KAWAMOTO YOICHIRO (JP)
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WO2016088738A1 | 2016-06-09 |
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JP2008286302A | 2008-11-27 | |||
JPS54151008U | 1979-10-20 | |||
JPS63198972U | 1988-12-21 |
\¥02020/175546 49 卩(:17 2020 /007722 請求の範囲 [請求項 1 ] 冷凍サイクル装置であって、 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機 (1 1、 1 1) と、 前記圧縮機から吐出された冷媒を放熱させる放熱器 (1 2、 1 2 ) と、 前記放熱器の冷媒流れ下流側において、 互いに並列となるように接 続される複数の減圧部 (1 53、 1 5 1 4、 1 6) と、 複数の前記減圧部それぞれの冷媒流れ下流側に接続され、 前記減圧 部で減圧された冷媒を蒸発させる複数の蒸発器 (1 6、 1 8、 1 5 、 1 7) と、 複数の前記蒸発器のうち一部の蒸発器の冷媒出口側に接続され、 前 記一部の蒸発器の冷媒圧力を所定値以上に維持する蒸発圧力調整弁 ( 1 9) と、 を備え、 前記蒸発圧力調整弁は、 前記一部の蒸発器の冷媒圧力に応じて絞り 開度が調整される調整状態と前記一部の蒸発器の冷媒圧力によらず前 記絞り開度が全開となる全開状態とに切り替える機能切替部 ( X〇) を含んでおり、 前記機能切替部 (乂〇) は、 前記絞り開度を調整するための弁部品 (X I) を含んでおり、 前記弁部品は、 前記一部の蒸発器を通過した冷媒の少なくとも一部が流通する流体 室 (X 1 9) が形成される基部 (X I I、 X 1 2、 X 1 3) と、 自らの温度が変化すると変位する駆動部 (X I 23、 X I 24、 X 1 25) と、 前記駆動部の温度の変化による変位を増幅する増幅部 (X I 26、 X 1 27) と、 前記増幅部によって増幅された変位が伝達されて動くことで、 前記 流体室における冷媒の流量を調整する可動部 (X I 28) と、 を有し 〇 2020/175546 50 卩(:171? 2020 /007722 前記駆動部が温度の変化によって変位したときに、 前記駆動部が付 勢位置 (乂? 2) において前記増幅部を付勢することで、 前記増幅部 がヒンジ (乂 〇) を支点として変位するとともに、 前記増幅部と前 記可動部の接続位置 (乂? 3) で前記増幅部が前記可動部を付勢し、 前記ヒンジから前記付勢位置までの距離よりも、 前記ヒンジから前 記接続位置までの距離の方が長くなっている、 冷凍サイクル装置。 [請求項 2] 前記機能切替部は、 前記弁部品の取付対象となる被取付対象物 (4 〇、 4 4) に対して前記弁部品を取り付けるための部品取付部 (乂2 、 乂8) を含んでおり、 前記部品取付部は、 前記弁部品と前記被取付対象物とが直接接しな いように前記部品取付部と前記弁部品との間に介在されている、 請求 項 1 に記載の冷凍サイクル装置。 [請求項 3] 前記部品取付部は、 前記部品取付部の線膨張係数が、 前記弁部品の 線膨張係数と前記被取付対象物の線膨張係数との間に値となるように 構成されている、 請求項 2に記載の冷凍サイクル装置。 [請求項 4] 前記機能切替部の動作を制御する制御装置 (1 0 0) を備え、 前記制御装置は、 前記一部の蒸発器および前記一部の蒸発器以外の他の蒸発器それぞ れで吸熱作用を発揮させる運転モードにおいて、 前記蒸発圧力調整弁 が前記調整状態となるように前記機能切替部を制御し、 前記 _部の蒸発器で吸熱作用を発揮させ、 前記他の蒸発器で吸熱作 用を発揮させない運転モードにおいて、 前記蒸発圧力調整弁が前記全 開状態となるように前記機能切替部を制御する、 請求項 1ないし 3の いずれか 1つに記載の冷凍サイクル装置。 [請求項 5] 前記弁部品は、 当該弁部品が正常に作動しているか故障しているか を判別するための信号を出力する故障検知部 (乂5 0) を備えている 、 請求項 1ないし 4のいずれか 1つに記載の冷凍サイクル装置。 〇 2020/175546 51 卩(:171? 2020 /007722 [請求項 6] 前記信号は、 前記増幅部の歪み量に応じた信号である、 請求項 5に 記載の冷凍サイクル装置。 [請求項 7] 前記駆動部は、 通電されることで発熱し、 前記故障検知部は、 前記弁部品が故障している場合に前記弁部品に 対する通電を停止する装置 (乂5 5) に、 前記信号を出力する、 請求 項 5または 6に記載の冷凍サイクル装置。 [請求項 8] 前記故障検知部は、 前記弁部品が故障している場合に、 人に報知を 行う報知装置 (乂5 6) を作動させる装置 (乂5 5) に、 前記信号を 出力する、 請求項 6または 7に記載の冷凍サイクル装置。 [請求項 9] 前記弁部品は、 半導体チップによって構成されている、 請求項 1な いし 8のいずれか 1つに記載の冷凍サイクル装置。 [請求項 10] 冷凍サイクル装置 (1 〇) を構成する蒸発器 (1 8) の冷媒圧力を 所定値以上に維持するための蒸発圧力調整弁であって、 前記蒸発器を通過した冷媒が流入する冷媒流入路 (4 1) 、 前記冷 媒流入路から冷媒が流入する弁室 (4 3) 、 前記弁室から圧縮機 (1 1) の冷媒吸入側へ冷媒を流出させる冷媒流出路 (4 2) が形成され るボデー部 (4 0) と、 前記弁室に配置され、 前記冷媒流入路と前記冷媒流出路とを連通さ せる連通路 (4 3 0) を形成するとともに、 前記連通路の内側にシリ ンダ室 (4 4 0) を形成する通路形成部材 (4 4) と、 前記シリンダ室に対して摺動可能に配置され、 前記冷媒流入路の冷 媒圧力を受けて前記連通路の絞り開度を調整する主弁体 (4 5) と、 前記主弁体に対して作用する前記冷媒流入路の冷媒圧力に対抗する ように前記主弁体に対して付勢力を加える弾性部材 (4 6) と、 前記蒸発器の冷媒圧力に応じて前記絞り開度が調整される調整状態 と前記蒸発器の冷媒圧力によらず前記絞り開度が全開となる全開状態 とに切り替える機能切替部 (乂〇) と、 を備え、 前記シリンダ室は、 前記主弁体によって、 前記冷媒流入路に連通す 52 卩(:171? 2020 /007722 る第 1圧力室 (4 4 0 3) と前記冷媒流出路に連通する第 2圧力室 ( 4 4 0 13) とに分割されており、 前記第 1圧力室および前記第 2圧力室は、 均圧通路 (4 5 1 3) を 介して連通しており、 前記主弁体は、 前記第 1圧力室および前記第 2圧力室の圧力差に応 じて変位するように前記シリンダ室に配置され、 前記機能切替部は、 前記第 1圧力室および前記第 2圧力室の圧力差 を調整するための弁部品 (X I) を含んでおり、 前記弁部品は、 冷媒が流通する流体室 (X I 9) 、 前記第 2圧力室と前記流体室と を連通させる第 1流体孔 (X I 6) 、 前記流体室と前記冷媒流出路と を連通させる第 2流体孔 (X I 7) が形成される基部 (X I 1、 X I 2、 X 1 3) と、 自らの温度が変化すると変位する駆動部 (X I 2 3、 X I 2 4、 X 1 2 5) と、 前記駆動部の温度の変化による変位を増幅する増幅部 (X I 2 6、 X 1 2 7) と、 前記増幅部によって増幅された変位が伝達されて動くことで、 前記 流体室における前記第 2流体孔の開度を調整する可動部 (X I 2 8) と、 を有し、 前記駆動部が温度の変化によって変位したときに、 前記駆動部が付 勢位置 (乂? 2) において前記増幅部を付勢することで、 前記増幅部 がヒンジ (乂 〇) を支点として変位するとともに、 前記増幅部と前 記可動部の接続位置 (乂? 3) で前記増幅部が前記可動部を付勢し、 前記ヒンジから前記付勢位置までの距離よりも、 前記ヒンジから前 記接続位置までの距離の方が長くなっている、 蒸発圧力調整弁。 |
発明の名称 : 冷凍サイクル装置、 蒸発圧力調整弁
関連出願への相互参照
[0001 ] 本出願は、 2 0 1 9年2月 2 8日に出願された日本特許出願番号 2 0 1 9 - 3 5 2 2 7号に基づくもので、 ここにその記載内容が参照により組み入れ られる。
技術分野
[0002] 本開示は、 蒸発器の冷媒出口側の圧力を調整する蒸発圧 力調整弁および当 該圧力調整弁を含む冷凍サイクル装置に関す る。
背景技術
[0003] 従来、 蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置では、 蒸発器と圧縮機との間に蒸発 器の冷媒出口側の圧力を所定圧力以上に維持 するための蒸発圧力調整弁が配 置されることがある。 当該蒸発圧力調整弁は、 蒸発器を流通する冷媒流量の 増加に伴って弁開度 (すなわち、 冷媒通路面積) を増加させるように構成さ れている。
[0004] 蒸発圧力調整弁は、 例えば、 特許文献 1 に開示されている。 特許文献 1 に は、 いわゆるベローズ式の圧力調整弁が開示され ている。 特許文献 1 に記載 の圧力調整弁は、 ボデー内部の冷媒流路の流路開度を調整する 弁体、 内部に 所定の気体が封入されたべローズ、 ベローズの内部に配置されるスプリング を含んで構成されている。
先行技術文献
特許文献
[0005] 特許文献 1 :特開 2 0 1 5 _ 1 5 2 1 3 7号公報
発明の概要
[0006] ところで、 特許文献 1 に記載のベローズ式の圧力調整弁は、 弁体が、 蒸発 器の冷媒圧力と、 ベローズ内部の気体の圧力と、 ベローズおよびスプリング の弾性力との釣り合いによって変位する。 このような構造の蒸発圧力調整弁 〇 2020/175546 2 卩(:171? 2020 /007722
では、 蒸発器を流通する冷媒流量の増加に伴って弁 体の変位量が増加すると 、 スプリングの弾性力だけでなく、 ベローズの弾性力およびべ口ーズ内部の 気体の圧力も増大する。 このため、 例えば、 冷房運転の始動時の如く、 蒸発 器の吸熱能力を高める必要がある場合に、 圧力調整弁が閉弁側に動作し、 蒸 発器の吸熱効果が適切に発揮されなくなるこ とがある。
[0007] この対策として、 例えば、 蒸発圧力調整弁をステッピングモータ等の電 動 モータによって弁体を駆動する構成とし、 冷房運転時等に、 蒸発圧力調整弁 の弁体を強制的に全開位置に変位させること が考えられる。
[0008] しかしながら、 電動モータで弁体を駆動する蒸発圧力調整弁 は、 その体格 が非常に大型になってしまう。 このことは、 搭載性の悪化を招く要因となる ことから好ましくない。
本開示は、 搭載性の悪化を抑制しつつ、 蒸発器の吸熱効果を適切に発揮さ せることが可能な蒸発圧力調整弁および冷凍 サイクル装置を提供することを 目的とする。
[0009] 本開示の 1つの観点によれば、
冷凍サイクル装置は、
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、
圧縮機から吐出された冷媒を放熱させる放熱 器と、
放熱器の冷媒流れ下流側において、 互いに並列となるように接続される複 数の減圧部と、
複数の減圧部それぞれの冷媒流れ下流側に接 続され、 減圧部で減圧された 冷媒を蒸発させる複数の蒸発器と、
複数の蒸発器のうち一部の蒸発器の冷媒出口 側に接続され、 _部の蒸発器 の冷媒圧力を所定値以上に維持する蒸発圧力 調整弁と、 を備え、
蒸発圧力調整弁は、 _部の蒸発器の冷媒圧力に応じて絞り開度が 整され る調整状態と一部の蒸発器の冷媒圧力によら ず絞り開度が全開となる全開状 態とに切り替える機能切替部を含んでおり、
機能切替部は、 絞り開度を調整するための弁部品を含んでお り、 〇 2020/175546 3 卩(:171? 2020 /007722
弁部品は、
_部の蒸発器を通過した冷媒の少なくとも一 が流通する流体室が形成さ れる基部と、
自らの温度が変化すると変位する駆動部と、
駆動部の温度の変化による変位を増幅する増 幅部と、
増幅部によって増幅された変位が伝達されて 動くことで、 流体室における 冷媒の流量を調整する可動部と、 を有し、
駆動部が温度の変化によって変位したときに 、 駆動部が付勢位置において 増幅部を付勢することで、 増幅部がヒンジを支点として変位するととも に、 増幅部と可動部の接続位置で増幅部が可動部 を付勢し、
ヒンジから付勢位置までの距離よりも、 ヒンジから接続位置までの距離の 方が長くなっている。
[0010] これによると、 機能切替部によって蒸発圧力調整弁を調整状 態から全開状 態に切り替えることが可能になる。 このため、 例えば、 蒸発圧力調整弁の上 流側の蒸発器の吸熱能力を高める必要がある 場合に、 蒸発圧力調整弁を全開 状態に切り替えることで、 蒸発器の吸熱効果を適切に発揮させることが でき る。
[001 1 ] 加えて、 機能切替部の弁部品は、 増幅部が梃子として機能するため、 駆動 部の温度変化に応じた変位量が、 梃子によって増幅されて可動部伝わる。 こ のように、 梃子を利用して熱的な膨張による変位量が増 幅される弁部品は、 そのような梃子を利用しない電磁弁や電動弁 に比べて小型に構成することが 可能となる。
[0012] したがって、 本開示の冷凍サイクル装置によれば、 搭載性の悪化を抑制し つつ、 蒸発器の吸熱効果を適切に発揮させることが 可能となる。
[0013] 本開示の別の観点によれば、
蒸発圧力調整弁は、
蒸発器を通過した冷媒が流入する冷媒流入路 、 冷媒流入路から冷媒が流入 する弁室、 弁室から圧縮機の冷媒吸入側へ冷媒を流出さ せる冷媒流出路が形 20/175546 4 卩(:171? 2020 /007722
成されるボデー部と、
弁室に配置され、 冷媒流入路と冷媒流出路とを連通させる連通 路を形成す るとともに、 連通路の内側にシリンダ室を形成する通路形 成部材と、 シリンダ室に対して摺動可能に配置され、 冷媒流入路の冷媒圧力を受けて 連通路の絞り開度を調整する主弁体と、
主弁体に対して作用する冷媒流入路の冷媒圧 力に対抗するように主弁体に 対して付勢力を加える弾性部材と、
蒸発器の冷媒圧力に応じて絞り開度が調整さ れる調整状態と蒸発器の冷媒 圧力によらず絞り開度が全開となる全開状態 とに切り替える機能切替部と、 を備え、
シリンダ室は、 主弁体によって、 冷媒流入路に連通する第 1圧力室と冷媒 流出路に連通する第 2圧力室とに分割されており、
第 1圧力室および第 2圧力室は、 均圧通路を介して連通しており、 主弁体は、 第 1圧力室および第 2圧力室の圧力差に応じて変位するように シリンダ室に配置され、
機能切替部は、 第 1圧力室および第 2圧力室の圧力差を調整するための弁 部品を含んでおり、
弁部品は、
冷媒が流通する流体室、 第 2圧力室と流体室とを連通させる第 1流体孔、 流体室と冷媒流出路とを連通させる第 2流体孔が形成される基部と、 自らの温度が変化すると変位する駆動部と、
駆動部の温度の変化による変位を増幅する増 幅部と、
増幅部によって増幅された変位が伝達されて 動くことで、 流体室における 第 2流体孔の開度を調整する可動部と、 を有し、
駆動部が温度の変化によって変位したときに 、 駆動部が付勢位置において 増幅部を付勢することで、 増幅部がヒンジを支点として変位するととも に、 増幅部と可動部の接続位置で増幅部が可動部 を付勢し、
