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Patent Searching and Data


Title:
GROMMET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/104286
Kind Code:
A1
Abstract:
A grommet has a small-diameter cylinder part (11) and a large-diameter cylinder part (14) connected with the small-diameter cylinder part (11) through an increased-diameter cylinder part (13) along an axial direction. At the connection part (intermediate diameter cylinder part 12) of the small-diameter cylinder part (11) and the increased-diameter cylinder part (13), a U-shaped folded back part (20) is formed. A flap part (19) is generated expanding conically from the outer periphery of the small-diameter cylinder part (11) or that of the folded back part (20) toward the side of the increased-diameter cylinder part (13). When the grommet is pushed into a through hole (41) in a vehicle body panel (40), the folded back part (20) is extended straight, and the folded-back part (20) is folded back again while a vehicle body engaging concave part (18) generated at the outer periphery surface of the large-diameter cylinder part (14) engages with the periphery of the through hole (41). Therefore, the tip periphery (19a) of the flap part (19) is brought into contact with the surface of the vehicle body panel (40) on the side of a cabin (B) to generate a sound-absorptive sealed space (S).

Inventors:
SUZUKI TAKASHI (JP)
TOYOZUMI MORIHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059700
Publication Date:
August 27, 2009
Filing Date:
May 27, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO WIRING SYSTEMS (JP)
SUZUKI TAKASHI (JP)
TOYOZUMI MORIHIKO (JP)
International Classes:
H02G3/22; H01B17/58; B60R16/02
Foreign References:
JPH09289723A1997-11-04
JP2003032857A2003-01-31
JPH039214U1991-01-29
Other References:
See also references of EP 2246950A4
Attorney, Agent or Firm:
OWADA, KAZUMI (JP)
Kazumi Owada (JP)
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Claims:
 小径筒部と、該小径筒部に拡径筒部を介して連続する大径筒部とを軸線方向に沿って備え、これら小径筒部から大径筒部にかけて自動車用ワイヤハーネスを貫通させて取り付けた状態で車体の貫通穴に挿入し、前記大径筒部の外周面に設けた車体係止凹部を、車体パネルの貫通穴周縁に係止するグロメットであって、
 前記小径筒部と拡径筒部との連続部にU形状の折り返し部を設ける一方、
 前記小径筒部の外周または前記折り返し部の外周より前記拡径筒部側に向けて円錐形状に広がるフラップ部を設け、
 前記車体パネルの貫通穴への押し込み時に前記折り返し部が直線状に伸ばされる一方、前記車体係止凹部が前記貫通穴周縁に係止した状態で前記折り返し部が折り返し状に戻って前記フラップ部の先端周縁が車体パネルの車室側面に当接し、吸音用密閉空間を形成する構成としていることを特徴とするグロメット。
 前記小径筒部と拡径筒部との連続部には、小径筒部の外周より前記フラップ部を突設し、該フラップ部の基端側より前記小径筒部より大径とした中径筒部を設け、該中径筒部の先端を外側に向けて軸線方向に折り返して前記U形状の折り返し部を設け、該折り返し部の外周端に前記拡径筒部を連続させている請求項1に記載のグロメット。
 前記小径筒部と拡径筒部との連続部に、軸線方向と直交方向の外側に向けて前記折り返し部を突設していると共に、該折り返し部の外端から前記フラップ部を突設している請求項1に記載のグロメット。
Description:
グロメット

 本発明は、自動車の車体に設けられた貫 穴に、ワイヤハーネスを挿通した状態で取 付けるグロメットに関し、特に、エンジン ームと車室との間のパネルの貫通孔に装着 るグロメットにおいて、エンジンルーム側 らの騒音が車室内へ伝わるのを遮断する遮 機能を持たせると共に、車体への取付作業 を改善するものである。

 自動車のエンジンルームと車室とを仕切 車体パネル(ダッシュパネル)に設けた貫通 にワイヤハーネスを貫通させて配索する場 、ゴムあるいはエストラマー製のグロメッ をワイヤハーネスに装着して、貫通孔との に介在させ、ワイヤハーネスの保護とエン ンルーム側から車室への防水、防音、防塵 図っている。

 この種のグロメットとして、図6に示すグ ロメット2が汎用されている。該グロメット2 、小径筒部2aの一端に大径筒部2bを連続させ 、これら小径筒部2aと大径筒部2bの軸線に沿 た中空部をワイヤハーネス挿通部2cとし、か つ、大径筒部2bの外周面に車体係止凹部2dを 成している。また、車体係止凹部2dの側面先 端にリップ2eを設け、該リップ2eを車体1に圧 させてシールするようにしている。

