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Patent Searching and Data


Title:
SHOE HAVING LACE FITTING STRUCTURE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/050819
Kind Code:
A1
Abstract:
A shoe having a lace fitting structure comprises, as main components, a first side panel (51) which is wound around the inner side surface of the foot of a user upward or slantwise upward along the inner surface of a main upper part (2M) in the inner space thereof, a second side panel (52) which is wound around the outer side surface of the foot of the user upward or slantwise upward along the outer surface of the main upper part in the inner space thereof, and third eyelets (23) which are provided at the tip ends of the first and second side panels (51, 52) and contact with shoe lace means while allowing the shoe lace means to pass therethrough.

Inventors:
TAKADA YASUYUKI (JP)
KAMIFUKUMOTO FUMITAKA (JP)
KUROSAKI KIYOMITSU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/070445
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
October 19, 2007
Export Citation:
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Assignee:
ASICS CORP (JP)
TAKADA YASUYUKI (JP)
KAMIFUKUMOTO FUMITAKA (JP)
KUROSAKI KIYOMITSU (JP)
International Classes:
A43B23/02
Foreign References:
JPH0444701A1992-02-14
JPH0965908A1997-03-11
JP3038156U1997-06-06
JPH023291Y21990-01-25
Other References:
See also references of EP 2210514A4
Attorney, Agent or Firm:
YAMAMURA, Yoshinobu (KOEI Bldg. 2-2Ekimae 3-chome, Ibaraki-shi, Osaka 88, JP)
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Claims:
 紐締めフィッティング構造を備えた靴であって、
 着地の衝撃を吸収するソールと、足の甲を包むアッパーと、前記アッパーを足の甲にフィットさせるためのシューレース手段とを有し、
 前記アッパーは、着用時に脚が上方に出る第1開口と、前記第1開口の前方に設けられた第2開口とを有しており、前記2つの開口は、前後に互いに連なっており;
 前記アッパーは、
 足の内側面、外側面、爪先および背面を覆うメインアッパーと、
 前記第2開口の側縁に沿って設けられ、前記第2開口の爪先近傍および前記第2開口の足首近傍に配置され、前記シューレース手段が通過すると共に係合する複数の第1ハトメと、
 前記第2開口の側縁に沿って設けられ、前記第2開口の爪先近傍の前記第1ハトメと前記足首近傍の前記第1ハトメとの間に配置され、前記シューレース手段が通過すると共に係合する複数の第2ハトメと、
 前記メインアッパーの内部の空間において前記内側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の内側面に巻き付く第1サイドパネルと、
 前記メインアッパーの内部の空間において前記外側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の外側面に巻き付く第2サイドパネルと、
 前記第1および第2サイドパネルの先端に各々設けられ前記シューレース手段が通過すると共に係合する第3ハトメとを備え、
 少なくとも、前記各サイドパネルにおける前記第3ハトメを設けた近傍を含む上部が前記メインアッパーに接合されておらず、
 前記シューレース手段と前記第2ハトメとの摩擦力が、前記シューレース手段と前記第1ハトメとの摩擦力よりも小さく、
 ここにおいて、前記シューレース手段は、
 前記第3ハトメを通らずに前記内側面と前記外側面との間を往復することを繰り返すように前記第1および第2ハトメを通って、前記第2開口を足幅方向に小さくして前記メインアッパーを足にフィットさせる第1部と、
 前記第2開口の爪先近傍の第1ハトメから前記第2ハトメを通ることなく前記両サイドパネルの第3ハトメを通って、更に、前記第2開口の足首近傍の第1ハトメを通ることで、前記第1および第2サイドパネルを足の側面にフィットさせる第2部とを備えている靴。
 請求項1において、前記メインアッパーは、少なくとも足の後足部を覆うと共に足の表面に接触する内装材と、足の爪先から後足部にわたる全体を覆い、かつ、前記内装材を外部から覆う外装材とを更に備え、
 前記各サイドパネルの下部が前記内装材と前記外装材との間に配置されている靴。
 請求項1において、前記各サイドパネルの下端はメインアッパーおよび/またはソールに付着されており、前記各サイドパネルの後縁の上部および各サイドパネルの前縁の上部は前記メインアッパーに接合されておらず、かつ、前記各サイドパネルの前記後縁および/または前縁の下部は前記メインアッパーに接合されている靴。
 請求項1において、前記各サイドパネルは前記メインアッパーに面接合されておらず、かつ、前記各サイドパネルの下端はメインアッパーおよび/またはソールに付着されており、前記サイドパネルの前縁および後縁の双方が前記メインアッパーに接合されていない靴。
 請求項1の靴において、前記シューレース手段は、内側における前記足首近傍の第1ハトメから延び出る第3部と、外側における前記足首近傍の第1ハトメから延び出る第4部とを更に備え、
 前記第3部と前記第4部とが前記足首の近傍において互いに結ばれることが可能な靴。
 請求項5の靴において、前記シューレース手段は1本のシューレースからなる靴。
 請求項1の靴において、前記第2開口を下方から閉じる舌片を更に備え、
 前記第1および第2サイドパネルの下部は前記メインアッパーの前記内部の面に接する第1面と足のアーチに接する第2面とを有し、
 前記第1および第2サイドパネルの上部が前記舌片と前記メインアッパーとの間に配置され、かつ、
 前記各第3ハトメが前記舌片上において前記第2開口から上方に向かって露出している靴。
 請求項1において、前記各サイドパネルはソールから足の側面に沿って巻き上っている靴。
 請求項1の靴において、前記第2開口を下方から閉じる舌片を更に備え、
 前記第3ハトメが前記舌片の上方で、かつ、前記シューレース手段による靴の締付時に前記シューレース手段の第1部の下方となるように設けられ、
 前記シューレース手段の第1部の下方を前記第2部が通っている靴。
 請求項1の靴において、前記第1サイドパネルの第3ハトメと前記第2サイドパネルの第3ハトメとが、足長方向に延びる仮想のラインを中心として、互いに斜め向かいに配置されている靴。
 請求項1の靴において、
 第1サイドパネルが舟状骨よりも前方において内側楔状骨の少なくとも一部を覆い、
 第2サイドパネルが第1サイドパネルに相対する位置、その前方または後方のいずれか1箇所以上において足を覆っている靴。
 紐締めフィッティング構造を備えた靴であって、
 着地の衝撃を吸収するソールと、足の甲を包むアッパーと、前記アッパーを足の甲にフィットさせるためのシューレース手段とを有し、
 前記アッパーは、着用時に脚が上方に出る第1開口と、前記第1開口の前方に設けられた第2開口とを有しており、前記2つの開口は、前後に互いに連なっており;
 前記アッパーは、
 足の内側面、外側面、爪先および背面を覆うメインアッパーと、
 前記第2開口の側縁に沿って設けられ、前記第2開口の爪先近傍および前記第2開口の足首近傍に配置され、前記シューレース手段が通過すると共に係合する複数の第1ハトメと、
