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Patent Searching and Data


Title:
SEMICONDUCTOR DEVICE AND METHOD FOR DESIGNING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/048154
Kind Code:
A1
Abstract:
A semiconductor device is provided with a semiconductor chip, and a printed wiring board having a recessed section wherein the semiconductor chip is stored with its face down. The printed wiring board is provided with a plurality of wiring layers below a circuit surface of the semiconductor chip whereupon a connecting terminal is formed. The wiring layers include the following layers sequentially arranged when viewed from the circuit surface side of the semiconductor chip; a first wiring layer whereupon a signal wiring is formed, a second wiring layer whereupon a ground plane is formed, and a third wiring layer whereupon a power supply wiring and a BGA pad for power supply and grounding are formed.

Inventors:
SASAKI HIDEKI (JP)
OHSHIMA DAISUKE (JP)
FUNAYA TAKUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068549
Publication Date:
April 16, 2009
Filing Date:
October 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NEC CORP (JP)
SASAKI HIDEKI (JP)
OHSHIMA DAISUKE (JP)
FUNAYA TAKUO (JP)
International Classes:
H01L23/12; H01L25/065; H01L25/07; H01L25/18
Foreign References:
JPH10209325A1998-08-07
JPH0878573A1996-03-22
JPH0582710A1993-04-02
JP2001237275A2001-08-31
Attorney, Agent or Firm:
INAGAKI, Kiyoshi (Rindo Building 5F37, Kanda-Higashimatsushita-ch, Chiyoda-ku Tokyo 42, JP)
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Claims:
 半導体チップと、該半導体チップがフェースダウンで収容される凹部を有するプリント配線基板とを備える半導体装置であって、
 前記プリント配線基板が、接続端子が形成される半導体チップの回路面の下方に複数の配線層を備え、該複数の配線層が、前記回路面側から見て順次に配設される、信号配線が形成される第1の配線層と、グランドプレーンが形成される第2の配線層と、電源配線と電源用及びグランド用BGAパッドとが形成される第3の配線層とを含むことを特徴とする半導体装置。
 前記半導体チップの回路面には、マトリクス状に端子が配列され、信号配線端子が電源端子及びグランド端子の外周側に配設されている、請求項1に記載の半導体装置。
 前記電源用BGAパッドが、対角線上に配置され、前記電源配線で相互に接続されている、請求項1又は2に記載の半導体装置。
 前記第1の配線層は、前記半導体チップの接続端子と接続される第1のランドと、前記半導体チップの接続端子及び前記第2又は第3の配線層と接続される第2のランドとを含み、前記第1のランドの直径が前記第2のランドの直径よりも小さい、請求項1~3の何れか一に記載の半導体装置。
 隣接する2つの第1のランドが、前記第2のランドを挟んで配置される、請求項4に記載の半導体装置。
 前記第1のランドの少なくとも一部が千鳥状に配置される、請求項4又は5に記載の半導体装置。
 前記第1の配線層の最小ピッチが、前記第2及び第3の配線層の最小ピッチよりも小さい、請求項1~6の何れか一に記載の半導体装置。
 前記プリント配線基板は、更に、前記半導体チップの接続端子が形成されない背面側よりも上方に別の複数の配線層を有し、該別の複数の配線層は、前記背面側から見て順次に配設された、グランドプレーンが形成される第4の配線層と、信号配線が形成される第5の配線層とを含む、請求項1~7の何れか一に記載の半導体装置。
 前記別の複数の配線層は、前記背面側から見て、前記第5の配線層よりも遠い側に、信号配線が形成される第6の配線層を更に含む、請求項8に記載の半導体装置。
 前記第6の配線層の上方に別の半導体チップを更に備える、請求項9に記載の半導体装置。
 請求項1~10の何れか一に記載の半導体装置の設計方法であって、
 前記第1の配線層内で隣接する2つのバンプ又はランド間を通す配線の本数、及び、前記半導体チップの接続端子ピッチを、前記半導体チップと接続するバンプ又はランドの直径と、前記第2及び第3の配線層と接続するバンプ又はランドの直径と、前記第1の配線層の最小ピッチと、前記第2及び第3の配線層の最小ピットとに基づいて、決定することを特徴とする半導体装置の設計方法。
Description:
半導体装置及びその設計方法

