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Title:
FILTER PAPER FOR VEHICLE AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/034972
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To remarkably improving the folding resistance strength while rapidly hardening an adhesive thermosetting resin. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A filter paper for vehicle is obtained by pleating of a processed paper with a thermosetting resin adhering thereto. The filter paper for vehicle has a natural thermosetting resin as the thermosetting resin adhering thereto. The folding resistance strength can be remarkably improved while rapidly hardening the adhesive thermosetting resin. As a natural thermosetting resin is used as the thermosetting resin, the production can be made in conditions harmless to human health from the viewpoint of environmental hygiene.

Inventors:
KAGAWA JOJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/066254
Publication Date:
March 19, 2009
Filing Date:
September 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AWA PAPER MFG CO LTD (JP)
KAGAWA JOJI (JP)
International Classes:
D21H27/08; B01D39/18; D21H19/10; F01M11/03; F02M35/024
Foreign References:
JPH0726499A1995-01-27
JP2002001864A2002-01-08
JP2004256926A2004-09-16
JP2002172728A2002-06-18
Attorney, Agent or Firm:
TOYOSU, Yasuhiro et al. (Kanazawa Tokushima-sh, Tokushima 71, JP)
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Claims:
 熱硬化性樹脂を付着してなる加工紙がプリーツ加工されてなる車両用のフィルター紙において、熱硬化性樹脂が天然の熱硬化性樹脂である車両用のフィルター紙。
 天然の熱硬化性樹脂の樹脂付着量が10重量%よりも多く、50重量%よりも少ない請求項1に記載される車両用のフィルター紙。
 樹脂を付着してなる加工紙に、少なくともフェノールと、ビスフェノールと、エポキシと、メラミンと、ラテックスと、シリコンと、フッ素と、難燃剤のいずれかを付着してなる請求項1に記載される車両用のフィルター紙。
 原紙に熱硬化性樹脂を付着した後、熱硬化性樹脂を硬化させる前工程又は後工程で、プリーツ加工する車両用のフィルター紙の製造方法において、
 熱硬化性樹脂に天然の熱硬化性樹脂を使用することを特徴とする車両用のフィルター紙の製造方法。
 天然の熱硬化性樹脂をアルカリ溶液で水溶性樹脂として原紙に付着させる請求項4に記載される車両用のフィルター紙の製造方法。
 天然の熱硬化性樹脂をアルカリ溶液で水溶性樹脂として、水溶性樹脂を添加して原紙に付着させる請求項5に記載される車両用のフィルター紙の製造方法。
 添加する水溶性樹脂に、PAA、ポリアミドエピクロルヒドリン、ラテックス共重合物、PVA、澱粉のいずれか、又はこれらを複数種混合したものを使用する請求項6に記載される車両用のフィルター紙の製造方法。
 天然の熱硬化性樹脂をアルコールで希釈して原紙に付着させる請求項1に記載される車両用のフィルター紙の製造方法。
 原紙に天然の熱硬化性樹脂に加えて、少なくともシリコンとフッ素と難燃剤のいずれかを付着する請求項4に記載される車両用のフィルター紙の製造方法。
Description:
車両用のフィルター紙とその製 方法

 本発明は、熱硬化性樹脂を付着している 両用のフィルター紙に関する。

 車両用のフィルター紙は、紙に熱硬化性 脂を付着して製造される。付着される熱硬 性樹脂は、フィルター紙の耐熱性、耐油性 強度等を向上する。車両用のフィルター紙 オイルフィルターとして使用され、あるい 空気フィルターとして使用され、あるいは は燃料用フィルターとして使用される。い れの用途においても、耐熱性と耐油性と強 とが要求される。たとえば、オイルフィル ーは、オイルの油温が100℃を超えることか 、100℃以上の耐熱性が要求され、またオイ をろ過することから耐油性も要求される。 た、空気フィルターもエンジンから排気さ るブロイバーガスをバイパスさせることか 、耐油性が要求され、さらに高温のブロー イガスが循環され、かつ高温のエンジンル ムに設けられることから、耐熱性も要求さ る。さらに、車両用のフィルター紙は表面 を大きくするために、プリーツ加工して鋭 に折り加工されるが、この部分の強度は折 しない部分よりも弱くなる。さらに、車両 のフィルター紙は、振動環境で使用される とから、折曲部分の振動に対する強度、す わち耐折曲強度が極めて大切である。とく 、車両用のフィルター紙は、折曲部が振動 破損すると、ろ過されてこの部分に堆積さ た異物がエンジン内に吸入されて著しく悪 影響を与える。ろ過される異物は折曲部に 積されやすく、ここに堆積した異物が一時 エンジン内に吸入されると、エンジンには しく悪い影響を与える。このことから、車 用のフィルター紙には、耐折曲強度が極め 大切である。

