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Title:
ENGINE CONTROL DEVICE AND ENGINE CONTROL METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/104636
Kind Code:
A1
Abstract:
It is possible to provide an engine control device and an engine control method which can improve engine fuel consumption and smoothly change engine rpm while assuring a pump discharge amount required by a working device. Moreover, it is possible to prevent the uncomfortable feeling of a discontinuous change of the engine rotation sound. A first target engine rpm N1 and a high-speed control region F1 are set in accordance with an instruction value from instruction means. The first target engine rpm N1 is used to set a second target engine rpm N2 of the low-rotation side and a high-speed control region F2. A pump capacity D of a capacity-variable hydraulic pump and an engine torque T are detected. While controlling an engine in the high-speed control region F2, a target engine rpm N corresponding to the detected pump capacity D and the engine torque T are obtained from the relationship between the present pump capacity D and the target engine rpm N and the relationship between the engine torque T and the target engine rpm N. Drive control is performed so that the engine reaches the target engine rpm N.

Inventors:
AKIYAMA TERUO (JP)
ASADA HISASHI (JP)
OOI TAKESHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052773
Publication Date:
August 27, 2009
Filing Date:
February 18, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KOMATSU MFG CO LTD (JP)
AKIYAMA TERUO (JP)
ASADA HISASHI (JP)
OOI TAKESHI (JP)
International Classes:
F02D29/04; E02F9/20
Foreign References:
JP2001323827A2001-11-22
JP2007218111A2007-08-30
Attorney, Agent or Firm:
NOGUCHI, Takeo et al. (JP)
Takeo Noguchi (JP)
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Claims:
 エンジンによって駆動される可変容量型の油圧ポンプと、
 前記油圧ポンプからの吐出圧油により駆動される油圧アクチュエータと、
 前記油圧ポンプから吐出した圧油を制御して前記油圧アクチュエータに給排する制御弁と、
 前記油圧ポンプのポンプ容量及びエンジントルクを検出する検出手段と、
 前記エンジンに供給する燃料を制御する燃料噴射装置と、
 を備えたエンジンの制御装置において、
 可変に指令できる指令値の中から一つの指令値を選択して指令する指令手段と、
 前記指令手段で指令された指令値に応じて第1目標エンジン回転数を設定し、設定した前記第1目標エンジン回転数に基づいて、前記第1目標エンジン回転数よりも低い回転数である第2目標エンジン回転数を設定する第1設定手段と、
 前記検出手段で検出されるポンプ容量と目標エンジン回転数との対応関係及び前記検出手段で検出されるエンジントルクと目標エンジン回転数との対応関係を設定する第2設定手段と、
を備え、
 前記第2目標エンジン回転数に基づいて開始された前記エンジンの駆動制御において、前記検出手段で検出したポンプ容量又はエンジントルクに対応して、前記第2設定手段から求めた目標エンジン回転数となるように前記燃料噴射装置が制御されてなることを特徴とするエンジンの制御装置。
 前記燃料噴射装置における前記第2設定手段から求めた目標エンジン回転数に基づく燃料制御は、前記第2目標エンジン回転数に基づいたエンジンの制御中においては、前記油圧ポンプのポンプ容量が予め設定した第2の所定ポンプ容量又はエンジントルクが予め設定した第2の所定エンジントルクよりも大きくなった後に行われてなることを特徴とする請求の範囲第1項記載のエンジンの制御装置。
 前記燃料噴射装置における前記第2設定手段から求めた目標エンジン回転数に基づく燃料制御は、前記第1目標エンジン回転数に基づいたエンジンの制御中においては、前記油圧ポンプのポンプ容量が予め設定した第1の所定ポンプ容量又はエンジントルクが予め設定した第1の所定エンジントルクよりも小さくなった後に行われてなることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のエンジンの制御装置。
 前記第2設定手段から求めた目標エンジン回転数が、前記検出手段で検出したポンプ容量に対応した目標エンジン回転数と前記検出手段で検出したエンジントルクに対応した目標エンジン回転数とのうちで、高い方の目標エンジン回転数であることを特徴とする請求の範囲第1項~第3項のいずれかに記載のエンジンの制御装置。
 エンジンによって駆動される可変容量型の油圧ポンプと、
 前記油圧ポンプからの吐出圧油により駆動される油圧アクチュエータと、
 前記油圧ポンプから吐出した圧油を制御して前記油圧アクチュエータに給排する制御弁と、
 前記油圧ポンプのポンプ容量及びエンジントルクを検出する検出手段と、
 を備えたエンジンの制御方法において、
 可変に指令できる指令値の中から一つの指令値を選択し、選択した指令値に応じて第1目標エンジン回転数を設定すること、
 設定した前記第1目標エンジン回転数に基づいて、前記第1目標エンジン回転数よりも低い回転数である第2目標エンジン回転数を設定すること、
 前記検出手段で検出されるポンプ容量及び前記検出手段で検出されるエンジントルクに対応した目標エンジン回転数を、予め設定しておくこと、
 前記第2目標エンジン回転数に基づいて開始された前記エンジンの駆動制御が、予め設定した前記目標エンジン回転数の中から、前記検出手段で検出しているポンプ容量又はエンジントルクに対応した目標エンジン回転数に基づいて制御されてなること、
を特徴とするエンジンの制御方法。
 前記目標エンジン回転数に基づく前記エンジンの駆動制御は、前記第2目標エンジン回転数に基づいたエンジンの制御中においては、前記油圧ポンプのポンプ容量が予め設定した第2の所定ポンプ容量又はエンジントルクが予め設定した第2の所定エンジントルクよりも大きくなった後に行われてなることを特徴とする請求の範囲第5項記載のエンジンの制御方法。
 前記目標エンジン回転数に基づく前記エンジンの駆動制御は、前記第1目標エンジン回転数に基づいたエンジンの制御中においては、前記油圧ポンプのポンプ容量が予め設定した第1の所定ポンプ容量又はエンジントルクが予め設定した第1の所定エンジントルクよりも小さくなった後に行われてなることを特徴とする請求の範囲第5項又は第6項に記載のエンジンの制御方法。
 前記目標エンジン回転数に基づく前記エンジンの駆動制御が、前記検出手段で検出しているポンプ容量に対応した目標エンジン回転数に基づいて制御されてなることを特徴とする請求の範囲第5項~第7項のいずれかに記載のエンジンの制御方法。
 前記目標エンジン回転数に基づく前記エンジンの駆動制御が、前記検出手段で検出しているエンジントルクに対応した目標エンジン回転数に基づいて制御されてなることを特徴とする請求の範囲第5項~第7項のいずれかに記載のエンジンの制御方法。
 前記目標エンジン回転数に基づく前記エンジンの駆動制御が、予め定めておいた目標エンジン回転数の中から、前記検出手段で検出しているポンプ容量に対応した目標エンジン回転数と、前記検出手段で検出しているエンジントルクに対応した目標エンジン回転数と、のうちで回転数が高い目標エンジン回転数に基づいて制御されてなることを特徴とする請求の範囲第5項~第7項のいずれかに記載のエンジンの制御方法。
Description:
エンジンの制御装置及びその制 方法

 本発明は、設定したエンジンの目標エン ン回転数に基づいてエンジンの駆動制御を うエンジンの制御装置及びその制御方法に し、特に、エンジンの燃費消費量の改善を ったエンジンの制御装置及びその制御方法 関するものである。

 作業車輌では、エンジン負荷がエンジン 定格トルク以下の場合には、トルク線図に ける高速制御の領域でエンジントルクとの ッチングが行われている。例えば、燃料ダ ヤルでの設定に対応して目標エンジン回転 が設定され、設定された目標エンジン回転 に対応した高速制御の領域が定められる。

 あるいは、燃料ダイヤルでの設定に対応 て高速制御の領域が定められ、定められた 速制御の領域に対応してエンジンの目標エ ジン回転数が設定される。そして、定めら た高速制御の領域で、エンジン負荷とエン ントルクとをマッチングさせる制御が行わ る。

 一般的に多くの作業者は、作業量を上げ ため、目標エンジン回転数をエンジンの定 回転数またはその近傍の回転数となるよう 設定することが多い。ところで、エンジン 燃料消費量が少ない領域、即ち、燃費の良 領域は、通常、エンジンのトルク線図上で 中速回転数領域や高トルク領域に存在して る。このため、無負荷ハイアイドル回転か 定格回転の間で定められる高速制御の領域 、燃費の面からみると効率の良い領域とは っていない。

 従来、エンジンを燃費の良い領域で駆動 せるため、作業モード毎にエンジンの目標 ンジン回転数の値とエンジンの目標出力ト クの値とを予め対応付けて設定し、複数の 業モードを選択できるようにした制御装置 知られている(例えば、特許文献1参照。)。 の種の制御装置では、作業者が、例えば、 2の作業モードを選択した場合には、第1の 業モードに比べて、エンジンの回転数を低 設定することができ、燃費を改善すること できる。

 しかしながら、上述したような作業モード 換方式を用いた場合には、作業者がモード 換手段を一々操作していかなければ、燃費 改善を行うことができない。また、第2の作 業モードを選択したときのエンジン回転数を 、第1の作業モードを選択したときのエンジ 回転数に対して、一律に下げた回転数の値 なるように設定しておいたときには、第2の 業モードが選択されると、次のような問題 起きてしまう。即ち、作業車輌の作業装置( 以下、作業機という。)における最大速度は 第1の作業モードを選択した場合に比べて低 してしまう。この結果、第1の作業モードを 選択したときの作業量に比べて、第2の作業 ードを選択したときの作業量は少なくなっ しまう。

特開平10-273919号公報

 本発明は、上述したような従来技術の有 ていた課題を解決すべくなされたものであ て、エンジントルクが低い状態のときには 設定した第1目標エンジン回転数よりも低回 転域側にある第2目標エンジン回転数に基づ て、エンジンの駆動制御を行い、エンジン ルクが高い状態でエンジンを使用するとき は、エンジンによって駆動される可変容量 油圧ポンプのポンプ容量又は検出したエン ントルクに対応して、予め設定した目標エ ジン回転数となるようにエンジンの駆動制 を行えるエンジンの制御装置及びその制御 法を提供する。

