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Patent Searching and Data


Title:
LIQUID CRYSTAL DISPLAY DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/154011
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a liquid crystal display device having therein a polarization plate capable of suppressing degrading of display by qualities avoiding occurrence of light leakage even when a screen is large. The liquid crystal display device comprises a front polarization plate, a liquid crystal panel, and a rear polarization plate in this order from the side of a display surface. At least the front polarization plate on the rear polarization plate has a laminated structure comprising a first polarizer and a second polarizer. The first polarizer consists of one polarizer and includes more areas of a low polarization degree than those the second polarizer includes. The second polarizer consists of a plurality of polarizers arranged side by side on the same surface.

Inventors:
KUSUDA KOJI
Application Number:
PCT/JP2009/051984
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
February 05, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SHARP KK (JP)
KUSUDA KOJI
International Classes:
G02F1/1335; G02B5/30
Domestic Patent References:
WO2008026374A12008-03-06
Foreign References:
JP2004093825A2004-03-25
JP2007328328A2007-12-20
Attorney, Agent or Firm:
YASUTOMI & Associates (JP)
Patent business corporation Yasutomi international patent firm (JP)
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Claims:
表示面側から、表偏光板、液晶パネル及び裏偏光板をこの順に有する液晶表示装置であって、
該表偏光板及び裏偏光板の少なくとも一方は、第一偏光子及び第二偏光子を含む積層構造を有し、
該第一偏光子は、一枚の偏光子で構成されており、かつ偏光度の低い領域を第二偏光子よりも多く含み、
該第二偏光子は、同一面に並んで配置された複数枚の偏光子で構成されていることを特徴とする液晶表示装置。
前記第二偏光子は、第一偏光子よりも液晶パネル側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
前記表偏光板及び裏偏光板は、互いにクロスニコルの関係にあることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置。
Description:
液晶表示装置

本発明は、液晶表示装置に関する。より詳 しくは、大型の表示画面を有する液晶表示装 置に関するものである。

液晶表示装置は、低消費電力で駆動可能な 表示装置であり、軽量化及び薄型化が容易に 可能であることから、テレビ、パーソナルコ ンピュータ用モニタ、携帯端末用モニタ等に 広く利用されている。一般的な液晶表示装置 は、通常、一対の基板、一対の基板間に狭持 された液晶層とを有する液晶表示パネル、液 晶表示パネルの両面上にそれぞれ配置された 一対の偏光板、表示光として用いられる光を 照射する光源等を備える。

偏光板は、光源から出射された自然光を一 定の方向に振動する偏光に変換することがで きる偏光子を有する。偏光子の材料としては 、ポリビニルアルコール(PVA:Poly Vinyl Alcohol) のフィルムにヨウ素錯体又は二色性色素を 着させたものが多く用いられ、このような ィルムを延伸することによって偏光子が作 される。ただし、PVA系フィルムは、親水性 リマーを使用していることから、特に加湿 件下において非常に変形及び収縮が起こり すく、フィルム自体の機械的強度が弱いた 、一般的に、偏光子の両面又は片面上には 偏光子を保護する保護層として機能するTAC( Tri Acetyl Cellulose:トリアセチルセルロース)等 の基材が貼り合わされることになる。これに より、偏光板の強度を補うとともに、偏光子 の信頼性を確保している。

液晶表示装置に関しては、近年、60インチ を越えるような大画面サイズを有するもの 多く開発されている。そのため、パネルの 台となるガラス等の基板、更に偏光板につ ても大面積化が求められる。ところが、大 面サイズの液晶表示装置に一枚で対応でき 偏光板を製造することは、現状では難しい これは、偏光板の作製技術の点で、必要と れる偏光特性を有する偏光子を大画面サイ に適用可能なサイズとする方法が充分に確 されていないためである。

ここで、より大きな偏光子を作製するため の工夫としては、例えば、液晶パネルの配向 膜を光配向法を用いて作製する際に、光配向 に用いる偏光を作製するためのワイヤーグリ ッド偏光素子を、光源の長手方向に沿って並 べる配置方法が挙げられる(例えば、特許文 1参照。)。この偏光子では、偏光子の突き合 わせ部分から無偏光光が漏れないように偏光 子間に遮光部を配置している。

一方、液晶表示を行う画像表示装置の大型化 に対応するための工夫としては、複数個の液 晶表示装置を並べて配置し、それらの端面を 突き合わせる方法が挙げられる(例えば、特 文献2参照。)。この画像表示装置では、これ ら複数個の液晶表示装置の突き合わせ端面で 光モレが起こらないように、光学フィルムに 対し、互いの端面が垂直とならないような加 工がなされている。

特開2006-126464号公報

特開2006-163377号公報

このように、大画面の液晶表示装置に対し 偏光板を配置するためには、前提として複数 の偏光板を継ぎ合わせて配置する必要があっ たが、何らかの処置を行わない限り、その継 ぎ合わせ領域においては光漏れが生じ、表示 品位を低下させてしまう要因となってしまう 点で改善の余地があった。また、上記文献の 技術についても、構成が複雑となる点で更に 改良の余地があった。

本発明は、上記現状に鑑みてなされたもの であり、大画面であっても光漏れを生じさせ ず、表示品位の低下を抑制することが可能な 偏光板が配置された液晶表示装置を提供する ことを目的とするものである。

本発明者は、大画面に適用可能な偏光板に ついて検討するにあたり、まず、偏光子を1 の表示画面に対して並んで配置させた液晶 示装置でどのような表示品位が得られるか 検証を行った。そして、土台となる1つの大 基板に対して横並びに複数配置された偏光 は、貼り合わせの精度上、継ぎ合わされる 光子間に、どうしても数μm程度の隙間が発 し、実質的にその隙間領域には偏光子が存 しないこととなり、表示のオン、オフに関 らず、その隙間から光漏れが生じ、表示画 に繋ぎ目を示す明るい線が視認されてしま ことを見いだした。また、本発明者は、液 表示装置を製造するに当たり、高温エージ グ等の高温処理を行う、あるいは、液晶表 装置を長期間使用すること等によって偏光 を構成するフィルムに伸縮が生じてしまう 果、繋ぎ目となる偏光子間の隙間が更に広 り、偏光子を配置した当初に比べ、表示画 により幅の広い線が視認されることになっ しまうことを見いだした。

