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Title:
PROCESSING UNIT AND PROCESSING METHOD FOR FRONT RECOGNITION SYSTEM, FRONT RECOGNITION SYSTEM, AND MOTORCYCLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2018/229567
Kind Code:
A1
Abstract:
The invention provides: a processing unit and a processing method capable of suppressing a delay in recognizing an object in a state where a motorcycle is turning; a front recognition system provided with said processing unit; and a motorcycle provided with said front recognition system. This processing unit (50) comprises: an acquisition unit (51) that acquires front environment information corresponding to an output of a front environment detection device (20); a recognition unit (52) that recognizes an object on the basis of the front environment information; and a control unit (53) that controls the front environment detection device (20). During the traveling of a motorcycle, the acquisition unit (51) acquires posture information related to a tilting angle of the motorcycle, and the control unit (53) changes, in accordance with the posture information, a detection angle range in detecting an area ahead of the motorcycle by the front environment detection device (20).

Inventors:
PFAU LARS (JP)
PRASHANTH S N (JP)
Application Number:
PCT/IB2018/053375
Publication Date:
December 20, 2018
Filing Date:
May 15, 2018
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
G08G1/16; G01S13/931
Foreign References:
DE102007053274A12009-05-14
DE102015207330A12016-10-27
DE102012221188A12014-05-22
US5426571A1995-06-20
Other References:
None
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Claims:
【書類名】請求の範囲

【請求項 1】

モ―タサイクル (1 0 0) に設けられている前方環境検出装置 (2 0) を用いて、走行中の該モ—タ サイクル (1 0 0) の前方に位置する対象を認識する前方認識システム (1) のための処理ユニット ( 5 0) であって、

前記前方環境検出装置 (2 0) の出力に応じた前方環境情報を取得する取得部 (5 1) と、 前記前方環境情報に基づいて前記対象を認識する認識部 (5 2) と、

を備えており、

前記処理ユニット (5 0) は、更に、前記前方環境検出装置 (2 0) の制御を行う制御部 (5 3) を備えており、

前記モ―タサイクル (1 0 0) の走行中において、

前記取得部 (5 1) は、前記モ-タサイクル (1 0 0) の倒れ角 (ΘΙ_) に関連する姿勢情報を取 得し、

前記制御部 (53) は、前記前方環境検出装置 (2 0) による前記モ-タサイクル (1 0 0) の 前方の検出における検出角度範囲 (Θ) を、前記姿勢情報に応じて変化させる、

処理ユニット (5 0) 。

【請求項 2】

前記制御部 (53) が変化させる前記検出角度範囲 (Θ) は、前記モ-タサイクル (1 0 0) の 車幅方向 (W) での検出角度範囲 (Θ) である、

請求項 1に記載の処理ユニット (5 0) 。

【請求項 3】

前記制御部 (53) が変化させる前記検出角度範囲 (Θ) は、前記モ-タサイクル (1 0 0) の 車高方向 (Η) での検出角度範囲 (Θ) である、

請求項 1又は 2に記載の処理ユニット (5 0) 。

【請求項 4】 前記モ―タサイクル (1 0 0) の走行中において、

前記制御部 (53) は、

前記取得部 (5 1) で、基準倒れ角 (ΘΙ_ t h) と比較して小さい前記倒れ角 (ΘΙ_) に対応す る前記姿勢情報が取得される場合に、前記前方環境検出装置 (2 0) による前記モ-タサイクル (1 0 0) の前方の検出を、第 1の検出角度範囲 (Θ1) で実行させ、

前記取得部 (5 1) で、前記基準倒れ角 (ΘΙ_ t h) と比較して大きい前記倒れ角 (ΘΙ_) に対 応する前記姿勢情報が取得される場合に、前記前方環境検出装置 (2 0) による前記モ-タサイクル (1 0 0) の前方の検出を、前記第 1の検出角度範囲 (Θ1) よりも広い第 2の検出角度範囲 (Θ 2) で実 fi1させる、

請求項 1〜3の何れか一項に記載の処理ユニット (5 0) 。

【請求項 5】

前記前方環境検出装置 (2 0) は、少なくとも、前記第 1の検出角度範囲 (Θ1) で前記モ-タ サイクル (1 0 0) の前方を検出するための第 1のセンシング要素と、前記第 2の検出角度範囲 (Θ2 ) で前記モ―タサイクル (1 0 0) の前方を検出するための第 2のセンシング要素と、を含み、

前記モ―タサイクル (1 0 0) の走行中において、

前記制御部 (53) は、

前記取得部 (5 1) で、前記基準倒れ角 (ΘΙ_ t h) と比較して小さい前記倒れ角 (ΘΙ_) に対 応する前記姿勢情報が取得される場合に、前記第 1のセンシング要素を用いた前記モ-タサイクル ( 1 0 0) の前方の検出によって、前記第 1の検出角度範囲 (Θ1) での前記モ―タサイクル (1 0 0) の 前方の検出を実行させ、

前記取得部 (5 1) で、前記基準倒れ角 (ΘΙ_ t h) と比較して大きい前記倒れ角 (ΘΙ_) に対 応する前記姿勢情報が取得される場合に、前記第 2のセンシング要素を用いた前記モ-タサイクル ( 1 0 0) の前方の検出によって、前記第 2の検出角度範囲 (Θ2) での前記モ―タサイクル (1 0 0) の 前方の検出を実行させる、

