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Title:
IMAGE PROCESSING DEVICE FOR CORRECTING SIGNAL IRREGULARITIES, CALIBRATION METHOD, IMAGING DEVICE, IMAGE PROCESSING PROGRAM, AND IMAGE PROCESSING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/081574
Kind Code:
A1
Abstract:
It is possible practically eliminate complicated signal irregularities caused by an imaging element. An image processing device (13) includes an image acquisition unit (21), a slope generation unit (24), and a slope correction unit (25). The image acquisition unit (21) acquires image data generated in an imaging element (12a). The slope generation unit (24) generates slope compensation data which corrects signal irregularities generated in image data during an imaging element manufacturing process into a slope shape. The slope correction unit (25) corrects the signal irregularities in the image data by using slope compensation data.

Inventors:
KUNIBA HIDEYASU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/001443
Publication Date:
July 10, 2008
Filing Date:
December 20, 2007
Export Citation:
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Assignee:
NIKON CORP (JP)
KUNIBA HIDEYASU (JP)
International Classes:
H04N5/235; H04N5/335; H04N5/361; H04N5/365; H04N5/367; H04N5/369; H04N5/378; H04N9/07; H04N101/00
Foreign References:
JP2005175145A2005-06-30
JP2003169255A2003-06-13
JP2004048320A2004-02-12
Attorney, Agent or Firm:
FURUYA, Fumio et al. (9th Floor 19-5, Nishishinjuku 1-Chome,Shinjuku-ku, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 撮像素子で生成される画像データを取り込む画像取得部と、
 前記撮像素子の製造工程に起因して前記画像データに生じる信号ムラを、スロープ状波形で修正するスロープ補正データを生成するスロープ生成部と、
 前記スロープ補正データを用いて前記画像データ中の前記信号ムラを修正するスロープ修正部と
 を備えたことを特徴とする画像処理装置。
 請求項1に記載の画像処理装置において、
 前記スロープ生成部は、前記信号ムラの生じている画像領域を複数のブロックに分割し、前記ブロックの代表点位置の補正情報を記憶し、前記代表点位置の補正情報を内挿演算することにより、前記スロープ補正データを生成する
 ことを特徴とする画像処理装置。
 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、
 前記スロープ生成部は、前記撮像素子の製造時における分割露光の境界に起因して、前記画像データに生じる信号段差をスロープ状に収束させるスロープ補正データを生成し、
 前記スロープ修正部は、前記スロープ補正データを用いて前記信号段差をなだらかなスロープ変化に修正する
 ことを特徴とする画像処理装置。
 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
 前記スロープ生成部は、前記撮像素子の撮像領域の周縁において前記画像データに重畳するスロープ変化を打ち消すスロープ補正データを生成し、
 前記スロープ修正部は、前記スロープ補正データを用いて前記スロープ変化を修正する
 ことを特徴とする画像処理装置。
 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
 前記撮像素子の製造時の分割露光に起因して、前記分割露光の領域別に生じるカラーシェーディングを記憶する領域別記憶部と、
 前記領域別のカラーシェーディングを、前記画像データから除去する領域別除去部と
 を更に備えたことを特徴とする画像処理装置。
 撮像素子で生成される画像データを取り込む画像取得部と、
 前記撮像素子の製造時の分割露光に起因して、前記分割露光の領域別に生じるカラーシェーディングを記憶する領域別記憶部と、
 前記領域別のカラーシェーディングを、前記画像データから除去する領域別除去部と
 を備えたことを特徴とする画像処理装置。
 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置の較正方法であって、
 前記撮像素子は、複数回の分割露光によって製造された撮像素子であり、
 前記撮像素子で一様な光を光電変換し、テスト用画像データを生成するステップと、
 前記テスト用画像データを前記分割露光の領域別に区分し、領域別画像をカラーシェーディングの信号パターンにフィッティングすることで、領域別のカラーシェーディングを検出するステップと、
 前記領域別のカラーシェーディングを、前記テスト用画像データから除去するステップと、
 前記領域別のカラーシェーディングを除去した前記テスト用画像データに残存する信号ムラを検出するステップと、
 前記信号ムラを示す補正情報を求め、前記補正情報を前記スロープ生成部に設定するステップと
 を備えたことを特徴とする画像処理装置の較正方法。
 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
 被写体を撮像素子で光電変換して画像データを生成する撮像部とを備え、
 前記画像処理装置は、前記撮像部で生成される前記画像データを処理する
 ことを特徴とする撮像装置。
 コンピュータを、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能させるための画像処理プログラム。
 撮像素子で生成される画像データを取り込むステップと、
 前記撮像素子の製造工程に起因して前記画像データに生じる信号ムラを、スロープ状波形で修正するスロープ補正データを生成するステップと、
 前記スロープ補正データを用いて前記画像データ中の前記信号ムラを修正するステップと
 を備えたことを特徴とする画像処理方法。
                                                                            