ヒンジから付勢位置までの距離よりも、 ヒンジから接続位置までの距離の 〇 2020/175546 5 卩(:171? 2020 /007722
方が長くなっている。
[0014] これによると、 弁部品によって第 1圧力室および第 2圧力室の圧力差を調 整することで、 蒸発圧力調整弁を調整状態から全開状態に切 り替えることが 可能になる。 このため、 例えば、 蒸発器の吸熱能力を高める必要がある場合 に、 蒸発圧力調整弁を全開状態に切り替えること で、 蒸発器の吸熱効果を適 切に発揮させることができる。
[0015] 弁部品は、 増幅部が梃子として機能するため、 駆動部の温度変化に応じた 変位量が、 梃子によって増幅されて可動部伝わる。 このように、 梃子を利用 して熱的な膨張による変位量が増幅される弁 部品は、 そのような梃子を利用 しない電磁弁や電動弁に比べて小型に構成す ることが可能となる。
[0016] したがって、 本開示の蒸発圧力調整弁によれば、 搭載性の悪化を抑制しつ つ、 蒸発器の吸熱効果を適切に発揮させることが 可能となる。
[0017] なお、 各構成要素等に付された括弧付きの参照符号 は、 その構成要素等と 後述する実施形態に記載の具体的な構成要素 等との対応関係の _例を示すも のである。
図面の簡単な説明
[0018] [図 1]第 1実施形態に係る蒸発圧力調整弁を含む冷凍 イクル装置を備える車 両用空調装置の概略構成図である。
[図 2]第 1実施形態に係る蒸発圧力調整弁の模式的な 面図である。
[図 3]第 1実施形態に係る蒸発圧力調整弁の調整状態 示す模式的な断面図で ある。
[図 4]第 1実施形態に係る蒸発圧力調整弁の全開状態 示す模式的な断面図で ある。
[図 5]第 1実施形態に係る冷凍サイクル装置の運転モ ドと蒸発圧力調整弁の 状態との関係を説明するための説明図である 。
[図 6]第 1実施形態に係る蒸発圧力調整弁に用いられ マイクロバルブの模式 的な分解斜視図である。
[図 7]第 1実施形態に係る蒸発圧力調整弁に用いられ マイクロバルブの模式 〇 2020/175546 6 卩(:171? 2020 /007722
的な側面図である。
[図 8]図 7の V I 丨 I - V I I 丨断面を示すものであって、 マイクロバルブの 閉弁状態を示す断面図である。
[図 9]図 8の丨 X - I X断面を示す断面図である。
[図 10]図 7の V 丨 丨 I - V I I 丨断面を示すものであって、 マイクロバルブ の開弁状態を示す断面図である。
[図 1 1]図 1 0の X 丨 - X I断面を示す断面図である。
[図 12]第 1実施形態に係る蒸発圧力調整弁に用いられ マイクロバルブの動 作を説明するための説明図である。
[図 13]直列除湿暖房モードと蒸発圧力調整弁の 態との関係を説明するため の説明図である。
[図 14]第 2実施形態に係る蒸発圧力調整弁を含む冷凍 イクル装置を備える 車載冷却装置の概略構成図である。
[図 15]第 2実施形態に係る冷凍サイクル装置の運転モ ドと蒸発圧力調整弁 の状態との関係を説明するための説明図であ る。
[図 16]第 3実施形態に係る蒸発圧力調整弁に用いられ マイクロバルブの内 部を示す模式図である。
[図 17]図 1 6の一部を拡大した拡大図である。
発明を実施するための形態
[0019] 以下、 本開示の実施形態について図面を参照して説 明する。 なお、 以下の 実施形態において、 先行する実施形態で説明した事項と同一もし くは均等で ある部分には、 同 _ の参照符号を付し、 その説明を省略する場合がある。 ま た、 実施形態において、 構成要素の一部だけを説明している場合、 構成要素 の他の部分に関しては、 先行する実施形態において説明した構成要素 を適用 することができる。 以下の実施形態は、 特に組み合わせに支障が生じない範 囲であれば、 特に明示していない場合であっても、 各実施形態同士を部分的 に組み合わせることができる。
[0020] 本実施形態について、 図 1〜図 1 2を参照して説明する。 本実施形態では 〇 2020/175546 7 卩(:171? 2020 /007722
、 蒸発圧力調整弁 1 9を、 車両用空調装置 1の冷凍サイクル装置 1 0に適用 した例について説明する。 車両用空調装置 1は、 内燃機関および走行用電動 機から車両走行用の駆動力を得るハイブリッ ド車両に搭載されている。 冷凍 サイクル装置 1 〇は、 車両用空調装置 1 において、 空調対象空間である車室 内へ送風される送風空気を冷却または加熱す る機能を果たす。
[0021] 車両用空調装置 1 について、 図 1 を参照しつつ説明する。 図 1 に示すよう に、 車両用空調装置 1は、 冷凍サイクル装置 1 〇、 室内空調ユニッ ト 3 0、 および制御装置 1 0 0を備えている。
[0022] 冷凍サイクル装置 1 0は、 冷房モードの冷媒回路、 暖房モードの冷媒回路 、 除湿暖房モードの冷媒回路を切り替え可能に 構成されている。 なお、 図 1 では、 暖房モードの冷媒回路における冷媒の流れを 矢印 I 3で示し、 冷房 モードの冷媒回路における冷媒の流れを矢印 丨 13で示している。 また、 図 1では、 除湿暖房モードの冷媒回路における冷媒の流 れを矢印 I 〇で示し ている。
[0023] 冷凍サイクル装置 1 0は、 冷媒として 1 ~ 1 〇系冷媒 (具体的には、 1 3 4 3) を採用している。 もちろん、 冷媒として 1 ~ 1 〇系冷媒 (例えば、 1 2 3 4 7 †) や自然冷媒 (例えば、 [¾ 7 4 4) 等が採用されていてもよい。
[0024] 冷凍サイクル装置 1 0は、 圧縮機 1 1、 室内凝縮器 1 2、 第 1膨張弁 1 5
3、 第 2膨張弁 1 5 13、 室外熱交換器 1 6、 逆止弁 1 7、 室内蒸発器 1 8、 蒸発圧力調整弁 1 9、 アキユムレータ 2 0、 第 1開閉弁 2 1、 第 2開閉弁 2 2等を有している。
[0025] 圧縮機 1 1は、 冷凍サイクル装置 1 0において冷媒を吸入し、 圧縮して吐 出するものであり、 車両ボンネッ ト内に配置されている。 圧縮機 1 1は、 吐 出容量が固定された固定容量型の圧縮部を電 動モータにて駆動する電動圧縮 機として構成されている。 なお、 圧縮機 1 1 を構成する電動モータは、 後述 の制御装置 1 〇〇から出力される制御信号によって、 その作動 (例えば、 回 転数) が制御される。
[0026] 圧縮機 1 1の吐出口には、 室内凝縮器 1 2の冷媒入口側が接続されている 〇 2020/175546 8 卩(:171? 2020 /007722
。 室内凝縮器 1 2は、 暖房モード時および除湿暖房モード時に、 冷媒を放熱 させる放熱器として機能する。 具体的には、 室内凝縮器 1 2は、 暖房モード 時および除湿暖房モード時に、 圧縮機 1 1から吐出された高温高圧の吐出冷 媒と後述する室内蒸発器 1 8を通過した送風空気とを熱交換させて送風 気 を加熱する加熱用熱交換器である。 室内凝縮器 1 2は、 後述する室内空調ユ ニッ ト 3 0のケーシング 3 1内に配置されている。
[0027] 室内凝縮器 1 2の冷媒出口には、 第 1三方継手 1 3 3の 1つの流入出口側 が接続されている。 第 1三方継手 1 3 3は、 冷凍サイクル装置 1 0において 、 分岐部あるいは合流部としての機能を果たす 。 第 1三方継手 1 3 3は、 複 数の配管を接合して形成してもよいし、 金属ブロックや樹脂ブロックに複数 の冷媒通路を設けて形成してもよい。 なお、 後述の第 2三方継手 1 3匕、 第 3三方継手 1 3〇、 第 4三方継手 1 3 は、 第 1三方継手 1 3 3の構成と同 様となるものが採用されている。
[0028] 第 1三方継手 1 3 3は、 冷媒出口を構成する一対の流入出口の一方に 第 1 冷媒通路 1 4 3に接続され、 他方に第 2冷媒通路 1 4 13が接続されている。 第 1冷媒通路 1 4 3 は、 室内凝縮器 1 2から流出した冷媒を、 室外熱交換器 1 6の冷媒入口側へ導く冷媒通路である。 また、 第 2冷媒通路 1 4 は、 室 内凝縮器 1 2から流出した冷媒を、 後述する第 3冷媒通路 1 4〇に配置され た第 2膨張弁 1 5匕の入口側へ導く冷媒通路である。
[0029] 第 1冷媒通路 1 4 3 には、 第 1膨張弁 1 5 3が配置されている。 第 1膨張 弁 1 5 3は、 暖房モード時および除湿暖房モード時に、 室内凝縮器 1 2から 流出した冷媒を減圧させる冷媒減圧装置であ る。 第 1膨張弁 1 5 3は、 絞り 開度を変更可能に構成された弁体と、 この弁体の絞り開度を変化させるステ ッビングモータ等の電動モータとを有する可 変絞りである。
[0030] また、 第 1膨張弁 1 5 3 は、 絞り開度を全開にすることによって、 冷媒減 圧作用を殆ど発揮することなく単なる冷媒通 路として機能する全開機能付き の可変絞りとして構成されている。 第 1膨張弁 1 5 3は、 制御装置 1 0 0か ら出力される制御信号によって、 その作動が制御される。 〇 2020/175546 9 卩(:171? 2020 /007722
[0031 ] 第 1膨張弁 1 5 3 の出口側には、 室外熱交換器 1 6の冷媒入口側が接続さ れており、 車両ボンネッ ト内の車両前方側に配置されている。 室外熱交換器 1 6は、 第 1膨張弁 1 5 3から流出した冷媒と車室外空気 (すなわち、 外気 ) とを熱交換させるものである。
[0032] 室外熱交換器 1 6は、 例えば、 暖房モード時および除湿暖房モード時に、 第 1膨張弁 1 5 3 で減圧された冷媒を外気と熱交換させて 蒸発させる。 また 、 室外熱交換器 1 6は、 例えば、 冷房モード時に、 第 1膨張弁 1 5 3 を通過 した冷媒を外気と熱交換させて放熱させる。 このように、 室外熱交換器 1 6 は、 暖房モード時および除湿暖房モード時に外気 から吸熱して冷媒を蒸発さ せる蒸発器として機能し、 冷房モード時に外気へ放熱する放熱器として 機能 する。
[0033] 室外熱交換器 1 6の冷媒出口側には、 第 2三方継手 1 3 13の 1つの流入出 口が接続されている。 第 2三方継手 1 3 13の別の流入出口には、 第 3冷媒通 路 1 4〇が接続されている。 室外熱交換器 1 6から 流出した冷媒を、 室内蒸発器 1 8の冷媒入口側へ導く。
[0034] 第 2三方継手 1 3 13のさらに別の流入出口には、 第 4冷媒通路 1 4 ¢1が接 続されている。 第 4冷媒通路 1 4 は、 室外熱交換器 1 6から流出した冷媒 を、 後述するアキュムレータ 2 0の入口側へ導く。
[0035] には、 逆止弁 1 7、 第 3三方継手 1 3〇, 第 2膨張弁
1 5匕が、 冷媒流れに対してこの順に配置されている。 逆止弁 1 7は、 冷媒 が第 2三方継手 1 3匕側から室内蒸発器 1 8側へ流れることのみを許容する ものである。 には、 前述の第 2冷媒通路 1 4 13が接続さ れている。
[0036] 第 2膨張弁 1 5匕は、 室外熱交換器 1 6から流出して室内蒸発器 1 8へ流 入する冷媒を減圧させる。 すなわち、 第 2膨張弁 1 5匕は冷媒減圧装置とし て機能する。 第 2膨張弁 1 5匕の基本的構成は、 第 1膨張弁 1 5 3 と同様で ある。 更に、 当該第 2膨張弁 1 5匕は、 絞り開度を全閉した際にこの冷媒通 路を閉塞する全閉機能付きの可変絞りで構成 されている。 〇 2020/175546 10 卩(:171? 2020 /007722
[0037] 冷凍サイクル装置 1 0は、 第 2膨張弁 1 5匕を全閉として第 3冷媒通路 1 4〇を閉じることによって、 冷媒回路を切り替えることができる。 換言する と、 第 2膨張弁 1 5匕は、 冷媒減圧装置としての機能を果たすとともに 、 サ イクルを循環する冷媒の冷媒回路を切り替え る回路切替装置としての機能を 兼ね備えている。
[0038] 室内蒸発器 1 8は、 冷房モード時および除湿暖房モード時に、 冷媒を蒸発 させる蒸発器として機能する。 すなわち、 室内蒸発器 1 8は、 冷房モード時 および除湿暖房モード時に、 第 2膨張弁 1 5 13から流出した冷媒を室内凝縮 器 1 2通過前の送風空気と熱交換させて蒸発させ ことで送風空気を冷却す る。 室内蒸発器 1 8は、 室内空調ユニッ ト 3 0のケーシング 3 1内のうち、 室内凝縮器 1 2の送風空気流れ上流側に配置されている。
[0039] 室内蒸発器 1 8の冷媒出口側には、 蒸発圧力調整弁 1 9の冷媒入口側が接 続されている。 蒸発圧力調整弁 1 9は、 複数の蒸発器のうち一部の蒸発器の 出口側の冷媒圧力を所定値以上に維持するた めのものである。 本実施形態の 蒸発圧力調整弁 1 9は、 室内蒸発器 1 8の着霜を抑制するために、 室内蒸発 器 1 8における冷媒蒸発圧力を着霜を抑制可能な 準圧力以上に調整する機 能を果たす。
[0040] 具体的には、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 室内蒸発器 1 8の冷媒の圧力が基準 圧力よりも低下すると、 絞り開度 (すなわち、 冷媒通路の通路面積) を減少 させ、 冷媒の圧力が基準圧力を超えると、 絞り開度を増加させる構成になっ ている。 なお、 室内蒸発器 1 8を流れる冷媒流量は、 蒸発圧力調整弁 1 9の 絞り開度に応じて増減する。 このため、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 流量調整弁 としても機能する。
[0041 ] 蒸発圧力調整弁 1 9は、 室内蒸発器 1 8の冷媒の圧力によらず、 絞り開度 を全開にすることが可能な全開機能付きの流 量調整弁として構成されている 。 すなわち、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 室内蒸発器 1 8の冷媒の圧力に応じて 絞り開度が調整される調整状態と、 室内蒸発器 1 8の冷媒の圧力によらず絞 り開度が全開となる全開状態とに切り替え可 能に構成されている。 蒸発圧力 〇 2020/175546 1 1 卩(:171? 2020 /007722
調整弁 1 9における調整状態と全開状態との切り替え 、 制御装置 1 0 0に よって制御される。 なお、 蒸発圧力調整弁 1 9の具体的構成については、 後 述する。
[0042] 蒸発圧力調整弁 1 9の冷媒出口側には、 第 4三方継手 1 3 が接続されて いる。 また、 前述したように、 第 4三方継手 1 3 ¢1における他の流入出口に は、 第 4冷媒通路 1 4 が接続されている。 そして、 第 4三方継手 1 3 の さらに別の流入出口には、 アキュムレータ 2 0の入口側が接続されている。
[0043] アキュムレータ 2 0は、 内部に流入した冷媒の気液を分離して、 サイクル 内の余剰冷媒を蓄える気液分離器である。 アキュムレータ 2 0の気相冷媒出 口には、 圧縮機 1 1の吸入口側が接続されている。 したがって、 アキュムレ —夕 2 0は、 圧縮機 1 1 に液相冷媒が吸入されることを抑制し、 圧縮機 1 1 における液圧縮を防止する機能を果たす。
