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Title:
RADIATION DETECTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044658
Kind Code:
A1
Abstract:
In an X-ray line sensor (1), a scintillator layer (24) absorbing X-rays in a low energy range for light emission is in contact with a scintillator layer (26) absorbing X-rays in a high energy range for light emission, and the scintillator layer (24) which is on a front side is smaller in thickness than the scintillator layer (26) on a rear side. Accordingly, an amount of mismatch between a light emitting position (P1) in the scintillator layer (24) and a light emitting position (P2) in the scintillator layer (26) would be smaller for an X-ray in the low energy range and an X-ray in the high energy range incident on the front side at a same angle, so that a light emitted from the scintillator layer (24) and a light emitted from the scintillator layer (26) will be detected by a light-detecting section (16) and a light-detecting section (23) facing each other. Accordingly, any mismatch may be prevented between an X-ray transmission image of the low energy range and an X-ray transmission image of the high energy range that are obtained simultaneously.

Inventors:
TAKIHI SHINJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067197
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
September 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HAMAMATSU PHOTONICS KK (JP)
TAKIHI SHINJI (JP)
International Classes:
G01T1/20; G01N23/04
Foreign References:
JP5068674B22012-11-07
JPH09260626A1997-10-03
JP2006278877A2006-10-12
JP2007084805A2007-04-05
JPH0673198A1994-03-15
JP2001011411A2001-01-16
JP2002048872A2002-02-15
JP2000009845A2000-01-14
JPH11505142A1999-05-18
JP2007214191A2007-08-23
JP2002350548A2002-12-04
JPH09230054A1997-09-05
Attorney, Agent or Firm:
HASEGAWA, Yoshiki et al. (Ginza First Bldg. 10-6Ginza 1-chome, Chuo-k, Tokyo 61, JP)
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Claims:
 前側から入射した第1のエネルギ範囲の放射線及び第2のエネルギ範囲の放射線を検出する放射線検出器であって、
 所定の方向に沿って延在し、前記第1のエネルギ範囲の放射線を光に変換する第1のシンチレータ層と、
 前記所定の方向に沿って1次元に配置されて前記第1のシンチレータ層の前側に固定され、前記第1のシンチレータ層が変換した光を電気信号に変換する複数の第1の光検出部、及び前記第1の光検出部が設けられた第1の基板を有する第1の光検出器と、
 前記所定の方向に沿って延在して前記第1のシンチレータ層の後側に接触させられ、前記第2のエネルギ範囲の放射線を光に変換する第2のシンチレータ層と、
 前記所定の方向に沿って1次元に配置されて前記第2のシンチレータ層の後側に固定され、前記第2のシンチレータ層が変換した光を電気信号に変換する複数の第2の光検出部、及び前記第2の光検出部が設けられた第2の基板を有する第2の光検出器と、を備え、
 前記第1のシンチレータ層の厚さは、前記第2のシンチレータ層の厚さよりも薄く、
 前記第1のシンチレータ層と前記第1の光検出器との固定に用いられる第1の接着剤の硬度と、前記第2のシンチレータ層と前記第2の光検出器との固定に用いられる第2の接着剤の硬度とでは、前記第1のシンチレータ層と前記第1の光検出器との間における第1の温度変形量の差、及び前記第2のシンチレータ層と前記第2の光検出器との間における第2の温度変形量の差のうち、温度変形量の差が大きい方に用いられる接着剤の硬度が温度変形量の差が小さい方に用いられる接着剤の硬度よりも低いことを特徴とする放射線検出器。
 前記第1の光検出器の構成と前記第2の光検出器の構成とは略同一であり、
 前記第1のシンチレータ層の構成と前記第2のシンチレータ層の構成とは相違していることを特徴とする請求項1記載の放射線検出器。
 前記第1の光検出部は、第1の隙間を取りつつ前記所定の方向に沿って1次元に配置された複数の第1の光検出デバイスのそれぞれに少なくとも2つ形成されることで、前記所定の方向に沿って1次元に配置され、
 前記第1の接着剤は、前記第1のシンチレータ層と前記第1の光検出デバイスとの間及び前記第1の隙間に充填されており、
 前記第2の光検出部は、第2の隙間を取りつつ前記所定の方向に沿って1次元に配置された複数の第2の光検出デバイスのそれぞれに少なくとも2つ形成されることで、前記所定の方向に沿って1次元に配置され、
 前記第2の接着剤は、前記第2のシンチレータ層と前記第2の光検出デバイスとの間に充填されていることを特徴とする請求項1記載の放射線検出器。
 前記第1のシンチレータ層と前記第2のシンチレータ層とは、摺動するように接触させられていることを特徴とする請求項1記載の放射線検出器。
Description:
放射線検出器