Description:
信号ムラを修正する画像処理装 、較正方法、撮像装置、画像処理プログラ 、および画像処理方法

 本発明は、画像処理装置、較正方法、撮 装置、画像処理プログラム、および画像処 方法に関する。

 デジタル一眼レフカメラには、素子サイ の大きな撮像素子が搭載される。この種の 像素子は、半導体の製造設備(ステッパーな ど)の関係から、一度に可能なフォトリソ工 のサイズが制限される。そのため、撮像素 の製造工程では、必要に応じて露光領域を らしながら、複数回に分けて分割露光が実 される。この複数回の分割露光を施した撮 素子は、分割露光の領域ごとに特性がばら く可能性がある。この特性バラツキによっ 、撮像素子が生成する画像データには信号 ラが発生する。

 この種の信号ムラを補正する技術として、 許文献1が知られている。この従来技術では 、分割露光の境界線に対して直交する画素方 向に対して、同一の補正値を一律に乗算する ことで、境界線に生じる信号段差を補正する (例えば、特許文献1の図3)。

特開2004-112423号公報

 ところで、画像データには、分割露光の 界に生じる信号段差や、撮像領域の周縁部 生じるスロープ変化などが複雑に重畳する

 上述した従来技術では、特定の画素方向 対し補正値を一律に乗算する。そのため、 定の画素方向に変化する信号ムラを除去で ず、信号ムラを実用的に除去することが難 い。

 そこで、本発明は、撮像素子に起因する 雑な信号ムラを実用的に除去することを目 とする。

《1》 本発明の画像処理装置は、画像取得 部、スロープ生成部、およびスロープ修正部 を備える。

 画像取得部は、撮像素子で生成される画 データを取り込む。

 スロープ生成部は、撮像素子の製造工程 起因して画像データに生じる信号ムラを、 ロープ状波形で修正するスロープ補正デー を生成する。

 スロープ修正部は、このスロープ補正デー を用いて画像データ中の信号ムラを修正す 。
《2》 また好ましくは、スロープ生成部は、 信号ムラの生じている画像領域を複数のブロ ックに分割し、これらブロックの代表点位置 の補正情報を記憶する。スロープ生成部は、 代表点位置の補正情報を内挿演算することに より、スロープ補正データを生成する。
《3》 画像データには、撮像素子の製造時に おける分割露光の境界に起因して、画像デー タに信号段差が生じる場合がある。この場合 、スロープ生成部は、スロープ補正データと して、信号段差をスロープ状に収束するデー タを生成することが好ましい。スロープ修正 部は、このスロープ補正データを用いて信号 段差をなだらかなスロープ変化に修正できる 。
《4》 画像データには、撮像素子の製造工程 に起因して、画像データの周縁部にスロープ 変化が生じる場合がある。この場合、スロー プ生成部は、スロープ補正データとして、こ のスロープ変化を打ち消すデータを生成する ことが好ましい。スロープ修正部は、このス ロープ補正データを用いて周縁部のスロープ 変化を修正できる。
《5》 画像データには、撮像素子の製造時の 分割露光に起因して、分割露光の領域別にカ ラーシェーディングが生じる。

 そこで、《1》~《4》のいずれか1項に記載 の画像処理装置において、領域別記憶部、お よび領域別除去部を更に備えることが好まし い。

 領域別記憶部は、分割露光によって領域 に生じるカラーシェーディングを記憶する

 領域別除去部は、この領域別のカラーシェ ディングを、画像データから除去する。
《6》 本発明の別の画像処理装置は、画像取 得部、領域別記憶部、および領域別除去部を 備える。