請求項 4に記載の処理ユニット (5 0) 。 【請求項 6】

前記第 1のセンシング要素及び前記第 2のセンシング要素は、送信角度範囲が互いに異なるレ-ダ- 送信器 (3 1) である、又は、受信角度範囲が互いに異なるレ-ダ -受信器 (3 2) である、 請求項 5に記載の処理ユニット (5 0) 。

【請求項 7】

前記第 1のセンシング要素及び前記第 2のセンシング要素は、送信角度範囲が互いに異なる超音波 送信器 (3 1) である、又は、受信角度範囲が互いに異なる超音波受信器 (3 2) である、 請求項 5に記載の処理ユニット (5 0) 。

【請求項 8】

前記モ―タサイクル (1 0 0) の走行中において、

前記取得部 (5 1) は、前記モ-タサイクル (1 0 0) の車体速度 (V) に関連する走行情報を 取得し、

前記制御部 (53) は、前記走行情報を加味して、前記第 1の検出角度範囲 (Θ1) での前記 モ―タサイクル (1 0 0) の前方の検出と、前記第 2の検出角度範囲 (Θ2) での前記モ―タサイクル (1 0 0) の前方の検出と、を切り替える、

請求項 4〜7の何れか一項に記載の処理ユニット (5 0) 。

【請求項 9】

前記モ―タサイクル (1 0 0) の走行中において、

前記制御部 (53) は、基準車体速度 (V t h) と比較して小さい前記車体速度 (V) に対応 する前記走行情報が取得される場合においては、前記基準倒れ角 (ΘΙ_ t h) と比較して小さい前記 倒れ角 (ΘΙ_) に対応する前記姿勢情報が取得される場合であっても、前記前方環境検出装置 (2 0) による前記モ-タサイクル (1 0 0) の前方の検出を、前記第 2の検出角度範囲 (Θ2) で実行 させる、

請求項 8に記載の処理ユニット (5 0) 。

【請求項 1 0】 前記モ―タサイクル (1 0 0) の走行中において、

前記制御部 (53) は、小さい前記車体速度 (V) に対応する前記走行情報が取得される場合 に、大きい前記車体速度 (V) に対応する前記走行情報が取得される場合と比較して、前記第 1の 検出角度範囲 (Θ1) と前記第 2の検出角度範囲 (Θ2) とが切り替わる前記基準倒れ角 (ΘΙ_ t h) を小さくする、

請求項 8に記載の処理ユニット (5 0) 。

【請求項 1 1】

前記認識部 (5 2) は、前記姿勢情報を用いて前記前方環境情報を補正して前記対象を認識す る、

請求項 1〜1 0の何れか一項に記載の処理ユニット (5 0) 。

【請求項 1 2】

請求項 1〜1 1の何れか一項に記載の処理ユニット (5 0) と、

前記前方環境検出装置 (2 0) と、

を備えている、

前方認、言哉システム (1) 。

【請求項 1 3】

請求] 11 2に記載の前方認哉システム (1) を備えている、

モータサイクル (1 0 0) 。

【請求項 14】

モ―タサイクル (1 0 0) に設けられている前方環境検出装置 (2 0) を用いて、走行中の該モ—タ サイクル (1 0 0) の前方に位置する対象を認識する前方認識システム (1) のための処理方法であつ て、

前記前方環境検出装置 (2 0) の出力に応じた前方環境情報が取得される取得ステップ (S 1 0 1、 S 1 0 6、 S 2 0 1、 S 2 0 6) と、

前記前方環境情報に基づいて前記対象が認識される認識ステップ (S 1 0 7、 S 2 0 7) と、 を備えており、

前記処理方法は、更に、前記前方環境検出装置 (2 0) の制御が行われる制御ステップ (S 1 0 2〜S 1 0 5、 S 2 0 2〜S 2 0 5) を備えており、

前記モ―タサイクル (1 0 0) の走行中において、

前記取得ステップ (S 1 0 1、 S 1 0 6、 S 2 0 1、 S 2 0 6) では、前記モ―タサイクル (1 0 0 ) の倒れ角 (ΘΙ_) に関連する姿勢情報が取得され、

前記制御ステップ (S 1 0 2〜S 1 0 5、 S 2 0 2〜S 2 0 5) では、前記前方環境検出装置 (2 0) による前記モ―タサイクル (1 0 0) の前方の検出における検出角度範囲 (Θ) が、前記姿 勢情報に応じて変化させられる、

処理方法。

Description:
【書類名】明細書

【発明の名称】前方認識システムのための処 理ユニット及び処理方法、前方認識システム 、及び、モ-タサ ィクル

【技術分野】

【0 0 0 1 J

本発明は、モ―タサイクルに設けられている 前方環境検出装置を用いて、走行中のモ―タ サイクルの前 方に位置する対象を認識する前方認識システ ムの処理ユニット及び処理方法と、その処理 ユニットを備え ている前方認言哉システムと、その前方認言 哉システムを備えているモ―タサイクルと、 に関する。

【背景技術】

【0 0 0 2 J

モ―タサイクル (自動二輪車又は自動三輪車) に関連する技術として、走行中のモ―タサイ クルの前 方に位置する対象 (例えば、障害物、先行車、標識等) を認識する前方認識システムが知られている 。 前方認識システムは、モ-タサイクルに設け れている前方環境検出装置の出力に応じた 方環境情報 を取得し、その前方環境情報に基づいて対象 を認識する。前方認識システムによる対象の 認識によって、 ライダ-による運転を支援するための各種機 (例えば、警告機能、緊急ブレ-キ機能、ク -ズ走行機 能等) が実現される (例えば、特許文献 1を参照。) 。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0 0 0 3】

