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Patent Searching and Data


Title:
RECORDING MEDIUM AND RECORDING/REPRODUCING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/099705
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To effectively increase the capacity of a recording medium of a multilayer recoding medium having, in a stacking direction, a plurality of recording layers whose refractive index changes by a multiphoton absorption process. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] In an optical disc (10), four layers of a combination composed of a servo layer (13), six space layers (14) and five recording layers (15) are arranged. Each servo layer (13) has a structure for generating a clock, a structure for detecting a tilt, a structure for acquiring an address, and a structure for identifying the servo layer. Since the servo layer and the recording layer to be combined with the servo layer are not greatly separated in the stacking direction, reliabilities of a servo signal, a clock signal, a tilt detecting signal and an address signal are highly maintained for each recording layer. Which servo layer the recording layer is combined with can be identified from the structure provided for identifying the servo layer.

Inventors:
NAKATANI MORIO (JP)
NAGATOMI KENJI (JP)
MATSUMURA YOSHIYUKI (JP)
TAKAHASHI SEIICHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/051793
Publication Date:
August 21, 2008
Filing Date:
February 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SANYO ELECTRIC CO (JP)
NAKATANI MORIO (JP)
NAGATOMI KENJI (JP)
MATSUMURA YOSHIYUKI (JP)
TAKAHASHI SEIICHIRO (JP)
International Classes:
G11B7/007; G11B7/005; G11B7/09; G11B7/24; G11B7/24038; G11B7/125
Foreign References:
JP2006260669A2006-09-28
JP2006196125A2006-07-27
JP2005085437A2005-03-31
JPH1116216A1999-01-22
JP2005302263A2005-10-27
JP2005122862A2005-05-12
JP2007200427A2007-08-09
Attorney, Agent or Firm:
SHIBANO, Masanori (1-18-18 Nakatsu, Kita-k, Osaka Osaka 71, JP)
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Claims:
多光子吸収過程により情報が記録される記録層と、
 前記記録層に対し積層方向に配されるとともに第1および第2の波長のレーザ光のビームスポットを走査軌跡に沿って案内するためのトラックが形成されたサーボ層とを備え、
 前記サーボ層と少なくとも一つの前記記録層の組が積層方向に複数配されている、
ことを特徴とする記録媒体。
 
請求項1において、
 前記サーボ層には、前記トラック上に、記録および再生用のクロックを生成するための構造が形成されている、
ことを特徴とする記録媒体。
 
請求項1において、
 前記サーボ層には、前記トラック上に、前記サーボ層のチルトを検出するための構造が形成されている、
ことを特徴とする記録媒体。
 
請求項1において、
 前記サーボ層には、前記トラック上に、走査アドレスを検出するための第1の構造と、この第1の構造を適正に読み取れなかったときに前記走査アドレスを検出するための第2の構造が形成されている、
ことを特徴とする記録媒体。
 
請求項1ないし4の何れか一項において、
 前記各サーボ層には、面内方向の同じ領域に層検出用のゾーンがそれぞれ割り当てられ、前記各サーボ層の前記ゾーンには、積層方向に互いに重ならない位置に、前記各サーボ層を検出するための構造が形成されている、
ことを特徴とする記録媒体。
 
記録媒体に情報を記録および再生する記録再生装置であって、
 記録媒体には、多光子吸収過程により情報が記録される少なくとも一つの記録層と、前記記録層に対し積層方向に配されるとともに第1および第2の波長のレーザ光のビームスポットを走査軌跡に沿って案内するためのトラックが形成されたサーボ層との組が積層方向に複数配されており、
 光ピックアップ装置と、
 前記光ピックアップ装置を制御するサーボ回路を備え、
 前記光ピックアップ装置は;
 前記第1および第2の波長のレーザ光と前記サーボ層を走査するための第3の波長のレーザ光を前記記録媒体に照射すると共に前記記録媒体によって反射された各波長のレーザ光の反射光のうち再生用に用いる反射光と前記第3の波長のレーザ光の反射光を対応する光検出器に導く光学系と、
 前記第1および第2の波長のレーザ光を前記記録層に追従させると共に前記第3の波長のレーザ光を前記サーボ層に追従させるアクチュエータを具備し、
 前記サーボ回路は;
 前記第3の波長のレーザ光を受光する前記光検出器からの検出信号にもとづいて、前記第3の波長のレーザ光を前記サーボ層上の前記トラック上に位置づけるとともに前記第1および第2の波長のレーザ光を記録もしくは再生対象とされる前記記録層上の前記走査軌跡に沿って走査させるサーボ信号を生成して前記アクチュエータに供給する、
ことを特徴とする記録再生装置。
 
請求項6に記載の記録再生装置において、
 前記サーボ層には、前記トラック上に、記録および再生用のクロックを生成するための構造が形成されており、
 この構造を前記第3の波長のレーザ光が走査するときの前記検出信号に基づいて記録および再生用のクロックを生成するクロック生成回路をさらに有する、
ことを特徴とする記録再生装置。
 
請求項6に記載の記録再生装置において、
 前記サーボ層には、前記トラック上に、前記サーボ層のチルトを検出するための構造が形成されており、
 前記アクチュエータは、前記記録層に対する前記第1および第2の波長のレーザ光のチルトを補正するための構成と、前記サーボ層に対する前記第3の波長のレーザ光のチルトを補正する構成を備え、
 前記サーボ回路は、この構造を前記第3の波長のレーザ光が走査するときの前記検出信号に基づいて前記チルトを抑制するためのチルトサーボ信号を生成して前記アクチュエータに供給する、
ことを特徴とする記録再生装置。
 
請求項6に記載の記録再生装置において、
 前記サーボ層には、前記トラック上に、走査アドレスを検出するための第1の構造とこの第1の構造から前記走査アドレスを取得できなかったときにこれを補完するための第2の構造が形成されており、
 これら第1および第2の構造を前記第3の波長のレーザ光が走査するときの前記検出信号に基づいてアドレス情報を生成するアドレス生成回路をさらに有する、
ことを特徴とする記録再生装置。
 
請求項6に記載の記録再生装置において、
 前記各サーボ層には、面内方向の同じ領域に層検出用のゾーンがそれぞれ割り当てられ、前記各サーボ層の前記ゾーンには、積層方向に互いに重ならない位置に、前記各サーボ層を検出するための構造が形成されており、
 記録または再生の際に前記サーボ層の前記ゾーンを前記第3の波長のレーザ光で走査し、このゾーン内の何れの位置において前記サーボ層を検出するための構造に対応する検出信号が得られるかによって、走査されたサーボ層が複数存在するサーボ層のうち何れのサーボ層であるかを識別する、
ことを特徴とする記録再生装置。
Description:
記録媒体および記録再生装置

 本発明は、記録媒体および記録再生装置 関し、特に、多光子吸収過程により情報が 録される記録層を積層方向に複数有する多 記録媒体およびそれに対応する記録再生装 に用いて好適なものである。

 近年、記録媒体の高容量化に伴い、積層 向に複数の記録層を有する光記録媒体が開 されている。たとえば、以下の特許文献1に は、複数の記録層と一つのサーボ層が積層さ れた光記録媒体が開示されている。この記録 媒体では、ガイドトラックのない平坦な記録 層が形成され、その上に、ガイドトラックを 有するサーボ層が形成されている。記録再生 時には、サーボ層に形成されたガイドトラッ クをもとにフォーカスサーボ信号とトラッキ ングサーボ信号が生成される。これらサーボ 信号をもとに記録層上のビームスポットを位 置制御することにより、ビームスポットが所 望の走査軌跡に沿うよう記録層上を走査する 。

 この種の記録媒体では、記録層の積層数を 加させることにより記録媒体の容量を高め ことができる。しかし、その一方で、記録 の積層数を増加させると、積層方向におけ サーボ層と記録層の位置が離間するため、 録層とサーボ層の関係が希薄となり、記録 に対するサーボ信号の信頼性が低下すると 問題が生じる。ゆえに、この記録媒体では 記録層の積層数に一定の限界があり、これ より記録容量も制限されることとなる。

