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Title:
ANALYTICAL MODEL SIMPLIFYING METHOD OF FINITE ELEMENT METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149623
Kind Code:
A1
Abstract:
Recently, a three-dimensional structure analytical model has become large in scale and the number of elements is apt to increase. In such situation, enormous time is taken to create the elements. In order to make the reduction of time possible, solid elements subjected to element divisions on the basis of three-dimensional design data are transformed to shell elements to shorten the time required to create the model. At the same time, the number of model elements and the degree of freedom are reduced. When solid state property values of the shell elements are determined, eigenvalues in a detailed solid model and an eigenvector are made consistent with a simplified shell model, so that the deterioration in analytical accuracy due to the reduction in the degree of freedom can be suppress to be low.

Inventors:
MICHINAKA YASUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/058174
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
April 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NEC CORP (JP)
MICHINAKA YASUO (JP)
International Classes:
G06F17/50
Foreign References:
JP2003090758A2003-03-28
EP1521186A22005-04-06
US20040111243A12004-06-10
Attorney, Agent or Firm:
KUDOH, Minoru (24-10 Minamiooi 6-chom, Shinagawa-ku Tokyo 13, JP)
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Claims:
(a)3次元の解析対象をソリッド要素でモデル化したソリッド要素モデルを作成する工程と、
(b)前記ソリッド要素モデルを構成する少なくとも1つの部分をシェル要素に変換した簡略化モデルを作成する工程と、
(c)前記簡略化モデルの固有値が前記ソリッド要素モデルと整合するように前記シェル要素の物性値を決定する工程
 とを具備する有限要素法の解析モデル簡略化方法。
 請求の範囲1に記載された有限要素法の解析モデル簡略化方法であって、
 前記(c)決定する工程は、
(c1)前記ソリッド要素モデルを固有値解析してソリッド要素モデル固有値を抽出する工程と、
(c2)前記簡略化モデルを固有値解析して得られた簡略化モデル固有値と前記ソリッド要素モデル固有値との差が所定の基準以下となるように前記物性値を決定する工程
 とを具備する有限要素法の解析モデル簡略化方法。
 請求の範囲2に記載された有限要素法の解析モデル簡略化方法であって、
 前記ソリッド要素モデル固有値は、条件を変更して前記ソリッド要素モデルの固有値解析を繰り返して所定の基準以内に収束したときの固有値である
 有限要素法の解析モデル簡略化方法。
 請求の範囲2又は3に記載された有限要素法の解析モデル簡略化方法であって、更に、
(d)前記解析対象が変形されたときの形状を指定する工程と、
(e)形状が指定された前記解析対象のソリッド要素モデルにおいて、前記形状に最も近いモードの固有ベクトルを選び出す工程とを具備し、
 前記(c)決定する工程において、前記物性値は、選び出された前記固有ベクトルに対応する固有値が前記ソリッド要素モデルと前記簡略化モデルとで整合するように決定される
 有限要素法の解析モデル簡略化方法。
 請求の範囲1から4のいずれかに記載された有限要素法の解析モデル簡略化方法であって、
 前記物性値は前記シェル要素の厚さを含む
 有限要素法の解析モデル簡略化方法。
(a)3次元の解析対象をソリッド要素でモデル化したソリッド要素モデルを作成する工程と、
(b)前記ソリッド要素モデルを構成する少なくとも1つの部分をシェル要素に変換した簡略化モデルを作成する工程と、
(c)前記簡略化モデルの固有値が前記ソリッド要素モデルと整合するように前記シェル要素の物性値を決定する工程
 とをコンピュータに実行させるための有限要素法の解析モデル簡略化プログラム。
 3次元の解析対象をソリッド要素でモデル化したソリッド要素モデルを作成するソリッド要素モデル作成部と、
 前記ソリッド要素モデルを構成する少なくとも1つの部分をシェル要素に変換した簡略化モデルを作成する簡略化モデル作成部と、
 前記簡略化モデルの固有値が前記ソリッド要素モデルと整合するように前記シェル要素の物性値を決定する物性値決定部
 とを具備する解析システム。
 請求の範囲7に記載された解析システムであって、
 更に、前記ソリッド要素モデルを固有値解析してソリッド要素モデル固有値を抽出する固有値抽出部を具備し、
 前記物性値決定部は、前記簡略化モデルを固有値解析して得られた簡略化モデル固有値と前記ソリッド要素モデル固有値との差が所定の基準以下となるように前記物性値を決定する解析システム。
 請求の範囲7又は8に記載された解析システムであって、
 更に、前記解析対象が変形されたときの形状を指定する形状指定部を具備し、
 前記固有値抽出部は、形状が指定された前記解析対象のソリッド要素モデルにおいて前記形状に最も近いモードの固有ベクトルを指定する固有ベクトル指定部を備え、
 前記物性値決定部は、前記物性値を、指定された前記固有ベクトルに対応する固有値が前記ソリッド要素モデルと前記簡略化モデルとで整合するように決定する
 解析システム。
Description:
有限要素法の解析モデル簡略化 法

