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Patent Searching and Data


Title:
TEMPERATURE COMPENSATION CIRCUIT AND TEMPERATURE COMPENSATION METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/129638
Kind Code:
A1
Abstract:
A temperature compensation circuit and a temperature compensation method which reduce power consumption in a band control circuit to suppress heat generation. The temperature compensation circuit in a first mode is provided with a temperature measurement means which measures the temperature of the band control circuit for compensating the operating temperature of the band control circuit, and a control means which controls a frame sending quantity from the band control circuit according to the temperature measured by the temperature measurement means. The temperature compensation circuit in a second mode is provided with a temperature measurement means which measures the temperature of the band control circuit, and a control means which controls the capacity of a physical address table within the band control circuit in which a physical address set to the frame processed by the band control circuit is registered according to the temperature measured by the temperature measurement means.

Inventors:
SATO KENJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/058109
Publication Date:
October 30, 2008
Filing Date:
April 12, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
SATO KENJI (JP)
International Classes:
H04L12/54
Foreign References:
JP2004015349A2004-01-15
JP2006245862A2006-09-14
JPH10190487A1998-07-21
JP2003347993A2003-12-05
Attorney, Agent or Firm:
MATSUKURA, Hidemi et al. (6th floor 4-10,Higashi Nihonbashi 3-chome,Chuo-k, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 帯域制御回路の動作温度を補償する温度補償回路において、
 前記帯域制御回路の温度を測定する温度測定手段と、
 前記温度測定手段により測定された温度に応じて、前記帯域制御回路からのフレーム送出量を制御する制御手段と、
 を備える温度補償回路。
 前記制御手段は、前記帯域制御回路内においてフレームを一時滞留させるためのフレーム格納部の容量を増減させることにより、前記フレーム送出量を制御し、
 前記温度測定手段は、前記フレーム格納部へ格納されるフレームを処理する前記帯域制御回路内の回路の温度を測定する、
 請求項1に記載の温度補償回路。
 前記制御手段は、前記温度測定手段により測定された温度が所定の閾値を超えた場合に、前記フレーム格納部の容量を減らし始める請求項2に記載の温度補償回路。
 前記制御手段は、前記温度測定手段により測定された温度が所定の閾値を超え更に上昇した場合に、この上昇温度に応じて前記フレーム格納部の容量の削減量を決定する請求項3に記載の温度補償回路。
 前記フレーム格納部は、CIR(Committed Information Rate)を補償する容量に設定される第一閾値と、該フレーム格納部の容量を決めるための閾値であって初期値としてCIR及びEIR(Excessive Information Rate)を補償する容量に設定される第二閾値とを有し、
 前記制御手段は、前記上昇温度に応じて前記第二閾値の設定値を前記フレーム格納部の容量が低減される方向であってかつ前記第一閾値の設定値より小さくならないように変更する請求項4に記載の温度補償回路。
 前記制御手段は、前記温度測定手段により測定された温度がその測定対象の回路において動作補償された温度となる場合に、前記第二閾値の設定値が前記第一閾値の設定値と同じ値になるように前記第二閾値の設定値を変更していく請求項5に記載の温度補償回路。
 帯域制御回路の動作温度を補償する温度補償回路において、
 前記帯域制御回路の温度を測定する温度測定手段と、
 前記温度測定手段により測定された温度に応じて、前記帯域制御回路で処理されるフレームに設定される物理アドレスが登録される前記帯域制御回路内の物理アドレステーブルの容量を制御する制御手段と、
 を備える温度補償回路。
 前記温度測定手段は、前記帯域制御回路内の前記物理アドレステーブルの検索処理を行う回路の温度を測定し、
 前記制御手段は、前記温度測定手段により測定された温度が所定の閾値を超えた場合に、前記物理アドレステーブルの容量を減らし始める請求項7に記載の温度補償回路。
 前記制御手段は、前記温度測定手段により測定された温度が所定の閾値を超え更に上昇した場合に、この上昇温度に応じて前記物理アドレステーブルの容量の削減量を決定する請求項8に記載の温度補償回路。
 前記物理アドレステーブルを格納するメモリは、所定の容量単位に電源端子を有し、
 前記制御手段は、前記上昇温度に応じて前記メモリの複数の電源端子のうち電源供給を停止させる電源端子の数を増加させる請求項9に記載の温度補償回路。
 帯域制御回路の動作温度を補償する温度補償方法において、
 動作補償回路が、
 前記帯域制御回路の温度を測定する温度測定ステップと、
 前記測定された温度に応じて、前記帯域制御回路からのフレーム送出量を制御する制御ステップと、
 を実行する温度補償方法。
 前記動作補償回路が、
 前記測定された温度に応じて、前記帯域制御回路で処理されるフレームに設定される物理アドレスが登録される前記帯域制御回路内の物理アドレステーブルの容量を制御する第2の制御ステップと、
 を更に実行する請求項11に記載の温度補償方法。
Description:
温度補償回路及び温度補償方法

 本発明は、伝送装置等を構成する帯域制 回路の動作温度を補償する温度補償回路及 温度補償方法に関する。

 図9は、ブリッジのような伝送装置の外部 インタフェース部にあたる帯域制御部を示す ブロック図である。伝送装置は、図9に示す うな帯域制御部100、スイッチ部等により構 される。帯域制御部100は、図9に示すように 入力処理(以降、INGRESSとも表記する)部とし 、物理層入力部(PHY1部)10、MAC(Media Access Cont rol)部11、分類(classification)部12、ポリサ(Policer) 部13、転送(Forwarding)部14、MACテーブル20等を備 え、出力処理(以降、EGRESSとも表記する)部と て、キューアクセス部15、キュー21、MAC部16 学習(Learning)部17、スケジューラ19、物理層 力部(PHY2部)18等を備える。