 前記グロメット2は、エンジンルームAか 車室Bへ貫通穴1aを通して挿入するとき、リ プ2eが撓んで車体係止凹部2dの底面と貫通穴1 aの内周面に噛み込んでグロメットが正確に り付けられない場合がある。そのため、大 筒部2bの全体を貫通穴1aを通して車室Bへ一旦 押し込んだ後に、再度、引き戻して、車体係 止凹部2dを貫通穴1aに嵌合させ、リップ2eの噛 み込みを防止している。

 しかしながら、大径筒部2bを貫通穴1aに無 理入れで挿通させて車室B側へ押し込むには い挿入力を要するため、作業性が非常に悪 、取付作業の能率が低下する問題があった また、この図6に示すグロメットでは、エン ンルーム内からの騒音が車室内に伝わるの 防止、抑制する遮音部が設けられていない め、車室内における静寂性が要求される場 、それに応えることが出来ない問題がある

 前記問題に関して、実公平3-9214号(特許文献 1)では、図7(A)に示すように、二重シール構造 として遮音性を有するグロメット3が提供さ ている。
 該グロメット3は、車室B側に遮音材1bが積層 された車体パネル1の貫通穴1aに取り付けられ るものであり、該貫通穴1aのエンジンルーム Aにシールする筒状の第一シール部3dと、貫 穴1aに対応する遮音材1bの開口部をシールす るフランジ状の第二シール部3eとを、大径筒 3aの外周面から突設するとともに、該大径 部3aの両端にワイヤハーネスW/Hを挟持する小 径筒部3b、3cを連続させている。前記第二シ ル部3eの車室B側の面には工具等で把持可能 突起部3fを突設している。

 前記グロメット3を貫通穴1aに取り付ける は、図7(B)に示すように、エンジンルームA から貫通穴1aにワイヤハーネスW/Hとともにグ ロメット3を挿入し、第一シール部3dを車体パ ネル1に当接させるとともに、前記第二シー 部3eの突起部3fを貫通穴1aから車室B側へと突 させる。そこで、該突起部3fを車室B側から っ張り、第二シール部3e全体を貫通穴1aから 抜き出し、その周縁部を遮音材1bに当接させ シールしている。

 前記グロメット3は、取り付けに際して前 述のような無理な押し込み作業は必要としな いが、エンジンルームA側からワイヤハーネ W/Hを押す作業と、車室B側から前記突起部3f 引っ張って第二シール部3eを抜き出す作業と の二つの作業を同時に行う必要がある。よっ て、エンジンルームA側と車室B側にそれぞれ 業者を必要とし、作業性が悪い問題がある

実公平3-9214号公報

 本発明は前記問題に鑑みてなされたもの 、遮音部を有するグロメットにおいて、車 への取り付け時に、グロメットの貫通孔へ 装着および遮音材の車体パネルへの当接作 を一方側からの作業により行えるようにし 、一人の作業者による取り付けが可能なグ メットの提供を課題としている。

 前記課題を解決するために、本発明は、小 筒部と、該小径筒部に拡径筒部を介して連 する大径筒部とを軸線方向に沿って備え、 れら小径筒部から大径筒部にかけて自動車 ワイヤハーネスを貫通させて取り付けた状 で車体の貫通穴に挿入し、前記大径筒部の 周面に設けた車体係止凹部を、車体パネル 貫通穴周縁に係止するグロメットであって
 前記小径筒部と拡径筒部との連続部にU形状 の折り返し部を設ける一方、
 前記小径筒部の外周または前記折り返し部 外周より前記拡径筒部側に向けて円錐形状 広がるフラップ部を設け、
 前記車体パネルの貫通穴への押し込み時に 記折り返し部が直線状に伸ばされる一方、 記車体係止凹部が前記貫通穴周縁に係止し 状態で前記折り返し部が折り返し状に戻っ 前記フラップ部の先端周縁が車体パネルの 室側面に当接し、吸音用密閉空間を形成す 構成としていることを特徴とするグロメッ を提供している。

