Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
PROCESS FOR PRODUCING GAS HYDRATE PELLET AND APPARATUS THEREFOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/040875
Kind Code:
A1
Abstract:
A process for producing gas hydrate pellets, in which gas hydrate pellets excelling in storage stability and allowing prolonged storage can be produced through simple operation at low cost. In the process, gas hydrate pellets formed at low temperature under high pressure are brought into conditions for gas hydrate cracking in a surface cracking unit mainly through pressure regulation to thereby crack the gas hydrate on the gas hydrate pellets into water and a gas. Subsequently, the gas hydrate pellets having water formed on the pellet surface by the cracking are transferred into an ice film forming unit under temperature/pressure conditions realizing water freezing without cracking of the gas hydrate to thereby form an ice film on the surface of the gas hydrate pellets. The gas hydrate pellets with the ice film formed are depressurized to atmospheric pressure under temperature conditions in which the gas hydrate exhibits self-preservation effects under atmospheric pressure.

Inventors:
MORIYA HIDENORI (JP)
IWASAKI TORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/001056
Publication Date:
April 02, 2009
Filing Date:
September 28, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
MITSUI SHIPBUILDING ENG (JP)
MORIYA HIDENORI (JP)
IWASAKI TORU (JP)
International Classes:
C10L3/06; C07C5/00; C07C7/20; C07C9/04
Foreign References:
JP2007270065A2007-10-18
JP2006241188A2006-09-14
JP2004315814A2004-11-11
JP2002255865A2002-09-11
Attorney, Agent or Firm:
ISHII, Hiroki (Kyobashi2-chome, Chuo-k, Tokyo 31, JP)
Download PDF:
Claims:
ガスハイドレートが生成する低温および高圧条件下において、粉粒体状のガスハイドレートを圧縮成形してガスハイドレートペレットを形成させる造粒工程と、
 前記造粒工程における温度および圧力条件のうち、主に圧力を調整することによって、前記ガスハイドレートが分解する条件を達成し、前記ガスハイドレートペレットの表面のガスハイドレートを分解させ、水とガスとを生成させる表面分解工程と、
 前記表面分解工程においてペレット表面に水が生成したガスハイドレートペレットを、ガスハイドレートが分解せず、且つ、水が氷る温度および圧力条件下に移動させ、前記ガスハイドレートペレット表面に氷膜を形成させる氷膜形成工程と、
 氷膜が形成されたガスハイドレートペレットを、当該ガスハイドレートが大気圧下で自己保存効果を示す温度条件下において大気圧まで脱圧する脱圧工程と、
を含むことを特徴とする、ガスハイドレートペレットの製造方法。
請求項1において、前記表面分解工程においてガスハイドレートが分解する条件は、ガスハイドレートペレット表面のガスハイドレートの分解による吸熱反応により、該ガスハイドレートペレットの温度が低下することによって、ガスハイドレートペレット自体が、ガスハイドレートの分解条件領域から生成条件領域に変化する条件であることを特徴とする、ガスハイドレートペレットの製造方法。
請求項1または2において、前記ガスハイドレートの構成ガス成分は単一のガス種であることを特徴とする、ガスハイドレートペレットの製造方法。
請求項1から3のいずれか1項において、前記ガスハイドレートペレットの表面のガスハイドレート分解量が、該ガスハイドレートペレットの0.1~5wt%であることを特徴とする、ガスハイドレートペレットの製造方法。
ガスハイドレートが生成する低温および高圧条件下において、粉粒体状のガスハイドレートを圧縮成形してペレット状に加工されたガスハイドレートペレットが導入され、主に圧力を調整することによって、前記ガスハイドレートが分解する条件を達成し、前記ガスハイドレートペレットの表面のガスハイドレートを分解させ、水とガスとを生成させる表面分解装置と、
 前記表面分解装置において分解されてペレット表面に水が生成されたガスハイドレートペレットが導入され、該ガスハイドレートが分解せず、且つ、水が氷る温度および圧力条件下で、前記ガスハイドレートペレット表面に生成された水を氷らせて氷膜を形成させる氷膜形成装置と、
 を備えていることを特徴とする、ガスハイドレートペレット製造装置。
請求項5において、前記表面分解装置においてガスハイドレートが分解する条件は、ガスハイドレートペレット表面のガスハイドレートの分解による吸熱反応により、該ガスハイドレートペレットの温度が低下することによって、ガスハイドレートペレット自体が、ガスハイドレートの分解条件領域から生成条件領域に変化する条件に設定されていることを特徴とする、ガスハイドレートペレット製造装置。
Description:
ガスハイドレートペレットの製 方法および製造装置

