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Patent Searching and Data


Title:
PRODUCTION METHOD AND PRODUCTION DEVICE OF ROLL CAKE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/099752
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a method and a device for producing a roll cake in a beautiful scroll figure free from unrolling and twisting. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The roll cake production device comprises a rolling section (40) for rolling up a baked cake sheet into a tube shape, and a cooling section (80) for cooling a rolled up roll cake, wherein a roll cake is produced while an intermediate product of cake is fed automatically to respective sections sequentially. The rolling section (40) has a primary rolling section (50) performing primary rolling by rotating the cake sheet in a circular forming recess, and a secondary rolling section (70) for shaping the primarily rolled cake while reducing its diameter. The cooling section (80) has a conveyor for conveying the roll cake, and an unroll prevention net placed onto the upper surface of the conveyor while kept stationary. Since the rolling direction of the roll cake at the primary rolling section (50) is identical to the rolling/tightening direction of the roll cake at the cooling section (80), the roll cake can be conveyed without turning in the plane parallel with the rolling axis between the primary rolling section (50) and the cooling section (80).

Inventors:
MASUDA FUMIHIKO (JP)
KOMURO OSAMU (JP)
OZASA YUJI (JP)
TOKORO MASAYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052029
Publication Date:
August 21, 2008
Filing Date:
February 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MASDAC CO LTD (JP)
MASUDA FUMIHIKO (JP)
KOMURO OSAMU (JP)
OZASA YUJI (JP)
TOKORO MASAYUKI (JP)
International Classes:
A23G3/00; A21C15/00; A23G3/02; A23G3/06; A23G3/34
Domestic Patent References:
WO2005065462A12005-07-21
Foreign References:
JPS61280234A1986-12-10
JP2890173B21999-05-10
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Atsushi (1-20-10-203 Takadanobaba,Shinjuku-k, Tokyo 75, JP)
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Claims:
 菓子生地を所定のシート形状に摺り込む工程、
 摺り込まれた生地であるドウを焼成する工程、
 ドウの焼成された焼成菓子シートをロール状に巻く工程、
 ロール状に巻かれたロール菓子を冷却する工程、
を含むロール菓子の製造方法であって、
 前記ロール状に巻く工程において、
 成形ガイドの円形成形凹部に前記菓子シートを送り込むとともに同凹部中で該菓子シートを回転させることにより一次巻きを行い、
 この一次巻きしたロール菓子を、先に行くほど間隔が狭くなっている上下走行帯通路を通して縮径させつつ整形することにより二次巻きを行い、
 前記ロール菓子を冷却する工程において、巻き戻り防止ネットと冷却コンベアの間を通しながらロール菓子を送ることを特徴とするロール菓子の製造方法。
 前記一次巻きの巻き方向を、前記冷却工程でロール菓子を送る際の巻き締まり方向とし、
 前記一次巻き工程と冷却工程との間で、ロール菓子を巻き軸平行面内で旋回させずに送ることを特徴とする請求項1記載のロール菓子の製造方法。
 前記一次巻きにおいて、
 焼成菓子シートが、先端が上方に湾曲してロールの軸芯に向って内側に巻き込まれるようにロール状に巻かれることを特徴とする請求項1又は2記載のロール菓子の製造方法。
 前記一次巻きの手前において、前記焼成菓子シートを表裏反転させることを特徴とする請求項2又は3記載のロール菓子の製造方法。
 前記一次巻きの手前において、前記焼成菓子シートの後端部の2ヶ所以上を押して該シートを前記成形ガイドに送り込む方向とタイミングを整えることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のロール菓子の製造方法。
 一次巻き途中で、前記成形ガイドの一部を開き移動させることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のロール菓子の製造方法。
 前記一次巻き途中の焼成菓子シートに空気を吹き付けて冷却することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のロール菓子の製造方法。
 前記ロール巻き工程及び冷却工程において、前記焼成菓子シート及びロール菓子が、左右のサイドガイドに沿って送られることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のロール菓子の製造方法。
 菓子生地を所定のシート形状に摺り込む摺り込み部、
 摺り込まれた生地であるドウを焼成する焼成部、
 ドウの焼成された焼成菓子シートをロール状に巻くロール巻き部、
 ロール状に巻かれたロール菓子を冷却する冷却部、
を含み、菓子中間品を各部に順に自動的に送りながらロール菓子を製造する装置であって、
 前記ロール巻き部が、一次巻き部と、二次巻き部と、からなり、
 前記一次巻き部が、円形の成形凹部を構成する成形ガイド、及び、前記凹部に送り込まれた菓子シートを回転させて一次巻きを行う巻きローラ、を有し、
 前記二次巻き部が、搬送方向に走行する下走行帯、及び、搬送方向と逆の方向に走行する、先に行くほど間隔が狭くなっている上走行帯、を有し、
 前記冷却部が、ロール菓子を送る送りコンベア、及び、該送りコンベアの上面に非走行状態で被さる巻き戻り防止ネット、を有することを特徴とするロール菓子製造装置。
 前記一次巻き部におけるロール菓子の巻き方向が前記冷却部における巻き締まり方向と同じであり、
 一次巻きされたロール菓子を、巻き軸平行面内で旋回させずに前記冷却部に送ることを特徴とする請求項9記載のロール菓子製造装置。
 前記前成形ガイドが、円形の成形凹部を構成する前成形ガイドと後成形ガイドとからなり、
 該前成形ガイドが、焼成菓子シートの先端を上方に曲げるように湾曲する前凹部を有することを特徴とする請求項9又は10記載のロール菓子製造装置。
 前記一次巻き部の手前に、焼成菓子シートを表裏反転する装置を備えることを特徴とする請求項10記載のロール菓子製造装置。
 前記一次巻き部の手前に、
 菓子シートの後端を押して、送りコンベアより早い速度で前記成形ガイドに送り込む、2ヶ所以上のツメ部材及びその走行手段が設けられていることを特徴とする請求項9~12のいずれか1項に記載のロール菓子製造装置。
 前記成形ガイドの手前直近に、焼成菓子シートを挟み込んで前記成形ガイドに送り込む上下の送り込みローラが備えられていることを特徴とする請求項9~13のいずれか1項に記載のロール菓子製造装置。
 前記成形ガイドの成形凹部の中心に向ってエアを吹き付けるノズルを備えることを特徴とする請求項9~14のいずれか1項に記載のロール菓子製造装置。
 前記前成形ガイドの一部は、一次巻き途中で開き移動することを特徴とする請求項9~15のいずれか1項に記載のロール菓子製造装置。
 前記ロール巻き部及び冷却部に、前記焼成菓子シート及びロール菓子の左右をガイドするサイドガイドが備えられていることを特徴とする請求項9~16のいずれか1項に記載のロール菓子製造装置。
Description:
ロール菓子の製造方法及び製造 置