 画像取得部は、撮像素子で生成される画 データを取り込む。

 領域別記憶部は、撮像素子の製造時の分 露光に起因する領域別のカラーシェーディ グを記憶する。

 領域別除去部は、領域別のカラーシェーデ ングを、画像データから除去する。
《7》 本発明の較正方法は、《1》~《5》のい ずれか1項に記載の画像処理装置を較正する 法であって、次のステップを備える。
(1) 撮像素子は、複数回の分割露光によって 造された撮像素子である。この撮像素子で 様な光を光電変換してテスト用画像データ 生成する。
(2) テスト用画像データを分割露光の領域別 区分し、領域別画像をカラーシェーディン の信号パターンにフィッティングする。こ フィッティング結果から、領域別のカラー ェーディングを検出する。
(3) 領域別のカラーシェーディングを、テス 用画像データから除去する。
(4) 領域別のカラーシェーディングを除去し テスト用画像データに残存する信号ムラを 出する。
(5) 信号ムラを示す補正情報を求めて、スロ プ生成部に設定するステップ
《8》 本発明の撮像装置は、《1》~《6》のい ずれか1項に記載の画像処理装置と、被写体 撮像素子で光電変換して画像データを生成 る撮像部とを備える。この画像処理装置は 撮像部で生成される画像データを処理する
《9》 本発明の画像処理プログラムは、コン ピュータを、《1》~《6》のいずれか1項に記 の画像処理装置として機能させるためのプ グラムである。
《10》 本発明の画像処理方法は、下記のス ップを備える。
(1) 撮像素子で生成される画像データを取り むステップ
(2) 撮像素子の製造工程に起因して画像デー に生じる信号ムラを、スロープ状波形で修 するスロープ補正データを生成するステッ
(3) スロープ補正データを用いて画像データ の信号ムラを修正するステップ

 本発明では、スロープ状に変化して収束 る補正データ(スロープ補正データ)を使用 る。このスロープ補正データ1つ1つは波及範 囲が限られるため、スロープ補正データを局 所的に配置することで、2次元的に複雑に発 する信号ムラを柔軟に修正できる。

本実施形態の撮像装置11を示すブロッ 図である。 撮像素子12aの撮像域を示す図である。 画像処理装置13の較正手順を示す流れ である。 画像データの信号段差を説明する図で る。 画像データの信号段差を説明する図で る。 画像データの周縁部のスロープ変化を 明する図である。 周縁部のブロック区分を説明する図で る。 画像処理装置13の画像処理を説明する れ図である。 ブロックの内挿処理を説明する図であ 。 ブロックの統合処理を説明する図であ る。

《実施形態の構成》
 図1は、本実施形態の撮像装置11を示すブロ ク図である。

 図1において、撮像装置11は、撮像部12、 像処理装置13、および記録部14を備えて概略 成される。

 この撮像部12には、撮像素子12aが搭載さ る。この撮像素子12aの素子サイズは、一度 可能なフォトリソ工程の露光サイズを上回 。そのため、撮像素子12aの製造工程では、 2に示すように、露光領域Z0~Z3をずらしなが 、撮像域を4回に分けて分割露光が実施され 。ここでの分割露光は、半導体層、カラー ィルタ層、およびマイクロレンズ層の少な とも一つを製造する際の分割露光である。

 さらに、画像処理装置13は、下記の構成を える。
(1)画像取得部21…撮像部12から出力される画 データを取り込む。
(2)領域別記憶部22…撮像素子12aのカラーシェ ディングを、露光領域Z0~Z3の領域別に記憶 る。
(3)領域別除去部23…画像データからカラーシ ーディングを除去する。
(4)スロープ生成部24…画像データの信号ムラ( 信号段差やスロープ変化など)を修正するた のスロープ補正データを生成する。
(5)スロープ修正部25…スロープ補正データを いて、画像データ中の信号ムラを修正する
《画像処理装置13の較正方法》
 撮像素子12aには、製造工程に起因して画像 ータに信号ムラが生じる。この信号ムラは 個々の撮像素子12aごとにばらつくため、個 差を生じる。このような個体差に対応する め、撮像装置11ごとに画像処理装置13を個別 に較正することが好ましい。

