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Patent Searching and Data


Title:
PROCESSING EQUIPMENT AND PROCESSING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/114545
Kind Code:
A1
Abstract:
Processing equipment comprises a plurality of tanks (T1-T4) each storing processing water (5), and a pump (4) for pressurizing the processing water (5) stored, respectively, in the plurality of tanks (T1-T4). The pump (4) and the plurality of tanks (T1-T4) are interconnected through a plurality of pump system pipelines (P1-P4), respectively. The plurality of pump system pipelines (P1-P4) are provided, respectively, with a plurality of selector valves (V1-V4). The plurality of tanks (T1-T4) are connected, respectively, with a plurality of nozzle system pipelines (J1-J4). The plurality of nozzle system pipelines (J1-J4) are connected, respectively, with a plurality of nozzles (N1-N4). The plurality of selector valves (V1-V4) change to such a state as the pressure of the pump (4) is applied to the pressurization water (2) in predetermined pump system pipelines (P1, P2) connected with predetermined tanks (T1, T2) so that high pressure water (6) is jetted from predetermined nozzles (N1, N2) connected with the predetermined tanks (T1, T2).

Inventors:
KITAGAWA YASUYUKI (JP)
YAMAJI SHUZO (JP)
HIBI TAKAAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052112
Publication Date:
September 25, 2008
Filing Date:
February 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOWA CORP (JP)
KITAGAWA YASUYUKI (JP)
YAMAJI SHUZO (JP)
HIBI TAKAAKI (JP)
International Classes:
B24C7/00; B24C5/02
Foreign References:
JP2006007411A2006-01-12
JPS61290052A1986-12-20
JP2005338028A2005-12-08
JP2006130574A2006-05-25
JPS60181669U1985-12-02
Attorney, Agent or Firm:
FUKAMI, Hisao et al. (Nakanoshima Central Tower 22nd Floor,2-7, Nakanoshima 2-chome,Kita-ku, Osaka-shi, Osaka 05, JP)
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Claims:
 複数のタンク(T1~T4)のそれぞれに貯留され砥粒を含む加工水(5)を加圧することによって高圧加工水(6)を生成し、該高圧加工水(6)を噴射することによって対象物(8)を加工する加工装置であって、
 前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれに貯留されている前記加工水(5)を加圧するためのポンプ(4)と、
 前記ポンプ(4)と前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれとを連通させる複数のポンプ系配管(P1~P4)と、
 前記複数のポンプ系配管(P1~P4)に設けられた1又は複数の切替え弁(VS,V1~V4)と、
 前記複数のタンク(T1~T4)にそれぞれ接続された複数のノズル系配管(J1~J4)と、
 前記複数のノズル系配管(J1~J4)にそれぞれ接続された複数のノズル(N1~N4)とを備えるとともに、
前記1又は複数の切替え弁(VS,V1~V4)は、前記複数のタンクのうち1つのタンクに接続された1つのノズルから前記高圧加工水(6)が噴射されるように、前記1つのタンクに接続された1つのポンプ系配管内の加圧用の水(2)に前記ポンプ(4)による圧力が加えられる状態に変化する、加工装置。