次に、本発明者は、偏光子となるフィルム を大画面サイズに引き伸ばす方法について検 討を行った。そして、偏光子の偏光特性にお いて充分な偏光度を得ること(例えば、99.95% 上の偏光度を均一に得ること)にこだわらな れば、一定の偏光度を有する偏光子を大画 サイズに引き伸ばすことができることを見 だした。こうして作製された偏光子は、一 では99.95%以上の偏光度を有し、他の一部で 99.90%程度の偏光度を有する等、偏光度にム があった。そして、これをそのまま大画面 液晶表示装置に適用したところ、ある程度 表示品位は得られたものの、表示にムラの る液晶表示装置が得られることとなった。

続いて本発明者は、これらの偏光子の各課 題を解決する手段について種々検討を行った ところ、偏光度にムラのある一枚ものの偏光 子と、偏光度にムラはないが複数枚が横並び に配置された偏光子とを重ねて配置すること により、それぞれの課題を補うことができ、 良好な表示が得られることを見いだした。こ れは、光が最終的に充分な偏光特性を有する 領域を透過しさえすれば、その前に偏光への 充分な変換が行われなかったとしても、結果 として偏光に変換されるという特性に着目し たものであり、偏光は、ムラのある偏光子で 変換されたものであっても、ムラのない偏光 子で変換されたものであっても、いずれでも よく、このように配置することで、各偏光子 を透過した光は、ほぼ完全な偏光となって出 射されることになる。

より詳細に説明すると、上記のように両偏 光子を重ね合わせたとき、先にムラのある偏 光板を光が透過した場合には、充分な偏光度 を有する領域を透過した光についてはほぼ完 全な偏光となって出射され、一方、充分な偏 光度を有しない領域を透過した光であっても 、続いてもう一方のムラのない偏光子を透過 することで、最終的にほぼ完全な偏光となっ て出射されることになる。また逆に、先に偏 光子間に隙間を有する偏光子を光が透過した 場合において、その隙間を通り抜けた光は偏 光に変換されないが、続いてもう一方の偏光 子を透過することによって、充分に偏光特性 が付与されることとなるので、全体としてみ れば最終的にほぼ全ての光が、両偏光子の少 なくとも一方によりほぼ完全な偏光に変換さ れることとなる。

また、複数枚で構成される偏光子に対し、 隙間のない一枚ものの偏光子を重ねて貼り合 せることで、複数枚で構成される偏光子間の 隙間が広がることを抑制することができる。 これは、偏光子となるフィルムの伸縮が偏光 子の乾燥によって起こってしまうのに対し、 このように偏光子を重ねて配置することで、 外界との接触面積が減少し、偏光子の水分が 抜けにくくなるためである。

こうして本発明者は、上記のような偏光子 の配置を行うことにより、大画面であっても 光漏れを生じさせにくくすることが可能であ ることを見いだし、上記課題をみごとに解決 することができることに想到し、本発明に到 達したものである。

すなわち、本発明は、表示面側から、表偏 光板、液晶パネル及び裏偏光板をこの順に有 する液晶表示装置であって、上記表偏光板及 び裏偏光板の少なくとも一方は、第一偏光子 及び第二偏光子を含む積層構造を有し、上記 第一偏光子は、一枚の偏光子で構成されてお り、かつ偏光度の低い領域を第二偏光子より も多く含み、上記第二偏光子は、同一面に並 んで配置された複数枚の偏光子で構成されて いる液晶表示装置である。

以下に、本発明について詳述する。

本発明の液晶表示装置は、表示面側から、 表偏光板、液晶パネル及び裏偏光板をこの順 に有する。液晶パネルは、液晶材料が充填さ れた液晶層を含む形で作製されたパネルであ れば特に限定されず、例えば、一対の基板を 有し、これら一対の基板間で液晶層を挟持す る形態が挙げられる。また、これら一対の基 板にそれぞれ電極を設けることで、液晶層内 に電界を形成することができ、その電界の強 さに基づき液晶分子の配向性を制御すること ができる。そして、液晶分子の配向によって 液晶層を透過する光の偏光状態が変化し、液 晶パネルを挟持する表偏光板及び裏偏光板の 一対の偏光板によって透過又は遮断されるよ うにすることで、表示のオン及びオフを制御 することができるようになる。

本発明において、上記表偏光板及び裏偏光 板の少なくとも一方は、第一偏光子及び第二 偏光子を含む積層構造を有し、上記第一偏光 子は、偏光度の低い領域を第二偏光子よりも 多く含む。すなわち、本発明において第一偏 光子は、第二偏光子よりも偏光度のムラが多 い。このような偏光度のムラは、偏光子内で 偏光度の高い領域と偏光度の低い領域とが混 在している場合に起こる。本明細書において 「偏光度の低い領域」とは、偏光度が99.95%未 満の領域であり、この領域を透過する光は、 充分な偏光に変換されない。一方、「偏光度 の高い領域」とは、偏光度が99.95%以上の領域 であり、この領域を透過する光は、充分な偏 光に変換されることとなる。

本発明において、上記第一偏光子は、一枚 の偏光子で構成されており、上記第二偏光子 は、同一面に並んで配置された複数枚の偏光 子で構成されている。第一偏光子は、一枚も のの偏光子であり、同一面内に区切りが設け られていない。一方、第二偏光子は、同一面 内に複数枚の偏光子が継ぎ合わせて配置され た偏光子であり、各偏光子間には隙間がない ことが好ましいが、本発明においては、これ ら複数枚の偏光子間にはわずかに間隔が空い ていてもよい。なお、本発明においてこのよ うな隙間は、100μm以下であることが好ましい 。本発明において、第二偏光子を構成する偏 光子の枚数は、特に限定されない。