 物理層入力部10及び物理層出力部18は、光 ファイバ、同軸ケーブル等の伝送媒体へ接続 するための物理的な外部インタフェースであ る。物理層入力部10は、伝送媒体から入力さ る光信号若しくは電気信号を内部で処理可 なシリアルビット系列に変換し更に所定の ットパターンに変換する。物理層入力部10 、変換されたビットパターンをMAC部11へ送る 。一方、物理層出力部18は、MAC部16から送ら るビットパターンをシリアルビット系列に 換しこのシリアルビット系列を伝送媒体に 応する信号に変換し、変換された信号を伝 媒体へ送出する。

 INGRESS部としてのMAC部11は、物理層入力部1 0から送られるビットパターンからMACフレー を生成する。MAC部11は、FCS(Frame Check Sequence) を用いてこのMACフレームの誤りチェックを行 う。MAC部11は、誤りチェックにより正常なMAC レームであることを確認すると、このMACフ ームから宛先MACアドレス及び送信元MACアド スを抽出する。抽出された宛先MACアドレス び送信元MACアドレスは、転送部14等により いられる。MAC部11は、このMACフレームを分類 部12へ渡す。

 分類部12は、MAC部11からMACフレームを受け ると、そのMACフレームのサービス種類を判定 する。帯域制御部100では、この分類部12で判 されたサービス種類に応じてフロー制御が 行される。サービス種類は、例えばサービ クラス(CoS)としてクラスA、B及びCの3段階で 別される。各サービスクラスには、例えば ラスA、クラスB、クラスCの順に高い優先順 が付与される。

 クラスAは、最優先トラフィックを示し、 CIR(Committed Information Rate)で必ず帯域が補償さ れ、エンドツーエンド間の遅延が最小になる ように制御されるサービスクラスである。ク ラスAは、例えば音声通話サービスのトラフ ックに設定される。

 クラスBは、クラスAとクラスCとの間の中 優先トラフィックを示し、CIRで必ず帯域を 償しなければならないものと(クラスB-CIR)、 EIR(Excessive Information Rate)でベストエフォート による帯域を補償するもの(クラスB-EIR)に区 して制御されるサービスクラスである。ク スBは、例えばテレビ放送サービスのトラフ ックに設定される。

 クラスCは、帯域補償、遅延補償等を行わ ず、クラスB-EIRと同様に余剰帯域を利用して ストエフォートで転送されるように制御さ るサービスクラスである。クラスCは、例え ばHTTP(HyperText Transfer Protocol)等を利用したト フィックに設定される。

 分類部12は、このように対象MACフレーム いずれかのサービスクラスにマッピングし このマッピングされたサービスクラスとMAC レームとをポリサ部13に渡す。

 ポリサ部13は、分類部12により判定された サービス種類に応じて、入力されるデータ流 量を制限する。ポリサ部13は、分類部12から られるMACフレームが流量制限以内か超過し いるかを判定する。具体的には、ポリサ部13 は、対象のMACフレームの入力レートを算出し 、サービスクラスに応じてCIRを補償し得るト ラフィックをCBS(Committed Burst Size)制限内でEGR ESS部へ出力する一方で、CBSを超えるトラフィ ックを破棄する。

 転送部14は、対象MACフレームに関しMAC部11 により検出された宛先MACアドレス及び送信元 MACアドレスに基づいてMACテーブル20を参照す ことにより、宛先及び送信元が接続されて る各ポートをそれぞれ検索する。

 転送部14は、この検索結果に応じて、宛 が接続されるポートに転送されるように対 MACフレームをスイッチ部(図示せず)に転送す る。例えば、転送部14は、検索の結果、宛先 送信元とが同じポートに接続されていると 断すると、そのMACフレームの転送を行わな 。転送部14は、宛先MACアドレスがMACテーブ に登録されていない場合やブロードキャス フレームである場合には、全てのポートに のMACフレームが転送されるように制御する また、転送部14は、送信元MACアドレスとそれ を含んでいたMACフレームの受信ポートをMACテ ーブル20に登録する。

 キュー21は、MACフレームを一時滞留させ 所定の容量を持つバッファである。

 キューアクセス部15は、スケジューラ19等 からの指示に応じてこのキュー21へのMACフレ ムの格納及び取得を行う。

 スケジューラ19は、分類部12により判定さ れたサービス種類等に応じて、MACフレーム( ョブ)の順序付け、キュー21へのMACフレーム 配置、キュー21から所定のMACフレームの取得 のためのスケジューリング等を行う。スケジ ューラ19は、これらの機能により、キュー21 ら出力されるMACフレームのレートを一定に 整する。このようにキュー21から出力された MACフレームはMAC部16に送られる。

 EGRESS部としてのMAC部16は、キューアクセ 部15から送られてきたMACフレームから宛先MAC アドレスを抽出する。抽出された宛先MACアド レスは、学習部17に送られる。MAC部16は、MAC レームを符号化し、得られたビットパター を物理層出力部18へ送る。

 学習部17は、宛先MACアドレスとその宛先 接続されるポートとの関係を学習し、MACテ ブル20に登録する。

 このように帯域制御部100では、ポリサ部1 3において入力されるフレームのデータレー をCIRで設定されたデータレートの範囲に調 しきれず輻輳状態になる場合には、EGRESS部 入力されたフレームをキュー21に一時滞留さ せ、スケジューラ19によりキュー21からの出 制御が行われることにより出力レートが調 される。従って、通常、キュー21のバッファ サイズは、最低CIRを補償しかつEIRもある程度 滞留させ得るサイズに設計される。

 また、この帯域制御部100では、転送部14 び学習部17等により、MACテーブル20が管理さ る。このMACテーブル20に宛先MACアドレスに 応する転送先ポート及び送信元MACアドレス 対応するポートが登録される。このMACテー ル20を利用して転送処理を実行することによ り、この帯域制御部100を持つ伝送装置は、無 駄なフレーム伝送を減少させ、通信リソース を有効に利用することができる。この効果は 、MACテーブル20の登録数が多い程大きくなる 、これは伝送装置内部のメモリ容量に依存 る。従って、MACテーブル20の容量は重要な 計要素である。