 複数のタンク(T1~T4)のそれぞれに貯留され砥粒を含む加工水(5)を加圧することによって高圧加工水(6)を生成し、該高圧加工水(6)を噴射することによって対象物(8)を加工する加工装置であって、
 前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれに貯留されている前記加工水(5)を加圧するためのポンプ(4)と、
 前記ポンプ(4)と前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれとを連通させる複数のポンプ系配管(P1~P4)と、
 前記複数のポンプ系配管(P1~P4)において設けられた1又は複数の切替え弁(VS,V1~V4)と、
 前記複数のタンク(T1~T4)にそれぞれ接続された複数のノズル系配管(J1~J4)と、
 前記複数のノズル系配管(J1~J4)にそれぞれ接続された複数のノズル(N1~N4)とを備えるとともに、
 前記1又は複数の切替え弁(VS,V1~V4)は、前記複数のタンク(T1~T4)のうち2つ以上のタンクにそれぞれ連通する2つ以上のノズルから前記高圧加工水(6)が噴射されるように、前記2つ以上のタンクにそれぞれ接続された2つ以上のポンプ系配管内の加圧用の水(2)に前記ポンプ(4)による圧力が加えられる状態に変化する、加工装置。
 請求の範囲第1項又は第2項に記載の加工装置であって、
 前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれに貯留されている加工水(5)の重量を測定する複数の重量センサ(S1~S4)と、
 前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれにおいて測定された前記加工水(5)の重量に応じて前記高圧加工水(6)を噴射する1つ又は2つ以上のノズル(N1~N4)を選択する制御部(9)とを備えるとともに、
 前記制御部(9)は前記1つ又は2つ以上のノズル(N1~N4)のそれぞれに接続されたポンプ系配管に加圧用の水(2)が流れるように前記1又は複数の切替え弁(VS,V1~V4)を制御する、加工装置。
 複数のタンク(T1~T4)のそれぞれに貯留され砥粒を含む加工水(5)をポンプ(4)を使用して加圧することによって高圧加工水(6)を生成し、該高圧加工水(6)を噴射することによって対象物(8)を加工する加工方法であって、
 前記ポンプ(4)と前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれとを連通させる複数のポンプ系配管(P1~P4)のうち1つのポンプ系配管内の加圧用の水(2)に前記ポンプ(4)による圧力が加えられる状態を形成するように、1または複数の切替弁(VS,V1~V4)を制御する工程と、
 前記1つのポンプ系配管に接続された1つのタンクに貯留されている加工水(5)を加圧する工程と、
 前記1つのタンクに貯留されている加工水(5)から生成された前記高圧加工水(6)を前記1つのタンクに連通する1つのノズルから噴射する工程とを備える、加工方法。
 複数のタンク(T1~T4)のそれぞれに貯留され砥粒を含む加工水(5)をポンプ(4)を使用して加圧することによって高圧加工水(6)を生成し、該高圧加工水(6)を噴射することによって対象物(8)を加工する加工方法であって、
 前記ポンプ(4)と前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれとを連通させる複数のポンプ系配管(P1~P4)のうち2つ以上のポンプ系配管のそれぞれに加圧用の水(2)に前記ポンプ(4)による圧力が加えられる状態を形成するように、1または複数の切替弁(VS,V1~V4)を制御する工程と、
 前記2つ以上のポンプ系配管にそれぞれ接続された2つ以上のタンクに貯留されている加工水を加圧する工程と、
 前記2つ以上のタンクに貯留されている加工水(5)から生成された前記高圧加工水(6)を前記2つ以上のタンクにそれぞれ連通する2つ以上のノズルから噴射する工程とを備える、加工方法。
 請求の範囲第4項又は第5項に記載の加工方法であって、
 前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれに貯留されている加工水(5)の重量を測定する工程と、
 前記複数のタンク(T1~T4)のそれぞれにおいて測定された前記加工水(5)の重量に応じて前記高圧加工水(6)を噴射する1つ又は2つ以上のノズルを選択する工程とを備えるとともに、
 前記1または複数の切替弁(VS,V1~V4)を制御する工程では、前記1つ又は2つ以上のノズルのそれぞれに接続されたポンプ系配管内の加圧用の水(2)に前記ポンプ(4)による圧力が加えられるように、前記1または複数の切替え弁(VS,V1~V4)の状態が変化する、加工方法。 
Description:
加工装置及び加工方法

 本発明は、砥粒(研磨材)を含む高圧の加 水を使用した加工装置及び加工方法に関す ものである。

 まず、従来の、砥粒を含む高圧の加工水を 用した加工装置及び加工方法を説明する。 こでは、加工のうちの切断の一例として、 粒を含む高圧の加工水を対象物に噴射する とによってその対象物を切断する、いわゆ アブレイシブウォータジェットによる切断 説明する。この切断においては、シリカ、 ーネット、またはダイヤモンド等の微細な 粒が混入された加工水が使用される。また 加工水貯留タンクに収容された加工水は、 圧手段によって加圧されることにより、送 配管と電磁切替え弁とを経由してノズルに 入され、高圧の加工水からなるウォーター ェットとして噴射される(例えば、特開2005-2 30921号公報(特許文献1)参照)。

