Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
WINDOW GLASS BREAKAGE DETECTOR AND BREAKAGE DETECTING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/107551
Kind Code:
A1
Abstract:
A window glass breakage detector mounted to window glass of a vehicle and used to detect breakage of the window glass. When the window glass is not broken, at least a part of the breakage detector is located in a through hole provided in the window glass and elastic force of the detector urges the inner surface of the through hole in a direction in which the through hole expands. When the window glass is broken, the breakage detector breaks those portions of the window glass which are around the through hole and displaces at least a part of the detector.

Inventors:
SUZUKI TSUNEO (JP)
KOBAYASHI MITSUGU (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052972
Publication Date:
September 03, 2009
Filing Date:
February 20, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
TOYOTA JIDOSHOKKI KK (JP)
SUZUKI TSUNEO (JP)
KOBAYASHI MITSUGU (JP)
International Classes:
E06B7/28; B60J1/17; B60R25/30; G08B13/04
Foreign References:
JP2005004316A2005-01-06
JP2009096448A2009-05-07
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori et al. (JP)
Hironori Onda (JP)
Download PDF:
Claims:
 車両のウィンドウガラスに取り付けられ、ウィンドウガラスの破損を検出するために用いられるウィンドウガラス破損検出具であって、
 前記ウィンドウガラスの非破損時において、前記破損検出具の少なくとも一部は前記ウィンドウガラスに設けられた貫通孔内に位置するとともに前記検出具の弾性力にて前記貫通孔を拡開する方向に同貫通孔の内壁を付勢しており、
 前記ウィンドウガラスの破損に伴い、前記破損検出具は前記貫通孔の周囲のウィンドウガラスの部位を粉砕するとともに前記検出具の少なくとも一部を変位させる破損検出具。
 前記破損検出具は車両の開口部を開閉自在なウィンドウガラスに取り付けられる請求項1に記載の破損検出具。
 前記破損検出具は帯板状の板ばね用鋼板を折り曲げて構成される請求項1または2に記載の破損検出具。
 前記破損検出具は、その一部の変位に伴って被検出部材の把持を解除するように構成される請求項1~3のいずれか1項に記載の破損検出具。
 前記被検出部材を把持する一対のアームを備える請求項4に記載の破損検出具。
 前記ウィンドウガラスの破損に伴い、前記破損検出具は、前記一対のアームが互いに離間するように変位する請求項5に記載の破損検出具。
 前記貫通孔に挿入される断面ほぼU字状の固定部と、固定部の両端から互いに反対方向へ延びる一対のプレート部とを有し、前記一対のアームは前記プレート部からそれぞれ延びる請求項5又は6に記載の破損検出具。
 前記固定部はウィンドウガラスに係合する一対の係合部を有し、前記固定部が前記貫通孔に挿入されたときに、前記プレート部はウィンドウガラスに関して前記係合部と反対側に位置する請求項7に記載の破損検出具。
 車両のウィンドウガラスの破損を検出する破損検出装置において、
 前記ウィンドウガラスの非破損時において少なくとも一部が前記ウィンドウガラスに設けられた貫通孔内に位置するとともに、ウィンドウガラスの破損に伴い前記貫通孔の周囲のウィンドウガラスの部位を自身の弾性力にて粉砕可能な破損検出具と、
 前記ウィンドウガラスの非破損時において前記破損検出具によって把持されるとともに、前記ウィンドウガラスの破損時には前記破損検出具がウィンドウガラスの粉砕に伴い変位することによって同破損検出具による把持から解除される被検出部材と、
 前記破損検出具による把持から解除された前記被検出部材の変位を検出するとともに前記変位に応じた検出信号を出力するセンサユニットと、
 前記検出信号に基づきウィンドウガラスが破損したことを判断するコントローラと、
を備える破損検出装置。
 前記被検出部は四角板状をなし、かつ両側面に切り欠きを有し、前記破損検出具は前記切り欠きに係合する態様で前記被検出部材を保持する請求項9に記載の破損検出装置。
Description:
ウィンドウガラス破損検出具及 破損検出装置

