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Title:
METHOD FOR TAKING OUT UNIT DISPLAY PANEL FROM MOTHER BOARD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/154013
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a method for taking out a unit display panel arranged on a mother board such that the terminal region is not damaged. (a). A mother board is arranged such that the second board side becomes the upper surface, (b). when the mother board is scribed for every unit display panel, a first scribe groove is formed at the inner end of a part of a first board facing the terminal region of a unit display panel on the side coming into surface contact with the terminal region, a second scribe groove is formed in the non-terminal surface on the side of the second board of a unit display panel on the side coming into surface contact with the non-terminal surface, and a third scribe groove shallower than the first and second scribe grooves is formed in the non-terminal surface on the side of the first board for a pair of unit display panels coming into surface contact with each other across a border, and (c) a unit display panel on the side coming into surface contact with the terminal region is taken out in preference to a unit display panel coming into surface contact with the non-terminal surface.

Inventors:
TAKAMATSU KIYOSHI (JP)
MAEKAWA KAZUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052329
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
February 12, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBOSHI DIAMOND IND CO LTD (JP)
TAKAMATSU KIYOSHI (JP)
MAEKAWA KAZUYA (JP)
International Classes:
C03B33/033; C03B33/037; G02F1/1333
Domestic Patent References:
WO2002057192A12002-07-25
Foreign References:
JP2008056507A2008-03-13
Attorney, Agent or Firm:
KASHIMA, YOSHIO (JP)
KAJIMA Yoshio (JP)
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Claims:
 マザー基板が第一基板と第二基板とを貼り合わせた構造を有し、
それぞれ形状が同一でかつ方形である複数の単位表示パネルが、前記マザー基板に互いに隣接するようにして並べて形成され、
 各単位表示パネルは、四辺の周縁のうち、一辺の周縁、又は、隣り合う二辺の周縁、又は、三辺の周縁に、第二基板側が第一基板側よりも突出した段差が形成されることにより端子領域が設けられ、端子領域が設けられない残りの周縁に第一基板と第二基板とが同一端面となる非端子面が形成され、前記端子領域に対向する第一基板の部位に単位表示パネルから切除される端材領域が設けられ、
さらに各単位表示パネルは、隣接する単位表示パネルの少なくとも一つとの境界で、一方の単位表示パネルの端子領域と、他方の単位表示パネルの非端子面とが面接するように配置され、
前記レイアウトで単位表示パネルが配置されたマザー基板を単位表示パネルごとにスクライブし、単位表示パネルを一つずつマザー基板から取り出す単位表示パネルの取り出し方法であって、
 (a) マザー基板の第二基板側が上面となるように配置し、
 (b) マザー基板を単位表示パネルごとにスクライブする際に、前記境界を挟んで面接する一対の単位表示パネルについては、端子領域が面接する側の単位表示パネルの端子領域に対向する第一基板の部位の内側端に第一スクライブ溝を形成し、非端子面が面接する側の単位表示パネルの第二基板側の非端子面に第二スクライブ溝を形成し、第一基板側の非端子面に前記第一スクライブ溝および前記第二スクライブ溝より浅い第三のスクライブ溝を形成し、
 (c) 端子領域が面接する側の単位表示パネルを、非端子面で面接する単位表示パネルよりも優先的に取り出すことを特徴とする単位表示パネルの取り出し方法。
 第一スクライブ溝と第三スクライブ溝との幅が1mm~3mmである請求項1に記載の単位表示パネルの取り出し方法。
Description:
マザー基板からの単位表示パネ の取り出し方法

 本発明は、複数の単位表示パネルが互いに 接した状態で並べて形成されたマザー基板( 貼り合せ基板、貼り合せマザー基板ともいう )を単位表示パネルごとに分割するとともに 1つずつ取り出す方法に関する。
 本発明の単位表示パネルの取り出し方法は 具体的には液晶表示パネル等をマザー基板 ら取り出す際に利用される。

 液晶表示パネルでは、2枚の大面積ガラス 基板を使用し、一方の基板上にカラーフィル タを形成し、他方の基板上に液晶を駆動する TFT(Thin film Transistor)および外部接続のための 端子領域を形成する。そして、これら2枚の 板を貼り合わせるとともに液晶を封入した ザー基板を形成し、次いで、1つ1つの単位表 示パネルに分割する工程を経ることにより、 液晶表示パネルが製造される。

 液晶表示パネルのマザー基板では、カラ フィルタが形成された側の第一基板(CF側基 ともいう)と、TFTおよび端子領域が形成され た側の第二基板(TFT側基板ともいう)とをシー 材を挟んで貼り合わせてある。このとき、 二基板はTFTや端子領域が形成された基板面 第一基板との接合面となるように貼り合わ てある。

 この場合、端子領域は、TFTと外部機器と 間で信号線が接続される領域であることか 、端子領域を露出させる必要がある。その め、マザー基板を単位表示パネルごとに分 する際に、端子領域に対向する第一基板(CF 基板)の部位を端材領域として除去する。具 体的には、TFTが接続される側とは逆側になる 端子領域の外側端に沿って第二基板側を分断 するとともに、端子領域の外側端から信号線 を取り付けるために必要な幅(端子幅)だけ内 に入った位置で第一基板を分断し、端子領 に対向する第一基板の部位を端材領域とし 切除するようにしている。

