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Patent Searching and Data


Title:
REFRIGERATOR OIL AND WORKING FLUID COMPOSITION FOR REFRIGERATOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/105366
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a working fluid composition for refrigerator, which is characterized by containing an ester of a polyhydric alcohol and a fatty acid containing 50-100% by mole of a branched fatty acid having 5-9 carbon atoms, and a fluoropropene refrigerant and/or a trifluoroiodomethane refrigerant. Also disclosed is a refrigerator oil, which is characterized by containing an ester of a polyhydric alcohol and a fatty acid containing 50-100% by mole of a branched fatty acid having 5-9 carbon atoms and being used together with a fluoropropene refrigerant and/or a trifluoroiodomethane refrigerant.

Inventors:
SHIMOMURA YUJI (JP)
TAKIGAWA KATSUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053182
Publication Date:
September 04, 2008
Filing Date:
February 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON OIL CORP (JP)
SHIMOMURA YUJI (JP)
TAKIGAWA KATSUYA (JP)
International Classes:
C10M105/38; C09K5/04; C10M105/40; C10N30/00; C10N40/30
Domestic Patent References:
WO2005085402A12005-09-15
WO2005042663A12005-05-12
WO2006069362A22006-06-29
WO2005103191A22005-11-03
WO2006094303A22006-09-08
WO2005103190A12005-11-03
Foreign References:
JPH09169991A1997-06-30
JP2001506672A2001-05-22
JP2006512426A2006-04-13
JPH02242888A1990-09-27
JPH03200895A1991-09-02
JPH03217495A1991-09-25
JPH06128578A1994-05-10
JP2006512426A2006-04-13
Other References:
See also references of EP 2119759A4
Attorney, Agent or Firm:
HASEGAWA, Yoshiki et al. (Ginza First Bldg.10-6 Ginza 1-chom, Chuo-ku Tokyo, JP)
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Claims:
 炭素数5~9の分岐脂肪酸の割合が50~100モル%である脂肪酸と多価アルコールとのエステルと、
 フルオロプロペン冷媒および/または3フッ化ヨウ化メタン冷媒と
を含有することを特徴とする冷凍機用作動流体組成物。
 前記フルオロプロペン冷媒として、1,3,3,3-テトラフルオロプロペンおよび2,3,3,3-テトラフルオロプロペンから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の冷凍機用作動流体組成物。
 フルオロプロペン冷媒の少なくとも1種と、
 飽和ハイドロフルオロカーボン、炭素数3~5の炭化水素、ジメチルエーテル、二酸化炭素、ビス(トリフルオロメチル)サルファイドおよび3フッ化ヨウ化メタン冷媒から選ばれる少なくとも1種と
を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の冷凍機用作動流体組成物。
 前記フルオロプロペン冷媒が、1,2,3,3,3-ペンタフルオロプロペン、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、1,2,3,3-テトラフルオロプロペンおよび3,3,3-トリフルオロプロペンから選ばれる少なくとも1種であり、
 前記飽和ハイドロフルオロカーボンが、ジフルオロメタン、ペンタフルオロエタン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、フルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパンおよび1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンから選ばれる少なくとも1種であり、
 前記炭素数3~5の炭化水素が、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、2-メチルブタンおよびノルマルペンタンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項3に記載の冷凍機用作動流体組成物。
 炭素数5~9の分岐脂肪酸の割合が50~100モル%である脂肪酸と多価アルコールとのエステルを含有し、フルオロプロペン冷媒および/または3フッ化ヨウ化メタン冷媒と共に用いられることを特徴とする冷凍機油。
Description:
冷凍機油および冷凍機用作動流 組成物

 本発明は、冷凍機油および冷凍機用作動 体組成物に関する。

 近年のオゾン層破壊の問題から、従来冷 機器の冷媒として使用されてきたCFC(クロロ フルオロカーボン)およびHCFC(ハイドロクロロ フルオロカーボン)が規制の対象となり、こ らに代わってHFC(ハイドロフルオロカーボン) が冷媒として使用されつつある。

 CFCやHCFCを冷媒とする場合は、冷凍機油と して鉱油やアルキルベンゼンなどの炭化水素 油が好適に使用されてきたが、冷媒が替わる と共存下で使用される冷凍機油は、冷媒との 相溶性、潤滑性、冷媒との溶解粘度、熱・化 学的安定性など予想し得ない挙動を示すため 、冷媒ごとに冷凍機油の開発が必要となる。 そこで、HFC冷媒用冷凍機油として、例えば、 ポリアルキレングリコール(特許文献1を参照) 、エステル(特許文献2を参照)、炭酸エステル (特許文献3を参照)、ポリビニルエーテル(特 文献4を参照)などが開発されている。

 HFC冷媒のうち、カーエアコン用冷媒とし 標準的に用いられているHFC-134aはオゾン破 係数(ODP)がゼロであるものの地球温暖化係数 (GWP)が高いため、欧州では規制の対象となっ いる。そこで、HFC-134aに替わる冷媒の開発 急務となっている。

 このような背景の下、HFC-134aに代わる冷 として、ODPおよびGWPの双方が非常に小さく 不燃性であり、かつ、冷媒性能の尺度であ 熱力学的特性がHFC-134aとほぼ同等かそれ以上 である、フルオロプロペン類の冷媒の使用が 提案されている。さらに、フルオロプロペン と飽和ハイドロフルオロカーボン、炭素数3~5 の飽和炭化水素、ジメチルエーテル、二酸化 炭素、ビス(トリフルオロメチル)サルファイ あるいは3フッ化ヨウ化メタンとの混合冷媒 の使用も提案されている(特許文献5を参照)。

 また、フルオロプロペン冷媒あるいはフル ロプロペンと飽和ハイドロフルオロカーボ 、炭素数3~5の飽和炭化水素、ジメチルエー ル、二酸化炭素、ビス(トリフルオロメチル )サルファイドあるいは3フッ化ヨウ化メタン の混合冷媒と共に使用可能な冷凍機油とし は、鉱油、アルキルベンゼン類、ポリアル ァオレフィン類、ポリアルキレングリコー 類、モノエステル類、ジエステル類、ポリ ールエステル類、フタル酸エステル類、ア キルエーテル類、ケトン類、炭酸エステル 、ポリビニルエーテル類などを用いた冷凍 油が提案されている(特許文献5~7を参照)。

