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Patent Searching and Data


Title:
TIRE VULCANIZING BLADDER, TIRE VULCANIZING-FORMING METHOD, AND PNEUMATIC TIRE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078317
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a tire vulcanizing bladder comprising a plurality of first bleeder grooves (52a) so formed on the outer surface of a bladder body (52) as to extend in one tire width direction from one to the other of tire circumference directions and arranged at a first predetermined spacing (L1), and a plurality of second bleeder grooves (52b) formed to extend in the other tire width direction from one to the other of the tire circumference directions and arranged at a second predetermined spacing (L2). Moreover, the second predetermined spacing (L2) is 1.2 times to 4.5 times as large as the first predetermined spacing (L1). Thus, the outer surface of the bladder body (52) is defined by the individual bleeder grooves (52a and 52b) into a plurality of regions (DB), which have their individual tops (TP) bulging in the tire circumference directions. As a result, the contact between the bladder body (52) and the inner surface of the tire is easily released from the starting points of the tops (TP) of the individual regions (DB).

Inventors:
NEMOTO MASAYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072384
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
December 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
YOKOHAMA RUBBER CO LTD (JP)
NEMOTO MASAYUKI (JP)
International Classes:
B29C33/02; B29C33/10; B29C35/02; B60C5/14; B29L30/00
Foreign References:
JP2008126509A2008-06-05
JP2008012751A2008-01-24
JP2002137227A2002-05-14
JP2007083656A2007-04-05
Other References:
See also references of EP 2228190A4
Attorney, Agent or Firm:
YOSHIDA, Kiyotaka (15-10 Toranomon 1-chom, Minato-ku Tokyo 01, JP)
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Claims:
 タイヤ加硫用ブラダー(50)であって、
 可撓性材料から成り、加硫成形時に加硫用金型(1)内における未加硫タイヤ(T)の内側に配置されるとともに膨張することにより未加硫タイヤ(T)を加硫用金型(1)の内表面に押付けるブラダー本体(52)と、
 ブラダー本体(52)の外表面に互いにタイヤ周方向に第1の所定間隔(L1,L1’)をおいて設けられ、それぞれタイヤ周方向の一方から他方に向かってタイヤ幅方向の一方に延びるように形成された複数の第1エアー抜き溝(52a)と、
 ブラダー本体(52)の外表面に互いにタイヤ周方向に第1の所定間隔(L1,L1’)の1.2倍以上4.5倍以下である第2の所定間隔(L2,L2’)をおいて設けられるとともに、それぞれタイヤ周方向の一方から他方に向かってタイヤ幅方向の他方に延びるように形成され、それぞれ複数の第1エアー抜き溝(52a)と交差する複数の第2エアー抜き溝(52b)とを備えている。
 請求項1に記載のタイヤ加硫用ブラダー(50)であって、
 前記複数の第1エアー抜き溝(52a)及び複数の第2エアー抜き溝(52b)を設けることよりブラダー本体(1)の外表面に複数の陸部(LA1)が形成され、
 各陸部(LA1)にそれぞれ副溝(60)が設けられ、副溝(60)の幅寸法及び深さ寸法は各エアー抜き溝(52a,52b)の幅寸法及び深さ寸法よりも小さい。
 請求項2に記載のタイヤ加硫用ブラダー(50)であって、
 前記副溝(60)が、各エアー抜き溝(52a,52b)のうち少なくとも一方に連通するように形成されている。
 請求項3に記載のタイヤ加硫用ブラダー(50)であって、
 前記各エアー抜き溝(52a,52b)及び副溝(60)を設けることによりブラダー本体(52)の外表面にそれぞれ不規則な形状を有する多数の副陸部(LA2)が形成されている。
 請求項1に記載のタイヤ加硫用ブラダー(50)であって、
 前記各第1エアー抜き溝(52a)及び各第2エアー抜き溝(52b)を設けることによりブラダー本体(52)の外表面に複数の陸部(LA1)が形成され、各陸部(LA1)にそれぞれ複数の凹状部(64)が設けられている。
 請求項1に記載のタイヤ加硫用ブラダー(50)であって、
 前記第1の所定間隔(L1,L1’)は8mm以上14mm以下である。
 未加硫タイヤ(T)を加硫して空気入りタイヤを成形するタイヤの加硫成形方法であって、
 前記未加硫タイヤ(T)を加硫用金型(1)内に収容し、請求項1、2、3、4、5または6の何れかに記載のタイヤ加硫用ブラダー(50)のブラダー本体(52)を未加硫タイヤ(T)の内側に配置するとともに、ブラダー本体(52)を膨張させて未加硫タイヤ(T)を加硫用金型(1)の内表面に押付けることにより、未加硫タイヤ(T)を加硫する工程を含む。
 請求項1、2、3、4、5または6の何れかに記載のタイヤ加硫用ブラダー(50)を用いて未加硫タイヤ(T)を加硫することにより成形された空気入りタイヤであって、
 未加硫タイヤ(T)を構成する未加硫ゴムが加硫成形時にブラダー本体(50)の外表面の各エアー抜き溝(52a,52b)内に流れ込むことにより、タイヤの内表面に各エアー抜き溝(52a,52b)に対応した凸状部が形成されている。
Description:
タイヤ加硫用ブラダー、タイヤ 加硫成形方法及び空気入りタイヤ