 特に、エンジンの燃費を向上させること でき、作業機が必要とするポンプ吐出量を 保しながらも、エンジン回転数を非常に滑 かに変化させることができ、しかも、エン ン回転音が不連続に変化する違和感を防止 きるエンジンの制御装置及びその制御方法 提供することにある。

 本発明の課題は、請求の範囲第1項~第4項に 載したエンジンの制御装置の発明と請求の 囲第5項~第10項に記載したエンジンの制御方 法との各発明により、達成することができる 。
 即ち、本願発明におけるエンジンの制御装 では、エンジンによって駆動される可変容 型の油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの 出圧油により駆動される油圧アクチュエー と、前記油圧ポンプから吐出した圧油を制 して前記油圧アクチュエータに給排する制 弁と、前記油圧ポンプのポンプ容量及びエ ジントルクを検出する検出手段と、前記エ ジンに供給する燃料を制御する燃料噴射装 と、を備えたエンジンの制御装置において
 可変に指令できる指令値の中から一つの指 値を選択して指令する指令手段と、前記指 手段で指令された指令値に応じて第1目標エ ンジン回転数を設定し、設定した前記第1目 エンジン回転数に基づいて、前記第1目標エ ジン回転数よりも低い回転数である第2目標 エンジン回転数を設定する第1設定手段と、 記検出手段で検出されるポンプ容量と目標 ンジン回転数との対応関係及び前記検出手 で検出されるエンジントルクと目標エンジ 回転数との対応関係を定めた第2設定手段と
を備え、
 前記第2目標エンジン回転数に基づいて開始 された前記エンジンの駆動制御において、前 記検出手段で検出したポンプ容量又はエンジ ントルクに対応して、前記第2設定手段から めた目標エンジン回転数となるように前記 料噴射装置が制御されてなることを最も主 な特徴となしている。

 また、本願発明におけるエンジンの制御 置では、前記燃料噴射装置における前記第2 設定手段から求めた目標エンジン回転数に基 づく燃料制御は、前記第2目標エンジン回転 に基づいたエンジンの制御中においては、 記油圧ポンプのポンプ容量が予め設定した 2の所定ポンプ容量又はエンジントルクが予 設定した第2の所定エンジントルクよりも大 きくなった後に行われてなることを主要な特 徴となしている。

 更に、本願発明におけるエンジンの制御 置では、前記燃料噴射装置における前記第2 設定手段から求めた目標エンジン回転数に基 づく燃料制御は、前記第1目標エンジン回転 に基づいたエンジンの制御中においては、 記油圧ポンプのポンプ容量が予め設定した 1の所定ポンプ容量又はエンジントルクが予 設定した第1の所定エンジントルクよりも小 さくなった後に行われてなることを主要な特 徴となしている。

 更にまた、本願発明におけるエンジンの 御装置では、前記第2設定手段から求めた前 記目標エンジン回転数が、前記検出手段で検 出したポンプ容量に対応した目標エンジン回 転数と前記検出手段で検出したエンジントル クに対応した目標エンジン回転数とのうちで 、高い方の目標エンジン回転数であることを 主要な特徴となしている。

 本願発明におけるエンジンの制御方法では エンジンによって駆動される可変容量型の 圧ポンプと、前記油圧ポンプからの吐出圧 により駆動される油圧アクチュエータと、 記油圧ポンプから吐出した圧油を制御して 記油圧アクチュエータに給排する制御弁と 前記油圧ポンプのポンプ容量及びエンジン ルクを検出する検出手段と、を備えたエン ンの制御方法において、
 可変に指令できる指令値の中から一つの指 値を選択し、選択した指令値に応じて第1目 標エンジン回転数を設定すること、設定した 前記第1目標エンジン回転数に基づいて、前 第1目標エンジン回転数よりも低い回転数で る第2目標エンジン回転数を設定すること、 前記検出手段で検出されるポンプ容量及び前 記検出手段で検出されるエンジントルクに対 応した目標エンジン回転数を、予め設定して おくこと、
 前記第2目標エンジン回転数に基づいて開始 された前記エンジンの駆動制御が、予め定め ておいた前記目標エンジン回転数の中から、 前記検出手段で検出しているポンプ容量又は エンジントルクに対応した目標エンジン回転 数に基づいて制御されてなること、を他の最 も主要な特徴となしている。

 また、本願発明におけるエンジンの制御 法では、前記目標エンジン回転数に基づく 記エンジンの駆動制御は、前記第2目標エン ジン回転数に基づいたエンジンの制御中にお いては、前記油圧ポンプのポンプ容量が予め 設定した第2の所定ポンプ容量又はエンジン ルクが予め設定した第2の所定エンジントル よりも大きくなった後に行われてなること 主要な特徴となしている。

 更に、本願発明におけるエンジンの制御 法では、前記目標エンジン回転数に基づく 記エンジンの駆動制御は、前記第1目標エン ジン回転数に基づいたエンジンの制御中にお いては、前記油圧ポンプのポンプ容量が予め 設定した第1の所定ポンプ容量又はエンジン ルクが予め設定した第1の所定エンジントル よりも小さくなった後に行われてなること 主要な特徴となしている。

 更にまた、本願発明におけるエンジンの 御方法では、前記目標エンジン回転数に基 く前記エンジンの駆動制御が、前記検出手 で検出しているポンプ容量に対応した目標 ンジン回転数に基づいて制御されてなるこ を主要な特徴となしている。

 また、本願発明におけるエンジンの制御 法では、前記目標エンジン回転数に基づく 記エンジンの駆動制御が、前記検出手段で 出しているエンジントルクに対応した目標 ンジン回転数に基づいて制御されてなるこ を主要な特徴となしている。

 更に、本願発明におけるエンジンの制御 法では、前記目標エンジン回転数に基づく 記エンジンの駆動制御が、予め定めておい 目標エンジン回転数の中から、前記検出手 で検出しているポンプ容量に対応した目標 ンジン回転数と、前記検出手段で検出して るエンジントルクに対応した目標エンジン 転数と、のうちで回転数が高い目標エンジ 回転数に基づいて制御されてなることを主 な特徴となしている。

 本発明におけるエンジンの制御装置及び ンジンの制御方法では、指令手段からの指 値に応じて、第1目標エンジン回転数を設定 し、設定した第1目標エンジン回転数に基づ て低回転域側に第2目標エンジン回転数を設 することができる。そして、エンジントル が低い状態でエンジンを駆動制御するとき は、第2目標エンジン回転数に基づいてエン ジンの駆動制御を開始することができる。こ れにより、作業車輌における作業性能を実質 変えることなく、エンジンを燃費効率の良い 領域にシフトして使用することが可能となり 、エンジンの燃料消費量を低減させることが できる。

 しかも、検出したポンプ容量又は検出し エンジントルクに対応した目標エンジン回 数を求めることができ、そして、求めた目 エンジン回転数となるようにエンジンを制 していくことができる。

 このように構成することによって、エン ン負荷とエンジントルクとをマッチングさ ながら、必要なポンプ吐出量を確保しつつ エンジン回転数を非常に滑らかに変化させ ことができる。また、エンジン回転音が不 続に変化してしまうのを防止することがで るので、エンジン回転音による違和感の発 を防止できる。しかも、エンジン回転数を 常に滑らかに変化させることができるので 燃費を大きく向上させることができる。

 また、本発明では、第2目標エンジン回転 数でエンジンの駆動制御を行っているときに は、可変容量型の油圧ポンプにおけるポンプ 容量が、予め設定した第2の所定ポンプ容量 はエンジントルクが予め設定した第2の所定 ンジントルク以上となるまでは、第2目標エ ンジン回転数でエンジンの駆動制御を行って いる。そして、第2の所定ポンプ容量又は第2 所定エンジントルク以上になった後には、 出したポンプ容量又は検出したエンジント クに対応した目標エンジン回転数となるよ にエンジンの駆動制御を行っている。

 これにより、作業者の求める作業機の操 状況に応じた最適な状態で、エンジンを回 駆動させることができ、可変容量型の油圧 ンプとしては、最適状態で回転駆動してい エンジンにおける最大出力を吸収して、圧 を吐出することができる。このため、重掘 作業等において、エンジンの最大出力を必 とする作業においては、従来と同じ作業性 を発揮することができる。

 更に、本発明では、第1目標エンジン回転 数でエンジンの駆動制御を行っているときに は、可変容量型の油圧ポンプにおけるポンプ 容量が、予め設定した第1の所定ポンプ容量 はエンジントルクが、予め設定した第1の所 エンジントルク以下となるまでは、第1目標 エンジン回転数でエンジンの駆動制御を行っ ている。そして、第1の所定ポンプ容量又は 1の所定エンジントルク以上になった後には 検出したポンプ容量又は検出したエンジン ルクに対応した目標エンジン回転数となる うに、エンジンの駆動制御を行っている。

 これにより、第1目標エンジン回転数でエ ンジンの駆動制御を行っているときには、可 変容量型の油圧ポンプが、第1の所定ポンプ 量又はエンジントルクが予め設定した第1の 定エンジントルク以下になるまでは、高い ンジントルクを確保しておくことができる そして、可変容量型の油圧ポンプが、第1の 所定ポンプ容量又はエンジントルクが予め設 定した第1の所定エンジントルク以下となっ 高いエンジントルクを必要としないときに 、検出したポンプ容量又はエンジントルク 対応して、燃費効率の良い第1目標エンジン 転数よりも低い目標エンジン回転数にする とができる。このようにエンジンの駆動制 を行うことが可能となるので、エンジンの 料消費量を低減させることができる。

 更に、本発明では、エンジンの駆動制御 行うときの目標エンジン回転数として、検 したポンプ容量に対応した目標エンジン回 数と、検出したエンジントルクに対応した 標エンジン回転数とのうちで、高い方の目 エンジン回転数を用いることができる。

 このように構成することによって、トル 線図上でエンジンが出し得る最大定格馬力 を通過させることもできるようになり、油 アクチュエータが必要とするポンプ吐出量 確保した状態で、滑らかで効率の良い状態 おいてエンジンの駆動制御を行うことがで る。

 本願発明では、高いエンジントルクを必 としないときには、燃費効率の良い目標エ ジン回転数で、エンジンの駆動制御を行な ていくことが可能となり、エンジンの燃料 費量を低減させながら、必要とするポンプ 出量を確保しておくことができる。しかも 上述したような簡単な構成でありながら、 変容量型の油圧ポンプにエンジンの最大出 を吸収させることが可能となり、しかも、 ンジンの燃料消費量を低減させることがで る。