 本発明は、半導体装置及びその設計方法 関し、更に詳しくは、半導体チップがフェ スダウンで埋め込まれたプリント配線基板 有する半導体装置及びその設計方法に関す 。

 従来の半導体装置では、プリント配線基 上に半導体チップを搭載し、ボンディング イヤーを用いて、半導体チップ上の端子と リント配線基板上の端子とを接続したワイ ーボンディング接続や、半導体チップ上の 子にAuやハンダ等のバンプを形成し、この ンプとプリント配線基板上の端子とを接続 たフリップチップ接続が一般的であった。

 上記構造の他に、近年、半導体チップの 続端子が形成される表面(回路面)を下にし 、即ちフェースダウンで、半導体チップが め込まれるプリント配線基板を用いた半導 装置が提案されている。特許文献1、及び、 願1(特願2006-300681号)には、半導体チップを リント配線基板の中に埋め込み、半導体チ プの回路面側に配線層を形成した半導体装 が記載されている。また、特許文献2、及び 先願2(特願2007-093083号)には、同じく半導体 ップをプリント配線基板の中に埋め込み、 導体チップの両面、即ち回路面側、及び半 体チップの接続端子が形成されない背面側 配線層を形成した半導体装置が記載されて る。

 これらの半導体装置では、ワイヤーボン ィングやフリップチップ接続等の組立工程 不要となり、プリント配線基板の製造工程 で半導体チップの接続端子をプリント配線 板の端子に接続できるので、組立コストの 減が大いに期待されている。

 さらに、前記プリント配線基板としては ビルドアップ基板が用いられるので、微細 ッチの配線やビアが形成でき、その結果、 リント配線基板の小型化、それに伴う半導 装置の小型化、さらには、フリップチップ 続で製造される半導体装置よりも多ピンか 微細ピッチの半導体チップへの適用が期待 れている。

 その一方で、ビルドアップ基板では配線 微細化できるものの、一層ずつ積層しなが 配線層を形成していくので、層数が増える 歩留まりが層数の階乗で低下することが知 れている。そのため、半導体チップが埋め まれたプリント配線基板を用いて半導体装 を製造する場合には、少ない層数でなけれ 、製造品質を確保できなかった。

 ところで、半導体チップには、回路面に トリクス状に端子が配列されたエリア端子 有する半導体チップと、回路面に単列の端 が形成されているペリフェラル端子を有す 半導体チップとがある。エリア端子を有す 半導体チップを用いて半導体装置を製造す 場合には、プリント配線基板内で全ての配 を引き出すために、そのマトリクス数に合 せて層数が必要となるから、一般に、4層以 上の多層プリント配線基板が用いられる。さ らに、上記半導体装置は、エリア端子を有す る半導体チップが、この多層プリント配線基 板上にフリップチップ接続されることで製造 される。なお、ワイヤーボンディングでは、 マトリクス状に配置された端子を、1列又は2 で構成されたプリント配線基板上の端子に 対一で接続できない。

 しかし、上記エリア端子を有する半導体 ップをプリント配線基板に埋め込む際、従 のように4層以上の多層プリント配線基板を 用いると、ビルドアップ層が増え、歩留まり が低下し、製造品質を確保できないという問 題があった。

 特許文献1,2及び先願1,2には、プリント配 基板に半導体チップを埋め込む構造とその 造方法が開示されているものの、どの配線 に信号配線、電源配線又は電源プレーン、 ランド配線又はグランドプレーンを割り当 ればよいか、また、層数を減らすためにど ように割り当てればよいか等、具体的な配 パターン設計に関しては一切開示されてい い。

 特許文献3には、ペリフェラル端子を有す る半導体チップが、プリント配線基板に埋め 込まれており、プリント配線基板の層数を減 らすために、層構成を工夫した半導体装置が 記載されている。

特開2003-46019号公報

特開2003-309243号公報

特開2005-228901号公報

 本発明者らは、当初、特許文献3に開示さ れた層構成が、エリア端子を有する半導体チ ップをフェースダウンでプリント配線基板に 埋め込む際にも利用できると考え、配線パタ ーン設計を検討した。しかし、以下の問題点 により実現できないことを見出した。

 図28は、特許文献3に開示されたプリント 線基板に、エリア端子を有する半導体チッ をフェースダウンで埋め込んだことを想定 た半導体装置の断面図である。特許文献3の プリント配線基板は、6層構造を有し、上方 ら第1及び第2層が信号層(S)、第3層がグラン プレーン層(G)、第4層が電源プレーン層(V)、 5及び第6層が信号層(S)であり、さらに、上 半導体チップを第5層の信号層にフリップチ プ接続しているので、第4層は半導体チップ が貫通する構造となっている。図28に示した 導体装置100Bは、エリア端子を有する半導体 チップ1Dと、プリント配線基板10Bと、プリン 配線基板10B上に搭載された更に別の半導体 ップ1Eとを備える。プリント配線基板10Bの 構成では、上方から第4層の電源プレーン層 第3層のグランドプレーン層が半導体チップ 1Dの回路面よりも上方に位置している。この め、図示のように、半導体チップ1Dの電源 子とグランド端子とを一旦半導体チップ1Dよ りも外側に引き出してから、各プレーン層と 接続する必要がある。