 本発明は、例えば自動車用空気入りタイ の製造に用いられるタイヤ加硫用ブラダー 自動車用空気入りタイヤの加硫成形方法及 自動車用の空気入りタイヤに関する。

 一般に、この種のタイヤ加硫用ブラダーは 加硫用金型内に収容された未加硫タイヤの 側に配置されるとともに加硫成形時に膨張 て未加硫タイヤを加硫用金型の内表面に押 ける可撓性のブラダー本体を有する。ブラ ー本体の外表面に複数のエアー抜き溝が設 られており、これにより、加硫成形時にブ ダー本体の外表面とタイヤの内表面との間 介在する空気が排気される。

特開2007-83656号公報

 ところで、前記タイヤ加硫用ブラダーを いたタイヤの加硫成形は、ブラダー本体の 表面または未加硫タイヤの内表面に液状の 型剤を塗布する工程、加硫用金型内に未加 タイヤを収容するとともに未加硫タイヤの 側にブラダー本体を配置する工程、ブラダ 本体を膨張させて未加硫タイヤを加硫用金 の内表面に所定時間だけ押付けた後、ブラ ー本体を収縮させてブラダー本体を加硫成 されたタイヤから取外すとともに、加硫成 されたタイヤを加硫用金型から取出す工程 を有する。

 ここで、加硫成形時はブラダー本体の外 面が未加硫タイヤの内表面に大きな力によ て押付けられる。また、未加硫タイヤの内 面はブチルゴム等の空気透過性の低いゴム 料から成る。このため、ブラダー本体の外 面と加硫成形されたタイヤの内表面とが密 し易いので、ブラダー本体の外表面または 加硫タイヤの内表面に離型剤が塗布される 即ち、離型剤をブラダー本体または未加硫 イヤに満遍なく塗布するための装置や離型 塗布工程が必要になるので、製造コストを 減する上で好ましくない。

 また、塗布する離型剤の量の低減や、離 剤塗布工程の省略により、加硫成形された イヤの内表面の一部がブラダー本体の外表 に貼付く場合がある。また、この状態でブ ダー本体を収縮させ、ブラダー本体を加硫 形されたタイヤから取外すと、加硫成形さ たタイヤの内表面の一部がブラダー本体側 残留し、タイヤ品質が低下する。

 本発明の目的は、タイヤ品質の低下を招 することなく、ブラダー本体の外表面また 未加硫タイヤの内表面に塗布される離型剤 量を低減することができ、または離型剤塗 工程を省略することができるタイヤ加硫用 ラダー、空気入りタイヤの加硫成形方法及 空気入りタイヤを提供することである。

 前記目的を達成するため、本発明のタイ 加硫用ブラダーは、可撓性材料から成り、 硫成形時に加硫用金型内における未加硫タ ヤの内側に配置されるとともに膨張するこ により未加硫タイヤを加硫用金型の内表面 押付けるブラダー本体と、ブラダー本体の 表面に互いにタイヤ周方向に第1の所定間隔 をおいて設けられ、それぞれタイヤ周方向の 一方から他方に向かってタイヤ幅方向の一方 に延びるように形成された複数の第1エアー き溝と、ブラダー本体の外表面に互いにタ ヤ周方向に第1の所定間隔の1.2倍以上4.5倍以 である第2の所定間隔をおいて設けられると ともに、それぞれタイヤ周方向の一方から他 方に向かってタイヤ幅方向の他方に延びるよ うに形成され、それぞれ複数の第1エアー抜 溝と交差する複数の第2エアー抜き溝とを備 ている。

 これにより、ブラダー本体の外表面には タイヤ周方向の一方から他方に向かってタ ヤ幅方向の一方に延びるように形成された 数の第1エアー抜き溝と、タイヤ周方向の一 方から他方に向かってタイヤ幅方向の他方に 延びるように形成された複数の第2エアー抜 溝とが設けられている。また、各第2エアー き溝がそれぞれ複数の第1エアー抜き溝と交 差している。このため、ブラダー本体の外表 面が各エアー抜き溝によって複数の領域に区 画される。従って、ブラダー本体の外表面と タイヤの内表面とが密着する加硫成形時に、 前記各領域とタイヤの内表面とがそれぞれ密 着する。また、各第1エアー抜き溝と各第2エ ー抜き溝とが交差することにより形成され 各領域の頂部がタイヤ周方向に向かって凸 状となるので、前記各領域とタイヤの内表 とのそれぞれの密着が各領域の頂部を起点 して解除され易い。

 また、第1の所定間隔に対して第2の所定 隔が4.5倍以下であれば、前述のように、前 各領域とタイヤの内表面とのそれぞれの密 が各領域の頂部を起点として解除され易い さらに、第1の所定間隔に対して第2の所定間 隔が1.2倍以上であれば、加硫成形されたタイ ヤのインナーライナーの厚さ寸法の減少を防 止することが可能である。

 また、本発明では、未加硫タイヤを加硫 て空気入りタイヤを成形する際に、前記未 硫タイヤを加硫用金型内に収容し、前記タ ヤ加硫用ブラダーのブラダー本体を未加硫 イヤの内側に配置するとともに、ブラダー 体を膨張させて未加硫タイヤを加硫用金型 内表面に押付けることにより、未加硫タイ を加硫する。

 また、本発明の空気入りタイヤは、前記 イヤ加硫用ブラダーを用いて未加硫タイヤ 加硫することにより成形され、未加硫タイ を構成する未加硫ゴムが加硫成形時にブラ ー本体の外表面の各エアー抜き溝内に流れ むことにより、タイヤの内表面に各エアー き溝に対応した凸状部が形成されている。