特開2005-230921号公報(第5-第7頁、図2)

 上述した従来の技術によれば、砥粒を含 高圧の加工水が電磁切替え弁の内部を通過 る。そのため、その電磁切替え弁を使用し 、加工水を噴射する動作の開始と終了とが 御される。これによれば、砥粒を含む高圧 加工水が電磁切替え弁を経由することにな 。したがって、電磁切替え弁を構成する部 が摩耗するので、電磁切替え弁の寿命が短 。そのため、加工装置において、稼働率の 下、メンテナンス作業時間の増加、および 耗部品コストの増加等の問題が発生してい 。

 本発明は、砥粒を含む高圧の加工水(高圧 加工水)を噴射する加工装置であって、稼働 の向上、メンテナンス作業時間の低減、お び消耗部品コストの低減等を実現すること できる加工装置を提供することを目的とす ものである。

 本発明の加工装置は、それぞれが加工水 貯留する複数のタンクと、複数のタンクの れぞれに貯留されている加工水を加圧する めのポンプとを備えている。ポンプと複数 タンクのそれぞれとは、複数のポンプ系配 を媒介として連通している。複数のポンプ 配管には1または複数の切替え弁が設けられ ている。また、複数のタンクにはそれぞれ複 数のノズル系配管が接続されている。複数の ノズル系配管にはそれぞれ複数のノズルが接 続されている。この構成において、1または 数の切替え弁は、所定のタンクに接続され 所定のノズルから高圧加工水が噴射される うに、所定のタンクに接続された所定のポ プ系配管内の加圧用の水にポンプによる圧 が加えられる状態に変化する。

 この発明の上記および他の目的、特徴、 面および利点は、添付の図面と関連して理 されるこの発明に関する次の詳細な説明か 明らかとなるであろう。

本発明の実施例1に係る加工装置の構成 とその動作とを概略的に示す配管系統図であ る。 本発明の実施例2に係る加工装置の構成 とその動作とを概略的に示す配管系統図であ る。 本発明の実施例3に係る加工装置の構成 とその動作とを概略的に示す配管系統図であ る。 図3の加工装置の別の動作を概略的に示 す配管系統図である。

符号の説明

 1 水源、2 加圧用の水、3 水供給系配管 4 高圧ポンプ(ポンプ)、5 加工水、6 高圧 工水、7 ステージ、8 封止体(対象物)、9 制 御部、J1~J4 ノズル系配管、N1~N4 ノズル、P1~P 4 ポンプ系配管、S1~S4 重量センサ、T1~T4 タ ク、VS,V1~V4 切替え弁。

 本発明の実施の形態の加工装置は、次の うなものである。複数のタンクT1~T4のそれ れに貯留され砥粒を含む加工水5が加圧され 。それによって高圧加工水6が生成される。 さらに、高圧加工水6が噴射される。その結 、対象物8が加工される。

 加工装置は、図1~図4に示されるように、 数のタンクT1,T2またはT1~T4のそれぞれに貯留 されている加工水5を加圧するためのポンプ4 、ポンプ4と複数のタンクT1,T2またはT1~T4の れぞれとを連通させる複数のポンプ系配管P1 ,P2またはP1~P4とを備えている。複数のポンプ 配管P1,P2またはP1~P4には1又は複数の切替え VS,V1,V2またはV1~V4が設けられている。複数の ンクT1,T2またはT1~T4にはそれぞれ複数のノズ ル系配管J1,J2またはJ1~J4が接続されている。 数のノズル系配管J1,J2またはJ1~J4にはそれぞ 複数のノズルN1,N2またはN1~N4が接続されてい る。このような構成において、たとえば、1 は複数の切替え弁VS,V1~V4は、複数のタンクT1, T2またはT1~T4のうち1つのタンクT1に連通する1 のノズルN1から高圧加工水6が噴射されるよ に、1つのタンクT1に接続された1つのポンプ 系配管P1内の加圧用の水2にポンプ4による圧 が加えられる状態に変化することができる

