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Patent Searching and Data


Title:
VEHICLE AND ITS CONTROL METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090924
Kind Code:
A1
Abstract:
If a start instruction of an engine (22) is issued when a shift lever (81) is at the parking position: a stator (46b) of a motor (MG2) forms a fixed magnetic field with a degree which can limit rotation of a rotary shaft (32a) for the torque applied to the rotary shaft (32a) within a range not greater than a rotation limit control torque based on a temperature of the motor (MG2) and a discharge power from a battery (50); and a motor (MG1) outputs such a torque that the torque applied to the rotary shaft (32a) is not greater than the rotation limit control torque so as to motor the engine (22) and start the engine (22) by the motoring.

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Inventors:
SUGAI SHINICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/050899
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
January 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
SUGAI SHINICHI (JP)
International Classes:
B60W10/08; B60K6/442; B60K6/445; B60K6/547; B60L50/16; B60W10/06; B60W10/26; B60W20/00; F02D29/02; H02P27/06
Foreign References:
JP2004278712A2004-10-07
JP2006081324A2006-03-23
JP2002336738A2002-11-26
JPH10341583A1998-12-22
JP2001103617A2001-04-13
JPH10257605A1998-09-25
JP2006081324A2006-03-23
Other References:
See also references of EP 2112043A4
Attorney, Agent or Firm:
ITEC INTERNATIONAL PATENT FIRM (3-3 Uchisaiwai-cho 1-chome, Chiyoda-k, Tokyo 11, JP)
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Claims:
 内燃機関と、
 前記内燃機関の出力軸と回転軸とに接続され、該回転軸への駆動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
 前記回転軸に回転子が接続され、固定子の回転磁界により該回転子を回転駆動させて該回転軸に動力を入出力可能な電動機と、
 前記モータリング手段と前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、
 前記回転軸と車軸側との間の変速段の変更を伴う動力の伝達および伝達の解除が可能な変速手段と、
 シフトポジションが駐車ポジションにある状態で前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記電動機を含む電動機系の状態および前記蓄電手段の状態のうちの少なくとも一方に基づいて設定される駆動力範囲内で前記回転軸に作用する駆動力である軸駆動力に対して該回転軸の回転を制限できる程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御すると共に該軸駆動力が該駆動力範囲内となる駆動力が前記モータリング手段から出力されて前記内燃機関がモータリングされるよう該モータリング手段を制御し、該モータリングに伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関を制御する制御手段と、
 を備える車両。
 請求項1記載の車両であって、
 前記駆動力範囲は、前記電動機系の温度が所定温度より高いときには、該電動機系の温度が該所定温度以下のときに比して狭くなる傾向に設定される範囲である、
 車両。
 請求項2記載の車両であって、
 前記電動機系の温度が前記所定温度より高くなるのを予測する温度上昇予測手段を備え、
 前記駆動力範囲は、前記温度上昇予測手段により前記電動機系の温度が前記所定温度より高くなると予測されたときには、前記温度上昇予測手段により前記電動機系の温度が前記所定温度より高くなると予測されないときに比して狭くなる傾向に設定される範囲である
 車両。
 請求項1記載の車両であって、
 前記駆動力範囲は、前記蓄電手段からの放電電力が前記蓄電手段の出力制限に基づく所定電力を超えているときには、該蓄電手段からの放電電力が該所定電力を超えていないときに比して狭くなる傾向に設定される範囲である、
 車両。
 請求項4記載の車両であって、
 前記蓄電手段からの放電電力が前記所定電力を超えるのを予測する電力超過予測手段を備え、
 前記駆動力範囲は、前記電力超過予測手段により前記蓄電手段からの放電電力が前記所定電力を超えると予測されたときには、前記電力超過予測手段により前記蓄電手段からの放電電力が前記所定電力を超えると予測されないときに比して狭くなる傾向に設定される範囲である、
 車両。
 請求項1記載の車両であって、
 前記制御手段は、前記モータリング手段から出力すべき目標駆動力を設定し、該目標駆動力に基づいて前記回転軸に作用すると推定される推定軸駆動力を計算し、該推定軸駆動力と前記電動機系の状態および前記蓄電手段の状態のうちの少なくとも一方とに基づいて前記駆動力範囲を設定する手段である、
 車両。
 請求項1記載の車両であって、
 前記制御手段は、前記回転軸に作用する駆動力が前記駆動力範囲よりも狭い第2の駆動力範囲内となる駆動力が前記モータリング手段から出力されるよう制御する手段である、
 車両。
 請求項1記載の車両であって、
 前記モータリング手段は、前記回転軸に接続されると共に該回転軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記回転軸と前記出力軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段である、
 車両。
 請求項8記載の車両であって、
 前記電力動力入出力手段は、前記回転軸と前記出力軸と第3の軸との3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段である、 車両。
 内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と回転軸とに接続され該回転軸への駆動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記回転軸に回転子が接続され、固定子の回転磁界により該回転子を回転駆動させて該回転軸に動力を入出力可能な電動機と、前記モータリング手段と前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、前記回転軸と車軸側との間の変速段の変更を伴う動力の伝達および伝達の解除が可能な変速手段と、を備える車両の制御方法であって、
 シフトポジションが駐車ポジションにある状態で前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記電動機を含む電動機系の状態および前記蓄電手段の状態のうちの少なくとも一方に基づいて設定される駆動力範囲内で前記回転軸に作用する駆動力である軸駆動力に対して該回転軸の回転を制限できる程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御すると共に該軸駆動力が該駆動力範囲内となる駆動力が前記モータリング手段から出力されて前記内燃機関がモータリングされるよう該モータリング手段を制御し、該モータリングに伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関を制御する、
 車両の制御方法。
Description:
車両およびその制御方法

 本発明は、車両およびその制御方法に関 る。

 従来、この種の車両としては、エンジンと エンジンのクランクシャフトにキャリアが 続されると共に駆動輪にリングギヤが接続 れた遊星歯車機構と、遊星歯車機構のサン ヤに接続された第1モータと、リングギヤに 接続された第2モータと、第1モータおよび第2 モータと電力をやりとりするバッテリと、を 備えるものが提案されている(例えば、特許 献1参照)。この車両では、停車時にエンジン の始動が要求されたときに、第2モータのロ タの回転位置に基づいてロック位置(例えば 6カ所から1つを選択)を設定し、三相コイル うち設定したロック位置に対応する二相に 流電流を流すことによって第2モータのステ ータに固定磁界を形成させてリングギヤをロ ックさせ、ロックさせた後に第1モータによ エンジンをモータリングして始動させるこ により、エンジンを始動させる際に車両に ョックや揺れが生じるのを抑制している。