特開2004-335060号公報

  本発明は、このような問題を解消するた になされたものであり、記録媒体の容量を 果的に高め得る記録媒体およびその再生装 を提供することを課題とする。加えて、本 明は、記録層に対するレーザ光のサーボ動 および記録層に対する情報の記録再生動作 円滑に行い得る記録媒体の構造およびその 生装置を提供することを課題とする。

 本発明の第1の態様に係る記録媒体は、多 光子吸収過程により情報が記録される記録層 と、前記記録層に対し積層方向に配されると ともに第1および第2の波長のレーザ光のビー スポットを走査軌跡に沿って案内するため トラックが形成されたサーボ層とを備え、 記サーボ層と少なくとも一つの前記記録層 組が積層方向に複数配されていることを特 とする。

 この態様によれば、積層方向に所定の間 にてサーボ層が配置されるため、サーボ層 、これと組になる記録層が積層方向に大き 離間することはない。よって、各記録層に するサーボ信号の信頼性を高く維持するこ ができ、その結果、第1および第2の波長の ーザ光を記録層上において適正に走査させ ことができる。

  なお、第1の態様において、前記サーボ のトラック上に、記録および再生用のクロ クを生成するための構造を形成すると、こ 構造をもとに、光ディスク装置側において 記録再生用クロックを生成することができ 。

 記録媒体に多数の記録層が積層される場 には、通常、記録層毎に偏心の生じ方が相 する。このため、単純にディスク径方向の 置に基づいてクロック信号を生成すると、 録層によっては、クロック信号が適正な状 から大きくずれる場合が生じる。これに対 、このように、サーボ層にクロック生成用 構造を生成しておけば、この構造をもとに ディスク装置側においてクロック信号を生 することができる。そして、このクロック 号を、当該サーボ層と組となる記録層の記 再生用クロック信号に用いることにより、 正なクロック信号にて各記録層に対する記 再生動作を行うことができる。

  また、第1の態様において、前記サーボ のトラック上に、前記サーボ層のチルトを 出するための構造を形成すると、この構造 もとに、光ディスク装置側において、チル サーボを掛けることができる。

 記録媒体中に多数の記録層が配される場 には、通常、記録層毎にチルト状態が相違 る。これに対し、この構成によれば、サー 層と、これと組になる記録層に対する各レ ザ光のチルトが、当該サーボ層のチルト検 用の構造から導出されたチルトエラー信号 もとに抑制され得る。ここで、サーボ層と これと組になる5つの記録層は積層方向の距 離が接近しているため、チルト状態も似通っ ている。よって、このように、サーボ層のチ ルト検出用の構造に基づくチルトエラー信号 をもとに、これと組となる記録層に対するチ ルトを補正することにより、これら記録層に 対するレーザ光のチルトを円滑に抑制するこ とができる。

  また、第1の態様において、前記サーボ のトラック上に、走査アドレスを検出する めの第1の構造と、この第1の構造を適正に み取れなかったときに前記走査アドレスを 出するための第2の構造を形成すると、これ 第1および第2の構造をもとに、光ディスク 置側において、記録再生位置の物理アドレ を取得することができる。

 記録媒体中に多数の層が積層される場合 何れかの層の一部に異物等が混入すると、 ーザ光入射側から見てこの異物の奥側にあ サーボ層に基づく信号には、この異物によ 劣化が生じる。この場合、この異物がサー 層上の物理アドレス形成領域に対応する位 にあると、この異物のために物理アドレス 読み取れない惧れがある。これに対し、こ 構成によれば、一つの物理アドレスに対し 第1および第2の構造が二重に配されるため このうち何れか一方が読み取れなくとも、 方から物理アドレスを取得することができ 。

 なお、以上の構成において、前記各サー 層の面内方向の同じ領域に層検出用のゾー をそれぞれ割り当て、積層方向に互いに重 らない各ゾーン内の位置に、各サーボ層を 出するための構造を形成すると、光ディス 装置側において、第3の波長のレーザ光によ って層検出用のゾーンを面内方向に走査する ことにより、現在アクセス中のサーボ層が、 記録媒体中に存在する複数のサーボ層のうち どのサーボ層であるかを識別することができ る。

 本発明の第2の態様は、記録媒体に情報を 記録および再生する記録再生装置に関するも のである。この態様において、記録媒体には 、多光子吸収過程により情報が記録される少 なくとも一つの記録層と、前記記録層に対し 積層方向に配されるとともに第1および第2の 長のレーザ光のビームスポットを走査軌跡 沿って案内するためのトラックが形成され サーボ層との組が積層方向に複数配されて る。この態様に係る記録再生装置は、光ピ クアップ装置と、前記光ピックアップ装置 制御するサーボ回路を備え、前記光ピック ップ装置は;前記第1および第2の波長のレー 光と前記サーボ層を走査するための第3の波 長のレーザ光を前記記録媒体に照射すると共 に前記記録媒体によって反射された各波長の レーザ光の反射光のうち再生用に用いる反射 光と前記第3の波長のレーザ光の反射光を対 する光検出器に導く光学系と、前記第1およ 第2の波長のレーザ光を前記記録層に追従さ せると共に前記第3の波長のレーザ光を前記 ーボ層に追従させるアクチュエータを具備 、前記サーボ回路は;前記第3の波長のレーザ 光を受光する前記光検出器からの検出信号に もとづいて、前記第3の波長のレーザ光を前 サーボ層上の前記トラック上に位置づける ともに前記第1および第2の波長のレーザ光を 記録もしくは再生対象とされる前記記録層上 の前記走査軌跡に沿って走査させるサーボ信 号を生成して前記アクチュエータに供給する ことを特徴とする。

  ここで、前記サーボ層のトラック上に 記録および再生用のクロックを生成するた の構造が形成されている場合、第2の態様に る記録再生装置は、この構造を前記第3の波 長のレーザ光が走査するときの前記検出信号 に基づいて記録および再生用のクロックを生 成するクロック生成回路をさらに有する構成 とされ得る。

  また、前記サーボ層のトラック上に、 記サーボ層のチルトを検出するための構造 形成されている場合、第2の態様に係る記録 生装置におけるアクチュエータは、前記記 層に対する前記第1および第2の波長のレー 光のチルトを補正するための構成と、前記 ーボ層に対する前記第3の波長のレーザ光の ルトを補正する構成を備え、前記サーボ回 は、この構造を前記第3の波長のレーザ光が 走査するときの前記検出信号に基づいて前記 チルトを抑制するためのチルトサーボ信号を 生成して前記アクチュエータに供給するよう 構成され得る。

 また、前記サーボ層のトラック上に、走 アドレスを検出するための第1の構造とこの 第1の構造から前記走査アドレスを取得でき かったときにこれを補完するための第2の構 が形成されている場合、これら第1および第 2の構造を前記第3の波長のレーザ光が走査す ときの前記検出信号に基づいてアドレス情 を生成するアドレス生成回路をさらに有す 構成とされ得る。

  また、前記各サーボ層の面内方向の同 領域に層検出用のゾーンがそれぞれ割り当 られ、各サーボ層の前記ゾーンの積層方向 互いに重ならない位置に、前記各サーボ層 検出するための構造が形成されている場合 第2の態様に係る記録再生装置は、記録また 再生の際に前記サーボ層の前記ゾーンを前 第3の波長のレーザ光で走査し、このゾーン 内の何れの位置において前記サーボ層を検出 するための構造に対応する検出信号が得られ るかによって、走査されたサーボ層が複数存 在するサーボ層のうち何れのサーボ層である かを識別するよう構成され得る。