  本発明は、有限要素法における解析モ ルを作成する方法及びシステムに関する。 の出願は、2007年6月6日に出願された日本特 出願2007-150843号を基礎とする。その日本特許 出願の開示はこの参照により、ここに取り込 まれる。

 各種製品の設計品質の向上が求められて る。設計品質を検証するために、有限要素 を用いた解析手法が多くの分野で用いられ いる。

 最近の3次元CADの普及により、設計が3次 化され、3次元データを基に有限要素法の解 モデルの作成と解析計算の実行が行われて る。更には、近年のPCの処理能力の著しい 上により、解析対象物の実形状を3次元空間 に忠実に再現した解析モデルや、複数の部 をアセンブリした構造体モデルの解析が可 となってきている。それに伴い、解析モデ が大規模化し、要素数が増大する傾向にあ 。

 コンピュータを用いて解析モデルの作成を う技術が記載された文献を以下に例示する
[文献1]日本国特許出願公開2001-92875号公報
[文献2]櫻井英行「メッシュ生成の問題に供す るメッシュフリー法と不整合メッシュの応用 」、日本機械学会論文集(A編)、70巻691号(2004-3 )、p346、論文No.03-0503
 こうした技術に係るソフトウェアは、複雑 構造体のモデル作成を完全に自動化するも ではなく、人手を介して作業する部分が残 ている。PCの処理能力の向上により解析計 時間の大幅な短縮は期待できるが、解析モ ルの作成において人手を要する部分が解析 業全体の時間を短縮するためのボトルネッ となっている。解析モデルを短時間に作成 る手法の開発が強く求められている。

 3次元設計データをそのまま用いて解析モ デルを作成すると、解析結果に影響の低い細 部の形状まで要素が作成されるため、解析モ デルの作成時間と自由度が膨大になる。

 本発明の目的は、解析モデル作成の時間を 縮できる解析モデル簡略化方法及びシステ を提供することである。
 本発明の他の目的は、自由度を削減しつつ 度の低下を抑制することを可能とする解析 デル簡略化方法及びシステムを提供するこ である。

 本発明による解析モデルの簡略化方法は (a)3次元の解析対象をソリッド要素でモデル 化したソリッド要素モデルを作成する工程と 、(b)ソリッド要素モデルを構成する少なくと も1つの部分をシェル要素に変換した簡略化 デルを作成する工程と、(c)簡略化モデルの 有値がソリッド要素モデルと整合するよう シェル要素の物性値を決定する工程とを備 る。

 本発明による解析システムは、3次元の解 析対象をソリッド要素でモデル化したソリッ ド要素モデルを作成するソリッド要素モデル 作成部と、ソリッド要素モデルを構成する少 なくとも1つの部分をシェル要素に変換した 略化モデルを作成する簡略化モデル作成部 、簡略化モデルの固有値がソリッド要素モ ルと整合するようにシェル要素の物性値を 定する物性値決定部とを備える。

 本発明により、解析モデル作成に要する 間を短縮することが可能となる。また本発 により、解析モデルを簡略化したときの解 精度の低下を抑制することが可能となる。

解析システムの全体構成を示す。 解析システムの機能ブロック図である 解析モデル簡略化方法のフローチャー トである。 解析モデル簡略化方法のフローチャー トである。 領域分割のフローチャートである。 要素サイズと固有値との関係を示す。 解析システムに入力された3次元形状図 である。 要素分割された解析モデル図を示す。 静解析での変形予想図である。 固有値解析結果を示す。 変形モードを示す。 簡略化解析モデルを示す。 簡略化モデル領域分割手段、固有値一 致判定手段の稼動イメージである。