特開2006-81324号公報

 ところで、上述のハード構成に加えてリ グギヤと車軸との間に有段の変速機を備え 車両では、シフトポジションが駐車ポジシ ンにあるときには、通常、車軸がロックさ ると共に有段の変速機によってリングギヤ 車軸との接続が解除される。この状態のと には、シフトレバーが駐車ポジションから 行用ポジションに変更されて変速機によっ リングギヤと駆動輪とを接続する際のショ クを抑制するためや、エンジンを始動や停 するために第1モータによってエンジンをモ ータリングしたりエンジンを運転したりする 際にリングギヤに作用するトルクを受け止め るためなどの理由により、リングギヤが回転 しないようにすることが望まれる。この際に 、第2モータの状態やバッテリの状態によっ は第2モータに十分な電流を通電させること できず十分な程度をもってリングギヤをロ クできない場合が生じ得るが、この場合で リングギヤが回転しないようにすることが まれる。

 本発明の車両およびその制御方法は、内 機関やモータリング装置,電動機が接続され た回転軸と車軸側との間の変速段の変更を伴 う動力の伝達およびその解除を行なう変速機 を備えるものにおいて、シフトポジションが 駐車ポジションにある状態でエンジンをモー タリングして始動させる際に、回転軸が回転 しないようにすることを目的の一つとする。 また、本発明の車両およびその制御方法は、 変速機を備えるものにおいて、電動機の状態 や蓄電装置の状態を考慮して回転軸が回転し ないようにすることを目的の一つとする。

 本発明の車両およびその制御方法は、上 の目的の少なくとも一部を達成するために 下の手段を採った。

 本発明の車両は、
 内燃機関と、
 前記内燃機関の出力軸と回転軸とに接続さ 、該回転軸への駆動力の出力を伴って前記 燃機関をモータリングするモータリング手 と、
 前記回転軸に回転子が接続され、固定子の 転磁界により該回転子を回転駆動させて該 転軸に動力を入出力可能な電動機と、
 前記モータリング手段と前記電動機と電力 やりとり可能な蓄電手段と、
 前記回転軸と車軸側との間の変速段の変更 伴う動力の伝達および伝達の解除が可能な 速手段と、
 シフトポジションが駐車ポジションにある 態で前記内燃機関の始動指示がなされたと 、前記電動機を含む電動機系の状態および 記蓄電手段の状態のうちの少なくとも一方 基づいて設定される駆動力範囲内で前記回 軸に作用する駆動力である軸駆動力に対し 該回転軸の回転を制限できる程度をもって 記固定子の磁界の向きが固定されるよう前 電動機を制御すると共に該軸駆動力が該駆 力範囲内となる駆動力が前記モータリング 段から出力されて前記内燃機関がモータリ グされるよう該モータリング手段を制御し 該モータリングに伴って前記内燃機関が始 されるよう該内燃機関を制御する制御手段 、
 を備えることを要旨とする。

 この本発明の車両では、シフトポジショ が駐車ポジションにある状態で内燃機関の 動指示がなされたときには、電動機を含む 動機系の状態および蓄電手段の状態のうち 少なくとも一方に基づいて設定される駆動 範囲内で回転軸に作用する駆動力である軸 動力に対して回転軸の回転を制限できる程 をもって固定子の磁界の向きが固定される う電動機を制御すると共に軸駆動力が駆動 範囲内となる駆動力がモータリング手段か 出力されて内燃機関がモータリングされる うモータリング手段を制御し、モータリン に伴って内燃機関が始動されるよう内燃機 を制御する。シフトポジションが駐車ポジ ョンにあるときには、通常、車軸が固定さ ると共に変速手段により回転軸と車軸側と 接続が解除される。本発明の車両では、回 軸と車軸側との接続が解除されている状態 内燃機関の始動指示がなされたときに、軸 動力が電動機により回転軸が回転しないよ にすることができる駆動力範囲内となる駆 力をモータリング手段から出力して内燃機 をモータリングして始動させるから、回転 が回転するのを抑制することができる。し も、電動機系の状態および蓄電手段の状態 うちの少なくとも一方に基づいて駆動力範 を設定するから、これらを考慮した駆動力 囲を用いて回転軸が回転するのを抑制する とができる。ここで、電動機系には、電動 の他、電動機を駆動する駆動回路などが含 れる。

 こうした本発明の車両において、前記駆 力範囲は、前記電動機系の温度が第1の所定 温度より高いときには、該電動機系の温度が 該第1の所定温度以下のときに比して狭くな 傾向に設定される範囲であるものとするこ もできる。こうすれば、駆動力範囲が広い ど電動機に大きな電流を通電させるものに いて、電動機系の温度が比較的高いときに 動機に通電させる電流を比較的小さくする とになるから、電動機系の温度の過度の上 を抑制することができる。しかも、軸動力 駆動力範囲内となる駆動力をモータリング 段から出力して内燃機関をモータリングす から、電動機に通電させる電流を比較的小 くしたときでも、回転軸が回転するのを抑 することができる。この場合、前記電動機 の温度が前記所定温度より高くなるのを予 する温度上昇予測手段を備え、前記駆動力 囲は、前記温度上昇予測手段により前記電 機系の温度が前記所定温度より高くなると 測されたときには、前記温度上昇予測手段 より前記電動機系の温度が前記所定温度よ 高くなると予測されないときに比して狭く る傾向に設定される範囲であるものとする ともできる。こうすれば、電動機の温度の 度の上昇をより抑制することができる。

 また、本発明の車両において、前記駆動 範囲は、前記蓄電手段からの放電電力が前 蓄電手段の出力制限に基づく第1の所定電力 を超えているときには、該蓄電手段からの放 電電力が該第1の所定電力を超えていないと に比して狭くなる傾向に設定される範囲で るものとすることもできる。こうすれば、 動力範囲が広いほど電動機に大きな電流を 電させるものにおいて、蓄電手段からの放 電力が所定電力を超えているときに電動機 通電させる電流を比較的小さくすることに るから、電動機からの放電電力の過度の増 を抑制することができる。しかも、軸動力 駆動力範囲内となる駆動力をモータリング 段から出力して内燃機関をモータリングす から、電動機に通電させる電流を比較的小 くしたときでも、回転軸が回転するのを抑 することができる。この場合、前記蓄電手 からの放電電力が前記所定電力を超えるの 予測する電力超過予測手段を備え、前記駆 力範囲は、前記電力超過予測手段により前 蓄電手段からの放電電力が前記所定電力を えると予測されたときには、前記電力超過 測手段により前記蓄電手段からの放電電力 前記所定電力を超えると予測されないとき 比して狭くなる傾向に設定される範囲であ ものとすることもできる。こうすれば、電 機の放電電力の過度の上昇を抑制すること できる。

 さらに、本発明の車両において、前記制 手段は、前記モータリング手段から出力す き目標駆動力を設定し、該目標駆動力に基 いて前記回転軸に作用すると推定される推 軸駆動力を計算し、該推定軸駆動力と前記 動機系の状態および前記蓄電手段の状態の うちの少なくとも一方とに基づいて前記駆 力範囲を設定する手段であるものとするこ もできる。

 あるいは、本発明の車両において、前記 御手段は、前記回転軸に作用する駆動力が 記駆動力範囲よりも狭い第2の駆動力範囲内 となる駆動力が前記モータリング手段から出 力されるよう制御する手段であるものとする こともできる。こうすれば、より回転軸が回 転するのを抑制することができる。