 このタイヤ加硫用ブラダーのブラダー本 の外表面には、タイヤ周方向の一方から他 に向かってタイヤ幅方向の一方に延びるよ に形成された複数の第1エアー抜き溝と、タ イヤ周方向の一方から他方に向かってタイヤ 幅方向の他方に延びるように形成された複数 の第2エアー抜き溝とが設けられている。ま 、各第2エアー抜き溝がそれぞれ複数の第1エ アー抜き溝と交差している。このため、ブラ ダー本体の外表面が各エアー抜き溝によって 複数の領域に区画される。従って、ブラダー 本体の外表面とタイヤの内表面とが密着する 加硫成形時に、前記各領域とタイヤの内表面 とがそれぞれ密着する。また、各第1エアー き溝と各第2エアー抜き溝とが交差すること より形成される各領域の頂部がタイヤ周方 に向かって凸形状となるので、前記各領域 タイヤの内表面とのそれぞれの密着が各領 の頂部を起点として解除され易い。

 また、第1の所定間隔に対して第2の所定 隔が4.5倍以下であれば、前述のように、前 各領域とタイヤの内表面とのそれぞれの密 が各領域の頂部を起点として解除され易い さらに、第1の所定間隔に対して第2の所定間 隔が1.2倍以上であれば、加硫成形されたタイ ヤのインナーライナーの厚さ寸法の減少を防 止することが可能である。

 本発明によれば、ブラダー本体の外表面 タイヤの内表面とが密着する加硫成形時に 前記各領域とタイヤの内表面とがそれぞれ 着する。また、前記各領域とタイヤの内表 とのそれぞれの密着が各領域の頂部を起点 して解除される。このため、ブラダー本体 加硫成形されたタイヤから取外す際に、加 成形されたタイヤの内表面とブラダー本体 外表面との貼付きが防止される。従って、 イヤ品質の低下を招来することなく、ブラ ー本体の外表面または未加硫タイヤの内表 に塗布する離型剤の量を低減することがで 、または離型剤塗布工程を省略することが きる。

 本発明の前記目的とそれ以外の目的と、 徴と、利益は、以下の説明と添付図面によ て明らかになる。

本発明の第1実施形態のブラダー本体が 膨張している状態を示すタイヤ加硫用ブラダ ーの側面断面図である。 図1におけるA方向矢視図である。 図1におけるB方向矢視図である。 ブラダー本体の要部断面図である。 加硫用金型、タイヤ加硫用ブラダー及 未加硫タイヤの側面断面図である。 加硫用金型、タイヤ加硫用ブラダー及 未加硫タイヤの側面断面図である。 評価結果を示す表である。 第1実施形態の第1変形例を示すタイヤ 硫用ブラダーの側面図 第1実施形態の第2変形例を示すタイヤ 硫用ブラダーの側面図 第1実施形態の第3変形例を示すタイヤ 硫用ブラダーの側面図 第1実施形態の第4変形例を示すタイヤ 硫用ブラダーの側面図 本発明の第2実施形態を示すタイヤ加 用ブラダーの要部側面図 評価結果を示す表 第2実施形態の変形例を示すタイヤ加 用ブラダーの要部側面図

符号の説明

 1…加硫用金型、10…上型、20…下型、30… 中型、40…ビードリング、50…タイヤ加硫用 ラダー、51…支持部材、52…ブラダー本体、5 2a…第1エアー抜き溝、52b…第2エアー抜き溝 53…連結機構、60…副溝、61…副溝、62…副溝 、63…副溝、64…凹状部、T…未加硫タイヤ、E L…赤道線、DB…領域、NDB…開放領域。

 図1乃至図7は本発明の第1実施形態を示す 図1はブラダー本体が膨張している状態を示 すタイヤ加硫用ブラダーの側面断面図、図2 図1におけるA方向矢視図、図3は図1におけるB 方向矢視図、図4はブラダー本体の要部断面 、図5及び図6は加硫用金型、タイヤ加硫用ブ ラダー及び未加硫タイヤの側面断面図、図7 評価結果を示す表である。

 このタイヤ加硫用ブラダー50は、加硫用 型1内に配置されて使用される。また、加硫 金型1は、円板状の上型10と、上型10と上下 向に対向するように配置された円板状の下 20と、上型10と下型20との間に配置された中 30と、上型10及び下型20に着脱自在に取付け れる一対のビードリング40とを備えた周知の 構造を有する。

 また、本実施形態によって加硫される未 硫タイヤTは、インナーライナー部材、サイ ドウォール部材、カーカス部材、ベルト部材 、トレッド部材、ビード部材等を有する周知 の構造を有し、加硫されて自動車用空気入り タイヤになる。

 図示しない移動機構により、加硫用金型1 の上型10は下型20に対して上下方向に移動す 。また、中型30は周方向に分割されており、 図示しない移動機構によって径方向及び上下 方向に移動する。また、上型10、下型20及び 型30は図示しない加熱装置によって任意の温 度に加熱される。また、上型10及び下型20の 周面側にそれぞれビードリング40が着脱自在 に取付けられている。

 タイヤ加硫用ブラダー50は、円板状に形 された上下一対の支持部材51と、各支持部材 51によって支持されているブラダー本体52と 有する。ブラダー本体52は加硫ゴムから成る とともに筒状に形成され、可撓性を有する。 また、ブラダー本体52の軸方向一端側が上側 支持部材51の外周面側に取付けられ、ブラ ー本体52の軸方向他端側が下側の支持部材51 外周面側に取付けられている。尚、本実施 態では、ブラダー本体52内に補強コードが けられていないが、ブラダー本体52を部分的 または全体的に補強コードによって補強する ことも可能である。各支持部材51は連結機構5 3によって互いに連結され、図示しない加熱 気供給装置によって各支持部材51及びブラダ ー本体52によって閉鎖された空間内に加熱蒸 が供給及び排気される。また、前記閉鎖さ た空間に加熱蒸気が供給されると、ブラダ 本体52がトロイダル状に膨張する。尚、加 蒸気供給装置の代わりに圧縮空気供給装置 設け、前記閉鎖された空間内に加熱蒸気の わりに圧縮空気を供給することも可能であ 。