 さらに、従来のフィルター紙は、熱硬化性 脂を付着して製造しているが、この熱硬化 樹脂の硬化に時間がかかる欠点がある。硬 時間を短縮するために、付着する熱硬化性 脂を改良する技術が開発されている。(特許 文献1参照)

特開平7-26499号公報

 特許文献1に記載されるフィルター紙は、 ラテックスとアミノ樹脂からなる混合樹脂を フィルター紙に付着して製造される。このフ ィルター紙は、硬化時間を短くできるが、十 分な耐折曲強度を実現できない。

 本発明は、従来のフィルター紙が有する れらの欠点を解決することを目的に開発さ たものである。本発明の重要な目的は、付 する熱硬化性樹脂を速やかに硬化させなが 、耐折曲強度を著しく向上できる車両用の ィルター紙とその製造方法を提供すること ある。

 本発明のフィルター紙とその製造方法は、 述の目的を達成するために以下の構成を備 る。
 本発明の請求項1のフィルター紙は、熱硬化 性樹脂を付着してなる加工紙をプリーツ加工 している車両用のフィルター紙であって、熱 硬化性樹脂として天然の熱硬化性樹脂を付着 している。

 さらに、本発明の請求項2の車両用のフィル ター紙は、天然の熱硬化性樹脂の付着量を10 量%よりも多く、50重量%よりも少なくしてい る。天然の熱硬化性樹脂の付着量が10重量%よ りも少ないと十分な強度を実現できず、また 付着量が50重量%を超えると、透気度が低下し てフィルターとしての物性が低下することか ら、天然の熱硬化性樹脂の付着量は、前述の 範囲で用途に最適な添加量に調整される。
 この明細書において、樹脂付着量は以下の で特定する。
   樹脂付着量(重量%)=[(加工紙重量-原紙重 )/原紙重量]×100

 また、本発明のフィルター紙は、樹脂を 着してなる加工紙に、少なくともフェノー と、ビスフェノールと、エポキシと、メラ ンと、ラテックスと、シリコンと、フッ素 、難燃剤のいずれかを付着できる。このフ ルター紙は、天然の熱硬化性樹脂に加えて これらの付着剤でもって、さらに用途に最 な物性にコントロールできる。

 また、本発明の請求項4に記載するフィル ター紙の製造方法は、原紙に熱硬化性樹脂を 付着した後、熱硬化性樹脂を硬化させる前工 程又は後工程で、プリーツ加工する方法であ って、熱硬化性樹脂に天然の熱硬化性樹脂を 使用する。

 とくに、本発明の請求項5の製造方法は、 天然の熱硬化性樹脂をアルカリ溶液で水溶性 樹脂として原紙に付着させる。また、請求項 6の製造方法は、天然の熱硬化性樹脂をアル リ溶液で水溶性樹脂として、水溶性樹脂を 加して原紙に付着させる。さらにまた、本 明の請求項7の製造方法は、添加する水溶性 脂に、PAA、ポリアミドエピクロルヒドリン ラテックス共重合物、PVA、澱粉のいずれか 又はこれらを複数種混合したものを使用す 。また、本発明の請求項8の製造方法は、天 然の熱硬化性樹脂をアルコールで希釈して原 紙に付着させる。さらにまた、本発明の請求 項9の製造方法は、原紙に天然の熱硬化性樹 に加えて、シリコンとフッ素と難燃剤のい れかを付着する。

 本発明は、付着する熱硬化性樹脂を速や に硬化させながら、耐折曲強度を著しく向 できる特徴がある。ちなみに、本発明の実 例の車両用のフィルター紙は、熱硬化性樹 を付着して150℃における硬化時間を2分とし ながら、耐折曲強度を従来の69回/1kg荷重(9.8N) から149回/1kg荷重(9.8N)と2倍以上に向上できる

 また、本発明は、熱硬化性樹脂に天然の 硬化性樹脂を使用することから、環境衛生 人体に無害な状態で製造できる特徴も実現 る。

 とくに、本発明の請求項5の製造方法は、 天然の熱硬化性樹脂をアルカリ溶液で樹脂と して樹脂を付着してなる加工紙に付着させる ので、溶剤を使用することなく、好ましい環 境で製造できる。また、本発明の請求項6の 造方法は、天然の熱硬化性樹脂をアルカリ 液で水溶性樹脂として、PAA、ポリアミドエ クロルヒドリン、ラテックス共重合物、PVA 澱粉等の水溶性樹脂を添加して樹脂を付着 てなる加工紙に付着させることから、製造 境を好ましい環境としながら、優れた物性 フィルター紙を製造できる。

 以下、本発明を実施例に基づいて説明す 。ただし、以下に示す実施例は、本発明の 術思想を具体化するためのフィルター紙と の製造方法を例示するものであって、本発 はフィルター紙とその製造方法を以下のも に特定しない。さらに、この明細書は、特 請求の範囲に示される部材を、実施例の部 に特定するものでは決してない。