 加えて、本発明の車両において、前記モ タリング手段は、前記回転軸に接続される 共に該回転軸とは独立に回転可能に前記内 機関の出力軸に接続され、電力と動力の入 力を伴って前記回転軸と前記出力軸とに動 を入出力する電力動力入出力手段であるも とすることもできる。この場合、前記電力 力入出力手段は、前記回転軸と前記出力軸 第3の軸との3軸を有し該3軸のうちのいずれ 2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸 に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と 前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と を備える手段であるものとすることもでき 。

 本発明の車両の制御方法は、
 内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と回転 とに接続され該回転軸への駆動力の出力を って前記内燃機関をモータリングするモー リング手段と、前記回転軸に回転子が接続 れ、固定子の回転磁界により該回転子を回 駆動させて該回転軸に動力を入出力可能な 動機と、前記モータリング手段と前記電動 と電力をやりとり可能な蓄電手段と、前記 転軸と車軸側との間の変速段の変更を伴う 力の伝達および伝達の解除が可能な変速手 と、を備える車両の制御方法であって、
 シフトポジションが駐車ポジションにある 態で前記内燃機関の始動指示がなされたと 、前記電動機を含む電動機系の状態および 記蓄電手段の状態のうちの少なくとも一方 基づいて設定される駆動力範囲内で前記回 軸に作用する駆動力である軸駆動力に対し 該回転軸の回転を制限できる程度をもって 記固定子の磁界の向きが固定されるよう前 電動機を制御すると共に該軸駆動力が該駆 力範囲内となる駆動力が前記モータリング 段から出力されて前記内燃機関がモータリ グされるよう該モータリング手段を制御し 該モータリングに伴って前記内燃機関が始 されるよう該内燃機関を制御する、
 ことを要旨とする。

 この本発明の車両の制御方法では、シフ ポジションが駐車ポジションにある状態で 燃機関の始動指示がなされたときには、電 機を含む電動機系の状態および蓄電手段の 態のうちの少なくとも一方に基づいて設定 れる駆動力範囲内で回転軸に作用する駆動 である軸駆動力に対して回転軸の回転を制 できる程度をもって固定子の磁界の向きが 定されるよう電動機を制御すると共に軸駆 力が駆動力範囲内となる駆動力がモータリ グ手段から出力されて内燃機関がモータリ グされるようモータリング手段を制御し、 ータリングに伴って内燃機関が始動される う内燃機関を制御する。シフトポジション 駐車ポジションにあるときには、通常、車 が固定されると共に変速手段により回転軸 車軸側との接続が解除される。本発明の車 では、回転軸と車軸側との接続が解除され いる状態で内燃機関の始動指示がなされた きに、軸駆動力が電動機により回転軸が回 しないようにすることができる駆動力範囲 となる駆動力をモータリング手段から出力 て内燃機関をモータリングして始動させる ら、回転軸が回転するのを抑制することが きる。しかも、電動機系の状態および蓄電 段の状態のうちの少なくとも一方に基づい 駆動力範囲を設定するから、これらを考慮 た駆動力範囲を用いて回転軸が回転するの 抑制することができる。ここで、電動機系 は、電動機の他、電動機を駆動する駆動回 などが含まれる。

本発明の一実施例としてのハイブリッ 自動車20の構成の概略を示す構成図である モータMG1,MG2やバッテリ50を中心とした 気駆動系の構成の概略を示す構成図である 実施例のハイブリッド用電子制御ユニ ト70により実行される駐車ポジション時始 制御ルーチンの一例を示すフローチャート ある。 ハイブリッド用電子制御ユニット70に り実行されるトルク指令設定ルーチンの一 を示すフローチャートである。 動力分配統合機構30の各回転要素を力 的に説明するための共線図の一例を示す説 図である。 回転制限制御の様子を示す説明図であ 。 補正係数設定用マップの一例を示す説 図である。 補正係数設定用マップの一例を示す説 図である。 回転制限制御用トルク受信時第2モータ 制御ルーチンの一例を示すフローチャートで ある。 変形例のハイブリッド自動車120の構成 の概略を示す構成図である。

 次に、本発明を実施するための最良の形 を実施例を用いて説明する。

 図1は、本発明の一実施例としてのハイブ リッド自動車20の構成の概略を示す構成図で る。実施例のハイブリッド自動車20は、図 するように、エンジン22と、エンジン22の出 軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を 介して接続された3軸式の動力分配統合機構30 と、動力分配統合機構30に接続された発電可 なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続 れた回転軸としてのリングギヤ軸32aに接続 れたモータMG2と、リングギヤ軸32aの動力を 速して駆動輪39a,39bに連結された駆動軸36に 力する変速機60と、駆動輪39a,39bをロックす パーキングロック機構90と、自動車全体をコ ントロールするハイブリッド用電子制御ユニ ット70とを備える。

 エンジン22は、ガソリンまたは軽油など 炭化水素系の燃料により動力を出力する内 機関であり、エンジン22の運転状態を検出す る各種センサから信号を入力するエンジン用 電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)2 4により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量 節制御などの運転制御を受けている。エン ンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニッ 70と通信しており、ハイブリッド用電子制御 ユニット70からの制御信号によりエンジン22 運転制御すると共に必要に応じてエンジン22 の運転状態に関するデータをハイブリッド用 電子制御ユニット70に出力する。

 動力分配統合機構30は、外歯歯車のサン ヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置さ た内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に 噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数 ピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を 自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34 を回転要素として差動作用を行なう遊星歯 機構として構成されている。動力分配統合 構30は、キャリア34にはエンジン22のクラン シャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、 リングギヤ32には回転軸としてのリングギヤ 32aがそれぞれ連結されており、モータMG1が 電機として機能するときにはキャリア34か 入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ 31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて 配し、モータMG1が電動機として機能すると にはキャリア34から入力されるエンジン22か の動力とサンギヤ31から入力されるモータMG 1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力 する。リングギヤ32に出力された動力は、リ グギヤ軸32aから変速機60,駆動軸36,デファレ シャルギヤ38を介して、最終的には車両の 動輪39a,39bに出力される。