 なお、「多光子吸収過程」とは、物質が2つ 以上の光子を吸収して励起される現象のこと である。多光子吸収の起こる確率は、入射光 強度の2乗に比例する(非線形光学効果)。つま り、入射光のエネルギーが集中している領域 においてのみ多光子吸収が誘起される。入射 光をレンズで集光すれば、焦点付近でのみ多 光子吸収が起こり、焦点が合っていないその 他の空間では多光子吸収は起こらないという 状態を作り出すことができる。具体的には、 その材料の吸収波長帯のレーザ光を超短パル ス且つ高強度にて集光照射することにより、 多光子吸収材料に多光子吸収を誘起すること ができる。この他、その材料の吸収波長帯以 外の波長の光を照射しつつ吸収波長帯のレー ザ光を集光照射して、多光子吸収材料に多光 子吸収を誘起させる方法もある。この場合、 吸収波長帯以外の波長の光によって多光子吸 収材料のエネルギー準位が上昇する。このた め、吸収波長帯のレーザ光の強度レベルをあ る程度抑えても多光子吸収が誘起される。

実施の形態に係る光ディスクの断面構 を示す図である。 実施の形態に係るサーボ層材料の光学 性を示す図である。 実施の形態に係る光ディスクのエリア ォーマットを示す図である。 実施の形態に係る層検出ゾーンの構成( 断面構造)を示す図である。 実施の形態に係るサーボ層のグルーブ 域の構造を示す斜視図である。 実施の形態に係るサーボ層のグルーブ 域の構造を示す平面図である。 実施の形態に係るサーボ層のグルーブ 域の構造を示す平面図である。 実施の形態に係る光ピックアップ装置 構成(光学系)を示す図である。 実施の形態に係る各種サーボ信号の生 方法を説明する図である。 実施の形態に係る光ディスク装置の構 成を示す図である。 実施の形態に係る記録再生動作を概念 的に示す図である。 実施の形態に係る初期動作を示すフロ ーチャートである。 実施の形態に係る記録再生動作を示す フローチャートである。

 ただし、図面はもっぱら説明のためのもの あって、この発明の範囲を限定するもので ない。

  以下、本発明の実施の形態につき図面 参照して説明する。本実施の形態は、多層 の光ディスクとこれに対応する光ピックア プ装置および光ディスク装置に本発明を適 したものである。なお、本実施の形態では 記録時に、記録用レーザ光の他に、再生用 ーザ光が記録層に同時に照射され、記録層 2光子吸収が誘起される。

 まず、図1に実施の形態に係る光ディスク 10の断面構造を示す。

 図示の如く、光ディスク10は、基板11と表 面層12の間に、サーボ層13、6つのスペース層1 4および5つの記録層15からなる組を4段配する とにより構成されている。

 基板11および表面層12は、ポリカーボネー ト、ポリオレフィンまたはアクリル等の透光 性材料からなっている。この他、基板11およ 表面層12の材料として、生分解性材料、UV硬 化樹脂、粘着フィルム等を用いることもでき る。

 サーボ層13は、サーボ用レーザ光(以下、 サーボ光」という)に対する反射率が高く、 記録用レーザ光(以下、「記録光」という)と 生用レーザ光(以下、「再生光」という)に する反射率が低い材料にて形成されている 本実施の形態では、サーボ光として波長635nm 程度の赤色レーザ光が用いられ、記録光およ び再生光としてそれぞれ波長800nmの赤外レー 光と波長450nm程度の青色レーザ光が用いら るため、サーボ層13の材料として、たとえば 、5酸化ニオブが用いられる。

 図2は、5酸化ニオブで生成した膜の光学 性を示す図である。図示の如く、この膜は 波長635nm付近の光に対する反射率が高く、波 長500nmおよび800nm付近の光に対する反射率が 常に低い。したがって、上記の如くサーボ の波長を635nmとし、記録光および再生光の波 長をそれぞれ450nmおよび800nmとする場合には サーボ光に対する反射が高く、記録光およ 再生光に対する反射が低い膜となる。

 なお、ここでは、サーボ層13の材料とし 5酸化ニオブを用いたが、これは、上記の如 、サーボ光、記録光および再生光の波長が それぞれ635nm、800nmおよび450nmに設定されて るためである。サーボ光、記録光および再 光の波長がこれら以外の値に設定される場 には、それに応じて、サーボ光に対する反 率が高く、記録光と再生光に対する反射率 低い材料が、サーボ層13の材料として選択 れる。

 図1に戻り、スペース層14は、紫外線硬化 脂または両面に粘着剤が塗布された透明な ィルム材によって構成される。

 記録層15は、2光子吸収により屈折率が変 する材料からなっている。本実施の形態で 、記録時に記録光と再生光が記録層15に同 に照射される。再生光の照射により記録層15 のエネルギー準位を持ち上げつつ、記録光に て記録層15に2光子吸収を誘起させる。よって 、記録層15の材料には、この光学作用に適応 る2光子吸収材料が用いられる。

 記録層15の材料として、たとえば、ジア ールエテン系またはスピロピラン系の材料 用いることができる。本実施の形態では、 録光と再生光の波長が800nmと450nmであるため ジアリールエテン系の材料として、たとえ 、cis-1,2-dicyano-1,2-bis(2,4,5-trimethy-3-thienyl)を用 いることができ、また、スピロピラン系の材 料として、たとえば、1,3,3-trimethylindolino-6-nitr obenzopyrylospiranを用いることができる。記録光 と再生光の波長として800nmと450nm以外の波長 選択される場合には、それに応じて、記録 の材料が変更される。この他、記録層15の材 料として、フォトポリマー、フォトリクラク ティブ結晶、蛍光色素、ZnS、ZnOを含む蛍光材 料などを用いることもできる。

 サーボ層13には、螺旋状にグルーブが形 され、これにより、グルーブ間の領域に螺 状のランドが形成されている。グルーブお びランドの構造は、追って図5ないし図7を参 照して説明する。なお、サーボ層13の一部に 、後述の如く、サーボ層識別用の層構造や そのサーボ層13と組となる5つの記録層15の 理情報を保持するピットが形成されている

 記録層15は、所定の厚みを有する均一か 平坦な膜からなっている。スペース層14は、 サーボ層13と記録層15の間、表面層12と記録層 15の間、および、積層方向に隣り合う2つの記 録層の間に介在している。

 この光ディスク10は、たとえば、以下の 程にて生成される。

 まず、サーボ層13に転写されるべきグル ブ構造を有するスタンパが準備される。こ スタンパを用いて射出成形を行い、片面に ルーブ構造が転写された基板11が生成される 。さらに、基板11のグルーブ構造転写面上に アルミニウム等の高反射材料からなる反射 が蒸着により形成される。これにより、基 11上にサーボ層13が生成される。このように 、1層目のサーボ層13は、上述の5酸化ニオブ はなく、アルミニウム等の高反射率材料か 形成される。

 次に、1層目のサーボ層13上に紫外線硬化 脂がスピンコート法等によって塗布され、 れに紫外線を照射して均一なスペース層14 形成される。このようにして形成されたス ース層14上に、上述のジアリールエテン系ま たはスピロピラン系の材料が蒸着され記録層 15が形成される。記録層15の厚みは、0.1~1.5μm 度とされる。さらに、その上に紫外線硬化 脂がスピンコート法等によって塗布され、 れに紫外線を照射して均一なスペース層14 形成される。ここで、スペース層14の厚みは 、1~8μm程度とされる。なお、ここでは、紫外 線硬化樹脂によってスペース層14を形成した 、両面に粘着剤が塗布された透明なフィル 材(たとえば、ポリビニルアルコールからな るシール材)を記録層15上に貼り付けることに よりスペース層14を形成しても良い。

 その後、記録層15とスペース層14の形成が 上記工程に従って繰り返し行われ、所定数の 記録層15とスペース層14が積層される。そし 、次のサーボ層13の直前のスペース層14の生 の際に、紫外線硬化樹脂が記録層15上に塗 され、その上に上記スタンパが押し付けら た状態で、基板11側から紫外線が照射される 。これにより、紫外線硬化樹脂が硬化し、そ の後、スタンパを紫外線硬化樹脂から剥離す ることで、表面にグルーブ構造が転写されて スペース層14が形成される。

