OKUMURA ARIMICHI (JP)
TSUTSUMI KIYOHARU (JP)
OKUMURA ARIMICHI (JP)
WO2006123700A1 | 2006-11-23 |
JPH07306532A | 1995-11-21 | |||
JP2006285075A | 2006-10-19 | |||
JPH11338153A | 1999-12-10 |
Yukihisa Goto (JP)
脂肪族基と芳香環に水酸基を複数個有する芳香族基とが交互に結合しているポリオール化合物と、ビニルエーテル化合物とを含有するフォトレジスト組成物。 |
ポリオール化合物が、脂肪族ポリオールと芳香族ポリオールとの酸触媒反応により得られることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジスト組成物。 |
酸触媒反応がFriedel-Crafts反応である請求項2に記載のフォトレジスト組成物。 |
脂肪族ポリオールが脂環式ポリオールである請求項2又は3に記載のフォトレジスト組成物。 |
脂肪族ポリオールがアダマンタン環の3級位に2個以上の水酸基が結合したアダマンタンポリオールである請求項2~4の何れかの項に記載のフォトレジスト組成物。 |
芳香族ポリオールがヒドロキノンである請求項2~5の何れかの項に記載のフォトレジスト組成物。 |
芳香族ポリオールがナフタレンポリオールである請求項2~5の何れかの項に記載のフォトレジスト組成物。 |
ポリオール化合物の重量平均分子量が500~5000である請求項1~7の何れかの項に記載のフォトレジスト組成物。 |
ビニルエーテル化合物が、多価ビニルエーテル化合物である請求項1~8の何れかの項に記載のフォトレジスト組成物。 |
請求項1~9に記載のフォトレジスト組成物を基材に塗布し、その後、加熱してポリオール化合物とビニルエーテル化合物とを反応させることを特徴とするレジスト塗膜の形成方法。 |
請求項10に記載のレジスト塗膜の形成方法により形成されたレジスト塗膜。 |
請求項11に記載のレジスト塗膜を露光、現像することを特徴とするレジストパターンの形成方法。 |
本発明は、新規なポリオール化合物とビ ルエーテル化合物とを含有するフォトレジ ト組成物、及び該フォトレジスト組成物を 用したレジスト塗膜の形成方法、得られた ジスト塗膜、該レジスト塗膜を使用したレ ストパターンの形成方法に関する。
近年、半導体素子や液晶表示素子の製造 おいては、リソグラフィー技術の進歩によ 急速にパターンの微細化が進んでいる。微 化の手法としては、一般に、露光光源の短 長化が行われている。具体的には、従来は g線、i線に代表される紫外線が使用されて たが、現在では、KrFエキシマレーザーや、Ar Fエキシマレーザーを使用した半導体素子の 産が開始されている。さらに、最近では、Ar Fエキシマレーザー(193nm)によるリソグラフィ プロセスの次世代技術となるEUV(Extreme Ultrav iolet:極端紫外光、波長約13.5nm)や電子線によ リソグラフィープロセスも提案されている
微細な寸法のパターンを再現可能な高解 性の条件を満たすレジスト材料の一つとし 、膜形成能を有し、酸の作用によりアルカ 可溶性に変化する基材成分と、露光により を発生する酸発生剤成分とを含有する化学 幅型レジストが知られている。
そして、このようなレジスト材料を使用 てパターンを形成した場合、パターンの上 や側壁の表面に荒れが生じる問題がある。 のような荒れは、従来はあまり問題となっ いなかったが、近年、半導体素子などの急 な微細化に伴い、一層の高解像度が求めら ており、それに伴って、荒れが深刻な問題 なってきている。例えば、ラインパターン 形成する場合、パターン側壁表面の荒れ、 なわちLER(Line Edge Roughness)により、形成さ る線幅にばらつきが生じるが、その線幅の らつきは寸法幅の10%程度以下とすることが まれており、パターン寸法が小さいほど、LE Rの影響は大きい。しかしながら、一般的に 用されているポリマーは一分子当たりの平 粒径が数nmと大きく、LERを低減することが困 難であった。
一分子当たりの平均粒径を小さくしてLER 低減した例としては、例えば、特許文献1に 記載されている、多価フェノール化合物と露 光により酸を発生する酸発生剤成分とを含有 するフォトレジスト組成物が挙げられる。し かしながら、このフォトレジスト組成物は、 解像性、耐エッチング性、及びパターン倒れ が起きやすい点で満足できるものではなかっ た。すなわち、LERを低減することが可能で、 且つ、解像性、耐エッチング性に優れ、パタ ーン倒れを抑制することができるフォトレジ スト組成物が見出されていないのが現状であ る。
従って、本発明の目的は、LERを低減するこ
ができ、且つ、解像性、耐エッチング性に
れ、パターン倒れを抑制することができる
規なフォトレジスト組成物を提供すること
ある。
本発明の他の目的は、上記フォトレジスト
成物使用したレジスト塗膜の形成方法、該
ジスト塗膜の形成方法により形成されたレ
スト塗膜、該レジスト塗膜を使用したレジ
トパターンの形成方法を提供することにあ
。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭 検討した結果、脂肪族基と芳香環に水酸基 複数個有する芳香族基とが交互に結合して るポリオール化合物と、ビニルエーテル化 物とを含有するフォトレジスト組成物は、 熱することで、ポリオール化合物とビニル ーテル化合物とを容易に反応させることが きることを見出した。そして、反応により られた高分子化合物は、アルカリ現像液不 性、若しくはアルカリ現像液難溶性、耐エ チング性に優れ、パターン倒れを抑制する とができることを見出した。
