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Title:
NEUROMEDIN U DERIVATIVE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044918
Kind Code:
A1
Abstract:
It is intended to provide a novel antifeedant. It is also intended to provide an NMU derivative exhibiting a high antifeedant activity even in a common administration form such as peripheral administration. A neuromedin U derivative which contains at least 8 amino acids at the C-terminus of an amino acid sequence of neuromedin U and in which methoxypolyethylene glycol is bound to a polypeptide composed of the same or substantially the same amino acid sequence as that of neuromedin U via a linker having a specific structure.

Inventors:
OHTAKI TETSUYA (JP)
MASUDA YASUSHI (JP)
KUMANO SATOSHI (JP)
INOOKA HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068185
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
October 06, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TAKEDA PHARMACEUTICAL (JP)
OHTAKI TETSUYA (JP)
MASUDA YASUSHI (JP)
KUMANO SATOSHI (JP)
INOOKA HIROSHI (JP)
International Classes:
C07K7/06; A61K38/00; A61K47/48; A61P3/04; C07K14/47
Domestic Patent References:
WO2007109135A22007-09-27
Other References:
SAKURA N. ET AL.: "Structure-activity relationships of neuromedin U.I. Contractile activity of dog neuromedin U-related peptides on isolated chicken crop smooth muscle.", CHEM PHARM BULL(TOKYO), vol. 43, no. 7, 1995, pages 1148 - 1153, XP008132875
HASHIMOTO T. ET AL.: "Structure-activity relationships of neuromedin U. II. Highly potent analogs substituted or modified at the N-terminus of neuromedin U-8.", CHEM PHARM BULL(TOKYO), vol. 43, no. 7, 1995, pages 1154 - 1157
PASUT G. ET AL.: "PEGylation of Proteins as Tailored Chemistry for Optimized Bioconjugates.", ADVANCES IN POLYMER SCIENCE, vol. 192, 2006, pages 95 - 134, XP001525562
Attorney, Agent or Firm:
SHINJYU GLOBAL IP (1-4-19 Minamimori-machi, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 54, JP)
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Claims:
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列、からなるポリペプチドに、リンカーを介して、メトキシポリエチレングリコールが結合しているニューロメジンU誘導体であって、式
[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを表し;
Xはメトキシポリエチレングリコールを表し;
X’は存在しないか、またはメトキシポリエチレングリコールを表し;式
で表される部分はリンカーを表し、
Laは、

 (式中、iは1~5の整数を表し、kは1~100の整数を表す。)
から選択される2価または3価の基を表し;
Lbは、
(i)結合手、
(ii)式:-B 1a -Q b1 -B 1b -
 (式中、
 B 1a およびB 1b は、-CO-を表し、
 Q b1 は、

  (式中、pは2~8の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。)で表される2価の基、
(iii)式:-B 2a -Q b2 -B 2b -
 (式中、
 B 2a は、-CO-を表し、
 B 2b は、
を表し、
 Q b2 は、
  (式中、qは3~10の整数を表し、rは1~10の整数を表し、およびtは1~10の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。)
で表される2価の基、または
(iv)式:-B 3a -Q b3 -B 3b -
 (式中、
 B 3a は、
または結合手を表し、
 B 3b は、-CO-を表し、
 Q b3 は、-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
  (式中、
  n1は0~5の整数を表し、
  n2は0~5の整数を表し、
  Zは、結合手、-O-CO-、-CO-NH-、-CO-O-、-NH-CO-、
を表す。)
で表される2価の基を表す。)
で表される2価の基
を表し;
Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
  m2は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、および
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
jは0~3の整数を表す。
 但し、Laが、
であって、かつLbが結合手である場合、Lcは、結合手ではない;
および
 Laが、
であって、かつ
Lbが、式:-CO-Q b2 -B 2b -
(式中、Q b2 は、
(rは2である)
B 2b は、
)で表される2価の基である場合、Lcは、結合手ではない。]
で表されるニューロメジンU誘導体。
ニューロメジンUが、配列番号:1~6のいずれか一つで表されるアミノ酸配列からなる、請求項1に記載のニューロメジンU誘導体。
ポリペプチドが、ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の8アミノ酸からなる、請求項1に記載のニューロメジンU誘導体。
ポリペプチドが、配列番号:2、4および6のいずれか一つで表されるアミノ酸配列からなる請求項3記載のニューロメジンU誘導体。

[式中、
Xは、メトキシポリエチレングリコールを表し;
iは1~5の整数を表し;
Q b3 は、式:-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
 (式中、
 n1は0~5の整数を表し、
 n2は0~5の整数を表し、
 Zは結合手、-O-CO-、-CO-NH-、-CO-O-、-NH-CO-、

で表わされる2価の基を表し;
Yは、ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列、からなるポリペプチドを表す。]
で表される請求項1に記載のニューロメジンU誘導体。

[式中、
Xは、メトキシポリエチレングリコールを表し;
iは1~5の整数を表し;
Lcは
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
  (a)結合手、または
  (b)-CO-、-O-CO-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
   (式中、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   Xは前記と同意義を表す。)を表し、
   m2は0~15の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
C b は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、および
  m2’は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
j’は1~3の整数を表し;および
Yは、ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列、からなるポリペプチドを表す。
Lcは、繰り返しにおいて、同一であっても、異なっていてもよい。]
で表される請求項1に記載のニューロメジンU誘導体。

[式中、
Xは、メトキシポリエチレングリコールを表し;
iは1~5の整数を表し;
Lcは
(i)式:-C a -Q c -C b’ -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、結合手、-CO-、-O-CO-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、
を表し、
  m2は0~15の整数を表す。)で表される2価の基を表し、
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、
  m2’は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)で表される2価の基を表し;
j’は1~3の整数を表し;および
Yは、ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列、からなるポリペプチドを表す。
Lcは、繰り返しにおいて、同一であっても、異なっていてもよい。]
で表される請求項1に記載のニューロメジンU誘導体。
請求項1に記載のニューロメジンU誘導体を含有する摂食抑制剤。
請求項1に記載のニューロメジンU誘導体を含有する肥満症の予防または治療剤。
哺乳動物に対して請求項1に記載のニューロメジンU誘導体の有効量を投与することを特徴とする肥満症の予防・治療方法。
肥満症の予防・治療剤を製造するための請求項1に記載のニューロメジンU誘導体の使用。
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列、からなるポリペプチドに、リンカーを介して、メトキシポリエチレングリコールが結合しているニューロメジンU誘導体であって、式
[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを表し;
Xはメトキシポリエチレングリコールを表し;
X’は存在しないか、またはメトキシポリエチレングリコールを表し;

で表される部分はリンカーを表し、
La III は、式
 (式中、
 Rは、結合手、-O-、-CO-O-、-O-CO-、-NH-、-CO-、-S-、-S-S-、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、-C(=O)-NH-N=CH-、-C(=NH)-NH-、-CO-CH 2 -S-、または
を表し、および
 n III は0~5の整数を表す。)で表わされる2価または3価の基を表し;
Lb III は、
-(CH 2 ) i -(式中、iは1~5の整数を表す。)
を表し;
Lc III は、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
 (式中、
 Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -Z cIII -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z cIII は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-S-、-S-S-、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
  m2は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q cIII’ -C bIII’ -
 (式中、
 Q cIII’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z cIII’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、、
  Z cIII’ は、
から選択される2価の基を表し、および
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C bIII’ は、-CO-または-SO 2 -を表す。)を表し;、および
j III は1~3の整数を表す。]
で表されるニューロメジンU誘導体。
Lcにおける最もLbに近い窒素原子から、ニューロメジンUのN末端の窒素原子までの距離が、3.5~30Åである請求項12に記載のニューロメジンU誘導体。
Lc III が、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
[式中、
Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -(m1は0~15の整数)で表される2価の基を表し、
C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。]
で表わされる2価の基である場合、
式:-NH-Q cIII -C bIII -のNHの窒素原子から、ニューロメジンUのN末端の窒素原子までの距離が、3.5~7.0Åである請求項12に記載のニューロメジンU誘導体。
Lc III が、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
[式中、
Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -Z cIII -(CH 2 ) m2 -
 (式中、
 m1は0~10の整数を表し、
 Z cIII は、-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-S-、-S-S-、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、
  (式中、
  uは1~10の整数を表し、
  vは1~10の整数を表し、
  R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基(Xは前記と同意義を表す。)を表し、
  R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表す)を表し、
 m2は0~5の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。]
で表わされる2価の基である場合、
式:-NH-Q c -C b -におけるNHの窒素原子からZ c における最も-(CH 2 ) m1 -部に近い原子までの距離が、3.5~10Åであり、かつ
Z c における最も-(CH 2 ) m1 -部に近い原子からニューロメジンUのN末端の窒素原子までの距離が、3.5~7.0Åである請求項12に記載のニューロメジンU誘導体。
Lc III が、
(ii)式:-Q cIII’ -C bIII’ -
[式中、
Q cIII’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
(式中、m1’は0~15の整数を表し、
Z c’ は、
を表し、
m2’は0~15の整数を表す。)
C bIII’ は、結合手、-CO-または-SO 2 -を表す。]
で表される2価の基である場合、
における最もLbに近い窒素原子から、
ニューロメジンUのN末端の窒素原子までの距離が、5~10Åである請求項12に記載のニューロメジンU誘導体。
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列、からなるポリペプチドに、リンカーを介して、メトキシポリエチレングリコールが結合しているニューロメジンU誘導体であって、式
[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを表し;
Xはメトキシポリエチレングリコール(但し、複数のXで表されるメトキシポリエチレングリコールは、同一であっても異なっていてもよい。)を表し;
Lbは、
(i)結合手、
(ii)式:-B 1a -Q b1 -B 1b -
 (式中、
 B 1a およびB 1b は、-CO-を表し、
 Q b1 は、
  (式中、pは2~8の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。)で表される2価の基、
(iii)式:-B 2a -Q b2 -B 2b -
 (式中、
 B 2a は、-CO-を表し、
 B 2b は、
を表し、
 Q b2 は、
  (式中、qは3~10の整数を表し、rは1~10の整数を表し、およびtは1~10の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。)
で表される2価の基、または
(iv)式:-B 3a -Q b3 -B 3b -
 (式中、
 B 3a は、
または結合手を表し、
 B 3b は、-CO-を表し、
 Q b3 は、-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
  (式中、
  n1は0~5の整数を表し、
  n2は0~5の整数を表し、
  Zは、結合手、-O-CO-、-CO-NH-、-CO-O-、-NH-CO-、
を表す。)
で表される2価の基を表す。)
で表される2価の基を
表し;
Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
  m2は0~15の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
 C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、および
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
k IV は1~100の整数を表し;
m IV は1~100の整数を表し;
p IV は1~100の整数を表し;および
jは0~3の整数を表す。]
で表されるニューロメジンU誘導体。
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列、からなるポリペプチドに、リンカーを介して、メトキシポリエチレングリコールが結合しているニューロメジンU誘導体であって、式
[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを表し;
Xは、メトキシポリエチレングリコール(但し、複数のXで表されるメトキシポリエチレングリコールは、同一であっても異なっていてもよい。)を表し、
X’’は、ポリエチレングリコール(但し、複数のX’’で表されるポリエチレングリコールは、同一であっても異なっていてもよい。)を表し、
Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、-S-、-S-S-、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表す。
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
)を表し、および
  m2は0~15の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
 C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
  (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
(式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C b’ は、-CO-または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
Rは、各出現において同一または異なって、
結合手、-O-、-CO-O-、-O-CO-、-NH-、-CO-、-S-、-S-S-、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、-C(=O)-NH-N=CH-、-C(=NH)-NH-、-CO-CH 2 -S-、または
)から選択される2価の基を表し;
h V は0~3の整数を表し;および
i V 、j V 、k V 、m V およびn V は、それぞれ同一または異なって、0~5の整数を表す。]
で表されるニューロメジンU誘導体。
Description:
ニューロメジンU誘導体

 本発明は、ニューロメジンU誘導体に関す る。

 ニューロメジンU (Neuromedin U, NMU)は子宮平 筋の収縮活性を指標にブタ小腸から25アミ 酸残基からなるペプチド[配列番号:1]、ある は8アミノ酸残基からなるペプチド[配列番 :2]として初めて単離された。これらのペプ ドは、そのアミノ酸残基数から、ブタNMU-25[ 列番号:1]あるいはブタNMU-8[配列番号:2]と記 れる。ブタNMU-8[配列番号:2]はブタNMU-25[配列 番号:1]のC末端8残基からなり、ブタNMU-25が切 されて生じたものである。
 ヒトでは同様にNMU-25[配列番号:3]が知られ、 C末端8残基のアミノ酸配列[配列番号:4]はブタ NMU-8と同一配列である。
 また、ラットNMUのアミノ酸残基数は23であ 、NMU-23[配列番号:5]と記され、C末端8残基の ミノ酸配列[配列番号:6]はブタNMU-8と1残基異 る。

 NMUの受容体としては、オーファンGPCRであっ たFM3が先ず同定され、続いてTGR1が同定され 。今日では、これらの受容体はそれぞれNMUR1 [配列番号:7]、NMUR2[配列番号:8]と呼ばれてい 。FM3が主に腸管に分布するのに対し、TGR1は 床下部に局在する。
 さらに、TGR1の受容体として新規ペプチドが ラット脳から単離された。このペプチドは視 床下部内の視交叉上核に局在することから、 視交叉上核(suprachiasmatic nucleus)の頭文字に因 でニューロメジンS(Neuromedin S, NMS)[配列番 :9]と命名された。
 ヒトNMS[配列番号:10]は33アミノ酸残基からな るが、そのC末端8アミノ酸残基のアミノ酸配 はラットNMU-23[配列番号:5]のC末端8残基のア ノ酸配列[配列番号:11]と同一であった。
 NMUR1、NMUR2はNMU、NMS、NMU-8にほぼ同等の親和 を表し、これらの受容体がNMUとNMSの共通配 であるC末端8残基からなるアミノ酸配列を く認識していることが示唆された。
 ラットNMU-23のラット脳室内投与は摂食抑制 ひき起こす。室傍核(PVN)や弓状核(ARC)に対す るNMUの局所投与は、脳室内投与の場合と同様 に、摂食抑制作用を現すことが報告されてお り、NMUの作用部位はPVNとARCであると考えられ ている。また、抗NMU抗体の脳室内投与は摂食 量を増加させることが示され、中枢のNMUが生 理的にも摂食抑制効果を及ぼしていることが 示された。さらに、NMU KOマウスが肥満の表 型をとること、NMU過剰発現マウスが低体重 低摂食量を現すことも報告され、内因性のNM Uの生理的意義が明らかにされた。
 また、NMUの脳室内投与が体温上昇、熱産生 酸素消費を上昇させることが報告されてい 。この作用は交感神経による脂肪組織と筋 系の活性化によるものと考えられている。
 NMUの脳室内投与により胃酸分泌抑制と胃排 抑制(gastric emptying)が起こることも報告され ており、この作用はCRH分泌を経由した中枢性 作用と考えられる。これらの作用は摂食量を 低下させる方向に作用する。
 末梢投与による腸管に対する作用は詳しく 討されていないが、NMUR1が腸管に発現して ることから、NMUが末梢投与により、腸管に して何らかの作用を及ぼすことも考えられ 。そのような推察から、NMU末梢投与による や腸管に対する作用が検討され、大腸特異 なprokinetic activityが見出されている。

 国際公開2007/075439号パンフレットには、NMU 末梢投与することで摂食抑制効果が得られ ことが開示されている。
 本発明者等もまた、独自に、NMU-23が末梢投 的にも摂食抑制作用を現すことを見出して た。一方、NMU-8は受容体NMUR1やNMUR2に対して 分に強いアゴニスト活性を有するにもかか らず、末梢投与的には摂食抑制作用を現す とはなかった。
 ニューロメジンUが摂食抑制剤として有用で あるためには、末梢投与等の通常の投与形態 でも、高い摂食抑制作用を現すことがきわめ て重要である。

 また、医薬分野における化学修飾用途に いられるPEG誘導体としては、種々の化合物 公知である。

 本発明は、新規摂食抑制剤を提供すること を目的とする。
本発明はまた、末梢投与等の通常の投与形態 でも、高い摂食抑制作用を表すニューロメジ ンU誘導体を提供すること、を目的とする。

 本発明者らは、末梢投与的には摂食抑制作 を現さなかったことの原因は、NMU-8の血中 の不安定性にあると推測した。さらに、本 明者らは、血中安定性の高いNMU-8誘導体(ま は修飾体)であれば十分な摂食抑制作用を発 すると推察した。そこで、NMU-8にpolyethylene  glycolの付加を行い、血中安定性の高いNMU-8誘 体、具体的には、
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少な とも8アミノ酸を含み、かつニューロメジン Uのアミノ酸配列と同一または実質的に同一 アミノ酸配列、からなるポリペプチドに、
リンカーを介して、メトキシポリエチレング リコールが結合しているニューロメジンU誘 体を創製し、これらのNMU-8修飾体が末梢投与 的にも十分に強い摂食抑制作用や体重減少作 用を現すことを明らかにした。

