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Title:
CLOCK SKEW MEASURING DEVICE, CLOCK SKEW ADJUSTER, AND INTEGRATED CIRCUIT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/114354
Kind Code:
A1
Abstract:
In order to measure clock skew in the clock distribution circuit of an integrated circuit, a clock skew measuring device comprises a ring oscillator formation means for forming at least two ring oscillator by connecting at least two respective observation points with a base point by a wiring pattern other than a clock distribution circuit (23), a observation means (12) for observing the frequency in each of at least two ring oscillators formed by the ring oscillator formation means, and a means (13) for measuring clock skew based on the frequency in each of at least two ring oscillators observed by the observation means (12).

Inventors:
MORI MAKOTO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/055408
Publication Date:
September 25, 2008
Filing Date:
March 16, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
MORI MAKOTO (JP)
International Classes:
G01R31/28; G06F1/10; H01L21/822; H01L27/04
Foreign References:
JPH02214913A1990-08-27
JPS6139619A1986-02-25
Attorney, Agent or Firm:
SANADA, Tamotsu (10-31 Kichijoji-honcho 1-chom, Musashino-shi Tokyo 04, JP)
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Claims:
 集積回路上の複数の被供給素子にクロック信号を分配して供給すべく該集積回路上にそなえられたクロック分配回路における、少なくとも2つの観測点について、該クロック分配回路上の基点からのクロックスキューを測定するクロックスキュー測定装置であって、
 該クロックスキューの測定時に、該少なくとも2つの観測点のそれぞれと該基点との間を、該クロック分配回路以外の配線パターンで接続することにより、少なくとも2つのリングオシレータを形成しうるリングオシレータ形成手段と、
 該リングオシレータ形成手段によって形成された該少なくとも2つのリングオシレータのそれぞれにおける周波数を観測する観測手段と、
 該観測手段によって観測された、該少なくとも2つのリングオシレータのそれぞれにおける周波数に基づいて、該クロックスキューを測定する測定手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、クロックスキュー測定装置。
 該リングオシレータ形成手段が、該少なくとも2つの観測点に係る該配線パターンを接続され、接続された少なくとも2つの該配線パターンのうちの一の配線パターンを選択して該基点と接続しうる第1選択部と、該リングオシレータを形成させるべく該第1選択部に該少なくとも2つの配線パターンのうちの該一の配線パターンを選択させて該基点に接続させる選択制御部とをそなえていることを特徴とする、請求項1記載のクロックスキュー測定装置。
 該リングオシレータ形成手段が、互いに異なる該観測点に係る該配線パターンを接続された複数の該第1選択部をそなえるとともに、該複数の第1選択部と該基点との間に、該複数の第1選択部のうちの一の該第1選択部を選択して該基点と接続する第2選択部をそなえ、
 該リングオシレータの該選択制御部が、該第1選択部とともに、該第2選択部の選択制御を行なうことを特徴とする、請求項2記載のクロックスキュー測定装置。
 該観測手段が、該第1選択部と該基点との接続線に接続された周波数観測端子と、該リングオシレータ形成手段によって該リングオシレータが形成された際に該周波数観測端子から出力された周波数を観測する周波数観測部とをそなえて構成されていることを特徴とする、請求項2または請求項3記載のクロックスキュー測定装置。
 該測定手段が、該観測手段によって観測された該少なくとも2つのリングオシレータのそれぞれにおける周波数の差から該クロックスキューを算出することを特徴とする、請求項4記載のクロックスキュー測定装置。
 該少なくとも2つの観測点のそれぞれと該基点との間を接続する該配線パターンのクロックディレイが同一もしくは略同一であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のクロックスキュー測定装置。
 該少なくとも2つの観測点が、互いに異なるドメインにあることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載のクロックスキュー測定装置。
 該少なくとも2つの観測点が、該クロック分配回路の末端にあり、且つ、互いに隣り合うように設けられていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載のクロックスキュー測定装置。
 該基点が、該クロック分配回路のクロック信号の供給源素子であることを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載のクロックスキュー測定装置。
 該観測点が、該被供給素子に接続されたドライバの出力端であることを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載のクロックスキュー測定装置。
 集積回路上の複数の被供給素子にクロック信号を分配して供給すべく該集積回路上にそなえられたクロック分配回路における、少なくとも2つの観測点について、該クロック分配回路上の基点からのクロックスキューを測定し、該クロックスキューを調整するクロックスキュー調整装置であって、
 該クロックスキューの測定時に、該少なくとも2つの観測点のそれぞれと該基点との間を、該クロック分配回路以外の配線パターンで接続することにより、少なくとも2つのリングオシレータを形成しうるリングオシレータ形成手段と、
 該リングオシレータ形成手段によって形成された該少なくとも2つのリングオシレータのそれぞれにおける周波数を観測する観測手段と、
 該観測手段によって観測された、該少なくとも2つのリングオシレータのそれぞれにおける周波数に基づいて、該クロックスキューを測定する測定手段と、
 該測定手段によって測定された該クロックスキューに基づいて、該基点と該少なくとも2つの観測点のうちの少なくとも一の観測点との間の遅延量を調整する調整手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、クロックスキュー調整装置。
 該調整手段が、該クロックスキューが、予め設定された値となるように、該遅延量を調整することを特徴とする、請求項11記載のクロックスキュー調整装置。
 該リングオシレータ形成手段が、該少なくとも2つの観測点に係る該配線パターンを接続され、接続された少なくとも2つの該配線パターンのうちの一の配線パターンを選択して該基点と接続しうる第1選択部と、該リングオシレータを形成させるべく該第1選択部に該少なくとも2つの配線パターンのうちの該一の配線パターンを選択させて該基点に接続させる選択制御部とをそなえていることを特徴とする、請求項11または請求項12記載のクロックスキュー調整装置。
 該リングオシレータ形成手段が、互いに異なる該観測点に係る該配線パターンを接続された複数の該第1選択部をそなえるとともに、該複数の第1選択部と該基点との間に、該複数の第1選択部のうちの一の該第1選択部を選択して該基点と接続する第2選択部をそなえ、
 該リングオシレータの該選択制御部が、該第1選択部とともに、該第2選択部の選択制御を行なうことを特徴とする、請求項13記載のクロックスキュー調整装置。
 該観測手段が、該第1選択部と該基点との接続線に接続された周波数観測端子と、該リングオシレータ形成手段によって該リングオシレータが形成された際に該周波数観測端子から出力された周波数を観測する周波数観測部とをそなえて構成されていることを特徴とする、請求項13または請求項14記載のクロックスキュー調整装置。
 該測定手段が、該観測手段によって観測された該少なくとも2つのリングオシレータのそれぞれにおける周波数の差から該クロックスキューを算出することを特徴とする、請求項15記載のクロックスキュー調整装置。
 該少なくとも2つの観測点のそれぞれと該基点との間を接続する該配線パターンのクロックディレイが同一もしくは略同一であることを特徴とする、請求項11~16のいずれか1項に記載のクロックスキュー調整装置。
 該少なくとも2つの観測点が、該クロック分配回路の末端にあり、且つ、互いに隣り合うように設けられていることを特徴とする、請求項11~17のいずれか1項に記載のクロックスキュー調整装置。
 該観測点が、該被供給素子に接続されたドライバの出力端であることを特徴とする、請求項11~18のいずれか1項に記載のクロックスキュー調整装置。
 複数の被供給素子にクロック信号を分配して供給するクロック分配回路を有する集積回路であって、
 該クロック分配回路上の少なくとも2つの観測点について、該クロック分配回路上の基点からのクロックスキューの測定時に、該少なくとも2つの観測点のそれぞれと該基点との間を、該クロック分配回路以外の配線パターンで接続することにより、少なくとも2つのリングオシレータを形成しうるリングオシレータ形成手段と、
 該リングオシレータ形成手段によって形成された該少なくとも2つのリングオシレータのそれぞれにおける周波数を観測するための周波数観測端子とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路。
Description:
クロックスキュー測定装置,クロ ックスキュー調整装置,および集積回路