 本発明は、大気圧下において安定で保存 能に優れたガスハイドレートペレットの製 方法及び製造装置に関する。

 ガスハイドレートは、水分子とガス(ハイ ドレート形成物質)分子からなる氷状の固体 質であり、水分子により形成されるかご状 造の内部にガス分子を取り込んだ構造の包 水和物である。このガスハイドレートは、 定の圧力と温度の下で水とガスとを反応さ ることにより生成し、圧力および/または温 を変化させることにより、水とガスとに解 する性質を持つ。天然ガスハイドレートの 気圧下の平衡温度条件は、約-80℃(純メタン の場合)である。

 ガスハイドレートは雪のような粉粒状であ 、該ガスハイドレートは、貯槽への充填率 向上や、輸送及び貯蔵中の安全性、荷役時 扱いの容易性などを図るため、粉粒状のガ ハイドレート粒子を圧縮成形しペレット化 れて貯蔵される。(例えば、特許文献1) 
 このようにペレット化されたガスハイドレ トは、粉粒状のガスハイドレートに比べて 存安定性が高いことが知られている。

 また、ガスハイドレートを移送・貯蔵等す 温度及び圧力条件は、設備費、運転費など 経済性を考慮すると、できるだけ大気圧、0 ℃に近い温度に設定することが望ましい。
 ここで、ガスハイドレートは、大気圧下に いても、氷点下のある温度領域で、ガスハ ドレートの分解が抑制されて準安定状態を ることが知られており、自己保存効果とし 知られている。この自己保存効果は、ガス イドレート表面が氷によって覆われること よって、内部のガスハイドレートと外部と 熱交換が遮断され、ガスハイドレートの分 条件下でも内部のガスハイドレートは安定 ると考えられている。そこで、特許文献2で は、ガスハイドレートの表面に氷膜を形成さ せて覆い、保存安定性の向上を図ることが提 案されている。

特開2002-220353号公報

特開2004-197006号公報

 特許文献2のガスハイドレートの製造方法 によって製造されるガスハイドレートは、ガ スハイドレートの核部分と、その核部分を覆 う氷を成分とする殻部分とによって構成され る。具体的には、前記核部分をメタンハイド レートによって形成し、該メタンハイドレー トの核部分を、メタンハイドレートよりも生 成条件が緩いブタンハイドレート等で形成さ れた殻で覆い、ブタンハイドレートが分解す る温度および圧力条件にすることによって、 核部分であるメタンハイドレートの表面に氷 殻を形成させ、ハイドレートの安定化を実現 する。

 しかし、前記核部分のメタンガスハイド ートを生成する工程と、前記殻部分を構成 るブタンガスハイドレートを生成する工程 2段階の生成工程が必要であるため、ガスハ イドレートペレットを製造するコストが全体 として高くなってしまう問題がある。

 本発明の課題は、保存安定性に優れ、長 間の貯蔵が可能なガスハイドレートペレッ を、簡単な操作により生成することができ 且つ、低コストで製造することができるガ ハイドレートペレットの製造方法及び製造 置を提供することにある。

 上記課題を解決するため、本発明の第1の 態様に係るガスハイドレートペレットの製造 方法は、ガスハイドレートが生成する低温お よび高圧条件下において、粉粒体状のガスハ イドレートを圧縮成形してガスハイドレート ペレットを形成させる造粒工程と、前記造粒 工程における温度および圧力条件のうち、主 に圧力を調整することによって、前記ガスハ イドレートが分解する条件を達成し、前記ガ スハイドレートペレットの表面のガスハイド レートを分解させ、水とガスとを生成させる 表面分解工程と、前記表面分解工程において ペレット表面に水が生成したガスハイドレー トペレットを、ガスハイドレートが分解せず 、且つ、水が氷る温度および圧力条件下に移 動させ、前記ガスハイドレートペレット表面 に氷膜を形成させる氷膜形成工程と、氷膜が 形成されたガスハイドレートペレットを、当 該ガスハイドレートが大気圧下で自己保存効 果を示す温度条件下において大気圧まで脱圧 する脱圧工程と、を含むことを特徴とする。

