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Patent Searching and Data


Title:
TRANSFER FILM FOR FORMING CIRCUIT PATTERN AND METHOD FOR FORMING CIRCUIT PATTERN USING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/131091
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a transfer film for forming a circuit pattern, which enables formation of a circuit pattern even on a curved surface with a large curvature without occurrence of a disconnection. Specifically disclosed is a transfer film (1a) for forming a circuit pattern, which is characterized by comprising a first base film (4) composed of a material which is soluble in a first solvent, a second base film (3) formed on the first base film (4) and composed of a material which is soluble in a second solvent, and a conductive pattern (2) formed on the second base film (3) and composed of a conductive adhesive.

Inventors:
SAWADA ATSUMASA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/057842
Publication Date:
October 29, 2009
Filing Date:
April 20, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NEC CORP (JP)
SAWADA ATSUMASA (JP)
International Classes:
H05K3/20; B44C1/175
Foreign References:
JPH0185100U1989-06-06
JPS6115387A1986-01-23
JPS6134992A1986-02-19
JP2006051164A2006-02-23
JP2004047898A2004-02-12
JP2003051659A2003-02-21
Attorney, Agent or Firm:
MARUYAMA, TAKAO (JP)
Takao Maruyama (JP)
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Claims:
 第1種の溶媒に可溶な材料からなる第1のベースフィルムと、
 前記第1のベースフィルム上に設けられた第2種の溶媒に可溶な材料からなる第2のベースフィルムと、
 前記第2のベースフィルム上に形成された、導電性接着剤からなる導電性パターンと、
 を有することを特徴とする回路パターン形成用転写フィルム。
 前記導電性パターンを覆って前記第2のベースフィルム上に設けられた保護膜を有することを特徴とする請求項1記載の回路パターン形成用転写フィルム。
 前記導電性パターンを覆って前記第2のベースフィルム上に設けられた絶縁膜と、
 前記絶縁膜の適宜箇所に該絶縁膜を貫通して設けられたビアと、
 を有することを特徴とする請求項1記載の回路パターン形成用転写フィルム。
 前記第2のベースフィルムの表面に位置合わせ用マークを有することを特徴とする請求項1または2に記載の回路パターン形成用転写フィルム。
 前記位置合わせ用マークが前記第2のベースフィルムに形成された凹みであることを特徴とする請求項4に記載の回路パターン形成用転写フィルム。
 前記第1種の溶媒が親水性溶媒であり、前記第2種の溶媒が親油性溶媒であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の回路パターン形成用転写フィルム。
 第1種の溶媒に可溶な材料からなる第1のベースフィルムと、前記第1のベースフィルム上に設けられた第2種の溶媒に可溶な材料からなる第2のベースフィルムと、前記第2のベースフィルム上に形成された、導電性接着剤からなる導電性パターンと、を有する回路パターン形成用転写フィルムを用いて基材上に回路パターンを形成する方法であって、
 (a)前記回路パターン形成用転写フィルムを第1種の溶媒に浮かべる工程と、
 (b)前記回路パターン形成用転写フィルム上に基材を載置する工程と、
 (c)前記基材と共に前記回路パターン形成用転写フィルムを前記第1種の溶媒中に沈めて第1のベースフィルムを溶解ないし剥離する工程と、
 (d)前記基材と共に、前記第1のベースフィルムが除去された回路パターン形成用転写フィルムを第2種の溶媒中に沈めて第2のベースフィルムを溶解ないし剥離する工程と、
 (e)前記基材上に残された導電性パターンに熱処理を行なって導電性接着剤の硬化ないし固化を行なう工程と、
 を有することを特徴とする回路パターンの形成方法。
 前記(a)~(e)の工程の終了後、更に絶縁膜の形成工程と前記(a)~(e)の工程とを1ないし複数回繰り返すことを特徴とする請求項7に記載の回路パターンの形成方法。
 第1種の溶媒に可溶な材料からなる第1のベースフィルムと、前記第1のベースフィルム上に設けられた第2種の溶媒に可溶な材料からなる第2のベースフィルムと、前記第2のベースフィルム上に形成された、導電性接着剤からなる導電性パターンと、前記導電性パターンを覆って前記第2のベースフィルム上に設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜の適宜箇所に該絶縁膜を貫通して設けられたビアと、を備えた回路パターン形成用転写フィルムを用いて1ないし複数層の配線層を有する基材上に回路パターンを形成する方法であって、
 (a″)回路パターン形成用転写フィルムを第1種の溶媒に浮かべる工程と、
 (b″)前記回路パターン形成用転写フィルム上に1ないし複数層の配線層を有する基材を載置する工程と、
 (c″)前記基材と共に前記回路パターン形成用転写フィルムを第1種の溶媒中に沈めて第1のベースフィルムを溶解ないし剥離する工程と、
 (d″)前記基材と共に、前記第1のベースフィルムが除去された回路パターン形成用転写フィルムを第2種の溶媒中に沈めて第2のベースフィルムを溶解ないし剥離する工程と、
 (e″)熱処理を行なって絶縁膜および導電性接着剤の硬化ないし固化を行なう工程と、
 を有することを特徴とする回路パターンの形成方法。
 前記基材が非平面形状物であることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の回路パターンの形成方法。
Description:
回路パターン形成用転写フィル 及びそれを用いた回路パターンの形成方法