そして、ポリオール化合物と、ビニルエ テル化合物とを反応させることにより得ら る高分子化合物は、酸を作用させることに り容易に分解することができ、それにより LERを低減することが可能であり、高解像性 発揮することができることを見出した。本 明はこれらの知見に基づき、さらに研究を ねて完成したものである。
すなわち、本発明は、脂肪族基と芳香環 水酸基を複数個有する芳香族基とが交互に 合しているポリオール化合物と、ビニルエ テル化合物とを含有するフォトレジスト組 物を提供する。
ポリオール化合物は、脂肪族ポリオール 芳香族ポリオールとの酸触媒反応により得 れるポリオール化合物であることが好まし 、酸触媒反応がFriedel-Crafts反応であること 好ましい。
脂肪族ポリオールとしては、脂環式ポリ ールであることが好ましく、なかでも、ア マンタン環の3級位に2個以上の水酸基が結 したアダマンタンポリオールであることが ましい。
芳香族ポリオールとしては、ヒドロキノ 、若しくはナフタレンポリオールであるこ が好ましい。
ポリオール化合物の重量平均分子量とし は、500~5000であることが好ましい。
ビニルエーテル化合物としては、多価ビ ルエーテル化合物が好ましい。
本発明は、また、上記フォトレジスト組 物を基材に塗布し、その後、加熱してポリ ール化合物とビニルエーテル化合物とを反 させることを特徴とするレジスト塗膜の形 方法を提供する。
本発明は、さらに、上記レジスト塗膜の 成方法により形成されたレジスト塗膜を提 する。
本発明は、さらにまた、上記レジスト塗 を露光、現像することを特徴とするレジス パターンの形成方法を提供する。
本発明に係るフォトレジスト組成物は、 肪族基と芳香環に水酸基を複数個有する芳 族基とが交互に結合しているポリオール化 物と、ビニルエーテル化合物とを含有する め、加熱することで容易に反応させること できる。そして、反応により得られるフォ レジスト用高分子化合物は、アルカリ現像 不溶性、若しくはアルカリ現像液難溶性を し、耐エッチング性に優れ、パターン倒れ 抑制することができる。さらに、前記フォ レジスト用高分子化合物は、酸を作用させ ことにより容易に分解することができ、LER 低減することが可能であり解像性に優れる 例えばEUV(Extreme Ultraviolet:極端紫外光、波長 約13.5nm)を使用すると、ライン・アンド・ス ースパターンが22nm以下のフォトリソグラフ ーにおいても、LERを2nm以下に低減すること でき、高解像度のレジストパターンを形成 ることができる。
[フォトレジスト組成物]
本発明に係るフォトレジスト組成物は、脂
族基と芳香環に水酸基を複数個有する芳香
基とが交互に結合しているポリオール化合
と、ビニルエーテル化合物とを含有する。
ポリオール化合物は、脂肪族基と芳香環 水酸基を複数個有する芳香族基とが交互に 合した構造を有し、例えば、1つの脂肪族基 と1つの芳香族基とが結合した単位(繰り返し 位)を1つ有するポリオール化合物(例えば、1 つの脂肪族基に1又は2以上の芳香族基が結合 た化合物、1つの芳香族基に2以上の脂肪族 が結合した化合物)、繰り返し単位を2以上有 するポリオール化合物、又はこれらの混合物 であってもよい。
ポリオール化合物は、種々の方法で製造 ることができ、例えば、脂肪族ポリオール 芳香族ポリオールとを酸触媒反応させる方 、脂肪族多価ハロゲン化物と芳香族ポリオ ルとを酸触媒反応させる方法、フェノール ホルムアルデヒドとを酸触媒反応若しくは ルカリ触媒反応させる方法等が挙げられる 本発明においては、なかでも、脂肪族ポリ ールと芳香族ポリオールとを酸触媒反応さ ることにより合成することが好ましい。
また、脂肪族ポリオールと芳香族ポリオ ルとの酸触媒反応としては、Friedel-Crafts反 を好適に使用することができる。
(脂肪族ポリオール)
前記脂肪族ポリオールは、脂肪族炭化水素
に複数個の水酸基が結合している化合物で
り、下記式(1)
R-(OH) n1
(1)
(式中、Rは脂肪族炭化水素基を示し、n1は2以
の整数を示す)
で表される。
式(1)中のRとしては、例えば、鎖状脂肪族 炭化水素基、環状脂肪族炭化水素基、及びこ れらの結合した基が含まれる。鎖状脂肪族炭 化水素基としては、例えば、メチル、エチル 、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ チル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキ ル、デシル、ドデシル基などの炭素数1~20(好 ましくは1~10、さらに好ましくは1~3)程度のア キル基;ビニル、アリル、1-ブテニル基など 炭素数2~20(好ましくは2~10、さらに好ましく 2~3)程度のアルケニル基;エチニル、プロピ ル基などの炭素数2~20(好ましくは2~10、さら 好ましくは2~3)程度のアルキニル基などが挙 られる。
環状脂肪族炭化水素基としては、シクロプ ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シ ロヘキシル、シクロオクチル基などの3~20員 (好ましくは3~15員、さらに好ましくは5~8員)程 度のシクロアルキル基;シクロペンテニル、 クロへキセニル基などの3~20員(好ましくは3~1 5員、さらに好ましくは5~8員)程度のシクロア ケニル基;パーヒドロナフタレン-1-イル基、 ノルボルニル、アダマンチル、テトラシクロ [4.4.0.1 2,5 .1 7,10 ]ドデカン-3-イル基などの橋かけ環式炭化水 基などが挙げられる。
