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Title:
SOLID OXIDE FUEL CELL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119106
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a fuel cell whereby an unmodified fuel gas is not supplied to a fuel electrode at the time of start-up without requiring a storage chamber for a hydrogen gas and the like. The fuel cell includes a fuel cell stack (10) where separators (2) and power generation cells (16) each of which has a solid electrolyte layer (11) on the upper and lower surfaces of which a fuel electrode layer (12) and an oxidant electrode layer (13) are respectively disposed are piled up alternately, a fuel gas supply line (40) into which a modifying device (45) is inserted to supply a modified gas to the stack (10), a steam supply line (60) into which a steam generator (41) is inserted to supply steam to the upstream side of the modifying device on the fuel gas supply line. Start-up modifying devices (46a) and (46b) are inserted into the downstream side of a connection section where the fuel gas supply line is connected to the steam supply line on the fuel gas supply line. Start-up steam generators (43a) and (43b) are inserted in the steam supply line. The start-up modifying devices and the start-up steam generators are so positioned as to face start-up heating means (6a) to (6d) which operate at the time of start-up.

Inventors:
SATO MOTOKI (JP)
MIYAZAWA TAKASHI (JP)
MURAKAMI NAOYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/001387
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 27, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI MATERIALS CORP (JP)
KANSAI ELECTRIC POWER CO (JP)
SATO MOTOKI (JP)
MIYAZAWA TAKASHI (JP)
MURAKAMI NAOYA (JP)
International Classes:
H01M8/06; H01M8/04; H01M8/12
Foreign References:
JP2007157479A2007-06-21
JP2006278074A2006-10-12
JP2003002607A2003-01-08
JP2007073358A2007-03-22
JP2005166439A2005-06-23
JP2008251237A2008-10-16
JP2008226705A2008-09-25
JP2008218277A2008-09-18
Attorney, Agent or Firm:
SHIMIZU, CHIHARU (JP)
Chiharu Shimizu (JP)
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Claims:
 固体電解質層の一方の表面に燃料極層が配置されるととともに、他方の表面に酸化剤極層が配置された発電セルを、セパレータを介して積層した燃料電池スタックと、
 燃料ガスが水蒸気とともに導入されて、発電時に上記燃料電池スタックから放出された熱を吸収することによって改質ガスを生成する改質器と、
 この改質器が介装されて、上記改質ガスを上記燃料電池スタックに供給する燃料ガス供給ラインと、
 水が導入されて、発電時に上記燃料電池スタックから放出された熱を吸収することによって水蒸気を生成する水蒸気発生器と、
 この水蒸気発生器が介装されて、上記水蒸気を上記燃料ガス供給ラインにおける上記改質器の上流側に供給する水蒸気供給ラインとを有し、
 上記燃料ガス供給ラインには、上記水蒸気供給ラインの接続部より下流側に起動用改質器が介装されるとともに、上記水蒸気供給ラインには、起動用水蒸気発生器が介装され、かつこれらの起動用改質器および起動用水蒸気発生器は、起動時に作動する起動用加熱手段に臨む位置に設置されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
 上記燃料電池スタックは、上記改質器、上記水蒸気発生器、上記起動用改質器および上記起動用水蒸気発生器とともに内部缶体内に設置され、かつこの内部缶体の外周に断熱材が配設されており、
 上記内部缶体内には、上記燃料電池スタックが平面的に複数配置されるとともに、上下方向に向けて複数配置されることにより、これら上下方向に向けて配置された複数の燃料電池スタックによって構成される燃料電池スタック群を複数有しており、
 上記改質器は、これら燃料電池スタック群に挟まれた位置に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
 上記起動用改質器は、上記燃料ガス供給ラインにおける上記改質器の下流側に介装されるとともに、上記起動用水蒸気発生器は、上記水蒸気供給ラインにおける上記水蒸気発生器の下流側に介装されていることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
 上記起動用加熱手段は、上記内部缶体に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
Description:
固体酸化物形燃料電池

 本発明は、固体電解質層の両面に燃料極 と空気極層とが配置された発電セルを備え 固体酸化物形燃料電池に関するものである

 近年、燃料の有する化学エネルギーを直 電気エネルギーに変換する燃料電池は高効 でクリーンな発電装置として注目されてい 。この燃料電池は、酸化物イオン導電体か 成る固体電解質層の両面に空気極層(カソー ド)と燃料極層(アノード)とが配置された発電 セルを、セパレータを介して積層した燃料電 池スタックを有している。