 近年、通信技術の発展に伴い要求される 送レートが高速化し、伝送装置の帯域制御 で処理すべきデータ量も大容量化している 具体的には、上述の帯域制御部100における ュー21のメモリ容量やMACテーブル20の容量が 増加する傾向にある。

 なお、本願発明に関連する先行技術を開示 る文献として以下の文献がある。下記特許 献1には、接続ノードの使用状況に応じてHUB 内の回路への電源供給をオン・オフ制御する ことで省電力化を図ると共に装置寿命を延ば すHUB装置が提案されている。

特開2000-253035号公報

 しかしながら、上述のような従来の伝送 置においてメモリ容量の大容量化及び各処 部の高速化が図られると、装置内消費電力 増加してしまう。例えば、上述の伝送装置 おける転送部14のMACアドレス検索処理は、MA Cテーブル20の登録数に比例して多くの電力を 消費する。MACアドレス検索処理にTCAM(Ternary C ontent Addressable Memory)(若しくはCAM(Content Addres sable Memory))が利用される場合には、TCAMは全 モリに対して一斉並列検索を実行するので メモリ容量が大きくなると膨大な消費電力 なる。同様に、キュー21へのキューアクセス 部15のアクセス処理も、キューのサイズに応 て消費電力が増加する。

 加えて、装置内消費電力が増加するに伴 装置内の各ユニット及び各チップの発熱量 増加するため、装置内を冷却するためのフ ン等の手段が必要になる。しかしながら、 来の伝送装置は、冷却手段の設置数及び大 さ等には限界があるため、実質的にこのよ な発熱による回路障害等を防ぐ保護手段を たないと言える。従来の伝送装置は、この うな電力消費に伴う発熱により各チップが 償する動作温度を超えた場合には、主信号 状態を引き起こす可能性がある。

 本発明は、このような問題点に鑑み、帯 制御回路の消費電力を削減し発熱を抑える 度補償回路及び温度補償方法を提供するこ を目的とする。

 本発明は、上述した課題を解決するため 以下の構成を採用する。即ち、本発明の第 の態様は、帯域制御回路の動作温度を補償 る温度補償回路において、帯域制御回路の 度を測定する温度測定手段と、この温度測 手段により測定された温度に応じて、帯域 御回路からのフレーム送出量を制御する制 手段とを備えるというものである。

 本発明の第一態様では、温度測定手段が 域制御回路若しくはその周辺に設置された ンサ等から帯域制御回路の温度を測定し、 御手段がこの測定された温度に応じてこの 域制御回路からのフレーム送出量を制御す 。帯域制御回路とは、例えば、ネットワー 若しくは所定のバス上の各トラフィックに し通信帯域を制御する回路をいう。フレー とは、データリンク層でやりとりされるデ タのみならず、ネットワーク層でやりとり れるパケットやその他のデータ等を含むも である。

 帯域制御回路からのフレーム送出量が制 されるということは、帯域制御回路を構成 る各機能部の処理量が制御されることに繋 る。帯域制御回路内の機能部の処理量が制 されるということは、帯域制御回路の消費 力が制御されることに繋がり、ひいては、 費電力に対応する帯域制御回路の発熱量が 御されることになる。

 これにより、本発明の第一態様では、帯 制御回路の動作温度を補償することができ ため、帯域制御回路の発熱による故障を防 、これに伴う回線障害を防ぐことができる

 本発明の第一態様において好ましくは、 記制御手段が帯域制御回路内においてフレ ムを一時滞留させるためのフレーム格納部 容量を増減させることによりフレーム送出 を制御し、上記温度測定手段が、そのフレ ム格納部へ格納されるフレームを処理する 域制御回路内の回路の温度を測定するよう 構成する。

 これにより、温度測定手段により測定さ たフレーム格納部に格納されるフレームを 理する各機能部を実現する回路の温度に応 て、フレーム格納部の容量が制御される。 レーム格納部の容量が制御されると、その レーム格納部に格納されるフレーム量が増 する。フレーム格納部に格納されるフレー 量が制御されると、フレーム格納部に格納 れるフレームを処理する帯域制御回路内の 機能部の処理量が変化する。

 これにより、帯域制御回路内の機能部の ち、フレーム格納部に格納されるフレーム 量に応じて処理量が変化する各機能部の消 電力を制御することができ、ひいては、そ ら各機能部の動作温度を補償することがで る。

 加えて、フレーム格納部のフレーム容量 削減すると、フレーム格納部自体の消費電 を削減することもできる場合がある。この うな場合には、フレーム格納部自体の発熱 も削減することができる。

 更に、本発明の第一態様において好まし は、上記制御手段が、上記温度測定手段に り測定された温度が所定の閾値を超え更に 昇した場合に、この上昇温度に応じてフレ ム格納部の容量の削減量を決定するように 成する。

 これによれば、対象の回路の上昇温度に じてフレーム格納部の削減量が決定される め、対象回路に対する適切な温度補償制御 実現することができる。更に、測定温度が 定の閾値を超えるまではフレーム格納部に 納されるフレーム量が維持されるように制 されるため、通常動作温度時には、装置内 リソースが無駄に削減されることがなく適 な帯域制御を維持することができる。

 本発明の第二態様は、帯域制御回路の動 温度を補償する温度補償回路において、帯 制御回路の温度を測定する温度測定手段と この温度測定手段により測定された温度に じて、帯域制御回路で処理されるフレーム 設定される物理アドレスが登録される帯域 御回路内の物理アドレステーブルの容量を 御する制御手段とを備えるというものであ 。

