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Title:
VALVE OPENING/CLOSING TIMING CONTROL DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/037987
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a valve opening/closing timing control device comprising a phase converting mechanism (1) for displacing a relative phase between a drive-side rotary member (12) and a driven-side rotary member (11) made rotatable integrally with a camshaft, a first pump (71) driven by an internal combustion engine, a second pump (72) driven by a power different from the internal combustion engine, a lock mechanism (6) for locking an initial phase suitable for a start, and a bias mechanism (3) for biasing the phase converting mechanism (1) in an advance angle phase direction between the most delay angle phase and the initial phase and for having its minimum biasing force set to exceed a displacing force by the minimum pressure in the delay angle phase direction.

Inventors:
SUZUKI SHIGEMITSU (JP)
FUJIKAWA TORU (JP)
MIURA YASUTAKA (JP)
TOMA NAOTO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/066153
Publication Date:
March 26, 2009
Filing Date:
September 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AISIN SEIKI (JP)
SUZUKI SHIGEMITSU (JP)
FUJIKAWA TORU (JP)
MIURA YASUTAKA (JP)
TOMA NAOTO (JP)
International Classes:
F01L1/34; F02D13/02
Foreign References:
JP2006322409A2006-11-30
JP2002295276A2002-10-09
JP2007132272A2007-05-31
JP2006037886A2006-02-09
JP2002227621A2002-08-14
Other References:
See also references of EP 2154338A4
Attorney, Agent or Firm:
KITAMURA, Shuichiro (Kita-ku Osaka-sh, Osaka 05, JP)
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Claims:
 内燃機関のクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材に対して同軸上に配置され、前記内燃機関の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を開閉するカムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材との相対位相を、可動する仕切りによって容積が相補的に可変する2種類の圧力室のそれぞれに対する作動流体の給排によって変位させる位相変換機構と、
 前記内燃機関により駆動されて前記位相変換機構に作動流体を供給する第1ポンプと、
 前記内燃機関とは異なる動力により駆動されて前記位相変換機構に作動流体を供給する第2ポンプと、
 前記内燃機関の始動時の初期位相において前記相対位相を固定可能にするとともに固定解除を作動流体によって行い、かつ前記相対位相の変位範囲を段階的に制限する状態を作り出すロック機構と、
 前記位相変換機構を進角位相方向へ付勢する付勢機能を最遅角位相から前記初期位相の間に限定しているとともに、この限定された付勢力有効範囲における最小付勢力が前記第1ポンプによる最低圧力の作動流体が供給された前記位相変換機構による遅角位相方向への変位力を超えるように設定されている付勢機構と、を有する弁開閉時期制御装置。
 前記ロック機構は、前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材との一方の回転部材に設けられた第1ロック片及び第2ロック片と、及び前記第1ロック片及び第2ロック片とが突入可能なように他方の回転部材に設けられた係止溝とを有し、前記係止溝は、進角位相方向での前記初期位相から所定範囲の前記第1ロック片の相対変位を許容する第1補助係止溝と、遅角位相方向での前記初期位相から所定範囲の前記第2ロック片の相対変位を許容する第2補助係止溝とを有する請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
前記ロック機構のための作動流体の流路が前記位相変換機構のための作動流体の流路から独立した流路である請求項1又は2に記載の弁開閉時期制御装置。
 内燃機関に対する停止要求時に前記相対位相が前記初期位相領域から外れている場合、内燃機関に対する停止要求から内燃機関の停止検出までの間に前記第2ポンプを始動し、前記相対位相を前記初期位相に戻す動作を支援する請求項1から3のいずれか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
 第1ポンプによって供給される作動流体が最低圧力の状況下で前記相対位相を遅角位相方向へ前記初期位相を超えて変位させる場合には、前記第2ポンプが始動させられる請求項1から4のいずれか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
Description:
弁開閉時期制御装置

 本発明は、内燃機関の吸気弁及び排気弁 少なくとも一方の開閉時期を制御するため 弁開閉時期制御装置に関する。

 従来、内燃機関(エンジン)の運転状態に じて吸気弁や排気弁の開閉時期を変更する 開閉時期制御装置が実用化されている。例 ば、クランクシャフトに対するカムシャフ の回転位相を変化させることによりカムシ フトの回転に伴って開閉される吸排気弁の 閉時期を変更する機構が知られている。と ろで、吸気弁及び排気弁にはそれぞれ、エ ジン始動時に好適な開閉時期が存在してい 。この開閉時期は一般的に車両の走行時な エンジンが運転中の場合とは異なることが い。始動時のカムシャフトの回転位相は、 角側と遅角側との中間に位置することが多 が、この位置をエンジン始動に適した初期 相として機械的に定めるために、カムシャ トの回転位相をその初期位相で固定するロ ク機構を有する可変バルブタイミング機構 知られている(例えば、特許文献1参照)。こ 可変バルブタイミング機構では、エンジン 初期位相で始動し、運転状態となって油圧 上昇するとロック機構が解除され、運転状 に応じた適切な位相制御が可能となる。

