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Title:
LENS COATING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146687
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a coating device for a lens (10), in which at least one of a lens measuring unit (3), a primer coating unit (5), a photochromic coating unit (7) and a UV irradiation unit (8) supports the central bottom portion of the lens, and in which support shafts (57, 78, 85 and 97) perform any operations. Transfer means (45, 63 and 68) have adsorption portions for supporting the central bottom portions of the lenses. Lens mounting portions (58, 72, 74, 81, 88 and 115) are disposed around the support shafts, and have pins for supporting the lens bottom face other than the regions, in which the support shafts and the adsorption portions support the lenses. At the transfer times of the lenses between the support shafts and the transfer means and between the transfer means and other transfer means, the lenses are tentatively placed on the lens mounting portions, and at least one of the lens mounting portions, the support shafts and the transfer means is vertically moved to support the lenses on the support shafts or the transfer means. With this constitution, the lenses can be transferred between the devices while being neither subjected to any moment nor distorted.

Inventors:
MORI KATSUHIRO (JP)
TAKAHASHI NAOTO (JP)
YAMAMOTO SHUHEI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059380
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOKUYAMA CORP (JP)
MORI KATSUHIRO (JP)
TAKAHASHI NAOTO (JP)
YAMAMOTO SHUHEI (JP)
International Classes:
B05C9/12; B05C11/00; B05C13/02; B05C11/08; G02B3/00; G02B5/23; G02C7/10
Domestic Patent References:
WO2007052815A12007-05-10
WO2007052732A12007-05-10
Foreign References:
JP2005136319A2005-05-26
JPH0555427A1993-03-05
JPH06293434A1994-10-21
JPH11135427A1999-05-21
JPH1059453A1998-03-03
JP2004261801A2004-09-24
JP2005246266A2005-09-15
JP2006093203A2006-04-06
JP2006321923W2006-10-26
JP2000334369A2000-12-05
JP2005013873A2005-01-20
JP2007127841A2007-05-24
JP2007053572W2007-02-27
Other References:
See also references of EP 2149400A4
Attorney, Agent or Firm:
ONO, Hisazumi et al. (1-21 Nishi-shimbashi 1-chomeMinato-k, Tokyo 03, JP)
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Claims:
原料レンズの形状を測定するためのレンズ測定部(3)、原料レンズにプライマ液を塗布し、未乾燥のプライマコート層を有する第一中間体レンズを作製するためのプライマコーティング部(5)、該第一中間体レンズを乾燥部(6)で乾燥させた第二中間体レンズに、フォトクロミックコート液を塗布して未硬化のフォトクロミックコート層を有する第三中間体レンズを作製するフォトクロミックコーティング部(7)、第三中間体レンズにUVを照射して未硬化のフォトクロミックコート層を硬化させて製品レンズを作製するUV照射部(8)、とを備えたコーティングラインと、当該コーティングライン内に、各部へレンズを搬送する搬送手段とを具備するコーティング装置において、
 前記レンズ測定部(3)、プライマコーティング部(5)、フォトクロミックコーティング部(7)、及びUV照射部(8)のいずれか少なくとも一つの部において、レンズを支持する手段が、レンズの中央底面部を空気の吸引手段によって支持する支持軸であって、
 前記搬送手段には、レンズの中央底面部を空気の吸引手段によって支持する吸着部を設け、前記支持軸の周囲には、該支持軸及び前記吸着部が前記レンズを支持する領域以外のレンズ底面を支持するレンズ積載部を設け、
 前記支持軸と前記吸着部とにおけるレンズの受け取り又は受け渡し時において、前記レンズ積載部にレンズを仮置きして、該レンズ積載部、前記支持軸、及び前記吸着部の少なくとも1つを上下動させることによって、前記レンズを前記支持軸又は前記吸着部に支持させるようにしたことを特徴とするレンズのコーティング装置。
前記レンズ積載部が前記支持軸の周囲に立設した3以上のピン部材であって、該ピン部材の先端部でレンズの底面を支持するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
前記支持軸の高さ位置を固定し、前記レンズ積載部及び前記吸着部を昇降させて前記レンズの受け取り又は受け渡しをするようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
前記搬送手段が2以上設けられ、これらの搬送手段同士のレンズの受け取り又は受け渡し時に、レンズを仮置きするレンズ積載部を設け、該積載部は前記搬送手段の吸着部が前記レンズを支持する領域以外のレンズ底面を支持するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
前記搬送手段には、前記吸着部が2個設けられ、これらの吸着部の1つが前記レンズ積載部を介して、前記支持軸に支持されているレンズを受け取り、他方の吸着部が、該吸着部に支持しているレンズを該支持軸に受け渡すようにしたことを特徴とする請求項1に記載のコーティング装置。
前記レンズ測定部(3)には、レンズの中心部の高さ位置を検出するレンズ計測装置センサーが設けられ、前記フォトクロミックコーティング装置には、フォトクロコミックコーティング液を供給する容器のノズルの先端部の高さ位置を検出するセンサーが設けられ、前記のノズルの先端部とレンズの中心部との間を一定間隔に調整するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
前記UV照射部(8)には、第三中間体レンズのレンズ中央底面部を空気の吸引手段によって支持する支持軸、及び、該支持軸に支持された第三中間体に紫外線を照射する室であって、窒素置換が可能なレンズ収容室(96)を設け、
該UV照射部(8)へレンズを搬送する搬送手段には、レンズの中央底面部を空気の吸引手段によって支持する吸着部を設け、
前記支持軸の周囲には、該支持軸及び前記吸着部が前記レンズを支持する領域以外のレンズ底面を支持するレンズ積載部を設け、
 前記支持軸と前記吸着部とにおけるレンズの受け取り又は受け渡し時において、前記レンズ積載部にレンズを仮置きして、前記レンズ積載部、前記支持軸、及び前記吸着部の少なくとも1つを上下動させることによって、前記レンズを前記支持軸又は前記吸着部に支持させるようにしたことと共に、前記レンズを前記支持軸に支持させた後、前記レンズ積載部を前記レンズの下部から水平方向へ移動可能な機構を設け、前記レンズ積載部を前記レンズ収容室と離間可能に配設するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
前記プライマコーティング部(5)には、前記支持軸及び前記レンズ積載部を設け、かつ、コーティング時に飛散した液状およびミスト状のプライマコーティング液を吸入する吸入口を備えた吸入ダクト(134)を配設するとともに、前記レンズ積載部にそれらのプライマコーティング液の付着を防止する付着防止部材を配設し、
 前記吸入ダクト(134)は、レンズの周縁部近傍のレンズよりも高い位置に中央開口(131a)を有するドーム状の上カップ(131)と、レンズの周縁部近傍のレンズよりも低い位置に中央開口(132a)を有し、前記上カップと間隔を空けて配設したドーム状の中カップ(132)により形成され、かつ、前記吸入ダクト(134)は、液状およびミスト状のプライマコーティング液を外部に排出する排出口を備え、
 前記吸入ダクト(134)の吸入口は、前記上カップ(131)の中央開口(131a)と前記中カップ(132)の中央開口(132a)とによって形成され、
 前記付着防止部材は、前記中カップ(132)の前記中央開口(132a)の周縁部近傍に上端部が位置し、少なくとも前記レンズ積載部の上端側を囲繞する筒状部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
複数の原料レンズを水平方向及び/又は上下方向に直線上に並べた原料レンズ収容ユニット(22)と、該原料レンズ収容ユニットに収容された前記原料レンズの底面を空気吸引によって支持するレンズ吸着部(45c)を有し、該レンズ吸着部(45c)を前後、左右及び上下に移動可能にする移動機構を備え、原料レンズを原料レンズ収容ユニット(22)から前記レンズ測定部(3)に搬送する第一レンズ副搬送手段(31)と、を具備する原料レンズ供給部(2)を前記コーティングラインの上流側位置に配設したことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
複数の製品レンズを水平方向及び/又は上下方向に直線上に並べることができる製品レンズ収容ユニット(75)と、製品レンズの底面を空気吸引によって支持するレンズ吸着部(45c)を有し、該レンズ吸着部(45c)を前後、左右及び上下に移動可能にする移動機構を備え、製品レンズを前記コーティングラインから該製品レンズ収容ユニット(75)に搬送する第二レンズ副搬送手段(73)と、を具備する製品レンズ貯留部(9)を前記コーティングラインの下流側位置に配設したことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
前記原料レンズ収容ユニット(22)には、同心円状にかつ上方に向かって径が大きくなる階段状の複数の原料レンズ載置部(25)を形成し、該複数の原料レンズ載置部の中央部と該レンズ載置部の前記第一レンズ副搬送手段(31)側の部位に、前記レンズ吸着部(45c)が通過可能な開放部を形成し、前記階段状の段部にレンズを載置するようにしたことを特徴とする請求項9に記載のレンズのコーティング装置。
前記製品レンズ収容ユニット(75)には、同心円状にかつ上方に向かって径が大きくなる階段状の複数の製品レンズ載置部(75a)を形成し、該複数の製品レンズ載置部の中央部と該レンズ載置部の前記第二レンズ副搬送手段(73)側の部位に、前記レンズ吸着部(45c)が通過可能な開放部を形成し、前記階段状の段部にレンズを載置するようにしたことを特徴とする請求項10に記載のレンズのコーティング装置。
前記フォトクロミックコーティング部(7)を区画して、該フォトクロミックコーティング部(7)の温度を調整する温度調整手段を設けるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
前記プライマコーティング部(5)を区画して、該プライマコーティング部(5)の温度及び湿度を調整する温度調整手段及び湿度調整手段を設けるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
前記前記UV照射部(8)を区画して、該UV照射部(8)内の空気を前記装置本体の外部に排気する排気ダクト(93c)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
前記プライマコーティング部(5)及びフォトクロミックコーティング部(7)に吸気ダクト(20a、20b)を設け、フィルタ(19a、19b)を介在させて配設したことを特徴とする請求項1に記載のレンズのコーティング装置。
Description:
レンズのコーティング装置

 本発明は、眼鏡などのレンズにプライマ ーティング及びフォトクロミックコーティ グなどを行うコーティング装置に関する。

 光により色が変化する材料にフォトクロミ ク物質がある。フォトクロミック物質は、 外線の有無によって構造が可逆的に変化し 吸収スペクトルが変わる性質を持っている これは、一つの異性体に特定波長の光を照 すると、光の作用により単一の化学物質が 収スペクトルの異なる異性体を可逆的に生 する物質の性質である。生成した他の異性 は、熱又は別の波長の光により元の異性体 色へ戻る。
 このフォトクロミック材料の性質をレンズ 利用したフォトクロミック眼鏡がある。フ トクロミック眼鏡は、太陽光のような紫外 を含む光が照射される屋外ではレンズが速 かに着色してサングラスとして機能し、光 照射のない屋内では、退色して透明な通常 眼鏡として機能する。

 このようなフォトクロミック性を有するレ ズの製造方法は、オートメーション化され おり、初めに人手によって1つのレンズを所 定位置に配設し、センサーなどを用いて、レ ンズの高さやレンズの曲率半径などを計測す る。フォトクロミックコーティング液をコー ティングするコーティング前には、フォトク ロミック層とレンズ基材との密着性を良くす るため、フォトクロミックコーティング(以 、フォトクロコーティングともいう)作業の 処理として、レンズの表面にプライマコー ィング作業を行なっている。そして、フォ クロコーティング、UV照射などの一連の作 によってフォトクロコーティングレンズが ーティング装置によって製造される。
 したがって、これらのレンズの一連のコー ィング処理において、レンズの受け渡しが われる。プライマコーティング処理、フォ クロコーティング処理では、レンズをスピ 軸によって支持し、レンズを中心軸回りに 転させながら、各コーティング処理を行う で、レンズの受け渡し時において、レンズ 中心軸の位置をずらさないようにして、す ことが重要である。

 我々は、上記のようなスピン軸へのレンズ 受け渡しが容易となる手段として、レンズU 字形状のレンズ保持部を有するレンズの搬送 装置について提案している(国際出願番号PCT/J P2006/321923)。
 図25は、出願人が本発明の関連技術(従来技 でない)として開発した保持部が、U次形状 レンズ保持部を示す。図25のAは、スピン軸10 1に支持されたレンズ102をレンズ102の搬送ユ ットに設けられているレンズ支持ハンド103 支持しようとする状態の平面図である。こ レンズ保持部において、安定してレンズを 持するためには、スピン軸101には、図示し い空気吸着手段と連通する吸着孔101aがスピ 軸101の中央部に形成され、空気吸引によっ レンズ102の中央底面部を支持することが好 しい。レンズ支持ハンド103には、U字形状の レンズ支持部103aが設けられ、レンズ支持部10 3aの内部には、図示しない空気吸着手段と連 する吸着孔103bを形成することが好ましい。
 レンズ102の受け渡し時には、レンズ支持ハ ド103がスピン軸101側に前進し、図25のBに示 ように、レンズ支持部103aがスピン軸101を跨 ぐようにして、レンズ102の直下に配置される 。そして、レンズ支持ハンド103を上昇させて 、スピン軸101とレンズ102の係合を解除し、レ ンズ支持部103aがレンズ102を支持し、この後 図25のCに示すように、レンズ支持ハンド103 後退させる。レンズ支持ハンド103は、レン 支持部103aに設けられている吸着孔103bによっ てレンズを吸着支持しているので、レンズ102 の搬送中にレンズ102がずれたり、レンズ102が 落下したりすることがない。このようにして 、レンズ支持ハンド103は、次工程にレンズを 搬送することができる。
 このフォトクロミック性を有するレンズ(フ ォトクロミックレンズ)の製造方法として、 ォトクロミック物質を含むコーティング液 用いてレンズの表面にフォトクロミック性 有する層(フォトクロミックコート層)を設け る方法(コーティング法)が提案されている。 して、そのための装置として、複数のレン を連続してコーティングできる装置(特許文 献1参照)、コーティング液を延展する補助機 を付設した装置(特許文献2参照)等が知られ いる。さらに、レンズの計測装置を設け、 ォトクロミックのコーティング被膜を安定 て形成できるフォトクロミックコーティン 装置等が提案されている(特許文献3参照)。

