Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
PRINTER OPERATING METHOD, PRINTER OPERATION CONTROL DEVICE, PRINTING BODY AND PRINTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/005088
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention is directed to a printer operating method, a printer operation control device, a printing body and a printer and it is an object to make it possible to prevent the occurrence of a printing trouble due to condensed dew water from a printing body that is not used in a printing unit covered with a safety cover while suppressing the increase of costs. A printer operating method is provided with a plurality of printing bodies (11A, 12A, 11B, 12B, 21, 22A, 22B) corresponding to ink colors, respectively, for printing a sheet of printing paper along its running direction and a printing unit covered by a safety cover, wherein specific printing bodies (11A, 12A, 11B, 12B) in connection with specific used ink colors are rotated at a printing speed at a partial printing time when the printing is carried out by using the specific ink colors out of the plurality of the ink colors, and the other non-used printing bodies (21, 22A, 22B) in connection with non-used ink colors are rotated at a lower speed than the printing speed with an escaped state of the bodies left.

Inventors:
OKUBO TAKAYUKI (JP)
MURAMATSU AKIYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061990
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
July 02, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
MITSUBISHI HEAVY IND LTD (JP)
OKUBO TAKAYUKI (JP)
MURAMATSU AKIYOSHI (JP)
International Classes:
B41F33/00; B41F13/00; B41F13/08; B41F13/42; B41F33/04; B41F33/10
Foreign References:
JPH07504625A1995-05-25
JPH07314652A1995-12-05
JP2004508983A2004-03-25
JP2003260778A2003-09-16
JP2006142582A2006-06-08
JPH05301336A1993-11-16
Attorney, Agent or Firm:
SANADA, Tamotsu (10-31 Kichijoji-honcho 1-chome, Musashino-sh, Tokyo 04, JP)
Download PDF:
Claims:
 印刷用紙の走行方向に沿って印刷するための印刷胴を各インキ色に応じて複数そなえ、安全カバーによって覆われた印刷ユニットを有する印刷機の運転方法であって、
 前記複数のインキ色のうち一部の特定インキ色を使用して印刷を行う部分運転時に、使用する前記特定インキ色にかかる特定印刷胴を印刷速度で回転させると共に、使用しない他のインキ色にかかる不使用印刷胴を胴脱状態のままで前記印刷速度よりも低速で回転させる
ことを特徴とする、印刷機の運転方法。
 前記印刷機の運転モードとして、印刷を行なう印刷運転モードと、メンテナンス等を行うために設けられ前記印刷運転モードの運転速度よりも低速で運転する緩動運転モード及び寸動運転モードの少なくとも何れかと、が設けられ、
 前記部分運転時には、前記不使用印刷胴を前記緩動運転モード又は前記寸動運転モードにより回転させる
ことを特徴とする、請求項1記載の印刷機の運転方法。
 前記部分運転時には、前記不使用印刷胴に付設されたインキング装置を停止させる
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の印刷機の運転方法。
 前記不使用印刷胴の端部に、該不使用印刷胴と一体に回転して該不使用印刷胴の周囲に空気流を発生させるフィンが装備され、
 前記部分運転時には、前記不使用印刷胴を前記印刷速度よりも低速で回転させて、前記フィンによる空気流を発生させる
ことを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載の印刷機の運転方法。
 印刷用紙の走行方向に沿って印刷するための印刷胴を各インキ色に応じて複数そなえ、安全カバーによって覆われた印刷ユニットを有する印刷機の運転制御装置であって、
 前記複数のインキ色のうち一部の特定インキ色を使用して印刷を行う際に、使用する前記特定インキ色にかかる特定印刷胴を印刷速度で回転駆動すると共に、使用しない他のインキ色にかかる不使用印刷胴を前記印刷速度よりも低速で回転駆動する制御装置をそなえている
ことを特徴とする、印刷機の運転制御装置。
 前記印刷機の運転モードとして、印刷を行なう印刷運転モードと、メンテナンス等を行うために設けられ前記印刷運転モードの運転速度よりも低速で運転する緩動運転モード及び寸動運転モードの少なくとも何れかと、が設けられ、
 前記制御装置は、前記部分運転時には、前記不使用印刷胴を前記緩動運転モード又は前記寸動運転モードにより回転駆動する
ことを特徴とする、請求項5記載の印刷機の運転制御装置。
 前記制御装置は、前記部分運転時には、前記不使用印刷胴に付設されたインキング装置を停止制御する
ことを特徴とする、請求項5又は6記載の印刷機の運転制御装置。
 前記制御装置は、上流装置から印刷条件情報を取得して、該印刷条件情報から前記不使用印刷胴を判別して、前記低速回転駆動の制御を実施する
ことを特徴とする、請求項5~7の何れか1項に記載の印刷機の運転制御装置。
 前記不使用印刷胴の端部に、該不使用印刷胴と一体に回転して該不使用印刷胴の周囲に空気流を発生させるフィンが装備されている
ことを特徴とする、請求項5~8の何れか1項に記載の印刷機の運転制御装置。
 安全カバーによって覆われた印刷ユニット内に印刷用紙の走行方向に沿ってそなえられる印刷胴であって、
 前記印刷胴の端部に、該印刷胴と一体に回転して該印刷胴の周囲に空気流を発生させるフィンが装備されている
ことを特徴とする、印刷胴。
 請求項10記載の印刷胴を有する印刷ユニットをそなえた
ことを特徴とする、印刷機。
Description:
印刷機の運転方法及び運転制御 置並びに印刷胴及び印刷機

