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Title:
VIBRATION-PROOF DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/136325
Kind Code:
A1
Abstract:
A vibration-proof device (10) is installed on a vehicle (14) to further improve driving stability of the vehicle (14). The vehicle (14) is provided with a vehicle frame (2) on which a drive unit (11) and a drive shaft (12) are mounted. The drive unit (11) includes an engine (11a), and the drive shaft (12) receives torque transmitted from the engine (11a) and has axial opposite ends to which tires (13) are connected. The vibration-proof device (10) has a connection member (16) for interconnecting the drive unit (11) and the vehicle frame, detection means (17) for detecting a variation in torque transmitted from the drive unit (11) to the drive shaft (12), and a control section (18) for activating the connection member (16) based on a detection signal from the detection means (17) and controlling at least roll vibration of vibration behaviors of the drive unit (11).

Inventors:
SUZUKI YASUHIRO (JP)
ADACHI HIRONORI (JP)
OOISHI MASANORI (JP)
MURAKAMI KAZUTOMO (JP)
KOBAYASHI KATSUHIRO (JP)
WATAI HIROKAZU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057856
Publication Date:
November 13, 2008
Filing Date:
April 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BRIDGESTONE CORP (JP)
SUZUKI YASUHIRO (JP)
ADACHI HIRONORI (JP)
OOISHI MASANORI (JP)
MURAKAMI KAZUTOMO (JP)
KOBAYASHI KATSUHIRO (JP)
WATAI HIROKAZU (JP)
International Classes:
B60K5/12; F16F15/02
Foreign References:
JPH11325165A1999-11-26
JP2000211337A2000-08-02
JPH07300021A1995-11-14
JP2003312273A2003-11-06
JP2005083529A2005-03-31
JP2001003980A2001-01-09
JPH11325165A1999-11-26
Other References:
See also references of EP 2141040A4
Attorney, Agent or Firm:
SUGIMURA, Kenji et al. (3-2-1 Kasumigaseki, Chiyoda-k, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 車体フレームに、エンジンを有する駆動ユニットが設けられた防振装置において、
 前記駆動ユニットと車体フレームとを連結する連結部材と、
 前記駆動ユニットの、接地面に対する振動を検知する検知手段と、
 この検知手段からの検知信号に基づいて前記連結部材を作動させ、前記駆動ユニットの振動挙動のうち少なくとも前記駆動ユニットのロール振動を制御する制御部とが設けられていることを特徴とする防振装置。
 前記検知手段は、前記駆動ユニットから、軸方向両端部にタイヤが連結されりドライブシャフトに伝達されるトルクの変動を検出することを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
 前記連結部材は、前記駆動ユニットと車体フレームとを弾性的に連結するマウント部材若しくはトルクロッドであることを特徴とする請求項1または2にに記載の防振装置。
 前記連結部材は、前記駆動ユニットにおいて水平方向でクランクシャフトを挟んだ両側部にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の防振装置。
 前記検知手段は、前記駆動ユニットにおいて、その外郭を構成するケースの外表面、およびクランクシャフトの少なくとも一つに設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の防振装置。
 前記制御部は、前記駆動ユニットのロール振動のうち少なくとも5Hz以上50Hz以下の周波数成分を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の防振装置。
Description:
防振装置

 本発明は、例えば自動車や産業機械等の 両に装着される防振装置に関するものであ 。

 この種の防振装置は、車体フレームにエン ンを有する駆動ユニットが設けられた車両 装着されて用いられ、従来から、駆動ユニ トで発生した振動が車体フレームに伝達す のを抑えて、例えば良好な乗り心地性や操 安定性を具備させるようにしたものが種々 案されている(例えば特許文献1参照)。

特開平11-325165号公報

 近年、操縦安定性をより一層向上させる いう要望が高まっている。そこで、発明者 は、このような要望に対処するための検討 鋭意行った結果、直進走行時および旋回走 時の別を問わず、駆動ユニット自体の振動 動に起因して、この駆動ユニットの振動に って、ドライブシャフト等を介してにタイ に伝達されるトルクが変動し、これによっ 例えばタイヤ接地面と地面との間に発生す 推進力等が変動し、操縦安定性を悪化させ 要因となることが分かってきた。

