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Patent Searching and Data


Title:
BEARING FOR WHEEL WITH SENSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/098843
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a bearing for wheel with a sensor which can detect the load on a wheel exactly without being affected by rolling elements. The bearing for wheel has a plurality of rows of rolling element interposed between an outer member (1) and an inner member (2), wherein the member on the fixed side out of the outer member (1) and the inner member (2) is provided with a load detection means (20) for detecting the load acting on the bearing for wheel, and a rotation detection means (40) for detecting rotation of the member on the rotation side out of the outer member (1) and the inner member (2). An averaging means (30) calculates the rotational speed of the member on the rotation side based on the output signal from the rotation detection means (40), determines the time required for the rolling element (5) to revolve by the arrangement pitch thereof based on the rotational speed, and calculates the average value of the output signal from the load detection means (20) in that time. An estimation means (31) estimates the load acting on the tire tread or the load acting on the bearing for wheel based on the calculated value from the averaging means (30).

Inventors:
OZAKI TAKAYOSHI (JP)
ISOBE HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000293
Publication Date:
August 13, 2009
Filing Date:
January 27, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NTN TOYO BEARING CO LTD (JP)
OZAKI TAKAYOSHI (JP)
ISOBE HIROSHI (JP)
International Classes:
G01L5/00; B60B35/18; F16C41/00
Foreign References:
JP2007064778A2007-03-15
JP2005048823A2005-02-24
JP2007292158A2007-11-08
Attorney, Agent or Firm:
SUGIMOTO, Shuji et al. (10-2 Edobori 1-chome, Nishi-ku, Osaka-sh, Osaka 02, JP)
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Claims:
 車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受であって、
 複列の転走面が内周に形成された外方部材と、
 前記転走面と対向する転走面が外周に形成された内方部材と、
 両部材の対向する転走面間に介在した複列の転動体と、
 上記外方部材および内方部材のうちの固定側部材に設けられ、車輪用軸受に作用する荷重を検出する荷重検出手段と、
 上記外方部材および内方部材のうちの回転側部材の回転を検出する回転検出手段と、
 この回転検出手段の出力信号から前記回転側部材の回転速度を算出し、その回転速度から前記転動体がその配列ピッチ分公転するのに要する時間を求め、その時間での前記荷重検出手段の出力信号の平均値を算出する平均化処理手段と、
 この平均化処理手段の算出値からタイヤ接地面に作用する荷重もしくは車輪用軸受に作用する荷重を推定する推定手段と、
を備えたセンサ付車輪用軸受。
 請求項1において、前記回転検出手段がアンチロックブレーキシステム用のセンサであるセンサ付車輪用軸受。
 請求項1において、前記荷重検出手段は、前記固定側部材に接触して固定される2つ以上の接触固定部を有する歪み発生部材、およびこの歪み発生部材に取付けられてこの歪み発生部材の歪みを検出する歪みセンサを有するセンサユニットからなり、前記各接触固定部は、前記固定側部材の外径面に対して、軸方向に同寸法となるように設けたセンサ付車輪用軸受。
 請求項3において、前記歪み発生部材は、平面概形が均一幅の帯状、または平面概形が帯状で側辺部に切欠き部を有する薄板材からなるセンサ付車輪用軸受。
 請求項3において、前記センサユニットを、タイヤ接地面に対して上下位置および左右位置となる前記固定側部材の外径面の上面部、下面部、右面部、および左面部に配置したセンサ付車輪用軸受。
Description:
センサ付車輪用軸受 関連出願

 本願は2008年2月6日出願の特願2008-025989の 先権を主張するものであり、その全体を参 により本出願の一部をなすものとして引用 る。

 この発明は、車輪の軸受部にかかる荷重 検出する荷重センサを内蔵したセンサ付車 用軸受に関する。

 自動車の各車輪にかかる荷重を検出する 術として、車輪用軸受の固定輪である外輪 フランジ部外径面の歪みを検出することに り荷重を検出するセンサ付車輪用軸受が提 されている(例えば特許文献1)。また、車輪 軸受の外輪に歪みゲージを貼り付け、歪み 検出するようにした車輪用軸受も提案され いる(例えば特許文献2)。