 一般に、マザー基板から単位表示パネル 分割する工程では、カッターホイールを用 た分断方法が利用されている。その場合、 ザー基板を構成する2枚の基板(CF側基板とTFT 側基板)のそれぞれに対し、分断予定位置に ッターホイールを圧接して相対移動させる とにより各基板にスクライブ溝を刻む。次 でスクライブ溝に沿って、力を加えてブレ クしたり(メカニカルブレイク)、加熱蒸気を 加えてブレイクしたり(スチームブレイク)す ことにより、マザー基板を単位表示パネル とに完全分断する。そして分離された1つ1 の単位表示パネルを、搬送ロボットにより 工程に移送する。

 これら一連の基板加工を上下二面に対し 時に行うようにして効率よく加工するため 基板加工システム(基板分断システム)や基 加工方法が既に開示されている(特許文献1、 特許文献2参照)。これらの文献によれば、上 一対のカッターホイールでマザー基板を上 方向から2枚同時にスクライブする。次いで スチームブレイク機構やローラブレイク機構 により二面同時にブレイクを行い、単位表示 パネルごとに分割する。そして形成された単 位表示パネルを1つずつ取り出して後工程に るようにしている。

 液晶表示パネルでは、近年ますます大画 化が求められ、そのために単位表示パネル ついても大面積化が求められている。また 1つのマザー基板を分割して複数の単位表示 パネルを形成する際に、基板の一部が端材と して廃棄されるが、廃棄される端材量を減ら してマザー基板を有効利用することが求めら れている。そのため、マザー基板上にカラー フィルタ(CF)、TFT、端子領域を形成する際に 隣接する単位表示パネル間に形成される端 領域が最小となるように基板レイアウトを 慮している。

 図15、図16は端材発生量を抑えた液晶表示 パネル用マザー基板の基板レイアウト例を示 す図(平面図、正面図、右側面図)である。マ ー基板はCF側基板G1とTFT側基板G2とを貼り合 せた構造をしている。これらの例では、マ ー基板上に合計8個の単位表示パネルUが配 してある。このうち図15(a)のマザー基板は端 子領域Tが隣り合う二辺の周縁に形成された 端子パネルの単位表示パネルが配置してあ 。図15(b)のマザー基板は端子領域Tが三辺の 縁に形成された三端子パネルが配置してあ 。図15(c)のマザー基板は端子領域Tが一辺の 縁に形成された一端子パネルが配置してあ 。また、図16のマザー基板は端子領域Tが四 の周縁に形成された四端子パネルが配置し ある。端子領域Tが形成される辺の数は、単 表示パネルUに含まれる画素数に応じて選択 される。

 上述した基板レイアウトでは、第二基板G 2(TFT側基板)は、隣接する単位表示パネルUと 間で端材が発生しないように、直接、各単 表示パネルUどうしが接するように配置して る。したがって第二基板G2については、マ ー基板の外周部分だけが端材として発生す 。一方、第一基板(CF側基板)は、マザー基板U の外周部分とともに、第二基板G2の端子領域T に対向する領域が端材として発生する。図15 図16において端材となる部分をハッチング 示す。

 ここで図15に示した一端子パネル、二端 パネル、三端子パネルに着目する。図17は隣 接する単位表示パネルの断面の一部を示す図 である。これらの基板レイアウトでは、少な くとも一対の隣接する単位表示パネルU1、U2 で、一方の単位表示パネルU1における端子領 域Tの外側端面L1(第二基板G2のみの端面)と、 方の単位表示パネルU2において端子領域Tが けられていない非端子面L2(第一基板G1と第二 基板G2とが同一端面)とが接するように単位表 示パネルU1、U2が配置されることになる。な 、そのような関係になる単位表示パネルの 界の具体例を、図15において「○」印で示し ておく。

 マザー基板を分割する際に、上記の単位表 パネルU1と単位表示パネルU2との境界では3 のスクライブ溝により2つのカット面が形成 れる。すなわち、単位表示パネルU2側の非 子面L2に沿って、第二基板G2と第一基板G1と 対し、それぞれの端面が揃うようにスクラ ブ溝(第二スクライブ溝、第三スクライブ溝) が形成される。このスクライブ溝による1つ カット面をジャストカット面Caという。ジャ ストカット面Caは単位表示パネルU1と単位表 パネルU2とを分離するカット面である。
 ジャストカット面Caから端子幅Wa(図15)だけ れた位置で、単位表示パネルU1の端子領域T 内側端に対向する第一基板G1の位置に、第一 基板G1側だけにスクライブ溝(第一スクライブ 溝)が形成される。このスクライブ溝による ット面を端子カット面Cbという。端子カット 面Cbは端子領域Tの端子面を露出するために分 断されるカット面である。そしてジャストカ ット面Caと端子カット面Cbとの間の第一基板G1 に、端材領域Eが発生する。

 図18は、図17で示した単位表示パネルU1、単 表示パネルU2、端材領域Eについて、スクラ ブ加工とブレイク処理とが行われた後の3種 類の分離状態を示す図である。図18(a)では、 材領域Eが単位表示パネルU1、U2から完全分 しており、いずれの単位表示パネルU1、U2も のまま良品とされる分離状態である。この 態に分離された単位表示パネルU1、U2は、そ のまま後工程に移送される。
 図18(b)は、端材領域Eが単位表示パネルU2か 分離できておらず、ジャストカット面Ca側に 付着し、単位表示パネルU1だけが完全分離し 状態である。このときは単位表示パネルU1 ついては良品としてそのまま後工程に移送 れるが、単位表示パネルU2については、不良 品として廃棄するか、端材領域Eを分離する 加のブレイク処理を行って良品化してから 工程に移送することになる。
 図18(c)は、端材領域Eが単位表示パネルU1か 分離できておらず、端子カット面Cb側に付着 し、単位表示パネルU2だけが完全分離した状 である。このときは単位表示パネルU2につ ては良品としてそのまま後工程に移送され が、単位表示パネルU1については、不良品と して廃棄するか、端材領域Eを分離する追加 ブレイク処理を行って良品化してから後工 に移送することになる。