 ブラダー本体52の外表面には図2及び図3に 示すように複数の第1エアー抜き溝52a及び複 の第2エアー抜き溝52bが設けられている。尚 図3では各エアー抜き溝52a,52bが図面を簡略 するために周方向の一部のみに設けられて るが、実際には各エアー抜き溝52a,52bは全周 亘って設けられている。ブラダー本体52が 張した際に各エアー抜き溝52a,52bの底部に局 的に応力が加わらないように、各エアー抜 溝52a,52bの底部の隅Rは曲面状に形成されて る。ブラダー本体52を加硫成形する金型の表 面に各エアー抜き溝52a,52bに対応する凸状部 形成することにより、ブラダー本体52の外表 面に各エアー抜き溝52a,52bが形成されている

 各第1エアー抜き溝52aはブラダー本体52の 表面に互いにタイヤ周方向に第1の所定間隔 L1をおいて設けられている。各第1エアー抜き 溝52aはそれぞれタイヤ周方向の一方から他方 に向かってタイヤ幅方向の一方に向かって延 びるように形成されている(図2参照)。また、 各第1エアー抜き溝52aはブラダー本体52の赤道 線ELに対してタイヤ幅方向の一方側及び他方 にそれぞれ複数ずつ設けられ、各第1エアー 抜き溝52aは赤道線ELの近傍において赤道線EL 第1所定角度αをなしている。ここで、前記 道線ELはブラダー本体52の幅方向の中央に位 するとともにタイヤ周方向に延びる仮想線 ある。また、各第1エアー抜き溝52aは赤道線 ELの近傍から各支持部材51によって支持され いる部分の近傍まで延在している。即ち、 第1エアー抜き溝52aは未加硫タイヤTのトレッ ド部、ショルダー部、サイド部及びビード部 に対応する範囲に亘って延在している。

 一方、各第2エアー抜き溝52bはブラダー本 体52の外表面に互いにタイヤ周方向に第2の所 定間隔L2をおいて設けられている。各第2エア ー抜き溝52bはそれぞれタイヤ周方向の一方か ら他方に向かってタイヤ幅方向の他方に向か って延びるように形成されている(図2参照)。 また、各第2エアー抜き溝52bはそれぞれ複数 第1エアー抜き溝52aと交差している。また、 第2エアー抜き溝52bはブラダー本体52の赤道 ELに対してタイヤ幅方向の一方側及び他方 にそれぞれ複数ずつ設けられ、各第2エアー き溝52bは赤道線ELの近傍において赤道線ELと 第2所定角度βをなしている。ここで、前記第 1の所定間隔L1及び第2の所定間隔L2は赤道線EL 近傍における間隔であり、第2の所定間隔L2 第1の所定間隔L1の2倍となっている。また、 各第2エアー抜き溝52bは赤道線ELの近傍から未 加硫タイヤTのショルダー部に対応する部分 近傍まで延在している。即ち、各第2エアー き溝52bはタイヤのトレッド部及びショルダ 部に対応する範囲に亘って延在している。

 各エアー抜き溝52a,52bは深さ寸法が0.2mm以 1.2mm以下になるように形成され、各エアー き溝52a,52bは幅寸法が0.4mm以上1.5mm以下になる ように形成されている。各エアー抜き溝52aの 深さ寸法が0.2mmよりも小さい場合や、各エア 抜き溝52aの幅寸法が0.4mmよりも小さい場合 、各エアー抜き溝52a,52bによってブラダー本 52の外表面と未加硫タイヤTの内表面との間 空気を効率的に排出することができない。 た、各エアー抜き溝52aの深さ寸法が1.2mmよ も大きい場合や、各エアー抜き溝52aの幅寸 が1.5mmよりも大きい場合は、加硫成形時に各 エアー抜き溝52a,52b内に未加硫タイヤTのイン ーライナー部材が入り込む量が増加する。 ち、インナーライナー部材の厚さ寸法を均 にする上で好ましくない。

 ここで、前述された各所定間隔L1,L2、各 定角度α,β、赤道線EL、深さ寸法、幅寸法等 、ブラダー本体52を加硫成形時と同様に膨 させた状態における間隔、角度及び寸法で る。また、各エアー抜き溝52a,52bは直線状で ってもよく、滑らかに湾曲する曲線状であ ても良い。

 以上のように構成された加硫用金型1及び タイヤ加硫用ブラダー50によって未加硫タイ Tを加硫する場合は、先ず、上型10を下型20 対して上方に向かって移動させるとともに 中型30を上方且つ径方向外側に向かって移動 させる。また、下型20上に未加硫タイヤTが載 置され、未加硫タイヤTの径方向内側にタイ 加硫用ブラダー50が配置される。その後、上 型10を下方に向かって移動させるとともに、 型30を下方且つ径方向内側に向かって移動 せる。これにより、加硫用金型1内に未加硫 イヤTが収容されるとともに、未加硫タイヤ Tの径方向内側にタイヤ加硫用ブラダー50が配 置される(図5参照)。