 さらに、歪み発生部材およびこの歪み発 部材に取付けた歪みセンサからなるセンサ ニットを軸受の固定輪に取付け、前記歪み 生部材は、前記固定輪に対して少なくとも2 箇所の接触固定部を有し、隣り合う接触固定 部の間で少なくとも1箇所に切欠き部を有し この切欠き部に前記歪みセンサを配置した ンサ付車輪用軸受が提案されている(例えば 許文献3)。

 特許文献3に開示のセンサ付車輪用軸受によ ると、車両走行に伴い回転輪に荷重が加わっ たとき、転動体を介して固定輪が変形するの で、その変形がセンサユニットに歪みをもた らす。センサユニットに設けられた歪みセン サは、センサユニットの歪みを検出する。歪 みと荷重の関係を予め実験やシミュレーショ ンで求めておけば、歪みセンサの出力から車 輪にかかる荷重等を検出することができる。

特開2002-098138号公報

特表2003-530565号公報

特開2007-057299号公報

 特許文献1に開示の技術では、固定輪のフラ ンジ部の変形により発生する歪みを検出して いる。しかし、固定輪のフランジ部の変形に は、フランジ面とナックル面の間に、静止摩 擦力を超える力が作用した場合に滑りが伴う ため、繰返し荷重を印加すると、出力信号に ヒステリシスが発生するといった問題がある 。
 例えば、車輪用軸受に対してある方向の荷 が大きくなる場合、固定輪フランジ面とナ クル面の間は、最初は荷重よりも静止摩擦 の方が大きいため滑らないが、ある大きさ 超えると静止摩擦力に打ち勝って滑るよう なる。その状態で荷重を小さくしていくと やはり最初は静止摩擦力により滑らないが ある大きさになると滑るようになる。その 果、この変形が生じる部分で荷重を推定し うとすると、出力信号に図12のようなヒス リシスが生じる。ヒステリシスが生じると 検出分解能が低下する。
 また、特許文献2に開示のように、外輪に歪 みゲージを貼り付けるのでは、組立性に問題 がある。
 また、特許文献3に開示のセンサ付車輪用軸 受では、車輪用軸受の転動体がセンサユニッ トの設置部の近傍を通過する毎にセンサユニ ットの出力信号の振幅が大きくなる。すなわ ち、センサユニットの出力信号が転動体の影 響を受けた周期的な波形となり、荷重を精度 良く検出できない。

 この発明の目的は、転動体の影響を受け ことなく、車輪用軸受やタイヤ接地面に作 する荷重を正確に検出できるセンサ付車輪 軸受を提供することである。

 この発明のセンサ付車輪用軸受は、車体に して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受 あって、複列の転走面が内周に形成された 方部材と、前記転走面と対向する転走面が 周に形成された内方部材と、両部材の対向 る転走面間に介在した複列の転動体と、上 外方部材および内方部材のうちの固定側部 に設けられ、車輪用軸受に作用する荷重を 出する荷重検出手段と、上記外方部材およ 内方部材のうちの回転側部材の回転を検出 る回転検出手段と、この回転検出手段の出 信号から前記回転側部材の回転速度を算出 、その回転速度から前記転動体がその配列 ッチ分公転するのに要する時間を求め、そ 時間での前記荷重検出手段の出力信号の平 値を算出する平均化処理手段と、この平均 処理手段の算出値からタイヤ接地面に作用 る荷重もしくは車輪用軸受に作用する荷重 推定する推定手段とを備えている。
 車輪用軸受や、車輪のタイヤと路面間に荷 が作用すると、車輪用軸受の固定側部材(例 えば外方部材)にも荷重が印加されて変形が じ、その変形から荷重検出手段が荷重を検 する。荷重検出手段の出力信号は、そのま では転動体の通過の影響を受けるが、平均 処理手段がその出力信号を平均化処理する で、転動体通過の影響が解消される。これ より、推定手段では、転動体の影響を受け ことなく、車輪用軸受や、車輪のタイヤと 面間に作用する荷重(垂直方向荷重Fz ,駆動 や制動力となる荷重Fx ,軸方向荷重Fy)を精度 良く推定できる。