[0044] また、 第 2三方継手 1 3匕と第 4三方継手 1 3 とを接続する第 4冷媒通 路 1 4 には、 第 1開閉弁 2 1が配置されている。 第 1開閉弁 2 1は、 電磁 弁によって構成されている。 そして、 第 1開閉弁 2 1は、 第 4冷媒通路 1 4 を開閉することによって冷媒回路を切り替え る回路切替装置として機能す る。 第 1開閉弁 2 1は、 制御装置 1 0 0から出力される制御信号によって、 その作動が制御される。
[0045] 同様に、 第 1三方継手 1 3 3と第 3三方継手 1 3〇とを接続する第 2冷媒 通路 1 4匕には、 第 2開閉弁 2 2が配置されている。 第 2開閉弁 2 2は、 第 1開閉弁 2 1 と同様に、 電磁弁によって構成されている。 第 2開閉弁 2 2は 、 第 2冷媒通路 1 4匕を開閉することによって冷媒回路を切り える回路切 替装置として機能する。
[0046] 次に、 室内空調ユニッ ト 3 0について説明する。 室内空調ユニッ ト 3 0は 、 冷凍サイクル装置 1 0によって温度調整された送風空気を車室内 吹き出 すためのものである。 この室内空調ユニッ ト 3 0は、 車室内最前部のインス トルメントパネルの内側に配置されている。
[0047] 室内空調ユニッ ト 3 0は、 その外殻を形成するケーシング 3 1内に送風機 〇 2020/175546 12 卩(:171? 2020 /007722
3 2、 室内蒸発器 1 8、 室内凝縮器 1 2等を収容することによって構成され ている。 ケーシング 3 1は、 車室内に送風される送風空気の空気通路を形 成 するものである。
[0048] ケーシング 3 1内の送風空気流れ最上流側には、 内外気切替装置 3 3が配 置されている。 内外気切替装置 3 3は、 ケーシング 3 1内へ車室内空気であ る内気と外気とを切替導入する装置である。
[0049] 内外気切替装置 3 3の送風空気流れ下流側には、 送風機 3 2が配置されて いる。 この送風機 3 2は、 内外気切替装置 3 3を介して吸入した空気を車室 内へ向けて送風する。 送風機 3 2は、 遠心フアンを電動モータにて駆動する 電動送風機である。 送風機 3 2は、 制御装置 1 0 0から出力される制御電圧 によって制御される。
[0050] 送風機 3 2の送風空気流れ下流側には、 室内蒸発器 1 8及び室内凝縮器 1
2が、 送風空気流れに対して、 この順に配置されている。 換言すると、 室内 蒸発器 1 8は、 室内凝縮器 1 2よりも送風空気流れ上流側に配置されてい
[0051 ] また、 ケーシング 3 1内には、 冷風バイパス通路 3 5が形成されている。
冷風バイパス通路 3 5は、 室内蒸発器 1 8を通過した送風空気を、 室内凝縮 器 1 2を迂回させて下流側へ流す為の通路である
[0052] 室内蒸発器 1 8の送風空気流れ下流側であって、 且つ、 室内凝縮器 1 2の 送風空気流れ上流側には、 エアミックスドア 3 4が配置されている。 エアミ ックスドア 3 4は、 室内蒸発器 1 8通過後の送風空気のうち室内凝縮器 1 2 を通過させる風量割合を調整する際に用いら れる。 したがって、 車両用空調 装置 1は、 冷風バイパス通路 3 5を全開開度とし、 エアミックスドア 3 4に より室内凝縮器 1 2へ向かう送風空気の流路を全閉することで 室内凝縮器 1 2における熱交換量を最小値にすることがで る。
[0053] また、 室内凝縮器 1 2の送風空気流れ下流側には、 混合空間が設けられて いる。 混合空間では、 室内凝縮器 1 2にて加熱された送風空気と、 冷風バイ パス通路 3 5を通過して室内凝縮器 1 2にて加熱されていない送風空気とが 〇 2020/175546 13 卩(:171? 2020 /007722
混合される。 更に、 ケーシング 3 1の送風空気流れ最下流部には、 複数の開 口孔が配置されている。 混合空間にて混合された送風空気は、 これらの開口 孔を介して、 空調対象空間である車室内へ吹き出される。
[0054] これらの開口孔としては、 具体的に、 フェイス開口孔、 フッ ト開口孔、 デ フロスタ開口孔が設けられている。 フェイス開口孔は、 車室内の乗員の上半 身に向けて空調風を吹き出す為の開口孔であ る。 フッ ト開口孔は、 乗員の足 元に向けて空調風を吹き出す為の開口孔であ る。 デフロスタ開口孔は、 車両 前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出 す為の開口孔である。
[0055] 図示しないが、 フェイス開口孔、 フッ ト開口孔及びデフロスタ開口孔の送 風空気流れ下流側は、 それぞれ空気通路を形成するダクトを介して 、 車室内 に設けられたフェイス吹出口、 フッ ト吹出口及びデフロスタ吹出口に接続さ れている。 また、 フェイス開口孔、 フッ ト開口孔、 およびデフロスタ開口孔 の送風空気流れ上流側には、 フェイスドア、 フッ トドア、 デフロスタドアが 配置されている。 なお、 フェイスドア、 フッ トドア、 デフロスタドアは、 電 動モータに連結されており、 制御装置 1 0 0から出力される制御信号によつ て、 その作動が制御される。
[0056] 次に、 車両用空調装置 1の制御装置 1 0 0について説明する。 制御装置 1
0 0は、 制御装置 1 0 0は、 プロセッサ、 メモリ等を含むマイクロコンピュ —夕とその周辺回路で構成されている。 制御装置 1 0 0は、 メモリに記憶さ れた制御プログラムに基づいて、 各種演算、 処理を行い、 出力側に接続され た各種制御対象機器の作動を制御する。 なお、 制御装置 1 0 0のメモリは、 非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
[0057] 車両用空調装置 1は、 上述したように、 運転モードを暖房モード、 冷房モ —ド、 除湿暖房モードに切り替えることができる。 制御装置 1 〇〇は、 例え ば、 ユーザが操作する操作パネルからの操作信号 に応じて、 運転モードを暖 房モード、 冷房モード、 除湿暖房モードのいずれかに切り替える。 以下、 暖 房モード、 冷房モード、 除湿暖房モードについて説明する。
[0058] (八) 暖房モード 〇 2020/175546 14 卩(:171? 2020 /007722
制御装置 1 〇〇は、 運転モードが暖房モードに設定されると、 第 4冷媒通 路 1 4 が開放されるように第 1開閉弁 2 1 を制御するとともに、 第 2冷媒 通路 1 4匕が閉鎖されるように第 2開閉弁 2 2を制御する。 また、 制御装置 1 0 0は、 第 3冷媒通路 1 4〇が閉塞されるように第 2膨張弁 1 5匕を制御 する。 これにより、 冷凍サイクル装置 1 0では、 図 1の矢印 丨 3で示すよ うに冷媒が流れる冷媒回路に切り替えられる 。
[0059] この冷媒回路の構成で、 制御装置 1 0 0が、 目標吹出温度丁 〇、 センサ 群の検出信号等に基づいて、 制御装置 1 〇〇に接続された各種制御機器の作 動状態を決定する。
[0060] 例えば、 エアミックスドア 3 4のサーボモータへ出力される制御信号につ いては、 エアミックスドア 3 4が冷風バイパス通路 3 5を閉塞し、 室内蒸発 器 1 8を通過後の送風空気の全流量が室内凝縮器 1 2を通過するように決定 される。
[0061 ] また、 第 1膨張弁 1 5 3に出力される制御信号については、 全開状態では なく、 減圧作用を発揮する絞り開度となるように決 定される。 また、 蒸発圧 力調整弁 1 9については、 蒸発圧力調整弁 1 9が全開状態となるように決定 される。 なお、 暖房モード時には、 第 3冷媒通路 1 4〇が第 2膨張弁 1 5匕 にて閉鎖されるので、 室内蒸発器 1 8および蒸発圧力調整弁 1 9には冷媒が 流入しない。 このため、 蒸発圧力調整弁 1 9については、 蒸発圧力調整弁 1 9が調整状態となるように決定されてもよい
[0062] 制御装置 1 0 0は、 上記の如く決定された制御信号等を各種制御 機器へ出 力する。 これにより、 圧縮機 1 1から吐出された高圧冷媒が室内凝縮器 1 2 に流入する。 室内凝縮器 1 2に流入した冷媒は、 送風機 3 2から送風されて 室内蒸発器 1 8を通過した送風空気と熱交換して放熱する これにより、 送 風空気が加熱される。
[0063] 室内凝縮器 1 2から流出した冷媒は、 第 1冷媒通路 1 4 3 を介して第 1膨 張弁 1 5 3 に流入し、 第 1膨張弁 1 5 3 にて低圧冷媒となるまで減圧膨張さ れる。 そして、 第 1膨張弁 1 5 3 にて減圧された低圧冷媒は、 室外熱交換器 〇 2020/175546 15 卩(:171? 2020 /007722
1 6に流入して、 外気から吸熱する。 室外熱交換器 1 6から流出した冷媒は 、 第 4冷媒通路 1 4 を介して、 アキュムレータ 2 0へ流入して気液分離さ れる。 そして、 アキュムレータ 2 0にて分離された気相冷媒が圧縮機 1 1の 吸入側から吸入されて再び圧縮機 1 1 にて圧縮される。
[0064] 以上の如く、 暖房モードでは、 室内凝縮器 1 2にて圧縮機 1 1から吐出さ れた高圧冷媒の有する熱を車室内への送風空 気に放熱させて、 加熱された送 風空気を車室内へ吹き出すことができる。 これにより、 車室内の暖房を実現 することができる。 なお、 暖房モードは、 室外熱交換器 1 6で吸熱作用を発 揮させ、 室内蒸発器 1 8で吸熱作用を発揮させない運転モードであ 。
[0065] (巳) 冷房モード
制御装置 1 〇〇は、 運転モードが冷房モードに設定されると、 第 4冷媒通 路 1 4 が閉塞されるように第 1開閉弁 2 1 を制御するとともに、 第 2冷媒 通路 1 4匕が閉塞されるように第 2開閉弁 2 2を制御する。 また、 制御装置 1 0 0は、 第 1冷媒通路 1 4 3が全開状態となるように第 2膨張弁 1 5匕を 制御する。 これにより、 冷凍サイクル装置 1 0では、 図 1の矢印 丨 匕で示 すように冷媒が流れる冷媒回路に切り替えら れる。
[0066] この冷媒回路の構成で、 制御装置 1 0 0が、 目標吹出温度丁八〇、 センサ 群の検出信号等に基づいて、 制御装置 1 〇〇に接続された各種制御機器の作 動状態を決定する。
[0067] 例えば、 エアミックスドア 3 4のサーボモータへ出力される制御信号につ いては、 エアミックスドア 3 4が室内蒸発器 1 8を通過後の送風空気の全流 量が冷風/ イパス通路 3 5を通過するように決定される。
[0068] また、 第 2膨張弁 1 5匕に出力される制御信号については、 全閉状態では なく、 減圧作用を発揮する絞り開度となるように決 定される。 さらに、 蒸発 圧力調整弁 1 9については蒸発圧力調整弁 1 9が全開状態となるように決定 される。
[0069] 制御装置 1 0 0は、 上記の如く決定された制御信号等を各種制御 機器へ出 力する。 これにより、 圧縮機 1 1から吐出された高圧冷媒が室内凝縮器 1 2 〇 2020/175546 16 卩(:171? 2020 /007722
に流入する。 この際、 エアミックスドア 3 4が室内凝縮器 1 2の空気通路を 閉塞しているので、 室内凝縮器 1 2に流入した冷媒は、 殆ど送風空気と熱交 換することなく、 室内凝縮器 1 2から流出する。
[0070] 室内凝縮器 1 2から流出した冷媒は、 第 1冷媒通路 1 4 3 を介して第 1膨 張弁 1 5 3に流入する。 この際、 第 1膨張弁 1 5 3が第 1冷媒通路 1 4 3 を 全開状態としているので、 室内凝縮器 1 2から流出した冷媒は、 第 1膨張弁 1 5 3にて減圧されることなく、 室外熱交換器 1 6に流入する。 そして、 室 外熱交換器 1 6に流入した冷媒は、 室外熱交換器 1 6にて外気へ放熱する。
[0071 ] 室外熱交換器 1 6から流出した冷媒は、 第 3冷媒通路 1 4〇を介して、 第
2膨張弁 1 5匕へ流入して、 第 2膨張弁 1 5匕にて低圧冷媒となるまで減圧 膨張される。 第 2膨張弁 1 5匕にて減圧された低圧冷媒は、 室内蒸発器 1 8 に流入し、 送風機 3 2から送風された送風空気から吸熱して蒸発 る。 これ により、 送風空気が冷却される。
[0072] 室内蒸発器 1 8から流出した冷媒は、 アキュムレータ 2 0へ流入して気液 分離される。 そして、 アキュムレータ 2 0にて分離された気相冷媒が圧縮機 1 1の吸入側から吸入されて再び圧縮機 1 1 にて圧縮される。
[0073] 以上の如く、 冷房モードでは、 エアミックスドア 3 4にて室内凝縮器 1 2 の空気通路を閉塞しているので、 室内蒸発器 1 8にて冷却された送風空気を 車室内へ吹き出すことができる。 これにより、 車室内の冷房を実現すること ができる。 なお、 冷房モードは、 室内蒸発器 1 8で吸熱作用を発揮させ、 室 外熱交換器 1 6で吸熱作用を発揮させない運転モードであ 。
[0074] ここで、 冷房モード時に蒸発圧力調整弁 1 9が調整状態となっていると、 例えば、 冷房開始直後のように室内蒸発器 1 8の吸熱能力を高める必要があ る場合に、 蒸発圧力調整弁 1 9が閉弁側に動作してしまうことがある。 この 場合、 室内蒸発器 1 8の冷媒出口側の圧力が必要以上に上昇して 室内蒸発 器 1 8の吸熱効果が適切に発揮されなくなってし う。
[0075] これに対して、 本実施形態の冷房モード時には、 蒸発圧力調整弁 1 9が全 開状態となっているので、 蒸発圧力調整弁 1 9が調整状態となっている場合 〇 2020/175546 17 卩(:171? 2020 /007722
に比べて、 室内蒸発器 1 8の吸熱効果を適切に発揮させることができ 。
[0076] (〇 除湿暖房モード
制御装置 1 〇〇は、 運転モードが除湿暖房モードに設定されると 、 第 4冷 媒通路 1 4 が開放されるように第 1開閉弁 2 1 を制御するとともに、 第 2 冷媒通路 1 4匕が開放されるように第 2開閉弁 2 2を制御する。 これにより 、 冷凍サイクル装置 1 0では、 図 1の矢印 丨 〇で示すように冷媒が流れる 冷媒回路に切り替えられる。 なお、 除湿暖房モードでは、 冷媒流れに対して 室外熱交換器 1 6と室内蒸発器 1 8とが並列に接続されることとなる。
[0077] この冷媒回路の構成で、 制御装置 1 0 0が、 目標吹出温度丁八〇、 センサ 群の検出信号等に基づいて、 制御装置 1 〇〇に接続された各種制御機器の作 動状態を決定する。
[0078] 例えば、 エアミックスドア 3 4のサーボモータへ出力される制御信号につ いては、 暖房モードと同様に、 エアミックスドア 3 4が冷風バイパス通路 3 5を閉塞するように決定される。
[0079] また、 第 1膨張弁 1 5 3および第 2膨張弁 1 5匕へ出力される制御信号に ついては、 予め定めた除湿暖房モード用の所定の絞り開 度となるように決定 される。 さらに、 蒸発圧力調整弁 1 9については、 蒸発圧力調整弁 1 9が調 整状態となるように決定される。
[0080] 制御装置 1 0 0は、 上記の如く決定された制御信号等を各種制御 機器へ出 力する。 これにより、 圧縮機 1 1から吐出された高圧冷媒が室内凝縮器 1 2 に流入する。 室内凝縮器 1 2に流入した冷媒は、 送風機 3 2から送風されて 室内蒸発器 1 8を通過した送風空気と熱交換して放熱する これにより、 送 風空気が加熱される。