特開平02-242888号公報

特開平03-200895号公報

特開平03-217495号公報

特開平06-128578号公報

国際公開WO2006/094303号パンフレット

特表2006-512426号公報

国際公開WO2005/103190号パンフレット

 上記特許文献5、6、7に記載されているよ に、フルオロプロペン冷媒および/または3 ッ化ヨウ化メタン冷媒を用いる冷凍システ においては、CFCやHCFCに使用されている鉱油 アルキルベンゼン等の炭化水素類、HFCに使 されているポリアルキレングリコール、ポ オールエステル、ポリビニルエーテルなど 冷凍機油のいずれも適用可能であると考え れている。しかし、本発明者らの検討によ ば、CFCやHCFCなどの冷媒に使用されている従 来の冷凍機油を当該システムにそのまま転用 しただけでは、冷媒相溶性および熱・化学的 安定性を高水準で達成することができない。

 本発明は、このような実情に鑑みてなさ たものであり、フルオロプロペン冷媒およ /または3フッ化ヨウ化メタン冷媒を用いる 凍システムにおいて、冷媒相溶性と熱・化 的安定性との双方を高水準で達成すること 可能な冷凍機油および冷凍機用作動流体組 物を提供することを目的とする。

 本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭 検討を重ねた結果、特定の脂肪酸組成を有 る特定の多価アルコールとのエステルを用 ることによって、フルオロプロペン冷媒お び/または3フッ化ヨウ化メタン冷媒の共存 で十分な熱・化学的安定性を有し、かつ冷 との十分な相溶性を有する冷凍機油を実現 きることを見出し、本発明を完成するに至 た。

 すなわち、本発明は、炭素数5~9の分岐脂 酸の割合が50~100モル%である脂肪酸と多価ア ルコールとのエステルと、フルオロプロペン 冷媒および/または3フッ化ヨウ化メタン冷媒 を含有することを特徴とする冷凍機用作動 体組成物を提供する。

 また、本発明は、炭素数5~9の分岐脂肪酸 割合が50~100モル%である脂肪酸と多価アルコ ールとのエステルを含有し、フルオロプロペ ン冷媒および/または3フッ化ヨウ化メタン冷 と共に用いられることを特徴とする冷凍機 を提供する。

 本発明の冷凍機用作動流体組成物は、フ オロプロペン冷媒として、1,3,3,3-テトラフ オロプロペン(HFO-1234ze)および2,3,3,3-テトラフ ルオロプロペン(HFO-1234yf)から選ばれる少なく とも1種を含有することが好ましい。

 また、本発明の冷凍機用作動流体組成物 、フルオロプロペン冷媒の少なくとも1種( 下、「冷媒(A)」という。)と、飽和ハイドロ ルオロカーボン、炭素数3~5の炭化水素、ジ チルエーテル、二酸化炭素、ビス(トリフル オロメチル)サルファイドおよび3フッ化ヨウ メタン冷媒から選ばれる少なくとも1種(以 、「冷媒(B)」という。)とを含有することが ましい。

 さらに、冷媒(A)と冷媒(B)との混合冷媒にお て、フルオロプロペン冷媒としては、1,2,3,3 ,3-ペンタフルオロプロペン(HFC-1225ye)、1,3,3,3- トラフルオロプロペン(HFC-1234ze)、2,3,3,3-テ ラフルオロプロペン(HFC-1234yf)、1,2,3,3-テトラ フルオロプロペン(HFC1234ye)および3,3,3-トリフ オロプロペン(HFC-1243zf)から選ばれる少なく も1種が好ましく;
 飽和ハイドロフルオロカーボンとしては、 フルオロメタン(HFC-32)、ペンタフルオロエ ン(HFC-125)、1,1,2,2-テトラフルオロエタン(HFC-1 34)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFC-134a)、1,1 -ジフルオロエタン(HFC-152a)、フルオロエタン( HFC-161)、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン(H FC-227ea)、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(HF C-236ea)、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(HFC -236fa)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-24 5fa)および1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC-36 5mfc)から選ばれる少なくとも1種が好ましく;
 炭素数3~5の炭化水素としては、プロパン、 ルマルブタン、イソブタン、2-メチルブタ およびノルマルペンタンから選ばれる少な とも1種であることが好ましい。

 以上の通り、本発明によれば、フルオロ ロペン冷媒および/または3フッ化ヨウ化メ ン冷媒を用いる冷凍システムにおいて、冷 相溶性と熱・化学的安定性との双方を高水 で達成することが可能な冷凍機油および冷 機用作動流体組成物を提供することが可能 なる。

 以下、本発明の好適な実施形態について 細に説明する。

 本発明の冷凍機油は、炭素数5~9の分岐脂 酸の割合が50~100モル%である脂肪酸と多価ア ルコールとのエステルを含有し、フルオロプ ロペン冷媒および/または3フッ化ヨウ化メタ 冷媒と共に用いられることを特徴とする。

 また、本発明の冷凍機用作動流体組成物 、炭素数5~9の分岐脂肪酸の割合が50~100モル% である脂肪酸と多価アルコールとのエステル と、フルオロプロペン冷媒および/または3フ 化ヨウ化メタン冷媒とを含有することを特 とする。ここで、本発明の冷凍機用作動流 組成物には、本発明の冷凍機油と、フルオ プロペン冷媒および/または3フッ化ヨウ化 タン冷媒とを含有する態様が包含される。

 本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流 組成物はそれぞれ炭素数5~9の分岐脂肪酸の 合が50~100モル%である脂肪酸と多価アルコー ルとのエステル(以下、「本発明にかかるポ オールエステル」という。)を含有する。