 さらに、エンジン始動時に、遅角位相側 らエンジン始動に適した相対位相である中 ロック位置(初期位相)への変位を確実にす ため、進角側への位相変位を支援する進角 シストスプリングを備えたバルブタイミン 調整装置も知られている(例えば、特許文献2 参照)。このバルブタイミング調整装置では 進角アシストスプリングの付勢位相の範囲 最大遅角位相から中間ロック位置(初期位相) +10°の範囲とし、エンジン停止時に油圧力が 下しても、進角アシストスプリングの付勢 によって相対位相を中間ロック位置(初期位 相)を超えたところまで変位させておき、エ ジン始動時には、カム反力により進角アシ トスプリングの付勢力に抗して相対位相が 角側に変位され、中間ロック位置(初期位相) でロックされる。

 上記特許文献2による弁開閉時期制御技術で は、エンジン停止時に進角アシストスプリン グの付勢力を利用してクランクシャフトとカ ムシャフトの相対位相を初期位相をわずかに 超える位相に変位させ、エンジン始動時には 、カム反力やオイル粘性等による遅角位相方 向に作用する力でカムシャフトの相対位相を 初期位相にロックさせる。また、エンジン停 止時に相対位相を遅角位相側から初期位相に 素早く変位させるには、進角アシストスプリ ングの付勢力が強いことが好ましい。しかし 、カム反力やオイル粘性等による遅角位相方 向に作用する力が弱いと、進角アシストスプ リングの抗力により初期位相にロックするの に時間がかかる。また、場合によっては、動 作困難になる。そのため、さらに、進角アシ ストスプリングの強さは、最低油圧で遅角位 相方向への制御が可能な程度に設定しなけれ ばならない。また、この弁開閉時期制御技術 では、エンジン始動時に初期位相にロックさ せることを意図しているが、より確実な始動 のためには、エンジン停止時に初期位相への ロックが完了していることが好ましい。

日本国特許第3211713号公報(第36~57段落等)

日本国特開2002-227621号公報(第50~59段落等)

 本発明の目的は、上に例示した従来の弁 閉時期制御装置が持つ問題点に鑑み、エン ン停止時に初期位相へのロックを完了させ ことができるとともに、強い付勢力を有す 付勢機構を採用しながらも最低流体圧状況 でも遅角位相方向への制御がスムーズに行 れる弁開閉時期制御装置を提供することに る。

 上記目的を達成するための本発明に係る弁 閉時期制御装置は、
内燃機関のクランクシャフトに対して同期回 転する駆動側回転部材と、前記駆動側回転部 材に対して同軸上に配置され、前記内燃機関 の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を開閉 するカムシャフトに対して一体回転する従動 側回転部材との相対位相を、可動する仕切り によって容積が相補的に可変する2種類の圧 室のそれぞれに対する作動流体の給排によ て変位させる位相変換機構と、
 前記内燃機関により駆動されて前記位相変 機構に作動流体を供給する第1ポンプと、前 記内燃機関とは異なる動力により駆動されて 前記位相変換機構に作動流体を供給する第2 ンプと、
 前記内燃機関の始動時の初期位相において 記相対位相を固定可能にするとともに固定 除を作動流体によって行い、かつ前記相対 相の変位範囲を段階的に制限する状態を作 出すロック機構と、
 前記位相変換機構を進角位相方向へ付勢す 付勢機能を最遅角位相から前記初期位相の に限定しているとともに、この限定された 勢力有効範囲における最小付勢力が前記第1 ポンプによる最低圧力の作動流体が供給され た前記位相変換機構による遅角位相方向への 変位力を超えるように設定されている付勢機 構とを備えている。

 通常、内燃機関(エンジン)の停止は、ア ドリング状態で行われるので、位相変換機 における相対位相は遅角位相領域となって る。本発明では、遅角位相領域でエンジン 止要求がなされると、付勢機構による進角 への付勢力により、迅速にその相対位相は ンジン始動に適した初期位相領域に変位す 。初期位相を超えてしまうと付勢機構によ 付勢力は機能しなくなるので、従動側回転 材はカム反力により遅角側に戻され、最終 に初期位相でロック機構によりロックされ 。また、エンジン停止に伴う作動流体の圧 不足は第2ポンプにより補償することができ ので、上述した特許文献1による装置のよう に、付勢機構の付勢力を第1ポンプによる最 圧力の作動流体による遅角位相方向への変 力を下回るように制限する必要がなく、よ 大きな付勢力を有する付勢機構を採用する とができる。これにより、遅角位相領域か 初期位相への戻りが迅速に行われる。また ロック機構が相対位相の変位範囲を段階的 制限する状態を作り出すように構成されて るので、相対位相の変位範囲が初期位相に して段階的に狭められることになり、カム 力が交番的に変動したとしても初期位相へ 変位と初期位相でのロックがスムーズに行 れる。