 本発明は、デュアルエナジータイプの放 線検出器に関する。

 デュアルエナジータイプの放射線検出器は 被検査物を透過した低エネルギ範囲の放射 及び高エネルギ範囲の放射線を検出する装 である(例えば、特許文献1参照)。このよう 放射線検出器によれば、低エネルギ範囲の 射線像及び高エネルギ範囲の放射線像を同 に取得し、それらの放射線像に基づいて、 定の処理(例えば、重み付け減算や重ね合せ 等)が施された処理画像を作成することで、 ルトコンベア等で搬送される被検査物の非 壊検査(すなわち、インラインでの非破壊検 )において、異物の検出、成分分布の計測、 重量の計測等を高い精度で実現することがで きる。

特公平5-68674号公報

 ところで、デュアルエナジータイプの放 線検出器に対しては、同時に取得された低 ネルギ範囲の放射線像と高エネルギ範囲の 射線像とがずれるのを防止するなど、更な 信頼性の向上が期待されている。

 そこで、本発明は、このような事情に鑑 てなされたものであり、信頼性の高い放射 検出器を提供することを目的とする。

 上記目的を達成するために、本発明に係 放射線検出器は、前側から入射した第1のエ ネルギ範囲の放射線及び第2のエネルギ範囲 放射線を検出する放射線検出器であって、 定の方向に沿って延在し、第1のエネルギ範 の放射線を光に変換する第1のシンチレータ 層と、所定の方向に沿って1次元に配置され 第1のシンチレータ層の前側に固定され、第1 のシンチレータ層が変換した光を電気信号に 変換する複数の第1の光検出部、及び第1の光 出部が設けられた第1の基板を有する第1の 検出器と、所定の方向に沿って延在して第1 シンチレータ層の後側に接触させられ、第2 のエネルギ範囲の放射線を光に変換する第2 シンチレータ層と、所定の方向に沿って1次 に配置されて第2のシンチレータ層の後側に 固定され、第2のシンチレータ層が変換した を電気信号に変換する複数の第2の光検出部 及び第2の光検出部が設けられた第2の基板 有する第2の光検出器と、を備え、第1のシン チレータ層の厚さは、第2のシンチレータ層 厚さよりも薄く、第1のシンチレータ層と第1 の光検出器との固定に用いられる第1の接着 の硬度と、第2のシンチレータ層と第2の光検 出器との固定に用いられる第2の接着剤の硬 とでは、第1のシンチレータ層と第1の光検出 器との間における第1の温度変形量の差、及 第2のシンチレータ層と第2の光検出器との間 における第2の温度変形量の差のうち、温度 形量の差が大きい方に用いられる接着剤の 度が温度変形量の差が小さい方に用いられ 接着剤の硬度よりも低いことを特徴とする