 本発明は、複数の印刷胴をそなえ安全カ ーで覆われた印刷ユニットを有する印刷機 おいて印刷ユニット内の一部の印刷胴を用 て印刷する際の運転方法及び運転制御装置 並びに印刷ユニット及び印刷機に関するも である。

 印刷機の印刷ユニット(印刷部)には、版 やブランケット胴といった印刷胴がそなえ れ、これらの印刷胴は高速で回転しながら 刷用紙にインキを転写して印刷を行う。ま 、これらの印刷胴の周囲には、多数のイン ングローラをそなえたインキング装置や、 し水装置が装備され、これらのローラも高 で回転する。このためこれらの高速作動す 印刷ユニット内の機器に、印刷時に印刷を 理するオペレータ等が接触することのない うに、印刷ユニットは安全カバーによって われている。

 ところで、単色の印刷ユニットを除いて、 刷ユニット内には、印刷色に応じた数の版 がそなえられ、印刷オーダーに応じてこれ の全ての版胴を使用して印刷を行なう場合 一部の版胴のみを使用して印刷を行なう場 とがある。
 後者のように一部の版胴のみを使用して印 を行なう場合、残りの版胴及びこれに付設 れるブランケット胴やインキング装置や湿 水装置は使用しない。

 例えば、新聞用オフセット輪転機の場合 図11に示すように、ウェブの走行方向上流 から、複数のタワーユニットT1~T5と、ウェブ パス部4と、入口に三角板を備えた折部5とを にそなえている。各タワーユニットT1~T5に 、給紙部1,印刷部3がこの順に設けられてお 、ウェブパス部4におけるウェブパスルート 変更により、種々の組み合わせで印刷用紙( この場合、ウェブ)10を走行させて印刷するこ とができる。

 このような輪転機において、図12に示す うに、ウェブ10の走行方向上流側に一色目を 印刷する印刷胴111A,112A,111B,112Bが配置され、 の下流に二色目を印刷する印刷胴121A,122A,121B ,122Bが配置された印刷ユニット103Aがある。こ れらの印刷胴111A,112A,111B,112B,121A,122A,121B,122B及 び図示しないインキング装置や湿し水装置は 、図示しない安全カバーによって覆われ保護 されている。このような印刷ユニット103Aに いて、印刷オーダーに応じて、例えば2色目 用いずに、1色目の印刷のみを行なう場合が ある。

 このように使用しない印刷色がある場合 この印刷色にかかる印刷胴を作動させると の駆動のためのエネルギ消費が無駄なもの なるため、省エネルギの観点から、かかる 刷胴やこれに付設されるインキング装置や し水装置については停止させる運転方法が 般に用いられている。

 しかしながら、印刷時に、使用しない印刷 の印刷胴を停止させると、印刷ユニットが 全カバーによって覆われていることから、 刷ユニット内の湿度が上がり、印刷ユニッ 内で結露が発生して、この印刷ユニット内 印刷個所に印刷障害が発生することが判明 た。
 つまり、印刷ユニット内では、印刷中、湿 水装置としての湿しスプレー等から水が噴 されるため、安全カバーによって覆われた 刷ユニット内は多湿状態になり、印刷中に 転しない印刷胴(例えば、図12の二色目の印 胴122A又は122B)の下面に結露水が付着し、こ 結露水が下方の印刷胴(例えば、図12の一色 の印刷胴112A又は112B)の表面に落下して、一 目の印刷において白抜け等の印刷障害を起 すことが判明した。

 この結露水の発生原因について、さらに詳 に検討すると、印刷機の始動時に結露水が り発生しやすく、また、1/2幅、3/4幅の印刷 紙を用いる場合のように、印刷機の全幅を いずに、つまり、印刷胴の端部に印刷用紙 通過しない領域が多く発生するような形態 印刷を行なった場合ほど結露水が発生しや いことが判明した。
 前者の現象は、印刷機の始動時には、印刷 自体が低温であり、印刷ユニット内も比較 低温であるため結露しやすいものと考えら る。後者の現象は、湿しスプレー等から印 胴に水が噴射されると、印刷胴に印刷用紙 接触する領域では、噴射水の多くが印刷用 に吸収されるが、印刷胴に印刷用紙が接触 ない領域では、噴射水の多くが印刷胴の周 に滞留してしまうため、印刷機の全幅を用 ない場合には、噴射水が印刷胴の周囲に滞 しやすく、結露しやすいものと考えられる

 このような現象を回避する為には、印刷ユ ット内の湿度を下げることが考えられるが このためには、換気ファンを設置したり、 調ダクトを機側に配置したりする等の改造 必要になり、大幅な設備コストを要する。
 本発明はこのような課題に鑑み案出された ので、コスト増を抑えながら安全カバーに って覆われた印刷ユニット内で印刷に用い い印刷胴からの結露水の落下による印刷障 の発生を防ぐことができるようにした、印 機の運転方法及び運転制御装置並びに印刷 及び印刷機を提供することを目的とする。