 叙述した作用効果をもたらすロック機構 好適な形態の1つは、前記駆動側回転部材と 前記従動側回転部材との一方の回転部材に設 けられた第1ロック片及び第2ロック片と、及 前記第1ロック片及び第2ロック片とが突入 能なように他方の回転部材に設けられた係 溝とを有し、前記係止溝は、進角位相方向 の前記初期位相から所定範囲の前記第1ロッ 片の相対変位を許容する第1補助係止溝と、 遅角位相方向での前記初期位相から所定範囲 の前記第2ロック片の相対変位を許容する第2 助係止溝とを有する。この構成では、第1ロ ック片と第2ロック片のいずれか一方が係止 に突入することで相対位相の変位幅が係止 の長さに限定され、次に他方のロック片が 助係止溝に突入することで、相対位相の変 幅が補助係止溝の長さに限定され、さらに 1ロック片と第2ロック片の両方が係止溝に突 入することで相対位相は初期位相でロックさ れる。

 前記ロック機構のための作動流体の流路 前記位相変換機構のための作動流体の流路 ら独立した流路として形成されると、ロッ 機構のロック状態とロック解除状態とが圧 室への作業流体の給排と関係なく行うこと でき、ロック制御の自由度が高まる。

 また、本発明に係わる弁開閉時期制御装 は、さらに、内燃機関に対する停止要求時 前記相対位相が前記初期位相領域から外れ いる場合、内燃機関に対する停止要求から 燃機関の停止検出までの間に前記第2ポンプ を始動し、前記相対位相を前記初期位相に戻 す動作を支援するように構成することができ る。内燃機関が停止する際には、内燃機関に 連動する第1ポンプも動作を停止する。この 1ポンプによる作動流体の圧力が失われてい が、内燃機関とは異なる動力により駆動さ る第2ポンプによる作動流体の圧力がこれを 補償する。よって、例えば、遅角位相でエン ジンを停止する場合には、付勢機構の付勢力 と合わせた遅角位相領域から初期位相への変 位力は大きなものとなり、初期位相への戻り が迅速に行われる。さらに、この第2ポンプ よる作動流体の圧力は、位相変換機構にお る相対位相を、初期位相を超えて最遅角側 変位させる時には、付勢機構の付勢力に打 勝つための補助力としても利用することが きる。このように本構成であれば、遅角位 領域から初期位相への変位力及び進角位相 域から初期位相への変位力が補強され、初 位相への戻りが迅速なものとなる。

 本発明では、付勢力有効範囲における最 付勢力が、前記第1ポンプによる最低圧力の 作動流体が供給された前記位相変換機構によ る遅角位相方向への変位力を超えるように設 定されている。このため、遅角制御を確実に すべく、第1ポンプによって供給される作動 体が最低圧力の状況下で前記相対位相を遅 位相方向へ前記初期位相を超えて変位させ 場合には、前記第2ポンプを始動するように 定しておくと好都合である。

は、本発明による弁開閉時期制御装置 全体構成を示す破断断面図である。 は、弁開閉時期制御装置の一つの作動 態における図1のII-II断面図である。 は、種々の相対位相における弁開閉時 制御装置の模式図である。 は、トーションスプリングのバネ特性 示す説明図である。 は、停止制御のフローチャートである

 以下、本発明の実施形態の1つを図面に基 づいて説明する。図1は、本発明の弁開閉時 制御装置の構成を模式的に示す破断断面図 ある。図2は、図1のII-II断面図であり、1つの 作動状態における位相変換機構の状態を模式 的に示す平面図である。図中の符号1は、位 変換機構を示す。位相変換機構1は、内燃機 (エンジン)に対して同期回転する駆動側回 部材12と、駆動側回転部材12に対して同軸上 配置される従動側回転部材11とを有してい 。本例では、駆動側回転部材12の内側に従動 側回転部材11が配置された場合を示している 駆動側回転部材12は、プーリや図示のよう スプロケットとなっている。不図示のベル やチェーンを介して駆動側回転部材12に、エ ンジンのクランクシャフトからの回転が伝達 される。カムシャフト10にボルト14で固定さ る従動側回転部材11が駆動側回転部材12と連 回転し、カムシャフト10を回転させてエン ンの吸気弁や排気弁を開閉する。