特開2000-334369号公報

特開2005-13873号公報

特開2007-127841号公報

 レンズ支持ハンド103によるレンズ102の搬送 は、レンズ102の位置ズレやレンズ102の落下 無いように、レンズ102をしっかりと固定す 必要がある。そのため、レンズ支持ハンド1 03には、U字形状のレンズ支持部103aに吸着孔10 3bを形成して、空気吸引によってレンズ102を 持することが好ましい。
 このように、吸着孔103bによって、レンズ102 を吸引すると、レンズが比較的厚い場合には 問題ないが、厚さの薄いレンズを搬送するよ うな場合、図25のCに示すように、吸着孔103b 両端部103d、103dが離れた位置にあり、レンズ 102を吸着孔103bによって空気吸引すると、レ ズ102に大きなモーメントが負荷し、熱を受 て強度の低下した樹脂製のレンズに歪みが じることがある。

 その防止策として、図26に示すようにレン 102の底面にパッド104を貼り付けて、このパ ド104を介してレンズ102を支持することが考 られるが、パッド104を貼る手間と剥がす手 がかかるといった問題があった。特に生産 力を高めようとすればするほど、その手間 なくす必要があり、改善の余地があった。
 また、上記のとおり、従来では初めに人手 よって、1つのレンズをレンズの中心が所定 位置に配設されば、後はオートメーション化 されており、自動的にコーティングされたレ ンズを製造することが可能であったが、生産 能力が高くなればなるほど、オペレータにか かる負担は増すため改善の余地があった。
 さらに、紫外線を照射する際、UVランプが を発生するが、コーティングしたレンズを 率よく連続して生産すればするほど、この の影響により装置本体の温度が高くなる場 があった。一方で、フォトクロミックコー ィングにおいては温度の影響を受けやすく プライマコーティングにおいては、温度及 湿度の影響を受けやすいことが判明した。 のため、レンズのコーティング処理を連続 て行う場合、UV照射の影響により、装置本体 の温度が高くなると高品質なコーティングレ ンズが得られない場合があった。
 また、プライマコーティング作業では、レ ズを回転させながら、プライマコーティン 液をレンズに塗布するが、プライマコーテ ング液はフォトクロミックコーティング液 異なり、粘性が低くミストが発生する。そ ため、我々は、国際出願番号PCT/JP2007/053572 おいて、ミストが再度レンズに付着するの 防止するため、プライマコーティング部の ピン軸をカバーで覆い、カバーに排気口を 成し、排気口からミストを強制的に排気す ことを提案している(図27参照。カバー91、排 気口91a、強制排気手段92、ミストの流れb)。
 このようにプライマコーティング部でミス を強制的に排気する場合、UVランプが発生 た熱をプライマコーティング部に引き込む それがあり、プライマコーティング部の温 が上昇する場合があった。さらに、ミスト 強制的に排気するため、コーティング装置 室内が負圧となり、外部からのチリなどが 入するおそれがあり、コーティング装置本 を配置する場所が、十分なクリーン度を必 としていた。この問題は、生産能力を高め うとすればするほど大きな問題となるため 改善の余地があった。
 したがって、本発明は、上記のような問題 特にレンズを大量に生産する際に発生する 々の問題を解決する方法を提供することに る。
 具体的には、スピン軸(支持軸)とレンズの 送装置とが互いにレンズの受け渡しを行う に、厚さの薄いレンズであってもパッドを いることなくかつレンズが歪むことなく、 ンズの受け渡し若しくは搬送することがで るレンズのコーティング装置を提供するこ にある。
 また、本発明は、オペレータがレンズを1枚 宛セットすることなく、さらにレンズ径の大 きさを装置本体に指示する必要がなく、オペ レータの手間を大幅に軽減できるレンズのコ ーティング装置を提供することを目的とする 。
 さらに、本発明は、UVランプの熱の影響を くし、若しくは軽減させて、より高いクリ ン度で高度なコーティング処理が行えるレ ズのコーティング装置を提供することにあ 。
 以上の問題を解決することにより、品質の いレンズを効率大量生産することができる
 

 本発明のコーティング装置では、上記目的 達成するために、原料レンズの形状を測定 るためのレンズ測定部(3)、原料レンズにプ イマ液を塗布し、未乾燥のプライマコート を有する第一中間体レンズを作製するため プライマコーティング部(5)、該第一中間体 ンズを乾燥部(6)で乾燥させた第二中間体レ ズに、フォトクロミックコート液を塗布し 未硬化のフォトクロミックコート層を有す 第三中間体レンズを作製するフォトクロミ クコーティング部(7)、第三中間体レンズにU Vを照射して未硬化のフォトクロミックコー 層を硬化させて製品レンズを作製するUV照射 部(8)、とからなるコーティングラインと、当 該コーティングライン内に、各部へレンズを 搬送する搬送手段とを具備するコーティング 装置において、前記レンズ測定部(3)、プライ マコーティング部(5)、フォトクロミックコー ティング部(7)、及びUV照射部(8)のいずれか少 くとも一つの部において、レンズを支持す 手段が、レンズの中央底面部を空気の吸引 段によって支持する支持軸であって、前記 送手段には、レンズの中央底面部を空気の 引手段によって支持する吸着部を設け、前 支持軸の周囲には、該支持軸及び前記吸着 が前記レンズを支持する領域以外のレンズ 面を支持するレンズ積載部を設け、前記支 軸と前記吸着部とにおけるレンズの受け取 又は受け渡し時において、前記レンズ積載 にレンズを仮置きして、該レンズ積載部、 記支持軸、及び前記吸着部の少なくとも1つ を上下動させることによって、前記レンズを 前記支持軸又は前記吸着部に支持させるよう にした。
 上記レンズのコーティング装置の前記レン 積載部は、前記支持軸の周囲に立設した3以 上のピン部材であって、該ピン部材の先端部 でレンズの底面を支持することができる。
 上記レンズのコーティング装置は、前記支 軸の高さ位置を固定し、前記レンズ積載部 び前記吸着部を昇降させて前記レンズの受 取り又は受け渡しをすることができる。
 上記レンズのコーティング装置は、前記搬 手段が2以上設けられ、これらの搬送手段同 士のレンズの受け取り又は受け渡し時に、レ ンズを仮置きするレンズ積載部を設け、該積 載部は前記搬送手段の吸着部が前記レンズを 支持する領域以外のレンズ底面を支持するこ とができる。
 上記レンズのコーティング装置の前記搬送 段には、前記吸着部が2個設けられ、これら の吸着部の1つが前記レンズ積載部を介して 前記支持軸に支持されているレンズを受け り、他方の吸着部が、該吸着部に支持して るレンズを該支持軸に受け渡すことができ 。
 上記コーティング装置の前記レンズ測定部( 3)には、レンズの中心部の高さ位置を検出す レンズ計測装置センサーが設けられ、前記 ォトクロミックコーティング装置には、フ トクロコミックコーティング液を供給する 器のノズルの先端部の高さ位置を検出する ンサーが設けられ、前記のノズルの先端部 レンズの中心部との間を一定間隔に調整す ことができる。
 上記レンズのコーティング装置の前記UV照 部(8)には、第三中間体レンズのレンズ中央 面部を空気の吸引手段によって支持する支 軸、及び、該支持軸に支持された第三中間 に紫外線を照射する室であって、窒素置換 可能なレンズ収容室(96)を設け、該UV照射部(8 )へレンズを搬送する搬送手段には、レンズ 中央底面部を空気の吸引手段によって支持 る吸着部を設け、前記支持軸の周囲には、 支持軸及び前記吸着部が前記レンズを支持 る領域以外のレンズ底面を支持するレンズ 載部を設け、前記支持軸と前記吸着部とに けるレンズの受け取り又は受け渡し時にお て、前記レンズ積載部にレンズを仮置きし 、前記レンズ積載部、前記支持軸、及び前 吸着部の少なくとも1つを上下動させること よって、前記レンズを前記支持軸又は前記 着部に支持させるようにしたことと共に、 記レンズを前記支持軸に支持させた後、前 レンズ積載部を前記レンズの下部から水平 向へ移動可能な機構を設け、前記レンズ積 部を前記レンズ収容室と離間可能に配設す ことができる。
 上記レンズコーティング装置の前記プライ コーティング部(5)には、前記支持軸及び前 レンズ積載部を設け、かつ、コーティング に飛散した液状およびミスト状のプライマ ーティング液を吸入する吸入口を備えた吸 ダクト(134)を配設するとともに、前記レン 積載部にそれらのプライマコーティング液 付着を防止する付着防止部材を配設し、前 吸入ダクト(134)は、レンズの周縁部近傍のレ ンズよりも高い位置に中央開口(131a)を有する ドーム状の上カップ(131)と、レンズの周縁部 傍のレンズよりも低い位置に中央開口(132a) 有し、前記上カップと間隔を空けて配設し ドーム状の中カップ(132)により形成され、 つ、前記吸入ダクト(134)は、液状およびミス ト状のプライマコーティング液を外部に排出 する排出口を備え、
 前記吸入ダクト(134)の吸入口は、前記上カ プ(131)の中央開口(131a)と前記中カップ(132)の 央開口(132a)とによって形成され、
 前記付着防止部材は、前記中カップ(132)の 記中央開口(132a)の周縁部近傍に上端部が位 し、少なくとも前記レンズ積載部の上端側 囲繞する筒状部材を備えるようにした。
 上記レンズのコーティング装置は、複数の 料レンズを水平方向及び/又は上下方向に直 線上に並べた原料レンズ収容ユニット(22)と 該原料レンズ収容ユニットに収容された前 原料レンズの底面を空気吸引によって支持 るレンズ吸着部(45c)を有し、該レンズ吸着部 (45c)を前後、左右及び上下に移動可能にする 動機構を備え、原料レンズを原料レンズ収 ユニット(22)から前記レンズ測定部(3)に搬送 する第一レンズ副搬送手段(31)と、を具備す 原料レンズ供給部(2)を前記コーティングラ ンの上流側位置に配設することができる。
 上記レンズのコーティング装置は、複数の 品レンズを水平方向及び/又は上下方向に直 線上に並べることができる製品レンズ収容ユ ニット(75)と、製品レンズの底面を空気吸引 よって支持するレンズ吸着部(45c)を有し、該 レンズ吸着部(45c)を前後、左右及び上下に移 可能にする移動機構を備え、製品レンズを 記コーティングラインから該製品レンズ収 ユニット(75)に搬送する第二レンズ副搬送手 段(73)と、を具備する製品レンズ貯留部(9)を 記コーティングラインの下流側位置に配設 ることができる。
 上記レンズのコーティング装置の前記原料 ンズ収容ユニット(22)には、同心円状にかつ 上方に向かって径が大きくなる階段状の複数 の原料レンズ載置部(25)を形成し、該複数の 料レンズ載置部の中央部と該レンズ載置部 前記第一レンズ副搬送手段(31)側の部位に、 記レンズ吸着部(45c)が通過可能な開放部を 成し、前記階段状の段部にレンズを載置す ことができる。
 上記レンズのコーティング装置の前記製品 ンズ収容ユニット(75)には、同心円状にかつ 上方に向かって径が大きくなる階段状の複数 の製品レンズ載置部(上記原料レンズ載置部(2 5)と同じ形状である)(75a)を形成し、該複数の 品レンズ載置部の中央部と該レンズ載置部 前記第二レンズ副搬送手段(73)側の部位に、 前記レンズ吸着部(45c)が通過可能な開放部を 成し、前記階段状の段部にレンズを載置す ことができる。
 上記レンズのコーティング装置は、前記フ トクロミックコーティング部(7)を区画して 該フォトクロミックコーティング部(7)の温 を調整する温度調整手段を設けることがで る。
 レンズのコーティング装置は、前記プライ コーティング部(5)を区画して、該プライマ ーティング部(5)の温度及び湿度を調整する 度調整手段及び湿度調整手段を設けること できる。
 上記レンズのコーティング装置は、前記前 UV照射部(8)を区画して、該UV照射部(8)内の空 気を前記装置本体の外部に排気する排気ダク ト(93c)を設けることができる。
 上記レンズのコーティング装置は、前記プ イマコーティング部(5)及びフォトクロミッ コーティング部(7)に吸気ダクト(20a、20b)を け、フィルタ(19a、19b)を介在させて配設する ことができる。
 