 図2は、モータMG1,MG2やバッテリ50を中心と した電気駆動系の構成の概略を示す構成図で ある。モータMG1,MG2は、図1および図2に示すよ うに、いずれも永久磁石が貼り付けられたロ ータ45a,46aと三相コイルが巻回されたステー 45b,46bとを有し、発電機として駆動できると に電動機として駆動できる周知の同期発電 動機として構成されており、インバータ41,4 2を介してバッテリ50と電力のやりとりを行な う。インバータ41,42は、いずれも6個のトラン ジスタT1~T6,T7~T12とトランジスタT1~T6,T7~T12に逆 並列接続された6個のダイオードD1~D6,D7~D12と より構成されている。各6個のトランジスタT 1~T6,T7~T12は、バッテリ50の正極が接続された 極母線とバッテリ50の負極が接続された負極 母線とに対してソース側とシンク側とになる よう2個ずつペアで配置され、その接続点に ータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が 接続されている。したがって、対をなすトラ ンジスタT1~T6,T7~T12のオン時間の割合を調節す ることにより三相コイルに回転磁界を形成で き、モータMG1,MG2を回転駆動することができ 。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する 力ライン54は、各インバータ41,42が共用する 正極母線および負極母線から構成されており 、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力 他のモータで消費することができるように っている。したがって、バッテリ50は、モー タMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足す 電力により充放電されることになる。なお モータMG1,MG2により電力収支のバランスをと ものとすれば、バッテリ50は充放電されな 。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制 ユニット(以下、モータECUという)40により駆 動制御されている。モータECU40は、CPU40aを中 とするマイクロプロセッサとして構成され おり、CPU40aの他に処理プログラムを記憶す ROM40bと、データを一時的に記憶するRAM40cと 図示しない入出力ポートおよび通信ポート を備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を 動制御するために必要な信号、例えばモー MG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位 置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2のロータ 45a,46aの回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の三 コイルのU相,V相に流れる相電流を検出する 流センサ45U,45V,46U,46Vからの相電流Iu1,Iv1,Iu2,I v2などが入力されており、モータECU40からは インバータ41,42のトランジスタT1~T6,T7~T12への スイッチング制御信号が出力されている。モ ータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニッ 70と通信しており、ハイブリッド用電子制 ユニット70からの制御信号によってモータMG1 ,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモー MG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリ ド用電子制御ユニット70に出力する。

 変速機60は、図示しないブレーキやクラ チを有し、回転軸としてのリングギヤ軸32a 駆動軸36との接続および接続の解除を行なう と共に両軸の接続をリングギヤ軸32aの回転数 を4段に変速して駆動軸36に伝達できるよう構 成されている。

 パーキングロック機構90は、駆動軸36に取 り付けられたパーキングギヤ92と、パーキン ギヤ92と噛み合ってその回転駆動を停止し 状態でロックするパーキングロックポール94 と、から構成されている。パーキングロック ポール94は、他のポジションから駐車ポジシ ン(Pポジション)への操作信号または駐車ポ ションから他のポジションへの操作信号を 力したハイブリッド用電子制御ユニット70 より図示しないアクチュエータが駆動制御 れることによって作動し、パーキングギヤ92 との噛合およびその解除によりパーキングロ ックおよびその解除を行なう。駆動軸36は機 的に駆動輪39a,39bに接続されているから、パ ーキングロック機構90は間接的に駆動輪39a,39b をロックしていることになる。

 バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニ ト(以下、バッテリECUという)52によって管理 れている。バッテリECU52には、バッテリ50を 管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ 50の端子間に設置された電圧センサ51aからの ッテリ電圧Vb,バッテリ50の出力端子に接続 れた電力ライン54に取り付けられた電流セン サ51bからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付 られた温度センサ51cからの電池温度Tbなど 入力されており、必要に応じてバッテリ50の 状態に関するデータを通信によりハイブリッ ド用電子制御ユニット70に出力する。なお、 ッテリECU52では、バッテリ50を管理するため に電流センサ51bにより検出された充放電電流 の積算値に基づいて残容量SOCも演算している 。

 ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CP U72を中心とするマイクロプロセッサとして構 成されており、CPU72の他に処理プログラムを 憶するROM74と、データを一時的に記憶するRA M76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポ ートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユ ニット70には、モータMG2の温度を検出する温 センサ47からのモータ温度αm2,イグニッショ ンスイッチ80からのイグニッション信号,シフ トレバー81の操作位置を検出するシフトポジ ョンセンサ82からのシフトポジションSP,ア セルペダル83の踏み込み量を検出するアクセ ルペダルポジションセンサ84からのアクセル 度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出 るブレーキペダルポジションセンサ86から ブレーキペダルポジションBP,車速センサ88か らの車速Vなどが入力ポートを介して入力さ ている。ハイブリッド用電子制御ユニット70 からは、変速機60の図示しないブレーキやク ッチのアクチュエータへの駆動信号やパー ングロック機構90の図示しないアクチュエ タへの駆動信号などが出力ポートを介して 力されている。ハイブリッド用電子制御ユ ット70は、前述したように、エンジンECU24や ータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介し 接続されており、エンジンECU24やモータECU40, バッテリECU52と各種制御信号やデータのやり りを行なっている。

 なお、実施例のハイブリッド自動車20で 、シフトポジションセンサ82により検出する シフトレバー81のポジションとしては、駐車 ジション(Pポジション)や中立ポジション(N ジション),ドライブポジション(Dポジション) ,リバースポジション(Rポジション)などがあ 。シフトレバー81が駐車ポジションの状態の ときには、通常、変速機60の図示しないブレ キやクラッチが開放されて回転軸としての ングギヤ軸32aが駆動軸36から切り離される

 こうして構成された実施例のハイブリッ 自動車20は、運転者によるアクセルペダル83 の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車 速Vとに基づいて回転軸としてのリングギヤ 32aに出力すべき要求トルクを計算し、この 求トルクに対応する要求動力がリングギヤ 32aに出力されるように、エンジン22とモータ MG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン 22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては 要求動力に見合う動力がエンジン22から出 されるようにエンジン22を運転制御すると共 にエンジン22から出力される動力のすべてが 力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2と よってトルク変換されてリングギヤ軸32aに 力されるようモータMG1およびモータMG2を駆 制御するトルク変換運転モードや要求動力 バッテリ50の充放電に必要な電力との和に見 合う動力がエンジン22から出力されるように ンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の 充放電を伴ってエンジン22から出力される動 の全部またはその一部が動力分配統合機構3 0とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換 伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力さ るようモータMG1およびモータMG2を駆動制御 る充放電運転モード、エンジン22の運転を停 止してモータMG2からの要求動力に見合う動力 をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御す るモータ運転モードなどがある。

 次に、こうして構成された実施例のハイ リッド自動車20の動作、特にシフトレバー81 が駐車ポジションにあるときの動作について 説明する。図3は、ハイブリッド用電子制御 ニット70により実行される駐車ポジション時 始動制御ルーチンの一例を示すフローチャー トである。このルーチンは、シフトレバー81 駐車ポジションにある状態でエンジン22の 動指示がなされたときに実行される。

 駐車ポジション時始動制御ルーチンが実 されると、ハイブリッド用電子制御ユニッ 70のCPU72は、温度センサ47からのモータMG2の 度αm2やエンジン22の回転数Ne,バッテリ50か の放電電力Pb,バッテリ50の出力制限Woutなど 御に必要なデータを入力する処理を実行す (ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数 Neは、クランクシャフト26に取り付けられた 示しないクランクポジションセンサからの 号に基づいて計算されたものをエンジンECU24 から通信により入力するものとした。また、 バッテリ50からの放電電力Pbは、電圧センサ51 aにより検出されたバッテリ電圧Vbと電流セン サ51bにより検出された充放電電流Ibとの積を ッテリECU52から通信により入力するものと た。さらに、バッテリ50の出力制限Woutは、 度センサ51cにより検出されたバッテリ50の電 池温度Tbとバッテリ50の残容量SOCとに基づい 設定されたものをバッテリECU52から通信によ り入力するものとした。