 駆動側回転部材12と従動側回転部材11との 間には、空間2が形成されている。この空間2 、可動する仕切りであるベーン13によって2 類の圧力室2A及び2Bに分割されている。空間 の容積は決まっており、空間の中でベーン13 位置が変化することによって、2種類の圧力 室2A及び2Bは、相補的にその容積が変わる。 積が変わることによって、駆動側回転部材12 と従動側回転部材11との相対的な回転位相で る相対位相が変位され、ピストン運動する ンジンに対する吸気弁や排気弁の開閉タイ ングが変更される。尚、圧力室2A及び2Bとの 仕切りは図2に示すようなブロック状のベー 13に限らず、板状のものでもよい。

 この実施形態では、位相変換機構全体は 計回りに回転する。図2は、内燃機関の始動 に適した相対位相として設定されている初期 位相の状態を示している。この初期位相は、 駆動側回転部材12に対して従動側回転部材11 位相が最も遅れた最遅角位相と駆動側回転 材12に対して従動側回転部材11の位相が最も んだ最進角位相との間の中間領域に設定さ ており、後述するロック機構6によって固定 保持される。本発明による弁開閉時期制御装 置では、エンジン停止時に駆動側回転部材12 従動側回転部材11との間の相対位相が初期 相に変位され、ロック機構6により保持され 。従って、初期位相状態において確実にエ ジンを始動することができる。

 図2の状態から、ロック機構6を解除し、 力室2Aに作動流体が供給されるとともに圧力 室2Bから作動流体が排出されると、圧力室2A 圧力室2Bに対する相対的な容積が増加するこ とによって従動側回転部材11の位相が駆動側 転部材12に対して遅角側に制御される。逆 、圧力室2Bに作動流体が供給されるとともに 圧力室2Bから作動流体が排出されると、従動 回転部材11の位相が駆動側回転部材12に対し て進角側に制御される。従って、本例では、 以下、圧力室2Aを遅角室、圧力室2Bを進角室 称する。また、図1において、遅角室2Aに通 る流路21を遅角流路、進角室2Bに通じる流路2 2を進角流路と称する。尚、遅角室2A及び進角 室2Bは完全密閉されてはおらず、各圧力室の 量を超える作動流体が供給されると、作動 体は位相変換機構1の外側へ漏れ出す。作動 流体は例えばエンジンオイルであり、漏れ出 した作動流体はエンジンの各部へ供給される 作動流体と共に回収される。

 駆動側回転部材12と従動側回転部材11との 間には、位相変換機構1を初期位相の方向へ 勢する付勢機構として、トーションスプリ グ3が設けられている。トーションスプリン 3は、従動側回転部材11を駆動側回転部材12 対して進角側に付勢力(アシストトルク)を与 えている。従動側回転部材11は、吸気弁や排 弁のバルブスプリングや位相変換機構1から 受ける抵抗により、駆動側回転部材12に対し 遅れがちになる。トーションスプリング3は 、この遅れ、即ち遅角側へ位相の変位を抑制 するとともに、エンジン始動時の初期位相へ の復帰を円滑に行うことに寄与する。

 油圧回路7は、図1に示すように、エンジ により駆動されて作動流体としての作動油( ンジンオイルでもある)の供給を行う第1ポ プ71と、第2ポンプ72と、第1ポンプ71と第2ポ プ72との間に設けられて作動油が貯留可能な 作動油貯留部73とを有している。第2ポンプ72 第1ポンプ71に対して下流側に設けられ、エ ジンとは異なる動力により駆動されて作動 の供給を行う。さらに、油圧回路7は、圧力 室2への作動油の供給を制御する第1制御弁74 、ロック機構6への作動油の供給を制御する 2制御弁75とを有している。また、この油圧 路7は、制御手段として、第2ポンプ72、第1 御弁74及び第2制御弁75の動作制御を行う制御 ユニット(ECU)8を有している。

 制御ユニット8には、クランク角を検出す るセンサとカム軸の角度位相を検出するセン サからの信号が入力され、これらのセンサの 検出結果から従動側回転部材11と駆動側回転 材12との相対位相が算出され、算出された 対位相と初期位相との差違もそのズレ方向( 角側の位相方向または遅角側の位相方向)と ともに算定される。制御ユニット8は、エン ン停止時には、エンジン停止時に駆動側回 部材12と従動側回転部材11との間の相対位相 初期位相に変位され、ロック機構6によりロ ックされるように動作する。また、制御ユニ ット8はそのメモリ内に、エンジンの運転状 に応じた最適の相対位相を格納・記憶して り、別途検出される運転状態(エンジン回転 、冷却水温など)に対して、最適の相対位相 が取得できるように構成されている。したが って、制御ユニット8は、その時のエンジン 運転状態に適合した最適の相対位相になる うにも動作する。更に、この制御ユニット8 は、イグニッションキーのON/OFF情報、エン ン油温を検出する油温センサからの情報等 入力される。