 また、本発明の他の実施の形態の加工装 においては、上記と同様の構成において、1 又は複数の切替え弁VS,V1~V4が、複数のタンクT 1,T2またはT1~T4のうち2つ以上のタンクT1,T2また はT1~T4に連通する2つ以上のノズルT1,T2またはN 1,N2またはN1~N4から高圧加工水6が噴射される うに、2つ以上のタンクT1,T2またはT1~T4のうち のいずれか2つにそれぞれ接続された2つ以上 ポンプ系配管P1,P2またはP1~P4のうちのいずれ か2つのそれぞれ内の加圧用の水2にポンプ4に よる圧力が加えられる状態に変化することも できる。

 また、本発明の実施の形態の加工装置は 上述の加工装置において、複数のタンクT1,T 2またはT1~T4のそれぞれに貯留されている加工 水5の重量を測定する複数の重量センサS1,S2ま たはS1~S4と、複数のタンクT1,T2またはT1~T4のそ れぞれにおいて測定された加工水5の重量に じて高圧加工水6を噴射する1つ又は2つ以上 ノズルN1,N2またはN1~N4を選択する制御部9とを 備える。また、制御部9は1つ又は2つ以上のノ ズルN1,N2またはN1~N4にそれぞれ連通するポン 系配管P1,P2またはP1~P4のそれぞれ内の加圧用 水2にポンプ4による圧力が加えられる状態 変化するように1又は複数の切替え弁VS,V1~V4 制御する。

 また、本発明の実施の形態の加工方法は 複数のタンクT1,T2またはT1~T4のそれぞれに貯 留され砥粒を含む加工水5をポンプ4を使用し 加圧することによって高圧加工水6を生成し 、その高圧加工水6を噴射することによって 象物8を加工する加工方法である。その加工 法においては、まず、ポンプ4と複数のタン クT1,T2またはT1~T4のそれぞれとを連通させる 数のポンプ系配管P1,P2またはP1~P4のうち1つの ポンプ系配管P1内の加圧用の水2にポンプ4に る圧力が加えられるように切替え弁VS,V1~V4が 制御される。次に、1つのポンプ系配管P1に接 続された1つのタンクT1に貯留されている加工 水5が加圧される。その後、1つのタンクT1に 留されている加工水5から生成された高圧加 水6が1つのタンクT1に連通する1つのノズルN1 から噴射される。

 また、本発明の実施の形態の加工方法に いては、切替え弁VS,V1~V4によって次のよう 工程が実行されてもよい。つまり、2つ以上 ポンプ系配管P1~P4にそれぞれ接続された2つ 上のタンクT1~T4に貯留されている加工水5が 圧されてもよい。また。2つ以上のタンクT1~ T4に貯留されている加工水5から生成された高 圧加工水6が2つ以上のタンクT1,T2またはT1~T4に それぞれ連通する2つ以上のノズルN1,N2または N1~N4から噴射されてもよい。

 また、本発明の実施の形態の加工方法は 上述の加工方法において、さらに次の工程 実行されるものであってもよい。複数のタ クT1,T2またはT1~T4のそれぞれに貯留されてい る加工水5の重量が測定される。次に、複数 タンクT1,T2またはT1~T4のそれぞれにおいて測 された加工水5の重量に応じて高圧加工水6 噴射する1つ又は2つ以上のノズルN1,N2またはN 1~N4が選択される。1または複数の切替え弁VS,V 1~V4の制御によって、1つ又は2つ以上のノズル N1,N2またはN1~N4にそれぞれ連通する1つまたは2 以上のポンプ系配管P1,P2またはP1~P4のそれぞ 内の加圧用の水2にポンプ4による圧力が加え られる。

