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Patent Searching and Data


Title:
PROPELLER AIRCRAFT, PROPELLER APPARATUS, POSTURE CONTROLLER, PROPELLING FORCE AMPLIFIER, AND FLIGHT EQUIPMENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096048
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a system which utilizes interaction between an airflow and a stabilizer disposed in the airflow and along the flowing direction of the airflow to secure the stability of an apparatus or an air frame integrated with the stabilizer or the stabilizer itself by the effect of the interaction. The interaction is that applying the airflow to the stabilizer at some angle changes the direction of the airflow, and the reaction of this applies force according to the reaction to the stabilizer. The stabilizer or the apparatus or the air frame integrated with the stabilizer receive the action of the force to secure stability by the effect of the action.

Inventors:
KAWAGUCHI HIROSHI (JP)
Application Number:
JP2008/059529
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
May 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KAWAGUCHI YASUKO (JP)
KAWAGUCHI SYUICHI (JP)
KAWAGUCHI MEGUMI (JP)
KAWAGUCHI SACHIKO (JP)
KAWAGUCHI HIROSHI (JP)
International Classes:
B64C29/00
Foreign References:
JPH06293296A1994-10-21
JPH11217099A1999-08-10
US5419514A1995-05-30
US5746390A1998-05-05
Attorney, Agent or Firm:
YOSHITAKE, Hidetoshi et al. (Sumitomo-seimei OBP Plaza Bldg.4-70, Shiromi 1-chome,Chuo-k, Osaka-shi Osaka 01, JP)
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Claims:
 放射状に組まれた複数の垂直主翼を備え、
 プロペラの直径をr 0 としたときに、前記プロペラが周囲の空気から受けるモーメントの2πr 0 倍のモーメントが、プロペラ後流により前記複数の垂直主翼に掛かるように、前記垂直主翼の形状が形成されることを特徴とするプロペラ機。
 前記機体は、放射状に組まれた複数の垂直主翼を備え、
 前記各垂直主翼は、プロペラ後流の拡がりと同じ広さに形成され、
 前記各垂直主翼の高さδlは、前記プロペラの直径をr 0 とし、前記垂直主翼の直径単位の枚数をmとすると、δl=2πr 0  /mを満たすように設定されることを特徴とする請求項1に記載のプロペラ機。
 放射状に組まれた複数枚の垂直仕切板を有する機体と、
 前記複数枚の垂直仕切板の上側に配置されたプロペラと、
を備え、
 前記プロペラの直径をr 0 としたときに、前記プロペラが周囲の空気から受けるモーメントの2πr 0 倍のモーメントが、プロペラ後流により前記複数の垂直仕切板に掛かるように、前記垂直仕切板の形状が形成されることを特徴とするプロペラ装置。
 前記各垂直仕切板は、プロペラ後流の拡がりと同じ広さに形成され、
 前記各垂直主翼の高さδlは、前記プロペラの直径をr 0 とし、前記垂直仕切板の直径単位の枚数をmとすると、δl=2πr 0  /mを満たすように設定されることを特徴とする請求項3に記載のプロペラ装置。
 前記機体は、前記複数枚の垂直仕切板の周囲に被された筒状体を更に有することを特徴とする請求項3または4に記載のプロペラ装置。
 前記機体は、n(n:2以上の整数)層に分割構成され、それら各層はそれぞれ、放射状に組まれた複数枚の垂直仕切板を備え、
 i番目の前記層の高さおよび垂直仕切板の直径単位の枚数をそれぞれδl i およびm i とすると、前記各層の高さδl 1 ,δl 2 ,,…,δl n および垂直仕切板の直径単位の枚数m 1 ,m 2 ,,…,m n は、δl 1 m 1 +δl 2 m 2 +…+δl n m n ≒2πr 0 を満たすように設定されることを特徴とする請求項3に記載のプロペラ装置。
 前記各層はそれぞれ、前記複数枚の垂直仕切板の周囲に被された筒状体を更に備えることを特徴とする請求項6に記載のプロペラ装置。
 放射状安定翼または筒状安定翼を備えることを特徴とする姿勢制御装置。
 筒状安定翼と、
 前記筒状安定翼の中心軸線上に沿って同軸線状に配設された1つ以上の放射状安定翼と、
を備えることを特徴とする姿勢制御装置。
 前記筒状安定翼と、その内部に同軸線状に1つ以上の筒内筒状安定翼とを更に備えることを特徴とする請求項8または9に記載の姿勢制御装置。
 前記筒状安定翼または/および前記放射状安定翼の中心軸線上に配設され、前記中心軸線方向に風流を発生させる風流発生装置を更に備えることを特徴とする請求項8~10の何れかに記載の姿勢制御装置。
 前記放射状安定翼または/および前記筒状安定翼は、当該姿勢制御装置の重心と各安定翼の風圧中心点の総合風圧中心点との距離n GC および重心と外部風圧中心点Wとの距離n GW との関係が式19-(5)で表される様に配置されることを特徴とする請求項8~11の何れかに記載の姿勢制御装置。
 前記筒状安定翼の上端から下に前記筒状安定翼の長さの1/8以上の距離の位置に、前記筒状安定翼の中心軸線方向に風流を発生させる風流発生装置を配置したことを特徴とする請求項11または12に記載の姿勢制御装置。
 前記風流発生装置は、風流を発生させるプロペラと、プロペラ用駆動部とを備えることを特徴とする請求項11~13の何れかに記載の姿勢制御装置。
 前記筒状安定翼の下に補助安定翼を配置させたことを特徴とする請求項11~13の何れかに記載の姿勢制御装置。
 前記放射状安定翼が中心軸線対称に形成された場合において、
 前記プロペラの実効角度をβ T とし、i番目の前記放射状安定翼の安定翼の直径単位の枚数をm i とし、i番目の前記放射状安定翼の中心軸線方向の長さを前記プロペラの直径で割った値をn i とすると、式14-(1)が成立することを特徴とする請求項11~15の何れかに記載の姿勢制御装置。
 請求項11~16の何れかの姿勢制御装置のうちの同じものを2つ組み合わせた姿勢制御装置であって、
 それぞれその吸気側開口端を上側に向けると共にその排気側開口端を下側に向け、且つ互いの吸気側開口端を互いの対向方向に傾斜角度0°で傾斜させる様にして、互いに間隔空けて配置された前記2つの姿勢制御装置と、
 前記2つの姿勢制御装置を相互連結する連結部材と、
を備えることを特徴とする姿勢制御装置。
 請求項17に記載の姿勢制御装置の前記傾斜角度を0°よりも大きくした姿勢制御装置を2つ以上組み合わせた姿勢制御装置であって、それら2つ以上の姿勢制御装置を、平面視でそれらの中心軸において放射状に交差する様に相互連結をしたことを特徴とする姿勢制御装置。
 請求項17または請求項18に記載の姿勢制御装置であって、その重心Gとその総合後流風圧中心点Cとの距離n GC およびその重心Gとその外部風圧中心点Wとの距離n GW が式19-(5)を満たすことを特徴とする姿勢制御装置。
 請求項18に記載の姿勢制御装置であって、組み合わせる前記姿勢制御装置の数を4つ以上の偶数とし、且つその重心、その総合後流風圧中心点およびその外部風圧中心点を互いに一致させたことを特徴とする姿勢制御装置。
 前記筒状安定翼の外側に更に安定翼を備えることを特徴とする請求項8~20の何れかに記載の姿勢制御装置。
 請求項8~請求項16または請求項21の何れかに記載の姿勢制御装置のうち同じものを2つ以上組み合わせた姿勢制御装置であって、
 それらの中心軸を互いに平行にし、それらの吸気側を上側に向けると共にそれらの排気側を下側に向け、互いに間隔を空けて配置された前記2つ以上の姿勢制御装置と、
 前記2つ以上の姿勢制御装置を相互連結する連結部材と、
を備えることを特徴とする姿勢制御装置。
 請求項22に記載の姿勢制御装置であって、その総合重心G 0 と前記2つ以上の姿勢制御装置の各々の後流風圧中心点C i (i:前記2つ以上の姿勢制御装置の識別番号)との前記中心軸方向の距離n GCi 、およびその総合重心G 0 とその総合外部風圧中心点W 0 との前記中心軸方向の距離n GW との関係式が式21-(44)を満たすことを特徴とする姿勢制御装置。
 請求項22に記載の姿勢制御装置であって、その総合重心G 0 とその総合後流風圧中心点C 0 とを互いに一致させたことを特徴とする姿勢制御装置。
 請求項23または請求項24の何れかに記載の姿勢制御装置のうち同じものを2つ以上組み合わせたものを推進ユニットとして用いた推進力増幅装置であって、
 同軸円周上に沿って同じ回転方向に推進力を向ける様に略対称的に配置された前記2つ以上の姿勢制御装置と、
 前記2つ以上の姿勢制御装置を相互連結する連結部材と、
を備えることを特徴とする推進力増幅装置。 
 請求項25に記載の推進力増幅装置であって、
 前記2つ以上の姿勢制御装置はそれぞれ、その推進力作用点と前記同軸円周の中心とを結ぶ直線と、その中心軸とが直交する様に相互連結されることを特徴とする推進力増幅装置。
 請求項8~請求項20または請求項22の何れかに記載の姿勢制御装置を複数個を組み合わせた姿勢制御装置であって、その総合推進力作用点、その総合重心、その総合後流風圧中心点およびその総合外部風圧中心点がその中心軸上に配置することを特徴とする姿勢制御装置。
 請求項11~16の何れかの姿勢制御装置のうちの同じものを2つ組み合わせたものを推進ユニットとして用いた飛行装置であって、
 それぞれその吸気側開口端を上側に向けると共にその排気側開口端を下側に向け、且つ互いの吸気側開口端を互いの対向方向に傾斜角度0°で対向させる様にして、互いに間隔空けて配置された前記2つの姿勢制御装置と、
 前記2つの姿勢制御装置を相互連結する連結部材と、
を備えることを特徴とする飛行装置。
 請求項11~20の何れかに記載の姿勢制御装置を推進ユニットとして用いた飛行装置であって、
 前記筒状安定翼の外側に更に安定翼を備えることを特徴とする飛行装置。
 請求項11~請求項16または請求項21の何れかに記載の姿勢制御装置のうちの同じものを2つ以上組み合わせたものを推進ユニットとして用いた飛行装置であって、
 それらの中心軸を互いに平行にし、それらの吸気側を上側に向けると共にそれらの排気側を下側に向け、互いに間隔を空けて配置された前記2つ以上の姿勢制御装置と、
 前記2つ以上の姿勢制御装置を相互連結する連結部材と、
を備えることを特徴とする飛行装置。
 請求項30に記載の飛行装置であって、その総合重心G 0 と前記2つ以上の姿勢制御装置の各々の後流風圧中心点C i (i:前記2つ以上の姿勢制御装置の識別番号)との前記中心軸方向の距離n GCi 、およびその総合重心G 0 とその総合外部風圧中心点W 0 との前記中心軸方向の距離n GW との関係式が式21-(44)を満たすことを特徴とする飛行装置。
 請求項22に記載の姿勢制御装置を推進ユニットとして用いた飛行装置であって、その総合重心G 0 とその総合後流風圧中心点C 0 とを互いに一致させたことを特徴とする飛行装置。
 請求項8~請求項20または請求項22の何れかに記載の姿勢制御装置を複数個を組み合わせたものを推進ユニットとして用いた飛行装置であって、その総合推進力作用点、その総合重心、その総合後流風圧中心点およびその総合外部風圧中心点がその中心軸上に配置することを特徴とする飛行装置。
 請求項25または請求項26に記載の推進力増幅装置を風流発生装置として用いた請求項11~24の何れかに記載の姿勢制御装置。
 請求項34に記載の姿勢制御装置を推進ユニットとして用いた請求項28~33の何れかに記載の飛行装置。
 請求項28~33または請求項35の何れかに記載の飛行装置であって、
 外部風流風圧による総合重心まわりのモーメントを打ち消す様に補助翼を更に備えることを特徴とする飛行装置。
 請求項25または請求項26に記載の推進力増幅装置であって、
 前記各推進ユニットに、外部風流風圧による前記各推進ユニットの総合重心まわりのモーメントを打ち消す様に補助翼を更に備えることを特徴とする推進力増幅装置。
 請求項17,22~24,27の何れかに記載の姿勢制御装置であって、
 前記各推進ユニットは、それらの重心を中心にして同時に同方向に回動可能に備えられることを特徴とする姿勢制御装置。
 請求項28,30~33の何れかに記載の飛行装置であって、
 前記各推進ユニットは、それらの重心を中心にして同時に同方向に回動可能に備えられることを特徴とする飛行装置。
 請求項38に記載の姿勢制御装置であって、その総合重心Gとその総合後流風圧中心点Cとの距離n GC およびその総合重心Gとその外部風圧中心点Wとの距離n GW が式21-(56)を満たすことを特徴とする姿勢制御装置。
 請求項39に記載の飛行装置であって、その総合重心Gとその総合後流風圧中心点Cとの距離n GC およびその総合重心Gとその外部風圧中心点Wとの距離n GW が式21-(56)を満たすことを特徴とする飛行装置。
Description:
プロペラ機、プロペラ装置、姿 制御装置、推進力増幅装置および飛行装置

 本発明は、安定した垂直離着陸およびホ リングが可能なプロペラ機およびその技術 応用に関する。

 現在において垂直離着陸および空中で静 できる機体としては、ヘリコプターおよび れに類似した飛行機(例えばティルトロータ ー式の米軍機V-22)等が存在し、それ以外では 噴射口の方向を変えることのできる可変ノ ルを使用した米軍機F-35B等が存在する。こ らは全て垂直離着陸時および空中静止時(ホ リング時)には、相当高度な操縦技術が要求 され、その上、高度なセンサおよび高速コン ピュータによる制御が不可欠になっている。 このため、機体重量が増大し、製造コストも 非常に大きくなり、一般機への応用は殆どで きない状況である。

 今、この状況の中で、上記の様な問題を 決する方法が発見されれば、航空分野にお て飛躍的な発展が期待できる。

 尚、本発明の背景技術に関連する先行技 文献として特許文献1~8が既に公開されてい 。

実開平4-5199号公報

特開平6-293296号公報

特開2006-327219号公報

特開2007-118891号公報

特表2005-533700号公報

特表2007-521174号公報

特開平5-39092号公報

特開平7-232699号公報

 これまでに開発された上述の実用機等は 自ら発した風流により不安定さが増大する いう問題点があった。その上、回転翼(プロ ペラ)の回転振動による機体の揺れおよび横 による機体のふらつき等の他の不安定要素 加わり、垂直離着陸時およびホバリング時 機体の安定性の確保は、大変大きな問題と て今も残っている。

 また回転翼を使用する垂直離着陸機等は 転翼の回転による反トルク相殺の方法とし 、二重反転翼システム、テールローターシ テムおよびツインローターシステムを使用 てローターの反トルクを相殺しているが、 れらのシステムは構造が複雑になり、且つ 縦も大変難しいという問題点がある。

 空を飛んでいる物体が自らの姿勢を制御 る問題は、周りに自らを支える物が全く無 故に非常に難しい課題として、人類が空を び始めた時から人類の前に立ちはだかって た。

 同様に従来から大規模な空調設備あるい 空洞設備等に使用するプロペラ装置では、 台への設置に際してプロペラ回転の反作用 よる反トルクに対して静的安定性を確保す ための手段を確保するのに大きな負担が掛 るという課題があった。

 そこで、この発明の課題は、第1に、安定 した垂直離着陸あるいはホバリングが可能な プロペラ機を提供すること、第2に、静的安 性を確保するための負担を低減できるプロ ラ装置を提供すること、第3に、それらを応 して安定性に優れた姿勢制御装置を提供す ことにある。

 本発明の第1の態様のプロペラ機は、前記機 体は、放射状に組まれた複数の垂直主翼を備 え、前記プロペラの直径をr 0 としたときに、前記プロペラが周囲の空気か ら受けるモーメントの2πr 0 倍のモーメントが、プロペラ後流により前記 複数の垂直主翼に掛かるように、前記垂直主 翼の形状が形成されるものである。

 この態様によれば、プロペラが周囲の空 から受ける総モーメントと機体に掛かるプ ペラ後流による総モーメントとを等しくで 、これにより機体におけるプロペラ回転の 作用による反回転を止める事ができる。

 本発明の第2の態様のプロペラ機は、前記機 体は、放射状に組まれた複数の垂直主翼を備 え、前記各垂直主翼は、プロペラ後流の拡が りと同じ広さに形成され、前記各垂直主翼の 高さδl(δl=n B r 0 とする)は、前記プロペラの直径をr 0 とし、前記垂直主翼の直径単位の枚数をmと ると、δl=2πr 0  /mを満たすように設定されるものである。

 この態様によれば、垂直主翼の高さδlをδl= 2πr 0  /mを満たすように設定するだけで簡単に、 体におけるプロペラ回転の反作用による反 転を止める事ができる。

 本発明の第3の態様のプロペラ装置は、放射 状に組まれた複数枚の垂直仕切板を有する機 体と、前記複数枚の垂直仕切板の上側に配置 されたプロペラと、を備え、前記プロペラの 直径をr 0 としたときに、前記プロペラが周囲の空気か ら受けるモーメントの2πr 0 倍のモーメントが、プロペラ後流により前記 複数の垂直仕切板に掛かるように、前記垂直 仕切板の形状が形成されるものである。

 この態様によれば、プロペラが周囲の空気 ら受けるモーメントの2πr 0 倍のモーメントが、プロペラ後流により複数 の垂直仕切板に掛かるように、垂直仕切板の 形状が形成されるので、プロペラが周囲の空 気から受ける総モーメントと機体に掛かるプ ロペラ後流による総モーメントとを等しくで き、これにより機体におけるプロペラ回転の 反作用による反トルクを打ち消す事ができる 。よって、静的安定性を確保するための負担 を低減できる。

 本発明の第4の態様のプロペラ装置は、前記 各垂直仕切板は、プロペラ後流の拡がりと同 じ広さに形成され、前記各垂直主翼の高さδl は、前記プロペラの直径をr 0 とし、前記垂直仕切板の直径単位の枚数をm すると、δl=2πr 0  /mを満たすように設定されるものである。

 この態様によれば、垂直仕切板の高さδlを l=2πr 0  /mを満たすように設定するだけで簡単に、 体におけるプロペラ回転の反作用による反 ルクを打ち消す事ができる。

 本発明の第5の態様のプロペラ装置は、前 記機体は、前記複数枚の垂直仕切板の周囲に 被された筒状体を更に有するものである。

 この態様によれば、プロペラ後流をプロ ラの後方に集中させて噴出させることがで る。

 本発明の第6の態様のプロペラ装置は、前記 機体は、n(n:2以上の整数)層に分割構成され、 それら各層はそれぞれ、放射状に組まれた複 数枚の垂直仕切板を備え、i番目の前記層の さおよび垂直仕切板の直径単位の枚数をそ ぞれδl i およびm i とすると、前記各層の高さδl 1 ,δl 2 ,…,δl n および垂直仕切板の枚数m 1 ,m 2 ,,…,m n は、δl 1 m 1 +δl 2 m 2 +…+δl n m n ≒2πr 0 を満たすように設定されるものである。

 この態様によれば、機体が複数層に分割構 されるので、層を追加するだけで、簡単に 体の高さを調整できる。その際、各層の高 δl 1 ,δl 2 ,,…,δl n および垂直仕切板の直径単位の枚数m 1 ,m 2 ,,…,m n が、δl 1 m 1 +δl 2 m 2 +…+δl n m n ≒2πr 0 を満たすように設定されるので、機体におけ るプロペラ回転の反作用による反トルクを打 ち消す事ができる。

 本発明の第7の態様のプロペラ装置は、前 記各層はそれぞれ、前記複数枚の垂直仕切板 の周囲に被された筒状体を更に備えるもので ある。

 この態様によれば、プロペラ風をプロペ 後方に有効に射出させる事ができる。

 本発明の第8の態様の姿勢制御装置は、放 射状安定翼または筒状安定翼を備えるもので ある。

 この態様によれば、放射状安定翼または 状安定翼にその中心軸方向から高速度で風 進入する状況で、放射状安定翼または筒状 定翼がその径方向に揺れると、その中心軸 向からの風流が放射状安定翼または筒状安 翼の径方向の揺れに対する抵抗となり、当 姿勢制御装置(従ってこの姿勢制御装置を搭 載した飛行機)の安定性を飛躍的に向上でき 。

 本発明の第9の態様の姿勢制御装置は、筒 状安定翼と、前記筒状安定翼の中心軸線上に 沿って同軸線状に配設された1つ以上の放射 安定翼と、を備えるものである。

 この態様によれば、筒状安定翼により、 射状安定翼への風流が筒状安定翼の外側に がる事を防止できると共にその風流を一様 できるので、風流の中において当該姿勢制 装置の安定性を向上できる。従って、この 勢制御装置が配設された飛行機の飛行時の 定性を向上できる。