鎖状脂肪族炭化水素基と環状脂肪族炭化水 基とが結合した炭化水素基には、シクロペ チルメチル、シクロヘキシルメチル、2-シ ロヘキシルエチル基などのシクロアルキル- ルキル基(例えば、C 3-20 シクロアルキル-C 1-4 アルキル基など)などが含まれる。
上記炭化水素基は、種々の置換基、例え 、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル 、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、ア リールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシ ルオキシ基など)、カルボキシル基、置換オ シカルボニル基(アルコキシカルボニル基、 リールオキシカルボニル基、アラルキルオ シカルボニル基など)、置換又は無置換カル バモイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は 無置換アミノ基、スルホ基、複素環式基など を有していてもよい。前記ヒドロキシル基や カルボキシル基は有機合成の分野で慣用の保 護基で保護されていてもよい。
本発明における脂肪族ポリオールとしては 耐エッチング性を向上させることができる で脂環式ポリオールが好ましい。脂環式ポ オールは、脂環式骨格を有する化合物であ 、水酸基は脂環式骨格に直接結合していて よく、連結基を介して結合していてもよい 連結基としては、アルキレン基(C 1-6 アルキレン基等)、又は該アルキレン基の1又 2以上と、-O-、-C(=O)-、-NH-、-S-から選択され 少なくとも1つの基が結合した基等が挙げら れる。
脂環式ポリオールとしては、シクロヘキ ンジオール、シクロヘキサントリオール、 クロヘキサンジメタノール、イソプロピリ ンジシクロヘキサノール、デカリンジオー 、トリシクロデカンジメタノールなどの脂 式ポリオール;式(1)におけるRが、下記式(2a)~ (2j)から選ばれる環、又はこれらが2以上結合 た環であり、該Rに2個以上の水酸基が結合 た有橋脂環式ポリオールを挙げることがで る。
脂肪族ポリオールとしては、なかでも、 橋脂環式ポリオールが好ましく、特に、耐 ッチング性に優れる点で、アダマンタン環( 2a)の3級位に2個以上の水酸基が結合したアダ ンタンポリオールが好ましい。
(芳香族ポリオール)
本発明における芳香族ポリオールは、芳香
を少なくとも1つ有しており、複数個の水酸
基が芳香環に結合している化合物であり、下
記式(3)
R’-(OH) n2
(3)
(式中、R’は芳香族炭化水素基を示し、n2は2
上の整数を示す)
で表される。R’に芳香環を複数個有する場
は、複数個の水酸基は同一の芳香環に結合
ていてもよく、異なる芳香環に結合してい
もよい。
式(3)中のR’としては、例えば、芳香族炭 化水素基及び、芳香族炭化水素基に鎖状脂肪 族炭化水素基及び/又は環状脂肪族炭化水素 が結合した基が含まれる。芳香族炭化水素 としては、フェニル、ナフチル基などの炭 数6~14(好ましくは6~10)程度の芳香族炭化水素 が挙げられる。鎖状脂肪族炭化水素基、及 環状脂肪族炭化水素基の例としては、上記R における鎖状脂肪族炭化水素基、環状脂肪族 炭化水素基の例と同様の例を挙げることがで きる。
鎖状脂肪族炭化水素基が芳香族炭化水素基 結合した基には、アルキル置換アリール基( 例えば、1~4個程度のC 1-4 アルキル基が置換したフェニル基又はナフチ ル基など)などが含まれる。
上記芳香族炭化水素基は、種々の置換基 例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロ シル基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ 基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基 、アシルオキシ基など)、カルボキシル基、 換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニ 基、アリールオキシカルボニル基、アラル ルオキシカルボニル基など)、置換又は無置 換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、置 換又は無置換アミノ基、スルホ基、複素環式 基などを有していてもよい。前記ヒドロキシ ル基やカルボキシル基は有機合成の分野で慣 用の保護基で保護されていてもよい。また、 芳香族炭化水素基の環には芳香族性又は非芳 香属性の複素環が縮合していてもよい。
芳香族ポリオールとしては、例えば、ヒ ロキノン、レゾルシノール、1,3-ジヒドロキ シナフタレン、1,4-ジヒドロキシナフタレン どのナフタレンポリオール、ビフェノール ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビスフ ノールA、1,1,1-(4-ヒドロキシフェニル)エタ などを挙げることができる。本発明におい は、入手が容易である点で、ヒドロキノン ナフタレンポリオールを好適に使用するこ ができる。