 本発明は、クロック信号発振源から供給 れたクロック信号をチップ上の複数のセル( 被供給素子)に分配・供給するクロック分配 路を有する集積回路におけるクロックスキ ーを測定する技術に関する。

 一般に、IC(Integrated Circuit)やLSI(Large Scale Integration)等の半導体集積回路(以下、単に集 回路ともいう)上では、少なくとも一つのク ロック信号供給源素子(以下、供給源素子と う)から、クロック分配回路を介し、フリッ フロップ等の多数のセル(被クロック信号供 給素子;以下、被供給素子という)にクロック 号を供給している。このような半導体集積 路は、近年、より高速で大規模な回路を集 するように要望され、回路構造の微細化が んでいる。これに伴って、半導体集積回路 性能を最大限に生かすべく、クロック分配 路におけるクロックスキューを最適なもの することが望まれている。

 ここで、クロックスキューとは、基点から ある観測点(例えばバッファ(ドライバ)や被 給素子)にクロック信号が到達するタイミン グ(クロック伝播遅延時間)と他の観測点に同 クロック信号が到達するタイミングとのず (差)をいう。また、最適なクロックスキュ とは、単に“0”に限定されず、集積回路に じた所望の値をいう。
 しかしながら、回路構造の微細化等に起因 て、半導体集積回路を製造する際に半導体 ロセスが進むにつれ、プロセスのばらつき 影響が大きくなっており、それに伴うクロ クスキューの増大が大きな問題になってい 。

 なお、従来から複数の論理ユニットが並列 に設けられたコンピュータシステムにおい 、複数の論理ユニット間のクロックスキュ 調整を、リングオシレータを形成して行な 技術がある(例えば、下記特許文献1参照)。

特開昭62-109116号公報

 ところで、集積回路におけるクロックスキ ーを最適なものにするためには、集積回路 製造後にクロックディレイを調整する手法 有効である。
 しかしながら、集積回路のクロック分配回 におけるクロックスキューを測定すること 非常に困難であるため、従来はクロックス ューの調整を遺伝的アルゴリズムを用いて 行したり、あるいは、オペレータ(集積回路 の設計者)がクロックディレイの設定レジス の設定値を試行錯誤しながら変更したりす など、ヒューリスティックな調整方法しか いることができず、クロックスキューを最 にすることが非常に困難であった。

 本発明は、このような課題に鑑み創案さ たもので、集積回路のクロック分配回路に けるクロックスキューを測定できるように て、クロックスキューの調整を高精度に行 うことができるようにすることを目的とす 。

 上記目的を達成するために、本発明のク ックスキュー測定装置は、集積回路上の複 の被供給素子にクロック信号を分配して供 すべく該集積回路上にそなえられたクロッ 分配回路における、少なくとも2つの観測点 について、該クロック分配回路上の基点から のクロックスキューを測定するものであって 、該クロックスキューの測定時に、該少なく とも2つの観測点のそれぞれと該基点との間 、該クロック分配回路以外の配線パターン 接続することにより、少なくとも2つのリン オシレータを形成しうるリングオシレータ 成手段と、このリングオシレータ形成手段 よって形成された該少なくとも2つのリング オシレータのそれぞれにおける周波数を観測 する観測手段と、この観測手段によって観測 された、該少なくとも2つのリングオシレー のそれぞれにおける周波数に基づいて、該 ロックスキューを測定する測定手段とをそ えて構成されたことを特徴としている。