 尚、検出するポンプ容量としては、油圧 ンプの斜板角を検出した値あるいはポンプ 量を表す関係式を用いて求めることができ 。ポンプ容量を表す関係式としては、例え 、可変容量型の油圧ポンプの吐出圧Pと吐出 容量D(ポンプ容量D)とエンジントルクTとの関 を示した、T=P・D/200πの関係式を用いて、D=2 00π・T/Pの式から、そのときの油圧ポンプの ンプ容量を求めることができる。

 また、可変容量型の油圧ポンプの斜板角 制御するポンプ制御装置において設定され いる差圧(通常、ロードセンシング差圧と呼 ばれている。)に対して、可変容量型の油圧 ンプのポンプ吐出圧と油圧アクチュエータ 負荷圧との差圧における関係等を用いて、 ンプ容量を求めることもできる。

 更に、検出するエンジントルクとしては 従来から公知のエンジントルク検出器等を いて検出することも、ポンプ容量とポンプ 出圧力とからエンジントルクを求めるなど 宜の方法で求めることができる。

 本願発明においては、第1目標エンジン回 転数、第2目標エンジン回転数、及び第1目標 ンジン回転数と第2目標エンジン回転数との 間における、検出したポンプ容量又は検出し たエンジントルクに対応した目標エンジン回 転数に基づいて、エンジンのT-N線図(エンジ トルク軸とエンジン回転数軸とからなるト ク線図)において、それぞれ対応した高速制 の領域を設定することができる。

 そして、検出したポンプ容量に対応した 標エンジン回転数を用いてエンジンの駆動 御を行うことにより、現時点での可変容量 の油圧ポンプにおけるポンプ容量に対応し 、次の目標エンジン回転数を順次定めてい ことができる。

 このようにして、目標エンジン回転数を 次定めていくことによって、可変容量型の 圧ポンプにおけるポンプ容量を最適なポン 容量となるように制御できる。従って、可 容量型の油圧ポンプにおけるポンプ容量が 動したとしても、目標エンジン回転数を変 した油圧ポンプのポンプ容量に追従させる とができ、短時間の間に油圧アクチュエー が必要とする吐出流量を確保することがで る。

 また、検出したエンジントルクに対応し 目標エンジン回転数を用いてエンジンの駆 制御を行うことによっても、ポンプ容量を 出して目標エンジン回転数を求めてエンジ の駆動制御を行っていく場合と同様の効果 奏することができる。

 その上、検出したエンジントルクに対応 た目標エンジン回転数を用いてエンジンの 動制御を行う場合には、トルク線図上でエ ジンが出し得る最大定格馬力点を通過させ ことができる。尚、検出したポンプ容量に 応した目標エンジン回転数を用いてエンジ の駆動制御を行う場合で、第1目標エンジン 回転数になっていない場合には、トルク線図 上で最大馬力点を通過させることはできるが 、この最大馬力点は最大定格馬力点よりも小 さくなっている。

 このように、各高速制御の領域での制御 行うことができる。しかも、これらの高速 御の領域における制御も本願発明では、第1 目標エンジン回転数、第2目標エンジン回転 及び第1目標エンジン回転数と、第2目標エン ジン回転数との間における、検出したポンプ 容量又は検出したエンジントルクに対応した 目標エンジン回転数に基づいたエンジンの制 御に包含されているものである。

図1は、本発明の実施形態に係わる油圧 回路図である。(実施例) 図2は、エンジンのトルク線図である。 (実施例) 図3は、エンジントルクを増加させると きのトルク線図である。(実施例) 図4は、エンジントルクを減少させると きのトルク線図である。(実施例) 図5は、本発明に係わる制御フロー図で ある。(実施例) 図6は、コントローラのブロック図であ る。(実施例) 図7は、ポンプ容量と目標エンジン回転 数との関係を示した図である。(実施例) 図8は、エンジン回転数とエンジントル クとの関係を示した図である。(説明例) 図9は、エンジン回転数とエンジントル クとの関係を示した図である。(実施例) 図10は、エンジントルクと目標エンジ 回転数との関係を示した図である。(実施例 ) 図11は、オープンセンタタイプとして 成された油圧回路図である。(実施例) 図12は、オープンセンタタイプのうち ネガティブコントロールタイプの油圧回路 である。(実施例) 図13は、図12のネガティブコントロー タイプの制御特性を示す図である。(実施例) 図14は、図12のネガティブコントロー タイプにおけるポンプ制御特性を示す図で る。(実施例) 図15は、オープンセンタタイプのうち ポジティブコントロールタイプの油圧回路 である。(実施例) 図16は、図15のポジティブコントロー タイプにおけるポンプ制御特性を示す図で る。(実施例)

符号の説明

 2・・・エンジン
 3・・・燃料噴射装置
 4・・・燃料ダイヤル(指令手段)
 6・・・可変容量型油圧ポンプ
 7・・・コントローラ
 8・・・ポンプ制御装置
 9・・・制御弁
 11・・・操作レバー装置
 12・・・サーボシリンダ
 17・・・LS弁
 32・・・燃料ダイヤル指令値演算部
 32a・・・第1設定手段
 32b・・・第2設定手段
 50・・・可変容量型油圧ポンプ
 53・・・第三制御弁
 54・・・センターバイパス回路
 55・・・絞り
 57・・・サーボ油圧アクチュエータ
 58・・・サーボ案内弁
 59・・・ネガティブコントロール弁
 71・・・第一パイロット弁
 72・・・第二パイロット弁
 73・・・第三パイロット弁
 75・・・コントローラ
 76・・・ポンプ制御装置
 F1~F4・・・高速制御の領域
 Fa~Fc・・・高速制御の領域
 A・・・第1設定位置
 B・・・第2設定位置
 Nh・・・定格回転数
 K1・・・最大定格馬力点
 R・・・最大トルク線
 M・・・等燃費曲線

 本発明の好適な実施の形態について、添 図面に基づいて以下において具体的に説明 る。本発明のエンジンの制御装置及びエン ンの制御方法は、油圧ショベル、ブルドー 、ホイールローダなどの作業車輌に搭載さ るディーゼルエンジンを制御する制御装置 び制御方法として好適に適用することがで るものである。

 また、本発明のエンジンの制御装置及び ンジンの制御方法としては、以下で説明す 形状、構成以外にも本発明の課題を解決す ことができる形状、構成であれば、それら 形状、構成を採用することができるもので る。このため、本発明は、以下に説明する 施例に限定されるものではなく、多様な変 が可能である。

 図1は、本発明の実施形態に係わるエンジ ンの制御装置及びエンジンの制御方法におけ る油圧回路図である。エンジン2はディーゼ エンジンであり、そのエンジントルクの制 は、エンジン2のシリンダ内に噴射する燃料 量を調整することによって行われる。この 料の調整は、従来から公知の燃料噴射装置3 によって行うことができる。

 エンジン2の出力軸5には可変容量型油圧 ンプ6(以下、油圧ポンプ6という。)が連結さ ており、出力軸5が回転することにより油圧 ポンプ6が駆動される。油圧ポンプ6の斜板6a 傾転角は、ポンプ制御装置8によって制御さ 、斜板6aの傾転角が変化することで油圧ポ プ6のポンプ容量D(cc/rev)が変化する。

 ポンプ制御装置8は、斜板6aの傾転角を制 するサーボシリンダ12と、ポンプ圧と油圧 クチュエータ10の負荷圧との差圧に応じて制 御されるLS弁(ロードセンシング弁)17と、から 構成されている。サーボシリンダ12は、斜板6 aに作用するサーボピストン14を備えており、 油圧ポンプ6からの吐出圧は、油路27a、27bに って取り出すことができる。油路27aで取り した吐出圧とパイロット油路28で取り出した 油圧アクチュエータ10の負荷圧との差圧に応 て、LS弁17が作動し、LS弁17の作動によって ーボピストン14を制御する構成となっている 。

 サーボピストン14の制御によって、油圧 ンプ6における斜板6aの傾転角が制御される また、操作レバー11aの操作量に応じて制御 9が制御されることで、油圧アクチュエータ1 0に供給する流量が制御されることになる。 のポンプ制御装置8は、公知のロードセンシ グ制御装置によって構成することができる

 油圧ポンプ6から吐出された圧油は、吐出 油路25を通って制御弁9に供給される。制御弁 9は、5ポート3位置に切換えることのできる切 換弁として構成されており、制御弁9から出 する圧油を油路26a、26bに対して選択的に供 することで、油圧アクチュエータ10を作動さ せることができる。

 尚、油圧アクチュエータとしては、例示 た油圧シリンダ型の油圧アクチュエータに 定されて解釈されるものではなく、油圧モ タでもよく、また、ロータリー型の油圧ア チュエータとして構成することもできる。 た、制御弁9と油圧アクチュエータ10との組 1組だけ例示しているが、制御弁9と油圧ア チュエータ10との組を複数組構成しておくこ とも、1つの制御弁で複数の油圧アクチュエ タを操作するように構成しておくこともで る。

 即ち、例えば作業車輌として油圧ショベ を例に挙げて油圧アクチュエータを説明す ば、ブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧 リンダ、バケット用油圧シリンダ、左走行 油圧モータ、右走行用油圧モータ及び旋回 ータ等が、油圧アクチュエータとして用い れることになる。図1ではこれらの各油圧ア クチュエータのうちで、例えば、ブーム用油 圧シリンダを代表させて示していることにな る。

 操作レバー11aを中立位置から操作したと 、操作レバー11aの操作方向及び操作量に応 て、操作レバー装置11からはパイロット圧 出力される。出力されたパイロット圧は、 御弁9の左右のパイロットポートのいずれか 加えられることになる。これにより、制御 9は、中立位置である(II)位置から左右の(I) 置又は(III)位置に切換えられる。

 制御弁9が(II)位置から(I)位置に切換えら ると、油圧ポンプ6からの吐出圧油を、油路2 6bから油圧アクチュエータ10のボトム側に供 することができ、油圧アクチュエータ10のピ ストンを伸長させることができる。このとき 、油圧アクチュエータ10のヘッド側における 油は、油路26aから制御弁9を通ってタンク22 排出されることになる。