このような本発明の構成によれば、一枚で 構成される第一偏光子の偏光度の制限が緩和 されるため、大画面に対応可能な偏光板を設 けることができ、また、複数枚で構成される 第二偏光子の継ぎ合わせ部分に隙間があって も、表示品位を落とすことなく大画面表示に 対応した偏光子とすることができ、更に、こ れら第一偏光子及び第二偏光子を重ねて配置 することにより、複数枚の偏光子の継ぎ合わ せ部分の間隔の広がりを抑制するという効果 も得ることができるので、画面サイズに限定 されず、高温処理等の製造工程の制限なく、 かつ、長期にわたって表示ムラの少ない高品 位な表示を得ることができることになる。

本発明の液晶表示装置の構成としては、こ のような構成要素を必須として形成されるも のである限り、その他の構成要素を含んでい ても含んでいなくてもよく、特に限定される ものではない。例えば、上記第一及び第二の 偏光子に対しては、偏光子を透過する光に対 し更に光学的特性を付与するための、位相差 フィルム等の光学シートが更に配置されてい てもよく、上記表偏光板及び裏偏光板は、第 一及び第二偏光子のほかに、これら偏光子を 保護する支持フィルムを備えていてもよく、 上記液晶表示装置は、裏偏光板の背面側(装 内部側)に、バックライト等の画像表示を行 ための光源を有していてもよい。

以下、本発明の液晶表示装置における好ま しい形態について説明する。

上記第二偏光子は、第一偏光子よりも液晶 パネル側に配置されていることが好ましい。 光は、偏光子を透過する際に偏光軸の方向に 振動方向を持つ偏光に変換されて出射される ことになるが、液晶パネルを挟持する偏光子 間に偏光軸を乱す要素が存在すると、その偏 光軸がずれたまま液晶パネルに光が進むこと になって光漏れの原因となり、均一な表示が 得られないことがある。

偏光子に関しては、偏光子の偏光度が高い ほど、偏光軸ばらつきは小さい。光は、偏光 度が低い領域を透過した後に偏光度が高い領 域を透過した場合には、後に透過した偏光度 の高い領域で付与される偏光軸を有する偏光 となるが、偏光度が高い領域を透過した後に 偏光度が低い領域を透過した場合には、偏光 度の高い領域を透過してきた偏光が、後に透 過した偏光度の低い領域の影響を受け、偏光 軸に若干のばらつきが生じることとなる。そ のため、第一偏光子と第二偏光子とを重ね合 わせる場合、より偏光度が高い領域を多く含 む第二偏光子が液晶パネル側に配置されてい る方が、偏光ばらつきによる光漏れを抑制し 、ムラの少ない均一な表示を得る観点から好 ましい。

なお、本発明においては、上記第一偏光子 で変換された偏光が、第二偏光子を構成する 複数枚の偏光子の隙間を透過したとしても、 その隙間領域において偏光軸がばらつくとい った影響を受けることはないので、隙間領域 があることに関して、液晶パネル側に向かっ て第一偏光子及び第二偏光子の順に配置する ことのデメリットはない。

上記表偏光板及び裏偏光板は、互いにクロ スニコルの関係にあることが好ましい。本明 細書において「互いにクロスニコルの関係に ある」とは、対向する偏光板が備えるそれぞ れの偏光子の吸収軸が実質的に直交する関係 にあることをいう。このような吸収軸の方向 は、偏光子を作製する際の偏光フィルムの延 伸方向によって決まり、延伸方向がその吸収 軸方向となる。なお、本明細書において吸収 軸とは、その方向に振動する光を吸収する軸 であり、偏光軸とは、その方向に振動する光 を透過する軸である。偏光板を平面的に見た 場合には、偏光軸と吸収軸とは実質的に直交 する。液晶パネルを挟持する一対の基板の吸 収軸が互いにクロスニコルの関係にあること で、例えば、液晶材料として負の誘電率異方 性を有する液晶材料を用いた場合には、液晶 パネルに対し電圧が印加されていないときに 偏光板によって光が遮断され、映像が表示さ れないノーマリーブラックモードとなる。こ れに対し、表偏光板と裏偏光板とで、吸収軸 の方向が実質的に平行であるパラレルニコル の関係とし、液晶パネルに対し電圧が印加さ れていないときに映像が表示されるノーマリ ーホワイトモードとすることも考えられるが 、ノーマリーブラックモードの方が白表示と 黒表示との間の明るさの指標であるコントラ ストの点で優れており、より鮮明な表示を得 ることができる。

吸収軸が互いにクロスニコルの関係にある 2つの偏光板を同様の製造方法で作製すると 、一方の偏光板でのみ、充分な偏光度を得 ことが難しい場合がある。これは、偏光子 なるフィルムが、延伸方向に対しては充分 長さを確保できるものの、延伸方向と直交 る方向において充分な幅を確保できず、大 面に適用するのに制限が生じてしまうこと あるためである。これに対し本発明によれ 、上述のように、大画面化に対応可能な偏 子とすることができるため、このようにク スニコルの配置とする場合でも、表偏光板 び裏偏光板の両方に対し充分な偏光度をも 偏光子を配置することができ、それにより 高いコントラストを有する大画面の液晶表 装置を得ることができることになる。

本発明の液晶表示装置によれば、大画面を 有する場合であっても、表偏光板及び裏偏光 板のいずれに対しても、充分な偏光度を有す る偏光子を配置することができるので、表示 ムラの抑制された、優れた表示を得ることが できる。また、本発明の液晶表示装置によれ ば、横並びに配置された偏光子間の隙間が広 がることを抑制することができるので、長期 にわたって優れた表示品位を保つことができ る。

以下に実施形態を掲げ、本発明について更 に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施 形態のみに限定されるものではない。

(実施形態1)
図1は、実施形態1の液晶表示装置の構成を模 的に示す分解斜視図である。実施形態1の液 晶表示装置は大画面を有しており、一般的に 大型といわれる60インチ型以上のサイズを有 る。また、実施形態1の液晶表示装置は、一 般的に超大型といわれる108インチ型の画面サ イズを有するものに対しても適用することが できる。