 また、上記目的を達成するために、本発 のクロックスキュー調整装置は、集積回路 の複数の被供給素子にクロック信号を分配 て供給すべく該集積回路上にそなえられた ロック分配回路における、少なくとも2つの 観測点について、該クロック分配回路上の基 点からのクロックスキューを測定し、該クロ ックスキューを調整するもの装置であって、 該クロックスキューの測定時に、該少なくと も2つの観測点のそれぞれと該基点との間を 該クロック分配回路以外の配線パターンで 続することにより、少なくとも2つのリング シレータを形成しうるリングオシレータ形 手段と、このリングオシレータ形成手段に って形成された該少なくとも2つのリングオ シレータのそれぞれにおける周波数を観測す る観測手段と、この観測手段によって観測さ れた、該少なくとも2つのリングオシレータ それぞれにおける周波数に基づいて、該ク ックスキューを測定する測定手段と、この 定手段によって測定された該クロックスキ ーに基づいて、該基点と該少なくとも2つの 測点のうちの少なくとも一の観測点との間 遅延量を調整する調整手段とをそなえて構 されたことを特徴としている。

 なお、該調整手段が、該クロックスキュー 、予め設定された値となるように、該遅延 を調整することが好ましい。
 さらに、該リングオシレータ形成手段が、 少なくとも2つの観測点に係る該配線パター ンを接続され、接続された少なくとも2つの 配線パターンのうちの一の配線パターンを 択して該基点と接続しうる第1選択部と、該 ングオシレータを形成させるべく該第1選択 部に該少なくとも2つの配線パターンのうち 該一の配線パターンを選択させて該基点に 続させる選択制御部とをそなえていること 好ましい。

 また、該リングオシレータ形成手段が、 いに異なる該観測点に係る該配線パターン 接続された複数の該第1選択部をそなえると ともに、該複数の第1選択部と該基点との間 、該複数の第1選択部のうちの一の該第1選択 部を選択して該基点と接続する第2選択部を なえ、該リングオシレータの該選択制御部 、該第1選択部とともに、該第2選択部の選択 制御を行なうことが好ましい。

 なお、該観測手段が、該第1選択部と該基点 との接続線に接続された周波数観測端子と、 該リングオシレータ形成手段によって該リン グオシレータが形成された際に該周波数観測 端子から出力された周波数を観測する周波数 観測部とをそなえて構成されていることが好 ましい。
 さらに、該測定手段が、該観測手段によっ 観測された該少なくとも2つのリングオシレ ータのそれぞれにおける周波数の差から該ク ロックスキューを算出することが好ましい。

 なお、該少なくとも2つの観測点のそれぞれ と該基点との間を接続する該配線パターンの クロックディレイが同一もしくは略同一であ ることが好ましい。
 さらに、該少なくとも2つの観測点が、互い に異なるドメインにあることが好ましい。
 また、該少なくとも2つの観測点が、該クロ ック分配回路の末端にあり、且つ、互いに隣 り合うように設けられていることが好ましい 。

 なお、該基点が、該クロック分配回路のク ック信号の供給源素子であることが好まし 。
 さらに、該観測点が、該被供給素子に接続 れたバッファの出力端であることが好まし 。
 また、上記目的を達成するために、本発明 集積回路は、複数の被供給素子にクロック 号を分配して供給するクロック分配回路を するものであって、該クロック分配回路上 少なくとも2つの観測点について、該クロッ ク分配回路上の基点からのクロックスキュー の測定時に、該少なくとも2つの観測点のそ ぞれと該基点との間を、該クロック分配回 以外の配線パターンで接続することにより 少なくとも2つのリングオシレータを形成し るリングオシレータ形成手段と、このリン オシレータ形成手段によって形成された該 なくとも2つのリングオシレータのそれぞれ における周波数を観測するための周波数観測 端子とをそなえて構成されていることを特徴 としている。

 このように、本発明によれば、クロック キュー測定時に、リングオシレータ形成手 によって少なくとも2つの観測点のそれぞれ と基点とを含む少なくとも2つのリングオシ ータがそれぞれ形成され、これら少なくと 2つのリングオシレータのそれぞれにおける 波数を観測手段が測定し、観測手段によっ 測定された周波数に基づいてクロックスキ ー測定手段が少なくとも2つの観測点にかか るクロックスキューを測定するので、クロッ クスキューを確実に測定することができる。

 そして、調整手段が測定手段によって測 されたクロックスキューに基づいて、基点 少なくとも2つの観測点のうちの少なくとも 一の観測点との間の遅延量を調整するので、 クロックスキューの調整を高精度に行なうこ とができる。

本発明の一実施形態としてのクロック キュー調整装置の構成を示すブロック図で る。 本発明の一実施形態としての集積回路 クロック分配ツリーの構成を示す図である 本発明の一実施形態としてのクロック キュー調整装置によるクロックスキュー測 の概要を説明するための図である。 本発明の一実施形態としてのクロック キュー調整装置のドライバの構成を示す図 ある。 本発明の一実施形態としてのクロック キュー調整装置の動作手順の一例を説明す ためのフローチャートである。 本発明の変形例としての集積回路のク ック分配ツリーの構成を説明するための図 ある。

