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Patent Searching and Data


Title:
VEHICLE CONTROL DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146733
Kind Code:
A1
Abstract:
Control devices (6, 10) include an end process element and a support process element. The end process element performs a normal end process which stops a vehicle drive source (1) and switches it to an ignition off position if lock is established within a reference time after operation of a parking mechanism (5). On the other hand, if the lock is not established, the end process element performs an abnormal end process which stops the vehicle drive source (1) and switches it to an accessory position. When vehicle speed increase is detected upon operation of the parking mechanism (5), the support process element inhibits operation of the parking mechanism (5) and extends the reference time.

Inventors:
INOUE YUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059526
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
INOUE YUJI (JP)
International Classes:
B60T7/12; B60T1/06; F16H63/34
Foreign References:
JPH05246266A1993-09-24
JP2006298248A2006-11-02
JPH0640513U1994-05-31
Attorney, Agent or Firm:
KURAUCHI, Giro et al. (14-3 Nishitemma 4-chome,Kita-k, Osaka-shi Osaka 47, JP)
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Claims:
 自動変速機の出力軸を回転不可能なロック状態と回転可能なアンロック状態とに切り替えるシフト・バイ・ワイヤ方式のパーキング機構を備える車両において、
 車両電源をイグニッションオンポジションからイグニッションオフポジションへ切り替えるための要求を受けかつ車両停止条件が成立した場合に、前記パーキング機構をロック状態にするオートパーキング制御を実行する制御要素と、
 前記オートパーキング制御による前記パーキング機構の作動後において、基準時間内でロック状態が成立した場合に車両駆動源を停止して車両電源をイグニッションオフポジションに切り替えて終了する通常終了処理を行う一方で、前記基準時間内にロック状態が不成立の場合に車両駆動源を停止して車両電源をアクセサリポジションに切り替えて終了する変則終了処理を行う終了処理要素と、
 前記オートパーキング制御により前記パーキング機構を作動させるにあたって、車速の増加を検出すると、前記パーキング機構の作動を禁止して前記基準時間を延長するサポート処理を行うサポート処理要素とを含む、ことを特徴とする車両用制御装置。
 自動変速機の出力軸を回転不可能なロック状態と回転可能なアンロック状態とに必要に応じて切り替えるシフト・バイ・ワイヤ方式のパーキング機構を用いる車両に用いる制御装置であって、
 車両電源をイグニッションオンポジションからイグニッションオフポジションへ切り替えるための要求を受けかつ車両停止条件が成立している場合に、前記パーキング機構をロック状態にするオートパーキング制御の実行要求を出力する第1制御要素と、前記実行要求の入力に応答して前記オートパーキング制御を実行する第2制御要素とを含み、
 前記第1制御要素は、前記実行要求を出力してから所定の基準時間が経過するまでに前記第2制御要素からロック状態の成立報告を受けたか否かを判定する第1判定要素と、前記成立報告を受けたと判定すると車両駆動源を停止して車両電源をイグニッションオフポジションに切り替える通常終了処理を行う一方で、前記成立報告を受けていないと判定すると車両駆動源を停止して車両電源をアクセサリポジションに切り替える変則終了処理を行う終了処理要素とを含み、
 前記第2制御要素は、前記オートパーキング制御の実行要求が入力されたときに車速の増加の有無を判定する第2判定要素と、車速が増加していないと判定するとパーキング機構を作動させる一方で、車速が増加したと判定するとパーキング機構の作動を禁止して前記基準時間を延長させる延長要求を前記第1制御要素側へ出力するサポート処理を行うサポート処理要素と、前記パーキング機構の作動に伴い前記ロック状態が成立したときに成立報告を前記第1制御要素側へ出力する報告要素とを含む、ことを特徴とする車両用制御装置。
 請求項2に記載の車両用制御装置において、
 前記基準時間は、前記第1制御要素に備えるガードタイマにより管理されるが、前記サポート処理要素のサポート処理は、前記ガードタイマのタイムアップ閾値を増加することで前記基準時間を延長する形態とされる、ことを特徴とする車両用制御装置。
 請求項1から3のいずれか一つに記載の車両用制御装置において、
 前記サポート処理要素は、サポート処理を実行した場合に、前記基準時間の延長実施を運転者に報知する処理を行う構成を含む、ことを特徴とする車両用制御装置。
 請求項1から3のいずれか一つに記載の車両用制御装置において、
 前記サポート処理要素は、サポート処理を実行した場合に、前記基準時間の延長実施を運転者に報知するとともに、運転者にブレーキの作動実施を要求するよう報知する処理を行う構成を含む、ことを特徴とする車両用制御装置。
 請求項1から3のいずれか一つに記載の車両用制御装置において、
 前記サポート処理要素は、サポート処理を実行した場合に、前記基準時間の延長実施を運転者に報知したうえで、前記自動変速機から駆動輪への駆動力伝達を遮断させる処理と、ブレーキを作動させる処理とを自動的に行う構成を含む、ことを特徴とする車両用制御装置。
 請求項1から3のいずれか一つに記載の車両用制御装置において、
 前記パーキング機構は、
 自動変速機の出力軸に外装固定されるパーキングギアと、
 パーキングギアに係止される爪を有し、かつ前記爪をパーキングギアに係止させてパーキングギアを回転不可能なロック状態にしたり、前記爪をパーキングギアから離してパーキングギアを回転可能なアンロック状態にしたりするよう変位されるパーキングロックポールと、
 パーキングロックポールをパーキングギアに対して遠近変位させるよう押し引きされるパーキングロッドと、
 パーキングロッドを押し引きするよう傾動可能に支持されるディテントレバーと、
 前記ディテントレバーを適宜方向に所定角度傾動させるためのアクチュエータとを含んだ構成とされる、ことを特徴とする車両用制御装置。
 請求項4に記載の車両用制御装置において、
 前記パーキング機構は、
 自動変速機の出力軸に外装固定されるパーキングギアと、
 パーキングギアに係止される爪を有し、かつ前記爪をパーキングギアに係止させてパーキングギアを回転不可能なロック状態にしたり、前記爪をパーキングギアから離してパーキングギアを回転可能なアンロック状態にしたりするよう変位されるパーキングロックポールと、
 パーキングロックポールをパーキングギアに対して遠近変位させるよう押し引きされるパーキングロッドと、
 パーキングロッドを押し引きするよう傾動可能に支持されるディテントレバーと、
 前記ディテントレバーを適宜方向に所定角度傾動させるためのアクチュエータとを含んだ構成とされる、ことを特徴とする車両用制御装置。
 請求項5に記載の車両用制御装置において、
 前記パーキング機構は、
 自動変速機の出力軸に外装固定されるパーキングギアと、
 パーキングギアに係止される爪を有し、かつ前記爪をパーキングギアに係止させてパーキングギアを回転不可能なロック状態にしたり、前記爪をパーキングギアから離してパーキングギアを回転可能なアンロック状態にしたりするよう変位されるパーキングロックポールと、
 パーキングロックポールをパーキングギアに対して遠近変位させるよう押し引きされるパーキングロッドと、
 パーキングロッドを押し引きするよう傾動可能に支持されるディテントレバーと、
 前記ディテントレバーを適宜方向に所定角度傾動させるためのアクチュエータとを含んだ構成とされる、ことを特徴とする車両用制御装置。
 請求項6に記載の車両用制御装置において、
 前記パーキング機構は、
 自動変速機の出力軸に外装固定されるパーキングギアと、
 パーキングギアに係止される爪を有し、かつ前記爪をパーキングギアに係止させてパーキングギアを回転不可能なロック状態にしたり、前記爪をパーキングギアから離してパーキングギアを回転可能なアンロック状態にしたりするよう変位されるパーキングロックポールと、
 パーキングロックポールをパーキングギアに対して遠近変位させるよう押し引きされるパーキングロッドと、
 パーキングロッドを押し引きするよう傾動可能に支持されるディテントレバーと、
 前記ディテントレバーを適宜方向に所定角度傾動させるためのアクチュエータとを含んだ構成とされる、ことを特徴とする車両用制御装置。
Description:
車両用制御装置