 そして、発電時には、反応用ガスとして空 極層側に酸化剤ガス(酸素) が、また燃料極 層側に燃料ガス(CH 4 等を含有する都市ガス)を改質器によって改 した改質ガス (H 2 、CO、CO 2 、H 2 O等) が供給される。これらの空気極層およ 燃料極層は、反応用ガスが固体電解質層と 界面に到達することができるよう、何れも 孔質の層とされている。

 これにより、発電セル内において、空気極 側に供給された酸素は、空気極層内の気孔 通って固体電解質層との界面近傍に到達し この部分で空気極層から電子を受け取って 化物イオン(O 2- )にイオン化される。この酸化物イオンは、 料極層に向かって固体電解質層内を拡散移 する。燃料極層との界面近傍に到達した酸 物イオンは、この部分で改質ガスと反応し 反応生成物(H 2 O、CO 2 等)を生じ、燃料極層に電子を放出する。尚 電極反応で生じた電子は、別ルートの外部 荷にて起電力として取り出すことができる

 ところで、この燃料電池は、発電時には 燃料電池スタックの周囲が高温雰囲気にな ているため、上記改質器が周りの熱を吸収 ることによって十分に燃料ガスを改質する とができるものの、起動時には、改質器に って吸熱反応である改質を行うことができ いため、未改質の燃料ガスが燃料極層に供 されてしまう。このように未改質の燃料ガ が燃料極層に供給されても、発電に寄与し いだけでなく、水素ガスなどの還元性ガス 供給されないために燃料極層が外部雰囲気 空気中の酸素などによって酸化され、これ よって、燃料極層は、膨張収縮して、固体 解質層から剥がれてしまうなどの問題があ 。

 このため、起動時には、上記燃料ガスに えて、窒素ガスや水素ガスを各燃料電池ス ックの発電セルに供給して、燃料極層を少 くとも非酸化雰囲気、好ましくは還元雰囲 に保ち、かつ水素ガスと上記酸素との反応 よって、電極反応を生じさせるべく、燃料 池は、一般的に、その装置内に窒素ガスや 素ガスの貯蔵庫を備えており(特許文献1参 )、これに伴って、装置全体が必要以上に大 になってしまっている。

特開平05-054901号公報

 そこで、これらの貯蔵庫を要せずとも、 動時に未改質の燃料ガスが燃料極に供給さ ることなく、効率的な作動が可能となる固 酸化物形燃料電池を提供することを課題と る。

 すなわち、本発明に係る固体酸化物形燃 電池は、固体電解質層の一方の表面に燃料 層が配置されるととともに、他方の表面に 気極層が配置された発電セルを、セパレー を介して積層した燃料電池スタックと、燃 ガスが水蒸気とともに導入されて、発電時 上記燃料電池スタックから放出された熱を 収することによって改質ガスを生成する改 器と、この改質器が介装されて、上記改質 スを上記燃料電池スタックに供給する燃料 ス供給ラインと、水が導入されて、発電時 上記燃料電池スタックから放出された熱を 収することによって水蒸気を生成する水蒸 発生器と、この水蒸気発生器が介装されて 上記水蒸気を上記燃料ガス供給ラインにお る上記改質器の上流側に供給する水蒸気供 ラインとを有し、上記燃料ガス供給ライン は、上記水蒸気供給ラインの接続部より下 側に起動用改質器が介装されるとともに、 記水蒸気供給ラインには、起動用水蒸気発 器が介装され、かつこれらの起動用改質器 よび起動用水蒸気発生器は、起動時に作動 る起動用加熱手段に臨む位置に設置されて ることを特徴としている。

 また、上記固体酸化物形燃料電池におい は、例えば、上記燃料電池スタックが上記 質器、上記水蒸気発生器、上記起動用改質 および上記起動用水蒸気発生器とともに内 缶体内に設置され、かつこの内部缶体の外 に断熱材が配設されており、上記内部缶体 には、上記燃料電池スタックが平面的に複 配置されるとともに、上下方向に向けて複 配置されることにより、これら上下方向に けて配置された複数の燃料電池スタックに って構成される燃料電池スタック群を複数 しており、上記改質器が、これら燃料電池 タック群に挟まれた位置に配設されている