 この放射線検出器では、第1のエネルギ範 囲の放射線を光に変換する第1のシンチレー 層と、第2のエネルギ範囲の放射線を光に変 する第2のシンチレータ層とが接触させられ ており、更に、後側に配置された第2のシン レータ層の厚さよりも、前側に配置された 1のシンチレータ層の厚さが薄くなっている これらにより、同じ角度で前側から入射し 第1のエネルギ範囲の放射線及び第2のエネ ギ範囲の放射線に対する第1のシンチレータ での発光位置と第2のシンチレータ層での発 光位置とのずれ量が小さくなる。従って、同 時に取得された第1のエネルギ範囲の放射線 と第2のエネルギ範囲の放射線像とがずれる を防止することができる。しかも、この放 線検出器では、第1のシンチレータ層と第1 光検出器との固定に用いられる第1の接着剤 硬度と、第2のシンチレータ層と第2の光検 器との固定に用いられる第2の接着剤の硬度 では、第1のシンチレータ層と第1の光検出 との間における第1の温度変形量の差、及び 2のシンチレータ層と第2の光検出器との間 おける第2の温度変形量の差のうち、温度変 量の差が大きい方に用いられる接着剤の硬 が温度変形量の差が小さい方に用いられる 着剤の硬度よりも低くなっている。このた 、第1のシンチレータ層と第1の光検出器と 間における第1の温度変形量の差、及び第2の シンチレータ層と第2の光検出器との間にお る第2の温度変形量の差のうち、温度変形量 差が小さい方は勿論、温度変形量の差が大 い方においても、シンチレータ層と光検出 との剥離を抑止して、それらの剥離部分で 度(輝度)が著しく低下するのを回避するこ ができる。以上により、この放射線検出器 よれば、信頼性を向上させることが可能と る。

 なお、第1のエネルギ範囲の放射線とは、 所定の範囲のエネルギを有する放射線を意味 し、第2のエネルギ範囲の放射線とは、その 定の範囲と異なる範囲のエネルギを有する 射線を意味する。また、シンチレータ層と 検出器との間における温度変形量の差とは 所定の温度だけ上昇した場合におけるシン レータ層の変形量と光検出器の変形量との (主に膨張量の差)、或いは所定の温度だけ下 降した場合におけるシンチレータ層の変形量 と光検出器の変形量との差(主に収縮量の差) 意味する。

 本発明に係る放射線検出器においては、 1の光検出器の構成と第2の光検出器の構成 は略同一であり、第1のシンチレータ層の構 と第2のシンチレータ層の構成とは相違して いることが好ましい。この場合、第1の光検 器の構成と第2の光検出器の構成とが略同一 あるため、放射線検出器の製造コストの低 化を図ることができる。更に、第1のシンチ レータ層に第1のエネルギ範囲の放射線を入 させ、第2のシンチレータ層に第2のエネルギ 範囲の放射線を入射させることを容易に実現 することができる。

 本発明に係る放射線検出器においては、 1の光検出部は、第1の隙間を取りつつ所定 方向に沿って1次元に配置された複数の第1の 光検出デバイスのそれぞれに少なくとも2つ 成されることで、所定の方向に沿って1次元 配置され、第1の接着剤は、第1のシンチレ タ層と第1の光検出デバイスとの間及び第1の 隙間に充填されており、第2の光検出部は、 2の隙間を取りつつ所定の方向に沿って1次元 に配置された複数の第2の光検出デバイスの れぞれに少なくとも2つ形成されることで、 定の方向に沿って1次元に配置され、第2の 着剤は、第2のシンチレータ層と第2の光検出 デバイスとの間に充填されていることが好ま しい。この場合、隣り合う光検出デバイス同 士が接触してそれらが破損するのを回避する ことができる。

 本発明に係る放射線検出器においては、 1のシンチレータ層と第2のシンチレータ層 は、摺動するように接触させられているこ が好ましい。この場合、第1のシンチレータ と第2のシンチレータ層との間において温度 変形量の差が生じても、第1のシンチレータ と第2のシンチレータ層とが互いに摺動する め、第1のシンチレータ層と第1の光検出器 の剥離、及び第2のシンチレータ層と第2の光 検出器との剥離をより一層確実に抑止するこ とができる。

 本発明によれば、放射線検出器の信頼性 向上させることが可能となる。

本発明に係る放射線検出器の一実施形 であるX線ラインセンサが適用された非破壊 検査システムの構成図である。 図1のX線ラインセンサの断面図である 図2のX線ラインセンサの要部拡大図で る。 図3のX線ラインセンサのIV-IV線に沿って の断面図である。

符号の説明

 1…X線ラインセンサ、11…第1の光検出器 12…第1の基板、13…第1の隙間、14…第1の光 出デバイス、16…第1の光検出部、17…第2の 検出器、18…第2の基板、19…第2の隙間、21… 第2の光検出デバイス、23…第2の光検出部、24 …第1のシンチレータ層、25…第1の接着剤、26 …第2のシンチレータ層、27…第2の接着剤。