 本発明は、例えば自動車等の車両に搭載 れる自動変速機の出力軸を回転不可能なロ ク状態と回転可能なアンロック状態とに切 替えるシフト・バイ・ワイヤ方式のパーキ グ機構を備える車両に用いる制御装置に関 る。

 従来の自動変速機は、一般的に、運転席 設けられるスライド式のシフトレバーを運 者がスライド操作することにより、その操 力をワイヤやロッド等で直接的にパーキン 機構やマニュアルバルブに伝達して、例え パーキングレンジP、リバース(後進走行)レ ジR、ニュートラルレンジN、ドライブ(前進 行)レンジDのいずれかを選択するようにな ている。

 ここで、パーキングレンジPが選択された 場合には、パーキング機構によって自動変速 機の出力軸を回転不可能なロック状態にする ようになっている。また、リバースレンジR ニュートラルレンジN、ドライブレンジDが選 択された場合には、自動変速機に備えるシフ トレンジ切替用の油圧回路の一構成要素であ るマニュアルバルブの状態を変更することに よって、変速機構部に備えるクラッチやブレ ーキ等の摩擦係合要素を係合または解放させ ることにより、要求のレンジを成立させるよ うになっている。

 次に、前記パーキング機構の構成や動作 ついて説明する。

 パーキング機構は、一般的に、パーキン ギアと、パーキングロックポールと、パー ングロッドとを含んで構成されている。

 パーキングギアは、自動変速機の出力軸 外装固定されている。パーキングロックポ ルは、パーキングギアに対して遠近変位可 に傾動自在に支持されており、パーキング アの歯間に係入、離脱可能とされる爪を有 ている。パーキングロッドは、一端側にパ キングロックポールを傾動させるためのテ パコーンが設けられており、自動変速機の 力軸と略平行に前方または後方に変位され ようになっている。このパーキングロッド 、マニュアルバルブを駆動するディテント バーによって駆動されるようになっている

 そして、パーキング機構の動作としては まず、ディテントレバーを傾動させること よってパーキングロッドを例えば後方へ変 させると、テーパコーンがパーキングロッ ポールを押し上げて、その爪をパーキング アの歯間に係入させることによって、自動 速機の出力軸を回転不可能なロック状態と る。

 一方、ディテントレバーを前記と逆向き 傾動させることによってパーキングロッド 例えば前方へ変位させると、テーパコーン よるパーキングロックポールの押し上げ力 解除され、パーキングロックポールがばね よって引っ張られて下がるので、その爪が ーキングギアの歯間から抜け出ることによ て、自動変速機の出力軸を回転可能なアン ック状態とする。

 ところで、ディテントレバーの駆動形態 しては、シフトレバーと例えばワイヤやロ ド等でもって直接的に連動連結して、シフ レバーの操作力で直接的に駆動される、直 操作方式と呼ばれる形態の他に、いわゆる フト・バイ・ワイヤ方式と呼ばれる形態が る。

 このシフト・バイ・ワイヤ方式は、運転 によるシフトレバーの操作をセンサやスイ チ等によって検出し、この検出したシフト ンジ信号に応じて適宜のアクチュエータで ィテントレバーを駆動する形態になってい (例えば特許文献1,2参照。)。

 なお、シフト・バイ・ワイヤ方式の場合 パーキング機構のパーキング要求信号やパ キング解除要求信号を出力する操作部材と て、上述した一般的なシフトレバーの他に ジョイスティックやプッシュボタン等が用 られることもある。

 さらに、シフト・バイ・ワイヤ方式のパー ング機構を備える場合、前記操作部材を操 することなしに、例えば所定条件が成立し ときに前記アクチュエータを駆動すること よりパーキング機構をロック状態にさせる いわゆるオートパーキング制御を行うこと 知られている(例えば特許文献3参照。)。

特開平5-280637号公報

特開2005-69407号公報

特開平6-72296号公報

 上記従来例のようなシフト・バイ・ワイ 方式のパーキング機構では、そもそも、シ トレバーの操作力で直接的にロック状態を 立させる直接操作方式のものに比べて、ア ロック状態のパーキング機構をロック状態 させるためのパーキング要求を受けてから ロック状態を成立させるまでに所定のタイ ラグが発生する。

 このタイムラグが発生している期間、つ りパーキング要求時点からロック状態を成 させるまでの過程において、例えば坂道で 両を停止させることによって車両が傾いて るような状況で例えば運転者がブレーキを 動解除してしまうと、前記傾きに応じて車 がずれ動くおそれがあり、ロック状態を成 させにくくなることが懸念される。

 というのは、そもそも、パーキング機構 作動させてからロック状態を成立させるま の間に、例えば何らかの原因で車両がずれ くようなことがあると、自動変速機の出力 に固定されてあるパーキングギアが回転し 、当該パーキングギアにパーキングロック ールの爪が噛み込まずに弾かれるといった いわゆるラチェッティング現象が発生しや くなるからである。