[第1実施形態]
 以下、本発明の第1実施形態について説明す る。図1を参照すると、本発明の第1実施形態 おける解析システムは、キーボード、マウ 等の入力装置1と、情報を記憶して処理を実 行するデータ処理装置2と、情報を記憶する 部記憶装置3と、ディスプレイ等の表示装置4 と、印刷装置等の出力装置5を含む。データ 理装置2は、情報処理を実行する中央処理装 21と、中央処理装置での処理途中の情報を 時的に記憶する主記憶装置22と、情報を長期 的に記憶する内蔵HDD等の補助記憶装置23を備 ている。

 図2は、解析システムのうち、解析計算の 実行およびその実行に必要な設定をする解析 計算部を示す機能ブロック図である。解析計 算部は、解析対象物の幾何形状、および解析 モデルデータを取り込む入力部11と、取り込 れた幾何形状に節点を作成する節点作成部1 2と、作成された節点から要素を作成する要 作成部13と、作成された解析モデルに解析条 件を付与する条件設定部14と、作成された解 モデルと解析条件を計算実行部16が解釈で る書式に変更し出力する入力データ作成部15 と、実際に解析計算を実行する計算実行部16 、解析結果を所定の書式で出力する結果出 部17を備える。

 図2に示す解析システム10は、実行形式の ログラムとして、図1の外部記憶装置3また 補助記憶装置23に記憶されている。解析を実 行する際、オペレータは入力装置1に対する 力操作によりプログラムを起動すると、主 憶装置22にプログラムが呼び込まれる。

 プログラムの操作は入力装置1より行われ る。処理は中央処理装置21において処理され 。処理の結果は表示装置4に出力される。ま た、出力結果は、外部記憶装置3、補助記憶 置23に記憶することができる。

 解析システム10は、前処理系、計算実行 および後処理系の大きく3つの役割に分割で る。前処理系は、入力部11、節点作成部12、 要素作成部13、条件設定部14、および入力デ タ作成部15を有している。計算実行系は、計 算実行部16を有している。後処理系として、 果出力部17を有している。

 計算実行部16においては、構造解析、動 析などの解析が実行される。構造解析系で 、静解析、動解析等の分類がなされる。動 析には固有値解析、周波数応答解析、およ 過渡応答解析が含まれる。解析計算実行時 は、こうした様々な解析の目的に応じた計 実行部16が選択され実行される。

 図3A、図3Bを参照すると、本実施形態にお ける解析モデル簡略化方法は、解析モデルの 要素サイズの初期値を設定するステップA1と 自動要素分割で解析モデルを作成するステ プA2と、材料物性を定義するステップA3と、 拘束条件を設定するステップA4と、固有値を 出するステップA5と、結果を出力するステ プA6と、要素サイズを変更するステップA7と 簡略化モデルを作成するステップA9と、簡 化モデルを領域に分割するステップA10と、 性値を変更するステップA12と、予め設定し 閾値内に収束しているか判断するステップA1 6および固有値と簡略化モデルでの固有値を 較し一致を判定するステップA17を備える。

 次に図2、図3A、図3Bおよび図4を参照して 第1実施形態における解析モデル簡略化方法 について詳細に説明する。図4は、図3B中の簡 略化モデル領域分割のステップA10を詳細に示 したフロー図である。

 まず、解析システム10において、オペレ タは入力部11を用い、解析対象である構造体 の3次元設計データを解析システムにインポ トする。インポートには、通常、IGESやSTEPと いった中間フォーマットが用いられる。著名 な3次元CADに対しては、解析システム10側で3 元CADの生データをそのままインポートでき ダイレクトインターフェースが提供されて る場合もある。

 オペレータは、インポートされた3次元の 幾何形状に対して要素サイズの初期値を設定 する(ステップA1)。4面体自動分割、もしくは クセル自動分割により自動的に要素分割が われ、解析モデルが作成される(ステップA2) 。