 実際の製造工程では、できるだけ端材領 Eが完全分離した状態(図18(a))に加工される うに基板分断システムを調整しているが、 れでも不定期に、端材領域Eがジャストカッ 面Caに付着した状態(図18(b))、あるいは端子 ット面Cbに付着した状態(図18(c))になる場合 発生する。その場合、端材領域Eがジャスト カット面Caに付着した状態であっても端子カ ト面Cbに付着した状態であっても、追加の レイク処理を行って良品化する必要がある そこで、それぞれの状態に対応した二種類 ブレイク機構を用意し、2種類の付着状態の ずれであるかを判定し、端材領域Eの付着状 態に応じてブレイク機構を選択し、追加のブ レイク処理を行っていた。

 一方、常に端材領域Eをジャストカット面 Ca(図18(b))に付着させるか、あるいは常に端材 領域Eを端子カット面Cb(図18(c))に付着させる うにして、次の工程で、単一種のブレイク 構を用いて確実に端材領域Eを分離するよう する分割方法が開示されている(特許文献3 照)。

 この文献に記載された分割方法によれば レーザビームやカッターホイールでスクラ ブ加工する際に、まず、第一基板G1(CF側基 )について加工し、次いで上下反転して第二 板G2(TFT側基板)について加工を行う。その際 、例えば図19に示すように、第一基板G1の端 カット面Cbに対するカッターホイールによる スクライブを強い押圧力P1で行う。そして第 基板G1のジャストカット面Caに対するスクラ イブをP1より弱い押圧力P2で行う。さらに第 基板G2のジャストカット面Caに対するスクラ ブを強い押圧力P1で行う。このようにして クライブに強弱を与えることにより、スク イブ溝の深さが調整され、端材領域Eを常に ャストカット面Ca側に付着させた状態でブ イクされるようにすることができる。その 果、一種類のブレイク機構を用意するだけ 効率よく端材を除去できるようになる。

 同様に、端材領域Eを常に端子カット面Cb側 付着させた状態でブレイクされるようにす 場合は、例えば図20に示すように、第一基 G1のジャストカット面Caに対するスクライブ 強い押圧力P1で行う一方、第一基板G1の端子 カット面Cbに対するスクライブ加工をP1より い押圧力P2で行う。また、第二基板G2のジャ トカット面Caに対するスクライブを強い押 力P1で行う。この場合も一種類のブレイク機 構を用意するだけで効率よく端材を除去でき るようになる。

WO2005/087458号公報

WO2002/057192号公報

特開2008-56507号公報

 マザー基板が大面積化するにつれて、ス ライブ加工の途中で、マザー基板を上下反 することが困難になる。特に各基板の板厚W t(図15参照)が1mm以下まで薄くなると(例えば0.0 5~0.7mm)、基板が割れやすくなるため、基板反 は避けたい。したがって、第一基板(CF側基 )と第二基板(TFT側基板)とを、加工途中に反 して両側基板を加工する特許文献3に記載さ れるような方法は困難となる。それゆえ、基 板を反転する必要がない特許文献1、特許文 2に記載されたような、上下方向から基板の 工を行う上下基板加工システムを採用する とが必要になる。

 上下基板加工システムを採用した場合、 クライブ加工後に、マザー基板から単位表 パネルを取り出すとき、マザー基板の下側 は基板支持機構や搬送機構があるため、一 的には、単位表示パネルは吸着パッドによ マザー基板の上側に引き離すようにして取 出されることになる(特許文献1、特許文献2 照)。

 ところで、単位表示パネルの大面積化に い、端子領域として露出させる部分の幅で る端子幅Wa(図15参照)を従来よりもさらに小 くすることが求められている。具体的には れまで端子幅Waは10mm程度であったが、1mm~3mm 程度にまで小さくすることが求められている 。このような基板レイアウトになった場合で も、端材領域を確実に分離するために、図19 よび図20で示した特許文献3に記載の分割方 を採用して、後から不要の端材領域を除去 ることが考えられる。しかし、この分割方 を採用しても良品化できない場合がある。

 すなわち、端材領域Eが端子カット面Cb側 付着した状態(図20参照)では、端材領域Eは 位表示パネルと一体となって、全体で直方 をなした状態に切り出されることになり、 材領域Eだけを把持するための突出部分がな なる。また、端子幅Waが1mm~3mmになると、端 領域Eだけを吸着パッドで引き離す(特許文 2参照)ことも困難になる。そのため、一旦、 端子カット面Cb側に付着してしまうと、端子 ット面Cbから端材領域Eを分離することが困 であり、不良品として廃棄せざるを得なく る。

 一方、端材領域Eがジャストカット面Ca側 付着した状態(図19参照)では、端子幅Waが小 くなった場合であっても、端材領域Eの一部 が1mmだけでも突き出していることから、この 部分だけを把持することができる。また端材 領域Eのみに対して分離に必要なせん断力や げモーメントを加えることができるので、 から追加のブレイク処理を行うことにより ジャストカット面Caから端材領域Eを分離す ことができる。

 以上のことから、大面積のマザー基板か 、端子領域の端子幅Waを狭くした単位表示 ネルを加工しようとすれば、基板を反転す 必要がない上下基板加工システムを用いる ともに、常に端材領域Eが端子カット面Cb側 付着されない(付着する場合でもジャストカ ト面Ca側に付着する)基板加工方法(図19参照) を採用することが望ましいことになる。