図1に示すように、実施形態1の液晶表示装 10は、表示面側から、表偏光板3、液晶パネ 1及び裏偏光板2をこの順に有している。裏 光板2は、偏光度のムラが多い(偏光度の低い 領域をより多く含む)第一偏光子22、及び、偏 光度のムラが少ない(偏光度の低い領域をよ 少なく含む)第二偏光子24を含む積層構造を しており、第二偏光子24は、第一偏光子22よ も液晶パネル1側に配置されている。また、 裏偏光板2が備える第一偏光子22は一枚の偏光 子で構成されており、第二偏光子24は同一面 並んで配置された二枚の偏光子で構成され いる。実施形態1の液晶表示装置10において 表示を行うための光(自然光)100は、裏偏光 2から表偏光板3に向かって進み、偏光200とな って装置外に出射される。

実施形態1において液晶パネル1は、一対の 板11,12と、これら一対の基板11,12によって挟 持される液晶層13とを含んで構成されている これら一対の基板11,12は、それぞれ、ガラ 、樹脂等からなる支持基板、及び、該支持 板上に配置される、液晶表示を行うための 種配線等の部材を備えている。実施形態1に いてこのような支持基板は一枚で構成され おり、60インチ型以上の大画面サイズを有 る。

液晶パネル1の一例としては、これら一対 基板の一方をアレイ基板11、もう一方をカラ ーフィルタ基板12とし、アレイ基板11におい は、支持基板上に、液晶表示の駆動制御を うための電極、配線、半導体素子、絶縁膜 を配置し、カラーフィルタ基板12においては 、支持基板上に、液晶表示の駆動制御を行う ための電極、カラー表示を行うための着色層 を構成する樹脂等を配置する形態が挙げられ る。また、これら一対の基板のそれぞれに電 極を配置することで、液晶層13内に電界を形 することができ、その電界の強さに基づき 晶分子の配向を制御することができる。そ て、液晶分子の配向によって液晶層13を透 する光の偏光状態が変化し、液晶パネル1を 持する表偏光板2及び裏偏光板3の一対の偏 板によって透過又は遮断されるようにする とで、表示のオン及びオフを制御すること できるようになる。

実施形態1において液晶層13内の液晶分子の 配向方式は特に限定されず、TN(Twisted Nematic) 式、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In-Plane Switch ing)方式等を適用することができる。したが て、実施形態1において液晶分子の種類は、 の誘電率異方性を有するネマチック液晶分 、正の誘電率異方性を有するネマチック液 分子等、特に限定されず、配向方式にあわ て適宜選択すればよい。

実施形態1の液晶表示装置10は、裏偏光板2 更に裏側、すなわち、装置内部側にバック イトを備える。バックライトの光源として 、冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)、LE D(Light Emitting Diode)等が挙げられる。光源の 置形態は、直下型、サイドライト(エッジラ ト)型等、特に限定されない。

図2は、実施形態1の液晶表示装置の積層構 を示す断面模式図である。実施形態1におい て裏偏光板2は、第一偏光子及び第二偏光子 してそれぞれPVA系フィルム22,24を有し、これ らの偏光子を支持するフィルムとしてTACフィ ルム21,23を、PVA系フィルム22,24のそれぞれの 側に有している。すなわち、実施形態1にお て裏偏光板2は、TACフィルム21、第一偏光子 あるPVA系フィルム22、TACフィルム21、TACフィ ルム23、第二偏光子であるPVA系フィルム24及 TACフィルム23を液晶パネル1側に向かってこ 順に積層して有している。また、第一偏光 であるPVA系フィルム22、及び、これを挟む両 側のTACフィルム21は、基板に対して1枚でその 表面全体を覆うものであり、第二偏光子であ るPVA系フィルム24、及び、これを挟む両側のT ACフィルム23は、基板に対して複数枚でその 面全体を覆うものである。

実施形態1において裏偏光板2は、言い換え ば、PVA系フィルム及びこれを挟む両側のTAC ィルムで構成される、一枚品の偏光板14と 二枚品の偏光板15とを重ねあわせた構造であ る。このような一枚品の偏光板14と二枚品の 光板15とは、接着剤を用いて互いに貼り付 る。したがってこのような配置形態は、製 が容易であるという利点を有する。

このように、実施形態1において裏偏光板2 、PVA系フィルムの両側をそれぞれTACフィル が挟み込む構造としているので、強固な保 効果を得ることができ、PVA系フィルムの耐 性の向上及び高い伸縮防止効果を得ること できる。

なお、実施形態1においてこれらPVA系フィ ム、TACフィルム等を含む偏光板の積層構造 、このように一枚品の偏光板14と二枚品の偏 光板15とをそのまま重ねあわせた構造に限定 れず、下記応用例1~3のような構成としても い。

実施形態1において表偏光板3は、偏光子と てPVA系フィルム26を有し、このPVA系フィル 26の両側にTACフィルム25を有する。表偏光板3 が備える偏光子26は、一枚で構成されており かつ、偏光度のムラが少ない(偏光度の低い 領域をより少なく含む)偏光子である。実施 態1においては、大画面サイズとする場合に いて、このように表偏光板3及び裏偏光板2 いずれか一方の偏光板のみにおいて、一枚 偏光子でムラの少ないものとすることがで ない制限がかかってしまう場合を想定して り、大画面サイズでムラの少ない偏光子を 枚で構成することができる場合には、裏偏 板2のように第一偏光子と第二偏光子とを重 合わせる形態としなくてよい。

実施形態1においてPVA系フィルム22,24,26の表 面には、ヨウ素錯体、二色性色素等の、電子 密度が縦と横とで大きく異なる分子が吸着さ れている。また、PVA系フィルム22,24,26は、一 方向に延伸されており、このように延伸す ことで、分子の長軸が延伸方向に並んで配 されることとなり、その延伸方向に振動方 をもつ光は、当該分子によって吸収される とになる。なお、実施形態1においては、偏 光子22,24,26としてPVA系フィルムを用いている 、偏光特性を付与することができる限り特 限定されず、他の材料からなるフィルムを いてもよい。