[0081 ] 室内凝縮器 1 2から流出した冷媒は、 を介して第 1膨 張弁 1 5 3に流入するとともに、 第 2冷媒通路 1 4匕および第 3冷媒通路 1 4〇を介して第 2膨張弁 1 5匕に流入する。
[0082] 第 1膨張弁 1 5 3に流入した高圧冷媒は、 低圧冷媒となるまで減圧される 。 そして、 第 1膨張弁 1 5 3 にて減圧された低圧冷媒は、 室外熱交換器 1 6 〇 2020/175546 18 卩(:171? 2020 /007722
に流入して、 外気から吸熱する。 一方、 第 2膨張弁 1 5匕に流入した高圧冷 媒は、 低圧冷媒となるまで減圧される。 そして、 第 2膨張弁 1 5匕にて減圧 された低圧冷媒は、 室内蒸発器 1 8に流入して、 送風機 3 2からの送風空気 から吸熱して蒸発する。 これにより、 送風空気が冷却される。
[0083] 室外熱交換器 1 6から流出した冷媒および室内蒸発器 1 8から流出した冷 媒は、 アキユムレータ 2 0の上流で合流した後、 アキユムレータ 2 0 ®圧縮 機 1 1の吸入側へと流れて再び圧縮機 1 1 にて圧縮される。
[0084] 以上の如く、 除湿暖房モードでは、 室内蒸発器 1 8で除湿された送風空気 を室内凝縮器 1 2で加熱して車室内へ吹き出すことができる これにより、 車室内の除湿暖房を実現することができる。 なお、 除湿暖房モードは、 並列 に接続される室内蒸発器 1 8および室外熱交換器それぞれで吸熱作用を 揮 させる運転モードである。
[0085] ここで、 除湿暖房モードでは、 蒸発圧力調整弁 1 9が調整状態となり、 室 内蒸発器 1 8の冷媒圧力が基準圧力以上に調整される。 このため、 室外熱交 換器 1 6と室内蒸発器 1 8とが並列に接続される構成であっても、 室外熱交 換器 1 6における冷媒圧力を室内蒸発器 1 8における冷媒圧力よりも低下さ せることができる。
[0086] 次に、 蒸発圧力調整弁 1 9の具体的構成について、 図 2を参照して説明す る。 蒸発圧力調整弁 1 9は、 冷凍サイクル装置 1 0における室内蒸発器 1 8 と圧縮機 1 1の間に配置されている。 蒸発圧力調整弁 1 9は、 室内蒸発器 1 8における冷媒圧力 6が予め定めた基準圧力 (すなわち、 着霜抑制圧力八 6) 以上となるように調整する。
[0087] 蒸発圧力調整弁 1 9は、 外殻を形成するボデー部 4 0を備えている。 ボデ 一部 4 0は、 アルミ合金等からなる金属部材によって構成 されている。 ボデ 一部 4 0は、 その内部に、 冷媒流入路 4 1 と、 冷媒流出路 4 2と、 冷媒流入 路 4 1および冷媒流出路 4 2とを接続する接続空間部 4 3が形成されている 。 接続空間部 4 3は、 冷媒流入路 4 1から冷媒が流入する弁室を構成する。
[0088] 冷媒流入路 4 1は、 ボデー部 4 0の一側面から直線状に伸びるように形成 〇 2020/175546 19 卩(:171? 2020 /007722
されている。 冷媒流入路 4 1は、 室内蒸発器 1 8からの冷媒が流入する流路 である。 冷媒流入路 4 1は、 冷媒流れ下流側の端部となる接続空間部 4 3と の接続部に、 後述する主弁体 4 5が接離する弁座 4 1 1が形成されている。
[0089] 冷媒流出路 4 2は、 ボデー部 4 0における冷媒流入路 4 1が形成された側 面の反対側から冷媒流入路 4 1 と同じ方向に伸びるように形成されている。 冷媒流出路 4 2は、 アキュムレータ 2 0を介して、 圧縮機 1 1の冷媒吸入側 へ向かって冷媒を流出させる流路である。
[0090] 接続空間部 4 3は、 冷媒流入路 4 1および冷媒流出路 4 2を接続するよう に形成されている。 冷媒流入路 4 1から流入した冷媒は、 接続空間部 4 3を 介して、 冷媒流出路 4 2から圧縮機 1 1へ向かって流出する。
[0091 ] 接続空間部 4 3には、 接続空間部 4 3を形成する内壁との間に、 冷媒流入 路 4 1 と冷媒流出路 4 2とを連通させる連通路 4 3 0を形成する筒状の通路 形成部 4 4が配置されている。 通路形成部 4 4は、 アルミ合金等からなる金 属部材によって構成されており、 接続空間部 4 3を形成する内壁に対して固 定されている。
[0092] 通路形成部 4 4の内側には、 後述する主弁体 4 5が摺動可能に配置される シリンダ室 4 4 0が形成されている。 通路形成部 4 4は、 有底筒状の筒部材 4 4 1 と筒部材 4 4 1の開口を閉塞する蓋部 4 4 2とで構成されている。 筒 部材 4 4 1は、 接続空間部 4 3の内側において、 底面が冷媒流入路 4 1側に 位置し、 開口が冷媒流出路 4 2側に位置するように配置されている。 筒部材 4 4 1の底面には、 後述する主弁体 4 5の中間径部 4 5 2が揷通される揷通 孔 4 4 1 3が形成されている。
[0093] 筒部材 4 4 1の内側には、 一軸心 0 !_に沿って伸びる主弁体 4 5が軸心〇
I -の軸方向口 3に変位可能に収容されている。 なお、 軸方向口 3は、 冷 媒流入路 4 1および冷媒流出路 4 2の並び方向に一致する方向になっている
[0094] 主弁体 4 5は、 筒状に構成されている。 主弁体 4 5は、 筒部材 4 4 1の内 径と同程度の外径を有する大径部 4 5 1、 大径部 4 5 1 よりも小径であって 〇 2020/175546 20 卩(:171? 2020 /007722
揷通孔 4 4 1 3と同程度の外径を有する中間径部 4 5 2、 中間径部 4 5 2よ りも小径となる小径部 4 5 3を含んで構成されている。
[0095] 主弁体 4 5は、 大径部 4 5 1、 中間径部 4 5 2、 および小径部 4 5 3がこ の順序で連結された連結体である。 主弁体 4 5は、 大径部 4 5 1、 中間径部 4 5 2、 および小径部 4 5 3が一体に成形された一体成形物として構成 れ ている。 主弁体 4 5は、 筒部材 4 4 1の内側において、 小径部 4 5 3が冷媒 流入路 4 1側に位置し、 大径部 4 5 1が冷媒流出路 4 2側に位置するように 配置されている。
[0096] 中間径部 4 5 2は、 冷媒流入路 4 1側に位置する端部が弁座 4 1 1 に接離 する弁体を構成している。 また、 大径部 4 5 1および中間径部 4 5 2は、 通 路形成部 4 4の内側のシリンダ室 4 4 0を内側圧力室 4 4 0 3と外側圧力室 4 4 0 13とに分割するための隔壁を構成している。 すなわち、 シリンダ室 4 4 0は、 主弁体 4 5によって内側圧力室 4 4 0 3と外側圧力室 4 4 0匕とに 分割されている。 なお、 内側圧力室 4 4 0 3が第 1圧力室を構成し、 外側圧 力室 4 4 0匕が第 2圧力室を構成する。
[0097] 内側圧力室 4 4 0 3 は、 大径部 4 5 1および中間径部 4 5 2の内側に形成 される空間である。 内側圧力室 4 4 0 3 は、 小径部 4 5 3の内側に形成され た冷媒の導入路 4 5 0を介して冷媒流入路 4 1 に連通している。
[0098] 外側圧力室 4 4 0匕は、 中間径部 4 5 2と筒部材 4 4 1 との間に形成され る空間である。 外側圧力室 4 4 0匕は、 大径部 4 5 1 と中間径部 4 5 2との 接続部に形成された均圧通路 4 5 1 3を介して内側圧力室 4 4 0 3 に連通し ている。
[0099] 外側圧力室 4 4 0 13には、 主弁体 4 5を冷媒流出路 4 2側 (すなわち、 軸 の他方側) に付勢する弾性部材 4 6が配置されている。 換言すれ ば、 弾性部材 4 6は、 主弁体 4 5に対して作用する冷媒流入路 4 1の冷媒圧 力に対抗するように主弁体 4 5に対して付勢力を加える。 弾性部材 4 6は、 ステンレス鋼等からなる円筒コイルバネで構 成されている。
[0100] また、 通路形成部 4 4には、 マイクロバルブ X 1 を含むバルブモジユール 〇 2020/175546 21 卩(:171? 2020 /007722
乂〇が設けられている。 バルブモジュール乂〇は、 マイクロバルブ X I によ って外側圧力室 4 4 0 と連通路 4 3 0とを連通させる連通状態と外側圧力 室 4 4 0 と連通路 4 3 0との連通を遮断させる非連通状態に切り替 る開 閉部材である。 具体的には、 マイクロバルブ X Iは、 内側圧力室 4 4 0 3 お よび外側圧力室 4 4 0匕の圧力差を調整するための弁部品である
[0101 ] バルブモジュール乂〇は、 ボデー部 4 0および通路形成部 4 4に対して一 体的に取り付けられている。 ボデー部 4 0および通路形成部 4 4は、 マイク ロバルブ X 1の取付対象となる被取付対象物を構成して る。
[0102] ボデー部 4 0の一側面には、 後述するバルブ固定部 X 8を揷通させる揷通 孔 4 7が形成されている。 この揷通孔 4 7は、 ボデー部 4 0のうち連通路 4
3 0を形成する一部位の表裏を貫通する貫通孔 ある。 また、 通路形成部 4 4の一側面には、 後述する突出部 X 2 1が嵌め合わされる嵌合孔 4 4 3が形 成されている。 嵌合孔 4 4 3は、 通路形成部 4 4のうち外側圧力室 4 4 0匕 を形成する _ 部位の表裏を貫通する貫通孔である。 バルブモジュール X 0の 詳細については後述する。
[0103] このように構成される蒸発圧力調整弁 1 9は、 バルブモジュール乂〇によ って外側圧力室 4 4 0匕と連通路 4 3 0とが連通状態になっている場合、 主 弁体 4 5に作用する力に応じて主弁体 4 5が変位する。 この主弁体 4 5の変 位によって、 蒸発圧力調整弁 1 9の絞り開度が変化することで、 室内蒸発器 1 8の冷媒圧力が所望の状態に調整される。 なお、 蒸発圧力調整弁 1 9の絞 り開度は、 冷媒流入路 4 1 と冷媒流出路 4 2とを繫ぐ連通路 4 3 0の絞り開 度 (すなわち、 通路面積) である。
[0104] 具体的には、 バルブモジュール乂〇によって外側圧力室 4 4 0匕と連通路
4 3 0とが連通状態になっている場合、 主弁体 4 5には、 冷媒流入路 4 1お よび内側圧力室 4 4 0 3の冷媒圧力? 6、 外側圧力室 4 4 0 の冷媒圧力 、 弾性部材 4 6による荷重が作用する。 なお、 冷媒流入路 4 1および内側 圧力室 4 4 0 3は、 導入路 4 5 0を介して連通しているので同等の圧力にな る。 〇 2020/175546 22 卩(:171? 2020 /007722
[0105] 主弁体 4 5は、 自身に対して軸方向口 3 に作用する荷重が釣り合う位置 に変位し、 蒸発圧力調整弁 1 9の絞り開度が調整される。 主弁体 4 5に対し て軸方向口 3 に作用する荷重の釣り合いは、 例えば、 以下の数式 1で表 現することができる。
[0106] ㊀ 八匕二 ㊀ 八 + 〇! (八 1〇—八〇1) + [<^ 1_ + 0 (
1)
上述の数式 1では、 冷媒流入路 4 1および内側圧力室 4 4 0 3の冷媒圧 力を 6で示し、 外側圧力室 4 4 0匕の冷媒圧力を で示している。 そし て、 上述の数式 1では、 大径部 4 5 1の受圧面積を 匕で示し、 中間径部 4 5 2の受圧面積を八 で示している。 また、 上述の数式 1では、 弾性部 材 4 6のバネ定数を <で示すとともに主弁体 4 5の変位量を!-で示し、 さら に、 弾性部材 4 6の初期荷重を 0で示している。
[0107] この数式 1 を変形すると、 冷媒流入路 4 1の冷媒圧力 6を以下の数式
2で表現することができる。
[0108] ? 6 = ?〇1 + 1_ / (八匕一八〇〇 十 0 / (八匕一八〇〇 (
2)
数式 2によれば、 冷媒流入路 4 1の冷媒圧力? 6が、 主弁体 4 5の変位 量!-の増加に伴って大きくなることがわかる 主弁体 4 5の変位量!-が増加 すると、 蒸発圧力調整弁 1 9の絞り開度も大きくなるため、 室内蒸発器 1 8 を通過する冷媒流量も増加する。
[0109] したがって、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 冷媒流入路 4 1の冷媒圧力 6の増 加に比例して主弁体 4 5の変位量!-が増加するとともに、 冷媒流入路 4 1の 冷媒圧力? 6の上昇に伴って蒸発圧力調整弁 1 9の絞り開度が増加する構成 になっている。
[01 10] 一方、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 バルブモジュール乂〇によって外側圧力室 4 4 0 と連通路 4 3 0とが非連通状態になっている場合、 外側圧力室 4 4 0匕の冷媒圧力 が内側圧力室 4 4 0 3の冷媒圧力 6と同等になる (す なわち、 ㊀二 〇〇 。 この場合、 弾性部材 2 6による荷重によって主弁体 〇 2020/175546 23 卩(:171? 2020 /007722
4 5が開弁側に変位する。 すなわち、 主弁体 4 5は、 蒸発圧力調整弁 1 9の 絞り開度が最大となる位置に変位する。
[01 1 1 ] このように、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 バルブモジュール乂〇によって外側 圧力室 4 4 0匕と連通路 4 3 0とが連通状態になっている場合、 図 3に示す 調整状態となり、 非連通状態となっている場合に図 4に示す全開状態となる
[01 12] また、 前述したように制御装置 1 0 0は、 冷房モード時および暖房モード 時に全開状態となるように蒸発圧力調整弁 1 9を制御し、 除湿暖房モード時 に調整状態となるように蒸発圧力調整弁 1 9を制御する。
[01 13] このため、 制御装置 1 0 0は、 図 5に示すように、 冷房モード時および暖 房モード時に外側圧力室 4 4 0匕と連通路 4 3 0とが非連通状態 (すなわち 、 閉鎖状態) となるように、 バルブモジュール X 0を制御する。 また、 制御 装置 1 0 0は、 除湿暖房モード時に外側圧力室 4 4 0匕と連通路 4 3 0とが 連通状態 (すなわち、 開放状態) となるようにバルブモジュール乂〇を制御 する。
[01 14] ここで、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 バルブモジュール乂〇によって外側圧力 室 4 4 0 13と連通路 4 3 0とが連通状態になると、 室内蒸発器 1 8の冷媒圧 力に応じて絞り開度が調整される調整状態と なる。 また、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 バルブモジュール乂〇によって外側圧力室 4 4 0匕と連通路 4 3 0と が非連通状態になると、 室内蒸発器 1 8の冷媒圧力によらず絞り開度が全開 となる全開状態となる。 このため、 バルブモジュール乂〇は、 室内蒸発器 1 8の冷媒圧力に応じて絞り開度が調整される 整状態と室内蒸発器 1 8の冷 媒圧力によらず絞り開度が全開となる全開状 態とに切り替える機能切替部を 構成する。 以下、 バルブモジュール乂〇の構成について説明す る。
[01 15] [バルブモジュール乂〇の構成]
図 2に示すように、 バルブモジュール乂〇は、 マイクロバルブ X I、 バル ブケーシング乂2、 封止部材乂3、 1つの〇リング乂4、 2本の電気配線 X 6、 乂7、 バルブ固定部 X 8を有している。 〇 2020/175546 24 卩(:171? 2020 /007722