 本発明にかかるポリオールエステルを構 する脂肪酸(以下、「構成脂肪酸」という。 )に占める炭素数5~9の分岐脂肪酸の割合は、 述の通り50~100モル%であり、好ましくは60~100 ル%、より好ましくは70~100モル%、さらに好 しくは90~100モル%、もっとも好ましくは100モ %である。炭素数5~9の分岐脂肪酸の割合が50 ル%未満の場合、フルオロプロペン冷媒およ び/または3フッ化ヨウ化メタン冷媒の共存下 の熱・化学的安定性および冷媒相溶性が不 分となる。

 炭素数5~9の分岐脂肪酸としては、具体的 は、分岐状のペンタン酸、分岐状のヘキサ 酸、分岐状のヘプタン酸、分岐状のオクタ 酸、分岐状のノナン酸が挙げられる。さら 具体的には、α位および/またはβ位に分岐 有する脂肪酸が好ましく、2-メチルブタン酸 、2-メチルペンタン酸、2-メチルヘキサン酸 2-エチルペンタン酸、2-メチルヘプタン酸、2 -エチルヘキサン酸、3,5,5-トリメチルヘキサ 酸などが好ましく、中でも2-エチルヘキサン 酸と3,5,5-トリメチルヘキサン酸の混合酸が最 も好ましい。

 また、構成脂肪酸は、炭素数5~9の分岐脂 酸の割合が上記条件を満たす限りにおいて 分岐脂肪酸のみを含むものであってもよく あるいは分岐脂肪酸と直鎖脂肪酸との混合 であってもよい。さらに、構成脂肪酸は、 素数5~9の分岐脂肪酸以外の脂肪酸を含んで てもよい。炭素数5~9の分岐脂肪酸以外の脂 酸としては、例えば、炭素数5~24の直鎖脂肪 酸、炭素数10~24の分岐脂肪酸が挙げられ、よ 具体的には、直鎖状又は分岐状のデカン酸 直鎖状又は分岐状のウンデカン酸、直鎖状 は分岐状のドデカン酸、直鎖状又は分岐状 トリデカン酸、直鎖状又は分岐状のテトラ カン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデカン 、直鎖状又は分岐状のヘキサデカン酸、直 状又は分岐状のヘプタデカン酸、直鎖状又 分岐状のオクタデカン酸、直鎖状又は分岐 のノナデカン酸、直鎖状又は分岐状のイコ ン酸、直鎖状又は分岐状のヘンイコ酸、直 状又は分岐状のドコサン酸、直鎖状又は分 状のトリコサン酸、直鎖状または分岐状の トラコサン酸、直鎖状のペンタン酸、直鎖 のヘキサン酸、直鎖状のヘプタン酸、直鎖 のオクタン酸、直鎖状のノナン酸等が挙げ れる。

 また、本発明にかかるポリオールエステ を構成する多価アルコールとしては、水酸 を2~6個有する多価アルコールが好ましく用 られる。

 2価アルコール(ジオール)としては、具体 には例えば、エチレングリコール、1,3-プロ パンジオール、プロピレングリコール、1,4- タンジオール、1,2-ブタンジオール、2ーメチ ル-1,3-プロパンジオール、1,5-ペンタンジオー ル、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサン オール、2-エチル-2-メチル-1,3-プロパンジオ ル、1,7-ヘプタンジオール、2-メチル-2-プロ ル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3- ロパンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9- ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11- ンデカンジオール、1,12-ドデカンジオールな どが挙げられる。また、3価以上のアルコー としては、具体的には例えば、トリメチロ ルエタン、トリメチロールプロパン、トリ チロールブタン、ジ-(トリメチロールプロパ ン)、トリ-(トリメチロールプロパン)、ペン エリスリトール、ジ-(ペンタエリスリトール )、トリ-(ペンタエリスリトール)、グリセリ 、ポリグリセリン(グリセリンの2~3量体)、1,3 ,5ーペンタントリオール、ソルビトール、ソ ビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、 ドニトール、アラビトール、キシリトール マンニトールなどの多価アルコール、キシ ース、アラビノース、リボース、ラムノー 、グルコース、フルクトース、ガラクトー 、マンノース、ソルボース、セロビオース どの糖類、ならびにこれらの部分エーテル 物などが挙げられる。これらの中でも、ネ ペンチルグリコール、トリメチロールエタ 、トリメチロールプロパン、トリメチロー ブタン、ジ-(トリメチロールプロパン)、ト -(トリメチロールプロパン)、ペンタエリス トール、ジ-(ペンタエリスリトール)などの ンダードアルコールが好ましい。

 なお、本発明にかかるポリオールエステ は、多価アルコールの水酸基の一部がエス ル化されずに水酸基のまま残っている部分 ステルであっても良く、全ての水酸基がエ テル化された完全エステルであっても良く また部分エステルと完全エステルの混合物 あっても良いが、水酸基価が好ましくは10mg KOH/g以下、さらに好ましくは5mgKOH/g以下、最 好ましくは3mgKOH/g以下であることが好ましい 。

 本発明にかかるポリオールエステルとし は、より加水分解安定性に優れることから ネオペンチルグリコール、トリメチロール タン、トリメチロールプロパン、トリメチ ールブタン、ジ-(トリメチロールプロパン) トリ-(トリメチロールプロパン)、ペンタエ スリトール、ジ-(ペンタエリスリトール)、 リ-(ペンタエリスリトール)などのヒンダー アルコールのエステルがより好ましく、ネ ペンチルグリコール、トリメチロールエタ 、トリメチロールプロパン、トリメチロー ブタンおよびペンタエリスリトールのエス ルがさらにより好ましく、ペンタエリスリ ール、トリメチロールプロパン、ネオペン ルグリコールがさらに好ましく、冷媒との 溶性および加水分解安定性に特に優れるこ からペンタエリスリトールまたはペンタエ スリトールとジ-(ペンタエリスリトール)の 合エステルが最も好ましい。

 本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流 組成物はそれぞれ、本発明にかかるポリオ ルエステルとして、単一の構造のポリオー エステルの1種からなるものを含有してもよ く、また、構造の異なる2種以上のポリオー エステルの混合物を含有してもよい。