符号の説明

 10 クロックスキュー調整装置
 10´ クロックスキュー測定装置
 11 設定部
 12 周波数観測部
 13 クロックスキュー測定部(測定手段)
 14 調整部(調整手段)
 20 集積回路
 21 設定レジスタ
 21a 入力端子
 21b 出力端子
 22 周波数観測端子
 22a,24c 接続線
 23 クロック分配ツリー
 24a PLL
 24b 供給源素子(基点)
 25,25-1~25-4 ドライバ
 25a~h ドライバ(観測点)
 25A~G ゲート
 25X~Z ライン
 25H セレクタ
 26a~d マルチプレクサ(第1選択部)
 27 選択回路(第2選択部)
 27a,28a~h,29a~d 接続線(配線パターン)
 30,30a~h リングオシレータ
 31a~e ドメイン

 以下、図面を参照しながら本発明の実施の 態について説明する。
 〔1〕本発明の一実施形態について
 まず、図1および図2を参照しつつ、本発明 一実施形態としてのクロックスキュー調整 置(以下、本クロックスキュー調整装置とい )10の構成について説明する。
 図1に示すように、本クロックスキュー調整 装置10は、本発明の一実施形態としての集積 路(例えばLSI)20に接続された設定部11,周波数 観測部12,クロック測定部(測定手段)13,および 整部14をそなえるとともに、集積回路20内に そなえられた設定レジスタ21と、集積回路20 周波数観測端子22とをそなえて構成されてい る。

 さらに、本クロックスキュー調整装置10は 図2に示すように、集積回路20内のクロック 配ツリー23内に設けられたマルチプレクサ( 1選択部)26a~dと、選択回路(第2選択部)27と、 ロック分配ツリー23以外の接続線(配線パタ ン)22a,27a,28a~h,29a~dとをそなえて構成されてい る。
 なお、設定部11,周波数観測部12,クロック測 部13,設定レジスタ21,周波数観測端子22,マル プレクサ26a~d,選択回路27,および接続線22a,27a ,28a~h,29a~dが、本発明の一実施形態としてのク ロックスキュー測定装置(以下、本クロック キュー測定装置という)10´として機能する。

 また、集積回路20は、設定レジスタ21に接続 された入力端子(Scan-in)21aと、同じく設定レジ スタ21に接続された出力端子(Scan-out)21bとをそ なえており、入力端子21aには設定部11が接続 れている。
 まず、集積回路20のクロック分配ツリー23の 構成について詳細に説明すると、図2に示す うに、クロック分配ツリー23は、集積回路20 の複数のフリップフロップ(図示略;被供給 子)にクロック信号を分配して供給するもの あり、ここではHツリー型のクロック分配回 路である。

 そして、クロック分配ツリー23は、PLL(Phase  Locked Loop)24a,供給源素子(基点)24b,ドライバ(ク ロックバッファ)25,25-1~25-4,25a~h,マルチプレク 26a~d,選択回路27,接続線22a,27a,28a~h,29a~dをそな えて構成されている。
 なお、図2においてドライバの符号25は図の 略化のため右上端のドライバにのみ付して るが、図2において符号25を付していない白 き三角はすべてドライバ25を示している。 た、ドライバ25-1~25-4,25a~hは、後述する説明 特定するために特別に符号を付しているが これらドライバ25-1~25-4,25a~hの構成は他のド イバ25と同一である。

 PLL24aは、クロック信号を発振するものであ 、供給源素子24bは、PLL24aから発振されたク ック信号をフリップフロップに供給する供 源である。
 複数のドライバ25,25-1~25-4,25a~h(以下、これら を特に区別しない場合は単にドライバ25とい )は、供給源素子24bから供給されたクロック 信号を後段のフリップフロップ(図示略)に供 するものである。

 なお、クロック分配ツリー23においては、 なくとも末端のドライバ25にはフリップフロ ップが直接接続されている。
 さらに、観測点としてのドライバ25a~hは、 ロックスキューを測定する組合せ(ここでは ドライバ25aとドライバ25b,ドライバ25cとドラ イバ25d,ドライバ25eとドライバ25f,ドライバ25g ドライバ25h)同士で、クロック分配ツリー23 同階層に設けられており、ここではすべて ドライバ25a~hがクロック分配ツリー23の末端 に設けられている。

 また、クロック分配ツリー23は、複数のド イン31a~eに分けられるが、ドライバ25a~hの各 合せは、異なるドメイン31a~eのドライバ25a~h 同士が対になるように構成されているととも に、これら2つのドライバ25a~hは互いに隣り合 うように設けられている。
 ここで、ドメイン31a~eとは、クロック分配 リー23においてクロックスキューが設計通り に実現されていると仮定できる一つの集合単 位をいう。

 したがって、例えばドメイン31aのドライバ2 5cとドメイン31bのドライバ25dとのクロックス ューを調整することにより、ドメイン31aの べてのドライバ25と、ドメイン31bのすべて ドライバ25とのクロックスキューが調整され たことになる。
 なお、ドライバ25の詳細な構成は後述する 4を参照しながら調整部14の説明箇所におい 説明する。

 マルチプレクサ26a~dは、クロックスキュ を観測する観測点としてのドライバ25a~hのう ちの2つのドライバ25a~h(ここではドライバ25a~h の出力端)のそれぞれと接続線28a~hを介して接 続され、2つのドライバ25a~hのうちのいずれか 一方を選択して、選択したドライバ25a~hを接 線29a~dを介して選択回路27に接続するもので ある。

 具体的には、マルチプレクサ26aは、入力側 接続線28aを介してドライバ25aを接続される ともに、接続線28bを介してドライバ25bを接 されており、出力側に接続線29aを介して選 回路27に接続されている。
 なお、図2において接続線28aと接続線28bとは 長さが異なるように図示されているが、実際 は接続線28aと接続線28bとは同一もしくは略同 一の長さであり、これら接続線28a,bのそれぞ のディレイ(遅延時間;遅延量)が同一もしく 略同一になるように構成されている。なお 接続線28cと接続線28d,接続線28eと接続線28f, 続線28gと接続線28hのそれぞれも、長さが同 もしくは略同一で、ディレイが同一もしく 略同一になるように構成されている。