 この発明において、前記回転検出手段が ンチロックブレーキシステム用のセンサで っても良い。この構成の場合、回転側部材 回転を検出するために特別な回転検出手段 設けることなく、平均化処理手段による荷 検出手段の出力信号の平均化処理を行うこ ができる。

 この発明において、前記荷重検出手段は 前記固定側部材に接触して固定される2つ以 上の接触固定部を有する歪み発生部材、およ びこの歪み発生部材に取付けられてこの歪み 発生部材の歪みを検出する歪みセンサを有す るセンサユニットからなり、前記各接触固定 部は、前記固定側部材の外径面に対して、軸 方向に同寸法となるように設けても良い。こ の構成の場合、車輪用軸受や、車輪のタイヤ と路面間に荷重が作用して生じる固定側部材 の歪みが、センサユニットの歪み発生部材に 拡大して伝達されるので、その歪みを歪みセ ンサで感度良く検出できる。

 この発明において、前記歪み発生部材は、 面概形が均一幅の帯状、または平面概形が 状で側辺部に切欠き部を有する薄板材から るものであっても良い。
 このように、平面概形が均一幅の帯状であ 薄板材で歪み発生部材を構成した場合、歪 発生部材をコンパクトで低コストなものと きる。

 この発明において、前記センサユニット 、タイヤ接地面に対して上下位置および左 位置となる前記固定側部材の外径面の上面 、下面部、右面部、および左面部に配置し も良い。この構成の場合、複数方向の荷重 推定することができる。すなわち、固定側 材の外径面における上面部と下面部に配置 れる2個のセンサユニットの出力信号から垂 直方向荷重Fz と軸方向荷重Fy を推定でき、 定側部材の外径面における右面部と左面部 配置される2個のセンサユニットの出力信号 から駆動力や制動力による荷重Fx を推定で る。

 この発明は、添付の図面を参考にした以下 好適な実施形態の説明からより明瞭に理解 れるであろう。しかしながら、実施形態お び図面は単なる図示および説明のためのも であり、この発明の範囲を定めるために利 されるべきでない。この発明の範囲は添付 クレームによって定まる。添付図面におい 、複数の図面における同一の部品番号は、 一部分を示す。
この発明の第1実施形態にかかるセンサ 付車輪用軸受の断面図とその検出系の概念構 成のブロック図とを組み合わせて示す図であ る。 同センサ付車輪用軸受の外方部材をア トボード側から見た正面図である。 同センサ付車輪用軸受におけるセンサ ニットの拡大平面図である。 図3におけるIV-IV線断面図である。 センサユニットの他の設置例を示す断 図である。 センサユニットの出力信号に対する転 体公転の影響の説明図である。 この発明の第2実施形態にかかるセンサ 付車輪用軸受の断面図とその検出系の概念構 成のブロック図とを組み合わせて示す図であ る。 同センサ付車輪用軸受における回転検 手段設置部の拡大断面図である。 この発明の第3実施形態にかかるセンサ 付車輪用軸受の断面図である。 同センサ付車輪用軸受の外方部材をア ウトボード側から見た正面図である。 同センサ付車輪用軸受におけるセンサ ユニットの拡大断面図である。 従来例での出力信号におけるヒステリ シスの説明図である。

符号の説明

1 外方部材
2 内方部材
3,4 転走面
5 転動体
20 センサユニット(荷重検出手段)
21 歪み発生部材
21a 接触固定部
21b 切欠き部
22 歪みセンサ
30 平均化処理手段
31 推定手段
40 回転検出器(回転検出手段)
40A アンチロックブレーキシステム用センサ( 回転検出手段)

 この発明の第1実施形態を図1ないし図6と に説明する。この実施形態は、第3世代型の 内輪回転タイプで、駆動輪支持用の車輪用軸 受に適用したものである。なお、この明細書 において、車両に取付けた状態で車両の車幅 方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と 呼び、車両の中央寄りとなる側をインボード 側と呼ぶ。