 本発明の第10の態様の姿勢制御装置は、 記筒状安定翼と、その内部に同軸線状に1つ 上の筒内筒状安定翼を更に備えるものであ 。

 この態様によれば、更に風流の中におい 当該姿勢制御装置の安定性を向上できる。

 本発明の第11の態様の姿勢制御装置は、 記筒状安定翼または/および前記放射状安定 の中心軸線上に配設され、前記中心軸線方 に風流を発生させる風流発生装置を更に備 るものである。

 この態様によれば、風流発生装置を備え ので当該姿勢制御装置を推進装置として利 でき、安定した飛行を行う事ができる。

 本発明の第12の態様の姿勢制御装置は、放 状安定翼または/および筒状安定翼は、当該 勢制御装置の重心と各安定翼の風圧中心点 総合風圧中心点との距離n GC および重心と外部風圧中心点Wとの距離n GW との関係が式19-(5)で表される様に配置される ものである。

 この態様によれば、当該姿勢制御装置を 定してホバリングさせる事ができる。

 本発明の第13の態様の姿勢制御装置は、 記筒状安定翼の上端から下に前記筒状安定 の長さの1/8以上の距離の位置に、前記筒状 定翼の中心軸線方向に風流を発生させる風 発生装置を配置したものである。

 この態様によれば、当該姿勢制御装置が 定してホバリングする重心位置を変化させ こと無く、放射状安定翼の位置を任意に選 でき、当該姿勢制御装置の設計の自由度を 上できる。

 本発明の第14の態様の姿勢制御装置は、 記風流発生装置が、風流を発生させるプロ ラと、プロペラ用駆動部とを備えるもので る。

 この形態によれば、プロペラを用いた比 的簡単な原理で風流を発生させる事ができ 。

 本発明の第15の態様の姿勢制御装置は、 記筒状安定翼の下に補助安定翼を配置させ ものである。

 この形態によれば、当該姿勢制御装置全 の総合風圧中心点が下に下がるため、当該 勢制御装置を安定してホバリングさせるた の重心位置も下に下がることになり、重心 よる復元効果が増大し、より一層に安定で る。

 本発明の第16の態様の姿勢制御装置は、前 放射状安定翼が中心軸線対称に形成された 合において、前記プロペラの実効角度をβ T とし、i番目の前記放射状安定翼の安定翼の 径単位の枚数をm i とし、i番目の前記放射状安定翼の中心軸線 向の長さを前記プロペラの直径で割った値 n i とすると、式14-(1)が成立するものである。

 この態様によれば、プロペラ回転による トルクを相殺でき、当該姿勢制御装置がプ ペラ回転により反回転する事を防止できる

 本発明の第17の態様の姿勢制御装置は、 11~第16の何れかの姿勢制御装置のうちの同じ ものを2つ組み合わせた姿勢制御装置であっ 、それぞれその吸気側開口端を上側に向け と共にその排気側開口端を下側に向け、且 互いの吸気側開口端を互いの対向方向に傾 角度0°で対向させる様にして、互いに間隔 けて配置された前記2つの姿勢制御装置と、 記2つの姿勢制御装置を相互連結する連結部 材と、を備えるものである。

 この態様によれば、当該姿勢制御装置を 揺れに対して更に安定させる事ができる。

 本発明の第18の態様の姿勢制御装置は、 求項17に記載の姿勢制御装置の前記傾斜角度 を0°よりも大きくした姿勢制御装置を2つ以 組み合わせた姿勢制御装置であって、それ 2つ以上の姿勢制御装置を、平面視でそれら 中心軸において放射状に交差する様に相互 結をしたものである。

 この態様によれば、2つ以上の姿勢制御装 置を放射状に連結するので、その放射状の各 放射方向の横揺れおよびプロペラ回転による 反回転に対して安定させる事ができる。また 傾斜角度を0°より大きく設定しているので、 放射方向の横揺れをより安定させる事ができ る。

 本発明の第19の態様の姿勢制御装置は、請 項17または請求項18に記載の姿勢制御装置で って、その重心Gとその総合後流風圧中心点 Cとの距離n GC およびその重心Gとその外部風圧中心点Wとの 離n GW が式19-(5)を満たすものである。

 この態様によれば、当該姿勢制御装置を 揺れに対して安定させる事ができる。

 本発明の第20の態様の姿勢制御装置は、 求項18に記載の姿勢制御装置であって、組み 合わせる前記姿勢制御装置の数を4つ以上の 数とし、且つその重心、その総合後流風圧 心点およびその外部風圧中心点を互いに一 させたものである。

 この態様によれば、組み合わせる姿勢制 装置の数を4つ以上の偶数とするので、放射 状のどの方向の横揺れに対しても総合後流風 圧中心点の位置を一定にでき、且つその総合 後流風圧中心点に重心および外部風圧中心点 を一致させるので、放射状のどの方向の横揺 れに対しても、重心、総合後流風圧中心点お よび外部風圧中心点を常に一致でき、これに より放射状のどの方向の横揺れに対しても、 強く安定させる事ができる。

 本発明の第21の態様の姿勢制御装置は、 記筒状安定翼の外側に更に安定翼を備える のである。

 この態様によれば、当該姿勢制御装置を 揺れおよびプロペラ回転による反回転に対 て安定でき、また外部風圧中心点の位置を 整できる。

 本発明の第22の態様の姿勢制御装置は、 求項8~請求項16または請求項21の何れかに記 の姿勢制御装置のうち同じものを2つ以上組 合わせた姿勢制御装置であって、それらの 心軸を互いに平行にし、それらの吸気側を 側に向けると共にそれらの排気側を下側に け、互いに間隔を空けて配置された前記2つ 以上の姿勢制御装置と、前記2つ以上の姿勢 御装置を相互連結する連結部材と、を備え ものである。

 この態様によれば、2つ以上の姿勢制御装 置を互いに中心軸を平行にして間隔を空けて 連結するので、当該姿勢制御装置を横揺れお よびプロペラ回転による反回転に対して安定 させる事ができる。

 本発明の第23の態様の姿勢制御装置は、請 項22に記載の姿勢制御装置であって、その総 合重心G 0 と前記2つ以上の姿勢制御装置の各々の後流 圧中心点C i (i:前記2つ以上の姿勢制御装置の識別番号)と 前記中心軸方向の距離n GCi 、およびその総合重心G 0 とその総合外部風圧中心点W 0 との前記中心軸方向の距離n GW との関係式が式21-(44)を満たすものである。

 この態様によれば、当該姿勢制御装置を 揺れおよびプロペラ回転による反回転に対 て安定させる事ができる。

 本発明の第24の態様の姿勢制御装置は、請 項22に記載の姿勢制御装置であって、その総 合重心G 0 とその総合後流風圧中心点C 0 とを互いに一致させたものである。

 この態様によれば、当該姿勢制御装置を 揺れに対して一層安定させる事ができる。

 本発明の第25の態様の推進力増幅装置は 請求項23または請求項24の何れかに記載の姿 制御装置のうち同じものを2つ以上組み合わ せたものを推進ユニットとして用いた推進力 増幅装置であって、同軸円周上に沿って同じ 回転方向に推進力を向ける様に略対称的に配 置された前記2つ以上の姿勢制御装置と、前 2つ以上の姿勢制御装置を相互連結する連結 材と、を備えるものである。

 この態様によれば、当該推進力増幅装置 重力の何分の1かの推進力で当該推進力増幅 装置を浮上でき、これを利用して推進力を増 幅できる。

 本発明の第26の態様の推進力増幅装置は 請求項25に記載の推進力増幅装置であって、 前記2つ以上の姿勢制御装置はそれぞれ、そ 総合後流風圧中心点と前記同軸円周の中心 を結ぶ直線と、その中心軸とが直交する様 相互連結されるものである。

 この態様によれば、推進力増幅装置がバ ンス良く回転でき、且つ各姿勢制御装置の 進力を効率的に推進力増幅装置の回転に利 できる。

 本発明の第27の態様の姿勢制御装置は、 求項8~請求項20または請求項22の何れかに記 の姿勢制御装置を複数固を組み合わせた姿 制御装置であって、その総合推進力作用点 その総合重心、その総合後流風圧中心点お びその総合外部風圧中心点がその中心軸上 配置するものである。

 この態様によれば、複数の姿勢制御装置 備える場合に、当該姿勢制御装置を横揺れ よびプロペラ回転による反回転に対して安 させる事ができる。

 本発明の第28の態様の飛行装置は、請求 11~16の何れかの姿勢制御装置のうちの同じも のを2つ組み合わせたものを推進ユニットと て用いた飛行装置であって、それぞれその 気側開口端を上側に向けると共にその排気 開口端を下側に向け、且つ互いの吸気側開 端を互いの対向方向に傾斜角度0°で対向さ る様にして、互いに間隔空けて配置された 記2つの姿勢制御装置と、前記2つの姿勢制御 装置を相互連結する連結部材と、を備えるも のである。

 この態様によれば、当該飛行装置を横揺 に対して更に安定性させる事ができる。

 本発明の第29の態様の飛行装置は、請求 8~20の何れかに記載の姿勢制御装置を推進ユ ットとして用いた飛行装置であって、前記 状安定翼の外側に更に安定翼を備えるもの ある。

 この態様によれば、当該飛行装置を横揺 およびプロペラ回転による反回転に対して 定でき、また外部風圧中心点の位置を調整 きる。

 本発明の第30の態様の飛行装置は、請求 8~請求項16または請求項21の何れかに記載の 勢制御装置のうちの同じものを2つ以上組み わせたものを推進ユニットとして用いた飛 装置であって、それらの中心軸を互いに平 にし、それらの吸気側を上側に向けると共 それらの排気側を下側に向け、互いに間隔 空けて配置された前記2つ以上の姿勢制御装 置と、前記2つ以上の姿勢制御装置を相互連 する連結部材と、を備えるものである。

 この態様によれば、2つ以上の姿勢制御装 置を互いに中心軸を平行にして間隔を空けて 連結するので、当該飛行装置を横揺れおよび プロペラ回転による反回転に対して安定させ る事ができる。

 本発明の第31の態様の飛行装置は、請求項30 に記載の飛行装置であって、その総合重心G 0 と前記2つ以上の姿勢制御装置の各々の後流 圧中心点C i (i:前記2つ以上の姿勢制御装置の識別番号)と 前記中心軸方向の距離n GCi 、およびその総合重心G 0 とその総合外部風圧中心点W 0 との前記中心軸方向の距離n GW との関係式が式21-(44)を満たすものである。

 この態様によれば、当該飛行装置を横揺 およびプロペラ回転による反回転に対して 定させる事ができる。

 本発明の第32の態様の推進力増幅装置は、 求項22に記載の姿勢制御装置を推進ユニット として用いた飛行装置であって、その総合重 心G 0 とその総合後流風圧中心点C 0 とを互いに一致させたものである。

 この態様によれば、当該飛行装置を横揺 に対して一層安定させる事ができる。

 本発明の第33の態様の飛行装置は、請求 8~請求項20または請求項22の何れかに記載の 勢制御装置を複数固を組み合わせたものを 進ユニットとして用いた飛行装置であって その総合推進力作用点、その総合重心、そ 総合後流風圧中心点およびその総合外部風 中心点がその中心軸上に配置するものであ 。

 この態様によれば、複数の姿勢制御装置 備える場合に、当該飛行装置を横揺れおよ プロペラ回転による反回転に対して安定さ る事ができる。

 本発明の第34の態様の姿勢制御装置は、 求項25または請求項26に記載の推進力増幅装 を風流発生装置として用いた請求項11~24の れかに記載の姿勢制御装置である。

 この態様によれば、風流発生装置の推進 を増幅する事ができる。

 本発明の第35の態様の飛行装置は、請求 34に記載の姿勢制御装置を推進ユニットとし て用いた請求項28~33の何れかに記載の飛行装 である。

 この態様によれば、推進ユニットの推進 を増幅する事ができる。

 本発明の第36の態様の飛行装置は、請求 28~33または請求項35の何れかに記載の飛行装 であって、外部風流風圧による総合重心ま りのモーメントを打ち消す様に補助翼を更 備えたものである。

 この態様によれば、機体が水平方向を始 たときの外部風流による風圧モーメントを ち消し、機体は安定した水平方向を行う事 できる。

 本発明の第37の態様の推進力増幅装置は 請求項25または請求項26に記載の推進力増幅 置であって、前記各推進ユニットに、外部 流風圧による前記各推進ユニットの総合重 まわりのモーメントを打ち消す様に補助翼 更に備えるものである。

 この態様によれば、機体が水平方向を始 たときの外部風流による風圧モーメントを ち消し、機体は安定した水平方向を行う事 できる。

 本発明の第38の態様の姿勢制御装置は、 求項17,22~24,27の何れかに記載の姿勢制御装置 であって、前記各推進ユニットは、それらの 重心を中心にして同時に同方向に回動可能に 備えられるものである。

 この態様によれば、ホバリング状態から 平飛行に安定して移行できる。

 本発明の第39の態様の飛行装置は、請求 28,30~33の何れかに記載の飛行装置であって、 前記各推進ユニットは、それらの重心を中心 にして同時に同方向に回動可能に備えられる ものである。

 この態様によれば、ホバリング状態から 平飛行に安定して移行できる。

 本発明の第40の態様の姿勢制御装置は、請 項38に記載の姿勢制御装置であって、その総 合重心Gとその総合後流風圧中心点Cとの距離n GC およびその総合重心Gとその外部風圧中心点W の距離n GW が式21-(56)を満たすものである。

 この態様によれば、推進ユニットが鉛直 勢に戻ろうとするモーメントを相殺でき、 定して水平飛行を行う事ができる。

 本発明の第41の態様の飛行装置は、請求項39 に記載の飛行装置であって、その総合重心G その総合後流風圧中心点Cとの距離n GC およびその総合重心Gとその外部風圧中心点W の距離n GW が式21-(56)を満たすものである。

 この態様によれば、推進ユニットが鉛直 勢に戻ろうとするモーメントを相殺でき、 定して水平飛行を行う事ができる。

実施の形態1に係るプロペラ機40を説明 るための図である。 図1および図3のVI-VI断面図である。 プロペラ後流による風圧中心点の求め を説明する図である。 プロペラの一例図である。 実施の形態2に係るプロペラ装置50Bの一 例図である。 三角翼の機体の側面図および平面図で る。 6枚の放射状安定翼の平面視図である。 プロペラ回転軸の傾きをαおよびプロ ラ回転軸の先端のブレの角度をβとしたとき の機体の側面視概略図である。 mgの力を持つ風力が安定翼61に作用する 状態を示した図である。 複数のn斜連結筒状推進ユニット170a~170 dを同軸円周上に配置した場合の機体170の斜 図である。 筒状安定翼および放射状安定翼を備え た機体の一例の斜視図および側面図である。 筒状安定翼および放射状安定翼を備え た機体の他の一例の斜視図である。 筒状安定翼および放射状安定翼を備え た機体の更に他の一例の斜視図および平面図 である。 図13の機体を2つ組み合わせた機体の一 例図である。 プロペラ回転軸の振れによる影響を相 殺し且つ安定するための条件を説明する図で ある。 機体80の下方に補助安定翼83bを取り付 た場合の機体80aの斜視図である。 4つの筒状推進ユニット90a,90b,90a’,90b を放射状に連結した機体110Bにおいて全ての ロペラ回転軸が同方向に角度B傾いた状態を 示した正面視の簡略図である。 8つの筒状推進ユニット90c~90jを放射状 連結した機体110Cの斜視図である。 4つの筒状推進ユニット90a,90b,90a’,90b を放射状に連結した機体110Bの正面視の簡略 である。 単一の筒状推進ユニットからなる機体 90の飛行状態を示した側面視の簡略図である 2つの筒状推進ユニット90a,90bを平行に 結した機体130の斜視図である。 3つの噴射式の推進ユニット140a~140cを 連結した機体140の斜視図である。 2つの筒状推進ユニット90a,90bを斜連結 た機体130Bの正面視図である。 3つの筒状推進ユニット90a~90cを斜連結 た機体150の水平飛行中の平面視図である。 4つの筒状推進ユニット90a~90dを斜連結 た機体160の概略図である。 3つの筒状推進ユニット90a~90cを斜連結 ると共に補助翼160eを備えた機体160の水平飛 行中の平面視図である。 単一の筒状推進ユニットからなる機体 90の飛行状態を示した側面視の簡略図である 図10の機体170を上から見た図である。 図20の筒状推進ユニット90が上向きに速度v 2 で上昇しているときの図である。 3つの例えば筒状推進ユニット(例えば9 0)を3斜連結した機体250の側面視の簡略図であ る。 n斜連結同方向同時回動を利用したフ イングカー300の一例図である。

 <実施の形態1>
 この実施の形態では、図1または図3の様な ロペラ機40Aまたは40Bのホバリングを安定さ るための条件(機体が左右に揺れず、且つ機 がプロペラ回転の反作用により反回転しな 条件)を検討する。

 この実施の形態のプロペラ機40Aは、図1の 様に、2枚の垂直主翼(以後、主翼と呼ぶ)41aが 放射状且つ互いに平行に組まれてなる機体41 、機体41の上端に配置されたプロペラ43とを 備えて主構成されている。各主翼41aは互いに 同形同大の半台形状の板状に形成されており 、機体41全体としては台形状の板状(即ちデル タ翼)に形成されている。各主翼41aの外側辺 傾斜角度αは、ホバリング時のプロペラ43か の風(以後、プロペラ後流と呼ぶ)の拡がり 合わせた角度になっている。

 尚、図1中の点Pは、機体41の台形を仮想的 に補完してなる三角形の頂点であり、この点 Pからプロペラ後流となる全ての風が発生し いると仮定している。

 また図1中の符号Lは、点Pとプロペラ43との の長さであり、符号Rは、点Pと機体41の下辺 の間の長さであり、符号lは、プロペラ43と 体41の下辺との間の長さであり、符号δlは 機体41の長さ(より詳細には、機体41のプロペ ラ下側部分(主翼部分)の長さ)であり、符号r 0 は、プロペラ直径であり、符号r l は、プロペラ43から下に距離l離れた点での機 体41の横幅(より詳細には、隣り合う2枚の主 間での主翼表面に沿っての横幅)であり、符 ρ 0  およびρ l はそれぞれ、プロペラ43直下の風量密度およ プロペラ43から下に距離l離れた点での風量 度である。

 またここでは、機体41のプロペラ下側部 (主翼部分)の高さδlは、プロペラ後流の最終 到達距離に比べて充分に短いと想定している ので、機体41の表面を流れるプロペラ後流の 速は、ほぼ一定とみなすことができる。

 上記の設定の下で、プロペラ回転によっ プロペラ43が受ける反トルクを相殺する条 を求める。

 点Pから下に距離R離れた点でのプロペラ後 による風量密度ρは、R 2  に反比例するので、式(1)となる。

 図1の点Pから全風量が下に向かって角度αで 広がっている状態で、点Pから下に距離L離れ 点の水平線上の風量密度(即ちプロペラ43直 の風量密度)をρ 0 とすると、風量密度ρ 0 は式(2)となる。

 Ltanα=r 0 /2だから、tanα=ωとおくと、L=r 0 /2ωとなるので、式(2)は式(3)となる。

 そして式(3)を式(1)に代入すると、風量密 ρは式(4)となる。

 ここで、図1からR=L+lの関係が成立している で、l=nr 0 (以後、このnを距離変数と呼ぶ)とおくと、R=( 1/(2ω)+n)r 0 となる。このRの式を式(4)に代入すると、プ ペラ43から下に距離l離れた点での風量密度ρ l は、式(5)となる。

 そしてr l =2ωRなので、式(6)となる。

 よって式(7)を得る。

 そして式(5)に式(7)を代入すると、式(8)を る。

 そしてプロペラ43直下の全風量を[ρ 0 ]とすると、[ρ 0 ]は式(9)となる。

 プロペラ43から距離l離れた点を含む水平線 の全風量を[ρ l ]とすると、[ρ l ]=ρ l r l となり、この[ρ l ]の式、式(8)および式(9)から式(10)を得る。

 この実施の形態のプロペラ機40Bでは、例 ば図1の台形状の機体41がプロペラ回転の反 用により反回転しないためには(即ち機体41 プロペラ下側部分の形状を台形に保ったま で機体41の反回転を止めるには)、どのよう 条件が必要かを図2および図3に基づいて検 する。

 尚、この実施の形態では、計算便宜上、 体41は、図3の様に、プロペラ43の上側に三 形状の安定翼41cを有し、主翼41aと安定翼41c を合わせた形状が三角形となるように形成 れている。

 図2では、プロペラ43に当たる空気によりプ ペラ43が受ける力a(a:ベクトル)に対し、力b(b :ベクトル)が空気に与えられ、力aの水平成分 asinθの大きさの力Fが、機体41のプロペラ回転 軸回りの回転モーメントに関わってくる。図 2で力の大きさはすべて、その力の総量を表 すとする。力bを受けた空気は風となり最終 に機体41の主翼41a(プロペラ下側部分)に当た り、その当たる角度θはプロペラ43が受ける aの角度θとほぼ等しいとみなすことができ 。よって、摩擦などの損失を無視すれば、 ロペラ43が機体41に平行になったときのプロ ラ後流による機体41を回転させる力F’(総量 )は、プロペラ43が受ける水平成分の力F(総量) と一致し、その力F’は風の広がりを考えた 量密度の式(8)で与えられるρ l (=ρ 0 (r 0 /r l ) 2 )に比例すると考えられる。

