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Patent Searching and Data


Title:
SERVO PRESS LINE, AND METHOD FOR CONTROLLING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096271
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a press line control apparatus (40), which comprises a master signal generator (32) for outputting a master signal (1), a plurality of individual master generators (42) for outputting individual master signals (4) synchronized with the master signal (1), and stop control devices (50) for stopping, if a press or a carrier device becomes abnormal at a portion thereof, the devices individually. The individual master generators (42) of the devices, which may interfere with the device having abnormally stopped, are stopped at a position to avoid the interference, and the individual master generators (42), which do not interfere, are run to and stopped at the ordinary stop position.

Inventors:
TAKAHASHI TAKESHI (JP)
NIIZUMA MOTONAO (JP)
ONISHI DAI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/050805
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 21, 2009
Export Citation:
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Assignee:
IHI CORP (JP)
TAKAHASHI TAKESHI (JP)
NIIZUMA MOTONAO (JP)
ONISHI DAI (JP)
International Classes:
B30B13/00; B21D43/00; B21D43/05
Foreign References:
JP2006130560A2006-05-25
JP2006102767A2006-04-20
JP2001300793A2001-10-30
JPH08202408A1996-08-09
JP2004216429A2004-08-05
JP2002224767A2002-08-13
Attorney, Agent or Firm:
HOTTA, Minoru (4FKenchiku-Kaikan, 26-20,Shiba 5-chom, Minato-ku Tokyo 14, JP)
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Claims:
 サーボモータでスライドを駆動する複数のプレスと、該プレスにワークを搬入及び/又は搬出する複数の搬送装置とが連続して配置されたサーボプレスラインであって、
 前記サーボプレスライン全体を制御するプレスライン制御装置を備え、
 該プレスライン制御装置は、サーボプレスライン全体の基準となるマスター信号を出力するマスター信号発生器と、
 前記マスター信号に同期した個別マスター信号を出力する複数の個別マスター発生器と、
 対応する個別マスター信号の変化に同期してプレスのスライド位置の指令値を一義的に出力する複数のプレス制御装置と、
 対応する個別マスター信号の変化に同期して搬送装置の作動位置の指令値を一義的に出力する複数の搬送制御装置と、
 前記プレス又は前記搬送装置の一部で異常が発生した場合に、前記プレス又は前記搬送装置を個別に停止させる停止制御装置とを有する、ことを特徴とするサーボプレスライン。
 前記停止制御装置は、異常が発生した装置の個別マスター発生器を直ちに停止させ、異常が発生した装置と干渉する可能性がある装置の個別マスター発生器を干渉を避ける位置で停止させ、干渉する可能性がない装置の個別マスター発生器を通常の停止位置まで運転して停止させる、ことを特徴とする請求項1に記載のサーボプレスライン。
 前記停止制御装置は、各プレスの異常を検出して異常信号を出力する複数のプレス異常検出器と、
 各プレスと隣接する搬送装置との干渉を判定する複数の搬送装置干渉判定器とからなり、
 該搬送装置干渉判定器は、プレス異常検出器が異常信号を出力したとき、そのプレスと隣接する搬送装置のスライド部との干渉の有無を判断し、
 干渉する場合には、その搬送装置の個別マスター発生器を、マスター信号発生器から非同期化し、個別マスター信号を減速停止させ、
 干渉しない場合には、個別マスター信号をマスター信号に同期させ続け、運転開始位置に到達した時点で非同期化し停止させる、ことを特徴とする請求項2に記載のサーボプレスライン。
 前記マスター信号の値、プレスのクランク軸に取り付けられたクランク軸エンコーダの角度、又はプレスのスライド駆動系の姿勢、又はプレスのスライド位置指令値と搬送装置の位置指令値から、搬送装置と隣接するプレスのスライド部との干渉の有無を判断する、ことを特徴とする請求項3に記載のサーボプレスライン。
 前記停止制御装置は、各搬送装置の異常を検出して異常信号を出力する複数の搬送装置異常検出器と、
 各プレスと隣接する搬送装置との干渉を判定する複数のプレス干渉判定器とからなり、
 該プレス干渉判定器は、搬送装置異常検出器が異常信号を出力したとき、その搬送装置と隣接するプレスのスライド部との干渉の有無を判断し、
 干渉する場合には、そのプレスの個別マスター発生器を、マスター信号発生器から非同期化し、個別マスター信号を減速停止させ、
 干渉しない場合には、個別マスター信号をマスター信号に同期させ続け、上死点位置に到達した時点で非同期化し停止させる、ことを特徴とする請求項2に記載のサーボプレスライン。
 前記マスター信号の値、プレスのクランク軸に取り付けられたクランク軸エンコーダの角度、又はプレスのスライド駆動系の姿勢、又は搬送装置の目標位置と、プレスのスライド目標位置から、搬送装置と隣接するプレスのスライド部との干渉の有無を判断する、ことを特徴とする請求項5に記載のサーボプレスライン。
 サーボモータでスライドを駆動する複数のプレスと、該プレスにワークを搬入及び/又は搬出する複数の搬送装置とが連続して配置されたサーボプレスラインの制御方法であって、
 前記サーボプレスライン全体の基準となるマスター信号を出力し、
 前記各プレスと各搬送装置毎に、マスター信号に同期した個別マスター信号を出力し、
 対応する個別マスター信号の変化に同期してプレスのスライド位置の指令値を一義的に出力し、
 対応する個別マスター信号の変化に同期して搬送装置の作動位置の指令値を一義的に出力し、
 前記プレス又は前記搬送装置の一部で異常が発生した場合に、前記プレス又は前記搬送装置を個別に停止させる、ことを特徴とするサーボプレスラインの制御方法。
 異常が発生した装置の個別マスター発生器を直ちに停止させ、異常が発生した装置と干渉する可能性がある装置の個別マスター発生器を干渉を避ける位置で停止させ、干渉する可能性がない装置の個別マスター発生器を通常の停止位置まで運転して停止させる、ことを特徴とする請求項7に記載のサーボプレスラインの制御方法。
Description:
サーボプレスラインとその制御 法 発明の背景

発明の技術分野
 本発明は、サーボモータでスライドを駆動 るサーボプレス装置とこの装置にワークを 入及び/又は搬出する搬送装置とを備えたサ ーボプレスラインとその制御方法に関する。

関連技術の説明
 プレス装置にワークを搬入・搬出する搬送 置を付設する場合、ワークを成形加工する 型と搬送装置が衝突(干渉)しないように、 互いの動きを同期させる必要がある。

 従来の制御方法では、主として機械プレ (クランクプレス、ナックルプレス、クラン クレスプレス、リンクプレス、等)を対象と ており、プレス自体の動作をマスターとし いる。すなわち、例えば、クランクプレス 場合、スライドを駆動するクランク軸(主駆 軸)の回転に同期して、搬送装置が動作する という構成が取られている。なお、かかる制 御手段の一例が特許文献1に開示されている

 一方、近年、サーボモータでスライドを 動するサーボプレス装置が、開発されてい 。(例えば、特許文献2)。

 特許文献1の「プレス用自動搬送制御方法 および装置」は、プレス用パルスエンコーダ が発生するパルス数にもとづき位置曲線をプ ログラムにより作成しそれに追従して搬送装 置が動作するものである。

 特許文献2の「サーボモータ駆動式リンク プレス」は、比較的小出力のモータを用いて も、高いプレス荷重による加工、および加工 のサイクルタイムの向上が可能で、かつ制御 性にも優れ、また、多種の加工ができること を目的とし、図1に示すように、回転動作を 線動作に変換するリンク機構aと、その直線 作でプレス加工のために昇降するラムbとを 備え、サーボモータcからリンク機構aのクラ ク軸dに駆動を伝達する駆動伝達系eを設け この駆動伝達系eは、サーボモータcの回転制 御によりラムbの昇降動作を制御可能に駆動 達可能なものとし、ラムbを、昇降ストロー 範囲内において任意の位置で停止するよう サーボモータcを制御するサーボモータ制御 手段fを設けたものである。

