Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
ACOUSTIC DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149747
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an acoustic device which does not increase noise even when a plurality of microphones collect sounds at an identical distance. Sound signals outputted from respective microphone arrays are phase-shifted by phase shift circuits (211A to 211H) and combined by an adder (212). The phase shift circuits (211A to 211H) perform phase shift in accordance with the installation positions of the respective microphone arrays. The phase shift circuits successively perform shifts in accordance with the rotation angle, starting with the phase shift circuit (211A) which performs a 0-degree shift, and then the phase shift circuit (211B) which performs a 45-degree shift, the phase shift circuit (211C) which performs a 90-degree shift and so on, up to the phase shift circuit (211H).

Inventors:
UKAI SATOSHI
TANAKA RYO
ISHIBASHI TOSHIAKI
Application Number:
PCT/JP2008/059814
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
May 28, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
YAMAHA CORP (JP)
UKAI SATOSHI
TANAKA RYO
ISHIBASHI TOSHIAKI
International Classes:
H04R3/00; H04M1/60; H04R1/40; H04R3/02
Foreign References:
JP2007005969A2007-01-11
JP2003087887A2003-03-20
JP2005521283A2005-07-14
JP2006333062A2006-12-07
Attorney, Agent or Firm:
FURUDATE, Kuniko (7-13Nishi-Shimbashi 1-chome,Minato-k, Tokyo 03, JP)
Download PDF:
Claims:
 1つの軸を中心とする円周上に配列され、前記軸に直交する平面において前記円周の法線方向に向けて収音方向が設定された複数の収音部と、
 各収音部が出力する音声信号の位相を、各収音部の設置位置の前記円周上における角度に応じて回転させてから合成する音声信号処理部と、
 を備えた音響装置。
 前記複数の収音部のそれぞれは、複数のマイクユニットを配列してなるマイクアレイと、各マイクユニットが収音した音声信号を遅延して合成することにより収音部に指向性を持たせる遅延処理部と、を有する請求項1に記載の音響装置。
 前記軸が延びる方向に放音方向が設定されたスピーカをさらに備えた請求項1に記載の音響装置。
 前記スピーカに入力する音声信号をフィルタ処理した疑似帰還信号を前記音声信号処理部の出力信号から減算し、出力する適応型エコーキャンセラをさらに備えた請求項3に記載の音響装置。
Description:
音響装置

 この発明は、主に音声を収音することを 的とした音響装置に関し、特に、複数の指 性マイクを備えた音響装置に関する。

 近年、音声会議(通信会議)を行うために スピーカとマイクとを一体に備えた音声会 装置が普及している。音声会議装置は、マ クで収音した音声を接続先に送信し、接続 から受信した音声をスピーカから放音する 複数人同士で会議を行う場合、この様な音 会議装置は会議参加者の中心(会議机の中心 )に設置されることが多い。したがって、こ の様な音声会議装置は小型化されることが望 まれ、例えば特許文献1に示すようにスピー 用のボックスを省略して小型化した音声会 装置が提案されている。

 また、会議机の中心に置かれることを考慮 、複数の指向性マイクを装置周辺に向けて 置する装置も考えられる。

特開平8-204803号公報

 しかし、特許文献1の構成によれば、コン パクトな構成であるが、スピーカとマイクが 近接してしまい、回り込み音量が大きくなっ てしまう。

 一方、複数の指向性マイクを装置周辺に けて設置する装置においては、全ての指向 マイクから等距離の位置(またはこの位置に 近い領域)で発せられた音声は同位相で収音 れるため、特定の領域だけ非常に大きなレ ルで収音される問題が有った。このため、 えば天井に設置される空調機器のノイズ等 特に大きなレベルで収音され、耳障りとな ていた。

 そこで、この発明は、複数の指向性マイ が等距離からの音声を収音した場合であっ も、ノイズ等を増大させることがない音響 置を提供することを目的とする。

 この発明の音響装置は、1つの軸を中心と する円周上に配列され、前記軸に直交する平 面において前記円周の法線方向に向けて収音 方向が設定された複数の収音部と、各収音部 が出力する音声信号の位相を、各収音部の設 置位置の前記円周上における角度に応じて回 転させてから合成する音声信号処理部と、を 備えたことを特徴とする。