 本実施の形態の加工装置によれば、高圧 工水6は、切替え弁VS,V1~V4を通過しない。こ ことにより、切替え弁VS,V1~V4を構成する部 の摩耗が大幅に低減される。そのため、切 え弁VS,V1~V4の長寿命化が可能になる。したが って、加工装置において、稼働率の低下、メ ンテナンス作業時間の増加、および消耗部品 コストの増加等の問題が抑制される。

 また、本発明によれば、2つ以上のタンク T1,T2またはT1~T4にそれぞれ連通する2つ以上の ズルN1,N2またはN1~N4から高圧加工水6が噴射 れる。このことにより、加工効率が大幅に 上する。

 本発明に係る加工装置の実施例1を、図1 参照して説明する。図1は、本実施例に係る 工装置の構成とその動作とを概略的に示す 管系統図である。なお、以下の説明におい 使用するいずれの図も、わかりやすくする めに、適宜省略し又は誇張して模式的に描 れている。また、水源用のタンクと砥粒を む加工水を貯留するタンクとは、断面図の うにして示されている。また、以下の各実 例では、回路基板に実装された半導体チッ 等を一括して樹脂封止して封止体を形成し その後に直交する格子状の切断線に沿って の封止体を切断する加工方法が説明される この加工方法を用いれば、その格子によっ 特定された複数の領域のそれぞれに相当す 部分が、最終製品である電子部品(パッケー ジ)として形成される。

 図1に示されている加工装置には、水源1 設けられている。水源1には、砥粒を含まな 水であって加圧用の水2が貯留されている。 水源1には、水供給系配管3を媒介として高圧 ンプ4と切替え弁VSとが順次接続されている 切替え弁VSには、それぞれ2本のポンプ系配 P1,P2を媒介として2個のタンクT1,T2が接続さ ている。2個のタンクT1,T2は、いずれも砥粒 含む加工水5によって満たされている。タン T1,T2には、それぞれノズル系配管J1,J2が接続 されている。ノズル系配管J1,J2の先端には、 れぞれノズルN1,N2が接続されている。また ノズルN1,N2の先端からは、それぞれ高圧加工 水6が噴射されることが可能になっている。

 ノズルN1,N2の下方には、それらのノズルN1 ,N2に相対向してステージ7が設けられている ステージ7の上面には、加工対象である封止 8が、吸着または粘着等の手段によって固定 されている。ノズルN1,N2は、それぞれ独立し 、又は一体的に、図1に示されたXY(水平)方 およびZ(垂直)方向のいずれにも移動でき、 つ、高精度に位置決めされ得るように構成 れている。

 タンクT1,T2は、いずれも砥粒を含む加工 5によって実質的に満たされている。ここで タンクT1,T2が「実質的に満たされている」 は、わずかな気泡や空間がタンクT1,T2の内部 に残っている場合をも含むことを意味する。 タンクT1,T2の内部において、それぞれ、ポン 系配管P1,P2の先端はタンクT1,T2の下側の内面 の近くに位置付けられており、ノズル系配管 J1,J2の先端はタンクT1,T2の上側の内面の近く 位置付けられている。タンクT1,T2の下側の外 面には、それぞれロードセル等からなる重量 センサS1,S2が取り付けられている。

 図1の加工装置には、制御部9が設けられ いる。制御部9は、高圧ポンプ4、切替え弁VS を必要に応じて制御することができる。制 部9には、重量センサS1,S2のそれぞれからデ タを受け取るための配線と、高圧ポンプ4及 び切替え弁VSのそれぞれに制御信号を送出す ための配線とが、接続されている。図1にお いては、これらの配線は細い破線の矢印で仮 想的に示されている。なお、データ及び制御 信号の送信および受信は無線方式で行われて もよい。