 本発明は、車両におけるウィンドウガラ 破損検出具及び破損検出装置に関する。

 特許文献1において、盗難防止のために車 両のウィンドウガラスの割れを検知する装置 が開示されている。この装置は、図12に示す うに、ウィンドウガラス100が窓開口部を閉 した全閉位置にあるときに、このウィンド ガラス100を支持するケーブル式ウィンドウ ギュレータ110のキャリアプレート111を、ウ ンドウガラス100の閉止方向に付勢する圧縮 イルばね120を備える。ウィンドウガラス100 破損すると、ウィンドウガラス100に設けた トッパピン105と車体に設けた係止部106とに る規制が解除され、キャリアプレート111が 縮コイルばね120によってウィンドウガラス1 00の全閉位置よりも閉止側に移動する。リミ トスイッチ130はキャリアプレート111の移動 検出してウィンドウガラス100の破損を検出 る。

 ところが、ウィンドウガラス100には、通常 強化ガラスが用いられている。このウィン ウガラスは、衝撃が加えられると粉々に破 するが、ウィンドウガラスの一部が粉砕さ ずに残ることがある。上記検出装置では、 ャリアプレート111付近にウィンドウガラス1 00が残った場合、キャリアプレート111が閉止 向へ動かずにウィンドウガラス100の破損が 出されないおそれがあった。

特開平11-321564号公報

 本発明の目的は、ウィンドウガラスが完 に粉砕されずに残るような場合でもウィン ウガラスの破損を確実に検出することがで るウィンドウガラス破損検出具及び破損検 装置を提供することにある。

 上記目的を達成するため、本発明の一態 では、車両のウィンドウガラスに取り付け れ、ウィンドウガラスの破損を検出するた に用いられるウィンドウガラス破損検出具 提供される。前記ウィンドウガラスの非破 時において、前記破損検出具の少なくとも 部は前記ウィンドウガラスに設けられた貫 孔内に位置するとともに前記検出具の弾性 にて前記貫通孔を拡開する方向に同貫通孔 内壁を付勢する。前記ウィンドウガラスの 損に伴い、前記破損検出具は前記貫通孔の 囲のウィンドウガラスの部位を粉砕すると もに前記検出具の少なくとも一部を変位さ る。

 本発明の別の態様では、車両のウィンド ガラスの破損を検出する破損検出装置が提 される。該破損検出装置は、破損検出具と 被検出部材と、センサユニットと、コント ーラとを備える。前記破損検出具は、前記 ィンドウガラスの非破損時において少なく も一部が前記ウィンドウガラスに設けられ 貫通孔内に位置するとともに、ウィンドウ ラスの破損に伴い前記貫通孔の周囲のウィ ドウガラスの部位を自身の弾性力にて粉砕 能である。前記被検出部材は、前記ウィン ウガラスの非破損時において前記破損検出 によって把持されるとともに、前記ウィン ウガラスの破損時には前記破損検出具がウ ンドウガラスの粉砕に伴い変位することに って同破損検出具による把持から解除され 。前記センサユニットは、前記破損検出具 よる把持から解除された前記被検出部材の 位を検出するとともに前記変位に応じた検 信号を出力する。前記コントローラは、前 検出信号に基づきウィンドウガラスが破損 たことを判断する。

本発明の一実施形態に係る破損検出具 適用される乗用車の右前ドアの分解斜視図 図1の右前ドアの概略正面図。 図2の3-3線に沿った縦断面図。 図1の右前ドアに適用される破損検出具 の斜視図。 (a)は図4の検出具の正面図、(b)は平面図 、(c)は側面図、(d)は(a)の5d-5d線に沿った断面 。 (a)は図5(a)の検出具の6a-6a線に沿った断 図、(b)は図5(a)検出具の6b-6b線に沿った断面 、(c)は図5(a)検出具の6b-6b線に沿った断面に ける付勢力F1の説明図。 (a)は図4の検出具の正面図、(b)は平面図 、(c)は側面図、(d)は(a)の7d-7d線に沿った断面 。 (a)は図4の検出具の正面図、(b)は平面図 、(c)は側面図、(d)は(a)の8d-8d線に沿った断面 。 (a)は図8(a)の9a-9a線に沿った断面図、(b) 図8(a)の9b-9b線に沿った断面図。 図3の各磁気センサの出力特性図。 図3の両磁気センサの出力の和の特性 。 従来技術の検出装置の正面図。