 こうしてデータを入力すると、エンジン2 2をモータリングするモータリングトルクと てのモータMG1ののトルク指令Tm1*を設定する( ステップS110)。このモータMG1のトルク指令Tm1* は、実施例では、図3の駐車ポジション時始 制御ルーチンと並行してハイブリッド用電 制御ユニット70により実行される図4に例示 るトルク指令設定ルーチンにより設定され ものを用いるものとした。以下、図3の駐車 ジション時始動制御ルーチンの説明を一旦 断し、図4のトルク指令設定ルーチンについ て説明する。

 トルク指令設定ルーチンが実行されると まず、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設 する(ステップS300)。続いて、モータMG1のト ク指令Tm1*が最大トルクTm1maxに至るまでトル 指令Tm1*を上昇レートTupずつ増加させてトル ク指令Tm1*を設定していく処理を実行し(ステ プS310,S320)、モータMG1のトルク指令Tm1*が最 トルクTm1max以上に至ったときにモータMG1の ルク指令Tm1*に最大トルクTm1maxを設定し(ステ ップS330)、エンジン22の回転数Neを入力し(ス ップS335)、入力したエンジン22の回転数Neが 値Nref以上に至るのを待つ(ステップS340)。こ で、上昇レートTupは、トルク指令Tm1*の上昇 の程度であり、トルク指令Tm1*を上昇レートTu pずつ増加させる処理を繰り返す時間間隔に って定められる。また、最大トルクTm1maxは エンジン22を閾値Nref以上の回転数までモー リングすることができるトルクとして設定 れ、エンジン22やモータMG1の仕様などにより 定められる。さらに、閾値Nrefは、エンジン22 の燃料噴射制御や点火制御を開始する回転数 である。そして、エンジン22の回転数Neが閾 Neref以上に至ると(ステップS340)、モータMG1の トルク指令Tm1*が値0以下に至るまで下降レー Tdownずつ減少させてトルク指令Tm1*を設定し いく処理を実行し(ステップS350,S360)、モー MG1のトルク指令Tm1*が値0以下に至ったときに トルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS370)、 ンジン22が完爆するのを待って(ステップS380 )、モータリングトルク設定ルーチンを終了 る。ここで、下降レートTdownは、トルク指令 Tm1*の下降の程度であり、トルク指令Tm1*を下 レートTdownずつ減少させる処理を繰り返す 間間隔によって定められる。

 図3の駐車ポジション時始動制御ルーチンの 説明に戻る。ステップS110でモータMG1のトル 指令Tm1*を設定すると、トルク指令Tm1*に対応 するトルクがモータMG1から出力されたときに 回転軸としてのリングギヤ軸32aに作用すると 推定されるトルクとしての推定軸トルクTrest トルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ ρとを用いて次式(1)により計算する(ステッ S120)。ここで、モータMG1によってエンジン22 をモータリングする際の動力分配統合機構30 回転要素における回転数とトルクとの力学 な関係を示す共線図を図5に示す。図中、左 のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31 の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Ne あるキャリア34の回転数を示し、R軸はモー MG2の回転数Nm2であるリングギヤ32(リングギ 軸32a)の回転数を示す。また、図中、R軸上 太線矢印は、モータMG1から出力されたトル Tm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクを示 。式(1)は、図5の共線図から容易に導き出す とができる。

 続いて、推定軸トルクTrestの絶対値に所 トルクδTを加えたものを回転制限制御用ト クTm2として設定する(ステップS130)。ここで 回転制限制御用トルクTm2は、モータMG2のス ータ46bに形成される磁界の向きを固定する とによりモータMG2のロータ46a(回転軸として リングギヤ軸32a)が回転しないようにする制 御(以下、回転制限制御という)を実行する際 モータMG2の三相コイルに通電させる電流値 設定するために用いるトルクである。この 転制限制御用トルク制限Tm2は、実施例では 値0以上の値が設定されるものとした。また 、所定トルクδTは、モータMG1によりエンジン 22をモータリングして始動させる際にエンジ 22やモータMG1からなる回転系のイナーシャ 外乱などによってリングギヤ軸32aに作用し るトルクの大きさやそれよりも若干大きい ルクの大きさなどを用いることができ、予 実験などにより定めることができる。図6は 回転制限制御の様子を示す説明図である。 ータMG2を制御する際には、図6に示すように 、モータMG2のステータ46bには、電流が通電さ れたU相,V相,W相の各々で形成される磁界を合 した合成磁界(図中、実線太線矢印参照)が 成される。回転制限制御では、この合成磁 が回転しないようにモータMG2を制御する。 下、こうした回転しない合成磁界を固定磁 と呼ぶ。固定磁界の向きがモータMG2のロー 46aの永久磁石により形成される磁界の向き(d -q座標系におけるd軸の向き)と一致するとき は、モータMG2から回転軸としてのリングギ 軸32aにはトルクは出力されない。しかしな ら、リングギヤ軸32aにトルクが作用するこ によってロータ46aが回転してステータ46bに 成される固定磁界の向きとロータ46aの現在 磁界の向き(d軸の向き)とがズレると、ステ タ46bに形成される固定磁界の向きとロータ46 aの現在の磁界の向きとが一致する方向にズ に応じてロータ46aにトルクが作用し(以下、 のトルクを吸引トルクという)、リングギヤ 軸32aに作用するトルクと吸引トルクとが釣り 合う位置でロータ46aは停止する。ここで、吸 引トルクは、固定磁界の向きとロータ46aの現 在の磁界の向きとのズレが電気角でπ/2以下 範囲内のときにはそのズレが大きいほど大 くなり、且つ、固定磁界を形成させるため ステータ46bの三相コイルに通電させる電流 が大きいほど大きくなる。前述の回転制限 御用トルクTm2は、この三相コイルに通電さ る電流値を定めるために用いられるもので る。実施例では、回転制限制御用トルクTm2 大きいほど大きくなる傾向で、且つ、回転 限制御用トルクTm2以下の大きさ(-Tm2~Tm2の範 内)でリングギヤ軸32aに作用するトルクに対 てリングギヤ軸32aが回転しないようにする とができる電流値を設定するものとした。 ータMG1からトルク指令Tm1*に対応するトルク が出力されたときにリングギヤ軸32aに作用す るトルクは、-Tm2~Tm2の範囲内となるため、こ ように設定した電流値に対応する電流をモ タMG2のステータ46bの三相コイルに通電させ ば、リングギヤ軸32aが回転しないようにす ことができる。こうしたモータMG2の制御の 細については後述する。なお、d-q座標系に いて、d軸はロータ46aに貼り付けられた永久 磁石により形成される磁界の方向であり、q はd軸に対して電気角でπ/2だけ進角させた方 向である。

