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Patent Searching and Data


Title:
PROCESS FOR PRODUCING LIGHT-TRANSMITTING CERAMIC
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146562
Kind Code:
A1
Abstract:
Anisotropic template particles of a tungsten bronze structure containing niobium, strontium, barium, etc. are produced by the flux method in a first step. In a second step, a ceramic powder of a tungsten bronze structure containing niobium, strontium, barium, etc. is produced by the solid-phase method. In a third step, the template particles are mixed with the ceramic powder in a given proportion, and the mixture is formed into a molding by the doctor blade method. In a fourth step, the molding is burned to sinter the ceramic powder using the template particles as starting points to thereby produce an oriented ceramic sinter. Thus, a light-transmitting ceramic of an (Sr,Ba)NbvOww structure is obtained in which part of the niobium has been replaced with zinc and/or magnesium in a molar ratio of 0.004 or higher.The process can inexpensively yield a light-transmitting (Sr,Ba)Nb2O6 ceramic having high light-transmitting properties and stable and satisfactory optical properties.

Inventors:
KUBOTA TEPPEI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/058082
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
April 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
KUBOTA TEPPEI (JP)
International Classes:
C04B35/00; C04B35/626; G02B1/02; G02F1/03
Other References:
VANDAMME N.S. ET AL.: "Fabrication fo Optically Transparent and Electrooptic Strontium Barium Niobate Ceramics", JOURNAL OF THE AMERICAN CERAMIC SOCIETY, vol. 74, no. 8, August 1991 (1991-08-01), pages 1785 - 1792
CIHANGIR DURAN ET AL.: "Fabrication and Electrical Properties of Textured Sr0.53Ba0.47Nb2O6 Cearamics by templated Grain Growth", JOURNAL OF THE AMERICAN CERAMIC SOCIETY, vol. 83, no. 9, September 2000 (2000-09-01), pages 2203 - 2213
Attorney, Agent or Firm:
KUNIHIRO, Yasutoshi (14-10 Nishinakajima 5-chome, Yodogawaku, Osaka-sh, Osaka 11, JP)
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Claims:
 (Sr,Ba)Nb v O w (ただし、1.8≦v≦2.2、wは電気的中性を保つために必要な正の数である。)で表されるタングステンブロンズ型化合物を主成分とする透光性セラミックの製造方法であって、
 少なくともNbを含む化合物又は混合物とSr及びBaのうちの少なくともいずれか1種の元素を含む化合物又は混合物とを融剤と共に加熱溶解させ、その後再結晶させて、異方性を有するタングステンブロンズ型化合物からなるテンプレート粒子を作製する第1の工程と、
 少なくともSr、Ba及びNbを含有したタングステンブロンズ型化合物からなるセラミック粉末を作製する第2の工程と、
 少なくとも前記テンプレート粒子と前記セラミック粉末とを混合し、その後成形して成形体を作製する第3の工程と、
 前記成形体を焼成することにより、前記テンプレート粒子を起点として前記セラミック粉末を焼結させ、配向したセラミック焼結体を作製する第4の工程と、
を含み、
 さらに、透光性セラミック中の前記Nbの一部がZn及びMgのうちの少なくとも1種の元素によりモル比で0.004以上置換された組成となるように、前記第4の工程以前のいずれかの工程で、Zn及びMgのうちの少なくともいずれかの元素を含む化合物又は混合物を添加することを特徴とする透光性セラミックの製造方法。
 前記融剤は、Naを含有していることを特徴とする請求項1記載の透光性セラミックの製造方法。
 前記テンプレート粒子は、Sr 2 NaNb 5 O 15 であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の透光性セラミックの製造方法。
 前記第3の工程は、前記テンプレート粒子、前記セラミック粉末、及びバインダー成分を含有したスラリー状混合物を、スリットを介して基材上に塗工することによって、セラミックグリーンシートを作製し、該セラミックグリーンシートを加圧して成形体を作製することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の透光性セラミックの製造方法。
 前記第3の工程は、前記セラミックグリーンシートを加圧した後、さらに加熱してバインダー成分を除去し、その後静水圧プレスを行うことを特徴とする請求項4記載の透光性セラミックの製造方法。
 前記第4の工程は、前記成形体を該成形体と実質的に同一組成の組成物と接触させ、かつ、酸素濃度を90体積%以上とした焼成雰囲気中で、前記成形体を焼成することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の透光性セラミックの製造方法。
 前記主成分であるタングステンブロンズ型化合物の一般式を、(Sr 1-x Ba x )Nb v O w (ただし、1.8≦v≦2.2、wは電気的中性を保つために必要な正の数である。)で表した場合に、前記xが0.25≦x≦0.50を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の透光性セラミックの製造方法。
 前記透光性セラミックは、Sn及びBiのうちの少なくとも1種を、前記主成分100重量部に対し、それぞれSnO 2 、Bi 2 O 3 に換算して0.15重量部以上含有していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の透光性セラミックの製造方法。
 前記透光性セラミックは、前記主成分に含有されるBaとSrの総計100モル部に対し、25モル部未満のNaを含んでいることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の透光性セラミックの製造方法。
Description:
透光性セラミックの製造方法