 本知見に基づき、本発明者らは、更なる 究の結果、本発明を完成するに至った。

 すなわち、本発明は、以下の[1]~[18]等を提 するものである。
[1]
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少な とも8アミノ酸を含み、かつニューロメジン Uのアミノ酸配列と同一または実質的に同一 アミノ酸配列、からなるポリペプチドに、 ンカーを介して、メトキシポリエチレング コールが結合しているニューロメジンU誘導 であって、式

[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを し;
Xはメトキシポリエチレングリコールを表し;
X’は存在しないか、またはメトキシポリエ レングリコールを表し;式
で表される部分はリンカーを表し、
Laは、
 (式中、iは1~5の整数を表し、kは1~100の整数 表す。)
から選択される2価または3価の基を表し;
Lbは、
(i)結合手、
(ii)式:-B 1a -Q b1 -B 1b -
 (式中、
 B 1a およびB 1b は、-CO-を表し、
 Q b1 は、
  (式中、pは2~8の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。)で表される2 価の基、
(iii)式:-B 2a -Q b2 -B 2b -
 (式中、
 B 2a は、-CO-を表し、
 B 2b は、
を表し、
 Q b2 は、
  (式中、qは3~10の整数を表し、rは1~10の整数 を表し、およびtは1~10の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。)
で表される2価の基、または
(iv)式:-B 3a -Q b3 -B 3b -
 (式中、
 B 3a は、
または結合手を表し、
 B 3b は、-CO-を表し、
 Q b3 は、-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
  (式中、
  n1は0~5の整数を表し、
  n2は0~5の整数を表し、
  Zは、結合手、-O-CO-、-CO-NH-、-CO-O-、-NH-CO-
を表す。)
で表される2価の基を表す。)
で表される2価の基
を表し;
Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO- -NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
  m2は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、および
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
jは0~3の整数を表す。
 但し、Laが、
であって、かつLbが結合手である場合、Lcは 結合手ではない;
および
 Laが、
であって、かつ
Lbが、式:-CO-Q b2 -B 2b -
(式中、Q b2 は、
(rは2である)
B 2b は、
)で表される2価の基である場合、Lcは、結合 ではない。]
で表されるニューロメジンU誘導体。

[2]
ニューロメジンUが、配列番号:1~6のいずれか つで表されるアミノ酸配列からなる、上記[ 1]に記載のニューロメジンU誘導体。

[3]
ポリペプチドが、ニューロメジンUのアミノ 列のC末端の8アミノ酸からなる、上記[1]に記 載のニューロメジンU誘導体。

[4]
ポリペプチドが、配列番号:2、4および6のい れか一つで表されるアミノ酸配列からなる 記[3]に記載のニューロメジンU誘導体。

[5]

[式中、
Xは、メトキシポリエチレングリコールを表 ;
iは1~5の整数を表し;
Q b3 は、式:-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
 (式中、
 n1は0~5の整数を表し、
 n2は0~5の整数を表し、
 Zは結合手、-O-CO-、-CO-NH-、-CO-O-、-NH-CO-、

で表わされる2価の基を表し;
Yは、ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列、からなるポリペプチド 表す。]
で表される上記[1]に記載のニューロメジンU 導体。

[6]

[式中、
Xは、メトキシポリエチレングリコールを表 ;
iは1~5の整数を表し;
Lcは
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
  (a)結合手、または
  (b)-CO-、-O-CO-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH- CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
   (式中、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   Xは前記と同意義を表す。)を表し、
   m2は0~15の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
C b は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、および
  m2’は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
j’は1~3の整数を表し;および
Yは、ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列、からなるポリペプチド 表す。
Lcは、繰り返しにおいて、同一であっても、 なっていてもよい。]
で表される上記[1]に記載のニューロメジンU 導体。

[7]

[式中、
Xは、メトキシポリエチレングリコールを表 ;
iは1~5の整数を表し;
Lcは
(i)式:-C a -Q c -C b’ -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、結合手、-CO-、-O-CO-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH -CO-、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、
を表し、
  m2は0~15の整数を表す。)で表される2価の基 を表し、
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、
  m2’は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)で表される2価の基を表し;
j’は1~3の整数を表し;および
Yは、ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列、からなるポリペプチド 表す。
Lcは、繰り返しにおいて、同一であっても、 なっていてもよい。]
で表される上記[1]に記載のニューロメジンU 導体。

[8]
上記[1]に記載のニューロメジンU誘導体を含 する摂食抑制剤。
[9]
上記[1]に記載のニューロメジンU誘導体を含 する肥満症の予防または治療剤。
[10]
哺乳動物に対して上記[1]に記載のニューロメ ジンU誘導体の有効量を投与することを特徴 する肥満症の予防・治療方法。
[11]
肥満症の予防・治療剤を製造するための上記 [1]に記載のニューロメジンU誘導体の使用。

[12]
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少な とも8アミノ酸を含み、かつニューロメジン Uのアミノ酸配列と同一または実質的に同一 アミノ酸配列、からなるポリペプチドに、 ンカーを介して、メトキシポリエチレング コールが結合しているニューロメジンU誘導 であって、式
[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを し;
Xはメトキシポリエチレングリコールを表し;
X’は存在しないか、またはメトキシポリエ レングリコールを表し;

で表される部分はリンカーを表し、
La III は、式
 (式中、
 Rは、結合手、-O-、-CO-O-、-O-CO-、-NH-、-CO-、- S-、-S-S-、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、-C(=O)-NH-N=CH-、-C(=NH)-NH-、-CO-CH 2 -S-、または
を表し、および
 n III は0~5の整数を表す。)で表わされる2価または3 価の基を表し;
Lb III は、
-(CH 2 ) i -(式中、iは1~5の整数を表す。)
を表し;
Lc III は、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
 (式中、
 Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -Z cIII -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z cIII は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO- -NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-S-、-S-S-、-SO- -SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
  m2は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q cIII’ -C bIII’ -
 (式中、
 Q cIII’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z cIII’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、、
  Z cIII’ は、
から選択される2価の基を表し、および
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C bIII’ は、-CO-または-SO 2 -を表す。)を表し;、および
j III は1~3の整数を表す。]
で表されるニューロメジンU誘導体。

[13]
Lcにおける最もLbに近い窒素原子から、ニュ ロメジンUのN末端の窒素原子までの距離が、 3.5~30Åである上記[12]に記載のニューロメジ U誘導体。

[14]
Lc III が、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
[式中、
Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -(m1は0~15の整数)で表される2価の基を表し、
C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。]
で表わされる2価の基である場合、
式:-NH-Q cIII -C bIII -のNHの窒素原子から、ニューロメジンUのN末 の窒素原子までの距離が、3.5~7.0Åである上 記[12]に記載のニューロメジンU誘導体。

[15]
Lc III が、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
[式中、
Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -Z cIII -(CH 2 ) m2 -
 (式中、
 m1は0~10の整数を表し、
 Z cIII は、-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO -、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-S-、-S-S-、-SO- -SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、
  (式中、
  uは1~10の整数を表し、
  vは1~10の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
 m2は0~5の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。]
で表わされる2価の基である場合、
式:-NH-Q c -C b -におけるNHの窒素原子からZ c における最も-(CH 2 ) m1 -部に近い原子までの距離が、3.5~10Åであり かつ
Z c における最も-(CH 2 ) m1 -部に近い原子からニューロメジンUのN末端の 窒素原子までの距離が、3.5~7.0Åである上記[1 2]に記載のニューロメジンU誘導体。

[16]
Lc III が、
(ii)式:-Q cIII’ -C bIII’ -
[式中、
Q cIII’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
(式中、m1’は0~15の整数を表し、
Z c’ は、
を表し、
m2’は0~15の整数を表す。)
C bIII’ は、結合手、-CO-または-SO 2 -を表す。]
で表される2価の基である場合、
における最もLbに近い窒素原子から、
ニューロメジンUのN末端の窒素原子までの距 が、5~10Åである上記[12]に記載のニューロ ジンU誘導体。

[17]
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少な とも8アミノ酸を含み、かつニューロメジン Uのアミノ酸配列と同一または実質的に同一 アミノ酸配列、からなるポリペプチドに、 ンカーを介して、メトキシポリエチレング コールが結合しているニューロメジンU誘導 であって、式
[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを し;
Xはメトキシポリエチレングリコール(但し、 数のXで表されるメトキシポリエチレングリ コールは、同一であっても異なっていてもよ い。)を表し;
Lbは、
(i)結合手、
(ii)式:-B 1a -Q b1 -B 1b -
 (式中、
 B 1a およびB 1b は、-CO-を表し、
 Q b1 は、
  (式中、pは2~8の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。)で表される2 価の基、
(iii)式:-B 2a -Q b2 -B 2b -
 (式中、
 B 2a は、-CO-を表し、
 B 2b は、
を表し、
 Q b2 は、
  (式中、qは3~10の整数を表し、rは1~10の整数 を表し、およびtは1~10の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。)
で表される2価の基、または
(iv)式:-B 3a -Q b3 -B 3b -
 (式中、
 B 3a は、
または結合手を表し、
 B 3b は、-CO-を表し、
 Q b3 は、-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
  (式中、
  n1は0~5の整数を表し、
  n2は0~5の整数を表し、
  Zは、結合手、-O-CO-、-CO-NH-、-CO-O-、-NH-CO-
を表す。)
で表される2価の基を表す。)
で表される2価の基を
表し;
Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO- -NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
  m2は0~15の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
 C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、および
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
k IV は1~100の整数を表し;
m IV は1~100の整数を表し;
p IV は1~100の整数を表し;および
jは0~3の整数を表す。]
で表されるニューロメジンU誘導体。

[18]
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少な とも8アミノ酸を含み、かつニューロメジン Uのアミノ酸配列と同一または実質的に同一 アミノ酸配列、からなるポリペプチドに、 ンカーを介して、メトキシポリエチレング コールが結合しているニューロメジンU誘導 であって、式
[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを し;
Xは、メトキシポリエチレングリコール(但し 複数のXで表されるメトキシポリエチレング リコールは、同一であっても異なっていても よい。)を表し、
X’’は、ポリエチレングリコール(但し、複 のX’’で表されるポリエチレングリコール は、同一であっても異なっていてもよい。) 表し、
Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO- -NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、-S-、- S-S-、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表す。
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
)を表し、および
  m2は0~15の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
 C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
  (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
(式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C b’ は、-CO-または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
Rは、各出現において同一または異なって、
結合手、-O-、-CO-O-、-O-CO-、-NH-、-CO-、-S-、-S-S -、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、-C(=O)-NH-N=CH-、-C(=NH)-NH-、-CO-CH 2 -S-、または
)から選択される2価の基を表し;
h V は0~3の整数を表し;および
i V 、j V 、k V 、m V およびn V は、それぞれ同一または異なって、0~5の整数 を表す。]
で表されるニューロメジンU誘導体。

 本発明のニューロメジンU誘導体は、高い 安定性を有し、末梢投与等の通常の投与形態 でも、高い摂食抑制作用を現し、摂食抑制剤 として有用である。

 本明細書中、「直鎖C 1-5 アルキル」としては、メチル、エチル、n-プ ピル、n-ブチル、およびn-ペンチルが挙げら れる。
 本発明のニューロメジンU誘導体は、ニュー ロメジンUのアミノ配列のC末端の少なくとも8 アミノ酸を含み、かつニューロメジンUのア ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミ 酸配列、からなるポリペプチドに、リンカ を介して、メトキシポリエチレングリコー が結合している。すなわち、本発明のニュ ロメジンU誘導体は、コンジュゲートである
 本発明で用いられるペプチドは、好ましく 、そのN末端のαアミノ基で、リンカーと結 する。
 すなわち、本発明のニューロメジンU誘導体 は、

[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを し、
Xはメトキシポリエチレングリコールを表し
X’は存在しないか、またはメトキシポリエ レングリコールを表し、
Lはリンカーを表す。]
で表される化合物またはその塩である。

 本明細書中、「ニューロメジンUのアミノ配 列のC末端の少なくとも8アミノ酸を含み、か ニューロメジンUのアミノ酸配列と同一また は実質的に同一のアミノ酸配列、からなるポ リペプチド」を、単に「本発明で用いられる ペプチド」と略称する場合がある。
 本明細書において、ペプチドは、ペプチド 記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端) 右端がC末端(カルボキシル末端)で記載され 。
 「本発明で用いられるペプチド」は、好ま くは、そのC末端に、ニューロメジンUのア ノ配列のC末端の少なくとも8アミノ酸を含む 。
 「ニューロメジンU」は、好ましくは、下記 の配列番号:1~6のいずれか1つで表されるアミ 酸配列からなる。
 「本発明で用いられるペプチド」は、好ま くは、ニューロメジンUのアミノ配列のC末 の8アミノ酸からなる。
 「本発明で用いられるペプチド」は、好ま くは、配列番号:2、4および6のいずれか一つ で表されるアミノ酸配列からなる。
 「ニューロメジンUのアミノ酸配列と実質的 に同一のアミノ酸配列」としては、ニューロ メジンUのアミノ酸配列と約60%以上、好まし は約70%以上、さらに好ましくは約80%以上、 に好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95 %以上の相同性を有するアミノ酸配列などが げられる。

 本明細書におけるアミノ酸配列の相同性 、相同性計算アルゴリズムNCBI BLAST(National  Center for Biotechnology Information Basic Local Align ment Search Tool)を用い、以下の条件(期待値=10; ギャップを許す;マトリクス=BLOSUM62;フィルタ ング=OFF)にて計算することができる。アミ 酸配列の相同性を決定するための他のアル リズムとしては、例えば、Karlinら, Proc. Natl . Acad. Sci. USA, 90: 5873-5877 (1993)に記載のア ゴリズム[該アルゴリズムはNBLASTおよびXBLAST プログラム(version 2.0)に組み込まれている(Alt schulら, Nucleic Acids Res., 25: 3389-3402 (1997))] Needlemanら, J. Mol. Biol., 48: 444-453 (1970)に記 載のアルゴリズム[該アルゴリズムはGCGソフ ウェアパッケージ中のGAPプログラムに組み まれている]、MyersおよびMiller, CABIOS, 4: 11-1 7 (1988)に記載のアルゴリズム[該アルゴリズ はCGC配列アラインメントソフトウェアパッ ージの一部であるALIGNプログラム(version 2.0) 組み込まれている]、Pearsonら, Proc. Natl. Aca d. Sci. USA, 85: 2444-2448 (1988)に記載のアルゴ ズム[該アルゴリズムはGCGソフトウェアパッ ケージ中のFASTAプログラムに組み込まれてい ]等が挙げられ、それらも同様に好ましく用 いられ得る。

 本発明で用いられるペプチドは、好ましく 、ニューロメジンUと実質的に同質の活性を 有する。
 「ニューロメジンUと実質的に同質の活性」 としては、FM3結合活性、TGR1結合活性、およ 摂食抑制活性等が挙げられる。実質的に同 とは、それらの性質が性質的に(例、生理学 に、または薬理学的に)同質であることを表 す。したがって、これらの活性が同等(例、 0.01~100倍、好ましくは約0.1~10倍、より好まし くは0.5~2倍)であることが好ましいが、これら の活性の高さは異なっていてもよい。これら の活性は、本明細書の実施例に記載の方法に 準じて測定することができる。
 また、本発明で用いられるペプチドには、 えば、
(1) 配列番号:1で表されるアミノ酸配列の1ま は2個以上(例えば、1~10個程度、1~5個程度、1 ~3個程度、1~2個程度)のアミノ酸が欠失、付加 、挿入、および/または置換しているアミノ 配列(ただし、C末端に配列番号:2で表される ミノ酸配列を含む);
 (2) 配列番号:3で表されるアミノ酸配列の1 たは2個以上(例えば、1~10個程度、好ましく 1~5個程度、より好ましくは1~3個程度、さら 好ましくは1~2個程度)のアミノ酸が欠失、付 、挿入、および/または置換しているアミノ 酸配列(ただし、C末端に配列番号:4で表され アミノ酸配列を含む);
(3) 配列番号:5で表されるアミノ酸配列の1ま は2個以上(例えば、1~10個程度、好ましくは1 ~5個程度、より好ましくは1~3個程度、さらに ましくは1~2個程度)のアミノ酸が欠失、付加 、挿入、および/または置換しているアミノ 配列(ただし、C末端に配列番号:6で表される ミノ酸配列を含む);
からなり、ニューロメジンUと実質的に同質 活性を有するペプチドも含まれる。ここで 「実質的に同質の活性」とは、前述と同意 であり、従って、上記のアミノ酸の欠失、 加、挿入、置換、およびそれらの組合せは ニューロメジンUの活性に質的な影響を与え いものである必要がある。