【特許文献 1】特開 2 0 0 9 _ 1 1 6 8 8 2号公報

【発明の概要】

【発明が解決しょうとする課題】

【0 0 0 4】

従来の前方認識システムでは、前方環境検出 装置の検出角度範囲が、モ-タサイクルが直 する状 態を想定して設定されている。そして、モ― タサイクルが旋回する場合には、前方環境検 出装置がモ—タサ ィクルの正面方向を検出する、つまり、モ― タサイクルの進行方向からずれた方向を検出 することとなる。そ のため、モ-タサイクルが旋回する状態では 前方認識システムが進行方向に位置する対 を認識すぺき であるにも関わらず、その対象がモ-タサイ ルに近づくまで前方環境検出装置の検出範 外に位置する こととなって、対象の認識に遅れが生じてし まう。特に、モ―タサイクルでは、旋回時に 大きな倒れ角が生じる ことで車体が不安定になるため、旋回時によ り早い段階で対象を認識できることが望まれ るが、従来の前 方認識システムでは、その遅れによって、ラ イダ—の運転を安全に支援することが困難に なりかねない。 【0 0 0 5 J

本発明は、上述の課題を背景としてなされた ものであり、モ-タサイクルが旋回する状態 の対象の認識 の遅れを抑制することが可能な処理ユニット 及び処理方法を得るものである。また、その 処理ユニットを備 えている前方認哉システムを得るものである 。また、その前方認哉システムを備えている モ―タサイクルを得る ものである。

【課題を解決するための手段】

【0 0 0 6 J

本発明に係る処理ユニットは、モ―タサイク ルに設けられている前方環境検出装置を用い て、走行中の 該モ-タサイクルの前方に位置する対象を認 する前方認識システムのための処理ユニッ であって、前記 前方環境検出装置の出力に応じた前方環境情 報を取得する取得部と、前記前方環境情報に 基づい て前記対象を認識する認識部と、を備えてお り、前記処理ユニットは、更に、前記前方環 境検出装置の 制御を行う制御部を備えており、前記モ一タ サイクルの走行中において、前記取得部は、 前記モ一タサイク ルの倒れ角に関連する姿勢情報を取得し、前 記制御部は、前記前方環境検出装置による前 記モ-タ サイクルの前方の検出における検出角度範囲 を、前記姿勢情報に応じて変化させるもので ある。

【0 0 0 7 J

また、本発明に係る前方認識システムは、上 記の処理ユニットと、前記前方環境検出装置 と、を備え ているものである。

【0 0 0 8】

また、本発明に係るモ―タサイクルは、上記 の前方認哉システムを備えているものである 。 【0 0 0 9】

また、本発明に係る処理方法は、 -タサイクルに設けられている前方環境検出 置を用いて、走行 中の該モ-タサイクルの前方に位置する対象 認識する前方認識システムのための処理方 であって、前 記前方環境検出装置の出力に応じた前方環境 情報が取得される取得ステップと、前記前方 環境情報 に基づいて前記対象が認識される認識ステッ プと、を備えており、前記処理方法は、更に 、前記前方環 境検出装置の制御が行われる制御ステップを 備えており、前記モ-タサイクルの走行中に いて、前記取 得ステップでは、前記モ-タサイクルの倒れ に関連する姿勢情報が取得され、前記制御 テップでは、前 記前方環境検出装置による前記モ-タサイク の前方の検出における検出角度範囲が、前 姿勢情 報に応じて変ィ匕させられるものである。

【発明の効果】

【0 0 1 0】

本発明に係る処理ユニット、前方認識システ ム、モ-タサイクル、及び、処理方法では、 方環境検出 装置の検出角度範囲が、モ-タサイクルの倒 角に関連する姿勢情報に応じて変化する。 のため、モ- タサイクルが旋回する状態、つまり、大きな 倒れ角が生じることで車体が不安定になる状 態においても、進 行方向に位置する対象を適切な段階で認識す ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【0 0 1 1】

【図 1】本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、モ-タサイクル の搭載状態を示す図であ る。

【図 2】本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、前方環境検出 置の構成を示す図であ る。

【図 3】本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、システム構成 示す図である。

【図 4】本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、処理ユニット 動作フ口-を示す図である

【図 5】本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、作用を説明す 図である。 【図 6】本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、作用を説明す 図である。

【図 7】本発明の実施の形態 2に係る前方認識システムの、処理ユニット 動作フ口-を示す図である

【発明を実施するための形態】 【0 0 1 2 J 以下に、本発明に係る処理ユニット、前方認 識システム、モ-タサイクル、及び、処理方 について、図 面を用いて説明する。 【0 0 1 3】 なお、以下で説明する構成、動作、作用等は 、一例であり、本発明に係る処理ユニット、 前方認識シ ステム、モ-タサイクル、及び、処理方法は そのような構成、動作、作用等である場合 限定されない。 【0 0 1 4】 例えば、以下では、モ―タサイクルが、 自動ニ車侖車である場合を説明しているが、 モ―タサイクルが、 自動 三輪車であってもよい。また、以下では、前 方環境検出装置が、 2つのセンシング系を切り替え可能に構 成される場合を説明しているが、前方環境検 出装置が、 3つ以上のセンシング系を切り替え可能に構 されていてもよい。また、以下では、センシ ング系が、 レ―ダ—送受信器で構成される場合を説明し ているが、 センシング系が、他の原理で検出するもの (例えば、超音波送受信器等) で構成されていてもよい。