 このセンサ付車輪用軸受における軸受は 図1に断面図で示すように、内周に複列の転 走面3を形成した外方部材1と、これら各転走 3に対向する転走面4を外周に形成した内方 材2と、これら外方部材1および内方部材2の 走面3,4間に介在した複列の転動体5とで構成 れる。この車輪用軸受は、複列のアンギュ 玉軸受型とされていて、転動体5はボールか らなり、各列毎に保持器6で保持されている 上記転走面3,4は断面円弧状であり、ボール 触角が背面合わせとなるように形成されて る。外方部材1と内方部材2との間の軸受空間 の両端は、一対の密封装置7,8によってそれぞ れ密封されている。

 外方部材1は固定側部材となるものであって 、車体の懸架装置(図示せず)におけるナック 16に取付ける車体取付用フランジ1aを外周に 有し、全体が一体の部品とされている。フラ ンジ1aには周方向複数箇所にナックル取付用 ボルト孔14が設けられ、インボード側より ックル16のボルト挿通孔17に挿通したナック ボルト18を前記ボルト孔14に螺合することに より、車体取付用フランジ1aがナックル16に 付けられる。
 内方部材2は回転側部材となるものであって 、車輪取付用のハブフランジ9aを有するハブ 9と、このハブ輪9の軸部9bのインボード側端 の外周に嵌合した内輪10とでなる。これらハ 輪9および内輪10に、前記各列の転走面4が形 成されている。ハブ輪9のインボード側端の 周には段差を持って小径となる内輪嵌合面12 が設けられ、この内輪嵌合面12に内輪10が嵌 している。ハブ輪9の中心には貫通孔11が設 られている。ハブフランジ9aには、周方向複 数箇所にハブボルト(図示せず)の圧入孔15が けられている。ハブ輪9のハブフランジ9aの 元部付近には、車輪および制動部品(図示せ )を案内する円筒状のパイロット部13がアウ ボード側に突出している。

 図2は、この車輪用軸受の外方部材1をア トボード側から見た正面図を示す。なお、 1は、図2におけるI-I線断面図を示す。前記車 体取付用フランジ1aは、図2のように、各ボル ト孔14が設けられた円周方向部分が他の部分 りも外径側へ突出した突片1aaとされている

 固定側部材である外方部材1の外径面には 、4個のセンサユニット20が設けられている。 ここでは、これらのセンサユニット20が、タ ヤ接地面に対して上下位置および前後位置 なる外方部材1の外径面における上面部、下 面部、右面部、および左面部に設けられてい る。

 これらのセンサユニット20は、図3および 4に拡大平面図および拡大断面図で示すよう に、歪み発生部材21と、この歪み発生部材21 取付けられて歪み発生部材21の歪みを検出す る歪みセンサ22とでなる。歪み発生部材21は 鋼材等の弾性変形可能な金属製で3mm以下の 板材からなり、平面概形が全長にわたり均 幅の帯状で中央の両側辺部に切欠き部21bを する。切欠き部21bの隅部は断面円弧状とさ ている。また、歪み発生部材21は、外方部材 1の外径面にスペーサ23を介して接触固定され る2つの接触固定部21aを両端部に有する。な 、歪み発生部材21の形状によっては、接触固 定部21aを2つ以上有するものとしても良い。 た、歪み発生部材21の切欠き部21bは省略して も良い。歪みセンサ22は、歪み発生部材21に ける各方向の荷重に対して歪みが大きくな 箇所に貼り付けられる。ここでは、その箇 として、歪み発生部材21の外面側で両側辺部 の切欠き部21bで挟まれる中央部位が選ばれて おり、歪みセンサ22は切欠き部21b周辺の周方 の歪みを検出する。なお、歪み発生部材21 、固定側部材である外方部材1に作用する外 、またはタイヤと路面間に作用する作用力 して、想定される最大の力が印加された状 においても、塑性変形しないものとするの 望ましい。塑性変形が生じると、外方部材1 の変形がセンサユニット20に伝わらず、歪み 測定に影響を及ぼすからである。

