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Patent Searching and Data


Title:
ROTARY DRIVE CUTTER FOR DENTISTRY
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146670
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a rotary drive cutter for dentistry in which the fracturing position can be limited to the shank side and the lifetime to fracture is prolonged. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] In the rotary drive cutter for dentistry where a peeso reamer (10) as the rotary drive cutter for dentistry comprises a cutting edge (11) formed on the distal end side, a shank (12) formed at the proximal end, and a neck (13) formed between the cutting edge (11) and the shank (12), the neck (13) includes a tapered portion (13a) which is thick on the distal end side and thin on the proximal end side, and a straight portion (13b) having the same diameter as that of the tapered portion on the thin diameter side and a fixed thickness. Fracture takes place at the thinnest part of the tapered portion but since that part is the straight portion, the lifetime can be prolonged.

Inventors:
TETSUKA SATOSHI (JP)
MURAOKA NOBUHIRO (JP)
KATOH KAZUAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059318
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MANI INC (JP)
TETSUKA SATOSHI (JP)
MURAOKA NOBUHIRO (JP)
KATOH KAZUAKI (JP)
International Classes:
A61C3/02; A61C1/02; A61C5/02; A61C5/04
Foreign References:
JPH11290344A1999-10-26
JP2001170077A2001-06-26
JP2003275928A2003-09-30
JPH07229622A1995-08-29
JP3375771B22003-02-10
Other References:
See also references of EP 2151212A4
Attorney, Agent or Firm:
NAKAKURA, Kazuhiko (Hirakawacho-Tsujita Building1-7-20 Hirakawa-cho,Chiyoda-k, Tokyo 93, JP)
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Claims:
 先端部側に形成された切削部と、基端部に形成されたシャンクと、前記切削部とシャンクの間に形成されたネック部とを有する歯科用の回転駆動切削具において、前記ネック部が、先端部側が太く基端部側が細いテーパー部と、該テーパー部の基端部側の端部と同じ径で一定の太さを持ったストレート部と、を有することを特徴とする歯科用の回転駆動切削具。
 前記ストレート部と前記シャンクとの間に、前記シャンクに向かって徐々に太くなる接続部を有することを特徴とする請求項1に記載の歯科用の回転駆動切削具。
 前記切削部と前記テーパー部との間に、前記切削部に向かって徐々に太くなる接続部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科用の回転駆動切削具。
 前記ストレート部の長さが、0.5mm~2.0mmであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の歯科用の回転駆動切削具。
 前記歯科用の回転駆動切削具が、ファイバー状に伸長させたオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の歯科用の回転駆動切削具。
Description:
歯科用の回転駆動切削具

 本発明は、ピーソリーマやゲーツドリル どの歯科用の回転駆動される切削具に関す 。

 歯科治療では、歯の表面及び根管に形成 れた象牙質等のやや硬度の高い層を切削す ことがあり、このような層を切削すること 目的としてピーソリーマやゲーツドリル等 歯科用の回転駆動切削具が使用されている ここで、ピーソリーマとゲーツドリルは、 端部に形成された切刃部の形状が異なるの であり、基本的な構造や、歯の象牙質を切 する機能は同一である。

 ピーソリーマ或いはゲーツドリルとして 、特許文献1(特許第3375771号)に記載されたも のが公知である。図5は、特許文献1に記載さ たピーソリーマの構成を示す図で、図6は図 5のI-I線で切断した拡大断面図である。図5に すように、ピーソリーマAには一方の端部か ら所定長さにわたって切刃部1が形成され、 方の端部には所定の長さを持ったシャンク2 形成されている。そして切刃部1とシャンク 2の間はネック部3となっている。

 図5及び図6に示すように、切刃部1には複 枚(図では3枚)の切刃1aが形成され、夫々の 刃1aは予め設定されたねじれ角を有しており 、側面の外観形状はストレート状に形成され ている。

 ピーソリーマAは図示しないハンドピース 等の回転駆動装置のチャックに把持されて回 転操作される。このため、シャンク2はスト ート状で且つチャックに対応した回り止め 2aを有している。

 ネック部3は切刃部1の外径及びシャンク2 外径よりも小さい径を持ったストレート状 形成され、両端の切刃部1、シャンク2との 続部は所定の曲率半径を持ったR状に形成さ ている。