 本発明のレンズのコーティング装置は、搬 手段にはレンズの中央底面部を空気の吸引 段によって支持する吸着部を設け、前記支 軸の周囲には、該支持軸及び前記吸着部が 記レンズを支持する領域以外のレンズ底面 支持するレンズ積載部を設け、前記支持軸 前記吸着部とにおけるレンズの受け取り又 受け渡し時において、前記レンズ積載部に ンズを仮置きして、該レンズ積載部、前記 持軸、及び前記吸着部の少なくとも1つを上 下動させることによって、前記レンズを前記 支持軸部又は前記吸着部に支持させるように した。このように、搬送ユニットのレンズを 支持する吸着部が軸状で中心部を支持するの で、レンズにモーメントがかかることなく、 レンズを歪むことなく搬送させることができ る。また、パッドを省略することができ、コ ーティングの作業能率が向上する。
 上記レンズのコーティング装置は、前記レ ズ積載部が前記支持軸の周囲に立設した3以 上のピン部材であって、該ピン部材の先端部 でレンズの底面を支持するようにしたため、 ピン部材の隙間から搬送装置の吸着部を差し 込むことができる利点がある。また、構造が 簡単になる。
 上記レンズのコーティング装置の前記搬送 段には、前記吸着部が2個設けられ、これら の吸着部の1つが前記レンズ積載部を介して 前記支持軸に支持されているレンズを受け り、他方の吸着部が、該吸着部に支持して るレンズを該支持軸に受け渡すようにした これによって、吸着部が1つの場合は、吸着 がレンズを受け取って、レンズを下流側に 送した後、さらにレンズを上流側で受け取 てレンズを支持軸に受け渡すが、本発明に って、レンズの受け渡しをその場でできる うになって、作業効率が向上するようにな た。
 上記レンズのコーティング装置の前記装置 体には、レンズの中心部の高さ位置を検出 るセンサーが設けられ、フォトクロコミッ コーティング液を供給する容器のノズルの 端部の高さ位置を検出するセンサーを設け ことにより、前記のノズルの先端部とレン の中心部との間を一定間隔に調整するよう した。従来では、手動でノズルの先端位置 調整しているため、オペレータの習熟度に って、高さのばらつきがあったが、オペレ タの習熟度に依存することなく、容器の交 時にノズルの先端位置とレンズの間隔を一 値にすることができ、コーティング層に泡 含まれない品質の良いコーティング処理が きるようになった。
 更に、前記UV照射部には、支持軸と搬送手 の吸着部とにおけるレンズ受け渡し又は受 取り時に使用するレンズ積載部を、支持軸 支持されたレンズの下部から移動可能な機 とし、UV照射部におけるレンズ収容室内に前 記レンズ積載部を存在させないようしたこと により、前記効果と共に、レンズ収容室をコ ンパクトにすることができる。

 上記レンズのコーティング装置では、装置 体のコーティングラインの上流側位置に前 原料レンズ供給部(2)が配設されているので 複数のレンズを一度に装置本体にセットす ことができ、レンズ供給部に1枚宛セットす る手間が省けるようになった。また、前記第 一レンズ副搬送手段(31)は、前記レンズ吸着 を上下、左右及び前後方向に移動可能な移 機構を備えているので、レンズの受け渡し 円滑に行うことができるようになった。な 、原料レンズ収容ユニット(22)は、装置本体 ら取り外し可能とすることもでき、その場 には、レンズの設置を装置本体の外で行う とができ、作業能率をより向上させること できる。
 また、上記レンズのコーティング装置では 装置本体のコーティングラインの下流側位 に前記製品レンズ貯留部(9)が配設されてい ので、コーティング処理された複数の製品 ンズをまとめて装置本体から取り出すこと 可能となり、作業効率が向上するようにな た。更に、該レンズ収容ユニットを装置本 から取り外し可能とした場合には、コーテ ング処理した複数のレンズを一度にまとめ 装置本体から取り出すことが可能となり、 り作業効率を向上することができる。更に 第二レンズ副搬送手段(73)は、前記レンズ吸 着部を上下、左右及び前後方向に移動可能な 移動機構を備えているので、レンズの受け渡 しを円滑に行うことができるようになった。
 また、上記レンズのコーティング装置は、 記レンズ収容ユニットには、同心円状にか 上方に向かって径が大きくなる階段状の複 のレンズ載置部を形成し、該複数のレンズ 置部の中央部と該レンズ載置部の前記副レ ズ搬送手段側の部位に、前記レンズ支持部 通過可能な開放部を形成し、前記複数のレ ズ載置部のいずれか1つの前記階段状の段部 にレンズを載置するようにしたので、レンズ の中心位置の決定を大まかにすることができ 、また、レンズ径の異なるレンズでも収容が 可能である。また、開放部を形成したので、 副レンズ搬送手段のレンズ吸着部が容易にレ ンズを支持できるようになった。
 さらに、上記レンズのコーティング装置は 前記第一レンズ副搬送手段(31)からレンズを 受け取って、レンズの外径、曲率、及び高さ を検知するレンズ計測装置を設けたので、従 来のようにコーティング装置のオペレータが レンズ径をコーティング装置の制御部に知ら せる必要がなくなり、オペレータの手間が大 幅に省略できるようになった。また、操作ミ スを解消できるようになった。

 上記レンズのコーティング装置によれば、 ォトクロミックコーティング部(7)及びプラ マコーティング部(5)を各々区画して、温度 節をするようにしたので、UV照射部(8)で発 する熱の影響を受けないようになり、品質 高いフォトクロミックレンズを生産できる うになった。さらに、プライマコーティン 部(5)の湿度調整をするようにしたので、よ 品質の高いフォトクロミックレンズを生産 きるようになった。また、UV照射部(8)を区画 して、装置本体の外に空気を排気する排気ダ クト(93c)を配設したので、フォトクロミック ーティング及びプライマコーティング作業 の熱的影響をより確実に防止することがで る。
 プライマコーティング部(5)及びフォトクロ ックコーティング部(7)に吸気ダクト(20a、20b )を設け、フィルタ(19a、19b)を介在させて配設 したので、それらの部内に汚染された空気が 入り込むことが防止される。また、吸気ダク ト(20a、20b)より空気が吸入されることによっ 、装置本体の他の部分から空気が入り込む とが防止される。
 また、プライマコーティング部(5)に特定の ライマカップを配置することにより、飛散 たプライマコーティング液を効率よく排出 ることができるため、高品質のフォトクロ ックレンズを製造できる。
 さらには、フォトクロミックコーティング (7)の温度を20~23℃の範囲に調整するように 、プライマコーティング部(5)の温度を20~22℃ 、湿度を45~55%の範囲に調整するようにすれば 、さらに品質のよいフォトクロミックレンズ を生産できる。
 上記レンズコーティング装置の前記プライ コーティング部(5)には、前記支持軸、およ 前記レンズ積載部を設け、かつ、レンズコ ティング時に飛散した液状およびミスト状 プライマコーティング液を吸入する吸入口 備えた吸入ダクト(134)を配設したので、ミ トがレンズに付着することが防止され、
 また、前記レンズ積載部に液状およびミス 状のプライマコーティング液の付着を防止 る付着防止部材を配設したので、レンズ積 部にプライマコーティング液やそのミスト 付着するのが防止される。
 

本発明の実施形態によるコーティング 置全体の概略平面図である。 図1のコーティング装置に配設された原 料レンズ収容ユニットの正面図である。 図1のコーティング装置に配設された原 料レンズ収容ユニットの平面図である。 図2の原料レンズ収容ユニットに配設さ れているレンズ載置部の拡大正面図である。 図1のコーティング装置に配設されてい る第一(または第二)レンズ副搬送手段の平面 である。 図5の第一(または第二)レンズ副搬送手 の側面図である。 図5の第一(または第二)レンズ副搬送手 に配設されているスライドユニットの平面 である。 図5の第一(または第二)レンズ副搬送手 に配設されているスライドユニットの側面 である。 図1に示すコーティング装置のレンズ計 測装置の平面図である。 図1に示すコーティング装置のレンズ 測装置の側面図である。 図10に示すレンズ計測装置のレーザ投 部及び受光部を示し、Aはレンズを支持して いないセンタリングロッドが測定エリアにあ る状態の斜視図、Bはレンズを支持したセン リングロッドが測定エリアのある状態の斜 図、Cはレンズの端部が測定エリアにある状 の斜視図である。 図10に示すレンズ計測装置のレーザ投 部及び受光部を示し、Aはレンズの移動方向 先端部が測定エリアを通過している状態の平 面図、Bはレンズの移動方向後端部が測定エ アを通過している状態の平面図、Cはレンズ 移動方向後端側が測定エリアを通過してい 状態の平面図である。 図1の第一主搬送手段の平面図である 図1のプライマコーティング部に配設 れているプライマコーティング装置の正面 である。 図1のフォトクロミックコーティング に配設されているフォトクロミックコーテ ング装置の正面図である。 図1のUV照射部に配設されているレンズ 受け渡し部の正面図である。 図1のUV照射部に配設されている紫外線 照射室の正面図である。 図1に示すコーティング装置のレンズ 容ユニットとレンズ支持ユニットの拡大平 図である。 Aは、レンズ支持ユニットがレンズを ンの直上方に配置した状態の側面図、Bはレ ズ支持ユニットがレンズをピンに置いた状 の側面図、Cはレンズ支持ユニットが後退し てピンから離れた状態の側面図、Dはセンタ ングロッドがレンズを支持している状態の 面図である。 Aは、レンズ計測ユニットのセンタリ グロッドがレンズを支持している状態の側 図、Bは立設ピンが上昇してレンズを支持し いる状態の側面図、Cは受け渡しハンドの吸 着部が立設ピンからレンズを受け取る状態の 側面図、Dは受け渡しハンドの吸着部がレン を支持している状態の側面図である。 Aは、受け渡しハンドの吸着部がレン を支持している状態の側面図、Bは受け渡し ンドの吸着部から立設ピンがレンズを受け された状態の側面図、Cは立設ピンからスピ ン軸へレンズを受け渡す際の状態を示す側面 図、Dはスピン軸がレンズを支持した状態の 面図である。 本発明の実施形態によるコーティング 装置の正面図である。 図1に示す仕切壁(プライマコーティン 部及びフォトクロミックコーティング部)の 部内側から見た正面図である。 本発明の実施形態によるコーティング 装置の平面図である。 図25は、従来の受け渡しハンドのレン の受け渡しを示す図であって、Aはスピン軸 がレンズ支持している状態の平面図、Bは受 渡しハンドがレンズを受け渡されている状 の平面図、Cは受け渡しハンドがレンズを支 している状態の平面図である。 図25のCの受け渡しハンドがレンズを支 持している状態の断面図である。 従来技術のプライマコーティング部に おけるミストを排気するカバーを設けたプラ イマコーティング装置である。

符号の説明

 1 コーティング装置
 5 プライマコーティング部
 7 フォトクロミックコーティング部
 10 レンズ
 22原料レンズ収容ユニット
 25~30、75a レンズ載置部
 31 第一レンズ副搬送手段
 43 スライドユニット
 45 レンズ支持ユニット
 48 レンズ計測ユニット
 57a センタリングロッド
 58d ピン
 60  レーザ投光部
 61  レーザ受光部
 65 プライマコーティング装置
 66 フォトクロミックコーティング装置
 73 第二レンズ副搬送手段
 75 製品レンズ収容ユニット
 131 上カップ
 131a,132a 中央開口
 132 中カップ
 133 下カップ
 133a 筒状部材
 134 吸入ダクト
 

 以下、本発明の実施形態を、好適に使用で るコーティング装置を使用した例として、 面を参照しながら説明する。なお、本明細 では、図1のコーティング装置のX軸方向の きをコーティング装置の幅方向とし、Y軸方 の向きを前後方向(Y軸の矢印と反対方向を 側とする)とし、Z軸方向(図1に紙面に対して 直方向を上下方向として説明する。
 図1に示すコーティング装置1の装置本体1aに は、レンズのコーティング作業の流れ順に沿 って、原料レンズの形状を測定するためのレ ンズ測定部3と、原料レンズにプライマ液を 布し、未乾燥のプライマコート層を有する 一中間体レンズを作成するためのプライマ ーティング部5と、第一中間体レンズの未乾 のプライマコート層を乾燥させて乾燥した ライマコート層を有する第二中間体レンズ 作成する乾燥部6と、第二中間体レンズにフ ォトクロミックコート液を塗布して未硬化の フォトクロミックコート層を有する第三中間 体レンズを作成するフォトクロミックコーテ ィング部7と、第三中間体レンズにUVを照射し て未硬化のフォトクロミックコート層を硬化 させて製品レンズを作成する2つのUV照射部8a び8bと、からなるコーティングラインが形 されている。そして、このコーティングラ ンには、前記第三中間体レンズを仮置きす ための第三中間体レンズ仮置き部74、及び前 記製品レンズを仮置きするための製品レンズ 仮置き部72が設けられている。尚、原料レン 、第一中間体レンズ、第二中間体レンズ、 三中間体レンズ、および製品レンズは、上 に示した態様のレンズを指すが、下記の説 においては、単にレンズと略す場合もある
 UV硬化はフォトクロミックコーティングに べて長い時間を要するため、UV照射部が1つ 場合には、フォトクロミックコーティング 7の処理が終了した後にUV照射部での処理が わるまでフォトクロミックコーティング部7 稼動を一時中止し時間調整を行う必要があ 。これに対し、図1に示す装置では、第三中 間体レンズ仮置き部74を設けると共に2つのUV 射部8a及び8bを設けているので、一方のUV照 部(例えば8a)が稼動中に作成された前記第三 中間体レンズを第三中間体レンズ仮置き部74 一旦置いて、そこから稼動していない他方 UV照射部(例えば8b)に第三中間体レンズを搬 することにより、フォトクロミックコーテ ング部7を連続稼動させることが可能となっ ている。
 コーティング装置1では、原料レンズおよび 各中間体レンズは、上記コーティングライン 内に配設された主搬送手段によって行われる 。図1に示すコーティング装置1における主搬 手段は、(i)前記原料レンズを前記レンズ測 部3から前記プライマコーティング部5へ搬 する機能と、前記第一中間体レンズを前記 ライマコーティング部5から前記乾燥部6へ搬 送する機能と、前記第二中間体レンズを前記 乾燥部6から前記フォトクロミックコーティ グ部7へ搬送する機能と、前記第三中間体レ ズを前記フォトクロミックコーティング部7 から前記第三中間体レンズ仮置き部74へ搬送 る機能とを併せ持つ第一主搬送手段62と、(i i)第三中間体レンズを前記第三中間体レンズ 置き部74から前記UV照射部8へ搬送する機能 、前記製品レンズを前記UV照射部8から前記 品レンズ仮置き部72へ搬送する機能とを併せ 持つ第二主搬送手段67との2つの主搬送手段か らなっている。そして、前記第一主搬送手段 62は、レンズ測定部3、プライマコーティング 部5、乾燥部6、フォトクロミックコーティン 部7および第三中間体レンズ仮置き部74と夫 隣接する第一主搬送部4aに配設されており 前記第主二搬送手段67は、前記第三中間体レ ンズ仮置き部74、前記製品レンズ仮置き部72 UV照射部8a及び8b夫々隣接する第二主搬送部4b に配設されている。