 本発明は、焼成したシート状の菓子生地 中空のロール状に巻いたロール菓子を製造 る装置及び方法に関する。特には、巻き戻 やロールのねじれがない巻き姿の美しいロ ル菓子を製造する装置及び方法に関する。

 焼成したシート状の菓子生地を中空のロ ル状に巻いた菓子としては、例えば、ラン ードシャ生地(卵、砂糖等の糖類、バター等 の油脂、小麦粉等からなる)を焼成してロー 状に巻いた菓子がよく知られている。

 ラングードシャ生地は、焼成してから硬 するまでの時間が4秒程度と非常に短く、ま た、硬化した後の生地が脆くて壊れやすい性 質をもつ。このようなラングードシャ生地を ロール状に整形する方法としては、例えば、 焼成後の生地を芯軸に巻き付けて硬化させた 後、芯軸を引き抜くという方法がある(例え 、特許文献1参照)。しかし、この方法では、 ロール菓子の外径が一定でなかったり、芯軸 を引き抜く作業が面倒で装置が複雑化する。

 そこで、芯軸を使用せずに、円形の巻き みガイド内に焼成後の生地を送り込み、同 イド内で生地を回転させてロール状に整形 る方法が提案されている(例えば、特許文献 2参照)。この方法は、装置が比較的簡単であ とともに、生地に力をかけないので、ラン ードシャ生地のさくさくとした優れた食感 活かされる。ただし、整形の形状精度向上 冷却時の巻き戻り防止に改良の余地がある さらに、巻姿勢のねじれ防止などの改善に 余地がある。

