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Patent Searching and Data


Title:
ELECTRODE PIN FOR DISCHARGE LAMP AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME, ELECTRODE STRUCTURE, COLD CATHODE FLUORESCENT LAMP AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME, ILLUMINATING DEVICE, AND LIQUID CRYSTAL DISPLAY DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/025073
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an electrode pin (22) for discharge lamps, which is an electrode pin to be sealingly attached to an end portion (10a) of a glass bulb (10). This electrode pin (22) for discharge lamps comprises an electrode pin main body (21) and a groove (30) which is formed in the surface of the electrode pin main body (21) at a position sealingly attached to the end portion (10a) of the glass bulb (10) so that it lies across a line (37) extending along the longitudinal direction (35) of the electrode pin main body (21).

Inventors:
OKANO KAZUYUKI
MOTOYA ATSUSHI
OKUYAMA HIKOJI
Application Number:
PCT/JP2008/002171
Publication Date:
February 26, 2009
Filing Date:
August 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
OKANO KAZUYUKI
MOTOYA ATSUSHI
OKUYAMA HIKOJI
International Classes:
H01J61/36; H01J61/067
Foreign References:
JP2004265779A2004-09-24
JP2007200713A2007-08-09
JP2003223865A2003-08-08
JPH10188897A1998-07-21
JP2004063469A2004-02-26
JP2000260395A2000-09-22
Attorney, Agent or Firm:
NAKAJIMA, Shiro et al. (2-1 Toyosaki 3-chome, Kita-k, Osaka-shi Osaka 72, JP)
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Claims:
 ガラスバルブの端部に封着される放電ランプ用電極ピンであって、
 電極ピン本体と、
 前記電極ピン本体の表面のうち、前記ガラスバルブの端部に封着される箇所において、前記電極ピン本体の長手方向に沿ったラインを跨る溝と
 を備えていることを特徴とする放電ランプ用電極ピン。
 前記溝は、前記電極ピン本体の表面において、螺旋状に形成されている
 ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記螺旋状の溝は、前記電極ピン本体の表面において、2[巻き]以上形成されている
 ことを特徴とする請求項2に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記溝は、前記電極ピン本体の表面において、一端と他端とが連結した環状に形成されている
 ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記環状の溝は、前記電極ピン本体の表面において、2[本]以上形成されている
 ことを特徴とする請求項4に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記溝の深さは、0.5[μm]以上である
 ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記溝は、
 前記電極ピン本体の表面よりも凹んだ凹部と、
 前記凹部に繋がり、前記電極ピン本体の表面よりも凸となる凸部と
 を備えていることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記電極ピン本体は、転打加工または線引き加工によって延ばされて作製されている
 ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記電極ピン本体は、タングステンまたはモリブデンから構成されている
 ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記電極ピン本体は、鉄とニッケルとの合金から構成されている
 ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記溝は、レーザー加工によって形成されている
 ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記電極ピン本体の一端部には、リード線が接続されている
 ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極ピン。
 前記リード線は、ニッケルから構成されている
 ことを特徴とする請求項12に記載の放電ランプ用電極ピン。
 ガラスバルブの端部に封着される放電ランプ用電極ピンを有し、
 前記放電ランプ用電極ピンは、
 電極ピン本体と、
 前記電極ピン本体の表面のうち、前記ガラスバルブの端部に封着される箇所において、前記電極ピン本体の長手方向に沿ったラインを跨る溝とを備えており、
 前記電極ピン本体の一端部には、リード線が接続されており、
 前記電極ピン本体の他端部には、カップ電極が接続されている
 ことを特徴とする電極構造体。
 前記電極ピン本体の表面には、ガラスビードが封着されている
 ことを特徴とする請求項14に記載の電極構造体。
 ガラスバルブと、
 前記ガラスバルブの内面に形成された蛍光体層と、
 前記ガラスバルブの端部に封着される放電ランプ用電極ピンを有し、
 前記放電ランプ用電極ピンとして、請求項1から11の何れか一つに記載の放電ランプ用電極ピンが適用されている
 ことを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。
 前記ガラスバルブは、ホウケイ酸ガラスから構成されている
 ことを特徴とする請求項16に記載の冷陰極蛍光ランプ。
 放電ランプ用電極ピンの製造方法であって、
 電極ピン本体を用意する工程(a)と、
 前記電極ピン本体の表面に、当該電極ピン本体の長手方向に沿ったラインを跨る溝を形成する工程(b)と
 を含むことを特徴とする放電ランプ用電極ピンの製造方法。
 前記工程(b)は、レーザー加工によって実行される
 ことを特徴とする請求項18に記載の放電ランプ用電極ピンの製造方法。
 前記工程(b)において、前記電極ピン本体を回転させながら、螺旋状に前記溝を形成する
 ことを特徴とする請求項18に記載の放電ランプ用電極ピンの製造方法。
 前記工程(b)において、前記電極ピン本体を回転させながら、一端と他端とが連結した環状に前記溝を形成する
 ことを特徴とする請求項18に記載の放電ランプ用電極ピンの製造方法。
 前記工程(a)は、
 電極ピン本体を構成する金属材料を、転打加工または線引き加工によって延ばすサブ工程を含む
 ことを特徴とする請求項18に記載の放電ランプ用電極ピンの製造方法。
 前記電極ピン本体を構成する材料は、タングステンまたはモリブデンである
 ことを特徴とする請求項22の放電ランプ用電極ピンの製造方法。
 電極ピン本体を用意する工程(a)と、
 前記電極ピン本体の表面に、当該電極ピン本体の長手方向に沿ったラインを跨る溝を形成する工程(b)と、
 前記電極ピン本体の一端部にリード線を接続する工程と、
 前記電極ピン本体の他端部にカップ電極を接続する工程と、
 前記電極ピン本体のうち、前記溝が形成された領域にガラス部材を溶着する工程と
 を含むことを特徴とする冷陰極蛍光ランプの製造方法。
 請求項16に記載の冷陰極蛍光ランプを備えている
 ことを特徴とする照明装置。
 請求項25に記載の照明装置を備えている
 ことを特徴とする液晶表示装置。
Description:
放電ランプ用電極ピンとその製 方法、電極構造体、冷陰極蛍光ランプとそ 製造方法、照明装置および液晶表示装置