[実施例1]
 以下のパルプを使用して、湿式法でフィル ー紙の原紙を製造する。原紙は、厚さを0.80 mm、メートル坪量を148g/m 2 とする。
 パルプには、以下のものを使用する。
 コットンリンターパルプ‥‥‥‥‥‥49重 %
 NBKPウッドパルプ‥‥‥‥‥‥‥14重量%
 マーセル化NBKPウッドパルプ‥‥37重量%

 フィルター紙の原紙に天然の熱硬化性樹 を付着する。天然の熱硬化性樹脂はメタノ ルに希釈して、原紙に付着させる。希釈濃 は25重量%とする。メタノールを除去する状 で天然の熱硬化性樹脂が原紙に付着される は20重量%とする。したがって、加工紙の樹 付着量は20重量%となる。天然の熱硬化性樹 には、セラック[株式会社岐阜セラック製造 所製のC-35]を使用する。天然の熱硬化性樹脂 、ディップスクイズ方式で原紙に塗布して 着させる。

 その後、乾燥工程を経た後、150℃のキュ ー炉で、15分間の熱硬化処理を行ない、実 例1のフィルター紙を製造する。

 以上の工程で製造されるフィルター紙の坪 と、紙厚と、透気度と、破裂度と、折曲強 は以下の方法で測定される。加工紙と原紙 重量測定は、以下のJIS P8124に規定される坪 量測定方法による。
1  坪量    測定方法:JIS P8124
2  紙厚    測定方法:JIS P8118
3  透気度   測定方法:JIS P8117
4  破裂度   測定方法:JIS P8131
5  耐折強度  測定方法:JIS P8115

[比較例]
 実施例1で製造された原紙を使用し、この原 紙に付着する天然の熱硬化性樹脂をフェノー ル樹脂とする以外、実施例1と同様にして比 例のフィルター紙を製造する。

 実施例1と比較例の特性は以下の表1に示 値となる。

透気度:10mmφ300cc

 以上の表1に示すように、本発明の実施例 1のフィルター紙は、紙厚と、透気度と、破 度と比較例と同等としながら、耐折曲強度 53から149と約3倍と飛躍的に向上できる。し がって、車両用のフィルター紙として使用 れる状態、すなわちプリーツ加工して鋭角 折曲され、振動を受ける状態で使用されて 曲部の破損を確実に阻止できる特徴が実現 れる。

 以上の実施例のフィルター紙は、原紙に 然の熱硬化性樹脂を付着するが、天然の熱 化性樹脂に加えて、フェノール、ビスフェ ール、エポキシ、メラミン、ラテックス、 リコン、フッ素、難燃剤等を添加して、使 環境に最適な物性とすることができる。

[実施例2]
 原紙に実施例1で得られたものを使用し、以 下の工程でフィルター紙を製造する。
 この実施例は、天然の熱硬化性樹脂をアル リ溶液で水溶性樹脂として原紙に付着させ 。アルカリ水溶液はアンモニア水とする。 の400重量部のアンモニア水に100重量部の天 の熱硬化性樹脂を混合して水溶性樹脂とす 。この水溶性樹脂100重量部に、水溶性樹脂 して20重量部のアクリル樹脂を混合して混 水溶性樹脂を原紙の付着させる。原紙に付 する天然の熱硬化性樹脂と水溶性樹脂から るトータル樹脂付着量は20重量%、いいかえ と加工紙の樹脂付着量は20重量%とする。

 その後、乾燥工程を経た後、150℃のキュ ー炉で、15分間の熱硬化処理をしてフィル ー紙を製造する。実施例2のフィルター紙は 紙厚と、透気度と、破裂度と比較例と同等 しながら、耐折曲強度を53から76と約50%も向 上できる。したがって、車両用のフィルター 紙として使用される状態、すなわちプリーツ 加工して鋭角に折曲され、振動を受ける状態 で使用されて折曲部の破損を確実に阻止でき る特徴が実現される。

 さらに、この実施例2の製造方法は、水溶 性樹脂に、アクリル樹脂に代わって、あるい はこれに加えて、ポリアミドエピクロルヒド リン、ラテックス共重合物、PVA、澱粉のいず れか、又はこれらを複数種混合したものを添 加することができる。また、天然の熱硬化性 樹脂に加えて、シリコン、フッ素、難燃剤等 を付着して種々の用途に最適な物性にコント ロールすることもできる。

 本発明のフィルター紙は、原紙に天然の 硬化性樹脂やその他の原料を付着して製造 法されたフィルター紙を、プリーツ加工し 表面積を大きくして使用される。

 本発明は、原紙に天然の熱硬化性樹脂を 着することから、製造工程における環境衛 上人体に無害としながら、優れた耐熱性や 油性を実現し、さらに極めて優れた耐折曲 度を実現して、車両での厳しい使用環境で る、高温と激しい振動環境において、破損 ることなくフィルター紙として理想的な物 を実現する。