 そして、マルチプレクサ26aは、設定レジス 21からの指示に基づいて接続線28a,28b(つまり 、ドライバ25a,25b)のいずれか一方を選択して 択回路27に接続する。
 マルチプレクサ26aによって接続先28aが選択 れ、このとき、選択回路27によってマルチ レクサ26aが選択されれば、供給源素子24b,ド イバ25-1,25-2,25a,接続線28a,マルチプレクサ26a, 接続線29a,選択回路27,および接続線27aからな リングオシレータ30aが形成される。

 すなわち、マルチプレクサ26aは、2つの観測 点としてのドライバ25a,25bに係る接続線28a,28b 接続され、接続された2つの接続線28a,28bの ちの一の接続線28a,28bを選択して基点として 供給源素子24bに接続しうるものである。
 なお、マルチプレクサ26aによって接続先28b 選択され、選択回路27によってマルチプレ サ26aが選択されれば、供給源素子24b,ドライ 25-3,25-4,25b,接続線28b,マルチプレクサ26b,接続 線29a,選択回路27,および接続線27aからなるリ グオシレータ30bが形成される。

 これと同様に、マルチプレクサ26bは、入力 に接続線28cを介してドライバ25cを接続され とともに、接続線28dを介してドライバ25dを 続されており、出力側に接続線29bを介して 択回路27に接続されている。
 つまり、マルチプレクサ26bが接続先28cを選 し選択回路27がマルチプレクサ26bを選択す ことによって、ドライバ25cを含むリングオ レータ30cが形成され、マルチプレクサ26bが 続先28dを選択し選択回路27が接続先29bを選択 することによってドライバ25dを含むリングオ シレータ30dが形成される。

 また、マルチプレクサ26cは、入力側に接続 28eを介してドライバ25eを接続されるととも 、接続線28fを介してドライバ25fを接続され おり、出力側に接続線29cを介して選択回路2 7に接続されている。
 つまり、マルチプレクサ26cが接続先28eを選 し選択回路27が接続先29cを選択することに ってドライバ25eを含むリングオシレータ30e 形成され、マルチプレクサ26cが接続先28fを 択し選択回路27が接続先29cを選択することに よってドライバ25fを含むリングオシレータ30f が形成される。

 さらに、マルチプレクサ26dは、入力側に接 線28gを介してドライバ25gを接続されるとと に、接続線28hを介してドライバ25hを接続さ ており、出力側に接続線29dを介して選択回 27に接続されている。
 つまり、マルチプレクサ26dが接続先28gを選 し選択回路27が接続先29dを選択することに ってドライバ25gを含むリングオシレータ30g 形成され、マルチプレクサ26dが接続先28hを 択し選択回路27が接続先29dを選択することに よってドライバ25hを含むリングオシレータ30h が形成される。

 各リングオシレータ30a~hは、インバータ機 (極性反転機能)を有する回路(反転回路)を奇 段、リング状に接続することにより発振機 をもたせた回路である。
 なお、マルチプレクサ26b~dも、マルチプレ サ26aと同様に設定レジスタ21からの指示に基 づいて入力側に接続された2つの接続線28c~hの うち一つの接続線28c~hと選択回路27とを接続 る。

 また、マルチプレクサ26a~dのそれぞれは、 択回路27よりも対応するドライバ25a~hの近傍 配置され、好ましくは対応する2つのドライ バ25a~hのそれぞれに対する距離が同一もしく 略同一になるように、対応する2つのドライ バ25a~hの中間もしくは略中間に設けられてい 。
 これにより、マルチプレクサ26a~dに対応す 2つの接続線28a~hのクロックディレイを比較 容易に且つ確実に同一もしくは略同一にす ことができる。

 選択回路27は、マルチプレクサ26a~dと供給源 素子24bとの間に設けられ、入力側に、接続線 24cを介してPLL24aが接続され、接続線29a~dを介 てマルチプレクサ26a~dがそれぞれ接続され おり、出力側に接続線27aを介して供給源素 24bが接続されている。
 そして、選択回路27は、設定レジスタ21の指 示に基づいて、入力側に接続された接続線24c ,29a~dのうちの一の接続線24c,29a~dを選択して供 給源素子24bとの接続を有効にする。

 ここでは、集積回路20の通常動作時は、選 回路27はPLL24aによって発振されたクロック信 号を被供給素子に供給すべく、接続線24cを選 択してPLL24aと供給源素子24bとを接続する。
 一方、クロックスキューの測定時もしくは 整時は、選択回路27はマルチプレクサ26a~dの いずれか一つと供給源素子24bとを接続すべく 、接続線29a~dのいずれか一の接続線29a~dを選 する。

 このように、選択回路27は、互いに異なる ライバ25に係る接続線29a~dを接続された複数 マルチプレクサ26a~dと供給源素子24bとの間 設けられ、複数のマルチプレクサ26a~dのうち の一のマルチプレクサ26a~dを選択して被供給 子24bと接続する。
 なお、図2に示すように、周波数観測端子22 、接続線22aを介して、選択回路27と供給源 子24bとの接続線27a(すなわち、各マルチプレ サ26a~dと基点としての供給源素子24bとの接 線29a~d,27a)に接続されている。