【0 0 1 5 J また、以下では、同一の又は類似する説明を 適宜簡略化又は省略している。また、各図に おいて、同 —の又は類似する部分については、 同一の符号を付している。また、細かい構造 については、適宜図示を 簡略化又は省略している。

【0 0 1 6 J 実施の形態 1 . 以下に、実施の形態 1に係る前方認識システムを説明する。

【0 0 1 7 J

<前方認識システムの構成 >

実施の形態 1に係る前方認識システムの構成について説 する。 図 1は、本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、モ-タサイクル の搭載状態を示す図で ある。図 2は、本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、前方環境検出 置の構成を示す 図である。図 3は、本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、システム構成 示す図である。

【0 0 1 8】 図 1に示、されるように、前方認言哉システム 1は、モ―タサイクル 1 0 0に搭載される。前方認言哉システム 1は、前輪の回転速度を検出する前輪回転速 センサ 1 1と、後輪の回転速度を検出する後輪回転 速度センサ 1 2と、モ―タサイクル 1 0 0に生じている慣性を検出する慣性計測装置 ( I M U ) 1 3と 、モ—タサイクル 1 0 0の前方を検出する前方環境検出装置 2 0と、処理ユニット (E C U ) 5 0と、 を含む。

【0 0 1 9 J 前方認識システム 1は、前方環境検出装置 2 0を用いて、走行中のモ-タサイクル 1 0 0の前方に 位置する対象 (例えば、障害物、先行車、標識等) を認識する役割を担う。前方認識システム 1によつ て認識された対象の情報は、ライダ-の運転 支援する機能 (例えば、警告機能、緊急ブレ-キ機能、ク ル-ズ走行機能等) を実現するための各種システムに供給される 。前方認識システム 1の各部は、前方 認、言哉システム 1に専ら用いられるものであってもよく、ま 、他のシステムと共用されるものであって よい。

【0 0 2 0】 前輪回転速度センサ 1 1は、検出された前輪の回転速度を処理ユニ ト 5 0に出力する。前輪回転 速度センサ 1 1が、前輪の回転速度に実質的に換算可能な の物理量を検出するものであってもよい。 後輪回転速度センサ 1 2は検出された後輪の回転速度を、処理ユニ ト 5 0に出力する。後輪回転速 度センサ 1 2が、後輪の回転速度に実質的に換算可能な の物理量を検出するものであってもよい。

【0 0 2 1 J 慣性計測装置 1 3は、例えば、 3軸のジャイロセンサ及び 3方向の加速度センサを備えるものであり、 検出された慣性を処理ユニット 5 0に出力する。慣性計測装置 1 3が、モ―タサイクル 1 0 0に生じてい る慣性に実質的に換算可能な他の物理量を検 出するものであってもよい。また、慣性計測 装置 1 3が、 モ-タサイクル 1 0 0の傾き角 Θ Lに関連する姿勢情報を取得可能な他の検出 置であってもよい。

【0 0 2 2 J 図 2に示されるように、前方環境検出装置 2 0は、互いに異なる検出範囲 Aを有する、第 1のセンシ ング系 2 1と、第 2のセンシング系 2 2と、を含む。つまり、第 1のセンシング系 2 1は、狭い第 1の検出 角度範囲 θ 1と、広い第 1の検出距離範囲 D 1と、を有するセンシング系である。第 2のセンシング系 2 2は、第 1の検出角度範囲 θ 1と比較して広い第 2の検出角度範囲 Θ 2と、第 1の検出距離範囲 D 1と比較して狭い第 2の検出距離範囲 D 2と、を有するセンシング系である。

【0 0 2 3】

図 2に示される態様では、第 1のセンシング系 2 1及び第 2のセンシング系 2 2の検出角度範囲 Θの 切り替えが、送信器 3 1を異ならせることで実現される。つまり、 1のセンシング系 2 1が、送信角度範 囲が Θ 1の送信器 3 1と、受信器 3 2と、によって構成され、第 2のセンシング系 2 2が、送信角度範 囲が Θ 2の送信器 3 1と、第 1のセンシング系 2 1と共用される受信器 3 2と、によって構成される。送 信角度範囲が θ 1の送信器 3 1は、本発明の「第 1のセンシング要素」に相当し、送信角度範 が Θ 2 の送信器 3 1は、本発明の「第 2のセンシング要素」に相当する。

【0 0 2 4】

第 1のセンシング系 2 1及び第 2のセンシング系 2 2の検出角度範囲 Θの切り替えが、受信器 3 2を 異ならせることで実現されてもよい。つまり 、第 1のセンシング系 2 1が、送信器 3 1と、受信角度範囲が θ 1の受信器 3 2と、によって構成され、第 2のセンシング系 2 2が、第 1のセンシング系 2 1と共用され る送信器 3 1と、受信角度範囲が Θ 2の受信器 3 2と、によって構成されてもよい。そのよう 場合には、 受信角度範囲が Θ 1の受信器 3 2は、本発明の「第 1のセンシング要素」に相当し、受信角度範 が Θ 2の受信器 3 2は、本発明の「第 2のセンシング要素」に相当する。なお、第 1のセンシング系 2 1及び 第 2のセンシング系 2 2の検出角度範囲 Θの切り替えが、送信器 3 1及び受信器 3 2の両方を異なら せることで実現されてもよい。

【0 0 2 5 J

図 3に示されるように、処理ユニット 5 0は、取得部 5 1と、認識部 5 2と、制御部 5 3と、を含む。 処理ユニット 5 0の各部は、 1つの筐体に纏めて設けられていてもよく、 た、複数の筐体に分けられて設 けられていてもよい。また、処理ユニット 5 0の一部又は全ては、例えば、マイコン、マ クロプロセッサユニット 等で構成されてもよく、また、ファ—ムウエ ア等の更新可能なもので構成されてもよく、 また、 C P U等からの 指令によって実行されるプログラムモジュ— ル等であってもよい。