特許第3340095号明細書、「プレス用自動 送制御方法および装置」

特開2003-320489号公報、「サーボモータ駆 式リンクプレス」

 サーボモータでスライドを駆動するサー プレス装置は、リンクプレスに限られず、 の形式の機械プレス(クランクプレス、ナッ クルプレス、クランクレスプレス、スクリュ ープレス、等)もサーボプレス化することが き、近年、これらのサーボプレス装置の開 が進められている。

 しかし、複数のプレス装置とプレス装置に ークを搬入・搬出する複数の搬送装置を組 合わせたサーボプレスラインの場合、従来 ラインを構成する装置のどれか1台で異常が 発生した場合、直ちにライン全体を緊急停止 させなければならなかった。
 そのため1台の装置の異常で、ライン全体が 停止してしまうため、復旧作業が煩雑になり 、ラインの生産性が向上できないという問題 があった。

 すなわち、従来のサーボプレスラインでは 1台のプレス装置又は搬送装置の異常により 、パネルをプレス成型中だったその他の装置 において、パネル成型が中断するため不良品 が発生してしまう問題点があった。
 また、正常なプレス装置及び搬送装置も通 の停止位置以外の場所で停止させてしまう め、1つ1つの工程で不具合がないか目視確 が必要で、人手による復旧作業を行わない 運転再開できず、運転再開に時間がかかる 題点があった。
 

発明の要約

 本発明は上述した種々の問題点を解決す ために創案されたものである。すなわち、 発明の目的は、サーボプレスラインを構成 るプレス装置又は搬送装置の一部で異常が 生した場合でも、正常運転中の装置の緊急 止を回避し、正常運転中の装置による不良 ネルの発生を防止し、ライン全体の復旧作 の作業効率を高め、運転再開にかかる時間 短縮できるサーボプレスラインとその制御 法を提供することにある。

 本発明によれば、サーボモータでスライド 駆動する複数のプレスと、該プレスにワー を搬入及び/又は搬出する複数の搬送装置と が連続して配置されたサーボプレスラインで あって、
 前記サーボプレスライン全体を制御するプ スライン制御装置を備え、
 該プレスライン制御装置は、サーボプレス イン全体の基準となるマスター信号を出力 るマスター信号発生器と、
 前記マスター信号に同期した個別マスター 号を出力する複数の個別マスター発生器と
 対応する個別マスター信号の変化に同期し プレスのスライド位置の指令値を一義的に 力する複数のプレス制御装置と、
 対応する個別マスター信号の変化に同期し 搬送装置の作動位置の指令値を一義的に出 する複数の搬送制御装置と、
 前記プレス又は前記搬送装置の一部で異常 発生した場合に、前記プレス又は前記搬送 置を個別に停止させる停止制御装置とを有 る、ことを特徴とするサーボプレスライン 提供される。

 本発明の好ましい実施形態によれば、前 停止制御装置は、異常が発生した装置の個 マスター発生器を直ちに停止させ、異常が 生した装置と干渉する可能性がある装置の 別マスター発生器を干渉を避ける位置で停 させ、干渉する可能性がない装置の個別マ ター発生器を通常の停止位置まで運転して 止させる。

 また、前記停止制御装置は、各プレスの異 を検出して異常信号を出力する複数のプレ 異常検出器と、
 各プレスと隣接する搬送装置との干渉を判 する複数の搬送装置干渉判定器とからなり
 該搬送装置干渉判定器は、プレス異常検出 が異常信号を出力したとき、そのプレスと 接する搬送装置のスライド部との干渉の有 を判断し、
 干渉する場合には、その搬送装置の個別マ ター発生器を、マスター信号発生器から非 期化し、個別マスター信号を減速停止させ
 干渉しない場合には、個別マスター信号を スター信号に同期させ続け、運転開始位置 到達した時点で非同期化し停止させる。

 また、前記マスター信号の値、プレスの ランク軸に取り付けられたクランク軸エン ーダの角度、又はプレスのスライド駆動系 姿勢、又はプレスのスライド位置指令値と 送装置の位置指令値から、搬送装置と隣接 るプレスのスライド部との干渉の有無を判 する、ことが好ましい。

 また、前記停止制御装置は、各搬送装置の 常を検出して異常信号を出力する複数の搬 装置異常検出器と、
 各プレスと隣接する搬送装置との干渉を判 する複数のプレス干渉判定器とからなり、
 該プレス干渉判定器は、搬送装置異常検出 が異常信号を出力したとき、その搬送装置 隣接するプレスのスライド部との干渉の有 を判断し、
 干渉する場合には、そのプレスの個別マス ー発生器を、マスター信号発生器から非同 化し、個別マスター信号を減速停止させ、
 干渉しない場合には、個別マスター信号を スター信号に同期させ続け、上死点位置に 達した時点で非同期化し停止させる。

 また、前記マスター信号の値、プレスの ランク軸に取り付けられたクランク軸エン ーダの角度、又はプレスのスライド駆動系 姿勢、又は搬送装置の目標位置と、プレス スライド目標位置から、搬送装置と隣接す プレスのスライド部との干渉の有無を判断 る、ことが好ましい。

 また本発明によれば、サーボモータでスラ ドを駆動する複数のプレスと、該プレスに ークを搬入及び/又は搬出する複数の搬送装 置とが連続して配置されたサーボプレスライ ンの制御方法であって、
 前記サーボプレスライン全体の基準となる スター信号を出力し、
 前記各プレスと各搬送装置毎に、マスター 号に同期した個別マスター信号を出力し、
 対応する個別マスター信号の変化に同期し プレスのスライド位置の指令値を一義的に 力し、
 対応する個別マスター信号の変化に同期し 搬送装置の作動位置の指令値を一義的に出 し、
 前記プレス又は前記搬送装置の一部で異常 発生した場合に、前記プレス又は前記搬送 置を個別に停止させる、ことを特徴とする ーボプレスラインの制御方法が提供される

 本発明の好ましい実施形態によれば、異常 発生した装置の個別マスター発生器を直ち 停止させ、異常が発生した装置と干渉する 能性がある装置の個別マスター発生器を干 を避ける位置で停止させ、干渉する可能性 ない装置の個別マスター発生器を通常の停 位置まで運転して停止させる。
[発明の効果]

 上述した本発明の装置及び方法によれば サーボプレスラインにサーボプレスライン 体の基準となるマスター信号を用意し、そ マスター信号と同期した個別マスター信号 出力する個別マスター発生器をマスター信 に追従して動作させる装置それぞれに備え ので、一部の装置で異常が発生した場合、 常停止した装置と干渉する可能性がある装 の個別マスター発生器を干渉を避ける位置 停止させ、干渉する可能性がない装置の個 マスター発生器は、装置の通常の停止位置 で運転して停止させることができる。

 従って、異常停止した装置との干渉を確実 防止し、かつ異常停止した装置と干渉する 能性がない装置は正常位置で停止するため ライン全体を正常状態に戻すのに、異常部 だけの復旧作業を行えばよく、効率的な生 が実現できる。

特許文献2の「サーボモータ駆動式リン クプレス」の模式図である。 本発明のベースとなるサーボプレスラ ンの制御システム構成図である。 未公開の特許出願におけるプレスライ 制御装置の模式図である。 本発明によるプレスライン制御装置の 1実施形態図である。 マスター信号に対する、第1工程プレス 10Aのスライド位置の目標値(A)、第1工程と第2 程間の搬送装置20Bの水平方向位置と垂直方 位置の目標値(B)、および、第2工程プレス10B のスライド位置の目標値(C)のタイミング関係 を示す図である。 第1工程プレス10Aがプレス成型を終了し た直後に異常が発生した場合のタイミング関 係を示す図である。 第2工程プレス10Bのスライド部が下降を 開始した直後に異常が発生した場合のタイミ ング関係を示す図である。 第1工程プレス10Aがスライド上昇完了直 前に異常が発生した場合のタイミング関係を 示す図である。 マスター信号θで表した、第1、第2工 間の搬送装置の位置関係を示す模式図であ 。 クランク軸エンコーダの信号値Eで表 た、第1、第2工程間の搬送装置の位置関係を 示す模式図である。 搬送装置干渉判定器のフロー図である 。 本発明によるプレスライン制御装置の 第2実施形態図である。 本発明によるプレスライン制御装置の 第3実施形態図である。 本発明によるプレスライン制御装置の 第4実施形態図である。 搬送装置20Bが第2工程にパネルを搬入 た直後に異常が発生した場合のタイミング 係を示す図である。 搬送装置20Bが待機位置から移動を開始 し、第1工程プレス10Aからパネルを搬出する に異常停止した場合のタイミング関係を示 図である。 プレス干渉判定器のフロー図である。 本発明によるプレスライン制御装置の 第5実施形態図である。