特許第2890173号

特開昭61-280234

 本発明は上記の問題点に鑑みてなされた のであって、ロールの巻き戻りやねじれの い、巻き姿の美しいロール菓子を製造する 法及び装置を提供することを目的とする。

 本発明のロール菓子製造方法は、 菓子 地を所定のシート形状に摺り込む工程、 摺 り込まれた生地であるドウを焼成する工程、  ドウの焼成された焼成菓子シートをロール に巻く工程、 ロール状に巻かれたロール 子を冷却する工程、を含むロール菓子の製 方法であって、 前記ロール状に巻く工程に おいて、 成形ガイドの円形成形凹部に前記 子シートを送り込むとともに同凹部中で該 子シートを回転させることにより一次巻き 行い、 この一次巻きしたロール菓子を、 に行くほど間隔が狭くなっている上下走行 通路を通して縮径させつつ整形することに り二次巻きを行い、 前記ロール菓子を冷却 する工程において、巻き戻り防止ネットと冷 却コンベアの間を通しながらロール菓子を送 ることを特徴とする。

 本発明によれば、整形芯を用いずに菓子 ートを一次巻きした後に、一次巻きしたロ ル菓子を縮径させつつ整形する二次巻きを うので、形状・寸法が正確なロール菓子を 造できる。

 なお、菓子生地には、例えば、ラングー シャ生地並びにその応用生地を含む。

 本発明においては、 前記一次巻きの巻 方向を、前記冷却工程でロール菓子を送る の巻き締まり方向とし、 前記一次巻き工程 と冷却工程との間で、ロール菓子を巻き軸平 行面内で旋回させずに送ることとする。

 冷却工程においては、巻き戻り防止ネッ と冷却コンベアの間にロール菓子を通しな ら、巻き戻り(ほぐれ)やロール菓子端部の 損を防止しつつ同菓子を冷却する。巻き戻 防止ネットは、一般には、適当な重さと通 性を有するネットであり、冷却コンベアの 面に走行しない状態で被さるように設けら る。ロール菓子が冷却コンベアで搬送方向 搬送される際、ロール菓子はネットにより き締まり方向の力を受け、巻き戻りが防止 れる。この冷却工程における、ロール菓子 状態の詳細については、図8を参照しつつ後 する。

 上記の場合の逆に、ロール菓子の巻き方 が冷却工程での巻き緩み方向となる場合は ロール菓子を搬送平面内で180°旋回させて 後を逆として、巻き方向を巻き締まり方向 合わせてから、冷却コンベアに搬送する必 がある。そのためには、ロール菓子を旋回 せるための装置が必要になり、装置全体が 型化・複雑化する。

 そこで、一次巻き(二次巻きも含む)の巻 方向を巻き締まり方向とすることにより、 置構成を簡易にすることができる。さらに 旋回などの製造工程が増えると、ロール菓 に余分な力が加えられて破損の原因となる それがあるが、そのような問題を排除でき 。さらに、装置もコンパクトになり、設置 ペースも小さく、操作やメンテナンスもや やすくなるなどの利点もある。

 本発明においては、 前記一次巻きにお て、 焼成菓子シートが、先端が上方に湾曲 してロールの軸芯に向って内側に巻き込まれ るようにロール状に巻かれることとすれば、 ロール菓子の巻き方向を冷却工程における巻 き締まり方向と同じにすることができる。

 本発明においては、 前記一次巻きの手 において、前記焼成菓子シートを表裏反転 せることが好ましい。

 焼成後の菓子シートは、バンドオーブン 焼板に接していない面(表面という)の周囲 焼き色が付き、おいしそうな外観を呈する 一方、バンドオーブンの焼板と接する面は 表面がやや粗くなり仕上がりの風格が落ち 。一次巻きで菓子シートを上向きに巻くと 搬送された焼成菓子シートの下側の面が、 ール菓子の外側の面となる。そこで、焼成 子シートのおいしそうな焼き色が付いた表 がロール菓子の外面となるように、焼成後 菓子シートを表裏反転して焼成時の菓子シ トの上面を下側にした後に、ロール巻きす ことが好ましい。

 本発明においては、 前記一次巻きの手 において、前記焼成菓子シートの後端部の2 所以上を押して該シートを前記成形ガイド 送り込む方向(姿勢)とタイミングを整える とが好ましい。

 焼成菓子シートの後端部を、同シートが 送される搬送コンベアよりも速い速度で押 。これにより、成形ガイドに一定の方向及 タイミングで焼成菓子シートを送り込むこ ができるので、一次巻きの際に巻き不良が 生しにくくなる。