酸触媒反応に使用する酸触媒としては、 えば、塩化アルミニウム、塩化鉄(III)、塩 スズ(IV)、塩化亜鉛(II)などのLewis酸;HF、硫酸 p-トルエンスルホン酸、リン酸などのプロ ン酸等が挙げられる。これらは、単独で、 は2種以上を混合して使用することができる 半導体製造等に使用する場合は、金属成分 混入が忌避されることから、硫酸、p-トル ンスルホン酸のような有機酸を使用するこ が好ましい。酸触媒の使用量は、例えば、 肪族ポリオール1モルに対して、0.01~10モル、 好ましくは0.1~5モル程度である。
また、酸触媒反応は、反応に不活性な溶 の存在下又は溶媒非存在下で行われる。前 溶媒として、例えば、ヘキサン、シクロヘ サン、トルエンなどの炭化水素;塩化メチレ ン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四 化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化 化水素;ジエチルエーテル、ジメトキシエタ 、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの 状又は環状エーテル;アセトニトリル、ベン ゾニトリルなどのニトリル;酢酸エチル、酢 n-ブチルなどのエステル;酢酸などのカルボ 酸;N,N-ジメチルホルムアミドなどのアミド; セトン、メチルエチルケトンなどのケトン; トロメタン、ニトロベンゼンなどのニトロ 合物;これらの混合物などが挙げられる。
酸触媒反応における反応温度は、反応成 の種類等に応じて適宜選択できる。例えば 脂肪族ポリオールとして、1,3,5-アダマンタ トリオールを用い、芳香族ポリオールとし ヒドロキノンを用いる場合には、反応温度 、例えば、室温(25℃)~200℃、好ましくは50~15 0℃程度である。反応は、回分式、半回分式 連続式等の何れの方式で行ってもよい。
芳香族ポリオールの使用量は、一般に、 肪族ポリオール1モルに対して、1.0~100モル 好ましくは3.0~50モル、さらに好ましくは5.0~2 0モル程度である。芳香族ポリオールを大過 量用いてもよい。
上記反応により、対応するポリオール化 物が生成する。反応終了後、反応生成物は 例えば、液性調整、濾過、濃縮、晶析、洗 、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の 般的な分離精製手段により分離精製できる 晶析溶媒としては、製造されたポリオール 合物が溶解しない溶媒であればよく、例え 、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンな の炭化水素を挙げることができる。本発明 おいては、なかでも、残存する原料脂肪族 リオール及び芳香族ポリオールを容易に除 することができ、精製効率が向上する点で 製造されたポリオール化合物が溶解しない 媒と、原料脂肪族ポリオール及び芳香族ポ オールが溶解する溶媒(例えば、テトラヒド ロフランなどのエーテル;アセトン、2-ブタノ ンのようなケトン;酢酸エチルなどのエステ ;メタノール、エタノールなどのアルコール ど)との混合溶媒が好ましい。混合溶媒の混 合割合としては、適宜調整することができる 。なお、本明細書では、晶析(析出)を沈殿を 含む意味に用いる。
なお、上記の反応生成物中には、アルカ 現像液に不溶な成分を含んでいる場合が多 。このような成分には、(i)分子量が2000を超 える比較的高分子量の成分、(ii)分子量が1000~ 2000であっても、ポリオール化合物中のフェ ール性水酸基が反応中に溶媒等とのエステ 交換反応などにより封止された化合物など ある。アルカリ現像液に不溶な成分を含有 るポリオール化合物をレジスト用途に使用 ると、パターン形成時のラフネスに悪影響 及ぼしたり、現像時に粒子が発生し、それ 異物としてパターンに残るおそれがある。 のような場合には、前記ポリオール化合物 溶媒に溶解した溶液を、フェノール性水酸 を有する化合物に対する貧溶媒と混合して 疎水性不純物を析出又は層分離(液状物とし 分離)させて除去する工程を設けるのが好ま しい。この工程を設けると、上記成分を効率 よく除去できるため、LERを低減でき、解像性 及び耐エッチング性に優れるレジスト組成物 を調製する上で有用なポリオール化合物を、 高い純度で効率よく製造することができる。
ポリオール化合物の溶液に用いる溶媒と ては、例えば、テトラヒドロフラン等のエ テル;アセトン、2-ブタノン等のケトン;酢酸 エチル、酢酸n-ブチル等のエステル;メタノー ル、エタノール等のアルコールなどが挙げら れる。これらの溶媒は単独で又は2種以上混 して用いることができる。疎水性不純物の 去操作に供するポリオール化合物の溶液と ては、酸触媒反応で得られた反応液であっ もよく、この反応液に対して、希釈、濃縮 濾過、液性調節、溶媒交換等の操作を施し 得られる溶液等のいずれであってもよい。
疎水性不純物の除去操作に供するポリオ ル化合物を含む溶液中の該ポリオール化合 の含有量は、例えば1~40重量%、好ましくは3~ 30重量%である。
前記フェノール性水酸基を有する化合物 対する貧溶媒としては、例えば、フェノー の溶解度(25℃)が1g/100g以下であるような溶 が挙げられる。前記フェノール性水酸基を する化合物に対する貧溶媒の具体例として 例えば、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭 水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素 の炭化水素;水と水溶性有機溶媒(例えば、メ タノール、エタノール等のアルコール;アセ ン等のケトン;アセトニトリル等のニトリル; テトラヒドロフラン等の環状エーテルなど) の混合溶媒;水などが挙げられる。これらの 媒は単独で又は2種以上混合して用いること ができる。前記貧溶媒の使用量は、ポリオー ル化合物を含む溶液100重量部に対して、例え ば1~55重量部、好ましくは5~50重量部である。