 このような現象に伴い、オートパーキン 制御では、ロック状態を成立させるまでの 間が長引くことが懸念される。

 これに対し、本願出願人は、所定の基準 間内にロック状態が成立した場合にエンジ を停止して車両電源をイグニッションオフ ジションに切り替える通常終了処理を行う 方で、前記基準時間内にロック状態が不成 の場合に、エンジンを停止して車両電源を クセサリポジションに切り替える変則終了 理を行うようにすることを考えた。

 しかしながら、このような対策では、坂 でオートパーキング制御を実行するような 況だと、前記基準時間内にロック状態が成 できなくなるおそれがあって、前記変則終 処理を行う結果になりやすい。その場合、 転者が変則終了処理になったことを知る術 ないので、運転者はパーキング機構がロッ 状態になったものと誤解する他、車両電源 アクセサリポジションになってイグニッシ ンオフポジションにならないために運転者 不信感を抱く結果となる等、好ましくない ここに改良の余地がある。

 本発明は、自動変速機の出力軸を回転不 能なロック状態と回転可能なアンロック状 とに切り替えるシフト・バイ・ワイヤ方式 パーキング機構を備える車両に用いる制御 置において、特に坂道でオートパーキング 御を実行するような状況で車両がずれ動い 場合でも、可及的に通常終了処理を行える うな状況を確保可能とすることを目的とし いる。

 本発明は、自動変速機の出力軸を回転不 能なロック状態と回転可能なアンロック状 とに切り替えるシフト・バイ・ワイヤ方式 パーキング機構を備える車両において、次 ように構成している。

 車両電源をイグニッションオンポジショ からイグニッションオフポジションへ切り えるための要求を受けかつ車両停止条件が 立した場合に、前記パーキング機構をロッ 状態にするオートパーキング制御を実行す 制御要素と、前記オートパーキング制御に る前記パーキング機構の作動後において、 準時間内でロック状態が成立した場合に車 駆動源を停止して車両電源をイグニッショ オフポジションに切り替えて終了する通常 了処理を行う一方で、前記基準時間内にロ ク状態が不成立の場合に車両駆動源を停止 て車両電源をアクセサリポジションに切り えて終了する変則終了処理を行う終了処理 素と、前記オートパーキング制御により前 パーキング機構を作動させるにあたって、 速の増加を検出すると、前記パーキング機 の作動を禁止して前記基準時間を延長する ポート処理を行うサポート処理要素とを含 、ことを特徴としている。

 なお、アクセサリ(ACC)ポジションとは、 両に搭載されるオーディオ等のカーアクセ リへの電力供給を可能にする状態である。 グニッション(IG)オンポジションとは、前記 ーアクセサリの他にカーエアコン等の電装 への電力供給を可能にする状態である。ス ート(ST)ポジションとは、カーエアコン等の 電装品に加えて、スタータモータへの電力供 給を可能にする状態である。イグニッション (IG)オフポジションとは、カーアクセサリ、 ーエアコン等の電装品、スタータモータ等 いずれにも電力を供給しない状態である。

 これらの車両電源ポジションの切り替え 、例えばプッシュボタンスタート式の場合 はスタート・ストップスイッチの操作、あ いはメカキースタート式の場合にはイグニ ションキーの操作に応答して行われる他、 御上の要求にも応答して行われる。

 そもそも、仮に、坂道でオートパーキン 制御を実行する状況において、オートパー ング制御の要求直後に、運転者がブレーキ 作動を解除してしまうと、路面傾斜に起因 て車両がずれ動くことがあって、ロック状 を成立させにくくなる。このような状況で 、上述している従来例の対策だと、基準時 内にロック状態を成立できなくなるおそれ あって、前記変則終了処理を行う結果にな やすい。これでは、運転者はパーキング機 がロック状態になったものと誤解する他、 両電源がアクセサリポジションになってイ ニッションオフポジションにならないため 運転者が不信感を抱く結果となる等、好ま くない。

 これに対し、本発明の上記構成では、例 ば坂道等でオートパーキング制御を実行開 直後に車両がずれ動いてしまうと、オート ーキング制御の基準時間を延長させるとい たサポート処理を行うようにしているから 例えば運転者が車両の動きに気付いてブレ キを自発的に作動させることを期待できる うになる。

 これにより、例えば坂道等でオートパー ング制御を実行する状況でも、運転者によ ブレーキ作動に伴い車両停止されることに って、ロック状態を成立させて前記通常終 処理を行うことが可能になる。したがって 運転者に余計な誤解や不信感を抱かせずに む等、信頼性の向上に貢献できるようにな 。

 また、本発明は、必要に応じて自動変速 の出力軸を回転不可能なロック状態と回転 能なアンロック状態とに切り替えるシフト バイ・ワイヤ方式のパーキング機構を用い 車両用制御装置において、次のように構成 ることができる。

 すなわち、本発明の車両用制御装置は、 両電源をイグニッションオンポジションか イグニッションオフポジションへ切り替え ための要求を受けかつ車両停止条件が成立 ている場合に、前記パーキング機構をロッ 状態にするオートパーキング制御の実行要 を出力する第1制御要素と、前記実行要求の 入力に応答して前記オートパーキング制御を 実行する第2制御要素とを含む。

 前記第1制御要素は、前記実行要求を出力 してから所定の基準時間が経過するまでに前 記第2制御要素からロック状態の成立報告を けたか否かを判定する第1判定要素と、前記 立報告を受けたと判定すると車両駆動源を 止して車両電源をイグニッションオフポジ ョンに切り替える通常終了処理を行う一方 、前記成立報告を受けていないと判定する 車両駆動源を停止して車両電源をアクセサ ポジションに切り替える変則終了処理を行 終了処理要素とを含む。

 前記第2制御要素は、前記オートパーキン グ制御の実行要求が入力されたときに車速の 増加の有無を判定する第2判定要素と、車速 増加していないと判定するとパーキング機 を作動させる一方で、車速が増加したと判 するとパーキング機構の作動を禁止して前 基準時間を延長させる延長要求を前記第1制 要素側へ出力するサポート処理を行うサポ ト処理要素と、前記パーキング機構の作動 伴い前記ロック状態が成立したときに成立 告を前記第1制御要素側へ出力する報告要素 とを含む。