 また、上記固体酸化物形燃料電池におい は、例えば、上記起動用改質器が上記燃料 ス供給ラインにおける上記改質器の下流側 介装されるとともに、上記起動用水蒸気発 器が上記水蒸気供給ラインにおける上記水 気発生器の下流側に介装されている。

 また、上記固体酸化物形燃料電池におい は、例えば、上記起動用加熱手段が上記内 缶体に設置されている。

 本発明に係る固体酸化物形燃料電池によれ 、燃料ガス供給ラインに起動用改質器を介 するとともに、水蒸気供給ラインに起動用 蒸気発生器を介装し、かつこれらを起動用 熱手段に臨む位置に設置したため、装置全 の温度が低い起動時にも起動用加熱手段を いて起動用改質器と起動用水蒸気発生器と 加熱することができることから、水蒸気発 器によって水蒸気を生成させて改質器によ て燃料ガスを改質することができなくても 燃料ガスを燃料ガス供給ラインに供給する とによって、起動用水蒸気発生器によって 蒸気を生成して、起動用改質器によって改 することができる。
 このため、この燃料ガス供給ラインには、 動時に導入口から水素や窒素を供給するこ なく、燃料ガスをそのまま供給することが き、水素や窒素の貯蔵庫を設置することに って装置全体が必要以上に大型化すること 防止できる。

 さらに、燃料電池スタックが起動用改質器 どとともに内部缶体内に設置され、かつ内 缶体の外周に断熱材が配設されている場合 は、起動時にも起動用加熱手段や電極反応 より放出される熱などによって内部缶体内 温度が効率的に昇温して、酸素ガスや改質 スも加熱でき、発電開始までの時間を短く ることができる。
 また、上下方向に向けて配置された複数の 料電池スタックにより構成される燃料電池 タック群を有し、これら燃料電池スタック に挟まれた位置に改質器を配置した場合に 、燃料電池スタックからの放熱によって効 的に改質器が加熱されることから、起動か 発電開始までの時間を短縮して、起動用加 手段の作動時間を短くすることにより、燃 電池の起動に必要以上のエネルギーが使用 れてしまうことを防止できる。加えて、改 器における改質反応が吸熱反応であるため 内部缶体内で最も温度が高くなる燃料電池 タックに挟まれた位置に改質器を設置する とにより、内部缶体内の温度分布の差を少 くすることができ、温度差によって熱ひず が生じることによる固体電解質層の破損な も予防することができる。

 また、起動用改質器を燃料ガス供給ライン おける改質器の下流側に介装した場合には 内部缶体内の温度変化にあわせて、瞬時に 動用改質器に対する起動用加熱手段による 熱温度の調整を行うことができ、同様に、 動用水蒸気発生器を水蒸気供給ラインにお る水蒸気発生器の下流側に介装している場 には、瞬時に起動用水蒸気発生器に対する 動用加熱手段による加熱温度の調整を行う とができる。したがって、燃料電池スタッ に供給される改質ガスを必要以上に加熱せ に、必要最低限のエネルギーを使用して燃 電池を起動させることができる。
 この起動用加熱手段は、内部缶体に設置す ことによって、効率的に起動用改質器や起 用水蒸気発生器を加熱することができる。

図1は、本発明に係る平板積層型の固体 酸化物形燃料電池の平面図である。 図2は、図1におけるII-II線矢視図である 。 図3は、図1におけるIII-III線矢視図であ 。 図4は、本発明に係る平板積層型の固体 酸化物形燃料電池における燃料ガス供給ライ ンの説明図である。 図5は、燃料電池スタック10の一部説明 である。 図6は、セパレータ2の平面図である。 図7Aは、起動用空気加熱器51の説明図 ある。 図7Bは、起動用空気加熱器51の説明図 ある。

符号の説明

 1a~1d 燃料電池スタック群
 10    燃料電池スタック
 11 固体電解質層
 12 燃料極層
 13 空気極層(酸化剤極層)
 16 発電セル
 41 水蒸気発生器
 43a、43b 起動用水蒸気発生器
 45 改質器
 46a、46b 起動用改質器
 40 燃料ガス供給ライン 
 48 燃料ガスマニホールド
 60 水蒸気供給ライン

