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Patent Searching and Data


Title:
ANTITHEFT SYSTEM FOR VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111329
Kind Code:
A1
Abstract:
In a keyless entry system (100), a CPU (154) in an ECU (150) and a CPU (124) in a remote control key (120) change a function formula (F1) specified by primary function formula data (D1) stored in a memory (126) and a function formula (F1) specified by primary function formula data (D1) stored in a memory (156) to respective new function formulas (F2). With this structure, function formulas (F) used in the remote control key (120) and the ECU (150) can be changed to respective new function formulas (F). This makes it possible to enhance the safety of the keyless entry system (100) because it is difficult to predict the function formulas (F) used in the remote control key (120) and the ECU (150).

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Inventors:
YAMAMOTO NAOTO (JP)
ARAI HIDEAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/050886
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
January 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HONDA MOTOR CO LTD (JP)
YAMAMOTO NAOTO (JP)
ARAI HIDEAKI (JP)
International Classes:
E05B49/00; B60R25/021; B60R25/04; B60R25/24
Foreign References:
JPH1061277A1998-03-03
JP2006306379A2006-11-09
JPH08182076A1996-07-12
JPH01278671A1989-11-09
JPH08102982A1996-04-16
JPH1061277A1998-03-03
Other References:
See also references of EP 2123853A4
Attorney, Agent or Firm:
CHIBA, Yoshihiro et al. (1-1 Yoyogi 2-chom, Shibuya-ku Tokyo 53, JP)
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Claims:
 認証コードと、前記認証コードを更新する第1関数式を規定する第1関数式データとを記録する第1記録部を有し、前記第1関数式に基づいて更新された前記認証コードを送信する携帯機と、
 前記認証コードを受信し、この認証コードを基準コードと照合し、その結果に応じて車載機器の作動状態を制御する車載認証手段と、
 を備える車両用盗難防止システムであって、
 前記車載認証手段は、前記基準コードと、前記第1関数式と同一の関数式であり、前記基準コードを更新する第2関数式を規定する第2関数式データとを記録する第2記録部を有し、受信した前記認証コードと、前記第2関数式に基づいて更新された前記基準コードとを照合し、
 前記車両用盗難防止システムは、さらに、前記第1記録部に記録された第1関数式データに規定される第1関数式を新たな第1関数式に及び前記第2記録部に記録された前記第2関数式データに規定される第2関数式を新たな第2関数式にそれぞれ切り替える関数式切替手段を有する
 ことを特徴とする車両用盗難防止システム。
 請求項1記載の車両用盗難防止システムにおいて、
 前記第1記録部は、相互に異なる複数の第1関数式を規定する複数の第1関数式データを記録し、
 前記第2記録部は、前記複数の第1関数式データが規定する前記複数の第1関数式と同一の複数の第2関数式を規定する複数の第2関数式データを記録し、
 前記車載認証手段は、前記複数の第1関数式データのいずれを選択すべきかを示す識別子を前記携帯機に送信し、
 前記携帯機は、前記識別子に基づいて前記第1関数式データを選択する
 ことを特徴とする車両用盗難防止システム。
 請求項1記載の車両用盗難防止システムにおいて、
 前記第1記録部は、前記第1関数式を規定する第1関数式データを1つのみ記録し、
 前記第2記録部は、相互に異なる複数の第2関数式を規定する複数の第2関数式データを記録し、
 前記車載認証手段は、前記第1記録部に記録された前記第1関数式データに規定される前記第1関数式とは異なる新たな第2関数式を規定する第2関数式データを前記第2記録部から読み出して前記携帯機に送信し、
 前記携帯機は、受信した前記第2関数式データを新たな第1関数式データとして記録し、この新たな第1関数式データにより規定される新たな第1関数式を前記認証コードの次回の更新に用いる
 ことを特徴とする車両用盗難防止システム。
 請求項3記載の車両用盗難防止システムにおいて、
 前記車載認証手段の第2記録部に対し、新たな第2関数式を規定する新たな第2関数式データを無線通信により供給する新第2関数式データ供給手段を、車外に有する
 ことを特徴とする車両用盗難防止システム。
 請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用盗難防止システムにおいて、
 前記切替え後の新たな第1関数式及び新たな第2関数式の選択は、前記車載認証手段によりランダムに生成されるランダムコードにより行われる
 ことを特徴とする車両用盗難防止システム。
 請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用盗難防止システムにおいて、
 前記切替え後の新たな第1関数式及び新たな第2関数式の選択は、車両に搭載された計測機器の計測値に応じて行われる
 ことを特徴とする車両用盗難防止システム。
Description:
車両用盗難防止システム

 この発明は、キーレスエントリシステム スマートエントリシステム、スマートスタ トシステムといった、携帯機から送信され 認証コードに基づいて、ドアの施解錠、エ ジンの始動等の車載装置の動作を許可する 両用盗難防止システムに関する。

 従来から、車両の盗難防止の目的で、キ レスエントリシステム、スマートエントリ ステム、スマートスタートシステム等の盗 防止システムが採用されている。

 キーレスエントリシステム及びスマート ントリシステムは、車両のドアに取り付け れているシリンダにキーを差し込まなくて 、携帯機と車載認証機器との間で無線通信 行うことによりドアの施解錠を行うシステ をいう。

 キーレスエントリシステムでは、携帯機 設けられたボタンを使用者が押すことで認 コードが車載認証機器に送信され、認証コ ドが、車載認証機器に記録されている基準 ードと照合され、認証コードと基準コード 完全一致する等その照合結果が所定条件を たす場合、ドアが施解錠される。