 第1ポンプ71は、エンジンのクランクシャ トの駆動力が伝達されることにより駆動さ る機械式の油圧ポンプであり、オイルパン7 6に貯留された作動油を吸入ポートから吸入 、その作動油を吐出ポートから下流側に吐 する。第1ポンプ71の吐出ポートは、フィル 77を介して、エンジン潤滑系78及び作動油貯 部73に連通している。ここで、エンジン潤 系78には、エンジン及びその周囲の作動油の 供給を必要とする全ての部位が含まれる。

 また、第2ポンプ72は、エンジンとは異な 動力、ここでは電動モータにより駆動され 電動ポンプとしている。これにより、第2ポ ンプ72は、エンジンの動作状態に関係なく制 ユニット8からの動作信号に従って動作可能 となっている。この第2ポンプ72は、作動油貯 留部73に貯留された作動油を吸入ポートから 入し、その作動油を吐出ポートから下流側 吐出する。第2ポンプ72の吐出ポートは、第1 制御弁74及び第2制御弁75に連通している。ま 、油圧回路7は、第2ポンプ72に対して並行す るように、第2ポンプの上流側の流路と下流 の流路とを連通させるバイパス流路79を有し ている。このバイパス流路79には、チェック ルブ79aを設けている。

 作動油貯留部73は、第1ポンプ71と第2ポン 72との間に設けられ、一定量の作動油を貯 可能な貯留室73aを有している。また、作動 貯留部73は、貯留室73aを第1ポンプ71の下流側 の流路に連通させる第1連通口73b、この第1連 口73bより低い位置に設けられ、貯留室73aを 2ポンプ72の上流側の流路に連通させる第2連 通口73c、及び第1連通口73bより高い位置に設 られ、貯留室73aをエンジン潤滑系78に連通さ せる潤滑系連通口73dを有している。そして、 作動油貯留部73の貯留室73aの容量は、第1連通 口73bより低く第2連通口73cより高い領域の容 が、第1ポンプ71の停止状態で第2ポンプ72に り供給する必要がある作動油の量以上とな ように設定する。

 エンジンの停止状態、すなわち第1ポンプ 71の停止状態において、第2ポンプ72は、流体 室4及びロック機構6に対して作動油を供給 る動作を行う。したがって、作動油貯留部73 の貯留室73aの容量は、第1連通口73bより低く 2連通口73cより高い領域の容量は、流体圧室4 及びロック機構5の係合凹部51の容量と、これ らから第2ポンプ72までの間の配管等の容量と を合わせた容量以上となるように設定する。 これにより、第1ポンプ71の停止状態で、第2 ンプ72により、駆動側回転部材12と従動側回 部材11との間相対位相を目標の相対位相に 位させることが可能となる。

 第1制御弁74としては、例えば、制御ユニ ト8からのソレノイドへの通電によってスリ ーブ内に摺動可能に配置されたスプールをス プリングに抗して変位させる可変式電磁スプ ールバルブを用いることができる。この第1 御弁74は、進角流路22に連通する進角ポート 、遅角流路21に連通する遅角ポートと、第2 ンプ72の下流側の流路に連通する供給ポー と、オイルパン76に連通するドレインポート とを有している。そして、この第1制御弁74は 、進角ポートを供給ポートと連通し、遅角ポ ートをドレインポートと連通する進角制御、 遅角ポートを供給ポートと連通し、進角ポー トをドレインポートと連通する遅角制御、及 び進角ポート及び遅角ポートを閉塞するホー ルド制御の3つの状態制御を行うことが可能 3位置制御弁としている。そして、第1制御弁 74は、制御ユニット8により制御されて動作す ることにより、進角制御や遅角制御を行う。

 第2制御弁75としては、第1制御弁74と同様 可変式電磁スプールバルブを用いることが きる。この第2制御弁75は、ロック機構6の作 動油流路であるロック流路63に連通するロッ ポートと、第2ポンプ72の下流側の流路に連 する供給ポートと、オイルパン76に連通す ドレインポートとを有している。そして、 の第2制御弁75は、ロックポートを供給ポー と連通するロック解除制御、及び規制ポー をドレインポートと連通するロック制御の2 の状態制御を行うことが可能な2位置制御弁 としている。そして、第2制御弁75は、制御ユ ニット8により制御されて動作することによ 、ロック機構6の制御を行う。この第2制御弁 75とロック機構6を接続するロック流路63は、 相変換機構1内の進角流路22や遅角流路21と 1制御弁75を接続する流路とは独立しており ロック機構6に対する作動油の給排制御は、 角室2Aや進角室2Bへの作動油の給排制御に対 して独立して可能である。