 しかしながら、この方法を用いた場合に の問題が生じる。端材領域Eがジャストカッ ト面Ca側に付着した状態は、図19(中段の図)に 示すように、端材領域Eがジャストカット面Ca の外側に突き出ることになる。このとき右側 の単位表示パネルU2(図中ハッチングで示す単 位表示パネル)よりも先に、左側の単位表示 ネルU1(図中一点鎖線で示す単位表示パネル) 取り出そうとして、吸着パッドで単位表示 ネルU1を第一基板G1側に引き離そうとすると 、単位表示パネルU1の端子領域が端材領域Eと 衝突して押圧することになる。このとき端材 領域Eが単位表示パネルU2側のジャストカット 面Caにしっかり付着していると、端子領域を 傷するおそれがある。

 既述のように、上下基板加工システムで 、単位表示パネルが吸着パッドによりマザ 基板の上側に引き離すようにして取り出さ ることが一般的であるので、端材領域Eがジ ャストカット面Ca側に付着した状態では、端 領域Eが、隣接する単位表示パネルの端子領 域に衝突する問題が発生する。

 そこで、本発明は、第一に、基板を反転し 加工することが困難な大面積のマザー基板 あっても、安定かつ確実に単位表示パネル 取り出すことができるマザー基板からの単 表示パネルの取り出し方法を提供すること 目的とする。
 また、第二に、単位表示パネルの端子領域 端子幅が狭くなっても、端子領域を覆う部 の端材領域が端子カット面側に付着する不 品が全く発生せず、端材領域が完全に分離 るか、万一、完全分離できなかった場合で 、後から確実に端材領域を除去して良品化 きる単位表示パネルの取り出し方法を提供 ることを目的とする。
 また、第三に、マザー基板に配置された単 表示パネルを、端子領域が損傷することが いように取り出すことができる取り出し方 を提供することを目的とする。

 本発明は、マザー基板を分割して単位表 パネルを作成する際に、単位表示パネルか 端材領域が完全に分離することができなか たとしても、追加のブレイク処理で端材領 が確実に分離できるような状態で単位表示 ネルを取り出すことを前提とした取り出し 法である。

 本発明では、マザー基板は、第一基板と第 基板とを貼り合わせた構造を有している。 して、それぞれ形状が同一でかつ方形であ 複数の単位表示パネルが、マザー基板に互 に隣接するようにして並べて形成されてい 。
 方形の各単位表示パネルは、四辺の周縁の ち、一辺の周縁、又は、隣り合う二辺の周 、又は、三辺の周縁に、第二基板側が第一 板側よりも突出した段差が形成されること より端子領域が設けられている。また、端 領域が設けられない残りの周縁に、第一基 と第二基板とが同一端面となる非端子面が 成されている。また、端子領域に対向する 一基板の部位に単位表示パネルから切除さ る端材領域が設けられている。
 さらに各単位表示パネルは、隣接する単位 示パネルの少なくとも一つとの境界で、一 の単位表示パネルの端子領域と、他方の単 表示パネルの非端子面とが面接するように 置されるようにしてある。

 本発明では、上記レイアウトで単位表示パ ルが配置されたマザー基板を単位表示パネ ごとにスクライブし、単位表示パネルを一 ずつマザー基板から取り出す際に、以下の( a)(b)(c)の手順で単位表示パネルを取り出す。
(a)マザー基板の第二基板側が上面となるよう に配置する。
(b)マザー基板を単位表示パネルごとにスクラ イブする際に、一方の単位表示パネルの端子 領域と、他方の単位表示パネルの非端子面と が面接する境界では、端子領域が面接する側 の単位表示パネルの端子領域に対向する第一 基板の部位の内側端に第一スクライブ溝(端 カット面)を形成し、非端子面が面接する側 単位表示パネルの第二基板側の非端子面に 二スクライブ溝(ジャストカット面の一部) 形成し、第一基板側の非端子面に第三のス ライブ溝(ジャストカット面の一部)を形成す る。このとき、第一スクライブ溝および第二 スクライブ溝より第三のスクライブ溝を浅く する。
(c)そして、端子領域が面接する側の単位表示 パネルを、非端子面で面接する単位表示パネ ルよりも優先的に取り出す。

 本発明によれば、端子カット面(第一スクラ イブ溝)とジャストカット面(第二、第三スク イブ溝)とに挟まれた領域について、端子カ ット面(端子領域に対向する第一基板の部位 内側端)に第一スクライブ溝を形成し、ジャ トカット面(非端子面)の第二基板側に第二 クライブ溝を形成し、ジャストカット面(非 子面)の第一基板側に、第一スクライブ溝お よび第二スクライブ溝よりも浅い第三スクラ イブ溝を形成する。このように、スクライブ 溝の深さに差異を設けることで、端材領域が 完全に分離しなかったときに、端材領域がジ ャストカット面側に付着するようにして、後 のブレイク処理で端材領域が簡単かつ確実に 分離できるようにする。
 そして、端子カット面(第一スクライブ溝) ジャストカット面(第二、第三スクライブ溝) とに挟まれた領域(すなわち一方の単位表示 ネルの端子領域と他方の単位表示パネルの 端子面とが面接する境界)について、端子領 が面接する側の単位表示パネルを、非端子 で面接する側の単位表示パネルよりも優先 に取り出す。
端子領域が含まれる第二基板側が上面となる ように配置してあるので、こちらを先に上方 向に引き離すことで端材領域と衝突しなくな り、単位表示パネルを問題なく取り出すこと ができる。