 図3は、この画像処理装置13の較正手順を す流れ図である。この較正手順は、較正者( 工場出荷時の調整者、ユーザーなど)によっ 実施される。なお、制御部を撮像装置11に搭 載し、この制御部が下記の較正手順を実行し てもよい。

 以下、図3に示すステップ番号に沿って、こ の較正手順を説明する。
ステップS1: 撮像部12を用いて予め定められ テストチャートを撮影し、テスト用画像デ タを得る。なお、テスト用画像データに複 な画像情報が含まれると、信号ムラの検出 困難になるため、テスト用画像データの生 時には、一様な階調の白色(灰色)面を撮影す ることが好ましい。

 撮像部12内では、このテスト用画像データ 対して、次の処理が施される。
(1)撮像素子12aの読み出しチャンネル間に生じ るゲイン差やラインクロールの補正
(2)撮像素子12aのオプチカルブラック出力(暗 状態の画素の出力)を用いた、画像の黒レベ 補正
(3)欠陥画素補正
(4)ホワイトバランス補正(RGB画素の感度差の 正も含む)
ステップS2: 撮影レンズの光学特性などに起 して、画像データにはレンズシェーディン が生じる。この撮影レンズの光学特性を除 ため、テスト用画像データからレンズシェ ディングを除去することが好ましい。

 撮影レンズのレンズシェーディングが予 実測済みの場合には、このレンズシェーデ ングの実測データをテスト用画像データか 除けばよい。

 一方、撮影レンズのレンズシェーディング 未測定の場合には、次の手順によってテス 用画像データからレンズシェーディングを くことができる。
(1)テスト用画像データから輝度成分を算出し て、輝度画像を生成する。
(2)輝度画像を、例えば30画素×20画素に縮小し 、縮小画像を生成する。
(3)縮小画像の輝度最大値Ymaxを求める。
(4)縮小画像をレンズシェーディングの近似式 にフィッティングする。通常のレンズシェー ディングは、撮影レンズの光軸中心に対して 点対称を示す近似曲面f(x,y)の式を用いてフィ ッティングすることができる。

 なお、撮影レンズが、屈曲光学系、チル 光学系のように特殊なレンズの場合には、 り一般的な[1]式を用いてレンズシェーディ グをフィッティングすることができる。

 ただし、(x,y)は画素空間の座標位置である
(5)テスト用画像データの画素値Zoを下式に代 し、レンズシェーディングを除去した画素 Z 1 を求める。

 ただし、Wはテスト用画像データの横画素数 であり、Hはテスト用画像データの縦画素数 ある。
ステップS3: レンズシェーディングを除去し テスト用画像データに、必要に応じて色補 処理を実施し、画素単位にRGB成分を揃えたR GB画像に変換する。

 このRGB画像を、図2に示す露光領域Z0~Z3に合 せて区画し、下記の画素数サイズの領域別 像Mi(i=0~3)に分割する。
領域別画像M0:横500画素 ×縦2500画素
領域別画像M1:横1500画素×縦2500画素
領域別画像M2:横1500画素×縦2500画素
領域別画像M3:横500画素 ×縦2500画素
ステップS4: 次に、領域別画像Mi(i=0~3)を、高 ノイズの除去と、フィッティング計算量の 減とを目的として、下記の画素数サイズに 像度変換する。
領域別画像M0の縮小画像:横55画素×縦57画素
領域別画像M1の縮小画像:横63画素×縦57画素
領域別画像M2の縮小画像:横63画素×縦57画素
領域別画像M3の縮小画像:横55画素×縦57画素
 この領域別画像Miの縮小画像からRGB値の最 値Vmaxをそれぞれ求める。この最大値Vmaxを基 準にして、領域別画像Miの縮小画像の画素値( Ri,Gi,Bi)の逆数を1以上の数値に正規化し、領 別のシェーディング補正マップSi(i=0~3)を求 る。
Si(x,y)=[Vmax/Ri(x,y),Vmax/Gi(x,y),Vmax/Bi(x,y)]
 次に、領域別のシェーディング補正マップS i(i=0~3)をRGB成分ごとに、上述の[1]式が示す近 曲面にフィッティングし、係数k 1 ~k 10 を求める。

