Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
DEGREE-OF-STAIN JUDGING DEVICE AND DEGREE-OF-STAIN JUDGING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/105323
Kind Code:
A1
Abstract:
A sheet degree-of-stain judging device (1) judges the final degree of stain z of a sheet (P) according to the value xi of various stain features representing the degree of creases, wrinkles, and stains and acquired from the sheet (P). The sheet degree-of-stain judging device (1) receives stain feature values xi, calculates evaluation values yj from the received stain feature values xi, the degrees of contribution mi of the respective stain features, a reference vector pji reflecting the distribution of the stain features, and a dispersion parameter sj reflecting the distribution of the stain features, and judges the final degree of stain z of the sheet on the basis of the calculated evaluation values yj and the weights wj of the respective evaluation values yj.

Inventors:
NATORI NAOTAKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052994
Publication Date:
September 04, 2008
Filing Date:
February 21, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
TOSHIBA KK (JP)
NATORI NAOTAKE (JP)
International Classes:
G07D7/00; G07D7/12; G07D7/182
Foreign References:
JPH0623968A1994-02-01
JP2005157732A2005-06-16
JP2006140952A2006-06-01
JPH07190955A1995-07-28
Other References:
D.E. RUMELHART; G.E. HINTON; R.J. WILLIAMS: "Learning Representations by back-propagating errors", NATURE, vol. 323, 1986, pages 533 - 536, XP000561969, DOI: doi:10.1038/323533a0
J.E. MOODY; C. DARKEN: "Fast learning in networks of locally-tuned processing units", NEURAL COMPUTATION, vol. 1, 1989, pages 281 - 294, XP008158480, DOI: doi:10.1162/neco.1989.1.2.281
See also references of EP 2113888A4
Attorney, Agent or Firm:
SUZUYE, Takehiko et al. (1-12-9 Toranomo, Minato-ku Tokyo 01, JP)
Download PDF:
Claims:
 検査対象物から検出された複数の汚損特徴の値を入力する入力部と、
 前記複数の汚損特徴ごとの寄与度と、前記複数の汚損特徴の分布を反映した参照ベクトルと、前記複数の汚損特徴の分布を反映した分散パラメータとに基づいて複数の評価値を算出する評価部と、
 前記評価部により算出された複数の評価値に基づいて前記検査対象物に対する汚損度を判定する判定部と、
 を具備したことを特徴とする汚損度判定装置。
 さらに、前記複数の汚損特徴ごとの寄与度を記憶する記憶部を有する、
 ことを特徴とする前記請求項1に記載の汚損度判定装置。
 さらに、操作者が操作する操作装置から入力される情報に基づいて前記複数の汚損特徴ごとの寄与度を設定する設定部を有する、
 ことを特徴とする前記請求項1に記載の汚損度判定装置。
 さらに、前記判定部による汚損度の判定結果に基づいて寄与度をフィードバック調整する調整部を有する、
 ことを特徴とする前記請求項1に記載の汚損度判定装置。
 さらに、前記評価部により算出される各評価値に対応づけた重みを記憶する重み記憶部を有し、
 前記判定部は、前記評価部により算出された複数の評価値と前記重み記憶部に記憶されている各評価値に対応する重みとに基づいて、前記検査対象物に対する汚損度を判定する、
 ことを特徴とする前記請求項1に記載の汚損度判定装置。
 検査対象物から検出された複数の汚損特徴の値を入力し、
 前記複数の汚損特徴ごとの寄与度と、前記複数の汚損特徴の分布を反映した参照ベクトルと、前記複数の汚損特徴の分布を反映した分散パラメータとに基づいて、複数の評価値を算出し、
 前記算出された複数の評価値に基づいて前記検査対象物に対する汚損度を判定する、
 ことを特徴とする汚損度判定方法。
 前記複数の汚損特徴ごとの寄与度は、記憶部から読込む、
 ことを特徴とする前記請求項6に記載の汚損度判定方法。
 前記複数の汚損特徴ごとの寄与度は、操作者が操作する操作装置から入力される情報に基づいて設定する、
 ことを特徴とする前記請求項6に記載の汚損度判定方法。
 さらに、前記検査対象物に対する汚損度の判定結果に基づいて寄与度をフィードバック調整し、
 前記フィードバック調整された複数の汚損特徴ごとの寄与度と前記参照ベクトルと前記分散パラメータとに基づいて算出された複数の評価値に基づいて前記検査対象物に対する汚損度を判定する、
 ことを特徴とする前記請求項6に記載の汚損度判定方法。
 さらに、各評価値に対応づけた重みを記憶部から読込み、
 前記検査対象物に対する汚損度は、前記算出された複数の評価値と各評価値に対応づけられている重みとに基づいて判定する、
 ことを特徴とする前記請求項6に記載の汚損度判定方法。
Description:
汚損度判定装置および汚損度判 方法

 本発明は、たとえば、紙葉類などの検査 象物から検知された複数の汚損特徴(折り目 、しわ、しみ等)に基づいて、当該検査対象 の最終的な汚損度を判定する汚損度判定装 および汚損度判定方法に関する。