 表面分解工程では、前記造粒工程におけ 温度および圧力条件のうち、主に圧力を調 することによって、前記ガスハイドレート 分解する条件を達成する。その際、該ガス イドレートの平衡曲線に基いて、ガスハイ レートの生成領域に近い温度および圧力条 で、前記ガスハイドレートペレットの表面 ガスハイドレートを穏やかに分解させ、表 部分の前面にほぼ均等に水とガスとを生成 せることができる。

 続いて、氷膜形成工程では、前記表面分 工程においてペレット表面の全面に水が生 したガスハイドレートペレットを、ガスハ ドレートが分解せず、且つ、水が氷る温度 よび圧力条件下に移動させ、前記ガスハイ レートペレット表面に氷膜を形成させる。 のことによって、ガスハイドレートが分解 ない状態で全表面にほぼ均等な氷膜が形成 れる。

 ガスハイドレートが分解しない状態で氷 が形成されるので、アンポーラスで均一な 閉性の高い氷膜を簡単、且つ確実に形成す ことができ、保存安定性に優れ、長期間の 蔵が可能なガスハイドレートペレットを得 ことができる。

 また、本発明によれば、氷膜を形成させ ために異なるガス種を用いた分解用のガス イドレート層を設ける必要がない。すなわ 、従来例のような異なるガス種を用いた分 用のガスハイドレート層を生成させる工程 必要としないため、ガスハイドレートペレ トの製造にかかるコストを低減できる。

 本発明の第2の態様に係るガスハイドレー トペレットの製造方法は、第1の態様におい 、前記表面分解工程においてガスハイドレ トが分解する条件は、ガスハイドレートペ ット表面のガスハイドレートの分解による 熱反応により、該ガスハイドレートペレッ の温度が低下することによって、ガスハイ レートペレット自体が、ガスハイドレート 分解条件領域から生成条件領域に変化する 件であることを特徴とする。

 ガスハイドレートペレットの表面のガスハ ドレートが僅かに分解して、水とガスとに ると、分解熱が吸熱される。分解熱は、こ 分解熱が吸熱される吸熱反応により、ガス イドレートペレット自体の温度が僅かに低 する。 
 本発明によれば、前記ガスハイドレートペ ット自体の温度低下により、該ガスハイド ートペレットは再び該ガスハイドレートの 成領域に入ることとなり、ガスハイドレー ペレットがそれ以上分解することを抑制す ことができる。

 本発明の第3の態様に係るガスハイドレート ペレットの製造方法は、第1の態様または第2 態様において、前記ガスハイドレートの構 ガス成分は単一のガス種であることを特徴 する。 
 本発明によれば、ガスハイドレートの構成 ス成分が単一のガス種であるので、ガスハ ドレートペレット表面のガスハイドレート 分解が均一に起こるため、より均一で密閉 の高い氷膜を形成することができる。

 本発明の第4の態様に係るガスハイドレー トペレットの製造方法は、第1の態様から第3 態様のいずれかにおいて、前記ガスハイド ートペレットの表面のガスハイドレート分 量が、該ガスハイドレートペレットの0.1~5wt %であることを特徴とする。

 ガスハイドレートペレットの表面のガス イドレート分解量は、該ガスハイドレート レットの0.1~5wt%であることが望ましい。よ 好ましくは、0.3~3wt%であることが好ましい。 ガスハイドレートペレットの表面のガスハイ ドレート分解量が少ないと、氷膜の厚みが不 十分であり、保存安定性が十分ではない。ま た、ガスハイドレート分解量がこれよりも多 いとガスハイドレートのガス包蔵量が低下す る。