 本発明で用いられるペプチドとして好まし は、
アミノ酸配列Phe-Lys-Val-Asp-Glu-Glu-Phe-Gln-Gly-Pro-Il e-Val-Ser-Gln-Asn-Arg-Arg-Tyr-Phe-Leu-Phe-Arg-Pro-Arg-Asn-NH 2(配列番号:1)からなるブタNMU-25、
アミノ酸配列Tyr-Phe-Leu-Phe-Arg-Pro-Arg-Asn-NH2(配列 番号:2)からなるブタNMU-8、
アミノ酸配列Phe-Arg-Val-Asp-Glu-Glu-Phe-Gln-Ser-Pro-Ph e-Ala-Ser-Gln-Ser-Arg-Gly-Tyr-Phe-Leu-Phe-Arg-Pro-Arg-Asn-NH 2 (配列番号:3)からなるヒトNMU-25、
アミノ酸配列Tyr-Phe-Leu-Phe-Arg-Pro-Arg-Asn-NH 2 (配列番号:4)からなるヒトNMU-8、
アミノ酸配列Tyr-Lys-Val-Asn-Glu-Tyr-Gln-Gly-Pro-Val-Al a-Pro-Ser-Gly-Gly-Phe-Phe-Leu-Phe-Arg-Pro-Arg-Asn-NH 2 (配列番号:5)からなるラットNMU-23、および
アミノ酸配列Phe-Phe-Leu-Phe-Arg-Pro-Arg-Asn-NH 2 (配列番号:6)からなるラットNMU-8、ならびに
、他の哺乳動物におけるそれらのホモログ、 さらにはそれらの天然のアレル変異体などが あげられる。

 本発明で用いられるペプチドは、温血動 (例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモッ ト、ハムスター、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ブ タ、ウシ、ウマ、トリ、ネコ、イヌ、サル、 チンパンジー)の細胞[例えば、脾細胞、神経 胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、 サンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表 細胞、上皮細胞、杯細胞、内皮細胞、平滑 細胞、線維芽細胞、線維細胞、筋細胞、脂 細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細胞 、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞 好中球、好塩基球、好酸球、単球、樹状細 )、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、 芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もし は間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞 幹細胞もしくはガン細胞]に由来するペプチ ドであっても、あるいはそれらの細胞が存在 するあらゆる組織[例えば、脳、脳の各部位( 、嗅球、扁桃核、大脳基底球、海馬、視床 視床下部、大脳皮質、延髄、小脳)、脊髄、 下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲 状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺 、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸 、脾臓、顎下腺、末梢血、前立腺、睾丸、 巣、胎盤、子宮、骨、関節、脂肪組織、骨 筋、腹膜]に由来するペプチドであってよい 。また、本発明で用いられるペプチドは、化 学合成もしくは無細胞翻訳系で合成されたペ プチドであってもよい。あるいは、本発明で 用いられるペプチドは、そのアミノ酸配列を コードする塩基配列を含有する核酸を導入さ れた形質転換体から産生された組換えペプチ ドであってもよい。

 X、およびX’で表わされる「メトキシポ エチレングリコール」、ならびにX’’ で わされる「ポリエチレングリコール」は、 鎖状でもよく、分枝していてもよい。当該 メトキシポリエチレングリコール」および ポリエチレングリコール」の分子量(または 均分子量)は、特に限定されるものではない が、それぞれ、好ましくは、約20,000ダルトン ~約40,000ダルトン、より好ましくは、約25,000 ルトン~約35,000ダルトンの分子量(または、平 均分子量)、更に好ましくは、約30,000ダルト である。

 当該「メトキシポリエチレングリコール」 、式:MeO-(CH 2 -CH 2 -O) n -で表わされる。ここで、nは、重合度(または 、平均重合度)を表わし、好ましくは約350~約1 350、より好ましくは、約550~約1350である。

 本発明のニューロメジンU誘導体における リンカー(すなわち、Lで表されるリンカー)は 、メトキシポリエチレングリコールを本発明 で用いられるペプチドに連結させることがで きるものであれば、特に限定されず、ポリペ プチドのPEG化(pegylation)に汎用されるリンカー 等を用いることができる。

[態様1]
 本発明の一態様において、Lで表されるリン カーは、
式: 
で表される。
 本明細書中の式中の、(X)、(X’)、および(Lb) 等の、結合手と連結した丸括弧で囲まれた記 号は、化合物中の部分構造の方向を表す目的 で用いられる。
 当該態様1において、Laは、
(式中、iは1~5の整数を表し、kは1~100の整数を す。)
から選択される2価または3価の基である。
 当該態様1において、Lbは、
(i)結合手、
(ii)式:-B 1a -Q b1 -B 1b -
[式中、
B 1a およびB 1b は、-CO-を表し、
Q b1

(式中、pは2~8の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。]で表される2 価の基、
(iii)式:-B 2a -Q b2 -B 2b -
[式中、
B 2a は、-CO-を表し、
B 2b は、
を表し、
Q b2 は、
(式中、qは3~10の整数を表し、rは1~10の整数を し、およびtは1~10の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。]
で表される2価の基、あるいは
(iv)式:-B 3a -Q b3 -B 3b -
[式中、
B 3a は、
または結合手を表し、
B 3b は、-CO-を表し、
Q b3 は、-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
 (式中、
 n1は0~5の整数を表し、
 n2は0~5の整数を表し、
 Zは、結合手、-O-CO-、-CO-NH-、-CO-O-、-NH-CO-、
を表す。)
で表される2価の基を表す。]
で表される2価の基を表す。

 当該態様1において、Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
[式中、
C a は、-NH-を表し、
Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
 (式中、
 m1は0~15の整数を表し、
 Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-N H-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
  (式中、
  uは1~18の整数を表し、
  vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
 m2は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。]
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
[式中、
Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
 (式中、
 m1’は0~15の整数を表し、
 Z c’ は、
を表し、および
 m2’は0~15の整数を表す。)
C b’ は、-CO-を表す。]で表される2価の基を表す。
 当該態様1において、jは0~3の整数を表す。Lc は、繰り返しにおいて、同一であっても、異 なっていてもよい。jが0のとき、(Lc) j が結合手を表す事は、容易に理解されよう。
 当該態様1において、Laは、好ましくは、
(式中、iは1~5の整数を表し、kは1~100の整数を す。)
から選択される2価または3価の基である。

 当該態様1において、
Lbは、好ましくは、
(i)結合手、
(ii)式:-B 1a -Q b1 -B 1b -
[式中、
B 1a およびB 1b は、-CO-を表し、
Q b1
(式中、pは2~8の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。]で表される2 価の基、
、あるいは
(iv)式:-B 3a -Q b3 -B 3b -
[式中、
B 3a は、
または結合手を表し、
B 3b は、-CO-を表し、
Q b3 は、-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
 (式中、
 n1は0~5の整数を表し、
 n2は0~5の整数を表し、
 Zは、結合手、
を表す。)
で表される2価の基を表す。]
で表される2価の基を表す。

 当該態様1において、Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
[式中、
C a は、-NH-を表し、
Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
 (式中、
 m1は0~11(より好ましくは2~6)の整数を表し、
 Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-N H-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
  (式中、
  uは1~18の整数を表し、
  vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
 m2は0~15(より好ましくは1~4、さらに好ましく は1~2)の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。]
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
[式中、
Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
 (式中、
 m1’は0~15の整数を表し、
 Z c’ は、
を表し、および
 m2’0を表す。)
C b’ は、-CO-を表す。]で表される2価の基を表す。

 当該態様1において、
 (Lc) j として好ましくは、例えば、
(a)結合手、または
(b)-NH-(CH 2 ) mc1 -CO-、-NH-(CH 2 ) mc2 -CO-NH-(CH 2 ) mc3 -CO-、


(式中、mc1は1~11の整数を表し、mc2およびmc3は れぞれ1~5の整数を表し(但し、好ましくはmc2 とmc3の和は4~7である。)、mc4は1~5の整数を表 、Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基である。

 当該態様1において、好ましくは、
Laが
(式中、iは1~5の整数を表し、kは1~100の整数を す。)
から選択される2価または3価の基であり;
Lbが、
(i)結合手、
(ii)式:-B 1a -Q b1 -B 1b -
[式中、
B 1a およびB 1b は、-CO-を表し、
Q b1
(式中、pは2~8の整数を表す。)
から選択される2価の基を表す。]で表される2 価の基、
、あるいは
(iv)式:-B 3a -Q b3 -B 3b -
[式中、
B 3a は、
または結合手を表し、
B 3b は、-CO-を表し、
Q b3 は、-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
 (式中、
 n1は0~5の整数を表し、
 n2は0~5の整数を表し、
 Zは、結合手、
を表す。)
で表される2価の基を表す。]
で表される2価の基であり;および
Lcが
(i)式:-C a -Q c -C b -
[式中、
C a は、-NH-を表し、
Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
 (式中、
 m1は0~11(より好ましくは2~6)の整数を表し、
 Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-N H-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
  (式中、
  uは1~18の整数を表し、
  vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
 m2は0~15(より好ましくは1~4、さらに好ましく は1~2)の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。]
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
[式中、
Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
 (式中、
 m1’は0~15の整数を表し、
 Z c’ は、
を表し、および
 m2’は0を表す。)
C b’ は、-CO-を表す。]で表される2価の基である。

 当該態様1において、
 (Lc) j として好ましくは、例えば、
(a)結合手、または
(b)-NH-(CH 2 ) mc1 -CO-、-NH-(CH 2 ) mc2 -CO-NH-(CH 2 ) mc3 -CO-、


(式中、mc1は1~11の整数を表し、mc2およびmc3は れぞれ1~5の整数を表し(但し、好ましくはmc2 とmc3の和は4~7である。)、mc4は1~5の整数を表 、Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基である。
 Laが
であるときは、好ましくは、Lbは結合手であ 。
 Laが
であるときは、好ましくは、jは0、すなわち( Lc) j は結合手である。

 但し、好ましくは、Laが、
であって、かつLbが結合手である場合、Lcは 結合手ではない。
 また、好ましくは、Laが、
であって、かつ
Lbが、式:-CO-Q b2 -B 2b -
(式中、Q b2 は、
(rは2である)
B 2b は、
)で表される2価の基である場合、Lcは、結合 ではない。

 Lで表されるリンカーとして好ましくは、

(式中、
iは1~5の整数を;
Q b3 は、式:-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
 (式中、
 n1は0~5の整数を表し、
 n2は0~5の整数を表し、
 Zは結合手、-O-CO-、-CO-NH-、-CO-O-、-NH-CO-、
を表す。)
で表わされる2価の基を表す。)
で表される2価の基である。
 なかでも好ましくは、
iが2であり、および
Zが結合手であるニューロメジンU誘導体であ 。

 Lで表されるリンカーとして、また、好まし くは、
[式中、
iは1~5の整数を表し;
Lcは
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し;
 Q c は、
  式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
  (a)結合手、または
  (b)-CO-、-O-CO-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH- CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-
   (式中、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   Xは前記と同意義を表す。)を表し、
  m2は0~15の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し;および
 C b は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、および
  m2’は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
jは1~3の整数を表す。
Lcは、繰り返しにおいて、同一であっても、 なっていてもよい。]
で表わされる2価の基である。

 なかでも好ましくは、
iが3であり、および
(Lc) j
結合手、
-NH-(CH 2 ) mc1 -CO-、
-NH-(CH 2 ) mc2 -CO-NH-(CH 2 ) mc3 -CO-


(式中、mc1は1~11の整数を表し、mc2およびmc3は れぞれ1~5の整数を表し(但し、好ましくはmc2 とmc3の和は4~7である。)、mc4は1~5の整数を表 、Xは前記と同意義を表す。)
であるニューロメジンU誘導体である。

 Lで表されるリンカーとしては、また、好ま しくは、
[式中、
iは1~5の整数を表し;
Lcは
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、結合手、-CO-、-O-CO-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH -CO-、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、

を表し、および
  m2は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C b は、-CO-、または-SO 2 -をを表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、
  m2’は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C b’ は、-CO-を表す。)で表される2価の基を表し;
jは1~3の整数を表す。
Lcは、繰り返しにおいて、同一であっても、 なっていてもよい。]
で表わされる2価の基である。

 なかでも好ましくは、
iが3であり、および
(Lc) j
結合手、
-NH-(CH 2 ) mc1 -CO-、
-NH-(CH 2 ) mc2 -CO-NH-(CH 2 ) mc3 -CO-



(式中、mc1は1~11の整数を表し、mc2およびmc3は れぞれ1~5の整数を表し(但し、好ましくはmc2 とmc3の和は4~7である。)、mc4は1~5の整数を表 、Xは前記と同意義を表す。)
であるニューロメジンU誘導体である。

[態様2]
 本発明の別の一態様において、Lで表される リンカーは、
式: 
で表される。

 当該態様2において、
La III は、式
 (式中、
 Rは、結合手、-O-、-CO-O-、-O-CO-、-NH-、-CO-、- S-、-S-S-、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、-C(=O)-NH-N=CH-、-C(=NH)-NH-、-CO-CH 2 -S-、または
を表し、
 n III は0~5の整数を表す。)で表わされる2価または3 価の基を表し;
Lb III は、
-(CH 2 ) i -(式中、iは1~5の整数を表す。)
を表し; 
Lc III は、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
 (式中、
 Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -Z cIII -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z cIII は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO- -NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-S-、-S-S-、-SO- -SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基(Xは前記と同意義を表す。)を表し 、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表す。)から選択される2価の基 表し、
  m2は0~15の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q cIII’ -C bIII’ -
 (式中、
 Q cIII’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z cIII’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z cIII’ は、
から選択される2価を表し、
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C bIII’ は、-CO-または-SO 2 -を表す。)を表し;および
j III は1~3の整数を表す。

 当該態様2において、好ましくは、
La III は、式
 (式中、
 Rは、-O-を表し、
 n III は1の整数を表す。)で表わされる2価または3 の基を表す。

 当該態様2において、好ましくは、
Lb III は、
-(CH 2 ) i -(式中、iは3の整数を表す。)
を表す。 
 当該態様2において、好ましくは、
Lc III は、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
 (式中、
 Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -Z cIII -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0の整数を表し、
  Z cIII は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基(Xは前記と同意義を表す。)を表し 、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表す。)から選択される2価の基 表し、
  m2は0~10の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q cIII’ -C bIII’ -
 (式中、
 Q cIII’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z cIII’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0を表し、
  Z cIII’ は、
から選択される2価を表し、
  m2’は0~2の整数を表す。)
 C bIII’ は、-CO-または-SO 2 -を表す。)を表し;および
j III は1~2の整数を表す。

 当該態様2において、好ましくは、
La III は、式
 (式中、
 Rは、-O-を表し、
 n III は1の整数を表す。)で表わされる2価または3 の基であり;
Lb III は、
-(CH 2 ) i -(式中、iは3の整数を表す。)
であり;および
Lc III は、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
 (式中、
 Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -Z cIII -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0の整数を表し、
  Z cIII は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基(Xは前記と同意義を表す。)を表し 、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表す。)から選択される2価の基 表し、
  m2は0~10の整数を表す。)
で表される2価の基を表し、
 C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q cIII’ -C bIII’ -
 (式中、
 Q cIII’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z cIII’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0を表し、
  Z cIII’ は、
から選択される2価を表し、
  m2’は0~2の整数を表す。)
 C bIII’ は、-CO-または-SO 2 -を表す。)であり;および
j III は1~2の整数である。

 当該態様2において、好ましくは、Lcにお る最もLbに近い窒素原子から、ニューロメ ンUのN末端の窒素原子までの距離が、3.5~30Å であり、より好ましくは、3.5~15Åである。

 また、当該態様2において、好ましくは、Lc 、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
[式中、
Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -(m1は0~15の整数)で表される2価の基を表し、
C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。]で表わされる2価の基を表す場合、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -のNHの窒素原子から、ニューロメジンUのN末 の窒素原子までの距離が、3.5~7.0Åである。

 また、当該態様2において、好ましくは、Lc III が、
(i)式:-NH-Q cIII -C bIII -
[式中、
Q cIII は、式:-(CH 2 ) m1 -Z cIII -(CH 2 ) m2 -
 (式中、
 m1は0~10の整数を表し、
 Z cIII は、-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO -、-NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-S-、-S-S-、-SO- -SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、
  (式中、
  uは1~10の整数を表し、
  vは1~10の整数を表し、
  R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基(Xは前記と同意義を表す。)を表し 、
  R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表す)を表し、
 m2は0~5の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
C bIII は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。]
で表わされる2価の基である場合、
式:-NH-Q c -C b -におけるNHの窒素原子からZ c における最も-(CH 2 ) m1 -部に近い原子までの距離が、3.5~10Åであり かつ
Z c における最も-(CH 2 ) m1 -部に近い原子からニューロメジンUのN末端の 窒素原子までの距離が、3.5~7.0Åである。

 また、当該態様2において、好ましくは、Lc 、
(ii)式:-Q cIII’ -C bIII’ -
[式中、
Q cIII’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z cIII’ -(CH 2 ) m2’ -
(式中、m1’は0~15の整数を表し、
Z cIII’ は、
を表し、
m2’は0~15の整数を表す。)
C bIII’ は、結合手、-CO-または-SO 2 -を表す。]で表される2価の基であり、
における最もLbに近い窒素原子から、
ニューロメジンUのN末端の窒素原子までの距 が、5~10Åである。