 たとえば、特開平7-190955号公報(特許文献1 )には、複数の汚損特徴(折り目、しわ、しみ )から紙幣等の紙葉類の最終的な汚損度を判 定する場合に、各汚損特徴量を重み付け線形 結合した値を得る方法が開示されている。

 しかしながら、各汚損特徴の頻度分布は 一般に非線形であることが多い。このよう 場合、上記特許文献1に記載されている技術 のように、各汚損特徴を単に線形結合すると 、汚損度の頻度のリニアリティが低くなり、 所望の汚損判定率(汚損と判定される紙葉類 割合)を得ることが困難な場合がある。

 また、「D.E.Rumelhart,G.E.Hinton,R.J.Williams:”Learn ing Representations by back-propagating errors”,Nature  323,pp.533-536,1986.」(非特許文献1)には、各汚 特徴を一旦非線形変換し、それらの値を線 結合することで汚損度のリニアリティを向 させる技術が開示されている、
 上記非特許文献1に記載の技術は、多層パー セプトロン型ニューラルネットとその学習方 法の応用に関する技術である。なお、人工の ニューラルネットの技術は、元々は生体の模 擬から生まれたものである。人工のニューラ ルネットの技術は、工学的側面から非線形な 信号処理系として様々な産業分野で用いられ ている。

 しかしながら、上記非特許文献1に記載の 技術を紙葉類の汚損度判定に応用する場合、 汚損特徴の学習結果が重みベクトルと呼ばれ る内部パラメータでブラックボックス的(あ いは分散的)に表現される。そのため、各汚 特徴の寄与度を運用形態に応じて調整する とが、困難であるという問題がある。

 この発明の一形態は、運用形態に応じて 精度に、検査対象物の汚損度を判定するこ ができる汚損度判定装置および汚損度判定 法を提供することを目的とする。

 この発明の一形態としての汚損度判定装 は、検査対象物から検出された複数の汚損 徴の値を入力する入力部と、前記複数の汚 特徴ごとの寄与度と、前記複数の汚損特徴 分布を反映した参照ベクトルと、前記複数 汚損特徴の分布を反映した分散パラメータ に基づいて複数の評価値を算出する評価部 、前記評価部により算出された複数の評価 に基づいて前記検査対象物に対する汚損度 判定する判定部とを有する。

 この発明の一形態としての汚損度判定方 は、検査対象物から検出された複数の汚損 徴の値を入力し、前記複数の汚損特徴ごと 寄与度と、前記複数の汚損特徴の分布を反 した参照ベクトルと、前記複数の汚損特徴 分布を反映した分散パラメータとに基づい 、複数の評価値を算出し、前記算出された 数の評価値に基づいて前記検査対象物に対 る汚損度を判定する。

図1は、各実施例に係る紙葉類の汚損度 判定装置が適用される紙葉類処理システムの 構成例を概略的に示す図である。 図2は、第1の実施例に係る紙葉類の汚 度判定装置の構成例を概略的に示すブロッ 図である。 図3は、第1の実施例に係る汚損度判定 置における処理全体の流れを説明するため フローチャートである。 図4は、汚損特徴を入力する入力処理を 説明するためのフローチャートである。 図5は、寄与度の読込処理を説明するた めのフローチャートである。 図6は、参照ベクトルの読込処理を説明 するためのフローチャートである。 図7は、分散パラメータの読込処理を説 明するためのフローチャートである。 図8は、評価値の算出処理を説明するた めのフローチャートである。 図9は、重みの読込処理を説明するため のフローチャートである。 図10は、1つの紙葉類に対する最終的な 汚損度を判定する汚損度判定処理を説明する ためのフローチャートである。 図11は、局所表現型ニューラルネット 説明するための模式図である。 図12は、局所表現型ニューラルネット 中間層ユニットの反応特性を示す図である 図13は、第2の実施例に係る紙葉類の汚 損度判定装置の構成例を概略的に示すブロッ ク図である。 図14は、第2の実施例に係る汚損度判定 装置における処理全体の流れを説明するため のフローチャートである。 図15は、寄与度の設定処理を説明する めのフローチャートである。 図16は、第3の実施例に係る紙葉類の汚 損度判定装置の構成例を概略的に示すブロッ ク図である。 図17は、第3の実施例に係る汚損度判定 装置における処理全体の流れを説明するため のフローチャートである。 図18は、寄与度のフィードバック調整 理を説明するためのフローチャートである

 以下、本発明の実施例について図面を参照 て説明する。 
 まず、後述する各実施例としての汚損度判 装置が適用される紙葉類処理システムにつ て説明する。

 図1は、紙葉類処理システムの構成例を概 略的に示す図である。

 図1に示す紙葉類処理システムは、検査対 象物としての紙葉類を汚損度の判定結果など に基づいて処理するものである。図1に示す 葉類処理システムは、汚損度判定装置1(1A、1 B、1C)、搬送装置2、搬送制御装置3、種々のセ ンサS(S1、S2、…Sn)、モニタ4、および、操作 置5などにより構成されている。