 この係数k 1 ~k 10 は、縮小画像の画素数サイズの近似曲面を表 す。そこで、この近似曲面を領域別画像Miの 素数サイズに拡大するように、係数k 1 ~k 10 の値を換算する。
ステップS5: 換算後の係数k 1 ~k 10 を、領域別記憶部22の内部レジスタに設定す 。なお、内部レジスタに設定可能な数値範 を超える大きな係数値については、[1]式か その係数項を制限または省いて再度フィッ ィングを行う。このような処理により、全 の係数k 1 ~k 10 を領域別記憶部22の内部レジスタに設定する とができる。
ステップS6: ステップS5で領域別記憶部22に設 定した係数k 1 ~k 10 を用いて、領域別のシェーディング補正マッ プSi(i=0~3)の近似曲面を求める。

 レンズシェーディングを除去したテスト用 像データに対し、領域別の近似曲面が示すR GB成分の補正係数を乗算する。この処理によ 、テスト用画像データから領域別のカラー ェーディングを除去することができる。
ステップS7: ステップS6で修正されたテスト 画像データから、露光領域Z0~Z3の境界D01,D12,D 23に生じる信号段差を検出し、ステッチ補正 数を求める(図4参照)。

 例えば、境界D01,D12,D23に沿ってS=2 m (ただしmは自然数)おきにサンプリング点を設 定する。このサンプリング点ごとに、縦横r( えばr=20)画素の局所領域を設定する(図5参照 )。この局所領域の境界左側においてR,Gr,Gb,B 分の左側平均値をそれぞれ求める。同様に この局所領域の境界右側においてR,Gr,Gb,B成 の右側平均値をそれぞれ求める。なお、こ でのGr成分は、R画素行に存在するG画素の出 成分である。また、Gb画素は、B画素行に存 するG画素の出力成分である。

 次に、サンプリング点ごとに信号段差の左 比率を計算し、ステッチ補正係数とする。
R成分のステッチ補正係数=(R成分の左側平均 )/(R成分の右側平均値)
Gr成分のステッチ補正係数=(Gr成分の左側平均 値)/(Gr成分の右側平均値)
Gb成分のステッチ補正係数=(Gb成分の左側平均 値)/(Gb成分の右側平均値)
B成分のステッチ補正係数=(B成分の左側平均 )/(B成分の右側平均値)
 なお、ここでは境界右側を乗算で補正する とを想定して、左側平均値を分子、右側平 値を分母とするステッチ補正係数を求めて る。そのため、図4の境界D23のように、境界 左側を乗算で補正する場合には、右側平均値 を分子、左側平均値を分母として、ステッチ 補正係数を求めることが好ましい。
ステップS8: ステップS7で求めたステッチ補 係数を、スロープ生成部24の内部レジスタに 設定する。
ステップS9: サンプリング点ごとに、ステッ S7で求めたステッチ補正係数を所定幅Wzで1 収束させるスロープ変化を生成する。この 定幅Wzは、信号段差がなだらかに変化して目 立たなくなる程度の幅にすればよい。このス ロープ変化を、境界線方向に補間することに より、スロープ補正データを生成する。

 このスロープ補正データを境界D01,D12,D23の 側または両側に乗算することにより、テス 画像データの信号段差をなだらかなスロー 変化に修正する。
ステップS10: ステップS9で修正されたテスト 画像データから、周縁部のスロープ変化を 出する。

 例えば、テスト用画像データから、図6に 示すように中央部のRGB成分を抽出し、その平 均値(R0,G0,B0)を算出する。

 次に、テスト用画像データの上辺から中 部に向かって、図6に示すように、16画素程 の間隔で矩形域を複数設定する。そして、 れらの矩形域ごとにRGB成分の平均値[R(i),G(i) ,B(i)]を算出する(例えばi=0,1,2…31)。

 この[R(i),G(i),B(i)]を下式に代入して、上辺に おけるスロープ変化のゲイン比をそれぞれ計 算する。
g R (i)=R0/R(i)
g G (i)=G0/G(i)
g B (i)=B0/B(i)
 次に、最外周のゲイン比g R (0),g G (0),g B (0)を比較し、最も大きなスロープ変化を示す 色成分を決定する。決定された色成分のゲイ ン比g(i)をiが小さい方から順に調べて、|g(i)-1 |≦|g(0)-1|/2を満足するiを探す。このiに基づ て、2 n >(i×16)を満足する最小のnを求め、上辺のス ロープ変化の実効幅W1=2 n を決定する。なお、2 n <(i×16)を満足する最大のnを求め、スロープ 変化の実効幅W1=2 n としてもよい。