 以下、本発明を具体化した一実施形態を図 に従って説明する。
 図1は、乗用車における右前ドアでの分解斜 視図であり、図2は図1の右前ドアの概略正面 である。

 図1に示すように、車両ドア1はアウタパ ル2とインナパネル3とを具備している。アウ タパネル2とインナパネル3との間に、強化ガ スからなるウィンドウガラス5が配置されて いる。ウィンドウガラス5の厚さは3.1mm~5.0mm程 度である。インナパネル3の車内側にはドア リム8が取り付けられている(図3参照)。

 車両ドア1の内部には、ウィンドウガラス 5を上下動するウィンドウレギュレータ10が収 納されている。本実施形態においては、ウィ ンドウレギュレータ10としてXアーム式ウィン ドウレギュレータを用いている。インナパネ ル3にはドア部品組付穴3aが穿設されており、 このドア部品組付穴3aを塞ぐようにモジュラ パネル6が設けられている。

 Xアーム式ウィンドウレギュレータ10は、 ースプレート(固定ベース)11を介して、モジ ュラーパネル6の車外側の面に支持されてい 。即ち、モジュラーパネル6の車外側の面に 定されるベースプレート11には、Xアーム式 ィンドウレギュレータ10のリフトアーム12の 軸13が支持されている。ベースプレート11に 駆動部としての電動駆動ユニット14が固定さ れている。リフトアーム12は、図2に示すよう に軸13を回動中心とするセクタギヤ(ドリブン ギヤ)15を一体に有しており、図1の電動駆動 ニット14は、このセクタギヤ15と噛み合うピ オン16(図2参照)及びピニオン16を駆動するモ ータ(図示せず)を備えている。

 図2において、リフトアーム12の長さ方向 中間部分には、軸17を介してイコライザア ム18の中間部分が回動可能にとりつけられて いる。リフトアーム12の上端部(先端部)とイ ライザアーム18の上端部(先端部)とにはそれ れ、ガイドピース(ローラ)19,20が回転可能に 取り付けられており、イコライザアーム18の 端部には、ガイドピース(ローラ)21が回転可 能に取り付けられている。

 リフトアーム12のガイドピース19と、イコ ライザアーム18のガイドピース20とは、ウィ ドウガラスブラケット22に移動自在に嵌めら れ、イコライザアーム18のガイドピース21は 図1のモジュラーパネル6の車外側の面に固定 されるイコライザアームブラケット(姿勢維 レール)23によって移動自在に案内される。

 ウィンドウガラス5の下縁には一対のウィ ンドウガラスホルダ24が固定されている。ウ ンドウガラスホルダ24は、予めウィンドウ ラス5の下縁に固定され、ウィンドウガラス ルダ24を有するウィンドウガラス5は、アウ パネル2とインナパネル3との隙間から挿入 れて、ボルト25によりウィンドウガラスブラ ケット22に固定されている。

 図2に示すように、車両ドア1には前後一 のガラスラン26が設けられている。このガラ スラン26はゴム材よりなる。レール部材とし の一対のガラスラン26によりウィンドウガ ス5が移動自在に支持されている。即ち、ウ ンドウガラス5の前後の端部がガラスラン26 案内されて上下に移動することができる。

 図1の電動駆動ユニット14によりピニオン1 6を駆動すると、セクタギヤ15を介してリフト アーム12が軸13を中心に揺動し、その結果、 ィンドウガラスブラケット22(ウィンドウガ ス5)が、イコライザアーム18、ガイドピース1 9,20,21、イコライザアームブラケット23により 略水平状態を保ちながら昇降運動する。この ようにウィンドウガラス5が昇降され、ウィ ドウガラス5により車両の開口部4が開閉自在 となっている。