好ましい実施例の説明

 以下、本発明の好ましい実施例を図面を 照して説明する。なお、各図において共通 る部分には同一の符号を付し、重複した説 を省略する。

 図2は、本発明のベースとなるサーボプレス ラインの制御システム構成図である。
 このサーボプレスラインは、未公開の特許 願(特願2006-322836:平成18年11月30日出願)に基 いている。
 この図において、9はパネル、13はクランク エンコーダ、14はプレスメインモータ、22は 搬送装置モータ、16,26はモータドライブであ 。プレスメインモータ14はサーボモータで る。
 以下、プレスメインモータ及び搬送装置モ タを単に「モータ」と呼ぶ。

 図2のサーボプレスラインは、パネル9を成 ・加工するプレス動作を行うサーボプレス 置10(10A~10C)と、パネル9を搬送する搬送装置20 (20A~20D)の組み合わせで構成されている。
 以下、サーボプレス装置を単に「プレス」 呼ぶ。

 プレス10と搬送装置20の台数は、1枚のパネ 9を順に成型して完成させるために必要な工 数によって決定され、大型プレスラインで 通常3~5台のプレス10を使用する。なお図2で 3台のプレス10(10A~10C)を示している。
 サーボプレスラインでは、プレス10のクラ ク軸をモータ14で駆動し、プレス10のスライ 位置やスライドを上下させるためのクラン 軸の角度をサーボ制御により精密に制御で るようになっている。
 搬送装置20はプレス10の前後(図で左右)又は レス間に配置され、パネル吸着用バキュー カップや把持ツールが付いたパネル支持部 モータ22で位置制御し、前工程から後工程 パネル9を搬送する。搬送装置モータ22もサ ボモータであってよい。

 上述したような複数のプレス10と搬送装 20で構成されているプレスラインで、ライン 全体の生産性を高めるためには、あるプレス 10でプレス成型が終了したパネル9を速やかに 次工程に搬送し、間断なくプレス成型が行わ れるように、プレス本体10のプレスタイミン と、搬送装置20の搬送タイミングを同期さ て制御する必要がある。

 上述した未公開の特許出願では、プレス 体10と搬送装置20を同期させる手段として、 プレスライン制御装置30により1つのマスター 信号1を生成し、このマスター信号1を基準に て、全てのプレス10および搬送装置20の作動 をマスター信号1に追従させることにより、 イン全体の搬送タイミングを同期できるよ にしている。

 図3は、上述した未公開の特許出願における プレスライン制御装置の模式図である。
 このプレスライン制御装置30は、マスター 号発生器32、複数のプレス制御装置34、複数 搬送制御装置36及びモータ位置制御器38を備 える。
 マスター信号発生器32は、サーボプレスラ ン全体の基準となるマスター信号1を出力す 。
 複数のプレス制御装置34は、対応するマス ー信号1の変化に同期してプレス10のスライ 位置の指令値2を一義的に出力する。
 搬送制御装置36は、対応するマスター信号1 変化に同期して搬送装置20の作動位置の指 値3を一義的に出力する。
 モータ位置制御器38は、指令値2,3に対応し モータドライブ16,26を制御する。

 上述したプレスライン制御装置30により、 常の運転時に最適な性能を発揮することが 能である。しかし、プレスライン上のどこ で異常や故障が発生した場合は、プレス本 10と搬送装置20の干渉を避けるために直ちに スター信号1を停止させ、ライン全体を停止 させる必要があった。
 例えば第1工程のプレス10Aのモータ14で異常 検出した場合、その前後の搬送装置20A,20Bと の干渉を避けるためにマスター信号1を停止 せる必要がある。しかし、その場合、第2工 、第3工程のプレス10B,10Cも緊急停止してし う。その時に第2工程、第3工程のプレス10B,10 Cがパネル9をプレス成型中だった場合、パネ 成型が均一でなくなり、不良品が発生して まう。
 また、正常なプレス本体10や正常な搬送装 20も通常の停止位置以外の場所で停止させて しまうため、1つ1つの工程で不具合がないか 視確認が必要で、人手による復旧作業を行 ないと運転再開できず、作業効率が低下す 。

 図4は、本発明によるプレスライン制御装置 の第1実施形態図である。
 この図において、本発明のサーボプレスラ ンは、サーボモータ14でスライドを駆動す 複数のプレス10(10A,10B)と、プレス10A,10Bにワ クを搬入及び/又は搬出する複数の搬送装置2 0(20A,20B,20C)とが連続して配置されたサーボプ スラインである。

 このサーボプレスラインは、サーボプレス イン全体を制御するプレスライン制御装置4 0を備える。
 プレスライン制御装置40は、マスター信号 生器32、複数のプレス制御装置34、複数の搬 制御装置36、モータ位置制御器38、複数の個 別マスター発生器42、及び停止制御装置50を える。

 マスター信号発生器32は、図3と同様に、サ ボプレスライン全体の基準となるマスター 号1を出力する。
 複数の個別マスター発生器42は、マスター 号1に同期した個別マスター信号4を出力する 。

 複数のプレス制御装置34は、対応する個別 スター信号4の変化に同期してプレスのスラ ド位置の指令値2を一義的に出力する。図3 プレス制御装置34とは、マスター信号1では く対応する個別マスター信号4に同調する点 相違している。
 複数の搬送制御装置36は、対応する個別マ ター信号4の変化に同期して搬送装置の作動 置の指令値3を一義的に出力する。図3の搬 制御装置36とは、マスター信号1ではなく対 する個別マスター信号4に同調する点で相違 ている。
 モータ位置制御器38は、図3と同様に、指令 2,3に対応してモータドライブ16,26を制御す 。

 停止制御装置50は、プレス10又は搬送装置 20の一部で異常が発生した場合に、プレス10 は搬送装置20を個別に停止させる機能を有す る。

 上述したように本発明のプレスライン制御 置40は、図3と同様にライン全体の基準とな マスター信号発生器32を有し、そのマスタ 信号1と同期した個別マスター信号4を出力す る装置個別の個別マスター発生器42を有する
 この図において、個別マスター発生器42は 「搬送装置マスター1」、「プレスマスター1 」、「搬送装置マスター2」、「プレスマス ー2」に相当する。

 個別マスター発生器42は、モータドライ 16,26に異常が発生していない場合は、マスタ ー信号1に同期して個別マスター信号4を出力 る。従って、正常時は図3とまったく同様の ライン同期効果が得られる。

 一方、プレスライン上の一部で異常が発生 た場合は、マスター信号1の位置を基準に、 個別マスター信号4の挙動が変化する。
 例えば、図4の第1工程プレス10Aのモータド イブ16で異常が発生した場合、プレスライン 制御装置40はプレス異常検出器52によって、 1工程プレス10Aのモータドライブ16に異常が 生したことを検出し、その情報を第1工程プ ス10Aの前後の搬送装置20A,20Bの個別マスター 発生器42に接続されている搬送装置干渉判定 54に伝達する。
 上述した停止制御装置50は、この例では、 レス異常検出器52と搬送装置干渉判定器54か なる。