 ここでは、上記本発明による特徴的な処 を実現するための機能実現手段を特定して る。

 好ましくは、前記基準時間は、前記第1制 御要素に備えるガードタイマにより管理され るが、前記サポート処理要素のサポート処理 は、前記ガードタイマのタイムアップ閾値を 増加することで前記基準時間を延長する形態 とされる。このように、基準時間の計測要素 をガードタイマに特定することができる。

 好ましくは、前記サポート処理要素は、 記サポート処理を実行した場合に、前記基 時間の延長実施を運転者に報知する処理を う構成を含む。

 この構成では、運転者がオートパーキン 制御の実施時間が長引いていることを認識 やすくなって、運転者にブレーキを作動し うとするサポート意識を持たせることが可 になる等、ロック状態を成立させやすい状 を確保することが可能になる。

 好ましくは、前記サポート処理要素は、 記サポート処理を実行した場合に、前記基 時間の延長実施を運転者に報知するととも 、運転者にブレーキの作動実施を要求する う報知する処理を行う構成を含む。

 この構成では、運転者がオートパーキン 制御の実施時間が長引いていることを認識 やすくなるとともに、運転者にブレーキを 極的に作動させることが可能になる等、ロ ク状態を成立させやすい状況を確保するこ が可能になる。

 好ましくは、前記サポート処理要素は、 記サポート処理を実行した場合に、前記基 時間の延長実施を運転者に報知したうえで 前記自動変速機から駆動輪への駆動力伝達 遮断させる処理と、ブレーキを作動させる 理とを自動的に行う構成を含む。

 この構成では、運転者がオートパーキン 制御の実施時間が長引いていることを認識 やすくなるうえ、自動的に、駆動輪に駆動 を伝達させないようにするとともにブレー を強制的に作動させることが可能になって ロック状態を成立させやすい状況を確保す ことが可能になる。

 好ましくは、前記パーキング機構は、自 変速機の出力軸に外装固定されるパーキン ギアと、パーキングギアに係止される爪を し、かつ前記爪をパーキングギアに係止さ てパーキングギアを回転不可能なロック状 にしたり、前記爪をパーキングギアから離 てパーキングギアを回転可能なアンロック 態にしたりするよう変位されるパーキング ックポールと、パーキングロックポールを ーキングギアに対して遠近変位させるよう し引きされるパーキングロッドと、パーキ グロッドを押し引きするよう傾動可能に支 されるディテントレバーと、前記ディテン レバーを適宜方向に所定角度傾動させるた のアクチュエータとを含んだ構成とされる

 ここでは、パーキング機構の構成を特定 ており、この特定により、オートパーキン 制御を実行する際に、前記アクチュエータ 制御すればよいことが明確になる。

 本発明によれば、特に坂道でオートパー ング制御を実行するような状況で車両がず 動いた場合でも、可及的に通常終了処理を えるような状況を確保することが可能にな 。

 言い換えれば、本発明では、前述した坂 でオートパーキング制御を実行するような 況で車両がずれ動いた場合に、車両電源が クセサリポジションになるという変則終了 理を極力行わずに済むようになる。したが て、運転者に余計な誤解や不信感を抱かせ に済む等、信頼性の向上に貢献できるよう なる。

図1は、本発明に係る車両用制御装置の 実施形態1で、本発明の制御装置の適用対象 なる車両のパワートレーンを示す概略構成 である。 図2は、図1のパーキング機構の概略構 を示す斜視図であり、アンロック状態を示 ている。 図3は、図2のパーキング機構の側面図 ある。 図4は、図3の(4)-(4)線断面の矢視図であ 。 図5は、実施形態1において、電源ECUに るオートパーキング制御の動作説明に用い フローチャートである。 図6は、実施形態1において、SBW_ECUによ オートパーキング制御の動作説明に用いる ローチャートである。 図7は、本発明に係る車両用制御装置の 実施形態2で、SBW_ECUによるオートパーキング 御の動作説明に用いるフローチャートであ 。 図8は、本発明に係る車両用制御装置の 実施形態3で、SBW_ECUによるオートパーキング 御の動作説明に用いるフローチャートであ 。

符号の説明

     1   エンジン
     2   自動変速機
     3   駆動輪
     4   ブレーキ
     5   パーキング機構
     6   電源ECU
    10   SBW_ECU
    11   スタート・ストップスイッチ
    12   IGリレー
    13   ACCリレー
    14   報知装置
    16   車輪速センサ
    25   自動変速機の出力軸
    51   パーキングギア
    52   パーキングロックポール
    52a  パーキングロックポールの爪
    53   パーキングロッド
    54   ディテントプレート
    55   ラッチレバー
    55a  ラッチレバーのローラ
    56   コントロールシャフト
    57   アクチュエータ

 以下、本発明の実施形態について図1から図 8を参照して詳細に説明する。
-実施形態1-
 本発明の実施形態1を図1から図6に示してい 。本発明の特徴部分の説明に先立ち、図1を 参照して、本発明の適用対象となる車両のパ ワートレーンの概要について説明する。

 図1には、フロントエンジン・フロントド ライブ(FF)方式のパワートレーンを示してい 。図中、1は駆動源としてのエンジン、2は自 動変速機、3は駆動輪、4はフット式のブレー 、5はパーキング機構、6は電源ECU(Electronic C ontrol Unit)、7はエンジンECU、8はECT(Electronic Co ntrolled Automatic Transmission)_ECU、9はECB(Electronica lly Controlled Brake system)_ECU、10はSBW(Shift by Wi re)_ECUである。

 これらの基本構成は一般的に公知の構成 同じとされるので、本発明と直接的に関与 ていない部分については簡単に説明する。

 エンジン1は、ガソリンエンジンやディー ゼルエンジン等とされ、その運転動作はエン ジンECU7により制御される。

 自動変速機2は、主として、トルクコンバ ータ21、変速機構部22、油圧回路23等を含んで 構成されており、その変速動作はECT_ECU8によ 制御される。

 なお、自動変速機2の変速機構部22は、図 していないが、主として、複数の遊星機構 クラッチやブレーキ等の摩擦係合要素、ワ ウェイクラッチ等を含み、前記摩擦係合要 をECT_ECU8で予め規定された作動表に従い係 、解放させることにより、要求される変速 を成立させるようになっている。

 油圧回路23には、図示していないが、少 くともマニュアルバルブを有し、例えばリ ース(後進走行)レンジR、ニュートラルレン N、ドライブ(前進走行)レンジDのそれぞれに 応するように、前記適宜の摩擦係合要素に する油圧経路を確保するようになっている