 本発明は、電気光学材料として有用な透 性セラミックの製造方法に関する。

 光シャッター、光スイッチなどの光学部 には、様々な電気光学材料が用いられてい 。これらの電気光学材料は、透光性と若干 強誘電性を有するため、電界を印加すると 折率が変化する電気光学効果を生じる。

 この電気光学材料には、従来より、LiTaO 3 や、(Sr,Ba)Nb 2 O 6 等の透光性単結晶が広く使用されている。し かしながら、単結晶は製造コストが高く、ま た、大きいサイズのものを製造するのが困難 である。

 このため、近年では、多結晶の透光性セ ミックの使用が検討されている。この多結 の透光性セラミック(以下、本明細書でいう 透光性セラミックは、多結晶を意味する。) 、原料粉末を成形して焼成したものを研磨 て得られることから、単結晶よりも製造コ トが安価で済む。

 そして、この種の代表的な透光性セラミッ としては、(Pb,La)(Ti,Zr)O 3 (以下、「PLZT」という。)が知られている。こ のPLZTは、強誘電体材料であるPb(Ti,Zr)O 3 のPbの一部をLaで置換することにより強誘電 を若干弱め、さらにホットプレス等を施す とによって透光性を得ている。

 しかしながら、PLZTは、Pbを含有している とから、環境面を考慮すると好ましくなく また、Pbの揮発により光学特性が不安定に るという欠点があった。

 そこで、無鉛の電気光学材料として、タン ステンブロンズ構造を有するニオブ酸スト ンチウムバリウム((Sr,Ba)Nb 2 O 6 )系の透光性セラミックが注目され、盛んに 究・開発が行われている。

 例えば、特許文献1には、Sr、Ba及びNbのしゅ う酸塩水溶液の混合溶液を作り、この混合水 溶液にアンモニアを作用させて沈殿物を生成 させ、生成沈殿物を熱分解し、成形した後、 酸素雰囲気中で焼結するようにしたSr 1-x Ba x Nb 2 O 6 (ただし、0.25≦x≦0.75)透光性焼結体の製造方 が提案されている。

 また、特許文献2では、Nb、Sr、及びBaを含有 する混合溶液を作り、加水分解反応を行って ゾルを形成し、乾燥後に800~1400℃で仮焼し、 られた仮焼物とNb化合物とを混合した後、 度800~1400℃で仮焼して仮焼粉末を作製し、該 仮焼粉末を成形した後、1100~1400℃で焼結し、 (Sr,Ba)Nb 2 O 6 からなる光学セラミックを得る方法が提案さ れている。

 これら特許文献1及び2は、いずれの方法 おいても、その製造過程で透光性セラミッ の構成元素を含有した化合物の混合溶液を 製し、斯かる混合溶液から透光性のセラミ クを得ている。

特開昭62-171957号公報

特開昭63-291844号公報

 しかしながら、上記特許文献1及び2に記 されているような原料粉末を湿式法で作製 る方法では、原料粉末の作製工程が煩雑に るという問題があった。

 また、このような湿式法では、例えば、S rやBaの一部をSnやBi等の元素で置換したい場 など、様々な組成変性を行いたい場合は、 られる原料の構成元素のモル比を安定させ のが困難である。このため、組成変性を行 た場合は、光学特性の不安定化を招き易く 所望の安定した光学特性を有する透光性セ ミックを得るのが困難であるという問題が った。

 本発明はこのような事情に鑑みてなされた のであって、高い透光性と安定した良好な 学特性を有する(Sr,Ba)Nb 2 O 6 系の透光性セラミックを安価に製造すること ができる透光性セラミックの製造方法を提供 することを目的とする。

 上記目的を達成するために本発明に係る透 性セラミックの製造方法は、(Sr,Ba)Nb v O w (ただし、1.8≦v≦2.2、wは電気的中性を保つた めに必要な正の数である。)で表されるタン ステンブロンズ型化合物を主成分とする透 性セラミックの製造方法であって、少なく もNbを含む化合物又は混合物とSr及びBaのう の少なくともいずれか1種の元素を含む化合 又は混合物とを融剤と共に加熱溶解させ、 の後再結晶させて、異方性を有するタング テンブロンズ型化合物からなるテンプレー 粒子を作製する第1の工程と、少なくともSr Ba及びNbを含有したタングステンブロンズ型 化合物からなるセラミック粉末を作製する第 2の工程と、少なくとも前記テンプレート粒 と前記セラミック粉末とを混合し、その後 形して成形体を作製する第3の工程と、前記 形体を焼成することにより、前記テンプレ ト粒子を起点として前記セラミック粉末を 結させ、配向したセラミック焼結体を作製 る第4の工程とを含み、さらに、透光性セラ ミック中の前記Nbの一部がZn及びMgのうちの少 なくとも1種の元素によりモル比で0.004以上置 換された組成となるように、前記第4の工程 前のいずれかの工程で、Zn及びMgのうちの少 くともいずれかの元素を含む化合物又は混 物を添加することを特徴としている。