 以下、本発明に係る平板積層型の固体酸 物形燃料電池の実施形態を、図1~図7Bを用い て説明する。

 本実施形態に係る燃料電池は、図5に示すよ うに、固体電解質層11の一方の面に燃料極層1 2が配置されるとともに、他方の面に空気極 (酸化剤極層)13が配置された発電セル16を、 パレータ2を介して複数積層した外観視略矩 柱状の燃料電池スタック10を有して構成さ ている。
 また、発電セル16の燃料極層12とセパレータ 2との間には、燃料極集電体14が配置されると ともに、空気極層13とセパレータ2との間には 、空気極集電体15が配置されている。

 ここで、この固体電解質層11は、イットリ を添加した安定化ジルコニア(YSZ)あるいはラ ンタンガレート材料(LaGaO 3 )等で円板状に構成され、燃料極層12はNi等の 属あるいはNi-YSZ等のサーメットで円状に形 され、空気極層13はLaMnO 3 、LaCoO 3 等で円状に形成されている。また、燃料極集 電体14はNi等のスポンジ状の多孔質焼結金属 で円板状に構成され、空気極集電体15はAg等 スポンジ状の多孔質焼結金属板で円板状に 成されている。

 さらに、セパレータ2は、図6に示すよう 、厚さ数mmの略方形状のステンレス製の板材 で構成されており、上述した発電セル16、各 電体14、15が積層される中央のセパレータ本 体21と、このセパレータ本体21より面方向に 設されて、当セパレータ本体21の対向縁部を 2箇所で支持する一対のセパレータアーム24、 25とで構成されている。

 そして、セパレータ本体21は、集電体14、 15を介して発電セル16間を電気的に接続する 共に、発電セル16に対して反応用ガスを供給 する機能を有し、その内部に燃料ガスをセパ レータ2の縁部から導入してセパレータ2の燃 極集電体14に対向する面の中央部の吐出口2x から噴出させる燃料ガス通路22と、酸化剤ガ (空気)をセパレータ2の縁部から導入してセ レータ2の空気極集電体15に対向する面の中 部の吐出口2yから噴出させる酸化剤ガス通 23とを有する。

 また、各セパレータアーム24、25は、それぞ れセパレータ本体21の外周辺に沿って僅かな 間を持って対向角隅部に延設される細長帯 として積層方向に可撓性を持たせた構造と れると共に、これらセパレータアーム24、25 の端部26、27に板厚方向に貫通する一対のガ 孔28x、28yが設けてある。
 一方のガス孔28xはセパレータ2の燃料ガス通 路22に連通し、他方のガス孔28yはセパレータ2 の酸化剤ガス通路23に連通し、各々のガス孔2 8x、28yからこれらのガス通路22、23を通して各 発電セル16の各電極12、13面に燃料ガスや酸化 剤ガスを供給するようになっている。

 そして、各セパレータ2の本体21間にそれ れ発電セル16および集電体14、15を介在させ とともに、各セパレータ2のガス孔28x、28y間 に各々絶縁性のマニホールドリング29を介在 せることによって、ガス孔28xおよびマニホ ルドリング29によって構成された燃料ガス ニホールド48と、ガス孔28yおよびマニホール ドリング29によって構成された空気マニホー ド54とを有する外観視略矩形柱状の燃料電 スタック10が構成される。

 このようにして構成された燃料電池スタ ク10は、矩形筒状の側板3aと天板と底板とに よって構成された内部缶体3内の中央部に、 横方向に複数行(本実施形態においては2行) 数列(本実施形態においては2列)に並べて多 配置されるとともに、各燃料電池スタック10 が外周面を側板3a面と平行に、かつ互いの間 隙間を空けて、架台33に載置された状態で 置される。これにより、平面的に多数(本実 形態においては4個)配置され、さらに、上 高さ方向にも複数(本実施形態においては4個 )配置されることによって、内部缶体3内には 上下高さ方向に向けて配置された複数の燃 電池スタック10によって構成される燃料電 スタック群1a~1dが配置されている。