実施形態1では、偏光子22,24,26の両側に配置 される支持フィルム21,23,25としてTACフィルム 用いているが、偏光子の変形及び収縮を抑 し、かつ偏光子を固定することができるも であれば、特に限定されない。支持フィル 21の材料としては、例えば、ポリエチレン レフタレート、ポリエチレンナフタレート のポリエステル系ポリマー、二酢酸セルロ ス、三酢酸セルロース等のセルロース系ポ マー、ポリメチルメタクリレート等のアク ル系ポリマー、ポリスチレン、アクリロニ リル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレ 系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー が挙げられる。また、ポリエチレン、ポリ ロピレン、シクロ系又はノルボルネン構造 有するポリオレフィン等のポリオレフィン エチレン・プロピレン共重合体であるポリ レフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマ 、ナイロン、芳香族ポリアミド等のアミド ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系 リマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、 リフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニ アルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系 リマー、ビニルブチラール系ポリマー、ア レート系ポリマー、ポリオキシメチレン系 リマー、エポキシ系ポリマー、これらポリ ーの混合物等を用いてもよい。更に、アク ル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、 ポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型又は 外線硬化型の樹脂を用いてもよい。

支持フィルム21,23,25は、透明性、機械的強 、熱安定性、水分遮断性等に優れた材料が いられることが好ましい。優れた偏光特性 び耐久性を有するという観点からは、特に ルロース系ポリマーが好ましく、なかでも 消偏性(偏光を崩す性質)が小さく、透光性 び耐久性に優れたトリアセチルセルロース(T AC)が好適である。一方、透湿性に優れており 、偏光子の変形及び収縮の抑制に効果的であ るという観点からは、COP(Cyclo Olefin Polymer:シ クロオレフィンポリマー)が好ましい。

実施形態1の液晶表示装置が備える偏光板 構成する偏光子について、以下に詳述する 図3は、実施形態1の液晶表示装置が備える光 学部材を模式的に示す分解平面図である。図 3に示すように、実施形態1の液晶表示装置は 表示面側から、表偏光板3が備える偏光子26 液晶パネル1、裏偏光板2が備える第二偏光 24及び第一偏光子22を、この順に含んで構成 れている。裏偏光板2が備える第一偏光子22 一枚の偏光子で構成されており、第二偏光 24は複数枚の偏光子で構成されている。

図3に示すように、表偏光板3が備える偏光 26の吸収軸は横方向であり、裏偏光板2が備 る第二偏光子24及び第一偏光子22の吸収軸は 縦方向であり、それぞれの吸収軸が実質的に 互いに直交している。すなわち、実施形態1 おいて表偏光板3と裏偏光板2とは互いにクロ スニコルの関係にある。これにより、負の誘 電率異方性を有する液晶材料を用いた液晶パ ネル1に対し電圧が印加されていないときに 表裏の両偏光板2,3によって光が遮断され、 像が表示されないノーマリーブラックモー とすることができる。図3に示すように、実 形態1においてバックライトからの光(自然 )100は、裏偏光板2から表偏光板3に向かって 射され、これら裏偏光板2及び表偏光板3を通 り抜けることで、偏光200となって表示光とし て装置外へ出射される。

図4は、実施形態1において裏偏光板が備え 第一偏光子の平面模式図である。図4におい て、色の濃い部分がより偏光度の高い領域22a であり、色の薄い部分がより偏光度の低い領 域22bである。図4に示すように、実施形態1に いて裏偏光板2が備える第一偏光子22は、一 の偏光子で構成されている。すなわち、表 領域に相当する範囲において第一偏光子22 は隙間が設けられておらず、一枚のフィル で構成されており、それゆえ、偏光子一枚 たりで60インチ型以上の面積を有している。 実施形態1において第一偏光子22は、偏光度に ムラが多いフィルムで構成されていてよい。 すなわち、偏光度の低い領域が部分的に存在 していてもよい。実施形態1において第一偏 子22中に存在する偏光度が99.95%以上の領域の 比率は、偏光子一枚あたりの面積に対し、50% 以上、95%未満であり、偏光度が99.95%未満の領 域が、残りの面積を占めている。このように 偏光子の偏光度に均一性を厳密に求めないこ とで、大画面サイズの偏光子を一枚ものの形 で得ることができる。

図5は、実施形態1において裏偏光板が備え 第二偏光子の平面模式図である。図5に示す ように、実施形態1において裏偏光板2が備え 第二偏光子24は、同一面に並んで配置され 複数枚の偏光子で構成されている。すなわ 、表示領域に相当する範囲において第二偏 子24は、複数の偏光子が継ぎ合わされて一つ の偏光子を構成しており、これにより、第二 偏光子24全体で60インチ型以上の面積を有し いる。実施形態1において第二偏光子24を構 する各偏光子間には、一定の幅を持つ隙間 設けられていてよい。このように偏光子を 枚ものに限定しないことで、偏光度にムラ 少ない大画面サイズの偏光子を得ることが きる。なお、実施形態1において第二偏光子2 4を構成する偏光子の数は二枚で構成されて るが、その数は特に限定されず、その画面 イズに合わせて三枚であっても、四枚であ てもよく、適宜調整すればよい。更に、実 形態1において第二偏光子23を構成する偏光 は、第二偏光子23の長辺側を二等分すること としているが、短辺側を二等分するものであ ってもよく、長辺側及び短辺側の両方を二等 分するものであってもよく、更に、その等分 数も限定されない。また、必ずしも複数枚の 偏光子が均等に配分されている必要はなく、 適宜レイアウトの変更が可能である。実施形 態1において、このような第二偏光子24は、偏 光度が99.95%以上の領域が偏光子一枚あたりの 面積の95%以上を占めている。