 同様に、制御弁9が(III)位置に切換えられ と、油圧ポンプ6からの吐出圧油は、油路26a から油圧アクチュエータ10のヘッド側に供給 ることができ、油圧アクチュエータ10のピ トンを縮小させることができる。このとき 油圧アクチュエータ10のボトム側における圧 油は、油路26bから制御弁9を通ってタンク22に 排出されることになる。

 吐出油路25の途中からは、油路27cが分岐 ており、油路27cにはアンロード弁15が配設さ れている。アンロード弁15はタンク22に接続 ており、油路27cを遮断する位置と連通する 置とに切換えることができる。油路27cにお る油圧は、アンロード弁15を連通位置に切換 える押圧力として作用する。

 また、油圧アクチュエータ10の負荷圧を り出しているパイロット油路28のパイロット 圧及び一定差圧を付与するバネのバネ力は、 アンロード弁15を遮断位置に切換える押圧力 して作用する。そして、アンロード弁15は パイロット油路28のパイロット圧及びバネの バネ力と、油路27cにおける油圧との差圧によ って制御されることになる。

 作業者が指令手段としての燃料ダイヤル4 を操作して、可変に指令できる指令値の中か ら一つの指令値を選択すると、選択した指令 値に対応した目標エンジン回転数を設定する ことができる。このようにして設定した第1 標エンジン回転数に応じて、エンジン負荷 エンジントルクとをマッチングさせる高速 御の領域を設定することができる。

 即ち、図2で示すように、燃料ダイヤル4 操作に応じて第1目標エンジン回転数である 標エンジン回転数Nb(N´b)が設定されると、 標エンジン回転数Nb(N´b)に応じた高速制御の 領域Fbが選択されることになる。このとき、 ンジンの目標エンジン回転数は、回転数Nb(N ´b)となる。

 尚、エンジンの目標エンジン回転数N´bは 、エンジンの目標エンジン回転数を回転数Nb 制御するときにおける、無負荷時のエンジ の摩擦トルクと油圧系のロストルクとの合 値とエンジントルクとがマッチングする点 して定まることになる。そして、実際のエ ジン制御においては、目標エンジン回転数N ´bとマッチング点Psとを結んだ線を、高速制 の領域Fbとして設定することになる。

 ここで、作業者が燃料ダイヤル4を操作し て、最初に選択した第1目標エンジン回転数Nb (N´b)とは異なる低い目標エンジン回転数Nc(N´ c)を設定すると、高速制御の領域としては低 転域側における高速制御の領域Fcが設定さ ることになる。このとき設定された目標エ ジン回転数Nc(N´c)が第2目標エンジン回転数 なる。

 このように、燃料ダイヤル4が設定される ことにより、燃料ダイヤル4で選択できる目 エンジン回転数に対応して、1つの高速制御 領域を設定することができる。即ち、燃料 イヤル4を選択することによって、例えば、 図2で示すように最大定格馬力点K1を通る高速 制御の領域Faと、同高速制御の領域Faから低 転域側における複数の高速制御の領域Fb、Fc ・・・の中から任意の高速制御の領域、あ いは、これらの高速制御の領域の中間にあ 任意の高速制御の領域を設定することがで る。

 図3のトルク線図において最大トルク線R 規定される領域が、エンジン2が出し得る性 を示している。最大トルク線R上の最大定格 馬力点K1(以下、最大定格馬力点K1という。)で あり、エンジン2の出力(馬力)が最大になる。 Mはエンジン2の等燃費曲線を示しており、等 費曲線の中心側が燃費最小領域となってい 。

 以下では、燃料ダイヤル4の指令値に対応 してエンジンの最大目標エンジン回転数であ る目標エンジン回転数N1(N´1)が設定され、目 エンジン回転数N1(N´1)に対応して、最大定 馬力点K1を通る高速制御の領域F1が設定され 場合を例に挙げて説明する。即ち、第1目標 エンジン回転数として、目標エンジン回転数 N1(N´1)が設定された場合について説明する。 のとき、エンジン負荷とエンジントルクと マッチングさせながら高速制御の領域F1上 移動させる制御フローについては、主に図1 図3及び図4を参照しながら、図5の制御フロ 図及び図6のシステムブロック図を用いて説 明を行うことにする。

 尚、燃料ダイヤル4の指令値に対応して、 エンジン回転数としての最大目標エンジン回 転数N1(N´1)、最大定格馬力点K1を通る高速制 の領域F1が、第1目標エンジン回転数として 定された場合についての説明を以下で行う 、本発明は最大定格馬力点K1を通る高速制御 の領域F1が設定された場合に限定されるもの はない。例えば、設定された第1目標エンジ ン回転数N1に応じて、図2における複数の高速 制御の領域Fb、Fc、・・・の中から、あるい 、複数の高速制御の領域Fb、Fc、・・・の中 における任意の高速制御の領域を設定した 合であったとしても、設定した各高速制御 領域に対して本発明を好適に適用すること できる。

 図3は、エンジントルクが増大していくとき の様子を示しており、図4は、エンジントル が減少していくときの様子を示している。 7は、検出したポンプ容量Dと目標エンジン回 転数との対応関係を説明している図である。 また、図8~図10は、検出したエンジントルク 目標エンジン回転数との対応関係を説明す ための図である。図8は、エンジントルクの 定方法を示す図であり、図9は、検出したエ ンジントルクを用いて行ったときのトルク線 図を示している。図10は、検出したエンジン ルクと目標エンジン回転数との対応関係を 明している図である。
 また、図5は、制御フローを示している。ま た、図6において一点鎖線で囲んだところが コントローラ7を示している。尚、図5及び図 7において、ポンプ容量Dと目標エンジン回転 Nとの関係、図5及び図10における検出トルク Tと目標エンジン回転数Nとの関係、を示して るが、ここで示した関係は例示であって、 の関係曲線等に設定しておくこともできる

 最初に、コントローラ7の制御について、 図6を用いて説明する。図6において、コント ーラ7内の燃料ダイヤル指令値演算部32には 燃料ダイヤル4の指令値37が入力されるとと に、検出した油圧ポンプ6のポンプ容量と検 出したエンジントルクとが入力される。燃料 ダイヤル指令値演算部32には、第1設定手段32a と第2設定手段32bとが設けられている。第1設 手段32a及び第2設定手段32bについては、後述 する。

 燃料ダイヤル指令値演算部32からは、エ ジン2の目標エンジン回転数を出力し、新燃 ダイヤル指令値35を設定する。そして、設 した新燃料ダイヤル指令値35をエンジン2の 料噴射装置3(図1参照)に指令して、エンジン2 の駆動制御を行う。

 燃料ダイヤル指令値演算部32に入力される 圧ポンプ6の検出したポンプ容量としては、 ンプ容量センサ39からの検出信号を直接用 ることや、ポンプ容量演算部33で演算したポ ンプ容量を用いることができる。
 ポンプ容量演算部33には、ポンプ圧力セン 38で検出したポンプ吐出圧とエンジントルク 指令値41又はエンジントルク演算部II(42)から 出力信号が入力されている。一般に、油圧 ンプ6のポンプ吐出圧Pと吐出容量D(ポンプ容 量D)とエンジントルクT(エンジントルクT)との 関係は、T=P・D/200πとして表すことができる この関係式から、D=200π・T/Pの式を導き引き して、その時点での油圧ポンプ6のポンプ容 量Dを求めることができる。

 尚、ポンプ圧力センサ38は、例えば、図1 吐出油路25におけるポンプ圧力を検出でき ように配設しておくことができる。また、 ンプ容量センサ39は、油圧ポンプ6の斜板角 検出するセンサ等として構成しておくこと できる。

 エンジントルク指令値41は、コントロー 内部にエンジン制御の目的で保有している ンジントルク指令値である。ポンプ容量演 部33において、エンジントルク指令値41又は ンジントルク演算部II(42)から出力されたエ ジントルクの値を、ポンプ圧力センサ38で 出したポンプ吐出圧で割ることにより、ポ プ容量を求めることができる。

 ポンプ容量演算部II(42)には、エンジン回 数センサ20で検出したエンジン回転数と、 燃料ダイヤル指令値35とが入力されている。 ポンプ容量演算部II(42)では、図8に示したよ なエンジントルクTとエンジン回転数Nとの関 係図等を用いて、ポンプ容量演算部II(42)に入 力された値を用いてエンジントルクを演算す ることができる。

 即ち、図8で示すように、その時点における 目標エンジン回転数Nn、即ち、目標エンジン 転数Nnに対応して新燃料ダイヤル指令値35に よって設定された高速制御領域Fn上において エンジン回転数センサ20で検出したその時 でのエンジン回転数Nrとの交点から、その時 点におけるエンジンの推定トルクTgを求める とができる。
 尚、エンジントルク演算部II(42)では、エン ントルク指令値41とエンジン回転数センサ20 で検出したエンジン回転数とから、その時点 におけるエンジントルクを演算することもで きる。

 燃料ダイヤル指令値演算部32に入力される 出したエンジントルクとしては、エンジン ルク演算部I(40)又はエンジントルク演算部II( 42)から出力されたトルクの値が用いられてい る。
 エンジントルク演算部II(42)では、上述した うな演算が行われて、エンジントルクが求 られる。また、エンジントルク演算部I(40) は、ポンプ容量センサ39で検出したポンプ容 量と、ポンプ圧力センサ38で検出したポンプ 出圧とから、油圧ポンプ6の出力トルクを演 算し、同演算した出力トルクを、その時点で のエンジントルクとして求めることができる 。

 図6では、ポンプ容量演算部33、エンジン ルク指令値41、エンジントルク演算部II(42) 対する入力信号及び出力信号を、それぞれ 線を用いて示している。これは、これらの 算部、指令値は、ポンプ容量やエンジント クを求める代替手段として用いることがで ることを示すため、破線を用いて示してい 。

 次に、図5の制御フローについて説明を行う 。
 図5のステップ1において、コントローラ7は 料ダイヤル4の指令値を読み取る。コントロ ーラ7が燃料ダイヤル4の指令値を読み取ると ステップ2に移る。

 ステップ2では、コントローラ7は読み取 た燃料ダイヤル4の指令値に応じて、第1目標 エンジン回転数N1(N´1)を設定し、設定した第1 目標エンジン回転数N1(N´1)に基づいて高速制 の領域F1を設定する。