 前記センサユニット20は、その歪み発生 材21の2つの接触固定部21aが、外方部材1の軸 向に同寸法の位置で、かつ両接触固定部21a 互いに円周方向に離れた位置に来るように 置され、これら接触固定部21aがそれぞれス ーサ23を介してボルト24により外方部材1の 径面に固定される。前記各ボルト24は、それ ぞれ接触固定部21aに設けられた径方向に貫通 するボルト挿通孔25からスペーサ23のボルト 通孔26に挿通し、外方部材1の外周部に設け れたボルト孔27に螺合させる。このように、 スペーサ23を介して外方部材1の外径面に接触 固定部21aを固定することにより、薄板状であ る歪み発生部材21における切欠き部21bを有す 中央部位が外方部材1の外径面から離れた状 態となり、切欠き部21bの周辺の歪み変形が容 易となる。接触固定部21aが配置される軸方向 位置として、ここでは外方部材1のアウトボ ド側列の転走面3の周辺となる軸方向位置が ばれる。ここでいうアウトボード側列の転 面3の周辺とは、インボード側列およびアウ トボード側列の転走面3の中間位置からアウ ボード側列の転走面3の形成部までの範囲で る。外方部材1の外径面へセンサユニット20 安定良く固定する上で、外方部材1の外径面 における前記スペーサ23が接触固定される箇 には平坦部1bが形成される。

 このほか、図5に断面図で示すように、外 方部材1の外径面における前記歪み発生部材21 の2つの接触固定部21aが固定される2箇所の中 部に溝1cを設けることで、前記スペーサ23を 省略し、歪み発生部材21における切欠き部21b 位置する2つの接触固定部21aの中間部位を外 方部材1の外径面から離すようにしても良い

 歪みセンサ22としては、種々のものを使 することができる。例えば、歪みセンサ22を 金属箔ストレインゲージで構成することがで きる。その場合、通常、歪み発生部材21に対 ては接着による固定が行なわれる。また、 みセンサ22を歪み発生部材21上に厚膜抵抗体 にて形成することもできる。

 前記軸受内における軸方向中間位置には 図1のように、内方部材2の回転を検出する 転検出手段として回転検出器40が設けられて いる。この回転検出器40はラジアル型のもの あって、内方部材2の外周に嵌合させたセン サターゲットであるパルサリング41と、外付 材1の内周に設けられ前記パルサリングに対 して径方向に対面する磁性体センサ42とで構 される。パルサリング41は、円周方向に磁 N,Sを並べた多極磁石であっても、ギヤ状の 凸を円周方向に並べて形成した磁性体リン 等、周方向に周期的な磁気変化を有するも であっても良い。磁性体センサ42は、内方部 材2と一体に回転する前記パルサリング41の磁 気変化を検出するものであり、ホールセンサ 、MRセンサ、MIセンサなどが使用される。

 センサユニット20の歪みセンサ22と回転検出 器40の磁性体センサ42とは平均化処理手段30に 接続される。平均化処理手段30は、歪みセン 22の出力信号を平均化する手段である。
 センサユニット20は、外方部材1のアウトボ ド側列の転走面3の周辺となる軸方向位置に 設けられるので、歪みセンサ22の出力信号は 図6のようにセンサユニット20の設置部の近 を通過する転動体5の影響を受ける。すなわ ち、図6(A),(B)のように転動体5がセンサユニッ ト20における歪みセンサ22に最も近い位置を 過するとき、歪みセンサ22の出力信号の振幅 はピーク値となり、転動体5がその位置から ざかるにつれて低下する。転動体5は所定の 列ピッチPで前記センサユニット20の設置部 近傍を順次通過するので、歪みセンサ22の 力信号は、その振幅が転動体5の配列ピッチP を周期として図6(C)に実線で示すように周期 に変化する波形となる。そこで、前記平均 処理手段30は、転動体5が配列ピッチP分を公 する期間での前記出力信号の振幅を図6(C)に 鎖線で示すように平均化して、転動体5の影 を解消する。なお図6(A)では、センサユニッ 20として、図5の構成例のものを示している