 本発明は、回路パターン形成用転写フィ ム及びそれを用いた回路パターンの形成方 に関し、特に、導電性接着剤にて形成され 回路パターンを転写法にて基材上に印刷す ための回路パターン形成用転写フィルムと れを用いた回路パターンの形成方法に関す 。

 導電性接着剤を用いた回路パターンの形 方法として最も一般的に採用されている手 は、スクリーン印刷法である。而して、近 のエレクトロニクス製品は、デザイン性を 慮した様々な形状の製品が世に送り出され ようになってきている。

 このような中で、筐体形状や実装基板形 に依存することなく、回路形成を実現する とが求められてくる傾向にある。デザイン を考慮した形状の中には、球体形状や曲面 状といったものが考えられるが、これらの 平面の基板上に回路パターンを形成するの 広く採用されているスクリーン印刷法は向 ていない。

 このような非平面への回路パターン形成 法としては、可撓性のあるフィルム上に導 性接着剤にて回路パターンを形成しておき れを被印刷基板上に転写する方法が提案さ ている(例えば、特許文献1参照)。

 しかし、通常の転写法による回路パター 形成方法では、被印刷基板の凹凸が細かく ったり、曲面の曲率が大きくなったりする 、パターンの途切れが生じやすくなり、高 留まりでの製造が困難となる。

 曲率が大きい曲面への印刷に適した方法 しては、水圧転写法が知られている(例えば 、特許文献2参照)。

 この印刷方法は、印刷パターンの形成さ た転写シートを、そのパターン形成面を上 して水面に浮かせ、しかる後被印刷物体を 写シートに押圧しつつ水中に沈降させて、 刷パターンを転写する方法である。

 この方法によると、水圧によって印刷パ ーンが被印刷物体に押し付けられるため、 率が大きい曲面へもパターンの途切れを発 させることなく印刷することが可能となる

特開2004-214502号公報

特開2005-145059号公報

 本発明者等が、水圧転写法を用いて非平 基板に回路パターンを形成しようと試みた ころ、再現性よく高精度に印刷することが 難であることが判明した。

 その理由は、非平面基板に回路パターン 転写される前に回路パターンとシートの分 が起こり回路パターンの位置ずれが起こる めと考えられる。

 本発明は、上記事情に鑑みてなされたも であり、上述した課題である、大きな曲率 曲面に対しても断線を発生させることなく 路パターンが形成できる回路パターン形成 転写フィルム及びそれを用いた回路パター の形成方法を提供することを目的とする。