 前記のように、本発明のグロメットは、車 の貫通穴へ取り付けるときに前記折り返し を直線状に伸ばすことにより、フラップ部 拡径筒部との間の距離を一時的に拡大でき 貫通穴の周縁部と拡径筒部との間にフラッ 部の周縁部を挟み込んでしまうことを防止 きる。
 また、折り返し部を直線状に伸ばすことに り、大径筒部を貫通孔を通過させるまで押 込まなくても、フラップ部を貫通孔を通過 せて車室側へと押し込むことができる。こ フラップ部の押し込み後に、貫通孔に押し む大径筒部の先端側の車体係止凹部を貫通 に係止することができる。即ち、グロメッ の押し込みの一方向動作(所謂、ワンモーシ ョン)だけで、フラップ部を車室側面に挿通 きると共に車体係止凹部を貫通孔の周縁に 止できる。この状態で、フラップ部を車室 面に当接させるために、グロメットを逆方 に引っ張ればよく、室外側にいる一人の作 員だけでグロメットの貫通孔への取付を行 ことができる。このように、車室側からの 業を必要としないため、作業人数を削減で る。
 かつ、特許文献1のグロメットでは、フラッ プ部(遮音材)を貫通させるために大径筒部ま を貫通穴から車室側へと強い挿入力で無理 押し込んでいた従来と異なり、低い挿入力 フラップ部を貫通させることができるため 作業者の負担を軽減できる。

 具体的には、前記小径筒部と拡径筒部と 連続部には、小径筒部の外周より前記フラ プ部を突設し、該フラップ部の基端側より 記小径筒部より大径とした中径筒部を設け 該中径筒部の先端を外側に向けて軸線方向 折り返して前記U形状の折り返し部を設け、 該折り返し部の外周端に前記拡径筒部を連続 させている。

 あるいは、前記小径筒部と拡径筒部との 続部に、軸線方向と直交方向の外側に向け 前記折り返し部を突設していると共に、該 り返し部の外端から前記フラップ部を突設 ている。

 前記いずれの場合も、折り返し部が直線状 なることによって、フラップ部全体を貫通 から車室側へ容易に貫通させることができ 。
 後者の場合、折り返し部をグロメットの軸 方向と直交方向の外側に向けて折り返して け、その折り返し外端からフラップ部を突 させると、貫通時に直線状に伸びた該折り し部にフラップ部全体が引っ張られて縮径 し、該フラップ部の先端周縁部も縮径する め、貫通穴の径が小さな場合でもフラップ をより軽い力で貫通させることができる。
 一方、前者の折り返し部を軸線方向に設け 拡径筒部の中空に突出させると、フラップ の外径を小さくでき、貫通孔の直径が小さ 場合に適した形状となる。

 前記車体パネルの車室側面には吸音板が 層されており、該吸音板に前記フラップ部 周縁を当接させている。

 上述したように、本発明によれば、車体の 通穴にグロメットを取り付ける際に、ワイ ハーネスを押し込んで折り返し部を直線状 伸ばすことにより、貫通穴の周縁と拡径筒 との間にフラップ部を挟み込むことなく、 ラップ部全体を容易に車室側へと貫通させ ことができる。よって、大径筒部までを貫 穴に無理に押し込んでいた従来に比して挿 力を低減でき、作業者の負担を軽減できる 共に、取付作業性を高めることができる
 かつ、本発明のグロメットは、車体パネル 室外側から貫通穴に押し込む作業のみによ てグロメットを車体に確実に取り付けると に、フラップ部を車室内に貫通させて位置 せることができる。よって、車室側からの 業を必要としないため、作業者は室外側の 人で足り、作業人数を減らして作業性を高 ることができる。

本発明の第一実施形態に係るグロメッ を示す断面図である。 図1に示すグロメットをワイヤハーネス に取り付けた状態を示す側面図である。 (A)~(E)は図2に示すグロメットを車体の 通穴に取り付ける作業手順を示す説明断面 である。 本発明の第二実施形態に係るグロメッ を示す断面図である。 (A)~(E)は、ワイヤハーネスに取り付けた 図4に示すグロメットを車体の貫通穴に取り ける作業手順を示す説明断面図である。 従来例を示す図である。 他の従来例を示す図である。

符号の説明

  10 グロメット
  11 小径筒部
  12 中径筒部
  13 拡径筒部
  14 大径筒部
  19 フラップ部
  20 折り返し部
  30 ワイヤハーネス
  40 車体パネル
  41 貫通穴
  42 吸音板

 以下、本発明の実施形態を図面を参照して 明する。
 いずれの実施形態も、前記従来例と同様に 図5に示すように、自動車のエンジンルーム Xと車室Yとを仕切る車体パネル40(ダッシュパ ル)に設けた貫通穴41に取り付けるグロメッ に本発明を適用している。 車体パネル40の 車室Y側面には吸音板42を積層し、該吸音板42 は車体パネル40の貫通穴41と連通する内側貫 通穴43を設けている。