 搬送装置干渉判定器54は、異常情報を受け った時のマスター信号1の位置から、このま 運転を継続すると搬送装置20A,20Bが第1工程 レス10Aのスライド部(上金型を含む)と干渉す るかどうかを判断する。
 搬送装置20A,20Bが運転開始位置まで運転を続 けた場合、異常停止した第1工程プレス10Aの ライド部(上金型を含む)と「干渉が発生する 」と判断した場合、搬送装置干渉判定器54は その搬送装置の個別マスター発生器42を、 スター信号発生器32から非同期化し、個別マ スター信号4を減速停止させる。即ち、個別 スター信号の時間変化率を0まで下げること 個別マスター信号の値を一定にする。これ より、搬送装置20A,20Bが停止する。
 搬送装置20A,20Bが運転開始位置まで運転を続 けても、異常停止した第1工程プレス10Aのス イド部(上金型を含む)と「干渉しない」と判 断した場合、搬送装置干渉判定器54は、個別 スター信号4をマスター信号1に同期させ続 、運転開始位置に到達した時点で非同期化 、停止させる。
 異常が発生した第1工程プレス10Aの個別マス ター信号4は、異常検出時に直ちに停止させ 。

 第2工程以降のプレス10Bは正常状態なので、 そのままマスター信号発生器32との同期を継 させる。第1工程前後以外の搬送装置も同様 に、マスター信号発生器32との同期を継続す 。
 これにより、第1工程プレス10Aで異常が発生 しても、後工程では正常にプレス動作と搬送 動作を継続させることが可能であり、ライン 内に残った未成型パネルが全て生産完了した 時点で、停止させればよい。

 次に、搬送装置干渉判定器54によるプレ スライドと搬送装置が干渉するかどうかの 定方法について、更に詳しく述べる。

 図5は、マスター信号1に対する、第1工程プ ス10Aのスライド位置の目標値(A)、第1工程と 第2工程間の搬送装置20Bの水平方向位置と垂 方向位置の目標値(B)、および、第2工程プレ 10Bのスライド位置の目標値(C)のタイミング 係を示す図である。
 第1工程プレス10Aのプレス成型が終了する( 中のa)と、第1工程と第2工程間の搬送装置20B 第1工程プレスに成型済みのパネルを取りに 移動する(図中のb)。パネルを吸着する(図中 c)と、搬送装置20Bはそのまま第2工程プレス パネルを持って移動する(図中のd)。第2工程 レスにパネルを搬入する(図中のe)と、搬送 置20Bは待機位置(図中のf)に移動し、第1工程 プレス10Aの次のプレス成型が終了する(図中 a)まで停止する。

 図6は、第1工程プレス10Aがプレス成型を終 した直後に異常が発生した場合のタイミン 関係を示す図である。
 第1工程プレス10Aのモータドライブ16に異常 発生する(図中のa 1 )とモータ14はフリーランとなり、ダイナミッ クブレーキ、あるいは通常のブレーキにより 、第1工程プレス10Aは停止する(図中のa 2 )。
 異常検出によりブレーキを動作させた場合 プレススライドの空走距離は、ブレーキの 性と、マスター信号1の速度(即ち、時間変 率)から予測可能である。この図の場合、第1 工程プレス10Aはスライド上昇途中で停止して しまうので、このまま搬送装置20Bの運転を続 ければ、第1工程プレス10Aのプレススライド( 金型を含む)と搬送装置20Bが機械的に干渉し てしまう。従って、この図のようなケースで は搬送装置干渉判定器54は、異常検出と同時 搬送装置20Bの個別マスター信号4を停止させ る(図中のb1)。即ち、個別マスター信号4を減 停止させて一定値にする。
 一方、第2工程以降のプレス装置のスライド とは、干渉が発生しないので、個別マスター 信号4を停止させる必要はない。

 図7は、第2工程プレス10Bのスライド部が下 を開始した直後に異常が発生した場合のタ ミング関係を示す図である。
 異常が発生する(図中のe 1 )と、第2工程プレス10Bのモータ14がフリーラ となり、ダイナミックブレーキ、または通 のブレーキで停止する(図中のe 2 )のは図6と同じである。
 このケースでは、第2工程プレス10Bがスライ ド下降方向に空走するので、搬送装置20Bを停 止させると第2工程プレス10Bのスライド(上金 を含む)と機械的に干渉してしまう。従って 、搬送装置20Bの個別マスター信号4は停止さ ずに、待機位置(図中のf)に移動するまで運 してから停止させる。

 図8は、第1工程プレス10Aがスライド上昇完 直前に異常が発生した場合のタイミング関 を示す図である。
 このケースでは異常が発生する(図中のb 2 )と第1工程プレス10Aは上死点手前で停止する( 図中のc 1 )ため、プレススライドと搬送装置20Bとの機 的干渉が発生しない。従って搬送装置20Bの 別マスター信号4は停止させる必要はなく、 2工程プレス10Bにパネルを搬送して、待機位 置(図中のf)まで戻ってきたところで停止させ る。

 上述したように、異常を検出した時のマ ター信号1の値と、異常検出したプレス工程 との関係によって、異常プレスのスライドと 搬送装置との干渉発生の有無が判断でき、搬 送装置の個別マスター信号4を継続すべきか 直ちに停止させるべきかを搬送装置干渉判 器54で判定可能である。

 次に、干渉判定器の動作の詳細を説明す 。ここでは、第1、第2工程間の搬送装置20B 干渉判定を例に挙げる。

 図9Aは、第1、第2工程間の搬送装置20Bの位置 関係を示す模式図である。
 搬送装置20Bの水平方向位置指令値X(θ)、垂 方向位置指令値Y(θ)は、図5の(B)に示したよ にマスター信号θの関数で表せる。同じく、 第1工程プレスのスライド位置L 1 (θ)、第2工程プレスのスライド位置L 2 (θ)も図5の(A)、(C)のようにマスター信号θの 数で表せる。

 図9Aにおいて、搬送装置20Bの水平方向可動 囲を
 0≦X(θ)≦X L
・・・(1)
とし、垂直方向可動範囲を
 0≦Y(θ)≦Y L
・・・(2)
とする。ここでX L は、搬送装置の最大水平位置、Y L は、最大上昇位置である。
 今、第1工程プレス10Aのダイエリア(金型の 囲)に相当する水平方向範囲を
 0≦X(θ)≦X 1
・・・(3)
とし、第2工程プレスのダイエリアに相当す 水平方向範囲を
 X 2 ≦X(θ)≦X L  ・・・(4)
とする。

 通常の搬送動作では、搬送装置20Bは第1工程 と第2工程の中間位置X H で待機しており、第1工程のプレス成型が終 すると、第1工程側に移動を開始し、パネル ピックアップ位置(X(θ)=0)で、パネルを吸着 たは把持する。そして、第2工程にパネルを 搬送し、パネルのリリース位置(X(θ)=X L )でパネルをリリースし、第2工程のプレスが りてくる前に待機位置(X(θ)=X H )まで戻って、次のプレスサイクルを待つ。

 中間位置X H に対応するマスター信号の値をθ H 、ピックアップ位置に対応するマスター信号 の値をθ P 、リリース位置に対応するマスター信号の値 をθ L とする。
 また、搬送装置20Bが第1工程のダイエリア( (3))に進入している範囲に対応するマスター 号を
 θ IN1 ≦θ≦θ OUT1  ・・・(5)
とし、第2工程のダイエリア(式(4))に進入して いる範囲に対応するマスター信号を
 θ IN2 ≦θ≦θ OUT2  ・・・(6)
とする。

 マスター信号がθ H からスタートし、1サイクルでθ H +Tになるとすると、以下の大小関係が成り立 。
 θ H IN1 P OUT1 IN2 L OUT2 H +T ・・・(7)
 なお、Tはθが角度信号の場合は360°、θが時 間の場合は1サイクルの時間[sec]、θがカウン のカウント値である場合は、1サイクルのカ ウント値である。

 プレス異常検出器52から異常発生が通知さ ると、搬送装置干渉判定器54は異常発生時の マスター信号1の値θ e とその変化量ω e (=dθ e /dt)を記憶する。異常が発生したプレス10Aの 別マスター信号4は直ちにマスター信号1から 非同期化され停止するが、プレス機械本体は ブレーキによって減速されるまで惰性で動き 続ける。このプレスの空走距離は、異常発生 時のプレスの速度に依存する。