 前記第2開口の側縁に沿って設けられ、前記第2開口の爪先近傍の前記第1ハトメと前記足首近傍の前記第1ハトメとの間に配置され、前記シューレース手段が通過すると共に係合する複数の第2ハトメと、
 前記メインアッパーの内部の空間において前記内側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の内側面に巻き付く第1サイドパネルと、
 前記メインアッパーの内部の空間において前記外側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の外側面に巻き付く第2サイドパネルと、
 前記第1および第2サイドパネルの先端に各々設けられ前記シューレース手段が通過すると共に係合する第3ハトメとを備え、
 少なくとも、前記各サイドパネルにおける前記第3ハトメを設けた近傍を含む上部が前記メインアッパーに接合されておらず、
 前記第1サイドパネルの前記第3ハトメと前記第2サイドパネルの第3ハトメとが、足長方向に延びる仮想のラインを中心として、互いに斜め向かいに配置され、
 前記シューレース手段が前記第1サイドパネルの第3ハトメと前記第2サイドパネルの第3ハトメとを連続的に通っている靴。
 請求項12において、前記各サイドパネルの下端はアッパーおよび/またはソールに付着されている靴。
 請求項13において、前記各サイドパネルの後縁の上部および各サイドパネルの前縁の上部は前記メインアッパーに接合されておらず、かつ、前記各サイドパネルの前記後縁および/または前縁の下部は前記メインアッパーに接合されている靴。
 請求項13において、前記サイドパネルの前縁および後縁の双方が前記メインアッパーに接合されていない靴。
 紐締めフィッティング構造を備えた靴であって、
 着地の衝撃を吸収するソールと、足の甲を包むアッパーと、前記アッパーを足の甲にフィットさせるためのシューレース手段とを有し、
 前記アッパーは、着用時に脚が上方に出る第1開口と、足の甲を覆う舌片で閉じられた第2開口とを有しており、前記2つの開口は、前後に互いに連なっており;
 前記アッパーは、
 足の内側面、外側面、爪先および背面を覆うメインアッパーと、
 前記第2開口の側縁に沿って設けられ、前記第2開口の爪先近傍および前記第2開口の足首近傍に配置され、前記シューレース手段が通過すると共に係合する複数の第1ハトメと、
 前記第2開口の側縁に沿って設けられ、前記第2開口の爪先近傍の前記第1ハトメと前記足首近傍の前記第1ハトメとの間に配置され、前記シューレース手段が通過すると共に係合する複数の第2ハトメと、
 前記メインアッパーの内部の空間において前記内側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の内側面に巻き付く第1サイドパネルと、
 前記メインアッパーの内部の空間において前記外側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の外側面に巻き付く第2サイドパネルと、
 前記第1および第2サイドパネルの先端に各々設けられ前記シューレース手段が通過すると共に係合する第3ハトメとを備え、
 前記第1および第2サイドパネルが前記メインアッパーの前記内部の面に接し、
 前記第1および第2サイドパネルの下部が前記足のアーチに接し、
 少なくとも、前記各サイドパネルにおける前記第3ハトメを設けた近傍を含む上部が前記メインアッパーに接合されておらず、
 前記各サイドパネルの上部が前記舌片と前記メインアッパーとの間に配置され、かつ、
 前記第3ハトメが前記舌片上において前記第2開口から上方に向かって露出している靴。
 請求項16において、前記シューレース手段は、
 前記第3ハトメを通らずに前記内側面と前記外側面との間を往復することを繰り返すように前記第1および第2ハトメを通って、前記第2開口を足幅方向に小さくして前記内側部および前記外側部を足にフィットさせる第1部と、
 前記第2開口の爪先近傍の第1ハトメから前記第2ハトメを通ることなく前記両サイドパネルの第3ハトメを通って、更に、前記開口の足首近傍の第1ハトメを通ることで、前記第1および第2サイドパネルを足の側面にフィットさせる第2部とを備えている靴。
 請求項17の靴において、
 前記第3ハトメが前記舌片の上方で、かつ、締付時に前記シューレース手段の第1部の下方となるように設けられ、
 前記シューレース手段の第1部の下方を前記シューレース手段の第2部が通っている靴。
 紐締めフィッティング構造を備えた靴であって、
 着地の衝撃を吸収するソールと、足の甲を包むアッパーと、前記アッパーを足の甲にフィットさせるためのシューレース手段とを有し、
 前記アッパーは、着用時に脚が上方に出る第1開口と、前記第1開口の前方に設けられた第2開口とを有しており、前記2つの開口は、前後に互いに連なっており;
 前記アッパーは、
 足の内側面、外側面、爪先および背面を覆うメインアッパーと、
 足の内側のアーチから前記内側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の内側面に巻き付く第1サイドパネルと、
 足の外側のアーチから前記外側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の外側面に巻き付く第2サイドパネルとを備え、
 前記メインアッパーは、少なくとも足の後足部を覆うと共に足の表面に接触する内装材と、足の爪先から後足部にわたる全体を覆い、かつ、前記内装材を外部から覆う外装材とを備え、
 ここにおいて、前記各サイドパネルは前記外装材と内装材とで形成される内部の空間に配置されており、着用時に前記シューレース手段により締め付けられて、前記外装材を介することなく、かつ、内装材を介して足の表面に接し、
 前記各サイドパネルの上部が外装材に接合されておらず、
 前記着用時に前記シューレース手段による第1サイドパネルの前記内側アーチに対する締め付けを抑制する第1抑制手段と、
 前記着用時に前記シューレース手段による第2サイドパネルの前記外側アーチに対する締め付けを抑制する第2抑制手段とを更に備えた靴。
 請求項19において、前記各サイドパネルの下端はアッパーおよび/またはソールに固定されており、
 前記各サイドパネルの後縁の上部および各サイドパネルの前縁の上部は前記メインアッパーに接合されておらず、かつ、前記各サイドパネルの前記後縁および/または前縁の下部は前記メインアッパーに接合されており、このように接合されていることで前記第1および第2抑制手段が構成されている靴。
 請求項19において、前記内装材と前記外装材とは、足の内側面の部位において互いに面接合されていない袋状の第1袋部と、足の外側面の部位において互いに面接合されていない袋状の第2袋部とを形成しており、
 前記第1および第2袋部は、それぞれ前記内部の空間が開口する第1および第2スリットを有しており、
 前記第1袋部には前記第1サイドパネルの下部が収納されていると共に前記第1サイドパネルの上部が前記第1スリットから延び出ており、
 前記第2袋部には前記第2サイドパネルの下部が収納されていると共に前記第2サイドパネルの上部が前記第2スリットから延び出ている靴。
 紐締めフィッティング構造を備えた靴であって、
 着地の衝撃を吸収するソールと、足の甲を包むアッパーと、前記アッパーを足の甲にフィットさせるためのシューレース手段とを有し、
 前記アッパーは、着用時に脚が上方に出る第1開口と、前記第1開口の前方に設けられた第2開口とを有しており、前記2つの開口は、前後に互いに連なっており;
 前記アッパーは、
 足の内側面、外側面、爪先および背面を覆うメインアッパーと、
 足の内側のアーチから前記内側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の内側面に巻き付く第1サイドパネルと、
 足の外側のアーチから前記外側面に沿って上方ないし斜め上方に向って前記足の外側面に巻き付く第2サイドパネルとを備え、
 前記メインアッパーは、少なくとも足の後足部を覆うと共に足の表面に接触する内装材と、足の爪先から後足部にわたる全体を覆い、かつ、前記内装材を外部から覆う外装材とを備え、
 ここにおいて、前記各サイドパネルは前記外装材で形成される内部の空間に配置されており、かつ、前記各サイドパネルの上部が前記外装材に接合されておらず、これにより着用時に各サイドパネルが前記シューレース手段により締め付けられて、各サイドパネルの上部が前記外装材を介することなく足の表面に接し、
 前記着用時に前記シューレース手段による第1サイドパネルの前記内側アーチに対する締め付けを抑制する第1抑制手段と、
 前記着用時に前記シューレース手段による第2サイドパネルの前記外側アーチに対する締め付けを抑制する第2抑制手段とを更に備えた靴。
 請求項22において、前記各サイドパネルの下端はアッパーおよび/またはソールに固定されており、
 前記各サイドパネルの後縁の上部および各サイドパネルの前縁の上部は前記メインアッパーに接合されておらず、かつ、前記各サイドパネルの前記後縁および/または前縁の下部は前記メインアッパーに接合されており、このように接合されていることで前記第1および第2抑制手段が構成されている靴。
Description:
紐締めフィッティング構造を備 た靴