 トーションスプリング3は、図1と図3に示 れているように、その一方の端部3aが駆動 回転部材12に固定されているとともに、その 他方の端部3bが従動側回転部材11に設けられ 径方向開口部15の軸方向に沿った側面である 接当面15aに接当可能となっている。さらに端 部3bの先端部が駆動側回転部材12に径方向に びるように形成されたスプリング受け溝16の 中に挿入されている。トーションスプリング 3は、従動側回転部材11を進角位相方向へ付勢 する付勢力が最遅角位相から初期位相の間だ け機能するように設定されている。つまり、 従動側回転部材11と駆動側回転部材12との相 位相が最遅角位相(図3の(a)参照)からほぼ初 位相(図3の(b)参照)までの間(付勢力有効範囲) は、トーションスプリング3の端部3bが接当面 15aに接当して、従動側回転部材11を進角位相 向に付勢する。しかしながら、ほぼ初期位 において、トーションスプリング3の端部3b 先端がスプリング受け溝16のストッパ面16a 接当してそれ以上従動側回転部材11を付勢す ることができなくなる。従って、ほぼ初期位 相(図3の(b)参照)から最進角位相(図3の(c)参照) の間では、トーションスプリング3による従 側回転部材11に対する付勢力は0となる。こ 相対位相とトーションスプリング3による付 力の関係は図4のグラフに示されている。さ らに、図4でも示しているように、このよう 限定された付勢力有効範囲におけるこのト ションスプリング3による最小付勢力が、最 圧力の作動流体が供給された前記位相変換 構1による遅角位相方向への変位力を超える 値となる程度に、強力なばね特性を有するト ーションスプリング3が選択されている。こ ような強力なトーションスプリング3を採用 たことにより、遅角位相から初期位相への 相変位がトーションスプリング3の強いアシ スト力をもって迅速に行われる。また、進角 位相から初期位相への位相変位時は、この変 位領域においてはトーションスプリング3の ネ力は効かないので、カム反力と、必要に じて動作する第2ポンプ72の油圧力とによっ 迅速に行われる。さらに、第1ポンプ71の最 圧力(アイドリング時など)による遅角位相方 向への力では、トーションスプリング3の強 バネ力のため遅角領域で相対位相を保持す ことができないので、初期位相を超えて遅 位相方向に変位させる場合には、第2ポンプ7 2の油圧力が補助力として用いられる。

 駆動側回転部材12と従動側回転部材11との 相対位相を初期位相に固定保持するロック機 構6は、図2に示されているように、駆動側回 部材12に設けられた遅角用ロック部6A及び進 角用ロック部6Bと、従動側回転部材11の最外 面の一部に形成されたロック凹部62とを備え る。遅角方向への位相変化を規制する遅角用 ロック部6A及び進角方向への位相変化を規制 る進角用ロック部6Bは、駆動側回転部材12上 に径方向に摺動変位可能に支持された各ロッ ク片60Aと60B、および、各ロック片60Aと60Bを径 方向内向きに突出付勢するバネ61を有する。 ック凹部62は従動側回転部材11の周方向に延 びており、ロック片60Aと60Bとが係入される一 段の溝ではなく、本来のロック機能を果たす ための係止溝62Mと、係止溝62Mよりもロック片 60Aと60Bによる係止深度が浅くなっている第1 助係止溝62aと第2補助係止溝62bとを備えた二 状の溝である。第1補助係止溝62aと第2補助 止溝62bとは、係止溝62Mの最進角側の端部と 遅角側の端部とから各々進角側及び遅角側 向かって延設されており、周方向の長さは かである。また、ロック片60Aと60Bの先端が し当てられる係止溝62Mおよび第1補助係止溝6 2aと第2補助係止溝62bの底面は、従動側回転部 材11の最外周面と略平行に延びている。なお ロック片60Aと60Bの形状としては、プレート 状、ピン形状などを適宜採用することがで る。

 遅角用ロック部6Aは、遅角用ロック片60A 係止溝62Mまたは第1補助係止溝62aと第2補助係 止溝62b内に係入させることで、従動側回転部 材11が駆動側回転部材12に対して前記初期位 から遅角位相方向へ変位することを阻止す 。他方、進角用ロック片6Bは、進角用ロック 片60Bをロック凹部62内に係入させることで、 動側回転部材11が駆動側回転部材12に対して 前記初期位相から進角側へ相対回転すること を阻止する。即ち、遅角用ロック部6Aまたは 角用ロック部6Bのいずれか一方が、ロック 部62内に係入している状態にあっては、前記 初期位相から遅角側または進角側の何れか一 方への位相変位が規制される。

 第1補助係止溝62aと第2補助係止溝62bより 深い係止溝62Mの幅は、遅角用ロック片60Aと 角用ロック片60Bとの、互いに従動側回転部 11の周方向に離間した側面どうしの距離と略 一致させてある。したがって、図2および図3( b)に示すように、遅角用ロック片60A及び進角 ロック片60Bの両方を同時に係止溝62Mに係入 せることで、従動側回転部材11と駆動側回 部材12との相対位相を、実質的に許容幅を持 たない初期位相に拘束する、いわゆるロック 状態とすることができる。