 続いて、タイヤ加硫用ブラダー50のブラ ー本体52と各支持部材51によって閉鎖された 間内に加熱蒸気が供給される。これにより ブラダー本体52が膨張を開始し、ブラダー 体52が未加硫タイヤTの内側に配置される(図6 参照)。さらに、ブラダー本体52内に加熱蒸気 が供給されると、膨張したブラダー本体52の 表面が未加硫タイヤTの内表面に接触すると ともに、ブラダー本体52の膨張によって未加 タイヤTが加硫用金型1の内表面に押付けら る。これにより、未加硫タイヤTがブラダー 体52の外表面及び加硫用金型1の内表面によ て所定形状に成形されるとともに、加硫用 型1や加熱蒸気の熱によって加硫される。

 続いて、前述の状態で所定時間が経過す と、前記閉鎖された空間から加熱蒸気が排 されてブラダー本体52が収縮する。また、 型10を下型20に対して上方に向かって移動さ るとともに、中型30を上方且つ径方向外側 向かって移動させる。また、加硫成形され タイヤからタイヤ加硫用ブラダー50が取外さ れるとともに、加硫用金型1から加硫成形さ たタイヤが取出される。

 ここで、ブラダー本体52の外表面には、 イヤ周方向の一方から他方に向かってタイ 幅方向の一方に延びるように形成された複 の第1エアー抜き溝52aと、タイヤ周方向の一 から他方に向かってタイヤ幅方向の他方に びるように形成された複数の第2エアー抜き 溝52bが設けられている。また、各第2エアー き溝52bがそれぞれ各第1エアー抜き溝52aと交 している。このため、ブラダー本体52の外 面が各エアー抜き溝52a,52bによって複数の領 DBに区画される(図2参照)。このため、ブラ ー本体52の外表面とタイヤの内表面とが密着 する加硫成形時に、前記各領域DBとタイヤの 表面とがそれぞれ密着する。また、各第1エ アー抜き溝52aと各第2エアー抜き溝52bとが交 することにより形成される各領域DBの頂部TP タイヤ周方向に向かって凸形状となる。こ ため、前記各領域DBとタイヤの内表面との れぞれの密着は各領域DBの頂部TPを起点とし 解除され易い。

 このように、本実施形態によれば、ブラ ー本体52の外表面とタイヤの内表面とが密 する加硫成形時に、前記各領域DBとタイヤの 内表面とがそれぞれ密着する。また、前記各 領域DBとタイヤの内表面とのそれぞれの密着 各領域DBの頂部TPを起点として解除され易い 。このため、ブラダー本体52を加硫成形され タイヤから取外す際に、加硫成形されたタ ヤの内表面とブラダー本体52の外表面との 付きが防止される。従って、タイヤ品質の 下を招来することなく、ブラダー本体52の外 表面または未加硫タイヤTの内表面に離型剤 塗布する離型剤塗布工程を省略することが きる。尚、本実施形態では離型剤塗布工程 省略されているが、未加硫タイヤTの形状や ム材料に応じて離型剤塗布を行う必要があ 場合でも、塗布する離型剤の量を低減する とが可能となる。

 また、ブラダー本体52の外表面には、タ ヤ周方向の一方から他方に向かってタイヤ 方向の一方に延びるように形成された複数 第1エアー抜き溝52aと、タイヤ周方向の一方 ら他方に向かってタイヤ幅方向の他方に延 るように形成された複数の第2エアー抜き溝 52bとが設けられている。また、各第2エアー き溝52bがそれぞれ複数の第1エアー抜き溝52a 交差している。このため、ブラダー本体52 膨張してブラダー本体52の外表面と未加硫タ イヤTの内表面とが接触する際に、各第1エア 抜き溝52a間に介在するエアーが各第2エアー 抜き溝52bを介して各第1エアー抜き溝52a内に れる。従って、ブラダー本体52と未加硫タイ ヤTとの間のエアー抜きが効率的に行われる

 また、前記実施形態では、第1の所定間隔 L1に対して第2の所定間隔L2が2.0倍である(第2 所定間隔L2/第1の所定間隔L1=2.0)。ここで、第 1の所定間隔L1に対して第2の所定間隔L2がそれ ぞれ1.0、5.0、1.2、2.0、3.0、4.5倍に設定された ブラダー本体52を成形し、各ブラダー本体52 加硫成形されたタイヤの評価を行った(図7の 比較例3,4及び実施例1~4参照)。また、各第2エ ー抜き溝52bを設けないで各第1エアー抜き溝 52aだけを設けたブラダー本体52も成形し、比 評価を行った(図7の比較例1,2参照)。評価に 145R12-6PRの自動車用空気入りタイヤが用いら れている。

 これにより、各第2エアー抜き溝52bが設け られずに離型剤の塗布が行われない場合は、 比較例2のように加硫故障の発生がある。一 、各第2エアー抜き溝52bが設けられ、第1の所 定間隔L1に対して第2の所定間隔L2が4.5倍以下 あれば、離型剤の塗布を行わなくても加硫 障は発生しない。ここで、加硫故障は主に ブラダー本体52の外表面が加硫成形された イヤの内表面に貼付いてタイヤの内表面の 部がブラダー本体52側に残留するものである 。一方、第1の所定間隔L1に対して第2の所定 隔L2が5.0倍以上であり、離型剤の塗布が行わ れない場合も、加硫故障が発生する。

 このように、離型剤が塗布されない場合 加硫故障の有無の評価結果より、第1の所定 間隔L1に対して第2の所定間隔L2が1.0倍以上4.5 以下であれば、第1の所定間隔L1に対して第2 の所定間隔L2が2.0倍の場合と同様の作用効果 達成することができる。