 本発明は、履物の紐締めフィッティング 造に関する。

 山を歩行ないし走行するのに適した靴は 外の物体の衝突から足を守り、また、傾斜 や荒地において足を捻挫から守る。そのた 、この種の靴は、一般的な靴に比べ、アッ ーの剛性が大きい。

 アッパーの剛性が大きいと、紐締めに大き 力と時間を要する上、緊締力の配分が難し なる。かかる観点から、種々の紐締め構造 提案されている。

特開平6-78801号

USP 5,167,084

特開平2-5903号

特開2005-143954

US2005/0126043 A1

 特開平6-78801号およびUSP5,167,084に開示され た靴は、内部に緊締装置を備えている。この 靴は、靴自体の緊締と内部の緊締装置の締付 動作を、各々、別々に行う必要がある。

 特開平2-5903号に開示された靴は、踵およ 舟状骨を支えるスターラップを備える。し し、この靴のスターラップは、内側楔状骨 支持していない。また、スターラップとメ ンアッパーとを異なる緊締力で締付けるこ や、選択的に締付けることはできないだろ 。

 特開2005-143954号に開示された靴は、ソール 連結されたベルトを備える。このベルトは メインアッパーの外に配置されている。
 この靴においては、ソールとメインアッパ との一体感は得られるであろう。しかし、 ルトとメインアッパーとを異なる緊締力で 付けることや、両者を選択的に締付けるこ はできないだろう。

 US2005/0126043A1に開示されたブーツは、2つ 独立した紐通しゾーンを備える。各ゾーン シューレースは、各々、引っ張り操作され 、各ゾーンにおいてブーツのアッパーを足 フィットさせる。このブーツは、互いに独 した2本のシューレースを必要とする。

 本発明の主目的は、足の部位に応じた締 け力で選択的に、かつ、迅速に紐締めする とのできる靴を提供することである。

 本発明の靴は、紐締めフィッティング構 を備えた靴であって、着地の衝撃を吸収す ソールと、足の甲を包むアッパーと、前記 ッパーを足の甲にフィットさせるためのシ ーレース手段とを有し、前記アッパーは、 用時に脚が上方に出る第1開口と、前記第1 口の前方に設けられた第2開口とを有してお 、前記2つの開口は、前後に互いに連なって おり、前記アッパーは、足の内側面、外側面 、爪先および背面を覆うメインアッパーと、 前記第2開口の側縁に沿って設けられ、前記 2開口の爪先近傍および前記第2開口の足首近 傍に配置され、前記シューレース手段が通過 すると共に係合する複数の第1ハトメと、前 第2開口の側縁に沿って設けられ、前記第2開 口の爪先近傍の前記第1ハトメと前記足首近 の前記第1ハトメとの間に配置され、前記シ ーレース手段が通過すると共に係合する複 の第2ハトメと、前記メインアッパーの内部 の空間において前記内側面に沿って上方ない し斜め上方に向って前記足の内側面に巻き付 く第1サイドパネルと、前記メインアッパー 内部の空間において前記外側面に沿って上 ないし斜め上方に向って前記足の外側面に き付く第2サイドパネルと、前記第1および第 2サイドパネルの先端に各々設けられ前記シ ーレース手段が通過すると共に係合する第3 トメとを主たる要素とし、かつ、少なくと 前記各サイドパネルの上部が前記メインア パーに接合されていないことを共通の要件 する。