 本発明の第5の態様に係るガスハイドレート ペレット製造装置は、粉粒体状のガスハイド レートを圧縮成形してペレット状に加工する ガスハイドレートペレット製造装置であって 、主に圧力を調整することによって、前記ガ スハイドレートが分解する条件を達成し、前 記ガスハイドレートペレットの表面のガスハ イドレートを分解させ、水とガスとを生成さ せる表面分解装置と、ガスハイドレートが分 解せず、且つ、水が氷る温度および圧力条件 下で、前記表面分解装置においてガスハイド レートペレット表面に生成された水を氷らせ て氷膜を形成させる氷膜形成装置と、を備え ていることを特徴とする。 
 本発明によれば、第1の態様と同様の作用効 果を得ることができる。

 本発明の第6の態様に係るガスハイドレート ペレット製造装置は、第5の態様において、 記表面分解装置においてガスハイドレート 分解する条件は、ガスハイドレートペレッ 表面のガスハイドレートの分解による吸熱 応により、該ガスハイドレートペレットの 度が低下することによって、ガスハイドレ トペレット自体が、ガスハイドレートの分 条件領域から生成条件領域に変化する条件 設定されていることを特徴とする。 
 本発明によれば、第2の態様と同様の作用効 果を得ることができる。

 本発明によれば、ガスハイドレートペレ ト表面にアンポーラスで均一な密閉性のよ 氷膜を確実に形成させることができ、保存 定性に優れ、長期間の貯蔵が可能なガスハ ドレートペレットを、簡単、且つ低コスト 製造することができる。

 本発明において、ガスハイドレートの種 に特に制限はない。すなわち、所定の圧力 温度条件でガスハイドレートを形成するも であればガス(ハイドレート形成物質)の種 は特に限定されず、例えば、天然ガスまた その構成成分であるメタン、エタン、プロ ン、ブタン等の単独の炭化水素ガスもしく それらの混合ガス;バイオガスまたはその構 成分である単独の二酸化炭素、メタン、硫 水素等のガスもしくはそれらの混合ガス;あ るいは燃焼排ガスまたはその構成成分である 単独の酸素、窒素、二酸化炭素、NOx、SOx等も しくはそれらの混合ガスなどを対象とするこ とができる。

 まず、ガスハイドレートの生成方法につい 説明する。 
 ガスハイドレートは、通常、高圧・低温条 の下で生成される。生成方法として、以下 方式が良く知られている。原料ガスを高圧 充填した反応容器の上部から冷却した水を 霧することにより、水滴が原料ガス中を落 する際に水滴表面にガスハイドレートを生 させる、いわゆる「水噴霧方式」や、原料 スを水中に気泡として導入(バブリング)す ことにより、原料ガスの気泡が水中を上昇 る際に気泡表面にガスハイドレートを生成 せる、いわゆる「バブリング方式」等であ 。

 これらの公知のガスハイドレート生成方 によって、ガスハイドレートが生成される 生成されたガスハイドレートは、スラリー であり、水分を多く含み、そのガスハイド ート含有量は20~40wt%である。このガスハイ レート含有量は、輸送・貯蔵または多様な 途に使用するために、十分なガス包蔵量で ないため、更にガスと接触させて反応させ ことにより、ガスハイドレート含有量を高 、ガス包蔵量の大きな、高濃度のガスハイ レートを生成させる。生成された高濃度の スハイドレートは粉粒体である。

 前記粉粒体のガスハイドレートを造粒装置 より圧縮成形し、ペレット状に加工するこ によって、ガスハイドレートペレットが形 される。このガスハイドレートペレットの 造方法について、以下の実施例1においてよ り詳細に説明する。
[実施例1]
 本実施例では、メタンガスハイドレートを に挙げて説明する。図1は、本実施例に係る ガスハイドレートペレット製造装置の概略図 である。

 図1のガスハイドレートペレット製造装置 1は、密閉された空間の温度および圧力を調 することができる表面分解装置11と、同様に 密閉された空間の温度および圧力を調整する ことができる氷膜形成装置12とを備えている