 以下、本発明の好適な実施形態について 図面を参照して詳細に説明する。なお、各 において同一又は相当部分には同一符号を し、重複する説明を省略する。

 図1は、本発明に係る放射線検出器の一実 施形態であるX線ラインセンサが適用された 破壊検査システムの構成図である。図1に示 れるように、非破壊検査システム50は、被 査物Sを搬送するベルトコンベア51と、ベル コンベア51で搬送される被検査物Sに向かっ X線を出射するX線源52と、被検査物Sを透過し た低エネルギ範囲のX線(第1のエネルギ範囲の 放射線)及び高エネルギ範囲のX線(第2のエネ ギ範囲の放射線)を検出するデュアルエナジ タイプのX線ラインセンサ(一次元センサ)1と 、被検査物S、X線源52及びX線ラインセンサ1を 覆うX線遮蔽ボックス53と、X線ラインセンサ1 電気的に接続されたコンピュータ54と、を えている。コンピュータ54は、同時に取得さ れた低エネルギ範囲のX線透過像及び高エネ ギ範囲のX線透過像に基づいて、所定の処理( 例えば、重み付け減算や重ね合せ等)が施さ た処理画像を作成する。

 以下、一次元センサとしてラインセンサ 例示するが、これに限定されるものではな 、本発明に係る放射線検出器に適用可能な の他の一次元センサとしては、例えば、TDI ンサ等が挙げられる。

 このように構成された非破壊検査システ 50によれば、食品や電子部品等の被検査物S 対し、異物の検出を始めとして、成分分布 計測や重量の計測等を高い精度で実現する とができる。

 図2は、図1のX線ラインセンサの断面図で り、図3は、図2のX線ラインセンサの要部拡 図であり、図4は、図3のX線ラインセンサのI V-IV線に沿っての断面図である。図2~4に示さ るように、X線ラインセンサ1は、アルミニウ ムからなる直方体状の機構体2を備えている 機構体2は、前側(X線源52側)を構成する前段 3及び後側を構成する後段部4を有しており、 前段部3には、開口5が設けられている。

 機構体2の前側には、X線源52から出射され たX線を通過させるスリット構造体6が取り付 られている。スリット構造体6は、所定の方 向(前側から見た場合に、被検査物Sの搬送方 と直交する方向)に延在するスリット7aが形 された第1の板状部材7、及び第1の板状部材7 を後側から支持する第2の板状部材8を有して る。第1の板状部材7は、X線を遮蔽する金属( 例えば、鉛)からなり、第2の板状部材8は、第 1の板状部材7に用いられる金属よりも硬度が い金属(例えば、ステンレス鋼)からなる。

 第2の板状部材8には、スリット7aにおいて その長手方向に延在する一方の縁部及び他方 の縁部に沿って、後側に向かって立設された 壁部8aが形成されている。壁部8aは、機構体2 前段部3に設けられた開口5内に配置されて る。

 機構体2の前段部3の内面には、第1の光検 器11が取り付けられている。第1の光検出器1 1は、機構体2の前段部3に固定された矩形板状 の第1の基板12、わずかな第1の隙間13を取りつ つ所定の方向に沿って1次元に第1の基板12上 配置された複数(例えば、8~14個)の第1の光検 デバイス14、及び第1の基板12上に配置され 各光検出デバイス14とワイヤボンディングに よって電気的に接続されたアンプ回路15等を している。第1の光検出デバイス14には、X線 の入射方向(被検査物Sの搬送方向及び所定の 向と直交する方向)においてスリット7aと対 するように、光電変換素子である第1の光検 出部16が所定の方向に沿って1次元に複数(例 ば、128個)形成されている。

 機構体2の後段部4の内面には、第2の光検 器17が取り付けられている。第2の光検出器1 7は、機構体2の後段部4に固定された矩形板状 の第2の基板18、わずかな第2の隙間19を取りつ つ所定の方向に沿って1次元に第2の基板18上 配置された複数(例えば、8~14個)の第2の光検 デバイス21、及び第2の基板18上に配置され 各光検出デバイス21とワイヤボンディングに よって電気的に接続されたアンプ回路22等を している。第2の光検出デバイス21には、X線 の入射方向において第1の光検出部16のそれぞ れと対向するように、光電変換素子である第 2の光検出部23が所定の方向に沿って1次元に 数(例えば、128個)形成されている。