 また、本発明の透光性セラミックの製造 法は、前記融剤が、Naを含有しているのが ましい。

 さらに、本発明の透光性セラミックの製造 法は、前記テンプレート粒子が、Sr 2 NaNb 5 O 15 であるのが好ましい。

 また、本発明の透光性セラミックの製造 法は、前記第3の工程が、前記テンプレート 粒子、前記セラミック粉末、及びバインダ成 分を含有したスラリー状混合物を、スリット を介して基材上に塗工することによって、セ ラミックグリーンシートを作製し、該セラミ ックグリーンシートを加圧して成形体を作製 するのも好ましい。

 また、本発明の透光性セラミックの製造 法は、前記第3の工程が、前記セラミックグ リーンシートを加圧した後、さらに加熱して 前記バインダ成分を除去し、その後静水圧プ レスを行うのも好ましい。

 また、本発明の透光性セラミックの製造 法は、前記第4の工程が、前記成形体を該成 形体と実質的に同一組成の組成物と接触させ 、かつ、酸素濃度を90体積%以上とした焼成雰 囲気中で、前記成形体を焼成するのも好まし い。

 また、本発明の透光性セラミックの製造方 は、前記主成分であるタングステンブロン 型化合物の一般式を、(Sr 1-x Ba x )Nb v O w (ただし、1.8≦v≦2.2、wは電気的中性を保つた めに必要な正の数である。)で表した場合に 前記xが0.25≦x≦0.50を満足するのが好ましい

 さらに、本発明の透光性セラミックの製造 法は、前記透光性セラミックが、Sn及びBiの うちの少なくとも1種を、前記主成分100重量 に対し、それぞれSnO 2 、Bi 2 O 3 に換算して0.15重量部以上含有しているのが ましい。

 また、本発明の透光性セラミックの製造 法は、前記透光性セラミックが、前記主成 に含有されるBa及びSrの総計100モル部に対し 、25モル部未満のNaを含んでいるのが好まし 。

 本発明の透光性セラミックの製造方法に れば、上述した第1~第4の工程を経て透光性 ラミックが製造されるので、湿式法のよう 不安定で煩雑な工程を必要とすることもな 、組成変性することが可能となる。したが て、組成変性を行った場合であってもモル を安定させることができ、これにより高い 光性を有し、安定した電気光学効果を有す 透光性セラミックを安価に製造することが 能となる。

 しかも、前記第4の工程では、異方性を有 するタングテンブロンズ型化合物からなるテ ンプレート粒子を起点として、タングテンブ ロンズ型化合物からなるセラミック粉末を焼 結させ、配向したセラミック焼結体を作製す るので、前記セラミック焼結体は異方性粒子 が配向したものとなり、したがって高い電気 光学効果を有する光学特性に優れた電気光学 材料を容易に得ることができる。

 尚、本発明のこれらの効果、及びその他 目的、特徴、効果は、下記の説明により一 明らかになるであろう。

試料1のテンプレート粒子のSEM画像であ る。 試料2のテンプレート粒子のSEM画像であ る。 試料3のテンプレート粒子のSEM画像であ る。 試料1のX線回折結果を試料4(T面)のX線回 折結果と共に示したX線回折図である。 試料2のX線回折結果を試料4(T面)のX線回 折結果と共に示したX線回折図である。 試料3のX線回折結果を試料4(T面)のX線回 折結果と共に示したX線回折図である。 試料1A、試料1B及び試料4のD-Eヒステリ ス特性を示す図である。

 次に、本発明の実施の形態を詳説する。

 本発明の製造方法により得られる透光性 ラミックは、主成分が、一般式(A)からなる ングステンブロンズ型化合物で形成されて る。

 (Sr,Ba)Nb v O w  …(A)
 ここで、vは2前後の値となるように1.8~2.2の 囲に調整され、wは前記主成分が電気的中性 を保持するように6前後の値に調整されてい 。

 そして、上記透光性セラミックは、Nbの 部が、Zn及び/又はMgにより、モル比で0.004以 の範囲で置換されている。

 すなわち、Nbの一部をZn及び/又はMgで置換 することにより、結晶相では斜方晶による異 相の形成が抑制されると共に、主結晶相であ る正方晶の単相化を促進することができ、こ れにより透光性を確保することができる。