 前記平均化処理手段30による平均化処理 、例えば以下のように行なわれる。先ず、 転検出器40の磁性体センサ42の出力信号から 方部材2の回転速度を演算し、演算した回転 速度から、転動体5が配列ピッチPの区間を公 する所要時間Tを算出する。この所要時間T に、所定の周期tでサンプリングした歪みセ サ22の出力信号の振幅値の相加平均を求め 。なお、この場合のサンプリング周期tは前 所要時間Tに比べて十分短い値とする。

 前記平均化処理手段30の次段には推定手 31が設けられる。推定手段31は、前記平均化 理手段30で求められた前記歪みセンサ22の出 力信号の平均値から、車輪用軸受や車輪と路 面間(タイヤ接地面)に作用する力(垂直方向荷 重Fz ,駆動力や制動力となる荷重Fx ,軸方向 重Fy )を推定する手段である。この推定手段 30は、前記垂直方向荷重Fz ,駆動力や制動力 なる荷重Fx ,軸方向荷重Fy と、歪みセンサ22 の出力信号(平均化処理済み)との関係を演算 またはテーブル等により設定した関係設定 段(図示せず)を有し、平均化処理された歪 センサ22の出力信号から前記関係設定手段を 用いて作用力(垂直方向荷重Fz ,駆動力や制動 力となる荷重Fx ,軸方向荷重Fy )を推定する 前記関係設定手段の設定内容は、予め試験 シミュレーションで求めておいて設定する

 車輪用軸受や、車輪のタイヤと路面間に 重が作用すると、車輪用軸受の固定側部材 ある外方部材1にも荷重が印加されて変形が 生じる。センサユニット20における切欠き部2 1bを有する歪み発生部材21の2つの接触固定部2 1aが外方部材1に接触固定されているので、外 方部材1の歪みが歪み発生部材21に拡大して伝 達され、その歪みが歪みセンサ22で感度良く 出され、その出力信号から荷重を推定でき 。ここでは、外方部材1の外径面における上 面部と下面部に配置される2個のセンサユニ ト20の出力信号から垂直方向荷重Fz と軸方 荷重Fy を推定でき、外方部材1の外径面にお ける右面部と左面部に配置される2個のセン ユニット20の出力信号から駆動力や制動力に よる荷重Fx を推定できる。

 この場合、歪みセンサ22の出力信号は、 のままでは転動体5の通過の影響を受けるが 平均化処理手段30がその出力信号を平均化 理するので、転動体通過の影響が解消され 。これにより、推定手段31では、車輪用軸受 や、車輪のタイヤと路面間に作用する荷重( 直方向荷重Fz ,駆動力や制動力となる荷重Fx ,軸方向荷重Fy )を精度良く推定できる。

 固定側部材である外方部材1の外径面に固 定されるセンサユニット20の各接触固定部21a 軸方向寸法が異なると、外方部材1の外径面 から接触固定部21aを介して歪み発生部材21に 達される歪みも異なる。この実施形態では センサユニット20の各接触固定部21aを、外 部材1の外径面に対して軸方向に同寸法とな ように設けているので、歪み発生部材21に みが集中しやすくなり、それだけ検出感度 向上する。

 また、この実施形態では、センサユニッ 20の歪み発生部材21は、平面概形が均一幅の 帯状、または平面概形が帯状で側辺部に切欠 き部21bを有する薄板材からなるものとしてい るので、外方部材1の歪みが歪み発生部材21に 拡大して伝達され易く、その歪みが歪みセン サ22で感度良く検出され、その出力信号に生 るヒステリシスも小さくなり、荷重を精度 く推定できる。また、歪み発生部材21の形 も簡単なものとなり、コンパクトで低コス なものとできる。