 当該態様2において、(Lc)jとしては好まし は、前記態様1において、例示したものが挙 げられる。

 これらの原子間距離は、化合物もしくは 合物の部分構造の三次元分子モデルを市販 分子モデリングおよび計算ソフト(たとえば 、Gaussian, MOPAC, AMBER, CHARMM, MOE, Insightなど, 化システムで販売)を用いて、延びた(extended )構造としてエネルギー安定化計算を実施し 出力された三次元の安定構造における原子 距離である。この原子間距離は各ソフトに いて、X線結晶構造解析(例えばケンブリッジ 構造データベースなど)から見積もられた原 間距離に相当するように、あらかじめパラ ータを設定しており、通常の重原子20個程度 の分子ならその誤差は0.2Å以下である。(AMBER の場合、J.Am.Chem. Soc, 106, 765 -784)

[態様3]
 上記態様1および態様2では2枝に分枝し、2つ のメトキシポリエチレングリコールを結合で きるリンカーを説明したが、本発明の別の一 態様においては、より多くの数に分枝し、こ れにより、より多くの数のメトキシポリエチ レングリコールを結合するリンカーを用いる 。
 例えば、4枝のリンカーの構造は、2枝のリ カーのアルキレン部分を分枝させることに り、容易に設計できる。
 例えば、2枝のリンカーを有する本発明のニ ューロメジンU誘導体が次の構造:

を有する場合、4枝のリンカーの構造は、次 ように設計できる。


 また、例えば、2枝のリンカーを有する本発 明のニューロメジンU誘導体が次の構造:
を有する場合、4枝のリンカーの構造は、次 ように設計できる。
 同様に、6枝、8枝、10枝、・・・および32分 のリンカーを設計でき、これらもまた、本 明のニューロメジンU誘導体に用いることが できる。

 以下に、4枝のリンカーを有する本発明のニ ューロメジンU誘導体を説明する。
[態様3-1]
 本発明の別の一態様は、
ニューロメジンUのアミノ配列のC末端の少な とも8アミノ酸を含み、かつニューロメジン Uのアミノ酸配列と同一または実質的に同一 アミノ酸配列、からなるポリペプチドに、 ンカーを介して、メトキシポリエチレング コールが結合しているニューロメジンU誘導 であって、式
[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを し;
Xはメトキシポリエチレングリコール(但し、 数のXで表されるメトキシポリエチレングリ コールは、同一であっても異なっていてもよ い。)を表し;
Lbは、
(i)結合手、
(ii)式:-B 1a -Q b1 -B 1b -
 (式中、
 B 1a およびB 1b は、-CO-を表し、
 Q b1 は、
  (式中、pは2~8の整数を表す。)
から選択される2価の基である。)で表される2 価の基、
(iii)式:-B 2a -Q b2 -B 2b -
 (式中、
 B 2a は、-CO-を表し、
 B 2b は、
を表し、
 Q b2 は、
  (式中、qは3~10の整数を表し、rは1~10の整数 を表し、およびtは1~10の整数を表す。)
から選択される2価を表す。)
で表される2価の基、または
(iv)式:-B 3a -Q b3 -B 3b -
 (式中、
 B 3a は、
または結合手を表し、
 B 3b は、-CO-を表し、
 Q b3 は、-(CH 2 ) n1 -Z-(CH 2 ) n2 -
  (式中、
  n1は0~5の整数を表し、
  n2は0~5の整数を表し、
  Zは、結合手、-O-CO-、-CO-NH-、-CO-O-、-NH-CO-
を表す。)
で表される2価の基を表す。)
で表される2価の基を表し;
Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
(a)結合手、または
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO- -NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(-NHR Zc1 )-、-CH(R Zc2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表し、
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   Xは前記と同意義を表す。)を表し、およ
  m2は0~15の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
 C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
 (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
  (式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、
を表し、
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C b’ は、-CO-、または-SO 2 -を表す。)で表される2価の基を表し;
 k IV は1~100の整数を表し;
 m IV は1~100の整数を表し;
 p IV は1~100の整数を表し;および
jは0~3の整数を表す。]
で表されるニューロメジンU誘導体である。

 なかでも好ましくは、
Lbが結合手であり、
(Lc)jが
であるニューロメジンU誘導体である。

[態様3-2]
 本発明の別の一態様は、ニューロメジンUの アミノ配列のC末端の少なくとも8アミノ酸を み、かつニューロメジンUのアミノ酸配列と 同一または実質的に同一のアミノ酸配列、か らなるポリペプチドに、リンカーを介して、 メトキシポリエチレングリコールが結合して いるニューロメジンU誘導体であって、式
[式中、
Yは、ニューロメジンUのC末端のアミノ配列の 少なくとも8アミノ酸を含み、かつニューロ ジンUのアミノ酸配列と同一または実質的に 一のアミノ酸配列からなるポリペプチドを し;
Xは、メトキシポリエチレングリコール(但し 複数のXで表されるメトキシポリエチレング リコールは、同一であっても異なっていても よい。)を表し、
X’’は、ポリエチレングリコール(但し、複 のX’’で表されるポリエチレングリコール は、同一であっても異なっていてもよい。) 表し、
Lcは、
(i)式:-C a -Q c -C b -
 (式中、
 C a は、-NH-を表し、
 Q c は、式:-(CH 2 ) m1 -Z c -(CH 2 ) m2 -
  (式中、
  m1は0~15の整数を表し、
  Z c は、
(a)結合手、
(b)-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO- -NH-CO-NH-、-CH(NH 2 )-、-CH(OH)-、-CH(COOH)-、-C(=NH)-、-CH(-NHX)-、-S-、- S-S-、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、
   (式中、
   uは1~18の整数を表し、
   vは1~12の整数を表す。
   R Zc1 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニル基、またはX-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   R Zc2 はアミノ-直鎖C 1-5 アルキル-カルボニルアミノ-直鎖C 1-5 アルキル基を表し、および
   Xは前記と同意義を表す。)
から選択される2価の基を表し、
)を表し、および
  m2は0~15の整数を表す。)
から選択される2価の基を表し、
 C b は、結合手、-CO-、または-SO 2 -を表す。)
で表わされる2価の基、または
(ii)式:-Q c’ -C b’ -
  (式中、
 Q c’ は、式:-(CH 2 ) m1’ -Z c’ -(CH 2 ) m2’ -
(式中、
  m1’は0~15の整数を表し、
  Z c’ は、

を表し、     
  m2’は0~15の整数を表す。)
 C b’ は、-CO-または-SO 2 -を表す。)
で表される2価の基を表し;
Rは、各出現において同一または異なって、
結合手、-O-、-CO-O-、-O-CO-、-NH-、-CO-、-S-、-S-S -、-SO-、-SO 2 -、-NH-SO 2 -、-SO 2 -NH-、-C(=O)-NH-N=CH-、-C(=NH)-NH-、-CO-CH 2 -S-、または
)から選択される2価の基を表し;
h V は0~3の整数を表し;および
i V 、j V 、k V 、m V およびn V は、それぞれ同一または異なって、0~5の整数 を表す。]
で表されるニューロメジンU誘導体である。

 Lで表されるリンカーとして、なかでも、好 ましくは、
である。

 なかでも好ましくは、
n V が0であり、
Rが結合手であり、
(Lc)jが
であるニューロメジンU誘導体である。

[製造方法]
 以下に、本発明のニューロメジン誘導体の 造方法を説明する。

 本発明のニューロメジン誘導体は、例え 、本発明で用いられるペプチドに、リンカ を介してメトキシポリエチレングリコール 結合させることにより、製造することがで る。

 本発明のニューロメジン誘導体は、前述 た温血動物の細胞または組織から自体公知 ペプチドの精製方法によって調製すること できる。具体的には、温血動物の組織また 細胞をホモジナイズし、可溶性画分を逆相 ロマトグラフィー、イオン交換クロマトグ フィー、アフィニティークロマトグラフィ などのクロマトグラフィー等で分離精製す ことによって、本発明のニューロメジン誘 体を調製することができる。

 また、本発明のニューロメジン誘導体は 市販品としても入手可能である。

 本発明のニューロメジン誘導体は、公知 ペプチド合成法に従って製造することもで る。

 ペプチド合成法は、例えば、固相合成法 液相合成法のいずれであってもよい。本発 のニューロメジン誘導体を構成し得る部分 プチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮 し、生成物が保護基を有する場合は保護基 脱離することにより目的とするペプチドを 造することができる。

 ここで、縮合や保護基の脱離は、自体公知 方法、例えば、以下の(1)~(5)に記載された方 法に従って行われる:
(1) M. Bodanszky および M.A. Ondetti、Peptide Synt hesis, Interscience Publishers, New York (1966年)
(2) SchroederおよびLuebke、The Peptide, Academic Pre ss, New York (1965年)
(3) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験  丸善(株) (1975年)
(4) 矢島治明および榊原俊平、生化学実験講  1、蛋白質の化学IV、205、(1977年)
(5) 矢島治明監修、続医薬品の開発、第14巻 ペプチド合成、広川書店
 このようにして得られた本発明のニューロ ジン誘導体は、公知の精製法により単離・ 製することができる。

 さらに、本発明で用いられるペプチドは それをコードする核酸を含有する形質転換 を培養し、得られる培養物から本発明で用 られるペプチドを分離精製することによっ 製造することもできる。

 本発明で用いられるペプチドをコードす 核酸はDNAであってもRNAであってもよく、あ いはDNA/RNAキメラであってもよい。好ましく はDNAが挙げられる。また、該核酸は二本鎖で あっても、一本鎖であってもよい。二本鎖の 場合は、二本鎖DNA、二本鎖RNAまたはDNA:RNAの イブリッドでもよい。一本鎖の場合は、セ ス鎖(即ち、コード鎖)であっても、アンチセ ンス鎖(即ち、非コード鎖)であってもよい。

 本発明で用いられるペプチドをコードす DNAとしては、ゲノムDNA、温血動物(例えば、 ヒト、マウス、ラット、モルモット、ハムス ター、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、 ウマ、トリ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジ ー)のあらゆる細胞[例えば、脾細胞、神経細 、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メ ンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮 胞、上皮細胞、内皮細胞、線維芽細胞、線 細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マ ロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキ ー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好 球、単球、樹状細胞)、巨核球、滑膜細胞、 骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳 細胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこ ら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン細 などや血球系の細胞]、あるいはそれらの細 胞が存在するあらゆる組織[例えば、脳、脳 各部位(例、嗅球、扁頭核、大脳基底球、海 、視床、視床下部、視床下核、大脳皮質、 髄、小脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻 尾状核、脳染、黒質)、脊髄、下垂体、胃、 膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう 、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例 大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎 腺、末梢血、末梢血球、前立腺、睾丸、卵 、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋、腹膜]由 来のcDNA、あるいは合成DNAなどが挙げられる

 本発明で用いられるペプチドをコードす ゲノムDNAおよびcDNAは、上記した細胞・組織 より調製したゲノムDNA画分および全RNAもしく はmRNA画分をそれぞれ鋳型として用い、自体 知の方法にしたがって、例えば、Polymerase Ch ain Reaction(以下、「PCR法」と略称する)および Reverse Transcriptase-PCR(以下、「RT-PCR法」と略称 する)によって、直接増幅することもできる あるいは、本発明で用いられるペプチドを ードするゲノムDNAおよびcDNAは、上記した細 ・組織より調製したゲノムDNAおよび全RNAも くはmRNAの断片を適当なベクター中に挿入し て調製されるゲノムDNAライブラリーおよびcDN Aライブラリーから、自体公知の方法にした って、例えば、コロニーもしくはプラーク イブリダイゼーション法またはPCR法などに り、それぞれクローニングすることもでき 。ライブラリーに使用するベクターとして 、バクテリオファージ、プラスミド、コス ド、ファージミドなどが挙げられるが、そ らのいずれを用いてもよい。

 本発明のニューロメジン誘導体は、例えば 次のいずれかの方法で、合成することがで る。
(1)本発明で用いられるペプチドのアミノ基に 、活性エステルを有するPEG化試薬(例、SUNBRIGH T MEGC-30TS(商品名)、日本油脂)を結合させる。
(2)本発明で用いられるペプチドのアミノ基に 、アルデヒドを有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT  ME-300AL(商品名)、日本油脂)を結合させる。
(3)本発明で用いられるペプチドに二価性架橋 試薬(例、GMBS(同仁化学)、EMCS(同仁化学)、KMUS( 同仁化学)、SMCC(Pierce))を結合させ、ついで、 オール基を有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT ME-3 00-SH(商品名)、日本油脂)を結合させる。この 合、本発明のニューロメジン誘導体におけ リンカーは、PEG試薬と二価性架橋試薬とに 来する。
(4)本発明で用いられるペプチドに、SH導入剤( 例、D-システイン残基、L-システイン残基、Tr aut’s 試薬)を導入し、このチオール基に、 レイミド基を有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT ME -300MA(商品名)、日本油脂)を反応させる。この 場合、本発明のニューロメジン誘導体におけ るリンカーは、PEG試薬とSH導入剤とに由来す 。
(5)本発明で用いられるペプチドに、SH導入剤( 例、D-システイン残基、L-システイン残基、Tr aut’s 試薬)を導入し、このチオール基に、 ードアセトアミド基を有するPEG化試薬(例、S UNBRIGHT ME-300IA(商品名)、日本油脂)を反応させ る。この場合、本発明のニューロメジン誘導 体におけるリンカーは、PEG化試薬とSH導入剤 に由来する。
(6)本発明で用いられるペプチドのN末端アミ 基に、ω-アミノカルボン酸あるいはα-アミ 酸をリンカーとして導入し、このリンカー 由来するアミノ基に、活性エステルを有す PEG化試薬(例、SUNBRIGHT MEGC-30TS(商品名)、日本 油脂)を反応させる。この場合、本発明のニ ーロメジン誘導体におけるリンカーは、PEG 試薬とω-アミノカルボン酸、あるいはPEG化 薬とα-アミノ酸とに由来する。
(7)本発明で用いられるペプチドのN末端アミ 基に、ω-アミノカルボン酸あるいはα-アミ 酸をリンカーとして導入し、このリンカー 由来するアミノ基に、アルデヒド基を有す PEG化試薬(例、SUNBRIGHT ME-300AL(商品名)、日本 脂)を反応させる。この場合、本発明のニュ ーロメジン誘導体におけるリンカーは、PEG化 試薬とω-アミノカルボン酸、あるいはPEG化試 薬とα-アミノ酸とに由来する。

 上記の、各試薬は、例えば市販品として 手可能であり、各反応は、当業者に周知の 法を用いて行うことができる。

 本発明のニューロメジンU誘導体は、塩で あってもよい。このような塩としては、例え ば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機 酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性 アミノ酸との塩などが挙げられる。

 無機塩基との塩の好適な例としては、ナ リウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属 ;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアル カリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、 ンモニウム塩などが挙げられる。

 有機塩基との塩の好適な例としては、ト メチルアミン、トリエチルアミン、ピリジ 、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノ ルアミン、トリエタノールアミン、ジシク ヘキシルアミン、N,N-ジベンジルエチレンジ アミンなどとの塩が挙げられる。

 無機酸との塩の好適な例としては、塩酸 臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの が挙げられる。

 有機酸との塩の好適な例としては、ギ酸 酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュ 酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハ 酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼ スルホン酸、p-トルエンスルホン酸などと 塩が挙げられる。

 塩基性アミノ酸との塩の好適な例として 、アルギニン、リジン、オルニチンなどと 塩が挙げられる。

 酸性アミノ酸との塩の好適な例としては アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩 挙げられる。

 上記合成方法により、本発明のニューロ ジンU誘導体が遊離の状態で得られる場合に は、常法に従って塩に変換してもよく、また 塩として得られる場合には、常法に従って遊 離体又は他の塩に変換することもできる。か くして得られる本発明のニューロメジンU誘 体は、公知の手段例えば転溶、濃縮、溶媒 出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラ ィーなどにより反応溶液から単離、精製す ことができる。

 本発明のニューロメジンU誘導体が、コン フィギュレーショナル アイソマー(配置異性 体)、ジアステレオマー、コンフォーマーな として存在する場合には、所望により、前 の分離、精製手段によりそれぞれを単離す ことができる。また、本発明のニューロメ ンU誘導体がラセミ体である場合には、通常 光学分割手段によりS体及びR体に分離する とができる。

 本発明のニューロメジンU誘導体に立体異 性体が存在する場合には、この異性体が単独 の場合及びそれらの混合物の場合も本発明に 含まれる。

 また、本発明のニューロメジンU誘導体は 、水和物又は非水和物であってもよい。また 、本発明のニューロメジンU誘導体は、溶媒 物又は無溶媒和物であってもよい。

 本発明のニューロメジンU誘導体は同位元素 (例、 3 H、 14 C、 35 S)などで標識されていてもよい。また、本発 のニューロメジンU誘導体は重水素で変換さ れていても良い。