 本発明において、メインアッパーの内部 空間とは、メインアッパーで定義される空 を意味し、メインアッパーの外装材よりも の空間をいい、内装材が存在する場合には 装材と外装材との間の空間を含む。したが て、メインアッパーが外装材と内装材とを する場合には、各パネルは内装材と外装材 の間に配置されていてもよい。つまり、各 ネルが内装材を介して足の側面や甲に接す 場合も本発明に含まれる。また、パネルは 装材で構成されてもよい。

 かかる主要素および共通の要件を備えた靴 、各パネルがメインアッパーの内部の空間 おいて足の側面に接する。そのため、各パ ルは外装材と足との間に配置され、各パネ がメインアッパーにおける剛性の大きい外 材を介することなく、つまり、足とパネル の間に外装材が挟まれることなく、各パネ が足の側面や甲に直接的にフィットする。
 しかも、各パネルの上部がメインアッパー 接合されていないので、各パネルの上部が インアッパーとは別に動き易い。そのため 各パネルの上部が足の側面や甲に沿うこと 妨げられない。
 その結果、パネルの上部が足にフィットし い。

 本発明において、「足の内(外)側面に沿 て」とは、足の内(外)側面に概ね平行である ことを意味する。

 ここにおいて「ハトメ」とは、シューレ ス手段が通過し係合する孔をいい、例えば メインアッパーに貫通孔を設けて形成した 、当該貫通孔に円環を設けたり、あるいは U字状の金具を用いて形成する。なお、サイ ドパネルに必ずしも別途ハトメを設ける必要 はなく、シューレース手段がサイドパネル自 体を通過し係合してもよい。例えば、折り畳 んで形成したサイドパネルの折り畳み部(ル プ部)にシューレース手段が通過し係合して よい。

 本発明のある態様は、前記主要素を備え 靴において、前記シューレース手段と前記 2ハトメとの摩擦力が、前記シューレース手 段と前記第1ハトメとの摩擦力よりも小さく ここにおいて、前記シューレース手段は、 記第3ハトメを通らずに前記内側面と前記外 面との間を往復することを繰り返すように 記第1および第2ハトメを通って、前記第2開 を足幅方向に小さくして前記メインアッパ を足にフィットさせる第1部と、前記第2開 の爪先近傍の第1ハトメから前記中間の第2ハ トメを通ることなく前記両サイドパネルの第 3ハトメを通って、更に、前記第2開口の足首 傍の第1ハトメを通ることで、前記第1およ 第2サイドパネルを足の側面にフィットさせ 第2部とを備えている。

 この態様によれば、シューレース手段の 1部は、各パネルに設けた第3ハトメを通る となく、第1ハトメと第2ハトメを通って、メ インアッパーを足にフィットさせる。一方、 シューレース手段の第2部は、爪先近傍の第1 トメと足首近傍の第1ハトメとの間に設けた 第2ハトメを通ることなく、爪先近傍の第1ハ メから第3ハトメを通って、更に、足首近傍 の第1ハトメを通って、各パネルを足の甲に ィットさせる。

 ここで、前記第1ハトメとシューレース手 段との摩擦力は大きいので、前記第1部の締 力と第2部の締付力とは異なる大きさに制御 れ得る。そのため、メインアッパーとパネ とは互いに異なる緊締力で足にフィットさ 得ると共に選択的に紐締めされ得る。

 本発明の別の態様は、前記第1サイドパネ ルの前記第3ハトメと前記第2サイドパネルの 3ハトメとが、足長方向に延びる仮想のライ ンを中心として、互いに斜め向かいに配置さ れ、前記シューレース手段が前記第1サイド ネルの第3ハトメと前記第2サイドパネルの第 3ハトメとを連続的に通っている。

 この態様によれば、互いに斜め向かいに 置された複数の第3ハトメをシューレース手 段が連続的に通っているので、当該シューレ ース手段に張力を付与することにより、各第 3ハトメが足の内外の中央に向って移動する これによって、各サイドパネルが足の甲に ィットする。

 なお、前記第2開口は一般に前記舌片で閉 じられる。

 本発明の更に別の態様では、前記第1およ び第2サイドパネルが前記メインアッパーの 記内部の面に接し、前記第1および第2サイド パネルの下部が前記足のアーチに接し、前記 第1および第2サイドパネルの上部が前記舌片 前記メインアッパーとの間に配置され、か 、前記第3ハトメが前記舌片上において前記 第2開口から上方に向かって露出している。

 足の甲の上面には、足趾を屈曲させる腱が っている。前記腱が圧迫されると痛みを感 やすい上、足趾のスムースな屈曲が阻害さ る。
 本態様によれば、各パネルの上部および第3 ハトメが柔軟な舌片上に配置されているので 、各パネルを大きい緊締力で締め付けた場合 に、腱が圧迫され難い。したがって、パネル と腱との当りがソフトな状態で、パネルが舌 片を介して甲にフィットする。
 また、各パネルはメインアッパーの内部の に接し、かつ、アーチに接するから、パネ がメインアッパーとは異なる力で足に接す ことが可能である。

 本態様において、「パネルがメインアッ ーの内部の面に接し、かつ、アーチに接す 」とは、パネルが足のアーチとメインアッ ーの外装材との間に配置されていることを 味し、内装材が存在する場合には、パネル 内装材と外装材との間に配置され、内装材 介してパネルがアーチに接することを意味 る。