 また、設定レジスタ21は、上述したように ルチプレクサ26a~dおよび選択回路27の選択制 を行なうものであり、マルチプレクサ26a~d よび選択回路27のそれぞれに一の接続線を選 択させるための設定値を保持する。
 ここで、本クロックスキュー測定装置10´の クロックスキュー測定概要を、2つのドライ 25a,25bのクロックスキューを測定する場合を にあげて説明すると、まず、設定部11およ 設定レジスタ21はドライバ25aと供給源素子24b とを接続してリングオシレータ30aを形成すべ く、マルチプレクサ26aおよび選択回路27を制 する。そして、マルチプレクサ26aが接続線2 8aを選択し、選択回路27が接続線29aを選択す ことによりリングオシレータ30aが形成され このとき、周波数観測端子22から出力される 周波数を周波数観測部12が観測する。

 さらに、設定部11および設定レジスタ21は ドライバ25bと供給源端子24bとを接続してリン グオシレータ30bを形成すべく、マルチプレク サ26aおよび選択回路27を制御する。そして、 ルチプレクサ26aが接続線28bを選択し、選択 路27が接続線29aを選択することによりリン オシレータ30bが形成され、このとき、周波 観測端子22から出力される周波数を周波数観 測部12が観測する。

 最後に、クロックスキュー測定部13が、周 数観測端子22によって観測されたリングオシ レータ30aにおける周波数と、リングオシレー タ30bにおける周波数との差を求めることによ り、観測点としてのドライバ25a,25bのクロッ スキューとして測定する。
 ここで、リングオシレータは、極性が反転 るように構成されており、本クロックスキ ー測定装置10´においては、マルチプレクサ 26a~dのそれぞれが反転回路を有し、これによ 、リングオシレータ30a~hの極性が反転する うになっている。

 したがって、図3に示すごとく、リングオシ レータ30aが構成されるとき、周波数観測部12 周波数観測端子22から所定周期で高レベル 低レベルとが切り替わる信号を観測するこ ができる。
 つまり、ドライバ25aと供給源素子24bとが接 されてリングオシレータ30aが形成されると リングオシレータ30a内で高レベルと低レベ とが、自動的に、供給源素子24bからドライ 25aへのクロック信号のクロック伝播遅延時 (クロックディレイ)に応じた周期で切り替 る。

 なお、リングオシレータ30bが形成されたと も、リングオシレータ30b内で高レベルと低 ベルとの自動的な切り替わりが、供給源素 24bからドライバ25bへのクロック信号のクロ ク伝播遅延時間に応じた周期で行なわれる
 したがって、リングオシレータ30aが構成さ るときもリングオシレータ30bが構成される きも、それぞれ、周波数観測部12は、周波 観測端子22から所定周期で高レベルと低レベ ルとが切り替わる周波数を観測できる。

 なお、リングオシレータ30a,bにおいて、 続線27a,29aは共用であり、リングオシレータ3 0a,bではドライバ25の段数が同じであるので、 接続線28aのクロックディレイと接続線28bのク ロックディレイとが同一もしくは略同一にな るように構成することにより、周波数観測部 12は、リングオシレータ30aから、供給源素子2 4bからドライバ25aまでのクロックディレイに じた周波数を確実に観測できるとともに、 ングオシレータ30bから供給源素子24bからド イバ25bまでのクロックディレイに応じた周 数を確実に観測できる。その結果、クロッ スキュー測定部13がリングオシレータ30aに ける周波数とリングオシレータ30bにおける 波数との差を算出することで、供給源素子24 bからドライバ25aまでのクロックディレイと 給源素子24bからドライバ25bまでのクロック ィレイとの差、すなわち、ドライバ25aとド イバ25bとのクロックスキューを測定するこ ができる。

 換言すると、接続線28aのクロックディレ と接続線28bのクロックディレイとが同一も くは略同一になるように構成されているの 、リングオシレータ30a,bにおける周波数の に基づいて、共有部分以外の供給源素子24b らドライバ25aまでのクロックディレイと供 源素子24bからドライバ25bまでのクロックデ レイとの差であるドライバ25aとドライバ25b のクロックスキューをクロックスキュー測 部13が測定できる。

 なお、これら接続先28a,bと同様に、接続先28 c,d、接続線28e,f、および接続先28g,hのクロッ ディレイもそれぞれ同一もしくは略同一に るように構成されている。
 また、クロックスキュー測定部13はかかる 波数の差の逆数を計算することによりクロ クスキューを算出する。
 このように、本クロックスキュー測定装置1 0´のクロックスキュー測定部13はクロックス ューを高精度に測定できる。

 次に、図1を参照しながら本クロックスキュ ー調整装置10の各構成要素についてより詳細 説明する。
 設定部11は、入力端子21aを介して設定レジ タ21にマルチプレクサ26a~dおよび選択回路27 それぞれに一の接続線を選択させるための 定値を設定するものである。

 つまり、設定部11および設定レジスタ21は、 リングオシレータを形成させるべく、マルチ プレクサ26a~dおよび選択回路27に所望の接続 を選択させる選択制御部として機能する。
 なお、設定部11,設定レジスタ21,マルチプレ サ26a~d,および選択回路27が、クロックスキ ーの測定時に、少なくとも2つの観測点とし のドライバ25のそれぞれと基点としての被 給源素子24bとの間を、クロック分配ツリー23 以外の接続線27a,28a~h,29a~dで接続することによ り、少なくとも2つのリングオシレータ30a~h( 下、これらリングオシレータ30a~hを特に区別 しない場合には、単にリングオシレータ30と う)を形成しうるリングオシレータ形成手段 として機能する。

 周波数観測部12は、周波数観測端子22に接続 され、設定部11および設定レジスタ21によっ リングオシレータ30が形成された際に、周波 数観測端子22から出力される周波数を観測す ものである。
 つまり、周波数観測端子22および周波数観 部12は、リングオシレータ形成手段によって 形成された少なくとも2つのリングオシレー 30のそれぞれにおける周波数を観測する観測 手段として機能する。