 スマートエントリシステムでは、使用者 車両のドアハンドルに触れる等のトリガー 件が満たされたときに車載認証機器から携 機に認証コードの要求信号が送信され、こ 要求信号に応じて携帯機が車載認証機器に 証コードが送信され、認証コードが、車載 証機器に記録されている基準コードと照合 れ、認証コードと基準コードが完全一致す 等その照合結果が所定条件を満たす場合、 アが施解錠される。スマートエントリシス ムでは、使用者が携帯機のボタン操作を行 なくてもドアの施解錠が可能となる。

 スマートスタートシステムは、キーをシ ンダに差し込まなくても、携帯機と車載認 機器との間で無線通信を行うことによりエ ジンの始動を許可するシステムをいう。ス ートスタートシステムでは、運転手がイグ ッションノブを切り替えたときに車載認証 器から携帯機に認証コードの要求信号が送 され、この要求信号に応じて携帯機から車 認証機器に認証コードが送信され、認証コ ドが、車載認証機器に記録されている基準 ードと照合され、認証コードと基準コード 完全一致する等その照合結果が所定条件を たす場合、エンジンの始動が許可される。

 上述の通り、上記各システムでは、携帯 と車載認証機器との間で無線通信が行われ 。携帯機から車載認証機器に送信される信 の内容が一定である場合、携帯機からの信 が悪意の第三者に傍受され、これと同一の 号が車載認証機器に別途送信されると、車 認証機器は、この信号が携帯機から送信さ てきたものと誤認し、車両のドアの解錠等 動作を許可してしまう。その結果、車両が 難される可能性も存在する。

 このような可能性を減少させるために生 出された技術の1つが、ローリングコードで ある(特開平1-278671号公報、特開平8-102982号公 及び特開平10-061277号公報参照)。ローリング コードは、携帯機から車載認証機器への無線 通信が行われる度に規則的に更新されるコー ドである。例えば、関数式f(n+1)=f(n)+1で更新 れるローリングコードは、無線通信の度に1 加算され、常に変化する。上記関数式及び 回のローリングコードは、携帯機及び車載 証機器に記録されている。これにより、仮 携帯機からの信号が傍受され、これと同一 信号が車載認証機器に送信されても、車載 証機器は、あるべきローリングコードの値 異なるため、ドアの解錠等の動作を許可し い。

 なお、例えば、キーレスエントリシステ であれば、携帯機と車載認証機器とが無線 信できない程離れた状態で携帯機のボタン 押されることや、意図しない通信エラーが こることも考えられる。このため、車載認 機器は、あるべきローリングコードと同一 値が送信されてきた場合のみならず、一定 許容度を持って認証を行う。例えば、ある き値が100のとき、100~120の場合に真の携帯機 から送信されてきたローリングコードである と判定し、ドアの解錠を許可する。

 ローリングコードについては、安全性向 のため、様々な試みがなされている。

 特開平8-102982号公報では、固定のIDコード と可変のローリングコードを別々のビットと して送信するのではなく、IDコードをローリ グコードに対応させて変化させ、IDコード 体も可変にすることで固定部分を少なくし 安全性を高めている。

 また、特開平10-061277号公報では、設計者 知らされない車両固有のキーコードを用い ローリングコードを暗号化することで安全 を高めている。

 しかしながら、携帯機と車載認証機器と 通信が無線で行われる以上、通信信号は常 傍受される危険にさらされており、より安 性の高い技術が常に求められている。

 この発明はこのような課題を考慮してな れたものであり、より安全性の高い車両用 難防止システムを提供することを目的とす 。

 この発明に係る車両用盗難防止システム 、認証コードと、前記認証コードを更新す 第1関数式を規定する第1関数式データとを 録する第1記録部を有し、前記第1関数式に基 づいて更新された前記認証コードを送信する 携帯機と、前記認証コードを受信し、この認 証コードを基準コードと照合し、その結果に 応じて車載機器の作動状態を制御する車載認 証手段と、を備えるものであって、前記車載 認証手段は、前記基準コードと、前記第1関 式と同一の関数式であり、前記基準コード 更新する第2関数式を規定する第2関数式デー タとを記録する第2記録部を有し、受信した 記認証コードと、前記第2関数式に基づいて 新された前記基準コードとを照合し、前記 両用盗難防止システムは、さらに、前記第1 記録部に記録された第1関数式データに規定 れる第1関数式を新たな第1関数式に及び前記 第2記録部に記録された前記第2関数式データ 規定される第2関数式を新たな第2関数式に れぞれ切り替える関数式切替手段を有する とを特徴とする。

 この発明によれば、携帯機及び車載認証 段で用いられる第1関数式及び第2関数式を れぞれ新たな第1関数式及び第2関数式に切り 替えることができる。これにより、携帯機及 び車載認証手段で用いられる関数式を予測す ることが困難になるため、車両用盗難防止シ ステムの安全性を高めることができる。

 ここで、前記第1記録部は、相互に異なる 複数の第1関数式を規定する複数の第1関数式 ータを記録し、前記第2記録部は、前記複数 の第1関数式データが規定する前記複数の第1 数式と同一の複数の第2関数式を規定する複 数の第2関数式データを記録し、前記車載認 手段は、前記複数の第1関数式データのいず を選択すべきかを示す識別子を前記携帯機 送信し、前記携帯機は、前記識別子に基づ て前記第1関数式データを選択してもよい。

 これにより、携帯機における第1関数式の 切替えに際し、車載認証手段から携帯機への 通信は、第1関数式データとして使用される 2関数式データ自体ではなく、第1関数式デー タの識別子のみで足りる。このため、車載認 証手段から携帯機への通信データ量を減少さ せることができ、通信の高速化を図ることが できる。また、携帯機には、識別子のみが送 信されるため、第2関数式データ自体が送信 れる場合よりも、第2関数式データの内容が れる可能性が低く、車両用盗難防止システ の安全性を高めることができる。