 本発明の他の態様では、前記メインアッ ーは、少なくとも足の後足部を覆うと共に の表面に接触する内装材と、足の爪先から 足部にわたる全体を覆い、かつ、前記内装 を外部から覆う外装材とを備え、ここにお て、前記各サイドパネルは前記外装材で形 される内部の空間に配置されており、着用 に前記シューレース手段により締め付けら て、前記外装材を介することなく、かつ、 装材を介して足の表面に接し、前記着用時 前記シューレース手段による第1サイドパネ ルの前記内側アーチに対する締め付けを抑制 する第1抑制手段と、前記着用時に前記シュ レース手段による第2サイドパネルの前記外 アーチに対する締め付けを抑制する第2抑制 手段とを更に備えている。

 本態様においては、各サイドパネルが外装 を介することなく内装材を介して足の表面 接するので、外装材とは別に各サイドパネ を足にフィットさせることができる。一方 各サイドパネルは内装材を介して、足にフ ットするので、ソフトな足当たりが得られ 。
 しかも、各抑制手段が各サイドパネルの足 の当たりが過大になるのを抑制し得る。

 前記各態様において、前記各サイドパネ の下端はメインアッパーおよび/またはソー ルに付着されていてもよい。

 パネルの下端はメインアッパーに付着(結 合)されていてもよいし、メインアッパーを して、あるいは、メインアッパーを介する となくソールに付着(結合)されていてもよい 。この場合、パネルはソールから足の側面に 沿って巻き上がっていてもよい。

 前記各態様において、前記各サイドパネ の前縁の上部および各サイドパネルの後縁 上部は前記メインアッパーに接合されてお ず、かつ、前記各サイドパネルの前記後縁 下部および/または前縁の下部は前記メイン アッパーに接合されていてもよい。

 この場合、パネルの後縁の下部または前 の下部のうち少なくとも一方がメインアッ ーに接合されているので、パネルがメイン ッパーに拘束されることにより、パネルの への当りが強くなりすぎるのを、特に、足 アーチに対する当りが強くなりすぎるのを 制し得る。

 前記各態様においては、前記内装材と前 外装材とは、足の内側面の部位において互 に面接合されていない袋状の第1袋部と、足 の外側面の部位において互いに面接合されて いない袋状の第2袋部とを形成しており、前 第1および第2袋部は、それぞれ前記内部の空 間において開口する第1および第2スリットを しており、前記第1袋部には前記第1サイド ネルの下部が収納されていると共に前記第1 イドパネルの上部が前記第1スリットから延 び出ており、前記第2袋部には前記第2サイド ネルの下部が収納されていると共に前記第2 サイドパネルの上部が前記第2スリットから び出ているのが好ましい。

 この場合、各スリットの前端および後端に りパネルが前後方向に位置ズレするのを防 し得る。
 また、パネルを足にフィットさせる際に、 装材はパネルの下部が足の中央へ移動する を抑制する。そのため、サイドパネルの下 の足への当たりが強くなりすぎるのを抑制 得る。

 前記各態様において、前記サイドパネル 前縁および後縁の双方が前記メインアッパ に接合されていなくてもよい。

 この場合、パネルがメインアッパーに拘 されていないから、パネルを足に強くフィ トさせることができる。この実施例の場合 、たとえば、装着時間の短い短距離走など 適する。

 本発明において、シューレース手段は、1 本または複数本のシューレースを包含する。 1本のシューレースの場合、靴の構造がシン ルになる。

 前記各態様において、前記第3ハトメが前記 舌片の上方で、かつ、締付時に前記シューレ ース手段の第1部の下方となるように設けら 、前記シューレース手段の第1部の下方を前 第2部が通っているのが好ましい。
 この場合、第1部よりも短い第2部が下方に 置されているので、シューレースの締め付 状態を変更し易い。

 前記各態様において、第1サイドパネルが 舟状骨よりも前方において内側楔状骨の少な くとも一部を覆っており、第2サイドパネル 第1サイドパネルに相対する位置、その前方 または後方のいずれか1箇所以上において足 を覆ってもよい。つまり、第2サイドパネル 、第5趾骨底、骨体または立方骨のいずれか1 箇所以上を覆っていてもよい。

 内側楔状骨を第1サイドパネルで覆うこと により、足の内側のアーチが第1サイドパネ によって覆われる。

図1は本発明の第1実施例にかかる紐締 フィッティング構造を備えた靴の概略斜視 である。 図2はシューレース手段を取り外した状 態の同靴の概略斜視図である。 図3はシューレース手段を取り外した状 態の同靴の概略斜視図である。 図4はシューレース手段を取り外した状 態の同靴の概略斜視図である。 図5はシューレース手段を取り外した状 態の同靴を内側から見た概略側面図である。 図6はシューレース手段を取り外した状 態の同靴を外側から見た概略側面図である。 図7Aは同靴に第1部および第3部のシュー レース手段を通した状態の同靴の概略斜視図 、図7Bは第2ハトメの例を示す概略平面図、図 7Cは同第2ハトメの例を示す概略側面図である 。 図8は同靴に第2部および第4部のシュー ース手段を通した状態の同靴の概略斜視図 ある。 図9は同靴の着用状態における同靴を示 す概略斜視図である。 図10は本発明の第2実施例にかかる紐締 めフィッティング構造を備えた靴の概略斜視 図である。 図11はシューレース手段を取り外した 態の同靴の概略斜視図である。 図12はシューレース手段を取り外した 態の同靴の概略斜視図である。 図13Aおよび図13Bは、それぞれ、シュー レースを取り外した状態の本発明の第3実施 にかかる紐締めフィッティング構造を備え 靴の概略斜視図である。 図14Aおよび図14Bは、それぞれ、シュー レースを取り外した状態の本発明の第4実施 にかかる紐締めフィッティング構造を備え 靴の概略斜視図である。 図15Aは同実施例の靴を正面から見た概 略斜視図、図15Bは同靴の概念的な断面図であ る。