 搬送装置2は、検査対象(汚損度の判定対 )となる紙葉類Pを搬送させる装置である。搬 送制御装置3は、搬送装置2による紙葉類Pの搬 送を制御するものである。各センサS1、S2、 Snは、搬送装置2により搬送される紙葉類Pか 各種の汚損特徴を検出するためのセンサで る。

 汚損度判定装置1は、検査対象物としての 紙葉類Pの汚損度を判定するものである。汚 度判定装置1は、各センサが紙葉類Pから検出 した値(各種の汚損特徴)に基づいて紙葉類Pの 汚損度を判定する。汚損度判定装置1は、ア リケーションプログラムを実行することに りデータ処理が可能なコンピュータなどに り構成される。

 たとえば、汚損度判定装置1は、図1に示す うに、制御部6、記憶部7、および、各種のイ ンターフェース(図示しない)などを有してい 。汚損度判定装置1では、記憶部7に記憶さ ているプログラムを制御部6が実行すること より、後述する各種の処理(機能)を実現し いる。たとえば、各実施例で説明する紙葉 の汚損度判定処理は、記憶部7に記憶されて るプログラムを制御部6が実行することによ り実現される
 また、汚損度判定装置1は、図示しない各種 のインターフェースを介して搬送制御装置3 モニタ4、操作装置4、あるいは、各センサS 接続されている。これにより、汚損度判定 置1は、搬送制御装置3を介して搬送装置2に り搬送される紙葉類Pの搬送状態を制御した 、モニタ4に情報を表示したり、操作装置5 より操作者が入力された情報を取得したり る。

 以下、上記のような紙葉類処理システム 適用される汚損度判定装置1A、1B、1Cの第1、 第2および第3の実施例について説明する。

 まず、第1の実施例について説明する。 
 図2は、第1の実施例に係る紙葉類(検査対象 )の汚損度判定装置1Aの構成例を概略的に示 ものである。

 図2に示す紙葉類の汚損度判定装置1Aは、 力部11、寄与度記憶部12、参照ベクトル記憶 部13、分散パラメータ記憶部14、評価部15、重 み記憶部16および判定部17を有している。

 ここで、上記寄与度記憶部12、参照ベク ル記憶部13、分散パラメータ記憶部14、およ 、重み記憶部16は、たとえば、それぞれ上 記憶部7における記憶領域として実現される 評価部15および判定部17は、たとえば、記憶 部7に記憶されているプログラムを制御部6が 行することにより実現される機能である。

 入力部11は、紙幣等の紙葉類から得られ 複数の汚損特徴の値(たとえば、折り目、し 、しみ等の度合いを示す値)を入力する。た とえば、入力部11は、各センサSにより検知し た情報を入力する。また、入力部11は、図示 ない外部装置が各センサSにより検知した情 報から汚損特徴を示す値を生成し、その生成 された値を入力するようにしても良い。

 寄与度記憶部12は、複数の汚損特徴ごと 寄与度を記憶する。参照ベクトル記憶部13は 、複数の汚損特徴の分布を反映した参照ベク トルを記憶する。分散パラメータ記憶部14は 上記複数の汚損特徴の分布を反映した分散 ラメータを記憶する。寄与度記憶部12に記 される寄与度、参照ベクトル記憶部13に記憶 される参照ベクトル、分散パラメータ記憶部 14に記憶される分散パラメータなどについて 、後で詳細に説明するものとする。

 評価部15は、入力部11により入力された汚 損特徴と寄与度記憶部12に記憶された寄与度 参照ベクトル記憶部13に記憶された参照ベ トルと分散パラメータ記憶部14に記憶された 分散パラメータとから評価値を算出する。ま た、評価部15は、入力部11により入力された 種の汚損特徴ごとに評価値を算出する。重 記憶部16は、評価値ごとの重みを記憶する。 判定部17は、評価部15により算出された評価 と重み記憶部16に記憶された重みとに基づき 当該紙葉類に対する最終的な汚損度を判定す る。

 次に、上記のように構成される第1の実施 例としての紙葉類の汚損度判定装置による実 行される処理について説明する。

 図3は、紙葉類の汚損度判定装置1Aにおけ 処理全体の流れを説明するためのフローチ ートである。

 まず、入力部11は、I個の汚損特徴x i を評価部15に入力する入力処理を行う(ステッ プS1)。ここで、汚損特徴とは、紙葉類におけ る種々の汚損度合いを定量的に表現した値( 徴量)のことを意味するものとする。たとえ 、汚損特徴は、折り目、しわ、または、し 等を数値化した値(感覚量)、あるいは、濃 値または微分値等の計測量などである。

 図4は、I個の汚損特徴を入力する入力処 を説明するためのフローチャートである。 こで、図4を参照しつつ、汚損特徴の入力処 について説明する。

 図4に示すように、入力部11は、まず、変数i の初期値として「1」がセットされる(ステッ S11)。変数iに「1」がセットされると、入力 11は、変数iが所定値I以下であるか否かをチ ェックする(ステップS12)。変数iがI以下でな 場合、つまり、変数iがIよりも大きい場合( テップS12、NO)、入力部11は、汚損特徴x i の入力処理を終了する。