[01 16] マイクロバルブ X Iは、 板形状の弁部品であり、 主として半導体チップに よって構成されている。 マイクロバルブ X Iは、 半導体チップ以外の部品を 有していてもいなくてもよい。 したがって、 マイクロバルブ X 1 を小型に構 成できる。 マイクロバルブ X 1の厚さ方向の長さは例えば 2 01 01であり、 厚 さ方向に直交する長手方向の長さは例えば 1 であり、 長手方向にも厚 さ方向にも直交する短手方向の長さは例えば 5 であるが、 これに限定さ れない。 マイクロバルブ X 1への通電、 非通電が切り替わることで、 開閉が 切り替わる。 具体的には、 マイクロバルブ X Iは、 通電時に開弁し、 非通電 時に閉弁する常閉弁である。
[01 17] 電気配線 X 6、 乂7は、 マイクロバルブ X 1の表裏にある 2つの板面のう ち、 バルブケーシング X 2とは反対側の面から伸びて、 封止部材 X 3、 バル ブ固定部 X 8内を通過して、 バルブモジュール X 0の外部にある電源に接続 される。 これにより、 電気配線 X 6、 X 7を通して、 電源からマイクロバル ブ X 1 に電力が供給される。
[01 18] バルブケーシング乂2は、 マイクロバルブ X 1 を収容する樹脂製のケーシ ングである。 バルブケーシング乂2は、 ポリフエニレンサルファイ ドを主成 分として樹脂成形によって形成されている。 バルブケーシング乂2は、 線膨 張係数が、 マイクロバルブ X 1の線膨張係数と通路形成部 4 4の線膨張係数 の間の値となるように構成されている。 なお、 バルブケーシング X 2は、 マ イクロバルブ X 1 を通路形成部 4 4に対して取り付けるための部品取付部を 構成している。
[01 19] バルブケーシング乂2は、 一方側に底壁を有し、 他方側が開放された凹形 状の箱体である。 バルブケーシング X 2の底壁は、 マイクロバルブ X I と通 路形成部 4 4とが直接接しないように、 通路形成部 4 4とマイクロバルブ X 1の間に介在する。 そして、 この底壁の一方側の面が通路形成部 4 4に接触 して固定され、 他方側の面がマイクロバルブ X 1の 2つの板面のうち一方に 接触して固定される。 このようになっていることで、 マイクロバルブ X I と 通路形成部 4 4の線膨張係数の違いをバルブケーシング X 2が吸収できる。 〇 2020/175546 25 卩(:171? 2020 /007722
これは、 バルブケーシング X 2の線膨張係数が、 マイクロバルブ X Iの線膨 張係数と通路形成部 4 4の線膨張係数の間の値となっているからで る。
[0120] また、 バルブケーシング X 2の底壁は、 マイクロバルブ X 1 に対向する板 形状のベース部 X 2 0と、 マイクロバルブ X 1から離れる方向に当該べース 部 X 2 0から突出する柱形状の突出部 X 2 1 を有する。
[0121 ] 突出部 X 2 1は、 通路形成部 4 4に形成された嵌合孔 4 4 3に嵌め込まれ ている。 突出部乂2 1 には、 マイクロバルブ X 1側端から嵌合孔 4 4 3の内 側端まで貫通する第 1連通孔乂 1が形成されている。 また、 突出部 X 2 1 に隣接する部位には、 マイクロバルブ X 1側端から通路形成部 4 4の内側端 まで貫通する第 2連通孔乂 2が形成されている。
[0122] 封止部材 X 3は、 バルブケーシング X 2の開放された上記他方側を封止す るエポキシ樹脂製の部材である。 封止部材 X 3は、 マイクロバルブ X Iの表 裏にある 2つの板面のうち、 バルブケーシング X 2の底壁側とは反対側の板 面を、 覆う。 また、 封止部材 X 3は、 電気配線 X 6、 X 7を覆うことで、 電 気配線 X 6、 X 7の防水および絶縁を実現する。 封止部材 X 3は樹脂ポッテ ィング等によって形成される。
[0123] 〇リング乂4は、 突出部乂2 1の外周に取り付けられ、 通路形成部 4 4と 突出部 X 2 1の間を封止することで、 蒸発圧力調整弁 1 9の外部への冷媒の 漏出を抑制する。
[0124] バルブ固定部乂8は、 バルブモジュール乂〇全体をボデー部 4 0に対して 固定するための部位である。 バルブ固定部 X 8は、 一方側に底壁を有し、 他 方側が開放された凹形状の箱体である。 バルブ固定部 X 8は、 バルブ固定部 X 8の底壁とバルブケーシング X 2の底壁とが対向する状態でバルブケーシ ング X 2に対して固定されている。 バルブ固定部 X 8の底壁とバルブケーシ ング X 2の底壁との間には、 マイクロバルブ X I を収容する空間が形成され る。
[0125] バルブ固定部 X 8は、 バルブケーシング X 2と同種の樹脂によって形成さ れている。 バルブ固定部 X 8は、 線膨張係数が、 マイクロバルブ X Iの線膨 張係数とボデー部 40の線膨張係数の間の値となるように構成さ ている。 なお、 バルブ固定部 X 8は、 マイクロバルブ X 1 をボデー部 40に対して取 り付けるための部品取付部を構成している。
[0126] バルブ固定部 X 8は、 その側壁がボデー部 40に形成された揷通孔 47に 揷通された状態でボデー部 40に対して固定される。 バルブ固定部 X 8は、 マイクロバルブ X 1 とボデー部 40とが直接接しないように、 ボデー部 40 とマイクロバルブ X 1の間に介在する。 このようになっていることで、 マイ クロバルブ X 1 とボデー部 40の線膨張係数の違いをバルブ固定部 X 8が吸 収できる。 これは、 バルブ固定部 X 8の線膨張係数が、 マイクロバルブ X I の線膨張係数とボデー部 40の線膨張係数の間の値となっているからで る
[0127] [マイクロバルブ X 1の構成]
ここで、 マイクロバルブ X 1の構成について更に説明する。 マイクロバル ブ X 1は、 図 6、 図 7に示すように、 いずれも半導体である第 1外層 X 1 1 、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3を備えた ME MSである。 MEMS 、 Mic ro Electro Mechanical Systemsの略称である。 第 1外層 X 1 1、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3は、 それぞれが同じ外形を有する長方形の板形状 の部材 であり、 第 1外層 X 1 1、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3の順に積層されて いる。 第 1外層 X 1 1、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3のうち、 第 2外層 X 1 3が、 バルブケーシング X 2の底壁に最も近い側に配置される。 後述する 第 1外層 X 1 1、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3の構造は、 化学的エッチン グ等の半導体製造プロセスによって形成され る。
[0128] 第 1外層 X 1 1は、 表面に非導電性の酸化膜のある導電性の半導 体部材で ある。 第 1外層 X 1 1 には、 図 6に示すように、 表裏に貫通する 2つの貫通 孔 X 1 4、 X 1 5が形成されている。 この貫通孔 X 1 4、 X 1 5に、 それぞ れ、 電気配線 X 6、 X 7のマイクロバルブ X 1側端が揷入される。
[0129] 第 2外層 X 1 3は、 表面に非導電性の酸化膜のある導電性の半導 体部材で ある。 第 2外層 X 1 3には、 図 6、 図 8、 図 9に示すように、 表裏に貫通す 〇 2020/175546 27 卩(:171? 2020 /007722
る第 1冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X I 7が形成されている。 図 9に示すよう に、 第 1冷媒孔 X 1 6はバルブケーシング X 2の第 1連通孔乂 1 に連通し 、 第 2冷媒孔 X I 7はバルブケーシング X 2の第 2連通孔乂 2に連通する 。 第 1冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X I 7の各々の水力直径は、 例えば 0. 1 111 以上かつ 3 以下であるが、 これに限定されない。 第 1冷媒孔 X 1 6 、 第 2冷媒孔 X I 7は、 それぞれ、 第 1流体孔、 第 2流体孔に対応する。
[0130] 中間層 X 1 2は、 導電性の半導体部材であり、 第 1外層 X 1 1 と第 2外層
X 1 3に挟まれている。 中間層 X I 2は、 第 1外層 X I 1の酸化膜と第 2外 層 X 1 3の酸化膜に接触するので、 第 1外層 X 1 1 と第 2外層 X 1 3とも電 気的に非導通である。 中間層 X I 2は、 図 8に示すように、 第 1固定部 X I 2 1、 第 2固定部 X I 22、 複数本の第 1 リブ X I 23、 複数本の第 2リブ X 1 24、 スパイン X I 25、 アーム X I 26、 梁 X I 27、 可動部 X 1 2 8を有している。
[0131] 第 1固定部 X 1 2 1は、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3に対して固定さ れた部材である。 第 1固定部 X 1 2 1は、 第 2固定部 X 1 22、 第 1 リブ X 1 23、 第 2リブ X I 24、 スパイン X I 25、 アーム X 1 26、 梁 X 1 2 7、 可動部 X 1 28を同じ 1つの流体室 X 1 9内に囲むように形成されてい る。 流体室 X 1 9は、 第 1固定部 X 1 2 1、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3によって囲まれた室である。 流体室 X 1 9は、 室内蒸発器 1 8を通過した 冷媒の一部が流通する。 第 1固定部 X 1 2 1、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3は、 全体として基部に対応する。 なお、 電気配線 X 6、 X 7は複数の第 1 リブ X 1 23および複数の第 2リブ X 1 24の温度を変化させて変位させ るための電気配線である。
[0132] 第 1固定部 X 1 2 1の第 1外層 X 1 1および第 2外層 X 1 3に対する固定 は、 冷媒がこの流体室 X I 9から第 1冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X I 7以外 を通ってマイクロバルブ X 1から漏出することを抑制するような形態で 行 われている。
[0133] 第 2固定部 X 1 22は、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3に対して固定さ 〇 2020/175546 28 卩(:171? 2020 /007722
れる。 第 2固定部 X 1 22は、 第 1固定部 X 1 2 1 に取り囲まれると共に、 第 1固定部 X 1 2 1から離れて配置される。
[0134] 複数本の第 1 リブ乂 1 23、 複数本の第 2リブ乂 1 24、 スパイン X 1 2
5、 ァーム X 1 26、 梁 X 1 27、 可動部 X 1 28は、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3に対して固定されておらず、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3 に対して変位可能である。
[0135] スパイン X I 25は、 中間層 X 1 2の矩形形状の短手方向に伸びる細長い 棒形状を有している。 スパイン X I 25の長手方向の一端は、 梁 X 1 27に 接続されている。
[0136] 複数本の第 1 リブ X I 23は、 スパイン X I 25の長手方向に直交する方 向におけるスパイン X I 25の一方側に配置される。 そして、 複数本の第 1 リブ X I 23は、 スパイン X I 25の長手方向に並んでいる。 各第 1 リブ X 1 23は、 細長い棒形状を有しており、 温度に応じて伸縮可能となっている
[0137] 各第 1 リブ X 1 23は、 その長手方向の一端で第 1固定部 X 1 2 1 に接続 され、 他端でスパイン X I 25に接続される。 そして、 各第 1 リブ X I 23 は、 第 1固定部 X 1 2 1側からスパイン X 1 25側に近付くほど、 スパイン X 1 25の長手方向の梁 X 1 27側に向けてオフセツ トされるよう、 スパイ ン X I 25に対して斜行している。 そして、 複数の第 1 リブ X I 23は、 互 いに対して平行に伸びている。
[0138] 複数本の第 2リブ X I 24は、 スパイン X I 25の長手方向に直交する方 向におけるスパイン X I 25の他方側に配置される。 そして、 複数本の第 2 リブ X I 24は、 スパイン X I 25の長手方向に並んでいる。 各第 2リブ X 1 24は、 細長い棒形状を有しており、 温度に応じて伸縮可能となっている
[0139] 各第 2リブ X I 24は、 その長手方向の一端で第 2固定部 X 1 22に接続 され、 他端でスパイン X I 25に接続される。 そして、 各第 2リブ X I 24 は、 第 2固定部 X I 22側からスパイン X I 25側に近付くほど、 スパイン 〇 2020/175546 29 卩(:171? 2020 /007722
X 1 25の長手方向の梁 X 1 27側に向けてオフセツ トされるよう、 スパイ ン X I 25に対して斜行している。 そして、 複数の第 2リブ X I 24は、 互 いに対して平行に伸びている。 複数本の第 1 リブ乂 1 23、 複数本の第 2リ ブ X 1 24、 スパイン X I 25は、 全体として、 駆動部に対応する。
[0140] アーム X I 26は、 スパイン X 1 25と非直交かつ平行に伸びる細長い棒 形状を有している。 アーム X I 26の長手方向の一端は梁 X 1 27に接続さ れており、 他端は第 1固定部 X 1 2 1 に接続されている。
[0141] 梁 X 1 27は、 スパイン X I 25およびアーム X I 26に対して約 90° で交差する方向に伸びる細長い棒形状を有し ている。 梁 X 1 27の一端は、 可動部 X 1 28に接続されている。 アーム X I 26と梁 X I 27は、 全体と して、 増幅部に対応する。
[0142] アーム X 1 26と梁 X 1 27の接続位置 X 1、 スパイン X 1 25と梁 X
1 27の接続位置 X 92, 梁 X 1 27と可動部 X 1 28の接続位置 X 3は 、 梁 X 1 27の長手方向に沿って、 この順に並んでいる。 そして、 第 1固定 部 X 1 2 1 とアーム X 1 26との接続点をヒンジ X 0とすると、 中間層 X 1 2の板面に平行な面内におけるヒンジ X 0から接続位置 X 2までの直 線距離よりも、 ヒンジ X 0から接続位置 X 3までの直線距離の方が、 長 い。