 尚、読み取った燃料ダイヤル4の指令値に 応じて、エンジン2の第1目標エンジン回転数N 1(N´h)を最初に設定する旨の説明を行ってい が、最初に高速制御の領域F1を設定して、設 定した高速制御の領域F1に対応して第1目標エ ンジン回転数N1(N´1)を設定することもできる あるいは、読み取った燃料ダイヤル4の指令 値に応じて、第1目標エンジン回転数N1(N´1)と 高速制御の領域F1とを同時に設定することも きる。

 図3で示すように、第1目標エンジン回転数N1 (N´1)及び高速制御の領域F1が設定されると、 テップ3に移る。
 尚、図3において、最大目標エンジン回転数 N1のハイアイドル点N´1と最大定格馬力点K1と 結ぶ線を、高速制御の領域F1として示して る。このハイアイドル点N´1は、図2を用いた 高速制御の領域Fbの説明において既に説明し ように、エンジンの目標エンジン回転数を 大目標エンジン回転数Nhに制御するときに ける、無負荷時のエンジンの摩擦トルクと 圧系のロストルクとの合計値とエンジント クとがマッチングする点として定めること できる。

 ステップ3では、コントローラ7は第1設定手 32aを用いて、第1目標エンジン回転数N1(N´1) 高速制御の領域F1に対応して予め設定して る低回転域側にある第2目標エンジン回転数N 2(N´2)、目標エンジン回転数N2(N´2)に対応した 高速制御の領域F2を決定する。
 高速制御の領域F2としては、例えば、油圧 ョベルの操作レバー11aを操作したときに、 速制御の領域F1で制御した場合に比べても、 ロードセンシング制御によって操作速度が、 殆ど低下することのない高速制御の領域とし て予め設定しておくことができる。

 即ち、高速制御の領域F2に応じた目標エ ジン回転数N2を、高速制御の領域F1に応じた 標エンジン回転数Nhに対して、例えば10%低 なるように設定することができる。仮に目 エンジン回転数を10%低くなるように設定し 場合を例に挙げて説明したが、ここで挙げ いる数値は、例示であって、本発明はこの 値に限定されるものではない。

 このようにして、燃料ダイヤル4で設定でき る各高速制御の領域F1に対応して、同高速制 の領域F1よりも低回転域側にある高速制御 領域F2を、予めそれぞれの高速制御の領域F1 対応した高速制御の領域として設定してお ことができる。
 高速制御の領域F2がコントローラ7によって 定され、ステップ4に移る。

 ステップ4では、操作レバー11aが操作され ると、図3の細かい点線で示すように、コン ローラ7はエンジン負荷とエンジントルクと マッチングが高速制御の領域F2上で行われ ように、燃料噴射装置3の制御を行う。

 作業者が操作レバー11aを操作して、油圧 ョベルの作業機速度を増速させる制御が開 されると、ステップ5からの制御又はステッ プ8からの制御が行われる。後述するように 検出したポンプ容量Dに対応した目標エンジ 回転数Nと、検出したエンジントルクTに対 した目標エンジン回転数Nとの両方の目標エ ジン回転数を利用する場合には、ステップ5 からの制御及びステップ8からの制御が行わ ることになる。

 ステップ5からステップ7の制御は、検出 た油圧ポンプ6のポンプ容量Dに対応した目標 エンジン回転数Nを求める制御ステップとし 構成されており、ステップ8からステップ11 制御は、検出したエンジントルクTに対応し 目標エンジン回転数Nを求める制御ステップ に構成されている。そして、ステップ5から テップ7での制御及びステップ8からステップ 11での制御は、第2設定手段32bによって行われ る。

 最初に、ステップ5からステップ7における 検出したポンプ容量に対応した目標エンジ 回転数を求める制御ステップについて説明 る。
 ステップ5では、ポンプ容量センサ39で検出 た油圧ポンプ6のポンプ容量Dが読み取られ 。ステップ5において、ポンプ容量Dが読み取 られるとステップ6に移動する。ポンプ容量D 求め方としては、上述したようにポンプ吐 圧Pと吐出容量D(ポンプ容量D)とエンジント クT(エンジントルクT)との関係等から求める ともできる。

 ステップ6における、検出したポンプ容量 Dに対応した目標エンジン回転数Nを求める制 の概略は次の通りである。即ち、図7で示す ように、エンジンの駆動制御が第2目標エン ン回転数N2に基づいて制御されているときに は、油圧ポンプ6のポンプ容量Dが第2の所定の ポンプ容量D2になるまでは、第2目標エンジン 回転数N2に基づいた制御が行われる。

 検出した油圧ポンプ6のポンプ容量Dが、 2の所定のポンプ容量D2以上となったときに 、図7で示すような予め設定したポンプ容量D と目標エンジン回転数Nとの対応関係に基づ て、検出したポンプ容量Dに対応した目標エ ジン回転数Nが求められることになる。そし てこのときには、エンジン2の駆動制御とし は、求めた目標エンジン回転数Nnとなるよう に制御されることになる。

 そして、目標エンジン回転数Nnが、第1目 エンジン回転数N1又は第2目標エンジン回転 N2となるまでの間は、検出したポンプ容量Dn に対応した目標エンジン回転数Nnを常に求め いくことになり、求めた目標エンジン回転 Nnでエンジン2の駆動を常に制御することに る。

 例えば、現時点における検出したポンプ 量Dが、ポンプ容量Dnであるときには、目標 ンジン回転数Nとしては目標エンジン回転数 Nnとして求めることができる。そして、ポン 容量Dnの状態からポンプ容量Dn+1の状態に変 したことが検出されれば、図7からポンプ容 量Dn+1に対応した目標エンジン回転数Nn+1が新 に求められる。そして、新たに求められた 標エンジン回転数Nn+1となるようにエンジン 2に対する駆動制御が行われる。

 検出されたポンプ容量Dが、第1の所定の ンプ容量D1となったときには、第1目標エン ン回転数N1に基づいて、エンジン2の駆動制 が行われることになる。そして、第1目標エ ジン回転数N1に基づいて、エンジン2の駆動 御が行われているときには、油圧ポンプ6の ポンプ容量Dが第1の所定のポンプ容量D1以下 なるまでは、第1目標エンジン回転数N1に基 いて、エンジン2の駆動制御が行われ続ける とになる。

 また、検出されたポンプ容量Dが、第1の 定のポンプ容量D1と第2の所定のポンプ容量D2 との間の状態のまま、図3で示すように最大 ルク線Rにまで達した場合には、最大トルク Rに沿ったエンジン制御が行われることにな る。

 図5に戻って、制御ステップ6についての 明を続ける。ステップ6において、予め設定 たポンプ容量Dと目標エンジン回転数Nとの 応関係に基づいて、検出したポンプ容量Dに 応した目標エンジン回転数Nが求められると 、ステップ7に移る。

 ステップ7では、油圧ポンプ6のポンプ容量 変化率、ポンプ吐出圧力の変化率、あるい エンジントルクTの変化率に応じて、目標エ ジン回転数Nの値を修正する。即ち、これら の変化率、即ち、増加する度合いが高いとき には、目標エンジン回転数Nを高め側に修正 せることもできる。
 尚、ステップ7として、目標エンジン回転数 Nの値を修正する制御ステップを記載してい が、ステップ7の制御を飛ばすように構成し おくこともできる。

 次に、ステップ8からステップ11における、 出したエンジントルクに対応した目標エン ン回転数を求める制御ステップについて説 する。
 ステップ8からステップ11では、図6における ポンプ容量センサ39からの検出信号とポンプ 力センサ38からの検出信号によって、エン ントルク演算部I(40)からエンジントルクTが 力される構成に基づいて説明を行っている しかし、上述したようにエンジントルクTを 出する構成としては、エンジントルク演算 II(42)等を用いて構成しておくこともできる エンジントルク演算部I(40)又はエンジント ク演算部II(42)からエンジントルクTを演算す 構成については、上述したエンジントルク 算部I(40)及びエンジントルク演算部II(42)に する説明をもって代えることにする。

 ステップ8において、ポンプ容量センサ39か の検出信号とポンプ圧力センサ38からの検 信号を読み取ると、ステップ9に移動する。
 ステップ9では、ステップ8において読み取 た検出信号に基づいて、エンジントルクTを 出する。エンジントルクTが算出されるとス テップ10に移動する。

 ステップ10における、検出したエンジン ルクTに対応した目標エンジン回転数Nを求め る制御の概略は次の通りである。即ち、図10 示すように、エンジンの駆動制御が、第2目 標エンジン回転数N2に基づいて制御されてい ときには、検出されたエンジントルクTが、 第2の所定のエンジントルクT2になるまでは、 第2目標エンジン回転数N2に基づいた制御が行 われる。

 検出されたエンジントルクTが、第2の所 のエンジントルクT2以上となったときには、 図10で示すような予め設定したエンジントル Tと目標エンジン回転数Nとの対応関係に基 いて、検出したエンジントルクTに対応した 標エンジン回転数Nが求められることになる 。そしてこのときには、エンジン2の駆動制 としては、求めた目標エンジン回転数Nとな ように制御されることになる。

 そして、目標エンジン回転数Nが、第1目 エンジン回転数N1又は第2目標エンジン回転 N2となるまでの間は、検出したエンジントル クTに対応した目標エンジン回転数Nが常に求 られていくことになり、求めた目標エンジ 回転数Nによってエンジン2の駆動制御が行 れる。

 例えば、現時点における検出したエンジ トルクTが、エンジントルクTnであるときに 、目標エンジン回転数Nとしては目標エンジ ン回転数Nnが求められる。そして、エンジン ルクTが、エンジントルクTnの状態からエン ントルクTn+1の状態に変化したことが検出さ れれば、図10からエンジントルクTn+1に対応し た目標エンジン回転数Nn+1が新たに求められ 。そして、新たに求められた目標エンジン 転数Nn+1となるようにエンジン2に対する駆動 制御が行われる。

 検出されたエンジントルクTが、第1の所 のエンジントルクT1となったときには、第1 標エンジン回転数N1に基づいてエンジン2の 動制御が行われることになる。そして、第1 標エンジン回転数N1に基づいてエンジン2の 動制御が行われているときには、検出した ンジントルクTが、第1の所定のエンジント クT1以下となるまでは、第1目標エンジン回 数N1に基づいてエンジン2の駆動制御が行わ 続けることになる。