 駆動輪3は、自動変速機2内に配置される ファレンシャル24および車軸(符号省略)を介 て前進駆動力や後進駆動力が伝達されて、 転駆動される。

 ブレーキ4は、例えば油圧式のディスクブ レーキとされており、運転者が車両室内に設 置されるブレーキペダル41を踏み込み操作し ときにディスクロータ(符号省略)に摩擦力 与えて駆動輪3に制動力を付与するものであ 。

 このブレーキ4は、ドラムブレーキであっ てもよい。一般的には、前記踏み込み力(踏 )をブースタ42およびマスターシリンダ43で増 幅するようになっていて、軽い踏力で強い制 動力を得るようになっている。

 このブレーキ4は、一般的に公知のブレー キアシスト機能やアンチロックブレーキ機能 等を実現するために、マスターシリンダ43か ブレーキキャリパ(符号省略)に至る油圧経 の途中にブレーキ油圧制御部44を設け、この ブレーキ油圧制御部44をECB_ECU9により適宜に 御するようになっている。

 パーキング機構5は、図2から図4に示すよ な構成であり、必要に応じて、自動変速機2 の出力軸25を回転不可能なロック状態や、回 可能なアンロック状態にするもので、いわ るシフト・バイ・ワイヤ方式と呼ばれる構 になっている。

 なお、自動変速機2の出力軸25としては、 えばカウンタードライブギア等とされるが その他の動力伝達軸とすることも可能であ 。

 このパーキング機構5は、具体的に、主と して、パーキングギア51と、パーキングロッ ポール52と、パーキングロッド53と、ディテ ントレバー54と、ラッチレバー55と、コント ールシャフト56と、アクチュエータ57とを含 で構成されている。

 パーキングギア51は、自動変速機2の出力 25に一体回転可能に外装固定されている。

 パーキングロックポール52は、パーキン ギア51の近傍に一端側を支点として傾動自在 となるように配置されている。このパーキン グロックポール52の長手方向途中には、パー ングギア51の歯間に係入または離脱可能と れる爪52aが設けられている。

 パーキングロッド53は、ディテントレバ 54の傾動動作によって出力軸25と略平行に前 側または後端側に変位されるように配置さ ている。

 このパーキングロッド53の前端は、図2に すように、ディテントレバー54に連結され いて、パーキングロッド53の後端には、パー キングロックポール52を傾動させるためのテ パコーン58が設けられている。

 なお、テーパコーン58は、コイルスプリ グ59によりパーキングギア51側へ押圧されて る。このコイルスプリング59は、パーキン ロッド53に外装されており、その一端がパー キングロッド53に係止固定されているスナッ リング(符号省略)によって受け止められて る。

 ディテントレバー54は、その傾動中心に 体形成される円筒ボス部54aがコントロール ャフト56に一体回転可能に例えばスプライン 嵌合により外嵌されている。ディテントレバ ー54の上端側には、二つの溝54b,54cが設けられ ている。

 このディテントレバー54にはパーキング ッド53が連結されている。この連結の形態と しては、例えばディテントレバー54の所定位 に設けられる貫通孔に、パーキングロッド5 3の屈曲端を挿入してから、この屈曲端に図 省略のスナップリングや係止ピン等でもっ 抜け止め固定するようになっている。

 ラッチレバー55は、ディテントレバー54の 傾動姿勢を保持するもので、一端が自動変速 機ケース(図示省略)等に固定された板ばね等 らなる本体の他端に、ディテントレバー54 設けられる溝54b,54cに係合されるローラ55aが けられた構成になっている。このラッチレ ー55のローラ55aは、パーキング解除時に第1 54bに係合され、パーキング実施時に第2溝54c に係合される。

 コントロールシャフト56は、図示省略の 動変速機ケース等に回動自在に支持されて り、アクチュエータ57によって正逆両方向に 所定角度回転駆動されるようになっている。

 アクチュエータ57は、図示していないが 適宜のモータと、減速機構(例えばウォーム アや遊星機構等)とを含んで構成されている 。このアクチュエータ57は、SBW_ECU10により電 的に制御されるようになっている。

 なお、電源ECU6は、車両室内に設置される スタート・ストップスイッチ11の操作やその の制御上の要求に応答して、イグニッショ (IG)リレー12、アクセサリ(ACC)リレー13等を制 御することにより、車両電源を管理するもの である。

 なお、スタート・ストップスイッチ11は プッシュボタンからなり、いわゆるプッシ ボタンスタート式と呼ばれる車両に装備さ る。

 このスタート・ストップスイッチ11は、 両電源がイグニッションオフポジションの きに、ブレーキペダルを踏んだ状態で1回押 操作すると、エンジン1を始動するスタート (ST)ポジションとするように割り当てられて るが、ブレーキペダルを踏まない状態で、 タート・ストップスイッチ11を1回押動操作 ると、車両電源をアクセサリポジションと 、さらに押動操作すると、車両電源をイグ ッションオンポジションとし、さらに押動 作すると、イグニッションオフポジション するように、押動操作の度に車両電源ポジ ョンを遷移させるようになっている。

 また、スタート・ストップスイッチ11を 行中に押動操作したときには前記電源遷移 実施しないというフェールセーフ機能が持 されているが、例えば所定時間以上押し続 たときのみ、特定の処理を行うといった例 規定も持たされている。

 なお、アクセサリ(ACC)ポジションとは、 両に搭載されるオーディオ等のカーアクセ リへの電力供給を可能にする状態である。 グニッション(IG)オンポジションとは、前記 ーアクセサリの他にカーエアコン等の電装 への電力供給を可能にする状態である。ス ート(ST)ポジションとは、カーエアコン等の 電装品に加えて、スタータモータへの電力供 給を行う状態である。イグニッション(IG)オ ポジションとは、カーアクセサリ、カーエ コン等の電装品、スタータモータ等のいず にも電力を供給しない状態である。

 但し、メカキースタート式の車両にも本 明を適用することが可能であるので、その 合には、前述したスタート・ストップスイ チ11の代わりにイグニッションキーが装備 れる。