 本発明によれば、大面積のマザー基板であ ても、基板を反転させる必要がなく、安定 つ確実に単位表示パネルを取り出すことが きる。
 また、単位表示パネルの端子領域の端子幅 狭くなっても、端子領域を覆う部分の端材 域が端子カット面側に付着することがなく り、端材領域が完全に分離するか、万一、 全分離できなかった場合でも、後から確実 端材領域を除去して良品化できるので、端 に起因する不良品の発生が減少する。
 また、マザー基板に配置された単位表示パ ルを、端子領域が損傷することがないよう 取り出すことができる。

(その他の課題を解決するための手段及び効 )
 ここで、第一スクライブ溝と第三スクライ 溝との幅は、1mm~3mmであってもよい。このよ うに単位幅が短くなった単位表示パネルでも 利用することができる。

本発明の基板加工方法で用いる基板加 システムの全体構成を示す斜視図。 図1の基板加工システムのA視斜視図。 図1の基板加工システムの平面図。 図3のB-B’断面図。 図3のC-C’断面図。 図3のD-D’断面図。 図3のE-E’断面図。 図3のF-F’断面図。 基板搬出ロボットによる動作を示す図 本発明の基板加工方法に用いたスクラ イブ加工の手順を示す図。 マザー基板をY方向にスクライブする きの加工順の一例を示す図。 マザー基板をX方向にスクライブする きの加工順の一例を示す図。 搬出ロボットによりマザー基板から単 位表示パネルの取り出す順の一例を示す図。 マザー基板から取り出される単位表示 パネルに付着する端材の状態を示す図。 マザー基板の基板レイアウトを示す図 (一端子パネル、二端子パネル、三端子パネ )。 マザー基板の基板レイアウトを示す図 (四端子パネル)。 隣接する単位表示パネル間の断面の一 部を示す図。 隣接する単位表示パネル間の3種類の 離状態を示す図。 従来のマザー基板の端子加工を示す図 。 従来のマザー基板の端子加工を示す図 。

符号の説明

1  基板加工システム
20 基板支持装置
30 基板分断機構
50 クランプ装置
60 上部スクライブ機構
70 下部スクライブ機構
80 搬出ロボット
87 フック
88 プッシャ
90 マザー基板
100 スチームブレイク装置
110 ローラブレイク装置
120 基板搬出装置
Ca ジャストカット面
Cb 端子カット面
G1 第一基板(CF側基板)
G2 第二基板(TFT側基板)
E  端材領域
T  端子領域
U1 単位表示パネル(端子カット面が境界に面 る)
U2 単位表示パネル(ジャストカット面が境界 面する)
W1 第一カッターホイール
W2 第二カッターホイール
W3 バックアップホイール

 本発明のマザー基板からの単位表示パネ の取り出し方法について、その実施形態を 面に基づいて説明する。以下に説明する単 表示パネルの取り出し方法は、液晶表示パ ルの製造工程で利用される方法であり、液 表示パネルに加工される単位表示パネルを マザー基板から分割し、1つずつ取り出すと きに使用される。

(基板加工システム)
 最初に本発明の基板加工方法の実施する際 使用する基板加工システムの全体構成につ て説明する。
 図1は本発明の基板加工方法が利用される基 板加工システム1の全体構成を示す斜視図で る。図2は図1のA視斜視図(後述する架台10を く)である。図3は基板加工システム1の平面 (後述するフレーム11、支柱14を除く)である 図4は図3のB-B’断面図、図5は図3のC-C’断面 、図6は図3のD-D’断面図、図7は図3のE-E’断 面図、図8は図3のF-F’断面図である。

 ここでは、単位表示パネルがX方向に2列 Y方向に4列並んだマザー基板90を加工する場 を説明する。なお、説明で用いるXYZ方向に いては図中に示す。

 まず、システムの全体構造について説明す 。
 基板加工システム1は、基板搬入側1Lから基 搬出側1Rに向けて、Y方向にマザー基板90が 送されていき、その途中でスクライブ加工 ブレイク処理が行われるようにしてある。
 マザー基板90(貼り合せ基板)は上側が第二基 板G2(TFT側基板)、下側が第一基板G1(CF側基板) なるように載置される。

 基板加工システム1は、中空の架台10、メイ フレーム11、支柱14により骨組構造が形成さ れる。架台10の上方には、マザー基板90を支 するための基板支持装置20が配置される。基 板支持装置は、第一基板支持部20Aと第二基板 支持部20Bとからなる。第一基板支持部20Aと第 二基板支持部20Bとの中間位置に、基板分断機 構30が配置される。
 図4(図3のB-B’断面)に示すように、第一基板 支持部20Aと第二基板支持部20Bとのそれぞれが 、X方向に並んだ5台の支持ユニット21で構成 れる。各支持ユニット21は、基板分断機構30 近い側で、架台10に固定される。各支持ユ ット21の上面にはタイミングベルトが周回移 動するようにしてあり、後述するクランプ装 置50と連動してマザー基板90を送る。