 そして、モータMG2の温度αm2とバッテリ50 らの放電電力Pbとに基づいて回転制限制御 トルク上限Tm2limを設定する(ステップS140)。 転制限制御用トルク制限Tm2limは、実施例で 、モータMG2の温度αm2に基づく補正係数k1と ッテリ50からの放電電力Pbに基づく補正係数k 2とをモータMG2の定格に基づく基本値Tm2limtmp 乗じることにより設定するものとした。モ タMG2の温度αm2と補正係数k1との関係を図7に し、放電電力Pbと補正係数k2との関係を図8 示す。図7の例では、補正係数k1は、モータMG 2の温度αm2が所定温度αm2ref以下のときには値 1を設定し、モータMG2の温度αm2が所定温度αm2 refより高いときには温度αm2が高いほど値0に けて小さくなる傾向に設定するものとした ここで、所定温度αm2refは、予め設定された モータMG2の許容温度やそれよりも若干低い温 度などを用いることができる。図8の例では 放電電力Pbが所定電力Pbref以下のときには値1 を設定し、放電電力Pbが所定電力Pbより大き ときには放電電力Pbが所定電力Pbrefを超えて る程度が大きいほど値0に向けて小さくなる 傾向に設定するものとした。ここで、所定電 力Pbrefは、バッテリ50の出力制限Woutに対応す 電力やそれよりも若干小さい電力などを用 ることができる。これらのように補正係数k 1および補正係数k2を設定することにより、回 転制限制御用トルク制限Tm2limは、モータMG2の 温度αm2が所定温度αm2ref以下で且つバッテリ5 0からの放電電力Pbが所定電力Pbref以下のとき は基本値Tm2limtmpが設定され、モータMG2の温 αm2が所定温度αm2refより高いときやバッテ 50からの放電電力Pbが所定電力Pbrefより大き ときには、モータMG2の温度αm2やバッテリ50 らの放電電力Pbに応じて基本値Tm2limtmpより小 さい値が設定されることになる。このように 回転制限制御用トルク制限Tm2limを設定する理 由については後述する。

 こうして回転制限制御用トルク制限Tm2lim 設定すると、回転制限制御用トルクTm2を回 制限制御用トルク制限Tm2limと比較する(ステ ップS150)。この回転制限制御用トルクTm2と回 制限制御用トルク制限Tm2limとの比較は、モ タMG1からトルク指令Tm1*に対応するトルクが 出力されたときに、モータMG2の温度αm2やバ テリ50からの放電電力Pbを考慮して、回転制 制御用トルクTm2をそのまま用いて回転制限 御を実行してもよいか否かを判定する処理 ある。回転制限制御用トルクTm2が回転制限 御用トルク制限Tm2lim以下のときには、回転 限制御用トルクTm2をそのまま用いて回転制 制御を実行してもよいと判断し、モータMG1 トルク指令Tm1*と回転制限制御用トルクTm2と をモータECU40に送信する(ステップS190)。トル 指令Tm1*と回転制限制御用トルクTm2とを受信 したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1 が駆動されるようインバータ41のスイッチン 素子のスイッチング制御を行なうと共に後 の図9に例示する回転制限制御用トルク受信 時第2モータ制御ルーチンを実行する。この 合、トルク指令Tm1*に対応するトルク、即ち ングギヤ軸32aに作用するトルク(-Tm1*/ρ)がト ルク(-Tm2)~Tm2の範囲内となるトルクがモータMG 1から出力されるようモータMG1が制御され、 ルク(-Tm2)~Tm2の範囲内でリングギヤ軸32aに作 するトルクに対してリングギヤ軸32aが回転 ないようにすることができるようモータMG2 制御されることになるから、モータMG1によ エンジン22をモータリングして始動する際 リングギヤ軸32aが回転するのを抑制するこ ができる。

 一方、回転制限制御用トルクTm2が回転制 制御用トルク制限Tm2limより大きいときには 回転制限制御用トルク制限Tm2limを回転制限 御用トルクTm2として再設定すると共に(ステ ップS160)、再設定した回転制限制御用トルクT m2と前述の所定トルクδTと動力分配統合機構3 0のギヤ比ρとを用いて式(2)によりモータMG1の トルク制限Tm1limを計算し(ステップS170)、ステ ップS110で設定したモータMG1のトルク指令Tm1* トルク制限Tm1lim,(-Tm1lim)で制限してトルク指 令Tm1*を再設定し(ステップS180)、再設定した ルク指令Tm1*と回転制限制御用トルクTm2とを ータECU40に送信する(ステップS190)。このよ に、ステップS160でモータMG2の温度αm2とバッ テリ50からの放電電力Pbとを反映した回転制 制御用トルク制限Tm2limを回転制限制御用ト クTm2として再設定することにより、モータMG 2の温度αm2の過度の上昇やバッテリ50からの 電電力Pbの過度の増加を抑制することができ る。また、ステップS170,S180で回転軸としての リングギヤ軸32aに作用するトルクが回転制限 制御用トルクTm2(回転制限制御用トルク制限Tm 2lim)に対応する範囲(-Tm2~Tm2の範囲)よりも狭い 範囲((-Tm2+δT)~(Tm2-δT)の範囲)内となるようモ タMG1のトルク指令Tm1*を再設定することによ 、モータMG1によりエンジン22をモータリン する際にリングギヤ軸32aが回転するのを抑 することができる。

 次に、エンジン22の回転数Neを閾値Nrefと 較し(ステップS200)、エンジン22の回転数Neが 値Nrefに至っていないときにはステップS100 戻る。こうしてモータMG1からトルクを出力 てエンジン22をモータリングすることによっ てエンジン22の回転数Neが閾値Nrefに至ると(ス テップS210)、燃料噴射制御や点火制御の指示 エンジンECU24に送信する(ステップS220)。こ 指示を受信したエンジンECU24は、エンジン22 燃料噴射制御や点火制御を行なう。そして エンジン22が完爆したか否かを判定し(ステ プS220)、エンジン22が完爆していないときに はステップS100に戻り、エンジン22が完爆した ときに、始動時制御ルーチンを終了する。

 次に、モータECU40により実行される図9の 転制限制御用トルク受信時第2モータ制御ル ーチンについて説明する。このルーチンは、 ハイブリッド用電子制御ユニット70から回転 限制御用トルクTm2を受信したときに実行さ る。回転制限制御用トルク受信時第2モータ 制御ルーチンが実行されると、モータECU40のC PU40aは、まず、電流センサ46U,46Vからの三相コ イルのU相,V相に流れる相電流Iu2,Iv2や回転制 制御用トルクTm2など制御に必要なデータを 力する処理を実行する(ステップS400)。ここ 、回転制限制御用トルクTm2は、前述の図3の 車ポジション時始動制御ルーチンにより設 されたものをハイブリッド用電子制御ユニ ト70から通信により入力するものとした。

 続いて、フラグGの値を調べ(ステップS410) 、フラグGが値0のときには、回転位置検出セ サ44からのモータMG2のロータ46aの回転位置θ m2を入力すると共に(ステップS420)、入力した ータMG2のロータ46aの回転位置θm2に基づいて 電気角θe2を計算し(ステップS430)、計算した 気角θe2を制御用電気角θesetとして設定し(ス テップS440)、フラグGに値1を設定する(ステッ S250)。そして、フラグGに値1が設定されると 、次回以降はステップS420~S450の処理を行なわ ない。ここで、フラグGは、初期値として値0 設定され、制御用電気角θesetを設定したと に値1が設定されるフラグである。したがっ て、ステップS420~S450の処理は、シフトポジシ ョンSPが駐車ポジションの状態でエンジン22 始動指示がなされてこのルーチンが初めて 行されるときのモータMG2のロータ46aの回転 置θm2を用いて制御用電気角θesetを設定する 理となる。