 上記と同様の処理を、テスト用画像デー の左辺、下辺、および右辺についても実施 、それぞれの実効幅W2,W3,W4を求める。

 このように求めた実効幅W1~W4に従って、テ ト用画像データをブロック区分することに り、図7に示す白丸および黒丸のサンプリン 点を決定する。これらサンプリング点それ れについて、スロープ変化のゲイン比(R0/R,G 0/G,B0/B)を算出する。
ステップS11: ステップS10で求めたサンプリン グ点ごとにゲイン比(g R ,g G ,g B )を、額縁補正係数としてスロープ生成部24の 内部レジスタに設定する。
《画像処理装置13の動作》
 図8は、画像処理装置13による画像データの 理を説明する流れ図である。以下、図8に示 すステップ番号に沿って、この処理動作を説 明する。
ステップS21: 画像取得部21は、撮像部12から 力される画像データを取り込み、内部メモ 上に格納する。
ステップS22: 領域別記憶部22は、ステップS5 領域別記憶部22に設定された係数k 1 ~k 10 を[1]式に代入して、領域別のシェーディング 補正マップSi(i=0~3)の近似曲面を生成する。
ステップS23: 領域別除去部23は、画像データ RGB成分に対して、領域別の近似曲面が示すR GB成分の補正係数を乗算する。この処理によ 、画像データに含まれる露光領域Z0~Z3ごと 領域別カラーシェーディングが削減される
ステップS24: ステップS8でスロープ生成部24 設定されたステッチ補正係数を所定幅Wzで1 収束させるスロープ変化をサンプリング点( 4参照)ごとに生成する。このスロープ変化 、境界線方向に補間することにより、スロ プ補正データを生成する。
ステップS25: スロープ修正部25は、このスロ プ補正データを、画像データの境界D01,D12,D2 3の片側または両側に乗算することにより、 像データの信号段差をなだらかなスロープ 化に修正する。
ステップS26: スロープ生成部24は、額縁補正 数に基づいて、コーナー領域/垂直辺/水平 に分けて、画像データの周縁部のスロープ 化を打ち消すスロープ補正データを生成す 。
(1)コーナー領域
 図9[A]に示すように、画像データのコーナー 領域(横Wi画素×縦Wj画素)の頂点には、R成分に 関するゲイン比gR0~gR3が設定される。スロー 生成部24は、これらのゲイン比g R 0~g R 3を下式に代入することにより、コーナー領 のスロープ補正データk R (x,y)を算出する。

 上式中の(x,y)は、コーナー領域の左上を原 とする相対座標である。

 上記と同様の処理を、GB成分についても実 し、コーナー領域のスロープ補正データk G (x,y),k B (x,y)を算出する。
(2)水平辺
 図9[B]に示すように、水平辺の部分領域(横S2 画素×縦Wj画素)の頂点には、R成分に関するゲ イン比g R 0~g R 3が設定される。スロープ生成部24は、これら のゲイン比g R 0~g R 3を下式に代入することにより、水平辺の部 領域のスロープ補正データk R (x,y)を算出する。

 上式中の(x,y)は、部分領域の左上を原点と る相対座標である。

 上記と同様の処理を、GB成分についても実 し、水平辺の部分領域のスロープ補正デー k G (x,y),k B (x,y)を算出する。
(3)垂直辺
 図9[C]に示すように、垂直辺の部分領域(横Wi 画素×縦S1画素)の頂点には、R成分に関するゲ イン比g R 0~g R 3が設定される。スロープ生成部24は、これら のゲイン比g R 0~g R 3を下式に代入することにより、垂直辺の部 領域のスロープ補正データk R (x,y)を算出する。

 上式中の(x,y)は、部分領域の左上を原点と る相対座標である。

 上記と同様の処理を、GB成分についても実 し、垂直辺の部分領域のスロープ補正デー k G (x,y),k B (x,y)を算出する。
ステップS27: スロープ修正部25は、ステップS 26で求めたスロープ補正データを、画像デー の周縁部のRGB成分に乗算することにより、 縁部のスロープ変化を修正する。