 しかしながら、Zn及び/又はMgの置換比率 モル比で0.004未満の場合は、Nbサイトにおけ 置換元素(Zn及び/又はMg)の含有モル量が少な すぎるため、置換効果を発揮することができ ず、十分な透光性を確保することができない 。すなわち、結晶相中に正方晶以外の斜方晶 系の異相が形成されて所望の透光性を得るこ とができず、しかも、焼結性の低下を招くお それがある。

 そこで、本実施の形態では、Nbの一部が ル比で少なくとも0.004以上の範囲で、Zn及び/ 又はMgと置換されるように形成されている。

 尚、置換されるZn及び/又はMgのモル比の 限は特に限定されるものではなく、Zn及び/ はMgの前記モル比が増大するに伴い、透過率 の向上を図ることができる。しかしながら、 前記モル比が0.016を超えると結晶粒子の異常 成長を招くおそれがある。したがって、結 粒子の異常粒成長を抑制する観点からは、 記モル比は0.016以下が好ましい。

 尚、置換元素であるZn及び/又はMgは、モ 比が0.004以上の範囲でNbの一部と置換してNb イトに固溶するが、透光性セラミックとし の所望の光学特性に影響を与えない範囲で 若干量のZn及び/又はMgがSrサイトに固溶し、 いは結晶粒界や結晶三重点に存在していて よい。

 このように上記透過性セラミックは、主 分が、一般式(A)を満足し、かつNbの一部を ル比で0.004以上の範囲でZn及び/Mgと置換する とにより、結晶相は異相の形成が抑制され 正方晶の単相化が促進されることとなり、 光性を確保することができる。特に、モル を0、016以下とした場合は結晶粒子の異常粒 成長の生成をも抑制することができる。

 以下、本発明の特徴である上記透光性セ ミックの製造方法について詳述する。

(1)第1の工程
 第1の工程では、後述する配向セラミックの 焼結の起点となるテンプレート粒子を、例え ばフラックス法で作製する。

 すなわち、Nbを含む化合物又は混合物とSr 及び/又はBaを含む化合物又は混合物を、NaCl どの融剤と共に加熱溶解し、冷却し、再結 化させる。そしてこれにより、異方性を有 る針状又は板状、或いは棒状(以下、説明の 合上、「棒状」と記す。)のタングステンブ ロンズ型化合物からなるテンプレート粒子が 得られる。

 この第1の工程で得られるテンプレート粒 子の組成は、後述する第4の工程で得られる ラミック焼結体と同一組成でなくてもよく タングステンブロンズ構造の中でも異方性 大きいことが肝要である。

 そして、このようなテンプレート粒子の組 としては、Naを含有した組成物、例えば、Sr 2 NaNb 5 O 15 、Ba 2 NaNb 5 O 15 、(Sr,Ba) 2 NaNb 5 O 15 等が好ましく、これらの中ではSr 2 NaNb 5 O 15 が特に好ましい。このSr 2 NaNb 5 O 15 は、第4の工程で得られるセラミック焼結体 すなわち(Sr,Ba)Nb v O w の配向度の向上に大きく寄与する。このテン プレート粒子中のNa成分は、例えば、融剤と てのNaClの添加量を十分に多くすることによ り組成物中に容易に供給することができる。

 尚、Sr、Ba、Nbを含む化合物又は混合物の形 は特に限定されない。SrNb 2 O 6 、BaNb 2 O 6 、(Sr,Ba)Nb 2 O 6 などの仮焼合成した化合物を単独で使用した り、或いはこれら化合物を組み合わせた混合 物を使用してもよい。また、Sr、Ba、Nbの酸化 物や炭酸化物などの粉末化合物を適宜組み合 わせた混合物を使用してもよい。

 また、テンプレート粒子の組成は、上述し ように最終品であるセラミック焼結体と同 組成でなくてもよいが、同一組成を排除す ものではない。例えば、この第1の工程で、 Nb、Sr、Baを含む化合物又は混合物に加え、Zn び/又はMgを含む化合物又は混合物を融剤と に加熱溶融し、冷却させて再結晶化させる とにより、所定範囲内でNbの一部がZn及び/ はMgで置換された(Sr,Ba)Nb v O w からなるテンプレート粒子を得るようにして もよい。

(2)第2の工程
 この第2の工程では、セラミック粉末を作製 する。

 このセラミック粉末は、簡便な通常の固相 で作製するのが好ましい。すなわち、Sr、Ba 、Nbの酸化物、水酸化物、或いは炭酸塩等の 合物を出発原料とし、該出発原料を溶媒中 十分に混合し、乾燥し、その後、熱処理し 合成する。そして、これにより第4の工程で 得られる(Sr,Ba)Nb v O w 焼結体と同一構造のタングステンブロンズ型 化合物からなるセラミック粉末を得る。