 また、変数iがI以下であれば(ステップS12、Y ES)、入力部11は、汚損特徴x i を入力する(ステップS13)。汚損特徴x i を入力すると、入力部11は、変数iをインクリ メント(「i=i+1」)し(ステップS14)、ステップS12 に戻る。すなわち、入力部11は、変数iがIよ も大きくなるまで、上記ステップS12~S14の処 を繰り返し実行する。これにより、入力部1 1は、I個の汚損特徴を入力し、当該入力処理 終了する。

 上記入力部11による入力処理が終了すると 評価部15は、寄与度記憶部12からI個の汚損特 徴量x i ごとの寄与度m i を読込む読込処理を行う(ステップS2)。ここ 、寄与度は、汚損特徴ごとに定められてい ものである。言い換えれば、ある汚損特徴 最終的な汚損度判定への寄与度は、この値 よってのみ定まる。

 図5は、I個の寄与度を読込む処理(寄与度 込処理)を説明するためのフローチャートで ある。ここで、図5を参照しつつ、寄与度読 処理について説明する。すなわち、寄与度 込処理として、評価部15は、まず、変数iの 期値として「1」をセットする(ステップS21) 変数iに「1」をセットすると、評価部15は、 数iがI以下であるか否かをチェックする。 数iがI以下でない場合、つまり、変数iがIよ も大きい場合(ステップS22、NO)、評価部15は 寄与度読込処理を終了する。

 また、変数iがI以下であれば(ステップS22、Y ES)、評価部15は、寄与度m i を読み込む(ステップS23)。寄与度m i を読み込むと、評価部15は、変数iをインクリ メント(「i=i+1」)し(ステップS24)、ステップS22 に戻る。すなわち、評価部15は、変数iがIよ も大きくなるまで、上記ステップS22~S24の処 を繰り返し実行する。これにより、評価部1 5は、I個の寄与度を読み込んで、当該寄与度 込処理を終了する。

 次に、評価部15は、参照ベクトル記憶部13か らJ個のI次元の参照ベクトル

を読込む(ステップS3)。ここで、参照ベク ルおよび後述する分散パラメータは、I個の 損特徴によって張られるI次元空間での汚損 特徴の分布を反映したものである。すなわち 、汚損特徴の分布が混合分布によってモデル 化できるものとし、分布を構成する各確率密 度分布が、上記の参照ベクトルあるいは後述 する分散パラメータで表現されるものである 。

 図6は、J個のI次元参照ベクトルを読込む 理(参照ベクトルの読込処理)を説明するた のフローチャートである。ここで、図6を参 しつつ、参照ベクトルの読込処理について 明する。

 すなわち、参照ベクトルの読込処理とし 、評価部15は、まず、変数jの初期値として 1」をセットする(ステップS31)。変数jに「1 をセットすると、評価部15は、変数jがJ以下 あるか否かをチェックする(ステップS32)。

 変数jがJ以下であれば(ステップS32、YES)、 評価部15は、変数iの初期値として「1」をセ トする(ステップS33)。変数iに「1」をセット ると、評価部15は、変数iがI以下であるか否 かをチェックする(ステップS34)。

 変数iがI以下であれば(ステップS34、YES)、評 価部15は、参照ベクトルp ji を読込む(ステップS35)。参照ベクトルp ji を読み込むと、評価部15は、変数iをインクリ メント(「i=i+1」)し(ステップS36)、ステップS34 に戻る。

 また、変数iがI以下でない場合、つまり 変数iがIよりも大きい場合(ステップS34、NO) 評価部15は、変数jをインクリメント(「j=j+1 )し(ステップS37)、ステップS32に戻る。すな ち、評価部15は、変数iがIよりも大きくなる で、上記ステップS34~S36の処理を繰り返し実 行する。上記ステップS34~S36の処理により、 価部15は、特定の変数jについて、I個の参照 クトルを読み込む。

 また、変数jがJ以下でない場合、つまり 変数jがJよりも大きい場合(ステップS32、NO) 評価部15は、参照ベクトルの読込処理を終了 する。すなわち、評価部15は、変数jがJより 大きくなるまで、上記ステップS32~S37の処理 繰り返し実行する。上記ステップS32~S37の処 理により、評価部15は、変数jの全ての値(1~J) ついて、I個の参照ベクトルを読み込む。こ の結果として、評価部15は、J×I個の参照ベク トル(J個のI次元の参照ベクトル)を読み込む

 次に、評価部15は、分散パラメータ記憶部14 からJ個の分散パラメータs j を読込む(ステップS4)。 
 図7は、J個の分散パラメータを読込む処理( 散パラメータの読込処理)を説明するための フローチャートである。ここで、図7を参照 つつ、分散パラメータの読込処理について 明する。

 すなわち、分散パラメータの読込処理と て、評価部15は、まず、変数jの初期値とし 「1」をセットする(ステップS41)。変数jに「 1」をセットすると、評価部15は、変数jが所 の値J以下であるか否かをチェックする。変 jがJ以下でない場合、つまり、変数jがJより も大きい場合(ステップS42、NO)、評価部15は、 分散パラメータの読込処理を終了する。