 また、歪み発生部材21の切欠き部21bの隅 は断面円弧状とされているので、切欠き部21 bの隅部に歪みが集中せず、塑性変形する可 性が低くなる。また、切欠き部21bの隅部に みが集中しなくなることで、歪み発生部材21 における検出部つまり歪みセンサ22の取付け での歪み分布のばらつきが小さくなり、歪 センサ22の取付け位置が歪みセンサ22の出力 信号に及ぼす影響も小さくなる。これにより 、荷重をさらに精度良く推定できる。

 このセンサ付車輪用軸受から得られた検 荷重を自動車の車両制御に使用することに り、自動車の安定走行に寄与できる。また このセンサ付車輪用軸受を用いると、車両 コンパクトに荷重センサを設置でき、量産 に優れたものとでき、コスト低減を図るこ ができる。

 また、この実施形態では、固定側部材で る外方部材1の車体取付用フランジ1aの円周 向複数箇所にナックル取付用のボルト孔14 設けられた周方向部分が他の部分よりも外 側へ突出した突片1aaとされるが、前記セン ユニット20における歪み発生部材21の2つの接 触固定部21aは、隣り合う突片1aa間の中央に配 置されているので、ヒステリシスの原因とな る突片1aaから離れた位置に歪み発生部材21が 置されることになり、それだけ歪みセンサ2 2の出力信号に生じるヒステリシスが小さく り、荷重をより精度良く推定できる。

 また、この実施形態では、センサユニッ 20を、外方部材1における複列の転走面3のう ちのアウトボード側の転走面3の周辺となる 方向位置、つまり比較的設置スペースが広 、タイヤ作用力が転動体5を介して外方部材1 に伝達されて比較的変形量の大きい部位に配 置しているので、検出感度が向上し、荷重を より精度良く推定できる。

 また、この実施形態では、固定側部材で る外方部材1の外径面の上面部と下面部、お よび右面部と左面部にセンサユニット20を設 ているので、どのような荷重条件において 、荷重を精度良く推定することができる。 なわち、ある方向への荷重が大きくなると 転動体5と転走面3が接触している部分と接 していない部分が180度位相差で現れるため その方向に合わせてセンサユニット20を180度 位相差で設置すれば、どちらかのセンサユニ ット20には必ず転動体5を介して外方部材1に 加される荷重が伝達され、その荷重を歪み ンサ22により検出可能となる。

 なお、この実施形態において、以下の構成 ついては特に限定しない。
 ・ センサユニット20の設置個数、設置場所 や、接触固定部21a,歪みセンサ22,切欠き部21b 数
 ・ センサユニット20の形状、固定方法(接 、溶接など)、固定する向き(軸方向の歪みを 検出しても構わない)

 図7および図8は、この発明の第2実施形態 示す。このセンサ付車輪用軸受では、回転 出手段として、図1~図6に示す第1実施形態に おけるラジアル型の回転検出器40に代えてア チロックブレーキシステム用のセンサ(車軸 回転センサ)40Aを用いている。このセンサ40A 、図8に拡大図で示すように、インボード側 密封装置8のスリンガに共用される磁気エン コーダ51と、この磁気エンコーダ51に対して 方向に対面する磁気センサ52とでなるアキシ アル型の回転検出器である。すなわち、密封 装置8は、外方部材1および内方部材2にそれぞ れ取付けられて互いに対向する環状の弾性シ ール板55とスリンガである磁気エンコーダ51 からなる。磁気エンコーダ51は、内方部材2 外周面に嵌合する断面L字状の磁気エンコー 芯金53の立板部53bの外向き面に、ゴム磁石 加硫接着してなる多極磁石54を設けて構成さ れる。多極磁石54は、円周方向に並ぶ複数の 極N,Sを有する環状の部材である。弾性シー 板55は、環状の芯金56に弾性体57を固定した のである。芯金56は、前記磁気エンコーダ51 と軸方向に対向する断面逆L字状とされてい 。弾性体57は、先端が前記磁気エンコーダ芯 金53の立板部53bに接する1枚のサイドリップ57a と、先端が磁気エンコーダ芯金53の円筒部53a 接する2枚のラジアルリップ57b,57cとを有す 。