 特許文献3に記載されているように、ペリ フェラル端子を有する半導体チップでは、第 5層及び第6層の信号層があれば、電源端子と ランド端子を引き出して、第4層の電源プレ ーン層や第3層のグランドプレーン層と接続 ることは可能である。しかし、エリア端子 有する半導体チップ1Dをフェースダウンで上 記プリント配線基板10Bに埋め込む場合では、 図28に示すように、半導体チップ1Dの中央付 にある電源端子3aやグランド端子3bを、第5層 及び第6層で全てを引き出すことができなか た。

 また、無理に細い配線で引き出すことは 能であるが、これでは、電源やグランドの ンピーダンスが上昇し、電源品質を劣化さ る可能性があった。

 本発明は、エリア端子を有する半導体チ プがフェースダウンで埋め込まれるプリン 配線基板の層数を少なくし、製造品質を確 した半導体装置及びその設計方法を提供す ことを目的とする。

 本発明は、半導体チップと、該半導体チ プがフェースダウンで収容される凹部を有 るプリント配線基板とを備える半導体装置 あって、前記プリント配線基板が、接続端 が形成される半導体チップの回路面の下方 複数の配線層を備え、該複数の配線層が、 記回路面側から見て順次に配設される、信 配線が形成される第1の配線層と、グランド プレーンが形成される第2の配線層と、電源 線と電源用及びグランド用BGAパッドとが形 される第3の配線層とを含むことを特徴とす 半導体装置を提供する。

 また、本発明は、前記半導体装置を設計 る設計方法であって、前記第1の配線層内で 隣接する2つのバンプ又はランド間を通す配 の本数、及び、前記半導体チップの接続端 ピッチを、前記半導体チップと接続するバ プ又はランドの直径と、前記第2及び第3の配 線層と接続するバンプ又はランドの直径と、 前記第1の配線層の最小ピッチと、前記第2及 第3の配線層の最小ピットとに基づいて、決 定することを特徴とする半導体装置の設計方 法を提供する。

 本発明の半導体装置によると、半導体チ プの接続端子が形成される回路面側から見 、第1の配線層、第2の配線層、及び第3の配 層の3層からなる配線層を有するので、層数 が少なく、歩留まりが低下しないため、製造 品質を確保できる。

 本発明の半導体装置の設計方法によると 高密度な配線設計で、ショート故障を起こ ないプリント配線基板を設計でき、半導体 置の製造品質を確保できる。

 本発明の上記及び他の目的、特徴及び利 は、図面を参照する以下の説明により明ら になる。

本発明の第1の実施形態に係る半導体装 置を示す断面図。 半導体チップの接続端子の配列を示す 。 電源が1種類である場合での第3の配線 の電源配線と電源用BGAパッドの配置を示し 図。 電源が1種類である場合での第3の配線 の電源配線と電源用BGAパッドの他の配置を した図。 電源が4種類ある場合での第3の配線層 電源配線と電源用BGAパッドの配置を示した 。 第1の配線層L1でのランド配置の一部を す図。 図6に示すランドの真下でのランド配置 を示す図。 ポスト用ランド間に通す配線数n=4での 小配線幅Lを示す図。 ポスト用ランド間に通す配線数n=5での 小配線幅Lを示す図。 比較例の半導体装置を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る半導体 置を示す断面図。 第1の配線層での他のランド配置を示 図。 実施例1での第1の配線層を示す図。 図13に示す第1の配線層での左上の配置 を拡大して示す図。 実施例1での第2の配線層を示す図。 図14に示した第1の配線層での真下の第 2の配線層を拡大して示す図。 実施例1での第3の配線層を示す図。 図11に示す第1の配線層のレイアウトを 示す図。 図11に示す第2の配線層のレイアウトを 示す図。 図11に示す第3の配線層のレイアウトを 示す図。 第1~第6の配線層でのインピーダンスの 観測点を示す図。 実施例2の電源領域A1での電源インピー ダンス特性を示す図。 実施例2の電源領域A2での電源インピー ダンス特性を示す図。 実施例2の電源領域A3での電源インピー ダンス特性を示す図。 比較例の電源領域A1での電源インピー ンス特性を示す図。 比較例の電源領域A2での電源インピー ンス特性を示す図。 比較例の電源領域A3での電源インピー ンス特性を示す図。 特許文献に記載されたプリント配線基 板を用いた、想像される半導体装置の断面図 。