 コーティング装置1は、装置本体のコーティ ングラインの上流側位置に前記原料レンズ供 給部2が配設されている。該レンズ供給部2は プライマ及びフォトクロミックコーティン を行う原料レンズを設置する場所であり、 置外部で準備された原料レンズをストック るためのストックヤードとしての機能を有 る。原料レンズ供給部2には装置外部から原 料レンズが持ち込まれるため、該原料レンズ 供給部2は、通常、装置の前面若しくは側面 近のオペレータが作業し易い位置に配設さ る。
 レンズのコーティング装置においてはコー ィングラインの各工程において原料レンズ るいは各種中間体レンズの表面に埃などの 物が付着するのを防止するために装置内部 クリーン度を高くすることが好ましい。そ ためコーティング装置1の原料レンズ供給部 2の前側壁部には、外部から原料レンズを持 込むための開閉扉21aが設けられている。
 前記原料レンズ供給部2には、原料レンズ収 容ユニット22と、原料レンズを原料レンズ収 ユニット22から前記レンズ測定部3に搬送す 第一レンズ副搬送手段31とが設けられてい 。
 図1に示すコーティング装置1の原料レンズ 給部2には、2個の原料レンズ収容ユニット22 設置されている。この原料レンズ収容ユニ ト22は、コーティング装置1に固定して設置 ることもできるし、カートリッジタイプの のとし、コーティング装置1からの取付け及 び取り外しが可能となるように設置すること もできる。取り外し可能とした場合、取り付 けガイドなどを設けることにより、原料レン ズ収容ユニット22は、原料レンズ供給部2の所 定の定位置に設置することが好ましい。そう することにより、原料レンズ供給部2に固定 れている第一レンズ副搬送手段31との位置関 係が一定となり、第一レンズ副搬送手段31の 動制御が容易となる。
 原料レンズ収容ユニット22を固定して設置 た場合には、この開閉扉21aを開いて該レン 収容ユニット22にレンズが載置される。一方 、原料レンズ収容ユニット22を取り外し可能 設置した場合には、コーティング装置1の外 部において、原料レンズ収容ユニット22にレ ズを載置することができる。

 図2及び図3は、原料レンズ収容ユニット22の 拡大図であり、図2は装置本体1aの内側から見 た原料レンズ収容ユニット22の正面図、図3は 平面図である。
 一対の原料レンズ収容ユニット22は、同じ 状であり、一方の原料レンズ収容ユニット22 について説明すると、原料レンズ収容ユニッ ト22は四角形状の外枠23が設けられ、外枠23は 左右縦枠23a,23bと上下横枠23c,23dとによって形 されている。原料レンズ収容ユニット22の 右中心部には内枠24が上下方向に配設されて いる。なお、内枠24は2枚の板材によって形成 されているが1枚でもよく、本実施形態では2 の内枠を区別せずに総称して内枠24とする
 原料レンズ収容ユニット22は、内枠24と左右 縦枠23a,23bとの間にレンズ載置部25~30が配設さ れ、原料レンズ収容ユニット22の一方の側に ンズ載置部25~27が配設され、他方の側にレ ズ載置部28~30が、各々上下方向に間隔を空け て配設されている。

 これらのレンズ載置部25~30は、各々が同一 状であり、1つのレンズ載置部25について説 すると、レンズ載置部25は左右に2分割され ブロックプレート25a,25bによって形成され、 方のブロックプレート25aが右縦枠23bに固定 れ、他方のブロックプレート25bが内枠24に 定されている。したがって、原料レンズ収 ユニットがコーティング装置1にセットされ 状態では、Y軸方向にレンズ載置部25が貫通 るような開放部(間隙部)25cが形成されてい 。
 図4に示すように、このブロックプレート25a ,25bの各々には、レンズ10をセンタリングする 階段状でかつ同心円上に配置されている段部 dを形成している。段部dの湾曲面は、各レン 10のサイズの外周形状に対応するように形 され、各段部d1~d5の湾曲面を延長すると円形 状になり、一番下側の段部d1からd2、d3、d4、d 5の順に、小径のレンズから大径のレンズに してセンタリングをすることができる。
 図2に示すように、上下に配設したレンズ載 置部25~27は、中心軸を同軸上に配置し、横方 に配設した上段のレンズ載置部25,28、中段 レンズ載置部26,29及び下段のレンズ載置部27, 30の各水平位置が同じになるように、整列状 で配置されている。このようにして原料レ ズ収容ユニット22に複数のレンズを水平方 及び/又は上下方向に直線上に配置すること より、原料レンズ収容ユニット22から原料 ンズを取り出す際の第一レンズ副搬送手段31 の駆動メカニズムを単純にすることが可能と なる。

 図5及び図6は、第一レンズ副搬送手段31を示 す。なお、該第一レンズ副搬送手段31は、搬 するレンズの種類(原料レンズ又は製品レン ズ)が異なるだけで第二レンズ副搬送手段73と 基本的に同じ構造となっている。
 第一レンズ副搬送手段31は、基台としてのX ガイドユニット32がX軸方向に延在している X軸ガイドユニット32は、一端側にパルスモ タ33が配設され、パルスモータ33の下端部に は駆動プーリ34が接続されている。X軸ガイド ユニット32の他端側は、回転可能に支持され 従動プーリ35が設けられ、駆動プーリ34と従 動プーリ35にはベルト36が巻回されている。 して、ベルト36には、スライドユニット37が 結され、パルスモータ33によるベルト36の回 転移動によって、スライドユニット37はX軸方 向に沿って移動できる。

 スライドユニット37に設けられた基台37aの 面には、Z軸ユニット38が設けられ、Z軸ユニ ト38には、上下方向に延びるガイドレール38 aとZ軸ボールネジ38bとが平行して設けられて る。これらのガイドレール38aには、昇降部 38cが上下方向に摺動可能に嵌合するととも Z軸ボールネジ38bに螺着して設けられている 。
 基台37aには、パルスモータ39が配設され、 のパルスモータ39の下端部には駆動プーリ40 接続されている。駆動プーリ40は、Z軸ボー ネジ38bの下端部に回転可能に取付けられて る従動プーリ38dとベルト41によって連結さ 、駆動プーリ40の回転によって、Z軸ボール ジ38bが回転することができる。このZ軸ボー ネジ38bの回転によって昇降部材38cが、上下 するように構成されている。
 昇降部材38cには、パルスモータ42が取付け れ、パルスモータ42の回転軸42aの上部には、 連結部44fを介してスライドユニット43が取付 られている。パルスモータ42は図6中に二点 線で示すように、昇降部材38cとともに上下 することができる。

 図7及び図8を参照にしてスライドユニッ 43は、回転台44とこの回転台44の上に副搬送 段用レンズ支持ユニット45が備えられている 。回転台44は、パルスモータ42(図6参照)を駆 させることによって、回転軸42a(44f)を軸心に して回転することができる。回転台44の内部 一端部には、パルスモータ44aが配設され、 のパルスモータ44aの下端部には駆動プーリ4 4bが接続されている。回転台44の内部の他端 には、従動プーリ44cが配設され、駆動プー 44bと従動プーリ44cとはベルト44dによって連 されている。そして、ベルト44dは、副搬送 段用レンズ支持部ユニット45の取付部45aと接 続されている。

 副搬送手段用レンズ支持ユニット45には、 端側に摺動部材45bが設けられ、摺動部材45b 回転台44の側面に形成されたガイドスリット 部44eに摺動可能に嵌合している。よって、パ ルスモータ44aが回転すると、ベルト44dととも に、副搬送手段用レンズ支持ユニット45が回 台44の上面の長手方向に沿って、進退移動 可能である(図7及び図8中の二点鎖線参照)。 一レンズ副搬送手段31は、前記のような構 からなることにより、下記のレンズ吸着部45 cを前後、左右及び上下に移動可能にするこ ができる。また、旋回させることも可能で る。
 図7及び図8を参照にして、副搬送手段用レ ズ支持ユニット45の先端部には、レンズの底 面を空気吸引によって支持するレンズ吸着部 45cが取付けられている。副搬送手段用レンズ 支持ユニット45の基端側の側面には、継ぎ手4 5dが接続され、継ぎ手45dは図示しない空気吸 手段と接続され、レンズ吸着部45cと副搬送 段用レンズ支持ユニット45の内部で連通し いる(図示せず)。レンズ吸着部45cは、レンズ 10を載置した状態でレンズ10の底面を空気の 引によって支持することができる。尚、レ ズ10は、第一レンズ副搬送手段31においては 料レンズを指し、第二レンズ副搬送手段73 おいては製品レンズを指す。

 図9及び図10は、レンズ測定部3に配設された レンズ計測装置48を示す。該レンズ計測装置4 8では、前記第一レンズ副搬送手段31からレン ズを受け取って、レンズの外径、曲率及び高 さを検知する。
 レンズ計測装置48は、基台としてのY軸ガイ ユニット49がY軸方向に延在している。Y軸ガ イドユニット49は、一端側にパルスモータ50 配設され、パルスモータ50の下端部には駆動 プーリ51が接続されている。Y軸ガイドユニッ ト49の他端側は、回転可能に支持された従動 ーリ52が設けられ、駆動プーリ51と従動プー リ52にはベルト53が巻回されている。そして ベルト53には、スライドユニット54が取付け れ、ベルト53の回転移動によって、スライ ユニット54はY軸方向へ移動できる。

 スライドユニット54に設けられた基台54a は、パルスモータ54bが取付けられ、パルス ータ54bの上部には駆動プーリ54cが接続され いる。駆動プーリ54cは、回転軸57の下端部に 回転可能に取付けられている従動プーリ54dと ベルト54eによって連結されている。回転軸57 基台54aに支持され、駆動プーリ54cの回転に って、回転軸57が回転することができる。 の回転軸57の上部には、センタリングロッド 57aが設けられている。センタリングロッド57a の中心部には、図示しない空気吸引手段と連 結されているレンズ吸着用の孔57bと連結され 、センタリングロッド57aの先端部で、レンズ 10の底面を支持することができる。このセン リングロッド57aは、本発明の支持軸に該当 る。パルスモータ54bが回転すると、回転軸5 7の回転によってセンタリングロッド57aを回 することができる。

 また、基台54aには計測用レンズ支持ユニッ 58が設けられ、計測用レンズ支持ユニット58 は基台54aの上にエアシリンダ58aが取付けられ 、エアシリンダ58aの伸縮ロッド58bには、レン ズ支持板58cが取付けられ、レンズ支持板58cの 上面には、レンズ積載部が設けられる。
 このレンズ積載部は、レンズ支持ユニット4 5のレンズ吸着部45c及びセンタリングロッド57 a(支持軸)がレンズを支持する領域以外のレン ズ底面を支持できるものであれば特に制限さ れるものではない。中でも、レンズ積載部を 3本以上のピン部材で構成することにより、 ン部材の隙間からレンズ吸着部45cを差し込 ことができ、操作性を向上することができ 。また、ピン部材とすることで作製が容易 なり、更に、レンズ積載部の軽量化にも繋 り、装置の破損が少なくなり、そのメリッ は非常に多い。以下の説明において、本発 のレンズ積載部は、いずれも立設ピンとす 。
 レンズ支持板58cの上面には、レンズ積載部 して、4本の立設ピン58dを同心円周上に直立 させている。エアシリンダ58aの駆動によって 、レンズ支持板58cは昇降が可能である。立設 ピン58dは、正方形状に配置され、その中心部 にセンタリングロッド57a(支持軸)の中心が配 されるように形成されている。立設ピン58d 先端部でレンズ10を載置することができ、 測用レンズ支持ユニット58の上下動によって 、レンズ10をセンタリングロッド57a(支持軸) 先端部に受け渡し及び受け取りすることが きる。

 レンズ計測装置48の両側部には、図10~図12 に示すように、一方側にレーザ投光部60が設 られ、他方側には、レーザ投光部60に対応 せてレーザ受光部61が設けられている。レー ザ投光部60によってレーザ光をレーザ受光部6 1に向けて照射すると、レーザ受光部61はレー ザ光を受光することができる。図11に示すよ に、センタリングロッド57a(支持軸)の先端 にレンズ10を固定し、センタリングロッド57a を回転及び直線移動させて測定エリアaにレ ズ10を通過させ、レンズの外径、曲率及び高 さを検知する。

 次に、レンズ計測装置48において、レンズ 外径、曲率及び高さを検知したレンズをプ イマコーティング部5へ搬送する手順、装置 ついて説明する。
 図1に示すように、第一主搬送部4aには第一 搬送手段62が配設されている。図13に示すよ うに、第一主搬送手段62には、X軸方向に摺動 可能な摺動ユニット76が配設され、摺動ユニ ト76には、アーム63が軸76aを回転軸として回 転可能に配設されている。アーム63は、基端 の第一アーム63aと先端側の第二アーム63bと よって構成され、第二アーム63bは、第一ア ム63aとの関節部にある回転軸63cを中心軸に て回動可能に配設されている。第二アーム6 3bの先端部には、受け渡しハンド64が接続さ 、関節部にある回転軸63dを中心軸にして回 可能に形成されている。受け渡しハンド64の 先端部には、図示しない空気吸引手段と連通 する吸着部64aが形成されている(図20参照)。 の吸着部64aは、第一アーム63a及び第二アー 63bさらには受け渡しハンド64の回動によって 、360度の回転範囲で移動することができる。 受け渡しハンド64は、レンズ10のレンズ計測 置48の計測用レンズ支持ユニット58からレン 10を受け取ることができ、レンズ10をプライ マコーティング部5、乾燥部6及びフォトクロ ックコーティング部7の順に搬送することが できる。
 なお、第一主搬送手段62の摺動ユニット76は 、第一レンズ副搬送手段31のスライドユニッ 37と、基本的に同様なX軸スライド機構及びZ 軸スライド機構が適応できるのでその説明を 省略する。