 上記目的を達成するために、本発明の印 機の運転方法(請求項1)は、印刷用紙の走行 向に沿って印刷するための印刷胴を各イン 色に応じて複数そなえ、安全カバーによっ 覆われた印刷ユニットを有する印刷機の運 方法であって、前記複数のインキ色のうち 部の特定インキ色を使用して印刷を行う部 運転時に、使用する前記特定インキ色にか る特定印刷胴を印刷速度で回転させると共 、使用しない他のインキ色にかかる不使用 刷胴を胴脱状態のままで前記印刷速度より 低速で回転させることを特徴としている。

 この場合の不使用印刷胴の回転速度は、停 さえしていなければよい。
 例えば、前記印刷機の運転モードとして、 刷を行なう印刷運転モードと、メンテナン 等を行うために設けられ前記印刷運転モー の運転速度よりも低速で運転する緩動運転 ード及び寸動運転モードの少なくとも何れ と、が設けられ、前記部分運転時には、前 不使用印刷胴を前記緩動運転モード又は前 寸動運転モードにより回転させることが好 しい(請求項2)。

 前記部分運転時には、前記不使用印刷胴に 設されたインキング装置を停止させること 好ましい(請求項3)。
 前記不使用印刷胴の端部に、該不使用印刷 と一体に回転して該不使用印刷胴の周囲に 気流を発生させるフィンが装備され、前記 分運転時には、前記不使用印刷胴を前記印 速度よりも低速で回転させて、前記フィン よる空気流を発生させることが好ましい(請 求項4)。

 また、本発明の印刷機の運転制御装置(請 求項5)は、印刷用紙の走行方向に沿って印刷 るための印刷胴を各インキ色に応じて複数 なえ、安全カバーによって覆われた印刷ユ ットを有する印刷機の運転制御装置であっ 、前記複数のインキ色のうち一部の特定イ キ色を使用して印刷を行う際に、使用する 記特定インキ色にかかる特定印刷胴を印刷 度で回転駆動すると共に、使用しない他の ンキ色にかかる不使用印刷胴を前記印刷速 よりも低速で回転駆動する制御装置をそな ていることを特徴としている。

 この場合の不使用印刷胴の回転速度は、停 さえしていなければよい。
 例えば、前記印刷機の運転モードとして、 刷を行なう印刷運転モードと、メンテナン 等を行うために設けられ前記印刷運転モー の運転速度よりも低速で運転する緩動運転 ード及び寸動運転モードの少なくとも何れ と、が設けられ、前記制御装置は、前記部 運転時には、前記不使用印刷胴を前記緩動 転モード又は前記寸動運転モードにより回 駆動することが好ましい(請求項6)。

 前記制御装置は、前記部分運転時には、前 不使用印刷胴に付設されたインキング装置 停止制御することが好ましい(請求項7)。
 また、前記制御装置は、上流装置から印刷 件情報を取得して、該印刷条件情報から前 不使用印刷胴を判別して、前記低速回転駆 の制御を実施することが好ましい(請求項8)

 さらに、前記不使用印刷胴の端部に、該不 用印刷胴と一体に回転して該不使用印刷胴 周囲に空気流を発生させるフィンが装備さ ていることが好ましい(請求項9)。
 また、本発明の印刷胴(請求項10)は、安全カ バーによって覆われた印刷ユニット内に印刷 用紙の走行方向に沿ってそなえられる印刷胴 であって、前記印刷胴の端部に、該印刷胴と 一体に回転して該印刷胴の周囲に空気流を発 生させるフィンが装備されていることを特徴 としている。

 また、本発明の印刷機(請求項11)は、請求 項10記載の印刷胴を有する印刷ユニットをそ えたことを特徴としている。

 本発明の印刷機の運転方法及び印刷機の 転制御装置によれば、印刷機の運転時には 安全カバーによって覆われた印刷ユニット は、湿し水の供給等によって高湿状態とな 、特に、複数のインキ色のうち一部の特定 ンキ色を使用して印刷を行う部分運転時に 使用しない他のインキ色にかかる不使用印 胴を停止させておくと、不使用印刷胴の周 に結露が生じやすくなるが、このとき、不 用印刷胴を胴脱状態のままで印刷速度より 低速で回転させるので、不使用印刷胴の周 に付着した水分が拡散し結露が生じにくく る。また、不使用印刷胴自体の回転による 使用印刷胴の周面に生じる空気流によって 、不使用印刷胴の周面の結露が抑制される このため、不使用印刷胴に生じた結露水が 転中の印刷胴の表面に付着して白抜け等の 刷障害を起こすといった不具合が回避され 。また、不使用印刷胴は印刷速度よりも低 で回転させるので、印刷速度で回転させる 合よりも、消費エネルギを抑えることがで る。

 また、本発明の印刷機の運転方法及び印 機の運転制御装置並びに印刷胴及び印刷機 よれば、印刷胴の端部に、印刷胴と一体に 転して印刷胴の周囲に空気流を発生させる ィンが装備されているので、かかる印刷胴 回転すれば、この印刷胴の周囲に空気流が 成されて、自身の外周面及び隣接する他の 刷胴の外周面への結露が抑制される。この ィンをそなえた印刷胴が不使用の場合であ ても、不使用印刷胴を回転させれば、自身 外周面への結露が抑制される。