 この構成では、複数の収音部がある軸を 心とする円周上にそれぞれ設置されている 各収音部は、この軸に直交する平面におい 円周の法線方向(例えば筐体が円盤状である 場合、筐体側面方向)に向けて設置されてい 。これらの収音部が出力した音声信号は、 収音部の設置位置(円周上における角度)に応 じて位相シフトされる。例えば、設置位置が 180度回転すれば位相も180度シフトされる。筐 体の中心位置から上面、下面方向に延びる位 置(軸方向)で発せられた音声は、全ての収音 で略同レベルに収音されるが、位相シフト に合成されるため、打ち消される。一方、 面で発せられた音声は、その位置に最も近 収音部で高レベルで収音されるため、合成 に打ち消されることがない。

 また、この発明は、さらに、前記複数の 音部のそれぞれは、複数のマイクユニット 配列してなるマイクアレイと、各マイクユ ットが収音した音声信号を遅延して合成す ことにより収音部に指向性を持たせる遅延 理部と、を有することを特徴とする。

 この構成の収音部は、マイクユニットを 列したマイクアレイと遅延処理部とを有す 。各マイクユニットの収音した音声信号を 延して合成することにより、所定方向に強 指向性を設定する。

 また、この発明は、さらに、前記軸が延 る方向に放音方向が設定されたスピーカを えたことを特徴とする。

 この構成では、筐体の中心位置から軸が びる方向に放音面が向くようにスピーカを 置する。軸が延びる方向とは、筐体の上面 向、下面方向、またはその両方向を含む。 なわち、筐体の上面方向に向けて放音して よいし、下面方向に向けて放音してもよい また、両方向に向けて放音してもよい。こ 放音方向は収音部で収音されたとしても打 消されるため、エコーの発生を抑止するこ ができる。

 また、この発明は、さらに、前記スピー に入力する音声信号をフィルタ処理した疑 帰還信号を前記音声信号処理の出力信号か 減算し、出力する適応型エコーキャンセラ 備えたことを特徴とする。

 この構成では、スピーカから収音部に至 回り込み成分を推定し、この推定した回り み成分を音声信号処理部の出力信号から差 引くことでエコー成分を除去する。

 この発明によれば、複数の指向性マイク( 収音部)から等しい距離の位置で発せられた 声を収音した場合であっても、位相シフト に合成することにより打ち消されるため、 の位置で発生したノイズ等を高レベルで収 することがない。

音声会議装置の外観を示す図である。 音声会議装置の構成を示すブロック図 ある。 マイク信号処理回路の構成を示すブロ ク図である。 位相シフト後の音声信号を示す図であ 。 音声が収音される様子を例示する図で る。

符号の説明

1 音声会議装置
10A~10H-マイクアレイ
13 スピーカ
21 マイク信号処理回路
22 エコーキャンセラ
23 入出力I/F

 本発明の音響装置の実施形態として、音 会議装置について説明する。図1は、この実 施形態に係る音声会議装置の外観図であり、 同図(A)は平面図、同図(B)は側面図である。同 図(A)において、音声会議装置1を上面から見 中心位置を回転中心として、紙面下側(マイ アレイ10Aの収音方向)を0度とし、時計回り 増加する角度をθとする。

 音声会議装置1は、円盤状の筐体11を備え いる。筐体11は、上面から見た形状が直径30 cmほどの円形である。筐体11の上面、および 面の面積は、垂直方向の途中部分の面積よ も狭くなっている。筐体11は、側面側から見 た形状が、高さ方向の所定位置から上面に向 けて狭くなるとともに、下面に向けて狭くな っている。すなわち、筐体11は、所定位置か 上部側、および下部側にそれぞれ傾斜面を する形状である。

 8個のマイクアレイ10A~10Hは、それぞれ筐 11の側面に向けて筐体11の上面側内部に設置 れている。各マイクアレイ10A~10Hは、上面か ら見て、筐体11の中心位置を回転中心として 角度ピッチ(この場合は約45度間隔)で配置さ れている。この際、マイクアレイ10Aの収音方 向がθ=0度方向となり、順にθが45度ずつ増加 る方向に沿って各マイクアレイ10A~10Hが配置 される。