 図14に示すように、プライマコーティン 部5に配設されたプライマコーティング装置6 5は、基台77にスピン軸78(支持軸)を回転可能 配設するとともに、パルスモータ79を取付け ている。パルスモータ79の回転軸の上部には 動プーリ79aが取付けられ、駆動プーリ79aは ピン軸78に配設されている従動ローラ78aと ルト80によって連結されている。スピン軸78 中央部には図示しない空気吸引手段と連通 れている流通孔78bが形成され、空気吸引に ってレンズ10の底部を支持することができ 。なお、このスピン軸78は、本発明の支持軸 に該当する。

 また、プライマコーティング装置65には、 ライマコーティング用レンズ支持ユニット81 が設けられ、プライマコーティング用レンズ 支持ユニット81は基台77に取付けられている アシリンダ81aに支持され、エアシリンダ81a 伸縮ロッド81bの先端部には、レンズ支持板81 cが取付けられ、レンズ支持板81cの上面には レンズ積載部として、4本の立設ピン81dを直 させて取付けている。エアシリンダ81aの駆 によって、レンズ支持板81cは上下方向に昇 が可能である。立設ピン81dは、図9、10に示 立設ピン58dと同じ構造であり、先端部でレ ズ10を仮支持することができ、プライマコ ティング用レンズ支持ユニット81の上下動に よって、レンズ10をスピン軸78に受け渡し及 受け取りすることができる。
 スピン軸78の上部には、レンズ10にプライマ コーティング液を塗布するディスペンスバル ブ82が設けられ、ディスペンスバルブ82の先 部に設けられているノズル82aからプライマ ーティング液が、レンズ10に塗布される。な お、図示しないが、ディスペンスバルブ82の 流には配管を介してプライマコーティング タンク(図示せず)が連結されており、タン 内部はプライマコーティング吐出前に窒素 どのガスで加圧状態に保持され、ディスペ スバルブ82を開くことによりプライマコーテ ィング液をノズル82aから吐出させることがで きるようになっている。なお、コーティング 終了後は、タンク内部は大気圧に開放される 。

 図14に示すように、スピン軸78の周囲に、レ ンズ支持板81cの上面に直立させて取り付けた 立設ピン81dを配置して、この立設ピンを介し て、レンズ10をスピン軸78に受け渡し及び受 取りするようにした場合には、プライマコ ティング装置65には、プライマカップ100を配 設することが好ましい。プライマカップ100は 、上カップ131、中カップ132及び下カップ133か ら構成されている。上カップ131は中カップ132 の外側で間隔を空けて配設され、上カップ131 は、中央の開口131aが、レンズ10の高さ位置よ り僅かに高い位置に配置され、ドーム状の形 状である。また、中カップ132は、中央の開口 132aがレンズ10の高さ位置よりも低く配置され 、ドーム状の形状である。吸入ダクト134は、 これら上カップ131と中カップ132より形成され 、該吸入ダクトの吸入口は、上記開口131aと 口132aにより形成される。これら上カップ131 よび中カップ132は、それぞれの開口131a,132a すなわち吸入口が上記位置で形成されれば に制限されるものではないが、上カップ131 び中カップ132は、各々が開口131a,132aの位置 高くし、その周囲は半径方向外側に向かっ 低くなるようにして吸入ダクト134を形成す ことが好ましい。特に好ましくは、吸入ダ ト134をレンズの形状に併せて傾斜させるこ が好ましい。こうすることにより効率のよ 吸入ダクトとすることができる。
 トレイ状の下カップ133は支持台135の上面に 置され、下カップ133の外周部は、上カップ1 31の下部と連結されている。下カップ133には 中カップ132の外周部よりも半径方向内側に 状壁136を形成し、この環状壁136の外側にプ イマドレイン137を形成し、内側には排気口1 38を形成している。排気口138は図示しない空 を吸引する吸引ポンプに接続され、プライ ドレイン137は、図示しないプライマ液の回 タンクと接続されている。なお、図14に示 態様とした場合には、液状およびミスト状 プライマコーティング液を外部に排出する 出口は、これらプライマドレイン137および 気口138が該当する。また、図14では、排出口 として、プライマドレイン137および排気口138 を別々に分けて記載しているが、これらはま とめて1つの排出口とすることもできる。
 下カップ133の内方側には、コーティング時 プライマコーティング液若しくはそのミス の付着を防止する付着防止部材としての筒 部材133aを、上方へ立設させ、筒状部材133a 、レンズ支持部81の下降時において、立設ピ ン81dを囲繞している。筒状部材133aの上端部 、中カップ132の中央開口132aの周縁部に上端 が位置するように配置されている。

 図1に示すプライマコーティング部5は、側 がステンレス等の金属、透明ガラスまたは 明合成樹脂の仕切壁11a,11bによって仕切られ 前壁が開閉自在の開閉扉12aで仕切られ、第 主搬送部4a側の後壁は仕切壁13によって仕切 られている。
 図23は、仕切壁13を第一主搬送部4aから見た 態を示す。仕切壁13には、プライマコーテ ング装置65にほぼ対応する高さに、四角形状 のレンズ10の搬送用開口13aを形成し、この搬 用開口13aには、該搬送用開口13aを開閉する とができるシャッタ14が配設されている。 ャッタ14は、シリンダ15に支持され、シリン 15のロッド15aの上下動によってシャッタ14は 昇降が可能である。シャッタ14が下降すると 送用開口13aが閉塞し、シャッタ14が昇降す と搬送用開口13aが開放される。搬送用開口13 aが開放されると、第一主搬送手段62の受け渡 しハンド64(図1及び図13参照)を搬送用開口13a らプライマコーティング部5に出し入れする とができる。
 上記のように、プライマコーティング部5の 壁部にレンズの出し入れをする開閉自在の扉 を配設したので、部内の温度、湿度変動を最 小限抑えることができ、ほぼ均一な条件下で コーティング作業を行うことができる。

 図22及び図24に示すコーティング装置1の平 図を参照にして、プライマコーティング部5 天井部には、フィルタ19a、例えば、HEPA(High Efficiency
Particulate Air)フィルタ19aが配設されている。 た、このHEPAフィルタ19aの上部には吸気ダク ト20aが形成されている。この吸気ダクト20aと プライマコーティング部5との間にHEPAフィル 19aが配設されている。吸気ダクト20aには、 続ダクトを介在させて、プライマコーティ グ部5へ供給する空気の温度を調節する温度 調節設備127、プライマコーティング部5へ供 する湿度を調節する湿度調節設備128、及び 温度調整設備127、該湿度調整設備128で調整 れた空気を吸気ダクト20aからプライマコー ィング部5へ圧送するための空気供給用ポン (圧送装置)129が接続されている。これら吸 ダクト20a、吸気ダクト20aへ供給する空気の 度及び湿度を調整する温度調整設備127及び 度調整設備128、調整された空気を圧送する 送装置129は、本発明のプライマコーティン 部5の温度調整手段及び湿度調整手段に該当 る。
 なお、プライマコーティング部5の温度調整 手段及び湿度調整手段は、吸気ダクト20a、吸 気ダクト20aへ供給する空気の温度及び湿度を 調整する温度調整設備127及び湿度調整設備128 、調整された空気を圧送する圧送装置129の各 機能を備えた1つの設備であってもよい。

 次に、このプライマコーティング処理され レンズ、即ち、未乾燥のプライマコート層 有する第一中間体レンズを乾燥する。
 図1に示す第一中間体レンズ10の乾燥部6は、 上述したレンズ計測装置48の計測レンズ支持 ニット58と基本的に同じ構造のものが多数 設され、レンズ10が4本の立設ピン6aによって 支持される構造となっている。この乾燥部6 は、前記第一主搬送手段62によりプライマコ ーティング処理したレンズ10が搬送される。 、この乾燥部6においては、複数のレンズ10 乾燥することができる。

 乾燥部6で乾燥されたレンズ、即ち、乾燥し たプライマコート層を有する第二中間体レン ズは、第一主搬送手段62によりフォトクロミ クコーティング部7へ搬送される。
 図1に示すフォトクロミックコーティング部 7には、図15に示すフォトクロミックコーティ ング液を第二中間体レンズ10にコーティング るフォトクロミックコーティング装置66が 設されている。フォトクロミックコーティ グ装置66は、基台84にスピン軸85(支持軸)を回 転可能に配設するとともに、パルスモータ86 取付けている。パルスモータ86の回転軸の 部には駆動プーリ86aが取付けられ、駆動プ リ86aはスピン軸85に配設されている従動ロー ラ85bとベルト87によって連結されている。ス ン軸85の中央部には図示しない空気吸引手 と連通されているレンズ吸着用の孔85aが形 され、空気吸引によって第二中間体レンズ10 の底面を支持することができる。このスピン 軸85は、本発明の支持軸に該当する。
 また、フォトクロミックコーティング装置6 6には、フォトクロミックコーティング用レ ズ支持ユニット88が設けられ、フォトクロミ ックコーティング用レンズ支持ユニット88は 台84に取付けられているエアシリンダ88aに 持され、エアシリンダ88aの伸縮ロッド88bの 端部に、レンズ支持板88cが取付けられ、レ ズ支持板88cの上面には、レンズ積載部とし 、4本の立設ピン88dを直立させている。エア リンダ88aの駆動によって、レンズ支持板88c 上下方向に昇降が可能である。立設ピン88d 、図9及び図10に示す立設ピン58d、図14に示 立設ピン81dと同じ構造であり、レンズ10を仮 置きすることができ、レンズ支持板88cの上下 動によって、レンズ10をスピン軸85(支持軸)に 受け渡し及び受け取りすることができる。
 スピン軸85(支持軸)の上部には、レンズ10に ォトクロミックコーティング液を塗布する レル89が設けられ、バレル89の先端部に設け られているノズル89aからフォトクロミックコ ーティング液が塗布される。また、フォトク ロミックコーティング装置66には、スピン軸8 5から離れた場所に高さ計測センサー90a,90bが けられ、バレル89のノズル89aの下端位置を 測することができる。バレル89とノズル89aと の間には、図示はしていない液ダレ防止弁( 支弁)を設けることにより、加圧されないと コーティング液が吐出しない機構とするこ もできる。

 図1に示すフォトクロミックコーティング部 7は、側壁がステンレス等の金属、透明ガラ 若しくは透明合成樹脂の仕切壁11b,11cによっ 仕切られ、前壁が開閉自在の開閉扉12bで仕 られ、第一主搬送手段62側の後壁は仕切壁16 によって仕切られている。
 仕切壁16の構成は、図23に示す仕切壁13と同 であるので、図23を用いて説明すると、仕 壁16にはフォトクロミックコーティング装置 66に対向する高さに、四角形状のレンズ10の 送用開口13aを形成し、この搬送用開口13aに 、該搬送用開口13aを開閉することができる ャッタ14が配設されている。シャッタ14は、 リンダ15に支持され、シリンダ15のロッド15a の上下動によってシャッタ14は昇降が可能で る。シャッタ14が下降すると搬送用開口13a 閉塞し、シャッタ14が昇降すると搬送用開口 13aが開放される。搬送用開口13aが開放される と、第一主搬送手段62の受け渡しハンド64を 送用開口13aからフォトクロミックコーティ グ部7に出し入れすることができる。
 上記のように、フォトクロミックコーティ グ部7の壁部にレンズの出し入れをする開閉 自在の扉を配設したので、部内の温度変動を 最小限抑えることができ、ほぼ均一な条件下 でコーティング作業を行うことができる。

 図22及び図24を参照にして、フォトクロミッ クコーティング部7の天井部には、HEPAフィル 19bが配設されている。また、このHEPAフィル タ19bの上部には吸気ダクト20bが形成されてい る。この吸気ダクト20bとフォトクロミックコ ーティング部7との間にHEPAフィルタ19bが配設 れている。吸気ダクト20bには、接続ダクト 介在させて、フォトクロミックコーティン 部7へ供給する空気の温度を調節する温度調 節設備127、及び該温度調整設備127で調整され た空気を吸気ダクト20bからフォトクロミック コーティング部7へ圧送するための空気供給 ポンプ(圧送装置)129が接続されている。これ ら吸気ダクト20b、吸気ダクト20bへ供給する空 気の温度を調整する温度調整設備127、調整さ れた空気を圧送する圧送装置129は、本発明の フォトクロミックコーティング部7の温度調 手段に該当する。
 なお、フォトクロミックコーティング部7の 温度調整手段は、吸気ダクト20b、吸気ダクト 20bへ供給する空気の温度を調整する温度調整 設備127、および調整された空気を圧送する圧 送装置129の各機能を備えた一つの設備であっ てもよい。また、この設備は、湿度を調整す る機能を有していてもよい。
 図24には、フォトクロミックコーティング 7へ接続された吸気ダクト20bへ供給される空 が、プライマコーティング部5へ接続された 吸気ダクト20aへ供給される空気と同じ調整を 行ったものであることが示されているが、こ のような態様とすることで温度調整設備127を 共有して使用することができる。さらに、下 記に詳述する、プライマコーティング部5に ける湿度の範囲であれば、フォトクロミッ コーティング処理に悪影響を与えることが いため、図24に示す態様とすることにより、 空気を圧送する圧送装置129を共有して使用す ることもできる。また、吸気ダクト20a、20bを 各々に備え、温度調整機能、湿度調整機能、 および空気を圧送する機能が一体となった設 備を使用すれば、プライマコーティング部5 フォトクロミックコーティング部7において 備を効率よく共有することができる。
 なお、フォトクロミックコーティング部7へ 供給される空気は、温度調整されたものであ れば、プライマコーティング部5へ供給され 空気とは別のものであってもよい。

 なお、図24に示すように、コーティング 置1の装置本体1aには、レンズ測定部3の天井 にHEPAフィルタ19cが配設され、第一主搬送部 4aとレンズ乾燥部6との間の天井壁にHEPAフィ タ19dが配設され、製品レンズ貯留部9の天井 にHEPAフィルタ19eが配設されることもできる 。