 そして、これらのスタック群1a~1dの隙間に 、横断面十字状の改質器45が配置されており 、この改質器45は、最上段の燃料電池スタッ 10同士の間から最下段の燃料電池スタック10 同士の間まで延在する高さを有している。
 一方、内部缶体3の一方の対向側板3aに沿っ 、直方体状の筺体からなる2つの燃料熱交換 器44a、44bが配設されており、これらの燃料熱 交換器44a、44bは、それぞれ2つのスタック群1a および1b、または1cおよび1dに対向するように 配設されている。そして、これらの燃料熱交 換器44a、44bの導入側には、それぞれ内部缶体 3の外部に燃料ガスの導入口を有する燃料配 39が接続されるとともに、燃料熱交換器44a、 44bの排出側は、それぞれ改質器45に接続され いる。
 このため、改質器45の天井面には、燃料熱 換器44a、44bから接離方向に延在している翼 45a、45bの燃料熱交換器44a、44b側の端部に、 れぞれ燃料配管49が接続されており、これら 燃料配管49の他端部がそれぞれ燃料熱交換器4 4a、44bの上部に接続されている。

 また、内部缶体3は、外周が断熱材31によっ 覆われており、4枚の側板3aには、それぞれ 方向中央部、かつ上下方向中央部に、缶体 に向けて放熱する起動用の赤外線バーナ6a~6 dが背面側を断熱材31に埋設した状態で設置さ れている。
 そして、これら4基の赤外線バーナ6a~6dは、 々図7Aおよび図7Bに示すように、細長箱形に 形成されたSUS製の内箱61と、その前面開口部 取り付けられた多孔質セラミックス製板材 燃焼プレート66と、内箱61の背面部に形成さ れたガス導入口63に接続されたバーナ用燃焼 スを供給する供給配管67とによって構成さ ている。この内箱61は、その背面部に一回り 大きい同形状のSUS製の外箱62が重ねられると もに、これら内箱61と外箱62は、それぞれの 周縁部に設けたフランジ61m、62mが重なり合っ て一体的に固定されることにより、両者の間 に空気流路69が形成されている。

 加えて、外箱62の長手一端部における空気 路69の導入口には、内部缶体3外部に空気導 口を有する空気配管64が接続され、かつ空気 流路69の他端部は、空気配管65を介して後述 空気熱交換器52a、52bの導入側に接続されて る。
 これによって、この供給配管67から混合ガ が供給されることにより、内箱61は混合ガス が充満した燃焼用の混合ガス室として機能す るとともに、起動時に空気配管64から空気流 69に空気が供給されることにより、空気流 69の空気が加熱されることから、各赤外線バ ーナ6a~6dと外箱62とによってそれぞれ起動用 気加熱器51a~51dが構成される。また、各外箱6 2は、それぞれ赤外線バーナ6の冷却機構とし も機能する。

 そして、この赤外線バーナ6a、6cの燃焼プレ ート66と、上記燃料熱交換器44a、44bとの間に 、直方体状の筺体からなる起動用水蒸気発 器43a、43bが配設されており、この起動用水 気発生器43a、43bは、燃焼プレート66からの 射熱を効率的に吸収すべく、側面視におい 燃焼プレート66と重なる位置、特に、本実施 形態においては水蒸気発生器43a、43bの上下方 向中央部に燃焼プレート66が位置するように 置されている。
 そして、この起動用水蒸気発生器43a、43bは それぞれ排出側が図示されない水蒸気配管 介して燃料配管39に接続されているととも 、それぞれ導入側に水蒸気バッファタンク42 がその上流側に水蒸気発生器41を配して接続 れている。

 他方、内部缶体3の他方の対向側板3aに沿 て、直方体状の筺体からなる2つの空気熱交 換器52a、52bが配設されており、これらの空気 熱交換器52a、52bは、それぞれ2つの燃料電池 タック群1bおよび1c、または1dおよび1aに対向 するように配設されている。そして、これら の空気熱交換器52a、52bの上部に接続された空 気配管56の他端部は、それぞれ燃料電池スタ ク群1aおよび1b、または1cおよび1dに酸化剤 スを供給する空気バッファタンク53a、53bに 続されている。従って、空気バッファタン 53a、53bの導入側には、各々空気熱交換器52a 52bが接続され、さらに、内部缶体3の外部に 気の導入口を有する空気配管59がそれぞれ 続されている。