 かかる目的を達成するために、本発明は 下の特徴を有する。

 <回路パターン形成用転写フィルム>
 本発明にかかる回路パターン形成用転写フ ルムは、
 第1種の溶媒に可溶な材料からなる第1のベ スフィルムと、
 前記第1のベースフィルム上に設けられた第 2種の溶媒に可溶な材料からなる第2のベース ィルムと、
 前記第2のベースフィルム上に形成された、 導電性接着剤からなる導電性パターンと、
 を有することを特徴とする。

 <回路パターンの形成方法>
 本発明にかかる回路パターンの形成方法は
 第1種の溶媒に可溶な材料からなる第1のベ スフィルムと、前記第1のベースフィルム上 設けられた第2種の溶媒に可溶な材料からな る第2のベースフィルムと、前記第2のベース ィルム上に形成された、導電性接着剤から る導電性パターンと、を有する回路パター 形成用転写フィルムを用いて基材上に回路 ターンを形成する方法であって、
 (a)前記回路パターン形成用転写フィルムを 1種の溶媒に浮かべる工程と、
 (b)前記回路パターン形成用転写フィルム上 基材を載置する工程と、
 (c)前記基材と共に前記回路パターン形成用 写フィルムを前記第1種の溶媒中に沈めて第 1のベースフィルムを溶解ないし剥離する工 と、
 (d)前記基材と共に、前記第1のベースフィル ムが除去された回路パターン形成用転写フィ ルムを第2種の溶媒中に沈めて第2のベースフ ルムを溶解ないし剥離する工程と、
 (e)前記基材上に残された導電性パターンに 処理を行なって導電性接着剤の硬化ないし 化を行なう工程と、
 を有することを特徴とする。

 本発明にかかる回路パターンの形成方法は
 第1種の溶媒に可溶な材料からなる第1のベ スフィルムと、前記第1のベースフィルム上 設けられた第2種の溶媒に可溶な材料からな る第2のベースフィルムと、前記第2のベース ィルム上に形成された、導電性接着剤から る導電性パターンと、前記導電性パターン 覆って前記第2のベースフィルム上に設けら れた絶縁膜と、前記絶縁膜の適宜箇所に該絶 縁膜を貫通して設けられたビアと、を備えた 回路パターン形成用転写フィルムを用いて1 いし複数層の配線層を有する基材上に回路 ターンを形成する方法であって、
 (a″)回路パターン形成用転写フィルムを第1 種の溶媒に浮かべる工程と、
 (b″)前記回路パターン形成用転写フィルム に1ないし複数層の配線層を有する基材を載 置する工程と、
 (c″)前記基材と共に前記回路パターン形成 転写フィルムを第1種の溶媒中に沈めて第1 ベースフィルムを溶解ないし剥離する工程 、
 (d″)前記基材と共に、前記第1のベースフィ ルムが除去された回路パターン形成用転写フ ィルムを第2種の溶媒中に沈めて第2のベース ィルムを溶解ないし剥離する工程と、
 (e″)熱処理を行なって絶縁膜および導電性 着剤の硬化ないし固化を行なう工程と、
 を有することを特徴とする。

 本発明によれば、大きな曲率の曲面に対 ても断線を発生させることなく回路パター を形成できる。

第1の実施形態の回路パターン形成用転 写フィルムの断面図。 第2の実施形態の回路パターン形成用転 写フィルムの断面図。 第3の実施形態の回路パターン形成用転 写フィルムの断面図。 本実施形態の回路形成転写フィルムを いた非平面形状物への回路パターン転写方 を示す工程順の断面図(その1)。 本実施形態の回路形成転写フィルムを いた非平面形状物への回路パターン転写方 を示す工程順の断面図(その2)。

 以下に、本発明の実施の形態について、 面を参照して詳細に説明する。

 (第1の実施形態)
 図1は、第1の実施形態である回路パターン 成用転写フィルム1aの断面図である。

 図1に示すように、回路パターン形成用転 写フィルム1aは、苛性ソーダなどに溶解可能 親水性樹脂から成る親水性ベースフィルム4 の上面に、親水性ベースフィルム4とは異な 水溶性溶媒に不溶で、かつ有機溶媒への良 な溶解性を有する親油性樹脂から成る親油 ベースフィルム3を設け、さらにその上に銀 などの導電性粒子と熱硬化性若しくは熱可 性樹脂と若干の添加剤とを混練してなる導 性接着剤により回路パターン2を設けた構造 となっている。

