールすることによっても、 ラミネートフィルム23を省くことができる。

 図2を参照して、ゴミ取り面22には、ゴミ 捕捉するための粘着剤層4と、粘着剤層4が 示しない被清掃面に対して接触しにくくす スペーサ層5が含まれている。スペーサ層5は 弾性変形可能で、例えばフローリング材など からなる床面に対して、無負荷状態で粘着剤 層4を非接触に保つ役割を果たし、性状的に 上記特許文献2の剥離剤層に相当している。

 粘着剤層4は、例えばSIS(スチレン-イソプ ン-スチレン)系粘着剤からなる母材に所定 添加剤を加えた粘着剤をテープ基材21の表面 に、粘着テープ2の繰り出し方向(図2では紙面 垂直方向)に沿ってスジ状に塗布することに り形成され、一定間隔をもってストライプ に形成されている。なお、粘着剤の組成は 仕様に応じて任意に変更可能である。

 図2の部分拡大図に示すように、各粘着剤 層4は、テープ基材21の表面に厚さT1(T1:5~20μm) 、幅W1(0.5~1.5mm)となるように一様に塗布され ている。粘着剤層4の厚さT1および幅W1は仕様 応じて任意に変更できる。

 各粘着剤層4の両側には、スペーサ層5が けられている。スペーサ層5は適度なゴム弾 を有するとともに、粘着剤層4の粘着剤より も弱い粘着力の弱粘着剤からなり、その表面 が粘着剤層4の表面から突出するように設け れている。

 すなわち、スペーサ層5の厚さT2が粘着剤 4の厚さT1よりも厚くなる(T2>T1)となるよう に設けられている。この例において、スペー サ層5は、テープ基材21の表面に厚さT2(T1:60~100 μm)で、幅W2(0.3~0.6mm)となるように一様に塗布 れている。スペーサ層5の厚さT2および幅W2 仕様に応じて任意に変更できる。

 この例において、粘着剤層5とスペーサ層 5はともに、テープ基材21の表面に直に塗布さ れており、それらが微少な隙間Gをもって互 に平行にストライプ状に配置されているが これ以外に波目状などに配置されていても く、粘着剤層5が被清掃面に直に張り付かな ようにスペーサ層が配置されていれば、そ 配置形態は仕様に応じて任意である。

 図1に示すように、粘着テープ2には、ほ 1周長毎に使用済み粘着テープを切断するた の切れ目24が設けられている。この例にお て、切れ目24はミシン目からなるが、これ以 外の切断手段を用いてもよい。

 ゴミ取り面22の幅方向の両端には、粘着 を持たない、いわゆるドライエッジ部25,25が 設けられている。本発明において、ドライエ ッジ部25,25は任意的な構成要素であるため、 の説明は省略する。

 次に、図3~図7を参照して、ゴミ取り面22 形成方法について説明する。図3に示すよう 、粘着剤層4とスペーサ層5は、専用の塗布 ズル6を用いてテープ基材21上に塗布される

 塗布ノズル6は、左右一対のヘッド部61,62 、各ヘッド部61,62の間に狭持される2枚のシ ム部材63,64と、各シーム部材63,64の間に挟ま れるセパレータ65とを備えている。ヘッド部6 1,62はともに、ステンレスなどの金属製で、 長い棒状を呈している。

 第1ヘッド部61の上端面には、粘着剤が注 される第1注入ポート611が1箇所設けられて る。第1注入ポート611には、タンクに貯留さ た粘着剤を押し出すポンプ(ともに図示しな い)が接続されている。

 第1ヘッド部61の内部には、第1注入ポート 611から注入された粘着剤を第1ヘッド61の内側 面に導く導通管(図示しない)が設けられてい 。この例において、第1注入ポート611は1箇 設けられているが、その設置数は特に限定 れない。

 次に、第2ヘッド部62は、第1ヘッド部61と ぼ同じ金属製の成型品からなり、その上端 にはスペーサ剤が注入される第2注入ポート 621が設けられている。第2注入ポート621には タンクに貯留されたスペーサ剤を押し出す ンプ(ともに図示しない)が接続される。