 基板分断機構30は、上部ガイドレール31およ び下部ガイドレール32が設けられ、上部ガイ レール31にはX方向に移動可能に取り付けら る上部スクライブ機構60、下部ガイドレー 32にはX方向に移動可能に取り付けられる下 スクライブ機構70がそれぞれ取り付けてある 。
 図5(図3のC-C’断面)に示すように、スクライ ブ機構60は、第二カッターホイールW2とバッ アップローラW3とY方向に並べて取り付けら るとともに、第二カッターホイールW2とバッ クアップローラW3とを昇降させる昇降機構61 第二カッターホイールW2の刃先方向およびバ ックアップローラW3の回転方向をY方向とX方 とに切り換える回転機構62、X軸駆動機構63か らなる。昇降機構61および回転機構62は、第 カッターホイールW1またはバックアップホイ ールW3のいずれかを選択して基板に圧接する とができ、また、圧接させたホイールの移 方向をY方向またはX方向に向けることがで るようにしてある。バックアップローラW3は 、後述する第一カッターホイールW1と対にな て使用され、第一カッターホイールW1で片 基板面だけスクライブするときに、他方側 板面から押圧するようにして用いられる。
 スクライブ機構70は、第一カッターホイー W1取り付けられるとともに、第一カッターホ イールW1を昇降させる昇降機構71、第一カッ ーホイールの刃先方向をY方向とX方向とに切 り換える回転機構72、X軸駆動機構73からなる

 基板支持装置20の基板搬入側1L側には、図 1または図2に示すように、マザー基板90の基 搬入側の端部(マザー基板90の後端)をクラン するクランプ装置50が配置される。クラン 装置50は、一対のクランプ具51(51L、51R)、ク ンプ具51を昇降させる昇降機構55(55L、55R)、 動ベース57からなり、マザー基板90をクラン した状態でY方向に移動する。このクランプ 装置50はリニアモータ機構58により駆動され 。そして支持ユニット21の間隙および下方を 移動して、マザー基板90をクランプした状態 まま、マザー基板90の後端まで基板分断機 30を通過できるようにしてある。クランプ具 51Lおよびクランプ具51Rは、それぞれマザー基 板90に形成された単位表示パネルの左側の列 右側の列をクランプするようにしてあり、 板中央の位置でY方向に沿って分断した後で も左右に分割されたマザー基板90を各列ごと 支持でき、Y方向に送ることができるように してある。

 基板支持装置20の基板搬出側1Rには、図6( 3のD-D’断面)に示すように、送られてくる ザー基板90に対し、加熱蒸気を上から吹き付 ける上部スチームユニット101、下から吹き付 ける下部スチームユニット102を備えたスチー ムブレイク装置100が配置される。スチームブ レイク装置100から吹き付ける加熱蒸気の間を 、スクライブ加工されたマザー基板90が通過 ることにより、マザー基板90は膨張し、主 してマザー基板のX方向に対する積極的なブ イク処理が行われる。スチームブレイク装 100は、リニアモータ機構130によりY方向に移 動できるようにしてある。

 スチームユニット100の基板搬出側1Rの位 には、図7(図3のE-E’断面)に示すように、送 れてくるマザー基板90に対し、基板上に形 されたY方向のスクライブ溝の隣接位置(スク ライブ溝の横)に沿ってブレイクローラ111~113 押圧し、基板のY方向に対するブレイク圧を 与えて積極的にブレイク処理するローラブレ イク装置110が配置される。ローラブレイク装 置110は、リニアモータ130によりY方向に移動 きるようにしてある。

 スチームブレイク装置100およびローラブ イク装置110は、スクライブ機構70によって ザー基板上で単位表示パネルごとにスクラ ブされたマザー基板を、単位表示パネルご に分断する本来のブレイク装置であり、こ らを通過した段階で単位表示パネルは、通 は、1つ1つ完全に分離され、また、端材領域 も完全に分離された状態で送り出される。た だし、実際には、一部の単位表示パネルにつ いては、端材領域が分離されず、送り出され ることもありうる。その場合に備えて、次の 基板搬出装置で追加のブレイク処理が行える ようにしてある。

 ローラブレイク110の基板搬出側1Rの位置 は、図8(図3のF-F’断面)に示すように、マザ 基板90から単位表示パネルを1つずつ取り出 て後工程に送る基板搬出装置120が配置され 。基板搬出装置120には、上部ガイドレール1 21が設けられ、上部ガイドレール121にはX方向 に移動可能な搬出ロボット80が取り付けてあ 。基板搬出装置120は、リニアモータ130によ Y方向に移動できるようにしてある。

 搬出ロボット80は、吸着パッド82が取り付け られたプレート83と、プレート83をXY面で回転 させる回転機構84と、プレート83をZ方向に昇 させる昇降機構85と、X軸駆動機構86とを有 る。そして搬出ロボット80は、マザー基板90 ら分断された単位表示パネルの1つを吸着し て上方に引き離す。さらに引き離された単位 表示パネルを回転しながらX軸方向に移動し さらにリニアモータ130によりY方向に移動し 1つずつ搬出する動作を行う。搬出された単 位表示パネルは図示しない後工程に受け渡さ れ、次の加工が行われる。
 このとき、マザー基板90から単位表示パネ を取り出す順序については後述する。

 搬出ロボット80のプレート83には、さらに 、搬出中の単位表示パネルに端材Eが付着し いる場合に、これを除去するための追加の レイク処理機構であるフック87およびプッシ ャ88を備えている。

 図9は、フック87およびプッシャ88による 加のブレイク処理動作を示す図である。フ ク87は、プレート83に固定された支軸を中心 して回動できるようにしてある。図9(a)に示 すように、フック87およびプッシャ88を上方 回避させた状態で、単位表示パネルの第二 板G2(TFT側基板)を吸着パッド82で吸着する。 いで、図9(b)に示すように、フック87を作動 て、吸着面とは逆側である第一基板G1の端に ある端材Eに接触させ、端材を下方から支持 る。そして図9(c)に示すように、プッシャ88 作動して第二基板G2の端に付着する端材Eを 方から押圧する。このようにして、端材Eに げモーメントを加えることで、端材Eが確実 に分断されるようにする。