 この発明は、このような事情を考慮して されたもので、操縦安定性をさらに向上さ ることができる防振装置を提供することを 的とする。

 上記課題を解決して、このような目的を 成するために、本発明の防振装置は、車体 レームに、エンジンを有する駆動ユニット 設けられた防振装置において、前記駆動ユ ットと車体フレームとを連結する連結部材 、前記駆動ユニットの、接地面に対する振 を検知する検知手段と、この検知手段から 検知信号に基づいて前記連結部材を作動さ 、前記駆動ユニットの振動挙動のうち少な とも前記駆動ユニットのロール振動を制御 る制御部とが設けられていることを特徴と る。

 この発明によれば、前記検知手段からの 知信号に基づいて前記連結部材を作動させ 駆動ユニットの振動挙動のうち少なくとも 動ユニットのロール振動を制御する制御部 設けられているので、駆動ユニット自体の 動挙動に起因して、この駆動ユニットから ライブシャフトに伝達されるトルクが変動 るのを抑えることが可能になり、タイヤに 達されるトルクを安定させることができる したがって、例えばタイヤ接地面と地面と 間に発生する推進力等が変動するのを抑制 ることが可能になり、操縦安定性を向上さ ることができる。

 この発明において、前記検知手段は、前 駆動ユニットから、軸方向両端部にタイヤ 連結されりドライブシャフトに伝達される ルクの変動を検出するものとしてもよく、 れによれば、タイヤに伝達されるトルク変 がより正確に検出される。

 また、前記連結部材は、前記駆動ユニッ と車体フレームとを弾性的に連結するマウ ト部材若しくはトルクロッドであるとする が好ましく、駆動ユニットの振動が車体フ ームに伝達するのを抑えることが可能にな 、良好な乗り心地性を具備させることがで るとともに、この連結部材を作動させて駆 ユニットの振動挙動を制御することを容易 実現することができる。

 また、前記連結部材は、前記駆動ユニッ において水平方向でクランクシャフトを挟 だ両側部にそれぞれ設けられてもよい。こ 場合、連結部材が、駆動ユニットにおいて 平方向でクランクシャフトを挟んだ両側部 それぞれ設けられているので、前述のよう 連結部材を作動させることにより、前記ロ ル振動を容易かつ確実に抑制することがで る。

 さらに、前記検知手段は、前記駆動ユニッ において、その外郭を構成するケースの外 面、およびクランクシャフトの少なくとも つに設けられてもよい。この場合、検知手 が駆動ユニットの外郭を構成するケースの 表面に設けられると、検知手段に例えば地 上の石等が衝突したり、あるいは検知手段 風雨にさらされたりするのを防ぐことがで る。
 また、検知手段がクランクシャフトに設け れると、駆動ユニットからドライブシャフ に伝達されるトルクの変動を高精度に検知 ることが可能になる。

また、前記制御部は、前記駆動ユニットの ロール振動のうち少なくとも5Hz以上50Hz以下 周波数成分を制御してもよく、この場合、 述の作用効果を確実に奏功させることがで る。

本発明に係る実施形態として示した防 装置が車両に装着された状態を示す概略構 図である。 本発明の実施形態に係るエンジンの平 配置を示す模式図である。 図1のA-A矢視に対応するエンジンの側面 を示す模式図である。 本発明の実施形態の防振装置の制御構 を示すブロック線図である。 フィードバックマトリックスを設計す 際に用いる系を示すブロック線図である。 加速度センサが固定されている点の変 の振幅の周波数依存性を示すグラフである

符号の説明

2  車体フレーム
3a、3b  ACM
4a、4b  加速度センサ
10  防振装置
11  駆動ユニット
11a  エンジン
11b  トランスミッション
11c  クランクシャフト
12  ドライブシャフト
13  タイヤ
14  車両
16  連結部材
17  検知手段
18  制御部
18a  第1アンプ
18b  フィルター
18c  高速演算装置
18e  第2アンプ
O  ロール軸線

 以下、本発明に係る防振装置の一実施形 を、図1を参照しながら説明する。この防振 装置10は、車体フレーム2に、エンジン11aを有 する駆動ユニット11と、エンジン11aからトル が伝達されるとともに軸方向両端部にタイ 13が連結されるドライブシャフト12とが設け られた車両14に装着されて用いられ、駆動ユ ット11と車体フレーム2とを連結する連結部 16を備えている。