 図3に示されるように、不正侵入防止用の破 損検出装置30が車両ドア1の内部に配置されて いる。破損検出装置30は検出具40とセンサユ ット60を有している。
 図4は破損検出装置30の斜視図を示す。図5,6 検出具40をウィンドウガラス5に取り付けた 態を示す。図7は検出具40をウィンドウガラ 5に取り付けた後においてウィンドウガラス 5が割られて全体にひびが入ったときを示す 図8,9はウィンドウガラス5が割られて検出具4 0により一部領域を粉砕した状態を示す。

 図3に示されるように、アウタパネル2と ンナパネル3との間にウィンドウガラス5がウ ェザーストリップ7によりシールされた状態 配置されている。また、インナパネル3の車 側にはドアトリム8が配置されている。検出 具40はウィンドウガラス5の下部に取り付けら れている。

 図4,図5(a)に示すように、ウィンドウガラ 5には貫通孔5cが形成されている。貫通孔5c 上下方向に延びる長穴である。検出具40は貫 通孔5cを貫通する状態でウィンドウガラス5に 固定される。検出具40は、ウィンドウガラス5 の表面5aと当接するとともにウィンドウガラ 5の表面5aにおいて磁石50を把持するプレー 部42,43を有している。また、検出具40は自身 弾性力にてウィンドウガラス5の貫通孔5cを 開(拡径)する方向に付勢している。

 図6に示すように、検出具40は被検出部材 しての永久磁石50をウィンドウガラス5の非 損時において把持し、破損時には把持を解 することができるように構成されている。 久磁石50は四角板状をなし、かつ、左右両 面にU字状の切り欠き(凹部)50aを有している( 8(a)参照)。

 図5,6に示すように、検出具40は、左右方 に延びる一枚の帯板状の板ばね用鋼板を折 曲げて構成されている。検出具40は固定部41 プレート部42,43とを有している。固定部41は 略U字状の断面を有するように形成され、ウ ンドウガラス5の貫通孔5cに変形して挿入さ る。これにより、ウィンドウガラス5の貫通 5c内に固定部41が貫通する状態で配置される 。

 プレート部42,43は四角板状をなし、固定 41の両端から両側に延びている。図6(c)に示 ように、ウィンドウガラス5の裏面5b側にお て固定部41の係合部41aの幅はウィンドウガラ ス5の貫通孔5cの幅よりも広くなっており、検 出具40が貫通孔5cから抜け落ちるのを防止し いる。また、検出具40は、図5(b)、図6(a),(b)に おいて二点鎖線で示す形状から実線で示す形 状となるよう、自身のばね力に抗して変形し ており、固定部41はウィンドウガラス5の貫通 孔5cを拡開する方向に同貫通孔5cの内壁を付 (押圧)している。

 詳しくは、図6(c)に示すように、固定部41 両側部は貫通孔5cを画定する内壁面を押圧 て貫通孔5cを拡開する方向に付勢している。 即ち、ウィンドウガラス5に検出具40が取り付 けられる前はプレート部42,43が図6(b)に二点鎖 線で示す形状を有し、ウィンドウガラス5に 出具40が取り付けられると、図6(b)に実線で される形状を呈する。詳細には、検出具40は ウィンドウガラス5に取り付けられるとプレ ト部42,43がウィンドウガラス5の表面5aに当接 するように変形して固定部41が貫通孔5cの内 を拡開する方向に付勢する。つまり、図6(b) 示すように、ばね材よりなる検出具40はウ ンドウガラス5の貫通孔5cに取り付ける前に 、左右に広がった状態となっているが、ば 材よりなる検出具40を貫通孔5cに取り付ける 、図6(c)に示すように固定部41は貫通孔5cの 部において貫通孔5cを画定する内壁を押圧し て、互いに反対方向の外向きの付勢力F1を加 る。