 本発明は、放電ランプ用電極ピンとその 造方法、電極構造体、冷陰極蛍光ランプと の製造方法、照明装置および液晶表示装置 関する。

 現在、液晶表示装置のバックライトユニッ の光源としては、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)が に採用されている。冷陰極蛍光ランプの電 部分は、電極部と電極ピン(封着線部)と外 リード線とから構成されている(例えば、特 文献1参照)。近年、液晶テレビにおける画 の大型化、薄型化、高輝度化および省電力 の要求により、冷陰極蛍光ランプは、より く(長い場合には1000[mm]以上)、より細く(細い 場合には外径2[mm])、より明るく、そしてより 高効率であることが要求されるようになって きている。

特開2004-234891号公報

 冷陰極蛍光ランプにおける電極部分の電 ピン(封入棒)は、タングステン棒から構成 れている。タングステンは、融点が高いた 、鍛造等の方法で成形することはできず、 末を成形して焼結するいわゆる粉末冶金法 製造される。この焼結体は、転打加工や線 加工によって棒状に成形されるが、その加 中に長手方向のクラックや筋が生じやすい

 そのような長手方向のクラックや筋が電 ピンに存在すると、ガラスで完全に封着で ないために、これらの欠陥を通して放電ラ プの管内に大気が流入し、製品不良の一因 なる。通常、そのような欠陥のある電極ピ は、本来的には、検査により排除される。

 しかしながら、その検査によって不良率 数[ppm]のオーダーのエラーまで低減できた しても、冷陰極蛍光ランプは数[本]~十数[本] でバックライトに使用されるので、バックラ イトとしての不良率のエラーの値は大きくな る。また、近年、液晶表示装置は、PCモニタ だけでなく、数多くのテレビに使用され、 万時間の長時間使用に耐えることができる 度の信頼性が求められている。

 一方、冷陰極蛍光ランプは、低コストで 造されることが求められており、複雑な構 や高価な部材を用いずに、長寿命・高信頼 を満たさないといけないという状況下にあ のが実情である。本願発明者は、そのよう 状況下、鋭意検討した結果、簡便な構成な ら、長寿命・高信頼性を実現できる構成を 出し、本発明に至った。

 本発明は、上記問題の解決を図るべくな れたものであり、信頼性に優れた放電ラン 用電極ピンとその製造方法、電極構造体、 陰極蛍光ランプとその製造方法、照明装置 よび液晶表示装置を提供することを主な目 とする。

 上記目的を達成するために、本発明は、 の各構成を採用する。

 [放電ランプ用電極ピン]
 本発明に係る放電ランプ用電極ピンは、ガ スバルブの端部に封着される放電ランプ用 極ピンである。そして、本発明に係る放電 ンプ用電極ピンは、電極ピン本体と、前記 極ピン本体の表面のうち、前記ガラスバル の端部に封着される箇所において、前記電 ピン本体の長手方向に沿ったラインを跨る とを備える。ここで、溝の具体例としては 電極ピン本体の軸周りを実質的に一巡する 態に旋回する、という構成を採用すること できる。

 上記本発明に係る放電ランプ用電極ピン は、前記溝が、電極ピン本体の表面におい 、螺旋状に形成されている、という構成を 用することができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンでは、前記螺旋状の溝が、前記電極ピ 本体の表面において、2[巻き]以上形成され いる、という構成を採用することができる

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンでは、前記溝が、電極ピン本体の表面 おいて、一端と他端とが連結した環状に形 されている、という構成を採用することが きる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンでは、前記環状の溝が、電極ピン本体 表面において、2[本]以上形成されている、 いう構成を採用することができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンでは、前記溝が、前記電極ピン本体の 面よりも凹んだ凹部と、前記凹部に繋がり 前記電極ピン本体の表面よりも凸となる凸 とを備えている、という構成を採用するこ ができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンでは、転打加工または線引き加工によ て延ばされて作成されている、という構成 採用することができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンでは、タングステン(W)またはモリブデ (Mo)から構成されている、という構成を採用 することができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンでは、鉄(Fe)とニッケル(Ni)との合金か 構成されている、という構成を採用するこ ができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンでは、前記溝は、レーザ加工によって 成されている、という構成を採用すること できる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンでは、前記電極ピン本体の一端部にリ ド線が接続されている、という構成を採用 ることができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電極 ンでは、前記リード線が、ニッケルから構 されている、という構成を採用することが きる。
[電極構造体]
 本発明に係る電極構造体は、上記本発明に る放電ランプ用電極ピンを有し、電極ピン 体の一端部にリード線が接続されており、 端部にカップ電極が接続されている、とい 構成を採用することができる。

 また、上記本発明に係る電極構造体では 前記電極ピン本体の表面に、ガラスビード 封着されている、という構成を採用するこ ができる。

 [冷陰極蛍光ランプ]
 本発明に係る冷陰極蛍光ランプは、ガラス ルブと、前記ガラスバルブの内面に形成さ た蛍光体層と、上記本発明に係る放電ラン 用電極ピンとを備えている、ことを特徴と る。