 或いは、前記第1記録部は、前記第1関数 を規定する第1関数式データを1つのみ記録し 、前記第2記録部は、相互に異なる複数の第2 数式を規定する複数の第2関数式データを記 録し、前記車載認証手段は、前記第1記録部 記録された前記第1関数式データに規定され 前記第1関数式とは異なる新たな第2関数式 規定する第2関数式データを前記第2記録部か ら読み出して前記携帯機に送信し、前記携帯 機は、受信した前記第2関数式データを新た 第1関数式データとして記録し、この新たな 1関数式データにより規定される新たな第1 数式を前記認証コードの次回の更新に用い もよい。

 これにより、携帯機の第1記録部には、第 1関数式データが常に1つのみ記録されること なる。このため、第1記録部の記録容量を少 なくすることができ、第1記録部のサイズを さくすることができるので、携帯機を小型 することが可能となる。

 上記において、前記車載認証手段の第2記 録部に対し、新たな第2関数式を規定する新 な第2関数式データを無線通信により供給す 新第2関数式データ供給手段を、車外に有す ることが好ましい。

 これにより、第2記録部に記録される第2 数式データ、及びこの第2関数式データに基 き第1記憶部に記録される第1関数式データ 車外から更新することが可能となる。これ より、第1関数式データ及び第2関数式データ の更新が容易となり、車両用盗難防止システ ムの安全性をさらに高めることができる。

 前記切替え後の新たな第1関数式及び新た な第2関数式の選択は、前記車載認証手段に りランダムに生成されるランダムコードに り行うことができる。或いは、前記切替え の新たな第1関数式及び新たな第2関数式の選 択は、車両に搭載された計測機器の計測値に 応じて行うこともできる。

 これらの方法により第1関数式及び第2関 式を選択することにより、第1関数式及び第2 関数式の選択を外部から判別しづらくなり、 車両用盗難防止システムの安全性をさらに高 めることができる。

図1は、この発明の第1実施形態に係る ーレスエントリシステムのブロック図であ 。 図2は、第1実施形態に係るキーレスエ トリシステムにおいて、車両のドアを解錠 るフローチャートである。 図3は、第1実施形態に係るキーレスエ トリシステムにおいて、ローリングコード 更新する関数式を切り替えるフローチャー である。 図4は、この発明の第2実施形態に係る マートキーシステムのブロック図である。 図5は、第2実施形態に係るスマートキ システムにおいて、車両のドアを解錠する ローチャートの一部である。 図6は、第2実施形態に係るスマートキ システムにおいて、車両のドアを解錠する ローチャートの残りの部分である。 図7は、第2実施形態に係るスマートキ システムにおいて、ローリングコードを更 する関数式を切り替え、エンジンを始動す フローチャートである。 図8は、この発明の変形例のブロック図 である。

 以下、この発明の各実施形態について図 を参照して説明する。

A.第1実施形態(キーレスエントリシステム)
1.システムの構成
 図1は、この発明の第1実施形態に係るキー スエントリシステム100を示している。キー スエントリシステム100は、リモコンキー120( 帯機)と、このリモコンキー120と対になって いるECU(electric control unit)150(車載認証機器)と 、を有する。

 ここで、リモコンキー120は、ボタン122と CPU124と、メモリ126と、RF信号送信アンテナ12 8と、LF信号受信アンテナ130とを有する。

 ボタン122は、ユーザが車両のドア(図示せ ず)を施解錠する際に押すものであり、ノー ル・オープン式のプッシュ型ボタンである ボタン122は、CPU124に接続されており、ボタ 122が押されると、CPU124に信号が出力される

 CPU124は、ボタン122に加え、メモリ126、RF 号送信アンテナ128及びLF信号受信アンテナ130 に接続され、リモコンキー120全体の動作を制 御する。CPU124の機能の詳細については後述す る。

 メモリ126は、車両の識別コード(IDコード)C ID 、ローリングコードR及びローリングコードR 更新する関数式Fを規定する関数式データD のデータを記録する。メモリ126としては、EE PROM(Erasable Programmable ROM)やフラッシュメモリ 等の不揮発性メモリが好適である。本実施形 態では、関数式Fの1つである関数式F1を規定 る第1関数式データD1がメモリ126に記録され いる。

 RF信号送信アンテナ128は、315[MHz]の高周波 信号(RF信号)を生成するRF信号生成回路を含み 、ECU150に対してRF信号を送信する。

 LF信号受信アンテナ130は、125[kHz]の低周波 信号(LF信号)を処理するLF信号処理回路を含み 、ECU150から送信されたLF信号を受信する。

 一方、ECU150は、RF信号受信アンテナ152と CPU154と、メモリ156と、ドアロック機構158と LF信号送信アンテナ160と、イグニッションス イッチ162とを有する。

 RF信号受信アンテナ152は、RF信号を処理す るRF信号処理回路を含み、リモコンキー120か 送信されたRF信号を受信する。

 CPU154は、RF信号受信アンテナ152、メモリ15 6、ドアロック機構158、LF信号送信アンテナ160 及びイグニッションスイッチ162に接続され、 ECU150全体の動作を制御する。CPU154の機能の詳 細については後述する。