 言い換えれば、プロペラ43が受ける単位面 当たりの力f 0 およびプロペラ43から下に任意の距離l離れた 点での機体41が受ける単位面積当たりの力f l はそれぞれ、kを定数として、f 0 =kρ 0 、f l =kρ l  と表される。

 そして、プロペラ43が受けるプロペラ回転 周りのモーメントM 0 は、式(15)となる。

 ここで、図3の機体41を考えたときのプロペ 43から下に任意の距離l(=nr 0 )離れた点での機体41上の水平線上のプロペラ 回転軸周りのモーメントM l を考えると、式(16)になる。

 式(15)および式(16)より式(16a)が成立するこ とが分かる。

  M 0 =M l  ・・・(16a)
 即ち式(16a)より、主翼41a上の任意の距離lで 水平線上のモーメントは、プロペラ43の瞬 モーメントと一致することが分かる。

 今、機体41がホバリング状態で安定してい と仮定すると、機体41に掛かる総モーメント [M l ]は、機体41のプロペラ下側部分(主翼部分)の さをδl(=δn B ・r 0 と置く)とすると、式(17)となる。

 ここで、プロペラ43の総モーメント[M 0 ]を考える。プロペラ43からの風は、現実には 、プロペラ43が機体41にほぼ平行になった時 の風が断続的に機体41の下に降りていくこと になる。プロペラ43が主翼41aと平行でない間 は、プロペラ43の各瞬間のモーメントM 0 は、主翼41aには伝わっていかないことになる 。しかし、プロペラ43の回転数は極めて高い め、一回転して次の平行時までの時間が非 に短く、一回転分のモーメントをすべて加 たモーメントを総モーメントと考えても良 と思われる。そうすると、プロペラ43の総 ーメント[M 0 ]は、式(18)になると考えられる。

 そして、機体41におけるプロペラ回転の反 用による反回転が止まる状態では、2つの総 ーメント[M 0 ],[M l ]は釣り合いがとれている状態なので、式(19) 成り立つ。

 よって式(17)および式(18)よりδn B r 0 M l =2πr 0 M 0 となり、M l =M 0 なので、式(20)を得る。

 式(20)から、機体41のプロペラ下側部分(主翼 部分)の高さδlは、プロペラ43の直径r 0 の2π倍であれば、機体41の反回転を止めるこ ができることになる。但しこの計算は、主 41aが直径単位で1枚(尚ここでは、主翼41の枚 数の数え方は直径単位で数える(即ち直径分 1枚と数える))の場合である。主翼41aと直交 る様に更に同じく直径単位で1枚の同形同大 主翼がある場合は、式(19)は、式(21)となる

 尚、式(20)は、主翼41aがm枚ある場合は、 (45)となる。

 次に、図2および図3に基づいて、上記の 体41におけるプロペラ後流に対する風圧中心 点を計算する。

 図3の点Cをプロペラ後流に対する風圧中 点とし、水平線a,b,cをそれぞれ機体41のプロ ラ下側部分の上辺,下辺,点Cを通る水平線と ると、水平線a,c間のプロペラ後流による点C を含む水平線回りのモーメントMacと水平線c,b 間のプロペラ後流による点Cを含む水平線回 のモーメントMcbとは等しいことになる(即ち Mac=Mcb)。

 式(7)を参照して、各水平線a,b,cに対応するn( 距離変数),Tの値をそれぞれn a ,T a ,n b ,T b ,n c ,T c とすると、T a =2n a ω+1,T b =2n b ω+1,T c =2n c ω+1の関係が成り立つ。

 そしてモーメントMacは、式(61)で表される 。

 同様にモーメントMcbは、式(62)で表される 。

 そしてMac=Mcbから、式(64)が成立する。

 そして、水平線a,bに対応するTの実測値T a ,T b を式(64)に代入して、プロペラ後流に対する 圧中心点Cに対応するTの値T c を計算し、その値T c から、T c =2n c ω+1の関係に基づいて、T c に対応する距離変数nの値n c を計算し、その値n c から、風圧中心点Cにおけるプロペラ43からの 距離l c (=n c r 0 )を計算すれば、風圧中心点Cが求まる。

 尚、式(18)の最右辺の「2」という数字は、 ロペラ43が2枚羽根になっている理由から2倍 しているのであるが、これは、前提として ロペラ43は2枚羽根を基本とし、このプロペ 43が機体41に平行になるときは、2枚の羽根 同時に機体41に平行になることを想定して、 機体41全体の風量およびモーメントを計算し いるので、プロペラ43の全モーメント[M 0 ]は、2枚の羽根の合計モーメントとしなけれ ならないからである。ここで、羽根の枚数 増えてプロペラ43全体のモーメント[M 0 ]が増えても、式(45)は変わらない。それは、 ロペラ43の枚数が増えた分、機体41上の風量 密度が大きくなるからである。従って、図4 A,Bのように、3枚羽根または4枚羽根のプロペ ラ43の場合でも、式(45)は共通して使える。

 以上の結果に基づいた機体41を造り、重 を上記式(64)で計算される風圧中心点Cと外部 風圧による中心点(以後、外部風圧中心点と ぶ)との間の平衡点に配置して垂直離着陸及 ホバリングを行うと、理論通り、反回転も 右の揺れも全く起こらないことが実証され 。尚、図3の上部安定翼41Cは、外部風圧中心 点の位置を調整するために設けられている。

 以上の様に構成されたプロペラ機40Bによれ 、プロペラ43が周囲の空気から受けるモー ントM 0 の2πr 0 倍のモーメント[M 0 ]が、プロペラ後流により複数の主翼(垂直主 )41aに掛かるように、垂直主翼41aの形状が形 成されるので、プロペラが周囲の空気から受 ける総モーメント[M 0 ]と機体41に掛かるプロペラ後流による総モー メント[M l ]とを等しくでき、これにより機体41における プロペラ回転の反作用による反回転を止める 事ができる。

 また、各垂直主翼41aは、プロペラ後流の拡 りと同じ広さに形成され、各垂直主翼41aの さδlは、δl=2πr 0  /m(式(45)参照)を満たすように設定されるの 、垂直主翼41aの高さδlを、δl=2πr 0  /mを満たすように設定するだけで簡単に、 体41におけるプロペラ回転の反作用による反 回転を止める事ができる。

 尚、この実施の形態では、主翼41aの形状( 主翼41aの傾斜角度α)は、プロペラ後流の拡が りと同じ広さに形成される場合で説明したが 、プロペラ後流の拡がりよりも広く形成され ても構わない。その場合は、幅ω(=tanα)を大 くした分だけ、主翼41aの長さδlを少し短く 調整しなければならない。なぜならば、想 していたプロペラ後流の拡がりの外側にも ある程度のプロペラ後流の流れが存在する めである。

 尚、上記の実施の形態1では、操舵翼、制 御部、駆動部および電源等については、特に 記載されてないが、当然にして機体に備えら れるものとする。

 <実施の形態2>
 この実施の形態のプロペラ装置50Bは、図5の 様に、プロペラ装置50Bの機体41Bを複数層(n層: nは2以上の整数。図5ではn=3の場合で図示)H1,H2 ,…,Hnに分離構成したものである。

 i(i=1,2,…,n)番目の層H i は、放射状に組まれた複数枚m i の例えば矩形状の仕切板(垂直仕切板)41a i と、それら仕切板41a i の周囲に被され、それら仕切板41a i と同じ高さを有する例えば円筒状の筒状体47 i とを備えて構成されている。尚、筒状体47 i は、例えば仕切板41a i の側端面に固定されている。尚、各層H i (i=1,2,…,n)の仕切板41a i の直径単位の枚数m i は、同じ枚数でも、異なる枚数でも構わない 。尚、各層H i は、例えば各筒状体47 i の周面を介して連結部材(不図示)によって、 下に隣接するもの同士、連結固定されてい 。

 各層H i の直径r i は、各層H i がプロペラ回転軸43aに同心状に上下一列に配 置されたときに、各層H i の下面47a i がプロペラ後流の拡がりの境界線Qに一致す 様に形成されている。各層H i は、互いに間隔を空けて配置しても、互いに 間隔を空けずに配置しても、どちらでも構わ ない。尚、各層H i の下面47a i がプロペラ後流の拡がりの境界線Qから外側 はみ出す場合は、各層H i の高さδl i を少し小さくする微調整が必要である。

 そして、各層H i におけるその高さδl i とその仕切板41a i の直径単位の枚数m i との積算値を、各層H i に渡って足し合わせたものが、ほぼ2πr 0 となるように(即ち式(60)を満たすように)、各 層H i の高さδl i および仕切板41a i の直径単位の枚数m i を設定すれば、上記の実施の形態1の場合と 様に、機体41におけるプロペラ回転の反作用 による反トルクを無くす事ができる。尚、r 0 は、プロペラ43の直径である。

 例えば図5では、n=3、m 1 =4、m 2 =3、m 3 =6の場合なので、この場合は、式(60)は、4δl 1 +3δl 2 +6δl 3 ≒2πr 0 となり、この関係を満たすように各層H 1 ,H 2 ,H 3 の高さδl 1 ,δl 2 ,δl 3 を設定すればよい。

 以上の様に構成されたプロペラ装置50Bによ ば、機体41Bが複数層に分割構成されるので 層を追加するだけで、簡単に機体41Bの高さ( 仕切板部分の高さ)を調整できる。その際、 層の高さδl 1 ,δl 2 ,…,δl n および垂直仕切板の直径単位の枚数m 1 ,m 2 ,…,m n が式(60)を満たすように設定されるので、上 の実施の形態1の場合と同様に、機体41Bにお るプロペラ回転の反作用による反トルクを ち消す事ができる。

 また各層H i はそれぞれ、複数枚の垂直仕切板41a i の周囲に被された筒状体47 i を備えるので、プロペラ風をプロペラ後方に 有効に射出させる事ができる。

 <実施の形態3>
 この実施の形態では、下記のS1~S9,S12~S15,S17,S 19~S23の順に沿って、実施の形態1~2の応用例で ある姿勢制御装置について述べる。

 S1.(三角翼の機体のプロペラ後流による風圧 中心点Cに掛かる力F C )
 図6の様な三角翼の機体63を考える。機体63 、例えば、プロペラ60と、プロペラ60の下側 配置された側面視台形状で放射状(例えば十 字状)の下部安定翼61と、プロペラ60の上側に 置された側面視三角形状で放射状(例えば十 字状)の上部安定翼62と、下部放射状安定翼61 配設されたプロペラ用の駆動部(不図示)と 備えている。

 尚、r 0 、n C r 0 、n W r 0 、n a r 0 、n b r 0 を以下の様に定義し、tanα=ωとする。

 G:機体60の重心
 C:プロペラ後流による風圧中心点
 W:外部風による風圧中心点
 r 0 :プロペラ直径
 n a r 0 :プロペラ60と下部安定翼61の上辺との間の距
 n b r 0 :プロペラ60と下部安定翼61の底辺との間の距
 n c r 0 :後流風圧中心点Cのプロペラ60からの距離
 n W r 0 :外部風圧中心点Wのプロペラ60からの距離。

 また実施の形態1~2より式1-(18)および式1-(1 )が得られる。

 図6の機体63で実験を行った。その際の機 63の数値条件は以下である。

 ω=1/2、r 0   =11.43cm、n a =0.08、n b -n a
 この数値条件の下、式1-(18)および式1-(1)よ n c =1.304となる。

 三角翼の機体63では、外部風圧中心点Wのプ ペラ60からの距離のn値であるn W は、機体63の頂点Pから底辺までのn値であるπ +1を3で割って更に2を掛けた値から、上部安 翼62の高さのn値である1を引くことで求まる よってn W =1.76となる。

 この機体63を無風の中でホバリングさせて 定したホバリングを行う重心Gの位置を求め と、重心Gのn値であるn G の実測値は、約1.419であった。ここで各点CG の距離と各点GW間の距離との比を求めると、 式1-(2)となった。

 ここで、機体63の下部安定翼61の一枚分の面 積S C と機体63全体の投影面積(即ち上部安定翼62の1 枚分の面積と下部安定翼61の1枚分の面積とを 足した面積)S W との面積比W(=S W /S C )を計算すると、W=1.06であった。

 このWがW=1のときのn GC とn GW との比を求めると、式1-(2)のn GW に係数W=1.06を掛ければ良いから、その結果、 式1-(9)を得る。

 この式1-(9)の意味するところは、プロペラ 流が流れている安定翼61の面積S C に掛かるプロペラ後流による力F C が、同じ面積に掛かる外部風圧力F W ’のπ倍であると言うことである。よって、 体63全体の投影面積S W が、プロペラ後流が流れている安定翼61の面 S C のW倍であるとき、一般式として式1-(10)およ 式1-(11)と表すことができる。

 また機体63が安定してホバリングすること ら、このF C は、機体63の重さmg(m:機体63の質量、g:重力加 度)に比例した力であるはずである。よって 比例係数をKとすると、F C 、F W  はそれぞれ、式1-(12)、式1-(13)と表されると えられる。

 そしてその場合のn GC およびn GW の関係式は式1-(14)となる。

 式1-(12)、式1-(13)および式1-(14)中のπは、機 63の下部安定翼61の高さがプロペラ60の直径r 0 のπ倍であることに起因していることは容易 推測できる。よってそれらの式の一般式(即 ち機体63の下部安定翼61の高さがプロペラ60の 直径r 0 のn倍である場合の式)は、式1-(15)、式1-(16)お び式1-(17)と表す事ができる。

 機体63の下部安定翼61の高さのn値を3.0、2. 9、2.8として実験を行い、式1-(17)で表される 率の位置に重心Gを置くと、機体63が安定し ホバリングしたことから、式1-(15)、式1-(16) よび式1-(17)は、一般式と考えても良いこと 分かる。

 S2.(下部安定翼の直径単位の枚数をm枚とし ときの倍数係数N)
 ここでは、図6の機体63において、図7の様に 三角翼(上部安定翼62および下部安定翼61)を放 射状に6枚設けた場合を考える。下部安定翼61 の各安定翼61-1,61-2,61-3,61-4,61-5,61-6に掛かるプ ペラ後流による風圧力をそれぞれF C-1 ,F C-2 ,F C-3 ,F C-4 ,F C-5 ,F C-6 とする。安定翼61-1には、それ自身に掛かる ロペラ後流による風圧力F C-1 以外に、各安定翼61-2~61-6に係る風圧力F C-2 ~F C-6 における安定翼61-1に垂直な成分が掛かる。 の事を考慮すると、安定翼61-1に掛かる風圧 の総和力〔F C 〕は、式2-(1)となる。

 そして1-(15)式よりF C-1 =F C であり、また式2-(7)の関係式が成立するので 式2-(1)は式2-(2)と表される。

 ここで式2-(2)の{ }内をNと置くと、式2-(2) 式2-(3)となる。

 一般に下部安定翼(放射状安定翼)61の安定 翼の直径単位の枚数をmとしたときのNは、式2 -(4)で表されることが分かる。

 尚、図7の場合、式2-(8)の関係式が成立す ので、その場合のNは、N=2となる。

 一般に下部安定翼61が中心軸線対称で、 に下部安定翼61の安定翼の直径単位の枚数m 式2-(5)で表されるとき、式2-(6)が常に成立す 。

 S3.(放射状安定翼におけるプロペラ後流によ る風圧中心点)
 上述の様に、プロペラ後流による風圧中心 Cのプロペラ60からの距離は、式1-(1)で表さ る。

 この式1-(1)は、その後の実験より、n B (=n b -n a )の値(下部安定翼61の高さのn値)が充分に大き いときは成立するが、n B の値が小さくなると成立しなくなることが分 かった。少なくともn B ≧2.6のときは、式1-(1)は成立するが、n B ≦2.1のときは、揚力の一般理論(即ち、平行 の中の平板に対する理論)で示される位置(即 ち、下部安定翼61の上辺から下部安定翼61の さの1/4下がった位置)にプロペラ後流による 圧中心点Cが現れる。

 プロペラ後流による風圧中心点Cが、少なく ともn B >3のときは、揚力の一般理論で表される位 ではなく式1-(1)で表される位置に移行する 由は、次の様に考えられる。揚力の一般理 は一様な平行流の中の平板に関するもので るが、プロペラ後流は一様な平行流でなく ロペラからの距離の2乗に比例して拡散する で、揚力の一般理論と一致するのは、プロ ラ後流があまり拡散していない範囲だけで り、ある程度拡散した範囲では揚力の一般 論には従わなくなると思われる。

 但し、機体63を筒状にしてプロペラ後流が 散しない様にすれば、後々の実験で実証さ る様に筒状の内側ではプロペラ後流は一様 平行流となり、プロペラ後流による風圧中 点Cは、n B >3の場合でも、揚力の一般理論で表される 置に現れる。そしてここで重要なことは、 の実験で確認されるが、F C の一般式1-(15)中に新たな倍数要素πが出現す ことである。よって式1-(15)、式1-(16)、式1-(1 7)は、式3-(1)、式3-(2)、式3-(3)の様になる。但 、ここでNは、前記倍数係数Nである。

 S4.(F C の定義の補正)
 無風の中での図6の機体63のホバリング実験 、プロペラ後流による風圧力F C が下部安定翼61におけるプロペラ後流による 圧中心点Cに掛かり且つ機体63の重心Gが式1-( 17)を満たさない限り、機体63が不安定になる 実から、下記1~4が推測できる。

 1.機体63を不安定にしている原因はプロペラ 後流であること
 2.F C なる力は、プロペラ後流が下部安定翼61にほ 平行に流れることから、揚力に似た力(疑似 揚力)であると推測できること
 3.平行流の中の下部安定翼61に擬似揚力が掛 かるということは、平行流と思われたプロペ ラ後流は、実際には、下部安定翼61に対して 行ではなく或る角度を持っていることにな こと
 4.プロペラ後流が下部安定翼61に対して角度 を持つ原因は、プロペラ60の回転軸が下部安 翼61に対して元々或る角度だけ傾いていた 、あるいはプロペラ60の回転による回転軸の 先端のブレであると考えられること。

 これらの推測からF C は疑似揚力であると推測して、F C の定義を補正する。一般に揚力Lの一般式の1 として式4-(1)が知られている。

 またF C の定義式は式3-(1)である。

 式4-(1)と式3-(1)の比較により、F C の定義式を式4-(2)の様に補正する。よってF W の定義式も式4-(3)の様に補正される。尚、式 のkは、疑似揚力係数であり、βは、プロペ 後流が下部安定翼(放射状安定翼)61の各安定 翼の主面に対して成す角度である。

 式4-(2)および4-(3)がほぼ正しいことは、後 の実験により証明される。更にそれらの実験 から、疑似揚力係数kはk≒1であることも証明 される。

 S5.(擬似揚力係数kの決定)
 図8は、機体63のホバリング時の不安定要素 あるプロペラ回転軸の傾きをα、プロペラ 転時のプロペラ回転軸の先端のブレの角度 βとしたときの機体63の側面視概略図である

 無風の中で機体63がホバリングしていると ると、疑似揚力F C とプロペラ推進力F P とに関する機体63の重力G周りのモーメントバ ランス式は、式5-(9)となる。ここで、αが極 て小さな値とすると、式5-(9)は式5-(10)になる 。

 またF C は、既述の通り式4-(2)で与えられる。またF P は、推進力F P の鉛直成分と機体63の重量mgとの釣り合いか 式5-(11)で与えられる。

 これらの事を考慮すると、式5-(9)は式5-(1) になる。

 この式5-(1)から疑似揚力係数kを求めるには 機体63の重心Gと外部風圧中心点Wとを一致さ せて安定する重心Gの位置を決め、そのとき 機体63からn GC ,n C ,N,n,cos(α+β)の値を求め、それらの値を式5-(1) 代入して疑似揚力係数kを求めればよい。

 尚ここでは、プロペラ回転軸の位置の固定 下部安定翼61の上辺の中央でなされている で、式5-(1)の右辺の分子はn C となっているが、その固定位置を点Cから距 n X r 0 上がった位置に設定した場合は、式5-(1)のn C はn X に置き換えることができる。その場合の式5-( 1)式(即ち一般式)は、式5-(2)になる。

 無風の中、下記の条件の下で、機体63のホ リング実験を行った(条件:sinα≒0.006、sinβ≒ 0.008、従ってcos(α+β)≒0.9999≒1、下部安定翼61 の安定翼の枚数2(故にN=1)、n=3.0436、n C =1.1946、n a =0.098、r 0 =15.24cm)。疑似揚力係数k=1と仮定して式5-(1)か 求める距離n GC r 0 だけ点Cから下がった位置に、機体63の重心G よび外部風圧中心点Wを配置して、機体63を バリングさせると、機体63はほとんど安定し かける。

 疑似揚力係数kの値を決定するこの実験では 、各点G,Wを点Cから式5-(1)で求まる距離n GC r 0 だけ下がった位置だけでなく、その位置付近 に各点G、Wを配置した場合についても実験を った。その結果は、明らかに点Cから式5-(1) 求まる距離n GC r 0 だけ下がった位置に各点G,Wを配置した場合に 限り、機体63は安定しかかることが分かった よって疑似揚力係数kの値は、k=1と考えて良 いと思われる。