 また、変数jがJ以下であれば(ステップS42、Y ES)、評価部15は、分散パラメータs j を読み込む(ステップS43)。分散パラメータs j を読み込むと、評価部15は、変数jをインクリ メント(「j=j+1」)し(ステップS44)、ステップS42 に戻る。すなわち、評価部15は、変数jがJよ も大きくなるまで、上記ステップS42~S44の処 を繰り返し実行する。これにより、評価部1 5は、J個の分散パラメータを読み込んで、当 分散パラメータの読込処理を終了する。

 次に、評価部15は、J個の評価値y j を算出する評価値算出処理を行う(ステップS5 )。J個の評価値y j は、上記汚損特徴x i 、寄与度m i 、参照ベクトル

、および、分散パラメータs j に基づいて算出される。このようなJ個の評 値y j の算出結果は、評価部15から判定部17へ送ら る。

 評価値の算出式は、たとえば、以下の通り ある。

 ただし、u j は寄与度m i による汚損特徴x i と参照ベクトル要素p ji との差の重み付け二乗和であるものとする。

 図8は、J個の評価値y j を算出する評価値算出処理を説明するための フローチャートである。ここで、図8を参照 つつ、評価値算出処理について説明する。

 すなわち、評価値算出処理として、評価 15は、まず、変数jの初期値として「1」をセ ットする(ステップS51)。変数jに「1」をセッ すると、評価部15は、変数jが所定の値J以下 あるか否かをチェックする(ステップS52)。

 変数jがJ以下であれば(ステップS52、YES)、評 価部15は、重み付け二乗和u j を初期値としての「0」にセットし(ステップS 53)、変数iの初期値として「1」をセットする( ステップS54)。変数iに「1」をセットすると、 評価部15は、変数iがI以下であるか否かをチ ックする(ステップS55)。

 変数iがI以下であれば(ステップS55、YES)、評 価部15は、変数iの場合の重み付け二乗和u j を計算式「u j =u j +m i (x i -p ji ) 2 」により計算する(ステップS56)。これにより 変数iの場合の重み付け二乗和u j を算出すると、評価部15は、変数iをインクリ メント(「i=i+1」)し(ステップS57)、上記ステッ プS55に戻る。

 また、変数iがI以下でない場合、つまり、 数iがIよりも大きい場合(ステップS55、NO)、 価部15は、変数jの場合の評価値y j を計算式「y j =exp(-u j /2s j 2 )」により計算する(ステップS58)。変数jの場 の評価値y j を算出すると、評価部15は、変数jをインクリ メント(「j=j+1」)し(ステップS59)、ステップS52 に戻る。

 すなわち、評価部15は、変数iがIよりも大き くなるまで、上記ステップS55~S57の処理を繰 返し、上記ステップS58により変数jの場合の 価値y j を算出する。つまり、上記ステップS55~S58の 理により、評価部15は、変数jの場合の評価 y j を算出する。

 また、変数jがJ以下でない場合、つまり、 数jがJよりも大きい場合(ステップS52、NO)、 価部15は、評価値算出処理を終了する。すな わち、評価部15は、変数jがJよりも大きくな まで、上記ステップS52~S59の処理を繰り返し 行する。これにより、評価部15は、変数jの ての値(1~J)について、評価値y j を算出する。

 次に、判定部17は、重み記憶部16からJ個の みw j を読込む(ステップS6)。ここで、重みは、J個 評価値ごとに設定されているものである。 まり、重みは、混合分布モデルにおける「 合パラメータ」に相当するものである。

 図9は、J個の重みw j を読込む処理(重みの読込処理)を説明するた のフローチャートである。ここで、図9を参 照しつつ、重みの読込処理について説明する 。

 すなわち、重みの読込処理として、判定 17は、まず、変数jの初期値として「1」をセ ットする(ステップS61)。変数jに「1」をセッ すると、判定部17は、変数jがJ以下であるか かをチェックする(ステップS62)。変数jがJ以 下でない場合、つまり、変数jがJよりも大き 場合(ステップS62、NO)、判定部17は、重みの 込処理を終了する。

 また、変数jがJ以下であれば(ステップS62、Y ES)、判定部17は、重みw j を読み込む(ステップS63)。重みw j を読み込むと、判定部17は、変数jをインクリ メント(「j=j+1」)し(ステップS64)、ステップS62 に戻る。すなわち、判定部17は、変数jがJよ も大きくなるまで、上記ステップS62~S64の処 を繰り返し実行する。これにより、判定部1 7は、J個の重みを読み込んで、当該重みの読 処理を終了する。

 次に、判定部17は、汚損度の判定対象とし いる1つの紙葉類に対する最終的な汚損度zを 判定する(ステップS7)。汚損度zは、評価部15 より算出した評価値y j と重み記憶部16から読込んだ重みw j とに基づいて判定される。なお、この汚損度 zは、J個の評価値の重み付き線形結合である( 非線形変換は行なわない)。