 また、本発明にかかるポリオールエステ は、1種の脂肪酸と1種の多価アルコールと エステル、2種以上の脂肪酸と1種の多価アル コールとのエステル、1種の脂肪酸と2種以上 多価アルコールとのエステル、2種以上の脂 肪酸と2種以上の多価アルコールとのエステ のいずれであってもよい。これらの中でも 混合脂肪酸を用いたポリオールエステル、 にエステル分子中に2種以上の脂肪酸を含ん 構成されるポリオールエステルは、低温特 や冷媒との相溶性に優れるため特に好まし 。

 本発明の冷凍機油において、本発明にか るポリオールエステルの含有量は特に制限 れないが、潤滑性、冷媒相溶性、熱・化学 安定性、電気絶縁性等の各種性能により優 る点から、冷凍機油全量基準で、50質量%以 含有することが好ましく、70質量%以上含有 ることがより好ましく、80質量%以上含有す ことがさらにより好ましく、90質量%以上含 することが最も好ましい。

 本発明の冷凍機油は、本発明にかかるポ オールエステルのみからなるものであって よいが、当該ポリオールエステル以外の基 および各種添加剤をさらに含有してもよい また、本発明の冷凍機用作動流体組成物に いても、本発明にかかるポリオールエステ 以外の基油および各種添加剤をさらに含有 てもよい。なお、以下の説明において、本 明に係るポリオールエステル以外の基油お び添加剤の含有量については、冷凍機油全 を基準として示すが、冷凍機用流体組成物 おけるこれらの成分の含有量は、冷凍機油 量を基準とした場合に後述する好ましい範 内となるように選定することが望ましい。

 本発明にかかるポリオールエステル以外 基油としては、鉱油、オレフィン重合体、 フタレン化合物、アルキルベンゼン等の炭 水素系油、並びに本発明にかかるポリオー エステル以外のエステル系基油(モノエステ ル、構成脂肪酸として直鎖脂肪酸のみを含む ポリオールエステル等)、ポリグリコール、 リビニルエーテル、ケトン、ポリフェニル ーテル、シリコーン、ポリシロキサン、パ フルオロエーテルなどの酸素を含有する合 油を併用して用いても良い。酸素を含有す 合成油としては、上記の中でもポリグリコ ル、ポリビニルエーテル、ケトンが好まし 用いられる。

 また、本発明の冷凍機油は、必要に応じ さらに各種添加剤を配合した形で使用する ともできる。なお、以下の説明において、 加剤の含有量については、冷凍機油組成物 量を基準として示すが、冷凍機用流体組成 におけるこれらの成分の含有量は、冷凍機 組成物全量を基準とした場合に後述する好 しい範囲内となるように選定することが望 しい。

 本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流 組成物の耐摩耗性、耐荷重性をさらに改良 るために、リン酸エステル、酸性リン酸エ テル、チオリン酸エステル、酸性リン酸エ テルのアミン塩、塩素化リン酸エステルお び亜リン酸エステルからなる群より選ばれ 少なくとも1種のリン化合物を配合すること ができる。これらのリン化合物は、リン酸ま たは亜リン酸とアルカノール、ポリエーテル 型アルコールとのエステルあるいはその誘導 体である。

 具体的には例えば、リン酸エステルとし は、トリブチルホスフェート、トリペンチ ホスフェート、トリヘキシルホスフェート トリヘプチルホスフェート、トリオクチル スフェート、トリノニルホスフェート、ト デシルホスフェート、トリウンデシルホス ェート、トリドデシルホスフェート、トリ リデシルホスフェート、トリテトラデシル スフェート、トリペンタデシルホスフェー 、トリヘキサデシルホスフェート、トリヘ タデシルホスフェート、トリオクタデシル スフェート、トリオレイルホスフェート、 リフェニルホスフェート、トリクレジルホ フェート、トリキシレニルホスフェート、 レジルジフェニルホスフェート、キシレニ ジフェニルホスフェートなどが挙げられる

 酸性リン酸エステルとしては、モノブチ アシッドホスフェート、モノペンチルアシ ドホスフェート、モノヘキシルアシッドホ フェート、モノヘプチルアシッドホスフェ ト、モノオクチルアシッドホスフェート、 ノノニルアシッドホスフェート、モノデシ アシッドホスフェート、モノウンデシルア ッドホスフェート、モノドデシルアシッド スフェート、モノトリデシルアシッドホス ェート、モノテトラデシルアシッドホスフ ート、モノペンタデシルアシッドホスフェ ト、モノヘキサデシルアシッドホスフェー 、モノヘプタデシルアシッドホスフェート モノオクタデシルアシッドホスフェート、 ノオレイルアシッドホスフェート、ジブチ アシッドホスフェート、ジペンチルアシッ ホスフェート、ジヘキシルアシッドホスフ ート、ジヘプチルアシッドホスフェート、 オクチルアシッドホスフェート、ジノニル シッドホスフェート、ジデシルアシッドホ フェート、ジウンデシルアシッドホスフェ ト、ジドデシルアシッドホスフェート、ジ リデシルアシッドホスフェート、ジテトラ シルアシッドホスフェート、ジペンタデシ アシッドホスフェート、ジヘキサデシルア ッドホスフェート、ジヘプタデシルアシッ ホスフェート、ジオクタデシルアシッドホ フェート、ジオレイルアシッドホスフェー などが挙げられる。

 チオリン酸エステルとしては、トリブチ ホスフォロチオネート、トリペンチルホス ォロチオネート、トリヘキシルホスフォロ オネート、トリヘプチルホスフォロチオネ ト、トリオクチルホスフォロチオネート、 リノニルホスフォロチオネート、トリデシ ホスフォロチオネート、トリウンデシルホ フォロチオネート、トリドデシルホスフォ チオネート、トリトリデシルホスフォロチ ネート、トリテトラデシルホスフォロチオ ート、トリペンタデシルホスフォロチオネ ト、トリヘキサデシルホスフォロチオネー 、トリヘプタデシルホスフォロチオネート トリオクタデシルホスフォロチオネート、 リオレイルホスフォロチオネート、トリフ ニルホスフォロチオネート、トリクレジル スフォロチオネート、トリキシレニルホス ォロチオネート、クレジルジフェニルホス ォロチオネート、キシレニルジフェニルホ フォロチオネートなどが挙げられる。