 しかし、この実験で、式5-(1)で求まる距離n GC r 0 の位置に各点G,Wを配置したとき、確かに機体 63は安定しかかるが、徐々にまた横に揺れ始 ることも分かった。このことは、機体63が 安定になる原因がまだ他にあるのか、また 図8で分かる様にプロペラ回転軸の先端のブ によりプロペラ後流の流入角度がα+βとα-β との間で揺れていることが原因なのかは分か らないが、以後この疑問について実験を行っ た。

 以上の結果からF C およびF W の関係式をまとめると以下の様になる。

 i)下部安定翼61の高さのn値が大きいとき (少なくともn≧2.6のときは)、式5-(3)、式5-(4) 式5-(5)の関係が成立する。

 ii)下部安定翼61の高さのn値が小さいとき 、式5-(6)、式5-(7)、式5-(8)の関係が成立する

 S6.(擬似揚力F C の正体)
 擬似揚力F C が本当に一般に言われる揚力なのかどうかを 確認するため、平板に掛かる揚力が下部安定 翼61に掛かっているのかを実験で確かめた。 の結果は、プロペラ60を安定翼61に対してど の様な角度に設定しても揚力の様な力が掛か っていないことが分かった。

 今までの実験の中で何度か感じた事である 、プロペラ60の回転数を上げてゆき、ホバ ングできる程の推進力を得た機体63を手で横 に平行移動しようとすると、プロペラ後流に よる風圧中心点C辺りに抵抗を感じて、機体63 はどうしても斜めに傾いてしまうことが多か った。この事からF C なる力は抵抗力である可能性があり、それを 確認する実験を行った。

 F C なる力が抵抗力であるならば、上記のS5の実 において、機体63の重心Gと風圧中心点Cとの 位置を逆にすると(即ち重心Gを風圧中心点Cよ りも上に配置すると)、それに伴ってF C の向きは逆向きになるはずである。そしてそ の場合のモーメントバランス式から式5-(2)に 応する式を求め、その式を用いて、同じ条 の下で同じホバリング実験を行えば、同じ 果(即ち機体63が安定しかかるという結果)が 得られるはずである。

 そこで実際に、重心Gと風圧中心点Cとの位 を逆にし(即ち重心Gを風圧中心点Cより上に 置し)、更にF C の向きを逆にしたモーメントバランス式を考 えると、式5-(2)に対応する式として式6-(1)が られる。ここで、k=1としたときの式5-(2),式6- (1)を書き換えると、式6-(2),式6-(3)となる。

 そしてこの式6-(3)で求まる距離n GC r 0 だけ風圧中心点Cよりも上に各点G,Wを配置し 上記のS5の実験と同じ実験を行うと、その結 果は、上記のS5の実験結果と全く同じであっ 。

 以上より、F C なる力は機体63がどちらの方向に動いても、 のような方向に傾きかけても発生する抵抗 であると思われる。この事が、前記実験で 定しかかった機体がまた不安定になりかけ 原因ではないかと考えられる。そこで、こ 実験のn GC の式である式6-(2)に対応したn GW を式5-(5)から求め、そのn GW で決まる距離n GW r 0 の位置に点Wを配置して、再びホバリング実 を行うと、機体63は安定してホバリングした 。

 これらの実験による検証により、F C なる力は機体63が動こうとしたときの抵抗力 あることが分かった。よって機体63が全く いていないときには何らの力も発生しない とが分かる。F C なる力が抵抗力であるならば、F C は外部風に対する抵抗となり、ホバリング時 の外部風に対する機体63の安定性が増大する とになる。外部風により機体63が押されて き始めたときにF C なる抵抗力が発生し、その動きの加速度が低 減されることとなる。

 ここでF C なる力が機体63が動き始めたときに機体63に かる抵抗力であるとすれば、F C の基本式5-(6)を修正する必要がある。図9を使 って式5-(6)を修正する。

 図9の符号a(=gtanβ)は、プロペラ回転軸60a先 の振れの角度がβであるとき、プロペラ推進 力F P が角度βだけ傾くことにより機体63が水平方 に動き始める加速度を表す。

 プロペラ回転軸60aの振れは前後左右に回転 ていて、推進力F P の垂直成分が機体63の重量を支えている。よ てプロペラ60から下に向かう風力は、下に かって平均してmgなる総力を持って機体63の 定翼61に沿って流れることになる。このと 機体63は、式6-(4)により与えられる加速度aで 水平方向に動き始める。

 よって下に向かって流れる総力mgなる風力 持つ風は、図9の様に角度βで機体63の安定翼 61に当たることになる。この事から、式5-(6) F C の基本式は、式6-(5)または式6-(6)の様に修正 れる。

 以上の結果から重要な事実がわかる。即ち プロペラ回転軸60aの先端が前後左右ではな 一方向にのみ角度βだけ傾いている場合で 且つ、機体63が水平に飛行している場合を考 えると、式6-(6)のF P は、その飛行機63の水平方向への推進力であ 、角度βは、その飛行機63の主翼61が進行方 に向かって傾いている角度、即ち主翼61の え角と考えられるので、式6-(6)は、まさしく 揚力の式と考えられる。

 一般に、固定翼を持つ飛行機は水平移動す ことにより揚力を得る。その様な飛行機が その固定翼が迎え角を持って空気中を水平 動する状態と、安定翼61がプロペラ回転軸60 aに沿って配設された機体63が、ホバリング中 に、プロペラ回転軸60aの振れにより水平方向 に動き始める状態とは、飛行機の固定翼と機 体63の安定翼61との各々に掛かる力に関して 、全く同じであると考えられる。この事か 、式6-(6)は、一般に言われている揚力を全く 別の要素である推進力(言い換えれば、直径r 0 (=プロペラ60の直径)の円から流れる風の持つ 力)と、プロペラ60の直径r 0 の倍数係数で表した式と言うことができる。

 以上の結果より、式5-(10)のモーメントバ ンス式は、同じく式6-(7)となる。

 この式6-(7)に式6-(15)および式6-(16)を代入 ると、式6-(2),式6-(3)はそれぞれ、式6-(8),式6-( 9)となる。

 またF W の基本式は、式6-(10)となる。

 またπ倍効果がない場合のF C ,F W の基本式はそれぞれ、式6-(11),式6-(12)になる

 上記の理論が正しいとすれば、前述の実 のうち、後流風圧中心点Cよりも重心Gを上 配置させたときには、外部風風圧中心点Wは 番下にあったので、モーメントバランス上 機体63の揺れは増々大きくなり、機体63は不 安定になるはずである。しかし結果は、機体 63は、一時的ではあるが、安定しかかった。

 そこで、重心Gを後流風圧中心点Cよりも上 配置した場合と、重心Gを後流風圧中心点Cよ りも下に配置した場合との両方の場合におい て、それぞれの場合のn GC に対応するn GW の距離で、後流風圧中心点Cよりも下に外部 風圧中心点Wを配置して、実験を再度行った 結果は、重心Gを後流風圧中心点Cよりも下 配置した場合は、機体63は、長時間、安定ホ バリングを行うが、重心Gを後流風圧中心点C りも上に配置した場合は、機体63は、暫く 定したホバリングを行うが突然左右に揺れ めた。

 この結果から考えられることは、機体63 プロペラ回転軸60aの先端の振れにより水平 向に移動し始める直前には、先ず機体63は重 心Gを通る水平線周りに回転し始めるはずで り、そのとき後流風圧中心点Cおよび外部風 圧中心点Wに、その回転とは反対向きのモー メントが発生するように、抵抗力が生じるた めだと思われる。故に、重心Gを後流風圧中 点Cより上に配置した場合は、機体63は、暫 安定したホバリングを行うが、何かのきっ け(例えば、周囲の空気の少し強い流れ)でそ のバランスを崩すと、もう元の安定した状態 には戻れなくなるものと思われる。

 この事実により、プロペラ後流は、安定翼6 1に対し外部から垂直にF V なる力が働いたとき、π倍効果がある場合は 式6-(13)という力を安定翼61に与え、他方、π 倍効果がない場合は、式6-(14)という力を安定 翼61に与える事がわかる。

 また上記の事実により、機体63がF V なる力で水平方向に移動している場合はもち ろんであるが、機体63の先端にF V なる力が加わり重心G周りに回転している場 にも、後流風圧中心点Cに式6-(13)または式6-(1 4)で表されるF C なる抵抗力が掛かっているものとして、機体 63のモーメントを計算できることも分かる。

 S7.(筒状安定翼)
 図11の様な機体70を考える。この機体70は、 ロペラ71と、プロペラ71の下側に配置された 側面視矩形状で例えば十字状の下部放射状安 定翼72と、その下部放射状安定翼72と同じ高 で且つその下部放射状安定翼72の周囲を囲繞 する様に同軸線状に配設された例えば円筒状 の下部筒状安定翼73と、プロペラ71の上側に 軸線状に配置され、下部筒状安定翼73と同径 の例えば円筒状の上部筒状安定翼74と、各筒 安定翼73,74を相互に連結する例えば棒状の 結部材76と、下部放射状安定翼72に配設され プロペラ用の駆動部75とを備える。プロペ 71の直径r 0 は、下部筒状安定翼73の口径よりも小さいも とする。

 この機体70において、外部風圧中心点Wの位 を調整しながら機体70の揺れが安定する機 70の重心Gの位置を求め、その際のn GC とn GW との比がどの様になるかを測定した。プロペ ラ後流は下部筒状安定翼73の周りには全く漏 ていないことを確認して、無風の中で実験 行った。

 下部筒状安定翼73におけるプロペラ後流 よる風圧中心点Cは、予想として下部筒状安 翼73の上面からその下部筒状安定翼73の高さ の1/4下がった位置にあると思われる。即ち下 部筒状安定翼73と下部放射状安定翼72とのプ ペラ後流による風圧中心点Cは一致すると思 れる。

 尚、実験の各条件値は、n=π、N=1、n X =0.7134,r 0 =15.24cmである。

 またここで、下記の2つの仮定1,2を置き、式 6-(8)および式5-(8)を用いてn GC およびn GW の値を求め、それらの値から求まる重心およ び外部風圧中心点に実際の重心Gおよび外部 圧中心点Wを配置して実験を試みた。

 尚、上記の2つの仮定1,2は、以下の通りで ある。

 仮定1:下部筒状安定翼73に掛かるプロペラ後 流による風圧力F C は、下部放射状安定翼72の安定翼1枚分(即ち 部筒状安定翼73の高さ×直径の面積)に掛かる F C と同じである。

 仮定2:面積比W(=S W /S C )を求めるときの面積S C は、下部放射状安定翼72の安定翼1枚分だけで はなく、更に仮定1を考慮して下部筒状安定 73の安定翼1枚分の面積も加えた値とする。 言すれば、下部放射状安定翼72の安定翼1枚 面積の2倍の面積をS C とする。

 この仮定に基づき式6-(2)および式5-(8)を用い てn GC およびn GW を計算すると、n GC =0.038(従ってn GC r 0 =0.58cm)およびn GW =1.00(従ってn GW r 0 =15.24cm)となった。そしてこの計算値n GW に一致する様に、機体70の上部筒状安定翼74 下部筒状安定翼73との間隔xr 0 のx値を計算すると、x=2.875(従ってxr 0 =43,8cm)となった。

 上記の条件値および計算値を満たす様に 体70を調整すると、機体70は安定してホバリ ングした。

 図11の機体70の実験では、左右の揺れは全 く無く安定してホバリングを行ったが、機体 70はプロペラ71の回転方向と同じ方向に正回 していた。この正回転を止めるためには、 部放射状安定翼72の高さを短くすれば良いこ とは明らかである。この正回転を止める放射 状安定翼72の高さは、後の実験で明らかにな 。

 次に図11の機体70において、下部筒状安定 翼73および下部放射状安定翼72の高さを共に くして、下部筒状安定翼73の内部に下部筒状 安定翼73の直径の1/2の直径の筒内筒状安定翼( 不図示)を追加して同じ実験を試みた。この きも下記の2つの仮定3,4を置いた。

 仮定3:筒内筒状安定翼の側壁には、外側の 状安定翼73の側壁の様に内側だけなく内外両 側にプロペラ後流が流れるので、筒内筒状安 定翼に掛かるプロペラ後流による風圧力F C は、下部放射状安定翼72の幅1/2の安定翼2枚分 に掛かるF C と同じである。

 仮定4:面積比W(=S W /S C )を求めるときには、下部放射状安定翼72の安 定翼1枚分の面積を既述の仮定1を考慮して2倍 にした面積に、更に仮定3を考慮して下部放 状安定翼72の安定翼1枚分の面積を加えた面 をS C とする。換言すれば、下部放射状安定翼72の 定翼1枚の面積の3倍の面積をS C とする。

 以上の仮定に基づき図11の機体70での実験 (以後、第1の実験と呼ぶ)と同じ実験を行うと 、今回の実験(以後、第2の実験と呼ぶ)でも、 第1の実験と同様に、機体70は全く安定してホ バリングをした。しかし今回の実験でも、第 1の実験と同様に、機体70はプロペラ71の回転 向と同方向に正回転し、その回転速度は、 部放射状安定翼72を短くした分、小さくな ていた。

 下部筒状安定翼73および上部筒状安定翼74の 各々の直径および下部放射状安定翼72の横幅 共に1.115r 0 (r 0 =15.24cm)と大きくして上記の第1の実験および 2の実験を再度行った。それらの実験結果が じであったことから、下部筒状安定翼73の 側にプロペラ後流が漏れない様にすれば、 部筒状安定翼73の直径および下部放射状安定 翼72の横幅に関係なく、同じ結果(安定してホ バリングするという結果)が得られることが かった。

 上記の第1および第2の実験により、下部筒 安定翼(即ち外側の筒状安定翼)73に対するF C 、F W 、W、n GC 、n GW の各関係式は次の様になる。下部筒状安定翼 73の高さのn値をh 0 とし、下部筒状安定翼73の直径をR 0 とすると式7-(1)~式7-(3)となる。

 またこの下部筒状安定翼73内に筒内筒状安 翼(直径R 1 ,高さh 1 )を組み合わせた場合は、式7-(4)~式7-(6)となる 。

 更に下部筒状安定翼73、筒内筒状安定翼 よび放射状安定翼72を組み合わせた場合は、 式7-(7)~式7-(9)となる。

 これらの式は全て、下部筒状安定翼73、筒 筒状安定翼および放射状安定翼72の各々のプ ロペラ後流による風圧中心点Cを一致させた きの合力F C に対する式である。

 m個の筒内筒状安定翼を組み合わせたときに は、それぞれの筒内筒状安定翼の直径R m の下部筒状安定翼の直径R 0 に対する比R m /R 0 をε m とすれば、式7-(7)~式7-(9)は、一般式として式7 -(10)~式7-(12)となる。

 ここで式7-(13)と置けば、S C は式7-(14)となり、また式7-(15)と置けば、式7-( 16)~式7-(18)を得る。また式6-(2),式6-(3)は、式7-( 19),式7-(20)となる。

 安定翼の形状としては、放射状、円筒状の 、偶数角正多角形筒状およびそれらの組み わせ等がある。他にも中心軸線方向から見 中心軸線対称な網目状等がある。要するに 定翼の形状としては、プロペラ回転軸に垂 な、どの方向から見てもF C の大きさが変わらない様な形状であればどん な形状であってもよい。プロペラ回転による 反トルクを相殺するには、放射状の安定翼が 一番良いと思われる。なぜならば、円筒状あ るいは偶数角多角形筒状の安定翼の場合は、 実験より、プロペラ回転による反トルクの防 止には、殆ど寄与しないことが分かっている からである。また筒状安定翼の形状を円筒で はなく角柱型の角筒にした場合は、上記の偶 数角正多角形の部類に入るが、外側の筒状安 定翼の場合は、外側にはプロペラ後流が無い ので、同じ大きさの筒内筒状安定翼に掛かる F C の1/2の力のF C しか働かないことに注意を要する。

 S8.(筒状安定翼と放射状安定翼を備えた機体 のプロペラ回転による反トルクの相殺条件)
 図11の機体70は、安定してホバリングを行っ たが、プロペラ回転と同方向に正回転した。 この正回転を止めるための下部放射状安定翼 72の高さのn値を求める。

 図6の様な三角翼の機体63のプロペラ回転 よる反トルクの相殺条件(以後、反トルク相 殺条件と呼ぶ)は、実施の形態1で示した様に その機体63の下部放射状安定翼61の安定翼の 直径単位の枚数をmとしたとき、その下部放 状安定翼61の高さのn値が式8-(1)で与えられる 事である。

 しかし図11の様に下部筒状安定翼73により プロペラ後流が下部筒状安定翼73の外側に漏 なくされた機体70(放射状安定翼72の安定翼 直径単位の枚数m=2)では、下部放射状安定翼7 2の高さのn値を、式8-(1)に基づきn=πに設定し も、機体70の回転は止まらずに正回転した このことは、プロペラ後流による回転モー ント力の方がプロペラ71が受ける反トルクよ りも大きいことを意味する。

 ここで考えられることは、F C の定義式(例えば式7-(16))の中にπが含まれる とから、プロペラ後流による回転モーメン 力もπ倍になっていると推測できる。その場 合の式8-(1)の右辺は1/π倍に修正されるので、 機体70の反トルク相殺条件は、式8-(1)の右辺 1/π倍したものになると推測できる。この推 に基づき、機体70の下部放射状安定翼72の高 さのn値を求めるとn=1となる。このn値の下で 重心Gおよび外部風圧中心点W等を調整して 再度、機体70で実験(上記の第1の実験)を行っ た。その結果、機体70は反回転をしながらホ リングを始めた。これは、下部放射状安定 72の高さが短すぎたからであると思われる

 「最新流体工学の基本」(著者:小峯龍男、20 06年4月6日発行)の揚力の項の中に「揚力L=KρSU V=KρSU 2 (α+β)、ここで比例定数(揚力係数)Kは、理論 でπ、実験値で2.7~2.9の値をとります。」と う一文があり、揚力に関しては、揚力Lがπ にならずに2.7~2.9倍位になるということであ 。

 その一文を参考にすれば、図11の機体70で 再度実験(上記の第1の実験)をするにあたり、 下部放射状安定翼72の高さのn値を式8-(1)の値 1/π倍ではなく1/2.7倍に設定すれば、機体70 反回転を止めることができると思われる。 してその実験(第3の実験)の結果、下部放射 安定翼72の高さのn値をπ/2.545=1.234に設定する と、機体70はほとんど反回転せずに安定して バリングを行った。

 この事実から、前述の三角翼の機体63の下 放射状安定翼61の高さのn値も約1.234位に設定 すると、前述の三角翼の機体63も反回転が止 ることを意味する。なぜならば、一般に三 翼の機体の場合、下部放射状安定翼の高さ n値が小さいときは、F C の力にπ倍効果が出現するからである。

 S9.(F C =HπF P sinβの修正)
 上述の様にF C の力にπ倍効果がある場合は、機体の反回転 止めるための計算では、1/π倍ではなく約1/2 .545倍であった。このことは何を意味するの 。

 2.545/π=0.8101の数字を考えると、2.545は、π( ってπ倍効果)の約81%になっている。しかし 今までの機体の左右の揺れのモーメントバ ンスを考えたとき、100%π倍効果を考慮した 算結果は、実験結果と良く合っていた。F C なる力は、機体が動くときの抵抗力であり、 機体が垂直姿勢で安定しているときには発生 しないこと、および機体が傾き始めたときに も抵抗力として働くことから、プロペラ後流 がプロペラから離れた後に機体が動いたとき 、プロペラ後流と機体の下部放射状安定翼と の間に極わずかな角度(流入角度)βが生じ、 の角度分だけのF C なる力が機体に掛かると考えられる。その角 度βが0°のときはF C =0であり、その角度βが増大するに連れてF C も増大する。故に反回転相殺のF C なる力は、機体を正回転させることができる 積極的な力であり、抵抗力であるF C とは、異種の力である事が分かる。平行流の 中の平板の揚力係数と流入角度との関係は、 ほぼ直線的な比例関係にあることが知られて いる。これらの事を総合的に考えたとき、式 9-(1)が今までの実験と一番合う反回転相殺F C の定義式(近似式)ではないかと思われる。

 上記のS8の実験値から式9-(1)中のβを計算 ると、β≒10.95°となる。

 このとき、プロペラ後流は下部放射状安定 に対して10.95°の角度で当たっていたことに なる。ということは、プロペラの平均ピッチ 角度が10.95°ということになる。それでは、 ッチ角度の異なるプロペラで同じ実験を行 ば式9-(1)を確認できるものと思われる。ここ で注意をしなければならないのは、下部放射 状安定翼には、実際には常に或る一定の角度 でプロペラ後流が当たっているが、下部放射 状安定翼の各安定翼の左右の前後で流入角度 が逆のため、機体には実際には前後の力は相 殺され、F C なる力は専ら機体の回転モーメントに関して のみ作用しているということである。