 オペレータは、自動分割により作成され 解析モデルに対し、材料物性を定義する(ス テップA3)。オペレータはさらに、拘束条件と して幾何的な境界条件を設定するために、入 力装置1に入力操作を行う。形状指定部31は、 入力に応じて拘束条件の設定を行う(ステッ A4)。この形状指定部31は、補助記憶装置23が 憶し中央処理装置21によって実行されるプ グラムによって実現される。

 材料物性と拘束条件が設定された解析モ ルに対して、固有値抽出部32は、図2に示さ た計算実行部16のうち固有値解析を選択す 。固有値解析が実行され、固有値、固有ベ トルが抽出される(ステップA4-1)。この固有 抽出部32は、補助記憶装置23が記憶し中央処 装置21によって実行されるプログラムによ て実現される。

 固有値および固有ベクトルは予め設定さ た周波数域で複数出力される。固有ベクト の変形状態は、結果出力により補助記憶装 23等に出力される。出力された結果は、表 装置4で視覚的に確認することができる(ステ ップA4-2)。

 オペレータは、これから実施予定の解析 果から予想される構造体の変形に最も近い 有ベクトルに注目する。例えば、オペレー は、これから実施する解析が静解析の場合 付与される荷重により予想される構造体の 形に最も近い固有ベクトルを選択し、入力 置1からの入力により指定する。固有ベクト ル指定部33は、その入力に応じて、選択され 固有ベクトルの設定を行う(ステップA4-3)。 の固有ベクトル指定部33は、補助記憶装置23 が記憶し中央処理装置21によって実行される ログラムによって実現される。

 固有値抽出部32は、図2に示された計算実 部16のうち固有値解析を選択する。固有値 析が実行され、固有値、固有ベクトルが抽 される(ステップA5)。固有値、固有ベクトル 、出力装置5により出力される(ステップA6) ただし、ステップA5、A6の処理の1回目におい ては、ステップA4-3で指定された指定固有ベ トルの固有値は既にステップA4-1で固有値が られているためにスキップすることができ 。2回目以降においては、前回の処理に対し て要素サイズが変更された解析モデルに対し て固有値解析が実行される。

 固有値抽出部32は次に、固有値比較を実 する(ステップA8)。ステップA8が1回目の場合 固有値解析が1回しか実施されていないので スキップされる。2回目以降の場合、固有値 出部32は要素サイズをその時点までの値より 少し小さく設定して、再度自動分割により解 析モデルを作成する(ステップA7)。

 計算実行部16は第1回目と同じ材料物性、 界条件を付与して固有値解析を実施し、固 値および固有ベクトルを抽出する。固有値 出部32は、第1回目でオペレータにより指定 れた固有ベクトルの固有値を第1回目のもの と比較する。以下、ステップA5~A8の繰り返し 算が行われる。すなわち、要素サイズを徐 に小さくして固有値解析により固有値が求 られ、図5に示すようにその変化率δeが計算 される。δeが予め設定された閾値内に収束し ているか否かの判断が行われる(ステップA8) これは、要素サイズが固有値に及ぼす影響 を判断するために行われる。要素サイズの 化に対し、固有値がある閾値内に収束する 大の要素サイズが求められる。

 ステップA8における判断を満足する固有値 および固有ベクトルをそれぞれ、以下のと りとする。
固有値・・・λf
固有ベクトル・・・{φf}

 次に、簡略化モデル作成部34は、解析対 構造体の全部或いは一部分をシェル要素に 換した簡略化モデルを作成する(ステップA9) この簡略化モデル作成部34は、補助記憶装 23が記憶し中央処理装置21によって実行され プログラムによって実現される。シェル要 は2次元要素であり、要素の法線方向の厚み は、要素毎にパラメータとして自動的に設定 される。シェル要素に変換され簡略化された 要素群は、それぞれ均一の板厚として設定可 能な複数の部分に領域分割される(ステップA1 0)。分割の結果得られた複数の領域の各々に 厚が設定される。この簡略化モデル作成部3 4が実行する簡略化モデル領域分割のフロー 図4に示す。

 簡略化モデル作成部34は、ソリッドモデ の形状から判断して、均一の板厚で簡略化 きる部分であるシェル要素化部分を判定す 。ソリッド要素の解析モデルは、シェル要 化部分がシェル要素に置き換えられた簡略 モデルに変換される(ステップB1)。板厚は、 ず初期値として、厚みが一定な部分の面積 最大となっている部分の板厚、または、最 厚と最小厚の平均値等を採用することによ 決定される(ステップB2)。必要に応じ板厚を 変化させる可動域を設定する(ステップB3)。