 また、各第2エアー抜き溝52bが設けられる とともに離型剤が塗布されない場合(比較例3, 4及び実施例1~4)において、第1の所定間隔L1に して第2の所定間隔L2が1.2倍以上であれば、 硫成形されたタイヤのインナーライナーの さ寸法の減少を防止することが可能であり 内圧保持性の低下を防止することが可能で る。ここで、加硫成形されたタイヤをJATMA 標準リム(12×4.00B)に取付けるとともに、タイ ヤ内圧をJATMA最大空気圧(350kPa)に設定して常 で放置し、再度JATMA最大空気圧になるように タイヤ内圧を調整するタイヤ内圧調整作業を 24時間ごとに実施し、14日後のタイヤ内圧調 作業前のタイヤ内圧を測定することにより 内圧保持性の評価が行われる。内圧保持性 評価結果は、比較例1の測定結果を100として 数化されている。また、数値が大きい方が 圧保持性が良好である。

 このように、離型剤を塗布しない場合の 硫故障の有無、インナーライナーの厚さ寸 及び内圧保持性の評価結果より、第1の所定 間隔L1に対して第2の所定間隔L2が1.2倍以上4.5 以下であれば、第1の所定間隔L1に対して第2 の所定間隔L2が2.0倍の場合と同様の作用効果 達成することができるとともに、インナー イナーの厚さ寸法及び内圧保持性の向上を ることができる。即ち、チューブレスタイ の製造に極めて有効である。

 ここで、第1の所定間隔L1は8.0mm以上14.0mm 下の範囲であることが好ましい。即ち、第1 所定間隔L1が8.0mmよりも小さい場合は、イン ナーライナーの厚さ寸法を確保する上で好ま しくなく、第1の所定間隔L1が14.0mmよりも大き い場合は、エアー抜き効果が低減するととも に、ブラダー本体52とタイヤとの貼付きを防 する効果が低減する。

 また、前述のように外表面に各第1エアー 抜き溝52a及び各第2エアー抜き溝52bが設けら たブラダー本体52を用いて空気入りタイヤが 加硫成形されると、タイヤの内表面にブラダ ー本体52の外表面の各エアー抜き溝52a,52bにそ れぞれ対応する複数の第1凸状部及び複数の 2凸状部が成形される。即ち、タイヤの内表 に複数の第1凸状部が成形され、各第1凸状 は互いにタイヤ周方向に間隔をおいて配置 れ、それぞれタイヤ周方向の一方から他方 向かってタイヤ幅方向の一方に延びるよう 成形される。また、タイヤの内表面に複数 第2凸状部が成形され、各第2凸状部は互いに タイヤ周方向に間隔をおいて配置され、それ ぞれタイヤ周方向の一方から他方に向かって タイヤ幅方向の他方に延びるように成形され る。また、各第2凸状部はそれぞれ複数の各 1凸状部と交差するように成形される。

 尚、本実施形態では、各第2エアー抜き溝 52bが赤道線ELの近傍から未加硫タイヤTのショ ルダー部に対応する部分の近傍まで延在して いる。これに対し、各第2エアー抜き溝52bを 道線ELの近傍から各支持部材51によって支持 れている部分の近傍まで延在するように形 することも可能である。この場合、各第2エ アー抜き溝52bが未加硫タイヤTのトレッド部 ショルダー部、サイド部及びビード部に対 する位置に亘って延在する。さらに、各第1 アー抜き溝52aを赤道線ELの近傍から未加硫 イヤTのショルダー部に対応する部分の近傍 で延在するように形成することも可能であ 。

 また、本実施形態では、各エアー抜き溝5 2a,52bが赤道線ELに対してタイヤ幅方向の一方 及び他方側にそれぞれ複数ずつ設けられて る。これに対し、タイヤ幅方向の一方側及 他方側の各第1エアー抜き溝52aをつなげるこ とも可能である(図8参照)。さらに、タイヤ幅 方向の一方側及び他方側の各第2エアー抜き 52bをつなげることも可能である(図示せず)。

 尚、本実施形態では、各第1エアー抜き溝 52aと赤道線ELとの距離が各第2エアー抜き溝52b と赤道線ELとの距離と略等しい。これに対し 各第2エアー抜き溝52bと赤道線ELとの距離を 第1エアー抜き溝52aと赤道線ELとの距離より 大きくすることも可能である(図9参照)。ま 、各第2エアー抜き溝52bと赤道線ELとの距離 各第1エアー抜き溝52aと赤道線ELとの距離よ も小さくすることも可能である。

 尚、本実施形態では、各エアー抜き溝52a, 52bが赤道線ELに対して対称に設けられている これに対し、例えば赤道線ELに対してタイ 幅方向一方側の各第2エアー抜き溝52bをタイ 幅方向他方側の各第2エアー抜き溝52bよりも 長く形成することも可能である(図10参照)。

 また、赤道線ELに対してタイヤ幅方向一 側の各第1エアー抜き溝52aが互いにタイヤ周 向に第1の所定間隔L1をおいて配置されると もに、タイヤ幅方向他方側の各第1エアー抜 き溝52aが互いにタイヤ周方向に第1の所定間 L1’をおいて配置された場合に、第1の所定 隔L1’を第1の所定間隔L1よりも大きくするこ とも可能である(図11参照)。この場合、赤道 ELに対してタイヤ幅方向一方側の各第2エア 抜き溝52bが互いにタイヤ周方向に第2の所定 隔L2をおいて配置されるとともに、タイヤ 方向他方側の各第2エアー抜き溝52bが互いに イヤ周方向に第2の所定間隔L2’をおいて配 される。この場合でも、第1の所定間隔L1’ 対して第2の所定間隔L2’が1.0倍以上4.5倍以 または1.2倍以上4.5倍以下であれば、前述と 様の作用効果を達成することが可能である