 また、上記本発明に係る冷陰極蛍光ラン では、ガラスバルブが、ホウケイ酸ガラス ら構成されている、という構成を採用する とができる。

 [照明装置]
 本発明に係る照明装置は、上記本発明に係 冷陰極蛍光ランプを備えていることを特徴 する。

 [液晶表示装置]
 本発明に係る液晶表示装置は、上記本発明 係る照明装置を備えていることを特徴とす 。

 [放電ランプ用電極ピンの製造方法]
 本発明に係る放電ランプ用電極ピンの製造 法は、放電ランプ用電極ピンの製造方法で って、電極ピン本体を用意する工程(a)と、 記電極ピン本体の表面に、当該電極ピン本 の長手方向に沿ったラインを跨る溝を形成 る工程(b)とを含む。ここで、本発明に係る 電ランプ用電極ピンの製造方法では、凹部 具体例として、軸周りを実質的に一巡する 態に旋回する溝を採用することができる。

 上記本発明に係る放電ランプ用電極ピン 製造方法では、前記工程(b)は、レーザ加工 によって実行される、という構成を採用す ことができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンの製造方法では、前記電極ピン本体を の長手方向の中心軸を回転軸として回転さ ながら、螺旋状に前記溝を形成する、とい 構成を採用することができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンの製造方法では、前記電極ピン本体を の長手方向の中心軸を回転軸として回転さ ながら、一端と他端とが連結した環状に前 溝を形成する、という構成を採用すること できる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンの製造方法では、前記工程(a)は、電極 ン本体を構成する金属材料を、転打加工ま は線引き加工によって延ばすサブ工程を含 、という構成を採用することができる。

 また、上記本発明に係る放電ランプ用電 ピンの製造方法では、前記電極ピン本体を 成する材料は、タングステンまたはモリブ ンである、という構成を採用することがで る。

 [冷陰極蛍光ランプの製造方法]
 本発明に係る冷陰極蛍光ランプの製造方法 は、電極ピン本体を準備する工程(a)と、電 ピン本体の表面に、当該電極ピン本体の長 方向に沿ったラインを跨る溝を形成する工 (b)と、前記電極ピン本体の一端部にリード を接続する工程と、前記電極ピン本体の他 部にカップ電極を接続する工程と、前記電 ピン本体のうち、前記溝が形成された領域 ガラス部材を溶着する工程とを含む。

 本発明に係る放電ランプ用電極ピンによ ば、電極ピン本体の表面のうち、ガラスバ ブの端部に封着される箇所に、電極ピン本 の長手方向に沿ったラインを跨る溝が形成 れているので、封着部の強度を向上させる とができ、その結果、信頼性に優れた放電 ンプ(冷陰極蛍光ランプ)を提供することが きる。

 また、本発明に係る電極構造体によれば 上記本発明に係る放電ランプ用電極ピンを 用しているので、上記効果をそのまま得る とができる。

 本発明に係る冷陰極蛍光ランプによれば 上記本発明に係る放電ランプ用電極ピンを 用しているので、上記効果をそのまま得る とができる。

 また、本発明に係る照明装置によれば、 記本発明に係る冷陰極蛍光ランプを採用し いるので、上記効果をそのまま得ることが きる。

 また、本発明に係る液晶表示装置によれ 、バックライトとして上記本発明に係る照 装置を採用しているので、高い表示品質を 保することができる。

 本発明に係る放電ランプ用電極ピンの製 方法によれば、部材の増加などを伴うこと く、上記効果が得られる本発明に係る放電 ンプ用電極ピンを製造することができる。

 また、本発明に係る冷陰極蛍光ランプの製 方法では、上記本発明に係る放電ランプ用 極ピンの
製造方法と同じステップを経て製造される放 電ランプ用電極ピンを用いて冷陰極蛍光ラン プが製造できるので、部材の増加などを伴う ことなく、上記効果が得られる本発明に係る 冷陰極蛍光ランプを製造することができる。

本発明の実施の形態1に係る冷陰極蛍光 ランプ100を模式的に示す断面図である。 冷陰極蛍光ランプ100における挿通部分1 7の拡大図である。 電極ピン22の構成を模試的に示した図 ある。 溝30周辺の断面図である。 溝30周辺の断面図である。 電極ピン22の構成を模試的に示した斜 図である。 電極ピン22の構成を模試的に示した斜 図である。 電極ピン22の構成を模試的に示した斜 図である。 電極ピン22の構成を模試的に示した斜 図である。 電極ピン22の構成を模試的に示した斜 図である。 実験サンプルの構成を示す図面代用写 真である。 実験サンプルの構成を説明するための 断面図である。 強度実験の結果を示す図面代用写真で ある。 強度実験の結果を示す図面代用写真で ある。 (a)から(d)は、実施の形態1に係る冷陰 蛍光ランプ100の製造方法を説明するための 程断面図である。 (a)から(c)は、実施の形態1に係る冷陰 蛍光ランプ100の製造方法を説明するための 程断面図である。 (a)から(c)は、実施の形態1に係る冷陰 蛍光ランプ100の製造方法を説明するための 程断面図である。 実施の形態2に係る照明装置400の構成 示す分解斜視図である。 実施の形態3に係る照明装置500の構成 示す斜視図(一部切欠き断面図)である。 実施の形態4に係る液晶表示装置700の 成を示す斜視図(一部切欠き断面図)である。

符号の説明

 10.ガラスバルブ
 10a.ガラスバルブの端部
 12.蛍光体層
 15.ビードガラス
 17.挿通部分
 20.電極構造体
 21.電極ピン本体
 22.放電ランプ用電極ピン
 24.カップ電極
 26.外部リード線
 30.溝
 30.長手方向
 55.欠陥
 100.冷陰極蛍光ランプ
 400,500.照明装置
 700.液晶表示装置