 このようにして、ウィンドウガラス5の任 意の場所に貫通孔5cを設けることにより検出 40をウィンドウガラス5の任意の場所(例えば 、ウィンドウガラス5の端部ではない場所)に り付けることができる。検出具40は車両ド 1の内部の目立たない場所に配置される。

 図5に示すように、検出具40には永久磁石5 0を保持するための把持部としての一対のア ム45,46を有している。この一対のアーム45,46 プレート部42,43と協働して永久磁石50をウィ ンドウガラス5の非破損時において把持する ともに破損時には把持を解除するように構 されている。

 詳しくは、検出具40の左右方向の中央部 は透孔44が形成されている。検出具40におい 透孔44を画定する左右の内側壁から一対の ーム45,46が中央部に向けて突出している。ア ーム45,46は直線的に延びる帯板状をなし、図4 及び6(a)に示すように、クランク状に2回折り げられている。検出具40がウィンドウガラ 5に取り付けられた状態で、アーム45,46の先 の磁石係止部45a,46aは永久磁石50の角部(切り き50aでの角部)に係合して、永久磁石50が左 方向および上下方向に移動することを阻止 る。即ち、図6(a)において二点鎖線にて示さ れるように、アーム45,46は、ウィンドウガラ 5に検出具40が取り付けられる前は磁石50か 離れた場所に位置する。ウィンドウガラス5 検出具40が取り付けられると、アーム45,46は 図6(a)に実線で示すように変形して、磁石係 部45a,46aにて磁石50の両側部を正面側から保 する。

 図3に示すように、センサユニット60は、 ンナパネル3に固定されている。ここで、鉛 直方向をX方向とするとともに、水平方向をY 向とする。永久磁石50はX方向に移動可能、 ち、落下可能である。

 センサユニット60は、第1の磁気センサ(磁 気センサ素子)61と、第2の磁気センサ(磁気セ サ素子)62と、基板63とを具備している。基 63に第1の磁気センサ61と第2の磁気センサ62と が上下方向に離間して配置されている。具体 的には磁気センサ61,62は4cm程度離間している 第1の磁気センサ61は、ウィンドウガラス5全 閉時の磁石50と同じ高さであって、磁石50に しY方向に所定の距離だけ離間して配置され いる。一方、第2の磁気センサ62は第1の磁気 センサ61よりも下方に位置している。したが て、永久磁石50が落下すると第2の磁気セン 62の前を磁石50が通過する。

 各磁気センサ61,62は磁石50との距離に応じ た信号を出力する。図3の状態では、第1の磁 センサ61は磁石50と同じ高さに配置されてい るので、高い出力電圧を有し、第2の磁気セ サ62は第1の磁気センサ61よりも下方に位置し ているので低い出力電圧を有している。磁気 センサ61,62としてホールICを挙げることがで る。

 磁気センサ61,62は図3に示すようにコント ーラ70に接続されている。コントローラ70は A/D変換器及びマイクロコンピュータを具備し ている。マイクロコンピュータは、磁気セン サ61,62から出力されてA/D変換器によってアナ グデータからデジタルデータに変換された 号(出力電圧Vs1,Vs2)を取り込む。マイクロコ ピュータは磁気センサ61,62の出力電圧(デジ ル値)を合算して図11に示す出力信号の和(=Vs 1+Vs2)を得る。これにより、図10の各磁気セン 61,62の出力電圧Vs1,Vs2を単独で用いる場合に べ広範囲(図11では80mm)において高い出力レ ルを有する信号が得られる。その結果、磁 50の位置を広範囲で検出できる。図3におい 、コントローラ70には警報装置71が接続され いる。