 β≒10.95°なる風を発生させたプロペラのピ チが3インチであったので、次にピッチ5イ チのプロペラで同じ実験を行うと、機体の 回転が止まる下部放射状安定翼の高さは、 (π/2.18)r 0 であった。このとき、式9-(1)よりβを求める 、β≒17.82°となった。

 プロペラのピッチとは、プロペラが1回転 して前に進む距離だから、このピッチの異な る2つのプロペラの平均ピッチ角(ねじれ角度) の比が上記の10.95°と17.82°の比となって現れ と思われる。

 ここで、プロペラの平均ピッチ角度がプロ ラのどの位置に現れるのかを考える。プロ ラのピッチとは、プロペラが1回転したとき にプロペラが進む距離であるので、上記のピ ッチ3インチの場合とピッチ5インチの場合の 験結果に基づき、式9-(3)および式9-(4)から、 それぞれのピッチの場合の平均ピッチ角度の 位置を求めることができる(但し、r 0 =6インチ=15.24cm)。

 この結果から、プロペラの中心軸から半 の82.5%位の所のピッチ角度がそのプロペラ 実効角度であると言える。上記のピッチ5イ チのプロペラの最先端のピッチ角度を求め と、式9-(5)となる。

 この結果から、揚力が最大となる角度15° に殆ど近い事が分かる。そしてこのプロペラ 使用時の反トルクを相殺する下部放射状安定 翼の高さのn値は、式9-(6)であった。

 一般にプロペラの実効角度(流入角度)をβ T とすれば、π倍効果が現れている状態でのプ ペラ回転による反トルクを相殺する下部放 状安定翼の高さのn値は(そのときのn値をn T として置く)、式9-(2)となる。

 尚、下部放射状安定翼の直径単位の枚数 m枚の場合は、式9-(9)となる。

 尚、ピッチ5インチのプロペラの場合は、 反回転を止めるための下部放射状安定翼のn には幅があり、約1.4~1.6位の間のn値のときに 、機体は、1回のホバリング中に正回転と反 転とを繰り返していた。上記のn値1.44という 値は、一番安定していると思われるn値の値 ある。このプロペラの先端のピッチ角度が ぼ15°になっていることにより、先端から内 のピッチ角度は15°を超えていることになる 。一般の揚力理論では、仰角15°を越えると 揚力は減少して行くので、このプロペラの 合、プロペラの内側に行くほど、ピッチ角 が15°よりも増加して行き、それとは逆に、 力は減少して行くことになる。この事がプ ペラの反トルクを相殺するための下部放射 安定翼のn値に幅を持たせているものと思わ れる。

 ここで、式6-(6)と式9-(1)の各々の物理的現 象の違いを考える。式6-(6)は式9-(10)の様に書 換える事ができる。

 式9-(1)と式9-(10)との違いは、(1-sinβ)の要 の有無である。では、(1-sinβ)は何を意味す のか。式9-(10)の場合は、プロペラ回転軸先 が角度βだけ振れていたとしても、プロペラ から発せられた風は平均して角度0度で真下 吹き下ろされている。式9-(10)は、その様に 度0度で安定翼上を流れる風から受ける風圧 である。

 それに対して式9-(1)は、プロペラから発 られた風は、プロペラの実行角度βで安定翼 に当たったときの風圧式である。これらの事 を考え合わせれば、角度βは、風が速度vで流 れている場合、その風の内有する力が角度β 安定翼に当たったときの風圧が式9-(1)であ 、また式9-(10)であるという事ができる。

 式9-(1)の場合は、元々の風が角度βで安定 翼に当たり、その風が内有する力の安定翼に 垂直な成分が安定翼に力を及ぼすと解釈でき る。また式9-(10)の場合は、図9で明らかな様 、プロペラ回転軸先端の振れにより、安定 が自身に対して平行に流れている風に向か て加速度を持って当たって行く結果として その風が内有する力のtanβ成分が安定翼に力 を及ぼすと解釈できる。

 よって(1-sinβ)の要素は、安定翼に対して 流方向の角度により現れる要素であり、式9 -(10)の場合は、風流の向きは、安定翼に対し 極めて0°に近く、従って(1-sinβ)≒1となり、 (1-sinβ)の要素は、現れなかったものと考えら れる。それでは、一般に風流が安定翼に角度 βで当たったき、なぜ(1-sinβ)なる要素が現れ のか。

 今、風速v P なる風流が内有する力F P をv P で表現した式は、式9-(11)となる。

 式9-(11)を式9-(1)に代入すると、式9-(12)と り、その右辺第1項は、第9-(10)と同じである

 しかし、式9-(12)の右辺第2項を見れば、この 項の意味は、風速v P なる風流の安定翼に対して垂直な成分の風流 が内有する力のHπ倍である事が分かる。よっ て式9-(10)の意味は、風速v P なる風流が安定翼に角度βで当たった場合、 定翼から跳ね返された風流の安定翼に垂直 成分が、元々の風流の内有する力の安定翼 垂直な成分を減じていると解釈できる。

 S12.(F C =nπmgtanβの物理的意味)
 上述の様にF C の式は全てプロペラの直径r 0 が計算の基本となっている。プロペラの回転 中の一瞬一瞬でプロペラの直径r 0 全体が機体の重量mgを支えていることを考え ば、πmgの意味は、プロペラ1回転のプロペ の浮力の総和である。

 nはプロペラ直径r 0 の倍数係数なので、プロペラ後流の拡がり角 度がどうであれ、安定翼がプロペラ後流全て を受け留められるものである限り、安定翼に 掛かるプロペラ後流による風圧力(揚力)F C は、安定翼の高さnr 0 に正比例して増大する。

 しかもプロペラ1回転の力の総和πmgがn値に 例して安定翼に掛かることになる。このこ は、プロペラ1回転の円の内にある全総力(π mg)がほとんど一瞬にプロペラから風となって 離れ、下に間断無く流れてゆき常に安定翼に 対して力を及ぼしていること、即ち換言すれ ば、口径r 0 の穴から噴出する間断無い風が安定翼に対し て口径r 0 のn倍に比例した力を与えていることと同じ ある。

 風の発生がプロペラに依らない風(例えば爆 発による風)が、口径r 0 の穴から噴出しているとき、その穴全体から 噴出する風の一瞬の風圧力をP e とすれば、筒状安定翼内の安定翼に掛かるプ ロペラ後流による風圧力F C の基本式である式7-(16)は、式12-(2)と書き換え る事ができると思われる。

 そしてF W およびWの式も式12-(3)~式12-(5)の様になる。

 式12-(2)~式12-(5)は全てπ倍効果が出現してい 場合の式である。π倍効果が出現していな ときのF C 、F W およびWは、式12-(6)~式12-(9)の様になる。

 以上からこれまでの理論は、プロペラ機だ ではなく口径r 0 の穴から噴出される風によるホバリング機( えばロケット、ジェット機およびガス噴射 によるホバリング機)にも応用可能である事 分かる。

 S13.(下部筒状安定翼をプロペラよりも上に 長した場合)
 図12の機体80は、プロペラ81と、プロペラ81 下側に配置された側面視矩形状で例えば十 状の下部放射状安定翼82と、下部放射状安定 翼82の周囲を囲繞する様に同軸線状に配設さ 、その下端が下部放射状安定翼82と同じ高 で且つその上端がプロペラ81よりも上側に延 長された筒状安定翼83と、下部放射状安定翼8 2に配設されたプロペラ用の駆動部(不図示)と を備えている。

 この機体80の様に、筒状安定翼83の高さをプ ロペラ81の上側まで延長した場合、筒状安定 83のプロペラ後流による風圧中心点Hは、ど ような位置に出現し、その位置に作用するF C なる力(揚力)はどういう式で表されるのかを 験で確認した。

 この実験を行うに当たり、予想として、筒 安定翼83のプロペラ後流による風圧中心点H 、筒状安定翼83の上端から距離h 0 r 0 /4下がった所に位置し、そしてそこに作用す F C なる力(揚力)は式13-(1)で表されると仮定した

 機体80の重心Gを、筒状安定翼83におけるプ ペラ後流による風圧中心点Hと下部放射状安 翼82におけるプロペラ後流による風圧中心 Cとの合力の風圧中心点(総合風圧中心点)C 0 から式7-(20)で表される距離だけ離した点に置 き、点Wの位置は、式7-(18)で与えられる距離 りも少し大きく取り、且つn≒1,44として機体 80をホバリングさせた。尚、上記の総合風圧 心点C 0 は、各点H,C間の距離を式13-(2)の比率で割った 点である。

 尚、nは、下部放射状安定翼82の高さのn値で ある。またここでは、下部放射状安定翼82に けるプロペラ後流による風圧中心点Cは、揚 力の一般理論に従って、下部放射状安定翼82 上端から距離nr 0 /4下がった位置になる場合を考えている。

 その結果は予想通り、機体80は、非常に 定してホバリングし、反回転も生じなかっ 。今回の実験も無風の中で行った。今回の 験では外部風圧中心点Wが式7-(20)で表される よりも少し下にあったが、無風の中の実験 は、今までで一番安定したホバリングを行 た様に見えた。

 この機体80を少し風のある中でホバリン させると、機体80はほとんど平行に風に流さ れ始め、風が止まるとまたその移動先で安定 したホバリングを行っていた。この機体80で 各点G,Wの平衡点が少しずれていたので、外 に流されて平行移動しているときには少し き加減ではあったが計算通りの安定性を見 てくれた。

 この実験結果から途切れのない筒状安定翼8 3の中にプロペラ81を配置したとき、プロペラ 81の上側と下側においては、筒状安定翼83の 面を単位時間当たり通過する空気の流量が しいことが分かる。その結果、筒状安定翼83 におけるプロペラ後流による風圧中心点Hも 想通り、筒状安定翼83の上端から距離h 0 r 0 /4下がった位置に存在し、重心G周りのモーメ ントが平衡する点から式7-(19)または式7-(20)で 表される点に重心Gを配置すれば、非常に安 したホバリングを得られることが分かった

 S14.(色々な種類の安定翼の組み合わせによ 姿勢制御装置)
 図13の機体(姿勢制御装置)90は、筒状安定翼9 1と、筒状安定翼91の内部に筒状安定翼91の中 軸線92上に沿って同軸線状に配設された1つ 上(ここでは2つ)の中心軸線対称で例えば側 視矩形の放射状安定翼93,94と、筒状安定翼91 の内部に同軸線状に配設された1つ以上(ここ は2つ)の筒内筒状安定翼95,96と、筒状安定翼 (例えば91)の中心軸線上に配設されたプロペ 97と、放射状安定翼(例えば93)に配設された ロペラ用の駆動部(不図示)とを備える。ここ では、各筒状安定翼91,95,96は例えば円筒状に 成されている。またプロペラ97の直径は、 状安定翼91の口径よりも小さいものとする。

 放射状安定翼93は、例えば、2枚の安定翼 有しており、筒状安定翼91内の上段に配設 れている。また放射状安定翼94は、例えば、 4枚の安定翼を有しており、筒状安定翼91内の 下段に配設されている。各筒内筒状安定翼95, 96は、例えば、それぞれ異なる口径を有して り、下段放射状安定翼94と交差する様に筒 安定翼91内の下段に配設されている。

 この機体90では、筒状安定翼91と上段放射状 安定翼93との各々におけるプロペラ後流によ 風圧中心点H 0 ,C 1 を互いに一致させ、また下段放射状安定翼94 各筒内筒状安定翼95,96との各々におけるプ ペラ後流による風圧中心点C 2 ,H 1 ,H 2 を互いに一致させ、上記の各風圧中心点H 0 ,C 1 の一致点に掛かるプロペラ後流の風圧力の合 力F C1 の大きさと上記の各風圧中心点C 2 ,H 1 ,H 2 の一致点に掛かるプロペラ後流の風圧力の合 力F C2 の大きさとの比率を調整して、プロペラ後流 総合風圧中心点C 0 から機体90の重心までの距離n GC0 と、外部風圧中心点Wから機体90の重心までの 距離n GW と、プロペラ回転軸の固定点0から機体90の重 心までの距離n G との3要素が式19-(5)を満たす様に調整されて る。

 F C1 とF C2 との大きさの比率を調整する方法は、例えば 下記(1)~(8)が考えられる。

 (1)放射状安定翼93,94の安定翼の枚数を増減 る
 (2)放射状安定翼93,94の高さを増減する
 (3)筒状安定翼91の高さを増減する
 (4)筒内筒状安定翼95,96の高さを増減する
 (5)筒内筒状安定翼95,96の直径を増減する
 (6)筒内筒状安定翼の個数を増減する
 (7)各安定翼93,94,95,96の位置を調整する
 (8)幾つかの安定翼(放射状安定翼および/ま は筒内筒状安定翼)を追加する。

 その他、筒状安定翼91の外側に更に通常 翼(即ち板状の翼)を追加して外部風圧中心点 Wの位置を調整することもできる。

 この様に構成した機体90は、全く安定し ホバリングを行い、外部風による影響に対 ても抵抗力を持ち、驚くべき安定性を保ち つホバリングを行うことができる。

 ここで機体90のプロペラ回転による反回転 止めるためには、各放射状安定翼93,94のn値n 1 ,n 2 および各放射状安定翼93,94の安定翼の直径単 の枚数m 1 ,m 2 を、式14-(1)を満たす様に調整すれば良い。尚 、β T は、プロペラ後流が放射状安定翼93,94の各安 翼の主面に当たる流入角度(換言すればプロ ペラ97の実効角度)である。尚、一般にはi番 の放射状安定翼のn値をn i とし、安定翼の枚数をm i とすれば良い。

 以上の様に構成された機体(姿勢制御装置 )90によれば、筒状安定翼91により、放射状安 翼93,94への風流が筒状安定翼91の外側に拡が る事を防止できると共にその風流を一様にで きるので、風流の中において当該機体90の安 性を向上できる。

 また筒状安定翼91の内部に同軸線状に1つ 上の筒内筒状安定翼95,96を更に備えるので 更に風流の中において機体90の安定性を向上 できる。

 またプロペラ97を備えるので機体90を推進 装置として利用でき、安定した飛行を行う事 ができる。

 また放射状安定翼93,94および筒内筒状安定 95,96は、機体90の重心G、総合風圧中心点C 0 、外部風圧中心点Wおよびプロペラ回転軸の 定点0が互いに式19-(5)を満たす様に配置され ので、機体90の横揺れを防止できる。

 また式14-(1)を満たす様に設計されるので プロペラ回転による反トルクを相殺でき、 体90がプロペラ回転により反回転する事を 止できる。

 S15.(姿勢制御装置の使用例)
 図14の機体(姿勢制御装置)110は、上記S14の機 体90を2つ(以後、それらを機体90a,90bと呼ぶ)組 み合わせたものである。より詳細には、この 機体110は、それぞれその吸気側開口端を上側 に向けると共にその排気側開口端を下側に向 け、且つ互いの吸気側開口端を互いの対向方 向に傾斜(傾斜角度0°も含む)させる様にして 互いに間隔空けて配置された上記の2つの機 体90a,90bと、各機体90a,90bを相互連結する連結 材111とを備える。

 連結部材111は、その中心点G 0 で屈曲された略V字状の例えば棒状に形成さ ており、その一端に機体90aが配設され、そ 他端に機体90bが配設されている。より詳細 は、連結部材111の一端の延長線が機体90aの 心軸線に直交し且つ機体90aの重心G 1 を通過する様に、連結部材111の一端に機体90a が配設されている。同様に、連結部材111の他 端の延長線が機体90bの中心軸線に直交し且つ 機体90bの重心G 2 を通過する様に、連結部材111の他端に機体90b が配設されている。

 尚、各機体90a,90bのプロペラ97の回転方向 逆向きに設定する場合は、各機体90a,90bの各 安定翼(円筒状安定翼および放射状安定翼)を その機体90a,90bの重量の許される範囲内で、 高さ、安定翼の枚数および安定翼の個数等を 大きくして、機体110の横揺れの抵抗力を最大 限にしておくことが望ましい。

 尚、図14中の点P 1 ,P 2 はそれぞれ、機体90a,90bのプロペラ97の中心点 (推進力作用点)であり、αは、線分G 1 G 0 (および線分G 2 G 0 )と水平方向との間の角度であり、λは、線分 P 1 G 0 (および線分P 2 G 0 )と鉛直方向との間の角度であり、θは、線分 G 1 G 0 と線分P 1 G 0 との間の角度および線分G 2 G 0 と線分P 2 G 0 との間の角度である。

 ここで、線分G 0 P 1 =線分G 0 P 2 =Lとし、各機体90a,90bの推進力をそれぞれF P1 ,F P2 (但し、F P1 =F P2 )とし、この機体110が角度γだけ一方の機体( えば90a)側に傾いた状態を考える。

 図14の機体110において、F P1 とF P2 の重心周りのモーメントは、γがどのような を採ろうとも常に一定であるが、各重心G 1 ,G 2 に掛かる重力と各推進力F P1 ,F P2 との間の偶力による復元モーメントδMを計算 すると式15-(1)となり、γの値に対して一定に らない。

 各推進力F P1 ,F P2 の合力〔F〕が機体100の重力mgと釣り合ってい るとすると、式15-(2),式15-(3)が成立する。

 そしてθ=π/2-(α+λ)なので、式15-(3)は式15-( 4)となる。

 この式15-(4)の中の( )内の各項は式15-(5)と なるので、式15-(4)は式15-(6)となる。

 式15-(6)より、機体110の左右の揺れに対する 元力は、2つの筒状推進ユニット90a,90bの推 力F P1 ,F P2 の合力が、まるで重心G 0 から(線分P 0 G 0 +線分O 0 G 0 )の距離だけ上方に位置する点(作用点P)に作 したものとして与えられることが分かる。

 次に図19の様に、2組の機体110(それらを機体 110,110’と呼ぶ)をそれらの重心G 0 を一致させて平面視で十字状に連結させた機 体(以後、十字状連結ユニットと呼ぶ)110Bを考 える。尚、図19では、各機体110,110’の各筒状 推進ユニット90a,90b,90a’,90b’は、便宜上直線 で図示されている。この十字状連結ユニット 110Bにおいて、重力による復元モーメント〔δ M〕を計算する。正面(筒状推進ユニット90a’ )から見て、十字状連結ユニット110Bが左右 角度γだけ傾いたとき、左右側の筒状推進ユ ニット90a,90bによる復元モーメントδM 1 は、式15-(4)のmgをmg/2に置換することで得られ るので、式15-(7)となる。

 このとき、十字状連結ユニット110Bを正面か ら見たときの前後側の2つの筒状推進ユニッ 90a,90bによる復元モーメントδM 2 は、式15-(8)となる。

 α+θ=π/2-λなので、式15-(8)は式15-(9)となる 。

 よって十字状連結ユニット110Bの総合復元 モーメント〔δM〕は、式15-(11)となる。

 式15-(11)より、十字状連結ユニット110Bの左 の揺れに対する復元力は、4つの筒状推進ユ ット90a,90b,90a’,90b’の推進力の合力が、ま で重心G 0 から(線分P 0 G 0 +1/2・線分O 0 G 0 )の距離だけ上方に位置する点に作用したも として与えられることが分かる。

 ここで、図14の機体(2つの筒状推進ユニット 90a,90bを組み合わせた機体)110が各筒状推進ユ ット90a,90bの対向方向に角度γだけ傾いたと 、各筒状推進ユニット90a,90bに掛かるF C なる力をF C1 ,F C2 とすると、それら各力F C1 ,F C2 の合力F C0 はどの様になるかを考える。

 各筒状推進ユニット90a,90bの推進力をF P1 ,F P2 として、それら各推進力F P1 ,F P2 が機体110の重力mgと釣り合っているとすると 式15-(12)の関係を得る。

 また各筒状推進ユニット90a,90bの後流風圧中 心点C 1 ,C 2 に掛かるF C なる抵抗力F C1 ,F C2 は、式15-(34)で与えられる。

 またF C1 ,F C2 の合力(総合後流風圧力)F C0 は、図14の点C 0 に掛かるので式15-(13)となり、従って総合外 風圧力F W0 は式15-(14)となる。尚、点C 0 は、この機体110を正面から見た場合(即ち筒 推進ユニット90a’側から見た場合)の総合風 中心点であり、点C 1 を通り筒状推進ユニット90aの中心軸92に垂直 直線と、点C2を通り筒状推進ユニット90bの 心軸92に垂直な直線との交点により与えられ る。

 この機体110は、左右の揺れに対しては、点C 0 に式15-(13)で表されるF C0 なる力が掛かる1つの推進ユニットと見なす ができる。

 しかし、この機体110を横から見た場合(即ち 筒状推進ユニット90aまたは90b側から見た場合 )の総合風圧中心点は、図14の点C 12 となり、その総合風圧中心点に作用する力は 、式15-(13)で表される力と同じである。尚、 C 12 は、各点C 1 ,C 2 の中間点である。故にこの機体110は、見る方 向により総合風圧中心点の位置が変化するの で、不安定である。

 この不安定性を無くすために、前述の十字 連結ユニット110Bの様に4つの筒状推進ユニ ト90a,90b,90a’,90b’を組み合わせると、4つの 状推進ユニットの総合後流風圧中心点Cは、 図14の線分C 0 C 12 の中点に現れる。この点Cの位置は、この十 状連結ユニット110Bのどの方向に揺れても変 せず、常に線分C 0 C 12 の中点に位置する。