【0 0 2 6 J モータサイクル 1 0 0の走行中において、処理ユニット 5 0の取得部 5 1は、前方環境検出装置 2 0 の出力を受けて、その出力に応じた前方環境 情報を取得する。そして、認識部 5 2は、その前方環境情 報に対して、対象 (例えば、障害物、先行車、標識等) を認識するための公知の演算処理を施して、 他のシステム (図示省略) にその対象の情報を出力する。

【0 0 2 7 J また、処理ユニット 5 0の取得部 5 1は、前輪回転速度センサ 1 1及び後輪回転速度センサ 1 2の 出力に基づいて、モ-タサイクル 1 0 0の車体速度 Vに関連する走行情報を取得する。車体速度 Vに関 連する走行情報は、車体速度 V自体の情報であってもよく、また、車体速 Vに実質的に換算可能な 他の物理量 (例えば、モ-タサイクル 1 0 0に生じている振動の特性量等) の情報であってもよい。例え ば、車体速度 Vは、前輪の回転速度及び後輪の回転速度の ちの高い方の回転速度を換算することで 求めることができる。車体速度 Vが、他の公知の手法によって求められても い。

【0 0 2 8】 また、処理ユニット 5 0の取得部 5 1は、慣性計測装置 1 3の出力に基づいて、モ―タサイクル 1 0 0 の倒れ角 Θ Ι_に関連する姿勢情報を取得する。倒れ角 Θ Ι_に関連する姿勢情報は、倒れ角 Θ Ι_自体の 情報であってもよく、また、倒れ角 Θ Lに実質的に換算可能な他の物理量 (例えば、モ-タサイクル 1 0 0に生じているョ—レ―ト、横カロ速度等) の情報であってもよい。倒れ角 Θ Ι_は、モ―タサイクル 1 0 0が直 立している状態に対する、モ―タサイクル 1 0 0の口—ル方向での傾、き角度として定義さ る。

【0 0 2 9 J 処理ユニット 5 0の制御部 5 3は、取得部 5 1で取得された走行情報及び姿勢情報を用い 、第

1のセンシング系 2 1及び第 2のセンシング系 2 2のどちらによってモ―タサイクル 1 0 0の前方を検出する かを決定し、その指令を前方環境検出装置 2 0に出力する。

【0 0 3 0】 <前方認識システムの動作 >

実施の形態 1に係る前方認識システムの動作について説 する。

図 4は、本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、処理ユニット 動作フ口-を示す図である 【0 0 3 1】 処理ユニット 5 0は、モ―タサイクル 1 0 0の走行中において、図 4に示される動作フロ を繰り返す。 【0 0 3 2】

(取得ステップ 1 ) ステップ S 1 0 1において、処理ユニット 5 0の取得部 5 1は、前輪回転速度センサ 1 1及び後輪回 転速度センサ 1 2の出力に基づいて、車体速度 Vに関連する走行情報を取得する。また、処 ユニット 5 0の取得部 5 1は、慣性計測装置 1 3の出力に基づいて、倒れ角 Θ Lに関連する姿勢情報を取得 する。

【0 0 3 3】 (制御ステップ) ステップ S 1 0 2〜ステップ S 1 0 5において、処理ユニット 5 0の制御部 5 3は、ステップ S 1 0 1で 取得された走行情報及び姿勢情報を用いて、 第 1のセンシング系 2 1及び第 2のセンシング系 2 2のど ちらによってモ―タサイクル 1 0 0の前方を検出するかを決定する。

【0 0 3 4】 具体的には、ステップ S 1 0 2において、制御部 5 3は、ステップ S 1 0 1で取得された走行情報が、 基準車体速度 V t hと比較して大きい車体速度 Vに対応する走行情報であるか否かを判定す 。 Y e sである場合には、ステップ S 1 0 3に進み、 N 0である場合には、ステップ S 1 0 5に進む。制御部 5 3は、ステップ S 1 0 3において、ステップ S 1 0 1で取得された姿勢情報が、基準倒れ角 Θ Ι_ t と 比較して小さい倒れ角 Θ Ι_に対応する姿勢情報であるか否かを判定す る。 Y e sである場合には、ステツ プ S 1 0 4に進み、 N 0である場合には、ステップ S 1 0 5に進む。制御部 5 3は、ステップ S 1 0 4に おいては、前方環境検出装置 2 0に、第 1のセンシング系 2 1を用いてモ―タサイクル 1 0 0の前方を検 出させ、ステップ S 1 0 5においては、前方環境検出装置 2 0に、第 2のセンシング系 2 2を用いてモ— タサイクル 1 0 0の前方を検出させる。 【0 0 3 5】

(取得ステップ 2 ) ステップ S 1 0 6において、処理ユニット 5 0の取得部 5 1は、前方環境検出装置 2 0の出力に応 じた前方環境情報を取得する。 【0 0 3 6】 (認識ステップ) ステップ S 1 0 7において、処理ユニット 5 0の認識部 5 2は、ステップ S 1 0 6で取得された前方環 境情報に対して、対象 (例えば、障害物、先行車、標識等) を認識するための処理を施す。モ-タサイク ル 1 0 0に倒れ角 Θ Ι_が生じると、前方環境検出装置 2 0も Β各等しい角度だけ傾けられた状態で前方 を検出することになるため、取得部 5 1で取得される前方環境情報は、その傾、き 相殺するように回転補 正する必要がある。つまり、認識部 5 2は、ステップ S 1 0 1で取得された姿勢情報を用いて、ステップ S