 図1乃至図3に、本発明の第一実施形態に係 グロメット10を示す。
 グロメット10は、ゴムまたはエストラマー らなる一体成形品であり、図1に示すように 小径筒部11と、拡径筒部13と、該拡径筒部の 大径側大径筒部14を備えている。前記小径筒 11と拡径筒部13との間に、小径筒部11の外周 りフラップ部19を突設し、該フラップ部19の 基端側より小径筒部11より大径とした中径筒 12を設け、該中径筒部12の先端を外側に向け て軸線方向に折り返してU形状の折り返し部20 を設け、該折り返し部20の外周端に拡径筒部1 3を連続させている。さらに、大径筒部14の先 端内面からは閉鎖用鍔部15を径方向に突設し いる。

 グロメット10は、前記連続して設ける小 筒部11、中径筒部12、拡径筒部13、大径筒部14 の同一中心軸線に沿った中空部をワイヤハー ネス挿通部16とし、図3に示すように、該ワイ ヤハーネス挿通部16に挿通したワイヤハーネ 30の両端部外周面に、前記小径筒部11と、前 記環状鍔部15に設けた貫通穴17とがそれぞれ 嵌する構成としている

 前記大径筒部14の外周面には、車体係止凹 18を環状に形成している。
 前記小径筒部11の外周から拡径筒部13側に向 けて円錐形状に広がるフラップ部19は、その 径を拡径筒部13及び大径筒部14の外径よりも 大とし、かつ、円錐形状の原形で車体パネル 40の貫通孔41よりも大径としている。
 また、小径筒部11の開口端からはテープ巻 舌片21を軸線方向に突設している。

 前記U形状の折り返し部20は、中径筒部12 拡径筒部13との間に軸線方向の折り返した折 り返し部20を介在させ、該折り返し部20の折 返し端20aを拡径筒部13の中空部に突出させて いる。

 前記構成よりなるグロメット10は、ワイヤ ーネス挿通部16にワイヤハーネス30を貫通さ 、図2に示すように、テープ巻き舌片21とワ ヤハーネス30とをテープ31で一体に巻きつけ てグロメット10をワイヤハーネス30に位置決 固定している。
 この状態で車体パネル40の貫通穴41に取り付 けられる。

 グロメット10の貫通穴41への取り付けに際 しては、まず、図3(A)に示すように、エンジ ルームX側にいる一人の作業者が、車室Y側に 向かって貫通穴41にワイヤハーネス30を挿入 ていく。その際、グロメット10は小径筒部11 を矢印で示す挿入方向としている。

 ついで、図3(B)に示すように、小径筒部11の 通孔41に挿入される直前に、グロメット10の 大径筒部14を手前に引っ張ってワイヤハーネ 30を貫通穴41に向かって押すていくことによ り、折り返し部20を直線状に伸ばす。
 このように折り返し部20を伸ばすことによ 、フラップ部19と拡径筒部13との間の距離を 大することができる。その状態のまま、ワ ヤハーネス30と共にグロメット10を貫通穴41 に挿入することにより、図3(C)に示すように 、フラップ部19は貫通孔41の通過時に内向き 変形して縮径しながら通過する。よって、 端周縁部19aを貫通穴41の周縁部と拡径筒部13 の間に挟み込むことなくスムーズに貫通穴4 1内に挿入できる。

 さらに、グロメット10を室内Y側へ押し込 ことで、図3(D)に示すように、拡径筒部13を 側へ圧縮変形させて、大径筒部14の車体係 凹部18に貫通孔41の周縁を落し込んで、貫通 41にグロメット10を係止する。この時、フラ ップ部19の全体は貫通穴41を完全に通過して 室Yに位置し、貫通孔41の通過時に内向きに 形していた状態から原状に復帰してフラッ 部19は広がった状態となる。

 最後に、図3(E)に示すように、大径筒部14 車体係止凹部18を貫通穴41の周縁に係止した 状態で、ワイヤハーネス30をエンジンルームX 側に引っ張ると、直線状に伸びていた折り返 し部20を元の折り返し状に戻す。これにより 車室Y側へ突出したフラップ部19を引き戻し その先端周縁部19aを車体パネル40の室内側 に取り付けている吸音板42の表面に、貫通孔 41を完全に塞ぐ状態で当接させることができ 。この当接により。吸音板42とフラップ部19 で密閉された吸音用密閉空間Sを形成するこ ができる。