 表面分解装置11には、造粒装置10において 、粉粒体状のガスハイドレートが圧縮成形さ れて形成されたガスハイドレートペレット2a 送られるように構成されている。

 まず、造粒工程において、粉粒体状のメ ンガスハイドレートを造粒装置10を用いて 縮成形し、メタンガスハイドレートペレッ を形成させる。造粒装置10としては、2つの ーラによって構成される公知のペレタイザ 等を用いることができる。造粒工程は、メ ンガスハイドレートが生成する低温および 圧条件下で行われる。本実施例では、2℃、5 .4MPaに設定されている。

 ガスハイドレートペレットの大きさや形 は任意であるが、例えば平均径が数mm~数十c m程度、好ましくは2mm~50mm程度の球状や、同程 度の大きさのブロック状などに成形すること ができる。

 前記造粒工程において形成されたメタン スハイドレートペレット2aは、表面分解装 11内に移動される。前記メタンガスハイドレ ートペレット2aが、表面分解装置11内に移動 れる際には、表面分解装置11内は、前記造粒 装置10内と同温同圧条件である2℃、5.4MPaに予 め設定されている。

 次に、メタンガスハイドレートペレット2a 表面分解工程を行う。 
 表面分解工程では、表面分解装置11内を、 に圧力を調整することによって、メタンガ ハイドレートが分解する条件にして、メタ ガスハイドレートペレット2aの表面を分解さ せ、水とガスとを生成させ、該ペレット表面 に水が生成されたガスハイドレートペレット 2bを形成させる。

 このとき、メタンガスハイドレートが分 する温度および圧力条件は、当該メタンガ ハイドレートの平衡曲線に基いて決定し、 タンガスハイドレートの分解領域であるが メタンガスハイドレートの生成領域に近い 件とすることが望ましい。本実施例では2℃ 、3MPaに設定されている。

 表面分解装置11内の温度は一定(2℃)のま 、圧力を調整し、5.4MPaから3MPaに下げること よって、前記メタンガスハイドレートペレ ト2aの表面のメタンガスハイドレートを穏 かに分解させ、水とメタンガスとを生成さ 、該ペレット表面に水の層が生成されたガ ハイドレートペレット2bを形成させる。

 前記分解によって生成した水は、該メタ ガスハイドレートペレット2bの表面を均一 覆うように存在する。分解ガスであるメタ ガスは表面分解装置11から抜き出され、前述 の粉粒体のメタンガスハイドレートの生成を 行う造粒装置10より前段の装置(図示せず)に され、再利用される。

 表面分解装置11内において、メタンガス イドレートペレット2aが表面分解工程に供さ れ、分解によって生じた均一な水の層で覆わ れたメタンガスハイドレートペレット2bが形 される時間は、当該表面分解装置11の容量 び、表面分解装置11内に送られるメタンガス ハイドレートペレット2aの量によって決めら る。

 前記表面分解工程によって、ペレット表面 均一に水で覆われたメタンガスハイドレー ペレット2bは、速やかに氷膜形成装置12に移 動され、氷膜形成工程が行われる。 
 氷膜形成装置12内は、メタンガスハイドレ トが分解せず、且つ、水が氷る温度および 力条件に予め設定されている。氷膜形成装 12内の圧力は、前記表面分解装置11内の圧力 ほぼ同圧であることが望ましい。本実施例 は、-20℃、3MPaに設定されている。

 メタンガスハイドレートペレット2bが、 の氷点以下である氷膜形成装置12に移動され ると、ペレット表面の水が氷り、メタンガス ハイドレートペレット2bの表面に均一な氷膜 形成されたメタンガスハイドレートペレッ 2cが生成される。その際、メタンガスハイ レートが分解しない条件になっているので 当該氷膜は均一でアンポーラスな膜になる

 表面に均一な氷膜が形成されたメタンガ ハイドレートペレット2cが生成された後、 膜形成装置12内を大気圧する脱圧工程が行わ れる。この時の氷膜形成装置12内の温度は、 タンガスハイドレートが大気圧下で自己保 効果を示す温度である-20℃に設定される。 、メタンガスハイドレートペレット2cの貯 も-20℃で行われる。

 本実施例では、氷膜形成工程における温 条件を、メタンハイドレートが大気圧下で 自己保存効果を発現する温度と同じ-20℃に 定したため、氷膜形成装置12内の温度を変 ることなく、脱圧することができる。