 本発明のニューロメジンU誘導体は、摂食 抑制剤、または肥満症の予防または治療剤と して有用である。

 本発明のニューロメジンU誘導体は、通常 、薬理学的に許容し得る担体と共に、自体公 知の方法(例、日本薬局方に記載の方法)に従 て製剤化して得られる医薬組成物として用 られる。

 薬理学的に許容される担体としては、製 素材として慣用の各種有機あるいは無機担 物質が用いられ、その具体例としては、固 製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩 剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸 濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などが 挙げられる。製剤化の際には、必要に応じて 、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの 製剤添加物を用いてもよい。

 賦形剤の好適な例としては、乳糖、白糖 D-マンニトール、D-ソルビトール、デンプン 、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロ ス、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー 、カルボキシメチルセルロースナトリウム アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸 合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アル ン酸マグネシウム、キシリトール、ソルビ ール、エリスリトールなどが挙げられる。

 滑沢剤の好適な例としては、ステアリン マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、 ルク、コロイドシリカ、ポリエチレングリ ール6000などが挙げられる。

 結合剤の好適な例としては、α化デンプ 、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチ セルロース、カルボキシメチルセルロース カルボキシメチルセルロースナトリウム、 晶セルロース、白糖、D-マンニトール、トレ ハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロ キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ ルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン などが挙げられる。

 崩壊剤の好適な例としては、乳糖、白糖 デンプン、カルボキシメチルセルロース、 ルボキシメチルセルロースカルシウム、ク スカルメロースナトリウム、カルボキシメ ルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキ プロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、炭 カルシウムなどが挙げられる。

 溶剤の好適な例としては、注射用水、生 食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピ ングリコール、ポリエチレングリコール、 マ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実 などが挙げられる。

 溶解補助剤の好適な例としては、ポリエ レングリコール、プロピレングリコール、D -マンニトール、トレハロース、安息香酸ベ ジル、エタノール、トリスアミノメタン、 レステロール、トリエタノールアミン、炭 ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチ 酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなどが挙げ れる。

 懸濁化剤の好適な例としては、例えば、 テアリルトリエタノールアミン、ラウリル 酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン 、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化 ンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリ などの界面活性剤;例えば、ポリビニルアル コール、ポリビニルピロリドン、カルボキシ メチルセルロースナトリウム、メチルセルロ ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロ キシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル セルロースなどの親水性高分子;ポリソルベ ト類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油な が挙げられる。

 等張化剤の好適な例としては、塩化ナト ウム、グリセリン、D-マンニトール、D-ソル ビトール、ブドウ糖、キシリトール、果糖な どが挙げられる。

 緩衝剤の好適な例としては、リン酸塩、 酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液な が挙げられる。

 無痛化剤の好適な例としては、プロピレ グリコール、塩酸リドカイン、ベンジルア コールなどが挙げられる。

 防腐剤の好適な例としては、パラオキシ 息香酸エステル類、クロロブタノール、ベ ジルアルコール、フェネチルアルコール、 ヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる

 抗酸化剤の好適な例としては、亜硫酸塩 アスコルビン酸塩などが挙げられる。

 着色剤の好適な例としては、水溶性着色 ール色素(例、食用赤色2号および3号、食用 色4号および5号、食用青色1号および2号など の食用色素)、不溶性レーキ色素(例、前記水 性食用タール色素のアルミウム塩)、天然色 素(例、β-カロチン、クロロフィル、ベンガ )などが挙げられる。

 甘味剤の好適な例としては、サッカリン トリウム、グリチルリチン酸二カリウム、 スパルテーム、ステビアなどが挙げられる

 前記医薬組成物の剤形としては、例えば 錠剤(舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、カプ ル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを む)、顆粒剤、散剤、トローチ剤、シロップ 剤、乳剤、懸濁剤などの経口剤;および注射 (例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注 剤、腹腔内注射剤、点滴剤)、外用剤(例、 皮製剤、軟膏剤など)、坐剤(例、直腸坐剤、 膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤) 、点眼剤等の非経口剤が挙げられる。これら の製剤は、速放性製剤または徐放性製剤など の放出制御製剤(例、徐放性マイクロカプセ )であってもよい。

 上記医薬組成物中のニューロメジンU誘導 体の含量は、例えば、0.1~100重量%である。

 以下に、経口剤および非経口剤の製造法 ついて具体的に説明する。経口剤は、活性 分に、例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デ ンプン、D-マンニトール、キシリトール、ソ ビトール、エリスリトール、結晶セルロー 、軽質無水ケイ酸)、崩壊剤(例、炭酸カル ウム、デンプン、カルボキシメチルセルロ ス、カルボキシメチルセルロースカルシウ 、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース クロスカルメロースナトリウム、カルボキ メチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ )、結合剤(例、α化デンプン、アラビアゴム カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ ルセルロース、ポリビニルピロリドン、結 セルロース、メチルセルロース、白糖、D- ンニトール、トレハロース、デキストリン) たは滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグ ネシウム、ステアリン酸カルシウム、コロイ ドシリカ、ポリエチレングリコール6000)など 添加して圧縮成形することにより製造され 。

 さらに、味のマスキング、腸溶化あるい 徐放化を目的として、自体公知の方法によ 、経口剤にコーティングを行ってもよい。 ーティング剤としては、例えば、腸溶性ポ マー(例、酢酸フタル酸セルロース、メタア クリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポ マーLD、メタアクリル酸コポリマーS、ヒド キシプロピルメチルセルロースフタレート ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ ートサクシネート、カルボキシメチルエチ セルロース)、胃溶性ポリマー(例、ポリビニ ルアセタールジエチルアミノアセテート、ア ミノアルキルメタアクリレートコポリマーE) 水溶性ポリマー(例、ヒドロキシプロピルセ ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ ース)、水不溶性ポリマー(例、エチルセルロ ス、アミノアルキルメタアクリレートコポ マーRS、アクリル酸エチル・メタアクリル メチル共重合体)、ワックスなどが用いられ 。コーティングを行う場合、上記コーティ グ剤とともに、ポリエチレングリコール等 可塑剤;酸化チタン、三二酸化鉄等の遮光剤 を用いてもよい。

 注射剤は、活性成分を分散剤(例、ツイー ン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコ ル、カルボキシメチルセルロース、アルギ 酸ナトリウム)、保存剤(例、メチルパラベ 、プロピルパラベン、ベンジルアルコール クロロブタノール、フェノール)、等張化剤( 例、塩化ナトリウム、グリセリン、D-ソルビ ール、D-マンニトール、キシリトール、ブ ウ糖、果糖)などと共に、水性溶剤(例、蒸留 水、生理的食塩水、リンゲル液)あるいは油 溶剤(例、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、コ ン油などの植物油;プロピレングリコール、 マクロゴール、トリカプリリン)などに溶解 懸濁あるいは乳化することにより製造され 。この際、所望により、溶解補助剤(例、サ チル酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ポリ チレングリコール、プロピレングリコール D-マンニトール、トレハロース、安息香酸 ンジル、エタノール、トリスアミノメタン コレステロール、トリエタノールアミン、 酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム)、懸濁 剤(例、ステアリルトリエタノールアミン、 ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプ ロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウ ム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸 グリセリンなどの界面活性剤;ポリビニルア コール、ポリビニルピロリドン、カルボキ メチルセルロースナトリウム、メチルセル ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒド キシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ セルロースなどの親水性高分子)、緩衝化剤( 例、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩 などの緩衝液)、安定剤(例、ヒト血清アルブ ン)、無痛化剤(例、プロピレングリコール 塩酸リドカイン、ベンジルアルコール)、防 剤(例、パラオキシ安息香酸エステル類、ク ロロブタノール、塩化ベンザルコニウム、ベ ンジルアルコール、フェネチルアルコール、 デヒドロ酢酸、ソルビン酸)等の添加物を用 てもよい。

 外用剤は、活性成分を固状、半固状また 液状の組成物とすることにより製造される 例えば、上記固状の組成物は、活性成分を のまま、あるいは賦形剤(例、乳糖、D-マン トール、デンプン、結晶セルロース、白糖) 、増粘剤(例、天然ガム類、セルロース誘導 、アクリル酸重合体)などを添加、混合して 状とすることにより製造される。上記液状 組成物は、注射剤の場合とほとんど同様に て製造される。半固状の組成物は、水性ま は油性のゲル剤、あるいは軟膏状のものが い。また、これらの組成物は、いずれもpH 節剤(例、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化 トリウム)、防腐剤(例、パラオキシ安息香 エステル類、クロロブタノール、塩化ベン ルコニウム、ベンジルアルコール、フェネ ルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸) どを含んでいてもよい。坐剤は、活性成分 油性または水性の固状、半固状あるいは液 の組成物とすることにより製造される。該 成物の製造の際に用いられる油性基剤とし は、例えば、高級脂肪酸のグリセリド〔例 カカオ脂、ウイテプゾル類〕、中級脂肪酸 リグリセライド〔例、ミグリオール類〕、 物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油)などが げられる。水性基剤としては、例えば、ポ エチレングリコール類、プロピレングリコ ルなどが挙げられる。また、水性ゲル基剤 しては、例えば、天然ガム類、セルロース 導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体 どが挙げられる。

 本発明のニューロメジンU誘導体の投与量 は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状 などによって適宜選択することができる。本 発明のニューロメジンU誘導体を有効成分と て含有する医薬組成物を成人患者に皮下投 する場合の投与量は、活性成分であるニュ ロメジンU誘導体の1回量として、通常約5~5000 μg/ヒト、好ましくは約50~500μg/ヒトである。 の量を1日1回~3回投与するのが望ましい。

 本発明のニューロメジンU誘導体(以下、 発明化合物と称する場合がある。)は、例え 、その作用(例、摂食抑制効果、肥満症の予 防または治療効果)の増強、本発明化合物の 用量の低減等を目的として、本発明化合物 悪影響を及ぼさない併用用薬剤と併用する とができる。このような併用用薬剤として 、例えば、「糖尿病治療薬」、「糖尿病合 症治療薬」、「抗肥満薬」、および「高脂 症治療薬」等が挙げられる。これらの併用 薬剤は、2種以上を適宜の割合で組合せて用 てもよい。

 上記「糖尿病治療薬」としては、例えば、 ンスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽 出された動物インスリン製剤;大腸菌、イー トを用い遺伝子工学的に合成したヒトイン リン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインス リン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは 導体(例、INS-1)、経口インスリン製剤)、イン スリン抵抗性改善剤(例、ピオグリタゾンま はその塩(好ましくは、塩酸塩)、ロシグリタ ゾンまたはその塩(好ましくは、マレイン酸 )、テサグリタザール(Tesaglitazar)、ラガグリ ザール(Ragaglitazar)、ムラグリタザール(Muraglit azar)、エダグリタゾン(Edaglitazone)、メタグリ セン(Metaglidasen)、ナベグリタザール(Naveglitaza r)、AMG-131、THR-0921)、α-グルコシダーゼ阻害剤 (例、ボグリボース、アカルボース、ミグリ ール、エ
ミグリテート)、ビグアナイド剤(例、メトホ ミン、ブホルミンまたはそれらの塩(例、塩 酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩))、インスリ 分泌促進剤[スルホニルウレア剤(例、トル タミド、グリベンクラミド、グリクラジド クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘ サミド、グリクロピラミド、グリメピリド グリピザイド、グリブゾール)、レパグリニ 、ナテグリニド、ミチグリニドまたはその ルシウム塩水和物]、ジペプチジルペプチダ ーゼIV阻害剤(例、ヴィルダグリプチン(Vildagli ptin)、シタグリプチン(Sitagliptin)、サクサグリ プチン(Saxagliptin)、T-6666、TS-021)、β3アゴニス (例、AJ-9677)、GPR40アゴニスト、GLP-1受容体ア ゴニスト[例、GLP-1、GLP-1MR剤、NN-2211、AC-2993(ex endin-4)、BIM-51077、Aib(8,35)hGLP-1(7,37)NH 2 、CJC-1131]、アミリンアゴニスト(例、プラム ンチド)、ホスホチロシンホスファターゼ阻 剤(例、バナジン酸ナトリウム)、糖新生阻 剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤 グルコース-6-ホスファターゼ阻害剤、グル ゴン拮抗剤)、SGLUT(sodium-glucose cotransporter)阻 害剤(例、T-1095)、11β-ヒドロキシステロイド ヒドロゲナーゼ阻害薬(例、BVT-3498)、アジポ クチンまたはその作動薬、IKK阻害薬(例、AS- 2868)、レプチン抵抗性改善薬、ソマトスタチ 受容体作動薬、グルコキナーゼ活性化薬(例 、Ro-28-1675)、GIP(Glucose-dependent insulinotropic pept ide)等が挙げられる。

 上記「糖尿病合併症治療薬」としては、 えば、アルドース還元酵素阻害剤(例、トル レスタット、エパルレスタット、ゼナレスタ ット、ゾポルレスタット、ミナルレスタット 、フィダレスタット、ラニレスタット)、神 栄養因子およびその増加薬(例、NGF、NT-3、BDN F、WO01/14372に記載のニューロトロフィン産生 分泌促進剤(例えば、4-(4-クロロフェニル)-2- (2-メチル-1-イミダゾリル)-5-[3-(2-メチルフェ キシ)プロピル]オキサゾール))、PKC阻害剤(例 、ルボキシスタウリン メシレート(ruboxistauri n mesylate))、AGE阻害剤(例、ALT946、ピマゲジン N-フェナシルチアゾリウム ブロマイド、EXO -226、ピリドリン(Pyridorin)、ピリドキサミン) 活性酸素消去薬(例、チオクト酸)、脳血管拡 張剤(例、チアプリド、メキシレチン)、ソマ スタチン受容体作動薬(例、BIM23190)、アポト ーシスシグナルレギュレーティングキナーゼ -1(ASK-1)阻害薬、神経再生促進薬(例、Y-128、VX- 853、prosaptide)が挙げられる。

 上記「抗肥満薬」としては、中枢性抗肥満 (例、デキスフェンフルラミン、フェンフル ラミン、フェンテルミン、シブトラミン、ア ンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジ ンドール、フェニルプロパノールアミン、ク ロベンゾレックス;ニューロペプチドY拮抗薬( 例、CP-422935);カンナビノイド受容体拮抗薬(例 、SR-141716、SR-147778);
グレリン拮抗薬;11β-ヒドロキシステロイドデ ヒドロゲナーゼ阻害薬(例、BVT-3498))、膵リパ ゼ阻害薬(例、オルリスタット、セティリス タット(cetilistat))、β3アゴニスト(例、AJ-9677) ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF( 様体神経
栄養因子))、コレシストキニンアゴニスト(例 、リンチトリプト、FPL-15849)、摂食抑制薬(例 P-57)等が挙げられる。

 上記「高脂血症治療薬」としては、HMG-CoA還 元酵素阻害剤(例、プラバスタチン、シンバ タチン、ロバスタチン、アトルバスタチン フルバスタチン、ロスバスタチン、ピタバ タチンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩 カルシウム塩))、スクアレン合成酵素阻害 (例、WO97/10224に記載の化合物、例えば、N-[[(3 R,5S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-7- ロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-2-オキソ-1,2 ,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3- ル]アセチル]ピペリジン-4-酢酸)、フィブラ ト系化合物(例、ベザフィブラート、クロフ ブラート、シムフィブラート、クリノフィ ラート)、ACAT阻害剤(例、アバシマイブ(Avasim ibe)、エフルシマイブ(Eflucimibe))、陰イオ
ン交換樹脂(例、コレスチラミン)、プロブコ ル、ニコチン酸系薬剤(例、ニコモール(nicom ol)、ニセリトロール(niceritrol))、イコサペン 酸エチル、植物ステロール(
例、ソイステロール(soysterol)、ガンマオリザ ール(γ-oryzanol))等が挙げられる。

 前記した併用用薬剤の投与時期は限定さ ず、本発明化合物と併用用薬剤とを、投与 象に対し、同時に投与してもよいし、時間 をおいて投与してもよい。併用用薬剤の投 量は、臨床上用いられている投与量に準ず ばよく、投与対象、投与ルート、疾患、組 合わせ等により適宜選択することができる

 併用用薬剤の投与形態は、特に限定され 、投与時に、本発明化合物と併用用薬剤と 組み合わされていればよい。このような投 形態としては、例えば、1)本発明化合物と 用用薬剤とを同時に製剤化して得られる単 の製剤の投与、2)本発明化合物と併用用薬剤 とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の 一投与経路での同時投与、3)本発明化合物と 併用用薬剤とを別々に製剤化して得られる2 の製剤の同一投与経路での時間差をおいて 投与、4)本発明化合物と併用用薬剤とを別々 に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投 経路での同時投与、5)本発明化合物と併用用 薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製 の異なる投与経路での時間差をおいての投 (例えば、本発明化合物、併用用薬剤の順序 の投与、あるいは逆の順序での投与)等が挙 げられる。