 フォトクロミックコーティング部7でフォト クロミックコーティング処理されたレンズ、 即ち、未硬化のフォトクロミックコート層を 有する第三中間体レンズは、第一主搬送手段 62により第三中間体レンズ仮置き部74へ搬送 れ、次いで、第二主搬送部4bに配設されてい る第二主搬送手段67によりUV照射部8a又は8b、 り具体的には各部に配設されたUV装置70、71 搬送される。この第三中間体レンズ仮置き 74は、例えば、4本の立設ピンでレンズ10の 周部を支持する構成とすればよい。この第 中間体レンズ仮置き部74における4本の立設 ンは、第一主搬送手段6から第二主搬送手段6 7へ第三中間体レンズを受け渡す際に、該第 中間体レンズを仮置きするレンズ積載部に 当する。
 第二主搬送手段67は、アーム68の先端部に受 け渡しハンド69を回動可能に取付けている。 二主搬送手段67は、基本的に第一主搬送手 62と構造が同じであるのでその詳細な説明を 省略する。第二主搬送手段67の受け渡しハン 69は、UV装置70(または71)のスピン軸97aに対し てレンズ10を受け渡す又は受け取ることがで る。このスピン軸97aは、本発明の支持軸に 当する。

 図16第二主搬送手段67からUV装置70のスピ 軸97a(支持軸)に対してレンズ10を受け渡す又 受け取る装置(ステージ昇降ユニット120)を している。UV装置70の下部には、UV照射用レ ズ支持ユニット110が設けられ、UV照射用レン ズ支持ユニット110は基台111に取付けられてい るエアシリンダ112に支持され、エアシリンダ 112の伸縮ロッド113の先端部に、レンズ支持板 114が取付けられ、レンズ支持板114の上面には 、レンズ積載部として、4本の立設ピン115を 立させている。エアシリンダ112の駆動によ て、レンズ支持板114は上下方向に昇降が可 である。立設ピン115は、図9及び図10に示す 設ピン58d、図14に示す立設ピン81dと同じ構造 であり、レンズ10を仮置きすることができ、 ンズ支持板114の上下動によって、レンズ10 スピン軸97a(支持軸)に受け渡し及び受け取り することができる。スピン軸97a(支持軸)にレ ズ10を受け渡した後、立設ピン115がレンズ10 の下部に存在しないように、レンズ支持板114 は、旋回用のエアシリンダ114aにより、水平 動が可能な構造とする。そうすることによ 、下記に記載するステージ97が上昇し、レン ズ収容室96を構成した際、該収容室96をコン クトにまとめることができる。なお、上記 ピン軸97aは、本発明の支持軸に該当する。

 図17は、UV装置70を示す。UV装置70には、紫 外線照射室93が設けられ、紫外線照射室93は 外側に遮光カバー93aを配設し、遮光カバー93 aの内部には断熱材93bを配設している。紫外 照射室93には、排気ダクト93cが接続されてい る。紫外線照射室93には、UVユニット94が配設 され、UVユニット94の内部には、UVランプ95が 設されている。

 UV装置70の下部には、ステンレスからなるレ ンズ収容室96が配設され、さらに、レンズ収 室96の下部には、ステージ昇降ユニット120( 16)が配設されている。ステージ昇降ユニッ 120には、基台111の上面に間隔を空けて配設 れた一対のエアシリンダ121が設けられてい 。そして、エアシリンダ121の上端部には伸 可能なロッド122が設けられ、この一対のロ ド122の上端部にステージ97が取付けられ、 テージ97はロッド122の伸縮により上下動する ことができる。このステージ97には、回転可 にスピン軸97aが軸支されている。また、ス ージ97には、駆動モータ123が設けられ、駆 モータ123には駆動プーリ124が取付けられ、 動プーリ124にはベルト125が巻回されている ベルト125は、一対のエアシリンダ121の間を って、スピン軸97aの下部に取付けられた図 しない従動プーリに巻回され、駆動モータ12 3の駆動によってスピン軸97aを回転すること できる。スピン軸97aの中心部には、レンズ10 を吸引する吸引孔97aが形成され、吸引孔97aは 図示しない空気の吸着手段に接続されている 。
 レンズ収容室96の上部には、ガス供給口98が 設けられ、レンズ収容室96内に不活性ガスで るN 2 を導入することができ、N 2 はレンズ収容室96の下部に設けたガス排出口9 9から排出される。レンズ収容室96の上部には 、UV光を透過させるためのホウケイ酸ガラス の窓96cが設けられている。このようにUVラ プ95とレンズ10との間に、少なくとも1枚のホ ウケイ酸ガラス製の窓96cを配置することが好 ましい。尚、図17に示すようにホウケイ酸ガ ス製の窓96cの上下に、石英ガラス製の窓96a 96dを配置することもできる。レンズ収容室9 6の周囲には、コイル状に巻回された冷却パ プ96bが配設され、冷却パイプ96bの内部には 却水が循環することができる。

 次に、UV装置70において処理されたレンズ 10(製品レンズ)は、第二主搬送手段67により、 製品レンズ貯留部9側に配設されている製品 ンズ仮置き部72にレンズ10を搬送する。この 品レンズ仮置き部72は、第三中間体レンズ 置き部74と同様に、4本の立設ピン72aでレン 10の外周部を支持する構成とすればよい。尚 、この製品レンズ仮置き部72の立設ピンは、 二主搬送手段67から下記に示す第二レンズ 搬送手段73へ製品レンズを受け渡しする際に 、製品レンズを仮置きするレンズ積載部に該 当する。この製品レンズ仮置き部72における4 本の立設ピンは、第二主搬送手段67から第二 ンズ副搬送手段73へレンズ10(製品レンズ)を け渡す際に、該製品レンズを仮置きするレ ズ積載部に該当する。

 図1に示すコーティング装置1では、装置本 1aのコーティングラインの下流側位置に前記 製品レンズ貯留部9が配設されている。該製 レンズ貯留部9は必須のものではないが、該 溜部9を設けることにより、コーティング処 理された複数の製品レンズをまとめて装置本 体から取り出すことが可能となり、作業効率 がより向上する。
 製品レンズ貯留部9には、製品レンズ収容ユ ニット75と、製品レンズを前記コーティング インから該製品レンズ収容ユニット75に搬 する第二レンズ副搬送手段73が配設されてい る。第二レンズ副搬送手段73には、第一レン 副搬送手段31のレンズ支持ユニット45と同じ 構造のレンズ支持ユニット(それと同一符合45 を付す)を備えている。
 製品レンズ収容ユニット75,75は、図2~図4で 明した原料レンズ収容ユニット22,22と同一構 造であるので、その詳細な説明を省略する。 製品レンズ収容ユニット75,75がコーティング 置1にセットされた状態では、レンズ支持ユ ニット45がレンズ載置部75a側に向けてY軸方向 へ移動し、レンズ載置部75aにはレンズ支持ユ ニット45が上下方向に貫通するような開放部( 図2及び図3の開放部25c参照)が形成されている 。また、この製品レンズ収容ユニット75,75は コーティング装置1に固定して配設すること もできるし、取り付け及び取り外し可能に配 設することもできる。取り外し可能に配設し た場合には、一度にまとめて複数のコーティ ング処理されたレンズをコーティング装置1 外に取り出すことが可能となる。
 また、第二レンズ副搬送手段73はレンズ10の 製品レンズ仮置き部72からレンズ10を受け取 ことができ、製品レンズ収容ユニット75,75に レンズ10を搬送する。第二レンズ副搬送手段7 3の構造は、図5及び図6で示した第一レンズ副 搬送手段31と同一であるので、その詳細な構 については省略する。
 なお、コーティング装置1には各ユニットな どを制御したり、レンズ10を適宜受け取り受 渡しのタイミングを計る制御装置が設けら ている。また、本発明のコーティング装置 おいて、上記パルスモータは、サーボモー であってもよい。

 次に、本発明の実施形態の作用について説 する。
 先ず、図2及び図3に示す原料レンズ収容ユ ット22,22のレンズ載置部25~30に原料レンズ10 セットする。この場合、図18に示すように、 レンズ径の異なるレンズ10及び10aを載置する とができ、かつランダムに配置することが きるが、レンズ10,10aをレンズ載置部25に対 する所定の段差d1~d5(図4参照)部に載置する。 レンズ10は、外径の大きさに応じた段部d1~d5 いずれかに適合されることによって、セン リングがされる。
 原料レンズ収容ユニット22,22がコーティン 装置1に固定されて配設された場合には、開 扉21aを開けて、レンズ載置部25ヘレンズを 置した後、開閉扉21aを閉じる。原料レンズ 容ユニット22,22を取り外し可能にした場合に は、コーティング装置1の外でまとめて複数 レンズを原料レンズ収容ユニット22,22へ載置 した後、該装置1へ該レンズ収容ユニット22,22 を配設し、別部材により該ユニット22,22を固 した後、開閉扉21aを閉じる。

 次いで、コーティング装置1を起動する。
 図5、図6を参照にして、コーティング装置1 は、第一レンズ副搬送手段31のX軸ガイドユ ット32のX軸方向にスライドユニット37が移 し、原料レンズ収容ユニット22の前まで移動 する。このとき、スライドユニット37ととも 移動するスライドユニット43の副搬送手段 レンズ支持ユニット45の先端部が原料レンズ 収容ユニット22側に向くように回転移動し、 搬送手段用レンズ支持ユニット45のレンズ 着部45cを、制御部の指示によってこれから 持しようとする原料レンズ10の位置よりも下 側に配置する。そして、副搬送手段用レンズ 支持ユニット45を前進移動させて、図18に示 ように、レンズ吸着部45cを原料レンズ10の中 心部の直下に配置する。そして、副搬送手段 用レンズ支持ユニット45をそのまま、Z軸ユニ ット38の駆動によって上昇させて、レンズ吸 部45cの空気吸引によってレンズ10(原料レン )を支持させる。
 図3に示すように、レンズ載置部25~30は左右 2分割されて開放部25cが形成されているので 、レンズ支持ユニット45がそれらの間を、下 から上方へ、また前後にも通り抜けること できる。

 副搬送手段用レンズ支持ユニット45がレ ズ10を支持している状態で、副搬送手段用レ ンズ支持ユニット45を後退させ、かつ副搬送 段用レンズ支持ユニット45を回転させ、図5 二点鎖線に示すように、副搬送手段用レン 支持ユニット45先端を前進させて、図9に示 Y軸ガイドユニット49の前まで副搬送手段用 ンズ支持ユニット45移動させる。そして、 19のAに示すように、副搬送手段用レンズ支 ユニット45のレンズ吸着部45cを計測用レンズ 支持ユニット58の4本の立設ピン58d(レンズ積 部)の中央部の直上方に配置する。

 そして、図19のB及び図19のCに示すように 立設ピン58dを最も高い位置に上昇させた状 で、レンズ吸着部45cを下降させ、該立設ピ 58dの上にレンズ10を載置することにより、 搬送手段用レンズ支持ユニット45から計測用 レンズ支持ユニット58の立設ピン58dへレンズ1 0の受け渡しを行う。この後、図19のCに示す うに、副搬送手段用レンズ支持ユニット45を 後退させ、さらに立設ピン58dを下降させて、 計測用レンズ支持ユニット58のセンタリング ッド57a(支持軸)の先端部にレンズ10を支持さ せる。こうすることにより、原料レンズ供給 部2からレンズ測定部3への原料レンズの搬送 完了する。この後、副搬送手段用レンズ支 ユニット45は、次の原料レンズ10の取り出し のために原料レンズ収容ユニット22,22の方へ 動する。

 図10~図12に示すように、レンズ計測装置48で は、レーザ投光部60とレーザ受光部61が、先 部にレンズ10を固定したセンタリングロッド 57a(支持軸)の両側に配設され、センタリング ッド57aが測定エリアaを通過することにより 、レンズ外径、曲率及び高さを測定する。レ ーザ投光部60とレーザ受光部61との間、すな ち測定エリアaにレンズ10が置かれると、該 ンズ10により光が遮断され、光が遮断された 長さ(または光が遮断されていない長さ)を測 できる。また、センタリングロッド57aは、 転及び直線移動が可能であり、レンズ計測 置48では、このセンタリングロッド57aの回 角度及び直線移動量の指定ができ、これら 現在値を取得することができる。
 図12のA及びBを参照にして、レンズ10の外径 測定する方法を説明すると、先ず、センタ ングロッド57aを移動させ、レンズ10の端が 定エリアaに進入した瞬間のセンタリングロ ド57aの移動距離(A)を測定する(図12のA)。次 で、更にセンタリングロッド57aを移動させ レンズ10の端が測定エリアaの外に出た瞬間 センタリングロッド57aの移動距離(B)を測定 る(図12のB)。移動距離(B)から移動距離(A)を減 算することでレンズ10の直径及び外径を求め 。
 レンズ10の高さを測定する方法を説明する 、先ず、センタリングロッド57aの先端部に ンズ10を固定していない状態(センタリング ッド57aのみの状態)で、センタリングロッド5 7aの中心を測定エリアaに移動させる(図11のA) このとき、高さ方向に光が遮断された値を 準値(S)として測定する。次に、センタリン ロッド57aの先端部にレンズ10を固定させた 態で、センタリングロッド57aの中心を測定 リアaに移動させる。このとき、高さ方向に が遮断された値(T)を測定し、この値(T)から 準値(S)を減算してレンズ10の厚さを求める このレンズ10の中心の高さ(T)の測定回数は任 意に設定することができ、測定する回数をN すると、レンズ10が固定されたセンタリング ロッド57aを(360/N)度毎に回転させて、レンズ10 の中心高さ(T)を測定することができる。
 レンズ10の曲率を測定する方法を説明する 、先ず、先端部にレンズ10を固定したセンタ リングロッド57a(支持軸)の中心を測定エリアa に移動させる(図11のB)。次に、該センタリン ロッド57aを任意の距離(X)ほど移動させ(Xは ンズ半径よりも短い距離とする:図12のC参照) 、その位置におけるレンズ10の高さ(U)を測定 る(図11のC参照)。このレンズ10の高さ(U)は、 レンズ10の中心の高さ(T)と同様に、測定回数 任意に設定することができる。これらレン 10高さ(U)、レンズ10の中心高さ(T)、レンズ10 外径、及びレンズ屈折率から、レンズ中心 とレンズ最外周部の高低差及びレンズの曲 を求める。