 なお、第1の光検出器11の構成と第2の光検 出器17の構成とは略同一であり、光検出デバ ス14,21としては、例えば、CCDやCMOS等のライ センサが用いられる。そして、前側から見 場合に、所定の方向と直交する方向におい 、第1の基板12の一方の縁部12aは、第2の基板 18の一方の縁部18aよりも外側に位置しており 第2の基板18の他方の縁部18bは、第1の基板12 他方の縁部12bよりも外側に位置している。

 第1の光検出デバイス14及び第1の隙間13の 側には、所定の方向に沿って延在し、低エ ルギ範囲のX線を吸収して光を発する第1の ンチレータ層24が配置されている。第1の光 出デバイス14の第1の光検出部16は、第1の接 剤25によって第1のシンチレータ層24の前側に 固定され、第1のシンチレータ層24が発した光 を電気信号に変換する。第1の接着剤25は、第 1のシンチレータ層24と第1の光検出デバイス14 との間だけでなく、第1の隙間13にも充填され ている。

 第1のシンチレータ層24は、例えば、ガド ニウムによって、厚さが0.1mm程度のテープ に一体的に形成されている。第1のシンチレ タ層24の幅は、前側から見た場合に、所定 方向と直交する方向において、スリット7aの 幅よりも広くなっている。

 第2の光検出デバイス21及び第2の隙間19の 側には、所定の方向に沿って延在し、高エ ルギ範囲のX線を吸収して光を発する第2の ンチレータ層26が配置されている。第2の光 出デバイス21の第2の光検出部23は、第2の接 剤27によって第2のシンチレータ層26の後側に 固定され、第2のシンチレータ層26が発した光 を電気信号に変換する。第2の接着剤27は、第 2のシンチレータ層26と第2の光検出デバイス21 との間だけでなく、第2の隙間19にも充填され ていてもよいし、充填されていなくてもよい 。

 第2のシンチレータ層26は、X線の入射方向 において第2の光検出部23のそれぞれと対向す るように、所定の方向に沿って1次元に配置 れた複数のシンチレータ部28、及びX線の入 方向において対向する第2の光検出部23が固 される面を除いてシンチレータ部28を覆う反 射層29を有している。シンチレータ部28は、 エネルギ範囲のX線を吸収して光を発するが 高解像度を維持しつつ高エネルギ範囲のX線 を確実に吸収させるために、例えば、タング ステン酸カドニウムによって、底面が0.4mm×0. 4mm、高さが2mm程度の四角柱状に形成されてい る。反射層29は、例えば、アルミニウム等の 属を蒸着した遮光板をシンチレータ部28に 着することで形成されており、X線を通過さ 、且つ第1のシンチレータ層24が発した光及 シンチレータ部28が発した光を反射する。 の場合、シンチレータ部28と第2の光検出部23 とが固定される面を除くシンチレータ部28の の他の面が反射板で覆われて、反射層29を 成することが好ましい。反射層29では、前側 から見た場合に所定の方向と直交する方向に おいて対向する部分29aの厚さがその他の部分 の厚さよりも厚くなっている。反射層29は、 ンチレータ部28にアルミニウムを蒸着する とで形成された反射膜であってもよい。