 このようにしてスペース層14が形成され 後、その表面に上述の5酸化ニオブが蒸着さ 、サーボ層13が形成される。そして、この ーボ層13上に紫外線硬化樹脂がスピンコート 法等によって塗布され、これに紫外線を照射 して均一なスペース層14が形成される。以後 上記工程に従って記録層15とスペース層14の 形成が繰り返され、所定数の記録層15とスペ ス層14が積層される。

 以上の工程が表面層12の直前まで繰り返 れ、サーボ層13、スペース層14および記録層1 5からなる組が4つ形成される。その後、最後 スペース層14上に紫外線硬化樹脂が塗布さ 、これに紫外線を照射して表面層12が形成さ れる。なお、最後のスペース層14がシール材 はなく紫外線硬化樹脂から形成される場合 は、最後のスペース層14の厚みを大きくし 表面層12としても良い。

 図3は、光ディスク10のエリアフォーマッ を示す図である。図示の如く、光ディスク1 0のエリアは、内周から外周に向かってクラ プエリア21、層検出ゾーン22、システムゾー 23、データゾーン24、リードアウトゾーン25 区分される。なお、上述のグルーブ構造は 層検出ゾーン22からリードアウトゾーン25ま で形成されている。

 クランプエリア21は、光ディスク10を光デ ィスク装置内のターンテーブルにチャッキン グするためのエリアである。層検出ゾーン22 、それぞれのサーボ層13が表面層12から何番 目のものであるかを検出するためのゾーンで ある。

 図4に、層検出ゾーン22の構成(ディスク断 面構造)を示す。図示の如く、層検出ゾーン22 は、内周から外周に向かって4つのゾーンZ1~Z4 に区分される。これら4つのゾーンのうち、 内周にあるゾーンZ1は、表面層12から1番目の サーボ層13を検出するためのゾーンに割り当 られる。同様に、内周側から2番目、3番目 よび4番目のゾーンZ2、Z3およびZ4は、表面層1 2から2番目、3番目および4番目のサーボ層13を 検出するためのゾーンに割り当てられる。表 面層12から1番目のサーボ層13には、最内周の ーンZ1にサーボ層識別用の層構造が形成さ る。同様に、表面層12から2番目、3番目、4番 目のサーボ層13には、それぞれゾーンZ2、Z3、 Z4にサーボ層識別用の層構造が形成される。

 ここで、サーボ層識別用の層構造は、た えば、サーボ層13をディスク周方向に間欠 に消失させるようにして形成される。この 構造は、たとえば、サーボ層13形成後に高パ ワーのレーザ光によってサーボ層13を焼き切 方法によって形成される。

 この場合、光ディスク10が回転されてい 状態でレーザ光がサーボ層識別用の層構造 収束されると、サーボ層13の消失パターンに 応じて反射光の強度が変調される。したがっ て、レーザ光を一つのサーボ層13にフォーカ 合わせした後、レーザ光の走査位置をZ1か Z4に順次移動させると、そのサーボ層13にお るサーボ層識別用の層構造の形成ゾーンに ーザ光が移動したところで、反射光の強度 変調が起こる。よって、レーザ光がゾーンZ 1~Z4のうちどのゾーンにあるときに反射光の 度が変調するかをモニタすることにより、 のサーボ層13が表面層12から何番目にあるか 識別できる。具体的には、レーザ光がゾー Z1の位置にあるときに反射光の強度が変調 れば、そのサーボ層13は表面層12から1番目に あると識別される。

 なお、サーボ層識別用の層構造には、サ ボ層13の消失パターンによって各サーボ層 識別IDを保持させても良い。こうすると、各 サーボ層13をより正確に識別できるようにな 。また、ここでは、サーボ層13のゾーンZ1~Z4 を高パワーのレーザ光で焼き切ることにより サーボ層識別用の層構造を形成する方法を示 したが、対応するゾーンにピットや凹凸を形 成したスタンパをサーボ層毎に準備しておき 、各サーボ層13を形成する際に対応するスタ パを使用して、ゾーンZ1~Z4のうちそのサー 層13に対応する領域にピットや凹凸を転写す るようにしても良い。この場合、そのサーボ 層13に対応する以外のゾーンは、ピットや凹 のないフラットな状態にすると良い。

 また、ゾーンZ1にはサーボ層識別用の構 としてL0を意味するピット列もしくはアドレ ス構造を形成し、同様に、ゾーンZ2、Z3、Z4に はサーボ層識別用の構造としてL1、L2、L3を意 味するピット列もしくはアドレス構造を形成 して、ゾーンZ1~Z4にそのサーボ層の層情報を 録するようにしても良い。

 さらに、層検出ゾーン22を利用して記録 15の判別を行えるようにしてもよい。未記録 のディスクでは、記録層15に信号が記録され おらずブランク状態となっているが、記録 行う際に、レーザ光入射側から順番に、層 出ゾーン22の記録層15に記録層15を検出する めの信号を記録する。たとえば、レーザ光 射側から見て一番手前の記録層15には、一 手前のサーボ層13(L0)に組み合わされた最初 記録層15であることを意味する“00”という 号を単一もしくは連続して記録し、同様に レーザ光入射側から見て二番手前の記録層1 5には、一番手前のサーボ層13(L0)に組み合わ れた2番目の記録層15であることを意味する 01”という信号を単一もしくは連続して記録 する。同様の記録処理を、全ての記録層15に し繰り返すことにより、ブランクディスク 層検出ゾーン22の記録層15にその記録層15を 別するための層情報を記録することができ 。このように記録された層情報を再生時に 生することにより、再生対象のサーボ層の ならず記録層の層情報をも取得することが きる。

 また、各記録層15の層情報は、層検出ゾ ン22に付加するだけでなく、システムゾーン 23の記録層15に付加しても良く、また、記録 15のデータゾーン24に記録する論理アドレス 一部に含めても良い。また、データゾーン2 4をたとえば径方向に複数に分割する場合に 、分割された各領域の境界部分等に層情報 記録するようにしても良い。このように、 検出ゾーン22以外にも複数個所に層情報を記 録しておけば、再生時に、逐一、層検出ゾー ン22にアクセスする必要がなくなり、層判別 際のシーク時間を抑制することができる。 って、記録層間に渡ってランダムアクセス 行うような場合にも、円滑かつ迅速に層判 が行えるようになり、安定した再生動作を 現することができる。

 また、サーボ層13の層判別において層判 ゾーン22をゾーンZ0~Z4に分割したのと同様に 記録層15の層判別においても層判別ゾーン22 をサーボ層間に存在する記録層の数(本実施 形態では5つ)のゾーンに分割し、その記録層 に対応するゾーンに信号を記録することで、 記録層の判別を可能とするようにしても良い 。

 図3に戻り、システムゾーン23には、記録 生動作を制御するための情報が保持される サーボ層13のシステムゾーン23には、そのサ ーボ層13と組となる5つの記録層15の物理情報( 記録密度、再生レーザパワー、記録レーザパ ワー、等)を保持するピット列が螺旋状に形 されている。なお、このピット列は、シス ムゾーン23の内周部領域に形成されている。 この領域にはグルーブは形成されず、ピット 列のみが形成され、このピット列領域に続く 外周部領域にグルーブが形成されている。各 記録層15のシステムゾーン23には、その記録 15を識別するための情報(記録層ID)と、その 録層15に対する記録を管理する情報、たとえ ば、その記録層15に対する記録の可否を示す 報、次の記録開始アドレス、レーザパワー 整時のテスト記録に関する情報および記録 みユーザ情報のファイル構造を示す情報等 記録される。

 データゾーン24には、ユーザ情報が記録 れる。本実施の形態では、ランド30に対応す る走査軌跡のみならずグルーブ31の走査軌跡 も追従して、データゾーン24の記録層15にユ ーザ情報が記録される。リードアウトゾーン 25には、そこがディスク外周部であることを す情報が記録される。