 本発明の第二態様によれば、温度測定手 が帯域制御回路若しくはその周辺に設置さ たセンサ等から帯域制御回路の温度を測定 、制御手段がこの測定された温度に応じて の帯域制御回路内の物理アドレステーブル 容量を制御する。ここで、物理アドレスと 帯域制御回路で処理されるフレームが例え MACフレームの場合にはMACアドレスに対応し この場合の物理アドレステーブルとはMACテ ブルに対応する。しかしながら、当該フレ ムがその他のデータストリームである場合 はそれに設定されたアドレスに相当する。

 帯域制御回路内の物理アドレステーブル 容量が制御されるということは、この物理 ドレステーブルを検索する帯域制御回路内 所定の回路(例えば、検索回路)の処理量が 御されることに繋がる。これは、回路の負 及び消費電力が制御されることに繋がり、 果として、帯域制御回路の発熱量が制御さ ることになる。

 これにより、本発明の第二態様では、帯 制御回路の動作温度を補償することができ ため、帯域制御回路の発熱による故障を防 、これに伴う回線障害を防ぐことができる

 本発明の第二態様において好ましくは、 記温度測定手段が、帯域制御回路内の物理 ドレステーブルの検索処理を行う回路の温 を測定し、上記制御手段がこの測定された 度が所定の閾値を超えた場合に物理アドレ テーブルの容量を減らし始めるように構成 る。

 これにより、温度測定手段により測定さ た物理アドレステーブルの検索処理を行う 路の温度に応じて物理アドレステーブルの 量が制御される。すなわち、その回路の温 度が所定の閾値を超えた場合に物理アドレ テーブルの容量が減らされるように制御さ る。物理アドレステーブルの容量が減らさ ると、その物理アドレステーブルに関し検 処理若しくは参照処理の駆動範囲が減少す 。駆動範囲が減少されればその処理を実現 る回路の消費電力が減少する。

 これにより、帯域制御回路内の機能部の ち、物理アドレステーブルの検索処理を行 機能部の消費電力を削減することができ、 いては、それら各機能部の動作温度を補償 ることができる。

 なお、本発明は、以上の第一態様及び第 態様の両方の機能を備える温度補償回路で ってもよいし、これらの機能を温度補償回 に実行させる温度補償方法であってもよい 、以上の何れかの機能を有する温度補償回 を実装する伝送装置であってもよい。

 本発明によれば、帯域制御回路の消費電 を削減し発熱を抑える温度補償回路及び温 補償方法を実現することができる。

図1は、実施形態における伝送装置の外 部インタフェース部にあたる帯域制御部1及 制御部35の機能構成を示す図である。 図2は、第一温度補償制御の概念を示す 図である。 図3は、第二温度補償制御の概念を示す 図である。 図4は、第一温度補償制御の動作例を示 すフローチャートである。 図5は、第一温度補償制御の第一例を示 す図である。 図6は、第一温度補償制御の第二例を示 す図である。 図7は、第二温度補償制御における動作 例を示すフローチャートである。 図8は、第二温度補償制御を示す図であ る。 図9は、従来の伝送装置の外部インタフ ェース部にあたる帯域制御部を示すブロック 図である。

符号の説明

 1 帯域制御部
 10 物理層入力部(PHY1部)
 11 MAC(Media Access Control)部
 12 分類(classification)部
 13 ポリサ(Policer)部
 14 転送(Forwarding)部
 15 キューアクセス部
 16 MAC部
 17 学習(Learning)部
 18 物理層出力部(PHY2部)
 19 スケジューラ
 20 MACテーブル
 21 キュー
 25、26 回路
 31、32 センサ
 35 制御部
 41 TCAM(Ternary Content Addressable Memory)

 以下、図面を参照して、本発明の実施形 における伝送装置について説明する。なお 以下に述べる実施形態の構成は例示であり 本発明は以下の実施形態の構成に限定され ものではない。

 〔装置構成〕
 本実施形態における伝送装置は、図1に示す ような帯域制御部1、制御部35、及びスイッチ 部(図示せず)等により構成される。図1は、実 施形態における伝送装置の外部インタフェー ス部にあたる帯域制御部1及び制御部35の機能 構成を示すブロック図である。図1に示され 帯域制御部1が本発明の帯域制御回路に相当 、制御部35が本発明の温度補償回路に相当 る。以下、本実施形態の伝送装置の帯域制 部1及び制御部35について図1を用いて説明す 。本発明は、伝送装置の帯域制御部及び制 部以外を限定するものではないため、ここ は説明を省略する。

 〈帯域制御部〉
 帯域制御部1は、図9に示した従来の帯域制 部100の機能構成に加えて、センサ31及び32を える。センサ31及び32以外の機能部について は、背景技術の項で説明したものと異なる機 能部のみここでは説明するものとする。

 帯域制御部1は、本実施形態における伝送 装置が複数の入出力ポートを持つ場合には、 例えば、物理層入力部10、物理層出力部18、MA C部11及び16は、それぞれポート毎に設けられ その他の機能部については収容され得るハ ドウェア基板毎にそれぞれ設けられるよう 構成される。なお、その他の機能部につい は複数の入出力ポートについて1つ設けられ るようにしてもよい。

 更に詳細のハードウェア構成として、帯 制御部1は、例えば、物理層入力部10、物理 出力部18、MAC部11及ぶ16がそれぞれ1つずつの チップ(回路)で実現され、分類部12、ポリサ 13及び転送部14がまとめて1つのチップ25で実 され、キューアクセス部15、学習部17及びス ケジューラ19がまとめて1つのチップ26で実現 れ、MACテーブル20及びキュー21はDRAM(Dynamic R andom Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory )、TCAM等のメモリで実現される。なお、本発 は、このようなハードウェア構成を限定す ものではない。