 尚、この第2の工程で、上述したSr、Ba、Nb を含有した化合物に加え、Zn及び/又はMgの酸 物、水酸化物、或いは炭酸塩等を所定量秤 し、これら秤量物を溶媒中で混合、乾燥し 熱処理してNbの一部がZn及び/又はMgで置換さ れたタングステンブロンズ型化合物のセラミ ック粉末を得るようにしてもよい。

(3)第3の工程
 この第3の工程では、第1の工程で得られた ンプレート粒子と第2の工程で得られたセラ ック粉末とを混合し、その後、この混合物 成形して成形体を作製する。

 すなわち、まず、上記テンプレート粒子 び上記セラミック粉末にバインダを添加し 溶媒中で混合し、スラリー状の混合物を得 。

 ここで、上記テンプレート粒子と上記セ ミック粉末との混合比率は、最終品である ラミック焼結体の組成を勘案して設定され 。高い配向度を得る観点からは、テンプレ ト粒子が重量比で0.1~0.5となるように両者を 混合するのが好ましい。

 尚、このテンプレート粒子とセラミック 末との混合時に、Mg及び/又はZnを含む化合 又は混合物を添加してもよい。

 次に、この混合物を成形し、成形体を作 する。成形方法としては、ドクターブレー 法等を使用したシート成形が好ましい。

 例えば、ドクターブレード法を使用して 記スラリー状の混合物を狭いスリットに通 させ、これによりキャリアフィルム等の基 上に前記混合物を塗工し、セラミックグリ ンシートを得ることができる。そしてこれ より、棒状のテンプレート粒子は、スラリ 状の混合物が狭いスリットを通過する際に 長軸方向が塗工方向と平行になるように配 する。

 このようにセラミックグリーンシートの 製時にテンプレート粒子を予め配向させる とにより、セラミック焼結体の配向度は向 し易くなる。

 そして、上記セラミックグリーンシート 所定枚数積層し、一軸加圧プレスなどで加 圧着させ、これにより成形体が得られる。

 尚、本実施の形態のように、混合物中に インダが含有されている場合、このバイン は成形体を500~700℃程度に加熱することによ り、脱バインダ処理し、バインダ成分は除去 される。この場合、脱バインダ処理後に、静 水圧プレスを施すのが好ましく、このような 静水圧プレスを施すことにより、テンプレー ト粒子の配向度がより一層向上した成形体を 得ることができる。

(4)第4の工程
 第4の工程では、第3の工程で得られた成形 を焼成する。

 具体的には、上記成形体を、最高温度1300 ~1500℃にて十分な時間焼成し、緻密性の高い ラミック焼結体を作製する。すなわち、こ 焼成過程では、棒状のテンプレート粒子を 点として、その周囲に存在するセラミック 末の焼結が促進され、その結果、異方性粒 の配向したセラミック焼結体が得られる。

 尚、焼成過程において、成形体と実質的 同一組成のセラミック粉末中に前記成形体 埋めたり、成形体と実質的に同一組成の焼 体に接触させると、さらに緻密性が向上し 透過率の向上や散乱の抑制に効果的である ここで、「実質的に同一組成」とは必ずし 同一組成である必要はなく、例えば、主成 であるSr、Ba、Nbは含有されている必要があ が、それ以外の含有量の少ない元素(例えば 、MgやZn)は必ずしも含まれていなくてもよい

 また、焼成雰囲気は、焼成中に形成され 空孔を効果的に消滅させて緻密化を促進さ る観点から、酸素濃度を90体積%以上とする が好ましい。

 最後に、上記セラミック焼結体を所定の きさに切削・研削し、さらに所定厚みとな ように、表面に研削・研磨加工を施して表 を平滑にし、これにより電気光学材料とし の透光性セラミックが製造される。

 このように上記透光性セラミックは、製 工程の煩雑化を招く湿式法を使用していな ので、比較的簡便に所望の透過性セラミッ を得ることができる。

 また、最終組成に適合した出発原料を秤 して製造しているので、湿式法のように製 工程の煩雑化を招くこともなく、また所謂 組成ずれ」が生じるのを抑制することもで る。すなわち、主成分に対し種々の添加成 を含有させたり、或いは主成分の構成元素 一部を他の元素と置換させて様々な組成変 を行う場合であっても、モル比を安定させ ことができ、電気光学効果を適宜に制御し り、透過率の向上を図ることが可能となる

 組成変性の好適な例として、例えば、上 主成分にSn及び/又はBiをを含有させるのも ましい。

 すなわち、Sn、Biは、結晶粒子の粒成長を 促進させることから、セラミック中に空孔等 の構造欠陥の発生を低減させることができ、 透過率のより一層の向上を図ることができる 。