 最終的な汚損度zは、たとえば、以下の算出 式により算出される。

 図10は、1つの紙葉類に対する汚損度の判 処理を説明するためのフローチャートであ 。ここで、図10を参照しつつ、汚損度の判 処理について説明する。

 すなわち、汚損度の判定処理として、判 部17は、まず、変数jの初期値として「1」を セットする(ステップS71)。変数jに「1」をセ トすると、判定部17は、汚損度zの初期値と て「z=0」をセットする(ステップS72)。汚損度 zをセットすると、判定部17は、変数jがJ以下 あるか否かをチェックする(ステップS73)。

 また、変数jがJ以下であれば(ステップS73、Y ES)、判定部17は、汚損度zを計算式「z=z+w j *y j 」により算出する(ステップS74)。汚損度zを算 出すると、判定部17は、変数jをインクリメン ト(「j=j+1」)し(ステップS75)、ステップS73に戻 る。すなわち、判定部17は、変数jがJよりも きくなるまで、上記ステップS73~S75の処理を り返し実行する。

 また、変数jがJ以下でない場合、つまり 変数jがJよりも大きい場合(ステップS73、NO) 判定部17は、j=Jの場合の汚損度zを当該紙葉 に対する最終的な汚損度zと判定する(ステッ プS76)。

 以上のような処理により、第1の実施例に 関わる汚損度判定装置1Aでは、各紙葉類の汚 度を判定するために、各種の汚損特徴ごと スタティックな寄与度を導入している。こ により、汚損度判定装置1Aでは、運用形態 応じて紙葉類の総合的な汚損度を判定する めの各汚損特徴に対する最適な重み付けを 易に実現できる。

 なお、上記第1の実施例および後述する第 2、第3の実施例では、局所表現型ニューラル ットの考え方をベースとしている。局所表 型ニューラルネットは、たとえば、下記非 許文献2で紹介されている。

 「J.E.Moody and C.Darken:”Fast learning in network s of locally-tuned processing units”,Neural Computati on 1,pp.281-294,1989.」(非特許文献2)
 以下、局所表現型ニューラルネットの概念 ついて説明する。

 図11は、局所表現型ニューラルネットを 明するための模式図である。また、図12は、 局所表現型ニューラルネットの中間層ユニッ トの反応特性を示す図である。

 図11に示す3つの層は、それぞれ入力層、 間層(隠れ層)、出力層である。各層には1つ 上のユニットが存在する。ここでは、入力 ユニットの数を汚損特徴に対応する数(I個) し、出力層ユニットの数を最終的な汚損度 対応して1個とする。なお、中間層ユニット 数については所望の性能を得るのに充分な数 (J個)とする。

 局所表現型ニューラルネットは、上記非 許文献1に記載されている3層パーセプトロ 型ニューラルネットと同様に、層内の結合 なく層間の結合のみが存在し、信号が入力 から出力層へとフィードフォワードで伝達 れる。入力層ユニットの反応特性xiは、入力 される汚損特徴の値そのもの(恒等関数)であ 。中間層ユニットの反応特性yjは、3層パー プトロン型ニューラルネットで用いられる グモイド関数のような特性ではなく、図12 示すような確率密度分布型の特性となる。 力層ユニットの反応特性zは、線形結合であ 。

 次に、第2の実施例について説明する。 
 図13は、第2の実施例に係る紙葉類の汚損度 定装置1Bの構成例を概略的に示す図である

 図13に示す汚損度判定装置1Bは、図2に示 汚損度判定装置1Aの寄与度記憶部12が複数の 損特徴ごとの寄与度を設定する寄与度設定 18に置き換わった構成となっている。すな ち、汚損度判定装置1Bにおいて、寄与度設定 部18以外の構成は、第1の実施例で説明した汚 損度判定装置1Aと同様である。このため、汚 度判定装置1Bにおいて汚損度判定装置1Aと同 様な構成については、同一部分に同一符号を 付して詳細な説明を省略する。

 寄与度設定部18は、操作装置5を用いてオ レータが入力する各汚損特徴ごとの寄与度 評価部15に対して設定するものである。な 、寄与度設定部17は、たとえば、図1に示す ードウエア構成において、記憶部7に記憶さ ているプログラムを制御部6が実行すること により実現可能である。

 すなわち、汚損度判定装置1Bでは、第1の 施例で説明した汚損度判定装置1Aのように 損特徴ごとの寄与度の蓄積を行なわず、寄 度設定部18がオペレータによる設定操作に応 じて各汚損特徴に対する寄与度を設定する。 言い換えると、汚損度判定装置1Bでは、オペ ータが汚損度を設定(調整)することが可能 なっている。

 図14は、第2の実施例に係る汚損度判定装 1Bにおける処理全体の流れを示すフローチ ートである。図14に示すフローチャートは、 図3に示すフローチャートにおける寄与度読 みのステップS2が汚損度設定(調整)処理のス ップS8に置き換わったものとなっている。 のため、図14に示すフローチャートについて は、図3に示すフローチャートとの同一部分 は同一符号を付して詳細な説明を省略する

 ここで、上記ステップS8の汚損度設定処 は、オペレータが操作装置5などにより入力 るI個の寄与度を設定(調整)する処理である 図15は、I個の寄与度を設定(調整)する寄与 設定処理を説明するためのフローチャート ある。以下、図15を参照しつつ、寄与度設定 処理について説明する。