 プレス停止位置に相当するマスター信号の 止予想値を
 θ e ’=θ e R e 、ω e ) ・・・(8)
とする。θ R e 、ω e )は、プレスの空走距離に相当するマスター 号の増分値であり、異常発生時のマスター 号の値θ e とその変化量ω e の関数である。

 図10は、搬送装置干渉判定器のフロー図で る。以下、詳細に説明する。
 今、第1工程プレス10Aで異常が発生したとす る(S1,S2,S10)。その時の停止予想値θ e ’は式(8)から求められる。
(1)停止予想値θ e ’が
 θ H ≦θ e ’≦θ IN1  ・・・(9)
の場合(S11)、搬送装置20Bが第1工程プレス10Aの ダイエリアに進入する前であるので、干渉を さけるためには搬送装置20Bの個別マスター発 生器42を直ちに停止(S12)した方が良い。即ち 当該個別マスター発生器42の個別マスター信 号を直ちに停止させた方が良い。
(2)停止予想値θ e ’が
 θ IN1 ≦θ e ’≦θ OUT1  ・・・(10)
の場合(S12)、搬送装置20Bが第1工程プレス10Aの ダイエリアに進入してしまっているので、ス ライドとの干渉を考慮して搬送装置20Bの個別 マスター発生器42の動きを切換える必要があ 。

 もし、スライド停止予想位置L 1 e ’)が
 最大上昇位置Y L <スライド停止予想位置L 1 e ’) ・・・(11)
の場合(S14)、搬送装置20Bの可動範囲外にスラ ドが位置しているので、干渉が発生しない め搬送装置20Bの個別マスター発生器42を停 させる必要はない(S15)。
 逆に、
 スライド停止予想位置L 1 e ’)≦最大上昇位置Y L  ・・・(12)
であった場合(S16)は、運転を続けると搬送装 20Bとスライドが干渉する可能性があるため 個別マスター発生器42は停止予想値θ e ’で停止させる必要がある(S17)。

(3)停止予想値θ e ’が
 θ OUT1 ≦θ e ’≦θ H +T ・・・(13)
の場合(S18)、搬送装置20Bは、第1工程プレス10A のダイエリアを既に通過した後なので、θ H +Tまで個別マスター発生器42を停止させる必 はない(S19)。

 次に、第2工程プレス10Bで異常が発生したと する(S20)。
(4)停止予想値θ e ’が
 θ H ≦θ e ’≦θ IN2  ・・・(14)
の場合(S21)、搬送装置20Bは、第2工程プレスの ダイエリアに進入する前であるので、干渉を 避けるためには搬送装置の個別マスター発生 器42をθ OUT1 ≦θ≦θ IN2 の範囲で停止させる必要がある(S22)。
(5)停止予想値θ e ’が
 θ IN2 ≦θ e ’≦θ L  ・・・(15)
の場合(S23)、搬送装置20Bが第2工程プレスのダ イエリアに進入してしまっているので、スラ イドとの干渉を考慮して搬送装置の個別マス ター発生器42の動きを切換える必要がある。

 もし、スライド停止予想位置L 2 e ’)が
 最大上昇位置Y L <スライド停止予想位置L 2 e ’) ・・・(16)
の場合(S24)、搬送装置20Bの可動範囲外にスラ ドが位置しているので、干渉が発生ないた 搬送装置の個別マスター発生器42を停止さ る必要はない(S25)。
逆に、
 スライド停止予想位置L 2 e ’)≦最大上昇位置Y L  ・・・(17)
であった場合(S26)は、運転を続けると搬送装 とスライドが干渉する可能性があるため、 別マスター発生器42は停止予想値θ e ’で停止させる必要がある(S27)。
 なお、個別マスター発生器42を直ちに停止 せないのは、第2工程ではプレススライドが 降中に搬送装置が進入するため、直ちに停 すると空走してきたプレススライドに上か 押される形で干渉してしまう可能性がある らである。

(6)停止予想値θ e ’が
 θ L ≦θ e ’≦θ H +T ・・・(18)
の場合(S28)、搬送装置20Bは、第2工程プレスの ダイエリアから脱出する行程に入っているの で、θ H +Tまで個別マスター発生器42を停止させる必 はない(S29)。

 図11は、本発明によるプレスライン制御装 の第2実施形態図である。
 上述した停止制御装置50は、この例では、 レス異常検出器52、搬送装置干渉判定器54お びクランク軸エンコーダ18からなる。

 図4の第1実施形態図では、搬送装置干渉 定器54はマスター信号1により、搬送装置の 別マスター発生器42を停止させるかどうか判 定していたが、第2実施形態ではマスター信 1の代わりに各サーボプレスのクランク軸に り付けられているクランク軸エンコーダ18 角度で干渉の有無を判定する。サーボプレ のモーション(動作)はスライド位置指令によ って自由に変更可能であるが、下死点のクラ ンク角度と、上死点のクランク角度は機械的 に決定される。従って、異常発生時にプレス スライドが上昇中であるか、下降中であるか はクランク角度から判断でき、搬送装置のモ ーションと干渉するかどうかの判定に利用が 可能である。

 図9Bは、第1、第2工程間の搬送装置20Bの位置 関係を示す模式図である。
 第2実施形態における第1工程と第2工程間の 送装置20Bの干渉判定の具体例を以下に示す

 第1工程プレス10Aのクランク軸エンコーダ18 値をE 1 、第2工程プレス10Bのクランク軸エンコーダ18 の値をE 2 とする。
 また、搬送装置20Bが第1工程プレス10Aのダイ エリアに進入している範囲に対応する第1工 プレス10Aのクランク軸エンコーダ18の信号を
 E IN1 ≦E 1 ≦E OUT1
・・・(19)
とし、搬送装置20Bが第2工程プレス10Bのダイ リアに進入している範囲に対応する第2工程 レスのクランク軸エンコーダ18の信号を
 E IN2 ≦E 2 ≦E OUT2
・・・(20)
とする。

 待機位置X H に対応する第1工程プレス10Aのクランク軸エ コーダ18の信号値をE H1 、第2工程プレス10Bのクランク軸エンコーダ18 の信号値をE H2 とする。ピックアップ位置に相当する第1工 プレス10Aのクランク軸エンコーダ18の信号値 をE P 、リリース位置に相当する第2工程プレス10B クランク軸エンコーダ18の信号値をE L とする。

 まず、第1工程プレス10Aで異常が発生した場 合の動作を述べる。プレス異常検出器52から 常発生が通知されると、搬送装置干渉判定 54は異常発生時の第1工程プレス10Aのクラン 軸エンコーダ18の信号値E 1e とその変化量V 1e (=dE 1e /dt)を記憶する。異常が発生したプレスの空 距離は、異常発生時のプレスクランク軸の 度E 1e と速度V 1e に依存する。プレス停止位置に相当するクラ ンク角度の停止予想値を
 E 1e ’=E 1e +E 1R (E 1e 、V 1e )
・・・(21)
とする。

(1)停止予想値E 1e ’が
 E 1H ≦E 1e ’≦E IN1
・・・(22)
の場合、搬送装置20Bが第1工程プレス10Aのダ エリアに進入する前であるので、干渉をさ るためには搬送装置20Bの個別マスター発生 42を直ちに停止した方が良い。
(2)停止予想値E 1e ’が
 E IN1 ≦E 1e ’≦E OUT1
・・・(23)
の場合、搬送装置が第1工程プレス10Aのダイ リアに進入してしまっているので、スライ との干渉を考慮して搬送装置20Bの個別マス ー発生器42の動きを切換える必要がある。

 もし、スライド停止予想位置L 1 (E 1e ’)が
 最大上昇位置Y L <スライド停止予想位置L 1 (E 1e ’) ・・・(24)
の場合、搬送装置20Bの可動範囲外にスライド が位置しているので、干渉が発生ないため搬 送装置の個別マスター発生器42を停止させる 要はない。
 逆に、
 L 1 (E 1e ’)≦Y L
・・・(25)
であった場合は、運転を続けると搬送装置と スライドが干渉する可能性があるため、個別 マスター発生器42はスライドが停止したタイ ングで停止させる必要がある。