符号の説明

 1:ソール
 10A:第1抑制手段
 10B:第2抑制手段
 11:内装材
 12:外装材
 13A:第1袋部
 13B:第2袋部
 14A:第1スリット
 14B:第2スリット
 2:アッパー
 25:接合材
 2M:メインアッパー
 3:シューレース
 31:第1部
 32:第2部
 33:第3部
 34:第4部
 21d,21u:第1ハトメ
 22:第2ハトメ
 23:第3ハトメ
 5a:前縁
 5b:後縁
 51:第1サイドパネル
 52:第2サイドパネル
 100:上部
 101:下部
 4:舌片
 Ak:足首
 B:背面
 B5 :内側楔状骨
 B6:舟状骨
 Fd:足の甲
 Le:脚
 P1:第1開口
 P2:第2開口
 P2s:側縁
 S1:内側面
 S2:外側面
 T:爪先
 W:幅方向
 Y1:前方
 Y2:後方
 Z1:上方

 本発明は、添付の図面を参考にした以下 好適な実施例の説明からより明瞭に理解さ るであろう。しかしながら、実施例および 面は単なる図示および説明のためのもので り、本発明の範囲は請求の範囲によって定 る。添付図面において、複数の図面におけ 同一の部品番号は、同一または相当部分を す。

第1実施例 :
 以下、本発明の第1実施例が図1~図9を参照し て説明される。
 以下の説明では、左足用の靴が例示される また、以下の図において、矢印OUTは靴の外 方向、矢印INは靴の内側方向を示す。

 靴の全体構造:
 図1に示す紐締めフィッティング構造を備え た靴は、ソール1、アッパー2、シューレース3 および舌片4を備えている。
 ソール1は、着地の衝撃を吸収するものであ る。アッパー2は、足の甲を包むものである シューレース3は、アッパー2を足の甲にフィ ットさせるためのものである。舌片4は、足 甲を覆うものである。

 図2,図3および図4に示すように、アッパー2 、第1開口P1と第2開口P2とを備えている。図1 示すように、第1開口P1は着用時に脚Leが上 Z1に出る開口である。
 図2に示すように、第2開口P2は第1開口P1の前 方Y1、すなわち、爪先T(図5)に向って設けられ た開口である。第2開口P2はアッパー2の上部 おいて、足長方向(前後方向)Yに長く設けら ている。前記2つの開口P1,P2は互いに連なっ いる。図1に示すように、前記舌片4は、前記 第2開口P2を下方Z2から閉じる。

 アッパー2:
 図3において、前記アッパー2は、メインア パー2M、ハトメ21d,21u,22,23およびサイドパネ 51,52(図5および図6)を備えている。

  メインアッパー2M;
 前記メインアッパー2Mは、図5の足の内側面S 1、図6の外側面S2、爪先Tおよび背面Bを覆う。 メインアッパー2Mには、前記第1開口P1および 2開口P2が形成されている。
 図2の前記メインアッパー2Mは、内装材11と 装材12とを備える。前記内装材11は足の後足 からアーチまでを覆うと共に足の表面に接 る。前記外装材12は前記内装材11の外部に設 けられ、足の全体を覆う。

  ハトメ21d,21u,22,23;
 前記ハトメは、前記シューレース3が通過す ると共に係合する第1ハトメ21d,21u、第2ハトメ 22および第3ハトメ23からなる。

 第1ハトメ21d,21uは、前記第2開口P2の側縁P2s 沿って設けられている。第1ハトメ21d,21uは、 第2開口P2の爪先T近傍に配置された爪先側第1 トメ21dと、第2開口P2の足首Ak近傍に配置さ た足首側第1ハトメ21uからなる。
 第1ハトメ21u,21dは、メインアッパー2Mに円形 の貫通孔を穿孔することにより形成されてい てもよいし、外側OUTの爪先側第1ハトメ21dの うに、ループ状に形成された帯をシューレ ス3が通過するように形成されていてもよい

 第2ハトメ22は、第2開口P2の側縁P2sに沿っ 設けられている。第2ハトメ22は、爪先側第1 ハトメ21dと足首側第1ハトメ21uとの間の中間 配置されている。後述するように、第2ハト 22は金具で形成されている。

 図4に示すように、第3ハトメ23は、前記サイ ドパネル51,52の上端に各々設けられている。
 第3ハトメ23は、折り畳んだ布の両端がサイ パネル51,52の第1面5cおよび第2面5dにそれぞ 縫合され、シューレース3が通過できるよう ループ状に形成されている。

  サイドパネル51,52;
 前記サイドパネル51,52は、第1サイドパネル5 1と、第2サイドパネル52からなる。図5および 6に示すように、各サイドパネル51,52は、ソ ル1から足の内外の側面S1,S2に沿ってそれぞ 巻き上がっている。なお、図2~図6において サイドパネル51,52の部位には、網点が施さ ている。

 図2および図3に示すように、各サイドパ ル51,52は、メインアッパー2Mの外装材12に面 合されていない。つまり、各サイドパネル51 、52と外装材12の対向面同士は、互いに面で 合されておらず、各サイドパネル51,52のメイ ンアッパー2Mに対面する第1面5cは、図5および 図6の網点を施した部位について、メインア パー2Mの外装材12の面から離れることが可能 ある。図5および図6に示すように、サイド ネル51,52の下端51d,52dはソール1に付着(縫合) れている。

 各サイドパネル51,52の第1面5cの下部は、 インアッパー2Mの外装材12の内部の面にそれ れ接している。各サイドパネル51,52の第2面5 dの下部は、外装材12を介することなく足のア ーチFr(図5および図6)に接している。

 第1サイドパネル51は、締付時に、メイン ッパー2Mの内部の空間において足の内側面S1 に沿って上方Z1に向って足の内側面S1に巻き く。第2サイドパネル52は、締付時に、メイ アッパー2Mの内部の空間において足の外側面 S2に沿って上方Z1に向って足の外側面S2に巻き 付く。