 図5に、ランドとグルーブの構造を示す。 同図(a)に示すように、ランド30とグルーブ31 一定ピッチで形成されている。本実施の形 では、ランド30とグルーブ31の幅は同じとな ている。これは、上記の如く、ランド30に 応する走査軌跡のみならずグルーブ31の走査 軌跡にも追従するように、記録層15に情報が 録されるためである。なお、ランド30とグ ーブ31の何れか一方のみに追従するように情 報を記録する場合には、記録容量を増加させ るために、他方の幅をできるだけ小さくすれ ば良い。

 これらランド30とグルーブ31には、同図(b) に示す如く、一定間隔毎にFCM(ファインクロ クマーク)32、33が形成されている。図中、FCM 32の深さはグルーブ31の深さと同じで、FCM33の 高さはランド30の高さと同じである。

 ランド30またはグルーブ31の走査時に、ビ ームスポットがFCM32またはFCM33に到達すると 反射光の強度レベルに変化が生じる。本実 の形態では、後述の如く、この反射光を受 する光検出器からの出力に基づいてFCM32また は33の検出信号が生成され、さらに、この検 信号をもとに記録再生用のクロック信号が 成される。

 上記の如く、光ディスク10に多数の記録 15が積層される場合には、通常、記録層15毎 偏心の生じ方が相違する。このため、単純 ディスク径方向の位置に基づいてクロック 号を生成すると、記録層15によっては、ク ック信号が適正な状態から大きくずれる場 が生じる。このため、本実施の形態では、FC M32、33の検出信号をもとにクロック信号を生 し、これを、当該サーボ層13と組となる記 層15の記録再生用クロック信号に用いるよう にしている。

 なお、同図(b)に示す構造に換えて、同図( c)に示す如く、グルーブ31上のみにFCM33を形成 するようにしても良い。この場合、ビームス ポットがランド30上を走査している場合にも ビームスポットのディスク径方向における 縁部分がグルーブ31上のFCM33に掛かるため、 反射光の強度レベルに変化が生じる。よって 、ランド30の走査時にも、この反射光を受光 る光検出器からの出力に基づいて、FCM33の 出信号およびクロック信号を生成すること できる。

 このFCM32、33の他に、ランド30とグルーブ3 1上には、ランド30とグルーブ31の物理アドレ を保持する構造が形成されている。すなわ 、図6(a)に示すように、ランド30とグルーブ3 1の境界にある壁面をディスク径方向にウォ ルさせることにより第1アドレス34と第2アド ス35が保持されている。ここで、グルーブ31 上において連続する第1および第2アドレス34 35は、同じ物理アドレスを保持している。こ のため、ランド上において連続する第1およ 第2アドレス34、35には、互いに異なる物理ア ドレスが保持される。

 すなわち、同図(a)の場合、ランド30上の 1アドレス34は右側のグルーブ31の物理アドレ スを保持し、ランド30上の第2アドレス35は左 のグルーブ31の物理アドレスを保持してい 。この場合、ランド30の物理アドレスはその ランド30上の第2アドレス35によって規定され そのランド30上の第1アドレス34は、第2アド ス35が読み取れなかった場合に、この第2ア レス35に保持された物理アドレスを取得す ために用いられる。すなわち、この場合、 1アドレス34を読み取って取得された物理ア レスに、このランド30上の第1および第2アド ス34、35のアドレス差を加減算することによ り、当該ランドの物理アドレスが取得される 。

 なお、このように一つの物理アドレスに して2つのウォブル形状(第1および第2アドレ ス34、35)を二重に形成するのは、以下の理由 よるものである。すなわち、上記の如く光 ィスク10中に多数の層が積層される場合、 れかの層の一部に異物等が混入すると、レ ザ光入射側から見てこの異物の奥側にある ーボ層13に基づく信号には、この異物による 劣化が生じる。この場合、この異物がサーボ 層13上の物理アドレス形成領域に対応する位 にあると、この異物のために物理アドレス 読み取れない惧れがある。そこで、本実施 形態では、一つの物理アドレスに対して2つ のウォブル形状(第1および第2アドレス34、35) 二重に形成し、このうち何れか一方が読み れなくとも、他方から物理アドレスを取得 きるようにしている。

 なお、ここでは、物理アドレスを二重に 持させるようにしたが、三重以上保持させ も良い。ただし、そうすると、記録領域に するウォブル形状の占有率が高まるため、 の分、ディスクの記録容量が減少する。よ て、物理アドレスの繰り返し回数は、記録 量の減少を考慮しつつ、適当数に設定する うにすれば良い。

 また、上記では、グルーブ31上において 続する第1および第2アドレス34、35に同じ物 アドレスを保持させるようにしたが、ラン 30上において連続する第1および第2アドレス3 4、35の方に同じ物理アドレスを保持させるよ うにしても良い。また、第1および第2アドレ 34、35には、必ずしも同じ物理アドレスを保 持させずとも良く、何れか一方から取得され た情報をもとにその位置の物理アドレスを適 正に取得できるような情報を保持させておい ても良い。

 これら第1および第2アドレス34、35の他に グルーブ31上には、その位置のチルト状態( ーザ光軸に対するサーボ層13の傾斜状態)を 出するための構造が形成されている。すな ち、図6(b)に示すように、グルーブ31上には ディスク径方向におけるグルーブ幅を一定 法だけ広狭させたチルトマーク36(第1チルト マーク36a、第2チルトマーク36b)が形成されて る。ここで、第1チルトマーク36aの形成位置 の隣のランドは幅が狭くなり、また、第2チ トマーク36bの形成位置の隣のランドは幅が くなる。よって、第1チルトマーク36aと第2チ ルトマーク36bの形成により、ランド30上にも ディスク径方向におけるグルーブ幅を一定 法だけ広狭させたチルトマーク36が形成さ る。

 第1チルトマーク36aと第2チルトマーク36b をビームスポットが走査すると、レーザ光 に対するサーボ層13の傾斜状態に応じて、ラ ジアルプッシュプル信号上にS字カーブが生 る。このS字カーブの波形状態によって、そ 走査位置におけるサーボ層13のチルト状態 検出される。本実施の形態では、ラジアル ッシュプル信号上に生じるS字カーブをもと 、チルトエラー信号(TIE)が生成される。そ て、この信号をもとに、サーボ層13とこれと 組となる記録層15に照射される各レーザ光の 軸が傾斜され、サーボ層13および記録層15に 対する各レーザ光軸のチルトが補正される。

 上記のように光ディスク10中に多数の記 層15が配される場合には、通常、記録層15毎 チルト状態が相違する。本実施の形態では サーボ層13と、これと組になる記録層15に対 する各レーザ光のチルトが、当該サーボ層13 ら導出されたチルトエラー信号をもとに抑 される。ここで、サーボ層13と、これと組 なる5つの記録層15は積層方向の距離が接近 ているため、チルト状態も似通っている。 って、このように、サーボ層13に基づくチル トエラー信号をもとに、これと組となる5つ 記録層15に対するチルトを補正することによ り、これら記録層15に対する記録光および再 光のチルトを円滑に抑制することができる

 なお、チルトマークは、上記以外の構造 しても良い。たとえば、図5(c)に示すFCM33を ルトマークに共用することもできる。こう ると、別途チルトマークの形成領域を確保 る必要がないため、その分、光ディスク10 記録容量を向上させることができる。

 また、チルト補正の観点からはチルトマ クをディスク全周にわたって形成するのが ましいが、記録容量の観点からは、チルト ークの形成領域を所定の領域に制限するの 望ましい。記録容量を優先する場合には、 とえば、記録領域(システムゾーン23、デー ゾーン24およびリードアウトゾーン25からな る領域)をディスク径方向に複数の領域に分 し、これら各領域の区切位置にチルトマー を形成するようにすることができる。この 合、たとえば、記録再生位置に近いチルト ークから検出されたチルトエラー信号をも に、当該記録再生位置におけるチルトが補 される。