(3)停止予想値E 1e ’が
 E OUT1 ≦E 1e ’≦E 1H  ・・・(26)
の場合、搬送装置20Bは、第1工程プレス10Aの イエリアを既に通過した後なので、θ H +Tまで個別マスター発生器42を停止させる必 はない。
 上述した干渉判定器のおけるフロー図は、 10のS1~S19と同様である。

 続いて、第2工程プレス10Bで異常が発生した 場合の動作を述べる。
 プレス異常検出器52から異常発生が通知さ ると、搬送装置干渉判定器54は異常発生時の 第2工程プレス10Bのクランク軸エンコーダ18の 信号値E 2e とその変化量V 2e (=dE 2e /dt)を記憶する。プレス停止位置に相当する ランク角度の停止予想値を
 E 2e ’=E 2e +E 2R (E 2e 、V 2e )
・・・(27)
とする。

(4)停止予想値E 2e ’が
 E 2H ≦E 2e ’≦E IN2
・・・(28)
の場合、搬送装置20Bは、第2工程プレス10Bの イエリアに進入する前であるので、干渉を けるためには搬送装置20Bの個別マスター発 器42をθ OUT1 ≦θ≦θ IN2 の範囲で停止させる必要がある。
(5)停止予想値E 2e ’が
 E IN2 ≦E 2e ’≦E L
・・・(29)
の場合、搬送装置が第2工程プレス10Bのダイ リアに進入してしまっているので、スライ との干渉を考慮して搬送装置20Bの個別マス ー発生器42の動きを切換える必要がある。

 もし、スライド停止予想位置L 2 (E 2e ’)が
 最大上昇位置Y L <スライド停止予想位置L 2 (E 2e ’) ・・・(30)
の場合、搬送装置20Bの可動範囲外にスライド が位置しているので、干渉が発生ないため、 搬送装置20Bの個別マスター発生器42を停止さ る必要はない。
 逆に、
 スライド停止予想位置L 2 (E 2e ’)≦最大上昇位置Y L  ・・・(31)
であった場合は、運転を続けると搬送装置20B とスライドが干渉する可能性があるため、個 別マスター発生器42はスライドが停止したタ ミングで停止させる必要がある。

(6)停止予想値E 2e ’が
 E L ≦E 2e ’≦E 2H
・・・(32)
の場合、搬送装置20Bは、第2工程プレス10Bの イエリアから脱出する行程に入っているの 、θ H +Tまで個別マスター発生器42を停止させる必 はない。
 上述した干渉判定器のおけるフロー図は、 10のS20~S29と同様である。

 図12は、本発明によるプレスライン制御装 の第3実施形態図である。
 上述した停止制御装置50は、この例では、 レス異常検出器52および搬送装置干渉判定器 54からなる。

 この第3実施形態では、マスター信号1の代 りに、上流側プレス10Aのスライド位置指令2 搬送装置の位置指令3、下流プレス20Bのスラ イド位置指令2で、干渉停止の判定をしてい 。
 異常発生したプレスの停止位置と、搬送装 の位置が判明すれば、搬送装置のマスター 即停止させなければならないか、待機位置 で運転できるかどうかの判定ができる。

 第3実施形態における第1工程と第2工程間の 送装置20Bの干渉判定の具体例を以下に示す
 第1工程プレス10Aのスライド位置指令2の指 値をS 1 、第2工程プレス10Bのスライド位置指令2の指 値をS 2 とする。

 まず、第1工程プレス10Aで異常が発生した場 合の動作を述べる。プレス異常検出器52から 常発生が通知されると、搬送装置干渉判定 54は異常発生時の第1工程プレス10Aのスライ 位置指令値S 1e とその変化量υ 1e (=dS 1e /dt)を記憶する。また、その時の搬送装置20B 水平方向位置指令値Xeとその変化量V xe (=dXe/dt)も同時に記憶する。

 異常が発生したプレスの空走距離は、異常 生時のプレススライドの位置S 1e と速度υ 1e に依存する。プレススライドの停止予想値を
 S 1e ’=S 1e +S 1R (S 1e 、υ 1e ) ・・・(33)
とする。

(1)V xe <0、かつ、X 1 ≦X e ≦X H  ・・・(34)
の場合、図9Aにおいて、搬送装置20Bが第1工程 プレス10Aのダイエリアに進入する前であるの で、干渉をさけるためには搬送装置20Bの個別 マスター発生器42を直ちに停止した方が良い
(2)水平方向位置指令値X e が 0≦X e ≦X 1  ・・・(35)
の場合、図9Aにおいて、搬送装置20Bが第1工程 プレス10Aのダイエリアに進入してしまってい るので、スライドとの干渉を考慮して搬送装 置20Bの個別マスター発生器42の動きを切換え 必要がある。

 もし、スライド停止予想位置S 1e ’が
 最大上昇位置Y L <スライド停止予想位置S 1e ’ ・・・(36)
の場合、搬送装置20Bの可動範囲外にスライド が位置しているので、干渉が発生ないため、 搬送装置20Bの個別マスター発生器42を停止さ る必要はない。
 逆に、
 スライド停止予想位置S 1e ’≦最大上昇位置Y L  ・・・(37)
であった場合は、運転を続けると搬送装置20B とスライドが干渉する可能性があるため、個 別マスター発生器42はスライドが停止したタ ミングで停止させる必要がある。

(3)V xe ≧0、かつ、X 1 ≦X e ≦X H  ・・・(38)
または、V xe は任意で X H ≦X e ≦X L  ・・・(39)
の場合、図9Aにおいて、搬送装置20Bは、第1工 程プレス10Aのダイエリアを既に通過した後な ので、θ H +Tまで個別マスター発生器42を停止させる必 はない。
 上述した干渉判定器のおけるフロー図は、 10のS1~S19と同様である。

 続いて、第2工程プレス10Bで異常が発生した 場合の動作を述べる。
 プレス異常検出器52から異常発生が通知さ ると、搬送装置干渉判定器54は異常発生時の 第2工程プレス10Bのスライド位置指令値S 2e とその変化量υ 2e (=dS 2e /dt)を記憶する。また、その時の搬送装置20B 水平方向位置指令値Xeとその変化量Vxe(=dXe/dt) も同時に記憶する。

 異常が発生した第2工程プレス10Bの空走距離 は、異常発生時のプレススライドの位置S 2e と速度υ 2e に依存する。プレススライドの停止予想値を
 S 2e ’=S 2e +S 2R (S 2e 、υ 2e ) ・・・(40)
とする。

(4) V xe <0、かつ、0≦X e ≦X H  ・・・(41)
または、V xe ≧0、かつ、0≦X e ≦X 2  ・・・(42)
の場合、図9Aにおいて、搬送装置20Bは、第2工 程プレス10Bのダイエリアに進入する前である ので、干渉を避けるためには搬送装置20Bの個 別マスター発生器42をθ OUT1 ≦θ≦θ IN2 の範囲で停止させる必要がある。
(5)V xe ≧0、かつ、X 2 ≦X e ≦X L  ・・・(43)
の場合、図9Aにおいて、搬送装置20Bが第2工程 プレス10Bのダイエリアに進入してしまってい るので、スライドとの干渉を考慮して搬送装 置20Bの個別マスター発生器42の動きを切換え 必要がある。

 もし、スライド停止予想位置S 2e ’が
 最大上昇位置Y L <スライド停止予想位置S 2e ’ ・・・(44)
の場合、搬送装置20Bの可動範囲外にスライド が位置しているので、干渉が発生ないため、 搬送装置20Bの個別マスター発生器42を停止さ る必要はない。
 逆に、
 スライド停止予想位置S 2e ’≦最大上昇位置Y L  ・・・(45)
であった場合は、運転を続けると搬送装置20B とスライドが干渉する可能性があるため、個 別マスター発生器42はスライドが停止したタ ミングで停止させる必要がある。