 クロックスキュー測定部13は、周波数観 部12によって観測された少なくとも2つのリ グオシレータ30のそれぞれにおける周波数に 基づいてクロックスキューを測定する測定手 段として機能するものであり、ここでは、周 波数観測部12によって観測された複数のリン オシレータ30における周波数のうち、クロ クスキューを測定すべき対応する2つのリン オシレータ30における周波数の差から当該 ロックスキューを算出する。

 具体的には、クロックスキュー測定部13は 例えば、リングオシレータ30a,bのそれぞれの 周波数の差の逆数を算出することにより、ド ライバ25aとドライバ25bとのクロックスキュー を算出する。
 また、クロックスキュー測定部13は、リン オシレータ30c,dのそれぞれの周波数の差の逆 数を算出することによりドライバ25cとドライ バ25dとのクロックスキューを算出し、リング オシレータ30e,fのそれぞれの周波数の差の逆 を算出することによりドライバ25eとドライ 25fとのクロックスキューを算出し、リング シレータ30g,hのそれぞれの周波数の差の逆 を算出することによりドライバ25gとドライ 25hとのクロックスキューを算出する。

 調整部14は、クロックスキュー測定部13によ って測定されたクロックスキューに基づいて 、被供給素子24bと、少なくとも2つのドライ 25a~hのうちの一のドライバ25a~hとの間の遅延 (ディレイ)を調整する調整手段として機能 るものであり、かかるクロックスキューが め設定された値になるように遅延量を調整 る。
 具体的には、ドライバ25a~hは図4に示すごと ディレイを調整可能に構成されている。つ り、ドライバ25a~h(なお、ドライバ25,25-1~25-4 同様)は、クロック分配ツリー23に接続され 入力端(図中“IN”と表記)と、被供給素子に 接続される出力端(図中“OUT”と表記)との間 、ゲート数がそれぞれ異なる複数(ここでは 3つ)のライン25X~Zを並列的にそなえ、出力端 設けられたセレクタ25Hによって、いずれか つのライン25X~Zが選択されることにより、選 択されたライン25X~Zに対応する所定量のゲー 遅延が施されたクロック信号が被供給端子 出力されるように構成されている。

 より具体的には、設定部11によって設定 ジスタ21に設定された値に応じてセレクタに ライン25X~Zのいずれかを選択するための選択 号が入力されると(図中“ディレイ設定”と 表記)、選択されたライン25X~Zに応じたゲート 遅延が施されたクロック信号が出力され、ラ イン25Xが選択された場合はゲート25A,25Bを通 して所定量遅延されたクロック信号が当該 ライバ25から出力され、ライン25Yが選択され た場合は、ゲート25A,25C,25Dを通過して所定量 延されたクロック信号が当該ドライバ25か 出力され、ライン25Zが選択された場合は、 ート25E,25F,25Gを通過して所定量遅延されたク ロック信号が当該ドライバ25から出力される

 したがって、調整部14は、クロックスキュ 測定部13によって測定されたクロックスキュ ーに応じて、設定部11が設定レジスタ21に設 する値(つまり、どのライン25X~Zを選択する を決定する値)を変更制御することにより、 ロックスキューを調整する。
 また、調整部14はクロックスキュー測定部13 にクロックスキューを測定されたドライバ25a ~h毎に、所望のクロックスキューの値を予め モリ(図示略)等に保持しており、クロック キュー測定部13によって測定されたクロック スキューが予め設定された値となるように、 上述のごとく遅延量を調整する。

 次に、図5に示すフローチャート(ステッ S1~S5)を参照しながら、本クロックスキュー 整装置10の動作手順の一例について説明する と、まず、設定部11および設定レジスタ21に ってマルチプレクサ26a~dの選択および選択回 路27の選択が設定されて(ステップS1)、リング オシレータ30a~hが形成され、このとき周波数 測端子22から出力される周波数を周波数観 部12が観測する(ステップS2)。

 そして、設定部11がすべてのリングオシレ タ30a~hの形成、および、それぞれにおける周 波数の観測が終了したか否かを判断する(ス ップS3)。
 ここで、設定部11がすべてのリングオシレ タ30a~hにおける周波数が観測されたと判断し なければ(ステップS3のNoルート)、上記ステッ プS1の処理に戻る。
 一方、設定部11がすべてのリングオシレー 30a~hにおける周波数が観測されたと判断する と(ステップS3のYesルート)、クロックスキュ 測定部13が予め設定されたリングオシレータ 30a~hの対応関係に応じて、対応する2つのリン グオシレータ30a~h(ここでは、リングオシレー タ30aとリングオシレータ30b,リングオシレー 30cとリングオシレータ30d,リングオシレータ3 0eとリングオシレータ30f,リングオシレータ30g とリングオシレータ30h)における周波数の差 応じてクロックスキュー(図中“実スキュー と表記)を算出する(ステップS4)。

 そして、調整部14がクロックスキュー測定 13によって測定されたクロックスキューと、 予め保持している各クロックスキューに対応 する設計スキュー(予め設定された所定値)と 基づいて、上述のごとくドライバ25a~hのデ レイ設定を行なうことによりディレイ調整 行ない(ステップS5)、処理を終了する。
 このように、本発明の一実施形態としての ロックスキュー調整装置10(クロックスキュ 測定装置10´)によれば、リングオシレータ 成手段としての設定部11,設定レジスタ21,マ チプレクサ26a~d,選択回路27および接続線27a,28 a~h,29a~dによって、少なくとも2つのリングオ レータ30が形成され、観測手段としての周波 数観測端子22および周波数観測部12によって ングオシレータ30のそれぞれにおける周波数 が観測され、測定手段としてのクロックスキ ュー測定部13によって少なくとも2つのリング オシレータ30のそれぞれに係るドライバ25a~h のクロックスキューが測定されるので、ク ック分配ツリー23におけるドライバ25a~h間の ロックスキューを高精度に測定することが きる。