 メモリ156は、車両のIDコードC ID 、ローリングコードR、ローリングコードRを 新する複数の関数式Fを規定する複数の関数 式データD、及び現在選択されている関数式 ータDの番号等のデータを記録する。メモリ1 56としては、EEPROMやフラッシュメモリ等の不 発性メモリが好適である。本実施形態では メモリ156には、複数の関数式Fとして関数式 F1、F2、F3を規定する第1関数式データD1、第2 数式データD2、第3関数式データD3が記録され ている。また、メモリ156には、現在選択され ている関数式データDの番号として、第1関数 データD1を示す番号「1」が記録されている ECU150のメモリ156に記録されている第1関数式 データD1と、リモコンキー120のメモリ126に記 されている第1関数式データD1は、同一のも である。

 ドアロック機構158は、CPU154からの命令に じて車両のドア(図示せず)の施解錠を行う

 LF信号送信アンテナ160は、LF信号を生成す るLF信号生成回路を含み、リモコンキー120に してLF信号を送信する。

 イグニッションスイッチ162は、リモコン ー120を挿入するシリンダと一体になってい 。リモコンキー120が前記シリンダに挿入さ た状態でリモコンキー120が回されると、リ コンキー120の位置に応じてラジオ等のアク サリの使用及びエンジンの始動が可能とな 。

2.ドアの解錠フロー
 図2には、第1実施形態に係るキーレスエン リシステム100において、車両のドア(図示せ )を解錠するフローチャートが示されている 。

 ステップS1において、リモコンキー120のボ ン122が使用者により押されたことをCPU124が 出すると、ステップS2において、CPU124は、メ モリ126から車両のIDコードC ID 及びローリングコードR(ここでは、前回使用 れたローリングコードR0)からなる認証コー C AU を読み出し、前回のローリングコードR0を関 式F1を用いて更新し、新たなローリングコ ドR1を生成する。関数式F1は、例えば、F1(n+1) =F1(n)+1で定義される。すなわち、ボタン122を す度に、ローリングコードの値が1ずつ増加 する。新たなローリングコードR1は、前回の ーリングコードR0の代わりにメモリ126に記 される。

 ステップS3において、CPU124は、車両のIDコー ドC ID 及びローリングコードR1からなる認証コードC AU を示すRF信号をRF信号送信アンテナ128から送 する。

 ステップS4において、ECU150のRF信号受信アン テナ152が、リモコンキー120から送信されたRF 号を受信すると、ステップS5において、CPU15 4は、RF信号から車両のIDコードC ID を読み出し、メモリ156に記録されている車両 のIDコードC ID と照合する。RF信号に含まれるIDコードC ID と、メモリ156に記録されているIDコードC ID が一致する場合、ステップS6に進み、一致し い場合、ステップS11において、CPU154は、処 を終え、ドアは施錠状態のままとされる。

 ステップS6において、CPU154は、メモリ156 記録されているローリングコードR(ここでは 、前回使用されたローリングコードR0)を関数 式F1を用いて更新し、新ローリングコードR2 生成する。

 ステップS7において、CPU154は、ローリン コードR1をローリングコードR2と照合する。 テップS8において、ローリングコードR1とロ ーリングコードR2との誤差が所定の範囲内で る場合、ステップS9において、CPU154は、リ コンキー120から受信したローリングコードR1 をメモリ156に更新記録する。誤差が所定の範 囲内である場合とは、例えば、リモコンキー 120のボタン122の使用者による空押しを考慮し 、ローリングコードR1がローリングコードR2 対して0~+10である場合である。

 次いで、ステップS10において、CPU154は、 アロック機構158に対し、車両のドア(図示せ ず)を解錠する指令を出し、この指令を受け ドアロック機構158は、車両のドアを解錠す 。

 ステップS8において、ローリングコードR1 とローリングコードR2との誤差が所定の範囲 にない場合、ステップS11において、CPU154は ドアロック機構158に対し、車両のドアを解 する指令を出さず、車両のドアは施錠状態 維持される。

 なお、上記では、ドアを解錠する処理を したが、ドアを施錠する処理においても同 の処理が可能である。

3.関数式の切替えフロー
 図3には、リモコンキー120及びECU150で用いら れる関数式Fを切り替えるフローチャートが されている。

 ステップS21において、イグニッションス ッチ162のシリンダにリモコンキー120が挿入 れた状態で、リモコンキー120がエンジン始 の位置に回転されたことをECU150のCPU154がイ ニッションスイッチ162からの信号により検 する。

 ステップS22において、CPU154は、第1関数式 データD1以外の関数式データD、すなわち、第 2関数式データD2又は第3関数式データD3を選択 する(ここでは、便宜的に「第2関数式データD 2」を選択したものとする。)。第2関数式デー タD2により規定される関数式F2は、例えば、F2 (n+1)=F2(n)+100で定義され、第3関数式データD3に より規定される関数式F3は、例えば、F3(n+1)=F3 (n)-50で定義される。次いで、ステップS23にお いて、CPU154は、メモリ156において現在選択さ れている関数式データDの番号を、第1関数式 ータD1を示す番号「1」から第2関数式データ D2を示す番号「2」に書き替える。

 ステップS24において、CPU154は、第2関数式 データD2をメモリ156から読み出し、LF信号送 アンテナ160を介してリモコンキー120に送信 る。

 ステップS25において、リモコンキー120のC PU124は、ECU150から送信された第2関数式データ D2をLF信号受信アンテナ130を介して受信する ステップS26において、CPU124は、メモリ126に 録されている関数式データDを、第1関数式デ ータD1から第2関数式データD2に書き替える。