 図2および図3においては、各サイドパネル51 ,52は後方Y2に向って折り曲げた状態である。
 図2および図3に示すように、前記各サイド ネル51,52は、内装材11に連なって内装材11と 体に形成されている。つまり、前記各サイ パネル51,52の後縁5bの上部および前縁5aは、 インアッパー2Mに接合されておらず、一方、 各サイドパネル51,52の後縁5bの下部はメイン ッパー2Mに接合されている。
 前記接合は第1および第2抑制手段10A,10Bを構 しており、この接合により各サイドパネル5 1,52はメインアッパー2Mに拘束される。
 つまり、第1抑制手段10Aは着用時にシューレ ース3を介して足の中央に引き寄せられた第1 イドパネル51が足の内側のアーチFrを過度に 締め付けるのを抑制する。一方、第2抑制手 10Bは着用時にシューレース3を介して足の中 に引き寄せられた第2サイドパネル52が足の 側のアーチFrを過度に締め付けるのを抑制 る。

 図4において、メインアッパー2Mが折り曲げ れて、第2開口P2が拡げられた状態の靴が示 れる。
 図4に示すように、各サイドパネル51,52の上 および第3ハトメ23は、舌片4とメインアッパ ー2Mとの間に配置されている。図1に示すよう に、サイドパネル51,52(図4)の第3ハトメ23は、 片4上において、第2開口P2から上方Z1に向っ 露出している。

 図1に示すように、第1サイドパネル51の第 3ハトメ23と、第2サイドパネル52の第3ハトメ23 とは、足長方向Yに延びる仮想のラインLを中 として、互いに斜め向かいに配置されてい 。

 図5に示すように、第1サイドパネル51は、メ インアッパー2Mの内部の空間において、足の 側面S1に沿って、斜め上方Z1に向って足の内 側面S1に巻き付く。第1サイドパネル51は、舟 骨B6よりも前方Y1において内側楔状骨B5 を覆っている。

 図6に示すように、第2サイドパネル52は、メ インアッパー2Mの内部の空間において、足の 側面S2に沿って、斜め上方Z1に向って足の外 側面S2に巻き付く。第2サイドパネル52は、第1 サイドパネル51に相当する位置およびその前 Y1を覆う。第2サイドパネル52は、第2~第4中 骨B4 ~B4 の骨底付近を覆う。
 したがって、第1および第2サイドパネル51,52 は、足のアーチFrの側面に接触し、該アーチF rの側面を覆う。

 シューレース3:
 図9に示すように、前記シューレース3は1本 シューレースからなる。前記シューレース 周囲には、図示しない多数の凸部が形成さ ている。
 前記シューレース3は、各第1~第3ハトメ21d,21 u,22,23を通過する。
 シューレース3は、第1部~第4部31~34を備えて る。なお、図9において、説明を分かり易く するために、シューレース3の第2部32および 4部34に網点が施されている。また、シュー ース3の第3部33および第4部34は、各図におい 図示が一部省略されている。

 図7Aに示すように、シューレース3の第1部 31は第3ハトメ23を通らない。前記第1部31は、 側面S1と外側面S2との間を往復することを繰 り返すように、つまり、第2開口P2を斜めに横 切ることを繰り返しながら、爪先側の第1ハ メ21d、第2ハトメ22および足首側第1ハトメ21u 通る。

 前述したように、第1ハトメ21u,21dは、メ ンアッパー2Mに円形の貫通孔を穿孔すること により形成されている。シューレース3の周 には、多数の凸部が形成されているので、 記第1ハトメ21u,21dの孔とシューレース3とが 合し、摩擦力が大きくなる。

 一方、第2ハトメ22には、図7Bおよび図7Cに示 す金属製の第2ハトメ22が用いられている。
 図7Bおよび図7Cに示すように、第2ハトメ22は 、シューレース3が接触する平滑な円筒形の 触部22aを備えている。そのため、金属製の 触部22aとシューレース3との摩擦力は小さく 前記シューレース3と第2ハトメ22との摩擦力 は、第1ハトメ21u,21dとの摩擦力よりも小さく 定されている。
 第2ハトメ22は、留め具22bを介してメインア パー2Mに対して回転自在に固定されている シューレース3により第2ハトメ22が引っ張ら ると、第2ハトメ22が、矢印で示すように留 具22bの回動中心Oを中心に回動される。

 図8に示すように、シューレース3の第2部3 2は、第2開口P2の爪先側第1ハトメ21dから、中 の第2ハトメ22を通ることなく、前記両サイ パネル51,52(図5,図6)の第3ハトメ23を通る。更 に、第2部32は、第2開口P2の足首側第1ハトメ21 uを通るように配置される。こうして、第2部3 2は第2開口P2を斜めに横切ることを繰り返し 爪先側第1ハトメ21d、第3ハトメ23,23および足 側第1ハトメ21uを通る。

 図9に示すように、シューレース3の第3部33 、内側INにおける足首側第1ハトメ21uから延 出る。
 シューレース3の第4部34は、外側OUTにおける 足首側第1ハトメ21uから延び出る。

 前記第3ハトメ23は、舌片4の上方Z1で、か 、締付時にシューレース3の第1部31の下方Z2 配置される。シューレース3の第2部32は、第 1部31の下方Z2を通っている。

 調整方法:
 図9に示すようにシューレース3を第1~第3ハ メ21u,21d,22、23に通した後、シューレース3の 3部33と第4部34とを互いに結ぶ。

 ここで、図5および図6に示すアーチFrを強く 締め付け、爪先T部分等を自由に動かしたい 合には、図9に示す第3部33の張力を小さくす と共に、シューレース3の第4部34を引っ張る 。
 図9に示すように、第1サイドパネル51の第3 トメ23と、第2サイドパネル52の第3ハトメ23と が、足長方向Yに延びる仮想のラインLを中心 して、互いに斜め向かいに配置されている そのため、第4部34を引っ張ると、一対の第3 ハトメ23,23を介して図4のサイドパネル51,52が いに近づき、サイドパネル51,52が図5および 6のアーチFrにフィットし、当該アーチFrが め付けられる。