 本発明においては、 一次巻き途中で、 記成形ガイドの一部を開き移動させること 好ましい。一次巻き途中に、ロール菓子は 形ガイドの円形成形凹部内で回転するが、 の際、成形ガイドの一部が開き移動するこ により、凹部とロール菓子との摩擦抵抗を なくできる。これにより菓子に余計な力が からないのでスムーズに巻くことができる

 本発明においては、 前記一次巻き途中 焼成菓子シートに空気を吹き付けて冷却す こととすれば、一次巻き中にロール菓子を 好に冷却でき、ロール菓子があまり巻き戻 しない状態で二次巻きに移行できる。

 本発明においては、 前記ロール巻き工 及び冷却工程において、前記焼成菓子シー 及びロール菓子が、左右のサイドガイドに って送られることとすれば、ロール菓子の きのねじれや搬送経路からの離脱を防止で る。

 本発明のロール菓子製造装置は、 菓子生 を所定のシート形状に摺り込む摺り込み部  摺り込まれた生地であるドウを焼成する焼 成部、 ドウの焼成された焼成菓子シートを ール状に巻くロール巻き部、 ロール状に かれたロール菓子を冷却する冷却部、を含 、菓子中間品を各部に順に自動的に送りな らロール菓子を製造する装置であって、
 前記ロール巻き部が、一次巻き部と、二次 き部と、からなり、 前記一次巻き部が、 形の成形凹部を構成する成形ガイド、及び 前記凹部に送り込まれた菓子シートを回転 せて一次巻きを行う巻きローラ、を有し、  前記二次巻き部が、搬送方向に走行する下走 行帯、及び、搬送方向と逆の方向に走行する 、先に行くほど間隔が狭くなっている上走行 帯、を有し、 前記冷却部が、ロール菓子を る送りコンベア、及び、該送りコンベアの 面に非走行状態で被さる巻き戻り防止ネッ 、を有することを特徴とする。

 本発明においては、 前記一次巻き部に けるロール菓子の巻き方向が前記冷却部に ける巻き締まり方向と同じであり、 一次巻 きされたロール菓子を、巻き軸平行面内で旋 回させずに前記冷却部に送ることとする。

 本発明においては、 前記前成形ガイド 、円形の成形凹部を構成する前成形ガイド 後成形ガイドとからなり、 該前成形ガイド が、焼成菓子シートの先端を上方に曲げるよ うに湾曲する前凹部を有することが好ましい 。

 本発明においては、 一次巻き部の手前 、焼成菓子シートを表裏反転する装置を備 ることが好ましい。

 本発明においては、 前記一次巻き部の 前に、 菓子シートの後端を押して、送りコ ンベアより早い速度で前記成形ガイドに送り 込む、2ヶ所以上のツメ部材及びその走行手 が設けられていることが好ましい。

 本発明においては、 前記成形ガイドの 前直近に、焼成菓子シートを挟み込んで前 成形ガイドに送り込む上下の送り込みロー が備えられていることが好ましい。

 単なるコンベアでは、コンベア上で菓子 ートが滑るなどして、成形ガイドへの送り み力が不足する場合もある。そこで、スリ プしないように菓子シートを上下ロールで み込んで送ることにより、成形ガイドへ十 な力で送り込むことができる。

 本発明においては、 前記成形ガイドの成 凹部の中心に向ってエアを吹き付けるノズ を備えることが好ましい。
 さらに、 前記前成形ガイドの一部は、一 巻き途中で開き移動することが好ましい。
 さらには、 前記ロール巻き部及び冷却部 、前記焼成菓子シート及びロール菓子の左 をガイドするサイドガイドが備えられてい ことが好ましい。

 以上の説明から明らかなように、本発明 よれば、巻き姿が美しく、生地の風味を活 したロール菓子を製造する方法を提供でき 。また、ロールのねじれや巻き戻り、菓子 破損などの不良の発生を少なくできるよう 様々な工夫を施したロール菓子の製造装置 提供できる。

発明を実施するための形態

 以下、本発明の実施の形態について、図面 参照しながら詳細に説明する。
 まず、本発明のロール菓子製造装置で製造 れる菓子の構造を説明する。
 図9は、本発明のロール菓子製造装置で製造 されるロール菓子の構造の一例を示す図であ り、図9(A)は斜視図、図9(B)は断面図、図9(C)は 菓子生地の平面図である。
 図9(A)、(B)に示すロール菓子Rは、図9(C)に示 シート状のラングードシャ菓子シート100か 作成される。菓子シート100は、図9(C)に示す ように略半円形状であり、略直線状の直線縁 100aと、略円弧状の湾曲縁100bとを有する。寸 は、一例で、長さが80mm、幅が125mm、厚さは2 mmである。この菓子シート100を、直線縁100aが 内側になるように長さ方向に巻いていくと、 図9(A)、(B)で示すようなロール菓子Rが得られ 。図9(B)に示すように、完成品のロール菓子 Rにおいては、シート100の巻き数は2巻き強で る。この例では、おいしそうな焼き色が付 た焼成時の上面(表面)が、ロール菓子Rの外 となっている。なお、完成品のロール菓子R の長さは約125mm、径は約16mmである。