 続いて、モータMG2の三相コイルのU相,V相, W相に流れる相電流Iu2,Iv2,Iw2の総和を値0とし 制御用電気角θesetを用いて次式(3)により相 流Iu2,Iv2をd軸およびq軸の電流Id2,Iq2に座標変 (3相-2相変換)し(ステップS460)、回転制限制 用トルクTm2に基づいて制御用電気角θesetに けるd軸の電流指令Id2*を設定すると共にq軸 電流指令Iq2*に値0を設定する(ステップS470)。 d軸の電流指令Id2*は、実施例では、回転制限 御用トルクTm2が大きいほど大きくなる傾向 、且つ、回転制限制御用トルクTm2以下の大 さ(-Tm2~Tm2の範囲内)でリングギヤ軸32aに作用 するトルクに対してリングギヤ軸32aが回転し ないようにすることができる電流値を設定す るものとした。

 こうして電流指令Id2*,Iq2*を設定すると、 定した電流指令Id2*,Iq2*と電流Id2,Iq2とを用い て次式(4)および式(5)によりd軸およびq軸の電 指令Vd2*,Vq2*を計算すると共に(ステップS480) 計算したd軸およびq軸の電圧指令Vd2*,Vq2*を 御用電気角θesetを用いて式(6)および式(7)に りモータMG2の三相コイルのU相,V相,W相に印加 すべき電圧指令Vu2*,Vv2*,Vw2*に座標変換(2相-3相 変換)し(ステップS490)、座標変換した電圧指 Vu2*,Vv2*,Vw2*をインバータ42のトランジスタT7~T 12をスイッチングするためのPWM信号に変換し( ステップS500)、変換したPWM信号をインバータ4 2のトランジスタT7~T12に出力することにより ータMG2を駆動制御して(ステップS510)、回転 限制御用トルク受信時第2モータ制御ルーチ を終了する。ここで、式(4)および式(5)中、 k1」および「k3」は比例係数であり、「k2」 よび「k4」は積分係数である。

 以上説明した実施例のハイブリッド自動 20によれば、シフトポジションSPが駐車ポジ ションにある状態でエンジン22の始動指示が されたときには、モータMG2の温度αm2やバッ テリ50からの放電電力Pbに基づく回転制限制 用トルクTm2以下の大きさ(-Tm2~Tm2の範囲内)で 転軸としてのリングギヤ軸32aに作用するト クに対してリングギヤ軸32aの回転を制限で る程度をもってモータMG2のステータ46bに固 磁界が形成されるようモータMG2を制御する 共にリングギヤ軸32aに作用するトルクがト ク(Tm2-δT)以下の大きさとなるトルクがモー MG1から出力されてエンジン22がモータリン されるようモータMG1を制御し、このモータ ングに伴ってエンジン22が始動されるようエ ンジン22を制御するから、エンジン22をモー リングして始動させる際にリングギヤ軸32a 回転するのを抑制することができる。しか 、モータMG2の温度αm2が所定温度αm2refより高 いときやバッテリ50からの放電電力Pbが所定 力Pbrefより大きいときに、モータMG2の温度αm 2が所定温度αm2ref以下で且つバッテリ50から 放電電力Pbが所定電力Pbref以下のときに比し 小さい回転制限制御用トルクTm2を設定する ら、モータMG2の温度αm2の過度の上昇やバッ テリ50からの放電電力Pbの過度の増加を抑制 ることができる。

 実施例のハイブリッド自動車20では、モ タMG2の温度αm2とバッテリ50からの放電電力Pb とに基づいて設定される回転制限制御用トル ク制限Tm2lim以下の範囲で回転制限制御用トル クTm2を設定するものとしたが、モータMG2の温 度αm2とバッテリ50からの放電電力Pbとのうち 方だけに基づいて設定される回転制限制御 トルク制限Tm2lim以下の範囲で回転制限制御 トルクTm2を設定するものとしてもよい。ま 、モータMG2の温度αm2とバッテリ50からの放 電力Pbとのうち少なくとも一方に基づいて 転制限制御用トルクTm2を直接設定するもの してもよい。

 実施例のハイブリッド自動車20では、モ タMG2の温度αm2が所定温度αm2refより高いとき には、モータMG2の温度αm2が高いほど値0に向 て直線的に小さくなる傾向に補正係数k1を 定するものとしたが、値1より小さい値であ ば、一定の値(例えば、0.5など)を補正係数k1 として設定するものとしてもよいし、1段以 の段数をもって段階的に小さくなる傾向に 正係数k1を設定するものとしてもよい。また 、実施例のハイブリッド自動車20では、バッ リ50からの放電電力Pbが所定電力Pbrefより大 いときには、バッテリ50からの放電電力Pbが 大きいほど値0に向けて直線的に小さくなる 向に補正係数k2を設定するものとしたが、値 1より小さい値であれば、一定の値(例えば、0 .5など)を補正係数k2として設定するものとし もよいし、1段以上の段数をもって段階的に 小さくなる傾向に補正係数k2を設定するもの してもよい。

 実施例のハイブリッド自動車20では、回 制限制御用トルク制限Tm2limを設定する際に モータMG2の温度αm2を用いるものとしたが、 れに代えて、インバータ42の温度や、モー MG2やインバータ42を冷却する冷却水の温度な どを用いるものとしてもよい。

 実施例のハイブリッド自動車20では、モ タMG2の温度αm2が所定温度αm2refより高いとき やバッテリ50からの放電電力Pbが所定電力Pbref より大きいときに、モータMG2の温度αm2が所 温度αm2ref以下で且つバッテリ50からの放電 力Pbが所定電力Pbref以下のときに比して小さ 回転制限制御用トルクTm2を設定するものと たが、モータMG2の温度αm2が所定温度αm2ref 下で且つバッテリ50からの放電電力Pbが所定 力Pbref以下のときであっても、モータMG2の 度αm2が所定温度αm2refより高くなるのが予測 されるときやバッテリ50からの放電電力Pbが 定電力Pbrefより大きくなるのが予測されると きには、これらが予測されないときに比して 小さな回転制限制御用トルクTm2を設定するも のとしてもよい。こうすれば、モータMG2の温 度αm2が所定温度αm2refより高くなる前やバッ リ50からの放電電力Pbが所定電力Pbrefより大 くなる前から小さな回転制限制御用トルクT m2を設定することになるから、モータMG2の温 αm2の過度の温度上昇やバッテリ50からの放 電力Pbの過度の増加をより抑制することが きる。なお、モータMG2の温度αm2が所定温度 m2refより高くなるか否かの予測は、例えば、 モータMG2の温度αm2の変化やモータMG2のステ タ46bの三相コイルに通電させている電流な に基づいて行なうことができる。また、バ テリ50からの放電電力Pbが所定電力Pbrefより きくなるか否かの予測は、例えば、モータMG 1のトルク指令Tm1*や回転制限制御用トルクTm2 ど基づいて行なうことができる。