 なお、第1のシンチレータ層24と第1の光検 出器11との固定に用いられる第1の接着剤25の 度と、第2のシンチレータ層26と第2の光検出 器17との固定に用いられる第2の接着剤27の硬 とでは、第1のシンチレータ層24と第1の光検 出器11との間における第1の温度変形量の差、 及び第2のシンチレータ層26と第2の光検出器17 との間における第2の温度変形量の差のうち 温度変形量の差が大きい方に用いられる接 剤の硬度が温度変形量の差が小さい方に用 られる接着剤の硬度よりも低くなっている 本実施形態では、第1のシンチレータ材料と 2のシンチレータ材料とが異なるため、温度 変形量が異なる。ここで、接着剤の硬度とし ては、例えば、ショア硬さ(JIS Z2246)を適用す ることができる。また、第1のシンチレータ 24と(、反射層29が設けられた)第2のシンチレ タ層26とは、摺動するように接触させられ いる。第1のシンチレータ層24及び反射層29の 界面と、第2のシンチレータ層26及び反射層29 界面との両面を、それぞれ接着剤で固定し もよいし、あるいは、どちらか一方の界面 みを接着固定してもよい。前者の場合、上 と同様に、第1のシンチレータ層24と第1の光 検出器11との間における第1の温度変形量の差 、及び第2のシンチレータ層26と第2の光検出 17との間における第2の温度変形量の差のう 、温度変形量の差が大きい方に用いられる 着剤の硬度が温度変形量の差が小さい方に いられる接着剤の硬度よりも低くなってい 。温度変形量の相違に応じて、硬度の異な 接着剤を用いることにより、反射層29とシン チレータと界面での剥離や、検出器とシンチ レータとの界面での剥離を防止することがで きる。また後者では、第1のシンチレータ層24 と第2のシンチレータ層26とは、反射層29を介 て摺動するように接触されるため、温度変 量の差に起因する各界面での剥離を防止す ことができる。そして、第2のシンチレータ 層26の厚さよりも第1のシンチレータ層24の厚 が極めて薄くされるなど、第1のシンチレー タ層24の構成と第2のシンチレータ層26の構成 は相違している。

 第1の光検出器11の第1の基板12上には、電 信号出力用のコネクタ31が接続されている 第1の光検出器11から出力された電気信号は コネクタ31及びA/D変換・走査変換回路基板33 を介してコンピュータ54に伝送される。同 に、第2の光検出器17の第2の基板18上には、 気信号出力用のコネクタ32が接続されている 。第2の光検出器17から出力された電気信号は 、コネクタ32及びA/D変換・走査変換回路基板3 4等を介してコンピュータ54に伝送される。

 以上のように構成されたX線ラインセンサ 1が適用された非破壊検査システム50の動作に ついて説明する。

 X線源52から出射されて被検査物Sを透過し たX線は、スリット7a及び壁部8a,8a間を通過し 第1の光検出器11を透過して第1のシンチレー タ層24に入射する。第1のシンチレータ層24に 射したX線のうち低エネルギ範囲のX線は、 1のシンチレータ層24によって吸収され、こ とき、第1のシンチレータ層24が発した光は 第1の光検出器11の第1の光検出部16によって 気信号に変換される。この電気信号は、第1 光検出器11のアンプ回路15、コネクタ31及びA /D変換・走査変換回路基板33等を介してコン ュータ54に伝送され、コンピュータ54によっ 低エネルギ範囲のX線透過像が取得される。

 第1のシンチレータ層24に入射したX線のう ち高エネルギ範囲のX線は、第1のシンチレー 層24及び反射層29を透過して第2のシンチレ タ層26のシンチレータ部28によって吸収され このとき、シンチレータ部28が発した光は 第2の光検出器17の第2の光検出部23によって 気信号に変換される。この電気信号は、第2 光検出器17のアンプ回路22、コネクタ32及びA /D変換・走査変換回路基板34等を介してコン ュータ54に伝送され、コンピュータ54によっ 高エネルギ範囲のX線透過像が取得される。

 そして、同時に取得された低エネルギ範 のX線透過像及び高エネルギ範囲のX線透過 は、コンピュータ54によって所定の処理(例 ば、重み付け減算や重ね合せ等)が施されて 被検査物Sの処理画像が作成される。これに より、ベルトコンベア51で搬送される被検査 Sに対して、異物の検出、成分分布の計測、 重量の計測等を高い精度で実現することがで きる。