本発明の一実施形態にかかる印刷ユニ トを示す概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる印刷ユニ トを詳細に示す構成図である。 図3(a),図3(b)は何れも本発明の一実施形 にかかる印刷胴を示す図であり、図3(a)は要 部縦断面図、図3(b)は要部横断面図である。 本発明の一実施形態にかかる印刷機の 転方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる印刷機の 転方法を説明するものであり、図4のフロー チャートの一工程を説明するフローチャート である。 本発明の一実施形態にかかる印刷機の 転方法を説明するものであり、図4のフロー チャートの一工程を説明するフローチャート である。 本発明の一実施形態にかかる印刷機の 転方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる印刷機の 転方法を説明するものであり、図7のフロー チャートの一工程を説明するフローチャート である。 本発明の一実施形態にかかる印刷機の 転方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる印刷機の 運転方法を説明するものであり、図9のフロ チャートの一工程を説明するフローチャー である。 本発明に適用可能な印刷機の構成図で ある。 従来の技術にかかる印刷ユニットを示 す模式的構成図である。

符号の説明

 1 給紙部
 3,3A 印刷部(印刷ユニット)
 4 ウェブパス部
 5 折部
 10 印刷用紙(ウェブ)
 11A,12A,11B,12B 墨刷用の印刷胴
 21,22A,22B スポット刷用の印刷胴
 23 インキ壷
 14a,14b,24 インキング装置
 15a,15b,25 水噴射ノズル
 16a,16b,26 湿し水装置
 30 安全カバー
 30a~30m,31a,31b 開閉式の安全カバー
 32a~32c 足場
 33 支持フレーム
 41フィン
 42 ガイドプレート
 42a ブラケット
 50 上位制御装置(CCS-PC)
 51 指令装置(タッチパネル)
 52 制御装置(PLC)
 T1~T5 タワーユニット

 以下、図面により、本発明の実施の形態に いて説明する。
 図1~図11は本発明の一実施形態に係る印刷ユ ニット及びこの印刷ユニットをそなえた印刷 機の運転方法を説明するものであり、これら の図に基づいて説明する。

[装置構成]
 本実施形態にかかる印刷機は、新聞用オフ ット輪転機であり、かかる新聞用オフセッ 輪転機は、図11に示すように、印刷用紙(ウ ブ)10の走行方向上流側から、複数のタワー ニットT1~T5と、ウェブパス部4と、折部5とを 順にそなえている。各タワーユニットT1~T5に 、給紙部1,印刷部(印刷ユニット)3がこの順 設けられており、ウェブパス部4におけるウ ブパスルートの変更により、種々の組み合 せでウェブ10を走行させて印刷することが きる。このような輪転機の複数の印刷ユニ ト3の中に、例えば図1に示すような構成の印 刷ユニット3Aが配備されている。

 印刷ユニット3Aは、図1に示すように、ウ ブ10の走行方向上流側に一色目として黒を 刷する墨刷用の印刷胴11A,12A,11B,12Bが配置さ 、この下流(ただし、鉛直方向では上方)に二 色目としてスポット色を印刷するスポット刷 用の印刷胴21,22A,22Bが配置された印刷ユニッ 3Aがある。なお、墨刷は印刷用紙10の両面に ない、スポット刷は印刷用紙10の片面に行 うように構成される。これらの印刷胴11A,12A, 11B,12B,21,22A,22Bは、安全カバーによって覆われ 保護されている。

 さらに詳細には、図2に示すように、印刷 胴のうちの版胴11A,11B,21には、それぞれ、イ キ壷23等から多数のインキローラを介してイ ンキを供給するインキング装置14a,14b,24と、 噴射ノズル15a,15b,25から湿し水を噴射し湿し ロールを介して供給する湿し水装置16a,16b,26 とが設備されており、版胴11A,11B,21に供給さ たインク及び湿し水は、それぞれ接触する ランケット胴12A,12B,22Aに印刷絵柄に応じて転 写供給される。なお、インキの供給源として は、インキ壷方式に限らず、デジタルインキ ポンプ方式等の他の方式を用いてもよい。

 安全カバー30は、これらの印刷胴11A,12A,11B ,12B,21,22A,22B及びインキング装置14a,14b,24や湿 水装置16a,16b,26を覆うように装備される。な 、図2では、安全カバー30の要所は、開閉式 安全カバー30a~30mとして構成される。また、 安全カバー30で覆われた印刷ユニット3A内の 部には、上方に位置するスポット刷用の印 胴21,22A,22B等をメンテナンスするための足場3 2a~32cがそなえられ、さらに、足場32a~32c上の 業空間とスポット刷用の印刷胴21,22A,22B等と 区画する開閉式の安全カバー31a,31bがそなえ られている。