 このように、グロメット10は、折り返し部20 の伸長により、フラップ部19の先端周縁部19a 拡径筒部13から距離をあけ、貫通穴41の周縁 部と拡径筒部13との間に挟み込むことなく、 つ、貫通穴41内に大径筒部14までを貫通させ ることなく、容易にフラップ部19全体を貫通 41を貫通させて車室Y側へ位置させることが きる。
 かつ、フラップ部19が車室Y側に位置させた 態から、さらにグロメット10を押し込んで くと、拡径筒部13が貫通孔41を通過する時に 縮変形して、車体係止凹部18に貫通孔41の周 縁を落とし込んでグロメット10を車体パネル 係止することができる。即ち、グロメット1 0を車体パネルに装着するまでは、エンジン ームX側から作業者が押し込んでいくだけの ンモーションで行うことができる。かつ、 業者は低い挿入力で容易にグロメット10を 通穴41に取り付けることができ、取付作業性 を高めることができる。

 また、グロメット10の車体係止凹部18を貫 通孔41の周縁に係止した後、エンジンルームX 側にいる作業者がワイヤハーネスを軽く引き 戻すだけで、折り返し部20を元の拡径筒部13 囲む状態に戻すことにより、図3(E)に示すよ に、フラップ部19の先端周縁部19aを吸音板42 の表面に当接できる。なお、折り返し部20の の形状はグロメット10の成形時の形状であ ため、この当接状態を持続できる。さらに エンジンルームX側に引っ張り力が作用した 合、フラップ部19を吸音板42に当接する方向 となるため、フラップ部19が吸音板42から外 ることはなく遮音性能を保持できる。

 さらに、前記のように、図3(A)~(E)に示す 連の取付作業は、エンジンルームX側での作 のみで完了させることができ、車室Y側での 作業を必要としないため、エンジンルームX にいる一人の作業員で行うことができる。

 図4および図5に、本発明の第二実施形態に るグロメット10を示す。
 該グロメット10の折り返し部20は、図4に示 ように、小径筒部11と拡径筒部13の連続部に 線方向と直交方向の外側に向けて突出させ U形状に折り返して部20を設けている。この り返し部20の外端の外端の折り返し点20aか 拡径筒部13側に向けて円錐形状に突出するフ ラップ部19を設けている。
 その他の構成は、前記第一実施形態と同一 あるため、同一符合を付して説明を省略す 。

 グロメット10の貫通穴41への取り付け、前 記第一実施形態と同様であり、図5(A)に示す うに、エンジンルームX側より貫通孔41へ小 筒部11を向けて挿入していく。図5(B)に示す うに、小径筒部11が貫通孔41に挿入する直前 、大径筒部14を手前に引っ張りながらワイ ハーネス30を貫通穴41に向かって押し、折り し部20を直線状に伸ばすと共に、伸びた折 返し部20に引っ張られたフラップ部19を全体 に縮径させる。

 図5(C)に示すように、この状態のままワイヤ ハーネス30と共にグロメット10を貫通孔41内に 挿入することにより、フラップ部19の先端周 部19aを貫通穴41の周縁部と拡径筒部13との間 に挟み込むことなくスムーズに貫通孔41内に 入できる。
 さらに、押し込むことにより、図5(D)に示す ように、フラップ部19を貫通孔41を完全に通 させて車室Y側を位置させ、フラップ部19を に広げた状態に復元させる。かつ、グロメ ト10の車体係止凹部18に貫通孔41の周縁を落 し込んで係止する。

 最後に、図5(E)に示すように、大径筒部14 車体係止凹部18を貫通穴41の周縁に係止した 状態で、ワイヤハーネスを押し込み方向と逆 方向に引っ張り、折り返し部20を元の折り返 状に戻して、車室Y側に突出していたフラッ プ部19を引き戻して、その先端周縁部19aを吸 板42の表面に当接させて貫通孔41を塞いでい る。これにより、第一実施形態と同様に、吸 音板42とフラップ部19で密閉された吸音用密 空間Sを形成することができる。

 前記第二実施形態のグロメット10は、図5( B)に示すように、伸びた折り返し部20に引っ られてフラップ部19が一時的に縮径化するこ とにより、貫通穴41の周縁への引っ掛かり代 一時的に小さくなり、貫通穴41を一層容易 通り抜けることができる。従って、径の小 い貫通穴41に対して好適に用いることができ る。また、第一実施形態と同様にエンジンル ーム側からの作業だけであるため、エンジン ルーム側にいる一人の作業者のみでグロメッ トの装着作業を行うことができる。




 
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