 磁気センサ52は、金属リング60を介して外 方部材1に取付けられる。金属リング60は、外 方部材1の外周面に圧入して取付けられる円 部60aと、この円筒部60aのインボード側端か 内径側に延びる鍔部60bとでなる断面逆L字状 され、その鍔部60bの前記磁気エンコーダ51 多極磁石54に対して軸方向に対面する内向き 面に磁気センサ52が設けられている。その他 構成は図1~図6に示した第1実施形態の場合と 同様である。

 この実施形態では、内方部材2の回転を検 出する回転検出手段としてアンチロックブレ ーキシステム用のセンサ40Aを用いているので 、特別な回転検出手段を設けることなく、平 均化処理手段30によるセンサユニット20の出 信号の平均化処理を行うことができる。

 図9ないし図11は、この発明の第3実施形態を 示す。このセンサ付車輪用軸受では、図7お び図8に示す第2実施形態において、センサユ ニット20を以下のように構成している。この 合も、センサユニット20は、図11に拡大断面 図で示すように、歪み発生部材21と、この歪 発生部材21に取付けられて歪み発生部材21の 歪みを検出する歪みセンサ22とでなる。歪み 生部材21は、外方部材1の外径面に対向する 面側に張り出した2つの接触固定部21aを両端 部に有し、これら接触固定部21aで外方部材1 外径面に接触して固定される。2つの接触固 部21aのうち、1つの接触固定部21aは、外方部 材1のアウトボード側列の転走面3の周辺とな 軸方向位置に配置され、この位置よりもア トボード側の位置にもう1つの接触固定部21a が配置され、かつこれら両接触固定部21aは互 いに外方部材1の円周方向における同位相の 置に配置される。つまり、センサユニット20 は、その歪み発生部材21の2つの接触固定部21a が、固定側部材である外方部材1の同一周方 位置でかつ軸方向に互いに離れた位置とな ように、外方部材1の外径面に配置される。 こでいうアウトボード側列の転走面3の周辺 とは、インボード側列およびアウトボード側 列の転走面3の中間位置からアウトボード側 の転走面3の形成部までの範囲である。この 合も、外方部材1の外径面へセンサユニット 20を安定良く固定する上で、外方部材1の外径 面における前記歪み発生部材21の接触固定部2 1aが接触固定される箇所に平坦部を形成する が望ましい。
 また、歪み発生部材21の中央部には内面側 開口する1つの切欠き部21bが形成されている 歪みセンサ22は、歪み発生部材21における各 方向の荷重に対して歪みが大きくなる箇所に 貼り付けられる。ここでは、その箇所として 、前記切欠き部21bの周辺、具体的には歪み発 生部材21の外面側で切欠き部21bの背面側とな 位置が選ばれており、歪みセンサ22は切欠 部21b周辺の歪みを検出する。

 歪み発生部材21の2つの接触固定部21aは、 れぞれボルト47により外方部材1の外径面へ 結することで固定される。具体的には、こ らボルト47は、それぞれ接触固定部21aに設 られた径方向に貫通するボルト挿通孔48に挿 通し、外方部材1の外周部に設けられたボル 孔49に螺合させる。なお、接触固定部21aの固 定方法としては、ボルト47による締結のほか 接着剤などを用いても良い。歪み発生部材2 1の接触固定部21a以外の箇所では、外方部材1 外径面との間に隙間が生じている。その他 構成は、図7および図8に示した第2実施形態 場合と同様である。なお、図9は、車輪用軸 受の外方部材1をアウトボード側から見た正 図を示す図10におけるIX-IX線断面図である。 お、この実施形態では、外方部材1の外径面 における右面部および左面部に配置される2 のセンサユニット20は省略されている。その 他の構成は、図7および図8に示す第2実施形態 の場合と同様である。

 以上のとおり、図面を参照しながら好適 実施例を説明したが、当業者であれば、本 明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更 よび修正を容易に想定するであろう。した って、そのような変更および修正は、請求 範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈 れる。