 図7に、サーボ層13におけるグルーブ形成 域の物理フォーマットを示す。

 図示の如く、ランド30とグルーブ31は、FCM 32、33によって複数の区間に区分されている FCM32、33によって区分された各区間は、チル 検出区間とアドレス区間とデータ区間の何 かに割り当てられる。このうちチルト検出 間とアドレス区間には、それぞれ、上記チ トマーク36と第1および第2アドレス34、35が 成されている。データ区間には、ウォブル ることのないランド30とグルーブ31が形成さ ている。なお、システムゾーン23の記録層15 には、データ区間に対応する位置に、上述の 物理情報が記録され、データゾーン24の記録 15には、ユーザ情報が記録される。

 図示の如く、サーボ層13のグルーブ形成 域には、チルト検出区間とアドレス区間に いてデータ区間が所定個数だけ配置される そして、データ区間が終了すると、再度、 ルト検出区間とアドレス区間が配され、こ に続いて、所定個数のデータ区間が配され 。

 次に、上記光ディスク10に対し情報を記 再生する光ディスク装置の構成について説 する。

 まず、図8に、光ディスク装置に搭載され る光ピックアップ装置の構成(光学系)を示す 同図(a)は、1/4波長板106、117、サーボ用対物 ンズ107および記録再生用対物レンズ118を除 光学系の平面図、同図(b)は、立ち上げミラ 105、1/4波長板106、117、サーボ用対物レンズ1 07および記録再生用対物レンズ118の部分にお る光学系の側面図である。

 図において、101から109は、サーボ光を光 ィスク10に照射するための光学系であり、11 1から121は、記録光および再生光を光ディス 10に照射するための光学系である。

 半導体レーザ101は、波長635nmのサーボ光 出射する。コリメートレンズ102は、半導体 ーザ101から出射されたサーボ光を平行光に 換する。偏光ビームスプリッタ103は、コリ ートレンズ102側から入射するサーボ光を略 透過し、エキスパンダ104側から入射するサ ボ光を略全反射する。エキスパンダ104は、 レンズと凸レンズの組み合わせからなり、 のうち一方のレンズがアクチュエータ133に って光軸方向に駆動される。ここで、アク ュエータ133は、モータおよびウォームギア を備え、サーボ層13上におけるサーボ光の収 差を補正するためのサーボ信号に応じて駆動 される。

 立ち上げミラー105は、エキスパンダ104側 ら入射されるサーボ光をサーボ用対物レン 107方向に反射する。また、立ち上げミラー1 05は、エキスパンダ116側から入射される記録 および再生光を記録再生用対物レンズ118方 に反射する。

 1/4波長板106は、立ち上げミラー105側から 射されるサーボ光を円偏光に変換すると共 、サーボ用対物レンズ107側から入射される ーボ光(光ディスク10からの反射光)を、サー ボ用対物レンズ107へ向かう際の偏光方向に直 交する直線偏光に変換する。サーボ用対物レ ンズ107は、サーボ光をサーボ層13上に収束さ る。

 アナモレンズ108は、偏光ビームスプリッ 103にて反射されたサーボ光(光ディスク10か の反射光)に非点収差を導入する。光検出器 109は、アナモレンズ108によって収束されたサ ーボ光を受光して検出信号を出力する。なお 、光検出器109には、サーボ光を受光する4分 センサが配されており、光検出器109はサー 光の光軸が4分割センサのセンサ分割線の交 位置を貫くよう配置されている。

 フェムト秒レーザ111は、波長800nmの記録 を出射する。なお、この記録光は、フェム 秒レーザ111から平行光の状態で出射される 半導体レーザ112は、波長450nmの再生光を出射 する。コリメートレンズ113は、半導体レーザ 112から出射された再生光を平行光に変換する 。ダイクロプリズム114は、フェムト秒レーザ 111から出射された記録光と半導体レーザ112か ら出射された再生光を結合する。

 偏光ビームスプリッタ115は、ダイクロプ ズム114側から入射する記録光と再生光を略 透過し、エキスパンダ116側から入射する記 光と再生光のうち再生光のみを略全反射す 。すなわち、偏光ビームスプリッタ115には 再生光のみに作用する波長選択性の偏光膜 形成されている。

 エキスパンダ116は、凹レンズと凸レンズ 組み合わせからなり、このうち一方のレン がアクチュエータ134によって光軸方向に駆 される。ここで、アクチュエータ134は、モ タおよびウォームギア等を備え、記録光お び再生光を記録または再生対象の記録層15( 下、この記録層を特に「ターゲット記録層1 5」という)に引き込むためのサーボ信号に応 て駆動される。

 エキスパンダ116を通過した記録光および 生光は立ち上げミラー105によって記録再生 対物レンズ118に向かって反射される。1/4波 板117は、立ち上げミラー105側から入射され 記録光および再生光を円偏光に変換すると に、記録再生用対物レンズ118側から入射さ る記録光および再生光(光ディスク10からの 射光)を、記録再生用対物レンズ118へ向かう 際の偏光方向に直交する直線偏光に変換する 。

 記録再生用対物レンズ118は、記録光と再 光をターゲット記録層15上に収束させる。 録再生用対物レンズ118の表面には、記録光 再生光を光ディスク10中の同一位置に収束さ せるためのホログラムが形成されている。つ まり、このホログラムによって、波長の異な る記録光と再生光の焦点距離が調整される。

 集光レンズ119は、偏光ビームスプリッタ1 15にて反射された再生光(光ディスク10からの 射光)を収束させる。ピンホール板120は、微 小なピンホールを有し、このピンホールがタ ーゲット記録層15によって反射された再生光 焦点位置に位置するよう配置されている。 たがって、ターゲット記録層15によって反 された再生光は大半がピンホールを通過し その他の記録層15によって反射された再生光 (迷光)は、その大半がピンホールを通過せず ピンホール板120によって遮光される。

 APD(Avalanche Photo Diode)121は、ピンホール板 120を通過した再生光を受光して再生信号を出 力する。なお、APD121は、微小な光量変化を検 出可能な光検出器である。

 1/4波長板106、117と、サーボ用対物レンズ1 07および記録再生用対物レンズ118は、共通の ルダ131に装着されている。ここで、ホルダ1 31は、対物レンズアクチュエータ132によって フォーカス方向、トラッキング方向および ルト方向に駆動される。対物レンズアクチ エータ132は、従来周知のコイルと磁気回路 ら構成され、このうちコイルがホルダ131に 着されている。この対物レンズアクチュエ タ132にサーボ信号が供給されることにより 1/4波長板106、117とサーボ用対物レンズ107お び記録再生用対物レンズ118が、ホルダ131と 体的に、フォーカス方向、トラッキング方 およびチルト方向に変位される。

 図9(b)は光検出器109に配された4分割セン を示す図、図9(c)は4分割センサの出力からフ ォーカスエラー信号(FOE)、ラジアルプッシュ ル信号(RPP)およびファインクロックマーク 号(FCM)を生成するための回路構成(演算回路) 示す図である。なお、図9(a)はサーボ層13の ルーブ形成領域におけるビームスポット(サ ーボ光)の走査例を示す図である。

 図示の如く、演算回路は、6つの加算回路 と3つの減算回路を備えている。なお、同図(a )に示すビームスポットの4分割領域A、B、C、D の反射光は、それぞれ同図(b)に示す4分割セ サのセンサ領域A、B、C、Dに導かれる。ここ 、センサ領域A、B、C、Dから出力される検出 信号を、それぞれa、b、c、dとすると、フォ カスエラー信号(FOE)は、FOE=(b+c)-(a+d)の信号演 算により生成される。また、ラジアルプッシ ュプル信号(RPP)は、RPP=(a+b)-(c+d)の信号演算に り生成され、ファインクロックマーク信号( FCM)は、FCM=(b+d)-(a+c)の信号演算により生成さ る。

 ビームスポットがグルーブ31のセンター らラジアル方向に変位すると、ラジアルプ シュプル信号(RPP)は、その変位方向と変位量 に応じた極性および大きさを持つようになる 。この極性および大きさを抽出することによ り、トラッキングエラー信号(TRE)が生成され 。