 次に、本発明の実施の形態について図面を 照して詳細に説明する。本発明の理解を容 にするために、全図を通して、同様な参照 号は同様な構成要素を示す。なお、また、 下の記述では、ランド及びバンプを総称し ランドと呼ぶ。
(第1の実施形態)
 図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導 装置を示す断面図である。半導体装置100は 半導体チップ1と、半導体チップ1がフェース ダウンで埋め込まれたプリント配線基板10と 備えている。半導体チップ1は、その表面( 路面)にマトリクス状態に端子が配列された リア端子を有し、図2に示すように、信号配 線端子2が、電源端子3a及びグランド端子3bの 周側に配設されている。

 プリント配線基板10は、半導体チップ1が ェースダウンで収容される凹部11を有し、 導体チップ1の上記各端子2,3a,3bが形成される 回路面の下方に、この回路面側から見て、第 1の配線層L1と、第2の配線層L2と、第3の配線 L3とが絶縁層を介して順次形成されている。 第1の配線層L1は、主に信号配線(S)が形成され ている。第2の配線層L2は、プリント配線基板 10の略全面を覆うようなグランドプレーン(G) 形成されている。第3の配線層L3は、主に電 配線(V)と電源用BGAパッド12及びグランド用BG Aパッド13とが形成されている。

 第1の配線層L1に形成された信号配線(S)は 図示しないビアを介して第2の配線層L2と第3 の配線層L3に接続され、さらに第3の配線層L3 形成された信号用BGAパッドに接続されてい 。また、半導体チップ1のグランド端子3bは 第1の配線層L1と第2の配線層L2間のビアを介 て接続され、さらに、第2の配線層L2と第3の 配線層L3間のビアを介して、第3の配線層L3の ランド用BGAパッド13に接続されている。

 図3~5は、第3の配線層L3の電源配線(V)と電 用BGAパッド12の配置を示した図である。な 、図3及び図4は、電源が1種類である場合の であり、図5は電源が4種類ある場合の例をそ れぞれ示している。図3~5に示すように、電源 用BGAパッド12が、対角線上に配置されており 電源配線V1~V3でメッシュ状に相互に接続さ ることで、プリント配線基板面内での電源 ンピーダンスを下げる構造になっている。

 さらに、このメッシュ状の電源配線V1~V3 対し、半導体チップ1の電源端子3aから第1の 線層L1と第2の配線層L2間のビアを介し、さ に第2の配線層L2と第3の配線層L3間のビアを して接続することで、プリント配線基板10の 基板厚方向の短い配線により、半導体チップ 1の電源端子3aが電源用BGAパッド12に接続する 造になっている。

 以下、本実施形態に係る半導体装置100の 計方法について説明する。上記3層の第1~第3 配線層L1~L3からなる層構成で、図2に示す多ピ ンかつ狭ピッチの半導体チップ1をプリント 線基板10に埋め込む場合には、高密度な配線 設計で、配線間や配線ランド間等でのショー ト故障を起こさないように、半導体チップ1 端子ピッチや、半導体チップ1の各端子2,3a,3b と接続する第1の配線層L1内で隣接する2つの ンド間を通す配線の本数を決定する必要が る。本発明にあたり、上記決定は、半導体 ップの回路面と接触している第1の配線層L1 最小ライン・アンド・スペース(以下、L/Sと う)と、中間層である第2の配線層L2及び最外 層である第3の配線層L3の最小L/Sと、上記第1 配線層L1でのランド(又はバンプ)の直径と、 2の配線層L2と接続するビアのランド直径と 考慮した。特に、上記設計方法では、第1の 配線層L1でのランド配置が最も重要となる。

 図6は、第1の配線層L1でのランド配置の一 部を示す図である。図中、半導体チップ1の 子から第1の配線層L1に接続されるポストの ンド(以下、ポストランドという)14を小さい で示し、また、第1の配線層L1と第2の配線層 L2間を接続するビアのランド(以下、ビアラン ドという)15a,15bを大きい丸で示す。電源VDDの アランド15a及びグランドGNDのビアランド15b 、図示のように、左右方向で交互に配置さ ている。また、上記ポストランド14は、格 状ではなく、千鳥状(ジグザグ)に配置されて いる。さらに、この隣接する2つのポストラ ド14は、上記ビアランド15a,15bを挟んで配置 れる。