 以上の構成はゲーツドリルの場合も同じ ある。ただし、ゲーツドリルの場合、図5に 示す切刃部1に該当する部分は、予め設定さ たねじれ角を有する複数の切刃を有するこ は同じであるが、ねじれ角(切刃と軸心とが す角)が大きく、かつ、切刃部の外観形状は 球状に形成されている構成がピーソリーマと 相違している。

 上記の如く形成されたピーソリーマAはオ ーステナイト系ステンレス鋼によって構成さ れている。オーステナイト系ステンレス鋼は 錆ない点では優れているが、焼入れ硬化が出 来ない。そのため、特許文献1では、オース ナイト系ステンレス鋼の線材を冷間で線引 加工して、結晶構造を線の軸方向に細長く ばしたファイバー構造にし、加工硬化させ ものを使用している。このようなファイバ 構造にすることによって、所定の硬度、例 ばHv500以上に設定することが可能である。

 また冷間線引き加工して組織を軸方向に ァイバー状に伸長させることで、曲げ強度 向上させると共に、全長にわたってバラツ のない均一な強度を発揮させることが可能 ある。そして前記線材を目的のピーソリー Aに対応した長さに切断して素材とし、該素 材を機械加工することでピーソリーマAを構 している。

 オーステナイト系ステンレス鋼を冷間線 き加工して得た素材では、同心円状の硬度 布を有している。即ち、表面の硬度が最も く、中心に向かって徐々に硬度が低くなる このため、切刃部1とシャンク2では硬く、 ック部3では柔らかくなっている。

 上記の如く構成されたピーソリーマAをハ ンドピースに装着して根管の切削を行う場合 、ネック部3が他の部分と比較して柔軟で、 いため、根管の曲がりに沿って容易に曲が 、曲がった状態のままで回転する。この回 によって切刃1aが根管の内壁の象牙質を切削 して所定の治療を行う。ピーソリーマAは曲 った状態で回転するので、1回の回転でネッ 部3には、1往復の曲げが加わることになる 繰り返し使用することで、回転回数分の繰 返し曲げが加わり、これにより硬度が徐々 上昇し、且つ曲げ疲労が蓄積する。このた 、やがてピーソリーマAは破断するが、ネッ 部3が細いことから、切刃部1やシャンク2で 破断せず、破断する場所は、ネック部3に限 定することが可能となる。

 ピーソリーマAがネック部3のシャンク2に い位置で破断した場合は、このネック部3の 切断端部は根管から突出しているので、突出 した部分をプライヤなどで掴んで、逆回転さ せることでピーソリーマAを根管から抜き出 ことができる。しかし、切刃部1に近い位置 破断すると、破断部分が根管内に入って掴 ないことになる。

 そこで、図7に示すようなテーパー状のネッ ク部5にするものが提案されている。このネ ク部5は、切刃部1側が太く、シャンク2側が くなっている。最も細い部分5aは、シャンク 2に近い場所である。この構成によって、ピ ソリーマAを回転させたときの応力は細い部 5aに集中することになり、曲げ疲労が蓄積 て切断した場合、抜き出しを容易にするこ ができる。

特許第3375771号

 しかしながら、上記の従来技術は、ネッ 部5にテーパーをつけない場合と比較し、切 断し易くなるという問題がある。

 本発明は、この問題の解決を図ったもの 、破断する位置をシャンク側に限定でき、 つ、切断し難い歯科用の回転駆動切削具を 供することを目的としている。

 上記の目的を達成するために本発明の歯 用の回転駆動切削具は、先端部側に形成さ た切削部と、基端部に形成されたシャンク 、前記切削部とシャンクの間に形成された ック部とを有する歯科用の回転駆動切削具 おいて、前記ネック部が、先端部側が太く 端部側が細いテーパー部と、該テーパー部 基端部側の端部と同じ径で一定の太さを持 たストレート部と、を有することを特徴と ている。

 前記ストレート部と前記シャンクとの間 シャンク部に向かって徐々に太くなる接続 を形成したり、前記切削部と前記テーパー との間に、切削部に向かって徐々に太くな 接続部を設けた構成とすることができる。 た、素材が、ファイバー状に伸長させたオ ステナイト系ステンレス鋼からなる構成と ても良い。