 他方、係止溝62Mよりも係止深度の浅い第1 補助係止溝62aと第2補助係止溝62bとは、係止 62Mに係入されなかったロック片60Aと60Bとを 1補助係止溝62aと第2補助係止溝62bとに係止さ せることで、従動側回転部材11と駆動側回転 材12との相対位相をロック状態としないが 初期位相に近接した所定の相対位相範囲内 保持する役目を果たす。

 尚、ロック凹部62は従動側回転部材11に形 成されたロック流路63に連通しており、ロッ 流路63は油圧回路7の第2制御弁75に接続され いる。第2制御弁75からロック流路63を通じ ロック凹部62に作動油が供給されると、ロッ ク凹部62に係入していた一対のロック片60Aと6 0Bは、その先端が従動側回転部材11の最外周 よりも僅かに径方向外側に位置するまで駆 側回転部材12側に退避する。これにより、駆 動側回転部材12と従動側回転部材11との間の ック状態が解除され、相対位相の変位が可 な状態になる。

 上述した弁開閉時期制御装置は、駆動側回 部材12と従動側回転部材11との間の相対位相 がロック機構6によってロックされる初期位 に対して進角側と遅角側とのいずれの位相 あるかを示す位相検出結果に基づいて、エ ジン停止時に、その相対位相を初期位相に してロックすることができる。エンジン停 時に初期位相でロックされているので、確 にエンジン始動に適した初期位相で再びエ ジンを始動することができる。
 以下に、エンジンの始動時および停止時に される弁開閉時期制御装置の制御動作の例 説明する。

(始動制御)
 一般には、エンジン停止時に初期位相でロ クされているので、イグニッションキーがO N操作される以前では、相対位相は、位相変 機構1はロック機構6によって初期位相に拘束 されたロック状態にある。また、第1制御弁74 は中立位置にあり、進角室2B及び遅角室2Aに する作動油の給排は停止されている。そし 、イグニッションキーのON操作によりエンジ ンの始動が指令されると、セルモータによる クランキングが実施され、エンジンが始動し 、第1ポンプ71が回転し、進角室2B及び遅角室2 Aへの作動油の供給が可能となる。また、制 ユニット8は、ロック機構6の作動油を排出す るように第2制御弁75を作動させるので、エン ジン始動時には、バネ61によりロック機構6は ロック状態のままである。エンジンが始動し て、アイドリング回転に入ると、制御ユニッ ト8は、ロック流路63に作動油を供給するよう に第2制御弁75を作動させ、ロック機構6のロ ク状態が解除される。ロック解除後は相対 相の変位制御が可能となるので、制御ユニ ト8は、進角室2B及び遅角室2Cに対する作動油 の供給を適宜行って、相対位相を調整し、通 常運転が開始される。

(停止制御)
 エンジンの停止時になされる弁開閉時期制 装置の制御動作の例を、図5のフローチャー トを用いて説明する。停止制御は、イグニッ ションキーのOFF操作によるエンジン停止指令 が要求されることにより開始される。イグニ ッションキーのOFF操作時は、一般的にはエン ジンはアイドリング回転となっており、イグ ニッションキーのOFF操作により、その回転数 は停止に向かって低下し始める。
 まず、停止制御がスタートすると、制御ユ ット8は、ロック機構6の作動油を排出する うに第2制御弁75を作動させ、ロック機構6の ック片60Aと60Bの動きをバネ61による突出方 の力に委ねておく(#01)。エンジン停止による 第1ポンプ71の停止による油圧低下を補償する ため、第2ポンプ72を始動する(#02)。制御ユニ ト8は、クランク角を検出するセンサとカム 軸の角度位相を検出するセンサからの信号に 基づいて現在の相対位相(現相対位相)を求め その現相対位相と初期位相とズレに応じた 御動作を行う(#03)。

 現相対位相が遅角位相領域である場合、 角室2Bへ作動油を供給するとともに遅角室2A から作動油を排出するように第1制御弁74を動 作させる進角制御が行われる(#04)。なお、前 したようにエンジンがアイドリング状態に る時に実施されることが一般的であるので アイドリング状態では、相対位相が最遅角 近にある可能性が高い。この進角制御では ロック位置である初期位相へ変位させよう する力がトーションスプリング3のバネ力と 第2ポンプ72による油圧力であり、これに対抗 する力がカム反力やオイル粘性負荷が大きい 場合での粘性反力であるので、初期位相へ変 位させようとする力が非常に大きく、迅速に 初期位相に戻されることになる。進角制御の 最初の段階では既に係止溝62Mの内部に係入さ れている進角用ロック片60Bが、初期位相に戻 された段階で係止溝62Mの遅角側端部に突き当 たる。同様に、最初の段階では、従動側回転 部材11の表面に押し付けられていた遅角用ロ ク片60Aも、第1補助係止溝62aの底面を経て、 初期位相に戻された段階で係止溝62Mに係入さ れて、係止溝62Mの進角側端部に接当した状態 となる。