 次に、ウィンドウガラス5が壊されたときの 検出具40の動作を説明する。
 通常時、即ち、ウィンドウガラス5の非破損 時においては、検出具40は図4,5,6に示す状態 なっている。乗員が車両から離れるときに ィンドウガラス5が全閉または少し(数cmほど) 開いているとする。コントローラ70は図11の ンサ出力レベルからウィンドウガラス5の位 を検出しており、パーキングブレーキが操 されている時にウィンドウガラス5が全閉ま たは少し開いているとガラスの割れ検知モー ドを設定する。このとき、ウィンドウガラス 5の下部に取り付けられた検出具40は、貫通孔 5cを拡開する方向に付勢している。また、ウ ンドウガラス5の非破損時には、一対のアー ム45,46とプレート部42,43とが協働して磁石50を 把持している。非破損時にはセンサユニット 60の第1の磁気センサ61の前方に磁石50が位置 ている。

 この状態から、ウィンドウガラス5が破損 すると、その強度が低下する。つまり、強化 ガラスからなるウィンドウガラス5の一部が 損すると、図7に示すようにウィンドウガラ 5のすべてにひびが入り強度が著しく低下す る。

 この強度低下に伴って図8,9に示すように 出具40がその付勢力によりウィンドウガラ 5の貫通孔5cの周辺部(ウィンドウガラス5の一 部領域)を粉砕する。つまり、検出具40が自身 のばね力により強化ガラスからなるウィンド ウガラス5を部分的に完全に粉砕する。これ より、図9(b)に示すようにプレート部42,43が ィンドウガラス5の裏面5b側に変位する。こ プレート部42,43の変位に伴ってアーム45,46が 動することによって図9(a)に示すように、磁 石係止部45a,46aが移動して永久磁石50の係合( 持)を解除する。これによって、永久磁石50 落下する。

 センサユニット60において、ウィンドウ ラス5が破損される前においては磁気センサ6 1,62の出力電圧の和(=Vs1+Vs2)は、所定の閾値以 の値を示すが、ウィンドウガラス5の破損に 伴い磁石50が落下すると、磁気センサ61,62の 力電圧の和が所定の閾値以上の値を示さな なる。これにより、永久磁石50の落下が検知 される。その結果、ウィンドウガラス5の破 が検出される。

 上記のように、強化ガラスは一部が割れ とすべての部位にひびが入り強度が著しく 下する特徴を有している。この特徴を利用 てウィンドウガラス5の破損の未検知、誤検 知を極力少なくすることができる。

 つまり、検出具40は、ウィンドウガラス5 破損してもウィンドウガラス5が完全に粉砕 されずに残るような場合でも、ウィンドウガ ラス5の破損を確実に検出することができる また、検出具40は、ウィンドウガラス5の貫 孔5cを拡開する方向に付勢しているので、ウ ィンドウガラス5の破損に伴って(ウィンドウ ラス5の強度の低下に伴って)ウィンドウガ ス5の一部領域を確実に粉砕してウィンドウ ラス5の破損を確実に検出することができる 。

 また、図2に示すように、ウィンドウガラ ス5が全閉位置にないときも、ウィンドウガ ス5が破損すると磁石50が落下するため、破 検出装置30はウィンドウガラス5の破損を検 することができる。詳しくは、従来の検出 置(特許文献1)においては、ウィンドウガラ の全閉時のウィンドウガラスの移動を検出 ていたためウィンドウガラスが全閉位置に いときはウィンドウガラスの破損を検出す ことができなかった。これに対し、本実施 態の破損検出装置30は、換気等のためにウィ ンドウガラス5を少し開けているときもウィ ドウガラス5の破損を検出することができる

 また、ウィンドウガラス5が割れると磁石 50の把持を解除して磁石50の落下を検出でき 。これにより、例えば、検出具40が車体のど こかに引っかかったり、ウィンドウガラス5 ら離脱しなかったりして、検出具40の落下が 妨げられたとしもウィンドウガラス5の破損 検出することができる。

 磁気センサ61,62の出力電圧に基づいてセ サユニット60が永久磁石50の落下を検出する とによりウィンドウガラス5の破損が検出さ れると、コントローラ70は図3に示される警報 装置71を作動して警報を発する。