ポリオール化合物の溶液と前記貧溶媒と 混合する際、ポリオール化合物の溶液に前 貧溶媒を加えてもよく、貧溶媒にポリオー 化合物の溶液を加えてもよいが、ポリオー 化合物の溶液に前記貧溶媒を少量ずつ加え ことがより好ましい。
析出又は層分離した疎水性不純物は、濾 、遠心分離、デカンテーション等の方法に り除去できる。その後、さらに、疎水性不 物を除去した後の溶液を、前記フェノール 水酸基を有する化合物に対する貧溶媒と混 することにより、前記ポリオール化合物を 出又は層分離させることができる。この場 、疎水性不純物を除去した後の溶液に前記 溶媒を加えてもよく、貧溶媒に疎水性不純 を除去した後の溶液を加えてもよいが、貧 媒に疎水性不純物を除去した後の溶液を加 る方がより好ましい。この工程での前記貧 媒の量は、疎水性不純物を除去した後の溶 (ポリオール化合物を含む溶液)100重量部に して、例えば60~1000重量部、好ましくは65~800 量部である。
析出又は層分離したポリオール化合物は 過、遠心分離、デカンテーション等により 収することができる。なお、疎水性不純物 析出又は層分離させる際に用いる貧溶媒と 目的のポリオール化合物を析出又は層分離 せる際に用いる貧溶媒とは、同一であって 異なっていてもよい。得られたポリオール 合物は、必要に応じて乾燥に付される。
本発明におけるポリオール化合物の重量 均分子量(Mw)としては、500~5000程度であり、 ましくは、1000~3000程度、さらに好ましくは 1000~2000程度である。ポリオール化合物の重 平均分子量が5000を上回ると、ポリオール化 合物の粒径が大きくなりすぎるため、LERを低 減することが困難となる傾向がある。一方、 ポリオール化合物の重量平均分子量が500を下 回ると、耐熱性が低下する傾向がある。分子 量分布(Mw/Mn)は、例えば1.0~2.5程度である。な 、前記Mnは数平均分子量を示し、Mn、Mwとも 標準ポリスチレン換算の値である。
本発明におけるポリオール化合物として 、例えば、下記式(4a)、(4b)、(4c)に記載のポ オール化合物を挙げることができる。式中 s、t、uは同一又は異なって、0以上の整数を 示す。「・・・」は、「アダマンタン環-ヒ ロキノン」の繰り返し単位がさらに繰り返 れていてもよく、ここで終了していてもよ ことを示す。
(ビニルエーテル化合物)
ビニルエーテル化合物は、ポリオール化合
がアルカリ現像液へ溶解することを抑止す
ための保護基を形成するために使用される
のであり、例えば、モノビニルエーテル化
物、多価ビニルエーテル化合物(例えば、ジ
ビニルエーテル化合物、トリビニルエーテル
化合物、テトラビニルエーテル化合物、ヘキ
サビニルエーテル化合物)などが挙げられる
これらは、単独で、又は2種以上を混合して
用することができる。本発明においては、
リオール化合物の重量平均分子量が小さく
も、ポリオール化合物とビニルエーテル化
物とを加熱して得られたフォトレジスト用
分子化合物が液体となりレジスト塗膜を形
することが困難となることを防ぐことがで
、作業性に優れる点、及び、耐エッチング
を向上することができ、パターン形成後の
ターン倒れを防止することができる点で、
ビニルエーテル化合物、又はジビニルエー
ル化合物とモノビニルエーテル化合物の混
物を好適に使用することができる。
また、EUV露光においては、アウトガスに る装置の汚染が懸念されており、アウトガ 抑制の点から、一定以上の分子量を有する ニルエーテル化合物を使用することが好ま く、例えば、分子量100~500程度である。ビニ ルエーテル化合物の分子量が小さすぎると、 EUV露光により生成するアウトガスによる光学 系汚染リスクが高まる傾向がある。一方、ビ ニルエーテル化合物の分子量が大きすぎると 、粘度が高くなりすぎ、基材への塗布が困難 となる傾向があり、現像後にビニルエーテル 化合物が残渣として基材又は基板に残り、現 像欠陥を引き起こす原因となる恐れがある。 ビニルエーテル化合物は、例えば、イリジウ ム触媒の存在下、アルコールに酢酸ビニルを 反応させることにより合成することができる 。
本発明において使用するビニルエーテル化
物としては、例えば、下記式(5a)~(5m)、(6a)~(6
n)で表される化合物を挙げることができる。
本発明に係るフォトレジスト組成物は、 記ポリオール化合物、及び、ビニルエーテ 化合物を含有する。ポリオール化合物と、 ニルエーテル化合物の含有量としては、フ ノール性水酸基とビニルエーテル基の数に じて適宜調整することができ、例えば、フ ノール性水酸基100個に対して、ビニルエー ル基30~100個程度、好ましくは、50~80個程度 ある。ビニルエーテル基の数が30個を下回る と、フェノール性水酸基の保護が不十分とな るため、アルカリ現像液に対する非溶解性若 しくは難溶解性を十分に付与することが困難 となり、レジストパターンの形成時において 、露光していない箇所がアルカリ現像液に溶 解若しくは膨潤し、目的とするパターンを正 確に再現することが困難となる傾向がある。 一方、ビニルエーテル基の数が100個を超える と、未反応のビニルエーテル化合物が残り、 露光時にアウトガスの原因となる恐れがある と共に、レジスト塗膜のTgが下がり、パター 形成時に目的とするパターンを正確に写し ることが困難となる傾向がある。