 この事から、複数の筒状推進ユニットを組 合わせるときは、十字状連結ユニット110Bを 1つの単位ユニットとすることが望ましい(組 合わせA)。2つの筒状推進ユニットのみを図1 4の機体110の様に組み合わせる場合は、それ 2つの筒状推進ユニットの傾斜角度αを0°に 定して、それら2つの筒状推進ユニットの総 風圧中心点C 0 とC 12 とを互いに一致させると、機体110全体のどの 方向から見ても、総合風圧中心点C 0 の位置は変化しないので、機体110を安定ホバ リングさせることが可能となる(組み合わせB) 。どちらの組み合わせA,Bにしても、後述の式 19-(5)を満足させる様に機体全体の重心G 0 および外部風圧中心点W 0 を配置しなければならない。

 図17は、十字状連結ユニット110Bを正面(筒 状推進ユニット90a’側)から見たときの各筒 推進ユニット90a,90b,90a’,90b’を単純化して 線で表した単純図である。中央の筒状推進 ニットは前後の筒状推進ユニット90a’,90b’ 重なって見えるため1本の線で表している。

 今、全ての筒状推進ユニット90a,90b,90a’,90b のプロペラ回転軸先端の振れの角度が同じ イミングで例えば図7の紙面左側にβだけ振 ているとする。このときの総合後流風圧力( 即ち各筒状推進ユニット90a,90b,90a’,90b’に掛 かる後流風圧力の総和力)F C は、どのような大きさでどのような位置に表 れるかを考える。

 各筒状推進ユニット90a,90b,90a’,90b’の後流 圧中心点C 1 ,C 2 ,C 3 ,C 4 に掛かるF C なる力(後流風圧力)をF C1 ,F C2 ,F C3 ,F C4 とし、F C1 とF C2 の2つの合力の大きさをF C0 とし、F C3 とF C4 の2つの合力の大きさをF C34 とすると、F C0 は、式15-(15)となる。但し、F P1 =F P2 =F P3 =F P4 =(mg/4)・1/(cosα・cosβ)とする。

 そしてF C34 は、式15-(16)となる。

 式15-(15)(16)より式15-(17)の関係が成立するの 、総合後流風圧力F C は、式15-(18)となる。

 式15-(17)より、F C  の作用点は、点C 0 と点C 34 との中点である事が分かる。

 また式15-(18)は、各筒状推進ユニット90a,90b,9 0a’,90b’のプロペラ回転軸先端の振れ角度が 全てβである場合は(尚、それら各筒状推進ユ ニットが同じタイミングで同じ方向に揺れる 場合が不安定性が最大になるので、同じタイ ミングで揺れる場合で、且つ単純化のため振 れの角度を全て同じβとして考えている。)、 式15-(18)のF C は、機体110B全体を1つの推進ユニットとして えたときのその推進ユニットのプロペラ回 軸先端の振れ角度をβとしたときの後流風 力F C と方向も大きさも同じである事が分かる。但 し、機体110Bの揺れに対する、重力による復 力が非常に大きくなる点が異なる。

 ここで重要な事が2つある。第1番目に重要 事は、十字状連結ユニット110Bの様に複数の 状推進ユニットを平面視で放射状に連結し 機体の場合、それら各筒状推進ユニットが 平方向で機体全体の鉛直方向中心軸まわり 反回転し始めたとき、F C なる抵抗力が発生し、その抵抗力が非常に大 きな抵抗モーメントとなるので、それら各筒 状推進ユニット内の放射状安定翼による反ト ルク相殺力と相まって、機体全体の反回転傾 向は、殆ど無くなることである。

 第2番目に重要な事は、2つの筒状推進ユニ ト90a,90bを連結した機体110(図14)の場合は、見 る方向により、総合後流風圧中心点の位置が 図14の点C 0 と点C 12 との間で変化して機体110が不安定になるので 、その不安定性を無くすため、図17の十字状 結ユニット110Bの様にもう1組の筒状推進ユ ット90a’,90b’を平面視で十字状に組み合わ て、総合後流風圧中心点を点Cに固定したこ とである。

 しかし、この2組の筒状推進ユニット90a,90b 90a’,90b’とは全く別々のものであり、実際 、それら2組の筒状推進ユニットはそれぞれ 固有の総合後流風圧中心点(以後、それら各 単位の総合後流風圧中心点を組単位総合後 風圧中心点と呼ぶ)を持っており、例えば図1 7の様に正面から見たときの左右の揺れに対 ては、左右の2つの筒状推進ユニット90a,90bの 組単位総合後流風圧中心点は点C 0 であり、前後の2つの筒状推進ユニット90a’,9 0b’の組単位総合後流風圧中心点は点C 34 にある。この2つの組単位総合後流風圧中心 C 0, C 34 に掛かるそれぞれのF C なる力F C0 ,F C34 が見かけ上点Cに現れるということである。

 尚、上記の点C 0 は、筒状推進ユニット90aの後流風圧中心点C 1 を通り筒状推進ユニット90aの中心軸92に垂直 直線と、筒状推進ユニット90bの後流風圧中 点C 2 を通り筒状推進ユニット90bの中心軸92に垂直 直線との交点であり、上記の点C 34 は、各筒状推進ユニット90a’,90b’の後流風 中心点C 3 ,C 4 の中点である。

 ここで、この十字状連結ユニット110Bを45° 平方向に回していったとき(但し、回転軸の きβは、回転していった方向から見たとき に図17の様にβだけ傾いているとする。)、そ の方向から見た機体の左右の揺れに対する上 記の2つの組単位総合後流風圧中心点C 0, C 34 は徐々に近づいていき、45°回しきった方向 ら見たときの左右の揺れに対しては、上記 2つの組単位総合後流風圧中心点C 0, C 34 は点Cに重なる。これを更に45°回していった きには、下に下がってきた一方の組単位総 後流風圧中心点は更に下に下がり、上に上 ってきた他方の組単位総合後流風圧中心点 更に上に上がり、90°回しきった方向から見 たときの左右の揺れに対してのそれぞれの組 単位総合後流風圧中心点C 0, C 34 は、最初の位置とはそれぞれ逆転しているこ とになる。

 図17を正面または横から見たときの機体の 右の揺れに対しては上記の2つの組単位総合 流風圧中心点C 0, C 34 が最大に離れていて、その中点に機体110B全 の重心Gを配置し、更に機体110B全体の外部風 圧中心点Wをその重心Gに一致させても、機体1 10Bの揺れに関しては、互いに離れた2つの組 位総合後流風圧中心点C 0 ,C 34 に掛かるF C なる力F C0 ,F C34 によりバランスが取れることになる(即ち機 の揺れに対する安定性の観点からは、各組 位総合風圧中心点は互い離れている事が重 である)。この事は、機体110Bの小型化および 軽量化に繋がる。

 更に風流発生装置であるプロペラ式の各 状推進ユニット90a,90b,90a’,90b’を噴射式の 進ユニット(ガス噴射機またはロケット噴射 機など)に置き換えれば、真空中、即ち宇宙 でも利用できるようになる。

 しかし、図17の機体110Bを水平方向に45°回転 させたときは、上記の2つの組単位総合後流 圧中心点C 0 ,C 34 はそれらの中点Cに重なるので、機体110Bは、 の45°方向から見た左右の揺れに対しては非 常に不安定になる。この不安定性を解消する ためには、もう1組の十字状連結ユニット110B 同心状に連結して、即ち図18の様に、合計8 の筒状推進ユニット90(90c~90j)を放射状に連 部材110aにより連結して、放射状8連結ユニッ ト110Cを構成すれば良い。なぜなら、8つの筒 推進ユニット90c~90jを放射状に連結した場合 は、どの方向から見ても最低2つの組単位総 後流風圧中心点が存在し、他の方向では4つ 組単位総合後流風圧中心点が存在し、それ れの組単位総合後流風圧中心点にバランス くF C なる抵抗力が発生するからである。

 尚、図18では、連結部材110aは、4枚の台形 形状の板部材110b~110eをそれらの中心軸を一致 させて放射状に組み合わせて構成されている 。そして各板部材110b~110eの両側の斜辺に筒状 推進ユニット90c~90jは配設されている。

 以上より、筒状推進ユニットを4つ以上組 み合わせて安定性のある機体を造るには、偶 数個の筒状推進ユニット(好ましくは8つ以上 偶数個の筒状推進ユニット)を放射状に連結 し、更にそれら各筒状推進ユニットの後流風 圧中心点からその筒状推進ユニットの中心軸 (筒軸)に垂直に引かれた直線が一点に集中す 様にして、機体全体の重心を図17の様に上 の組単位総合後流風圧中心点の中央に配置 せれば良い。その様にすれば、後の実験で かる事であるが、機体全体の外部風圧中心 を、機体全体の重心に一致させなくても良 、機体全体の重心の近くに有れば良く、こ により機体を安定させる事ができる。

 図19は、図17と同じ十字状連結ユニット110B 正面から見た単純図である。筒状推進ユニ ト90a’,90b’は重なって見えるため、1本の直 線で表している。各筒状推進ユニット90a,90b,9 0a’,90b’の推進力をF P1 ,F P2  ,F P3 ,F P4 =F P  としている。点C 34 は、この正面方向から見た各筒状推進ユニッ ト90a’,90b’の総合風圧中心点(組単位総合風 中心点)であり、点C 0 は、同じく各筒状推進ユニット90a,90bの総合 圧中心点(組単位総合風圧中心点)である。F Cb は、この十字状連結ユニット110Bがδf P により反時計まわりに揺れ始めたときに点C 34 に掛かるF C なる力で、F Cf は、同じく点C 0 に掛かるF C なる力である。重心G 0 から推進力作用点(プロペラ中心点)P 1 あるいは点P 2 までの距離をLとしている。機体110Bの総合重 G 0 は、線分C 0 C 34 の中点にある。

 図19の様に機体110Bが安定したホバリングを っている状態から、筒状推進ユニット90bの 進力がF P からδf P だけ増加して、機体110Bが左右に揺れる状態 考える。

 δf P による回転モーメントによるF C なる力は、図19のF Cb とF Cf の2つに分けられる。δf P により機体110Bが回転するときの角加速度は 機体110Bのどの点においても同じであるから 点P 2 における回転モーメントの大きさが分かれば 、各プロペラ作用点P 1 ,P 2  ,P 3 ,P 4 において仮想的に掛かっていると思われる力 も計算できる。今、筒状推進ユニット90a’ま たは90b’に掛かっている仮想力をδf 34 とし、各プロペラ作用点P 1 ,P 2  ,P 3 ,P 4 の総合作用点Pと総合重心G 0 との間の距離をn G とすれば、点P 2 におけるδf P による回転モーメントδM P2 は、式15-(19)となる。

 また点P 3 または点P 4  における回転モーメントδM 34 は、式15-(20)となる。

 δM P2 =δM 34 でなければならないので、式15-(21)を得る。

 式15-(21)のδf 34 が点P 3 ,P 4 の両点に掛かっているので、F Cb は式15-(22)の様に表される。

 同様に筒状推進ユニット90a,90bのプロペラ作 用点P 1 ,P 2 に掛かる仮想力をδf 1 ,δf 2 とすると、式15-(23)を得る。

 よってF Cf は、式15-(24)となる。

 そしてこの2つのF Cb およびF Cf の偶力モーメントδMは、線分C 0 C 34 の長さをn C34 とすると、式15-(25)となる。

 n C34 は、図19より作図して求めると、式15-(26)とな る。

 従って式15-(22),(24),(25),(26)より、式15-(27) 得る。

 機体110Bが安定したホバリングを行うために は、式15-(27)のδMがδM P2 よりも大きければ良い、即ち式15-(28)が成立 れば良い。また式15-(28)から式15-(29)の関係を 得る。

 Lcosθは、重心G 0 から各筒状推進ユニット90a,90b,90a’,90b’の筒 軸までの距離である。Lcosθ=L G とすると、式15-(29)から式15-(30)を得る。

 式15-(30)より、各筒状推進ユニット90a,90b,90a ,90b’単独のHπとそれらの傾斜角度αが決ま と、自動的にL G とn G の比の最小値が決まる事が分かる。

 また式15-(19),(24),(25)より式15-(31)を得る。

 式15-(31)よりn G およびαが決まると、n C34 =線分C 0 C 34 の最小値が求まる。重心G 0 が線分C 0 C 34 の中点にあること、および式19-(5)の第1式を 2式に代入したときの式と式15-(31)とは、形式 が全く同じであることを考えるならば、次の 事が言える。

 式19-(5)の第1式を第2式に代入すると、式15 -(32)の関係を得る。

 また式15-(31)より式15-(33)の関係を得る。

 尚、式15-(33)においてα=0とすると、式15-(3 3)は式15-(32)と同じになる。

 式15-(32)(33)より、4つの筒状推進ユニット90a, 90b,90a’,90b’のうち1つの筒状推進ユニットの 推進力がδf P だけ変化しても、結局は、4つのプロペラを1 のプロペラ(以後、仮想連結プロペラと呼ぶ )とみなしたときの回転軸の振れの問題に帰 する事が分かる。

 よって、十字状連結ユニット110Bの各筒状推 進ユニット90a,90b,90a’,90b’の推進力が多少増 減しても、総合仮想プロペラの回転軸の振れ の角度が多少変化するだけである。この様な 推進力の増減に対して機体110Bの安定を保つ は、L/n G の比を十分に大きく設定すること、即ちn C34 (言い換えれば、十字状連結ユニット110Bが持 2つの後流風圧中心点間の距離)を十分長く 定すれば良い事がわかる。

 前述の8つの筒状推進ユニットを放射状に 連結した放射状8連結ユニット110C、またはそ 以上の数の筒状推進ユニットを放射状に連 した放射状n連結ユニットで、式15-(30)また 式15-(33)を十分に満足させるように機体を設 すれば、この機体は、全く安定して外風に 動じず、プロペラ反トルクも相殺したホバ ングを見せてくれることであろう。

 S17.(図13のプロペラが無い場合の姿勢制御装 置)
 図13において、プロペラ93(および駆動部)を いた場合の機体(姿勢制御装置)90cを考える

 例えば、この機体90cを一般的な飛行機の 後部および両翼に飛行機の進行方向に向け 取り付けておけば、飛行機の上下左右の安 性が格段に増大する。即ち飛行機が飛んで るとき、この機体90cに前方(機体90cの中心軸 方向)から高速度で風が進入し、その状況で この機体90cが横方向(その径方向)に揺れると 、その前方からの風流が機体90cの筒状安定翼 91および安定翼93,94,95,96の横方向の揺れに対 る抵抗となり、機体90c(従って当該飛行機)の 安定性が飛躍的に向上する。

 機体90cの放射状安定翼93,94の枚数および 状安定翼95,96の個数を増やせば、この機体90c の横揺れに対する抵抗力は増大する。但し、 飛行機等にこの機体90cを使用する場合、この 機体90cの外側の筒状安定翼91には、実験とは って内外両側に風が流れるので、式12-(2)中 Hは、式17-(1)の様になる。

 以上の様な発明または発明原理を利用す ば、機体の安定翼に掛かる風圧自体により その機体またはその機体を備えた飛行機の 勢制御が自動的に行われるので、姿勢制御 ための精密で高感度なセンサーおよび高価 高速度なコンピューターシステムが不必要 なる。その上、機体の安定翼の周囲に流れ 風流による慣性モーメントの増大効果によ 、その機体自身またはその機体を備えた飛 機自体に、外部風による影響に対する抵抗 が発生し、その結果、その機体自身または の機体を備えた飛行機は、外部風に対して 常に強くなる。

 この発明は、プロペラ機のみではなくジ ット機、ロケットおよびガス噴射等の飛行 に対しても応用できるので、広く姿勢制御 必要な分野に利用できる。またこの発明を 用した図12,図13または図18の様なフライング ユニット(姿勢制御装置)により、フライング ーの実現も夢ではなくなる。

 S19.(プロペラ回転軸の振れによる影響を相 して機体を安定化させる条件)
 図15は、例えば図12の機体80において、プロ ラ回転時のある一瞬を側面から視たときの である。図15中、点Oは、プロペラ回転軸の 定点であり、点Pは、プロペラの作用点(中 点)Yを含む水平線と点Oを含む垂直線との交 であり、点G 1 は、機体80の重心Gが点Oよりも下にある場合 重心の位置であり、点G 2 は、機体80の重心Gが各点O,P間にある場合の重 心の位置であり、点G 3 は、機体80の重心Gが点Pよりも上にある場合 重心の位置である。また点Oと機体80の重心G の間の距離のn値をn G とする。

 ここで、機体80の重心Gが各点G 1 ~G 3 にある場合の機体80の重心Gを通る水平線周り のモーメントバランス式を考える。

 (1)機体80の重心Gが点G 1 にある場合
 この場合は、プロペラ81の推進力F P の水平成分(F p sinβ)のモーメントの方が、F P の垂直成分(mg)のモーメントよりも大きくな 、それらのモーメントは互いに逆向きにな ので、モーメントバランス式は、式19-(6)と る。

 尚、式中のF C は、風圧中心点Cに掛かるプロペラ後流の風 力であり、F W は、外部風圧点Wに掛かる外部風圧力である

 F P =mg/cosβ、F C =Hπmgtanβ、F W =Wmgtanβなので、これらの式を式19-(6)に代入す ると、式19-(1)を得る。

 (2)機体80の重心Gが点G 2 にある場合
 この場合は、プロペラ推進力F P の水平成分(F p sinβ)と垂直成分(mg)との各々のモーメントの きさが上記(1)の場合と逆になるが、モーメ トバランス式を考えると、上記(1)と同様に 式19-(1)を得る。

 (3)機体80の重心Gが点G 3 にある場合
 この場合は、プロペラ推進力F P の水平成分(F p sinβ)と垂直成分(mg)との各々のモーメントの きは同じになるので、上記(1)の場合と同様 、式19-(1)を得る。

 上記(1)~(3)より式19-(1)が常に成立することが 分かる。ここで、プロペラ回転軸の振れによ る影響を相殺して機体80を安定化させるには 機体80に作用するモーメントが釣り合うか 或いはプロペラ回転軸を垂直方向に向ける ーメントが優勢であれば良い(即ち、式19-(1) 左辺がn G の値と同じか、或いはそれよりも大きければ 良い)ので、プロペラ回転軸の振れによる影 を相殺して機体80を安定化させるための条件 は、式19-(2)となる。

 式19-(1)の右辺のn G をS5(疑似揚力係数kの決定)の項で説明したn X で表すと、式19-(3)となる。

 式19-(3)を式19-(1)に代入し、且つn GW =0とおくと、式7-(19)および式7-(20)が得られる よって、式7-(19)および式7-(20)は、式19-(2)の 件の一態様と言える。またn GC およびn GW は、必ず式19-(4)を満たさなければならない。

 よって、機体80が安定してホバリングす 条件は、式19-(5)の様に表す事ができる。

 機体80が安定してホバリングしていると は、式19-(5)が必ず成立していると言える。

 但し、機体80の重心Gがプロペラ81よりも上 ある場合は、重心Gの復元効果が無いばかり なく、逆に重力Gにより機体80を傾けるモー ントが発生するので、非常に不安定になる また機体80の重心Gがプロペラ81よりも下に る場合でも、プロペラ81から重心Gまでの距 n PG が短い場合は、重力Gによる復元効果が小さ ので、プロペラ回転軸の振れによる影響以 の雑力の影響が相対的に大きくなり、機体80 が左右に揺れる可能性が大きくなる。よって 、雑力の影響を無視できる程度にn PG を長く取ることが重要である。n PG の長さに制限がある場合は、機体80の慣性モ メントを大きくするために、式19-(5)の第2式 の左辺をできるだけ大きくすればよい。

 S20.(筒状安定翼内のプロペラ位置によらな 風圧中心点の位置固定)
 例えば図12の機体80において、筒状安定翼83 の放射状安定翼82の長さを例えば半分位に くして、放射状安定翼82と共にプロペラ81の 置を筒状安定翼83の鉛直方向に変化させ、 のそれぞれの位置において、機体80が安定し てホバリングする重心位置を求める実験を行 った。

 その結果、プロペラ位置が筒状安定翼83 上端から筒状安定翼83の長さの1/8以上に下に 位置したときの実験では、機体80の各安定翼8 2,83に掛かる総合風圧力が全て、筒状安定翼83 の上端から筒状安定翼83の長さの1/8だけ下が た点付近に集中して掛かっている事が分か た。プロペラ位置を更に下げた実験におい も、機体80の各安定翼82,83に掛かる総合風圧 力が集中して掛かる点(総合風圧中心点)の位 は、変化せず、筒状安定翼83の上端から筒 安定翼83の長さの1/8だけ下がった点付近のま まであった。

 言い換えれば、プロペラ位置が筒状安定 83の上端から筒状安定翼83の長さの1/8以上に 下がると、機体80の総合風圧中心点が筒状安 翼83の上端から筒状安定翼83の長さの1/8だけ 下がった点に固定されるということである。 尚、プロペラ位置が筒状安定翼83の上端から 状安定翼83の長さの1/8だけ下がった点より 上に位置する場合は、S13で説明した通りの 置に、機体80の総合風圧中心点が現れていた 。