(スクライブ加工)
 次に、上記基板加工システム1を用いたマザ ー基板90のスクライブ加工の動作手順につい 説明する。スクライブ加工は、基板分断機 30(図5)において行われる。
 マザー基板から単位表示パネルを取り出す 程で端材Eが分離できない場合に、端子カッ ト面側ではなくジャストカット面側に端材E 付着させておくために、スクライブ加工の に、端材Eを付着させる第一基板G1のジャス カット面側を、付着させない端子カット面 よりも浅いスクライブ溝となるようにスク イブ溝を形成する。

 図10は、端子加工を行う際の基本的な加 手順を示す図である。図10(a)に示すように、 マザー基板90上の隣接する2つの単位表示パネ ルU1、U2の境界部分に、ジャストカット面Caと 端子カット面Cbとに挟まれた端子領域Tが形成 されている。端子領域Tの幅は1mm~3mm程度であ 。この部分にカッターホイールで上下同時 スクライブ加工し、端子領域Tの貼り合せ面 (第一基板G1と第二基板G2との接合面)を露出さ せる加工を行う。

 マザー基板90から単位表示パネルU1を取り 出す際に、搬送ロボット80は上側の基板面に 着することから(図9)、第二基板G2(TFT側基板) を上側、第一基板(CF側基板)を下側に配置す 。これは、単位表示パネルU1に吸着させて単 位表示パネルU2から引き離すときに、端子領 T(第二基板G2側)が端材領域E(第一基板G1側)の 上側にくるようにして、端材領域Eが単位表 パネルU2のジャストカット面Caに付着し、端 カット面Cbに付着されないようにするため ある。

 図10(b)に示すように、まず、スクライブ機 60の第二カッターホイールW2を、第二基板G2 ジャストカット面Caの位置に合わせる。また 、スクライブ機構70の第一カッターホイールW 1を、第一基板G1の端子カット面Cbの位置に合 せる。そして、強い圧接力で両方同時に第 回目のスクライブを行う。このときは、端 領域Tの近傍に応力が発生していないので、 スクライブ溝を深く伸展させることができる 。
 スクライブ溝が形成された端子領域Tは、両 側がシール材S1、S2で固定された領域である とから、スクライブ溝が広がる結果、端子 ット面Cbの近傍に圧縮応力が加わるようにな る。

 続いて、図10(c)に示すように、スクライ 機構70の第一カッターホイールW1を、ジャス カット面Caの位置に合わせる。また、スク イブ機構60のバックアップローラW3を、第二 板G2に合わせる。このときバックアップロ ラW3は、先にスクライブ溝が形成されたジャ ストカット面Caの位置から外れるように横に 動させて、スクライブ溝が傷つかないよう する。そして、第一回目よりは弱い圧接力 第二回目のスクライブ加工を行う。

 このとき、第一基板G1のジャストカット は、圧縮応力に抗しながらスクライブ加工 行われるので、深く伸展させることが難し 、スクライブ溝は浅くなる。この部分は、 々、端子カット面Cbより浅くスクライブ溝を 形成する予定であったことから、好ましいス クライブ溝が形成されるようになる。

 そして、深いスクライブ溝と浅いスクラ ブ溝が形成される結果、その後のスチーム レイク(図6)およびローラブレイク(図7)によ ブレイク処理を行うことにより、図10(d)に すように、確実に、端材領域Eが第一基板G1 ジャストカット面Ca側に付着した状態で分離 されることとなる。なお、端材領域Eが完全 分離されてもよいことは言うまでもない。

 そして、ジャストカット面Caに付着してい 場合は、端材領域Eは、フック87およびプッ ャ88による追加のブレイク処理動作(図9)によ って、ジャストカット面Caから確実に分離さ ることとなる。
 以上の処理により、マザー基板から単位表 パネルを取り外し、後工程に移動するまで 、端材領域Eが完全に分離できる。

 以上は、1つの単位表示パネルの1つの端子 域に対して、単独で端子加工を行う場合に いて説明した。実際のマザー基板90では、複 数の単位表示パネルが縦横に並んでいる。各 単位表示パネルの周囲には、端子カット面Cb ジャストカット面Caとに挟まれた端子領域T けではなく、その他の形状の境界も含まれ 。
 そのような場合、1つの境界ごとに加工する のではなく、複数の境界間で交互に加工する ようにしてバランスよく加工することもでき る。このような場合について具体例で説明す る。

 図11は、二端子パネルとなる単位表示パネ がX方向に2列、Y方向に4列並んだマザー基板9 0について、Y方向にスクライブする例である また、図12はX方向にスクライブする例であ 。
 まず、先に行うY方向のスクライブについて 説明する。Y方向のスクライブでは、マザー 板90の後端がクランプ装置50にてクランプさ ることで、スクライブ加工後に、X方向に分 離されないようにしてある。

 Y方向については、図11に示すように、マザ 基板90の中央部分に沿った端子領域Tと、左 近傍の端子領域T L と、右端近傍のジャストカット面T R との3つの境界について、スクライブ加工が われる。このうち、中央の端子領域Tだけが 端子カット面とジャストカット面とに挟ま た端子領域(端材領域が端子カット面から外 れない不具合が生じる可能性のある端子領域 )となる。
 この場合、第一回目の強いスクライブ(Y1と る)を、中央の端子領域Tに対して行う。す わち、第一基板G1の端子カット面と第二基板 G2のジャストカット面とに強いスクライブを う。続いて、第二回目の強いスクライブ(Y2 する)を、左端近傍の端子領域T L に対して行う。続いて、第三回目の強いスク ライブ(Y3とする)を、右端近傍のジャストカ ト面T R に対して行う。そして、最後に第四回目の弱 いスクライブ(Y4とする)を、中央の端子領域T 第一基板のジャストカット面に対して弱い クライブで行う。このとき第二基板G2のジ ストカット面の横(図中、矢印に代えて十字 で位置を示す)に、バックアップローラW3で 圧しながらスクライブを行う。