 レンズ10の高さを求めることにより、プラ マコーティング装置65及びフォトクロミック コーティング装置66のコーティング液の各排 ノズル(図示せず)の高さにレンズ10を合わせ ることができる。また、レンズの曲率、雰囲 気温度等の条件から予め設定されたコート処 理条件を選択し、コート処理条件に設定され た値とレンズの厚さからプライマコーティン グ液のノズル82aの液吐出開始位置、フォトク ロミックコーティングにおけるノズル89aの液 吐出開始位置を決定する。また、フォトクロ ミックコーティング液は粘性があるため、該 コーティング液をレンズ10の外周側に延展(引 き延ばし)する必要があるが、コート処理条 に設定された値とレンズの厚さから、フォ クロミックコーティング液の引き延ばし用 フィルムの移動開始位置を決定する。更に コート条件に設定された値とレンズの外径 レンズの厚さ、及びレンズの中心高さと最 周部の高低差から、プライマコーティング のノズル82aの液吐出開始、終了位置、フォ クロミックコーティングにおけるフィルム 移動開始、終了位置を決定する。
 このように、従来では、レンズ径に合わせ オペレータがコーティング装置の制御部に ンズ径の大きさを、切換スイッチなどで指 していたが、本実施形態ではそのような手 が省略できるようになった。
 したがって、ここで計測したレンズ10の外 、曲率及び高さが基準となって、これらの ータが、下流側工程のプライマコーティン 装置65、フォトクロミックコーティング装置 66のコーティング条件にも適応される。

 レンズ10の形状計測が終了した後は、図20の Aに示すように、センタリングロッド57a(支持 )の先端部にレンズ10を支持させた状態で、 20のBに示すように、レンズ積載部である立 ピン58dを上昇させて、センタリングロッド5 7a(支持軸)から立設ピン58dにレンズ10を受け渡 す。そして、第一主搬送手段62のアーム63を ンズ10の直前位置まで移動し、受け渡しハン ド64によって、その先端部にある吸着部64a,64a の一方をレンズ10の下部に配置し、図20のCに すように、吸着部64a,64aを上昇させて、該一 方の吸着部64aによってレンズ10を支持した後 レンズ10はアーム63の回転と摺動ユニット76 移動によって、受け渡しハンド64をプライ コーティング装置65まで搬送する。
 プライマコーティング部5は、プライマコー ティング作業中では、図23に示すシャッタ14 よって搬送用開口13aが閉塞され、レンズ10の 出し入れ時に搬送用開口13aが開放される。し たがって、受け渡しハンド64がシャッタ14の に移動すると、シリンダ15の駆動によってシ ャッタ14が上昇し、搬送用開口13aが開放され 。

 プライマコーティング装置65では、第一主 送手段62の吸着部64aからプライマコーティン グ装置65のスピン軸78(支持軸)へレンズ10を受 渡す。受け渡し手順の代表的な例ついて説 すると、先ず図22のAに示すように、レンズ1 0を支持している吸着部64aを最高点にある立 ピン81d(レンズ積載部)、スピン軸78(支持軸) 直上方に配置する。そして、図21のBに示す うに、吸着部64aを下降させて、立設ピン81d レンズ10を置く。図21のCに示すように、受け 渡しハンド64が後退した後、立設ピン81dを下 させて、スピン軸78の先端部にレンズ10の底 面を当接させる。更に、図21のDに示すように 、立設ピン81dを下降させて、スピン軸78によ てレンズ10を支持させる。
 なお、受け渡しハンド64に一対の吸着部64a 設けているのは、2回目以降、スピン軸78(支 軸)にあるレンズ10を支持していない一方の 着部64aがコーティング済みのレンズ10を受 取り、コーティング前の新たなレンズ10を搬 送してきた他方の吸着部64aがスピン軸78にレ ズ10を供給するためである。 
 レンズ10の受け渡し作業が終了した状態で 、受け渡しハンド64を第一主搬送部4aに戻し 搬送用開口13aをシャッタ14によって閉塞す 。

 次に、図14に示すように、プライマコー ィング装置65では、パルスモータ79を回転さ て図示しない駆動手段によって原料レンズ1 0を回転させながら、ノズル82aを原料レンズ10 の中心部からレンズ10の外周部10bまで移動さ ながらプライマコーティングが施される。 ライマコーティング液は、レンズ10の回転 よる遠心力によって、レンズ10の表面全体に コーティング液を均等に拡散する。スピン条 件(回転数、時間及び回転数の上昇勾配等)は 述したレンズ10の外径、曲率及び高さなど 考慮して決定される。レンズ10の中心部から 外周部10bまで、ノズル82aを移動する必要があ る。従来では、オペレータがレンズ径を確認 して、オペレータがコーティング装置の制御 部にレンズ径の大きさを、切換スイッチなど で切り換えて制御していたが、本実施形態で はそのような手間が省略できるようになった 。

 レンズ10にプライマコーティング液をコー ィングするときに、レンズ10の回転に伴って ミストが発生するが、プライマコーティング 装置65にはプライマカップ100を設け、吸入ダ ト134の内部を図示しない吸引ポンプによっ 吸引させている(図14参照)。本実施形態では 、レンズ10の高さ位置に合わせて吸入ダクト1 34を形成したので、より効果的に吸入ダクト1 34(上カップ131、中カップ132により形成される 通路)にミストを含んだ空気の流れを形成で るようになった。よって、矢印bに示すよう ミストは流れ、液状になったものはプライ ドレイン137から排出されて、図示しないミ トの貯蔵タンクに溜められ、空気は排気口1 38から図示しない吸引手段によって排出され 。こうして、ミストは、プライマカップ100 の外部に排出され、レンズ10に再付着する とが防止され、品質の高いコーティング被 の形成が可能になる。
 また、プライマコーティング作業中は、レ ズ支持部81を吸入ダクト134及び筒状部材133a 位置よりも低い位置に配置することによっ 、ミストが立設ピン81dに付着するのを防止 、その後のレンズ10の支持作業に影響が及 ないようにしている。

 プライマコーティング部5は、完全な密封 状態ではないが仕切られているので、吸引ポ ンプの空気の吸引によって部内が負圧になり 、通常であれば外部から空気が侵入して、チ リなど侵入してくるおそれがある。しかしな がら、本実施形態では、吸気ダクト20aからプ ライマコーティング部5に空気を供給してい 。吸気ダクト20aからの空気の供給量は、図 していない吸引ポンプの空気の吸引量より 設定を大きくすることにより、プライマコ ティング部5が負圧になることがなく、装置 体1aの内部からプライマコーティング部5に 気が流れ込むことがなく、クリーン度が維 される。さらには、プライマコーティング 5の空気の流通がよくなり、ミストが円滑に 排出される効果がある。なお、吸気ダクト20a からプライマコーティング部5に入り込む空 は、スピン軸78のある方向へ向けないように する。

プライマコーティング部5では、プライマコ ティング部5内の温度を20~23℃、湿度を45~55% 範囲とすることが好ましい。温度及び湿度 この範囲に調整することにより、プライマ ーティング作業を安定して行うことができ 。部内の温度、湿度については、プライマ ーティング部5へ供給する空気の温度を温度 節設備127、該空気の湿度を湿度調節設備128 調整し、空気供給用ポンプ(圧送装置)129に って、空気を部内へ圧送することによって われる。調整された空気は、吸気ダクト20a らHEPAフィルタ19aを介してプライマコーティ グ部5に供給され、上述した温度及び湿度範 囲内に設定される。このように、プライマコ ーティング部5では、プライマコーティング 好適な条件によって、プライマコーティン 作業が行われる。プライマコーティング部5 の温度を上記範囲に調整することにより、 ライマコート層の膜厚を一定にすることが き、乾燥後のプライマコート層の膜厚の制 を±1μmとすることができる。さらに、湿度 上記範囲に調整することにより、プライマ ート層の硬化速度を一定に保つことができ プライマコート層の不良が原因となる不良 の発生を極めて少なくできる。なお、上記 度範囲を外れる場合には、不良品が10%程度 生する場合があり、また、湿度が上記範囲 外れる場合には、不良品が50%程度発生する 合があった。
 なお、上述したように、プライマコーティ グ部5については、気密である必要はなく、 設定温度及び設定湿度範囲に室内が調整でき ればよい程度の気密性があればよく、吸入さ れた調整空気はプライマコーティング部5の 間やプライマコーティング部5に配設されて る排気設備から排出される。
 尚、図示はしていないが、プライマコーテ ング液のノズル82aの先端部の乾燥を防ぐた に、待機槽を配設することが好ましい。こ 待機槽は、内部に溶剤を貯留し、ノズル82a 非稼動時にノズル82aの先端部を該溶剤に漬 ることにより、プライマコーティング液の 燥及び硬化を防止するためのものであり、 ノズル82aの稼動可能な範囲内に配設される

 プライマコーティングの終了後に、レンズ1 0(第一中間体レンズ)は乾燥部6に第一主搬送 段62によって搬送される。この際、レンズ10 、スピン軸78(支持軸)から受け渡しハンド64 吸着部64aに受け渡されるが、その手順は図2 1A~Dと逆の手順によって、吸着部64aに受け渡 れる。つまり、プライマコーティングが終 したレンズ10が立設ピン81d(レンズ積載部)上 置かれ、次に、吸着部64aがレンズ10の中央 の直下方に配置され、該吸着部64aが上昇し レンズ10を吸着部64aで支持する。なお、プラ イマコーティング装置65のスピン軸78(支持軸) の高さは不動にしている。
 乾燥部6では、レンズ10(第一中間体レンズ) プライマコーティング液を乾燥させる。乾 部6へレンズを受け渡す手順は、第一主搬送 段62により搬送され、吸着部64aから立設ピ 6aの上にレンズ10が置かれる。この場合、吸 部64aの上下動により立設ピン6aの上にレン 10を置くことできる。乾燥部6の条件は、プ イマコーティング液の組成、コーティング の厚み等に応じて、適宜決定してやればよ 。また、この乾燥部6においては、複数のレ ズ10を乾燥させることができる。
 レンズ10のプライマコーティング液が乾燥 た後は、第一主搬送手段62によって、フォト クロミックコーティング部7まで搬送される

 レンズ10のプライマコーティング層が乾燥 た第二中間体レンズは、第一主搬送手段62に よって、フォトクロミックコーティング部7 で搬送される。プライマコーティング部5の 切壁13とフォトクロミックコーティング部7 仕切壁16は同じ構造であるので、図23を参照 にして説明すると、フォトクロミックコーテ ィング作業中では、仕切壁16に配設されたシ ッタ14によって搬送用開口13aが閉塞され、 ンズ10の出し入れ時に搬送用開口13aが開放さ れる。したがって、受け渡しハンド64がシャ タ14の前に移動すると、シリンダ15の駆動に よってシャッタ14が上昇し、搬送用開口13aが 放される。
 第一主搬送手段62の吸着部64aからフォトク ミックコーティング装置66のスピン軸85(支持 軸)へのレンズ10(第二中間体レンズ)の受け渡 は、図21で説明したプライマコーティング 置65で説明した吸着部64aとスピン軸78(支持軸 )とのレンズ10の受け取り、受け渡しと同じで あるので、詳細な説明は省略する。
 図15に示すように、フォトクロミックコー ィング装置66では、バレル89のノズル89aをレ ズ10(第二中間体レンズ)の中心部に配置し、 上述したように、コーティング液の引き延ば し用のPETフィルムなどのプラスティックフィ ルムからなる可撓性フィルム91をレンズ10の 心部から外周部10bまで、直線上にフィルム90 を移動してコーティング液を延展する。この レンズ10の中心部から外周部10bまでのフィル 90の移動位置は、レンズ計測装置48で計測さ れたレンズの外径、高さ及び曲率を基に決定 されている。また、このとき、レンズ10の側 にフォトクロミックコーティング液の付着 防止するために板状のヘラ91aを設けること 好ましい。

 フォトクロミックコーティング作業中では バレル89のノズル89aの先(下)端をレンズ10の 心部表面より、2.5mm以内、特に1±0.2mmの範囲 に位置させることが好ましい。この理由は、 以下のとおりである。
 径の小さなノズルから、一定量の塗布液を 定時間内に滴下するためには、大径のノズ を使用する場合に比べて必然的に塗布液の 出速度(線速)は速くなる。しかし、線速を くすると、形成される塗膜中に気泡が多発 ることが見出された。この原因としては、 ら理論的に拘束されるものではないが、ノ ルから吐出された液滴が落下につれて雰囲 圧の影響により先端部がくぼみ、気泡を巻 込み、基材表面に到達した後にも、塗布液 に巻き込まれた気泡が残留する可能性が考 られる。
 特に、フォトクロミックコーティング液の うに高粘度の塗布液であると、前述した吐 時における気泡の巻き込みは多発する。こ ような気泡の径は10μm程度であり、目視に っても確認できる。したがって、特に、眼 レンズにおいては、フォトクロミックコー 層に気泡が混入してしまうと、その商品価 は著しく損なわれる。
 そこで、上述のような範囲にて、バレル89 ノズル89aとレンズ10の中心部表面とのギャッ プを1±0.2mmとする必要がある。