 上述した各ECU6,7,8,9,10は、いずれも一般的 に公知のように、CPU、ROM、RAM及びバックアッ プRAM等を含んで構成されるものとされ、それ ぞれ互いに必要な情報を双方向で送受可能に なっている。ROMは、各種制御プログラムや、 それら各種制御プログラムを実行する際に参 照されるマップ等が記憶されている。CPUは、 ROMに記憶された各種制御プログラムやマップ に基づいて各種の演算処理を実行する。また 、RAMは、CPUでの演算結果や各センサから入力 されたデータ等を一時的に記憶するメモリで あり、バックアップRAMは、例えばエンジン1 停止時にその保存すべきデータ等を記憶す 不揮発性のメモリである。

 このようなパーキング機構5の基本的な動 作を説明する。

 まず、パーキング機構5がアンロック状態 において、SBW_ECU10がアクチュエータ57を制御 ることにより、コントロールシャフト56を ック方向例えば正回転方向に所定角度回転 せると、コントロールシャフト56と一体的に ディテントレバー54が前記同方向に傾けられ ことになり、それに伴いパーキングロッド5 3が後端側へ押される。これにより、テーパ ーン58の大径側がパーキングロックポール52 押し上げて、その爪52aがパーキングギア51 歯間に係入されると、出力軸25が回転不可能 なロック状態にされる。このとき、ディテン トレバー54の第2溝54cにローラ55aが係合してい るから、ディテントレバー54の姿勢が位置決 保持される。

 一方、パーキング機構5がロック状態にお いて、SBW_ECU10がアクチュエータ57を制御する とにより、コントロールシャフト56をアン ック方向例えば逆回転方向に所定角度回転 せると、コントロールシャフト56と一体的に ディテントレバー54が前記と同方向に傾けら ることになり、それに伴いパーキングロッ 53およびテーパコーン58が前端側へ引かれる 。これにより、テーパコーン58によるパーキ グロックポール52の押し上げ力が解除され ので、パーキングロックポール52が下がって 、その爪52aがパーキングギア51の歯間から抜 出る。なお、パーキングロックポール52は 示省略のばねによってパーキングギア51から 引き離される方向に常時付勢されている。そ のため、出力軸25が回転可能なアンロック状 にされる。このとき、ディテントレバー54 第1溝54bにラッチレバー55のローラ55aが係合 ているから、ディテントレバー54の姿勢が位 置決め保持される。

 ここで、本発明の特徴を適用した部分に いて詳細に説明する。

 この実施形態1では、要するに、所定条件 が成立したときにパーキング機構5をロック 態にするオートパーキング制御を実行させ が、このオートパーキング制御にてパーキ グ機構5を作動させるにあたって、例えば坂 停車によって車両がずれ動く等して車速が 加するようなことがあると、オートパーキ グ制御の基準時間を延長させることによっ 可及的にオートパーキング制御を通常終了 せやすくする点、前記延長実施を運転者に 知させる点、さらに、運転者にブレーキ4の 作動実施を要求するよう報知させる点に工夫 をしている。

 そして、車両運転席には、運転者に対し オートパーキング制御の基準時間の延長実 や、ブレーキ4の作動実施要求を報知させる ために、適宜の報知装置14が設置されている

 この報知装置14としては、例えば車両運 席に設置されるメーターパネル(車両用計器) 内に設置されるマルチインフォメーションデ ィスプレイとされ、この報知装置14に、必要 応じて、前記報知内容を表すメッセージや 号等を表示させるようになっている。この 知装置14は、例えば図示していないが、車 用計器専用のECU等によって制御される。

 その他、報知装置14としては、例えば適 の照明(LED等)や、警報音を発生するブザーや 、前記メッセージや記号等を表示する専用表 示パネル等とすることが可能である。

 以下で、この実施形態1のオートパーキン グ制御について図5および図6のフローチャー を参照して説明する。図5に示すフローチャ ートは、電源ECU6によるオートパーキング制 時の処理を記載しており、一定周期毎にエ トリーされる。また、図6に示すフローチャ トは、SBW_ECU10によるオートパーキング制御 の処理を記載しており、一定周期毎にエン リーされる。

 先に、電源ECU6による処理を説明すると、 まず、ステップS1~S3によって、オートパーキ グ制御を実行可能とする条件が成立してい か否かを調べる。

 具体的に、ステップS1において、スター ・ストップスイッチ11がイグニッションオン ポジションからイグニッションオフポジショ ンに切り替え操作されたか否かを判定する。 ここで、操作されていない場合には、前記ス テップS1で否定判定して、このフローチャー を抜ける一方、操作された場合には、前記 テップS1で肯定判定して、ステップS2に移行 する。

 このステップS2では、車両電源がイグニ ションオンポジションになっているか否か 判定する。ここで、イグニッションリレー12 が非励磁状態つまりイグニッションオフポジ ションである場合には、前記ステップS1で否 判定して、このフローチャートを抜ける一 、イグニッションリレー12が励磁された状 つまりイグニッションオンポジションであ 場合には、前記ステップS2で肯定判定して、 ステップS3に移行する。

 このステップS3では、車両停止条件が成 しているか否かを判定する。この実施形態 の車両停止条件とは、例えば車速がゼロ近 の所定速度Vth(例えば3km/h)未満であることと る。つまり、車両が完全に停止している状 だけでなく、わずかに動いていて停止に近 状態も含む。

 なお、車速検出は、例えばECT_ECU8との間 双方向通信して、その一時記憶領域に保存 れてある最新の車速情報を読み出すことに って行うことができる。例えばECT_ECU8は、例 えば車輪速センサ16からの出力に基づいて車 を算出し、その算出結果を一時記憶領域に 新の車速として保存するようになっている

 ここで、車速が所定速度Vth以上である場 、つまり車両停止条件が不成立である場合 は、前記ステップS3で否定判定して、この ローチャートを抜けるが、車速が所定速度Vt h未満である場合、つまり車両停止条件が成 した場合には、前記ステップS3で肯定判定し て、ステップS4に移行する。

 このステップS4では、オートパーキング 御の実行要求信号をSBW_ECU10に送信し、その 、続くステップS5でガードタイマTGを起動さ てから、ステップS6に移行する。

 なお、ガードタイマTGは、電源ECU6に内蔵 れて時間経過を計測するもので、予め規定 れたタイムアップ閾値がセットされている このタイムアップ閾値は、オートパーキン 制御を開始してからパーキング機構5のロッ ク状態が成立するまでに要する時間を実験等 により調べることによって適宜に決定される 基準値とされる。この時間が基準時間とされ ている。