 本発明化合物と併用用薬剤との配合比は 投与対象、投与ルート、疾患等により適宜 択することができる。

 本発明化合物は、食事療法(例、糖尿病の 食事療法)、運動療法と併用することもでき 。

 本明細書において、アミノ酸などを略号で 示する場合、IUPAC-IUB Commission
on Biochemical Nomenclature による略号あるいは 該分野における慣用略号に基づくものであ 、その例を下記する。またアミノ酸に関し 学異性体があり得る場合は、特に明示しな ればL体を表すものとする。

 Gly:グリシン
 Ala:アラニン
 Val:バリン
 Leu:ロイシン
 Ile:イソロイシン
 Ser:セリン
 Thr:スレオニン
 Cys:システイン
 Met:メチオニン
 Glu:グルタミン酸
 Asp:アスパラギン酸
 Lys:リジン
 Arg:アルギニン
 His:ヒスチジン
 Phe:フェニルアラニン
 Tyr:チロシン
 Trp:トリプトファン
 Pro:プロリン
 Asn:アスパラギン
 Gln:グルタミン
 pGlu:ピログルタミン酸
 Sec:セレノシステイン(selenocysteine)
 本願明細書の配列表の配列番号は、以下の 列を表す。
(配列番号:1)ブタNMU-25のアミノ酸配列を表す
(配列番号:2)ブタNMU-8のアミノ酸配列を表す。
(配列番号:3)ヒトNMU-25のアミノ酸配列を表す
(配列番号:4)ヒトNMU-25のC末端8アミノ酸残基( トNMU-8)のアミノ酸配列を表す。
(配列番号:5)ラットNMU-23のアミノ酸配列を表 。
(配列番号:6)ラットNMU-23のC末端8アミノ酸残基 (ラットNMU-8)のアミノ酸配列を表す。
(配列番号:7)ヒトNMUR1のアミノ酸配列を表す。
(配列番号:8)ヒトNMUR2のアミノ酸配列を表す。
(配列番号:9)ラットNMSのアミノ酸配列を表す
(配列番号:10)ヒトNMSのアミノ酸配列を表す。
(配列番号:11)ヒトNMSのC末端8アミノ酸残基(ヒ NMS-8)のアミノ酸配列を表す。
 配列番号:1~6、9~11のC末端はアミド化されて る。

NMU-23およびNMSの摂食抑制活性を表すグ フである。 NMU-23およびNMU-8の摂食抑制活性を表す ラフである。 FM3膜画分における 125 I-NMU8の平衡結合をスキャチャード・プロット 解析によって示したグラフである。 TGR1膜画分における 125 I-NMU8の平衡結合をスキャチャード・プロット 解析によって示したグラフである。 FM3膜画分に対して濃度を変えたNMU誘導体およ びPEG コンジュゲートを添加したときの 125 I-NMU8の結合阻害の様子を表したグラフである 。 TGR1膜画分に対して濃度を変えたNMU誘導体お びPEG コンジュゲートを添加したときの 125 I-NMU8の結合阻害の様子を表したグラフである 。 FM3膜画分に対して濃度を変えたNMU誘導体およ びPEG コンジュゲートを添加したときの 125 I-NMU8の結合阻害の様子を表したグラフである 。 TGR1膜画分に対して濃度を変えたNMU誘導体お びPEG コンジュゲートを添加したときの 125 I-NMU8の結合阻害の様子を表したグラフである 。 NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食 制活性を表すグラフである。 NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食 制活性を表すグラフである。 NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食 制活性を表すグラフである。 NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食 制活性を表すグラフである。 NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食 制活性を表すグラフである。 NMU8 PEGコンジュゲートの1週間、皮下 復投与における食餌性肥満マウスの摂餌量 体重変化を表すグラフである。 NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食 抑制活性を表すグラフである。 NMU-8 PEG コンジュゲートの抗肥満活性 を表すグラフである。

 以下に試験例、参考例、および実施例を げて、本発明をさらに詳細に説明するが、 発明はこれらに限定されるものではない。

試験例1
NMU-23、NMSのマウス摂食抑制活性
 日本チャールズリバーより納入された7週齢 雄性C57BL/6Jマウス(平均体重24g)を、納入後5~10 間、温湿度・調光時間が調節された飼育環 下(25℃、12時間明期-12時間暗期、8:00にライ 点灯)にて、1ケージあたり4匹ずつ群飼した 該マウスを5-8日間ハンドリングした後、フ アメッシュを敷いた各ケージに単飼し、ペ チド投与前3日間、腹腔内投与に馴化させた 。馴化させた該マウスをペプチド投与前日の 18:00から16時間絶食させ(ただし、水は自由に めるようにさせた)、次いで投与当日の10:00 、生理食塩水に溶解したペプチド、すなわ 720 μg/ml ラットNMU-23(ペプチド研究所)[配列 番号:5]、またはラットNMS (Bachem)[配列番号:9] 各溶液100 μlを投与量が3 mg/kgになるように マウスに腹腔内投与した。ペプチド溶液投 後、直ちに秤量済みのMF飼料(オリエンタル 母工業)を該マウスに与え自由に食べさせ、 さらに3、6、24時間後に飼料残量を秤量した 3、6、24時間摂餌量は、最初に与えた飼料量 ら、それぞれ3、6、24時間後の飼料残量を差 し引くことにより算出した。結果を図1に示 。図1から明らかなように、ラットNMU-23或い ラットNMSは、3、6、24時間摂餌量を有意に抑 制した。[図1において、*、**、***はT検定によ り検定し、危険率が、ぞれぞれ、0.05、0.01、0 .001より小さかったこと(P<0.05、P<0.01、P< ;0.001)を表す。]

試験例2
NMU-23、NMU-8のマウス摂食抑制活性
 日本チャールズリバーより納入された7週齢 雄性C57BL/6Jマウス(平均体重25g)を、納入後5~10 間、温湿度・調光時間が調節された飼育環 下(25℃、12時間明期-12時間暗期、8:00にライ 点灯)にて、1ケージあたり4匹ずつ群飼した 該マウスを5-8日間ハンドリングした後、フ アメッシュを敷いた各ケージに単飼し、ペ チド投与前3日間、腹腔内投与に馴化させた 。馴化させた該マウスをペプチド投与前日の 18:00から16時間絶食させ(ただし、水は自由に めるようにさせた)、次いで投与当日の10:00 、生理食塩水に溶解したペプチド、すなわ 750 μg/ml ラットNMU-23(ペプチド研究所)[配列 番号:5]、または ブタNMU-8(Bachem)[配列番号:2] 各溶液100 μlを投与量が3 mg/kgになるように マウスに腹腔内投与した。ペプチド溶液投 後、直ちに秤量済みのMF飼料(オリエンタル 母工業)を該マウスに与え自由に食べさせ、 さらに3、6、24時間後に飼料残量を秤量した 3、6、24時間摂餌量は、最初に与えた飼料量 ら、それぞれ3、6、24時間後の飼料残量を差 し引くことにより算出した。結果を図2に示 。図2から明らかなように、ラットNMU-23は、3 、6時間摂餌量を有意に抑制した。[図2におい て、*、**はT検定により検定し、危険率が、 れぞれ、0.05、0.01より小さかったこと(P<0.0 5、P<0.01)を表す。]

実施例1
PEG-SHを用いたNMU-8 PEGコンジュゲートの調製
 ブタNMU-8(Bachem)[配列番号:2]、3.5 μmol(=3.85 mg )を500 μlのジメチルフォルムアミドに溶解し 、さらに該溶液に5 μmol(10~13 mg)の二価性架 試薬[GMBS、EMCS、KMUS(同仁化学)、またはSMCC(Pie rce)]、および7.2 Mトリエチルアミン 2.5 μl(18  μmole)を溶解して反応液とし、該反応液を室 温・遮光下で一晩反応した。各反応液をA液(0 .1%トリフルオロ酢酸/蒸留水)で20倍に希釈し A液100%-B液(0.1%トリフルオロ酢酸/80%アセトニ リル)0%で平衡化したCAPCELL PAK, ODSカラム(MGI I、10 x 250 mm、資生堂)に流速4.5 ml/minでイン ジェクトした。A液100%-B液0%から徐々にB液濃 を上昇させ、各二価性架橋試薬が導入され NMU-8を未反応NMU-8や余剰二価性架橋試薬から 離して溶出し、精製された各二価性架橋試 導入済みNMU-8を分取、凍結乾燥した。
得られた各凍結乾燥物を10 mlの25%アセトニト リル-75%蒸留水に溶解し、さらに各二価性架 試薬導入済みNMU-8溶液に分子量30kチオール導 入PEG(SUNBRIGHT ME300-SH、日本油脂)180 mg(6 μmole) を溶解し、4℃・遮光下で二晩反応させた。 反応液に終濃度が0.1 Mになるように酢酸を え、SP-Sephadex C50イオン交換カラム(容量5-10  ml)にロードした。0.1 M酢酸、次いで10 mM ギ アンモニウム/ 0.1 M酢酸で該カラムを洗浄 、2 Mギ酸アンモニウムを用いて各NMU-8 PEG ンジュゲート、すなわち、PEG30k(GMBS)-NMU-8[1] PEG30k(EMCS)-NMU-8[2]、PEG30k(KMUS)-NMU-8[3]、およびPE G30k(SMCC)-NMU-8[4]を該カラムから溶出した。

 得られた各溶出液を、A液100%-B液0%で平衡 したCAPCELL PAKカラムC8カラム(SG300、10 x 250 mm、資生堂)に流速4.5 ml/minでインジェクトし 、A液55%-B液45%まで急激に上昇させた後、さら に40分かけてA液40%-B液60%まで直線的に上昇さ 、各NMU-8 PEGコンジュゲートをそれぞれ溶出 した。各NMU-8 PEG コンジュゲートのピークを 分取し、さらに凍結乾燥した。得られた各NMU -8 PEGコンジュゲート、すなわち、PEG30k(GMBS)-N MU-8[1]、PEG30k(EMCS)-NMU-8[2]、PEG30k(KMUS)-NMU-8[3]、 よびPEG30k(SMCC)-NMU-8[4]凍結乾燥品を蒸留水に 解し、ペプチド濃度をアミノ酸分析により 定した。

(ブタNMU-8は、いずれも、α-アミノ基において リンカーに結合している。)

実施例2
PEG-NHSを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの調
 ブタNMU-8(Bachem)[配列番号:2]、7.2 μmol(8.0 mg) 500 μlのジメチルスルホキシドに溶解し、 らに該溶液に22 μmol(約650 mg)のn-ヒドロキシ スクシミド導入PEG(SUNBRIGHT MEGC-30TS、日本油脂 )を7 mlのジメチルスルホキシドに溶解して加 え、引き続いて2.5 μlのトリエチルアミンを 加して、室温で4から6時間反応させた。反 液に終濃度が0.1 Mになるように酢酸を加え さらに42 mlの0.1 M酢酸によって希釈した後 SP-Sephadex C50イオン交換カラム(容量5-10 ml)に ロードした。0.1 M酢酸、次いで10 mM ギ酸ア モニウム/ 0.1 M酢酸で該カラムを洗浄後、2  Mギ酸アンモニウム/20%アセトニトリル、次 で3.2 Mギ酸アンモニウム/20%アセトニトリル 用いてNMU-8 PEG コンジュゲート、すなわち PEG30k-NMU-8[5]を該カラムから溶出した。
得られた溶出液を、A液100%-B液0%で平衡化した CAPCELL PAKカラムC8カラム(SG300、10 x 250 mm、 生堂)に流速4.5 ml/minでインジェクトし、A液6 0%-B液40%まで急激に上昇させた後、さらに40分 かけてA液30%-B液70%まで直線的に上昇させ、PEG 30k-NMU-8[5]を溶出した。PEG30k-NMU-8[5]のピークを 分取し、さらに凍結乾燥した。得られたPEG30k -NMU-8[5]凍結乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチ ド濃度をアミノ酸分析により測定した。

(ブタNMU-8は、α-アミノ基においてPEG化試薬由 来のリンカーに結合している。)

実施例3
PEG-マレイミドを用いたNMU-8 PEG コンジュゲ トの調製(1)
 N末端にL-Cys残基を導入したラットNMU-8(Anygen) [配列番号:6]、7.6 μmol(=8.9 mg)を10 mlの10 mMリ ン酸Buffer/25%アセトニトリルに溶解し、さら 該溶液に20.9 μmol(627 mg)のPEG-マレイミド(SUNB RIGHT ME-300MA,日本油脂)を加え、該反応液を4℃ ・遮光下で一晩反応した。各反応液に終濃度 が0.1 Mになるように酢酸を加え、SP-Sephadex C5 0イオン交換カラム(容量5-10 ml)にロードした 0.1 M酢酸、次いで10 mMギ酸アンモニウム/0.1  M酢酸で該カラムを洗浄後、2 Mギ酸アンモ ウム/20%アセトニトリル、次いで3.2 Mギ酸ア モニウム/20%アセトニトリルを用いてNMU-8 PE G コンジュゲート、すなわちPEG30k-Cys-NMU-8[6] 該カラムから溶出した。
得られた溶出液を、A液100%-B液0%で平衡化した CAPCELL PAKカラムC8カラム(SG300、10 x 250 mm、 生堂)に流速4.5 ml/minでインジェクトし、A液6 0%-B液40%まで急激に上昇させた後、さらに40分 かけてA液30%-B液70%まで直線的に上昇させ、PEG 30k-Cys-NMU-8[6]を溶出した。PEG30k-Cys-NMU-8[6]のピ クを分取し、さらに凍結乾燥した。得られ PEG30k-Cys-NMU-8[6]凍結乾燥品を蒸留水に溶解し 、ペプチド濃度をアミノ酸分析により測定し た。なお、コンジュゲートの名称においては 、アミノ酸のL体を表すL-の表記は省略する場 合がある。

(ラットNMU-8は、α-アミノ基においてリンカー の一部分であるL-Cysに結合している。)

実施例4
PEG-マレイミドを用いたNMU-8 PEG コンジュゲ トの調製(2)
 ブタNMU-8(Anygen)[配列番号:2]、7.2 μmol(8.1 mg) 500 μlのジメチルフォルムアミドに溶解し さらに該溶液に700 mMトリエチルアミン 31  l(21.6 μmol)、および20 mgのTraut’s試薬(Pierce) 2400 μlのジメチルフォルムアミドに溶解し 60 mM Traut’s溶液を600 μl(36 μmol)を加えて 応液とし、該反応液を室温・遮光下で4時間 反応した。反応液をA液(0.1%トリフルオロ酢酸 /蒸留水)で20倍に希釈し、A液100%-B液(0.1%トリ ルオロ酢酸/80%アセトニトリル)0%で平衡化し CAPCELL PAKカラムC18カラム(MGII、20 x 250 mm、 資生堂)に流速9.0 ml/minでインジェクトし、A 75%-B液25%まで急激に上昇させた後、さらに40 かけてA液60%-B液40%まで直線的に上昇させ、T raut’s-NMU-8 を溶出した。ピークを分取後、 結乾燥した。
得られた各凍結乾燥物を10 mlの10 mMリン酸Buf fer/25%アセトニトリルに溶解し、さらに該溶 に21.6 μmol(720 mg)のPEG-マレイミド(日本油脂) を加え、該反応液を4℃・遮光下で一晩反応 た。各反応液に終濃度が0.1 Mになるように 酸を加え、SP-Sephadex C50イオン交換カラム(容 量5-10 ml)にロードした。0.1 M酢酸、次いで10 mMギ酸アンモニウム/0.1 M酢酸で該カラムを 浄後、2 Mギ酸アンモニウム/20%アセトニトリ ル、次いで3.2 Mギ酸アンモニウム/20%アセト トリルを用いてNMU-8 PEG コンジュゲート、 なわちPEG30k(Traut)-NMU-8[7]を該カラムから溶出 た。
得られた溶出液を、A液100%-B液0%で平衡化した CAPCELL PAKカラムC8カラム(SG300、10 x 250 mm、 生堂)に流速4.5 ml/minでインジェクトし、A液6 0%-B液40%まで急激に上昇させた後、さらに40分 かけてA液30%-B液70%まで直線的に上昇させ、PEG 30k(Traut)-NMU-8[7]を溶出した。PEG30k(Traut)-NMU-8[7] ピークを分取し、さらに凍結乾燥した。得 れたPEG30k(Traut)-NMU-8[7]凍結乾燥品を蒸留水に 溶解し、ペプチド濃度をアミノ酸分析により 測定した。

(ブタNMU-8のα-アミノ基においてリンカーに結 合している。)