 本願発明者は、冷陰極蛍光ランプにおける 極部分の電極ピン(封入棒)とガラスバルブ 端部との密着性(すなわち、ビードガラスが 着される部分での強度)を向上させるべく、 種々の検討を行っていた際、タングステンな どからなる放電ランプ用電極ピンの周面にレ ーザ加工などで溝を形成すると、挿通部分に おける放電ランプ用電極ピンとガラスバルブ との間の接合強度を顕著に向上できることを 見出し、その知見に基づいて本発明に至った 。
[実施の形態1]
 以下、図面を参照しながら、本発明の実施 形態1を説明する。以下の図面においては、 説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を 有する構成要素を同一の参照符号で示す。な お、本発明は以下の実施形態に限定されない 。

 1.冷陰極蛍光ランプ100、電極構造体20および 放電ランプ用電極ピン22
 図1から図3を参照しながら、本発明の実施 形態1に係る冷陰極蛍光ランプ100、電極構造 20および放電ランプ用電極ピン22について説 明する。図1は、本実施形態の冷陰極蛍光ラ プ100(以下では、単に「冷陰極蛍光ランプ100 という。)の構成を模式的に示す断面図であ り、図2は、冷陰極蛍光ランプ100におけるビ ドガラス15で封止された端部10aを、拡大して 示した図である。また、図3は、冷陰極蛍光 ンプ100が備える放電ランプ用電極ピン22(以 では、「電極ピン22」という。)の構成を模 的に示した図である。

 冷陰極蛍光ランプ100は、ガラスバルブ10 、ガラスバルブ10の内面に形成された蛍光体 層12と、電極構造体20とから構成されている ガラスバルブ10は、端部10aがビードガラス15 封止されたガラス管からなり、ガラスバル 10の内部には、水銀(Hg)が封入されている。 光体層12は、例えば、蛍光体粉末と結着剤( インダー)とから構成されている。

 電極構造体20は、棒状をした電極ピン本 21と、電極ピン本体21の一端部に接続された 極24と、電極ピン本体21の他端部に接続され た外部リード線26との組み合わせにより構成 れている。なお、冷陰極蛍光ランプ100にお ては、電極24がガラスバルブ100の内部に位 し、外部リード線26がガラスバルブ100の外部 に位置している。また、電極ピンと外部リー ド線とを併せて放電ランプ用電極ピン  と う場合もある。

 電極ピン22は、ビードガラス15を介してガ ラスバルブ10の端部10aに固定されている。具 的には、ビードガラス15により封止された 分を貫通した状態で設けられており、この 分で周面に対してビードガラス15が被着され ることにより、ガラスバルブ10の端部10aに固 されている。電極ピン22は、例えば、タン ステン(W)、または、モリブデン(Mo)から構成 れており、本実施の形態に係る冷陰極蛍光 ンプ100が備える電極ピン22は、一例として ングステン(W)製のピンである。

 電極24は、ニッケル(Ni)、ニオブ(Nb)、モリ ブデン(Mo)、タングステン(W)などから構成さ ており、本実施の形態に係る冷陰極蛍光ラ プ100の電極24は、一例として、有底筒状のカ ップ電極であり、ニッケル(Ni)から形成され いる。また、外部リード線26は、例えば、ニ ッケル(Ni)、ジュメットから構成されており 本実施の形態に係る冷陰極蛍光ランプ100の 部リード線26は、一例として、ニッケル(Ni) の金属線である。

 本実施の形態に係る電極ピン22は、電極ピ 本体21と、電極ピン本体21の表面のうち、ガ スバルブ10の端部10aに封着される箇所17にお いて、電極ピン本体21の長手方向35に沿った イン(図3における長手方向35に平行な仮想的 線37)を跨る溝30とを備えている。換言する 、本実施形態の構成においては、電極ピン 体21の表面のうちビードガラスによって溶着 される部分に溝30が形成されている。
より具体的には、電極ピン22は、例えばその 面の内、ビードガラス15が被着される領域( 着される箇所17)において、中心軸に沿った 向35(図3における仮想線37に沿う方向)に対し 交差する方向に延びる溝30が形成されている 溝30は、例えば、電極ピン本体21の中心軸を 実質的に一巡する状態に延びる形態のもので あってもよい。

 ビードガラス15は、ガラスバルブ10の端部 10aを封止するため、および電極ピン22をガラ バルブ10の端部10aに固定するためのガラス 材であり、例えば、ホウケイ酸ガラスから 成されている。また、本実施の形態に係る 陰極蛍光ランプ100では、ガラスバルブ10が、 一例として、ホウケイ酸ガラスから構成され ている。ホウケイ酸ガラスは、アルカリ成分 が低減されたガラスであるので、蛍光体層12 の悪影響を低減できるので好ましい。

 電極ピン本体21の表面に形成された溝30は、 例えば、螺旋状の溝である。この溝30は、タ グステン(W)製の電極ピン本体21の表面に対 て、レーザ(例えば、YAGレーザ、または、CO 2 レーザ)を照射するレーザ加工によって形成 れている。

 図1から図3に示した例では、電極ピン本 21の表面に対して螺旋状に溝30が形成されて り、特に、2[巻き]以上(例えば、2[巻き]、3[ き]、4[巻き]、6[巻き]、または、それ以上の 巻き数)で電極ピン本体21の表面に形成されて いる。

 螺旋状の溝30の場合、電極ピン本体21の長手 方向35に沿ったラインを跨るように形成され 。具体的には、例えば、電極ピン本体21の 手方向35に対し交差する方向であって、軸周 りを実質的に一巡する状態に旋回している。
なお、溝30としては、図1~図3に示すような螺 状のものの他、例えば、溝の一端と他端と 連結した環状の溝を形成することも可能で る。その環状の溝は、例えば、2[本]以上で 成される。