 本発明の歯科用の回転駆動切削具は、湾 した歯の根管に差し込まれ、湾曲した状態 回転し、根管の内壁を切削する。湾曲した 態で回転するので、テーパー部では繰り返 曲げを受け、硬度の上昇や、曲げ疲労の蓄 がされるが、これらはストレート部全体で けることになる。そのため、破断する位置 テーパー部の最も細い箇所に限定できると もに、かつ、破断に至るまでの寿命を長く る、すなわち、破断しにくくすることがで るという優れた効果を奏する。

 以下、本発明の歯科用の回転駆動切削具 実施の形態を添付図面を参照して説明する

 図1は、本発明のピーソリーマ10の要部を す図である。このピーソリーマ10は、先端 ストレート状の切刃部11を有し、基端にはシ ャンク12を有する。切刃部11には、複数の切 11aが形成されている。シャンク12には、図示 しないが、従来例の回り止め部2aと同様の回 止め部が形成されている。

 切刃部11とシャンク12との間はネック部13 あるが、このネック部13には、切刃部11側が 太く、シャンク12側が細くなるテーパー部13a ある。以上の構成は、図7で説明した従来例 と同じである。本発明の場合は、テーパーの 最も細くなる部分に、ストレート部13bを形成 していることに特徴がある。ストレート部13b とシャンク12との接続部13cは所定の曲率半径 持ったR状に形成されている。同様の接続部 13dが、切刃部11とテーパー部13aとの間にも形 されている。

 各部の長さについて説明する。ただし、 下に示す寸法はJIS規格に準じた1例であり、 これに限定されるものではない。ピーソリー マ10は、この実施例では全長が32mmで、切刃部 11の長さは8.5mm、シャンク12の長さは13mm、回 止め部の長さは2.7mm、ネック部13の長さL1は10 .5mmであった。シャンク12の径D1は2.35mmで、切 部11の径D2は、0.85mm~1.85mmまで、6種類ある。 上のような各部の寸法にあって、テーパー 13aの長さL2は、6.45~7.2mmで、太径が切刃部11 径に応じて0.55~1.05mmまで6種類、太径と細径 差は0.04mm、ストレート部13bの長さL3は1.0mmで った。また、接続部13cの長さL4は2.8mm、接続 部13dの長さL5は0.5~1.25mmであった。

 図7に示す従来のテーパ状のネック部5は 最も細くなった部分5aからR状の接続部にな ているので、最も細い部分5aは軸方向の1点 限定されることになる。根管を切削する場 、ネック部5は湾曲した状態で回転するが、 のときの硬度の上昇や、曲げ疲労の蓄積は この最も細い1点の部分に集中する。したが って、早期に破断し易かった。

 これに対し、本発明では、最も細い部分 ストレート部13bの長さは1.0mmあった。した って、硬度の上昇や、曲げ疲労の蓄積はス レート部13bの全体に生じ、破断に至るまで 時間が長く掛かるようになった。

 図2は、本発明のゲーツドリル20の要部を す図である。このゲーツドリル20は、先端 球状の切刃部21を有し、基端にはシャンク22 有する。切刃部21には、複数の切刃21aが形 されている。この切刃21aのねじれ角(切刃と 心とが成す角)は、ピーソリーマ10の切刃11a より大きい。シャンク22には、図示しない 、従来例の回り止め部2aと同様の回り止め部 が形成されている。図示の実施例では、切刃 部21とネック部23との間に所定の曲率半径を ったR状の接続部はない。

 切刃部21とシャンク22との間はネック部23 あるが、このネック部23には、切刃部21側が 太く、シャンク22側が細くなるテーパー部23a あることは、図7で説明した従来例と同じで ある。そして、本発明では、テーパーの最も 細くなる部分に、ストレート部23bを形成して いる。ストレート部23bとシャンク22との接続 23cは所定の曲率半径を持ったR状に形成され ている。しかし、図示の実施例では、切刃部 21とネック部23との間に所定の曲率半径を持 たR状の接続部はない。ストレート部23bの長 L3は、図1のピーソリーマ10の場合と同じく1m mとした。

 尚、このL3の長さは、短すぎると十分な 位性が出てこずに依然破断しやすく、長す ると相対的にテーパー部13a、23aの傾斜が大 くなるため、テーパー部13a、23aとストレー 部13b、23bとの境界に応力が集中し、そこで 断しやすくなってしまう。L3の長さは使用す る器具や使用方法に応じて、適宜選択すべき であるが、本件発明者の実験によれば、L3が0 .5mm超であれば従来品に比較し優位な特性を ることができ、2mm未満であればテーパー部13 a、23aの傾斜はそれほど大きくならず、破断 にくくすることが可能であった。