 一方、図9のシューレース3と第2ハトメ22 の摩擦力は、シューレース3と第1ハトメ21u,21 dとの摩擦力よりも小さく設定されているの 、第3部33を緩めることで、簡単にメインア パー2Mによる内側面S1および外側面S2に対す 締付力を緩めることができる。

 メインアッパー2Mを足全体に概ね均等に ィットさせたい場合には、シューレース3の 4部34だけでなく第3部33を引っ張ることによ 、サイドパネル51,52だけではなく、第2ハト を介してメインアッパー2Mの内側面S1と外側 面S2とが互いに引き寄せられ、サイドパネル5 1,52およびメインアッパー2Mが足全体にフィッ トする。

第2実施例 :
 以下、本発明の第2実施例が図10~図12を参照 て説明される。
 図10に示すように、本第2実施例の靴には、 1および第2サイドパネル51,52が設けられてい る。図11および図12に示すように、各サイド ネル51,52の前縁5aおよび後縁5bの双方は、上 および下部において、メインアッパー2Mに接 合されていない。
 その他の構成は、第1実施例と同様であり、 同一部分または相当部分に同一符号を付して 、その説明を省略する。

第3実施例 :
 以下、本発明の第3実施例が図13Aおよび図13B を参照して説明される。
 図13Aおよび図13Bに示すように、本実施例3の メインアッパー2Mにおいて、第1および第2サ ドパネル51,52の後方Y2にU字状の切欠部200が設 けられている。前記各サイドパネル51,52の後 が前記内装材11に連なっていることでメイ アッパー2Mに拘束されている。前記各サイド パネル51、52は前記内装材11とは異なる合成皮 革の張り材が前記内装材11に貼り合わされて てもよい。
 前記各サイドパネル51、52における第3ハト 23を設けた上部100は、メインアッパー2Mの外 材12にその全面において接合されていない したがって、前記上部100は外装材12から離れ て足の側面や甲にフィットすることが可能で ある。
 一方、各サイドパネル51、52は、太い破線で 示すように、前縁5aの下部、後縁5bの下部お び上下の中間の部位において、外装材12に糸 102で縫合されて接合されている。したがって 、各サイドパネル51、52の下部101は外装材12に 接合されて外装材12から離れることなく、足 側面にフィットしたり、足の側面から離れ 状態で対面する。
 その他の構成は、実施例1と同様であり、同 一部分または相当部分に同一符号を付して、 その説明を省略する。

第4実施例 :
 以下、本発明の第4実施例が図14A~図15Bを参 して説明される。
 図14Aに示すように、本実施例4の靴は、舌片 4の両側部と、メインアッパー2Mとが接合材25 介してそれぞれ互いに接合されている。
 前記接合材25により、舌片4とメインアッパ 2Mとの隙間から砂や雨、泥水などが靴内に 入するのを防止することができる。
 接合材25としては、たとえば、溌水および 気性を有する素材を用いるのが好ましい。

 本実施例においては、内装材11は前記接合 25の内面および舌片4の内面に連なっている 共に、足の概ね全面を覆っている。足の内 のアーチFrの部位において、前記内装材11と 装材12とが互いに面接合されていない袋状 第1および第2袋部13A,13Bが形成されている。
 図15Bに示すように、各袋部13A,13B内において 、前記各サイドパネル51,52は内装材11と外装 12とに挟まれた位置に配置されている。

 前記第1および第2袋部13A,13Bは、それぞれ 記アッパー内部の空間において開口する第1 および第2スリット14A,14Bを有している。前記 1袋部13Aには前記第1サイドパネル51の下部が 収納されていると共に前記第1サイドパネル51 の上部が第1スリット14Aから延び出ている。 記第2袋部13Bには第2サイドパネル52の下部が 納されていると共に前記第2サイドパネル52 上部が前記第2スリット14Bから延び出ている 。

 前記各スリット14A,14Bの長さは、各サイド パネル51,52の前後方向の幅よりも若干大きい そのため、前記各スリット14A,14Bは前記各サ イドパネル51,52が前後方向に位置ズレするの 抑制する。

 前記各サイドパネル51,52の下部は、前記 袋部13A,13B内に収納されている。そのため、 15Aのように、各サイドパネル51,52がシュー ース3で締め付けられて、各サイドパネル51,5 2が足の中央に引き寄せられた際に、図14Aの 装材11が前記サイドパネル51,52の下部の移動 抑制する。つまり、本実施例では、第1およ び第2袋部13A,13Bが第1および第2抑制手段10A,10B 構成する。

 本実施例の場合、前記スリット14A,14Bは接 合材25に設けられているが、接合材25ではな 内装材11に設けられてもよい。たとえば、接 合材25が設けられておらず、かつ、内装材11 外装材12の内表面に設けられている場合、内 装材11と外装材12との間の袋部から、内装材11 に設けられたスリットを介してサイドパネル 51、52が延び出てもよい。

 図15Aにおいて、前記一対のサイドパネル51,5 2は、互いに対面する位置に設けられている つまり、第1および第2サイドパネル51,52は、 長方向の同じ位置に設けられている。
 その他の構成は、実施例1と同様であり、同 一部分または相当部分に同一符号を付して、 その説明を省略する。

 以上のとおり、図面を参照しながら好適 実施例を説明したが、当業者であれば、本 細書を見て、自明な範囲で種々の変更およ 修正を容易に想定するであろう。

 たとえば、第2サイドパネルは、第1サイド ネルに相対する位置やその前方または後方 位置していてもよい。
 第2ハトメは、1つのサイドパネルに2個以上 けられていてもよい。

 また、シューレース3は2本以上であっても い。
 さらに、サイドパネルの下端はソールに付 されていなくてもよい。
 また、舌片を設けなくてもよい。舌片を設 ない場合、たとえば内側面および外側面の 方に櫛歯状のパネルを設け、第1サイドパネ ルと第2サイドパネルとが互い違いに足の甲 覆ってもよい。

  したがって、そのような変更および修 は、請求の範囲から定まる本発明の範囲の のと解釈される。

 本発明は、トレッキングシューズ等の運 靴の他、様々な靴に利用することができる