1 0 6で取得された前方環境情報を補正した上で 対象を認識する。

【0 0 3 7】

<前方認識システムの作用 >

実施の形態 1に係る前方認識システムの作用について説 する。

図 5及び図 6は、本発明の実施の形態 1に係る前方認識システムの、作用を説明す 図である。な お、図 5及び図 6では、処理ユニット 5 0が、先行車 Ρを対象として認識する場合を一例として示 てい るが、処理ュニッ卜 5 0が、他の対象を認識する場合でも同様の作 が奏される。図 5は、モ―タサイクル 1 0 0及び先行車 Ρの走行状態を、上空から見た状態を示して り、図 6は、モ-タサイクル 1 0 0の 位置から先行車 Ρを見た状態を示している。

【0 0 3 8】 モ―タサイクル 1 0 0が幹線道路等を走行する状態では、広い第 1の検出距離範囲 D 1を有する第 1のセンシング系 2 1によって、モ―タサイクル 1 0 0の前方が検出されるのが好ましい。また、 ―タサイクル 1 0 0が市街地等を走行する状態では、広い第 2の検出角度範囲 Θ 2を有する第 2のセンシング系 2 2によって、モ―タサイクル 1 0 0の前方が検出されるのが好ましい。そして モ―タサイクル 1 0 0が、力—ブ する幹線道路等を旋回走行する際には、図 5に示されるように、認識すべき対象である 行車 Ρが、第 1のセンシング系 2 1の検出範囲 A 1外に位置することになつて、モ―タサイク 1 0 0が先行車 に近 づくまで、前方認識システム 1による認識ができないこととなる。

【0 0 3 9】

しかしながら、前方認識システム 1では、モ-タサイクル 1 0 0が、カ-ブする幹線道路等を旋回走行し て、図 6に示されるように、モ―タサイクル 1 0 0に倒れ角 Θ Lが生じる状態になると、その倒れ角 Θ Lに応 じて、前方環境検出装置 2 0で用いられるセンシング系が、広い第 1の検出距離範囲 D 1を有する第 1のセンシング系 2 1から、広い第 2の検出角度範囲 Θ 2を有する第 2のセンシング系 2 2に切り替わる 。そのため、第 1のセンシング系 2 1の検出範囲 A 1外に位置する先行車 Pを、第 2のセンシング系 2 2の検出範囲 A 2内に位置させることが可能であるため、モ タサイクル 1 0 0が先行車 Pに近づく前の 段階で先行車 Pを認識することが可能である。

【0 0 4 0】

そして、モ―タサイクル 1 0 0が、基準車体速度 V t hと比較して小さい車体速度 Vで走行する状態 では、モ―タサイクル 1 0 0に倒れ角 Θ Lが生じない状態であっても、広い第 2の検出角度範囲 Θ 2を有す る第 2のセンシング系 2 2を用いて、モ―タサイクル 1 0 0の前方が検出されるため、モ―タサイクル 1 0 0 が市街地等を走行する状態において、対象を 認識することの確実性を確保することが可能 となる。

【0 0 4 1】

また、図 6に示されるように、第 2のセンシング系 2 2の検出範囲 A 2は、第 1のセンシング系 2 1の 検出範囲 A 1に対して、モ-タサイクル 1 0 0の車幅方向 W及び車高方向 Hの両方において広く構成さ れる。つまり、モ―タサイクル 1 0 0の車幅方向 Wにおいて、第 2のセンシング系 2 2の第 2の検出角度 範囲 Θ 2は、第 1のセンシング系 2 1の第 1の検出角度範囲 Θ 1よりも広く、また、モ―タサイクル 1 0 0 の車高方向 Hにおいて、第 2のセンシング系 2 2の第 2の検出角度範囲 Θ 2は、第 1のセンシング系 2 1の第 1の検出角度範囲 Θ 1よりも広く構成される。

【0 0 4 2】

そして、第 2のセンシング系 2 2の検出範囲 A 2の、モ―タサイクル 1 0 0の車幅方向 Wにおける左側 限界 A 2 I 及び右側限界 A 2 rは、第 1のセンシング系 2 1の検出範囲 A 1の、モ―タサイクル 1 0 0の車幅方向 Wにおける左側限界 A 1 I 及び右側限界 A 1 rの外側に広がる。また、第 2のセンシン グ系 2 2の検出範囲 A 2の、モ―タサイクル 1 0 0の車高方向 Hにおける上側限界 A 2 tは、第 1の センシング系 2 1の検出範囲 A 1の、モ―タサイクル 1 0 0の車高方向 Hにおける上側限界 A 1 tの外 側に広がる。好ましくは、モ―タサイクル 1 0 0の車高方向 Hにおいて、第 2のセンシング系 2 2の検出範 囲 A 2の中心軸は、第 1のセンシング系 2 1の検出範囲 A 1の中心軸に対して高い側に位置する。 【0 0 4 3】 モ―タサイクル 1 0 0に倒れ角 Θ Ι_が生じる状態では、モ―タサイクル 1 0 0に倒れ角 Θ Ι_が生じていない 状態と比較して、前方環境検出装置 2 0の路面からの高さが低くなる。前方認識シ テム 1では、第 2 のセンシング系 2 2の検出範囲 A 2の上側限界 A 2 tが、第 1のセンシング系 2 1の検出範囲 A 1の 上側限界 A 1 tの外側に広がる構成であるため、モ-タサイ ル 1 0 0が旋回走行して、前方環境検出 装置 2 0の路面からの高さが低くなる状態において 先行車 Pが検出範囲 A 2外に位置してしまうことが 抑制される。