 現相対位相が初期位相領域である場合、 持制御が行われるが、この保持制御では第1 制御弁74は中立位置に設定しておくことがで 、第2ポンプもこの段階で停止することがで きる(#05)。現相対位相が初期位相領域におい は、遅角用ロック片60Aが第1補助係止溝62aの 底面を押し付けている状態、又は進角用ロッ ク片60Bが第1補助係止溝62bの底面を押し付け いる状態かのいずれか、あるいは遅角用ロ ク片60Aと進角用ロック片60Bとの両方が係止 62Mに係入されている状態となる。遅角用ロ ク片60Aと進角用ロック片60Bのと両方が係止 62Mに係入されている状態は既にロック状態 完成している。遅角用ロック片60Aと進角用 ック片60Bのいずれかが第1補助係止溝62a又は 2補助係止溝62bに入っている場合、相対位相 の変位幅はわずかに補助係止溝の長さ分だけ であるので、第1制御弁74や第2制御弁75を中立 にしておいても、トーションスプリング3の ネ力ないしはカム反力により、その相対位 は初期位相に戻され、遅角用ロック片60Aと 角用ロック片60Bの両方が係止溝62Mに係入さ ることになる。

 現相対位相が進角位相領域である場合、 角室2Aへ作動油を供給するとともに進角室2B から作動油を排出するように第1制御弁74を動 作させる遅角制御が行われる(#06)。なお、こ 状況は、エンジンがアイドリング状態にな 時にイグニッションのOFF操作がなされた場 などで生じやすい。この遅角制御では、ロ ク位置である初期位相へ変位させようとす 力が第2ポンプ72による油圧力に加え、カム 力やオイル粘性負荷が大きい場合での粘性 力であり、トーションスプリング3のバネ力 は無関係となるので、迅速に初期位相に戻さ れることになる。

 進角制御(#04)、保持制御(#05)、遅角制御(#0 6)のいずれかの制御が現相対位相の検出結果 基づいて実行されると、まず、1秒の経過チ ェックを行い(#07)、1秒が経過されていないと (#07No分岐)、さらに現相対位相が初期位相に ったかどうかがチェックされる(#08)。現相対 位相が初期位相に戻っており、結果的にロッ クされると(#08Yes分岐)、エンジン停止処理が われ(#09)、次いで第2ポンプ72、第1制御弁74 第2制御弁74の動作停止などの終了処理が行 れる(#12)。ステップ#07において、現相対位相 が初期位相に戻らないうちに1秒が経過する (#07Yes分岐)、エンジン停止処理が行われ(#10) 次いで1秒の経過チェックが行われる(#11)。 まり、1秒間の猶予を与えた後(#11Yes分岐)、 テップ#12にジャンプし、終了処理が行われ 。

 上述した停止制御により、エンジン停止 に通常は初期位相でロックされることにな ので、次回の始動時には初期位相にするた の相対位相変位制御を行う必要はない。し しながら、エンストなどイレギュラーなエ ジン停止によって、相対位相が初期位相に れなかった場合でも、上述した進角制御又 遅角制御により、第1ポンプ71によって十分 油圧が確保されていない状況下でも、確実 初期位相にロックして、エンジン始動する とができる。

〔別実施形態〕
〈1〉図2に例示する実施形態では、ロック機 6のロック片60A及び60Bの先端が押し当てられ る第1補助係止溝62aと第2補助係止溝62bとのそ ぞれの底面が、内部ロータ2の最外周面2Aと 平行に延びた形状であったが、隣接する係 溝62Mに向かって次第に深度を増す平坦な傾 面としてもよい。この傾斜のために、第1補 助係止溝62aと第2補助係止溝62bとに一度係入 れたロック片60Aと60Bは、係止溝62Mの方向に 易に移動することができる。
〈2〉図2に例示する実施形態では、ロック片6 0Aと60Bに対して共通の係合溝62Mが設けられて たが、それぞれ別個の係合溝62Mを設けても い。
〈3〉図2に例示する実施形態では、ロック機 6は2つのロック片60Aと60Bを備えていたが、 ック片を1個にし、係止溝62Mの長さをほぼロ ク片の幅とし、その係止溝62Mの両側に比較 長い補助係止溝を段差をつけて1つ以上設け 、相対位相の変位範囲を段階的に制限するよ うにしてもよい。

 本発明は、エンジン停止時に初期位相へ ロックを完了させることができるとともに 強い付勢力を有する付勢機構を採用しなが も最低油圧状況下でも遅角位相方向への制 がスムーズに行われる弁開閉時期制御装置 して、種々のエンジンに適用可能である。