 ここで、最もショートしやすい部分は、 ペースS1、即ちポストランド14とビアランド 15a,15bとが隣接するスペースである。ここで ビアランド15a,15bの直径をD1、ポストランド14 の直径をD2とし、直交座標上で隣接するビア 間隔をAとすると、式1が成り立つ。

   (1)

 図7は、図6に示したランドの真下でのラ ド配置を示す図である。ここでは、電源VDD ビアランド15aとグランドGNDのビアランド15b がそれぞれ横方向に伸びる配線で接続され さらに、これらビアランド15a,15bは半分ずつ 置がずれている。この際、最もショート故 を起こしやすい部分は、スペースS2、即ち 角に配置された電源VDDのビアランド15aとグ ンドGNDのビアランド15b間のスペースである スペースS2は、上記A、D1を用いて式2で表現 きる。

   (2)

 一例として、A=280μm、D1=160μm、D2=80μmとす ると、上記式1と式2により、S1=20μm、S2=38μmと なる。これは、第2の配線層L2のスペースを、 第1の配線層L1のスペースよりも広くとらなけ ればならないことを意味している。

 また、A=320μm、D1=160μm、D2=80μmとすると、 上記式1と式2により、S1=40μm、S2=66.3μmとなる これにより、スペースS1とスペースS2とは比 例関係にないものの、第2の配線層L2のスペー スを第1の配線層L1のスペースよりも広くとら なければならないことには変わりがない。従 って、配線設計時には、式1及び式2によって ペースS1,S2、即ちパターン間の絶縁間隔を 認した上で、上記A、D1及びD2の値を決定しな ければならないことがわかる。

 前記の条件では、D1をD2よりも大きく設定 したが、これは、第1の配線層L1のL/Sを第2の 線層L2のL/Sよりも狭くしたためである。この ように、プリント配線基板10では、第1の配線 層L1のL/Sのみを狭くすることで、第2の配線層 L2及び第3の配線層L3のL/Sを緩和している。

 次に、隣接する2つのポストランド14間に す配線数を決定する場合について説明する ポストランド14間に通す配線数をn、最小配 幅をLとすると、上記A及びD2を用いて、式3 導かれる。

   (3)

 一例として、A=280μm、D2=80μm、n=4とすると 、最小配線幅は22.2μmとなる。また、図8に示 ように、A=320μm、D2=80μm、n=4とすると、最小 配線幅は60μmとなる。さらに、図9に示すよう に、上記条件でn=5とすると、最小配線幅は21. 8μmとなる。つまり、最小配線幅が20μmであれ ば、これらの条件を満足できることがわかる 。

 ここで、n=4の場合、半導体チップ1のエリ ア端子の外周5列に信号配線を割り当てるこ で、一つの配線層で信号配線を引き出せる 即ち、図2に示した半導体チップ1では、上記 条件を満たせば信号配線を第1の配線層L1のみ で引き出せることがわかる。また、n=5の場合 、外周6列に信号を割り当てることで1つの配 層で信号配線を引き出すことができる。本 施形態では、上記したように第1の配線層L1 信号配線層としており、第1の配線層L1のみ 信号配線を引き出すには、エリア端子の外 n+1列に信号をアサインし、ポストランド14 にn本の信号配線が通せるようにL/Sを設計す ばよいことがわかる。

 以上の条件を満足させることで、高密度 配線設計で、配線間や配線ランド間等でシ ート故障を起こさないようにでき、製造品 を確保した半導体装置100が実現できる。

 図10は、比較例の半導体装置を示す断面 である。半導体装置100Aでは、エリア端子を する半導体チップ1Aと、プリント配線基板10 Aとを備えている。プリント配線基板10Aとし は、ビルドアップ基板が用いられ、厚いコ 層16の両側にビルドアップ層が形成されてい る。プリント配線基板10Aは、半導体チップ1A 回路面側から見て、信号層S、信号層S、グ ンド層G、電源層V、信号層S及び信号層Sの6層 を順次備える。なお、層構成としては、上下 の各1層を削除し、信号層S、グランド層G、電 源層V及び信号層Sの4層を順次備えるような場 合もある。

 この半導体装置100Aでは、厚いコア層16が るために、基板厚方向の配線が長くなり、 源インピーダンスが上昇し、さらに層数が いために歩留まりが低下し、製造品質の確 が困難となる。