 上記ステップA8で求めたソリッドモデル の固有値解析で得られた固有値:λfを設定す (ステップB4)。簡略化モデルでの固有値解析 で得られる固有値との許容される差分の閾値 を設定する(ステップB5)。

 物性値決定部35は、簡略化モデルに対し 図2中の解析システム10の計算実行部16の中の 固有値解析部を選択し、固有値および固有ベ クトルの抽出を行い(ステップA11)、出力する( ステップA13)。この物性値決定部35は、補助記 憶装置23が記憶し中央処理装置21によって実 されるプログラムによって実現される。

 物性値決定部35は、抽出された固有ベク ルから、ソリッドモデルでの固有値解析で られた{φf}と同等の変形モードのものを抽出 し、そのモードの固有値λsをλfと比較する( テップA14)。物性値決定部35は、λsとλfの差 ある一定閾値内に収まるようにシェル要素 板厚を変化させる(ステップA12)。

 以上により、シェル要素の板厚が決定さ 、簡略化された解析モデルの作成が完了す (ステップA15)。このモデルを本来実施する 析のモデルとして適用する。

 以下、第1実施形態についてより具体的に 説明する。第1実施形態における解析システ は、入力装置1としてキーボード、マウスを データ処理装置2としてパーソナルコンピュ ータ、表示装置4としてディスプレイ、外部 憶装置3としてHDDやDVD等を備えている。パー ナルコンピュータは、補助記憶装置23とし HDDを備えており、図2に示す解析システム10 実行形式のプログラムとして記憶されてい 。入力装置1に対する操作により、解析シス ム10が外部記憶装置3または補助記憶装置23 り呼び込まれ、起動される。

 図6に示されるように表示装置4に解析シ テムの稼動状態が表示される。オペレータ コマンド部のボタンを入力装置1により選択 ることにより、解析システムは各機能を実 する。

 解析対象構造体の3次元形状が解析システ ムにインポートされる。表示装置4に表示さ たインポートされた3次元形状の例が図6に示 されている。呼び込まれた3次元形状に対し 、要素サイズ初期値が設定され(ステップA1) 自動要素分割により解析モデルが作成され (ステップA2)。その解析モデルが自動要素分 割により4面体要素、またはボクセルに分割 れる。現在、4面体への分割、およびボクセ への分割の自動化技術は実用レベルに達し おり、市販されている。解析システム自体 自動要素分割の機能が無い場合、自動要素 割の機能を有する要素分割システムにより 素分割し、要素データを解析システムに呼 込むことで対応することができる。

 自動的に要素分割された解析モデルを図7に 示す。この要素分割に際し、要素サイズの初 期値として、最小の段差部分の大きさ0.4mmを 用した。本例において、最終的に解析によ 図8に示すように、構造物の一端である端部 Aを固定し、他の自由端である端部Bに1Nの荷 :Fが付与された場合の変形量を求めたいとす る。この静解析を実施する際に適用される材 料物性値および拘束条件がステップA3、A4に いて解析モデルに付与される。図7中の端部A の節点にX、Y、Z並進方向の自由度を固定する 拘束条件を付与する。材料物性値として、静 解析では与える必要のない密度を別途定義す る必要がある。以上の条件で固有値解析を実 施し固有値、固有ベクトルをステップA4-1に いて抽出する。固有値抽出部32は、次式に示 す一般固有値問題を解き、固有値と固有ベク トルを求める。
 ([K]-λ[M]){φ}={0}
 [K]:剛性マトリックス
 [M]:質量マトリックス
 λi:固有値
 {φi}:固有ベクトル
 i=1、…、n

 今回の最終目的である静解析での変形は 図8に示すように、単純に自由端が荷重付加 方向に撓むように変形する為、固有モードの 低次のモードと一致すると考えられる。固有 値解析の第3次モードまでの結果を図9に示す オペレータは、変形モード(固有ベクトル) 表示装置により可視化し、第1次のモードが 解析での変形とほぼ一致することを確認す 。計算の結果、第1次モードの固有振動数は λ1=69.29Hzであった。第1次の変形モードを(固 ベクトル)図10に示す。