 駆動ユニット11は、車体フレーム2の内部に ける車両14の前側に設けられ、エンジン11a トランスミッション11bおよびクランクシャ ト11c等を備えている。クランクシャフト11c 、車両14の左右方向に沿って延設されている 。
 ドライブシャフト12は、クランクシャフト11 cから車両14の前後方向に離れた位置に、車両 14の左右方向に沿って延設されている。なお 図示の例では、ドライブシャフト12は、ク ンクシャフト11cよりも車両14の後側に設けら れている。そして、このドライブシャフト12 、クランクシャフト11cのトルクがトランス ッション11bを介して伝達されるようになっ いる。
 車両14の前側に設けられた左右一対のタイ 13はそれぞれ、ドライブシャフト12の両端部 各別に連結されており、ドライブシャフト1 2がその軸線回りに回転させられるのに伴っ 回転するようになっている。

 ここで、駆動ユニット11自体の振動挙動に 、主として車両14の上下方向の振動、左右方 向の振動、前後方向の振動および駆動ユニッ ト11のロール軸線O回りのロール振動があるが 、このうちロール振動が、本実施形態の車両 14においては、駆動ユニット11からドライブ ャフト12に伝達されるトルクを最も大きく変 動させることになる。
 なお、ロール軸線Oは、連結部材16の性能や 設位置等に起因した駆動ユニット11の慣性 ーメントから決定される仮想軸線であって クランクシャフト11cとドライブシャフト12と の間に位置している。
 そして、本実施形態では、防振装置10には 駆動ユニット11の接地面に対する振動を検知 する検知手段17と、この検知手段17からの検 信号に基づいて連結部材16を作動させ、駆動 ユニット11の前記ロール振動(例えば5Hz~50Hz)を 制御する制御部18とが備えられている。

 検知手段17は、図示の例では加速度セン とされ、駆動ユニット11の外郭を構成するケ ースのうちエンジン11aのケース外表面に取り 付けられており、駆動ユニット11の車両前後 向における加速度を測定することにより、 動ユニット11からドライブシャフト12に伝達 されるトルクの変動を検知できるようになっ ている。なお、検知手段17は、エンジン11aの ース外表面における上端部に取り付けられ いる。

 連結部材16は、駆動ユニット11をその下側か ら弾性的に支持するマウント部材となってい る。また、本実施形態では、連結部材16は、 動ユニット11において水平方向でクランク ャフト11cをその延在する方向に直交する方 から挟んだ両側部にそれぞれ設けられてい 。図示の例では、各連結部材16は、駆動ユニ ット11における車両14の前後方向の両側部に 別に連結されて一対備えられ、一方の連結 材16はクランクシャフト11cよりも車両14の前 に配置されるとともに、他方の連結部材16 ロール軸線Oよりも車両14の後側に配置され いる。
 また、各連結部材16は、例えば流体圧シリ ダ等に連結されて車両14の上下方向に昇降可 能に設けられている。

 制御部18は、検知手段17からの検知信号を 増幅する第1アンプ18aと、この第1アンプ18aで 理された前記検知信号から、駆動ユニット1 1のロール振動と相関がある特定の周波数帯 残してその他の周波数成分(例えば車両自体 加減速時における加速度成分等)を除去する フィルター18bと、このフィルター18bで処理さ れた前記検知信号に基づいて、前述した2つ 連結部材16のうち制御対象となる連結部材16 特定するとともに、その制御量を決定する 速演算装置18cと、前記制御量のデータを増 する第2アンプ18eと、を備えている。

 そして、この制御部18における演算結果に づいて、一対の連結部材16を各別に作動させ ることにより、駆動ユニット11の前記ロール 動を抑えるようになっている。
すなわち、図1において、例えば駆動ユニッ 11がロール軸線Oに対して右回りに回動した きに、一対の連結部材16のうち、車両14の後 に配置された連結部材16には、駆動ユニッ 11において車両14の後側の側部を上方に押し げるような駆動力を付与する一方、車両14 前側に配置された連結部材16には、駆動ユニ ット11において車両14の前側の側部を下方に っ張るような駆動力を付与し、また、駆動 ニット11がロール軸線Oに対して左回りに回 したときに、一対の連結部材16のうち、車両 14の前側に配置された連結部材16には、駆動 ニット11において車両14の前側の側部を上方 押し上げるような駆動力を付与する一方、 両14の後側に配置された連結部材16には、駆 動ユニット11において車両14の後側の側部を 方に引っ張るような駆動力を付与する。