本発明に係るフォトレジスト組成物には その他、光酸発生剤、レジスト用溶剤を含 していることが好ましい。
光酸発生剤としては、露光により効率よ 酸を生成する慣用乃至公知の化合物、例え 、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩(例えば 、ジフェニルヨードヘキサフルオロホスフェ ートなど)、スルホニウム塩(例えば、トリフ ニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモ ート、トリフェニルスルホニウムヘキサフ オロホスフェート、トリフェニルスルホニ ムメタンスルホネート、トリフェニルスル ニウムトリフルオロメタンスルホナートな )、スルホン酸エステル[例えば、1-フェニル -1-(4-メチルフェニル)スルホニルオキシ-1-ベ ゾイルメタン、1,2,3-トリスルホニルオキシ チルベンゼン、1,3-ジニトロ-2-(4-フェニルス ホニルオキシメチル)ベンゼン、1-フェニル- 1-(4-メチルフェニルスルホニルオキシメチル) -1-ヒドロキシ-1-ベンゾイルメタンなど]、オ サチアゾール誘導体、s-トリアジン誘導体、 ジスルホン誘導体(ジフェニルジスルホンな )、イミド化合物、オキシムスルホネート、 アゾナフトキノン、ベンゾイントシレート どを使用できる。これらの光酸発生剤は単 で又は2種以上組み合わせて使用できる。
光酸発生剤の使用量は、光照射により生 する酸の強度やポリオール化合物の比率な に応じて適宜選択でき、例えば、ポリオー 化合物100重量部に対して0.1~30重量部、好ま くは1~25重量部、さらに好ましくは2~20重量 程度の範囲から選択できる。
レジスト用溶剤としては、例えば、グリ ール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶 、これらの混合溶媒などが挙げられる。こ らのなかでも、プロピレングリコールモノ チルエーテル、プロピレングリコールモノ チルエーテルアセテート、乳酸エチル、メ ルイソブチルケトン、メチルアミルケトン これらの混合液が好ましく、特に、プロピ ングリコールモノメチルエーテルアセテー 単独溶媒、プロピレングリコールモノメチ エーテルアセテートとプロピレングリコー モノメチルエーテルとの混合溶媒、プロピ ングリコールモノメチルエーテルアセテー と乳酸エチルとの混合溶媒などの、少なく もプロピレングリコールモノメチルエーテ アセテートを含む溶媒が好適に用いられる
フォトレジスト組成物中のポリオール化 物濃度としては、基材に塗布可能な範囲内 濃度であれば、塗布膜厚に応じて適宜設定 ることができ、例えば、2~20重量%程度、好 しくは5~15重量%程度である。ポリオール化合 物濃度が濃すぎると、高粘度となりすぎるた め、基材上に塗布することが困難となる傾向 がある。一方、ポリオール化合物濃度が薄す ぎると、レジスト塗膜を形成することが困難 となる傾向がある。本発明に係るフォトレジ スト組成物は、その他、アルカリ可溶性樹脂 (例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂 イミド樹脂、カルボキシル基含有樹脂など) どのアルカリ可溶成分、着色剤(例えば、染 料など)などを含んでいてもよい。
[レジスト塗膜の形成方法]
本発明に係るレジスト塗膜の形成方法は、
記フォトレジスト組成物を基材に塗布し、
の後、加熱してポリオール化合物とビニル
ーテル化合物とを反応させることを特徴と
る。
本発明におけるポリオール化合物は、ア カリ現像液に対する可溶性を付与するフェ ール性水酸基を有し、酸を作用させること より容易に脱離する保護基によりフェノー 性水酸基を保護することで、アルカリ現像 難溶性若しくはアルカリ現像液不溶性を付 することができる。
そして、本発明においては、ポリオール 合物とビニルエーテル化合物の混合物を加 することにより、ポリオール化合物のフェ ール性水酸基とビニルエーテル化合物のビ ルエーテル基とが反応して、酸を作用させ ことにより容易に脱離するアセタール構造 形成することができる。
また、ビニルエーテル化合物として多価 ニルエーテル化合物を使用すると、保護基 介して2以上のポリオール化合物が結合する ことができるため、よりパターン倒れを抑制 する機能を向上させることができ、より優れ た耐エッチング性を発揮することができる。
基材としては、シリコンウェハ、金属、 ラスチック、ガラス、セラミックなどが挙 られる。フォトレジスト組成物の塗布は、 ピンコータ、ディップコータ、ローラコー などの慣用の塗布手段を用いて行うことが きる。レジスト塗膜の厚みは、例えば0.01~10 μm、好ましくは0.03~1μm程度である。
加熱は、ホットプレート、オーブンなど 加熱装置を使用して行うことができる。加 条件は、例えば、150~250℃(好ましくは、150~2 00℃)の温度で、1分~1時間(好ましくは1~5分)程 である。
上記レジスト塗膜の形成方法により形成 れた本発明に係るレジスト塗膜は、ポリオ ル化合物とビニルエーテル化合物との反応 より得られ、酸によって容易に分解するこ ができるフォトレジスト用高分子化合物か 成るため、耐エッチング性に優れ、LERを低 することができ、パターン倒れを抑制する とができる。そのため、微細な寸法のパタ ンを再現可能な高解像性レジスト塗膜とし 、半導体素子や液晶表示素子の製造などの 々の用途に好適に使用することができる。