(6)V xe <0、かつ、X H ≦X e ≦X L  ・・・(46)
の場合、図9Aにおいて、搬送装置20Bは、第2工 程プレス10Bのダイエリアから脱出する工程に 入っているので、θ H +Tまで個別マスター発生器42を停止させる必 はない。
 上述した干渉判定器のおけるフロー図は、 10のS20~S29と同様である。

 以上までの説明は、プレスのモータドラ ブ16に異常が発生した場合であるが、同様 搬送装置のモータドライブ26に異常が発生し た場合も、干渉判定器を適用することができ る。

 図13は、搬送装置の非干渉停止を実現する めの、本発明によるプレスライン制御装置 第4実施形態図である。
 上述した停止制御装置50は、この例では、 送装置異常検出器56およびプレス干渉判定器 58からなる。

 第4実施形態において、第1工程、第2工程 の搬送装置20Bのモータドライブ26で異常が 生した場合、プレスライン制御装置40は搬送 装置異常検出器56によって、第1、第2工程間 送装置20Bのモータドライブ26に異常が発生し たことを検出し、その情報を第1工程プレス10 Aの個別マスター発生器42に接続されているプ レス干渉判定器58と、第2工程のプレスの個別 マスター発生器42に接続されているプレス干 判定器58に伝達する。

 第1工程のプレス干渉判定器58は、異常情 を受け取った時のマスター信号1の位置から 、このまま運転を継続すると第1工程プレス10 Aが搬送装置20Bと干渉するかどうかを判断す 。第2工程のプレス干渉判定器58は、第2工程 レス10Bが搬送装置20Bと干渉するかどうかを 断する。

 第1工程のプレス干渉判定器58は、第1工程 プレス10Aが上死点位置まで運転を続けた場合 、異常停止した第1、第2工程間搬送装置20Bと 渉が発生すると判断した場合、第1工程プレ ス10Aの個別マスター発生器42をライン全体の スター信号発生器32から非同期化し、第1工 プレス10Aの個別マスター発生器42の個別マ ター信号4を減速停止させる。

 第1工程プレス10Aが上死点位置まで運転を続 けても、異常停止した搬送装置20Bと干渉しな いと判断した場合、プレス干渉判定器58は、 別マスター発生器42の個別マスター信号4を スター信号1に同期させ続け、上死点位置に 到達した時点で、非同期化して停止させる。
 なお、異常が発生した搬送装置の個別マス ー発生器信号は、異常検出時に直ちに停止 せる。

 第3工程以降のプレスは正常状態なので、そ のままマスター信号発生器32との同期を継続 せる。第3工程以降の搬送装置も同様に、マ スター信号発生器32との同期を継続する。
 これにより、第1、第2工程間搬送装置20Bで 常が発生しても、第3工程以降では正常にプ ス動作と搬送動作を継続させることが可能 あり、ライン内に残った未成型パネルが全 生産完了した時点で、停止させればよい。

 次に、「プレス干渉判定器」によるプレ と搬送装置が干渉するかどうかの判定方法 ついて、更に詳しく述べる。

 図14Bは、搬送装置20Bが第2工程にパネルを搬 入した直後に異常が発生した場合のタイミン グ関係を示す図である。
 搬送装置20Bのモータ26の異常(図中のe 3 )を検出すると搬送装置20Bのモータ26はフリー ランとなり、空走状態となる。その後メカブ レーキが動作し、機構系を停止させるが、搬 送装置は第2工程プレス10Bのダイエリア内で 止してしまう(図中のe 4 )。
 この時、第2工程プレス10Bのスライドは下降 中であり、このまま下降を続けると、停止し た搬送装置20Bとスライドが干渉してしまう。 従ってこのようなケースでは、「プレス干渉 判定器58」は第2工程プレス10Bの個別マスター 発生器42をマスター信号発生器32から非同期 し、直ちに停止させる(図中のf 1 )。

 図15Aは、搬送装置20Bが待機位置から移動を 始し、第1工程プレス10Aからパネルを搬出す る前(図中のb 3 )に異常停止(図中のb 4 )した場合のタイミング関係を示す図である
 この場合、搬送装置20Bは、第1工程プレス10A のダイエリア内に停止してしまう。この場合 、第1工程プレス10Aのスライドはプレスを終 て上昇中であり、上死点(図中のc 2 )で停止すれば、搬送装置20Bとの干渉は発生 ない。従って、第1工程プレス10Aの個別マス ー発生器42はマスター信号発生器32と非同期 化せず、上死点(図中のc 2 )まで移動してから個別マスター発生器42を停 止させる。
 なお、第1、第2工程間搬送装置20Bが、第1工 プレス10Aのダイエリア内で停止しているた 、第1工程前の搬送装置20Aはパネルを搬入す ることができない。よって、第1工程前の搬 装置20Aの個別マスター発生器42も、第1、第2 程間搬送装置20Bの個別マスター発生器42が 止したタイミングで、停止しなければなら い。

 以下、プレス干渉判定器の動作の詳細を 明する。ここでは、第1工程のプレス干渉判 定を例に挙げる。

 第1工程前搬送装置20Aの水平方向位置指令値 X 0 (θ)、垂直方向位置指令値Y 0 (θ)は、マスター信号θの関数で表せる。第1 第2工程間搬送装置20Bの水平方向位置指令値X 1 (θ)、垂直方向位置指令値Y 1 (θ)も同様である。
 また、第1工程プレス10Aのスライド位置L 1 (θ)もθの関数で表せる。

 第1工程前搬送装置20Aの水平方向可動範囲を
 0≦X 0 (θ)≦X 0L  ・・・(47)
とし、垂直方向可動範囲を
 0≦Y 0 (θ)≦Y 0L  ・・・(48)
とする。第1工程プレス10Aのダイエリアに相 する水平方向範囲を
 X 01 ≦X 0 (θ)≦X 0L  ・・・(49)
する。
 同様に、第1、第2工程間搬送装置20Bの水平 向可動範囲を
 0≦X 1 (θ)≦X 1L  ・・・(50)
とし、垂直方向可動範囲を
 0≦Y 1 (θ)≦Y 1L  ・・・(51)
とする。第1工程プレス10Aのダイエリアに相 する水平方向範囲を
 0≦X 1 (θ)≦X 11  ・・・(52)
とする。

 第1工程プレス10Aの下死点に対応するマスタ ー信号1の値をθ BDC 、上死点に対応するマスター信号1の値をθ TDC とする。
 第1工程前搬送装置20Aが第1工程プレス10Aの イエリア(式(49))に進入している範囲に対応 るマスター信号1を、
 θ IN01 ≦θ≦θ OUT01  ・・・(53)
とする。また、第1、第2工程間搬送装置20Bが 第1工程プレス10Aのダイエリア(式(52))に進入 している範囲に対応するマスター信号1を、
 θ IN11 ≦θ≦θ OUT11  ・・・(54)
とする。
 第1工程前搬送装置20Aのパネルリリース位置 に対応するマスター信号1の値をθ 0L 、第1、第2工程間搬送装置20Bのパネルピック ップ位置に対応するマスター信号1の値をθ 1P とする。

 搬送装置異常検出器56から異常発生が通知 れると、干渉判定器58は異常発生時のマスタ ー信号1の値θ e とその変化量ω e (=dθ e /dt)を記憶する。異常が発生した搬送装置20A,2 0Bの個別マスター発生器42は直ちにマスター 号発生器32から非同期化され停止するが、搬 送装置本体はブレーキによって減速されるま で惰性で動き続ける。この搬送装置の空走距 離も、プレス同様、異常発生時の位置と速度 に依存する。空走距離をθ e とω e の関数として、第1工程前搬送装置20Aの空走 離をθ 0R e 、ω e )、第1、第2工程間搬送装置20Bの空走距離をθ 1R e 、ω e )とする。

第1工程前搬送装置20Aで異常が起きた場合の 停止位置に相当するマスター信号1の停止予 値を
 θ 0e ’=θ e 0R e 、ω e ) ・・・(55)
とする。
 第1、第2工程間搬送装置20Bで異常が起きた 合の、停止位置に相当するマスター信号1の 止予想値を
 θ 1e ’=θ e 1R e 、ω e ) ・・・(56)
とする。