 溝30の深さは、例えば、0.5[μm]以上である 。溝30をレーザ加工によって形成した場合、 30の深さは、例えば、3[μm]~50[μm]にすること が可能である。また、溝30の開口幅は、ビー ガラス15が入り込み易くすることができる 、例えば、5[μm]以上の幅にすることができ 。なお、好ましくは、溝30の開口幅は、5[μm] 以上70[μm]以下の範囲内である。

 図3に示すように、螺旋状の溝30の間隔d( たは、ピッチ)は、例えば、10[μm]~500[μm]にす ることができ、また、螺旋状の溝30が形成さ る領域の長さa(長手方向35に沿った長さ)は 例えば、0.3[mm]~1.5[mm]にすることができる。 るいは、螺旋状の溝30が形成される領域の長 さaは、電極ピン本体21の長手方向35の長さLに 対する所定割合(例えば、10[%]~50[%])にするこ ができる。ただし、溝30の形状・大きさ(深 、間隔d、長さa、螺旋長など)は、各種条件( 極ピン本体21の材質や形状(直径、長さなど) 、封着部17の溶着条件など)にあわせて適宜好 適なものを採用することができる。

 2.電極ピン本体21の表面に形成された溝30の 面形状
 電極ピン本体21の表面に形成された溝30の断 面形状について、図4を用い説明する。

 図4に示すように、電極ピン本体21の表面 は、電極ピン本体21の長手方向35に沿ったラ イン37を跨ぐように延びた溝30が形成されて り、その溝30の凹部には、ビードガラス15の 部が挿入されることになり、それにより、 極ピン22(又は電極ピン本体21)と、ビードガ ス14との封着強度(封着性)を向上させること ができる。

 さらに説明すると、電極ピン本体21(例え 、タングステン(W)製のピン)と、ビードガラ ス15との両者は互いに熱膨張係数が異なるた 、両者の間には目には見えないレベルであ ても、わずかな隙間が生じ得る。その隙間 影響によって、封着部17のリーク(すなわち ガラスバルブ10の内部と大気との連通)50が 生する可能性が高まるが、電極ピン本体21の 表面に溝30を形成すると、溝30の凹部にビー ガラス15が嵌入した構成となるため、そのリ ーク50の発生を防止または軽減することがで る。

 特に、レーザ加工によって溝30を形成す 場合、溝30は金属(例えば、タングステン(W)) 溶融によって形成されるので、図5に示すよ うに、溝30の凹部の周囲に、凸部を設けるこ が可能となる。すなわち、溝30は、電極ピ 本体21の表面よりも凹んだ凹部と、その凹部 に繋がり、その電極ピン本体21の表面よりも 面中心に対して凸となる凸部とを備えた形 にすることができる。このような構成を採 することにより、電極ピン本体21とビード ラス15との間におけるリーク50の発生を抑制 る効果が向上できる。

 3.放電ランプ用電極ピン22および溝30
 次に、図6から図10を参照しながら、本実施 形態1に係る冷陰極蛍光ランプ100の放電ラン プ用電極ピン22および溝30について、さらに 明する。図6から図10は、電極ピン22の構成を 模式的に表した斜視図を示している。

 上述したように、電極ピン22(または電極 ン本体21)がタングステン(W)またはモリブデ (Mo)から形成されている場合には、電極ピン 22(または電極ピン本体21)は、タングステン(W) またはモリブデン(Mo)を転打加工または線引 加工によって延ばすことによって作製され 。この場合、図6に示すように、電極ピン本 21の表面21aに、電極ピン本体21の長手方向35 沿って延びる欠陥(例えば、線引き方向に平 行な微少クラック)55が存在することがある。 この欠陥55が存在すると、この欠陥55による 間に起因するリークが発生する可能性が高 なる。

 本実施の形態に係る冷陰極蛍光ランプ100 は、図7に示すように、電極ピン本体21の表 21aに螺旋状の溝30(すなわち、電極ピン本体2 1の長手方向35に沿ったライン37を跨る溝30)が 成されているので、電極ピン本体21の長手 向35に沿って延びる欠陥55を当該溝30で断ち ることができる。そして、図4および図5を用 い説明した通り、溝30の内部には、ガラスバ ブ10の一部としてのビードガラス15が入り込 む。

 したがって、本実施の形態に係る冷陰極 光ランプ100では、電極ピン本体21の表面に 30を形成することによって、欠陥55に起因し 生じるリーク50(例えば、製品完成後に時間 かけてリークが生じるスローリーク)の問題 を解消することができる。

 電極ピン本体21の長手方向35に沿って延び る欠陥55を切断するという溝30の役割からす と、図8に示すように、環状の溝30によって リーク50の防止ないし抑制の効果を得ること ができる。

 また、欠陥55を効果的に切断することが きるのであれば、図9に示すように、不連続 溝30を形成しても、本実施の形態の効果を ることは可能である。

 一方で、図10に示すように、電極ピン本 21の表面21aに凹部を持った溝であっても、電 極ピン本体21の長手方向35と平行な溝32(すな ち、長手方向35に沿ったライン37と交差しな 溝32)の場合、電極ピン本体21の長手方向35に 沿った延びる欠陥55を断ち切ることができな ので、本実施の形態のリーク50の防止の効 を得ることができない。

 4.封着強度
 次に、図11から図14を参照しながら、本実施 の形態の構成による封着強度の向上について 説明する。

 本願発明者らは、封止強度の実験用に図1 1に示す実験サンプルを形成し、その強度を 定した。図11に示すように、実験サンプルは 、電極ピン本体21の表面に溝30が形成された 域に対して、ビードガラス15が被着された構 成となっている。また、電極ピン22は、溝30 形成された電極ピン本体21と、電極ピン本体 21の一端部に接続されたリード線(外部リード 線)26とを有し構成されている。電極ピン本体 21および外部リード線26の直径は、それぞれ0. 8[mm]である。