 本実施形態では、キュー21のメモリ容量 、CIRを補償しかつEIRも滞留させ得る容量に 計される。キューアクセス部15は、このキュ ー21のメモリ容量を調整するための廃棄スレ ュホールドA及びBを管理する。廃棄スレシ ホールドAは、固定値としてCIRを補償し得る モリ容量に設定される。廃棄スレシュホー ドBは、初期値(通常動作温度での値)として CIR及びEIRを補償し得るメモリ容量に設定さ る。廃棄スレシュホールドA及びBはそれぞ 予め調整可能にキューアクセス部15に設定さ れ、廃棄スレシュホールドBは制御部35の指示 により設定変更される。

 キュー21は、電源供給をそれぞれ制御し る複数のメモリ媒体に格納される。この場 には、上記廃棄スレシュホールドA及びBに応 じて各メモリ媒体への電源供給が制御部35に り制御される。例えば、キュー21が1個512メ ビット(Mbit)容量を持つメモリ媒体(例えばDRA M)10個で実現される場合を想定する。この場 には、廃棄スレシュホールドAはメモリ媒体2 個分を示し、廃棄スレシュホールドBは廃棄 レシュホールドAを実現する2個のメモリ媒体 とその他の6個のメモリ媒体とを示す。廃棄 レシュホールドBは、対象のメモリ媒体のう 電源供給されるメモリ媒体の数によって変 される。

 スケジューラ19は、キューアクセス部15に 指示することにより、通常動作温度時に、こ の廃棄スレッシュホールドBを超えた、すな ちEIRを超えたクラスB若しくはクラスCのフレ ームを廃棄する。

 MACテーブル20は、TCAMに格納される。転送 14は、MACアドレスを検索する際には、検索 象のMACアドレスをTCAMに送り、更に検索コマ ドを送る。TCAMは、検索したいMACアドレス及 び検索コマンドを受け取ると、そのMACアドレ スに関連する全ての情報(例えば宛先ポート) 格納されているメモリアドレスを一斉に検 する。転送部14は、TCAMから出力されるアド スにより所定の情報を取得する。

 TCAMは、バンク単位で一斉に並行にアドレ ス検索を行うため、検索対象のメモリ容量が 多いと消費電力が飛躍的に大きくなる。これ により、TCAMは、メモリ容量が多いと発熱量 大きくなる傾向にある。

 〈センサ〉
 センサ31及び32は、帯域制御部1の回路上若 くはその周辺に設置され、設置された部位 温度を検出する。本発明は、帯域制御部1の 度を検出するセンサの数及び位置を限定す ものではない。1つのセンサが帯域制御部1 温度を検出するように設置されていてもよ し、複数のセンサが帯域制御部1内の所定の 置に設置されるようにしてもよい。本実施 態では動作温度補償の対象となる機能部の 作温度を直接的に把握するために各センサ3 1及び32を以下のように配置する。

 センサ31は、MACテーブル20を格納するTCAM 温度を検出可能な位置に設置され、センサ32 は、キュー21へアクセスする機能部及びキュ 21から取り出されたフレームを処理する機 部として、キューアクセス部15、学習部17及 スケジューラ19を実現する回路26の温度を検 出可能な位置に設置される。

 センサ31及び32は、例えば熱電対やサーミ スタで実現される。センサ31及び32は、接触 センサであってもよいし、非接触式センサ あってもよい。本発明は、このセンサの構 を限定するものではない。センサ31及び32で 出された温度は、制御部35に送られる。セ サ31及び32と制御部35とは、センサの構成に じて所定の信号線により接続される。

 〈制御部〉
 制御部35は、CPU(Central Processing Unit)、メモ 等で構成される。制御部35は、メモリに記憶 された制御プログラムをCPUで実行することに より、帯域制御部1を含めた伝送装置内全体 監視及び制御を行う。制御部35の機能のうち 本発明に関連する機能として温度補償制御が ある。

 この温度補償制御は、帯域制御部1内の所 定の機能部を実現する回路の消費電力を制御 することによりその回路の発熱量を制御する ものである。この温度補償制御には、キュー 21に格納されるフレームに関し処理を行う各 能部(キューアクセス部15、学習部17及びス ジューラ19等)を実現する回路26の動作温度を 補償する制御(以降、第一温度補償制御と表 する)と、MACテーブル20を格納するTCAMの動作 度を補償する制御(以降、第二温度補償制御 と表記する)とが含まれる。本実施形態では キュー21に格納されるフレームに関し処理を 行う機能部としてキューアクセス部15、学習 17及びスケジューラ19を例に挙げたが、装置 構成に応じて他の機能部が含まれていてもよ い。

 制御部35は、センサ31及び32から送られる 力信号に基づいて、MACテーブル20を格納す TCAMの温度、キューアクセス部15、学習部17及 びスケジューラ19を実現する回路26の温度を れぞれ測定している。制御部35は、センサ31 より検出された温度に基づいて、第二温度 償制御を実行する。制御部35は、センサ32に より検出された温度に基づいて、第一温度補 償制御を実行する。以下、制御部35による各 度補償制御についてそれぞれ説明する。な 、制御部35は、第一温度補償制御及び第二 度補償制御のいずれか一方のみを実行する うにしてもよい。

 〈〈第一温度補償制御〉〉
 まず、制御部35による第一温度補償制御に いて図2を用いて説明する。図2は、第一温度 補償制御の概念を示す図である。

 制御部35は、回路26の測定温度が所定の閾 値温度を超えた場合に、この測定温度に応じ て、キュー21の容量が低減する方向に廃棄ス シュホールドBの設定値を変更する。制御部 35は、変更された廃棄スレシュホールドBをキ ューアクセス部15へ設定し、この変更された 定値に応じてキュー21を格納するメモリ媒 への電源供給を制御する。これにより、以 、スケジューラ19は、変更された廃棄スレシ ュホールドBに基づいてこの廃棄スレシュホ ルドBを超えたEIRフレームを廃棄するように キューアクセス部15に指示する。