 酸性リン酸エステルのアミン塩としては 前記酸性リン酸エステルのメチルアミン、 チルアミン、プロピルアミン、ブチルアミ 、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプ ルアミン、オクチルアミン、ジメチルアミ 、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ チルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシ アミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルア ン、トリメチルアミン、トリエチルアミン トリプロピルアミン、トリブチルアミン、 リペンチルアミン、トリヘキシルアミン、 リヘプチルアミン、トリオクチルアミンな のアミンとの塩が挙げられる。

 塩素化リン酸エステルとしては、トリス ジクロロプロピルホスフェート、トリス・ ロロエチルホスフェート、トリス・クロロ ェニルホスフェート、ポリオキシアルキレ ・ビス[ジ(クロロアルキル)]ホスフェートな どが挙げられる。亜リン酸エステルとしては 、ジブチルホスファイト、ジペンチルホスフ ァイト、ジヘキシルホスファイト、ジヘプチ ルホスファイト、ジオクチルホスファイト、 ジノニルホスファイト、ジデシルホスファイ ト、ジウンデシルホスファイト、ジドデシル ホスファイト、ジオレイルホスファイト、ジ フェニルホスファイト、ジクレジルホスファ イト、トリブチルホスファイト、トリペンチ ルホスファイト、トリヘキシルホスファイト 、トリヘプチルホスファイト、トリオクチル ホスファイト、トリノニルホスファイト、ト リデシルホスファイト、トリウンデシルホス ファイト、トリドデシルホスファイト、トリ オレイルホスファイト、トリフェニルホスフ ァイト、トリクレジルホスファイトなどが挙 げられる。また、これらの混合物も使用でき る。

 本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流 組成物が上記リン化合物を含有する場合、 ン化合物の含有量は特に制限されないが、 凍機油全量基準(基油と全配合添加剤の合計 量基準)で、0.01~5.0質量%であることが好まし 、0.02~3.0質量%であることがより好ましい。 お、上記リン化合物は1種を単独で用いても く、2種以上を併用してもよい。

 また、本発明の冷凍機油および冷凍機用 動流体組成物は、その熱・化学的安定性を らに改良するために、フェニルグリシジル ーテル型エポキシ化合物、アルキルグリシ ルエーテル型エポキシ化合物、グリシジル ステル型エポキシ化合物、アリルオキシラ 化合物、アルキルオキシラン化合物、脂環 エポキシ化合物、エポキシ化脂肪酸モノエ テルおよびエポキシ化植物油から選ばれる なくとも1種のエポキシ化合物を含有するこ とができる。

 フェニルグリシジルエーテル型エポキシ 合物としては、具体的には、フェニルグリ ジルエーテルまたはアルキルフェニルグリ ジルエーテルが例示できる。ここでいうア キルフェニルグリシジルエーテルとは、炭 数1~13のアルキル基を1~3個有するものが挙げ られ、中でも炭素数4~10のアルキル基を1個有 るもの、例えばn-ブチルフェニルグリシジ エーテル、i-ブチルフェニルグリシジルエー テル、sec-ブチルフェニルグリシジルエーテ 、tert-ブチルフェニルグリシジルエーテル、 ペンチルフェニルグリシジルエーテル、ヘキ シルフェニルグリシジルエーテル、ヘプチル フェニルグリシジルエーテル、オクチルフェ ニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグ リシジルエーテル、デシルフェニルグリシジ ルエーテルなどが好ましいものとして例示で きる。

 アルキルグリシジルエーテル型エポキシ 合物としては、具体的には、デシルグリシ ルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテ 、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシ グリシジルエーテル、テトラデシルグリシ ルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジル ーテル、ネオペンチルグリコールジグリシ ルエーテル、トリメチロールプロパントリ リシジルエーテル、ペンタエリスリトール トラグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオ ルジグリシジルエーテル、ソルビトールポ グリシジルエーテル、ポリアルキレングリ ールモノグリシジルエーテル、ポリアルキ ングリコールジグリシジルエーテルなどが 示できる。

 グリシジルエステル型エポキシ化合物と ては、具体的には、フェニルグリシジルエ テル、アルキルグリシジルエステル、アル ニルグリシジルエステルなどが挙げられ、 ましいものとしては、グリシジル-2,2-ジメ ルオクタノエート、グリシジルベンゾエー 、グリシジルアクリレート、グリシジルメ クリレートなどが例示できる。

 アリルオキシラン化合物としては、具体 には、1,2-エポキシスチレン、アルキル-1,2- ポキシスチレンなどが例示できる。

 アルキルオキシラン化合物としては、具 的には、1,2-エポキシブタン、1,2-エポキシ ンタン、1,2-エポキシヘキサン、1,2-エポキシ ヘプタン、1,2-エポキシオクタン、1,2-エポキ ノナン、1,2-エポキシデカン、1,2-エポキシ ンデカン、1,2-エポキシドデカン、1,2-エポキ シトリデカン、1,2-エポキシテトラデカン、1, 2-エポキシペンタデカン、1,2-エポキシヘキサ デカン、1,2-エポキシヘプタデカン、1,1,2-エ キシオクタデカン、2-エポキシノナデカン、 1,2-エポキシイコサンなどが例示できる。

 脂環式エポキシ化合物としては、具体的 は、1,2-エポキシシクロヘキサン、1,2-エポ シシクロペンタン、3,4-エポキシシクロヘキ ルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカル キシレート、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシ ルメチル)アジペート、エキソ-2,3-エポキシノ ルボルナン、ビス(3,4-エポキシ-6-メチルシク ヘキシルメチル)アジペート、2-(7-オキサビ クロ[4.1.0]ヘプト-3-イル)-スピロ(1,3-ジオキ ン-5,3’-[7]オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、4- (1’-メチルエポキシエチル)-1,2-エポキシ-2-メ チルシクロヘキサン、4-エポキシエチル-1,2- ポキシシクロヘキサンなどが例示できる。