 以上説明したように、本実施形態による 振装置10によれば、検知手段17からの検知信 号に基づいて連結部材16を作動させ、駆動ユ ット11の前記ロール振動を制御する制御部18 が設けられているので、駆動ユニット11自体 振動挙動に起因して、この駆動ユニット11 らドライブシャフト12に伝達されるトルクが 変動するのを抑えることが可能になり、タイ ヤ13に伝達されるトルクを安定させることが きる。したがって、例えばタイヤ13の接地 と地面との間に発生する推進力等が変動す のを抑制することが可能になり、操縦安定 を向上させることができる。

 また、本実施形態では、連結部材16が、 動ユニット11と車体フレーム2とを弾性的に 結するマウント部材となっているので、駆 ユニット11の振動が車体フレーム2に伝達す のを抑えることが可能になり、良好な乗り 地性を具備させることができるとともに、 の連結部材16を作動させて駆動ユニット11の 動挙動を制御することを容易に実現するこ ができる。

 さらに、本実施形態では、連結部材16が、 動ユニット11において水平方向でクランクシ ャフト11cを挟んだ両側部にそれぞれ設けられ ているので、前述のように連結部材16を作動 せることにより、前記ロール振動を容易か 確実に抑制することができる。
 さらにまた、検知手段17が、駆動ユニット11 の外郭を構成するケースの外表面に設けられ ているので、検知手段17に例えば地面上の石 が衝突したり、あるいは検知手段17が風雨 さらされたりするのを防ぐことができる。

 この実施形態について、ロール振動を一 効果的に制御し、操縦安定性を向上させる とにできる制御方法を下記に例示する。図2 は、この制御方法を実現するエンジン11aの平 面配置を示す模式図であり、図3は、図1のA-A 視に対応するエンジンの側面を示す模式図 あり、エンジン11aは、車体フレーム2に対し て、連結部材16を構成する複数個(図示の場合 は2個)のACM3a、3bによって支持されている。こ れらのACM3a、3bはエンジンを支持するともに 制振力を能動的にエンジン11aに加えてその 動が車体に伝達されるのを抑制するよう機 する。

 また、エンジン11aには、その表面(図示の 場合はエンジンの上面)上の複数箇所(図示の 合は2カ所)に、検知手段17を構成する加速度 センサ4a、4bが固定され、エンジン11aのそれ の点における加速度をリアルタイムに検知 るよう機能する。これらの加速度センサ4a、 4bは、ロール軸線Oの周りの回転成分、すなわ ちエンジン11aのロール回転方向(車両の前後 向)の加速度を検知するよう設定されている

 図4は,この実施形態の制振装置10の制御構 成を示すブロック線図であり、制振装置10は 車体フレーム2に対してエンジン11aを支持す るとともにこれを制振する複数個のACM3a、3b 、エンジン11a表面上の相互に異なる位置に 定された複数個の加速度センサ4a、4bと、加 度センサ4a、4bからの加速度信号に基づいて 、ACM3a、3bの制振力を制御する制御部18とを具 える。

 制御部18は、予め設定された固定のフィー バックフィルタマトリックスと、車両の走 に伴って変動する、複数個の加速度センサ4a 、4bからの加速度信号α 1 、α 2 とに基づいて、複数個のACM3a、3bのそれぞれ 制振力を制御する信号β 1 、β 2 をリアルタイムに算出する高速演算装置11cを 具える。制御部18には、また、加速度信号α 1 、α 2 を得るために、加速度センサ4a、4bからの信 を増幅する第1アンプ18aが設けられるととも 、高速演算装置11cからの出力信号をβ 1 、β 2 を増幅してACM3a、3bに入力する第1アンプ18aが 設される。

 本発明においては、エンジンのロール共 モードを制振することを主たる目的として り、その場合、フィルター18bは,一般的なエ ンジンの共振周波数を含む10~20Hzの周波数だ を通過させるものとするのが好ましい。