 また、サーボ層13にチルトが生じている 態にてビームスポットがチルトマーク36を通 過すると、ラジアルプッシュプル信号(RPP)上 、サーボ層13のチルト状態に応じたS字カー が現れる。このS字カーブの振幅ピーク値を 比較演算することによりチルトエラー信号(TI E)が生成される。

 さらに、ビームスポットが第1および第2 ドレス34、35を通過すると、これら第1および 第2アドレス34、35のウォブル形状に応じて、 ジアルプッシュプル信号(RPP)が変調される この変調成分を周波数フィルタにて抽出し さらに抽出した変調成分を復調することに り、ビームスポット走査位置の物理アドレ が取得される。

 次に、図10を参照して、光ディスク装置 構成について説明する。

 図示の如く、光ディスク装置は、エンコ ダ201と、変調回路202と、レーザ駆動回路203 、光ピックアップ204と、信号増幅回路205と 復調回路206と、デコーダ207と、アドレス再 回路208と、サーボ回路209と、クロック生成 路210と、コントローラ211から構成されてい 。

 エンコーダ201は、入力された記録データ 対し誤り訂正符号の付加等のエンコード処 を施し、変調回路202へ出力する。変調回路2 02は、入力された記録データに所定の変調を し、さらに記録信号を生成してレーザ駆動 路203に出力する。

 レーザ駆動回路203は、記録時に、変調回 202からの記録信号に応じた駆動信号を光ピ クアップ装置204内のフェムト秒レーザ111に 給すると共に、一定パワーにてサーボ光お び再生光を発光させるべく、光ピックアッ 装置204内の半導体レーザ101、112にそれぞれ 動信号を供給する。また、レーザ駆動回路2 03は、再生時に、一定パワーにてサーボ光お び再生光を発光させるべく、光ピックアッ 装置204内の半導体レーザ101、112に駆動信号 供給する。

 ここで、記録時および再生時のレーザパ ーは、コントローラ211からの制御信号によ てコントロールされる。コントローラ211は 記録時に、記録光のパワーを変えつつ試し きエリアに試し書きを行い、その際に信号 幅回路205から入力されるAPD信号(APD121による 検出信号)をモニタして、この信号のレベル 所定の閾値以上となる記録光パワーを記録 のパワーに設定する。また、コントローラ21 1は、再生時に、再生光のパワーを変えつつ 号増幅回路205から入力されるAPD信号をモニ し、この信号のレベルが所定の閾値以上と るよう再生光のパワーを調整する。

 光ピックアップ装置204は、上記図8に示す 光学系を備えている。信号増幅回路205は、図 9(c)に示す演算回路と、光ピックアップ装置20 4内のAPD121における検出信号を増幅およびノ ズ除去するための回路構成を備えている。 調回路206は、信号増幅回路205から入力され APD信号を復調して再生データを生成し、デ ーダ207に出力する。デコーダ207は、復調回 206から入力されたデータに対し誤り訂正等 デコード処理を施し、後段回路に出力する

 アドレス再生回路208は、信号増幅回路205 ら入力されたラジアルプッシュプル信号(RPP )から第1および第2アドレス34、35に応じた周 数成分を抽出し、これを復調して、物理ア レスを取得する。取得された物理アドレス 、コントローラ211に供給される。なお、ア レス再生回路208は、第1および第2アドレス34 35のうち何れか一方から物理アドレスを再 できない場合、上記の如く、他方から物理 ドレスを再生する。

 サーボ回路209は、信号増幅回路205から入 されたフォーカスエラー信号(FOE)、トラッ ングエラー信号(TRE)からフォーカスサーボ信 号およびトラッキングサーボ信号を生成し、 光ピックアップ装置204の対物レンズアクチュ エータ132に出力する。また、サーボ回路209は 、信号増幅回路205から入力されたラジアルプ ッシュプル信号(RPP)上のS字カーブをもとにチ ルトサーボ信号を生成し、光ピックアップ装 置204の対物レンズアクチュエータ132に出力す る。さらに、サーボ回路209は、信号増幅回路 205から入力されたファインクロックマーク信 号(FCM)からモータサーボ信号を生成し、ディ ク駆動モータに出力する。この他、サーボ 路209は、記録再生動作時において、後述の く、光ピックアップ装置204のアクチュエー 133、134を駆動する。

 クロック生成回路210は、信号増幅回路205 ら入力されたファインクロックマーク信号( FCM)から記録再生用のクロック信号を生成し これを各回路に供給する。

 コントローラ211は、CPU(Central Processing Uni t)と内蔵メモリを備え、内蔵メモリに各種デ タを格納するとともに、あらかじめ設定さ たプログラムに従って各部を制御する。

 図11は、記録再生時の動作を概念的に示 図である。

 ターゲット記録層15に記録光と再生光を 射する場合、まず、サーボ光を発光させつ 対物レンズアクチュエータ132が駆動制御さ 、サーボ光の焦点位置が、同図(a)に示す如 、ターゲット記録層15と組となるサーボ層13( 以下、このサーボ層のことを特に「ターゲッ トサーボ層13」という)に引き込まれる。この とき、エキスパンダ116はイニシャル状態とさ れ、記録光と再生光の焦点位置は、たとえば 、サーボ光と同じく、ターゲットサーボ層13 に位置づけられる。

 しかる後、記録光と再生光の焦点位置を ーゲット記録層15上に移動させるに必要な テップ数だけエキスパンダ116が駆動される これにより、記録光と再生光の焦点位置は ーゲット記録層15上に移動される。さらに、 この状態において再生光が発光され、APD信号 が最良となるよう、エキスパンダレンズ116が 微細に駆動制御される。これにより再生光が ターゲット記録層15にオンフォーカスされ、 ーゲット記録層15に対する再生が可能とな 。

 記録動作時には、この状態において、さ に記録光が発光される。このとき記録光は 記録信号に応じて変調(ON/OFF)される。これ より、記録光と再生光がターゲット記録層15 に同時に照射され、ターゲット記録層15に対 る記録が行われる。

 なお、記録再生動作時には、上記の如く フォーカスサーボ信号、トラッキングサー 信号およびチルトサーボ信号が対物レンズ クチュエータ132に印加され、サーボ用対物 ンズ107と記録再生用対物レンズ118が、一体 に、フォーカス方向、トラッキング方向お びチルト方向に駆動される。これにより、 録光および再生光のビームスポットは、タ ゲットサーボ層13上のグルーブまたはラン と同様のトラック軌跡に沿って、ターゲッ 記録層15上を走査する。

 図12は、記録再生動作に先立って行われ 初期動作を示すフローチャートである。な 、ここでは、ディスク全体を管理するディ ク管理情報が所定の記録層に記録されてい ものとする。なお、ディスク管理情報には たとえば、記録済み記録層と未記録の記録 を識別する情報や、最後に記録が行われた 録層とその記録層上における最終記録位置 物理アドレス等、記録再生動作に必要な情 が含まれている。

 初期動作時には、まず、光ディスク10に して回転サーボを掛けつつ、サーボ光が発 され(S101)、光ピックアップ装置204が層検出 ーン22にアクセスされる。そして、サーボ層 13に形成されたサーボ層識別用の構造をもと 、ディスク管理情報を保持する記録層15と となるサーボ層13にサーボ光が引き込まれる (S102)。

 次に、光ピックアップ装置204は、ディス 管理情報の記録位置にアクセスされる(S105) その後、再生光が発光され(S103)、さらに、 記の如くエキスパンダ116が駆動されて、デ スク管理情報を保持するターゲット記録層1 5に再生光が引き込まれる(S104)。

 しかる後、ターゲット記録層15に対する ィスク管理情報のリード動作が行われる(S106 )。このとき、上記の如く、APD信号が最良と るよう、エキスパンダ116にサーボが掛けら る。

 このリード動作によってディスク管理情 が読み取れれば(S107:YES)、リードされたディ スク管理情報がコントローラ211内のメモリに 格納され(S108)、初期動作は終了する。一方、 ディスク管理情報をリードできなければ(S107: NO)、この光ディスク10は未使用であると判断 れ、S109以降のイニシャライズ動作が行われ る。