[レジストパターンの形成方法]
本発明に係るレジストパターンの形成方法
、上記レジスト塗膜を露光、現像すること
特徴とし、該レジスト塗膜に、所定のマス
を介して露光して潜像パターンを形成し、
いで現像することにより、レジストパター
を形成する。
露光には、種々の波長の光線、例えば、紫 線、X線などが利用でき、半導体レジスト用 では、通常、g線、i線、エキシマレーザー(例 えば、XeCl、KrF、KrCl、ArF、ArClなど)、EUV(Extreme Ultraviolet:極端紫外光)などが使用される。露 光エネルギーは、例えば1~1000mJ/cm 2 、好ましくは10~500mJ/cm 2 程度である。
露光により光酸発生剤から酸が発生し、 いて、ポストエクスポジュアベーキング処 (以下、「PEB処理」と称する場合がある)を うことにより、発生した酸が保護基に作用 、フォトレジスト用高分子化合物中の保護 が速やかに脱離して、アルカリ現像液可溶 に寄与するフェノール性水酸基が生成する そのため、アルカリ現像液による現像処理 より、所定のパターンを精度よく形成でき 。PEB処理の条件としては、例えば、50~180℃ 温度で、0.1~10分間程度、好ましくは1~3分程 である。
PEB処理されたレジスト塗膜は、現像液を いて現像処理し、露光部分を除去すること できる。それにより、レジスト塗膜のパタ ニングが行われる。現像方法としては、液 り法、ディッピング法、揺動浸漬法などが げられる。また、現像液としては、アルカ 性水溶液(例えば、0.1~10重量%のテトラメチ アンモニウムヒドロキシド水溶液など)を使 することができる。
現像処理した基材は、流水で洗浄し、圧 空気、圧縮窒素を用いて風乾することが好 しい。こうして、レジストパターンが基板 上に形成される。
本発明に係るレジストパターンの形成方 においては、本発明に係るフォトレジスト 成物により形成したレジスト塗膜を使用す ため、LERを低減することができ、パターン れを抑制することができ、ライン・アンド スペースパターンが0.05μm以下(例えば、0.01~ 0.05μm)の高解像度のレジストパターンを形成 ることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的 説明するが、本発明はこれらの実施例によ 限定されるものではない。
なお、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)測
は下記条件の下で行った。
カラム:TSKgel SuperHZM-Mを3本
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
溶離液流速:0.6mL/min
試料濃度:20mg/mL
注入量:10μL
製造例1
ジムロート冷却管、温度計、撹拌子を装備
た200mLの3つ口フラスコに、1,3,5-アダマンタ
トリオール2.18g、ヒドロキノン7.82g、p-トル
ンスルホン酸13.51g、及び酢酸n-ブチル56.67g
仕込み、よく撹拌した。次に、フラスコ内
窒素置換した後、140℃に加温したオイルバ
にフラスコを漬けて、撹拌しながら加熱を
始した。還流状態で2時間加熱し続けた後、
却した。
冷却した反応液を分液ロートに移し、80gの
留水で洗浄した。さらに、65gの蒸留水で5回
洗浄した。洗浄後の反応液は55.4gであった。
浄後の反応液を500gのn-ヘプタンに注ぐと、
色の粉体が析出した。これを濾過回収して6
0℃で12時間乾燥した結果、5.8gのポリオール
合物1を得た。得られたポリオール化合物1を
GPC測定した結果、標準ポリスチレン換算の重
量平均分子量は1100、分子量分布は1.69であっ
。
製造例2
ジムロート冷却管、温度計、撹拌子を装備
た200mLの3つ口フラスコに、1,3,5-アダマンタ
トリオール0.739g、ヒドロキノン3.98g、p-トル
エンスルホン酸18.01g、及び酢酸n-ブチル18.01g
仕込み、よく撹拌した。次に、フラスコ内
窒素置換した後、140℃に加温したオイルバ
にフラスコを漬けて、撹拌しながら加熱を
始した。還流状態で2時間加熱し続けた後、
冷却した。
冷却した反応液を分液ロートに移し、20gの
留水で6回洗浄した。洗浄後の反応液は15.6g
あった。洗浄後の反応液を100gのn-ヘプタン
注ぐと、橙色の粉体が析出した。これを濾
回収して60℃で12時間乾燥した結果、2.2gの
リオール化合物2を得た。得られたポリオー
化合物2をGPC測定した結果、標準ポリスチレ
ン換算の重量平均分子量は800、分子量分布は
1.26であった。
製造例3
ジムロート冷却管、温度計、撹拌子を装備
た200mLの3つ口フラスコに、1,3,5-アダマンタ
トリオール2.18g、ヒドロキノン7.82g、p-トル
ンスルホン酸13.51g、及び酢酸n-ブチル56.67g
仕込み、よく撹拌した。次に、フラスコ内
窒素置換した後、100℃に加温したオイルバ
にフラスコを漬けて、撹拌しながら加熱を
始した。還流状態で2時間加熱し続けた後、
却した。
冷却した反応液を分液ロートに移し、80gの
留水で洗浄した。さらに、65gの蒸留水で5回
洗浄した。洗浄後の反応液は55.4gであった。
浄後の反応液を500gのn-ヘプタンに注ぐと、
色の粉体が析出した。これを濾過回収して6
0℃で12時間乾燥した結果、5.2gのポリオール
合物3を得た。得られたポリオール化合物3を
GPC測定した結果、標準ポリスチレン換算の重
量平均分子量は1310、分子量分布は2.08であっ
。
製造例4