 次に、本発明のロール菓子製造装置の全体 構成を説明する。
 図1は、本発明の実施の形態に係るロール菓 子製造装置の全体を説明する側面図である。
 ロール菓子製造装置1は、菓子生地を所定の シート形状に摺り込む摺り込み部10、摺り込 れた生地であるドウを焼成する焼成部20、 ウの焼成された焼成菓子シートをロール状 巻くロール巻き部40、ロール状に巻かれたロ ール菓子を冷却する冷却部80などから構成さ る。各部は、搬送方向に沿って、上流側(図 の左側)から下流側(図の右側)へ向けて順に配 置されている。

 摺り込み部10では、所定の配合で調合され ラングードシャ生地を、図9(C)で示すような 状のシート(ドウ)に摺り込む。この際、ド 100を、湾曲縁100bが搬送方向の先側になるよ にする。
 摺り込まれたドウ100は、焼成部20に搬送さ 、同部においてバンドオーブン21で焼成され る。バンドオーブン21では、ドウ100の同オー ン21の焼板に接していない面の周囲に焼き が付く。
 なお、ナッツなどのトッピングされたロー 菓子を製造する際には、摺り込み部10の後 、トッピング装置11を設けることもできる。

 バンドオーブン21で焼成された菓子シート( 成シート)100は、移行部30を経てロール巻き 40に移される。
 図2は、移行部の構成を説明する側面図であ る。
 移行部30は、バンドオーブン21の焼板の表面 から焼成シート100を剥ぎ取るスクレーパ31と 焼成シート100をロール巻き部40に搬送する 送コンベア32と、焼成シート100をスクレーパ 31から持ち上げて搬送コンベア32に移す挟み ーム33と、搬送コンベア32の先に配置されて 焼成シート100を表裏反転させる反転装置34 、を有する。反転装置34の左右側には、サイ ドガイド35が設けられている。

 焼成シート100は、スクレーパ31でバンドオ ブン21の焼板の表面から剥ぎ取ら
れる。そして、搬送方向先端部が、挟みアー ム33で挟まれて、スクレーパ31から搬送コン ア32に移される。その後、反転装置34で表裏 び前後が反転されて、ロール巻き部40に移 れる。つまり、ロール巻き部40に送られる焼 成シート100は、バンドオーブン21の焼板に接 ていた面が上側になる(おいしそうな焼き色 が付いた面が下側になる)とともに、直線縁10 0a(図9(C)参照)が先側になる。

 次に、ロール巻き部40について詳細に説明 る。
 ロール巻き部40は、焼成シート100を丸める 次巻き部50と、一次巻きした焼成シート100を 縮径させつつ整形する二次巻き部60とからな 。

 まず、一次巻き部50を説明する。
 図3は、一次巻き部の構造を説明する側面図 である。
 一次巻き部50は、焼成シート100を送る搬送 ンベア51と、略半円形の成形凹部55を有する 成形ガイド53及び後成形ガイド54と、両成形 ガイド53、54で構成される円形の成形凹部55に 送り込まれた焼成シートを回転させる巻きロ ーラ56と、焼成シートを成形凹部55に送り込 ツメ部材付きコンベア57及び上下ピンチロー ラ61、62と、一次巻き中の焼成シートに空気 吹き付けるノズル63などを備える。搬送コン ベア51の左右両側には、サイドガイド65が設 られている。

 搬送コンベア51は、表裏及び前後が反転 れた焼成シート100を、水平な搬送経路に沿 て搬送する。同コンベア51はロープコンベア であり、この例では、製品一列に対し6本の 環走行するエンドレスロープで構成されて る。