 (第2の実施形態)
 図2は、第2の実施形態である回路パターン 成用転写フィルム1bの断面図である。

 図2に示すように、第2の実施形態の回路 ターン形成用転写フィルム1bは、第1の実施 態と基本構成は同様であるが、回路パター 2上に絶縁樹脂から成る回路保護膜5を設けた 点で異なっている。本実施形態の回路パター ン形成用転写フィルム1bは、導電性接着剤に まれる揮発成分の蒸発を抑止することが可 となり、回路パターン形成用転写フィルム1 bを作製した後の長時間の保存が可能になる

 (第3の実施形態)
 図3は、第3の実施形態である回路パターン 成用転写フィルム1cの断面図である。

 第3の実施形態の回路パターン形成用転写 フィルム1cは、非平面形状物上に多層配線を 成するためのものである。図3に示すように 、本実施形態の回路パターン形成用転写フィ ルム1cは、図1に示される第1の実施形態の回 パターン形成用転写フィルム1aの上に絶縁性 樹脂を主体とする絶縁膜7を設け、絶縁膜の 宜箇所に絶縁膜7を貫通して回路パターン2に 達するビア8を設けたものである。

 次に、図1、図2に示す本実施形態の回路 ターン形成用転写フィルム1の製造方法につ て説明する。

 親水性ベースフィルム4として、例えば、 トリアセチルセルロース(TAC)やポリアクリル エステルなどの親水性樹脂からなるフィル を用意する。その上に、例えば、N-メトキ メチル化ナイロンやアクリルなどの親油性 脂のフィルムを積層して親水性ベースフィ ム4上に親油性ベースフィルム3の形成された 複合シートを得る。

 その上に、例えば、導電性高分子である リピロールや銀粉などの導電性粒子を熱可 性樹脂や熱硬化性樹脂に混練してなる導電 接着剤を用いて、例えば、ディスペンス塗 やスプレー塗布やスクリーン印刷法などに り、回路パターン2を形成する。

 導電性接着剤の樹脂材料としては、ポリ チレン、スチレン系ブロックコポリマー、 リプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド エポキシなどが用いられる。

 次に、第3の実施形態の製造方法について 、図3を用いて説明する。

 図1に示す第1の実施形態の回路パターン 成用転写フィルム1aを製作した後、その上に エポキシ樹脂などを塗布して絶縁膜7を形成 る。あるいは、ガラスクロスにエポキシ樹 を含侵させたプリプレグを適宜枚数配置し 絶縁膜7を形成する。次に、レーザビームを いてビアホールを開設し、マイクロディス ンサなどを用いてビアホール内を導電性接 剤で充填してビア8を形成する。

 図4(a)~図5(e)は、本実施形態の回路パター 形成用転写フィルム1aを用いた非平面形状 6への回路パターン転写過程を示す工程順の 面図である。

 まず、図4(a)に示すように、回路パターン 形成用転写フィルム1aを親水性溶媒9中に浮か べ、非平面形状物6の位置決め用突起6aと、回 路パターン形成用転写フィルム1aの親油性ベ スフィルム3に設けられた位置決め用凹み3a 、を合わせることで位置決めを行う。

 次に、図4(b)に示すように、非平面形状物 6を親水性溶媒9中に沈めることで、非平面形 物6の表面に回路パターン2を密着させる。 の際に親水性ベースフィルムは、親水性溶 9中に溶解され、非平面形状物6表面には、回 路パターン2と親油性ベースフィルム3が残存 ることとなる。

 次いで、図4(c)に示すように、回路パター ン2が転写された非平面形状物6を親油性溶媒1 0に沈める。これにより、親油性ベースフィ ム3が剥離し、回路パターン2のみが非平面形 状物6上に残される。