 この場合、SnO 2 粉末やBi 2 O 3 粉末を上述した第2の工程でセラミック粉末 製時に添加したり、或いは第3の工程でテン レート粒子とセラミック粉末との混合時に 加することにより、最終的に得られるセラ ック焼結体は、SnやBiで組成変性されたもの となる。

 そして、このようにSnやBiを添加して主成 分に対し組成変性を行う場合であっても、最 終組成に適合するように各出発原料を秤量す るので、モル比が不安定化することはない。 したがって光学特性の不安定化を招くことな く組成変性に対応した所望の安定した光学特 性を有する透光性セラミックを得ることが可 能となる。

 尚、この場合、Sn及び/又はBiの含有量は、 望の添加効果を発揮するためには、主成分10 0重量部に対し、それぞれSnO 2 、Bi 2 O 3 に換算して0.15重量部以上のSn、Biを主成分に 有させるのが好ましい。これは、Sn、Biの含 有量が、主成分100重量部に対し0.15重量部未 の場合は、Sn、Biの含有量が少なすぎるため これらの添加元素を主成分に添加しても結 粒子の粒成長促進に寄与せず、所望の添加 果を発揮することができないからである。

 一方、Sn及び/又はBiを、主成分100重量部に し、それぞれSnO 2 、Bi 2 O 3 に換算して0.58重量部以上含有させた場合は 結晶粒子の粒成長が過度に促進されて異常 成長を招くおそれがあり、好ましくない。 たがって、異常粒成長防止の観点からは主 分100重量部に対し、SnO 2 、Bi 2 O 3 に換算して0.58重量部未満が好ましい。

 尚、SnやBiのセラミック中の存在形態とし ては、特に限定されるものではなく、電気光 学特性に影響を与えない範囲で、(Sr,Ba)サイ 及びNbサイトのうちのいずれのサイトに固溶 してもよく、結晶粒界や結晶三重点に存在し ていてもよい。

 また、組成変性の他の好適な例として、( Sr,Ba)サイトの一部を、Naで置換するのも好ま い。

 Naを(Sr,Ba)サイトに固溶させることにより 強誘電性を若干強めることができ、電気光 特性を適宜に制御することが可能になるこ から、用途に応じた所望の透光性セラミッ を得ることが可能となる。

 この場合、Na 2 O粉末を上述した第2の工程でセラミック粉末 製時に添加したり、或いは第3の工程でテン プレート粒子とセラミック粉末との混合時に 添加することにより、最終的に得られるセラ ミック焼結体は、Naで組成変性されたものと る。

 そして、このようにNaを添加して主成分 対し組成変性を行う場合であっても、最終 成に適合するように各出発原料を秤量する で、モル比が不安定化することはない。し がって光学特性の不安定化を招くことなく 成変性に対応した所望の安定した光学特性 有する透光性セラミックを得ることが可能 なる。

 尚、この場合、Naの含有量は、Sr及びBaの 計100モル部に対し25モル部未満とするのが ましい。これはSr及びBaの総計100モル部に対 25モル部以上のNaを含有させると、結晶相は 正方晶の単相とはならずに一部に斜方晶の異 相が形成され、その結果透過率の低下を招く おそれがあるからである。

 また、Naは(Sr,Ba)サイトに固溶するが、特 に影響を与えない範囲で、結晶粒界や結晶 重点に存在していてもよい。

 このように本発明の製造方法によれば、 学特性の不安定化を招き難く、組成変性に 応した所望の安定した良好な光学特性を有 る透光性セラミックを安価に得ることが可 となる。

 尚、本発明は上記実施の形態に限定される のではない。例えば、上記実施の形態では 上記一般式(A)におけるSrとBaとの比について は言及していないが、透光性セラミックの一 般式を(Sr 1-x Ba x )Nb v O w (ただし、1.8≦v≦2.2、wは電気的中性を保つた めに必要な正の数である。)で表した場合、 記xは0.25≦x≦0.50を満足するのが好ましい。

 すなわち、(Sr,Ba)サイトのBaのモル比xは、 十分な電気光学効果を得ることができるので あれば、その範囲は特に限定されるものでは ない。しかしながら、モル比xが0.25~0.50の範 であれば、確実に透光性を確保することが き、所望の電気化学効果が得られる。した って、モル比xが0.25~0.50となるように、SrとBa との配合量を調整するのが好ましい。

 また、強誘電性は電気光学特性の指標と るものであるが、斯かる強誘電性の程度は 結晶系における結晶軸の軸比をX線回折で測 定することにより、評価することができる。 また、透光性セラミックの両主面に電極を形 成し、電界を印加し、分極Dと電界Eとの間のD -Eヒステリシス特性を測定し、該D-Eヒステリ ス特性から得られる残留分極によっても強 電性を評価することができる。