 以下、図1の加工装置を使用して対象物で ある封止体8を切断する方法を説明する。こ では、1個のノズルとしてノズルN1から高圧 工水6を噴射する加工方法が説明される。切 加工の開始前においては、砥粒を含む加工 5によってタンクT1,T2が実質的に満たされて る状態になっている。また、切断加工の開 前においては、加工水5に対するその加工水 5に含まれる砥粒の比率(以下場合によっては 比率」という。)が所定の値になっている。 ここで、切断加工における比率は一定の範囲 内にあることが好ましい。その理由は、比率 が高いほど切断効率が向上する一方で、比率 が高すぎるとタンクT1,T2内で砥粒を撹拌して 一に分布させることが困難になるからであ 。

 まず、ポンプ系配管P1,P2のいずれにも加 用の水2に圧力がかかっていない状態で、制 部9が高圧ポンプ4に制御信号を送出する。 れにより、高圧ポンプ4は、水源1から供給さ れる加圧用の水2に圧力を加えることによっ 高い圧力値を有する加圧水を生成し、その 圧水を切替え弁VSに供給する。その後に、制 御部9が送出した制御信号によって切替え弁VS が作動される。図1は、切替え弁VSがポンプ系 配管P1内の加圧用の水2に圧力が加えられる状 態に制御されていることを示している。

 次に、ポンプ系配管P1を経由して、高い 力値の加圧水がタンクT1に供給(注入)される これにより、タンクT1の内部において砥粒 含む加工水5が撹拌される。加えて、高圧化 れた加圧水をタンクT1に注入することによ て、タンクT1の内部からノズル系配管J1に、 圧された加工水5、言い換えれば高圧加工水 6が送出される。これによって、ノズル系配 J1を経由してノズルN1から高圧加工水6が噴射 される。さらに、砥粒を含む高圧加工水6が 止体8に向かって高速で噴射されることによ て、封止体8が切断される。本実施例におい ては、封止体8は直交する格子状の切断線に って切断される。つまり、ノズルN1をX方向 よびY方向のそれぞれに移動させることによ て、封止体8が切断される。これにより、封 止体8が複数のパッケージに分割される。

 以上説明したように、本実施例の加工方 によれば、砥粒を含まない加圧用の水2が切 替え弁VSを通過するが、砥粒を含む高圧加工 6が切替え弁VSを通過することはない。これ より、切替え弁VSを構成する部材の摩耗が 幅に低減されるので、切替え弁VSの長寿命化 が可能になる。したがって、加工装置におい て、稼働率の低下、メンテナンス作業時間の 増加、および消耗部品コストの増加等の問題 が抑制される。

 次に、重量センサS1,S2と制御部9との動作 説明する。重量センサS1,S2は、それぞれ、 ンクT1,T2に貯留されている加工水5の重量を 出して、重量のデータを制御部9に送出する タンクT1,T2の重量及び容量と砥粒の比重と 既知であるため、加工水5の重量が検出され ば、その加工水5に含まれる砥粒の比率を算 出することができる。

 上記のような加工装置を用いて、図1に示 された状態で切断加工を繰り返していくと、 タンクT1においては、ノズルからの砥粒の流 ために、比率が徐々に低下する。この比率 小さくなりすぎると、切断効率が著しく低 する。これは、好ましくない。そこで、制 部9は次のような制御を実行する。まず、制 御部9は、加工水5の重量を随時算出して、重 が規定値を下回った場合には、タンクT1内 加工水5に含まれる砥粒の比率が低くなりす たと判断する。このような判断がなされた 合には、制御部9は、制御信号を送出して切 替え弁VSをポンプ系配管P1内の加圧用の水2に 力をかけない状態であって、かつ、ポンプ 配管P2内の加圧用の水2に圧力をかける状態 変化させる。これにより、適正な砥粒の比 を常に有する加工水5を使用して、封止体8 切断することができる。また、ポンプ系配 P1内の加圧用の水2に圧力をかけない状態で タンクT1に砥粒を補充することができる。