 キュー21に格納されるデータ容量が減れ 、キュー21に格納されるフレームに関し処理 を行う各機能部(キューアクセス部15、学習部 17及びスケジューラ19等)の処理量が減る。こ ら各機能部の処理量が減れば、これら各機 部を実現する回路26の消費電力が低減する これら各機能部を実現する回路26の消費電力 が低減すれば、回路26の発熱量を抑えること できる。

 更に、キュー21に格納されるデータ容量 減らすことができれば、キュー21を格納する メモリ媒体の消費電力を削減することができ る。例えば、キュー21がメモリ媒体10個に格 されており、廃棄スレシュホールドAの容量 2個のメモリ媒体Aで実現され、廃棄スレシ ホールドBの容量が6個のメモリ媒体Bで実現 れている場合を想定する。この場合には、 御部35は、廃棄スレシュホールドBの設定値 応じて各メモリ媒体への電源供給を徐々に 止させる。

 従って、第一温度補償制御によれば、動 補償温度を超えないように回路26の消費電 が制御されるため、回路26の動作温度を補償 することができる。更に、キュー21を格納す メモリ媒体の消費電力も併せて制御される め、キュー21を格納するメモリの動作温度 ついても補償することができる。

 〈〈第二温度補償制御〉〉
 次に、制御部35による第二温度補償制御に いて図3を用いて説明する。図3は、第二温度 補償制御の概念を示す図である。

 INGRESS部の転送部14は、入力されたフレー に設定されているMACアドレスに基づくフレ ムの転送制御を行う。転送部14は、入力さ たフレームに関しMAC部11により検出された送 信元MACアドレスをMACテーブル20に登録し、MAC 11により検出された宛先MACアドレスに基づ てMACテーブル20を検索し、入力フレームの転 送先となる出力ポートに関する情報を得る。

 MACテーブル20は、例えば図3に示すようなT CAM41に格納される。TCAM41は、通常、図3に示す ように、所定の容量単位に電源端子を持ち、 所定の容量単位に電源の入り切りを制御する ことができるようになっている。図3の例に るTCAM41は、自身のメモリ容量をバンク単位 電源制御することができるように構成され いる。

 制御部35は、回路25の測定温度が所定の閾 値温度を超えた場合に、この測定温度に応じ て、MACテーブル20のアドレス容量が低減する うにTCAM41へ供給される電源を制御する。す わち、制御部35は、当該測定温度が高くな 程、電源が供給されるバンクが少なくなる うに、TCAM41へ供給される電源を減らしてい 。

 TCAM41へ供給される電源が減らされMACテー ル20のアドレス容量が低減すると、MACテー ル20に登録されるMACアドレスの数が減る。こ れにより、MACテーブル20を検索するTCAM41の検 処理量が減る。これにより、TCAM41の消費電 が低減する。TCAM41の消費電力が低減すれば これら回路の発熱量を抑えることができる

 従って、第二温度補償制御によれば、動 補償温度を超えないようにTCAM41の電源制御 行われるため、TCAM41の動作温度を補償する とができる。

 〔動作例〕
 以下、本実施形態における伝送装置の動作 として、上述の制御部35による第一温度補 制御及び第二温度補償制御、並びにこれら 御に関わる帯域制御部1内の各機能部の動作 ついて説明する。なお、第一温度補償制御 び第二温度補償制御はそれぞれ同時に実行 れてもよいが、説明を分かりやすくするた に、以下にはそれぞれ分けて動作例を説明 るものとする。

 〈第一温度補償制御〉
 まず、制御部35による第一温度補償制御に いて図4、5及び6を用いて説明する。図4は、 一温度補償制御の動作例を示すフローチャ トである。図5は、第一温度補償制御の第一 例を示す図である。図6は、第一温度補償制 の第二例を示す図である。

 本実施形態の帯域制御部1を構成する各回 路がそれぞれ通常動作温度時には、分類部12 INGRESS部へ入力されたフレーム信号のサービ スクラスを判定し、ポリサ部13等がこのサー スクラスに基づくフロー制御を実行してい 。INGRESS部で輻輳を調整し切れない場合に、 EGRESS部においてキューアクセス部15の処理に りキュー21に入力フレームが一時滞留され 。スケジューラ19は、最低でもCIRを補償する ように、このキュー21に格納されているフレ ムをMAC部16へ出力する。

 制御部35は、回路26の温度を測定している (S401)。

 制御部35は、この測定温度が所定の閾値 度を超えているか否かを判断する(S402)。制 部35は、この測定温度が所定の閾値温度を超 えていると判断した場合に(S402;YES)、廃棄ス シュホールドBの設定値が廃棄スレシュホー ドAの設定値と同じ値(若しくは近似する値) なっているか否かを判断する(S403)。制御部3 5は、廃棄スレシュホールドBの設定値が廃棄 レシュホールドAの設定値と同じ値(若しく 近似する値)となっていると判断すると(S403;Y ES)、そのまま廃棄スレシュホールドBの設定 を変更せず処理を終了する。

 制御部35は、廃棄スレシュホールドBの設 値が廃棄スレシュホールドAの設定値と同じ 値(若しくは近似する値)となっていない、す わち、廃棄スレシュホールドBの設定値が廃 棄スレシュホールドAの設定値より大きい値 なっていると判断すると(S403;NO)、この測定 度に応じてキュー21の廃棄スレシュホールド Bの設定値を変更する(S404)。具体的には、測 温度が所定の閾値温度を超えており前回の 定温度よりも更に上昇していると判断され 場合には、制御部35は、この測定温度に応じ てキュー21の容量が低減する方向に廃棄スレ ュホールドBの設定値を変更する。逆に、測 定温度が所定の閾値温度を超えているが前回 の測定温度よりも下降したと判断された場合 には、制御部35は、この測定温度に応じてキ ー21の容量が増加する方向に廃棄スレシュ ールドBの設定値を変更する。