 搬送経路の下流には、前後の成形ガイド5 3、54が配置されている。各成形ガイドは板状 で、搬送コンベア51のロープの間に、搬送方 と直交する方向に7本(長さ125mmのロール菓子 1本当り)配置されている。前成形ガイド53は 送方向前方に配置されており、側面形状が 半円形の前凹部53aを有する。後成形ガイド54 は搬送方向後方に配置されており、側面形状 が略半円形の後凹部54bを有する。前後の凹部 53a、53bの曲率は等しく、両凹部により、側面 形状が円形の成形凹部55が形成される。前成 ガイド53は、搬送コンベア51のロープの間か ら搬送経路に突き出した位置と、搬送経路か ら退避した位置との間を移動可能である。

 巻きローラ56は、成形ガイド53、54で形成 れる円形の成形凹部55の上方かつやや前方 配置されて、成形凹部55内に送り込まれる焼 成シートの外側の面に接する。同ローラ56の 面には、円周方向に延びる複数の凹部が形 されており、これらの凹部内に成形ガイド5 3、54が収容される。この巻きローラ56は、こ 図では、時計方向に回転し、焼成シートを この図では、反時計方向に回転させる。巻 ローラ56は、成形凹部55内の焼成シートの外 側の面に接する下位置と、同面から離れる上 位置との間を移動可能である。

 上下ピンチローラ61、62は、成形ガイド53 54の直前に配置されており、搬送経路を送 れてきた焼成シートを挟んで成形凹部55に送 り込む。上下ピンチローラ61、62は、それぞ 駆動されている。

 ツメ部材付きコンベア57は、搬送経路の 方の下ピンチローラ62の手前に配置されてい る。同コンベア(ツメ走行手段)57は、循環走 する2本のチェーンコンベアであり、対角上 2ヶ所に、外方向に延びるツメ部材58が固定 れている。各チェーンコンベアのツメ部材5 8は、チェーン要素57xから直交する方向に延 出るように設けられており、搬送方向と直 する方向に並んでいる。コンベア57が循環す ると、このツメ部材58は、搬送コンベア51の ープの間から搬送経路に突き出て同経路を 送方向に移動する。ツメ部材付きコンベア57 の走行速度は、搬送コンベア51の走行速度よ も速く設定されている(例えば200%~250%速い) つまり、搬送コンベア51上に搬送された焼成 シートは、後端部の2ヶ所でツメ部材58で押さ れて、上下ピンチローラ61、62間へ搬送され 。

 ノズル63は、巻きローラ56の前方に配置さ れており、成形凹部55の中心に向って空気を き付ける。

 次に、一次巻き方法について説明する。
 図4、5は一次巻きを模式的に説明する図で る。
 一次巻きの初期段階では、図4(A)に示すよう に、前成形ガイド53は上位置、巻きローラ56 下位置で待機している。表裏及び前後が反 された焼成シート100は、搬送コンベア51上を 、前成形ガイド53に向けて送られてくる。こ とき、焼成シート100は、前述のように、お しそうな焼き色が付いた面が下側、直線縁1 00a(図9(C)参照)が先側となっている。その後、 図4(A)に示すように、焼成シート100の後端の 曲縁100bがツメ付きコンベア57のツメ部材58で 押され、焼成シート100の先端の直線縁100aが 下ピンチローラ61、62間に達する。この際、 成シート100の左右両側はサイドガイド65(図3 参照)に案内されつつツメ部材58で押されるの で、焼成シート100はねじれずに搬送される。 また、焼成シート100を、搬送コンベア51でな ツメ部材58で強制的に押して移動させるこ により、上下ピンチローラ61、62間に達する きの焼成シート100の方向(姿勢)やタイミン を合わせることができる。つまり、焼成シ ト100は、斜めにならずに、一定のタイミン で上下ピンチローラ61、62間に送り込まれる

 その後、図4(B)に示すように、焼成シート 100は、上下ピンチローラ61、62に挟まれて前 に送り出され、先端の直線縁100aが前成形ガ ド53の凹部53aに沿って上方に湾曲し始める ピンチローラ61、62により焼成シート100がさ に送り出されると、焼成シート100の先端の 線縁100aは前成形ガイド53の凹部53aを経て後 形ガイド54の凹部54aに達し、焼成シート100 ロール状に巻かれていく。この間、巻きロ ラ56が図の時計方向に回転して、成形凹部55 上方で、焼成シート100の外側の面を搬送方 と逆方向に回転させる。焼成シート100はま 硬化していないので、成形凹部55内で、図 反時計方向に回転しながらロール状に巻か 始める。