【0 0 4 4】

<前方認識システムの効果 >

実施の形態 1に係る前方認識システムの効果について説 する。 処理ユニット 5 0が、前方環境検出装置 2 0の出力に応じた前方環境情報を取得する取 部 5 1 と、前方環境情報に基づいて対象を認識する 認識部 5 2と、前方環境検出装置 2 0の制御を行う制 御部 5 3と、を備えており、モータサイクル 1 0 0の走行中において、取得部 5 1は、モータサイクル 1 0 0 の倒れ角 Θ Lに関連する姿勢情報を取得し、制御部 5 3は、前方環境検出装置 2 0によるモ-タサイク ル 1 0 0の前方の検出における検出角度範囲 Θを、姿勢情報に応じて変ィ匕させる。その め、モ—タサイク ル 1 0 0が旋回する状態、つまり、大きな倒れ角 Θ Ι_が生じることで車体が不安定になる状態に おいても、 進行方向に位置する対象を適切な段階で認識 することが可能である。

【0 0 4 5】 好ましくは、制御部 5 3が変化させる検出角度範囲 Θは、モ―タサイクル 1 0 0の車幅方向 Wでの検 出角度範囲 Θである。そのため、モ―タサイクル 1 0 0が旋回する状態における対象の認識を確実 匕するこ とが可能である。 【0 0 4 6】

好ましくは、制御部 5 3が変化させる検出角度範囲 Θは、モ-タサイクル 1 0 0の車高方向 Hでの検 出角度範囲 Θである。そのため、モ―タサイクル 1 0 0が旋回する状態における対象の認識を確実 匕するこ とが可能である。

【0 0 4 7】

好ましくは、モ―タサイクル 1 0 0の走行中において、制御部 5 3は、取得部 5 1で、基準倒れ角 Θ Ι_ t hと比較して小さい倒れ角 Θ Lに対応する姿勢情報が取得される場合に、 方環境検出装置 2 0に よるモ―タサイクル 1 0 0の前方の検出を、第 1の検出角度範囲 Θ 1で実行させ、取得部 5 1で、基準 倒れ角 Θ Ι_ t hと比較して大きい倒れ角 Θ Ι_に対応する姿勢情報が取得される場合に、 前方環境検出 装置 2 0によるモ―タサイクル 1 0 0の前方の検出を、第 1の検出角度範囲 Θ 1よりも広い第 2の検出 角度範囲 Θ 2で実行させる。つまり、制御部 5 3は、姿勢情報に応じて、前方環境検出装置 2 0の検 出方向を変化させるのではなく、前方環境検 出装置 2 0の検出角度範囲 Θの広さを変化させる。そのた め、モータサイクル 1 0 0が旋回する状態における対象の認識を確実 匕しつつ、モータサイクル 1 0 0が走 行する各種環境 (例えば、幹線道路、市街地等) への適応性を確保することが可能となる。

【0 0 4 8】

特に、前方環境検出装置 2 0は、少なくとも、第 1の検出角度範囲 Θ 1でモ-タサイクル 1 0 0の前 方を検出するための第 1のセンシング要素と、第 2の検出角度範囲 Θ 2でモ―タサイクル 1 0 0の前方を 検出するための第 2のセンシング要素と、を含み、モ―タサイ ル 1 0 0の走行中において、制御部 5 3は 、取得部 5 1で、基準倒れ角 Θ Ι_ t hと比較して小さい倒れ角 Θ Ι_に対応する姿勢情報が取得される ±昜合に、第 1のセンシング要素を用いたモ―タサイクル 1 0 0の前方の検出によって、第 1の検出角度範 囲 Θ 1でのモ-タサイクル 1 0 0の前方の検出を実行させ、取得部 5 1で、基準倒れ角 Θ Ι_ t hと比較 して大きい倒れ角 Θ Ι_に対応する姿勢情報が取得される場合に、 第 2のセンシング要素を用いたモ—タサ ィクル 1 0 0の前方の検出によって、第 2の検出角度範囲 Θ 2でのモ―タサイクル 1 0 0の前方の検出を 実行させる。つまり、制御部 5 3は、姿勢情報に応じて、 1つのセンシング系の仕様を変ィ匕させるの はな く、仕様の異なる複数のセンシング系を使い 分けることで、前方環境検出装置 2 0の検出角度範囲 Θの 広さを変ィ匕させる。そのため、モ―タサイ クル 1 0 0が旋回する状態における対象の認識の応答 が向上 する。

【0 0 4 9】 特に、モ―タサイクル 1 0 0の走行中において、取得部 5 1は、モ―タサイクル 1 0 0の車体速度 Vに 関連する走行情報を取得し、制御部 5 3は、走行情報を加味して、第 1の検出角度範囲 θ 1でのモ- タサイクル 1 0 0の前方の検出と、第 2の検出角度範囲 Θ 2でのモ―タサイクル 1 0 0の前方の検出と、 を切り替える。つまり、前方環境検出装置 2 0では、姿勢情報に応じた検出角度範囲 Θの切り替えと、 モ-タサイクル 1 0 0が走行する各種環境 (幹線道路、市街地等) に応じた検出角度範囲 Θの切り替 えと、が、共通のセンシング系に対して実行 される。そのため、モ―タサイクル 1 0 0が旋回する状態における 対象の認識を確実化しつつ、モ-タサイクル 1 0 0が走行する各種環境 (例えば、幹線道路、市街地 等) への適応性を確保することを、簡易な構成で 実現できる。