 すなわち、寄与度設定処理として、寄与 設定部18は、まず、変数iの初期値として「1 」をセットする(ステップS81)。変数iに「1」 セットすると、寄与度設定部18は、変数iがI 下であるか否かをチェックする(ステップS82 )。

 変数iがI以下であれば(ステップS82、YES)、寄 与度設定部18は、
オペレータによる操作装置5への入力操作に づいて、寄与度m i を設定(調整)する(ステップS83)。寄与度m i を設定すると、寄与度設定部18は、変数iをイ ンクリメント(「i=i+1」)し(ステップS84)、ステ ップS82に戻る。また、変数iがI以下でない場 、つまり、変数iがIよりも大きい場合(ステ プS82、NO)、寄与度設定部18は、寄与度設定 理を終了する。

 すなわち、寄与度設定部18は、変数iがIよ りも大きくなるまで、上記ステップS82~S84の 理を繰り返し実行する。これにより、寄与 設定部18は、I個の寄与度の設定処理を終了 る。

 上記のような寄与度設定処理によりI個の 寄与度が設定されると、上記汚損度判定装置 1Bは、上記第1の実施例で説明した流れの処理 により、判定対象の紙葉類Pに対する最終的 汚損度が判定される。

 また、第2の実施例に係る汚損度判定装置1B は、寄与度m i が、モデルを表現する参照ベクトル

あるいは、分散パラメータs j とは独立である。つまり、汚損度判定装置1B は、汚損特徴の次元ごとに寄与度がスタテ ックに設定される。従って、寄与度m i の値は、モデルの獲得(学習)によっては変化 ず(たとえば、∀m i =1のように固定にしておく)、学習後(稼動時) オペレータが業態に合わせて、随時、設定 るいは調整するようになっている。

 なお、上記第1の実施例と第2の実施例と 組み合わせて汚損度を判定するようにして 良い。たとえば、各汚損特徴に対する寄与 は、一部の汚損特徴に対する寄与度のみを ペレータが入力する寄与度に設定し、それ 外の汚損特徴に対する寄与度を記憶部から み込むようにしても良い。

 次に、第3の実施例について説明する。 
 図16は、第3の実施例に係る紙葉類の汚損度 定装置1Cの構成例を概略的に示す図である

 図16に示す汚損度判定装置1Cは、初期設定 された寄与度を判定部17の判定結果に応じて ィードバック調整するフィードバック調整 19が上記第1の実施例で説明した図2に示す汚 損度判定装置1Aに追加された構成となってい 。すなわち、汚損度判定装置1Cにおいて、 ィードバック調整部19以外の構成は、第1の 施例で説明した汚損度判定装置1Aと同様であ る。このため、汚損度判定装置1Cにおいて汚 度判定装置1Aと同様な構成については、同 部分に同一符号を付して詳細な説明を省略 る。

 上記フィードバック調整部19は、汚損度の 定結果に応じて寄与度を調整するものであ 。すなわち、フィードバック調整部19は、初 期設定された(たとえば、∀m i =1のように)汚損特徴ごとの寄与度を、汚損度 の判定結果に応じてフィードバック調整する 。たとえば、フィードバック調整部19は、汚 特徴ごとの影響度を算出し、影響度の小さ 汚損特徴の寄与度を小さくするような調整 行う。また、汚損特徴x i の影響度E i を算出するには、たとえば、以下の数式のよ うに、その汚損特徴の寄与度を一時的に零と したときの出力差を用いるものがある。

  E i =z-z mi=0
 なお、上記フィードバック調整部19は、た えば、図1に示すハードウエア構成において 記憶部7に記憶されているプログラムを制御 部6が実行することにより実現可能である。

 次に、汚損度判定装置1Cにおける処理に いて説明する。

 図17は、第3の実施例に係る汚損度判定装 1Cにおける処理全体の流れを示すフローチ ートである。

 すなわち、評価部15は、まず、寄与度記憶 12からI個の汚損特徴ごとの寄与度m i を読込み、読み込んだ寄与度m i を初期値として設定する(ステップS91)。寄与 m i の読込みは、前述した図3のステップS2と同様 な処理である。つまり、第3の実施例に係る 損度判定装置1Cでは、寄与度記憶部12に記憶 れている各汚損特徴ごとの寄与度m i を初期値として処理を開始する。

 次に、入力部11は、I個の汚損特徴x i を評価部15に入力する(ステップS92)。汚損特 x i の入力は、前述した図3のステップS1と同様な 処理である。以降、汚損度判定装置1Cは、参 ベクトルの読込処理(ステップS93)、分散パ メータの読込処理(ステップS94)、評価値の算 出処理(ステップS95)、重みの読込処理(ステッ プS96)、汚損度判定処理(ステップS97)まで順次 行なう。これらステップS93~S97の処理は、前 した図3のステップS3~S7と同様な処理である