 尚、上記の実験において機体80の総合風圧 心点の位置は、以下の様に求めた。即ち、 16の様に、機体80の筒状安定翼83の下方に連 部83cを介して筒状の補助安定翼83bを同心軸 に取り付けた機体80aを作成し、安定してホ リングする機体80aの重心を求めることで、 体80の総合風圧中心点を求められる。機体80 掛かる総合風圧力および補助安定翼83bに掛 る風圧力の各々の大きさの比は計算できる そして外部風に対する風圧中心点の位置も 算できるので、式19-(5)の第1式(Hπn GC =Wn GW )よりn GC が求まり、機体80aの各安定翼82,83,83bに掛かる 総合風圧力が集中して掛かる点(総合風圧中 点)の位置が決定される。その後、機体80全 に掛かる風圧力と補助安定翼83bに掛かる風 力との比に基づき、機体80の総合風圧中心点 の位置を求める事ができる。

 上記の実験の結果は、予想もできない結 となった。このことは、機体80aにおいて、 安定翼83,83bのサイズおよび各安定翼83,83b間 距離を全く変えずに、放射状安定翼82と共 プロペラ81の位置を上下に変化させても、安 定してホバリングする重心位置が変化しなか ったことからも分かる。

 この事実は、機体の設計の自由度を向上 せる上で大変都合が良い。プロペラ位置を 状安定翼83の上端から筒状安定翼83の長さの 1/8以上下がった位置に配置すれば、放射状安 定翼82の位置は、任意に選択できる事になる 但し、このとき、機体80全体を安定させる めには、図16の様に、機体80全体の下に、筒 または放射状の補助安定翼83bを取り付ける 要がある。

 この場合、補助安定翼83bは機体80の下で なく上に取り付けても良いが、上に取り付 た場合は、補助安定翼83bに掛かる風圧力は 下に取り付けた場合の補助安定翼83bに掛か 風圧力に比べて非常に弱いため、補助安定 83bの投影面積を非常に大きくするか、或い 、機体80から非常に離れた位置に取り付ける 必要があるので、現実的ではない。

 図16の機体80aの様に、筒状安定翼83の下方に 補助安定翼83bを取り付けると、その補助安定 翼83bに掛かる風圧力のために、機体80a全体の 総合風圧中心点C 0 が結果的に下に下がることになる。そのため 、機体80aを安定してホバリングさせるための 重心位置も下に下がることになり、重心によ る復元効果が増大する。その上、機体80a全体 の慣性モーメントも同じく増大するので、機 体80aは、補助安定翼83bが無い場合に比べてよ り一層に安定することになる。

 尚、上記の実施の形態1~3の機体では、風 を発生させる手段(風流発生装置)を、プロ ラとプロペラ用駆動部とにより構成したが その様に限定するものではなく、例えばガ 噴射機、ジェット噴流機またはロケット噴 機により構成しても良い。風流発生装置を ロペラとプロペラ用駆動部とにより構成す ば、比較的簡単な原理で風流を発生させる ができる。また風流発生装置をガス噴射機 ジェット噴流機またはロケット噴射機によ 構成すれば、より強力な風流を発生させる ができる。

 S21.(筒状推進ユニットでの水平飛行)
 図20は、1つの筒状推進ユニットからなる機 (例えば90)が傾斜角(機体の中心軸の鉛直方 に対する角度)α(水平線に対してβ)で水平飛 している状態を示した図である。水平飛行 度をvとし、プロペラ後流速度をv P とし、プロペラ推進力をF P とし、プロペラ後流風圧(揚力)をF C とし、外部風圧をF W とする。

 ここで図20の機体90が迎角を固定されたまま 、水平飛行速度を徐々に大きくしたときの終 端速度を考える。今、プロペラ推進力F P の水平方向成分の加速度をa 1 とし、機体90の質量をm 1 とし、更に機体90の迎角をβに固定したまま 平方向に進む様に、機体90に、車輪200aを有 る車体200を取り付けた車を考える。但し、 体200の車輪200aには全く摩擦が無いものとす 。

 機体以外の車体200には空気抵抗等の空気に る力は一切働かないものとする。機体90と 体200との合計質量をm 2 とし、水平方向に進むことにより機体90の安 翼に発生する全ての浮力をFとし、その加速 度をa 2 とする。機体90と車体200の合計機体210が終端 度vで水平方向に進んでいると仮定する。以 上の状況では、式21-(1)が成立する。

 ここで、速度vによりプロペラ後流速度v P が方向を変えて安定翼に与える力をδfとする と、図20より式21-(2)が成立する。

 また式21-(3)~(5)が成立する。 

 浮力Fは、式21-(6)の様にも表せる。 

 式21-(6)に式21-(1)~(5)を代入し、π(1-sinβ W )=δπとおくと、式21-(8)になる。

 また水平方向への推進力fは、式21-(9)とな る。

 式21-(9)に式21-(1)~(4)を代入して、式21-(10) 得る。

 f=0のとき、この合体機体210は終端速度vで進 むことになるので、式21-(14)の関係が求まり 終端速度vとプロペラ後流速度v P との比v/v P と、βと、(Hδπ+W)との関係が分かる。

 そして式21-(8)に式21-(12)~(14)を代入すると 式21-(15)が求まり、式21-(15)を変形すると、 21-(16)となる。

 そして、式21-(16)の左辺の分母(a 1 /cosβ)は、式21-(17)と置いたときのa 0 に相当するので、式21-(16)は、式21-(18)(19)の様 に表せる。

 式21-(19)から、機体90が迎角βで水平飛行し 場合、終端速度vに達したときの浮力の総和( 揚力)Fは、元々のプロペラ推進力F P をsinβで割った値となる事が分かる。揚力Fの 大きさは、迎角βのみに関係している事が分 る。ここで合体機体210を浮かすためには、a 2 ≧gでなければならないので、式21-(18)から式2 1-(20)の関係が求まり、この関係式から、合体 機体210が水平飛行を行う事のできるプロペラ 推進力F P が分かる。

 式21-(2)(11)より式21-(22)の関係が求まる。こ 関係式から、20の機体90が迎角βで等速水平 行している場合、各安定翼に掛かる力の総 は、プロペラ推進力F P をtanβで割った値である事が分かる。

 そしてF P の水平成分をF h とすれば、式21-(23)となる。

 また通常の飛行機の揚力LはL=F C +F W であり、通常の飛行機のプロペラ等は水平を 向いているので、式21-(22)(23)より、揚力Lは式 21-(24)となる。この式から、揚力Lは、水平方 推進力F h をsinβで割った値になる。

 式21-(12)より、Hδπ+Wの値が大きいほど、機 90の水平飛行の終端速度vは小さくなる事が かる。それ故、F P の値を式21-(20)で表される値以上に設定して 可能な限りHδπ+Wの値を大きくしておけば、 体90が浮上するまでの滑走距離を、迎角βを 調整することにより非常に短くする事が可能 である。

 ここで、図21の機体130の2つの筒状推進ユ ット90a,90bを図23の機体130Bの様にそれらの風 流方向(それらの中心軸方向)に互いにずらし 連結した場合の機体の揺れに対する安定性 検討する。図23の機体130Bは、2つの筒状推進 ユニット90a,90bを互いに平行な状態でそれら 風流方向に互いにずらして連結(この連結を 連結と呼ぶ)したものである。

 尚、図23の点P i ,C i ,G i ,W i ,H i ,m i (i=1,2)はそれぞれ、筒状推進ユニット90a,90bの 進力作用点(プロペラ力作用点)、後流風圧 心点、重心、外部風圧中心点、H値、質量で る。また点P 0 ,C 0 ,G 0 ,W 0 はそれぞれ、機体130Bの総合推進力作用点、 合後流風圧中心点、総合重心、総合外部風 中心点である。また点C 1 ’は、点C 1 から中心軸130aへの垂線と中心軸130aとの交点 あり、点C 2 ’は、点C 2 から中心軸130aへの垂線と中心軸130aとの交点 ある。中心軸130aは、総合重心G 0 を通り各筒状推進ユニット90a,90bの中心軸(筒 )に平行な直線である。尚、各点P i ,C i ,G i ,W i (i=1,2)はそれぞれ、筒状推進ユニット90a,90bの 心軸上に配置している。

 図23では、各筒状推進ユニット90a,90bは、棒 の連結部材130bにより互いに連結されている 。連結部材130bは、各筒状推進ユニット90a,90b 重心G 1 ,G 2 を通る直線上に沿って配置している。

 各筒状推進ユニット90a,90bは共に自身の重量 m 1 g,m 2 gを支える推進力F P1 ,F P2 を持っているとする。即ち式21-(25)が成立す ものとする。

 よって各筒状推進ユニット90a,90bの後流風圧 中心点C 1 ,C 2 に掛かるF C なる力をF C1 ,F C2 とすると、式21-(26)(27)が成立する。

 各筒状推進ユニット90a,90bは自身の重量m 1 g,m 2 gを支える推進力F P1 ,F P2 を持っているので、機体130Bの総合重心G 0 は、各筒状推進ユニット90a,90bの重心G 1 ,G 2 を結んだ直線上のm 1 ,m 2 の比率で線分G 1 G 2 の長さを按分した点にある。また各推進力作 用点P 1 ,P 2 の総合推進力作用点P 0 は、総合重心G 0 上にある。

 図23では、各点P 0 ,G 0 は中心軸130a上に位置するが、H 1 ≠H 2 なので、総合後流風圧中心点C 0 は中心軸130a上には位置しない。各点P 0 ,C 0 ,G 0 が中心軸130a上にない場合は、機体130Bが不安 になる事は明らかである。

 ここで式21-(25)より式21-(28)が成立し、式21 -(26)(27)より式21-(29)が成立する。

 従って式21-(28)(29)より、各点P 0 ,C 0 ,G 0 が中心軸130a上に配置する条件は、式21-(30)と る。

 よって式21-(30)より、機体130Bが安定する 件の1つが式21-(31)である事が分かる。

 同様に、各筒状推進ユニット90a,90bの点W 1 ,W 2 に掛かるF W なる力をF W1 ,F W2 とし、各筒状推進ユニット90a,90bのW(=S W /S C )値をW 1 ,W 2 とすると、式21-(32)(33)が成立する。

 従って式21-(32)(33)より、各点P 0 ,C 0 ,G 0 が中心軸130a上に配置するための条件は、式21 -(34)となる。

 そして、機体130Bに掛かる総合推進力をF P とし、F C なる力をF C とし、総合外部風圧力をF W  とし、各筒状推進ユニット90a,90bのH値およ W値の関係をH 1 =H 2 =HおよびW 1 =W 2 =Wとし、F P を式21-(35)の様におくと、式21-(26)(27)(32)(33)か 式21-(36)(37)を得る。

 そして、式21-(35)(36)(37)を用いてn G1W1 /n G1C1 ,n G2W2 /n G2C2 ,n G0W0 /n G0C0 を求めると、式21-(38)となり、各点P 0 ,C 0 ,G 0 が中心軸130a上に位置する事が分かる。

 式21-(38)より、各筒状推進ユニット90a,90bのH およびW値に関してH 1 =H 2 =HおよびW 1 =W 2 =Wの関係が成立すれば、各筒状推進ユニット9 0a,90bの質量m 1 ,m 2 に関係なく、各点P 0 ,C 0 ,G 0 は中心軸130a上に位置して、機体130Bは安定す ことになる。

 更に、互いに独立した2つの筒状推進ユニッ ト90a,90bの各点C 1 ,C 2 に発生する力F C1 ,F C2 により、機体130Bがプロペラ回転の反トルク より回転するときの抵抗モーメントを発生 せるので、各筒状推進ユニット90a,90bの筒内 射状安定翼の反トルク相殺力と相まって、 体130Bの正反回転は殆ど無くなることになる 。

 その上、互いに独立した2つの筒状推進ユニ ット90a,90bの各点C1,C2に掛かるF C1 ,F C2 は、重心G 0 周りの前後左右の揺れに対しては、実際には 各点C 1 ’,C 2 ’に掛かっているのと同じなので、上記の前 後左右の揺れに対する抵抗モーメントが非常 に大きくなる。

 よってこれらの事により、機体130Bの安定 性は、単独の筒状推進ユニットと比べて非常 に良くなる。

 またW値の関係W 1 =W 2 より、各筒状推進ユニット90a,90bの筒直径は じでなければならないことが明らかなので 各筒状推進ユニット90a,90bの大きさや各条件 (各点C 1 ,C 2 および各点G 1 ,G 2 の位置関係および質量m 1 ,m 2 は除く)は全く同じでなければならない事が かる。

 また機体130Bの連結部材130bと中心軸130aとの す角度αが小さい程、線分G 0 C 1 ’および線分G 0 C 2 ’が長くなりF C1 およびF C2 による抵抗モーメントが増すので、機体130B 安定性が増す事も分かる。

 ここで、機体130Bに補助翼と錘とを付加して 、機体130Bの点W 0 と点G 0 とを点C 0 に一致させる様に調整しても、式21-(39)を満 せば、機体130Bは安定する。

 また各点G 0 ,C 1 ’間の距離をn G0C1' とし、各点G 0 ,C 2 ’間の距離をn G0C2' とするとn G0C1' =n G0C2' となるので、n G0C1' =n G0C2' =n GC およびn G0P0 =n G とおけば、式21-(39)は式21-(40)となる。この式 、機体130Bの揺れに対する安定条件そのもの である。

 次に図24の様に3つの筒状推進ユニット(例 えば90)を斜連結した機体150での揺れに対する 安定性を検討する。

 尚、図24の点C i ,G i ,W i ,H i ,m i (i=1,2,3)はそれぞれ、筒状推進ユニット90a,90b,9 0cの後流風圧中心点、重心、外部風圧中心点 H値、質量である。ここでは、H 1 =H 2 =HおよびW 1 =W 2 =Wとする。

 この機体150では、各筒状推進ユニット90a,90b は、例えば棒状の連結部材150aにより互いに 行に斜連結されている。連結部材150aは、各 状推進ユニット90a,90bの重心G 1 ,G 2 を通る直線上に沿って配置されている。また 筒状推進ユニット90cは、例えば棒状の連結部 材150bにより連結部材150aに連結されることで 各筒状推進ユニット90a,90bの例えば後方にお いてそれらに平行となる様に連結されている 。連結部材150bは、連結部材150aの中間点(より 詳細には各重心G 1 ,G 2 を結んだ直線上のm 1 ,m 2 の比率で線分G 1 G 2 の長さを按分した点)G 12 と筒状推進ユニット90cの重心G3とを通る直線 に沿って配置されている。

 尚、図中の150cは、各筒状推進ユニット90a,90 bの斜連結ユニットを単一ユニットと見なし 仮想連結ユニットである。点G 123 は、各点G 12 ,G 3 を結んだ直線上の(m 1 +m 2 ),m 3 の比率で線分G 12 G 3 の長さを按分した点である。点C 123 は、線分C 12 C 3 を三等分したときの点C 12 側の点である。

 最初、各筒状推進ユニット90a,90bの2斜連結 ニットが安定してホバリングしていたとす と、その2斜連結ユニットを単独ユニットと なした仮想連結ユニット150cを考えるならば 、その仮想連結ユニット150cの推進力F P ’、F C なる力F C ’および外部風圧力F W ’は、式21-(35)(36)(37)より式21-(41)(42)(43)となる 。

 この2斜連結ユニットにもう1つの筒状推 ユニット90cを斜連結した場合にそれら全体( ち機体150)が安定してホバリングするための 条件は、上記の仮想連結ユニット150cと追加 れた筒状推進ユニット90cとの2つの推進ユニ トの2斜連結の問題に帰結する。よって3番 に追加された筒状推進ユニット90cのH値,W値 も、筒状推進ユニット90a,90bと同じH,Wでなけ ば、機体150の安定性が確保されない事が分 る。

 以上から、筒状推進ユニットを複数連結し 安定させるためには、全ての筒状推進ユニ トの質量および後流風圧中心点と重心との 置関係以外の各筒状推進ユニットの安定条 値(H値、W値、r 0 値等)全てを等しくしなければならない事が かる(これを2斜連結理論と呼ぶ)。そしてそ ら複数の筒状推進ユニットの安定性を考え ときには、それらを各後流風圧中心点の総 後流風圧中心点の位置に総合仮想ユニット 想定したときの安定性の問題として考える ができる(但し、推進力、質量はそれら複数 筒状推進ユニットの合計値となる。)。

 図23の機体130Bを実際に造り、上記の2斜連結 理論が正しいか否かを確かめるため実験を行 った。各筒状推進ユニット90a,90bのH値、W値、 r 0 (これらを筒状推進ユニットの属性条件値と ぶ)をそれぞれ、H=7.388、W=0.8546、r 0 =15.24cmとし、それら各筒状推進ユニットのプ ペラ回転軸間の距離を37cmに設定し、更にそ れら各筒状推進ユニットの上下のずれの長さ を20cmとして機体130Bを造り(但し、それら各筒 状推進ユニット内の筒内十字安定翼の長さの n値を1.44とし、それら各筒状推進ユニットの ロペラ回転による反トルクを殆ど相殺でき 様にしておく)、機体130Bをホバリングさせ と、その各プロペラが同方向に回転してい にも拘わらず、機体130Bは反回転も正回転も く、更に左右の振れも無く安定したホバリ グを行った。

 以上の実験から、独立した推進風流を持 別々の筒状推進ユニット90a,90bを図23の様に 連結させた場合、それら各筒状推進ユニッ の属性条件値を同一にすれば、機体130B全体 のプロペラ回転による回転傾向は無くなり、 左右の振れに対する安定性も増大することが 確認され、上記の2斜連結理論が正しい事が 明された。この事は、2斜連結のみでなく、2 つ以上の筒状推進ユニットを同様に斜連結し た場合にも応用できる事は明らかである。

 図23および図24の考察および実験により、 複数の筒状推進ユニットを連結して安定させ る条件は、機体全体の総合推進力作用点、総 合重心、総合後流風圧中心点、総合外部風圧 中心点が全て各筒状推進ユニットの中心軸に 平行な同一直線(機体全体の中心軸)上に並ぶ とである事が分かる。

 この事から、図22の機体140において、推 ユニット140cに関しては、他の2つの推進ユニ ット140a,140bが同じ属性条件値を持ってさえい れば、他の2つの推進ユニット140a,140bと異な 属性条件値を持っていても、機体140全体は 定してホバリングする事が分かる。

 上記の2斜連結ユニット130Bの実験で最も安 したホバリングを行ったときの総合重心G 0 は、総合後流風圧中心点C 0 と一致したときであった。この事は何を意味 するのか。2斜連結ユニット130Bの場合、独立 た2つの筒状推進ユニット90a,90bの後流風圧 心点C 1 ,C 2 間の中点に総合重心G 0 が位置する事を考えれば、式21-(40)が成立し いる事が分かる。しかし、総合外部風圧中 点W 0 が総合重心G 0 に一致していなかったにも拘わらず、機体130 Bは安定してホバリングしていた。この事は 式19-(5)の第1式に違反しても安定したホバリ グができる事を意味している。

 式21-(40)のn GC を機体130Bの各後流風圧中心点C 1 ’,C 2 ’と総合重心G 0 との距離n G0C1' ,n G0C2' に置き換えて書き換えた式が式21-(39)である を考えれば、次の事が分かる。

 図25の機体160は、属性条件値が同一の4つの 状推進ユニット(例えば90)を斜連結して構成 したものである。図25は、各筒状推進ユニッ 90a~90dの後流風圧中心点C i および外部風圧中心点W i (i=1~4)、並びに機体160の総合後流風圧中心点C 0 および総合外部風圧中心点W 0 の位置関係を示した図である。

 点C 12 は、線分C 1 C 2 の中点であり、点C 123 は、線分C 12 C 3 を三等分したときの点C 12 側の点であり、総合風圧中心点C 0 は、線分C 123 C 4 を4等分したときの点C 123 に最も近い点である。総合重心G 0 は、点C 0 に一致する様に調整されている。総合外部風 圧中心点W 0 も点C 0 と同様な方法で求められる。そして線分G 0 W 0 を延長した直線VV’を考え、各筒状推進ユニ ト90a~90dの後流風圧中心点C i から直線VV’への垂線と直線VV’との交点をC i ’とする。各筒状推進ユニット90a~90dの属性 件値をH,Wとし、各筒状推進ユニット90a~90dの 想連結ユニットの総合推進力作用点と点G 0 との距離のn値をn G とし、各点C i ’(i=1~4)と点G 0 との距離のn値をn GCi' とし、点G 0 と点W 0 との距離のn値をn GW とすると、この機体160のホバリング安定条件 は、式21-(44)になると思われる。尚、式21-(44) Qは、同一属性の筒状推進ユニット(ここで 90a~90d)の数である。

 単独の筒状推進ユニットを有する機体の 定性を考えるとき、プロペラ回転軸の振れ よる機体の振れを止めるためには、その後 風圧中心点の位置を調整すれば良いが、そ 後流風圧中心点が重心からずれてしまうた 、その後流風圧中心点のモーメント力に釣 合う外部風圧中心点に掛かるもう1つのモー メント力が必要であった。その条件式が式19- (5)であった。