 具体的には、図12に示すように、電極ピ 本体21と、外部リード線26とを互いに溶接で 続した後、その溶接こぶ25で支持するよう ビードガラス15を挿入し(矢印60)、次いで、 ードガラス15を電極ピン本体21に融着(被着) せる。このようにして、図11に示す実験サン プルが作製される。なお、本実験で用いた電 極ピン本体21は、タングステン(W)からなり、 部リード線26は、ニッケル(Ni)からなる。

 封着強度の実験の結果を、図13および図14 に示す。図11に示した実験サンプルの封着強 (密着強度)を測定するために、外部リード 26を引っ張って、電極ピン本体21からビード ラス15を取り外そうとしたところ、ビード ラス15が外れる前に、ニッケル(Ni)製の外部 ード線26が切れてしまうことがわかった。

 図13に示したサンプルAは、ターン数6の螺 旋状の溝30(溝の深さ10[μm])が形成されたもの ある。サンプルBは、ターン数3の螺旋状の 30(溝の深さ10[μm])が形成されたもの、そして 、サンプルCは、ターン数3の螺旋状の溝30(溝 深さ5[μm])が形成されたものである。

 比較例として、電極ピン本体の表面に溝 形成されていない実験サンプルの密着強度 調べたところ、図14に示すように、外部リ ド線26を引っ張ると、放電ランプ用電極ピン からビードガラス15が外れ、外部リード線26 切断は発生しなかった。このときの破壊強 (比較例の破壊強度)は、平均強度192.7[N](ワイ ブル係数22.9)であった。したがって、溝30を 成した場合の破壊強度は、それを大きく上 るものとなる(実際には、外部リード線26の 断が起るほど密着性が優れていたため、破 強度の測定はできなかった)。

 次に、本願発明者らは、電極ピン22を備 た冷陰極蛍光ランプ100を作製し、その冷陰 蛍光ランプ100に熱応力を加える評価実験を った。この実験は次のようにして行った。

 まず、冷陰極蛍光ランプ100の外部リード 26の部分を、350[℃]に保持した半田中に30[秒 間]浸漬した後、自然放冷で室温まで冷却す 操作を10[回]繰り返し行った。このようにし 封着部17に繰り返し熱応力を加えた後、ラ プ100を10[気圧]の大気中に48[時間]保持した。 その後、冷陰極蛍光ランプ100の点灯実験を行 った。その結果は、本実施の形態の電極ピン 20を備えた冷陰極蛍光ランプ100では、全ての ンプルが点灯し、設計通りの輝度や発光ス クトルを示すことがわかった。一方、電極 ン本体の表面に溝が形成されていない従来 術に係る冷陰極蛍光ランプ(比較例)では、10 0[本]中に1[本]~3[本]の割合で不点灯となるサ プルが見られた。

 さらに、本願発明者らは、本実施の形態 係る冷陰極蛍光ランプ100の外部リード線26 曲げ応力を加える評価実験を行った。この 験は次のようにして行った。まず、冷陰極 光ランプ100の外部リード線26を、電極ピン本 体の長手方向35に対して直角に屈曲させるこ により、封着部17に曲げ応力を加えた。そ 後、ランプ100を10[気圧]の大気中に48[時間]保 持し、上記同様に冷陰極蛍光ランプ100の点灯 実験を行った。その結果は、本実施の形態の 電極ピン22を備えた冷陰極蛍光ランプ100は、 べてのサンプルが点灯し、設計通りの輝度 発光スペクトルを示すことがわかった。一 、電極ピン本体の表面に溝が形成されてい い従来技術に係る冷陰極蛍光ランプ(比較例 )では、100[本]中に1[本]~4[本]の割合で不点灯 なるサンプルが見られた。

 5.冷陰極蛍光ランプ100および電極構造体20の 製造方法
 次に、図15および図16を参照しながら、本実 施の形態に係る冷陰極蛍光ランプ100および電 極構造体20の製造方法について説明する。図1 5及び図16は、本実施の形態に係る製造方法を 説明するための工程断面図である。

 まず、図15(a)に示すように、電極ピン本 21の表面に溝30が形成された電極ピン22を作 する。溝30が形成された電極ピン22は、電極 ン本体21を用意した後、電極ピン本体21の表 面に、電極ピン本体の長手方向35に沿ったラ ンを跨る溝30を形成することによって作製 れる。溝30の形成は、レーザ加工(例えば、YA Gレーザ又はCO2レーザの使用)によって実行さ る。ただし、電極ピン本体21の長手方向35に 沿ったラインを跨る溝30を形成することがで るのであれば、その手法は、化学的なエッ ングでも、機械加工でもあっても構わない

 溝30は、例えば、電極ピン本体21を、その 長手方向の中心軸を回転軸として回転させな がら、その表面に凹部を形成することによっ て得ることができる。上述したように、溝30 、螺旋状の溝であってもよいし、環状の溝 あってもよいし、その他の形状であっても い。なお、電極ピン本体21は、構成金属材 (例えば、タングステン(W))を、線引き加工等 によって延ばし、所定の長さに切断すること によって得ることができる。この線引き加工 の際に、電極ピン本体21の長手方向35に沿っ 欠陥55が生じることがあるので、本実施の形 態の構成(溝30の形成)を実行することが好ま い。

 例えば、FeとNiとの合金から構成された電 極ピン本体21は、電極ピン本体21の長手方向35 に沿った欠陥55が生じることがあるので、本 施の形態の構成を採用することに技術的な 義がある。

 次に、図15(b)に示すように、溝30が形成さ れた電極ピン本体21の一端部(例えば一端面) 、外部リード線26を配置する。次いで、図15( c)に示すように、電極ピン本体21と外部リー 線26とを溶接によって接続する。なお、溶接 によって外部リード線26の一端側(電極ピン本 体21の側)に溶接こぶ25が形成されることがあ 。また、溝30を電極ピン本体21の長手方向に おける中央箇所に形成しておくと、電極ピン 本体21と外部リード線26との接続方向を、電 ピン本体21の一端部側と他端部側のいずれで もできるという製造工程上のメリットが得ら れる。