図6は、実施形態1において裏偏光板を構成 る第一偏光子及び第二偏光子を示す平面模 図である。(a)は、第一偏光子の平面模式図 あり、(b)は、第二偏光子の平面模式図であ 、(c)は、第一偏光子及び第二偏光子を重ね わせたときの平面模式図である。図6に示す ように実施形態1において裏偏光板2は、この うな第一偏光子22と第二偏光子24とが重ね合 わされて構成されるものであり、偏光度のム ラは多いが一枚で構成される第一偏光子22と 偏光度のムラは少ないが複数枚で構成され 第二偏光子24とを互いに重ね合わせて一つ 偏光子を形成することで、擬似的に、偏光 のムラが少ない一枚ものの偏光板27を形成す ることができることとなる。このような偏光 板27は、これらのいずれか一枚を用いること 発生する、大画面化、表示ムラの発生、継 合わせ領域における明線の発生といった課 を解消し、大画面サイズの表示画面であっ としても良好な表示品位を得ることができ 更に、高温処理等の製造工程の制限なく、 つ、長期にわたりそのような課題の発生を 制することが可能となる。

(応用例1)
図7は、実施形態1の裏偏光板の応用例1を示す 断面模式図である。実施形態1においては、2 類の偏光子を用いて構成される偏光板の構 をより簡易的にするために、偏光板の構造 このような構成としてもよい。

図7に示すように、応用例1の偏光板102は、P VA系フィルム122,124の両側にTACフィルム121,123,1 25が配置されているが、PVA系フィルム及びこ を挟持する一対のTACフィルムで構成される 光板を単純に2枚重ね合わせた形態と異なり 、2枚のPVA系フィルム122,124の間には、1枚のみ TACフィルム123が配置されている。すなわち、 応用例1において偏光板102は、TACフィルム121 PVA系フィルム(第一偏光子)122、TACフィルム123 、PVA系フィルム(第二偏光子)124、TACフィルム1 25を液晶パネル1側に向かってこの順に積層し て有している。また、第一偏光子であるPVA系 フィルム122、及び、その下(バックライト側) 配置されたTACフィルム121は、基板に対して1 枚でその表面全体を覆うものであり、第二偏 光子であるPVA系フィルム124、及び、これを挟 む両側のTACフィルム123,125は、基板に対して 数枚でその表面全体を覆うものである。

応用例1の配置形態によれば、上記図2で示 たような、一枚品の偏光板14と二枚品の偏 板15とをそのまま重ねあわせた構造よりも薄 い構造となるので、偏光板全体が薄膜化でき る。また、TACフィルムを一枚減らすことがで きる分、材料のコストダウンが図れ、透過率 が向上する。更に、このような積層構造であ っても、PVA系フィルムの両側にTACフィルムが 配置されているので、高い保持効果を得るこ とができ、PVA系フィルムの耐久性の向上及び 高い伸縮防止効果を得ることができる。

(応用例2)
図8は、実施形態1の裏偏光板の応用例2を示す 断面模式図である。実施形態1においては、2 類の偏光子を用いて構成される偏光板の構 をより簡易的にするために、偏光板の構造 このような構成としてもよい。

図8に示すように、応用例2の偏光板は、PVA フィルムの両側にTACフィルムが配置されて るが、応用例1の偏光板と同様、PVA系フィル ム及びこれを挟持する一対のTACフィルムで構 成される偏光板を単純に2枚重ね合わせた形 と異なり、2枚のPVA系フィルム222,224の間には 、1枚のみTACフィルム223が配置されている。 なわち、応用例2において偏光板202は、TACフ ルム221、PVA系フィルム(第一偏光子)222、TAC ィルム223、PVA系フィルム(第二偏光子)224、TAC フィルム225を液晶パネル1側に向かってこの に積層して有している。また、第一偏光子 あるPVA系フィルム222、及び、これを挟む両 のTACフィルム221,223は、基板に対して1枚でそ の表面全体を覆うものであり、第二偏光子で あるPVA系フィルム224、及び、その上(液晶層 )に配置されたTACフィルム225は、基板に対し 複数枚でその表面全体を覆うものである。

応用例2の配置形態によれば、上記図2で示 たような、一枚品の偏光板14と二枚品の偏 板15とをそのまま重ねあわせた構造よりも薄 い構造となるので、偏光板全体が薄膜化でき る。また、TACフィルムを一枚減らすことがで きる分、材料のコストダウンが図れ、透過率 が向上する。更に、このような積層構造であ っても、PVA系フィルムの両側にTACフィルムが 配置されているので、高い保持効果を得るこ とができ、PVA系フィルムの耐久性の向上及び 高い伸縮防止効果を得ることができる。それ に加え、応用例2によれば、応用例1と異なり 第一偏光子であるPVA系フィルム223の表面が 第二偏光子であるPVA系フィルム224等の隙間 介して外界に露出していないため、第一偏 子であるPVA系フィルム223に対して、より高 保護効果を与えることができる。

(応用例3)
図9は、実施形態1の裏偏光板の応用例3を示す 断面模式図である。実施形態1においては、2 類の偏光子を用いて構成される偏光板の構 をより簡易的にするために、偏光板の構造 このような構成としてもよい。

図9に示すように、応用例3の偏光板は、第 偏光子であるPVA系フィルム322と第二偏光子 あるPVA系フィルム324との間にTACフィルムを1 枚も介さない形態であり、すなわち、応用例 3において偏光板は、TACフィルム321、PVA系フ ルム(第一偏光子)322、PVA系フィルム(第二偏 子)324、TACフィルム323を液晶パネル1側に向か ってこの順に積層して有している。また、第 一偏光子であるPVA系フィルム322、及び、その 下(バックライト側)に配置されたTACフィルム3 21は、基板に対して1枚でその表面全体を覆う ものであり、第二偏光子であるPVA系フィルム 324、及び、その上(液晶層側)に配置されたTAC ィルム323は、基板に対して複数枚でその表 全体を覆うものである。