 また、各印刷胴11A,12A,11B,12B,21,22A,22Bの軸 部の外周には、印刷ユニット3A内に空気流を 生成するフィンと、フィンにより生成された 空気流を各印刷胴の方向に向けるガイドプレ ートとが装備されている。つまり、版胴21を に説明すると、図3(a),図3(b)に示すように、 印刷胴21の軸端部21aの外周には、各印刷胴 一体に回転して、印刷ユニット3A内に空気流 を生成するフィン41が、周外方向に複数突設 れている。さらに、これらのフィン41の印 胴軸端側及びこれらのフィン41の外周側を覆 うように、印刷胴21を支持する支持フレーム3 3にブラケット42aを介してガイドプレート42が 装備されており、このガイドプレート42がフ ン41により生成された空気流を印刷胴21の外 周面に向かうように案内する。

 なお、ここでは、フィン41とガイドプレ ト42とが協働して印刷胴21の外周面に向かう 流を生成させるようにするため、フィン41 ファンとしての機能は少なくともと周囲の 気に流れを与えるものであればよいが、フ ン41自体を印刷胴21の外周面に向かう気流を 成させる例えば軸流ファンのように構成す ば、ガイドプレート42を省略することも可 である。

 そして、このような印刷ユニット3A内の 要素、つまり、各印刷胴11A,12A,11B,12B,21,22A,22B やインキング装置14a,14b,24,湿し水装置16a,16b,26 等は、他の印刷ユニット3とともに、制御装 (PLC:Programmable Logic Controller、運転制御シス ムのコントローラ)52によって制御される。 して、制御装置52では、各印刷胴11A,12A,11B,12B ,21,22A,22Bの胴入及び胴脱や回転速度を制御す とともに、インキング装置14a,14b,24や湿し水 装置16a,16b,26の作動を制御する。なお、制御 置52へ指令入力する指令装置として、上位制 御装置(ここでは、CCS-PC、輪転機の情報制御 ステムのパソコン)50、及び、折部5に装備し タッチパネル51を使用できるように構成さ る。

 ところで、各印刷胴11A,12A,11B,12B,21,22A,22B 回転速度は、予め設定された運転モードに じて設定するようになっている。つまり、 刷機の運転モードとして、印刷を行なう印 運転モードと、メンテナンス等を行うため 緩動運転モードと、同じくメンテナンス等 行うための寸動運転モードと、が設けられ 。印刷運転モードには、通常印刷を行なう めに高速で運転する高速運転モードと、印 開始時等に各種設定を行なうために通常印 時よりも低速で運転する低度運転モードと 設けられ、緩動運転モードでは、これらの 刷運転モードよりも遥かに低速で運転する また、緩動運転モードは連続運転を行うが 寸動運転モードでは、緩動運転モードの速 程度か或いはこれよりも低速で僅かに回転 せる動作を、断続的に行うものとする。不 用印刷胴(非印刷の印刷胴)に対しては、これ らの緩動運転モード及び寸動運転モードの何 れかを用いて運転することにより不使用印刷 胴(非印刷の印刷胴)の水滴落下を防止するよ にしている。

 つまり、印刷ユニット3Aの場合、スポッ 刷は印刷オーダーに応じて行なうため、ス ット刷が不要な場合がある。なお、このよ に、印刷ユニット3A内の印刷胴の一部を用い て印刷する運転を、「部分運転」と呼ぶこと にする。制御装置52では、このような場合に 、使用しないスポット刷にかかる印刷胴21,2 2A,22Bを脱状態にするとともに、インキング装 置24及び湿し水装置26を停止させるが、使用 ない印刷胴21,22A,22Bについては、前記緩動運 モード又は寸動運転モードにより回転駆動 るよう制御する。

 なお、この場合、制御装置52では、上流 置の上位制御装置50から印刷条件情報を取得 して、この印刷条件情報から、「部分運転」 を行うか否か、「部分運転」を行う場合には 、使用しない印刷胴(不使用印刷胴)は何れで るかを自動で判別して、判別した不使用印 胴に対して、緩動運転モード又は寸動運転 ードにより回転駆動するよう制御すること 好ましい。

 [印刷機の運転制御]
 本発明の一実施形態にかかる印刷機,印刷ユ ニット及び印刷胴は上述のように構成されて いるので、例えば、図4~図10のフローチャー に示すような手順で印刷機における印刷ユ ット3Aの部分運転時の具体的な運転制御[不 用印刷胴(非印刷の印刷胴)の水滴落下防止制 御]を実施することができる。

 (モータ設定及びインキプリセット)
 まず、モータの連結,非連結の設定及びイン キプリセットを実施する。
 モータの連結,非連結は、駆動する印刷胴の モータは連結とし、駆動しないき印刷胴のモ ータは非連結とする設定であり、インキプリ セットは、インキキー等のインキ供給系を予 め設定された供給状態となるようにセットす る操作で、いずれも、印刷開始前に行なう。

・第1の手法
 まず、図4~図6を参照して、モータ設定及び ンキプリセットの第1の手法を説明する。
 図4に示すように、まず、折機タッチパネル 51の「モータ連結設定」画面にて、「オンラ ン」を手動操作により選択する(ステップA10 )。なお、このように「オンライン」を選択 ると、制御装置52からのモータ連結信号にて 連結変更するモードを選択することになる。
 次に、制御装置52を用いて(このとき、制御 置52の画面はモータクラッチ連結プリセッ 画面とする)、モータ連結を設定する(ステッ プA20)。つまり、印刷胴の駆動にかかる各モ タを連結するか非連結とするかを手動操作 より設定する。