 そして、図5(A)に示すように、焼成シート 100が約一周巻かれた後、前成形ガイド53が下 へ開く。前成形ガイド53が開いた後も、焼 シート100は巻きローラ56と後成形ガイド54で 持されて回転し続ける。このように、前成 ガイド53を巻き作業の途中で開くことによ 、焼成シート100にかかる摩擦が減り、同シ トに余計な力をかけないので、安定して巻 ことができる。

 さらに、この一次巻き中、ノズル63から 気が焼成シート100の外面に向って吹き付け れ、同シート100を空冷する。これにより、 成シート100を硬化させ、二次巻き部に焼成 ート100を巻き戻りの少ない状態で移行でき 。

 巻きローラ56が所定時間回転した後、図5( B)に示すように、巻きローラ56が上方に開き ロール状に巻かれた焼成シート(ロール菓子R )が搬送コンベア51により二次巻き部70に搬出 れる。なお、図3に示すように、搬送経路の 、成形ガイド53、54から搬送コンベア61の下流 端までの間にもサイドガイド65(図3参照)が設 られているので、ロール菓子Rは捻れずに二 次巻き部70に送られる。

 この一次巻きによって、図5(B)に示すよう に、巻き方向が反時計方向のロール菓子Rが られる。この一次巻きの径は、約22~23mmであ 、焼成シート100の巻き数は1巻き強である。

 次に、二次巻き部70及び冷却部80を説明する 。
 図6は、二次巻き部及び冷却部の構造を説明 する側面図である。
 図7は、二次巻き部を拡大した側面図である 。
 二次巻き部70は、搬送方向に走行する下走 帯71と、搬送方向と逆の方向に走行する上走 行帯72を有する。下走行帯71の上面は水平で り、ロール菓子Rの搬送経路となる。この搬 経路は、図6の左端に示すように、一次巻き 部50の搬送コンベア51の搬送経路よりも低い 置にある。一次巻き部50の搬送コンベア51で 送されたロール菓子Rは、同コンベア51の下 端で、下走行帯71上に落下する。この際ロ ル菓子Rの破損や下走行帯71上での滞留を防 ために、一次巻き部50の搬送コンベア51の下 端と二次巻き部70の下走行帯71の上流端とは 、搬送方向及び高さ方向においてできるだけ 接近させておく。

 上走行帯72は、下走行帯71の上面に対向す るように配置されている。図7に示すように 同走行帯72は、先に行くほど高さが低くなっ ており、両者の間は、上流が広く下流に向っ て徐々に狭くなっている。一例として、入口 のスキマd1は18mm、出口のスキマd2は16mmである 。また、上走行帯72は、下走行帯71と逆方向 走行している。上走行帯72の走行速度は、下 走行帯71の走行速度よりも遅く、例えば、下 行帯71の走行速度の70%程度の速度である。 走行帯72は、図6に示すように、シリンダ74で 昇降可能なフレーム73に固定されている。ま 、上下走行帯71、72の左右両側にはサイドガ イド76が設けられている。

 図7に示すように、走行帯71、72間に搬送さ たロール菓子Rは、下走行帯71に乗って搬送 向に搬送されるが、その上面は、搬送方向 逆方向に走行する上走行帯72に接して搬送方 向と逆方向に力を受けて回転する。そして、 この方向はロール菓子Rの巻き方向(ロール菓 の巻き始め(先端部)がロールの軸芯に向う 向)Cと同じであるので、ロール菓子Rは巻き らず、回転しながらロール状に整形される 上下走行帯71、72間のスキマは、入口から出 に向って徐々に狭くなっているので、ロー 菓子Rが徐々に縮径される。つまり、一次巻 き後のロール菓子Rが縮径されながらロール に整形されていく。例えば、巻き数が1巻き の、一次巻き後のロール菓子Rは、上下走行 帯72、71間を進むほど巻きの重なりが深くな 、上下走行帯72、71間の出口付近で、巻き数 2巻き強となるとともに、径は約16mmに縮径 れる。
 なお、上下走行帯72、71の速度は、例えば、 下走行帯71が20~25m/sec、上走行帯72が14~17m/secで ある。

 ロール巻きにおいては、最初から製品寸 の径に巻いていくと、焼成シートに負荷が かって巻きミスが発生する場合がある。そ で、この例のように、一次巻きにおいて比 的大径のロールを形成した後で縮径してい ことにより、焼成シートに大きく負荷をか ずに、製品寸法の径に整形できる。こうし 二次巻きされたロール菓子Rは、次に、冷却 部80に送られる。