 これに対して、本実施形態の半導体装置1 00によれば、プリント配線基板10が、半導体 ップの接続端子が形成される回路面の下方 、回路面側から見て、信号配線が形成され 第1の配線層L1と、グランドプレーンが形成 れる第2の配線層L2と、電源配線と電源用及 グランド用BGAパッドとが形成される第3の配 層L3とを順次に備える本発明の基本構成を する。プリント配線基板10では、エリア端子 を有する半導体チップ1がフェースダウンで め込まれると、3層の配線層L1~L3を利用した 導体チップの配線ができるため、ワイヤー ンディングやフリップチップ接続が不要と り、組立コストを低減できる。また、層数 少ないので、プリント配線基板10を薄くでき 、半導体装置100の小型化を図ることができる 。

 ビルドアップ基板では層数が増えるのと 時に、L/Sが狭くなるほど歩留まりが低下す が、本実施形態でのプリント配線基板10で 、第1の配線層L1のL/Sのみを狭くし、第2の配 層L2及び第3の配線層L3のL/Sを緩和すること 、全体の歩留まり低下を抑えて、製造品質 確保できる。

 第1の配線層L1と第2の配線層L2とが隣接し いるので、信号配線SがグランドプレーンG 隣接することになり、信号電流に対する帰 電流の経路が確保され、信号品質が確保で る。

 また、プリント配線基板10は、前記コア 16がなく、ビルドアップ層だけで構成されて いるので、基板厚方向に従来以上に短い配線 が形成できる。これにより、低い電源インピ ーダンスを確保できる。つまり、第3の配線 L3に形成された電源配線がプリント配線基板 面に広がる面積が小さく、電源プレーンを設 けないことになるが、その代わりに層数が少 ないので、半導体チップ1の電源端子3aやグラ ンド端子3bから、電源用BGAパッド12やグラン 用BGAパッド13までの距離が短くなり、電源や グランドのインピーダンスを低く抑えること ができる。

 さらに、本実施形態の半導体装置100の設 方法によれば、第1~第3の配線層L1~L3の最小L/ Sと、第1の配線層L1でのポストランド14の直径 と、第2の配線層L2と接続するビアランド15a,15 bの直径とを考慮して、第1の配線層L1内で隣 する2つのランド間を通す配線の本数を決定 るので、高密度な配線設計で、ショート故 を起こさないようにできる。このため半導 装置100の製造品質を確保できる。

(第2の実施形態)
 図11は、本発明の第2の実施形態に係る半導 装置を示す断面図である。半導体装置101は 半導体チップ1B,1Cとプリント配線基板20とを 備える。プリント配線基板20は、半導体チッ 1Bの回路面側、及び半導体チップ1Bの端子が 形成されない背面側にそれぞれ3つの配線層L1 ~L6が形成された6層の構成を有する。プリン 配線基板20は、第1の実施形態でのプリント 線基板10と比べると、上記背面側よりも上方 に、グランドプレーンGが形成される第3の配 層L3と、信号配線Sが形成される第2の配線層 L2と、更に遠い側に信号配線Sが形成される第 1の配線層L1とを順次備える点が異なる。なお 、半導体チップの回路面側に形成された第4 配線層L4、第5の配線層L5及び第6の配線層L6は 、第1の実施形態でのプリント配線基板10に形 成された第1の配線層L1、第2の配線層L2及び第 3の配線層L3と同様とした。

 このプリント配線基板20では、第3の配線 L3をグランドプレーンGとしたので、第4の配 線層L4の信号配線Sが、グランドプレーンGが 成された第3の配線層L3と第5の配線層L5とで まれる構造となる。

 また、プリント配線基板20では、第4の配 層L4のL/Sを最も狭くしている。ここで、配 間隔が狭まると配線間のクロストークが顕 になることが知られているが、プリント配 基板20では、第5の配線層L5のグランドプレー ンGは、クロストークを低減する役割を果し さらに第3の配線層L3のグランドプレーンGが 加されることにより、クロストークを低減 る効果は更に大きくなる。

 さらに、半導体装置101では、第1の配線層 L1の上方に更に別の半導体チップ1Cを備えて る。この場合、第3の配線層L3のグランドプ ーンGは、この半導体チップ1Cに接続される 号配線や電源配線の帰路電流経路として機 する。つまり、半導体装置101では、プリン 配線基板20に埋め込まれた半導体チップ1Bと プリント配線基板20の上部に搭載された別 半導体装置1Cとで、グランドが別々に形成さ れるので、それぞれに安定な基準電位を確保 できる。