 次に、要素サイズを現状の0.4mmから0.2mmに 変更してモデルを再作成する(ステップA7)。 有値抽出部32は、同様に固有値解析を実施し 、第1次モードの固有振動数を求め、λ’1=69.0 6を得る。λ1およびλ’1の値を比較し、λ1か λ’1への変化率を計算すると、0.3%程度であ 。予め固有値の変化率の閾値を1%以内と設 していた場合、本例では、変化率がすでに 値以内に収まっており(ステップA8)、これ以 要素サイズを小さくしても、固有値に及ぼ 影響は低いと考えられる。従って、固有値 してλf=69.29Hz、変形モード(固有ベクトル)と して図10に示す第1次モードを選択して、簡略 化モデルを作成する。図11にシェル要素によ 簡略化されたモデル(ステップA9)を示す。

 図7に示すソリッドモデルより、全体を均一 の板厚で置き換えると判断し、領域分割(ス ップA10)としては一分割とする。板厚の初期 として、簡略化モデル作成部34は、ソリッ モデルより、板厚が一定な部分の面積が最 となっている部分の板厚を採用する。本例 は、t ini =1.2mmとする。この値を採用して固有値解析を 実施し(ステップA11)、第1次モードの固有振動 数を求めると、λs=46.06Hzとなった。ソリッド デルでの固有値:λf=69.29Hzとの一致判定(ステ ップA14)において一致したと判断される閾値 して、5%以内と設定したとする。この場合、 固有値が一致したと判断できないため、剛性 が大きくなるように板厚を増加させる(ステ プA12)。

 以上のように、板厚を変更して固有値解 を実施するループを繰り返し実行する。t=1. 8mmとした場合、第1次モードの固有振動数は 69.04Hzとなり、閾値以内に収まり、一致した 判断される。以上により、シェル要素によ 簡略化されたモデルに適用する板厚として 1.8mmを適用する(ステップA15)。

 今回の最終目的である静解析をソリッドモ ルと簡略化モデルで実施した結果を以下に す。
 それぞれのモデルでの自由端の変位
 ソリッドモデル・・・2.56mm 要素数・・・16 ,348
 簡略化モデル・・・2.83mm  要素数・・・1,0 00
 以上示すように、要素数は約94%も削減でき おり、自由度が大幅に削減できている。一 、解析の精度は約10%程度に収まっているこ がわかる。

 以上の簡略化モデル板厚決定方法は、解 システムのひとつのオプションとして提供 れる形態が考えられる。図12は、簡略化モ ル領域分割ステップA10および物性値決定部35 をコンピュータ上で稼動させた場合のイメー ジ図である。図12に示すイメージ図は、図1に 示す表示装置4の表示画面の一例を示してい 。

 解析システム10に呼び込まれた簡略化モ ルが、モデル表示部C1に表示されている。オ ペレータは、マウス等の入力装置1により画 上のコマンド部C2に入力操作を行い、ファイ ルの操作や表示状態の変更等を行う。

 図12では、シェル要素による簡略化モデ が、均一の板厚として簡略化する領域とし 3つの領域に分割されている。オペレータは 各々の領域に対し、板厚定義部C3により、 部分の板厚の初期値を入力する。必要に応 、各板厚の設定範囲も指定することができ 。オペレータは、固有値および閾値定義部C4 により、ソリッドモデルでの固有値解析で抽 出し、シェル要素による簡略化モデルと整合 させる固有モードの固有値を入力し、その値 に対して許容される差分の閾値を入力する。 “EXEC”ボタンを押下して解析を実行すると 各部位の板厚にまず初期値が設定され固有 が抽出される。その固有値とソリッドモデ で抽出した固有値とが比較され、差が閾値 内か否かが判断される。差が閾値内に収ま まで板厚が指定された範囲内で変更されて 有値解析が繰り返される。最終的に閾値内 収まった各部位の板厚が出力される。

[第2実施形態]
 次に第2実施形態について説明する。第1実 形態の場合、簡略化モデルの板厚を変化さ て固有値を整合させているため、インポー された3次元形状を元に作成されたソリッド デルと簡略化モデルとの質量が異なる場合 ある。動解析の場合、質量が異なると解析 果が異なる。そのため、特に質量の差によ 影響が大きい解析対象の場合、簡略化モデ の質量はソリッドモデルの質量に等しいこ が望ましい。