 そして、調整部14がクロックスキュー測定 13によって測定されたクロックスキューに基 づいて、供給源素子24bと2つのドライバ25a~hの うちの少なくとも一のドライバ25a~hとの間の ロックディレイ(遅延量)を調整するので、 ロックスキューの調整を高精度に行なうこ ができる。
 また、調整部14は、かかるクロックスキュ が、例えば自身にそなえられたメモリ等に め設定された値になるようにクロックディ イを調整するので、クロックスキューを所 の値に確実に調整できる。

 しかも、複数のドライバ25a~hを観測点とし 設けているので、クロック分配ツリー23の全 体に亘るクロックスキューを測定することが できる。
 また、クロックスキュー測定部13は、周波 観測部12によって観測されたクロックスキュ ー測定対象の2つのドライバ25a~hの周波数の差 からクロックスキューを測定するので、クロ ックスキューを確実に測定できる。

 なお、リングオシレータ30の極性が反転す ように、マルチプレクサ26a~dが反転回路を有 しているので、リングオシレータ30において 定周波数の信号が発振され、周波数観測端 22から所定の周波数信号が確実に出力され 。
 さらに、クロックスキューを観測する2つの ドライバ25a~hのそれぞれと対応するマルチプ クサ26a~dとの2つの接続線28a~hにかかるクロ クディレイが同一もしくは略同一に構成さ ているので、クロックスキュー測定部13がク ロックスキューをより高精度に測定すること ができる。

 また、マルチプレクサ26a~dが対応するドラ バ25a~hの近傍に設けられているので、接続線 28a~hの長さを同一に調整することが容易にな とともに、対応する接続線28a~hにかかるク ックディレイの調整(つまり、クロックディ イを同一もしくは略同一にすること)が容易 になる。
 なお、クロックスキューを観測する2つのド ライバ25a~hが互いに異なるドメイン31a~eに設 られているので、調整部14によるディレイ調 整によって、ドメイン31a~e間のクロックスキ ーを所望の値にすることができ、その結果 クロック分配ツリー23全体のクロックスキ ーを確実に調整することができる。

 また、クロックスキューを観測する2つの ドライバ25a~hがクロック分配ツリー23の末端 設定され、且つ、互いに隣り合うように設 られているので、マルチプレクサ26a~hをこれ ら2つのドライバ25a~hの近傍に配置し易くなり 、その結果、対応する接続線28a~h同士のクロ クディレイを容易に同一もしくは略同一に 定することができるようになる。

 なお、クロックスキューの観測点として 被供給素子に接続されたドライバ25a~hが設 される、特にドライバ25a~hの出力端が観測点 として設定されるので、クロックスキュー測 定部13は、被供給素子のクロックスキューを 精度に測定することができる。

 〔2〕その他
 なお、本発明は上述した実施形態に限定さ るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな 範囲で種々変形して実施することができる

 例えば、上述した実施形態では、4つのク ロックスキューを観測すべくドライバ25a~hを 測点として設定したが、観測点として設定 るドライバ25の数、さらには対応する接続 やマルチプレクサの数は限定されるもので なく、本発明は少なくとも一つのクロック キューを測定すべく、少なくとも2つの観測 をそなえて構成されていればよい。

 なお、観測点としてのドライバ25a,bを2つ みそなえて構成する場合は、図6に示すごと く、選択回路27をそなえず、PLL24aが接続線24c 介して供給源端子24bに直接接続し、マルチ レクサ26aを接続線29aを介して供給源端子24b 直接接続し、さらに、周波数観測端子22の 続線22aを接続線29aに接続するように構成し もよい。

 そして、クロックスキュー測定時はPLL24a クロック信号の発振を停止するように制御 る。このとき、マルチプレクサ26aは、接続 28a,bの一方を選択することで対応するドラ バ25a,bを基点としての供給源端子24bに直接接 続し、設定部11および設定レジスタ21は、リ グオシレータ30aを形成させるべく、マルチ レクサ26aに2つの接続線28a,bのうちの一の接 線28a,bを選択させて供給源素子24bに接続させ る選択制御部として機能する。

 また、4つ以上のクロックスキューを観測す べく、ドライバ25a~h以外にも観測点,マルチプ レクサ,接続線を設けてもよく、これにより クロック分配ツリー23のクロックスキューの 調整をより高精度に実行することができる。
 なお、上述した実施形態では、調整部14が ライバ25a~hのディレイを調整する場合を例に あげて説明したが、本発明はこれに限定され るものではなく、例えばリングオシレータ30a のクロックディレイを調整するにあたり、ド ライバ25-1,25-2等のディレイを調整してもよい 。

 さらに、本発明においてドライバ25の構成 図4に示すものに限定されるものではなく、 々変更することができる。
 また、上述した実施形態では、ドライバ25 すべてがディレイ調整可能に構成されてい 例をあげて説明したが、本発明はこれに限 されるものではなく、リングオシレータ30を 構成するドライバ25のうちの少なくとも一つ ドライバ25がディレイ調整可能に構成され いればよい。

 なお、上述した実施形態では、クロック 配ツリー23がHツリー型のクロック分配回路 ある例をあげて説明したが、本発明はこれ 限定されるものではなく、クロック分配ツ ー23は被供給素子にクロックを分配して供 する回路であればよい。




 
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