 エポキシ化脂肪酸モノエステルとしては 具体的には、エポキシ化された炭素数12~20 脂肪酸と炭素数1~8のアルコールまたはフェ ール、アルキルフェノールとのエステルな が例示できる。特にエポキシステアリン酸 ブチル、ヘキシル、ベンジル、シクロヘキ ル、メトキシエチル、オクチル、フェニル よびブチルフェニルエステルが好ましく用 られる。

 エポキシ化植物油としては、具体的には 大豆油、アマニ油、綿実油等の植物油のエ キシ化合物などが例示できる。

 これらのエポキシ化合物の中でも好まし ものは、フェニルグリシジルエーテル型エ キシ化合物、グリシジルエステル型エポキ 化合物、脂環式エポキシ化合物およびエポ シ化脂肪酸モノエステルである。中でもフ ニルグリシジルエーテル型エポキシ化合物 よびグリシジルエステル型エポキシ化合物 より好ましく、フェニルグリシジルエーテ 、ブチルフェニルグリシジルエーテル、ア キルグリシジルエステルもしくはこれらの 合物が特に好ましい。

 本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流 組成物が上記エポキシ化合物を含有する場 、エポキシ化合物の含有量は特に制限され いが、冷凍機油全量基準で、0.1~5.0質量%で ることが好ましく、0.2~2.0質量%であることが より好ましい。なお、上記エポキシ化合物は 、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用 てもよい。

 また、本発明の冷凍機油および冷凍機用 動流体組成物は、その性能をさらに高める め、必要に応じて従来公知の冷凍機油用添 剤を含有することができる。かかる添加剤 しては、例えばジ-tert-ブチル-p-クレゾール ビスフェノールA等のフェノール系の酸化防 止剤、フェニル-α-ナフチルアミン、N,N-ジ(2- フチル)-p-フェニレンジアミン等のアミン系 の酸化防止剤、ジチオリン酸亜鉛などの摩耗 防止剤、塩素化パラフィン、硫黄化合物等の 極圧剤、脂肪酸等の油性剤、シリコーン系等 の消泡剤、ベンゾトリアゾール等の金属不活 性化剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、清 浄分散剤等が挙げられる。これらの添加剤は 、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み わせて用いてもよい。これらの添加剤の含 量は特に制限されないが、冷凍機油全量基 で、好ましくは10質量%以下、より好ましく 5質量%以下である。

 本発明の冷凍機油の動粘度は特に限定され いが、40℃における動粘度は、好ましくは3~ 1000mm 2 /s、より好ましくは4~500mm 2 /s、最も好ましくは5~400mm 2 /sとすることができる。また、100℃における 粘度は好ましくは1~100mm 2 /s、より好ましくは2~50mm 2 /sとすることができる。

 また、本発明の冷凍機油の体積抵抗率は特 限定されないが、好ましくは1.0×10 12 ω・cm以上、より好ましくは1.0×10 13 ω・cm以上、最も好ましくは1.0×10 14 ω・cm以上とすることができる。特に、密閉 の冷凍機用に用いる場合には高い電気絶縁 が必要となる傾向にある。なお、本発明に いて、体積抵抗率とは、JIS C 2101「電気絶 油試験方法」に準拠して測定した25℃での値 を意味する。

 また、本発明の冷凍機油の水分含有量は に限定されないが、冷凍機油全量基準で好 しくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下 最も好ましくは50ppm以下とすることができ 。特に密閉型の冷凍機用に用いる場合には 冷凍機油の熱・化学的安定性や電気絶縁性 の影響の観点から、水分含有量が少ないこ が求められる。

 また、本発明の冷凍機油の酸価は特に限 されないが、冷凍機または配管に用いられ いる金属への腐食を防止するため、および 発明の冷凍機油に含有されるエステルの分 を防止するため、好ましくは0.1mgKOH/g以下、 より好ましくは0.05mgKOH/g以下とすることがで る。なお、本発明において、酸価とは、JISK 2501「石油製品および潤滑油-中和価試験方法 に準拠して測定した酸価を意味する。

 また、本発明の冷凍機油の灰分は特に限 されないが、本発明の冷凍機油の熱・化学 安定性を高めスラッジ等の発生を抑制する め、好ましくは100ppm以下、より好ましくは5 0ppm以下とすることができる。なお、本発明 おいて、灰分とは、JISK2272「原油および石油 製品の灰分並びに硫酸灰分試験方法」に準拠 して測定した灰分の値を意味する。

 本発明の冷凍機油はフルオロプロペン冷 および/または3フッ化ヨウ化メタン冷媒と に用いられるものであり、また、本発明の 凍機用作動流体組成物はフルオロプロペン 媒および/または3フッ化ヨウ化メタン冷媒を 含有するものである。本発明において使用さ れる冷媒は、フルオロプロペン冷媒または3 ッ化ヨウ化メタン冷媒のいずれか一方のみ あってもよく、フルオロプロペン冷媒と3フ 化ヨウ化メタン冷媒との混合冷媒であって よい。

 フルオロプロペン冷媒としては、フッ素 が3~5のフルオロプロペンが好ましく、1,2,3,3 ,3-ペンタフルオロプロペン(HFC-1225ye)、1,3,3,3- トラフルオロプロペン(HFC-1234ze)、2,3,3,3-テ ラフルオロプロペン(HFC-1234yf)、1,2,3,3-テトラ フルオロプロペン(HFC1234ye)、および3,3,3-トリ ルオロプロペン(HFC-1243zf)のいずれかの1種ま たは2種以上の混合物であることが好ましい 冷媒物性の観点からは、HFC-1225ye、HFC-1234zeお よびHFC-1234yfから選ばれる1種又は2種以上であ ることが好ましい。