[0143] 可動部 X 1 28は、 流体室 X 1 9における冷媒の圧力を調整するものであ る。 可動部 X 1 28は、 その外形が、 梁 X 1 27の長手方向に対して概ね 9 0 ° の方向に伸びる矩形形状を有している。 この可動部 X I 28は、 流体室 X 1 9内において梁 X I 27と一体に動くことができる。 そして、 可動部 X 1 28は、 そのように動くことで、 ある位置にいるときには第 1冷媒孔 X 1 6と第 2冷媒孔 X I 7とを流体室 X I 9を介して連通させ、 また別の位置に いるときには第 1冷媒孔 X 1 6と第 2冷媒孔 X I 7とを流体室 X I 9内にお いて遮断する。 可動部 X 1 28は、 中間層 X I 2の表裏に貫通する貫通孔乂 1 20を囲む枠形状となっている。 したがって、 貫通孔 X 1 20も、 可動部 X 1 28と一体的に移動する。 貫通孔 X 1 20は、 流体室 X 1 9の一部であ \¥0 2020/175546 30 卩(:17 2020 /007722
る。
[0144] また、 第 1固定部 X 1 2 1のうち、 複数の第 1 リブ X 1 2 3と接続する部 分の近傍の第 1印加点 X 1 2 9には、 図 6に示した第 1外層 X 1 1の貫通孔 X 1 4を通った電気配線 X 6のマイクロバルブ X 1側端が接続される。 また 、 第 2固定部 X 1 2 2の第 2印加点 X 1 3 0には、 図 6に示した第 1外層 X 1 1の貫通孔 X 1 5を通った電気配線 X 7のマイクロバルブ X 1側端が接続 される。
[0145] [バルブモジュール X 0の作動]
ここで、 バルブモジュール X 0の作動について説明する。 マイクロバルブ X 1への通電時は、 電気配線 X 6、 X 7から第 1印加点 X I 2 9、 第 2印加 点 X 1 3 0の間に電圧が印加される。 すると、 複数の第 1 リブ乂 1 2 3、 複 数の第 2リブ X 1 2 4を電流が流れる。 この電流によって、 複数の第 1 リブ X I 2 3、 複数の第 2リブ X I 2 4が発熱してそれらの温度が上昇する。 そ の結果、 複数の第 1 リブ乂 1 2 3、 複数の第 2リブ X 1 2 4の各々が、 その 長手方向に膨張する。
[0146] このような、 温度上昇を伴う熱的な膨張の結果、 複数の第 1 リブ X I 2 3 、 複数の第 2リブ X I 2 4は、 スパイン X I 2 5を接続位置乂 2側に付勢 する。 付勢されたスパイン X I 2 5は、 接続位置乂 2において、 梁 X 1 2 7を押す。 このように、 接続位置 X 2は付勢位置に対応する。
[0147] そして、 梁 X 1 2 7とアーム X 1 2 6から成る部材は、 ヒンジ乂 〇を支 点として、 接続位置 X 2を力点として、 一体に姿勢を変える。 その結果、 梁 X 1 2 7のアーム X 1 2 6とは反対側の端部に接続された可動部 X 1 2 8 も、 その長手方向の、 スパイン X I 2 5が梁 X I 2 7を押す側に、 移動する 。 その移動の結果、 可動部 X 1 2 8は、 図 1 3、 図 1 4に示すように、 移動 方向の先端が第 1固定部 X 1 2 1 に当接する位置に到達する。 以下、 可動部 X 1 2 8のこの位置を通電時位置という。
[0148] このように、 梁 X 1 2 7およびアーム X 1 2 6は、 ヒンジ乂 〇を支点と し、 接続位置乂 2を力点とし、 接続位置乂 3を作用点とする梃子として 〇 2020/175546 31 卩(:171? 2020 /007722
機能する。 上述の通り、 中間層 X I 2の板面に平行な面内におけるヒンジ X 0から接続位置 X 2までの直線距離よりも、 ヒンジ X 0から接続位置 乂 3までの直線距離の方が、 長い。 したがって、 力点である接続位置乂 2の移動量よりも、 作用点である接続位置 X 3の移動量の方が大きくなる 。 したがって、 熱的な膨張による変位量が、 梃子によって増幅されて可動部 X 1 2 8に伝わる。
[0149] 図 1 0、 図 1 1 に示すように、 可動部 X 1 2 8が通電時位置にある場合、 貫通孔 X 1 2 0が中間層 X 1 2の板面に直交する方向に第 1冷媒孔 X 1 6、 第 2冷媒孔 X 1 7と重なる。 その場合、 第 1冷媒孔 X 1 6と第 2冷媒孔 X 1 7とが流体室 X 1 9の一部である貫通孔 X 1 2 0を介して連通する。 この結 果、 第 1連通孔乂 1 と第 2連通孔乂 2との間で、 第 1冷媒孔 X 1 6、 貫 通孔 X 1 2 0、 第 2冷媒孔 X I 7を介した、 冷媒の流通が可能となる。 つま り、 マイクロバルブ X 1が開弁する。 このように、 第 1冷媒孔 X I 6、 貫通 孔 X 1 2 0、 第 2冷媒孔 X I 7は、 マイクロバルブ X 1の開弁時にマイクロ バルブ X 1内において冷媒が流通する冷媒流路である
[0150] このときの、 マイクロバルブ X 1 における冷媒の流路は、 II夕ーン構造を 有している。 具体的には、 冷媒は、 マイクロバルブ X 1の一方側の面からマ イクロバルブ X 1内に流入し、 マイクロバルブ X 1内を通って、 マイクロバ ルブ X 1の同じ側の面からマイクロバルブ X 1外に流出する。 そして同様に バルブモジュール X 0における冷媒の流路も、 II夕 _ン構造を有している。 具体的には、 冷媒は、 バルブモジュール乂〇の一方側の面からバル ブモジュ —ル乂〇内に流入し、 バルブモジュール X 0内を通って、 バルブモジュール 乂〇の同じ側の面からバルブモジュール乂〇 外に流出する。 なお、 中間層 X 1 2の板面に直交する方向は、 第 1外層 X I 1、 中間層 X I 2、 第 2外層 X 1 3の積層方向である。
[0151 ] また、 マイクロバルブ X 1への非通電時は、 電気配線 X 6、 乂7から第 1 印加点 X 1 2 9、 第 2印加点 X I 3 0への電圧印加が停止される。 すると、 複数の第 1 リブ X 1 2 3、 複数の第 2リブ X 1 2 4を電流が流れなくなり、 〇 2020/175546 32 卩(:171? 2020 /007722
複数の第 1 リブ乂 1 2 3、 複数の第 2リブ X 1 2 4の温度が低下する。 その 結果、 複数の第 1 リブ X I 2 3、 複数の第 2リブ X I 2 4の各々が、 その長 手方向に収縮する。
[0152] このような、 温度低下を伴う熱的な収縮の結果、 複数の第 1 リブ X I 2 3 、 複数の第 2リブ X I 2 4は、 スパイン X I 2 5を接続位置乂 2とは反対 側に付勢する。 付勢されたスパイン X 1 2 5は、 接続位置 X 2において、 梁 X 1 2 7を引っ張る。 その結果、 梁 X 1 2 7とアーム X I 2 6から成る部 材は、 ヒンジ乂 〇を支点として、 接続位置乂 2を力点として、 一体に姿 勢を変える。 その結果、 梁 X 1 2 7のアーム X I 2 6とは反対側の端部に接 続された可動部 X I 2 8も、 その長手方向の、 スパイン X I 2 5が梁 X I 2 7を引っ張る側に、 移動する。 その移動の結果、 可動部 X I 2 8は、 図 8、 図 9に示すように、 第 1固定部 X 1 2 1 に当接しない位置に到達する。 以下 、 可動部 X 1 2 8のこの位置を非通電時位置という。
[0153] 図 8、 図 9に示すように、 可動部 X 1 2 8が非通電時位置にある場合、 貫 通孔 X 1 2 0は、 中間層 X 1 2の板面に直交する方向に第 1冷媒孔 X 1 6と 重なるが、 当該方向に第 2冷媒孔 X I 7とは重ならない。 第 2冷媒孔 X I 7 は、 中間層 X I 2の板面に直交する方向に可動部 X 1 2 8と重なる。 つまり 、 第 2冷媒孔 X I 7は、 可動部 X 1 2 8によって塞がれる。 したがってこの 場合、 第 1冷媒孔 X 1 6と第 2冷媒孔 X 1 7とが流体室 X 1 9内において遮 断される。 この結果、 第 1連通孔乂 1 と第 2連通孔乂 2との間で、 第 1 冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X I 7を介した冷媒の流通は阻害される。 つまり 、 マイクロバルブ X 1が閉弁する。
[0154] このように構成される蒸発圧力調整弁 1 9は、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 図
1 2に示すように、 マイクロバルブ X 1への通電時に、 開弁状態となり、 外 側圧力室 4 4 0匕と連通路 4 3 0とが連通状態となる。 これにより、 主弁体 4 5は、 自身に対して軸方向口 3 に作用する荷重が釣り合う位置に変位す る。 すなわち、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 図 3に示す調整状態となる。
[0155] また、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 図 1 2に示すように、 マイクロバルブ X I 〇 2020/175546 33 卩(:171? 2020 /007722
への非通電時に、 閉弁状態となり、 外側圧力室 4 4 0匕と連通路 4 3 0とが 非連通状態となる。 これにより、 主弁体 4 5が蒸発圧力調整弁 1 9の絞り開 度が最大となる位置に変位する。 すなわち、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 図 4に 示す全開状態となる。 このように、 マイクロバルブ X Iは、 蒸発圧力調整弁 1 9の絞り開度を調整するための弁部品を構成 る。
[0156] 制御装置 1 0 0は、 冷房モード時および暖房モード時に蒸発圧力 調整弁 1
9が全開状態になるように、 マイクロバルブ X 1への通電を停止する。 また 、 制御装置 1 〇〇は、 除湿暖房モード時に蒸発圧力調整弁 1 9が調整状態に なるように、 マイクロバルブ X 1へ通電する。
[0157] 以上説明した冷凍サイクル装置 1 0は、 機能切替部であるバルブモジュー ル X 0によって蒸発圧力調整弁 1 9を調整状態から全開状態に切り替えるこ とが可能になる。 このため、 例えば、 蒸発圧力調整弁 1 9の上流側の室内蒸 発器 1 8の吸熱能力を高める必要がある場合に、 蒸発圧力調整弁 1 9を全開 状態に切り替えることで、 室内蒸発器 1 8の吸熱効果を適切に発揮させるこ とができる。 具体的には、 冷凍サイクル装置 1 0は、 冷房モード時に蒸発圧 力調整弁 1 9を全開状態に切り替えるので、 室内蒸発器 1 8の吸熱効果を適 切に発揮させることができる。
[0158] 加えて、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 マイクロバルブ X 1 を用いて絞り開度を 調整する構成になっているので、 電磁弁や電動弁をと用いる場合に比べて容 易に小型化できる。 その理由の 1つは、 マイクロバルブ X 1が上述の通り半 導体チップにより形成されているということ である。 また、 上述の通り、 梃 子を利用して熱的な膨張による変位量が増幅 されることも、 そのような梃子 を利用しない電磁弁や電動弁と比べた小型化 に寄与する。
[0159] また、 梃子を利用しているので、 熱的な膨張による変位量を可動部 X 1 2
8の移動量より抑えることができる。 したがって、 可動部 X 1 2 8を駆動す るための消費電力も低減することができる。 また、 電磁弁の駆動時における 衝撃音を無くすことができるので、 騒音を低減することができる。 また、 複 数本の第 1 リブ乂 1 2 3、 複数本の第 2リブ X 1 2 4の変位は熱に起因して 〇 2020/175546 34 卩(:171? 2020 /007722
発生するので、 騒音低減効果が高い。
[0160] 上述のように、 バルブケーシング X 2は、 線膨張係数が、 マイクロバルブ X 1の線膨張係数と通路形成部 4 4の線膨張係数の間の値となる樹脂材料で 構成されている。 これにより、 マイクロバルブ X 1 と通路形成部 4 4の線膨 張係数の違いをバルブケーシング X 2が吸収できる。 すなわち、 通路形成部 4 4の温度変化による熱歪の応力がバルブケー ング X 2で吸収されるので 、 マイクロバルブ X 1 を保護することができる。
[0161 ] また、 バルブ固定部乂8は、 線膨張係数が、 マイクロバルブ X 1の線膨張 係数とボデー部 4 0の線膨張係数の間の値となる樹脂材料で構 されている 。 これにより、 マイクロバルブ X 1 とボデー部 4 0の線膨張係数の違いをバ ルブ固定部乂8が吸収できる。 すなわち、 ボデー部 4 0の温度変化による熱 歪の応力がバルブ固定部 X 8で吸収されるので、 マイクロバルブ X I を保護 することができる。
[0162] さらに、 マイクロバルブ X 1 もバルブモジュール乂〇も II夕ーンの構造の 冷媒流路を有しているので、 通路形成部 4 4の掘り込みを少なくすることが できる。 つまり、 バルブモジュール乂〇を配置するために通路 形成部 4 4に 形成された凹みの深さを抑えることができる 。 その理由は以下の通りである
[0163] 例えば、 バルブモジュール乂〇が IIターンの構造の冷媒流路を有しておら ず、 バルブモジュール乂〇の通路形成部 4 4側の面に冷媒入口があり、 バル ブモジュール乂〇の反対側の面に冷媒出口が あったとする。 その場合、 バル ブモジュール乂〇の両面に、 冷媒流路を形成する必要がある。 したがって、 バルブモジュール X 0の両面の冷媒流路まで通路形成部 4 4に収容しようと すると、 バルブモジュール X 0を配置するために通路形成部 4 4に形成しな ければならない凹みが深くなってしまう。 また、 マイクロバルブ X I 自体が 小型であるので、 通路形成部 4 4の掘り込みを更に低減することができる。
[0164] また、 マイクロバルブ X 1の両面のうち、 第 1冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X 1 7が形成される面とは反対側の面に電気配線 X 6、 X 7を配置した場合 〇 2020/175546 35 卩(:171? 2020 /007722
、 電気配線 X 6、 X 7を大気雰囲気により近い側に置くことがで る。 した がって、 電気配線 X 6、 X 7への冷媒雰囲気の影響を低減するためのハ メ チック等のシール構造が不要となる。 その結果、 蒸発圧力調整弁 1 9の小型 化が実現できる。
[0165] また、 マイクロバルブ X 1が軽量であることから、 蒸発圧力調整弁 1 9が 軽量化される。 マイクロバルブ X 1の消費電力が小さいので、 蒸発圧力調整 弁 1 9が省電力化される。
[0166] (第 1実施形態の変形例)
上述の第 1実施形態では、 除湿暖房モード時の冷媒回路として、 室外熱交 換器 1 6と室内蒸発器 1 8とが並列に接続されるものについて説明し が、 これに限定されない。 例えば、 冷房モード時の冷媒回路において、 エアミッ クスドア 3 4によって冷風バイパス通路 3 5を閉塞すれば、 室内蒸発器 1 8 で除湿された送風空気を室内凝縮器 1 2で加熱して車室内へ吹き出すことが できる。 すなわち、 冷房モード時の冷媒回路においても、 車室内の除湿暖房 を実現することができる。 このため、 冷凍サイクル装置 1 〇は、 室外熱交換 器 1 6と室内蒸発器 1 8とが直列に接続される冷媒回路で実現され 直列除 湿暖房モードに切替可能に構成されていても よい。