 また、各空気熱交換器52a、52bと、赤外線 ーナ6b、6dの燃焼プレート66との間には、そ ぞれ直方体状の筺体からなる起動用改質器4 6a、46bが配設されており、各起動用改質器46a 46bは、それぞれ燃焼プレート66からの輻射 を効率的に吸収すべく、側面視において燃 プレート66と重なる位置、特に、本実施形態 においては起動用改質器46a、46bの上下方向中 央部に燃焼プレート66が位置するように配置 れている。そして、各起動用改質器46a、46b 下部には、各々改質器45の下部の排出口に 続された燃料配管(図示を略す)の他端部が接 続されており、各起動用改質器46a、46bの上部 の排出口に接続された燃料配管(図示を略す) 他端部は、それぞれ燃料電池スタック群1b よび1c、または1dおよび1aに燃料ガスを供給 る燃料バッファタンク47a、47bにそれぞれ接 されている。

 これにより、燃料ガスの導入口を有する燃 配管39と、燃料熱交換器44a、44b、改質器45、 起動用改質器46a、46bおよび燃料バッファタン ク47a、47bを上流側から下流側に向けて順に接 続して、各燃料電池スタック10に燃料ガスを 質した改質ガスを供給する配管49などの燃 配管とによって燃料ガス供給ライン40が構成 されている。また、上流側から下流側に向け て、水蒸気発生器41、水蒸気バッファタンク4 2および起動用水蒸気発生器43a、43bを順に接 して、燃料ガス供給ライン40に水蒸気を供給 する水蒸気配管によって水蒸気供給ライン60 構成されている。
 他方、空気の導入口を有する空気配管64と 起動用空気加熱器51a~d、空気熱交換器52a、52b および空気バッファタンク53a、53bを上流側か ら下流側に向けて順に接続して、空気を各燃 料電池スタック10に供給する配管65、56などの 空気配管とによって起動時空気供給ライン50 構成されている。また、空気の導入口を有 る空気配管59と、空気バッファタンク53a、53 bおよび燃料電池スタック10を接続する空気配 管とによって運転時空気供給ライン55が構成 れている。

 次いで、上記固体酸化物形燃料電池の作用 ついて説明する。
 燃料電池を起動する際に、まず、供給配管6 7にバーナ燃料ガスを供給して、赤外線バー 6a~6dを点火する。これと並行して、燃料ガス を、燃料配管39の導入口から燃料ガス供給ラ ン40に供給するとともに、外部空気を、空 配管64の導入口から起動時空気供給ライン50 供給し、かつ水蒸気発生器41を作動させる

 すると、赤外線バーナ6a~6dの燃焼プレート66 からの放熱により、漸次燃焼電池スタック10 昇温するとともに、内部缶体3内の温度も上 昇する。それと同時に、水蒸気発生器41の作 により水蒸気供給ライン60を通じて供給さ る水蒸気は、水蒸気バッファタンク42で加熱 されつつ二分されて、起動用水蒸気発生器43a 、43bに供給される。次いで、この起動用水蒸 気発生器43a、43bにおいて赤外線バーナ6a、6c よって十分に加熱されて燃料ガス供給ライ 40に供給されて、燃料配管39の排出側におい 燃料ガスと混合される。
 一方、燃料ガス供給ライン40に供給された 料ガスは、燃料配管39の導入側において二分 された後に、それぞれ水蒸気供給ライン60か 供給された水蒸気と混合されつつ燃料熱交 器44a、44bに供給されて、内部缶体3内の温度 雰囲気によって間接的に加熱され、次いで燃 料配管49を通じて翼部45aと45bとからそれぞれ 質器45に導入される。

 これにより、燃料ガスは、改質器45にお て一部改質された状態で図示されない2本の 料配管を通じて、それぞれ赤外線バーナ6b 6dによって直接的に輻射熱で加熱される起動 用改質器46a、46bに供給され、次いで、起動用 改質器46a、46bによって十分に改質されて改質 ガスとなって燃料バッファタンク47a、47bに供 給される。すると、この改質ガスは、燃料バ ッファタンク47a、47bから燃料電池スタック群 1bおよび1c、または1dおよび1aの各燃料電池ス ック10の燃料ガスマニホールド48に分散供給 される。そして、燃料ガスマニホールド48か セパレータ2の燃料ガス通路22を通じて吐出 2xに至り、この吐出口2xから燃料極集電体14 拡散移動し、さらに、燃料極層12を固体電 質層11側に向けて移動する。