 また、本発明において使用される冷媒は フルオロプロペン冷媒および3フッ化ヨウ化 メタン冷媒と他の冷媒との混合冷媒であって もよい。他の冷媒としては、HFC冷媒、バーフ ルオロエーテル類等の含フッ素エーテル系冷 媒、ジメチルエーテル、アンモニアおよび炭 化水素等の自然系冷媒が挙げられる。

 HFC冷媒としては、炭素数1~3、好ましくは1 ~2のハイドロフルオロカーボンが挙げられる 具体的には例えば、ジフルオロメタン(HFC-32 )、トリフルオロメタン(HFC-23)、ペンタフルオ ロエタン(HFC-125)、1,1,2,2-テトラフルオロエタ (HFC-134)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFC-134 a)、1,1,1-トリフルオロエタン(HFC-143a)、1,1-ジ ルオロエタン(HFC-152a)、フルオロエタン(HFC-16 1)、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン(HFC-227 ea)、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(HFC-236e a)、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(HFC-236fa )、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa) および1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC-365mf c)、またはこれらの2種以上の混合物が挙げら れる。これらの冷媒は用途や要求性能に応じ て適宜選択されるが、例えばHFC-32単独;HFC-23 独;HFC-134a単独;HFC-125単独;HFC-134a/HFC-32=60~80質 %/40~20質量%の混合物;HFC-32/HFC-125=40~70質量%/60~3 0質量%の混合物;HFC-125/HFC-143a=40~60質量%/60~40質 %の混合物;HFC-134a/HFC-32/HFC-125=60質量%/30質量%/ 10質量%の混合物;HFC-134a/HFC-32/HFC-125=40~70質量%/1 5~35質量%/5~40質量%の混合物;HFC-125/HFC-134a/HFC-143 a=35~55質量%/1~15質量%/40~60質量%の混合物などが 好ましい例として挙げられる。さらに具体的 には、HFC-134a/HFC-32=70/30質量%の混合物;HFC-32/HFC -125=60/40質量%の混合物;HFC-32/HFC-125=50/50質量%の 混合物(R410A);HFC-32/HFC-125=45/55質量%の混合物(R41 0B);HFC-125/HFC-143a=50/50質量%の混合物(R507C);HFC-32/ HFC-125/HFC-134a=30/10/60質量%の混合物;HFC-32/HFC-125/ HFC-134a=23/25/52質量%の混合物(R407C);HFC-32/HFC-125/H FC-134a=25/15/60質量%の混合物(R407E);HFC-125/HFC-134a/ HFC-143a=44/4/52質量%の混合物(R404A)などが挙げら れる。

 また、HFC冷媒のうち、飽和ハイドロフル ロカーボンとしては、ジフルオロメタン(HFC -32)、ペンタフルオロエタン(HFC-125)、1,1,2,2-テ トラフルオロエタン(HFC-134)、1,1,1,2-テトラフ オロエタン(HFC-134a)、1,1-ジフルオロエタン(H FC-152a)、フルオロエタン(HFC-161)、1,1,1,2,3,3,3- プタフルオロプロパン(HFC-227ea)、1,1,1,2,3,3-ヘ キサフルオロプロパン(HFC-236ea)、1,1,1,3,3,3-ヘ サフルオロプロパン(HFC-236fa)、1,1,1,3,3-ペン フルオロプロパン(HFC-245fa)、1,1,1,3,3-ペンタ ルオロブタン(HFC-365mfc)のいずれかの1種また は2種以上の混合物であることが好ましく、 媒物性の観点から、さらにHFC-32、HFC-125、HFC- 134a、HFC-152a、またはHFC-32とHFC-134aの混合物で ることが好ましい。

 炭化水素冷媒としては、炭素数3~5の炭化 素が好ましく、具体的には例えば、メタン エチレン、エタン、プロピレン、プロパン シクロプロパン、ノルマルブタン、イソブ ン、シクロブタン、メチルシクロプロパン 2-メチルブタン、ノルマルペンタンまたは れらの2種以上の混合物があげられる。これ の中でも、25℃、1気圧で気体のものが好ま く用いられ、プロパン、ノルマルブタン、 ソブタン、2-メチルブタンまたはこれらの 合物が好ましい。

 含フッ素エーテル系冷媒としては、具体 には例えば、HFE-134p、HFE-245mc、HFE-236mf、HFE-2 36me、HFE-338mcf、HFE-365mcf、HFE-245mf、HFE-347mmy、HF E-347mcc、HFE-125、HFE-143m、HFE-134m、HFE-227meなど 挙げられ、これらの冷媒は用途や要求性能 応じて適宜選択される。

 本発明において使用される冷媒が混合冷 である場合、当該混合冷媒は、フルオロプ ペン冷媒から選ばれる少なくとも1種(以下 「冷媒(A)」という。)と、飽和ハイドロフル ロカーボン、炭素数3~5の炭化水素、ジメチ エーテル、二酸化炭素、ビス(トリフルオロ メチル)サルファイドおよび3フッ化ヨウ化メ ン冷媒から選ばれる少なくとも1種(以下、 冷媒(B)」という。)とを含有することが好ま い。

 また、本発明において使用される冷媒が 媒(A)と冷媒(B)とを含有する混合冷媒である 合、当該混合冷媒は共沸混合物であること 好ましいが、冷媒として必要な物性を有し いれば特に共沸混合物である必要はなく、 者の混合比は1:99~99:1が好ましく、5:95~95:5が り好ましい。

 さらに、本発明において使用される冷媒 冷媒(A)と冷媒(B)とを含有する混合冷媒であ 場合、当該混合冷媒は、フルオロプロペン 媒又は飽和ハイドロフルオロカーボン以外 HFC冷媒、バーフルオロエーテル類等の含フ 素エーテル系冷媒、炭素数3~5の炭化水素以 の炭化水素あるいはアンモニア等の自然系 媒を更に含有してもよい。