 氷膜形成装置12内において、-20℃、大気 に保持されたメタンガスハイドレートペレ ト2cは、該氷膜形成装置12内と同温同圧条件 設定された貯槽13に移動され、貯蔵される

 次に、本実施例の作用について説明する。
 本実施例における表面分解工程では、表面 解装置11内の温度を、造粒装置10内と同じ条 件の同じ温度に設定し、圧力を変化させるこ とによって、該表面分解装置11内をメタンガ ハイドレートが分解する条件に調整する。

 該表面分解装置11内は、当該メタンガス イドレートの平衡曲線に基いて決定し、メ ンガスハイドレートの分解領域であるが、 タンガスハイドレートの生成領域に近い条 に調整される。このことによって、メタン スハイドレートペレット2aの表面のメタンガ スハイドレートを穏やかに分解させ、水とメ タンガスとを生成させ、該ペレット表面に均 一な水の層が生成されたガスハイドレートペ レット2bを形成させることができる。

 本実施例では、メタンガスハイドレート 平衡曲線に基いて圧力を変化させて、前記 面分解装置11内の条件を調整することがで る。メタンガスハイドレートペレット2aの表 面のメタンガスハイドレートが僅かに分解し て、水とメタンガスとになると、分解熱が吸 熱される。分解熱は、ガスハイドレートのガ ス種によって異なるが、メタンガスの場合は 、440kJ/kgであり、この分解熱が吸熱される吸 反応により、メタンガスハイドレートペレ ト自体の温度が僅かに低下する。

 本実施例のメタンハイドレートペレット2a 重量は1個3gである。 
 ペレット表面の分解ガスハイドレート量は ペレット重量の0.8%となる0.025gであった。こ れにより、ガスハイドレートの分解熱11Jが吸 熱され、ペレット自体の温度は緩やかに1.8℃ 低下し、0.2℃になった。

 このメタンガスハイドレートペレット自体 温度低下により、当該ペレットは再びメタ ガスハイドレートの生成領域に入ることと り、それ以上のメタンガスハイドレートペ ット2aの分解は抑制することができる。 
 そのため、メタンガスハイドレートの分解 制御することが容易であり、ペレット表面 メタンガスハイドレートの分解を必要最小 に抑えることができる。

 氷膜形成工程では、前記表面分解工程に いてペレット表面に均一な水の層が生成さ たメタンガスハイドレートペレット2bを、 タンガスハイドレートが分解せず、且つ、 が氷る温度および圧力条件下に移動させ、 記メタンガスハイドレートペレット2bの表面 の均一な水の層を氷らせ、均一な氷膜を形成 させる。

 メタンガスハイドレートが分解しない状 で氷膜が形成されるので、アンポーラスで 一な密閉性の高い氷膜を簡単、且つ確実に 成することができ、保存安定性に優れ、長 間の貯蔵が可能なメタンガスハイドレート レット2cを得ることができる。

 また、氷膜を形成させるために異なるガ 種を用いた分解用のガスハイドレート層を ける必要がない。そのため、メタンガスハ ドレートペレット2cの製造にかかるコスト 低減できる。

 本実施例においては、ガスハイドレート 構成ガス成分が単一のガス種(メタン)であ ので、ペレット表面のメタンガスハイドレ トの分解が均一に起こるため、より均一で 閉性の高い氷膜を形成することができ、ガ ハイドレートペレットの保存性を大きく向 させることができる。

 尚、単一なガス種ではなく複数のガス種 構成されたガスハイドレートについても、 面分解工程の圧力、氷膜形成工程の温度、 力をそれ用に適合させることによって、同 にガスハイドレートペレット表面にアンポ ラスで均一な密閉性のよい氷膜を確実に形 させることができ、保存安定性に優れ、長 間の貯蔵が可能なガスハイドレートペレッ を、簡単、且つ低コストで製造することが きる。

 本発明は、ガスハイドレートが生成する 温および高圧条件下において、粉粒体状の スハイドレートを圧縮成形し、ペレット状 形成されたガスハイドレートペレットの製 方法およびその製造装置に利用可能である

本実施例に係るガスハイドレートペレ ト製造装置の概略図である。