 図16は、プレス干渉判定器のフロー図であ 。以下、詳細に説明する。
 今、第1、第2工程間搬送装置20Bで異常が起 たとする(T1,T2,T20)。その時の停止予想値θ 1e ’は、式(56)から求められる。
(1)停止予想値θ 1e ’が
 θ BDC ≦θ 1e ’≦θ TDC  ・・・(57)
の場合(T21)、プレスが上昇行程の途中である で、搬送装置20Bとプレススライドとの干渉 発生せず、第1工程プレス10Aの個別マスター 発生器42は上死点まで運転してから、停止さ ればよい(T22)。
(2)停止予想値θ 1e ’が
 θ TDC ≦θ 1e ’≦θ BDC +T ・・・(58)
の場合(T23)、プレスが下降行程の途中である で、搬送装置20Bとプレススライドが干渉し しまう。よって、第1工程プレス10Aの個別マ スター発生器42は直ちに停止させなければな ない(T24)。

 なお、(1)、(2)いずれの場合も、
 θ IN11 ≦θ 1e ’≦θ OUT11  ・・・(59)
の時(T25)は、第1、第2工程間搬送装置20Bが第1 程プレス10Aのダイエリア内で停止してしま ため、後から入ってくる第1工程前搬送装置 20Aと干渉してしまう。よって、式(59)の場合 、第1工程前搬送装置20Aの個別マスター発生 42も直ちに停止させなければならない(T26)。

 次に、第1工程前搬送装置20Aで異常が起きた とする(T1,T2,T10)。その時の停止予想値θ 0e ’は、式(55)から求められる。
(3)停止予想値θ 0e ’が
 θ BDC ≦θ 0e ’≦θ TDC  ・・・(60)
の場合(T11)、プレスが上昇行程の途中である で、搬送装置20Aとプレス10Aのスライドとの 渉は発生せず、第1工程プレス10Aの個別マス ター発生器42は上死点まで運転してから、停 させればよい(T12)。

(4)停止予想値θ 0e ’が
 θ TDC ≦θ 0e ’≦θ BDC +T ・・・(61)
の場合(T13)、プレスが下降行程の途中である で、搬送装置20Aとプレススライドが干渉し しまう。よって、第1工程プレス10Aの個別マ スター発生器42は直ちに停止させなければな ない(T14)。

 なお、第1工程前搬送装置20Aの場合は、例え 、θ 0e ’が
 θ IN01 ≦θ 0e ’≦θ OUT01  ・・・(62)
であっても、第1、第2工程間搬送装置20Bは、 1工程前搬送装置20Aがダイエリアに進入する 前に、ダイエリアを脱出しているので、干渉 は発生しない。よって、第1、第2工程間搬送 置20Bの個別マスター発生器42は止める必要 ない。

 図17は、搬送装置の非干渉停止を実現する めの、本発明によるプレスライン制御装置 第5実施形態図である。
 上述した停止制御装置50は、この例では、 送装置異常検出器56およびプレス干渉判定器 58からなる。

 この第5実施形態は、干渉判定の基準値と して、搬送装置の目標位置6と、プレスのス イド目標位置4を利用した例である。これも 常発生時の目標位置の関係により、プレス の干渉が発生するかどうかを判断し、マス ー信号を停止させる。

 搬送装置異常検出器56から異常発生が通知 れると、プレス干渉判定器58は異常発生時の 搬送装置目標値X e とその変化量V xe (=dX e /dt)を記憶する。また、異常発生時の第1工程 レス10Aのスライドの目標値S 1e とその変化量υ e (=dS 1e /dt)を記憶する。
 異常が発生した搬送装置20A,20Bの個別マスタ ー発生器42は直ちにマスター信号発生器32か 非同期化され停止するが、搬送装置本体は レーキによって減速されるまで惰性で動き ける。この搬送装置20A,20Bの空走距離は、異 発生時の搬送装置の速度に依存する。空走 離をV 0xe 、またはV 1xe の関数として、第1工程前搬送装置20Aの空走 離をX 0R (V 0xe )、第1、第2工程間搬送装置20Bの空走距離をX 1R (V 1xe )とする。

 第1工程前搬送装置20Aで異常が起きた場合の 、停止位置予想値を
 X 0e ’=X 0e +X 0R (V 0xe )
・・・(63)
とする。
 第1、第2工程間搬送装置20Bで異常が起きた 合の、停止位置予想値を
 X 1e ’=X 1e +X 1R (V 1xe )
・・・(64)
とする。

 今、第1、第2工程間搬送装置20Bで異常が起 たとする。その時の停止予想値X 1e ’は、式(64)から求められる。

(1)停止予想値X 1e ’が
 0≦X 1e ’≦X 11
・・・(65)
の場合、第1、第2工程間搬送装置20Bが第1プレ ス10Aのダイエリア内で停止してしまっている ため、プレススライドとの干渉を考慮して、 第1工程プレス10Aの個別マスター発生器42の動 きを切換える必要がある。

 υ e ≦0の場合、スライドが下降中であるため、 レス10Aを停止しなければ異常停止している 送装置20Bとプレススライドが干渉する。よ て、第1工程プレス10Aの個別マスター発生器4 2を直ちに停止させる必要がある。

 υ e >0の場合、スライドが上昇中であるため、 送装置20Bとプレススライドが干渉する可能 はない。よって、第1工程プレス10Aの個別マ スター発生器42はθ TDC まで運転してから停止させればよい。

(2)停止予想値X 1e ’が
 X 11 <X 1e ’ ・・・(66)
の場合、第1、第2工程間搬送装置20Bは第1プレ ス10Aのダイエリア外で停止しているため、第 1工程プレス10Aのスライドとの干渉は考慮す 必要は無い。よって、第1工程プレス10Aの個 マスター発生器42はθ TDC まで運転してから停止させればよい。

 次に、第1工程前搬送装置20Aで異常が起きた とする。その時の停止予想値X 0e ’は、式(63)から求められる。

(3)停止予想値X 0e ’が
 X 01 ≦X 0e ’≦X 0L
・・・(67)
の場合、第1工程前搬送装置20Aが第1プレス10A ダイエリア内で停止してしまっているため プレススライドとの干渉を考慮して、第1工 程プレス10Aの個別マスター発生器42の動きを 換える必要がある。

 υ e ≦0の場合、スライドが下降中であるため、 レス10Aを停止しなければ異常停止している 送装置20Aとプレススライドが干渉する。よ て、第1工程プレス10Aの個別マスター発生器4 2を直ちに停止させる必要がある。
 υ e >0の場合、スライドが上昇中であるため、 送装置20Aとプレス10Aのスライドが干渉する 能性はない。よって、第1工程プレス10Aの個 別マスター発生器42はθ TDC まで運転してから停止させればよい。

(4)停止予想値X 0e ’が
 X 0e ’<X 01  ・・・(68)
の場合、第1工程前搬送装置20Aは第1プレス10A ダイエリア外で停止しているため、第1工程 プレス10Aのスライドとの干渉は考慮する必要 は無い。よって、第1工程プレス10Aの個別マ ター発生器42はθ TDC まで運転してから停止させればよい。

 上述した本発明の装置及び方法によれば サーボプレスラインにサーボプレスライン 体の基準となるマスター信号1を用意し、そ のマスター信号1と同期した個別マスター信 4を出力する個別マスター発生器42をマスタ 信号1に追従して動作させる装置それぞれに えるので、一部の装置で異常が発生した場 、異常停止した装置と干渉する可能性があ 装置の個別マスター発生器42を干渉を避け 位置で停止させ、干渉する可能性がない装 の個別マスター発生器42は、装置の通常の停 止位置まで運転して停止させることができる 。

 従って、異常停止した装置との干渉を確 に防止し、かつ異常停止した装置と干渉す 可能性がない装置は正常位置で停止するた 、ライン全体を正常状態に戻すのに、異常 分だけの復旧作業を行えばよく、効率的な 産が実現できる。

 なお、本発明は上述した実施の形態に限 されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で 々の変更を加え得ることは勿論である。