 本発明の冷凍機油は、通常、冷凍空調機 において、上述したようなフルオロプロペ 冷媒および/または3フッ化ヨウ化メタン冷 あるいは混合冷媒と混合された冷凍機用流 組成物の形で存在している。この組成物に ける冷凍機油と冷媒との配合割合、並びに 発明の冷凍機用作動流体組成物における冷 機油と冷媒との配合割合は特に制限されな が、冷媒100質量部に対して冷凍機油が好ま くは1~500質量部、より好ましくは2~400質量部 ある。

 本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流 組成物は、往復動式や回転式の密閉型圧縮 を有するエアコン、冷蔵庫、あるいは開放 または密閉型のカーエアコンに好ましく用 られる。また、本発明の冷凍機油および冷 機用作動流体組成物は、除湿機、給湯器、 凍庫、冷凍冷蔵倉庫、自動販売機、ショー ース、化学プラント等の冷却装置等に好ま く用いられる。さらに、本発明の冷凍機油 よび冷凍機用作動流体組成物は、遠心式の 縮機を有するものにも好ましく用いられる

 以下、実施例および比較例に基づき本発 を更に具体的に説明するが、本発明は以下 実施例に何ら限定されるものではない。

[実施例1~9、比較例1~4]
 実施例1~9および比較例1~4においては、それ れ以下に示す基油1~13を用いて冷凍機油を調 製した。得られた冷凍機油の各種性状を表1~3 に示す。

(基油)
基油1:2-エチルヘキサン酸とネオペンチルグ コールとのエステル
基油2:2-エチルヘキサン酸とトリメチロール ロパンとのエステル
基油3:2-エチルヘキサン酸とペンタエリスリ ールとのエステル
基油4:2-エチルヘキサン酸および3,5,5-トリメ ルヘキサン酸の混合脂肪酸(混合比(モル比):5 0/50)とペンタエリスリトールとのエステル
基油5:2-エチルヘキサン酸および3,5,5-トリメ ルヘキサン酸の混合脂肪酸(混合比(モル比):5 0/50)とジペンタエリスリトールとのエステル
基油6:n-ヘプタン酸および3,5,5-トリメチルヘ サン酸の混合脂肪酸(混合比(モル比):15/85)と ンタエリスリトールとのエステル
基油7:基油1と基油3の混合物(混合比(質量比): 油1/基油3=35/65)
基油8:基油1と基油4の混合物(混合比(質量比): 油1/基油4=25/75)
基油9:基油4と基油5の混合物(混合比(質量比): 油4/基油5=75/25)
基油10:n-ヘプタン酸とペンタエリスリトール のエステル
基油11:n-ペンタン酸、n-ヘプタン酸、3,5,5-ト メチルヘキサン酸の混合脂肪酸(混合比(モル 比):45/10/45)とペンタエリスリトールとのエス ル
基油12:ナフテン系鉱油
基油13:ポリプロピレングリコールモノメチル エーテル。

 次に、実施例1~9および比較例1~4の各冷凍 油について、以下に示す評価試験を実施し 。

 (冷媒相溶性の評価1)
 JIS-K-2211「冷凍機油」の「冷媒との相溶性試 験方法」に準拠して、2,3,3,3-テトラフルオロ ロペンと3フッ化ヨウ化メタンの混合冷媒( 合比(質量比):2,3,3,3-テトラフルオロプロペン /3フッ化ヨウ化メタン=70/30)18gに対して冷凍機 油を2g配合し、冷媒と冷凍機油とが0℃におい て相互に溶解しているかを観察した。得られ た結果を表1~3に示す。表1~3中、「相溶」は冷 媒と冷凍機油とが相互に溶解したことを意味 し、「分離」は冷媒と冷凍機油とが2層に分 したことを意味する。
 (冷媒相溶性の評価2)
 JIS-K-2211「冷凍機油」の「冷媒との相溶性試 験方法」に準拠して、2,3,3,3-テトラフルオロ ロペン18gに対して冷凍機油を2g配合し、冷 と冷凍機油とが0℃において相互に溶解して るかを観察した。得られた結果を表1~3に示 。表1~3中、「相溶」は冷媒と冷凍機油とが 互に溶解したことを意味し、「分離」は冷 と冷凍機油とが2層に分離したことを意味す る。

 (熱・化学的安定性の評価1)
 JIS-K-2211に準拠し、水分を10ppm以下に調整し 冷凍機油(初期色相L0.5)1gと、2,3,3,3-テトラフ ルオロプロペンと3フッ化ヨウ化メタンの混 冷媒(混合比(質量比):2,3,3,3-テトラフルオロ ロペン/3フッ化ヨウ化メタン=70/30)1gと、触媒 (鉄、銅、アルミの各線)とをガラス管に封入 た後、150℃に加熱して1週間保持し試験した 。試験後は冷凍機油組成物の色相および触媒 の色変化を評価した。色相は、ASTM D156に準 して評価した。また、触媒の色変化は、外 を目視で観察し、変化なし、光沢なし、黒 のいずれに該当するかを評価した。得られ 結果を表1~表3に示す。

 (熱・化学的安定性の評価2)
 JIS-K-2211に準拠し、水分を10ppm以下に調整し 冷凍機油(初期色相L0.5)1gと、2,3,3,3-テトラフ ルオロプロペン1gと、触媒(鉄、銅、アルミの 各線)とをガラス管に封入した後、150℃に加 して1週間保持し試験した。試験後は冷凍機 組成物の色相および触媒の色変化を評価し 。色相は、ASTM D156に準拠して評価した。ま た、触媒の色変化は、外観を目視で観察し、 変化なし、光沢なし、黒化のいずれに該当す るかを評価した。得られた結果を表1~表3に示 す。

 表1~3に示した結果から明らかなように、 施例1~9の冷凍機油は、フルオロプロペン冷 および/または3フッ化ヨウ化メタン冷媒と に用いた場合に、冷媒相溶性および熱・化 的安定性に優れていることがわかる。

 本発明は、フルオロプロペン冷媒および/ または3フッ化ヨウ化メタン冷媒が用いられ 冷凍機に使用される冷凍機油および作動流 組成物として有用である。