ジムロート冷却管、温度計、撹拌子を装備
た200mLの3つ口フラスコに、1,3,5-アダマンタ
トリオール5.85g、ヒドロキノン24.18g、p-トル
エンスルホン酸15.04g、及び酢酸n-ブチル170.02g
を仕込み、よく撹拌した。次に、フラスコ内
を窒素置換した後、140℃に加温したオイルバ
スにフラスコを漬けて、撹拌しながら加熱を
開始した。還流状態で1時間加熱し続けた後
冷却した。
冷却した反応液を分液ロートに移し、100gの
蒸留水で洗浄した。さらに、100gの蒸留水で5
洗浄した。洗浄後の反応液は181.4gであった
洗浄後の反応液に116.6gのn-ヘプタンを注ぐ
、橙色の液状物が層分離して沈降した。沈
物を分液ロートで除去して、得られた上層
さらに207.9gのヘプタンに添加すると微黄色
液状物が沈降した。これを分液して45℃で8
間乾燥した結果、16.5gのポリオール化合物4
得た。得られたポリオール化合物4をGPC測定
た結果、標準ポリスチレン換算の重量平均
子量は1000、分子量分布は1.13であった。
実施例1
製造例1で得られたポリオール化合物1を100
量部、1,4-ジ(ビニルオキシメチル)シクロヘ
サン50重量部、トリフェニルスルホニウムト
リフルオロメタンスルホナート5重量部、及
プロピレングリコールモノメチルエーテル
セテートを混合し、ポリオール化合物濃度15
重量%のフォトレジスト組成物1を得た。
得られたフォトレジスト組成物1をシリコン
ウェハ上にスピンコーティング法により厚み
500nmとなるように塗布し、ホットプレートに
り温度150℃で180秒間加熱して、レジスト塗
1を形成した。レジスト塗膜1をKrFエキシマ
ーザーを使用して、マスクを介して、照射
30mJ/cm 2
で露光した後、温度100℃で60秒間PEB処理を行
た。次いで、2.38%テトラメチルアンモニウ
ヒドロキシド水溶液により60秒間現像し、純
水で洗い流したところ、0.20μmのライン・ア
ド・スペースパターンが得られた。
実施例2、3
製造例1で得られたポリオール化合物1の代
りに、実施例2においては製造例2で得られた
ポリオール化合物2、実施例3においては製造
3で得られたポリオール化合物3を使用した
外は実施例1と同様に行ったところ、何れの
合も0.20μmのライン・アンド・スペースパタ
ーンが得られた。
実施例4
製造例1で得られたポリオール化合物1を100
量部、1,3-ジビニルオキシアダマンタン50重
部、トリフェニルスルホニウムトリフルオ
メタンスルホナート5重量部、及びプロピレ
グリコールモノメチルエーテルアセテート
混合し、ポリオール化合物濃度15重量%のフ
トレジスト組成物4を得た。
得られたフォトレジスト組成物4をシリコン
ウェハ上にスピンコーティング法により厚み
500nmとなるように塗布し、ホットプレートに
り温度150℃で180秒間加熱して、レジスト塗
4を形成した。レジスト塗膜4をKrFエキシマ
ーザーを使用して、マスクを介して、照射
30mJ/cm 2
で露光した後、温度100℃で60秒間PEB処理を行
た。次いで、2.38%テトラメチルアンモニウ
ヒドロキシド水溶液により60秒間現像し、純
水で洗い流したところ、0.20μmのライン・ア
ド・スペースパターンが得られた。
実施例5、6
製造例1で得られたポリオール化合物1の代
りに、実施例5においては製造例2で得られた
ポリオール化合物2、実施例6においては製造
3で得られたポリオール化合物3を使用した
外は実施例4と同様に行ったところ、何れの
合も0.20μmのライン・アンド・スペースパタ
ーンが得られた。
実施例7
製造例1で得られたポリオール化合物1を100
量部、2,6-ジオキサ-4,8-ジビニルオキシビシ
ロ[3.3.0]オクタン50重量部、トリフェニルス
ホニウムトリフルオロメタンスルホナート5
量部、及びプロピレングリコールモノメチ
エーテルアセテートを混合し、ポリオール
合物濃度15重量%のフォトレジスト組成物7を
得た。
得られたフォトレジスト組成物7をシリコン
ウェハ上にスピンコーティング法により厚み
500nmとなるように塗布し、ホットプレートに
り温度150℃で180秒間加熱して、レジスト塗
7を形成した。レジスト塗膜7をKrFエキシマ
ーザーを使用して、マスクを介して、照射
30mJ/cm 2
で露光した後、温度100℃で60秒間PEB処理を行
た。次いで、2.38%テトラメチルアンモニウ
ヒドロキシド水溶液により60秒間現像し、純
水で洗い流したところ、0.20μmのライン・ア
ド・スペースパターンが得られた。
実施例8、9
製造例1で得られたポリオール化合物1の代
りに、実施例8においては製造例2で得られた
ポリオール化合物2、実施例9においては製造
3で得られたポリオール化合物3を使用した
外は実施例7と同様に行ったところ、何れの
合も0.20μmのライン・アンド・スペースパタ
ーンが得られた。
実施例10
製造例1で得られたポリオール化合物1の代
りに、実施例10においては製造例4で得られ
ポリオール化合物4を使用した以外は実施例1
と同様に行ったところ、0.20μmのライン・ア
ド・スペースパターンが得られた。
本発明のフォトレジスト組成物は、加熱 ることで容易に反応させることができ、反 により得られるフォトレジスト用高分子化 物は、アルカリ現像液不溶性、若しくはア カリ現像液難溶性を呈し、耐エッチング性 優れ、パターン倒れを抑制することができ 。さらに、前記フォトレジスト用高分子化 物は、酸を作用させることにより容易に分 することができ、LERを低減することが可能 あり解像性に優れる。