 実施例のハイブリッド自動車20では、図3の 車ポジション時始動制御ルーチンのステッ S130でモータMG1からトルク指令Tm1*に対応す トルクを出力したときに回転軸としてのリ グギヤ軸32aに作用すると推定される推定軸 ルクTrestの大きさよりも所定トルクδTだけ大 きな回転制限制御用トルクTm2を設定し、ステ ップS170,S180で回転制限制御用トルクTm2よりも 所定トルクδTだけリングギヤ軸32aに作用する トルクの大きさが小さくなるようモータMG1の トルク指令Tm1*を設定するものとしたが、ス ップS130で推定軸トルクTrestの大きさに等し 回転制限制御用トルクTm2を設定するものと てもよいし、ステップS170,S180でリングギヤ 32aに作用するトルクが回転制限制御用トル Tm2に等しくなるようモータMG1のトルク指令Tm 1*を設定するものとしてもよい。また、ステ プS170,S180で、前述の式(2)に代えて、回転制 制御用トルクTm2と所定トルクδT2と動力分配 統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(8)によ 計算されるトルク制限Tm1limを用いて、トル 指令Tm1*を設定するものとしてもよい。この 合、推定軸トルクTrestは、トルク(-Tm2+δT2/ρ) ~トルク(Tm2-δT2/ρ)の範囲内となるため、この 合でも、リングギヤ軸32aが回転しないよう することができる。ここで、「δT2/ρ」は、 前述の所定トルクδTに相当するものとしても よい。

 実施例のハイブリッド自動車20では、モ タMG2として三相交流電動機を用いるものと たが、三相以外の多相交流電動機を用いる のとしてもよい。

 実施例のハイブリッド自動車20では、停 状態のエンジン22のモータリングが開始され たときの電気角θe2を制御用電気角θesetとし 設定するものとしたが、停止状態のエンジ 22のモータリングが開始されたときの電気角 θe2に限られず、例えば、エンジン22が停止状 態であるとき即ちエンジン22のモータリング 開始される前の電気角θe2などを制御用電気 角θesetとして設定するものとしてもよい。

 実施例のハイブリッド自動車20では、d-q 標系に対して回転制限制御用トルクTm2に基 いて制御用電気角θesetにおけるd軸の電流指 Id2*を設定すると共にq軸の電流指令Iq2*に値0 を設定し、設定したd軸およびq軸の電流指令I d2*,Iq2*に基づいてモータMG2を制御するものと たが、回転制限制御用トルクTm2に基づく電 をモータMG2に通電させてモータMG2のステー 46bの磁界の向きを固定するものであれば、3 相-2相変換することなくモータMG2を制御する のとしてもよい。

 実施例のハイブリッド自動車20では、4段 変速段をもって変速可能な変速機60を用い ものとしたが、変速段は4段に限られるもの はなく、2段以上の変速段をもって変速可能 な変速機であればよい。

 実施例のハイブリッド自動車20では、駆 輪39a,39bに連結された駆動軸36に変速機60を介 して接続された動力軸としてのリングギヤ軸 32aにエンジン22からの動力を動力分配統合機 30を介して出力するものとしたが、図10の変 形例のハイブリッド自動車120に例示するよう に、エンジン22のクランクシャフト26に接続 れたインナーロータ132と駆動輪39a,39bに動力 出力する駆動軸36に変速機60を介して接続さ れた動力軸32bに接続されたアウターロータ134 とを有し、エンジン22の動力の一部を動力軸3 2b,変速機60,駆動軸36を介して駆動輪39a,39bに伝 達すると共に残余の動力を電力に変換する対 ロータ電動機130を備えるものとしてもよい。

 実施例では、ハイブリッド自動車の形態 して用いるものとしたが、列車など自動車 外の車両の形態としてもよいし、自動車を めた車両の制御方法の形態としてもよい。

 ここで、実施例や変形例の主要な要素と 明の開示の欄に記載した発明の主要な要素 の対応関係について説明する。実施例では エンジン22が「内燃機関」に相当し、エン ン22の出力軸としてのクランクシャフト26に ャリア34が接続されると共に回転軸として リングギヤ軸32aにリングギヤ32が接続された 動力分配統合機構30および動力分配統合機構3 0のサンギヤ31に接続されたモータMG1が「モー タリング手段」に相当し、回転軸としてのリ ングギヤ軸32aにロータ46aが接続されステータ 46bの回転磁界によりロータ46aを回転駆動させ てリングギヤ軸32aに動力を入出力するモータ MG2が「電動機」に相当し、モータMG1,MG2と電 をやりとりするバッテリ50が「蓄電手段」に 相当し、リングギヤ軸32aと駆動輪39a,39bに連 された駆動軸36との間の変速段の変更を伴う 動力の伝達およびその解除を行なう変速機60 「変速手段」に相当し、シフトポジションS Pが駐車ポジションにある状態でエンジン22の 始動指示がなされたときにモータMG2の温度αm 2とバッテリ50からの放電電力Pbとに基づいて 転制限制御用トルクTm2を設定する処理やリ グギヤ軸32aに作用するトルクの大きさが回 制限制御用トルクTm2以下となる範囲でモー MG1のトルク指令Tm1*を設定する処理,エンジ 22のモータリングに伴ってエンジン22の回転 Neが閾値Nref以上になったときにエンジン22 燃料噴射制御や点火制御の指示を行なう処 を実行するハイブリッド用電子制御ユニッ 70およびハイブリッド用電子制御ユニット70 ら受信した回転制限制御用トルクTm2に基づ て回転制限制御用トルクTm2以下の大きさで ングギヤ軸32aに作用するトルク(トルク-Tm2~T m2の範囲内のトルク)に対してリングギヤ軸32a が回転しないようにすることができる電流を モータMG2に通電させてモータMG2を制御する処 理やトルク指令Tm1*に基づいてモータMG1を制 する処理を実行するモータECU40およびハイブ リッド用電子制御ユニット70からの指示に応 て燃料噴射制御や点火制御を実行するエン ンECU24が「制御手段」に相当する。なお、 施例や変形例の主要な要素と発明の開示の に記載した発明の主要な要素との対応関係 、実施例が発明の開示の欄に記載した発明 実施するための最良の形態を具体的に説明 るための一例であることから、発明の開示 欄に記載した発明の要素を限定するもので ない。即ち、発明の開示の欄に記載した発 についての解釈はその欄の記載に基づいて なわれるべきものであり、実施例は発明の 示の欄に記載した発明の具体的な一例に過 ないものである。

 以上、本発明を実施するための最良の形 について実施例を用いて説明したが、本発 はこうした実施例に何等限定されるもので なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に いて、種々なる形態で実施し得ることは勿 である。

 本発明は、車両の製造産業などに利用可 である。