 上記実施形態では、図6を用いて第1の配 層L1のランド配置を説明したが、ランド配置 はこれに限定されない。図12は、第1の配線層 L1での他のランド配置を示す図である。ここ は、製造品質を高めるために、最小スペー となる箇所を少なくするランド配置を示し いる。即ち、このランド配置では、図中の ランドGNDのビアランド15bと前記ポストラン 14との近接は残るものの、図6のランド配置 比べて、前記電源VDDのビアランド15aを上下 横一列分、間引くことによって、グランドG NDのビアランド15bと電源配線との間隔を広げ いる。

 さらに、ビア数が減る代わりに、図7に示 したランド配置での上下の電源VDDのビアラン ド15aがなくなるので、その分グランド配線を 太くできる。従って、このランド配置によれ ば、電源インピーダンスの上昇を抑えること ができる。

 また、上記実施形態では、半導体チップ1 ,1Bがフェースダウンでプリント配線基板10,20 埋め込まれ、半導体チップ1,1Bの端子が、第 1の配線層L1に配置されたポストランド14やビ ランド15a,15bと接触するようにしたが、これ に限定されず、半導体チップ1,1Bの端子とポ トランド14やビアランド15a,15bとの間に、薄 絶縁膜が介在してもよい。

 以下、実施例に基づいて本発明をより具体 に説明する。
(実施例1)
 図13~17は、本発明の第1の実施形態に基づい 作製された実施例1の半導体装置を示す図で ある。図13は第1の配線層L1を示しており、外 5列にある信号配線が放射状に引き出せてい ることがわかる。また、図14は、第1の配線層 L1での左上の配置を拡大して示したものであ 、電源とグランドが規則正しく並んでいる とがわかる。さらに、図15は、第2の配線層L 2を示しており、プリント配線基板の略全面 グランドプレーンが形成されていることが かる。

 図16は、図14に示した第1の配線層L1での真 下の第2の配線層L2を拡大して示したものであ り、上述したように、電源のビアを間引きし たことで、太いグランドパターンが電源の間 に形成できていることがわかる。また、図17 、第3の配線層L3を示しているが、本実施例 の半導体装置では、主に3つの電源領域A1~A3 有しており、これを図3~図5に示したような ターンで実現するため、このような配置と った。

 ここで、基板サイズを27×27mm、チップサ ズを9×9mm、半導体チップの接続端子数を約15 00ピン、BGAパッド数を625ピンとした。また、 1の配線層L1の最小L/Sを20/20μmとし、第2の配 層L2及び第3の配線層L3のL/Sを50/50μmとした。 さらに、ビアランド直径を160μm、ポストラン ド直径を80μmとした。

 半導体チップの接続端子ピッチをA=320μm することで、上記式1から導かれる最小スペ スS1が40μm、また、上記式2から導かれる最 スペースS2が66.3μmとなり、設計条件を満足 ていることを確認した。さらに、半導体チ プのエリア端子の中で、信号配線に割り当 られているのは外周5列であった。上記式3よ り求めた最小配線幅Lは26.7μmとなり、第1の配 線層L1のL/Sの条件を満足していることを確認 た。

(実施例2)
 次に、本発明の第2の実施形態に基づいて作 製された、半導体チップの回路面側及び背面 側に配線層を形成した実施例2について説明 る。なお、図11に示す第4~第6の配線層L4~L6は それぞれ上記した図13~17と同様とした。

 図18は、図11に示す第1の配線層L1のレイア ウトを示し、図19は、図11に示す第2の配線層L 2のレイアウトを示し、さらに、図20は、図11 示す第3の配線層L3のレイアウトをそれぞれ している。ここで、第3の配線層L3には多少 配線が混在しているが、大半がグランドプ ーンとなっていることがわかる。これによ 、第4の配線層L4の信号配線に対して、帰路 流経路を確保できる。

 以下、図13~図20に示した実施例2と図10に した比較例との比較結果として、両者の電 インピーダンスを示す。具体的には、電磁 シミュレータ(Ansoft社のSIWAVE)を用い、3つの 源領域にある電源端子とその近傍のグラン 端子を選び、半導体チップからBGAパッド側 電源インピーダンスを算出した。なお、図21 では、配線層L1~L6でのインピーダンスの観測 を矢印で示し、観測時のグランド面を符号2 1で示した。

 図22~24は、実施例2の電源領域A1~A3での電 インピーダンス特性をそれぞれ示している これに対して、図25~27は、前記電源領域A1~A3 対応する比較例の各電源領域での電源イン ーダンス特性をそれぞれ示している。図中 横軸は周波数(GHz)とし、横軸をインピーダ ス(ω)とした。ここでは、各電源領域A1~A3と 、A~Kで示す6~11個の端子の電源インピーダン を算出した。