4.関数式Fの選択方法
 図3のステップS22における新たな関数式デー タDの選択は、例えば、次のような方法で行 ことができる。

(1)ランダム変数による選択
 ECU150にランダム変数生成回路を設けておき このランダム変数生成回路から出力される ンダム変数に応じて関数式データDを選択す ることができる。例えば、ランダム変数生成 回路により、「1」、「2」の値をランダムに 成するようにしておき、第1関数式データD1 現在選択されているときに「1」が出た場合 は、第2関数式データD2を選択し、「2」が出 場合は、第3関数式データD3を選択する。換 すると、「1」が出た場合、より小さい番号 関数式データDが選択され、「2」が出た場 、より大きい番号の関数式データDが選択さ る。このため、第2関数式データD2が現在選 されており、ランダム変数が「1」であれば 、第1関数式データD1が選択され、ランダム変 数が「2」であれば、第3関数式データD3が選 される。同様に、第3関数式データD3が現在 択されており、ランダム変数が「1」であれ 、第1関数式データD1が選択され、ランダム 数が「2」であれば、第2関数式データD2が選 択される。

 或いは、ランダム変数生成回路により「1 」、「2」、「3」のランダム変数を生成させ ランダム変数が「1」のときは第1関数式デ タD1、ランダム変数が「2」のときは第2関数 データD2、ランダム変数が「3」のときは第3 関数式データD3を選択するような構成も可能 ある。

(2)計測機器の計測値による選択
 バッテリの電圧値を計測するバッテリ電圧 、ガソリンの残量を計測するガソリン残量 、累積走行距離を計測する走行距離計、座 の位置を検出する座席位置センサ等の計測 器の計測値に応じて関数式データDを選択す ることができる。

 例えば、バッテリ電圧計であれば、バッ リの電圧値が13V以上であれば、第1関数式デ ータD1を選択し、バッテリの電圧値が12V以上1 3V未満であれば、第2関数式データD2を選択し バッテリの電圧値が12V未満であれば、第3関 数式データD3を選択するという構成を用いる とができる。

5.第1実施形態の効果
 第1実施形態に係るキーレスエントリシステ ム100では、ECU150のCPU154及びリモコンキー120の CPU124が、メモリ126に記録された第1関数式デ タD1に規定される関数式F1及びメモリ156に記 された第1関数式データD1に規定される関数 F1を、それぞれ新たな関数式F2に切り替える 。

 この構成によれば、リモコンキー120及びE CU150で用いられる関数式Fをそれぞれ新たな関 数式Fに切り替えることができる。これによ 、リモコンキー120及びECU150で用いられる関 式Fを予測することが困難になるため、キー スエントリシステム100の安全性を高めるこ ができる。

 リモコンキー120のメモリ126は、関数式Fを規 定する関数式データDを1つのみ記録し、ECU150 メモリ156は、複数の関数式Fを規定する複数 の関数式データDを記録し、ECU150は、リモコ キー120のメモリ126に記録された第1関数式デ タD1に規定される関数式F1とは異なる新たな 関数式F2を規定する第2関数式データD2をメモ 156から読み出してリモコンキー120に送信し リモコンキー120は、受信した第2関数式デー タD2を新たな関数式データDとして記録し、こ の新たな第2関数式データD2により規定される 新たな関数式F2を認証コードC AU の次回の更新に用いる。

 これにより、リモコンキー120のメモリ126 は、関数式データDが常に1つのみ記録され こととなる。このため、メモリ126の記録容 を少なくすることができ、メモリ126のサイ を小さくすることができるので、リモコン ー120を小型化することが可能となる。

 関数式データDの切替え後にリモコンキー 120及びECU150で用いられる新たな関数式Fの選 は、ECU150によりランダムに生成されるラン ムコードにより行うことができる。或いは 上記新たな関数式Fの選択は、車両に搭載さ た計測機器の計測値に応じて行うこともで る。

 これらの方法により関数式Fを選択するこ とにより、関数式Fの選択を外部から判別し らくなり、キーレスエントリシステム100の 全性をさらに高めることができる。

B.第2実施形態(スマートキーシステム)
1.システムの構成
 図4は、この発明の第2実施形態に係るスマ トキーシステム200を示している。スマート ーシステム200は、スマートエントリシステ 及びスマートスタートシステムを兼ねるも であり、スマートキー220(携帯機)と、このス マートキー220と対になっているECU250(車載認 機器)と、を有する。

 ここで、スマートキー220は、LF信号受信 ンテナ222と、CPU224と、メモリ226と、LF信号送 信アンテナ228とを有する。スマートキー220に は、第1実施形態のボタン122のようなボタン 存在しない。また、いずれのアンテナもLF信 号用のアンテナである。

 LF信号受信アンテナ222は、125[kHz]の低周波 信号(LF信号)を処理するLF信号処理回路を含み 、ECU250から送信されたLF信号を受信する。

 CPU224は、LF信号受信アンテナ222、メモリ22 6及びLF信号送信アンテナ228に接続され、スマ ートキー220全体の動作を制御する。CPU224の機 能の詳細については後述する。

 メモリ226は、車両の識別コード(IDコード)C ID 、ローリングコードR、ローリングコードRを 新する関数式Fを規定する関数式データD、 び現在選択されている関数式データDの番号 のデータを記録する。本実施形態において メモリ226には、複数の関数式Fとしての関数 式F1、F2、F3を規定する第1関数式データD1、第 2関数式データD2、第3関数式データD3が記録さ れている。また、メモリ226には、現在選択さ れている関数式データDの番号として、第1関 式データD1を示す番号「1」が記録されてい 。

 LF信号送信アンテナ228は、LF信号を生成す るLF信号生成回路を含み、ECU250に対してLF信 を送信する。

 一方、ECU250は、ドアハンドルセンサ252と CPU254と、メモリ256と、LF信号送信アンテナ25 8と、LF信号受信アンテナ260と、ドアロック機 構262と、イグニッションスイッチ264と、を有 する。