 さらに、赤道線ELに対してタイヤ幅方向 方側の各第1エアー抜き溝52aを赤道線ELと角 αをなすように形成し、タイヤ幅方向他方側 の各第1エアー抜き溝52aを赤道線ELと角度α’ なすように形成することも可能である。一 、タイヤ幅方向一方側の各第2エアー抜き溝 52bを赤道線ELと角度βをなすように形成し、 イヤ幅方向他方側の各第2エアー抜き溝52bを 道線ELと角度β’をなすように形成すること も可能である。尚、角度αは角度α’と異な 角度であり、角度βは角度β’と異なる角度 ある。この場合でも、各エアー抜き溝52a,52b を赤道線ELに対して対称に設けた場合と同様 作用効果を達成することが可能である。こ で、各エアー抜き溝52a,52bと赤道線ELとのな 角度α,α’,β,β’は20°以上80°以下であるこ ことが好ましい。即ち、80°よりも大きい場 は、ブラダー本体52とタイヤとの貼付きを防 止する効果が低下する。また、20°よりも小 い場合は、各第1エアー抜き溝52a同士の間隔 各第2エアー抜き溝52b同士の間隔が小さくな り、インナーライナー部材の厚さ寸法を確保 する上で好ましくない。尚、前記各角度α,α ,β,β’は、各エアー抜き溝52a,52bが赤道線EL 近傍において赤道線ELとなす角度である。 方、各エアー抜き溝52a,52bが設けられている ラダー本体52の外表面は湾曲している。ま 、各エアー抜き溝52a,52bが直線状に形成され 場合もあり、各エアー抜き溝52a,52bが滑らか に湾曲する曲線状に形成される場合もある。 このため、赤道線ELの近傍以外の部分におい は、エアー抜き溝52a,52bが各赤道線ELとなす 度は前記角度α,α’,β,β’にならない場合 ある。

 図12乃至図13は本発明の第2実施形態を示 。図12はタイヤ加硫用ブラダーの要部側面図 、図13は評価結果を示す表である。尚、本実 形態は第1実施形態のブラダー本体52にさら 副溝60を追加した実施形態であり、その他 構成は第1実施形態と同等である。

 副溝60は各第1エアー抜き溝52a及び各第2エ アー抜き溝52bを設けることによってブラダー 本体52の外表面に形成された陸部LA1に設けら ている。ここで、陸部LA1には、各エアー抜 溝52a,52bによって完全に区画されたもの(領 DB)があるとともに、各エアー抜き溝52a,52bに って完全に区画されていないもの(開放領域 NDB)もある。副溝60は前記領域DBには確実に設 られ、前記開放領域NDBの一部にも設けられ いる。副溝60は規則性の無い形状を有し、 つ又以上に分岐する分岐部分60aを有する。 た、ブラダー本体52を加硫成形する金型の表 面に化学的または電気的な溶解除去によって 凹凸を形成することにより、ブラダー本体52 外表面に副溝60が形成されている。従って 前記各エアー抜き溝52a,52b及び副溝60によっ ブラダー本体60の外表面に多数の副陸部LA2が 形成され、各副陸部LA2はそれぞれ不規則な形 状を有する。また、副溝60は各エアー抜き溝5 2a,52bよりも小さな幅寸法を有し、各エアー抜 き溝52a,52bよりも小さな深さ寸法を有する。 溝60は各エアー抜き溝52a,52bのうち少なくと 何れか一方に連通するように形成されてい 。

 以上のように構成された加硫用金型1及び タイヤ加硫用ブラダー50は第1実施形態と同様 に未加硫タイヤTの加硫に用いられる。また 加硫成形されたタイヤからタイヤ加硫用ブ ダー50が取外されるとともに、加硫用金型1 ら加硫成形されたタイヤが取出される。

 ここで、ブラダー本体52の外表面には各 アー抜き溝52a,52bが設けられている。このた 、第1実施形態に示されているように、ブラ ダー本体52が加硫成形されたタイヤから取外 れる際に、各第1エアー抜き溝52aと各第2エ ー抜き溝52bとが交差することにより形成さ ている各領域DBの頂部TPが起点となり、加硫 形されたタイヤの内表面とブラダー本体52 外表面との貼付きが防止される。また、各 アー抜き溝52a,52bを設けることによってブラ ー本体52の外表面に形成された陸部LA1に副 60が設けられている。また、副溝60の幅寸法 び深さ寸法は各エアー抜き溝52a,52bの幅寸法 及び深さ寸法よりも小さくなるように形成さ れている。このため、副溝60を設けることに り各エアー抜き溝52a,52bによる貼付き防止の 効果を低下させることがない。また、タイヤ の内表面とブラダー本体52の外表面との接触 積を小さくすることができる。このため、 硫成形されたタイヤの内表面とブラダー本 52の外表面との貼付きがより効果的に防止 れる。

 また、各第2エアー抜き溝52bがそれぞれ複 数の第1エアー抜き溝52aと交差している。こ ため、第1実施形態に示されているように、 ラダー本体52が膨張することによりブラダ 本体52の外表面と未加硫タイヤTの内表面と 接触する際に、各第1エアー抜き溝52a間に介 するエアーが各第2エアー抜き溝52bを介して 各第1エアー抜き溝52a内に流れる。即ち、ブ ダー本体52と未加硫タイヤTとの間のエアー きを効率的に行うことができる。さらに、 エアー抜き溝52a,52bを設けることによってブ ダー本体52の外表面に形成された陸部LA1に 溝60が設けられ、副溝60は各エアー抜き溝52a, 52bのうち少なくとも何れか一方に連通するよ うに形成されている。このため、ブラダー本 体52と未加硫タイヤTとの間のエアー抜きがよ り効果的に行われる。