 しかし、複数の筒状推進ユニット(筒状に 限らない)を図22~図25の様に斜連結した機体の 場合は、互いに独立した複数の後流風圧中心 点が存在する事になり、それら複数の後流風 圧中心点に掛かる後流風圧力と機体の重心と が釣り合う様に、それら複数の後流風圧中心 点の総合後流風圧中心点に重心を配置し、且 つ各後流風圧力によるモーメントの総和が、 全ての筒状推進ユニットの仮想連結ユニット のプロペラ回転軸の振れによるモーメントと 総合外部風圧力によるモーメントとの合計よ りも充分に大きければ、機体は安定したホバ リングを行う事が分かる。その際、複数の筒 状推進ユニットを有する場合は、式21-(44)の 辺の値が大きくなればなる程、外部風圧力 影響がバランス上殆ど無くなり、機体は安 したホバリングを行い易くなる事が分かる

 単独の筒状推進ユニットを有する機体が 平飛行する場合の問題点としては、次の事 考えられる。機体が水平飛行を開始し、徐 に速度を増して行く状況を考えるとき、筒 推進ユニットから流れる推進風流の範囲内 ある安定翼上には、一定の速度の推進風流 流れて行くが、その範囲外にある安定翼上 は、機体の前方からの外部風流が徐々にそ 速度を増しながら流れる事になり、その外 風流の風圧力は徐々に増加することになる この増加により、機体に掛かる総風流風圧 (後流風圧力と外部風圧力の総和)のバラン が崩れ、機体が不安定になる。

 この問題を解決するためには、機体の筒 推進ユニット(一般には風流発生装置)を複 にする事である。そして筒状推進ユニット ら発生する推進風流(これを自己風流と呼ぶ) の範囲外にある安定翼の総合外部風流風圧中 心点を自己風流の範囲内にある安定翼の総合 風流風圧中心点に一致させ、更にその点に総 合重心を一致させる事である。勿論、前述の 様に複数の筒状推進ユニットを斜連結する事 が必須条件である。その上で、式21-(44)を満 する様に各筒状推進ユニットを配置すれば その機体は安定してホバリングを行う事は 然であるが、水平飛行を始めたときでも、 常に安定した飛行を行う事が分かる。

 またその様な機体は、速度を増すほど、 筒状推進ユニットの自己風流の範囲外にあ 安定翼に掛かる外部風流風圧が強くなるの 、総合重心周りの機体全体の揺れおよび回 に対する抵抗力が増大し、その結果、機体 体は益々安定度が増大する事になる。

 更にその様な機体は、外部風圧に左右さ ないので、通常の翼がなくても安定した水 飛行を行うことができる。また更にその様 機体は、プロペラ式の筒状推進ユニット(風 流発生装置)を噴射式の推進ユニット(例えば ス噴射機またはロケット噴射機)に置換すれ ば、真空中、更に言えば宇宙においても、も っと言えば大気の無い他の天体の引力圏内に おいても、安定したホバリングおよび水平飛 行を行う事ができる事が分かる。

 式19-(5)は、単独の筒状推進ユニットを有 る機体の場合の安定ホバリング条件であり 複数の独立した筒状推進ユニットを有する 体の場合の安定ホバリングおよび安定水平 行条件式は、式21-(44)となる。

 式21-(44)を満足させれば、図18の放射状8連 結ユニットの機体110Cも、外部風圧中心点を 心に一致させなくても、安定ホバリングを う事ができる事が分かる。

 次に複数の筒状推進ユニットを斜連結し 機体の場合の水平飛行時の前方からの外部 流による不安定性を取り除く具体的な方法 しては、例えば図26の機体160を考える。

 図26は、紙面上向きに水平飛行している 体160を上から見た図である。

 機体160は、属性条件値が同じ3つの筒状推 進ユニット(例えば90(90a,90b,90c))を連結して構 されている。各筒状推進ユニット90a,90bは、 例えば棒状の連結部材160aにより互いに間隔 空けて平行に連結されており、推進ユニッ 90cは、各筒状推進ユニット90a,90bの後方にお てそれら全体の中心軸130b上に配置する様に 、例えば棒状の連結部材160cにより各筒状推 ユニット90a,90bに斜連結されている。

 またこの機体160は、例えば筒状(または放 射状)の補助翼160eを備えている。補助翼160eは 、例えば各筒状推進ユニット90a,90bの前方に いて、それら全体の中心軸160bと同軸状に配 する様に、例えば棒状の連結部材160dにより 各推進ユニット90a,90bに斜連結されている。 助翼160eの直径(または幅および高さ)は、各 状推進ユニット90a,90b,90cの直径と同じ寸法に 設定されている。

 尚、図26の符号160fは、3つの筒状推進ユニ ット90a,90b,90cを単一ユニットと見なした場合 仮想連結ユニットを示している。

 各筒状推進ユニット90a,90b,90cに関し、それ の後流風圧中心点をC 1 ,C 2 ,C 3 とし、それらの外筒の外側を流れる風流の風 流風圧中心点をC h1 ,C h2 ,C h3 とし、それらの外筒の外側のH値を等しくHと ている。また補助翼160eに関し、その前方か らの風流による風流風圧中心点をC X とし、そのH値をH X としている。また仮想連結ユニット160fに関 、その総合風圧中心点をC 0 とし、その外筒の外側のH値をH 0 としている。

 この機体160では、その総合重心G 0 は点C 0 に一致させている。

 ここで、各筒状推進ユニット90a,90b,90c内の 射状安定翼および筒内筒状安定翼の位置お び長さを調整して、それら各筒状推進ユニ トの各風流風圧中心点C i ,C hi (i=1~3)を互いに一致させておけば、仮想連結 ニット160fの各風流風圧中心点C 0 ,C h0 も互いに一致する。そして総合重心G 0 が点C 0 に一致しているので、風流風圧中心点C h0 が総合重心G 0 と一致し、これにより機体160がどの様な速度 で飛行していても、機体160の不安定性は発生 しなくなる。この様な設定の元では、補助翼 160eは必要でない。しかし現実的には、各筒 推進ユニット90a,90b,90cの各風流風圧中心点C i ,C hi は互いに一致しない場合が多いと予想される 。また連結部材160a,160c,160dの大きさおよび形 によっても、機体160の各風流風圧中心点C 0 ,C h0 は互いに一致しない場合が多いと予想される 。図26は、各点C 0 ,C h0 が一致していないことを想定しているので、 補助翼160eを設ける事で、機体160の不安定性 発生させない様にしている。

 ここで、風流風圧中心点C h0 と総合重心G 0 との距離をn Gh とし、風流風圧中心点C X と総合重心G 0 との距離をn GX とすると、点C X と点C h0 との総合風圧中心点を点G 0 に一致させるためには、式21-(45)を満たせば いのは明らかである。

 H 0 は、各筒状推進ユニット90a,90b,90cのH値の合計 値と見なすことができるので、式21-(46)と表 せる。

 よって式21-(46)より、式21-(45)は式21-(47)と る。

 よって式21-(47)を満足させる様に補助翼160 eを取り付ければ、前方からの風流による風 モーメントを相殺するモーメントが発生す ので、機体160全体は安定した水平飛行を行 事ができる。

 次に図26の機体(複数の筒状推進ユニット 斜連結した機体)160が水平飛行しているとき に、復元効果で機体160が鉛直姿勢に戻ろうと するモーメントを相殺するためには(即ち機 160がホバリング状態から水平飛行に安定的 移行するためには)、どうしたら良いかを考 る。

 その前に、単独風流の例えば筒状推進ユニ トからなる機体(例えば90)を考える。この機 体90が安定ホバリングしている状態から水平 行に移行したときには、外筒の外側に外部 流による風圧力F W が掛かり、機体90自体の総合風流風圧中心点C が移動して行くことになり、結果的に図27の に、点Cは重心点Gよりも後に位置する事に る事が多くなると思われる。

 この図27の機体90が安定して水平飛行して いるとすると、このときのモーメントバラン ス式は、通常、式21-(48)となる。 

 しかし、式21-(48)の左辺のモーメントは偶力 モーメントとなるので、式21-(48)は、正しく F C とF W の合力作用点に掛かる偶力モーメント式とな り、式21-(49)となる。

 ここで式21-(2)(3)(4)により、式21-(50)(51)が まる。

 また式22-(50)(51)を式21-(49)に代入すると、 21-(52)が求まる。

 また式21-(12)より式21-(12)となるので、式21 -(53)が求まる。

 式21-(53)の意味するところは、点Cが点Gの (上)にあって、式19-(5)の第一式が成立しな れば成らないという事である。

 また式21-(53)より、式21-(54)のときも図27の 機体90は重力の復元効果を相殺した上でその 力を支えながら水平飛行を行える事が分か 。

 よって図27において総合風流風圧中心点C 重心Gの後(下)に移動することは、復元効果 相殺する上でも、避けなければならない。 27の様に点Cが点Gの後(下)に移動すると、重 の復元効果のモーメント以上の逆モーメン が掛かり過ぎて、機体90は下を向くことに る。

 図20の様に総合風流風圧中心点Cが総合重 Gの前(上)にある場合の重力の復元効果を相 するときの式21-(52)に相当する式は、同様に モーメントバランス式より計算すると、式21- (55)となる。

 また式21-(53)は式21-(56)となる。

 式21-(56)と式19-(5)との違いは、左辺のδπ πとの違いである。この事は、機体(例えば 状推進ユニット)90をホバリング状態から水 飛行状態に移行させるときに、安定した移 をさせるために、特に重要である。この違 の影響を無くすためには、式21-(54)を満足さ れば良いことは明らかである。即ち機体90 総合風流風圧中心点C、総合重心G、外部風圧 中心点Wを一致させる事である。各点C,G,Wを一 致させる事で、機体90は(但し複数の風流によ るn斜連結が必須条件)安定したホバリングを い、またスムーズに水平飛行に移行する事 できる。

 式21-(54)を式21-(55)に代入すると、式21-(57) なる。この式は、式21-(12)と同じである。

 よって式21-(57)より、水平移動速度vは式21 -(58)となり、角度βを90°から少しずつ小さく れば、それに従って機体90の水平移動速度v 0から少しずつ増大する事になる。

 機体が複数の風流の推進ユニットで構成 れている場合(即ち図27の機体160の場合)は、 式21-(44)が成立すれば、機体160は安定したホ リングを行う事ができる事は分かっている この場合、外部風圧力の影響は殆ど無くな ので、複数の風流の推進ユニットで構成さ る機体160がホバリング状態から水平飛行に 定的に移行できる条件は式21-(59)であると言 る。

 S22.(推進力増幅装置)
 筒状推進ユニットを有する機体は、水平飛 時にはその機体に掛かる重力の何分の1かの 推進力によりその機体を浮かしそのまま水平 飛行を続けるので、図10の機体(推進力増幅装 置)170を考えれば、その機体170は、その機体17 0の重力の何分の1かの推進力で浮上できるこ になる。

 機体170は、複数(例えば4つ)のn斜連結筒状推 進ユニット170a~170dを有し、それら各n斜連結 状推進ユニットを同軸円周(例えば同一円周) 上に沿って略対称的に配置し且つそれらの推 進力F P1 ,F P2 ,F P3 ,F P4 を同じ回転方向に向ける様にして、連結部材 170eにより互いに連結されて構成されている

 連結部材170eは、例えば、円盤170fを有し その外周面に複数の連結部170gが形成されて 成されており、それら各連結部170gの先端部 にn斜連結筒状推進ユニット170a~170dが連結さ ている。

 例えば図10の各筒状推進ユニット170a~170dの 角βが5.73°のとき、各筒状推進ユニット170a~1 70dの水平飛行推進力F Pi (i=1~4)は、式21-(19)より式22-(10)となり、機体107 全体に掛かる重力の1/40倍の推進力で機体170 浮上する事になる。

 図10の推進力増幅装置170には1つの問題点 ある。各筒状推進ユニット170a~170dをそれぞ 2つ以上のn斜連結ユニットと考えた場合、 筒状推進ユニット170a~170dは、n斜連結ユニッ を代表した1つの仮想ユニットと考えられる 。このとき、仮想ユニットには、2つ以上の 立した風流の風圧中心点が存在することに り、それらが円盤170fの中心点の周りを回転 ることで、それら各仮想ユニットに、その 転モーメントに対する反回転モーメントが 生する。その結果、機体170全体の回転が抑 されることになる。

 また同じく図10の各筒状推進ユニット170a~ 170dをそれぞれ単独の筒状推進ユニットと考 た場合でも、各筒状推進ユニット170a~170dと 盤170との結合位置によっては、前述と同様 反回転モーメントが発生する。

 図28は、図10の円盤170fを上から見た図で る。各筒状推進ユニット170a~170dを直線で表 ている。各筒状推進ユニット170a~170dは、そ らのプロペラ回転方向が同じでも、同軸円 上に沿って同じ回転方向に推進力を向ける に対称的に配置されているので、それらの ロペラ回転による反トルクは相殺される。

 図28の各点Pは、各筒状推進ユニット170a~17 0bのプロペラ作用点である。各筒状推進ユニ ト170a~170dは、そのプロペラ作用点Pで円盤170 fの接線方向に一致する様に円盤170fに連結さ ている。また各筒状推進ユニット170a~170dの 心点G、総合風流圧中心点Cおよび外部風圧 心点Wの位置関係は、式19-(5)を満たす様に配 されている。

 この様に構成された進力増幅装置170にお ては、各筒状推進ユニット170a~170dは、同軸 周上に沿って同じ回転方向に推進力を向け 様に略対称的に配置されているので、同軸 周上を回転している中での各筒状推進ユニ ト170a~170dの不安定性は相殺され、機体170全 としては安全性が保たれることになる。

 また各筒状推進ユニット170a~170dはそれらの ロペラ作用点Pで円盤170fに連結され、更に れらの各点G,C,Wの位置関係は式19-(5)を満足し ているので、各筒状推進ユニット170a~170dの単 独安定性が保たれ、点Pから受ける求心力mv 2 /2に比例する重心点G周りの回転モーメントと 釣り合う反回転モーメントが発生する事にな る。

 実際、これまでの実験に使用した筒状推 ユニット(例えば90)をプロペラ作用点Pあた を手で持ち、実験者の体の周囲を回転させ 実験を行うと、全く抵抗が無い事が分かる 点P以外、例えば重心点Gあたりを手で持ち同 様な実験を行うと反回転力を手に感じる事が できる。

 ここで注意しなければならないのは、各 状推進ユニット170a~170dの外筒の外側に流れ 外部風流は徐々にその速度を増し、その結 、外筒の外側の外部風流中心点Wに掛かる風 圧力が次第に増して行くことである。

 その事で各筒状推進ユニット170a~170dの安 性が崩れる事になり、結果として、再び反 転モーメントが発生する。この不安定性を ぐためには、図26で説明した同じ方法で、 筒状推進ユニット170a~170dの重心点G周りのモ メントバランスが各筒状推進ユニット170a~17 0dの外筒の外側を流れる外部風流により崩さ ない様にすれば良いことは明らかである。

 図28または図10の推進力増幅装置170が式21-(19 )で表される加速度a 2 で上昇を始めたとき、上向きの速度により、 図20において安定翼に当たる風速vの方向が下 方向に変向され、その結果、上昇力自体が減 少し、上昇速度が減速するのではないかとい う疑問が生じる。しかし、図20における速度v の方向が下方向に変向されることにより、式 21-(10)で表される各筒状推進ユニット170a~170d 推進力fが0よりも大きくなり、f=0になるまで 各筒状推進ユニット170a~170dの推進速度が大き くなることで、推進力増幅装置170の上昇力が 保たれる事になる。これを図29および式によ 証明すると、次の様になる。

 図29は、図20の筒状推進ユニット90が上向き 速度v 2 で上昇しているときの図である。ここでは水 平方向の速度をv 1 としている。上昇力Fは、式21-(6)より式22-(11) なる。

 風速v 1 が内有する力をδf 1 とし、風速v 2 が内有する力をδf 2 とし、安定翼に掛かる風圧力をδfとすれば、 式22-(1)(2)(3)が成立する。

 ここで、式21-(3)(4)(5)(6)より、式22-(4)が求 る。

 今、式22-(12)と置くと、式22-(4)は式22-(5)と なる。

 一方、式21-(9)より、式22-(6)が求まる。

 f=0のときに終端速度に達するので、式22-( 6)でf=0として、式22-(7)および式22-(8)が求まる

 式22-(7)を式22-(5)を代入すると、式22-(9)とな 、この式は式21-(19)と全く同じ式であり、こ の式から上昇力FはF P をsinβで割った値になる事が分かる。

 また式21-(13)の右辺と式22-(8)の右辺が同じで ある事から、機体90が水平飛行しているとき 、安定翼に掛かる風圧力は、v P 2 に比例し、(Hδπ+W)およびtanβに反比例するこ 、およびH,W,β,δπ,v P が決まれば、機体の上昇速度v 2 の値の如何にかわらず常に一定である事が分 かる。

 S23.(n斜連結の各筒状推進ユニットの各重心 りの同方向同時回動)
 図30は、3つの例えば筒状推進ユニット(例え ば90)を3斜連結した機体250の側面図であり、 筒状推進ユニット90a~90cを簡略化して直線で している。この3つの筒状推進ユニット90a~90 cの各属性値は全て等しいとする。図30の符号 250bは、各筒状推進ユニット90a,90bを連結する 結部材であり、符号250cは、筒状推進ユニッ ト90cと連結部材250bとを連結する連結部材で る。

 各筒状推進ユニット90a,90bはそれぞれ、連結 部材250bに対して、その重心G 1 ,G 2 まわりに回動可能に連結されている。また筒 状推進ユニット90cは、連結部材250cに対して その重心G 3 まわりに回動可能に連結されている。

 尚、図示省略されるが、機体250には、各筒 推進ユニット90a~90cをそれぞれの重心G 1 ,G 2 ,G 3 まわりに同時に同方向に回動する回動機構を 更に備えている。

 この3斜連結の機体250は、前述で説明した通 り、安定したホバリングをする事ができる。 各筒状推進ユニット90a~90cを同時に同方向に れぞれの重心G 1 ,G 2 ,G 3 を中心にして緩やかに回動させていったとき 、例えば角度αまでそれぞれを回動させたと の各筒状推進ユニット90a~90cの状態を表して いるのが、図30の点線である。中央の波線250a は、各筒状推進ユニット90a~90cを代表した仮 ユニットを表している。

 図30より明らかな様に、各筒状推進ユニッ 90a~90cをそれぞれの重心G 1 ,G 2 ,G 3 を中心に角度αだけ同方向に回動させても、3 斜連結の総合重心G 0 の位置は変化しない事が分かる。各筒状推進 ユニット90a~90cの回動に合わせて3斜連結の仮 ユニット250aも同時に同方向にその重心G 0 を中心に回動して行く事も分かる。角度α回 した後も、各筒状推進ユニット90a~90cは3斜 結になっているので、横揺れ、反回転に関 て安定している事には変わりない。

 図30の様に各筒状推進ユニット90a~90cが角 αだけ傾けば、当然の事として、機体250全 は水平飛行を始める。この場合、図26で説明 した様な補助翼を取り付けて置けば、機体250 全体は安定した水平飛行を行う事ができる。

 以上の様に、n斜連結の各筒状推進ユニット 90a~90cをそれぞれの重心G 1 ,G 2 ,G 3 を中心にして同方向に同時に緩やかに回動さ せていけば、ホバリング状態から水平飛行へ の移行が非常に安定して行える事が分かる。 この事を利用すれば、フライングカーは充分 実現可能であると思われる。

 図31は、n斜連結同方向同時回動を利用し フライングカー300の一例である。このフラ ングカー300は、車両300aと、車両300aの例え 前部両側および後部両側に回動可能に配設 れた計4個の筒状推進ユニット(例えば90)と、 各筒状推進ユニット90を回動する回動機構(不 図示)とを備えて構成される。図31では、更に 翼300bを備えている。各筒状推進ユニット90は 、それぞれの重心まわりに回動可能に車両300 aに配設されており、前記回動機構により、 直方向または車両300aの前後方向に平行な水 方向に回動可能になっている。

 この構成により、各筒状推進ユニット90 垂直方向に向けて風流を下方に射出すれば 安定した垂直離着陸およびホバリングを行 事ができ、そのホバリング状態で、各筒状 進ユニット90を同時に緩やかに車両300aの前 方向に平行な略水平方向(図31の矢印方向S)に 回動させて風流を車両後方に射出すれば、安 定した状態で水平飛行へと移行する事ができ る。

 尚、以上で説明した機体または筒状推進 ニットは、飛行装置として使用するだけで く、安定性に優れているので、飛行機等の 定性を増強するための姿勢制御装置として 用することも、上記の実施の形態の範囲に まれるものとする。

 尚、以上で説明は、筒状推進ユニットと て機体90を用いたが、機体90に限定するもの ではなく機体70,80等であっても良く、また筒 に限定するものではなく機体40A等を用いて 良く、更には安定翼として円筒安定翼また 放射状安定翼を備えた推進ユニットであれ 特に限定されない。