 第2実施形態においては、簡略化モデルの 質量がソリッドモデルの質量に等しくなるよ うに板厚が設定される。そして材料物性値の ヤング率を変化させることにより、固有値の 整合が行われる。

 第2実施形態における解析モデル簡略化シ ステムの動作は、図3A、図3Bに示されたステ プA9までは第1実施形態と同じである。図4に されたステップB2において、シェル要素に 割されて簡略化された領域中の要素群が、 れぞれ均一の板厚として設定可能な部分に 割される。簡略化モデル作成部34は、分割さ れた部分の質量がソリッドモデルの該当する 部分の質量と同じになるように、シェル要素 の板厚を設定する。ステップB2において、物 値として変化させるヤング率の初期値が設 される。ステップB3において、そのヤング 可動域が設定される。

 第1実施形態と同様に、ソリッドモデルか らステップA5~A8で得られた固有値λfが入力さ る(ステップB4)。その固有値λfと、簡略化モ デルを固有値解析して得られる固有値との許 容される差分を示す閾値が設定される(ステ プB5)。

 物性値決定部35は、解析システム10の計算 実行部16の中の固有値解析を選択し、固有値 固有ベクトルの抽出を行う(ステップA11)。 性値決定部35は、抽出された固有ベクトルか ら、自動分割されたソリッドモデルの固有値 解析で得られた{φf}に対応する変形モードの のを抽出し、そのモードの固有値λsをλfと 較する(ステップA14)。そしてλsとλfとの差 設定された閾値の範囲内となるようにシェ 要素のヤング率を変化させる(ステップA12)。 以上の処理により、シェル要素のヤング率が 決定され、簡略化された解析モデルの作成が 完了する(ステップA15)。

 以下、第2実施形態についてより具体的に説 明する。図3B中の材料物性の変更のステップA 12で、各領域の板厚は一定に保ち、ヤング率 変更して固有値の一致判定が行われる。図7 と図11のモデルで説明すると、まず図7のソリ ッドモデルと図11の簡略化モデルの質量がほ 同じになるように簡略化モデルの板厚が決 される。この場合、t fix =1.66mmとすると以上の条件が満たされる。板 はこの値で固定される。ヤング率にまず初 値として、E=2.3GPaを設定し第1次モードの固 値が抽出される。この場合、固有値:63.68Hzが 得られる。この固有値とソリッドモデルで抽 出した固有値:λf=69.29Hzとを比較し、差が閾値 以内かが判断される。閾値が5%以内としてい ならば、閾値内に収束したと判断されない この場合は、差が閾値内に収まるまでヤン 率を指定された範囲内で変更して固有値解 が繰り返される。最終的に閾値内に収束し 各部位のヤング率が出力される。本例では 終的に、E=2.75GPaとすると固有値が69.63Hzとな り、閾値内に収束したと判断される。

 第1実施形態では、簡略化モデルとソリッ ドモデルで全体の質量が異なる場合がある。 静解析の場合は、ほとんど問題は無いが、動 解析の場合は両モデルの質量が同じであるこ とが望ましい場合が多い。第2実施形態では 簡略化モデル作成部34、簡略化モデル領域分 割ステップA10、物性値決定部35においてソリ ドモデルと質量が等しく、動解析に適した 略化モデルが作成される。

 以上の簡略化手法は、構造体全体の一部 や、構造体の構成部品で応力を評価する部 への影響が低い部分に適用し、解析対象構 体の全自由度を削減するのに適している。 た、ソリッドモデルと簡略化されたシェル デルで固有値、および固有ベクトルを合わ ているので、簡略化された後の剛性、およ 慣性も同等に維持することができ、自由度 減による解析精度低下を抑えることができ 。

 こうした簡略化モデルは、有限要素法を いて電子機器、自動車、建築物等の様々な 造物の設計の検証を行う場合、有限要素法 適用される解析モデルを効率的に作成する に有効である。

 以上、実施形態を参照して本願発明を説 したが、本願発明は上記実施形態に限定さ るものではない。本願発明の構成や詳細に 、本願発明のスコープ内で当業者が理解し る様々な変更をすることができる。