 マイクアレイ10A~10Hは、それぞれ複数(同 においては4つ)のマイクユニットを有する。 例えばマイクアレイ10Aは、マイクユニット101 A~104Aの4つのマイクユニットを有する。これ のマイクユニット101A~104Aが収音した音声は 遅延処理部(図2参照)で遅延処理された後合 される(図2参照)。遅延処理後に合成される とで、特定の方向に強い指向性を有する。 イクアレイ10Aは、θ=0度方向に指向性を有し 0度方向が収音方向となる。なお、マイクユ ニットの個数はこの例に限らず、仕様に応じ て適宜設定すればよい。また、マイクアレイ にかえて、単一指向性マイクを用いるように してもよい。

 スピーカ13は、筐体11の下面に放音方向が 向くように設置されている。なお、音声会議 装置を単に収音装置として用いる場合にはス ピーカ13の構成(放音系統の構成)は必須では い。

 図2は、音声会議装置1の構成を示すブロ ク図である。音声会議装置1は、マイクアレ 10A~10Hに接続されるマイク信号処理回路21、 イク信号処理回路21に接続されるエコーキ ンセラ22、およびエコーキャンセラ22に接続 れる入出力I/F23を備えている。なお、同図 おいて、マイクユニットの収音した音声信 を増幅するフロントエンドのアンプ、アナ グ音声信号をデジタル変換するA/Dコンバー 、デジタル音声信号をアナログ変換するD/A ンバータ、およびスピーカに供給する音声 号を増幅するパワーアンプ等は省略し、特 記載無き場合、音声会議装置1内を伝達する 声信号はデジタル音声信号であるものとす 。

 入出力I/F23は、筐体11のいずれかの面に設 置されており、図示しないネットワーク接続 端子、ディジタルオーディオ端子、アナログ オーディオ端子等を備えている。この入出力 I/F23にネットワークケーブル等を接続するこ で、音声会議装置1を他の装置に接続するこ とができる。

 マイクアレイ10A~10Hは、上述したようにそ れぞれ複数のマイクユニットを有し、各マイ クユニットの収音した音声信号を遅延処理し 、合成してから後段に出力する遅延処理部を 有する。例えばマイクアレイ10Aは、4つのマ クユニット101A~104Aを有し、遅延処理部111Aで 延、合成処理を行う。各マイクアレイ10A~10H の遅延処理部で合成された信号は、マイク信 号処理回路21に入力される。

 マイク信号処理回路21は、各マイクアレ 10A~10Hから出力される音声信号をそれぞれ位 シフトし、合成した後に後段のエコーキャ セラ22に出力する。図3にマイク信号処理回 21の詳細なブロック図を示す。マイク信号 理回路21は、位相シフト回路211A~211H、および 加算器212を備えている。

 マイクアレイ10A~10Hから出力された音声信 号は、それぞれ位相シフト回路211A~211Hに入力 される。位相シフト回路211A~211Hの出力信号は 、それぞれ加算器212に入力される。加算器212 は、位相シフト回路211A~211Hの出力信号を合成 し、後段のエコーキャンセラ22に出力する。

 エコーキャンセラ22は、スピーカ13からマ イクアレイ10A~10Hに至る回り込み成分を推定 、この推定した回り込み成分をマイク信号 理回路21の出力信号から差し引くことでエコ ー成分を除去するものである。エコーキャン セラ22は、スピーカ13に供給する信号をフィ タリングする適応フィルタを内蔵し、音響 達系(スピーカからマイクアレイに至る音響 搬経路)の伝達関数を推定して、スピーカか らマイクへ至る回り込み成分の模擬信号を生 成する。この模擬信号をマイク信号処理回路 21の出力信号から差し引く。なお、伝達関数 、エコー成分を差し引いた後の残差信号を いて更新される。エコー成分を除去された 号は、入出力I/F23に入力され、他の装置に 信される。