 そして、前記ステップS6では、SBW_ECU10か パーキングロック動作によりロック状態が 立したことを示す報告を受信したか否かを 定する。

 ここで、成立報告を受信した場合には、 記ステップS6で肯定判定してステップS7にお いてエンジン1を停止して車両電源をイグニ ションオフポジションに切り替えるといっ 通常終了処理を行ってから、このフローチ ートを抜ける。

 しかし、成立報告を受信していない場合 は、前記ステップS6で否定判定してステッ S8に移行する。このステップS8では、SBW_ECU10 らオートパーキング制御の基準時間の延長 求を受信したか否かを判定する。

 ここで、延長要求を受信した場合には、 記ステップS8で肯定判定してステップS9にお いてガードタイマTGのタイムアップ閾値を所 量増加させるといったサポート処理を行っ から、ステップS10に移行する。一方、延長 求を受信していない場合には、前記ステッ S8で否定判定してステップS10に移行する。

 ステップS10では、ガードタイマTGがタイ アップしたか否かを判定する。ここで、タ ムアップしていなければ、前記ステップS10 否定判定して前記ステップS6に戻るが、タイ ムアップした場合には、前記ステップS10で肯 定判定してステップS11に移行する。

 このステップS11では、エンジン1を停止し て車両電源をアクセサリポジションに切り替 えるといった変則終了処理を行ってから、こ のフローチャートを抜ける。

 次に、SBW_ECU10による処理を説明する。ま 、ステップS21において、電源ECU6からオート パーキング制御の実行要求信号を受信したか 否かを判定する。

 ここで、実行要求信号を受信していない 合には前記ステップS21で否定判定して、こ フローチャートを抜ける一方、受信した場 には前記ステップS21で肯定判定して、続く テップS22に移行する。

 このステップS22では、車速がゼロ近傍の 定速度Vth(例えば3km/h)以上であるか否かを判 定する。この車速検出は、例えばECT_ECU8との で双方向通信して、その一時記憶領域に保 されてある最新の車速情報を読み出すこと よって行うことができる。例えばECT_ECU8は 例えば車輪速センサ16からの出力に基づいて 車速を算出し、その算出結果を一時記憶領域 に最新の車速として保存するようになってい る。

 ここで、所定速度Vth未満の場合、つまり 両が停止している状態あるいは略停止して る状態である場合には、前記ステップS22で 定判定してステップS23~S25の通常処理ルート に移行する一方、所定速度Vth以上の場合、つ まり車速が増加している場合には、前記ステ ップS22で肯定判定してステップS26~S28のサポ ト処理ルートに移行する。

 先に、通常処理ルートでは、ステップS23, S24を繰り返すことにより、パーキングロック 動作を実行する。

 つまり、ステップS23では、上述した動作 明のとおりパーキング機構5のアクチュエー タ57を作動させることによって、パーキング ア51にパーキングロックポール52の爪52aを係 合させるようにしてロック状態にさせる。こ のパーキングロック動作は、例えば特開2005-6 9407号公報に示すように、変速機構部22をまず ニュートラルレンジNにしてから、実行する うにすることが好ましい。

 そして、ステップS24で、ロック状態が成 したと判定すると、ステップS25でロック状 が成立したことを表す成立報告信号を電源E CU6へ送信して、このフローチャートを抜ける 。

 なお、前記ステップS24の判定は、例えば ィテントレバー54がパーキングレンジPの成 時の姿勢になったか否かを、図示省略のセ サ等からの検出信号に基づいて調べること よって行うことができる。

 一方のサポート処理ルートでは、まず、 テップS26において車速変化(増加度合い)が 定値δVth以上であるか否かを判定する。ここ で、車速の増加が所定値δVth未満である場合 は、前記ステップS26で否定判定してステッ S22に戻るが、所定値δVth以上である場合に 、前記ステップS26で肯定判定してステップS2 7に移行する。

 このステップS27では、オートパーキング 御の基準時間(ガードタイマTGのタイムアッ 閾値)を延長(増加)させるための延長要求信 を電源ECU6へ送信してから、ステップS28に移 行する。

 ステップS28では、報知装置14としてのマ チインフォメーションディスプレイに、例 ば「オートパーキング制御の延長実施あり といったメッセージを表示させることによ 、その旨を運転者に報知させた後、ステッ S29において、報知装置14としてマルチインフ ォメーションディスプレイに、例えば「ブレ ーキを作動させてください」といったメッセ ージを表示させることにより、その旨を運転 者に報知させてから、このフローチャートを 抜ける。

 なお、前記ステップS28,S29では、SBW_ECU10か ら報知装置14の作動要求信号を上述した図示 略の計器制御用のECUに送信して、この計器 御用のECUにより報知装置14を作動させるこ ができる。

 ところで、上述した動作説明から明らか ように、第1制御要素としての電源ECU6と第2 御要素としてのSBW_ECU10との間で信号を送受 るようにして、オートパーキング制御の作 を分担させるようにしているので、本発明 係る車両用制御装置としては、電源ECU6とSBW _ECU10との両方を含んで構成されていると言え る。

 但し、電源ECU6とSBW_ECU10とを別々とせずに 、単一の総括制御装置としている場合には、 この統括制御装置が、本発明に係る車両用制 御装置に相当することになる。

 この他、電源ECU6、エンジンECU7、ECT_ECU8、 ECB_ECU9ならびにSBW_ECU10のすべてを単一の総括 御装置として構成することも可能である。

 以上説明したように、本発明の特徴を適 した実施形態1によれば、特に坂道で車両停 止した状況においてオートパーキング制御に よりパーキング機構5を作動させるにあたっ 、車両がずれ動くことによってオートパー ング制御を基準時間内で完了できない可能 があると判断したときに、オートパーキン 制御が長引くと仮定して、その基準時間を 長させるといったサポート処理を行うよう している。

 しかも、前記サポート処理を行うことに えて、この延長行為を運転者に報知するよ にしているとともに、ブレーキ4を作動する ように要求するようにしている。

 これにより、例えば運転者が通常のオー パーキング制御を行えない事情があること 認識するとともに、ブレーキ4を積極的に作 動させて車両を停止させることが可能になる から、ロック状態を成立させて前記通常終了 処理を行うことが可能になる。

 したがって、例えば坂道等でオートパー ング制御を実行する状況でも、パーキング 構5のロック状態を成立させやすい状況を確 保するようにしているから、車両電源をアク セサリポジションにして終了するといった変 則終了処理を行わずに済むようになる。その 結果、運転者に余計な誤解や不信感を抱かせ ずに済む等、信頼性の向上に貢献できるよう になる。