応用例3の配置形態によれば、PVA系フィル の保持効果は応用例1及び応用例2に比べてや や劣るものの、上記図2で示したような、一 品の偏光板14と二枚品の偏光板15とをそのま 重ねあわせた構造よりもはるかに薄い構造 なるので、偏光板全体を大幅に薄膜化でき 。また、TACフィルムを複数枚減らすことが きる分、材料のコストダウンが図れ、透過 が大きく向上する。なお、応用例3において 第一偏光子であるPVA系フィルム322と、第二偏 光子であるPVA系フィルム324との間にはTACフィ ルムが配置されていないが、これらの外側に は、それぞれ1枚ずつTACフィルム321,323が配置 れているため、PVA系フィルム322,324の保持効 果は充分に得ることができる。

(実施形態2)
図10は、実施形態2の液晶表示装置の構成を示 す模式図である。(a)は分解斜視図であり、(b) は断面図である。図10に示すように、実施形 2の液晶表示装置20は、表偏光板5において、 偏光度のムラが多い(偏光度の低い領域をよ 多く含む)第一偏光子36、及び、偏光度のム が少ない(偏光度の低い領域をより少なく含 )第二偏光子34を含む積層構造を有し、裏偏 板4において偏光度のムラが少ない(偏光度 低い領域をより少なく含む)偏光子32を備え 一枚品の偏光板を有していること以外は、 施形態1と同様である。すなわち、実施形態2 の液晶表示装置20は、本発明の第一偏光子及 第二偏光子の積層構造を、裏偏光板4ではな く、表偏光板5に用いている。なお、実施形 2の液晶表示装置20において、表示を行うた のバックライトからの光(自然光)100は、裏偏 光板4から表偏光板5に向かって進むことにな 、偏光200となって装置外に出射される。

実施形態2において液晶表示装置20は、表示 面側から、表偏光板5、液晶パネル1及び裏偏 板4をこの順に有している。また、実施形態 2において表偏光板5は、第一偏光子36及び第 偏光子34を含む積層構造を有しており、第二 偏光子34は、第一偏光子36よりも液晶パネル1 に配置されている。

より詳しくは、実施形態2において表偏光 5は、第一偏光子及び第二偏光子としてそれ れPVA系フィルム36,34を有し、これらの偏光 を支持するフィルムとしてTACフィルム35,33を 、PVA系フィルム36,34のそれぞれの両側に有し いる。すなわち、実施形態2において表偏光 板5は、TACフィルム35、第一偏光子であるPVA系 フィルム36、TACフィルム35、TACフィルム33、第 二偏光子であるPVA系フィルム34及びTACフィル 33を液晶パネル1側に向かってこの順に積層 て有している。また、第一偏光子であるPVA フィルム36、及び、これを挟む両側のTACフ ルム35は、基板に対して1枚でその表面全体 覆うものであり、第二偏光子であるPVA系フ ルム34、及び、これを挟む両側のTACフィルム 33は、基板に対して複数枚でその表面全体を うものである。

また、実施形態2において裏偏光板4は、偏 子としてPVA系フィルム32を有し、このPVA系 ィルム32の両側にTACフィルム31を有する。

このような形態もまた、表偏光板5が、偏 度のムラが少ない一枚ものの偏光板と同様 特性を有することとなるため、大画面サイ の表示画面であったとしても良好な表示品 を得ることができ、高温処理等の製造工程 制限なく、かつ、長期にわたり良好な表示 保つことが可能となる。

なお、実施形態2においてこれらPVA系フィ ム、TACフィルム等を含む偏光板の積層構造 、上記応用例1~3のような構成としてもよく それぞれについて上記効果を得ることがで る。

(実施形態3)
図11は、実施形態3の液晶表示装置の構成を示 す模式図である。(a)は分解斜視図であり、(b) は断面図である。図11に示すように、実施形 3の液晶表示装置30は、表偏光板及び裏偏光 のいずれにおいても、偏光度のムラが多い( 偏光度の低い領域をより多く含む)第一偏光 42,48、及び、偏光度のムラが少ない(偏光度 低い領域をより少なく含む)第二偏光子44,46 含む積層構造を有していること以外は、実 形態1と同様である。すなわち、実施形態3の 液晶表示装置30は、本発明の第一偏光子及び 二偏光子の積層構造を、表偏光板7及び裏偏 光板6の両方に用いている形態である。なお 実施形態3の液晶表示装置30において、表示 行うためのバックライトからの光(自然光)100 は、裏偏光板2から表偏光板3に向かって進む とになり、偏光200となって装置外に出射さ る。

実施形態3において液晶表示装置30は、表示 面側から、表偏光板7、液晶パネル1及び裏偏 板6をこの順に有している。また、実施形態 3において表偏光板7は、第一偏光子48及び第 偏光子46を含む積層構造を有しており、第二 偏光子46は、第一偏光子48よりも液晶パネル1 に配置されている。更に、実施形態3におい て裏偏光板6は、第一偏光子42及び第二偏光子 44を含む積層構造を有しており、第二偏光子4 4は、第一偏光子42よりも液晶パネル1側に配 されている。

より詳しくは、実施形態3において裏偏光 6は、第一偏光子及び第二偏光子としてそれ れPVA系フィルム42,44を有し、これらの偏光 を支持するフィルムとしてTACフィルム41,43を 、PVA系フィルム42,44のそれぞれの両側に有し いる。すなわち、実施形態3において裏偏光 板6は、TACフィルム41、第一偏光子であるPVA系 フィルム42、TACフィルム41、TACフィルム43、第 二偏光子であるPVA系フィルム44及びTACフィル 43を液晶パネル1側に向かってこの順に積層 て有している。また、第一偏光子であるPVA フィルム42、及び、これを挟む両側のTACフ ルム41は、基板に対して1枚でその表面全体 覆うものであり、第二偏光子であるPVA系フ ルム44、及び、これを挟む両側のTACフィルム 43は、基板に対して複数枚でその表面全体を うものである。