 一方、制御部35は、測定温度が所定の閾 温度を超えていないと判断した場合には(S402 ;NO)、廃棄スレシュホールドBの設定値を初期 、すなわち、最低CIRを補償しかつEIRも滞留 せ得る容量を示す値に設定する(S405)。

 すなわち、制御部35は、キューアクセス 15、学習部17及びスケジューラ19等の処理温 が高くなる程、EIRフレームの廃棄量が多く るように制御する。EIRフレームの廃棄量が くなれば、処理されるべきフレーム量が低 されるため、各機能部の処理量も低減する

 しかしながら、CIRは補償されなければな ないため、制御部35は、廃棄スレシュホー ドAの設定値より少なくならないように、廃 スレシュホールドBの設定値を変更する(S403 びS404の処理)。言い換えれば、制御部35は、 キュー21に格納されるフレームに関し処理を う各機能部の測定温度がそれらを実現する 路26の動作補償温度になるときに、廃棄ス シュホールドBの設定値が廃棄スレシュホー ドAの設定値と同じになるように廃棄スレシ ュホールドBの設定値を変更する。なお、制 部35は、センサ32の反応速度等に応じて動作 償温度よりも低い温度で廃棄スレシュホー ドBの設定値が廃棄スレシュホールドAの設 値と同じになるように制御するようにして よい。

 なお、所定の閾値温度及び動作補償温度 メモリ等に予め調整可能に格納されるよう すればよい。

 制御部35における廃棄スレシュホールドB 設定値の変更方法には、例えば図5及び6に されるように2つの変更方法が考えられる。

 図5に示される変更方法では、回路26の温 上昇値と比例してEIRフレームの廃棄率が上 するように廃棄スレシュホールドBの設定値 が変更されている。図5には、回路26の測定温 度に応じたEIRフレームの廃棄率及び廃棄スレ シュホールドの位置が示されている。

 なお、閾値温度は、キュー21のメモリ容 と回路26の消費電力との関係式を算出し、こ の算出された関係式と回路26の動作補償温度 の関係から算出することができる。例えば キュー21のメモリ容量と回路26の消費電力と の関係式が比例関係を示している場合には、 その比例式の傾きと同じ傾きを図5のグラフ 与えることにより、動作補償温度を基準と て閾値温度を求めることができる。

 図6に示される変更方法では、回路26の温 上昇に応じて段階的にEIRフレームの廃棄率 上昇するように、廃棄スレシュホールドBの 設定値が変更されている。

 例えば、キュー21を格納するメモリ媒体( えばDRAM)が512メガビット(Mbit)容量で、廃棄 レシュホールドAの容量が2個のメモリ媒体A 実現され、廃棄スレシュホールドBの容量が6 個のメモリ媒体Bで実現されている場合を想 する。この場合には、回路26の測定温度の上 昇に応じて、各メモリ媒体への電源供給を徐 々に停止させることにより、この第二例の制 御を実現することができる。

 なお、図5及び6のいずれか1つの制御手法 第一温度補償制御として採用するようにし もよいし、採用される制御手法をユーザ等 設定可能に構成するようにしてもよい。

 〈第二温度補償制御〉
 次に、制御部35による第二温度補償制御に いて図7及び8を用いて説明する。図7は、第 温度補償制御における動作例を示すフロー ャートである。図8は、第二温度補償制御を す図である。

 INGRESS部の転送部14は、通常動作温度にお て、以下のように動作している。すなわち 転送部14は、入力されたフレームに関しMAC 11により検出された送信元MACアドレスとその 入力フレームの受信ポートをMACテーブル20に 録する。更に、転送部14は、MAC部11により検 出された宛先MACアドレスに基づいて、MACテー ブル20から宛先となる出力ポートを検索し、 の検出された出力ポートに入力フレームを 送する。一方、転送部14は、宛先MACアドレ がMACテーブルに登録されていない場合やブ ードキャストフレームである場合には、全 の出力ポートにそのMACフレームが転送され ように制御する。

 制御部35は、MACテーブル20を格納するTCAM41 の温度を測定している(S701)。

 制御部35は、TCAM41の測定温度が所定の閾 温度を超えているか否かを判断する(S702)。 御部35は、TCAM41の測定温度が所定の閾値温度 を超えた場合に(S702;YES)、MACテーブルの容量 最低補償アドレス容量と同じ値(若しくは近 する値)となっているか否かを判断する(S703) 。制御部35は、MACテーブルの容量が最低補償 ドレス容量と同じ値となっていると判断す と(S703;YES)、そのままMACテーブルの容量を変 更せず処理を終了する。

 制御部35は、MACテーブルの容量が最低補 アドレス容量と同じ値(若しくは近似する値) となっていない、すなわち、MACテーブルの容 量が最低補償アドレス容量より大きい値とな っていると判断すると(S703;NO)、この測定温度 に応じてMACテーブル20の容量の増減を制御す (S704)。具体的には、測定温度が所定の閾値 度を超えており前回の測定温度よりも更に 昇していると判断された場合には、制御部3 5は、この測定温度に応じてMACテーブル20の容 量を低減させる。逆に、測定温度が所定の閾 値温度を超えているが前回の測定温度よりも 下降したと判断された場合には、制御部35は この測定温度に応じてMACテーブル20の容量 増加させる。

 一方、制御部35は、測定温度が所定の閾 温度を超えていないと判断した場合には(S702 ;NO)、MACテーブル20の容量が初期設定容量とな るように制御する(S705)。

 MACテーブル20の容量制御は、例えば、TCAM4 1へ供給される電源が制御されることにより 現される。制御部35は、測定温度が高くなる 程、電源が供給されるバンクが少なくなるよ うに、TCAM41へ供給される電源を減らしていく 。