実施例5
PEG-NHSを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの調 (1)
 ブタNMU-8(Bachem)[配列番号:2]、18 μmol(20.0 mg) 500 μlのジメチルホルムアミドに溶解し、 らに該溶液に、あらかじめ27 μmol相当のBoc- アミノカルボン酸[Boc-Aze(2)-OH、Boc-Aze(3)-OH、Bo c-β-Ala-OH、Boc-Abu(4)-OH、Boc-(4)Ambz-OH、Boc-Ape(5)-OH 、Boc-Acp(6)-OH、Boc-Aoc(8)-OH、Boc-11-Aminoundecanoic-Ac id、Boc-12-Aminododecanoic-Acid(以上、渡辺化学工株 式会社)、2-(4-Boc-piperazinyl)-2-phenylacetic-Acid(ALDRI CH Chemical Company)、3-(4-Boc-piperazin-1-YL)propinic-Ac id、および2-(4-Boc-piperazin-Y-YL)Acetic-Acid-Hydrate( 上、Fluorochem. Ltd.)、4’-[Boc-amino][1,1’-biphenyl ]-2-carboxylic acid、または3’-[Boc-amino][1,1’-biph enyl]-4-carboxylic acid(以上、Bio-Farma))を500μlのジ メチルホルムアミドに溶解したものに対して 27μmolのシアノリン酸ジエチルと54μmolのトリ チルアミンを加えた溶液を加え、室温で1時 間反応させた。各反応液をA液(0.1%トリフルオ ロ酢酸/蒸留水)で20倍に希釈し、A液100%-B液(0.1 %トリフルオロ酢酸/80%アセトニトリル)0%で平 化したCAPCELL PAK, C18カラム(MGII、20 x 250 mm 、資生堂)に流速9.0 ml/minでインジェクトした (Boc-11-Aminoundecanoic-Acid、およびBoc-12-Aminododecano ic-AcidについてはCAPCELL PAK, C1カラム(UG120、20 x 250 mm、資生堂)を使用)。A液60%-B液40%まで 激に上昇させた後、60分かけてA液30%-B液70%ま で直線的に上昇させ、各Boc-ωアミノカルボン 酸が導入されたNMU-8を未反応NMU-8や余剰Boc-ω ミノカルボン酸から分離して溶出し、精製 れた各ω-アミノカルボン酸導入NMU-8を分取、 凍結乾燥した。

 得られた各凍結乾燥物を200μlの蒸留水に 解し、さらに2mlのトリフルオロ酢酸を加え 室温で45分間反応させることでBoc基を除去 た。反応液をジエチルエーテルで10倍に希釈 し、よく混合した後、4℃,9500rpm,15分間の条件 で遠心した。上澄みをデカンテーションで捨 て、ペレットに対して再度5mlジエチルエーテ ルを加え、よく混合した後、同様の操作を繰 り返した。得られたぺレットを室温で乾燥後 、6mlの0.1M酢酸に溶かし、A液100%-B液0%で平衡 したCAPCELL PAKカラムC18カラム(MGII、20 x 250  mm、資生堂)に流速9.0 ml/minでインジェクトし A液75%-B液25%まで急激に上昇させた後、さら 60分かけてA液45%-B液55%まで直線的に上昇さ 、各ωアミノカルボン酸-NMU-8コンジュゲート を溶出・分取し、凍結乾燥した。

 得られたωアミノカルボン酸-NMU-8コンジュ ート 2.0 μmol相当を500 μlのジメチルスルホ キシドに溶解し、さらに該溶液に6.0 μmol(約1 80 mg)のn-ヒドロキシスクシミド導入PEG(SUNBRIGH T MEGC-30TS、日本油脂)を1 mlのジメチルスルホ キシドに溶解して加え、引き続いて6.0 μmol トリエチルアミンを添加して、室温で2時間 応させた。反応液に終濃度が0.1 Mになるよ に酢酸を加え、さらに40 mlの0.1 M酢酸によ て希釈した後、SP-Sephadex C50イオン交換カラ ム(容量5-10 ml)にロードした。0.1 M酢酸、次 で10 mM ギ酸アンモニウム/ 0.1 M酢酸で該カ ラムを洗浄後、2 Mギ酸アンモニウム/20%アセ ニトリル、次いで3.2 Mギ酸アンモニウム/20% アセトニトリルを用いてNMU-8 PEGコンジュゲ トを該カラムから溶出した。
得られた溶出液を、A液100%-B液0%で平衡化した CAPCELL PAKカラムC8カラム(SG300、20 x 250 mm、 生堂)に流速9.0 ml/minでインジェクトし、A液5 5%-B液45%まで急激に上昇させた後、さらに60分 かけてA液25%-B液75%まで直線的に上昇させ、NMU -8 PEGコンジュゲート[8-22]を溶出した。NMU-8 P EGコンジュゲートのピークを分取し、さらに 結乾燥した。
得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[8]-[22]の凍結 乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度をア ミノ酸分析により測定した。

実施例6
PEG-NHSを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの調 (2)
 実施例5と同様の手法で得られたωアミノカ ボン酸-NMU-8コンジュゲートまたはNMU-8自身  2.0 μmol相当を500 μlのジメチルスルホキシド に溶解し、さらに該溶液に6.0 μmol(~240 mg)のn -ヒドロキシスクシミド導入分枝PEG(SUNBRIGHT GC 2-400GS2、日本油脂)を1 mlのジメチルスルホキ ドに溶解して加え、引き続いて6.0 μmolのト リエチルアミンを添加して、室温で2時間反 させた。反応液に終濃度が0.1 Mになるよう 酢酸を加え、さらに40 mlの0.1 M酢酸によっ 希釈した後、SP-Sephadex C50イオン交換カラム( 容量5-10 ml)にロードした。0.1 M酢酸、次いで 10 mM ギ酸アンモニウム/ 0.1 M酢酸で該カラ を洗浄後、2 Mギ酸アンモニウム/20%アセト トリル、次いで3.2 Mギ酸アンモニウム/20%ア トニトリルを用いてNMU-8 PEGコンジュゲート を該カラムから溶出した。

 得られた溶出液を、A液100%-B液0%で平衡化し CAPCELL PAKカラムC8カラム(SG300、20 x 250 mm、 資生堂)に流速9.0 ml/minでインジェクトし、A 55%-B液45%まで急激に上昇させた後、さらに60 かけてA液25%-B液75%まで直線的に上昇させ、[ 23]-[37]のNMU-8 PEGコンジュゲートを溶出した。 NMU-8 PEGコンジュゲートのピークを分取し、 らに凍結乾燥した。
得られた[23-38]のNMU-8 PEGコンジュゲートの凍 乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度を ミノ酸分析により測定した。

実施例7
PEG-Aldehydeを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの 調製
 実施例5と同様の手法で得られたωアミノカ ボン酸-NMU-8コンジュゲートまたはNMU-8自身1. 0 μmolと3.0 μmol(~100 mg)のアルデヒド基導入PE G(SUNBRIGHT ME-300AL、日本油脂)を1000 μlのジメ ルホルムアミドに溶解し、さらに該溶液に20  μmol相当のシアノトリヒドロホウ酸ナトリ ムを添加して、室温で2時間反応させた。反 液に終濃度が0.1 Mになるように酢酸を加え さらに40 mlの0.1 M酢酸によって希釈した後 SP-Sephadex C50イオン交換カラム(容量5-10 ml) ロードした。0.1 M酢酸、次いで10 mM ギ酸ア ンモニウム/ 0.1 M酢酸で該カラムを洗浄後、 2 Mギ酸アンモニウム/20%アセトニトリル、次 で3.2 Mギ酸アンモニウム/20%アセトニトリル を用いてNMU-8 PEGコンジュゲートを該カラム ら溶出した。

 得られた溶出液を、A液100%-B液0%で平衡化 たCAPCELL PAKカラムC8カラム(SG300、20 x 250 mm 、資生堂)に流速9.0 ml/minでインジェクトし、 A液55%-B液45%まで急激に上昇させた後、さらに 60分かけてA液25%-B液75%まで直線的に上昇させ NMU-8 PEGコンジュゲート[39-54]を溶出した。NM U-8 PEGコンジュゲートのピークを分取し、さ に凍結乾燥した。

 得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[39]-[54]の 凍結乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度 をアミノ酸分析により測定した。

実施例8
PEG-iodoacetamideを用いたNMU-8 PEG コンジュゲー の調製
 N末端にCys残基を導入したラットNMU-8(Anygen)[ 列番号:6]、1.4 μmol(=1.7 mg)と2.1μmol(125mg)の ードアセトアミド導入PEG(SUNBRIGHT ME-300IA)を1m lの50 mM Tris-HCl(pH 8.5),5 mM EDTAに溶解させ、 のまま遮光室温にて2時間穏やかに回転して 反応させた。反応液に終濃度が0.1 Mになるよ うに酢酸を加え、さらに40 mlの0.1 M酢酸によ って希釈した後、SP-Sephadex C50イオン交換カ ム(容量5-10 ml)にロードした。0.1 M酢酸、次 で10 mM ギ酸アンモニウム/ 0.1 M酢酸で該 ラムを洗浄後、2 Mギ酸アンモニウム/20%アセ トニトリル、次いで3.2 Mギ酸アンモニウム/20 %アセトニトリルを用いてNMU-8 PEGコンジュゲ トを該カラムから溶出した。

 得られた溶出液を、A液100%-B液0%で平衡化 たCAPCELL PAKカラムC8カラム(SG300、20 x 250 mm 、資生堂)に流速9.0 ml/minでインジェクトし、 A液55%-B液45%まで急激に上昇させた後、さらに 60分かけてA液25%-B液75%まで直線的に上昇させ NMU-8 PEGコンジュゲート[55]を溶出した。NMU-8  PEGコンジュゲートのピークを分取し、さら 凍結乾燥した。

 得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[55]の凍 乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度を ミノ酸分析により測定した。

試験例3
NMU-8 PEGコンジュゲートの受容体結合試験
 ヒトFM3発現CHO細胞(dhfr - )及びヒトTGR1発現CHO細胞(dhfr - )を10% dialyzed FBS含有MEMα (Invitrogen)培地を用 て37℃、5%二酸化炭素の条件で培養した。10 mlの0.1 mM EDTA含有D-PBS (Invitrogen)で接着細胞 剥離し、4℃,1000 rpm,10 min条件で遠心し、細 胞を回収した。得られた細胞ペレットに対し て、ホモジナイズバッファー(10 mM NaHCO 3  (pH7.4),5 mM EDTA,Protein Inhibitors = 0.5 mM PMSF, 10 μg/ml Pepstatin A,20 μg/ml Leupeptin,4 μg/ml E- 64)を15 ml加え、ポリトロンホモジナイザー(Ki nematica GmbH)を用いて細胞膜を破砕し、4℃,1000 g,10 min条件で遠心し、上清を収集した。これ をさらに2回繰り返し、4℃,30,000 rpm,60 min条 で超遠心後、ペレットに8 mlのホモジナイズ バッファーを加え、均一に懸濁して膜画分を 調製した。FM3発現CHO細胞膜画分のタンパク質 濃度は1.2 mg/mlであり、TGR1発現CHO細胞膜画分 タンパク質濃度は1.1 mg/mlであった。

 次に、放射標識リガンド 125 I-NMU8と調製した各受容体発現細胞膜画分との 反応性を反応バッファー(50 mM HEPES (pH 6.8), 1 mM EDTA, 0.1%BSA,  Protein Inhibitors)を用いて キャッチャード解析により調べた。反応バ ファーで希釈されたFM3膜画分(100倍希釈)、TG R1膜画分(50倍希釈)110 μlを用意し、濃度を変 させた10 μlの 125 I-NMU8を添加し、25℃,75 min反応後、1.5 mlの氷 した洗浄バッファー(20 mM Tris (pH 7.4), 1 m M EDTA, 5 mM MgCl 2 , 0.1% CHAPS)を加えた。直ちにポリエチレンイ ミン処理したグラスフィルターを取り付けた サンプルマニフォールド(Millipore)に通してろ し、フィルターに残存する標識リガンド量 γカウンターにて測定した。この結果、FM3 画分ではKd 164 pM、Bmax 4.8 pmol/mg proteinであ り、TGR1膜画分はK d  135 pM、Bmax 2.0 pmol/mg proteinであり、両膜画 分ともに均一な結合サイトを有するものであ った(図3A(FM3/CHO細胞膜画分)、図3B(TGR1/CHO細胞 画分))。用いたFM3およびTGR1膜画分のタンパ 質濃度は12および22 μg/mlである。

 表9の各NMU-8 PEGコンジュゲートの各受容体 の親和性を、FM3膜画分またはTGR1膜画分への 125 I-NMU8標識リガンド結合阻害により評価した。 すなわち、NMU誘導体やPEGコンジュゲートの希 釈列を用意し、希釈した各膜画分溶液200 μl 添加し、Vortexにてよく混合した後、標識リ ンド2 μl(終濃度75 pM)を加え、25℃,60分間反 応させた。上述の操作で、ファイルターに残 存する標識リガンドの結合量を測定し、グラ フパッドPRISMを用いてIC 50 値を求めた(図4A(FM3受容体結合)、図4B(TGR1受容 体結合)、図4C(FM3受容体結合)、図4D(TGR1受容体 結合)、表9)。図4Aおよび図4Bにおいて、横軸 各誘導体の濃度の対数値を表し、縦軸はNMU 結合により算出した0-100%の残存放射活性に り規格化した各誘導体の結合阻害率である

試験例4
NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食抑制活 性
 日本チャールズリバーより納入された7週齢 雄性C57BL/6Jマウスを、導入後5~10日間、温湿度 ・調光時間が調節された飼育環境下(25℃、12 間明期-12時間暗期、8:00にライト点灯)にて 1ケージあたり4匹ずつ群飼した。該マウスを 5-8日間ハンドリングした後、フロアメッシュ を敷いた各ケージに1匹ずつ単飼し、ペプチ (コンジュゲート)投与前3日間、腹腔内投与 馴化させた。馴化させた該マウスをペプチ (コンジュゲート)投与前日の18:00から16時間 食させ(ただし、水は自由に飲めるようにさ た)、次いで投与当日の10:00に、生理食塩水 溶解したペプチド(コンジュゲート)、すな ち24.2 μM PEG30k(GMBS)-NMU-8[1]、24.2 μM PEG30k(EMC S)-NMU-8[2]、24.2 μM PEG30k(KMUS)-NMU-8[3]、および24 .2 μM PEG30k(SMCC)-NMU-8[4]、各溶液100 μlを投与 が100 nmol/kgになるように該マウスに腹腔内 与した。ペプチド(コンジュゲート)溶液投 後、直ちに秤量済みのMF飼料(オリエンタル 母工業)を該マウスに与え自由に食べさせ、 らに3、6、24時間後に飼料残量を秤量した。 3、6、24時間摂餌量は、最初に与えた飼料量 ら、それぞれ3、6、24時間後の飼料残量を差 引くことにより算出した。結果を図5に示す 。図5から明らかなように、各NMU-8 PEGコンジ ゲートは、3、6、24時間摂餌量を有意に抑制 した。

試験例5
NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食抑制活 性
 日本チャールズリバーより納入された7週齢 雄性C57BL/6Jマウスを、導入後5~10日間、温湿度 ・調光時間が調節された飼育環境下(25℃、12 間明期-12時間暗期、8:00にライト点灯)にて 1ケージあたり4匹ずつ群飼した。該マウスを 5-8日間ハンドリングした後、フロアメッシュ を敷いた各ケージに1匹ずつ単飼し、ペプチ (コンジュゲート)投与前3日間、腹腔への注 針(マイジェクター、インスリン投与用針付 射筒、テルモ)の針刺しを行い腹腔内投与に 馴化させた。馴化させた該マウスをペプチド (コンジュゲート)投与前日の18:00から16時間絶 食させ(ただし、水は自由に飲めるようにさ た)、次いで投与当日の10:00に、生理食塩水 溶解したペプチド(コンジュゲート)、すなわ ち2.39 μM PEG30k(GMBS)-NMU-8[1]、2.39 μM PEG30k(EMCS )-NMU-8[2]、2.39 μM PEG30k(KMUS)-NMU-8[3]、および2.3 9 μM PEG30k(SMCC)-NMU-8[4]、各溶液100 μlを投与 が10 nmol/kgになるように該マウスに腹腔内投 与した。ペプチド(コンジュゲート)溶液投与 、直ちに秤量済みのMF飼料(オリエンタル酵 工業)を該マウスに与え自由に食べさせ、さ らに3、6、24時間後に飼料残量を秤量した。3 6、24時間摂餌量は、最初に与えた飼料量か 、それぞれ3、6、24時間後の飼料残量を差し 引くことにより算出した。結果を図6に示す 図6から明らかなように、各NMU-8 PEGコンジュ ゲートは、3、6、24時間摂餌量を有意に抑制 た。