 その後、図15(d)に示すように、溝30が形成 された電極ピン本体21に、ビードガラス15を 入する。この際、ビードガラス15は、溝30を うように挿入される。本実施の形態に係る 造方法では、溶接こぶ25をビードガラス15の 位置決め部材として機能させている。

 次に、図16(a)に示すように、ビードガラ 15と電極ピン本体21とを溶着させる。この溶 は、ビードガラス15を加熱することによっ 行われる。次いで、図16(b)に示すように、電 極ピン本体21の他端部(例えば他端面)に電極24 を溶接によって接続して、電極構造体20を得 。

 電極24の溶接時の熱によって、ビードガ ス15と電極ピン本体21との密着度が低下する 合があり得るが、本実施の形態に係る構成 は、電極ピン本体21の表面に溝30が形成され ているので密着度が向上されており、そのよ うな溶接時に熱が発生する際でも、ビードガ ラス15と電極ピン本体21との密着度の低下を 果的に抑制することができる。

 次に、図16(c)に示すように、電極24を先端 にして、電極構造体20をガラスバルブ10の中 挿入する。その後、電極構造体20に設けられ たビードガラス15とガラスバルブ10とを加熱 よって溶融して、両者を密着させて封着部17 で溶着させることにより、本実施の形態に係 る冷陰極蛍光ランプ100が得られる。

 なお、電極構造体20をガラスバルブ10の中 に挿入する工程の前後に、ガラスバルブ10の 面への蛍光体層12の形成工程や、ガラスバ ブ10への水銀導入工程、封入ガス導入工程な どが実行される。

 6.冷陰極蛍光ランプ100の製造方法に関する リエーション
 本実施の形態に係る冷陰極蛍光ランプ100は 図17に示すようにして製造することもでき 。

 まず、図15(c)に示す工程を実行した後に 図17(a)に示すように、電極ピン本体21の他端 (例えば他端面)にカップ電極24を溶接により 接続する。

 次に、図17(b)に示すように、ビードガラ 15を電極ピン本体21へ溶着させる。その後、 17(c)に示すように、電極構造体20をガラスバ ルブ10の中に挿入して、封着部17で互いを溶 させることにより、本実施の形態に係る冷 極蛍光ランプ100が得られる。

 また、冷陰極蛍光ランプからバックライ の組み立て工程時に、冷陰極蛍光ランプの 部リード線26に応力が加わり、それによっ 、封着部17における電極ピン本体21の表面と ードガラス15との間でリークが生じる可能 があるが、本実施の形態に係る構成では、 極ピン本体21の表面に溝30が形成されている とによって、封着部17における密着強度が 上されており、そのような問題も解消する とができる。

 加えて、冷陰極蛍光ランプのリークによ てバックライトの寿命、ひいては、液晶表 装置の寿命が決定されてしまうという状況 、本実施の形態に係る構成では、バックラ トの寿命および液晶表示装置の寿命の向上 図ることができる。

 さらに、本実施の形態に係る構成では、 着部17の強度の向上を、溝30の形成によって 実現しているので、複雑な構成や高価な部材 を用いずに、長寿命・高信頼性を満たすこと ができ、その結果、コスト面を含めて技術的 な価値が非常に大きい。

 以上、本発明を好適な実施の形態により説 してきたが、こうした記述は限定事項では く、もちろん、種々の改変が可能である。
[実施の形態2]
 本発明の実施の形態2に係る照明装置400につ いて、図18を用い説明する。

 図18に示すように、本発明の実施の形態2 係る照明装置400は、直下方式のバックライ ユニットであり、一つの面が開口した直方 形状の筐体401と、この筐体401の内部に収納 れた複数のランプ100と、ランプ100を点灯さ るための点灯回路(図示を省略)に電気的な 続を図るためのソケット402と、筐体401の開 部を覆う光学シート403とを備えている。

 なお、本実施の形態に係る照明装置400の ンプ100には、上記実施の形態1に係る冷陰極 蛍光ランプ100が採用されている。

 筐体401は、例えば、ポリエチレンテレフ レート(PET)樹脂製であって、その内面に銀(A g)などの金属の蒸着により反射面404が形成さ ている。

 なお、筐体401の材料としては、樹脂材料 外の材料、例えば、アルミニウム(Al)や冷間 圧延材(例えば、SPCC)などの金属材料などを採 用することもできる。また、内面に反射面404 としては、金属蒸着膜以外に、例えば、ポリ エチレンテレフタレート(PET)樹脂に炭酸カル ウム、二酸化チタンなどを添加することに り反射率を高めた反射シートを筐体401に添 したものを用いることもできる。

 筐体401の内部には、ソケット402、絶縁体4 05およびカバー406が配置されている。ソケッ 402は、ランプ100の配置に対応して、筐体401 短手方向(縦方向)に各々が所定間隔をあけ 設けられている。ソケット402は、例えば、 テンレスやりん青銅からなる板材を加工し 形成されたものであって、外部リード線104b 嵌め込まれる嵌込部402aを有している。そし て、リード線103は、嵌込部402aを押しひろげ 様に弾性変形させて嵌め込まれる。この結 、嵌込部402aに嵌め込まれた外部リード線103a は、嵌込部402aの復元力により押圧され、外 難くなっている。これより、容易に外部リ ド線103aを嵌込部402aに嵌め込むことができ、 且つ、一端、嵌め込まれた後には、外れ難く することができる。