 この場合に、制御部35は、最終的に、TCAM4 1の動作補償温度において最低補償アドレス 量となるようにバンクへの電源を切ってい 。なお、制御部35は、センサ31の反応速度等 応じて動作補償温度よりも低い温度で最低 償アドレス容量となるように電源制御する うにしてもよい。所定の閾値温度、動作補 温度及び最低補償アドレス容量はメモリ等 予め調整可能に格納される。なお、最低補 アドレス容量は、伝送装置として接続され 端末数等により決定することができる。こ で、最低補償アドレス容量とは、最低限のM ACアドレス数をMACテーブル20に格納するため メモリ容量を示す。

 図8には、回路25の測定温度に応じたMACテ ブル20のアドレス容量の削減率が示されて る。図8の例では、回路25の温度上昇に応じ 段階的にMACテーブル20のアドレス容量削減率 が大きくなるように、TCAM41へ供給される電源 が制御される。

 例えば、図3に示すように、通常動作温度 におけるMACテーブル20が8バンクの32Kアドレス 容量(1バンク当り4Kアドレス)を持ち、TCAMチッ プの消費電力が10ワット/8バンクである場合 想定する。制御部35は、回路25の測定温度の 昇に応じて、1バンク単位に電源を切ってい く。これにより、MACテーブル20のアドレス容 は4Kアドレス容量ずつ削減され、TCAM41の消 電力は1.2ワットずつ削減される。結果とし 、TCAM41からの発熱を抑えることができる。

 〈実施形態の作用及び効果〉
 本実施形態における伝送装置は、制御部35 より内部の帯域制御部1の動作温度が補償さ る。制御部35は、帯域制御部1内の温度をセ サ31及び32を用いて測定し、この測定された 温度に応じて第一温度補償制御若しくは第二 温度補償制御を実行する。

 第一温度補償制御は、キュー21の容量を 御することにより、帯域制御部1を構成する 路のうち、キュー21に格納されるフレーム 量に応じて処理量が変化する機能部(キュー クセス部15、スケジューラ19、学習部17等)を 実現する回路26の動作温度を補償する。すな ち、回路26の温度がセンサ32を用いて測定さ れ、この測定温度に基づいて、回路26の温度 所定の閾値温度を越えている場合にはその 度の上昇度合に応じてキュー21のメモリ容 が低減される。

 キュー21に格納されるフレーム量が減れ 、例えば、スケジューラ19のレート調整処理 が減り、学習部17の学習回数及びラベル取り け回数が減る。これにより、キューアクセ 部15、学習部17及びスケジューラ19を実現す 回路26の消費電力を低減させることができ 。理想値では、EGRESS部のフレーム流量の減 量とEGRESS側の消費電力削減量とは比例する 結果として、消費電力に伴う回路26の発熱量 を抑えることができる。

 また、本実施形態における伝送装置が設 されるネットワークとしてみた場合には、 ュー21の容量を低減させることにより、TCP(T ransmission Control Protocol)ウィンドウサイズが さくなる。これは、伝送装置において廃棄 れたフレームを送信先が認識することで、 該送信先により再送フレームサイズが小さ されるからである。

 これにより、当該伝送装置の帯域制御部1 内における転送回数が減り、結果としてEGRESS 部の消費電力も減るという効果を得ることが できる。

 更に、本実施形態では、キュー21の容量 制御されるとともに、そのキュー21を格納す るメモリ媒体への電源供給も制御される。こ れにより、キュー21自体の消費電力を削減す こともできる。

 一方、第二温度補償制御は、MACテーブル2 0のアドレス容量を制御することにより、帯 制御部1を構成する回路のうちMACテーブル20 容量に応じて処理量が変化する機能部を実 するTCAM41の動作温度を補償する。すなわち TCAM41の温度がセンサ31を用いて測定され、こ の測定温度に基づいてTCAM41の温度が所定の閾 値温度を越えている場合にはその温度の上昇 度合に応じてMACテーブル20の容量が低減され 。

 MACテーブル20の容量が低減されれば、MAC ーブル20に登録されるMACアドレスの数が減る 。これにより、MACテーブル20へのMACアドレス 検索処理量を減らすことができるため、TCAM 41の消費電力を削減することができる。結果 して、TCAM41の発熱量を抑えることができる

 従って、第一温度補償制御及び第二温度 償制御によれば、帯域制御部1の動作温度を 補償することができ、回路障害等を防ぐこと ができる。

 なお、第一温度補償制御では、キュー21 容量が廃棄スレシュホールドBの設定値によ 制御されるが、この廃棄スレシュホールドB の設定値は廃棄スレシュホールドAの設定値 りも小さくならないように変更される。こ 廃棄スレシュホールドAは、CIRを補償し得る 量に設定される。

 これにより、本実施形態における伝送装 は、帯域制御部1の動作温度を補償しながら 、CIRを補償することができる。

 なお、第二温度補償制御では、MACテーブ 20の容量は最低補償アドレス容量よりも小 くならないように制御される。この最低補 アドレス容量は、伝送装置に接続される端 の数等に応じて設定される。

 これにより、本実施形態における伝送装 は、帯域制御部1の動作温度を補償しながら 、伝送装置として接続される端末の数に応じ たMACテーブル20のアドレス容量を確保するこ ができる。

 〔変形例〕
 上述の実施形態では、MACテーブル20がTCAM若 くはCAMに格納される場合を例に挙げたが、M ACテーブル20が検索機能を持たないDRAM等のメ リに格納されていてもよい。この場合には 例えば、ハッシュテーブルを用いてMACテー ル20を実現し、測定温度に応じてハッシュ ーブルの階層構成数を減らしたり、ハッシ 関数を変更するようにしてMACテーブル20の容 量を制御するようにすればよい。