 以上説明したように、X線ラインセンサ1 は、図4に示されるように、低エネルギ範囲 X線を吸収して光を発する第1のシンチレー 層24と、高エネルギ範囲のX線を吸収して光 発する第2のシンチレータ層26とが接触させ れており、更に、後側に配置された第2のシ チレータ層26の厚さよりも、前側に配置さ た第1のシンチレータ層24の厚さが薄くなっ いる(隣り合う第1の光検出部16の中心間距離 りも小さくなっている)。これらにより、同 じ角度で前側から入射した低エネルギ範囲の X線及び高エネルギ範囲のX線に対する第1のシ ンチレータ層24での発光位置P1と第2のシンチ ータ層26での発光位置P2とのずれ量が小さく なるため、このとき、第1のシンチレータ層24 が発した光及び第2のシンチレータ層26が発し た光は、X線の入射方向において対向する第1 光検出部16及び第2の光検出部23によって検 されることになる。従って、同時に取得さ た低エネルギ範囲のX線透過像と高エネルギ 囲のX線透過像とがずれるのを防止すること ができる。

 また、X線ラインセンサ1では、第1のシン レータ層24と第1の光検出器11との固定に用 られる第1の接着剤25の硬度と、第2のシンチ ータ層26と第2の光検出器17との固定に用い れる第2の接着剤27の硬度とでは、第1のシン レータ層24と第1の光検出器11との間におけ 第1の温度変形量の差、及び第2のシンチレー タ層26と第2の光検出器17との間における第2の 温度変形量の差のうち、温度変形量の差が大 きい方に用いられる接着剤の硬度が温度変形 量の差が小さい方に用いられる接着剤の硬度 よりも低くなっている。このため、第1のシ チレータ層24と第1の光検出器11との間におけ る第1の温度変形量の差、及び第2のシンチレ タ層26と第2の光検出器17との間における第2 温度変形量の差のうち、温度変形量の差が さい方は勿論、温度変形量の差が大きい方 おいても、シンチレータ層と光検出器との 離を抑止して、それらの剥離部分で感度(輝 度)が著しく低下するのを回避することがで る。

 また、X線ラインセンサ1では、図2に示さ るように、第1の光検出器11の構成と第2の光 検出器17の構成とが略同一であるため、X線ラ インセンサ1の製造コストの低廉化を図るこ ができる。更に、第1のシンチレータ層24の 成と第2のシンチレータ層26の構成とが相違 ているため、第1のシンチレータ層24に低エ ルギ範囲のX線を吸収させ、第2のシンチレー タ層26に高エネルギ範囲のX線を吸収させるこ とを容易に実現することができる。

 また、X線ラインセンサ1では、図4に示さ るように、第1の光検出部16は、第1の隙間13 取りつつ所定の方向に沿って1次元に配置さ れた複数の第1の光検出デバイス14のそれぞれ に少なくとも2つ形成されることで、所定の 向に沿って1次元に配置され、第1の接着剤25 、第1のシンチレータ層24と第1の光検出デバ イス14との間及び第1の隙間13に充填されてい 。同様に、第2の光検出部23は、第2の隙間19 取りつつ所定の方向に沿って1次元に配置さ れた複数の第2の光検出デバイス21のそれぞれ に少なくとも2つ形成されることで、所定の 向に沿って1次元に配置され、第2の接着剤27 、第2のシンチレータ層26と第2の光検出デバ イス21との間に充填されている。これらによ 、隣り合う光検出デバイス14,14同士や隣り う光検出デバイス21,21同士が接触してそれら が破損するのを回避することができる。

 また、X線ラインセンサ1では、第1のシン レータ層24と第2のシンチレータ層26とが摺 するように接触させられている。これによ 、第1のシンチレータ層24と第2のシンチレー 層26との間において温度変形量の差が生じ も、第1のシンチレータ層24と第2のシンチレ タ層26とが互いに摺動するため、第1のシン レータ層24と第1の光検出器11との剥離、及 第2のシンチレータ層26と第2の光検出器17と 剥離をより一層確実に抑止することができ 。

 本発明は、上述した実施形態に限定され ものではない。例えば、上記実施形態では 製造コストの低廉化の観点から、第1の光検 出器11の構成と第2の光検出器17の構成とが略 一であったが、第1の光検出器11の構成と第2 の光検出器17の構成とが相違していてもよい

 本発明によれば、放射線検出器の信頼性 向上させることが可能となる。