 図3において、位相シフト回路211A~211Hは、 FIRフィルタ等で構成され、全周波数帯域(広 波数帯域、例えば数十Hz~数kHz)で位相シフト 算をし、音声信号の位相をシフトする。こ で、位相シフト回路211A~211Hは、各マイクア イの収音方向に対応する角度に応じて位相 回転させる。

 すなわち、位相シフト回路211Aは、マイク アレイ10Aの収音方向における角度0度を回転 度とする。つまり、位相シフト回路211Aは、 相シフトを行わない。位相シフト回路211Bは 、マイクアレイ10Bの収音方向における角度45 を回転角度とする。つまり、位相を45度遅 せる。同様に、位相シフト回路211Cは、位相 90度遅らせ、位相シフト回路211Dは、位相を1 35度遅らせ、位相シフト回路211Eは、位相を180 度遅らせる。また、位相シフト回路211Fは、 相を225度遅らせ、位相シフト回路211Gは、位 を270度遅らせ、位相シフト回路211Hは、位相 を315度遅らせる。

 図4は、マイクアレイ10A~10Hの音声信号が 相シフトされた結果、位相シフト回路211A~211 Hから出力される信号を示す図である。同図(A )は、全てのマイクアレイから等しい距離の 域から音声を収音した場合を示す。全ての イクアレイから距離が等しくなる領域とは 音声会議装置1を上面からみた中心位置(中心 軸)付近の領域である。例えば、図5(A)に示す うに、音声会議装置1の上部(天頂方向)の領 50で発せられた音声を収音した場合である

 また、図4(B)は、いずれか1つのマイクア イに近い領域で発せられた音声を収音した 合を示す。例えば、図5(B)に示すように、マ クアレイ10Dに近い領域51で発せられた音声 収音した場合である。

 図4(A)および図5(A)において、マイクアレ 10A~10Hが収音する音声は、全て同じ成分であ 。したがって、これらの収音した音声信号 位相シフト回路211A~211Hで位相シフトした後 合成すると、打ち消しあうことになる。例 ばマイクアレイ10Aが収音した音声信号と、 イクアレイ10Eが収音した音声信号は位相が1 80度ずれるため、互いに打ち消しあう。

 このように、マイクアレイ10A~10Hが装置の 中心軸付近の領域から収音した音声信号は合 成後に打ち消しあうため、レベルが極めて小 さくなる。そのため、例えば天井に設置され ている空調機器のノイズ等が高いレベルで収 音されることがなくなる。また、スピーカ13 、音声会議装置1の中心位置に設置されてい るため、放音した音声が回り込んで高いレベ ルで収音されることがなくなる。そのため、 エコーやハウリングの発生を抑止することが できる。また、エコーキャンセラ22の処理負 を軽減することができる。なお、スピーカ1 3の放音方向は、上面方向であってもよいし 下面方向であってもよい。また、両方向に けて放音してもよい。

 一方、図4(B)および図5(B)において、領域51 で発せられた音声は、最も近いマイクアレイ 10Dで高レベルに収音され、領域51から遠くな につれて低レベルに収音される。最も遠い イクアレイ10Hにおいて収音された音声が最 低レベルとなる。したがって、マイクアレ 10Dが収音した音声信号とマイクアレイ10Hが 音した音声信号は、合成されても完全に打 消しあうことがない。また、マイクアレイ1 0Cおよびマイクアレイ10Eが収音した音声は、 イクアレイ10Dが収音した音声のレベルに近 が、位相が近い(45度の差である)ために合成 されても完全に打ち消しあうことがない。そ のため、領域51で発せられた音声は高レベル 収音されることとなる。

 以上のように、本実施形態の音声会議装 1によれば、天頂方向のノイズを収音せず、 水平方向からの音声を高レベルで収音するこ とができるため、全方位に対して安定した収 音環境を実現することができる。

 また、位相シフト回路211A~211Hのフィルタ 数を動的に変更することがないため、安定 た収音環境を実現することができる。

 本発明は、2007年6月4日出願の日本特許出 (特願2007-147997)に基づくものであり、その内 容はここに参照として取り込まれる。