 ドアハンドルセンサ252は、使用者が車両 いずれかのドア(図示せず)のハンドルに接 したことを検出し、CPU254に信号を出力する ンサである。

 CPU254は、ドアハンドルセンサ252、メモリ2 56、LF信号送信アンテナ258、LF信号受信アンテ ナ260、ドアロック機構262、及びイグニッショ ンスイッチ264に接続され、ECU250全体の動作を 制御する。CPU254の機能の詳細については後述 する。

 メモリ256は、車両のIDコードC ID 、ローリングコードR、ローリングコードRを 新する複数の関数式Fを規定する複数の関数 式データD、及び現在選択されている関数式 ータDの番号等のデータを記録している。本 施形態において、メモリ256には、複数の関 式Fとしての関数式F1、F2、F3を規定する第1 数式データD1、第2関数式データD2、第3関数 データD3が記録されている。また、メモリ256 には、現在選択されている関数式データDの 号として、第1関数式データD1を示す番号「1 が記録されている。ECU250のメモリ256に記録 れている第1関数式データD1、第2関数式デー タD2及び第3関数式データD3と、スマートキー2 20のメモリ226に記録されている第1関数式デー タD1、第2関数式データD2及び第3関数式データ D3は、同一のものである。

 LF信号送信アンテナ258は、LF信号を生成す るLF信号生成回路を含み、スマートキー220に してLF信号を送信する。

 LF信号受信アンテナ260は、LF信号を処理す るLF信号処理回路を含み、スマートキー220か 送信されたLF信号を受信する。

 ドアロック機構262は、CPU254からの命令に じて車両のドア(図示せず)の施解錠を行う

 イグニッションスイッチ264はノブ式のス ッチであり、図4に示すように、イグニッシ ョンスイッチ264のノブ266には、ロック(LOCK)位 置と、アクセサリ(ACC)位置と、ON位置と、エ ジン始動(START)位置とが設けられている。LOCK 位置は、ラジオ等のアクセサリ及びエンジン を動作不可とする位置であり、ACC位置は、ECU 250とスマートキー220との通信を開始させECU250 とスマートキー220との間での認証が成功する とノブロックを解除してアクセサリを使用可 能とする位置であり、ON位置は、エンジン282 継続的に動作可能とする位置であり、START 置は、エンジン282を始動させる位置である

 ノブ266は、運転者により、LOCK位置で押す こと、押しながら(PUSH)LOCK位置とACC位置との で回転させること、押さないでACC位置とON位 置との間で回転させること、押さないでON位 からモーメンタリーな位置であるSTART位置 回転することが可能になっている。なお、 ーメンタリーな位置とは、START位置でノブ266 から指を離すとばね力によりノブ266がON位置 戻る位置を意味する。

 実際上、ON位置で、車載バッテリ(図示せ )から燃料噴射制御装置280等に電圧が供給さ れた後、CPU254と燃料噴射制御装置280との間で の認証が行われる。その後、ノブ266をON位置 らSTART位置に回転すると、CPU254と燃料噴射 御装置280との間の認証が成功していること 条件にエンジン282が始動する。

2.ドアの解錠
 図5及び図6には、第2実施形態に係るスマー キーシステム200において、車両のドア(図示 せず)を解錠するフローチャートが示されて る。

 ステップS31において、使用者が車両のドア ンドル(図示せず)に接触すると、ステップS3 2において、CPU254は、車両の識別コード(IDコ ド)C ID 及びローリングコードRからなる認証コードC AU の送信を求めるLF信号をLF信号送信アンテナ25 8を介してスマートキー220に送信する。

 ステップS33において、スマートキー220のCPU2 24は、LF信号受信アンテナ222を介してECU250か のLF信号を受信すると、ステップS34において 、CPU224は、メモリ226から車両のIDコードC ID 及びローリングコードR(ここでは、前回使用 れたローリングコードR0)を読み出し、前回 ローリングコードR0を関数式F1を用いて更新 し、新たなローリングコードR1を生成する。 数式F1は、例えば、F1(n+1)=F1(n)+1で定義され 。すなわち、ECU250からのLF信号を受信する度 に、ローリングコードの値は1ずつ増加する

 ステップS35において、CPU224は、車両のIDコ ドC ID 及びローリングコードR1からなる認証コードC AU を示すLF信号をLF信号送信アンテナ228から送 する。

 ステップS36において、ECU250のLF信号受信ア テナ260が、スマートキー220から送信されたLF 信号を受信すると、ステップS37において、CPU 254は、LF信号から車両のIDコードC ID を読み出し、メモリ256に記録されている車両 のIDコードC ID と照合する。LF信号に含まれるIDコードC ID と、メモリ256に記録されているIDコードC ID が一致する場合、ステップS38に進み、一致し ない場合、ステップS43において、CPU254は、処 理を終え、ドアは施錠状態のままとされる。

 ステップS38において、CPU254は、メモリ256 記録されているローリングコードR(ここで 、前回使用されたローリングコードR0)を関 式F1を用いて更新し、新ローリングコードR2 生成する。

 ステップS39において、CPU254は、ローリン コードR1をローリングコードR2と照合する。 ステップS40において、ローリングコードR1と ーリングコードR2が一致する場合、ステッ S41において、CPU254は、ローリングコードR1を メモリ256に記録すると共に、ステップS42にお いて、ドアロック機構262に対し、車両のドア (図示せず)を解錠する指令を出し、この指令 受けたドアロック機構262は、車両のドアを 錠する。ステップS40において、ローリング ードR1とローリングコードR2が一致しない場 合、ステップS43において、CPU254は、ドアロッ ク機構262に対し、車両のドア(図示せず)を解 する指令を出さず、車両のドアは施錠状態 維持される。