 透光性の指標である直線透過率は、レン 用材料等と同様に公知の方法によって測定 ることができる。

 電気光学効果の指標である一次電気光学 数は、印加電界の大きさと、それによる複 折率の変化との関係から求めることができ 。例えば、一対の直交偏光子を用いて、正 波電界を印加したときの位相変化に起因す 透過光の変化により求めることができる。

 また、Nbサイトは上述したようにNbの一部 をMg及びZnのいずれかで置換するのは必須で るが、結晶相に異相が形成されることもな 、光学特性に影響を与えないのであれば、Nb の一部を更にその他の元素で置換してもよい 。

 次に、本発明の実施例を具体的に説明す 。

〔試料の作製〕
(1)テンプレート粒子の作製(第1の工程)
 出発原料としてSrCO 3 とNb 2 O 5 を用意し、これを1:1のモル比で秤量した。次 いで、この秤量物をボールミル内で湿式にて 混合粉砕し、乾燥させた後、900℃の温度で6 間熱処理し、これによりSrNb 2 O 6 粉末を得た。

 また、出発原料としてBaCO 3 とNb 2 O 5 を用意し、上述と同様の方法・手順によりBaN b 2 O 6 粉末を得た。

 さらに、SrCO 3 とBaCO 3 とNb 2 O 5 を用意し、これらを3:1:4のモル比で秤量し、 の後は上述と同様の方法・手順により(Sr 0.75 Ba 0.25 )Nb 2 O 6 粉末を得た。

 次に、これらのSrNb 2 O 6 粉末、BaNb 2 O 6 粉末、(Sr 0.75 Ba 0.25 )Nb 2 O 6 粉末を、それぞれ別のアルミナ製坩堝に入れ た。そして、それぞれの粉末と同重量のNaCl 末を融剤として添加し、乾式で混合した後 1200~1300℃の温度で12時間熱処理を行った。そ の後、冷却して得られた溶融物を煮沸洗浄し 、乾燥、粉砕し、これにより試料1(Sr 2 NaNb 5 O 15 )、試料2(Ba 2 NaNb 5 O 15 )、及び試料3((Sr 0.75 Ba 0.25 ) 2 NaNb 5 O 15 )のテンプレート粒子を作製した。

 次に、これら試料1~3の各テンプレート粒 を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。図1~3 これら試料1~3のSEM画像である。

 この図1~3から明らかなように、試料1~3の ンプレート粒子は、いずれも棒状を有して ることが確認された。

(2)セラミック粉末の作製(第2の工程)
 出発原料としてSrCO 3 、BaCO 3 、Na 2 CO 3 、Nb 2 O 5 、ZnOの粉末をそれぞれ用意し、組成が{(Sr 0.75 Ba 0.25 ) 0.96 Na 0.04 }(Nb 0.994 Zn 0.006 ) 1.89 O w (w≒6)となるよう秤量した。そして、これら 秤量物をボールミル内で湿式にて混合し、 燥した後、900℃にて6時間熱処理し、上記組 を有するタングステンブロンズ型化合物の ラミック粉末を作製した。

(3)セラミック成形体の作製(第3の工程)
 試料1~3の3種のテンプレート粒子、及び上記 セラミック粉末を用意した。

 次いで、テンプレート粒子とセラミック 末との混合比率が、重量比で表1となるよう に、各テンプレート粒子及びセラミック粉末 を秤量した。そして、これらの秤量物を、該 秤量物の重量に対して1/4の重量の純水と混合 し、更にポリカルボン酸系分散剤を添加して 湿式混合した。そして更に、各秤量物100重量 部に対し9重量部の酢酸ビニル系バインダを 加し、これによりスラリー状の混合物を得 。

 また、セラミック粉末単独についても、 述と同様の処理を行って試料4とした。

 表1は、試料1~4のテンプレート粒子、セラ ミック粉末、及びテンプレート粒子とセラミ ック粉末との混合比率を重量比で示している 。

 次に、ドクターブレード法を使用し、上 試料1~4のスラリー状混合物をキャリアフィ ム上に塗工し、厚み80μmのセラミックグリ ンシートを作製した。すなわち、ドクター レードのギャップを150μmとし、ドクターブ ード出口のスリットを250μmとし、塗工速度 5mm/sとし、上記試料1~4のスラリー状混合物を キャリアフィルム上に塗工してセラミックグ リーンシートを作製した。そしてこれにより テンプレート粒子の長軸方向が塗工方向と平 行になるようにテンプレート粒子を配向させ た。