 また、検出されたエンジントルクTに対応 した目標エンジン回転数Nを求めてエンジン2 駆動制御を行うことにより、図9で示すよう に、エンジンのトルク線図上でエンジン2が し得る最大定格馬力点を通過させることが きる。

 図10に戻って説明を続けると、検出され エンジントルクTが、第1の所定のエンジント ルクT1と第2の所定のエンジントルクT2との間 あるときに、次に検出したエンジントルクT n+1が変動すると、変動した新たなエンジント ルクTn+1に対応した目標エンジン回転数Nn+1が められる。そして、この新たに求められた 標エンジン回転数Nn+1に基づいて、エンジン 2の駆動制御が順次行われていくことになる

 図5に戻って、制御ステップ10についての 明を続ける。ステップ10において、予め設 したエンジントルクTと目標エンジン回転数N との対応関係に基づいて、検出したエンジン トルクTに対応した目標エンジン回転数Nが求 られると、ステップ11に移る。

 ステップ11では、油圧ポンプ6のポンプ容量 変化率、ポンプ吐出圧力の変化率、あるい エンジントルクTの変化率に応じて、目標エ ンジン回転数Nの値を修正する。即ち、これ の変化率、即ち、増加する度合いが高いと には、目標エンジン回転数Nを高め側に修正 せることもできる。
 尚、ステップ11として、目標エンジン回転 Nの値を修正する制御ステップを記載してい が、ステップ11の制御を飛ばすように構成 ておくこともできる。

 ステップ5~ステップ7の制御及びステップ8 ~ステップ11の制御は、検出したポンプ容量D 対応した目標エンジン回転数Nと、検出した ンジントルクTに対応した目標エンジン回転 数Nとのうちで、回転数の高い方の目標エン ン回転数を使う場合には、ステップ5~ステッ プ7の制御とステップ8~ステップ11の制御とが われる。この場合には、ステップ7及びステ ップ11に引き続いてステップ12の制御が行わ る。

 検出したポンプ容量Dに対応した目標エン ジン回転数Nによって、エンジン2の駆動制御 行う場合や、検出したエンジントルクTに対 応した目標エンジン回転数Nによって、エン ン2の駆動制御を行う場合には、ステップ12 制御をスキップしてステップ13に移動する。

 ステップ12では、検出したポンプ容量Dに 応した目標エンジン回転数Nと、検出したエ ンジントルクTに対応した目標エンジン回転 Nとのうちで、回転数の高い方の目標エンジ 回転数が選択される。高い方の目標エンジ 回転数が選択されると、ステップ13に移動 る。

 ステップ13では、目標エンジン回転数Nを用 てエンジンの駆動制御を行わせるため、図6 で示す新燃料ダイヤル指令値35が出力される うにする。ステップ14では、ステップ13で指 令された新燃料ダイヤル指令値35を読み取る とになる。
 ステップ15では、新たに入力された新燃料 イヤル指令値35が、直前に入力されていた新 燃料ダイヤル指令値35とは異なる値であるか かの判断を行う。

 ステップ15において、新たに入力された 燃料ダイヤル指令値35が、直前に入力されて いた新燃料ダイヤル指令値35とは異なる値で ると判断した場合には、ステップ2に戻って 、ステップ2以降の制御を繰り返すことにな 。また、ステップ15において、新たに入力さ れた新燃料ダイヤル指令値35が、直前に入力 れていた新燃料ダイヤル指令値35とは異な 値ではないと判断した場合、即ち、新燃料 イヤル指令値35が変更されていないと判断し た場合には、ステップ5又はステップ8に戻っ 、ステップ5又はステップ8以降の制御を繰 返すことになる。

 次に、作業時における制御について、図1 を用いて概説する。即ち、作業者が操作レバ ー11aを深く操作して、油圧ショベルの作業機 速度を増速させようとした場合について、ポ ンプ容量Dを検出して行う制御について説明 行う。エンジントルクTを検出して行う制御 ついての説明は省略するが、ポンプ容量Dを 検出する制御と同様の制御が行われることに なる。

 図1における操作レバー11aが深く操作され 、これによって制御弁9が例えば(I)位置に切 換えられたとすると、制御弁9の(I)位置にお る開口面積9aは増大し、油路25におけるポン プ吐出圧とパイロット油路28における負荷圧 の差圧は低下する。このとき、ロードセン ング制御装置として構成されているポンプ 御装置8は、油圧ポンプ6のポンプ容量Dを増 する方向に作動する。

 尚、第2の所定ポンプ容量D2は、油圧ポン 6における最大ポンプ容量の値を用いて設定 しておくことも、最大ポンプ容量以下のポン プ容量として設定しておくこともできる。以 下では、第2の所定ポンプ容量D2として所定の ポンプ容量を設定した場合を例に挙げて説明 を行うことにする。油圧ポンプ6のポンプ容 が第2の所定ポンプ容量D2状態にまで増大す と、目標エンジン回転数Nを、第2目標エンジ ン回転数N2から図7で示すような検出したポン プ容量Dに対応した目標エンジン回転数Nの制 が行われる。

 油圧ポンプ6のポンプ容量が第2の所定ポ プ容量D2となった状態は、次に説明するよう な各種パラメータの値を用いて検出すること ができる。ポンプ容量の検出手段としては、 以下で説明する種々のパラメータの値を検出 することのできる検出手段として構成するこ とができる。

 油圧ポンプ6のポンプ容量Dを検出するこ のできるパラメータの値として、エンジン ルクTの値を用いた場合には、コントローラ7 は、コントローラ7に記憶されているトルク 図に基づいて、エンジン回転数センサ20によ り検出されているエンジン回転数から、同エ ンジン回転数に対応した高速制御の領域F2上 位置を特定することができる。特定された 置に基づいて、そのときのエンジントルク 値を求めることができる。このようにして エンジントルクの値をパラメータの値とし 用いることで、高速制御の領域F2において 圧ポンプ6からの吐出量が、油圧ポンプ6から 吐出し得る最大の吐出量となった状態を検出 できる。

 また、油圧ポンプ6のポンプ容量をパラメ ータの値として用いた場合には、油圧ポンプ 6の吐出圧Pと吐出容量D(ポンプ容量D)とエンジ ントルクTとの関係は、T=P・D/200πとして表せ ことができる。この関係式を用いたD=200π・ T/Pの式から、そのときの油圧ポンプ6のポン 容量を求めることができる。エンジントル Tとしては、例えば、コントローラ内部に保 されているエンジントルクの指令値を用い こともできる。

 あるいは、油圧ポンプ6に斜板角センサ( 示せず)を装着して、油圧ポンプ6のポンプ容 量を直接計測することによって、油圧ポンプ 6のポンプ容量を求めることもできる。この うにして求めた油圧ポンプ6のポンプ容量で 高速制御の領域F2において油圧ポンプ6のポ プ容量が、第2の所定のポンプ容量D2となっ 状態を検出できる。

 高速制御の領域F2において油圧ポンプ6の ンプ容量が、第2の所定のポンプ容量D2とな た状態から、作業機速度を増速させるため 作業者が操作レバー11aを更に深く操作した きには、図7に示すような検出したポンプ容 量Dに対応した目標エンジン回転数Nとなるよ に、エンジン2の駆動制御が行われることに なる。そして、このとき、高速制御の領域F2 ら高速制御の領域F1の間で、順次最適な高 制御の領域にシフトする制御が行われるこ になる。

 高速制御の領域F1までのシフトが行われ 後で、油圧アクチュエータ10の負荷が更に増 大していくと、エンジントルクは上昇する。 高速制御の領域F1において、油圧アクチュエ タ10の負荷が更に増大した場合には、油圧 ンプ6のポンプ容量Dは最大ポンプ容量まで増 大するとともに、エンジントルクは最大定格 馬力点K1まで上昇する。また、高速制御の領 F1と高速制御の領域F2との間で、油圧アクチ ュエータ10の負荷が更に増大して、エンジン ルクTが最大トルク線Rまで上昇した場合や 高速制御の領域F1から最大定格馬力点K1まで 昇した場合には、その後は、最大トルク線R 上でエンジン回転数とエンジントルクとがマ ッチングする。

 このように推移することができるので、 速制御の領域F1までのシフトが行われた場 には、作業機は従来どおりに最大馬力を吸 することができる。

 即ち、高速制御の領域F2から高速制御の 域F1にシフトした場合には、図3の細かい点 に沿って最大トルク線Rに向かって上昇する 御が行われることになる。また、一点鎖線 状態は、高速制御の領域F2から高速制御の 域F1にシフトしている途中の高速制御の領域 Fnから直接最大トルク線Rに向かって上昇する 制御を示している。太い点線の矢印で示した 状態が、従来から行われている高速制御の領 域F1の状態のままで制御が行われた場合の様 を示している。尚、高速制御の領域Fnは、 出したポンプ容量D又は検出したエンジント クTの値によって、目標エンジン回転数Nが 動するため、高速制御の領域Fnも変動するこ とになる。

 第2設定位置Bを決定する他の手段として 、次のような手段も存在する。即ち、油圧 ンプ6からの吐出圧と油圧アクチュエータ10 負荷圧との差圧が、ロードセンシング差圧 下回った場合には、油圧ポンプ6からの吐出 量が不足していることを示していると判断 て、油圧ポンプ6の吐出圧と油圧アクチュエ ータ10の負荷圧との差圧が、ロードセンシン 差圧と一致している状態から減少傾向にな たときを、第2設定位置Bを決定する手段と て用いることもできる。

 このとき、高速制御の領域F2上では、ポ プ吐出流量が不足している状態になってお 、言い換えると、油圧ポンプ6が第2の所定の ポンプ容量D2状態になったと判断することが きる。従って、エンジンを高回転域で回転 せることができるように、高速制御の領域F 2を高回転域側にシフトさせる制御を行わせ 。

 上述の実施例では、油圧回路としてロー センシング制御装置を備えた油圧回路の例 説明を行った。しかし、油圧ポンプ6のポン プ容量を、エンジン回転数の実測値とエンジ ンのトルク線図から求める方法や、ポンプ斜 板角センサで直接ポンプ容量を求める方法に おいては、図11で示すような油圧回路がオー ンセンタタイプとして構成されていた場合 あっても、同様に行うことができる。