3.関数式の切替え及びエンジンの始動
 図7には、スマートキー220及びECU250で用いら れる関数式Fの切替え及びエンジン282の始動 関するフローチャートが示されている。

 ステップS51において、イグニッションス ッチ264のノブ266が押されると、ステップS52 おいて、CPU254は、第1関数式データD1以外の 数式データD、すなわち、第2関数式データD2 又は第3関数式データD3を選択する(ここでは 便宜的に「第2関数式データD2」を選択した のとする。)。次いで、ステップS53において CPU254は、メモリ256において現在選択されて る関数式データDの番号を、第1関数式デー D1を示す番号「1」から第2関数式データD2を す番号「2」に書き替える。

 ステップS54において、CPU254は、第2関数式 データD2を示す番号「2」をLF信号送信アンテ 258を介してスマートキー220に送信する。

 ステップS55において、スマートキー220のC PU224は、ECU250から送信された第2関数式データ D2を示す番号「2」をLF信号受信アンテナ222を して受信する。ステップS56において、CPU224 、メモリ226において現在選択されている関 式データDの番号を、第1関数式データD1を示 す番号「1」から第2関数式データD2を示す番 「2」に書き替える。

 また、ステップS54の後、ECU250では、ステ プS57において、イグニッションスイッチ264 ノブ266がON位置からSTART位置に回転されると 、ステップS58において、CPU254と燃料噴射制御 装置280との間で認証処理が行われる。

 ステップS59において、認証処理が成功す と、ステップS60において、CPU254は、燃料噴 制御装置に280に対してエンジン282を始動す 指令を送信し、燃料噴射制御装置280は、エ ジン282を始動させる。

 ステップS59において、認証処理が失敗す と、ステップS61において、CPU254は、エンジ 282を始動する指令を送信せず、エンジン282 停止状態のままとなる。

4.関数式Fの選択方法
 図7のステップS52における新たな関数式デー タDの選択は、第1実施形態と同様の方法で行 ことができる。すなわち、ランダム変数に る選択、車両に設けられた計測機器の計測 に応じた選択等を行うことができる。

5.第2実施形態の効果
 第2実施形態に係るスマートキーシステムで は、スマートキー220のCPU224及びECU250のCPU254が 、メモリ226に記録された第1関数式データD1に 規定される関数式F1及びメモリ256に記録され 第1関数式データD1に規定される関数式F1を れぞれ新たな関数式F2に切り替える。

 この構成によれば、スマートキー220及びE CU250で用いられる関数式Fをそれぞれ新たな関 数式Fに切り替えることができる。これによ 、スマートキー220及びECU250で用いられる関 式Fを予測することが困難になるため、スマ トキーシステム200の安全性を高めることが きる。

 スマートキー220のメモリ226は、それぞれ 数式F1、F2、F3を規定する第1関数式データD1 第2関数式データD2、第3関数式データD3を記 し、ECU250のメモリ256は、メモリ226と同様、 1関数式データD1、第2関数式データD2、第3関 数式データD3を記録し、ECU250は、第1関数式デ ータD1、第2関数式データD2、又は第3関数式デ ータD3のいずれを選択すべきかを示す番号を マートキー220に送信し、スマートキー220は 前記番号に基づいて関数式データDを選択す る。

 これにより、スマートキー220における関 式Fの切替えに際し、ECU250からスマートキー 220への通信は、関数式データD自体ではなく 関数式データDを示す番号のみで足りる。こ ため、ECU250からスマートキー220への通信デ タ量を減少させることができ、通信の高速 を図ることができる。また、スマートキー2 20には、関数式データDを示す番号が送信され るため、関数式データD自体が送信されるよ も、関数式データDの内容が漏れる可能性が く、スマートキーシステム200の安全性を高 ることができる。

C.この発明の応用
 なお、この発明は、上記各実施形態に限ら 、この明細書の記載内容に基づき、種々の 成を採り得ることはもちろんである。例え 、以下に示す(1)~(8)の構成を採ることができ る。

(1)適用可能なシステム
 この発明を適用可能なシステムとして、第1 実施形態では、キーレスエントリシステム100 を、第2実施形態では、スマートキーシステ 200を挙げたが、携帯機と車載認証手段との で認証を行うものであれば、これに限られ い。例えば、携帯機と車載認証手段との間 認証の結果に基づいて、車両のボンネット 給油口を開けるシステムにも適用可能であ 。

 また、第1実施形態では、リモコンキー120 及びECU150の間の通信にRF信号及びLF信号を用 、第2実施形態では、スマートキー220及びECU2 50の間の通信にLF信号を用いたが、各種の信 を用いることが可能である。

(2)認証コード及び基準コード
 上記各実施形態では、携帯機(リモコンキー 120、スマートキー220)と車載認証手段(ECU150、2 50)との間でやり取りされる認証コードC AU を車両のIDコードC ID と、ローリングコードRの組合せからなるも としたが、所定の関数式により更新される のであれば、認証コードC AU は他の形態を取ることもできる。例えば、ID ードC ID 無しにローリングコードRのみから認証コー C AU を構成することもできる。或いは、上述した 特開平8-102982号公報及び特開平10-061277号公報 記載されるように、IDコードC ID とローリングコードRを乗算したものを認証 ードC AU として用いることもできる。