 本発明の実施例2の加工装置を、図2を参 して説明する。図2は、本実施例に係る加工 置の構成とその動作とを概略的に示す配管 統図である。なお、以下の説明において使 するいずれの図においても、図1に示された 構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付さ れ、その説明は繰り返さない。本実施例の加 圧装置の特徴は、2個のノズルN1,N2が1個ずつ 作するだけでなく、それらの双方が同時に 作することもできるということである。こ で、ノズルN1,N2が「動作する」とは、それぞ れ、ノズルN1,N2から高圧加工水6を噴射するこ とを意味する。

 図2に示された加工装置には、図1に示さ た切替え弁VSに代えて、ポンプ系配管P1,P2の れぞれに切替え弁V1,V2が設けられている。 替え弁V1,V2は、制御部9から受け取った制御 号の種類に応じて、互いに独立して開閉さ 得る。つまり、制御部9は、ポンプ系配管P1,P 2のそれぞれ内の加圧用の水2に独立して圧力 かけるように切替え弁V1,V2を制御すること できる。

 図2に示された加工装置によれば、実施例 1の加工装置と同様に、稼働率の低下、メン ナンス作業時間の増加、および消耗部品コ トの増加等の問題が抑制される。また、次 ような動作が可能になる。それは、切替え V1,V2をともに開にすることによって、ノズル N1,N2の双方から同時に高圧加工水6を噴射する という動作である。これにより、切断加工の 効率が大幅に向上する。

 また、ノズルN1,N2は、それぞれ独立して 動でき、かつ、高精度に位置決めされ得る うに構成されていてもよい。この構成によ ば、ノズルN1,N2がそれぞれ同時に独立して移 動することによって、互いに異なる形状を描 く2種類の切断線のそれぞれに沿って封止体8 切断することができる。したがって、様々 切断線に応じて適切な切断加工が実現され 。

 本発明の実施例3の加工装置を、図3と図4 を参照して説明する。図3は、本実施例に係 る加工装置の構成とその動作とを概略的に示 す配管系統図である。図4は、図3の加工装置 別の動作を概略的に示す配管系統図である 本実施例の特徴は、4個のノズルが設けられ ていること、及び、それら4個のノズルが1個 つ動作するだけでなく2個~4個のノズルが同 に動作することもできるということである

 図3と図4とに示された加工装置において タンクT1~T4内の加工水5を加圧して高圧加工 6を噴射するまでの系が、次の部品を含んで る。それらの部品は、4本のポンプ系配管P1~ P4と、4個の切替え弁V1~V4と、4個のタンクT1~T4 、4個の重量センサS1~S4と、4本のノズル系配 管J1~J4と、4個のノズルN1~N4とである。ここで 切替え弁V1~V4は、制御部9から受け取った制 信号に応じて、互いに独立して開閉され得 。つまり、制御部9は、ポンプ系配管P1~P4の れぞれ内の加圧用の水2に独立して圧力をか けるように切替え弁V1~V4を制御することがで る。また、本実施例における重量センサS1~S 4と制御部9との動作は、実施例1におけるそれ と同様である。

 図3と図4とに示された加工装置によれば 切替え弁V1~V4を操作することによって、次の ような3つの動作が実行される。第1の動作は ノズルN1~N4のうち、1個のノズルが高圧加工 6を噴射する動作である。第2の動作は、図3 示されているように、ノズルN1~N4のうち、2 のノズル(図3ではノズルN1,N2)が同時に高圧 工水6を噴射する動作である。なお、同時に 作するノズルの数は3個であってもよい。第 3の動作は、図4に示されているように、全て ノズル、すなわち4個のノズルN1~N4が同時に 圧加工水6を噴射する動作である。

 以上説明された本実施例の加工装置によ ば、次の効果が得られる。第1に、実施例1 加工装置と同様に、稼働率の低下、メンテ ンス作業時間の増加、および消耗部品コス の増加等が抑制される。第2に、図3に示すよ うに、2個のノズルN1,N2からなるノズル群を使 用しているときに、それらの砥粒の比率が低 下すれば、2個のノズルN3,N4からなる別のノズ ル群を使用することができる。これにより、 実施例2の加工装置と同様に、切断加工の効 が大幅に向上する。第3に、ノズルN1~N4のう 3個~4個のノズルを同時に動作させることに って、切断加工の効率がさらに大幅に向上 る。