 上述した処理を完了した画像データは、記 部14によって不図示の記録媒体に記録され 。
《本実施形態の効果など》
 本実施形態では、撮像素子12aを製造する際 分割露光によって生じる信号段差を、なだ かなスロープ変化に修正する。この場合、 像データの修正範囲は、スロープ変化の幅 限定されるため、修正の影響は広範囲に及 ない。

 また、本実施形態では、撮像素子12aの周 部に起因するスロープ変化を、スロープ状 補正データで打ち消す。この場合も、画像 ータの修正範囲は、周縁部に限定される。

 このように、本実施形態では、スロープ の補正データを局所的に組み合わせること よって、2次元的に複雑に発生する信号ムラ を柔軟に修正することが可能になる。

 さらに、本実施形態では、テスト用画像 ータに生じるカラーシェーディングを、分 露光の領域別に近似する。上述したように 分割露光の境界には不連続な信号段差が生 る。この不連続な信号段差の付近ではフィ ティングが困難となり、カラーシェーディ グを忠実に近似できない。しかし、本実施 態では、このカラーシェーディングを分割 光の領域に分けて近似する。そのため、個 の露光領域Z0~Z3は不連続箇所を含まず、カ ーシェーディングをより忠実に近似できる その結果、本実施形態では、画像データに 畳するカラーシェーディングを一段と正確 除去することが可能になる。

 また、本実施形態では、テスト用画像デー から先に領域別のカラーシェーディングを 去する。そのため、テスト用画像データに 存する信号ムラ(信号段差やスロープ変化な ど)をより正確に検出することができる。そ 結果、この正確な信号ムラに合わせて、画 処理装置13を一段と正確に較正することが可 能になる。
《実施形態の補足事項》
 なお、上述した実施形態では、画像処理装 13を撮像装置11に搭載するケースについて説 明した。しかしながら、本発明はこれに限定 されるものではない。例えば、コンピュータ および画像処理プログラム(図8参照)によって 、本発明の画像処理装置をソフトウェア的に 実現することができる。

 また、上述した実施形態では、露光境界 信号段差と、周縁部のスロープ変化とを別 に除去している。しかしながら、本発明は れに限定されるものではない。信号段差と ロープ変化は、どちらもスロープ状の補正 ータによって修正される。そのため、ステ チ補正係数と額縁補正係数とを統合してス ープ生成部24に設定することにより、両方 スロープ補正データを区別なく生成するこ ができる。具体的には、ステッチ補正係数 、額縁補正係数と同様にブロックの頂点位 の係数値によって定義することが好ましい

 なお、双方の補正情報のブロックが重複 る場合には、線形補間により補正情報を統 することが好ましい。例えば、図10に示す うに、ステッチ補正係数a1~a4のブロックと、 額縁補正係数b1~b4のブロックが一部重複する ースが生じる。この場合、図10に示す重複 (これもブロック)の頂点位置の係数値C1~C4を 下式により新たに求めることができる。

 このような演算により、ブロックの重複域 新たなブロックに変換することにより、よ 複雑な信号ムラの補正情報を生成すること 可能になる。

 なお、撮影レンズの光学特性と撮像素子1 2aとの相乗作用によって、撮像素子12aに生じ 信号ムラが変化する場合がある。この場合 撮影レンズの種類ごとに、補正情報(ステッ チ補正係数や額縁補正係数、カラーシェーデ ィング)を求めて画像処理装置13に設定しても よい。このような設定により、撮影レンズの 種類に応じて、適切な補正情報を選択使用す ることができる。

 また、撮影レンズの射出瞳位置や射出瞳 などの光学的条件ごとに、補正情報(ステッ チ補正係数や額縁補正係数、カラーシェーデ ィング)を求めて画像処理装置13に設定しても よい。このような設定により、撮影レンズの 光学的条件に応じて、適切な補正情報を選択 使用することができる。

 さらに、シフトレンズやチルトレンズな の撮影レンズの場合には、シフト量やチル 量ごとに、補正情報(ステッチ補正係数や額 縁補正係数、カラーシェーディング)を求め 画像処理装置13に設定してもよい。このよう な設定により、撮影レンズの光学的条件に応 じて、適切な補正情報を選択使用することが できる。

 以上説明したように、本発明は、画像処理 置などに利用可能な技術である。