 油圧ショベル等の建設機械に用いられて る油圧回路としては、従来からオープンセ タタイプのものが知られている。この油圧 路の一例としては、図11に示すような油圧 路がある。図11において、符号8で示す装置 、公知のポンプ容量制御装置であって、そ 詳細は例えば特公平6-58111号公報で開示され いるような構成となっている。図11におけ ポンプ制御装置8の概略を述べれば、制御弁9 のセンターバイパス回路に設けた絞り30の上 圧が、パイロット油路28を介して可変容量 油圧ポンプ6のポンプ制御装置8に導かれてい る。

 そして、制御弁9が中立位置(II)から(I)位 または(III)位置の方向に操作されていくと、 制御弁9のセンターバイパス回路を通過する 量が、徐々に低減していくことになり、絞 30上流側の圧力も徐々に低減していく。絞り 30上流側の圧力に反比例する形で、可変容量 油圧ポンプ6のポンプ容量は増加していく。 制御弁9が(I)位置または(III)位置へ完全に切換 えられると、センターバイパス回路は、ブロ ックされた状態となるので、絞り30上流側の 力は、タンク22と同じレベルの圧力となる

 このとき、可変容量型油圧ポンプ6は、最大 ポンプ容量となる構成となっている。そこで 、パイロット油路28の圧力がタンク22の圧力 なったことを検出することで、エンジン回 数を制御することが可能となる。
 あるいは、可変容量型油圧ポンプ6のポンプ 容量を、エンジン回転数の実測値とエンジン トルクとから求める方法や、ポンプ斜板角セ ンサで直接ポンプ容量を求める方法を用いて も、エンジン回転数を制御することも可能で ある。
 従って、本発明における油圧回路としては ロードセンシングタイプの油圧回路に限定 れるものではない。

 油圧アクチュエータ10の負荷が増大した 態から減少してくると、コントローラ7は、 大トルク線R上でエンジントルクとマッチン グさせながら下降させる。そして、検出した ポンプ容量Dに対応して目標エンジン回転数N 変化する関係が、図7から求められると、そ のとき最大トルク線Rと高速制御の領域F3との マッチング点から、例えば高速制御の領域Fn 下降することになる。

 また、目標エンジン回転数Nが、第2目標 ンジン回転数N2から第1目標エンジン回転数N1 にシフトされた後の場合には、即ち、高速制 御の領域を高速制御の領域F1までシフトさせ ときには、エンジントルクTを最大定格馬力 点K1まで下降させることになる。

 そして、操作レバー11aが深く操作されて た状態から戻されると、油圧ポンプ6の斜板 角は小さくなり、コントローラ7は、燃料噴 装置3を制御して燃料噴射量を下げる。この うにして、高速制御の領域Fnまたは高速制 の領域F1では、エンジン負荷とエンジントル クとをマッチングさせながら、油圧ポンプ6 ポンプ容量を最大ポンプ容量状態から減少 せる制御が行われることになる。

 高速制御の領域F1でエンジン負荷とエン ントルクとをマッチングさせながら、エン ントルクTを減少させる制御を行っていると に、油圧ポンプ6のポンプ容量が第1の所定 ンプ容量D1よりも減少して、油圧ポンプ6の ンプ容量Dが更に減少傾向にあるときには、 7から求められる検出したポンプ容量Dに対 した目標エンジン回転数Nとなるようにエン ンの駆動制御が行われる。

 このときの高速制御の領域F1上の点を第1 定位置A(即ち、第1の所定ポンプ容量D1)とし 設定しておくことができる。第1の所定ポン プ容量D1としては、油圧ポンプ6の最大ポンプ 容量として設定しておくことも、最大ポンプ 容量以下の値として設定しておくこともでき る。

 第1設定位置Aとしては、油圧ポンプ6のポ プ容量が第1の所定ポンプ容量D1よりも減少 て、油圧ポンプ6のポンプ容量が減少傾向に あるときの位置として設定しておくこと以外 にも、次のようにして設定しておくことがで きる。即ち、油圧ポンプ6の吐出圧と油圧ア チュエータ10の負荷圧との差圧が、ポンプ制 御装置8で設定されているロードセンシング 圧よりも上回ったときにおける高速制御の 域F1上の点を、第1設定位置Aとして設定して くこともできる。

 このように、エンジン負荷とエンジントル とをマッチングさせる制御を行うことがで るようになる。従って、エンジン2を低回転 域側で回転させることができるようになり、 エンジン2の燃費向上を図ることができる。
 尚、図4では、高速制御の領域F1から高速制 の領域Fnへシフトする様子を示している。 た、第1設定位置Aを判断するポンプ容量の値 と第2設定位置Bを判断するポンプ容量の値と 、同じ値として設定しておくことも異なる として設定しておくこともできる。

 更に、第1設定位置Aは、エンジントルクT 変化率、油圧ポンプ6のポンプ容量の変化率 、または油圧ポンプ6の吐出圧Pの変化率に応 てその位置を変更させることもできる。即 、これらの変化率、即ち、減少する度合い 高いときには、第1設定位置Aの位置として ンジントルクの高い位置側に設定し、早め 高速制御の領域F2側へのシフトを行わせるこ ともできる。

 本発明によって、エンジンの燃費効率を めて、作業者が燃料ダイヤル4での指令値に 対応して設定した第1目標エンジン回転数N1に 応じて、高速制御の領域F1を設定し、設定し 第1目標エンジン回転数N1、高速制御の領域F 1に応じて予め設定した低回転域側の第2目標 ンジン回転数N2及び高速制御の領域F2を設定 し、第2目標エンジン回転数N2または高速制御 の領域F2に基づいて、エンジンの駆動制御を 始することができる。

 これにより、高いエンジントルクを必要 しない領域では、低回転域側の第2目標エン ジン回転数N2に基づいて、エンジンの回転を 御することができ、エンジンの燃費効率を めることができる。また、高いエンジント クを必要とする領域では、検出したポンプ 量Dに応じて予め設定した目標エンジン回転 数Nとなるように、エンジンの駆動制御を行 せることができ、作業機を操作する上で必 とする作業速度を充分に得ることができる

 また、エンジンの高出力状態からエンジ トルクTを減少させていくときにも、検出し たポンプ容量Dに応じて、予め設定した目標 ンジン回転数Nとなるように、エンジンの駆 制御を行わせることで、燃費の向上を図る とができる。

 ところで、図11を用いてオープンセンタ イプの油圧回路においても、本願発明を好 に適用することができる旨の説明を行った 、オープンセンタタイプの油圧回路として 、ネガティブコントロールタイプの油圧回 とポジティブコントロールタイプの油圧回 とが知られている。そこで、ネガティブコ トロールタイプの油圧回路及びポジティブ ントロールタイプの油圧回路における実施 について、更に詳述することにする。

 ネガティブコントロールタイプの油圧回 を用いた実施例について、図12を用いて説 を行う。また、図12で示したネガティブコン トロールタイプにおけるネガティブコントロ ール弁59の制御特性については、図13を用い その説明を行い、同じく図12で示したネガテ ィブコントロールタイプにおけるポンプ制御 特性については、図14を用いてその説明を行 。

 図12に示すように、ネガティブコントロ ルタイプの油圧回路では、図示せぬエンジ によって、可変容量型油圧ポンプ50が回転駆 動され、可変容量型油圧ポンプ50から吐出し 吐出流量は、第一制御弁51、第二制御弁52及 び第三制御弁53に供給される。第三制御弁53 、油圧アクチュエータ60を操作する操作弁と して構成されており、油圧アクチュエータの 符号についての記載は省略しているが、第一 制御弁51及び第二制御弁52もそれぞれ油圧ア チュエータを操作する操作弁として構成さ ている。

 また、図12では、各第一制御弁51~第三制 弁53をそれぞれ操作するパイロット弁の構成 は、後述するポジティブコントロールタイプ の油圧回路を示す図15のように構成しておく とができるが、図12ではパイロット弁の図 は省略している。

 第一制御弁51のセンターバイパス回路54a 、第二制御弁52のセンターバイパス回路54bに 接続しており、第二制御弁52のセンターバイ ス回路54bは、第三制御弁53のセンターバイ ス回路54cに接続している。第三制御弁53のセ ンターバイパス回路54cは、タンク22に連通し センターバイパス回路54に接続しており、 ンターバイパス回路54には、絞り55が設けら ている。

 絞り55の上流側における圧力Ptは、油路63 よって取り出され、絞り55の下流側におけ 圧力Pdは、油路64によって取り出される。絞 55の前後差圧(Pt-Pd)、即ち、油路63と油路64と の間における圧力差は、圧力センサ62によっ 検出することができる。

 図示せぬエンジンの駆動によって、パイ ット油圧ポンプ56が、回転駆動される構成 なっている。パイロット油圧ポンプ56からの 吐出流量は、ネガティブコントロール弁59と ーボ案内弁58とに供給されている。また、 イロット油圧ポンプ56からの吐出圧は、リリ ーフ弁67によって、所定の圧力以上に上昇し いように圧力調整されている。

 可変容量型油圧ポンプ50のポンプ容量を 御する斜板50aの斜板角は、サーボ油圧アク ュエータ57、サーボ案内弁58及びネガティブ ントロール弁59によって制御される。ネガ ィブコントロール弁59は、二位置3ポートの 換弁として構成されており、ネガティブコ トロール弁59の一端側には、バネ力とセンタ ーバイパス回路54に設けた絞り55の下流側の 力Pdが油路64を介して作用している。

 また、ネガティブコントロール弁59の他 側には、絞り55の上流側の圧力Ptが、油路63 介して作用するとともに、ネガティブコン ロール弁59からの出力圧Pnが作用している。 力圧Pnは、油路65を介して供給されたパイロ ット油圧ポンプ56からの吐出圧を元圧として ネガティブコントロール弁59によって制御 れた出力圧であって、圧力センサ61によって 検出することができる。

 ネガティブコントロール弁59は、通常、 ネ力によって油路65を介して供給されたパイ ロット油圧ポンプ56からの吐出流量を出力す 切換え位置に切換わっているが、絞り55の 後差圧(Pt-Pd)が大きくなると、ネガティブコ トロール弁59からの出力流量を減少させる 換え位置に切換わることになる。