 図15に示すように、バレル89は支持部材92に って支持され、フォトクロミックコーティ グ液がなくなると、コーティング液はバレ 89毎に交換される。この際バレル89のノズル 89aの高さ位置が変わってしまう。この高さ位 置の調整は、従来においてはオペレータがバ レル89の交換後に、隙間ゲージを用いて実施 ていたが、調整がオペレータの負担となり ギャップの精度もさらなる向上性が求めら ていた。
 本実施形態では、バレル89を交換した後は 図15に示すように、フォトクロミックコーテ ィング部7に高さ計測センサー90a,90bを配置し 図示しないバレル89の移動手段によって、 レル89を上下動させて、バレル89の先端位置 高さを計測する。レンズ10の中心部の高さ 置は、レンズ計測装置48の計測で分かってい るので、バレル89のノズル89aの先端部の高さ レンズ10の中心部に対して所定の高さとな ように配置する。なお、フォトクロミック ーティング装置66のスピン軸85の高さは不動 している。

 フォトクロミックコーティング部7では、予 め、部内の温度を20~23℃に調整することが好 しい。温度をこの範囲に調整することによ 、フォトクロミックコーティング作業を安 して行うことができる。部内の温度につい は、フォトクロミックコーティング部7へ供 給する空気を温度調節設備127で調整し、空気 供給用ポンプ(圧送装置)129によって、空気を 内へ圧送することによって行われる。調整 れた空気は、吸気ダクト20bからHEPAフィルタ 19bを介してフォトクロミックコーティング部 7に供給され、上述した温度範囲内に設定さ る。フォトクロミックコーティング部7内の 度を上記範囲に調整することにより、フォ クロミックコート液の粘度の調整が容易と り、フォトクロミックコート層の不良が原 となる不良品の発生を極めて少なくするこ ができる。なお、上記温度範囲を外れる場 には、不良品が50%程度発生する場合があっ 。
 フォトクロミックコーティング部7において は、温度を調整することにより、不良品の発 生をより少なくすることができる。図24には フォトクロミックコーティング部7へ接続さ れた吸気ダクト20bへ供給される空気が、プラ イマコーティング部5へ接続された吸気ダク 20aへ供給される空気と同じ調整を行ったも であることが示されているが、このような 様とすることで温度調整設備127を共有して 用することができる。さらに、プライマコ ティング部5における上記湿度の範囲であれ 、フォトクロミックコーティング処理に悪 響を与えることがないため、図24に示す態 とすることにより、空気を圧送する圧送装 を共有して使用することもできる。

 本実施形態では、吸気ダクト20bからフォ クロミックコーティング部7に空気を供給し ている。フォトクロミックコーティング部7 ついては、気密である必要はなく、設定温 範囲に室内が調整できればよい程度の気密 があればよく、吸入された調整空気はフォ クロミックコーティング部7の隙間やフォト ロミックコーティング部7に配設されている 排気設備から排出される。そのため、装置本 体1aの内部からフォトクロミックコーティン 部7に空気が流れ込むことがなく、クリーン 度が維持される。このように、フォトクロミ ックコーティング部7では、フォトクロミッ コーティングに好適な条件によって作業が われる。

 レンズ10にフォトクロミックコーティング の塗布が終了した後は、シャッタ14が上昇し 、搬送用開口13aが開放され、プライマコーテ ィングが終了したレンズ10の受け渡し方法と じく、図21のA~Dと逆の手順で、受け渡しハ ド64の吸着部64aにレンズ10(第三中間体レンズ )が受け渡される。そして、図1に示すように 第一主搬送手段62によって、一端、レンズ10 を第三中間体レンズ仮置き部74に載置する。 の仮置き部74には立設ピン74aが設けられて る。立設ピン74aは図14に示す立設ピン58dの形 状と同じである。第三中間体レンズ仮置き部 74を設けた理由は、第一主搬送手段62の吸着 64aから第二主搬送手段67の吸着部69aにおける レンズ10の受け渡しが、共に、レンズ10の中 部を支持しているので、レンズ10の受け渡し ができないからである。そこで、第三中間体 レンズ仮置き部74を配設して、第三中間体レ ズ仮置き部74でレンズ10の底面を支持してい る(後述する製品レンズ仮置き部72も同じであ る)。この第三中間体レンズ仮置き部74は、昇 降機構の有無は問わない。
 また、前記したように、このような第三中 体レンズ仮置き部74を設けると共にUV装置を 2台用いることによりフォトクロミックコー ィング部7を連続稼動させることが可能とな 。尚、この第三中間体レンズ仮置き部74に ける4本の立設ピンは、第一主搬送手段62か 第二主搬送手段67へ第三中間体レンズを受け 渡す際に、該第三中間体レンズを仮置きする レンズ積載部に該当する。

 次に、この第三中間体レンズ仮置き部74 は、第二主搬送手段67がレンズ10(第三中間体 レンズ)を受け取る。その後、UV装置70,71のい れかにレンズ10を搬送して、フォトクロミ クコーティング塗膜を硬化させる。仮置き 74から第二主搬送手段67がレンズ10を受け取 には、レンズ10の中心であって底面側の下部 に吸着部69aを配置し、仮置き部74の立設ピン7 4aを上下動させるか、吸着部69aを上下動させ ばよい。UV装置70,71では、UVランプによって 外線を照射させてレンズ10上のコーティン 塗膜を硬化させる。これらのUV装置70,71は同 構成であるので、一方のUV装置70について説 明する。

 UVユニット部8aでは、第二主搬送手段67によ てUV装置70にレンズ10が搬送される。ステー 昇降ユニット120のエアシリンダ121の作動に ってステージ97が下降し、受け渡しハンド69 によってスピン軸97aにレンズ10が搬送される スピン軸97aによってレンズ10が支持された は、ステージ97が上昇し、レンズ10がレンズ 容室96に収容される。
 スピン軸97a(支持軸)にレンズ10を受け渡す手 順は、基本的には、吸着部64aからプライマコ ーティング装置65のスピン軸78(支持軸)、フォ トクロミックコーティング装置66のスピン軸8 5(支持軸)へレンズ10を受け渡す手順と同じで る。ただし、下記に示すように、レンズ10 窒素置換されたレンズ収容室96内でUV光によ 硬化処理を行うため、図16に示す状態から ンズ支持板114の立設ピン115をレンズ10の下部 から移動させ、レンズ収容室96の外に移動さ る態様(レンズ収容室96内に存在させない態 )とすることが好ましい。具体的には、図16 示すように、4本の立設ピン115を上面に配置 したレンズ支持板114を上下動だけでなく、旋 回用のエアシリンダ114aによって水平方向に 動可能な機構とすることが好ましい。スピ 軸97a(支持軸)にレンズ10を支持させた後、レ ズ支持板114を水平方向に稼動させて、ステ ジ97の上部からレンズ支持板114と共に立設 ン115を移動させる。その後、ステージ97を上 昇させ、レンズ10をレンズ収容室96に収容さ る。こうすることによってレンズ収容室96を 小さくすることができる。

 次いで、レンズ収容室96内を窒素置換する 窒素雰囲気にするのは、酸素があるとコー ィング液の重合反応を阻害するため、コー ィング液が硬化しにくいからである。また レンズ収容室96内の窒素置換が開始してから 、UV光によるコーティング塗膜の硬化が完了 るまでは、レンズ収容室96内の酸素濃度の 昇を防ぐため、常にレンズ収容室96内にはN 2 が供給される。
 このUV照射作業中では、UVランプ95の熱によ て、紫外線照射室93及びUV装置70が加熱され 。しかしながら、紫外線照射室93には排気 クト93cが接続されている。排気ダクト93cに 図示しない強制排気手段と接続されている で、紫外線照射室93内の熱気が排気ダクト93c を通って、外部に排出される。よって、紫外 線照射室93内の温度上昇を抑えることによっ 、コーティング装置1の室内の温度上昇を抑 え、特に熱に影響を受けやすいプライマコー ティング部5及びフォトクロコーティング部7 おける温度上昇の影響を抑制する効果があ 。これによって、高品質のコーティング作 ができるようになる。
 UV装置70では、UVランプ95の高さ位置を合わ て、レンズ10を回転させながらUVランプ95を 射させてコーティング塗膜を硬化させる。 ンズ10を回転させるのは、レンズ10の周縁部 液溜まり領域を減少させ、UV光の均一化を るためである。
 こうしてUV装置70,71では、UVランプ95によっ 紫外線を照射させてレンズ10上のコーティン グ塗膜を硬化させる。

 このUV照射作業中では、UVランプ95の熱に って、紫外線照射室93及びUV装置70が加熱さ る。しかしながら、紫外線照射室93には排 ダクト93cが接続されている。排気ダクト93c は図示しない強制排気手段と接続されてい ので、紫外線照射室93内の熱気が排気ダクト 93cを通って、外部に排出される。よって、紫 外線照射室93内の温度上昇を抑えることによ て、コーティング装置1の室内の温度上昇を 抑え、特に熱に影響を受けやすいプライマコ ーティング部5及びフォトクロミックコーテ ング部7における温度上昇の影響を抑制する 果がある。これによって、高品質のコーテ ングレンズを得ることができる。

 コーティング塗膜を硬化させた後、レン 10(製品レンズ)を第二主搬送手段67の吸着部6 9aへ受け渡す方法は、ステージ97を下降させ レンズ支持板114を水平方向に稼動し、立設 ン115(レンズ積載部)をレンズ10の下部に配置 る以外は、プライマコーティング処理が終 したレンズ10及びフォトクロミックコーテ ング処理が終了したレンズ10の受け渡し方法 と同じく、図21のA~Dの逆の手順によって行う また、製品レンズ仮置き場72の立設ピン72a 上にレンズ10を受け渡す方法は、第三中間体 レンズ仮置き場74の立設ピン74aの上にレンズ1 0を受け渡す方法と同じであるため、説明を 略する。

 そして、製品レンズ仮置き場72の立設ピ 72a上のレンズ10(製品レンズ)を製品レンズ貯 部9の第二レンズ副搬送手段73が受け取る。 の第二レンズ副搬送手段73では、図19のC、B Aの順に従って、レンズ10を副搬送手段用レ ズ支持ユニット45のレンズ吸着部45cに支持 せる。すなわち、副搬送手段用レンズ支持 ニット45を立設ピン72aの間に差し込み、レン ズ吸着部45cをレンズ10の中心の直下に配置し レンズ吸着部45cを上昇させて、レンズ10を 持する。副搬送手段用レンズ支持ユニット45 は、レンズ10を支持した後は、上述した第一 ンズ副搬送手段31とは逆の手順で製品レン 収容ユニット75,75にレンズ10を載置する。尚 この製品レンズ仮置き場72の立設ピンは、 二主搬送手段67から第二レンズ副搬送手段73 レンズ10(製品レンズ)を受け渡す際に、該製 品レンズを仮置きするレンズ積載部に該当す る。

 このように、本実施形態では、レンズ10を 平方向に移動するときには、レンズの吸着 45c、64a、69aがレンズ10の中心部を吸引支持し 、従来のようにレンズの外周部を支持してい ないので、レンズにモーメントがかかること なくレンズの歪みを防止するとともに、パッ ド(図26の符合104参照)を省略することができ 。尚、当然のことながら、本発明のコーテ ング装置ではパットが底面についたレンズ 取り扱うこともできる。
 また、レンズ10の受け渡し場所に形成した 設ピン58d,81d,6a,88d,74a,72aは、昇降移動するか しくは静止状態であって、水平移動するこ がないので、レンズ10の中心がずれる心配 ない。ただし、UV装置70,71に使用する立設ピ 115のみは、水平移動させることにより、装 をコンパクトにすることができる。なお、 の立設ピン58d,81d,6a,88d,74a,72a、115は、レンズ 10が支持できるのであれば、ピン数は任意で るが、安定してレンズを積載するためには 3本以上であることが好ましく、4本である とが好ましい。

 また、本実施形態では、プライマコーティ グ部5を区画することによって、UVユ照射部8 a、8bの温度の影響を受けることなく、さらに 空気の温度を調整する温度調節設備127、湿度 の調整をする湿度調節設備128を設けることに よって、好適な環境下でプライマコーティン グ作業を行うことができる。同様にして、フ ォトクロミックコーティング部7を区画する とによって、UV照射部8a、8bの温度の影響を けることなく、さらに空気の温度を調整す 温度調節設備127を設けることによって、好 な環境下でフォトクロミックコーティング 業を行うことができる。
 また、本実施形態では、プライマコーティ グ部5を区画することによって、吸引ポンプ によって負圧にされることの弊害を吸気ダク ト20aから空気をプライマコーティング部5に 給することで、外部からチリが入ることを 止できる。同様に、フォトクロミックコー ィング部7も吸気ダクト20bによって、空気が 給される。したがって、各コーティング部5 ,7の室内の圧力を上げることによって、コー ィング装置1を設置している場所のクリーン 度をより高めなくとも、高品質なコーティン グレンズを得ることができる。
 なお、温度調節設備127、湿度調節設備128及 空気供給用ポンプ129は、本実施形態では、 ォトクロココーティング部7とプライマコー ティング部5側と共用して、吸気ダクト20a,20b ら吸入される温度、湿度の条件を一致させ いる。これは、上記のとおり、装置構造を 素化するため、湿度にさほど影響されない ォトクロミックコーティング作業の環境を プライマコーティング作業で好適な湿度の 境下に合わせて作業をするようにしたもの ある。ただし、プライマコーティング部5の 吸気ダクト20aとフォトクロミックコーティン グ部20bの吸気ダクト20bを別々に設け、温度及 び湿度をそれぞれのコーティング作業に適応 させて作業することもできる。

 以上、本発明の実施形態について説明した 、本発明の技術的思想に基づいて、勿論、 発明は種々の変形又は変更が可能である。
 例えば、上記実施形態では、スピン軸78,85( 持軸)の高さ位置を固定してレンズ10の受け しを行ったが、スピン軸78,85(支持軸)を上下 動させて、レンズ10の受け渡しをすることが きる。