 次に、疲労破断試験のやり方について説明 る。
 歯科用の回転駆動切削具に湾曲を付与した 態で回転させ、毎分回転数を上昇させてい と、やがて破断する。この破断した時の毎 回転数と寿命との間に相関関係があること 分かっている。すなわち、破断する回転数 小さい場合は寿命が短く、破断する回転数 大きい場合は寿命が長いことになる。そこ 、以下のような破断試験を行った。

 図3は破断試験の条件を説明する図で、ゲ ーツドリル20で説明している、ゲーツドリル2 0のシャンク22を把持し、水平に保ち、先端か ら所定の位置に荷重を加え、所定の距離だけ 垂直に押し下げた状態で回転を加えた。ピー ソリーマ及びゲーツドリルの長さは、32mmで 径は、切刃部21の径を示し、#1がφ0.5mm、#2が 0.7mm、#3がφ0.9mmであった。

 先端から荷重を加える位置までの距離Wは 、ピーソリーマの場合は、全て先端から4.5mm 位置とした。ゲーツドリルの場合は、#1は1. 5mm、#2は1.7mm、#3は1.9mmとした。垂直方向に押 下げた距離(押し込み量)Sは、全て2mmとした

 上記の条件で、ストレート部13b、23bのな 従来品と、ストレート部13b、23bの形成され 本発明品とを、#1、#2、#3のそれぞれで5本ず つ試験したところ、破断した位置は、すべて ストレート部又はテーパーの最も細い位置で あった。破断したときの回転数を表に記載し た。

 図4は、破断試験の結果を示す表である。 各欄に記載された数字は、破断したときの毎 分回転数である。上側が本発明のもの、下段 が従来のものである。本発明のゲーツドリル の最も細い#1は、毎分回転数が10万回に達し も破断しなかった。また、#1,#2,#3のいずれも 、本発明のストレート部を設けた構造のもの の寿命が長くなっていた。特に、一番細い#1 は、その傾向が顕著であった。

 次に、ねじり破断トルクについて説明する
 一般に、疲労破断特性が良い(=寿命が長い) 質であると剛性が弱いので、最大ねじりト クは小さくなる傾向にあるが、今回、疲労 断試験とあわせてねじり破断トルク試験を ったところ、ねじり破断トルク試験におい も、従来品とほぼ同等な結果を出す事がで た。理由としては、素材をオーステナイト ステンレス鋼からなるファイバー組織とし ことと、応力がストレート部全体に分散し ことによると考えられる。

 まず、器具の端部を鋼製チャックに装着 て締め付ける。次に黄銅製チャックに反対 の端部を保持させ、両チャックの中心が同 上にあることを確認してチャックを締め、 製チャックを保持し駆動する可逆ギヤモー を1分間に2回転するように設定し、黄銅製 ャック側に設けられたねじり抵抗測定装置 より、破断するまでの最大ねじりトルクを べる。

 上記の条件で、ストレート部13b、23bのな 従来品と、ストレート部13b、23bの形成され 本発明品とを、#1、#2、#3のそれぞれで5本ず つ試験した。ピーソリーマ、ゲーツドリルの 両方において、#1,2,3とも従来品に比べて同等 か若干高い結果となった。ピーソリーマの#1 トルク値は、従来品476gcm、本発明品493gcm、 ーツドリル#1のトルク値は、従来品244gcm、 発明品250gcmであり、本発明品のトルク値は 従来品に比較し1.03倍であった。

本発明のピーソリーマの要部を示す図 ある。 本発明のゲーツドリルの要部を示す図 ある。 破断試験の条件を説明する図である。 破断試験の結果を示す表である。 特許文献1に記載されたピーソリーマの 構成を示す図である。 図5のI-I線で切断した拡大断面図である 。 従来のピーソリーマで、テーパー状の ック部を有すものの図である。

符号の説明

10   ピーソリーマ
11   切刃部
11a  切刃
12   シャンク
13   ネック部
13a  テーパー部
13b  ストレート部
13c  接続部
13d  接続部
20   ゲーツドリル
21   切刃部
21a  切刃
22   シャンク
23   ネック部
23a  テーパー部
23b  ストレート部
23c  接続部