 他方、上記起動時空気供給ライン50に供給 れた空気は、空気配管64から各起動用空気加 熱器51a~51dに供給されて、赤外線バーナ6a~6dを 冷却しつつ直接的に加熱された後に合流して 、2基の空気熱交換器52a、52bによって間接的 加熱され、その後、空気バッファタンク53a 53bに供給される。
 すると、この空気は、空気バッファタンク5 3a、53bから燃料電池スタック群1aおよび1b、ま たは1cおよび1dの各燃料電池スタック10の空気 マニホールド54に分散供給される。そして、 気マニホールド54からセパレータ2の酸化剤 ス通路23を通じて吐出口2yに至り、この吐出 口2yから空気極集電体15を拡散移動し、さら 、空気極層13において空気中の酸素が電子を 受け取って酸化物イオンとなる。この酸化物 イオンは、燃料極層12に向かって固体電解質 11内を拡散移動し、これによって、燃料極 12との界面近傍に到達した酸化物イオンは、 この部分で改質ガスと反応して水蒸気などの 反応生成物を生じ、燃料極層12に電子を放出 る。

 このような電極反応は、起動時では空気温 や改質ガス温度が低いことに加えて、燃料 池スタック10の温度も低いために進行が遅 なるものの、内部缶体3内の温度が高くなる 連れて速くなる。
 そこで、内部缶体3内の温度が高くなった発 電時には、上記空気の供給を起動時空気供給 ライン50から運転時空気供給ライン55に、す わち、空気配管64から空気配管59に切り換え とともに、赤外線バーナ6a~6dの作動を停止 る。
 すると、上記空気は、空気配管59において 分されて、2基の空気バッファタンク53a、53b 供給される。次いで、起動時と同様に、空 バッファタンク53a、53bから燃料電池スタッ 群1aおよび1b、または1cおよび1dの各燃料電 スタック10の空気マニホールド54に分散供給 れて、改質器45によって十分に改質された 質ガスと固体電解質層11の燃料極層12との界 近傍で反応する。
 その際、燃料ガスは、赤外線バーナ6a~6dの 動停止によって起動用水蒸気発生器43a、43b 起動用改質器46a、46bにおいて充分に加熱さ なくても、改質器45や水蒸気バッファタンク 42において充分に加熱されることから、改質 スとなって上述のように酸化物イオンと反 する。

 本実施形態の固体酸化物形燃料電池によれ 、燃料ガス供給ライン40に起動用改質器46a 46bを介装し、水蒸気供給ライン60に起動用水 蒸気発生器43a、43bを介装し、かつこれらを赤 外線バーナ6a~6dに臨む位置に設置したため、 置全体の温度が低い起動時にもバーナ6a~6d 用いて起動用改質器46a、46bと起動用水蒸気 生器43a、bとを加熱することができる。この め、水蒸気発生器41によって水蒸気が生成 れず、改質器45によって燃料ガスが改質され なくても、燃料ガス供給ライン40の導入口に 料ガスを供給することによって、起動用水 気発生器43a、43bを用いて水蒸気を生成して 起動用改質器46a、46bによって燃料ガスを改 することができる。
 このため、この燃料ガス供給ライン40には 起動時に導入口から水素や窒素を供給する となく、燃料ガスをそのまま供給すること でき、水素や窒素の貯蔵庫を設置すること よって装置全体が必要以上に大型化するこ を防止できる。

 また、この起動用改質器46a、46bを改質器4 5の下流側に設置しているため、内部缶体3内 温度変化にあわせて、瞬時に起動用改質器4 6a、46bに対する赤外線バーナ6b、6dによる加熱 温度の調整を行うことができ、同様に、瞬時 に起動用水蒸気発生器43a、43bに対する赤外線 バーナ6a、6cによる加熱温度の調整を行うこ ができ、各燃料電池スタタック10に供給され る改質ガスを必要以上に加熱せずに、必要最 低限のエネルギーを使用して燃料電池を起動 させることができる。

 以上のように、本発明によれば、水素ガ などの貯蔵庫を要せずとも、起動時に未改 の燃料ガスが燃料極に供給されることなく 効率的な作動が可能となる固体酸化物形燃 電池を提供することができる。