 すなわち、中央の端子領域Tに対する強いス クライブ加工の後に、左端近傍の端子領域T L と右端近傍のジャストカット面T R とのスクライブを先に行い、その後で、再び 中央の端子領域Tに対する弱いスクライブ加 を行うようにして、交互に加工を行うよう する。

 以上の手順によって、Y方向のスクライブを 終えると、続いてX方向のスクライブを行う
 X方向については、図12に示すように、マザ 基板90の前端近傍にあるジャストカット面T F と、基板中央にありジャストカット面と端子 カット面とに挟まれた3箇所の端子領域Tと、 端近傍にある端子領域T B とがスクライブ加工される。
 この場合、X方向の3つの端子領域Tについて 、これまでと同様に、第一基板G1の端子カ ト面と第二基板G2のジャストカット面を先に 強くスクライブし、後から第一基板G1のジャ トカット面を弱くスクライブすれば、確実 単位表示パネルを取り出すことができる。
 具体的には図12に示すように、X2(第一基板G1 の端子カット面と第二基板G2のジャストカッ 面)、X3(第一基板G1のジャストカット面)、X4( 第一基板G1の端子カット面と第二基板G2のジ ストカット面)、X5(第一基板G1のジャストカ ト面)、X6(第一基板G1の端子カット面と第二 板G2のジャストカット面)、X7(第一基板G1のジ ャストカット面)の順で加工を行うようにす 。なお、X3、X5、X7の加工の際には、第二基 G2のジャストカット面の横をバックアップロ ーラで押圧しながらスクライブが行われる。

(単位表示パネルの取り出し順序)
 次に、マザー基板90にスクライブ加工を行 て分割された単位表示パネルを取り出すと の取り出し順序について説明する。
 図10に示したように、端子カット面Cbとジャ ストカット面Caとに挟まれた端子領域Tを有す るマザー基板90から、単位表示パネルを1つず つ取り出す際には、隣接する2つの単位表示 ネルのうち、端子カット面Cbが境界部分とな る単位表示パネルU1を、ジャストカット面Ca 境界部分となる単位表示パネルU2より先に取 り出すようにして、端材領域Eを、ジャスト ット面Caが境界部分となる単位表示パネルU2 側に付着しやすくすることが重要になる。
 この取り出し順を変えると、端材領域Eは端 子カット面Cb側に付着して残ることになる。 のため、マザー基板から単位表示パネルを り出す際に、取り出し順が重要になる。

 図13は、単位表示パネルがX方向に2列、Y 向に4列並んだマザー基板について、単位表 パネルの取り出し順を示す図であり、図13(a )は二端子パネル、図13(b)は三端子パネル、図 13(c)は一端子パネルの場合である。

 図13(a)の二端子パネルについて説明する。 位表示パネル(1)は、隣接する単位表示パネ (2)(3)との境界(図中に〇印で示す)に対し、単 位表示パネル(1)の端子カット面Cbが境界部分 なる。したがって、最初に単位表示パネル( 1)を取り出すことが必要になる。
 単位表示パネル(1)が取り出された状態では 単位表示パネル(2)が、隣接する単位表示パ ル(4)との境界で、端子カット面Cbが境界と る。また、単位表示パネル(3)は隣接する単 表示パネル(4)(5)との境界に対し、端子カッ 面Cbが境界となる。このときは単位表示パネ ル(2)(3)のいずれかを取り出せばよいが、マザ ー基板の前端に近い側から取り出す方が一方 向の搬送で済ませることができるため、先に 単位表示パネル(2)を取り出す。
 単位表示パネル(1)(2)が取り出された状態で 、単位表示パネル(3)が、隣接する単位表示 ネル(4)(5)との境界で、端子カット面Cbが境 となる。したがって、次に単位表示パネル(3 )を取り出す。以下同様に、図13において各単 位表示パネルに付した番号の若い順(1)、(2)・ ・・(8)に、単位表示パネルを取り出すように する。

 図14は、取り出された各単位基板(1)~(8)につ ての端材領域のつき方を示す図である。
 いずれの単位表示パネルについても端子カ ト面Cbに端材が付着することなく取り出す とができる。したがって、単位表示パネル 端材が付着していても、フック87およびプッ シャ88を用いた後の追加のブレイク処理で、 実に端材を除去することができる。

 以上は二端子パネルについてであるが、三 子パネル(図13(b))や一端子パネル(図13(c))に いても同様である。これらの場合、問題と る境界(〇印)は、隣接する一対の単位表示パ ネルだけのため、基板の搬送を考えなければ 、2つの単位表示パネル間で優先順(1)(2)を決 て取り出せばよい。マザー基板の前端に近 側から一方向に搬送しながら加工する場合 、前端側を優先する方が望ましいため、図13 (a)と同様に、各単位表示パネルに付した番号 の若い順(1)、(2)・・・(8)に、単位表示パネル を取り出すようにする。
 なお、四端子パネル(図16)については、端子 カット面Cbとジャストカット面Caとで形成さ る境界が存在しない。この場合は、取り出 順は問題にならない。

 本発明の基板加工方法は、液晶パネル用 マザー基板のスクライブ加工に利用するこ ができる。