 その結果、電源領域A1では、実施例2の電 インピーダンスの方が、比較例に比べて格 に小さくなった。この理由は、比較例での6 層のフリップチップパッケージでは、前記コ ア層16が厚いので、これを貫通するビアのイ ダクタンスが大きく、インピーダンスが高 、これに対して実施例2では、全てビルドア ップ層で形成されているので、ビア長が短く 、ビアのインダクタンスが小さくなり、電源 インピーダンスが小さくなったものと考えら れる。また、同様に電源領域A2、A3でも、実 例2の電源インピーダンスが、比較例に比べ 同等、又はそれよりも改善されていること わかる。

 以上の結果から、本実施例2に係る半導体 装置によれば、層数を減らすことによる電気 特性劣化を回避した製造品質を確保できるこ とが確認できた。なお、フリップチップパッ ケージに比べて、組立工程削減による組立コ スト削減、層数を少なくすることによるプリ ント配線基板の小型化、それに伴う半導体装 置全体の小型化が図れることは上述の通りで ある。

 本発明の半導体装置では、前記基本構成 加えて、以下の態様の採用が可能である。 導体チップ1の回路面には、マトリクス状に 端子が配列され、信号配線端子2が電源端子3a 及びグランド端子3bの外周側に配設されてい 。この場合、半導体チップは、多ピンかつ ピッチのエリア端子を有することになる。

 電源用BGAパッド12が、対角線上に配置さ 、電源配線で相互に接続されている。この 合には、対角線上に配置された電源用BGAパ ドに電源端子を割り当て、例えば、これら 太い配線で接続すれば、電源プレーンを形 できないことによる電源やグランドのイン ーダンス上昇を抑えることができる。

 第1の配線層L1では、半導体チップの接続 子と接続されるバンプの直径又はポストラ ド14の直径が、第2及び第3の配線層と接続さ れるビアランド15a,15bの直径よりも小さい。 れにより、エリア端子の内側に位置する電 端子やグランド端子を、その下方に位置す 第2の配線層に形成されたグランドプレーン 、第3の配線層に形成された電源配線と接続 できる。

 第1の配線層の最小ピッチ(L/S)が、第2及び 第3の配線層の最小ピッチよりも小さい。こ 場合には、第1の配線層で信号配線を引き出 ことができる。また、第2及び第3の配線層 の配線の微細化を緩和することで、微細化 よる歩留まり低下を回避できる。

 プリント配線基板20は、更に、半導体チ プ1Bの端子が形成されない背面側よりも上方 に、該背面側から見て、グランドプレーンが 形成される第4の配線層と、信号配線が形成 れる第5の配線層とを順次に備える。これに り、第1の配線層に形成された信号配線を、 第2及び第4の配線層に形成されたグランド層 挟み込むことになるから、最も信号配線密 の高い信号配線の上下どちらか一方に連続 な帰路電流の経路を確保でき、信号品質を 保できる。また、上下にグランドプレーン 形成されているので、配線密度の高い配線 のクロストークも低減できる。

 プリント配線基板は、背面側から見て、 5の配線層よりも遠い側に、信号配線が形成 される第6の配線層を更に備えてもよい。

 第6の配線層の上方に更に別の半導体チッ プ1Cを更に備える。この場合には、別の半導 装置に対しても連続的な帰路電流経路を確 することができる。さらに、一例として、 の半導体チップをメモリとし、プリント配 基板に埋め込まれた半導体チップをCPUとす ば、これらのメモリとCPUとからなる信号処 ユニットを製造できる。

 第1の配線層上では、信号配線のバンプ又 はランドが千鳥状に配置される。これにより 、より高密度な配線が可能となる。

 第1の配線層では、信号配線の隣接する2 のバンプ又はランドが、第2の配線層又は第3 の配線層と接続されるビアランドを挟んで配 置してもよい。

 本発明を特別に示し且つ例示的な実施形 を参照して説明したが、本発明は、その実 形態及びその変形に限定されるものではな 。当業者に明らかなように、本発明は、添 のクレームに規定される本発明の精神及び 囲を逸脱することなく、種々の変更が可能 ある。

 本出願は、2007年10月12日出願に係る日本 許出願2007-266980号を基礎とし且つその優先権 を主張するものであり、引用によってその開 示の内容の全てを本出願の明細書中に加入す る。