[0167] なお、 直列除湿暖房モードでは、 蒸発圧力調整弁 1 9が意図せずに閉弁側 に動作してしまうことを防止するために、 蒸発圧力調整弁 1 9が全開状態と する。 すなわち、 制御装置 1 0 0は、 図 1 3に示すように、 直列除湿暖房モ -ド時に外側圧力室 4 4 0匕と連通路 4 3 0とが非連通状態 (すなわち、 閉 鎖状態) となるように、 バルブモジュール乂〇を制御する。
[0168] (第 2実施形態)
次に、 第 2実施形態について、 図 1 4、 図 1 5を参照して説明する。 本実 施形態では、 第 1実施形態で説明した蒸発圧力調整弁 1 9を車載機器の冷却 装置 1 を構成する冷凍サイクル装置 1 0に適用した例について説明する 。 本実施形態では、 第 1実施形態と異なる部分について主に説明し 第 1実 施形態と同様の部分について説明を省略する ことがある。 〇 2020/175546 36 卩(:171? 2020 /007722
[0169] 図 1 4に示す冷却装置 1は、 車室内に供給する空気およびバッテリ巳丁 を冷凍サイクル装置 1 0の冷却対象とし、 車室内に供給する空気およびバ ッテリ巳丁それぞれを所望の温度に調整する 装置である。
[0170] 図 1 4に示すように、 冷凍サイクル装置 1 0は、 圧縮機 1 1、 放熱器
1 2、 冷房用減圧部 1 4、 冷房用蒸発器 1 5、 電池用減圧部 1 6、 電池用蒸発器 1 7、 および蒸発圧力調整弁 1 9を備えている。 これらの各 構成機器同士は、 冷媒配管によって接続されている。 また、 冷凍サイクル装 置 1 0は、 各構成機器の動作を制御する制御装置 1 0 0を備えている。
[0171 ] 圧縮機 1 1は、 冷凍サイクル装置 1 0において、 冷媒を吸入し、 圧縮 して吐出するものである。 圧縮機 1 1は、 電動圧縮機で構成されており、 制 御装置 1 0 0から出力される制御信号によって、 その作動が制御される。
[0172] 圧縮機 1 1の冷媒吐出側には、 放熱器 1 2の冷媒入口側が接続されて いる。 放熱器 1 2は、 圧縮機 1 1から吐出された冷媒を放熱させる熱交 換器である。 具体的には、 放熱器 1 2は、 冷媒が流通する冷媒流路部 1 2 1 とヒータ回路 ! ! ( 3の熱媒体が流通する熱媒体流路部 1 2 2を備え、 冷 媒とヒータ回路 ! ! ( 3を流れる熱媒体とを熱交換させて、 熱媒体を加熱する加 熱用熱交換器を構成している。 なお、 ヒータ回路 1 ~ 1 ( 3は、 圧縮機 1 1から吐 出された冷媒を車室内へ送風する送風空気の 加熱、 バッテリ巳丁の暖機等を 行うための熱源として利用するための回路で ある。 図示しないが、 ヒータ回 路1 ~ 1 ( 3には、 熱媒体を車室内への送風空気に放熱させるた めのヒータコア、 熱媒体をバッテリ巳丁に放熱させるための放 熱器等が設けられている。
[0173] 放熱器 1 2の冷媒出口側には、 冷房用減圧部 1 4が接続されている。
冷房用減圧部 1 4は、 車室内の空調時に、 放熱器 1 2を通過した冷媒を 減圧する減圧部である。 冷房用減圧部 1 4は、 全閉機能付きの可変絞りで 構成されている。
[0174] 冷房用減圧部 1 4の冷媒出口側には、 冷房用蒸発器 1 5の冷媒入口側 が接続されている。 冷房用蒸発器 1 5は、 冷房用減圧部 1 4で減圧され た冷媒を室内送風機 1 5 1から送風される空気と熱交換させて冷媒を 発 \¥0 2020/175546 37 卩(:17 2020 /007722
させる。 すなわち、 冷房用蒸発器 1 5は、 室内送風機 1 5 1からの送風 空気を冷媒と熱交換させて冷却する冷却器で ある。 なお、 室内送風機 1 5 1 は、 冷房用蒸発器 1 5で冷却された空気を車室内へ送風する送風 である
[0175] 冷房用蒸発器 1 5の冷媒出口側には蒸発圧力調整弁 1 9が接続されてい る。 この蒸発圧力調整弁 1 9は、 冷房用蒸発器 1 5の着霜を抑制するため に、 冷房用蒸発器 1 5における冷媒蒸発圧力を着霜を抑制可能な 準圧力 以上に調整する機能を果たす。 なお、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 第 1実施形態 で説明したものと同様に構成されている。
[0176] ここで、 冷凍サイクル装置 1 0には、 放熱器 1 2の冷媒出口側におい て、 冷房用減圧部 1 4と並列となるように電池用減圧部 1 6が接続され ている。 具体的には、 放熱器 1 2と冷房用減圧部 1 4との間に分岐部 2 1が設けられている。 分岐部 2 1は、 放熱器 1 2から冷房用減圧部 1 4に向かって流れる冷媒の一部を電池用減圧 1 6に向けて流すための ものである。
[0177] さらに、 分岐部 2 1の冷媒流れ下流側には、 電池用減圧部 1 6が接続 されている。 電池用減圧部 1 6は、 バッテリ巳丁の冷却時に、 分岐部 2 1 を介して流入する冷媒を減圧する減圧部であ る。 電池用減圧部 1 6は、 全閉機能付きの可変絞りで構成されている。
[0178] 電池用減圧部 1 6の冷媒出口側には、 電池用蒸発器 1 7の冷媒入口側 が接続されている。 電池用蒸発器 1 7は、 電池用減圧部 1 6で減圧され た冷媒を蒸発させる蒸発器である。 電池用蒸発器 1 7は、 バッテリ巳丁か ら吸熱して冷媒を蒸発させる吸熱器である。 換言すると、 電池用蒸発器 1 7は、 バッテリ巳丁を冷媒と熱交換させて冷却する 電池冷却器である。
[0179] 蒸発圧力調整弁 1 9および電池用蒸発器 1 7それぞれの冷媒流れ下流側 には、 蒸発圧力調整弁 1 9を通過した冷媒と電池用蒸発器 1 7を通過した 冷媒とを合流させる合流部 2 3が設けられている。 この合流部 2 3の冷 媒流れ下流側には、 圧縮機 1 1の冷媒吸入側に接続される。 〇 2020/175546 38 卩(:171? 2020 /007722
[0180] 冷却装置 1の制御装置 1 0 0は、 第 1実施形態の制御装置 1 0 0と同 様に、 プロセッサ、 [¾〇1\/1および 八1\/1等のメモリを含むマイクロコンピュ —夕とその周辺回路で構成されている。 なお、 制御装置 1 0 0のメモリは 、 非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
[0181 ] 制御装置 1 0 0の入力側には、 空調用センサ 1 0 1およびバッテリ用 センサ 1 0 2が接続されている。 空調用センサ 1 0 1は、 冷房処理の制 御に用いられる複数種類のセンサによって構 成されている。 また、 バッテリ 用センサ 1 0 2は、 バッテリ巳丁の冷却処理の制御に用いられる 複数種類 のセンサによって構成されている。 バッテリ用センサ 1 0 2は、 例えば、 バッテリ巳丁の電池温度を検出する温度セン サを含んでいる。
[0182] 制御装置 1 0 0は、 運転モードを車室内の冷房を行う冷房モード 、 バッ テリ巳丁の冷却を行う電池冷却モード、 車室内の冷房およびバッテリ巳丁の 冷却を行う冷房冷却モードに切り替えること ができる。
[0183] 制御装置 1 0 0は、 例えば、 空調用センサ 1 0 1およびバッテリ用セ ンサ 1 0 2で取得された情報に応じて、 運転モードを冷房モード、 電池冷 却モード、 冷房冷却モードのいずれかに切り替える。 以下、 冷房モード、 電 池冷却モード、 冷房冷却モードについて説明する。
[0184] (八) 冷房モード
制御装置 1 0 0は、 運転モードが冷房モードに設定されると、 放熱器 1 2を通過した冷媒の全量が冷房用蒸発器 1 5に流れる冷媒回路に切り替 える。 すなわち、 制御装置 1 〇〇は、 全閉状態となるように電池用減圧部 1 6を制御するとともに、 全閉状態ではなく減圧作用を発揮する絞り開 度と なるように冷房用減圧部 1 4を制御する。 また、 制御装置 1 0 0は、 図 1 5に示すように、 蒸発圧力調整弁 1 9を全開状態に制御する。
[0185] この冷媒回路の構成では、 圧縮機 1 1から吐出された高圧冷媒が放熱器
1 2にて熱媒体に放熱された後、 冷房用減圧部 1 4に流入し、 低圧冷媒 となるまで減圧膨張される。 そして、 冷房用減圧部 1 4にて減圧された低 圧冷媒は、 冷房用蒸発器 1 5に流入し、 室内送風機 1 5 1から送風され 〇 2020/175546 39 卩(:171? 2020 /007722
る送風空気から吸熱して蒸発する。 これにより、 送風空気が冷却される。 冷 房用蒸発器 1 5から流出した冷媒は、 蒸発圧力調整弁 1 9を通過した後、 圧縮機 1 1の吸入側から吸入されて再び圧縮機 1 1 にて圧縮される。
[0186] 以上の如く、 冷房モードでは、 室内蒸発器 1 8の吸熱作用によって送風空 気を冷却することで、 車室内の冷房を実現することができる。 特に、 本実施 形態の冷房モード時には、 蒸発圧力調整弁 1 9が全開状態となっているので 、 蒸発圧力調整弁 1 9が調整状態となっている場合に比べて、 室内蒸発器 1 8の吸熱効果を適切に発揮させることができ 。
[0187] (巳) 電池冷却モード
制御装置 1 0 0は、 運転モードが電池冷却モードに設定されると 、 放熱 器 1 2を通過した冷媒の全量が電池用蒸発器 1 7に流れる冷媒回路に切 り替える。 すなわち、 制御装置 1 〇〇は、 全閉状態となるように冷房用減圧 部 1 4を制御するとともに、 全閉状態ではなく減圧作用を発揮する絞り開 度となるように電池用減圧部 1 6を制御する。 また、 制御装置 1 0 0は 、 図 1 5に示すように、 蒸発圧力調整弁 1 9を全開状態に制御する。 なお、 電池冷却モードでは、 冷房用蒸発器 1 5に冷媒が流れないので、 制御装置 1 0 0によって調整状態に蒸発圧力調整弁 1 9が制御されていてもよい。
[0188] この冷媒回路の構成では、 圧縮機 1 1から吐出された高圧冷媒が放熱器
1 2にて熱媒体に放熱された後、 電池用減圧部 1 6に流入し、 低圧冷媒 となるまで減圧膨張される。 そして、 電池用減圧部 1 6にて減圧された低 圧冷媒は、 電池用蒸発器 1 7に流入し、 バッテリ巳丁から吸熱して蒸発す る。 これにより、 バッテリ巳丁が冷却される。 電池用蒸発器 1 7から流出 した冷媒は、 圧縮機 1 1の吸入側から吸入されて再び圧縮機 1 1 にて圧 縮される。
[0189] 以上の如く、 電池冷却モードでは、 電池用蒸発器 1 7の吸熱作用によっ てバッテリ巳丁を冷却することができる。
[0190] (〇 冷房冷却モード
制御装置 1 0 0は、 運転モードが冷房冷却モードに設定されると 、 放熱 〇 2020/175546 40 卩(:171? 2020 /007722
器 1 2を通過した冷媒が冷房用蒸発器 1 5および電池用蒸発器 1 7に 流れる冷媒回路に切り替える。 すなわち、 制御装置 1 0 0は、 減圧作用を 発揮する絞り開度となるように冷房用減圧部 1 4および電池用減圧部 1 6を制御する。 また、 制御装置 1 0 0は、 図 1 5に示すように、 蒸発圧力 調整弁 1 9を調整状態に制御する。
[0191 ] この冷媒回路の構成では、 圧縮機 1 1から吐出された高圧冷媒が放熱器
1 2にて熱媒体に放熱された後、 冷房用減圧部 1 4および電池用減圧部 1 6それぞれに流入し、 低圧冷媒となるまで減圧膨張される。 そして、 冷 房用減圧部 1 4にて減圧された低圧冷媒は、 冷房用蒸発器 1 5に流入し 、 室内送風機 1 5 1から送風される送風空気から吸熱して蒸発 る。 また 、 電池用減圧部 1 6にて減圧された低圧冷媒は、 電池用蒸発器 1 7に流 入し、 バツテリ巳丁から吸熱して蒸発する。 これにより、 送風空気が冷却さ れるとともにバツテリ巳丁が冷却される。
[0192] 冷房用蒸発器 1 5を通過した冷媒は、 蒸発圧力調整弁 1 9を通過した後 、 電池用蒸発器 1 7から流出した冷媒と合流し、 圧縮機 1 1の吸入側に 吸入される。
[0193] 以上の如く、 冷房冷却モードでは、 室内蒸発器 1 8の吸熱作用によって送 風空気を冷却しつつ、 電池用蒸発器 1 7の吸熱作用によってバツテリ巳丁 を冷却することができる。
[0194] ここで、 冷房冷却モードでは、 蒸発圧力調整弁 1 9が調整状態となり、 冷 房用蒸発器 1 5の冷媒圧力が基準圧力以上に調整される。 このため、 冷房 用蒸発器 1 5と電池用蒸発器 1 7とが並列に接続される構成であっても 、 電池用蒸発器 1 7における冷媒圧力を冷房用蒸発器 1 5における冷媒 圧力よりも低下させることができる。
[0195] 以上説明した冷却装置 1は、 冷凍サイクル装置 1 0が調整状態および 全開状態に切替可能な蒸発圧力調整弁 1 9を含んでいる。 このため、 冷凍サ イクル装置 1 〇の運転モードに応じて蒸発圧力調整弁 1 9を調整状態および 全開状態に切り替えることで、 冷房用蒸発器 1 5および電池用蒸発器 1 〇 2020/175546 41 卩(:171? 2020 /007722
7のうち利用する蒸発器の吸熱作用を適切 発揮させることができる。 なお 、 蒸発圧力調整弁 1 9がマイクロバルブ X 1 を含んで構成されることで得ら れる作用効果に関しては、 第 1実施形態と同様に得ることができる。
[0196] (第 2実施形態の変形例)
上述の第 2実施形態では、 冷房用蒸発器 2 1 5の冷媒出口側に蒸発圧力調 整弁 1 9が接続されるものを例示したが、 これに限定されない。 蒸発圧力調 整弁 1 9は、 例えば、 電池用蒸発器 1 7の冷媒出口側に接続されていても よい。 この場合、 冷房冷却モード時に、 冷房用蒸発器 1 5における冷媒圧 力を電池用蒸発器 1 7における冷媒圧力よりも低下させることが きる。
[0197] (第 3実施形態)
次に第 3実施形態について説明する。 本実施形態は、 第 1実施形態のマイ クロバルブ X Iが、 故障検知機能を有するよう変更されている。 具体的には 、 マイクロバルブ X Iは、 第 1、 第 2実施形態と同じ構成に加え、 図 1 6、 図 1 7に示すように、 マイクロバルブ X 1の故障を検知する故障検知部 X 5 0を備えている。
[0198] 故障検知部 X 5 0は、 中間層 X 1 2のアーム X 1 2 6に形成されたプリッ ジ回路を含む。 プリッジ回路は、 図 1 7のように接続された 4つのゲージ抵 抗を含んでいる。 つまり、 故障検知部乂5 0は、 ダイヤフラムに相当するア —ム X I 2 6の歪みに応じて抵抗が変化するブリッジ回 である。 つまり、 故障検知部 X 5 0は半導体ピエゾ抵抗式の歪みセンサである 故障検知部 X 5 0は、 電気的絶縁膜を介して、 アーム X I 2 6と導通しないように、 アー ム X 1 2 6に接続されていてもよい。
[0199] このブリッジ回路の対角にある 2つの入力端子に配線 X 5 1、 乂5 2が接 続される。 そして、 配線乂5 1、 X 5 2から当該入力端子に、 定電流発生用 の電圧が印加される。 この配線乂5 1、 乂5 2は、 電気配線 X 6、 乂7を介 してマイクロバルブ X 1 に印加される電圧 (すなわち、 マイクロバルブ駆動 電圧) から分岐して上記 2つの入力端子まで伸びている。