 -実施形態2-
 本発明に係る車両用制御装置の実施形態2に ついて、例えば図7を参照して詳細に説明す 。図7は、SBW_ECUによるオートパーキング制御 の動作説明に用いるフローチャートである。

 この実施形態2では、上記実施形態1の構 を前提として、図6のステップS29(ブレーキ4 作動実施要求を意味する報知動作)を省略し いることに特徴がある。

 要するに、オートパーキング制御にてパ キング機構5を作動させるにあたって、例え ば坂道停車によって車両がずれ動く等して車 速が増加するようなことがあると、上記実施 形態1のように基準時間を延長して報知する けにしている。

 なお、電源ECU6によるオートパーキング制 御の動作は、上記実施形態1と同じである。

 このような実施形態2の場合でも、例えば 運転者が車両の動きに気付いてブレーキ4を 発的に作動させることを期待できるように るから、当該ブレーキ4の作動に伴い車両が 止すると、ロック状態が成立しやすくなり 好ましい。

 ところで、この実施形態2において、さら に、ステップS28を省略することも可能であり 、その形態も、本発明に含まれる。この形態 の場合、例えば坂道等でオートパーキング制 御を実行開始直後に車両がずれ動いてしまう と、オートパーキング制御の基準時間を延長 させるといったサポート処理を行うものの、 運転者にオートパーキング制御の延長実施を 報知しないようになる。しかし、それでも、 前記同様に、オートパーキング制御の実施時 間を延長させるようにしているから、運転者 による自発的なブレーキ作動によって車両を 停止させてロック状態を成立させやすくなる という、効果を期待できる。

 -実施形態3-
 本発明に係る車両用制御装置の実施形態3に ついて、例えば図8を参照して詳細に説明す 。図8は、SBW_ECUによるオートパーキング制御 の動作説明に用いるフローチャートである。

 この実施形態3では、上記実施形態2の構 を前提として、図7のステップS28の後に、ス ップS40,S41を追加していることに特徴がある 。

 つまり、この実施形態3では、要するに、 オートパーキング制御にてパーキング機構5 作動させるにあたって、車速が増加したと に、上記実施形態2のように基準時間を延長 て報知する構成に加えて、自動変速機2から 駆動輪3への駆動力伝達を遮断させる処理(図8 のステップS40)と、ブレーキ4を作動させて全 輪3に制動力を付与させる処理(図8のステッ S41)とを自動的に行うように工夫している。

 なお、電源ECU6によるオートパーキング制 御の動作は、上記実施形態1と同じである。

 具体的に、まず、ステップS40では、SBW_ECU 10からECT_ECU8に自動変速機2をニュートラルレ ジNにさせるための要求信号を送信し、ECT_EC U8でもって油圧回路23を制御することにより ュートラルレンジNを成立させるようにする

 なお、このステップS40では、SBW_ECU10がECT_ ECU8に自動変速機2をニュートラルレンジNにす るための要求信号を送信してから、ニュート ラルレンジNの成立後にSBW_ECU10がECT_ECU8から送 信される成立完了信号を受信するまでの処理 を含む。

 次のステップS41では、SBW_ECU10からECB_ECU9 ブレーキ4の作動要求信号を送信し、ECB_ECU9 もってブレーキ油圧制御部44を制御すること によりブレーキ4を作動させる。

 なお、このステップS41では、SBW_ECU10がECB_ ECU9にブレーキ4の作動要求信号を送信してか 、ブレーキ4の作動完了後にSBW_ECU10がECB_ECU9 ら送信される作動完了信号を受信するまで 処理を含む。

 以上説明したように、本発明の特徴を適 した実施形態3では、運転者がオートパーキ ング制御の実施時間が長引いていることを認 識しやすくなるうえ、自動的に、自動変速機 2から駆動輪3へ駆動力を伝達させないように るとともにブレーキ4を強制的に作動させる ことにより、ロック状態を成立させやすい状 況を確保するようにしている。

 これにより、例えば坂道等でオートパー ング制御を実行する状況でも、ロック状態 成立させて前記通常終了処理を行うことが 能になって、車両電源をアクセサリポジシ ンにして終了するといった変則終了処理を わずに済むようになる。

 したがって、運転者に余計な誤解や不信 を抱かせずに済む等、信頼性の向上に貢献 きるようになる。

 特に、この実施形態3では、駆動輪3に駆 力を伝達させないようにしているために、 レーキ4を作動させるためのブレーキ油圧制 部44に付与する作動油圧を軽減するうえで 利となる。

 なお、本発明は、上記実施形態のみに限 されるものではなく、特許請求の範囲内お び当該範囲と均等の範囲で包含されるすべ の変形や応用が可能である。以下で例を挙 る。

 (1)上記実施形態1~3では、車両の駆動源を ンジン1のみとした場合を例に挙げているが 、エンジンとモータとを併用するハイブリッ ド車両とする場合や、モータのみとする場合 も本発明の実施形態とすることが可能である 。

 (2)上記実施形態1~3では、車両をフロント ンジン・フロントドライブ(FF)方式とした例 を挙げているが、フロントエンジン・リアド ライブ(FR)方式やその他の方式の車両につい も本発明を適用することが可能である。

 (3)上記実施形態1~3では、自動変速機2の変 速機構部22を遊星機構としたタイプを例に挙 ているが、この変速機構部22は例えば各種 無段変速機構とすることも可能である。こ 無段変速機構としては、例えばベルト式の 段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)や トロイダル式の無段変速機等が挙げられる

 本発明は、その精神または主要な特徴か 逸脱することなく、他のいろいろな形で実 することができる。そのため、上述の実施 はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定 に解釈してはならない。本発明の範囲は請 の範囲によって示すものであって、明細書 文には、なんら拘束されない。さらに、請 の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、 て本発明の範囲内のものである。

 なお、この出願は、日本で2007年5月24日に 出願された特願2007-137688号に基づく優先権を 求する。その内容はこれに言及することに り、本出願に組み込まれるものである。ま 、本明細書に引用された文献は、これに言 することにより、その全部が具体的に組み まれるものである。

 本発明の車両用制御装置は、自動変速機 出力軸を回転不可能なロック状態と回転可 なアンロック状態とに切り替えるシフト・ イ・ワイヤ方式のパーキング機構を備える 両に用いる制御装置において、特に坂道で ートパーキング制御を実行するような状況 車両がずれ動いた場合でも、可及的に通常 了処理を行えるような状況を確保可能とす ことになり、有益である。