【0 0 5 0】 好ましくは、認識部 5 2は、姿勢情報を用いて前方環境情報を補正 て対象を認識する。そのため、 モ-タサイクル 1 0 0が旋回する状態における対象の認識を確実 することが可能である。

【0 0 5 1 J 実施の形態 2 . 以下に、実施の形態 2に係る前方認識システムについて説明する なお、実施の形態 2に係る前方認識システムでは、実施の形態 1に係る前方認識システムに対して、 処理ユニット 5 0の動作フロ-のみが異なっている。実施の形 1に係る前方認識システムと重複又は類 似する説明は、適宜簡略化又は省略している 。

【0 0 5 2 J

<前方認識システムの動作 >

実施の形態 2に係る前方認識システムの動作について説 する。

図 7は、本発明の実施の形態 2に係る前方認識システムの、処理ユニット 動作フ口-を示す図である

【0 0 5 3】 処理ユニット 5 0は、モ―タサイクル 1 0 0の走行中において、図 7に示される動作フロ を繰り返す。 【0 0 5 4】

(取得ステップ 1 )

ステップ S 2 0 1において、処理ユニット 5 0の取得部 5 1は、前輪回転速度センサ 1 1及び後輪回 転速度センサ 1 2の出力に基づいて、車体速度 Vに関連する走行情報を取得する。また、処 ユニット 5 0の取得部 5 1は、慣性計測装置 1 3の出力に基づいて、倒れ角 Θ Lに関連する姿勢情報を取得 する。

【0 0 5 5 J

(制御ステップ)

ステップ S 2 0 2〜ステップ S 2 0 5において、処理ユニット 5 0の制御部 5 3は、ステップ S 2 0 1で 取得された走行情報及び姿勢情報を用いて、 第 1のセンシング系 2 1及び第 2のセンシング系 2 2のど ちらによってモ―タサイクル 1 0 0の前方を検出するかを決定する。

【0 0 5 6 J

具体的には、ステップ S 2 0 2において、制御部 5 3は、ステップ S 2 0 1で取得された走行情報に 応じて、基準倒れ角 Θ L t hを変ィ匕させる。つまり、制御部 5 3は、ステップ S 2 0 1で小さい車体速度 Vに対応する走行情報が取得される場合に、 テップ S 2 0 1で大きい車体速度 Vに対応する走行情 報が取得される場合と比較して、第 1のセンシング系 2 1と第 2のセンシング系 2 2とが切り替わる基準 倒れ角 Θ Ι_ t hを小さくする。

【0 0 5 7 J

ステップ S 2 0 3において、制御部 5 3は、ステップ S 2 0 1で取得された倒れ角 Θ Lに関連する姿勢 情報が、基準倒れ角 Θ Ι_ t hと比較して小さい倒れ角 Θ Ι_に対応する姿勢情報であるか否かを判定す る 。 丫 e sである場合には、ステップ S 2 0 4に進み、制御部 5 3は、前方環境検出装置 2 0に、第 1 のセンシング系 2 1を用いてモ―タサイクル 1 0 0の前方を検出させる。また、 N 0である場合には、ステツ プ S 2 0 5に進み、制御部 5 3は、前方環境検出装置 2 0に、第 2のセンシング系 2 2を用いてモ―タ サイクル 1 0 0の前方を検出させる。

【0 0 5 8】 (取得ステップ 2 ) ステップ S 2 0 6において、処理ユニット 5 0の取得部 5 1は、前方環境検出装置 2 0の出力に応 じた前方環境情報を取得する。 【 0 0 5 9 J (認識ステップ) ステップ S 2 0 7において、処理ユニット 5 0の認識部 5 2は、ステップ S 2 0 6で取得された前方環 境情報に対して、対象 (例えば、障害物、先行車、標識等) を認識するための処理を施す。

【 0 0 6 0】

<前方認識システムの作用 >

実施の形態 2に係る前方認識システムの作用について説 する。

前方認識システム 1では、モ―タサイクル 1 0 0の車体速度 Vが小さい場合に、モ―タサイクル 1 0 0の 車体速度 Vが大きい場合と比較して、基準倒れ角 Θ Ι_ t hが小さくなるように設定される。そのため モ— タサイクル 1 0 0が市街地等を走行する状態において、対象 認識することの確実性を確保することが可 能となる。

【 0 0 6 1 J 以上、実施の形態 1及び実施の形態 2について説明したが、本発明は各実施の形 の説明に限定 されない。例えば、各実施の形態の全て又は 一部が組み合わされてもよい。 【符号の説明】

【 0 0 6 2 J

1 前方認識システム、 1 1 前輪回転速度センサ、 1 2 後輪回転速度センサ、 1 3 慣性計 測装置、 2 0 前方環境検出装置、 2 1 第 1のセンシング系、 2 2 第 2のセンシング系、 3 1 送信器、 3 2 受信器、 5 0 処理ユニット、 5 1 取得部、 5 2 認識部、 5 3 制御部、 1 0 0 モ―タサイクル、 A ( A 1、 A 2 ) 検出範囲、 θ (Θ 1、Θ 2 ) 検出角度範囲、 D ( D 1、 D 2 ) 検出距離範囲、 Θ Ι_ 倒れ角、 S L t h 基準倒れ角、 V 車体速度、 V t h 基準車体 速度、 P 先行車、 W 車幅方向、 H 車高方向。