[0200] また、 このブリッジ回路の別の対角にある 2つの出力端子に、 配線 X 5 3 〇 2020/175546 42 卩(:171? 2020 /007722
、 X 5 4が接続される。 そして、 アーム X I 2 6の歪み量に応じたレベルの 電圧信号が配線乂5 3、 乂5 4から出力される。 この電圧信号は、 後述する 通り、 マイクロバルブ X 1が正常に作動しているか否かを判別するた の情 報として使用される。 配線乂5 3、 X 5 4から出力される電圧信号は、 マイ クロバルブ X 1の外部にある外部制御装置 X 5 5に入力される。
[0201 ] この外部制御装置 X 5 5は、 例えば、 車両用空調装置 1の制御装置 1 0 0 であってもよい。 あるいは、 この外部制御装置 X 5 5は、 車両において、 車 速、 燃料残量、 電池残量等を表示するメータ巳(3 11であってもよい。
[0202] アーム X 1 2 6の歪み量に応じた電圧信号を外部制御装置 X 5 5が配線 X
5 3、 乂5 4を介して取得すると、 外部制御装置乂5 5は、 当該電圧信号に 応じて、 マイクロバルブ X 1の故障の有無を検知する。 検知対象の故障とし ては、 例えば、 アーム X 1 2 6が折れる故障、 可動部 X 1 2 8と第 1外層 X 1 1 または第 2外層 X 1 3との間に微小な異物が挟まって可動部 X 1 2 8が 動かなくなる故障、 等がある。
[0203] 複数本の第 1 リブ X 1 2 3および複数本の第 2リブ X 1 2 4の伸縮に応じ て、 梁 X 1 2 7および可動部 X I 2 8が変位する際、 アーム X I 2 6の歪み 量が変化する。 したがって、 アーム X 1 2 6の歪み量に応じた電圧信号から 、 可動部 X 1 2 8の位置を推定できる。 一方、 マイクロバルブ X 1が正常で あれば、 電気配線乂6、 X 7からマイクロバルブ X 1への通電量と可動部 X 1 2 8の位置との間にも相関関係がある。 この通電量は、 マイクロバルブ X 1 を制御するための制御量である。
[0204] 外部制御装置乂5 5は、 このことを利用して、 マイクロバルブ X Iの故障 の有無を検知する。 つまり、 外部制御装置 X 5 5は、 配線乂5 3、 乂5 4か らの電圧信号から、 あらかじめ定められた第 1マップに基づいて、 可動部 X 1 2 8の位置を算出する。 そして、 あらかじめ定められた第 2マップに基づ いて、 可動部 X 1 2 8の位置から、 正常時において当該位置を実現するため に必要な電気配線 X 6、 X 7からマイクロバルブ X 1への供給電力を算出す る。 これら第 1マップ、 第 2マップは、 外部制御装置 X 5 5の不揮発性メモ 〇 2020/175546 43 卩(:171? 2020 /007722
リに記録されている。 不揮発性メモリは、 非遷移的実体的記憶媒体である。 第 1マップにおける電圧信号のレベルと位置と 対応関係は、 あらかじめ実 験等によって定められてもよい。 また、 第 2マップにおける位置と供給電力 との対応関係も、 あらかじめ実験等によって定められてもよい 。
[0205] そして外部制御装置 X 5 5は、 算出された電力と、 実際に電気配線乂6、 X 7からマイクロバルブ X 1へ供給されている電力とを比較する。 そして、 外部制御装置 X 5 5は、 前者の電力と後者の電力の差の絶対値が許容 値を超 えていれば、 マイクロバルブ X 1が故障していると判定し、 許容値を超えて いなければ、 マイクロバルブ X 1が正常であると判定する。 そして、 外部制 御装置乂5 5は、 マイクロバルブ X 1が故障していると判定した場合に、 所 定の故障報知制御を行う。
[0206] 外部制御装置 X 5 5は、 この故障報知制御においては、 車内の人に報知を 行う報知装置 X 5 6を作動させる。 例えば、 外部制御装置 X 5 5は、 警告ラ ンプを点灯させてもよい。 また、 外部制御装置 X 5 5は、 画像表示装置に、 マイクロバルブ X 1 に故障が発生したことを示す画像を表示させ てもよい。 これによって、 車両の乗員は、 マイクロバルブ X 1の故障に気付くことがで きる。
[0207] また、 外部制御装置 X 5 5は、 この故障報知制御においては、 車両内の記 憶装置に、 マイクロバルブ X I に故障が発生したことを示す情報を記録して もよい。 この記憶装置は、 非遷移的実体的記憶媒体である。 これにより、 マ イクロバルブ X 1の故障を記録に残すことができる。
[0208] また、 外部制御装置乂5 5は、 マイクロバルブ X 1が故障していると判定 した場合は、 通電停止制御を行う。 通電停止制御では、 外部制御装置 X 5 5 は、 電気配線 X 6、 X 7からマイクロバルブ X 1への通電を停止させる。 こ のように、 マイクロバルブ X 1の故障時にマイクロバルブ X 1への通電を停 止することで、 マイクロバルブ X 1の故障時の安全性を高めることができる
[0209] 以上のように、 故障検知部 X 5 0が、 マイクロバルブ X 1が正常に作動し 〇 2020/175546 44 卩(:171? 2020 /007722
ているか否かを判別するための電圧信号を 出力することで、 外部制御装置 X 5 5は、 マイクロバルブ X 1の故障の有無を容易に判別することができ 。
[0210] また、 この電圧信号は、 アーム X 1 2 6の歪み量に応じた信号である。 し たがって、 電気配線 X 6、 X 7からマイクロバルブ X 1への通電量とこの電 圧信号との関係に基づいて、 マイクロバルブ X 1の故障の有無を容易に判別 することができる。
[021 1 ] なお、 本実施形態では、 ブリッジ回路を構成する抵抗の変化に基づい てマ イクロバルブ X 1が故障しているか否かが判定されている。 しかし、 他の方 法として、 静電容量の変化に基づいてマイクロバルブ X 1が故障しているか 否かが判定されてもよい。 この場合、 ブリッジ回路の代わりに容量成分を形 成する複数の電極がアーム X 1 2 6に形成される。 アーム X I 2 6の歪み量 と複数の電極間の静電容量の間は相関関係が ある。 したがって、 外部制御装 置乂5 5は、 この複数の電極間の静電容量の変化に基づい て、 マイクロバル ブ X 1が故障しているか否かを判定できる。
[0212] (他の実施形態)
以上、 本開示の代表的な実施形態について説明した が、 本開示は、 上述の 実施形態に限定されることなく、 例えば、 以下のように種々変形可能である
[0213] 上述の実施形態では、 バルブモジユール乂〇のマイクロバルブ X 1が常閉 弁で構成されるものを例示したが、 これに限定されない。 マイクロバルブ X 1は、 常開弁として構成されていてもよい。
[0214] 上述の実施形態の如く、 蒸発圧力調整弁 1 9は、 マイクロバルブ X I と通 路形成部 4 4との間にバルブケーシング X 2等を介在させることが望ましい が、 これに限らない。 蒸発圧力調整弁 1 9は、 例えば、 マイクロバルブ X I と通路形成部 4 4等がバルブケーシング X 2等を介さずに互いに接するよう に構成されていてもよい。 また、 バルブケーシング X 2は樹脂に限らない。 さらに、 バルブケーシング X 2と通路形成部 4 4との間に線膨張係数の違い を吸収できる追加部材が介在されていてもよ い。 〇 2020/175546 45 卩(:171? 2020 /007722
[0215] 上述の実施形態では、 複数本の第 1 リブ X 1 2 3、 複数本の第 2リブ X 1
2 4が通電されることで発熱し、 その発熱によって自らの温度が上昇するこ とで膨張する。 しかし、 これら部材は、 温度が変化すると長さが変化する形 状記憶材料から構成されていてもよい。
[0216] 上述の実施形態では、 本開示の冷凍サイクル装置 1 〇を車両用空調装置 1 や冷却装置 1 に適用した例を説明したが、 これに限定されない。 冷凍サイ クル装置 1 0は、 車両用空調装置 1や冷却装置 1以外の機器にも広く適用 可能である。
[0217] 上述の実施形態において、 実施形態を構成する要素は、 特に必須であると 明示した場合および原理的に明らかに必須で あると考えられる場合等を除き 、 必ずしも必須のものではないことは言うまで もない。
[0218] 上述の実施形態において、 実施形態の構成要素の個数、 数値、 量、 範囲等 の数値が言及されている場合、 特に必須であると明示した場合および原理的 に明らかに特定の数に限定される場合等を除 き、 その特定の数に限定されな い。
[0219] 上述の実施形態において、 構成要素等の形状、 位置関係等に言及するとき は、 特に明示した場合および原理的に特定の形状 、 位置関係等に限定される 場合等を除き、 その形状、 位置関係等に限定されない。 例えば、 マイクロバ ルブ X 1の形状やサイズは、 上記の実施形態で示したものに限られない。 マ イクロバルブ X Iは、 極微小流量制御可能で、 かつ、 流路内に存在する微少 ゴミを詰まらせないような水力直径の第 1冷媒孔 X 1 6、 第 2冷媒孔 X I 7 を有していればよい。
[0220] 上述の実施形態において、 センサから車両の外部環境情報 (例えば車外の 湿度) を取得することが記載されている場合、 そのセンサを廃し、 車両の外 部のサーバまたはクラウドからその外部環境 情報を受信することも可能であ る。 あるいは、 そのセンサを廃し、 車両の外部のサーバまたはクラウドから その外部環境情報に関連する関連情報を取得 し、 取得した関連情報からその 外部環境情報を推定することも可能である。 〇 2020/175546 46 卩(:171? 2020 /007722
[0221 ] 本開示に記載の制御部及びその手法は、 コンピュータプログラムにより具 体化された一つ乃至は複数の機能を実行する ようにプログラムされたプロセ ッサ及びメモリを構成することによって提供 された専用コンピュータにより 、 実現されてもよい。 あるいは、 本開示に記載の制御部及びその手法は、 一 つ以上の専用ハードウエア論理回路によって プロセッサを構成することによ って提供された専用コンビュータにより、 実現されてもよい。 もしくは、 本 開示に記載の制御部及びその手法は、 一つ乃至は複数の機能を実行するよう にプログラムされたプロセッサ及びメモリと 一つ以上のハードウエア論理回 路によって構成されたプロセッサとの組み合 わせにより構成された一つ以上 の専用コンピュータにより、 実現されてもよい。 また、 コンピュータプログ ラムは、 コンビュータにより実行されるインストラク ションとして、 コンビ ュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に 記憶されていてもよい。
[0222] (まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された 第 1の観点によれば、 冷凍サ イクル装置は、 圧縮機と、 放熱器と、 複数の減圧部と、 複数の蒸発器と、 蒸 発圧力調整弁と、 を備える。 蒸発圧力調整弁は、 _部の蒸発器の冷媒圧力に 応じて絞り開度が調整される調整状態と一部 の蒸発器の冷媒圧力によらず絞 り開度が全開となる全開状態とに切り替える 機能切替部を含んでいる。 機能 切替部は、 絞り開度を調整するための弁部品を含んでい る。 弁部品は、 冷媒 が流通する流体室が形成される基部と、 温度変化により変位する駆動部と、 駆動部の温度変化による変位を増幅する増幅 部と、 増幅部によって増幅され た変位が伝達されて動くことで流体室の冷媒 圧力を調整する可動部と、 を有 する。 そして、 増幅部が、 ヒンジを支点とし、 増幅部が駆動部に付勢される 付勢位置を力点とし、 増幅部と可動部との接続位置を作用点とする 梃子とし て機能するように構成されている。
[0223] 第 2の観点によれば、 機能切替部は、 弁部品の取付対象となる被取付対象 物に対して弁部品を取り付けるための部品取 付部を含んでいる。 部品取付部 は、 弁部品と被取付対象物とが直接接しないよう に部品取付部と弁部品との 〇 2020/175546 47 卩(:171? 2020 /007722
間に介在されている。
[0224] これによれば、 被取付対象物と弁部品との間に部品取付部が 介在させる構 成とすれば、 部品取付部が緩衝材として機能することで、 弁部品を保護する ことができる。
[0225] 第 3の観点によれば、 部品取付部は、 部品取付部の線膨張係数が、 弁部品 の線膨張係数と被取付対象物の線膨張係数と の間に値となるように構成され ている。
[0226] これによると、 被取付対象物の温度変化による熱歪が生じた としても、 被 取付対象物の温度変化による熱歪の応力が部 品取付部で吸収されるので、 弁 部品を保護することができる。
[0227] 第 4の観点によれば、 冷凍サイクル装置は、 機能切替部の動作を制御する 制御装置を備える。 制御装置は、 _部の蒸発器および一部の蒸発器以外の他 の蒸発器それぞれで吸熱作用を発揮させる運 転モードにおいて、 蒸発圧力調 整弁が調整状態となるように機能切替部を制 御する。 また、 制御装置は、 一 部の蒸発器で吸熱作用を発揮させ、 他の蒸発器で吸熱作用を発揮させない運 転モードにおいて、 蒸発圧力調整弁が全開状態となるように機能 切替部を制 御する。 このように、 一部の蒸発器で吸熱作用を発揮させる場合に 、 蒸発圧 力調整弁を全開状態に切り替えることで、 蒸発器の吸熱効果を適切に発揮さ せることができる。
[0228] 第 5の観点によれば、 弁部品は、 当該弁部品が正常に作動しているか故障 しているかを判別するための信号を出力する 故障検知部を備えている。 弁部 品がこのような信号を出力することで、 弁部品の故障の有無を容易に判別す ることができる。
[0229] 第 6の観点によれば、 信号は、 増幅部の歪み量に応じた信号である。 この ようになっていることで、 この信号と弁部品を制御するための制御量と の関 係に基づいて、 弁装置の故障の有無を判別することができる 。
[0230] 第 7の観点によれば、 駆動部は、 通電されることで発熱し、 故障検知部は
、 弁部品が故障している場合に弁部品に対する 通電を停止する装置に、 信号 〇 2020/175546 48 卩(:171? 2020 /007722
を出力する。 このように、 弁部品の故障時に通電を停止することで、 故障時 の安全性を高めることができる。
[0231 ] 第 8の観点によれば、 故障検知部は、 弁部品が故障している場合に、 人に 報知を行う報知装置を作動させる装置に、 信号を出力する。 これにより、 人 は、 弁部品の故障を知ることができる。
[0232] 第 9の観点によれば、 弁部品は、 半導体チップによって構成されている。
これによれば、 弁部品を小型に構成できる。
[0233] 第 1 0の観点によれば、 蒸発圧力調整弁は、 ボデー部と、 通路形成部材と 、 主弁体と、 弾性部材と、 機能切替部と、 を備える。 機能切替部は、 第 1圧 力室および第 2圧力室の圧力差を調整するための弁部品を んでいる。 弁部 品は、 第 1の観点で説明したものと同様に構成されて る。