 第2ヘッド部62の内部には、第2注入ポート 621から注入されたスペーサ剤を第2ヘッド62の 内側面に導く導通管(図示しない)が設けられ いる。この例において、第2注入ポート621は 1箇所設けられているが、その設置数は特に 定されない。

 図5を参照して、第1シーム部材63は金属製 の扁平な板体からなり、第1ヘッド部61の内側 面とセパレータ65との間に挟み込まれるよう 矩形状に形成されている。シーム部材の一 の側面の下端には、粘着剤が流し込まれる 1吐出口631が櫛歯状に多数設けられている。

 第1吐出口631は、第1シーム部材63の下端縁 から中央に向かって切り欠かれたスリット溝 からなり、所定の間隔をもって互いに平行に 設けられている。第1吐出口631に向けて第1ガ ド溝614から粘着剤が供給されることにより 粘着剤がスジ状にテープ基材21上に塗布さ 、粘着剤層4がテープ基材2上に直に形成され る。

 図6を参照して、セパレータ65を挟んで他 の側面には、第2ヘッド部62の内側面62aに挟 込まれる第2シーム部材64が設けられている

 第2シーム部材64には、スペーサ剤が流し まれる第2吐出口641が多数設けられている。 第2吐出口641は、第2シーム面64の下端から中 に向かって溝状に切り欠かれた切欠溝から り、それらが所定の間隔をもって互いに平 に設けられている。

 これによれば、図7に示すように、第1注 ポート611から供給された粘着剤は、導通管 通って第1ヘッド部61の内側面に運ばれたの 第1吐出口631に供給され、第1吐出口631の先端 から吐出される。

 他方において、図7に示すように、第2注 ポート621から送り込まれたスペーサ剤は、 通管を通って第2ヘッド部62の内側面に運ば たのち、第2吐出口641の側面に供給されて、 2吐出口641の先端から吐出される。

 図7の図面上において、第1シーム面63と第 2シーム面64の第1吐出口631と第2吐出口641の位 は同一となっているが、実際には、スペー 層5を粘着剤層4よりも厚塗り塗工するため 第2吐出口641の位置は、第1シーム面63の吐出 からみて高い位置に設けられている。なお 第1シーム面63の第1吐出口631が反ヘッド部61, 62側に向けて突出して設けられていてもよい

 図8に示すように、第1吐出口631とスリッ 部64はそれぞれ交互に配置されている。これ により、各第1吐出口631の先端から吐出され 粘着剤は、テープ基材21の表面にスジ状の粘 着剤層4が形成され、その粘着剤層4の間にス ーサ層5がほぼ同時に平行に形成される。

 これによれば、テープ基材21の表面に粘 剤層4とスペーサ層5を直接同時に形成できる ことにより、生産性が向上してより安価に製 造できるばかりでなく、製品の信頼性も向上 する。なお、粘着剤とスペーサ剤の溶融温度 や塗布速度などは、仕様に応じて任意に設定 される。

 この例において、塗布ノズル6は、基材2 のシーム部材63,64を用いて2種類の塗布物を 布しているが、各ヘッド部61,62の間にシーム 部材をさらに増やすことにより、第3、第4の 布層をテープ基材21の上に設けることがで る。

 これとは別に、図10に示すように、テー 基材21の流れ方向に沿って2つの塗布ノズル6, 6を配置することによっても、同様に塗布物 種類や形成パターンを変えることができる このような態様も本発明に含まれる。

 また、シーム部材63,64の形状を調節する とにより、図9(a)に示すように、特許文献2と 同じような粘着剤層4の上にスペーサ層5を筋 に高速で形成することも可能である。さら は、図9(b)に示すように、一部が凹まされた 粘着剤層4の凹溝内に沿ってスペーサ層5を設 ることもできる。

 また、この例において、粘着剤層4および スペーサ層5は、粘着テープ2の繰り出し方向 沿って平行に形成されているが、これ以外 、粘着テープ2の繰り出し方向に対して所定 角度傾斜して設けられていてもよいし、繰り 出し方向に対して直角に形成されていてもよ い。