 なお、本実施例の加工装置においても、 施例2の加工装置と同様に、ノズルN1~N4がそ ぞれ独立して移動でき、かつ、高精度に位 決めされ得るように構成されていてもよい この構成によれば、ノズルN1~N4がそれぞれ 立して移動することによって、互いに異な 形状を有する仮想の切断線のそれぞれに沿 て封止体8を切断することができる。したが て、様々な切断線に応じた適切な切断加工 実現される。

 また、ポンプ系配管P1~P4のそれぞれに切 え弁V1~V4が設けられていることとした。これ に代えて、実施例1において使用した切替え VSと同様の切替え弁を使用してもよい。この 場合には、1個の切替え弁が、4つのポンプ系 管P1~P4内のそれぞれの加圧用の水2に同時に 力を加える状態に変化すること、および、4 つのポンプ系配管P1~P4内の加圧用の水2のいず れにも圧力を加えない状態に変化することが できる。

 なお、ここまで説明した各実施例の加工 置においては、複数のタンクT1~T4の内部に 粒を含む加工水5が貯留され、高圧化された 圧水によってその加工水5を加圧することと した。しかしながら、本発明の加工装置は、 これに限らず、複数のタンクのそれぞれの内 部空間を分離板(Isolator)によって2室に分け、2 室のそれぞれに砥粒を含む加工水と加圧用の 水とを貯留する加工装置であってもよい。こ の加工装置においては、加圧用の水が分離板 を媒介として加工水を加圧する。言い換えれ ば、本発明における「タンクに貯留された加 工水5」は、タンクにおける分離板によって 離された一室に貯留された加工水を含むも である。

 また、各実施例の加工方法においては、 粒を含む加工水5がタンクT1~T4の内部に貯留 れ、その加工水5に高圧を加えて高圧加工水 6を生成し、その高圧加工水6をノズルN1~N4か 噴射することとした。しかしながら、加工 5に高圧を加えるための配管系としては、図1 ~図4に示された構成以外の構成を採用しても い。それらの構成においても、砥粒を含む 圧加工水が流動する配管系ではなく、砥粒 含まない水であってかつ加圧用の水が流動 る配管系に切替え弁を設けることによって 本発明の加工装置を実現することができる

 また、回路基板に実装された半導体チッ 等を一括して樹脂封止することによって封 体を形成し、直交する仮想の格子状の切断 に沿ってこの封止体を切断する加工方法が 明された。しかしながら、本発明の加工方 は、これに限らず、他の対象物を切断する めに用いられてもよい。また、切断の目的 、製品を完成させること以外に、不要物を 棄するために不要物を解体することであっ もよい。

 また、切断の対象物である封止体8におい て、仮想の切断線同士が直角に交差する格子 および直角以外の所定の角度をなして交差す る格子のいずれであってもよい。更に、上述 した実施例では、切断線が線分(直線の一部 )であったが、本発明の加工方法が適用され ときの切断線は、これに限らず、折れ線(複 数の線分がつながっている線)を含むもので ってもよい。さらに、切断線に曲線が含ま ていてもよい。

 また、加工の一例として切断が説明され 。しかしながら、切断以外の加工、たとえ 、止め穴もしくは貫通孔の形成、切削、研 、または、ピーニングによる表面改質等の 工にも、本発明の加工方法が適用され得る

 また、砥粒を含む水は、何らかの目的で の物質を含んでいてもよい。他の物質とし は、例えば、洗浄剤等が挙げられる。

 この発明を詳細に説明し示してきたが、 れは例示のためのみであって、限定ととっ はならず、発明の範囲は添付の請求の範囲 よってのみ限定されることが明らかに理解 れるであろう。