 続いて、図5(d)に示すように、回路パター ン2が転写された非平面形状物6を親油性溶媒1 0から引き上げ、図5(e)に示すように、これを 熱炉11内に入れる。

 そして、回路パターン2が熱硬化性樹脂を 用いた導電性接着剤により形成されている場 合には樹脂硬化を行ない、また、回路パター ン2が熱可塑性樹脂を用いた導電性接着剤に り形成されている場合には溶媒を蒸発させ 樹脂を固化させて、非平面形状物6上に導電 のある回路パターン2を形成する。

 なお、図2に示す回路パターン形成用転写 フィルム1bを用いて回路パターンを形成する 合には、図4(a)に示す工程に先立って、回路 保護膜5を剥離しておく。

 次に、本実施形態の回路パターン形成用 写フィルムを用いて非平面形状物6上に多層 配線を形成する方法について説明する。

 多層配線を形成する方法としては二つの 法がある。

 第1の方法は、図1または図2に示される回 パターン形成用転写フィルムを繰り返し用 る方法である。この方法による場合、上記 た方法により非平面形状物6上に回路パター ンを形成した後、その上に絶縁膜の形成工程 と図4(a)~図5(e)の工程を必要回数繰り返す。絶 縁膜は、吹き付け法やディッピング法を用い て形成する。

 第2の方法は、図3に示される回路パター 形成用転写フィルム1cを用いる方法である。 図4(a)~図5(e)の工程により非平面形状物6上に 路パターンを形成した後、回路パターン形 用転写フィルム1cを、親水性溶媒9に浮かべ その上に回路パターン2の形成された非平面 状物6を配置し押し付けて親水性溶媒9に沈 る。以下、先に説明した図4(b)~図5(e)の工程 行なって2層目の回路パターンを形成する。3 層以上の配線パターンを形成する場合には回 路パターン形成用転写フィルム1cを用い同様 工程を繰り返す。

 図1に示す第1の実施形態の回路パターン 成用転写フィルム1aを以下のように製作した 。

 厚み30マイクロメートルから50マイクロメ ートルのトリアセチルセルロース(TAC)から成 親水性ベースフィルム4と、厚み30マイクロ ートルから50マイクロメートルのN-メトキシ メチルから成る親油性ベースフィルム3と、 インフレーション成型により積層させて複 フィルムを形成した後、親油性ベースフィ ム3上にポリイミドをバインダーとした銀ペ ストをディスペンス塗布して厚み10マイク メートルの回路を形成し、これを回路パタ ン2とした。

 図2に示す第2の実施形態の回路パターン 成用転写フィルム1bを以下のように製作した 。

 親水性ベースフィルム4と親油性ベースフ ィルム3との積層と、回路パターン2の形成に いては、実施例1に示す方法と同様である。 回路保護膜5としてシリコーン樹脂を厚み30マ イクロメートルになるように塗布して形成し た。

 図3に示す第3の実施形態の回路パターン 成用転写フィルム1cを以下のように製作した 。

 親水性ベースフィルム4と親油性ベースフ ィルム3との積層体の製作は、第1の実施形態 転写フィルムの場合と同様である。親油性 ースフィルム3上にエポキシ樹脂をバインダ ーとした銀ペーストをディスペンス塗布して 厚み10マイクロメートルの回路を形成し、こ を回路パターン2とした。その上にプリプレ グを重ねて膜厚30マイクロメートルの絶縁膜7 を形成し、レーザビームを用いて絶縁膜7に アホールを形成した。その後ディスペンサ 用いてエポキシ樹脂をバインダーとした銀 ーストをビアホール内に充填してビア8を形 した。