 ソケット402は、互いに隣接するソケット4 02同士で短絡しないように、絶縁体405で覆わ ている。絶縁体405は、例えば、ポリエチレ テレフタレート(PET)樹脂を用い形成されて る。

 なお、絶縁体405は、上記構成に限定され ものではない。

 ソケット402は、ランプ100の動作中におい 比較的高温となる電極102の近傍に配されて ることから、絶縁体405は耐熱性のある材料 用い構成することが好ましい。例えば、耐 性のある絶縁体405の材料としては、ポリカ ボネート(PC)樹脂や、シリコーンゴムなどを 適用することができる。

 筐体401の内部には、必要に応じた箇所に ンプホルダ407を設けてもよい。筐体401内側 のランプ100の位置を固定するランプホルダ4 07は、例えば、ポリカーボネート(PC)樹脂を用 い、ランプ100の外面形状に沿うような形状を 有する。

 ここで、上記における「必要に応じた箇 」とは、ランプ100の長手方向における中央 付近のように、ランプ100が、例えば、全長6 00[mm]を超えるような長尺なものである場合に 、ランプ100の撓みを解消するために必要とな る箇所である。

 カバー406は、ソケット402と筐体401の内側 空間とを仕切るものであり、例えば、ポリ ーボネート(PC)樹脂を用い構成されており、 ソケット402の周辺を保温するとともに、少な くとも筐体401側の表面を高反射性とすること により、ランプ100の端部の輝度低下を軽減す ることができる。

 筐体401の開口部は、透光性の光学シート 403で覆われており、内部に塵や埃などの異 が入り込まないように密閉されている。光 シート類403は、拡散板408、拡散シート409お びレンズシート410が積層され構成されてい 。

 拡散板408は、例えば、ポリメタクリル酸 チル(PMMA)樹脂を用い構成された板状体であ て、筐体401の開口部を塞ぐように配置され いる。拡散シート409は、例えば、ポリエス ル樹脂を用い構成されている。レンズシー 410は、例えば、アクリル系樹脂とポリエス ル樹脂との張り合わせをもって構成されて る。これらの光学シート類403は、それぞれ 散板408に順次重ね合わせるようにして配置 れている。

 上記のように、本発明の実施の形態2に係る 照明装置400では、信頼性に優れる。
[実施の形態3]
 本発明の実施の形態3に係る照明装置500につ いて、図19を用い説明する。図19は、本発明 実施の形態3に係る照明装置500の斜視図(一部 切欠き図)である。

 図19に示すように、本発明の実施の形態3 係る照明装置500は、エッジライト方式のバ クライトユニットであって、反射板501、ラ プ100、ソケット(図示を省略)、導光板502、 散シート503およびプリズムシート504などを み構成されている。

 反射板501は、液晶パネル側(矢印Q)を除く 光板502の周囲を囲むように配置されており 底面を覆う底面部501aと、ランプ100の周囲を 覆う曲面状のランプ側面部501cとで構成され おり、ランプ100から照射される光を導光板50 2から液晶パネル(図示を省略)側(矢印Q)に反射 させる。また、反射板501は、例えば、フィル ム状のポリエチレンテレフタレート(PET)に銀( Ag)を蒸着したものや、アルミニウムなどの金 属箔と積層したものなどからなる。

 ソケット(図示を省略)は、上記実施の形 2に係る照明装置400で用いられているソケッ 402と実質的に同一構成を有するものである

 導光板502は、反射板501により反射された を液晶パネル側に導くものであって、例え 、透光性プラスチックからなり、照明装置5 00の底面に設けられた反射板501aの上に積層さ れている。なお、構成材料としては、ポリカ ーボネート(PC)樹脂や、シクロオレフィン系 脂(COP)などを適用することができる。

 拡散シート503は、視野拡大のためのもの あって、例えば、ポリエチレンテレフタレ ト樹脂や、ポリエステル樹脂製の拡散透過 能を有するフィルムから構成され、導光板5 02の上に積層されている。

 プリズムシート504は、輝度を向上させる めのものであって、例えば、アクリル系樹 とポリエステル樹脂とを張り合わせたシー からなり、拡散シート503の上に積層されて る。なお、プリズムシート504の上に、さら 拡散シート503を積層してもよい。

 本発明の実施の形態3に係る照明装置500で は、ランプ100の周方向における一部分(照明 置500に挿入した場合における導光板502側)を き、ガラスバルブ10の外面に反射シート(図 を省略)を設けたアパーチャ型のランプであ ってもよい。

 上記のように、本発明の実施の形態3に係る 照明装置500では、信頼性に優れる。
[実施の形態4]
 本発明の実施の形態4に係る液晶表示装置700 の構成について、図20を用い説明する。

 図20に示すように、本発明の実施の形態4 係る液晶表示装置700は、例えば、32[inch]の 晶テレビであり、液晶パネルなどを含む液 画面ユニット701と、上記実施の形態2に係る 明装置400と、点灯回路702とを含み構成され いる。

 液晶画面ユニット701は、公知のものであ て、液晶パネル(カラーフィルタ基板、液晶 、TFT基板など;図示を省略)を備え、外部から 力される画像信号に基づいてから画像を形 する。

 点灯回路702は、上記照明装置400内部のラ プ100を点灯駆動させるための回路である。 して、ランプ100は、点灯周波数が40[kHz]~100[k Hz]、ランプ電流が3.0[mA]~25[mA]で動作する。

 なお、本発明の実施の形態4では、液晶表 示装置700の照明装置として、上記照明装置400 を一例として適用したが、これ以外にも、例 えば、上記照明装置500を適用することもでき る。

 上記のように、本発明の実施の形態4に係 る液晶表示装置700では、高い表示品質を確保 することができる。

 本発明は、簡便な構成にて、信頼性に優 た放電ランプ(冷陰極蛍光ランプ)、照明装 および液晶表示装置を実現するのに有用で る。