 上記実施形態によれば、以下のような利点 得ることができる。
 (1)検出具40は、ウィンドウガラス5に設けら た貫通孔5c内に位置し、自身の弾性力にて ィンドウガラス5の貫通孔5cを拡開する方向 付勢する。したがって、ウィンドウガラス5 破損に伴い、検出具40はウィンドウガラス5 貫通孔5cの周囲の部分を粉砕して、自身の なくとも一部を変位させる。よって、ウィ ドウガラス5が完全に粉砕せずに残るような 合でも、破損検出装置30はウィンドウガラ 5の破損を確実に検出することができる。

 また、従来技術(特許文献1)においてはレ ュレータへの細工が必要であり、信頼性、 質が低下する可能性があるが、本実施形態 構成はレギュレータへの細工が不要であり 信頼性、品質に優れたものとすることがで る。また、従来技術においては構造が複雑 あるためコストアップを招きやすいが、本 施形態は簡単な構成であるので、比較的安 に破損検出装置30を提供することができる

 (2)検出具40は、車両の開口部を開閉自在 ウィンドウガラス5に取り付けられ、ウィン ウガラス5が全閉位置にないときも、ウィン ドウガラス5の破損を検出することができる

 詳しくは、図12に示す従来の検出装置の 合、ウィンドウガラス100が全閉位置よりも 止側に変位することのみを検出する構成で った。そのためウィンドウガラス100が全閉 置にないとき、即ち、換気のためにウィン ウガラス100を少し開けていたときには、上 検出装置はウィンドウガラス100の破損を検 することができなかった。これに対し本実 形態では、ウィンドウガラス5が全閉位置に いときもウィンドウガラス5の破損を検出す ることができる。

 (3)検出具40は帯板状の板ばね用鋼板を折り げて構成しているので、簡単な構成にてウ ンドウガラス5の貫通孔5cを拡開する方向に 勢することができる。
 (4)検出具40の一部の変位に伴って被検出部 としての磁石50の把持を解除するので、検出 具40ではなく磁石50の動きによりウィンドウ ラス5の破損を検出することができる。

 (5)磁石50を一対のアーム45,46にて把持してい るので、簡単な構成によって磁石50を把持す ことができる。
 実施形態は前記に限定されるものではなく 例えば、次のように具体化してもよい。

 ウィンドウレギュレータとしてXアーム式ウ ィンドウレギュレータを用いたが、ケーブル 式ウィンドウレギュレータを用いてもよい。
 駆動部はモータを有する構成に限らず、乗 の手動によって駆動する構成でもよい。

 破損検出装置30を乗用車における右前ドア 適用したが、他の側部ドア、後部ドア、或 は屋根に設けられた開閉式ガラスルーフに 用してもよい。
 センサユニット60は一対の磁気センサ61,62を 備えていたが、1つの磁気センサを具備する のであってもよい。

 センサユニット60として磁気センサを用 たが、センサとして赤外線センサを用い、 出具40に赤外線センサと対向するように赤外 線反射部材(ミラー)を設けてもよい。即ち、 5での磁石50の代わりに赤外線反射ミラーを けるとともに、磁気式のセンサユニット60 代わりに赤外線センサを設け、赤外線セン から赤外線を発し、反射ミラーからの反射 を入射し、反射光の有無によりミラーの落 を検出するようにしてもよい。即ち、破損 出装置30は磁気検知方式ではなく光反射検知 方式を採用してもよい。

 検出具40は、板ばね用鋼板に代えて、他の 性のある材料、例えば、カーボンファイバ 材料を用いてもよい。
 開閉式ウィンドウガラスではなく固定式(嵌 め込み式)のウィンドウガラスに破損検出装 30を取り付けてもよい。

 図6等では検出具40はウィンドウガラス5の 表面5aと裏面5bとの間を貫通するように配置 れているが、これに限らない。検出具40の少 なくとも一部がウィンドウガラスの貫通孔5c に位置していれば貫通孔5cを拡開する方向 付勢することができ、ウィンドウガラスの 砕に伴って検出具の少なくとも一部を変位 せてウィンドウガラスの破損を検出するこ ができる。