 すなわち、上記判定部17により判定対象 なる紙葉類の汚損度zが判定されると、フィ ドバック調整部19は、判定部17の判定結果に 応じて、評価部15に設定されている汚損特徴 との寄与度をフィードバック調整するフォ ドバック調整処理を行う(ステップS98)。こ フィードバック調整処理は、上述したよう 、たとえば、汚損特徴ごとの影響度を算出 、影響度の小さい汚損特徴の寄与度を小さ するように行なう。

 汚損度の調整値が算出されると、フィー バック調整部19は、フィードバック調整の 了条件(あらかじめ定められたフィードバッ 調整回数)に達したか否かをチェックする( テップS99)。フィードバック調整の終了条件 達していない場合、上記汚損度判定装置1C 、ステップS92に戻って上記ステップS92~S99の 理を繰り返し実行する。また、フォードバ ク調整の終了条件に達した場合、上記汚損 判定装置1Cは、当該処理を終了する。

 次に、上記フィードバック調整処理につ て詳細に説明する。

 図18は、I個の寄与度をフィードバック調 するフィードバック調整処理を説明するた のフローチャートである。以下、図18を参 しつつ、フィードバック調整処理について 明する。

 図18に示すように、フィードバック調整 理において、上記フィードバック調整部19は 、まず、変数iに初期値としての「1」をセッ する(ステップS101)。変数iを設定すると、フ ィードバック調整部19は、変数iがI以下であ か否かをチェックする(ステップS102)。

 変数iがI以下であれば(ステップS102、YES)、 ィードバック調整部19は、汚損特徴x i の影響度が少ないか否かをチェックする(ス ップS103)。

 このチェックの結果として汚損特徴x i の影響度が少ないと判定した場合、フィード バック調整部19は、寄与度m i の値を小さくする処理を行う。例えば、フィ ードバック調整部19は、寄与度m i の値をδm i をだけ減らす処理([m i =m i -δm i ]とする処理)を行う(ステップS104)。寄与度m i を小さくする処理を行うと、フィードバック 調整部19は、変数iをインクリメント(「i=i+1」 )し(ステップS105)、ステップS102に戻る。

 また、上記ステップS103におけるチェックの 結果として汚損特徴x i の影響度が少なくないと判定した場合、フィ ードバック調整部19は、寄与度m i を小さくする処理(つまり、ステップS104の処 )をジャンプして変数iをインクリメント(「i =i+1」)し(ステップS105)、ステップS102に戻る。

 すなわち、フィードバック調整部19は、 数iがIよりも大きくなるまで、上記ステップ S102~S105の処理を繰り返し実行する。

 また、変数iがI以下でないと判定した場合 つまり、変数iがIよりも大きいと判定した場 合(ステップS102、NO)、フィードバック調整部1 9は、全ての寄与度m i を再正規化し(ステップS106)、正規化した全て の寄与度m i により評価部15に設定されている全ての寄与 m i を更新する。

 上述したように、第3の実施例に係る汚損 度判定装置1Cでは、各汚損特徴に対する各寄 度が、汚損度の判定結果に応じて最適化さ る。また、上述したように、フィードバッ 調整された結果は、オペレータにとって分 りやすいものである。

 なお、第3の実施例は、これに限定される ものではなく、様々な形態で実施可能である 。たとえば、寄与度のフィードバック調整に おいては、影響度の大きい汚損特徴の寄与度 を大きくするようにしても良いし、影響度に 応じた値で寄与度を最適化するようにしても 良い。また、上記第3の実施例は、第2の実施 と組み合わせて実施することも可能である この場合、ステップS91においてオペレータ 設定した寄与度を初期値とし、上述した図1 7に示すような処理を実現することも可能で る。

 以上説明したように、上述した各実施例 よれば、最終的な汚損度判定への寄与度が 力される汚損特徴のそれぞれに独立して定 される。このため、運用形態に応じた汚損 徴の重み付けに対応できる汚損度判定装置 提供できる。

 また、第2の実施例に係る汚損度判定装置 では、汚損特徴ごとの寄与度の値が、学習時 には変化しない。このため、学習後(稼動時) 運用形態に合わせて随時設定したり、調整 たりすることが可能となる。

 さらに、第3の実施例に係る汚損度判定装 置では、各汚損特徴の寄与度が汚損度判定結 果に応じて自動的に最適化される。このため 、たとえば、顧客の要求を顧客自身が把握し ていない場合などでは、サンプルを評価する だけで顧客の潜在要求が抽出でき、かつ、顧 客にとってわかりやすいものとなる。

 なお、各実施例に係る汚損度の判定装置 よび判定方法は、紙葉類の汚損度を判定す ものに限定されるものではなく、紙葉類以 の汚損度を判定する装置としても適用でき 。さらに言えば、各実施例に係る汚損度の 定装置および判定方法は、汚損度を判定す ものに限定されるものではない。すなわち 各実施例に係る判定装置および判定方法は 検査対象物から種々の特徴量を検出し、そ らの検出された種々の特徴量に基づいて当 検査対象物の特徴を総合的に評価するもの 適用できるものである。

 本発明の一形態によれば、検査対象物に して、運用形態に応じた高精度な汚損度判 を行うことができる汚損度判定装置および 損度判定方法を提供できる。