 次に、冷却部80を説明する。
 図6に示すように、冷却部80は、二次巻き部 下走行帯71の延長部である送りコンベア71と 、同コンベア71の上面に非走行状態で被さる き戻り防止ネット81と、から構成される。 き戻り防止ネット81は、例えば、適当な重さ と通気性を有するチェーンネットが好ましい 。これは、巻き戻り防止ネット81がロール菓 Rの外側の面のできるだけ広い面で同菓子R 押え付け、かつ、ロール菓子Rを十分に空冷 るためである。
送りコンベア71の両側には、二次巻き部70か 延長したサイドガイド76が設けられている。

 冷却部80におけるロール菓子Rの動きについ 説明する。
 図8は、冷却部におけるロール菓子の動きを 模式的に説明する図である。
 ロール菓子Rは、図8(A)において、巻き方向C 反時計方向の状態で冷却部80に送られる。 却部80では、ロール菓子Rは、図8(A)に示すよ に、巻き戻り防止ネット81と冷却コンベア71 の間で搬送されながら冷却される。この際、 ロール菓子Rは、ネット81により図の反時計方 向(矢印B)に回転しながら搬送方向Aに搬送さ る。この回転方向Bは、ロール菓子Rの巻き方 向Cと同じであるため、ロール菓子Rが巻き締 られる。また、ロール菓子端部(巻き終わり 縁100b)が回転方向Bの後ろ(下手)になるため、 端部がネット81や冷却コンベア71に引っ掛か って破損することがない。

 一方、ロール菓子Rが、図8(B)に示すよう 、巻き方向Cが時計方向の状態で冷却部80に られた場合にも、同菓子Rは、ネット81によ 図の反時計方向(矢印B)に回転しながら搬送 向Aに搬送される。この回転方向Bは、ロール 菓子Rの巻き方向Cと逆の方向であり、このよ な方向の力がかかると、ロール菓子Rが巻き 戻りするおそれがある。

 そこで、このような場合は、いったん整 したロール菓子Rを平面内で180°旋回させて 後を逆とし(図8(A)の姿勢とし)、巻き方向Cを 、回転方向Bに合わせた後に、冷却部80に送る 必要がある。このため、ロール菓子Rを旋回 せるための装置が必要になり、装置全体が 型化・複雑化するという問題がある。さら 、製造工程を増やすと、ロール菓子に余分 力が加えられて破損の原因となるおそれが る。

 本発明では、一次巻き時後のロール菓子R の巻き方向Cを、冷却部80の巻き締まり方向と 同じとしたので、上述のような旋回装置が不 要であり、装置全体の小型化が可能であると ともに、破損や風味劣化の少ない菓子を製造 できる。

 なお、必要に応じて、冷却部80の冷却コ ベア71と巻き戻り防止ネット81を、搬送方向 複数個並べて設けることもできる。

本発明の実施の形態に係るロール菓子 造装置の全体を説明する側面図である。 移行部の構成を説明する側面図である 一次巻き部の構造を説明する側面図で る。 一次巻きを模式的に説明する図である 一次巻きを模式的に説明する図である 二次巻き部及び冷却部の構造を説明す 側面図である。 二次巻き部を拡大した側面図である。 冷却部におけるロール菓子の動きを模 的に説明する図である。 本発明のロール菓子製造装置で製造さ るロール菓子の構造の一例を示す図であり 図9(A)は斜視図、図9(B)は断面図、図9(C)は菓 生地の平面図である。

符号の説明

  1 ロール菓子製造装置
 10 摺り込み部          11 トッピング 装置
 20 焼成部            21 バンドオー ン
 30 移行部            31 スクレーパ
 32 搬送コンベア         33 挟みアー
 34 反転装置           35 サイドガイ
 40 ロール巻き部
 50 一次巻き部          51 搬送コンベ ア
 53 前成形ガイド         54 後成形ガ ド
 55 成形凹部           56 巻きローラ
 57 ツメ部材付きコンベア     58 ツメ部
 61 上ピンチローラ        62 下ピンチ ーラ
 63 ノズル            65 サイドガイ
 70 二次巻き部          71 下走行帯
 72 上走行帯           73 フレーム
 74 シリンダ           76 サイドガイ
 80 冷却部            81 チェーンネ ト
100 菓子(焼成)シート