 なお、この各モータの連結又は非連結の設 は、手動又は自動で行なうことができる。
 つまり、図5のステップA22に示すように、印 刷ユニットがA,B,C,Dの4段スタックに構成され 場合は、(1)A,B,C,Dスタックの各モータについ て、連結,連動単独,非連結について手動設定 可能とする、(2)さらに、自動設定も可能と る、(3)印刷スケジュール,インキプリセット データ及びその他の情報を用いて、連結,連
単独,非連結を自動設定する、のいずれの態 もとることができる。

 なお、 (2)自動設定も可能とする場合に 、Aスタック,Cスタックを連結選択した場合 自動的にBスタック,Dスタックを連動単独設 することも可能とし、また、この逆、つま 、Bスタック,Dスタックを連結選択した場合 自動的にAスタック,Cスタックを連動単独設 することも可能とする。さらに、Aスタック 択時には、B,C,Dスタックのいずれの連動単 設定も可能(つまり、A,B,C,Dスタック中の1胴 選択すると残りの胴を連動単独に設定する とも可能)とし、さらにこの他の条件を設定 て、連結,連動単独,非連結を自動設定する とも可能とする。

 また、インキプリセット情報により、各ス ックにて対をなすL胴(表胴),R胴(裏胴)に1頁 インキプリセットがされない場合は、表胴 モータ、裏胴用モータを連動単独として、 動的に連結を変更する。
 また、印刷ユニット内胴全てにインキプリ ットが実施されない場合は、印刷ユニット のモータ全てを非連結とする。

 また、図5のステップA24に示すように、印刷 ユニットがA,Bの2段スタックに構成された場 は、 (1)A,Bスタックの各モータについて、連 結、連動単独、非連結に
ついて手動設定を可能とする場合、(2)さらに 、自動設定も可能とする、(3)印刷スケジュー ル,インキプリセットデータ及びその他の情 を用いて、自動的に連結、連動単独、非連 を自動設定する、のいずれの態様もとるこ ができる。

 なお、(2)自動設定も可能とする場合には Aスタックを連結選択した場合に、自動的に Bスタックを連動単独設定も可能とし、また この逆、つまり、Bスタック,Dスタックを連 選択した場合、自動的にAスタック,Cスタッ を連動単独設定することも可能とする。さ にこの他の条件を設定して、連結,連動単独, 非連結を自動設定することも可能とする。

 また、インキプリセット情報により、各ス ックにて対をなすL胴(表胴),R胴(裏胴)に1頁 インキプリセットがされない場合は、表胴 モータ、裏胴用モータを連動単独として、 動的に連結を変更する。
 また、印刷ユニット内胴全てにインキプリ ットが実施されない場合は、印刷ユニット のモータ全てを非連結とする。

 そして、図4に示すように、各モータの設 定実施後、制御装置52(モータクラッチ連結プ リセット画面とする)にて、インキプリセッ 操作を手動操作により実施する(ステップA30) 。

 次に、この設定に応じて、各モータの連結 は非連結を実施する(ステップA40)。
さらに、インキクラッチの設定を行なう(ス ップA50)。
 このインキクラッチの設定を、折機タッチ ネル51等の輪転機タッチパネルで実施する 合には、図6のステップA52に示すように、(1) 機タッチパネル(クラッチ連結設定画面)に 、連動単独設定したモータについてインキ ラッチ脱を手動にて設定し、プリセットを 施する、(2)さらに、自動設定も可能とする (3)各印刷ユニットのタッチパネルでの操作 可能とする、各印刷ユニットのタッチパネ での操作も可能とする、のいずれの態様も ることができる。

 なお、(2)自動設定も可能とする場合、連 単独設定されたモータについては、インキ ラッチの脱設定を自動で行ない、その後、 リセット操作を実施することができる。ま 、(3)各印刷ユニットのタッチパネルでの操 も可能とする場合、手動操作画面によりイ キクラッチ脱操作を本タッチパネルで行な 、インキクラッチを脱とすることができる

 また、このインキクラッチの設定を、制 装置52で実施する場合には、図6のステップA 54に示すように、(1)制御装置52(クラッチ連結 定画面)にて、連動単独設定したモータにつ いてインキクラッチ脱を手動にて設定し、プ リセットを実施する、(2)また、自動設定も可 能とする、(3)モータ連結設定に連動して、自 動的にインキクラッチ脱設定、プリセットす ることも可能とする、のいずれの態様もとる ことができる。

 なお、(2)自動設定も可能とする場合、連 単独設定されたモータについては、インキ ラッチの脱設定を自動で行ない、その後、 リセット操作を実施することができる。ま 、インキプリセット情報により、各スタッ にて対をなすR胴、L胴に1頁もインキプリセ トがされない場合は、表胴用モータ、裏胴 モータを連動単独として、自動的に変更し プリセットを実施する。

 また、(3)モータ連結設定に連動して、自動 にインキクラッチの着脱設定、プリセット ることも可能とする場合、連動単独設定さ たモータについては、モータ連結プリセッ 実施と同時に、インキクラッチの脱設定を 動的に行ない、インキクラッチプリセット 実施することができる。また、インキプリ ット情報により、各スタックにて対をなすR 胴、L胴に1頁もインキプリセットがされない 合は、表胴用モータ、裏胴用モータを連動 独として、自動的にインキクラッチ脱設定 自動で行ない、プリセットを実施すること できる。
 その後、プリセットを実施するが、連動単 モータについては、インキクラッチを脱と る(ステップA60)。