 すなわち、光ピックアップ装置204がシス ムゾーン23にアクセスされ(S109)、光ディス 10内の全ての記録層15のシステムゾーン23に その記録層を識別するための記録層IDが順次 書き込まれる(S110)。すなわち、上記の如く、 サーボ層13に対するサーボ光の引き込みと記 層15に対する再生光の引き込みが順次行わ 、再生光が各記録層15に引き込まれる。そし て、それぞれの引き込みの後、記録光が発光 され、引き込み対象の記録層15に記録層IDが 録される。ここで、記録層IDの記録は、記録 層番号等の情報を記録する方法の他、たとえ ば、各サーボ層13と組となる5つの記録層15に れぞれ1T、2T、3T、4T、5Tの長さの単一マーク 列を記録する方法を用いても良い。

 なお、記録層IDは、システムゾーン23の他 、システムゾーン23とデータゾーン24の境界 置や、データゾーン24とリードアウトゾーン 25の境界位置等にも記録するようにしても良 。また、データゾーン24をディスク径方向 複数のゾーンに区分し、さらに各ゾーンを クタ割りする場合には、セクタ割りによっ 残存する各ゾーンの空き領域に記録層IDを記 録するようにしても良い。こうすると、光ピ ックアップ装置204のアクセス位置に拘わらず 、少ないシーク時間により記録層IDを取得す ことができる。

 このようにして全ての記録層15のシステ ゾーン23に記録層IDが記録されると、再度、 ィスク管理情報を保持すべき記録層15にア セスされ、この記録層15に初期情報が記録さ れる(S111)。これにより、当該光ディスク10に するイニシャライズが完了し、初期動作が 了する。

 図13(a)は、記録動作時のフローチャート ある。

 記録動作が開始されると、光ディスク10 対し回転サーボが掛けられ、サーボ光が発 される(S201)。次に、光ピックアップ装置204 層検出ゾーン22にアクセスされ、サーボ層13 形成されたサーボ層識別用の構造をもとに ターゲット記録層15と組となるサーボ層13に サーボ光が引き込まれる(S202)。

 しかる後、光ピックアップ装置204は、サ ボ層13から取得されるアドレス情報をもと 記録開始位置に移動される(S203)。その後、 生光が発光され(S204)、さらに、上記の如く キスパンダ116が駆動されて、ターゲット記 層15に再生光が引き込まれる(S205)。

 このようにして再生光がターゲット記録 15上の記録開始アドレスに位置づけられる 、記録光が発光され、記録開始位置から順 ターゲット記録層15にユーザ情報が記録され る(S206)。そして、ユーザ情報の記録が終了す ると(S207:YES)、当該記録動作が終了する。

 図13(b)は、再生動作時のフローチャート ある。

 再生動作が開始されると、光ディスク10 対し回転サーボが掛けられ、サーボ光が発 される(S301)。次に、光ピックアップ装置204 層検出ゾーン22にアクセスされ、サーボ層13 形成されたサーボ層識別用の構造をもとに ターゲット記録層15と組となるサーボ層13に サーボ光が引き込まれる(S302)。

 しかる後、光ピックアップ装置204は、サ ボ層13から取得されるアドレス情報をもと 再生開始位置に移動される(S303)。その後、 生光が発光され(S304)、さらに、上記の如く キスパンダ116が駆動されて、ターゲット記 層15に再生光が引き込まれる(S305)。

 このようにして再生光がターゲット記録 15上の再生開始アドレスに位置づけられた 、再生開始位置から順次ターゲット記録層15 に対するリード動作が行われ、ユーザ情報が 再生される(S306)。このとき、上記の如く、APD 信号が最良となるよう、エキスパンダ116にサ ーボが掛けられる。そして、ユーザ情報の再 生が終了すると(S307:YES)、当該再生動作が終 する。

 以上、本実施の形態によれば、光ディス 10中、積層方向に所定の間隔にてサーボ層13 が配置されるため、サーボ層13と、これと組 なる5つの記録層15が積層方向に大きく離間 ることはない。よって、各記録層15に対す サーボ信号の信頼性を高く維持することが き、その結果、記録光および再生光のビー スポットを記録層上において適正に走査さ ることができる。

 また、サーボ層13は、サーボ光に対する 射率が高く記録光および再生光に対する反 率が低い材料(5酸化ニオブ等)によって形成 れるため、サーボ層13によって生じる記録光 および再生光の減衰を抑制することができる 。よって、このようにサーボ層13を複数配し も、記録光と再生光を最奥部の記録層15ま 、円滑かつ効率的に導くことができ、全て 記録層15に対し適正に記録再生を行うことが できる。

 なお、本発明の実施形態は、上記に限定 れるものではなく、他に種々の変更が可能 ある。

 たとえば、上記実施の形態では、一つの ーボ層13と組となる記録層15を5つとしたが これ以外の数の記録層15を一つのサーボ層13 組み合わせても良い。ただし、一つのサー 層に組み合わせる記録層の層数を多くする 、サーボ層と記録層の位置が離間し、サー 層と記録層の関係が希薄となる。よって、 つのサーボ層に組み合わせる記録層の層数 、円滑なサーボ動作を実現できる範囲に抑 る必要がある。

 また、上記実施の形態では、サーボ光に する反射率が高く記録光および再生光に対 る反射率が低い材料(5酸化ニオブ等)によっ サーボ層を形成したが、サーボ層と記録層 らなる組の段数が比較的小さく、このよう 材料によりサーボ層を形成せずとも奥側の 録層に十分なパワーの記録光および再生光 届く場合には、サーボ層を半透過膜等によ て形成することもできる。ただし、この場 にも、上記のような材料でサーボ層を形成 た方が、奥側の記録層により効率的に記録 および再生光を導くことができ、記録再生 作を安定化させることができる。

 また、上記実施の形態では、記録光およ 再生光の焦点位置を調整するためにエキス ンダ116を用いたが、これに換えて、液晶素 等を用いることもできる。また、上記実施 形態では、記録光と再生光の焦点位置を整 させるようにしたが、記録光と再生光の焦 位置は必ずしも整合していなくとも良く、 れらの光が記録層に同時に照射されるよう これらの光の焦点位置が光軸方向にずれて ても良い。

 なお、上記実施の形態では、記録光と再 光を同時に記録層15に照射して記録を行う 態を示したが、記録光のみを記録層15に照射 して記録を行うようにすることもできる。こ の場合、光ピックアップ装置の構成は、上記 と同様でよく、フェムト秒レーザ111と半導体 レーザ112に対する制御のみが相違する。すな わち、記録動作時には、記録光を発光するフ ェムト秒レーザ111のみが超短パルスで発光さ れ、再生光を発光する半導体レーザ112は発光 されない。この場合、再生光によって記録層 15のエネルギー準位が引き上げられないため フェムト秒レーザ111の発光パワーは、上記 施の形態の場合よりも高められる。なお、 録光のみで記録を行う場合も、上記実施の 態と同様の2光子吸収材料を記録層15の材料 して用いることができる。

 さらには、記録動作時には、記録光を発 するフェムト秒レーザ111と、再生光を発光 る半導体レーザ112が照射され、記録層15が 生光の波長において吸収がない場合にも本 明を適用可能である。この場合、フェムト レーザ111、半導体レーザ112はともに発光し いるが、実際に記録に寄与するのはフェム 秒レーザ111である。この場合も再生光によ て記録層15のエネルギー準位が引き上げられ ないため、フェムト秒レーザ111の発光パワー は、上記実施の形態の場合よりも引き上げら れる。

 この他、各レーザ光の波長や、各層の材 、膜厚等は上記に限定されるものではなく また、光ピックアップ装置204および光ディ ク装置の構成も適宜変更可能である。

 本発明の実施の形態は、特許請求の範囲 示された技術的思想の範囲内において、適 、種々の変更が可能である。