 出力信号をβ 1 、β 2 は、加速度信号α 1 、α 2 を基に、フィードバックフィルタマトリック スを用いて式(1)により求めることができる。

 ここで、A 1 (s)、A 2 (s)、B 1 (s)、B 2 (s)は、それぞれ、α 1 、α 2 、β 1 、β 2 をラプラス変換したものである。

 また、フィードバックフィルタマトリック を構成するK 11 、K 12 、K 21 、K 22 は、例えば、次のようにして設計することが できる。すなわち、この設計を、入力端外乱 を用いたH∞制御における混合感度問題とし 捉え、図4に示した系において、外乱w 1 、w 2 から制御量z 1 、z 2 までの伝達関数W s MのH∞ノルム、および、外乱w 1 、w 2 から制御量z 3 、z 4 までの伝達関数W t TのH∞ノルムを求め、これらの伝達関数W s M、W t TにおけるM、Tが、それぞれコントローラKの 数であるので、これらの伝達関数W s M、W t TのH∞ノルムを小さくするように全体の系を 計することによってコントローラKを求める ことができる。

 ここで、図4において、Pは、ACMから加速度 ンサまでの、実際の系の伝達関数を計測し デリングしたもの、Kは、設計しようとする ントローラで、式(1)のK 11 、K 12 、K 21 、K 22 よりなるフィードバックマトリックスであり 、また、w 1 、w 2 は外乱入力、w 3 は観測ノイズ、また、W s 、W t 、および、W n は重み関数で、W s 、W t を試行錯誤で修正しながら上記伝達関数を小 さくするようにしてコントローラKを設計す のである。ただし、実際にシステムを制御 る際には、これを状態方程式に変換し時間 域でリアルタイムに制御を行う。

 上記に説明した本発明の特徴は、ACMの制 力を制御する信号として、複数箇所におけ 加速度信号をフィードバックしている点に り、このことによって、もし、1カ所の加速 度信号だけをフィードバックした場合には、 制御対象とした点だけの振動は抑えることが できるものの、その他の点で振動が大きくな るという問題を解消することができる。

 特に、本発明においては、エンジンその のの駆動によって発生する、そのロール軸 Oの周りのロール回転方向の振動を抑制する ものであり、この場合、その他の点において 、並進成分の振動が発生しやすくなるが、上 記のように、ACMの制振力を制御する信号とし て、複数箇所における加速度信号をフィード バックすることにより並進成分の振動を効果 的に抑えることができる。

 なお、加速度センサ4a、4bの位置として、 エンジンのロール方向の振動を抑えようとす る場合には、ロール軸線Oからもっとも離れ エンジン上の点を第一の位置として選ぶの 好ましく、また、第二の位置としては、こ 第一の位置における振動を最小となるよう 御したときに、振動が大きくなる位置を選 のが好ましく、これらは、同一平面上のあ のが好ましい。

 図2、図3に示したエンジン配置において 車両を搭載する台を加振機で加振し、加速 センサ3aで検出した加速度信号から加速度セ ンサ3aが固定されている点の変位の振幅の周 数依存性をグラフ化し、結果を図6に示した 。図6において、実線で示した実施例1は、加 度センサ3a、3bの2個の加速度信号を、2個のA CMにフィードバックしながら制御したときの 果を、破線で示した実施例2は、1カ所の加 度センサ3aの加速度信号だけを2個のACMにフ ードバックしながら制御したときの結果を そして、2点鎖線で示した比較例は、ACMを制 しない場合の結果をそれぞれ示す。

 図6から明らかなように、実施例のものは いずれも、比較例のものに対して、制御対象 とする10~15Hzの周波数帯域において、振動を めて効果的に抑えることができことを示し おり、これによって操縦安定性を大幅に改 することができる。また、実施例1は、実施 2に対して、制御対象とする10~15Hzの周波数 域において同等の制御結果を示するととも 、制御対象外の帯域においても振動を抑え ことができることを示しており、すなわち ACMの制振力を制御する信号として、複数箇 における加速度信号をフィードバックする とにより、操縦安定性の改善効果を犠牲に ることなく乗り心地も大幅に向上させるこ ができることを示している。

 なお、試験に用いた車両は、2500ccのディ ゼルエンジンを搭載したものであり、加振 件として、前輪だけを加振台に載せ、この 振台を5~20Hzまで連続的に周波数を増加させ がら加振したあと、20~5Hzまで周波数を連続 に減少させながら加振させた。この間、ギ をニュートラル位置にセットしサイドブレ キだけを効かせた状態とした。また、ACMと ては電磁式アクチュエータを具えたものを いた。

 なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形 に限定されるものではなく、本発明の趣旨 逸脱しない範囲において種々の変更を加え ことが可能である。
 例えば、前記実施形態では、検知手段17と て加速度センサを示し、この検知手段17を駆 動ユニット11の外郭を構成するケースの外表 に取り付けたが、これに代えて、回転角セ サを採用し、このセンサをクランクシャフ 11cに設けてもよい。

 この場合、回転角センサで測定されたク ンクシャフト11cの回転角度のデータから角 速度を算出することにより、駆動ユニット1 1からドライブシャフト12に伝達されるトルク の変動を検知することができる。

 さらに、前記実施形態の検知手段17に代 て、タイヤ13の外表面に光を照射する光源と タイヤ13の外表面からの反射光を感知するフ トセンサとからなる検知手段を採用しても い。この場合、所定時間間隔における、フ トセンサで感知した前記反射光の光波振幅 しくは光波振動数の差から前述のトルクの 動を検知することができる。

 さらにまた、検知手段17として、前記回転 センサおよび図1で示した加速度センサの双 を有する構成を採用してもよい。
 さらに、加速度センサは、駆動ユニット11 ケースのうちトランスミッション11bのケー 外表面に取り付けてもよい。

 また、前記実施形態では、連結部材16とし 、駆動ユニット11の自重を弾性的に支持可能 なマウント部材を示したが、これに代えて例 えば、ロッドと、このロッドの両端部にそれ ぞれ連結された第1、第2筒状部品とを備え、 方の筒状部品が駆動ユニット11に連結され 他方の筒状部品が車体フレームに連結され トルクロッドを採用してもよい。
 さらに、前記実施形態では、連結部材16と て、駆動ユニット11と車体フレーム2とを弾 的に連結する構成を示したが、これに代え 例えば、流体圧シリンダ等のアクチュエー を採用してもよい。

 さらに、前記実施形態では、駆動ユニット1 1を、車体フレーム2の内部における車両14の 側に設けたが、これに代えて例えば、車体 レーム2の内部における車両14の後側に設け もよい。さらにまた、本発明はFF車およびFR の別を問わず適用可能である。
 また、前記実施形態では、連結部材16を作 させて駆動ユニット11の振動挙動のうち前記 ロール振動を制御する構成を示したが、この ロール振動に加え、車両14の前後方向の振動 たは/および上下方向の振動をも、前記実施 形態と同様にして連結部材16を作動させるこ により制御するようにしてもよい。

 さらに、前記実施形態では、連結部材16 して、車両14の上下方向に昇降可能に設けら れた構成を示したが、これに代えて例えば、 各連結部材16にそれぞれゴム状弾性体を備え せるとともに、制御部18での演算結果に基 いて、それぞれのゴム状弾性体の車両14の上 下方向の剛性を変化させるような構成を作用 してもよい。

 すなわち、図1において、例えば駆動ユニ ット11がロール軸線Oに対して右回りに回動し たときに、一対の連結部材16それぞれを作動 せ各連結部材16におけるゴム状弾性体の車 14の上下方向の剛性を高めることによって、 車両14の後側に配置された連結部材16により 動ユニット11において車両14の後側の側部を 方に押し上げ、かつ車両14の前側に配置さ た連結部材16により駆動ユニット11において 両14の前側の側部を下方に引っ張るように 、また、駆動ユニット11がロール軸線Oに対 て左回りに回動したときに、前述と同様に 連結部材16におけるゴム状弾性体の車両14の 下方向の剛性を高めることによって、車両1 4の前側に配置された連結部材16により駆動ユ ニット11において車両14の前側の側部を上方 押し上げ、かつ車両14の後側に配置された連 結部材16により駆動ユニット11において車両14 の後側の側部を下方に引っ張るようにしても よい。

 さらにまた、連結部材16としては、少なく も外筒と、この外筒の軸方向一端部側に配 された取付け部材と、この取付け部材と外 とを弾性的に連結し、かつ外筒の軸方向一 部における開口部を閉塞するゴム弾性部と が備えられるとともに、外筒の内部に液体 封止された構成を採用してもよい。
 そして、制御部18での演算結果に基づいて 筒内の液圧を制御することにより、駆動ユ ット11の振動を抑制して、駆動ユニット11か ドライブシャフト12に伝達されるトルクの 動を抑えるようにしてもよい。
 また、制御部18で制御する前記ロール振動 周波数成分は、前記実施形態のものに限ら るものではない。