・第2の手法
 次に、図7,図8を参照して、モータ設定及び ンキプリセットの第2の手法を説明する。
 この場合、図7に示すように、折機タッチパ ネル51の「モータ連結設定」画面にて、「オ ライン」を選択する(ステップB10)。このオ ラインは、制御装置52からのモータ連結信号 を受け付けず、輪転機側タッチモニタにて連 結変更するモードである。
 次に、折機タッチパネル(モータ連結設定画 面)51にて、モータ連結設定を実施する(ステ プB20)。つまり、印刷胴の駆動にかかる各モ タを連結するか非連結とするかを手動操作 より設定する。

 次に、印刷ユニットの各印刷モータの連結 実施する(ステップB30)。
 なお、ステップB20の各モータの連結又は非 結の設定は、手動又は自動で行なうことが きる。
 つまり、図8のステップB22に示すように、4 スタックの場合、(1)A、B、C、Dスタックの各 ータについて、連結、連動単独、非連結に いて手動設定を可能とする、(2)また、自動 定も可能とする、の何れも設定しうる。

 (2)自動設定も可能とする場合には、Aスタ ック、Cスタックを連結選択した場合、自動 にBスタック、Dスタックを連動単独設定も可 能とし、また、この逆、つまり、Bスタック,D スタックを連結選択した場合、自動的にAス ック,Cスタックを連動単独設定することも可 能とする。さらに、Aスタック選択時には、B C、Dスタックを連動単独設定も可能とする とができる。

 また、2段スタックの場合、図8のステップB2 4に示すように、(1)A、Bスタックの各モータに ついて、連結、連動単独、非連結について手 動設定を可能とする、(2)また、自動設定も可 能とする、の何れも設定しうる。
 (2)自動設定も可能とする場合には、Aスタッ ク連結選択した場合、自動的にBスタックを 動単独設定も可能とすることができる。

 次に、図7に示すように、各モータの設定後 、折機タッチパネル(モータ連結設定画面)51 て、モータ連結操作変更を実施する(ステッ B40)。
 そして、連動、連動単独の設定状況が適切 ない場合は、異常検出(仕様によりセット全 体の停止も可能)、警告を実施する(ステップB 50)。

 次に、インキプリセットを操作する(ステッ プB60)。
 つまり、(1)折機タッチパネル(クラッチ連結 設定画面)にて、連動単独設定したモータに いてインキクラッチ脱を手動にて設定し、 リセットを実施する。(2)なお、自動設定に 設定することも可能とする。この場合、連 単独設定されたモータについては、インキ ラッチを脱設定を自動で行い、その後、プ セット操作を実施する。(3)また、各印刷ユ ットのタッチパネルでの操作も可能とする この場合、手動操作画面によりインキクラ チ脱操作を本タッチパネルで行ない、イン クラッチを脱にする。

 そして、プリセット実施により、連動単独 ータについては、インキクラッチ脱とする( ステップB70)。なお、各印刷ユニットタッチ ネルで実施の場合は、操作した時点で、イ キクラッチ脱となる。
 さらに、連動、連動単独の設定状況が適切 ない場合は、異常検出(仕様によりセット全 体の停止も可能)、警告を実施する(ステップB 80)。

 (部分運転)
 このようなプリセットが終了したら、図9, 10に示すように、部分運転を実施する。なお 、本実施形態の場合の部分運転では、例えば 、墨刷で実施した場合、墨刷にかかる印刷胴 11A,12A,11B,12Bがモータに対して単独で連動する (連動単独)ことになる。もちろん、このよう 連動単独させうる胴は、墨刷にかかる印刷 に限らず、他の全ての印刷胴に実施可能で る。

 図9に示すように、まず、連動単独に設定さ れたモータであるかを判定し(ステップC10)、 結モータ(連動単独に設定されたモータ)で れば通常運転を実施し、非連結モータ(連動 独に設定されないモータ)であればモータ停 止を設定する(ステップC12)。
 次に、プロコンモードであるかを判定し(ス テップC20)、プロコンモードでなければ、ロ ラ洗浄モードであるかを判定し(ステップC30) 、ローラ洗浄モードでなければ、空転モード であるかを判定し(ステップC40)、空転モード なければ、紙通しモードであるかを判定す (ステップC50)。

 プロコンモード,ローラ洗浄モード,ローラ 転モードの何れかであれば、連動単独モー は運転しない(ステップC42)で、ステップC50で 紙通しモードであると判定されれば、連動単 独モードとして、運転しない。紙通しの仕様 により、別モードで運転を実施する(ステッ C52)。
 プロコンモード,ローラ洗浄モード,ローラ 転モード,紙通しモードの何れでもなければ 「用意」操作を実施し(ステップC60)、印刷 21,22A,22Bの緩動運転(又は寸動運転)を開始し( テップC70)、後述する運転速度制御を実施す る(ステップC80)。