 次いで、試料1~4のセラミックグリーンシ トを、それぞれ所定の大きさに切断し、セ ミックグリーンシートの塗工方向を同一方 にして所定枚数積層した。そして、一軸加 プレスで加圧圧着し、厚み10mmのブロック体 を得た。この後、このブロック体を600℃に加 熱して脱バインダ処理を行い、その後静水圧 プレスを行い、これにより成形体を作製した 。

(4)セラミック焼結体の作製(第4の工程)
 試料1~4の成形体を焼成炉に入れ、昇温しな ら前記大気雰囲気中に酸素を注入し、1460℃ の焼成温度で焼成雰囲気中の酸素濃度を約99 積%まで上昇させた。そして、この焼成温度 及び焼成雰囲気下、前記成形体を48時間焼成 、これにより試料1~4のセラミック焼結体を 製した。

〔配向度の評価〕
 試料1~4の各セラミック焼結体について、X線 回折装置(XRD)を使用してX線回折を行った。

 すなわち、試料1~4の各セラミック焼結体 ついて、セラミックグリーンシートの塗工 向に垂直な面をT面とし、積層方向に垂直な 面をS面とし、T面及びS面のそれぞれにおいて 、回折角2θが20~60°の範囲でX線回折を行った

 図4~図6は、試料1~3のT面、及びS面のX線回 結果を試料4のT面におけるX線回折結果と共 示したX線回折図である。尚、横軸が回折角 2θ(deg)、縦軸がX線強度(cps)を示している。

 この図4~図6から明らかなように、テンプ ート粒子を使用した試料1~3は、T面で(001)、( 002)等の(00L)面(Lは自然数)のX線ピークが強く っており、S面で(410)、(320)等の、(00L)面に垂 な面のX線ピークが強くなっていることが分 かった。

 また、試料4はテンプレート粒子を使用し ていないため、T面での(00L)面(Lは自然数)のX ピークは認められなかった。

 次に、T面におけるX線回折結果に基づき、 晶の配向度Fを数式(1)より求めた。
F={((00L)面のピーク強度の合計)/(全ての面のピ ーク強度の合計)}
                           ×100 (1)

 その結果、試料1の配向度Fは65%、試料2の 向Fは26%、試料3の配向度Fは32%であった。

 したがって、テンプレート粒子としては試 1のSr 2 NaNb 5 O 15 がより有効であることが分かった。

 尚、テンプレート粒子を使用しなかった 料4の配向度Fは7%であり、また、図示は省略 するが、S面もT面と同様のX線回折結果を得た ことから、試料4は殆ど配向していないこと 分かった。

〔光学特性の評価〕
 試料中、配向度Fが最大の試料1について、 ラミック焼結体を、3mm角×厚み0.3mmの大きさ 切断し、研磨した。

 そして、3mm角の両主面がT面である試料1A 、両主面がS面である試料1Bの2種類のサンプ ルを用意した。また、無配向の試料4につい も、両主面がT面のサンプルを用意した。

 次いで、表面を鏡面研磨した後、分光光 計(スペクトロメ-タ)を用いて、直線透過率 測定した。その結果、直線透過率は、試料1 A、試料1B、試料4とも、波長370~900nmの範囲で20 %以上であった。

 次に、試料1A、試料1B、及び試料4の上下 主面に対し直流スパッタリングによりPt膜を 形成し、主面上に電極を形成した。そして、 この両電極間に最大70kV/cmの交流電界を印加 、D-Eヒステリシス特性を測定した。

 図7はその測定結果を示す。

 この図7から明らかなうように、電界が0 なる残留分極は、試料1A>試料4>試料1Bの に小さくなり、したがって配向した異方性 子の長軸方向と平行な方向に電界を印加し ときに、最も強誘電性が高くなることが分 った。すなわち、得られたタングステンブ ンズ型化合物からなるセラミック焼結体の 発分極の方向は、長軸方向と平行であるこ が分かった。

 次に、試料1Aと試料4とについて、一次電 光学係数rcを評価した。この一次電気光学 数rcは複屈折δnの電界依存性を示す指標であ り、数式(2)で定義される。

  δn= 1/2・n 3 ・rc・ E …(2)
 ここで、nは電界Eが0のときの屈折率を示す

 632~1550nmの様々な波長について、種々の電 界Eを印加したときの複屈折率δnを求めた。 して、電界Eと複屈折率δnとの関係をプロッ してE~δn線図(不図示)を作成し、E~δn線図に ける直線の傾きより一次電気光学係数rcを めた。

 表2は、試料1Aと試料4における各測定波長 での一次電気光学係数rcを示している。

 表2から明らかなように、広範な波長域で 、試料1Aの一次電気光学係数rcは、無配向の 料4の一次電気光学係数rcよりも高いことが 認された。すなわち、異方性粒子の長軸方 を電界印加方向と平行に配向させることに り、より良好な一次電気光学係数を得るこ ができ、光学特性が向上することが分かっ 。