 ここで、副溝60の幅寸法は、各エアー抜 溝52a,52bの幅寸法のうち大きい方の幅寸法に して0.15倍以上0.60倍以下であることが好ま い。また、副溝60の深さ寸法は、各エアー抜 き溝52a,52bの深さ寸法のうち大きい方の深さ 法に対して0.35倍以上0.75倍以下であることが 好ましい。副溝60の幅寸法が前記0.15倍よりも 小さい場合や、副溝60の深さ寸法が前記0.35倍 よりも小さい場合は、ブラダー本体52の外表 と未加硫タイヤTの内表面との間の空気を排 出する上で副溝60の効果が小さくなる。また 副溝60の幅寸法が前記0.60倍よりも大きい場 や、副溝60の深さ寸法が前記0.75倍よりも大 い場合は、加硫成形時に副溝60内に未加硫 イヤTのインナーライナー部材が入り込む量 増加する。従って、インナーライナー部材 厚さ寸法を均一にする上で好ましくない。

 尚、前述の各エアー抜き溝52a,52bの幅寸法 及び深さ寸法は複数個所(3箇所以上)を測定し た結果を平均化することにより求められる寸 法である。例えば、第1エアー抜き溝52aの幅 法は、第1エアー抜き溝52aの長さ方向の両端 及び中央側の3箇所において幅寸法を測定し 、その測定結果を平均化することにより求め られる。さらに、複数本の第1エアー抜き溝52 aの幅寸法が互いに異なっている場合は、該 する複数本の第1エアー抜き溝52aの幅寸法を め、その求めた複数本の第1エアー抜き溝52a の幅寸法を平均化することにより、第1エア 抜き溝52aの幅寸法が求められる。一方、副 60の幅寸法及び深さ寸法は、副溝60の幅寸法 たは深さ寸法を分岐部分60aを除いた複数個 (3箇所以上)で測定するとともに、その測定 果を平均化することにより求められる寸法 ある。

 尚、第2実施形態では、規則性の無い形状 を有する副溝60が設けられている。これに対 、図14(a)に示されているように、副溝60の代 わりに副溝61を設け、副溝61を互いに略平行 並ぶように設けられえた複数の直線状の溝 ら構成することも可能である。この場合の 溝61の延びる方向は任意に設定することが可 能である。また、図14(b)に示されているよう 、格子状の副溝62を設けることも可能であ 。また、図14(c)に示されているように、第1 アー抜き溝52aのみに連通する溝から成る副 63を設けることも可能であり、第2エアー抜 溝52bのみに連通する溝から成る副溝(図示せ )を設けることも可能である。図14(a)、図14(b )及び図14(c)の場合でも、各副溝61,62,63の幅寸 や深さ寸法が副溝60について示した前述の 値以内に設定されている場合は、副溝61,62,63 によってタイヤの内表面とブラダー本体52の 表面との接触面積を小さくすることができ 。また、ブラダー本体52と未加硫タイヤTと 間のエアー抜きを効果的に行う上で有利で る。

 さらに、図14(d)に示されているように、 第1エアー抜き溝52a及び各第2エアー抜き溝52b を設けることよってブラダー本体52の外表面 形成された陸部LA1に副溝60の代わりに複数 凹状部64(斜線部)を設けることも可能である この場合でも、各凹状部64によってタイヤ 内表面とブラダー本体52の外表面との接触面 積を小さくすることができ、加硫成形された タイヤの内表面とブラダー本体52の外表面と 貼付き防止する上で有利である(図13の実施 6参照)。

 尚、各凹状部64が設けられる面積は陸部LA 1の面積に対して0.1倍以上0.3倍以下であるこ が好ましく、各凹状部64の深さ寸法は各エア ー抜き溝52a,52bのうち大きい方の深さ寸法に して0.35倍以上0.75倍以下であることが好まし い。各凹状部64が設けられる面積が前記0.1倍 りも小さい場合や、各凹状部64の深さ寸法 前記0.35倍よりも小さい場合は、タイヤの内 面とブラダー本体52の外表面との貼付き防 する上で各凹状部64の効果が小さくなる。ま た、各凹状部64が設けられる面積が前記0.3倍 りも大きい場合や、各凹状部64の深さ寸法 前記0.75倍よりも大きい場合は、加硫成形時 各凹状部64内に未加硫タイヤTのインナーラ ナー部材が入り込む量が増加する。即ち、 ンナーライナー部材の厚さ寸法を均一にす 上で好ましくない。

 尚、第1及び第2実施形態では、自動車用 気入りタイヤとなる未加硫タイヤTが加硫成 される。これに対し、本実施形態のタイヤ 硫用ブラダー50を用いて航空機用空気入り イヤやその他の用途の空気入りタイヤを加 成形する場合でも、前述と同様の作用効果 達成することが可能である。

 また、第1及び第2実施形態では、上型10、 下型20、中型30及びビードリング40を有する加 硫用金型1とタイヤ加硫用ブラダー50によって 未加硫タイヤTが加硫されている。これに対 、加硫用金型1の代わりに他の構造を有する 硫用金型を用いることも可能であり、この 合でも前述と同様の作用効果を達成するこ が可能である。

 本明細書に記載された好ましい態様は例 的なものであり限定的なものではない。発 の範囲は添付のクレイムによって示されて り、それらクレイムの意味の中に入る全て 変形例は本発明に含まれるものである。