 図1に示す第1の実施形態の回路パターン 成用転写フィルム1aを用いて非平面形状物6 以下のように回路パターンを形成した。

 実施例1に示す回路パターン形成用転写フ ィルム1aを、親水性溶媒9である水酸化ナトリ ウム水溶液に浮かべ、回路パターン形成用転 写フィルム1aが親水性溶媒9に浮遊している間 に、非平面形状物6の位置決め用突起6aと、回 路パターン形成用転写フィルム1aの位置決め 凹み3aと、を合わせて、位置決めを行なっ 〔図4(a)〕。

 非平面形状物6を親水性溶媒9中に沈める とで、回路パターン形成用転写フィルム1aの 親水性ベースフィルム4をけん化反応により 解溶解し、同時に回路パターン2を非平面形 物6に密着させながら転写した〔図4(b)〕。

 次に、回路パターン2が転写された非平面 形状物6を親油性溶媒10としてのアセトンに沈 降させることで、親油性ベースフィルム3を 解・剥離して、回路パターン2のみを非平面 状物6に残した〔図4(c)〕。

 そして、親油性ベースフィルム3が十分に 溶解した後に非平面形状物6を引き上げ、こ を温度180度から200度の加熱炉11に入れて、回 路パターン2を非平面形状物6に固着させた〔 5(d)、(e)〕。

 以上、本発明の好ましい実施の形態、実 例について説明したが、本発明はこれらの 施の形態、実施例に制限されるものではな 。例えば、親水性ベースフィルム4と親油性 ベースフィルム3との形成順序を逆にして、 路パターン形成用転写フィルムを、初めに 油性溶媒に次いで親水性溶媒に漬けるよう してもよい。

 また、回路パターン形成用転写フィルム 形成する位置決め用のマークは実施の形態 形状に限定されない。実施の形態では、位 決め用凹み3aを形成していたが、これに代 て、例えば、位置決め用突起を形成するよ にしてもよい。この場合には、非平面形状 6側に位置決め用凹みを形成することになる

 以上の説明から、本実施形態は、以下の 徴を有する。

 本実施形態によれば、第1種の溶媒に可溶 な材料からなる第1のベースフィルムと、第1 ベースフィルム上に設けられた第2種の溶媒 に可溶な材料からなる第2のベースフィルム 、第2のベースフィルム上に形成された、導 性接着剤からなる導電性パターンと、を備 た回路パターン形成用転写フィルム、が提 される。

 また、本実施形態によれば、第1種の溶媒 に可溶な材料からなる第1のベースフィルム 、第1のベースフィルム上に設けられた第2種 の溶媒に可溶な材料からなる第2のベースフ ルムと、第2のベースフィルム上に形成され 、導電性接着剤からなる導電性パターンと 導電性パターンを覆って第2のベースフィル ム上に設けられた保護膜と、を備えた回路パ ターン形成用転写フィルム、が提供される。

 また、本実施形態によれば、第1種の溶媒 に可溶な材料からなる第1のベースフィルム 、第1のベースフィルム上に設けられた第2種 の溶媒に可溶な材料からなる第2のベースフ ルムと、第2のベースフィルム上に形成され 、導電性接着剤からなる導電性パターンと 導電性パターンを覆って第2のベースフィル ム上に設けられた絶縁膜と、絶縁膜の適宜箇 所に該絶縁膜を貫通して設けられたビアと、 を備えた回路パターン形成用転写フィルム、 が提供される。

 なお、本実施形態において、好ましくは 第1種の溶媒が親水性溶媒であり、第2種の 媒が親油性溶媒である。

 また、本実施形態によれば、第1種の溶媒に 可溶な材料からなる第1のベースフィルムと 第1のベースフィルム上に設けられた第2種の 溶媒に可溶な材料からなる第2のベースフィ ムと、第2のベースフィルム上に形成された 導電性接着剤からなる導電性パターンと、 備えた回路パターン形成用転写フィルムを いて基材上に回路パターンを形成する方法 あって、
 (a)回路パターン形成用転写フィルムを第1種 の溶媒に浮かべる工程と、
 (b)回路パターン形成用転写フィルム上に基 を載置する工程と、
 (c)基材と共に回路パターン形成用転写フィ ムを第1種の溶媒中に沈めて第1のベースフ ルムを溶解ないし剥離する工程と、
 (d)基材と共に、第1のベースフィルムが除去 された回路パターン形成用転写フィルムを第 2種の溶媒中に沈めて第2のベースフィルムを 解ないし剥離する工程と、
 (e)基材上に残された導電性パターンに熱処 を行なって導電性パターンの硬化ないし固 を行なう工程と、
 を備えた回路パターンの形成方法、が提供 れる。