また、実施形態3において表偏光板7は、第 偏光子及び第二偏光子としてそれぞれPVA系 ィルム48,46を有し、これらの偏光子を支持 るフィルムとしてTACフィルム47,45を、PVA系フ ィルム48,46のそれぞれの両側に有している。 なわち、実施形態1において表偏光板7は、TA Cフィルム47、第一偏光子であるPVA系フィルム 48、TACフィルム47、TACフィルム45、第二偏光子 であるPVA系フィルム46及びTACフィルム45を液 パネル1側に向かってこの順に積層して有し いる。また、第一偏光子であるPVA系フィル 48、及び、これを挟む両側のTACフィルム47は 、基板に対して1枚でその表面全体を覆うも であり、第二偏光子であるPVA系フィルム46、 及び、これを挟む両側のTACフィルム45は、基 に対して複数枚でその表面全体を覆うもの ある。

このような形態であっても、表偏光板3及 裏偏光板2が、偏光度のムラが少ない一枚も の偏光板と同様の特性を有することとなる め、大画面サイズの表示画面であったとし も良好な表示品位を得ることができ、高温 理等の製造工程の制限なく、かつ、長期に たり良好な表示を保つことが可能となる。

なお、実施形態3においてこれらPVA系フィ ム、TACフィルム等を含む偏光板の積層構造 、上記応用例1~3のような構成としてもよく それぞれについて上記効果を得ることがで る。

(実施形態4)
図12は、実施形態4の液晶表示装置の構成を示 す模式図である。(a)は分解斜視図であり、(b) は断面図である。図12に示すように、実施形 4の液晶表示装置40は、裏偏光板8において、 偏光度のムラが少ない(偏光度の低い領域を り少なく含む)第二偏光子54、及び、偏光度 ムラが多い(偏光度の低い領域をより多く含 )第一偏光子52が、液晶パネル1に向かってこ の順に配置されていること以外は、実施形態 1と同様である。すなわち、実施形態4の液晶 示装置40は、第一偏光子及び第二偏光子の 層構造を裏偏光板に用いている形態である 、第一偏光子及び第二偏光子の配置順が実 形態1の配置順と逆である。なお、実施形態4 において、表示を行うためのバックライトか らの光(自然光)100は、裏偏光板2から表偏光板 3に向かって進むことになり、偏光200となっ 装置外に出射される。

より詳しくは、実施形態4において裏偏光 8は、第一偏光子及び第二偏光子としてそれ れPVA系フィルム52,54を有し、これらの偏光 を支持するフィルムとしてTACフィルム51,53を 、PVA系フィルム52,54のそれぞれの両側に有し いる。すなわち、実施形態1において裏偏光 板8は、TACフィルム53、第二偏光子であるPVA系 フィルム54、TACフィルム53、TACフィルム51、第 一偏光子であるPVA系フィルム52及びTACフィル 51を液晶パネル1側に向かってこの順に積層 て有している。また、第一偏光子であるPVA フィルム52、及び、これを挟む両側のTACフ ルム51は、基板に対して複数枚でその表面全 体を覆うものであり、第二偏光子であるPVA系 フィルム54、及び、これを挟む両側のTACフィ ム53は、基板に対して1枚でその表面全体を うものである。

また、実施形態2において表偏光板9は、偏 子としてPVA系フィルム56を有し、このPVA系 ィルム56の両側にTACフィルム55を有する。

このような形態においては、バックライト からの光(自然光)100は、第二偏光子を透過し 後、第一偏光子を透過するため、光が第一 光子を透過した後、第二偏光子を透過する 施形態1~3の形態よりは表示特性の改善効果 いう点で劣るものの、第一偏光子又は第二 光子を単独で用いる場合と比べ、裏偏光板2 の偏光特性が大幅に向上するため、大画面サ イズの表示画面であったとしても良好な表示 品位を得ることができ、高温処理等の製造工 程の制限なく、かつ、長期にわたり良好な表 示を保つことが可能となる。

なお、実施形態4においてこれらPVA系フィ ム、TACフィルム等を含む偏光板の積層構造 、上記応用例1~3のような構成としてもよく それぞれについて上記効果を得ることがで る。

なお、本願は、2008年6月19日に出願された 本国特許出願2008-160043号を基礎として、パリ 条約ないし移行する国における法規に基づく 優先権を主張するものである。該出願の内容 は、その全体が本願中に参照として組み込ま れている。

実施形態1の液晶表示装置の構成を模式 的に示す分解斜視図である。 実施形態1の液晶表示装置の積層構造を 示す断面模式図である。 実施形態1の液晶表示装置が備える光学 部材を模式的に示す分解平面図である。 実施形態1において裏偏光板が備える第 一偏光子の平面模式図である。 実施形態1において裏偏光板が備える第 二偏光子の平面模式図である。 実施形態1において裏偏光板を構成する 第一偏光子及び第二偏光子を示す平面模式図 である。(a)は、第一偏光子の平面模式図であ り、(b)は、第二偏光子の平面模式図であり、 (c)は、第一偏光子及び第二偏光子を重ね合わ せたときの平面模式図である。 実施形態1の裏偏光板の応用例1を示す 面模式図である。 実施形態1の裏偏光板の応用例2を示す 面模式図である。 実施形態1の裏偏光板の応用例3を示す 面模式図である。 実施形態2の液晶表示装置の構成を示 模式図である。(a)は分解斜視図であり、(b) 断面図である。 実施形態3の液晶表示装置の構成を示 模式図である。(a)は分解斜視図であり、(b) 断面図である。 実施形態4の液晶表示装置の構成を示 模式図である。(a)は分解斜視図であり、(b) 断面図である。

符号の説明

1:液晶パネル
2,4,6:裏偏光板
3,5,7:表偏光板
10,20,30,40:液晶表示装置
11:アレイ基板
12:カラーフィルタ基板
13:液晶層
21,23,25,31,33,35,41,43,45,47,51,53,55,121,123,125,221,223,2 25,321,323:支持フィルム、TACフィルム
22,36,42,48,52,122,222,322:第一偏光子、PVA系フィル ム
24,26,32,34,44,46,54,56,124,224,324:第二偏光子、PVA系 フィルム
22a:より偏光度の高い領域
22b:より偏光度の低い領域
27:擬似的な、偏光度のムラが少ない一枚もの の偏光板
100:バックライトからの光(自然光)
102,202,302:偏光板
200:偏光