 上記各実施形態では、IDコードC ID とローリングコードRの両方を、EEPROMやフラ シュメモリ等の書替え可能な不揮発性メモ に記録したが、IDコードC ID については、ROM等の書き替えできない不揮発 性メモリに記録してもよい。

(3)関数式
 上記各実施形態では、関数式F1、F2、F3の3つ の関数式を用いたが、複数の関数式を切り替 える構成であればこれに限られない。

 また、上記各実施形態では、関数式F1をF1 (n+1)=F1(n)+1、関数式F2をF2(n+1)=F2(n)+100、関数式F 3をF3(n+1)=F3(n)-50で定義したが、各関数式が異 るものであればこれに限られない。例えば fa(n+1)=fa(n)×2のように乗算を用いるものであ ってもよく、fb(n+1)=fb(n)í2のように除算を用 るものであってもよい。或いは、加減乗除 組み合わせた関数式も可能である。

 さらに、上記関数式F1(n+1)=F1(n)+1により算 されたローリングコードR1と、文字コード をランダムに組み合わせた複数のテーブル( ップ)を設け、このテーブルを切り替えた関 数式を用いることもできる。

(4)認証コードと基準コードの照合
 第1実施形態のステップS8(図2)では、ローリ グコードR1とローリングコードR2が所定の誤 差(0~+10)のときに、ECU150が受信したRF信号が、 真のリモコンキー120から送信されたものと判 断したが、この誤差は、キーレスエントリシ ステム100の仕様に応じて任意に設定可能であ る。

 同様に、第2実施形態のステップS40(図6)で は、ローリングコードR1とローリングコードR 2が一致するときにのみ、ECU250が受信したLF信 号が、真のスマートキー220から送信されたも のと判断したが、スマートキーシステム200の 仕様に応じて一定の誤差を設定することも可 能である。

(5)関数式の切替え方法
 上記各実施形態では、車載認証手段(ECU150、 250)から携帯機(リモコンキー120、スマートキ 220)に新たな関数式データD又は新たな関数 データDを示す番号を送信したが、反対に携 機から車載認証手段に新たな関数式データD 又は新たな関数式データDを示す番号を送信 る構成も可能である。或いは、車載認証手 及び携帯機以外の機器から新たな関数式デ タD又は新たな関数式データDを示す番号を送 信してもよい。

(6)関数式の更新方法
 第1実施形態では、ECU150のメモリ156に記録さ れている関数式データD(第1関数式データD1、 2関数式データD2、第3関数式データD3)を用い てリモコンキー120及びECU150で用いる関数式F 更新した。また、第2実施形態では、スマー キー220のメモリ226及びECU250のメモリ256に記 されている関数式データD(第1関数式データD 1、第2関数式データD2、第3関数式データD3)を いてスマートキー220及びECU250で用いる関数 Fを更新した。しかし、この発明は、このよ うな構成に限られない。

 例えば、図8に示すように、外部機器300か ら新たな関数式データDを供給する構成も可 である。すなわち、図1のキーレスエントリ ステム100と同様のシステムに、複数の関数 データDを記録している外部機器300を加えた キーレスエントリシステム100Aでは、外部機 300からRF信号受信アンテナ152にRF信号が送信 れる。このRF信号には、新たな関数式デー Dの情報が含まれている。ECU150は、外部機器3 00からのRF信号を受信すると、メモリ156に記 する。そして、ECU150は、その後に用いる関 式データDとして外部機器300から受信した関 式データDを選択すると共に、リモコンキー 120に対してもこの関数式データDを供給する

 これにより、ECU150のメモリ156に記録され 関数式データD、及びメモリ156に新たに記録 された関数式データDに基づきリモコンキー12 0のメモリ126に記録される関数式データDを車 から更新することが可能となる。これによ 、メモリ126、156に記録される関数式データD の更新が容易となり、キーレスエントリシス テム100Aはさらに安全性を高めることができ 。

 第1実施形態では、運転手がリモコンキー 120を回してエンジンを始動させたとき(図3の テップS21→YES)、第2実施形態では、運転手 イグニッションスイッチ264のノブ266をプッ ュしたとき(図7のステップS51→YES)、関数式 ータDを切り替えたが、関数式データDを切り 替えるタイミングはこれに限られない。例え ば、イグニッションスイッチ264のノブ266がON 置又はACC位置からLOCK位置に戻されたときに 関数式データDを切り替えることもできる。

(7)関数式データの選択方法
 上記各実施形態では、関数式データDの選択 方法として、ランダム変数による選択及び車 両に設けられた計測機器の計測値に応じた選 択を挙げたが、関数式データDを選択するの 用いることのできる方法であれば、これに られない。例えば、車載認証機器又は携帯 から送信される信号のチェックサムの除算 余りで関数式データDを選択することもでき 。

(8)その他
 各メモリに記録されている関数式データは 外部からデフォルト設定に戻すことが可能 構成されることが好ましい。例えば、所定 端子に外部から所定電圧を印加することで デフォルト設定に戻すことができる。

 上記各実施形態では、携帯機及び車載認 機器の少なくとも一方のメモリに複数の関 式データDを記録したが、車両用盗難防止シ ステムの製造時において、製造装置のメモリ に複数の関数式データDを記録しておき、車 用盗難防止システム毎に関数式データDを選 することで、車両用盗難防止システムの安 性を高めることも可能である。すなわち、 じ種類の車両に搭載される複数の車両用盗 防止システムを製造する場合でも、各車両 盗難防止システムに異なる関数式Fを用いる ように製造装置を設定することで、携帯機及 び車載認証機器の間の通信で用いられる関数 式Fの判別が困難となり、車両が盗難にあう 能性を低減することができる。