 また、本実施形態によれば、第1種の溶媒に 可溶な材料からなる第1のベースフィルムと 第1のベースフィルム上に設けられた第2種の 溶媒に可溶な材料からなる第2のベースフィ ムと、第2のベースフィルム上に形成された 導電性接着剤からなる導電性パターンと、 電性パターンを覆って前記第2のベースフィ ルム上に設けられた絶縁膜と、絶縁膜の適宜 箇所に該絶縁膜を貫通して設けられたビアと 、を備えた回路パターン形成用転写フィルム を用いて1ないし複数層の配線層を有する基 上に回路パターンを形成する方法であって
 (a″)回路パターン形成用転写フィルムを第1 種の溶媒に浮かべる工程と、
 (b″)回路パターン形成用転写フィルム上に1 ないし複数層の配線層を有する基材を載置す る工程と、
 (c″)基材と共に回路パターン形成用転写フ ルムを第1種の溶媒中に沈めて第1のベース ィルムを溶解ないし剥離する工程と、
 (d″)基材と共に、第1のベースフィルムが除 去された回路パターン形成用転写フィルムを 第2種の溶媒中に沈めて第2のベースフィルム 溶解ないし剥離する工程と、
 (e″)熱処理を行なって絶縁膜および導電性 着剤の硬化ないし固化を行なう工程と、を えた回路パターンの形成方法、が提供され 。

 [作用]
 本実施形態の回路パターン形成用転写フィ ムは、互いに溶解特性の異なる2層のベース フィルム、例えば水溶性のベースフィルムと 油溶性のベースフィルムとを有する。この転 写フィルムを用いて非平面対象物に転写を行 う場合、この転写フィルムを回路パターンを 上にした状態で親水性溶媒に浮かべて非平面 対象物を接触させ押し付ける。

 これにより回路パターンの非平面対象物 の転写が行なわれる。このとき、親水性ベ スフィルムを溶解し、親油性ベースフィル と回路パターンから成る構造物が、非平面 状物に密着して残るが、この過程において 路パターンは油溶性のベースフィルムに保 された状態にあるため、位置ずれの生じな 状態での回路パターンの転写が可能になる

 続いて、親油性溶媒中に回路パターンを する油性ベースフィルムを非平面対象物と に漬け込むことで、親油性ベースフィルム 溶解し、非平面対象物を親油性溶媒から引 揚げると、回路パターンのみが形成された 平面形状物が得られる。

 この非平面形状物を加熱炉内に入れて焼 を行なうと、導電性を有する回路パターン 有する非平面形状物が得られる。

 [効果]
 このため、本実施形態によれば、曲率の大 い曲面を有する3次元非平面形状物に対して も断線を生じさせることなく回路パターンの 形成が可能になる。また、下層側のベースフ ィルムが溶解する際に、非平面形状物への回 路パターンの転写を完了させることができる ので、位置ずれのない状態での転写が可能に なり、高精度に回路パターンを形成すること ができる。

 なお、この出願は、2008年4月21日に出願し た、日本特許出願番号2008-109836号を基礎とす 優先権を主張し、その開示の全てをここに り込む。

 1a、1b、1c  回路パターン形成用転写フィル ム
 2  回路パターン
 3  親油性ベースフィルム
 3a  位置決め用凹み
 4  親水性ベースフィルム
 5  回路保護膜
 6  非平面形状物
 6a  位置決め用突起
 7  絶縁膜
 8  ビア
 9  親水性溶媒
 10  親油性溶媒
 11  加熱炉