 そして、連動単独モータに異常が発生して るかを判定し(ステップC90)、連動単独モー の異常は、不具合の発生したモータのみを 止とする(ステップC100)。但し、セット内全 に影響する異常の場合は、セット全体を停 とする。
 さらに、連動単独モータ運転部分の安全カ ーが運転中に開いたかを判定し(ステップC11 0)、安全カバーが開いた場合は、運転停止と る(ステップC120)。

 そして、輪転機は、加速、一定速運転、減 等運転を実施し(ステップC130)、輪転機が停 したか判定し(ステップC140)、輪転機が停止 たら制御を終了する。
 なお、ステップC80の運転速度制御は、図10 示すように、固定速度での運転の場合には 緩動運転開始により、設定された速度にて 転を開始する。なお、設定速度は可変とし 緩動開始から、停止まで一定速度で運転す (ステップC82)。

 また、速度追従型の場合には、緩動から設 された速度まで、セット全体の速度に追従 て、加速を実施する。この場合、設定速度 達すると、それ以上加速せず、その速度維 する。また、減速時は、セット全体の速度 設定速度まで減速された場合は以後、その 度に追従させる。尚、設定速度は可変とす (ステップC84)。
 緩動運転に代えて寸動運転を実施する場合 は、所定の角度分だけ低速回転させる運転 、予め設定された周期で繰り返して行う。

[効果]
 このように本実施形態にかかる印刷機の運 方法及び印刷機の運転制御装置によれば、 刷機の部分運転時には、不使用印刷胴21,22A, 22Bを胴脱状態のままで印刷速度よりも低速で 回転させるので、不使用印刷胴の周面に付着 した水分が拡散し結露が生じにくくなる。

 また、不使用印刷胴は印刷速度よりも極め 低速の緩動運転、又は、低速でインターバ を与えて運転する寸動運転で回転させるの 、印刷速度で回転させる場合よりも、消費 ネルギを抑えることができる。
 また、印刷胴11A,12A,11B,12B,21,22A,22Bの各両軸 に、フィン41及びガイドプレート42が装備さ るので、印刷胴11A,12A,11B,12B,21,22A,22Bが回転 れば、この印刷胴11A,12A,11B,12B,21,22A,22Bの周囲 に空気流が形成されて、自身の外周面及び隣 接する他の印刷胴の外周面への結露が抑制さ れる。したがって、不使用印刷胴21,22A,22Bの 周面への結露が抑制される。

 このように、不使用印刷胴の周面の結露 抑制されるため、不使用印刷胴に生じた結 水が運転中の印刷胴の表面に付着して白抜 等の印刷障害を起こすといった不具合が回 される。

〔その他〕
 以上、本発明の実施の形態を説明したが、 発明はかかる構成に限定されるものではな 、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、かか 構成を適宜変更して実施することができる のである。

 例えば、上記の実施の形態では、不使用 刷胴21,22A,22Bの緩動運転と、印刷胴の各軸端 へのフィンの装備とを両方実施しているが印 刷ユニットの使用環境では一方のみを実施し てもよい。つまり、フィンの装備を省略し、 不使用印刷胴21,22A,22Bの緩動運転のみを実施 たり、不使用印刷胴21,22A,22Bの緩動運転は行 わず、フィンの装備のみを実施したり、或 は、不使用印刷胴21,22A,22Bの緩動運転のみを 実施したりすることができる。

 また、制御においても、制御条件、つまり 運転モードの変更を自動で行う条件や、イ キプリセット条件や、モータ駆動条件を適 変更することができる。
 代表的な自動選択の例を以下に挙げるが、 れらに限定されるものではない。
(1):印刷条件で、AスタックまたはCスタックが 印刷,BスタックまたはDスタックが非印刷の場 合にのみ、BスタックまたはDスタックを緩動 転モードに自動設定する。(2):上記(1)に加え 、AスタックまたはCスタックの推定湿し水量 画線率ほかの印刷条件から推定し、推定湿 水量が閾値以下である場合には、結露の危 性が少ないので緩動運転モードを寸動運転 ードに変更する,または停止させる。
(3):上記(1)に加え、予定印刷部数が少なく結 の危険性が少ない場合には、緩動運転モー を寸動運転モードに変更する,または停止さ る。

 また、本実施形態では、スポット印刷にか る印刷胴を例に説明したが、本発明は、例 ば、図11に示す各タワーユニットをはじめ して、種々の印刷ユニットに適用しうる。
 また、上記実施形態では、運転モードとし 緩動運転モード及び寸動運転モードのいず も選択可能な構成としているが、緩動運転 ード及び寸動運転モードのいずれか一方の に選択可能な構成なら、選択可能な緩動運 モード又は寸動運転モードにより不使用印 胴の回転駆動を行なえばよい。

 また、上記実施形態は、不使用印刷胴の 転速度の制御に緩動運転モード及び寸動運 モードを採用したものであるが、不使用印 胴の回転速度としては、例えば緩動速~印刷 速度の間のどの速度を用いても良く、少なく とも印刷速度よりも低速であれば消費エネル ギを抑えることができる。ただし、不使用印 刷胴の結露防止をしながら消費エネルギを最 も抑制するには、不使用印刷胴の回転速度は 、運転可能な最低速度とすることが好ましい 。