 即ち、ネガティブコントロール弁59は、 り55の前後差圧(Pt-Pd)に応じた制御を行う。 して、前後差圧(Pt-Pd)が大きくなったときに 、ネガティブコントロール弁59からの出力 量を減少させる制御を行い、前後差圧(Pt-Pd) 小さくなったときには、ネガティブコント ール弁59からの出力流量を増大させる制御 行う。

 サーボ案内弁58は、三位置4ポートの切換 として構成されており、ネガティブコント ール弁59から出力した出力圧Pnが、サーボス プールの一端側に作用し、バネ力が、サーボ スプールの他端側に作用している。また、パ イロット油圧ポンプ56からの吐出流量が、サ ボ案内弁58のサーボ作動部を介して供給さ ている。そして、サーボ案内弁58のサーボ作 動部は、可変容量型油圧ポンプ50の斜板50aを 動させるサーボ油圧アクチュエータ57のサ ボピストン57aと連動部材66を介して連結して いる。

 サーボ案内弁58のサーボ作動部を介して サーボ案内弁58のポートとサーボ油圧アクチ ュエータ57の油圧室とが接続している。そし 、サーボ油圧アクチュエータ57のサーボピ トン57aは、バネの付勢力によって斜板50aを 小斜板方向に付勢している。

 次に、可変容量型油圧ポンプ50のポンプ 量を制御する作動について説明する。例え 、第三制御弁53が、図示せぬパイロット弁に よって操作されることで、中立位置(II)から(I )位置又は、(III)位置に操作されていくと、第 三制御弁53のセンターバイパス回路54cは徐々 絞られていく。同時に、油圧アクチュエー 60に接続する回路が徐々に開かれていき、 圧アクチュエータ60に作動を行わせることが できる。また、センターバイパス回路54cが徐 々に絞られていくのに伴って、センターバイ パス回路54を流れる流量が減少し、絞り55の 後差圧(Pt-Pd)は減少する。

 絞り55の前後差圧(Pt-Pd)が減少すると、絞り5 5の前後差圧(Pt-Pd)が作用しているネガティブ ントロール弁59は、バネの付勢力によって 12の右側の切換え位置に切換わっていくこと になる。即ち、図13で示すように、絞り55の 後差圧(Pt-Pd)は、減少するのにともなって、 ガティブコントロール弁59から出力される 力圧Pnは、上昇していくことになる。
 尚、図13では、横軸に絞り55の前後差圧(Pt-Pd )を示し、縦軸にネガティブコントロール弁59 から出力される出力圧Pnを示している。

 出力圧Pnが上昇すると、サーボ案内弁58の スプールは図12の左方向に摺動して、サーボ 内弁58を図12における右側の切換え位置に切 換えていくことになる。そして、サーボ案内 弁58に供給されていたパイロット油圧ポンプ5 6からの吐出流量は、サーボ案内弁58からサー ボ油圧アクチュエータ57の右側の油圧室に導 される。

 これによって、サーボ油圧アクチュエー 57のサーボピストン57aは、バネに抗して図12 の左方向に摺動することになり、可変容量型 油圧ポンプ50のポンプ容量を増大させるよう 斜板50aは回動させられる。そして、可変容 型油圧ポンプ50から吐出する吐出流量が、 圧アクチュエータ60を作動させるのに必要な 流量となるように、可変容量型油圧ポンプ50 おける斜板角の制御が行われる。

 サーボピストン57aが、図12の左方向に摺 することによって、連動部材66を介してサー ボ案内弁58のサーボ作動部は、図12の左方向 摺動させられることになり、サーボ案内弁58 を中立位置に戻していくことになる。

 そして、ネガティブコントロール弁59から 出力圧Pnが、絞り55の前後差圧(Pt-Pd)に応じた 出力圧となったときに、サーボ案内弁58はバ ンスして中立位置に維持されることになる このとき、サーボ油圧アクチュエータ57の ーボピストン57aにおける摺動位置は、出力 Pnに応じた位置となり、図14で示すように、 変容量型油圧ポンプ50のポンプ容量Dとして 、出力圧Pnに応じたポンプ容量D、即ち、絞 55の前後差圧(Pt-Pd)に応じたポンプ容量Dにな ることができる。
 尚、図14では、横軸にネガティブコントロ ル弁59から出力される出力圧Pnを示し、縦軸 可変容量型油圧ポンプ50のポンプ容量Dを示 ている。

 前述したように、図15で示したオープン ンタタイプの油圧回路を用いた説明におい 、油圧ポンプのポンプ容量を求める方法と て、エンジン回転数の実測値とエンジンの ルク線図から求める方法や、油圧ポンプの 板角センサで直接ポンプ容量を求める方法 ついて説明した。また、パイロット油路28に おける圧力が、タンク圧となったことを検出 することで、エンジン回転数を制御すること の説明を行ったが、図12のような、ネガティ コントロールタイプの油圧回路においては 更に、ネガティブコントロール弁59から出 される出力圧Pnを検出する圧力センサ61を設 、図14の特性図を利用して可変容量型油圧 ンプのポンプ容量を指令する指令値Dを知る とができる。

 更にまた、絞り55の前後差圧(Pt-Pd)を検出 る圧力センサ62を設けることによって、図13 、図14の特性図を利用すれば、可変容量型油 ポンプ50のポンプ容量を指令する指令値Dを ることもできる。

 従って、ネガティブコントロールタイプ 油圧回路においても、可変容量型油圧ポン 50のポンプ容量を指令する指令値Dが分かる で、エンジン回転数を制御することが可能 なる。そして、このようにして求めた値を 1で示したコントローラ7に入力することに って、エンジン回転数の制御を行わせるこ ができる。

 尚、図12において可変容量型油圧ポンプ50 を駆動する図示せぬエンジンの回転数を低速 側に設定した場合には、センターバイパス回 路54の絞り55を通過するセンターバイパス流 が減少することになる。これによって、絞 55の前後差圧(Pt-Pd)が小さくなり、図13に示す ようにネガティブコントロール弁59から出力 れる出力圧Pnが増加することになる。そし 、図14の特性図に基づいて、可変容量型油圧 ポンプ50のポンプ容量Dは増加していくことに なる。

 このように、エンジンの回転数を低速側 設定した場合であったとしても、エンジン 転数を低速側以外の状態に設定した場合と 様に、ポンプ容量Dの制御を行うことができ る。これは、ロードセンシングタイプにおけ る油圧回路の場合と同様に、エンジン回転数 を低速側に設定しても、低速側以外に設定し た場合と同様に、ポンプ容量Dの制御を行う とができることを意味している。

 次に、ポジティブコントロールタイプの 圧回路を用いた実施例について、図15を用 て説明を行う。図15で示したポジティブコン トロールタイプにおけるポンプ制御特性につ いては、図16を用いてその説明を行う。また ポジティブコントロールタイプの油圧回路 おいて、図12で示したネガティブコントロ ルタイプの油圧回路と同じ構成部材につい は、図12で用いた部材符号を用いることで、 同部材についての説明を省略する。

 図15に示すように、ポジティブコントロ ルタイプの油圧回路では、第一制御弁51、第 二制御弁52及び第三制御弁53を、それぞれ操 する第一パイロット弁71、第二パイロット弁 72及び第三パイロット弁73を図示している。 一パイロット弁71~第三パイロット弁73をそれ ぞれ操作することで、パイロット油圧ポンプ 56からの吐出圧油を破線に示す配管を介して 第一制御弁51~第三制御弁53の各スプールに 用させることができる。

 そして、第一パイロット弁71~第三パイロ ト弁73におけるそれぞれの操作量及び操作 向に応じて、対応する第一制御弁51~第三制 弁53をそれぞれ制御することができる。

 第一パイロット弁71~第三パイロット弁73 おけるそれぞれの操作量は、第一パイロッ 弁71~第三パイロット弁73と第一制御弁51~第三 制御弁53とを接続する破線で示した各配管に れぞれ設けた圧力センサ74a~74fによって検出 することができる。

 各圧力センサ74a~74fで検出した検出圧は、 a~fで示すハーネスを介してコントローラ75に 力される。第一制御弁51~第三制御弁53に対 て複数の操作が行われたときには、検出し 圧力センサ74a~74fからの検出圧が、それぞれ ントローラ75に入力されることになる。コ トローラ75では、入力した複数の検出圧の合 計値が演算され、図16の横軸に示す検出圧の 計値から、同合計値に対応したポンプ容量 指令値Dが決定される。

 そして、決定されたポンプ容量の指令値D が、ポンプ制御装置76に出力されて、可変容 型油圧ポンプ50のポンプ容量が指令値Dとな ように、ポンプ制御装置76が制御される。 えば、第一パイロット弁71と第二パイロット 弁72とが操作されている場合には、可変容量 油圧ポンプ50からの吐出流量は、第一制御 51及び第二制御弁52を通して、図示しない油 アクチュエータに供給される。

 また、上述の例の場合に、第一パイロッ 弁71と第二パイロット弁72が、フルストロー クまで操作されていなければ、第一パイロッ ト弁71と第二パイロット弁72とでそれぞれ操 される第一制御弁51と第二制御弁52ともフル トローク位置に切換わっていないので、余 油はセンターバイパス回路54を通って、タ ク22に還流されることになる。

 従って、このようなポジティブコントロ ルタイプの油圧回路においても、各第一パ ロット弁71~第三パイロット弁73をそれぞれ 作することによって、各第一パイロット弁71 ~第三パイロット弁73によって操作されるそれ ぞれの油圧アクチュエータの速度制御を行う ことができる。

 しかも、上述したポジティブコントロー タイプにおけるポンプ容量の指令値Dは、コ ントローラ75によって決定されるので、コン ローラ75で決定されたポンプ容量の指令値D 用いることで、エンジン回転数を制御する とが可能となる。

 従って、本発明における油圧回路として 、ロードセンシングタイプの油圧回路に限 されるものではなく、オープンセンタタイ の油圧回路であっても、しかも、オープン ンタタイプの油圧回路におけるネガティブ ントロールタイプの油圧回路やポジティブ ントロールタイプの油圧回路であっても、 適に適用することができる。

 本発明は、ディーゼルエンジンに対する ンジン制御に対して、本発明の技術思想を 用することができる。




 
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