試験例6
NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食抑制活 性
 日本チャールズリバーより納入された7週齢 雄性C57BL/6Jマウスを、導入後5~10日間、温湿度 ・調光時間が調節された飼育環境下(25℃、12 間明期-12時間暗期、8:00にライト点灯)にて 1ケージあたり4匹ずつ群飼した。該マウスを 5-8日間ハンドリングした後、フロアメッシュ を敷いた各ケージに1匹ずつ単飼し、ペプチ (コンジュゲート)投与前3日間、腹腔内投与 馴化させた。馴化させた該マウスをペプチ (コンジュゲート)投与前日の18:00から16時間 食させ(ただし、水は自由に飲めるようにさ た)、次いで投与当日の10:00に、生理食塩水 溶解したペプチド(コンジュゲート)、すな ち24.5 μM PEG30k-NMU-8[5]、24.5 μM M PEG30k-Cys-NM U-8[6]、24.5 μM PEG30k(Traut)-NMU-8[7]、24.5 μM PEG3 0k(SMCC)-NMU-8[4]、各溶液100 μlを投与量が100 nmo l/kgになるように該マウスに腹腔内投与した ペプチド(コンジュゲート)溶液投与後、直ち に秤量済みのMF飼料(オリエンタル酵母工業) 該マウスに与え自由に食べさせ、さらに3、6 、24時間後に飼料残量を秤量した。3、6、24時 間摂餌量は、最初に与えた飼料量から、それ ぞれ3、6、24時間後の飼料残量を差し引くこ により算出した。結果を図7に示す。図7から 明らかなように、各NMU-8 PEGコンジュゲート 、3、6、24時間摂餌量を有意に抑制した。

試験例7
NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食抑制活 性
 日本チャールズリバーより納入された7週齢 雄性C57BL/6Jマウスを、導入後5~10日間、温湿度 ・調光時間が調節された飼育環境下(25℃、12 間明期-12時間暗期、8:00にライト点灯)にて 1ケージあたり4匹ずつ群飼した。該マウスを 5-8日間ハンドリングした後、フロアメッシュ を敷いた各ケージに1匹ずつ単飼し、ペプチ (コンジュゲート)投与前3日間、腹腔への注 針(マイジェクター、インスリン投与用針付 射筒、テルモ)の針刺しを行い腹腔内投与に 馴化させた。馴化させた該マウスをペプチド (コンジュゲート)投与前日の18:00から16時間絶 食させ(ただし、水は自由に飲めるようにさ た)、次いで投与当日の10:00に、生理食塩水 溶解したペプチド(コンジュゲート)、すなわ ち2.51 μM PEG30k-NMU-8[5]、2.51 μM M PEG30k-Cys-NMU -8[6]、2.51 μM PEG30k(Traut)-NMU-8[7]、2.51 μM PEG30 k(SMCC)-NMU-8[4]、各溶液100 μlを投与量が10 nmol/ kgになるように該マウスに腹腔内投与した。 プチド(コンジュゲート)溶液投与後、直ち 秤量済みのMF飼料(オリエンタル酵母工業)を マウスに与え自由に食べさせ、さらに3、6 24時間後に飼料残量を秤量した。3、6、24時 摂餌量は、最初に与えた飼料量から、それ れ3、6、24時間後の飼料残量を差し引くこと より算出した。結果を図8に示す。図8から らかなように、各NMU-8 PEGコンジュゲートは 3、6、24時間摂餌量を有意に抑制した。

試験例8
NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食抑制活 性
 日本チャールズリバーより納入された7週齢 雄性C57BL/6Jマウスを、導入後5~10日間、温湿度 ・調光時間が調節された飼育環境下(25℃、12 間明期-12時間暗期、8:00にライト点灯)にて 1ケージあたり4匹ずつ群飼した。該マウスを 5-8日間ハンドリングした後、フロアメッシュ を敷いた各ケージに1匹ずつ単飼し、ペプチ (コンジュゲート)投与前3日間、腹腔への注 針(マイジェクター、インスリン投与用針付 射筒、テルモ)の針刺しを行い腹腔内投与に 馴化させた。馴化させた該マウスをペプチド (コンジュゲート)投与前日の18:00から16時間絶 食させ(ただし、水は自由に飲めるようにさ た)、次いで投与当日の10:00に、生理食塩水 溶解したペプチド(コンジュゲート)、すなわ ち24.3 μM PEG30k(ACP)-NMU-8[14]、24.3 μM (PEG20k) 2 (ACP)-NMU-8[29]、24.3 μM PEG30k(AB)-NMU-8[11]、24.3 μ M (PEG20k) 2 (AB)-NMU-8[26]、24.3 μM PEG30k(NH-AB)-NMU-8[42]、24.3  μM PEG30k(SMCC)-NMU-8[4]、各溶液100 μlを投与量 100 nmol/kgになるように該マウスに腹腔内投 した。ペプチド(コンジュゲート)溶液投与後 、直ちに秤量済みのMF飼料(オリエンタル酵母 工業)を該マウスに与え自由に食べさせ、さ に3、6、24時間後に飼料残量を秤量した。3、 6、24時間摂餌量は、最初に与えた飼料量から 、それぞれ3、6、24時間後の飼料残量を差し くことにより算出した。結果を図9に示す。 9から明らかなように、各NMU-8 PEGコンジュ ートは、3、6、24時間摂餌量を有意に抑制し 。

試験例9
NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス抗肥満活性
 日本チャールスリバーより納入された5週齢 雄性C57BL/6Jマウスを、納入後18-28週間、湿度 調光時間が調節された飼育環境下(25℃、12時 間明期-12時間暗期、8:00にライト点灯)にて、 殊飼料(58% Fat高脂肪食、D12331、Research Diets Inc.)により1ケージあたり5匹ずつ群飼した。 マウスを1-2週間に1回の頻度でハンドリング した後、明暗周期12時間(0500hにライト点灯)の 条件に移動し、該マウスを1週間以上飼育し 環境に馴化させた。馴化させた該マウス60匹 の平均体重が50g以上の時点で、該マウスは床 敷きを敷いた各ケージに1匹ずつ単飼して1週 以上環境に馴化させ、飼料の食べこぼしを 察したマウスを除外し、平均値±2SDの範囲 を満たすマウスを選抜した後、投与前日の 重で単変数完全無作為割り付けして36匹を選 抜した。馴化させた該マウスの体重と飼料量 をペプチド(コンジュゲート)投与前日の1330-14 30hの間に秤量した。該マウスをペプチド(コ ジュゲート)投与当日の1330-1430hの間に体重と 飼料量を秤量し、次いで、1500-1600hに生理食 水に溶解したペプチド(コンジュゲート)、す なわち13.5 μM、4.5 μM、1.35μM、0.45μM、また 0.135μMのPEG30k(EMCS)-NMU-8[2]、各溶液100 μlを該 ウス背部に皮下投与した。ペプチド(コンジ ュゲート)溶液投与後、該マウスは自由に摂 させ、翌日の1330-1430hに体重と飼料量を秤量 るまでの間、該マウスは自由に行動させた 該マウスの体重と飼料量の秤量、および投 を7回繰り返し、7回目(7日目)の1500-1600hの間 投与した後、翌日(8日目)、10日目の体重と 料量を秤量した。1日の摂餌量は、与えた飼 量から、それぞれ翌日の飼料残量を差し引 ことにより算出した。

 体重および摂餌量の測定結果を図10に示 た。[図中、●:27 nmol/kg、○:9 nmol/kg、△:2.7 nmol/kg、▲:0.9 nmol/kg、■:0.27 nmol/kg、□:生理 食塩水。#:7日目の摂餌量、あるいは体重変化 をウイリアム検定により検定し、危険率が0.2 5より小さかった(P < 0.25)ことを表す。]

試験例10
NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス摂食抑制活 性
 日本チャールズリバーより納入された7週齢 雄性C57BL/6Jマウスを、導入後5~10日間、温湿度 ・調光時間が調節された飼育環境下(25℃、12 間明期-12時間暗期、8:00にライト点灯)にて 1ケージあたり4匹ずつ群飼した。該マウスを 5-8日間ハンドリングした後、フロアメッシュ を敷いた各ケージに1匹ずつ単飼し、ペプチ (コンジュゲート)投与前3日間、腹腔内投与 馴化させた。馴化させた該マウスをペプチ (コンジュゲート)投与前日の18:00から16時間 食させ(ただし、水は自由に飲めるようにさ た)、次いで投与当日の10:00に、生理食塩水 溶解したペプチド(コンジュゲート)、すな ち7.47  μM、2.49μM、0.75μM、0.25μM  PEG30k(N-PI P-AC)-NMU-8 [51]、各溶液100 μlを投与量が30、 1 0、 3、 1  nmol/kgになるように該マウスに腹 腔内投与した。ペプチド(コンジュゲート)溶 投与後、直ちに秤量済みのMF飼料(オリエン ル酵母工業)を該マウスに与え自由に食べさ せ、さらに3、6時間後に飼料残量を秤量した 3、6時間摂餌量は、最初に与えた飼料量か 、それぞれ3、6時間後の飼料残量を差し引く ことにより算出した。結果を図11に示す。図1 1から明らかなように、PEG30k-N-PIP-Ac-NMU-8 は、 3、6時間摂餌量を用量依存的に抑制した。#: 餌量をウイリアム検定により検定し、危険 が0.025より小さかった(P < 0.025)ことを示 。
実施例9
PEG-NHSを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの調 (3)
 実施例5と同様の手法で、ブタNMU-8(Bachem)[配 番号:2]とBoc-Gly(株式会社ペプチド研究所)、B oc-9-aminononanic acid(Tyger Sci. Inc.)、またはBoc-2- Abz-OH、Boc-3-Abz-OH、Boc-4-Abz-OH(以上、渡辺化学 株式会社)を反応させ、ωアミノカルボン酸-N MU-8コンジュゲートを得た。

 実施例5と同様の手法で、得られたωアミノ ルボン酸-NMU-8コンジュゲートとn-ヒドロキ スクシミド導入PEG(SUNBRIGHT MEGC-30TS、日本油 )を反応させ、得られたNMU-8 PEGコンジュゲー ト[56-60]を凍結乾燥した。
得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[56-60]の凍結 燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度をア ノ酸分析により測定した。












































実施例10
PEG-NHSを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの調 (4)
 N末端にL-Lys残基を導入したラットNMU-8(Anygen) とn-ヒドロキシスクシミド導入PEG(SUNBRIGHT MEGC -30TS、日本油脂)を、実施例5と同様の手法で 応させ、得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[61] を凍結乾燥した。
得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[61]の凍結乾 品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度をアミ 酸分析により測定した。

実施例11
PEG-NHSを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの調 (5)
 ブタNMU-8(Bachem)[配列番号:2]、18 μmol(20.0 mg) 500 μlのジメチルホルムアミドに溶解し、 らに該溶液に、あらかじめ27 μmol相当の Fmo c-cis-1,4-aminocyclohexane carboxylic acid(渡辺化学工 業株式会社)を500μlのジメチルホルムアミド 溶解したものに対して27 μmol相当のシアノ リヒドロホウ酸ナトリウム、54μmolのトリエ ルアミンを加えた溶液を加え、室温で1時間 反応させた。反応液を100μl程度までエバポレ ートにて濃縮し、さらに54μmol相当のジエチ アミンを加え、室温で2時間反応させること Fmoc基を除去した。反応液を0.1 M酢酸を用い て中和後、0.1%TFAを含む蒸留水を添加して20mL 希釈し、A液100%-B液0%で平衡化したCAPCELL PAK ラムC18カラム(MGII、20 x 250 mm、資生堂)に 速9.0ml/minでインジェクトし、A液75%-B液25%ま 急激に上昇させた後、さらに40分かけてA液50 %-B液50%まで直線的に上昇させ、NMU-8 PEGコン ュゲート[62]を溶出した。NMU-8 PEGコンジュゲ ートのピークを分取し、さらに凍結乾燥した 。
得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[62]の凍結乾 品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度をアミ 酸分析により測定した。

試験例11
NMU-8 PEG コンジュゲートのマウス抗肥満活性 (2)
 日本チャールスリバーより納入された5週齢 雄性C57BL/6Jマウスを、納入後23週間、湿度・ 光時間が調節された飼育環境下(25℃、12時間 明期-12時間暗期、8:00にライト点灯)にて、特 飼料(58% Fat高脂肪食、D12331、Research Diets In c.)により1ケージあたり5匹ずつ群飼した。該 ウスを明暗周期12時間(0400hにライト点灯)の 件に移動し、1週間以上飼育して環境に馴化 させた。馴化させた該マウスは床敷きを敷い たケージに単飼にしてペプチド(コンジュゲ ト)溶液投与開始前に6日間のハンドリング馴 化を行った。飼料の食べこぼしを観察したマ ウスを除外し、体重が平均値±2SDの範囲内を たすマウスを選抜した後、投与前日の体重 単変数完全無作為割り付けして24匹を選抜 た。該マウスをペプチド(コンジュゲート)溶 液投与当日の1300-1500hの間に体重を秤量し、 理食塩水に溶解したペプチド(コンジュゲー )、すなわち7.5 μM、2.5 μMまたは0.75 μMのPE G30k(N-PIP-AC)-NMU-8 [51]、各該マウスの体重(g)×4 μlを該マウス背部に皮下投与した。ペプチ (コンジュゲート)溶液投与後、該マウスは自 由に摂食させ、翌日の1330-1500hに体重を秤量 るまでの間、該マウスは自由に行動させた 該マウスの体重の秤量は任意日の1500-1600hの 与前に行った。投与量はもっとも近い日の 重をもとに算出し、該マウスへの投与は26 繰り返した。

 体重の測定結果を図12に示した。[図中、●: 30 nmol/kg、▲:10 nmol/kg、■:3 nmol/kg、○:生理 塩水。#:26日目の体重変化をウイリアム検定 により検定し、危険率が0.025より小さかった( P < 0.025)ことを示す。

製剤例1
(1)本発明化合物             50mg
(2)ラクトース              34mg
(3)トウモロコシ澱粉         10.6mg
(4)トウモロコシ澱粉(のり状)       5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム      0.4mg
(6)カルボキシメチルセルロースカ ルシウム 20mg
                  計  120mg
 常法に従い上記(1)~(6)を混合し、錠剤機を用 いて打錠することにより、錠剤が得られる。
実施例12
PEG-NHSを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの調 (6)
 実施例5と同様の手法で得られたωアミノカ ボン酸-NMU-8コンジュゲート[Gly-NMU-8、βAla-NMU -8、またはAB-NMU-8]とBoc-ωアミノカルボン酸[Boc -Gly(株式会社ペプチド研究所)、Boc-β-Ala-OH、Bo c-Abu(4)-OH、Boc-Ape(5)-OH、Boc-Acp(6)-OH(以上、渡辺 学工株式会社)]を実施例5と同様の手法で反 させ、ωアミノカルボン酸(連接)-NMU-8コンジ ュゲートを得た。

 実施例5と同様の手法で、得られたωアミ カルボン酸(連接)-NMU-8コンジュゲートとn-ヒ ドロキシスクシミド導入PEG(SUNBRIGHT MEGC-30TS、 日本油脂)を反応させ、得られたNMU-8 PEGコン ュゲート[63-69]を凍結乾燥した。

 得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[63-69]の 結乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度 アミノ酸分析により測定した。

実施例13
PEG-Aldehydeを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの 調製(2)
 実施例9、10、11、12に記載したωアミノカル ン酸-NMU-8コンジュゲートまたはN末端にL-Lys 基を導入したラットNMU-8(Anygen)とアルデヒド 基導入PEG(SUNBRIGHT ME-300AL、日本油脂)を、実施 例7と同様の手法で反応させ、得られたNMU-8 P EGコンジュゲート[70-84]を凍結乾燥した。

実施例14
PEG-Aldehydeを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの 調製(3)
 Fmoc固相合成法によりN末端にOrn(LまたはD、N 端α位アミノ基はFmoc保護)-Phg(LまたはD)を導 したブタNMU-8、またはN末端にOrn(LまたはD、N 末端α位アミノ基はFmoc保護)-Glyを導入したブ NMU-8をペプチド合成機(ABI社)を用いて合成し 、A液100%-B液0%で平衡化したCAPCELL PAKカラムC18 カラム(MGII、20 x 250 mm、資生堂)に流速9.0 ml /minでインジェクトし、A液75%-B液25%まで急激 上昇させた後、さらに60分かけてA液45%-B液55% まで直線的に上昇させ、精製した後、凍結乾 燥した。

 この凍結乾燥標品とアルデヒド基導入PEG( SUNBRIGHT ME-300AL、日本油脂)を、実施例7と同様 の手法で反応させ、NMU-8 PEGコンジュゲート[8 5-90]を得た。さらに実施例11と同様の手法でFm oc基を除去し、NMU-8 PEGコンジュゲート[91-96] 得た。

 得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[85-96]の凍 乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度を ミノ酸分析により測定した。
 





実施例15
PEG-Aldehydeを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの 調製(4)
 N末端にPhg(LまたはD)またはPhe(LまたはD)を導 したブタNMU-8(Sigmagenosys)とBoc-Ape(5)-OH(渡辺化 工株式会社)を、実施例5と同様の手法で反 させ、ωアミノカルボン酸-Phg(LまたはD)また Phe(LまたはD)導入NMU-8コンジュゲートを得た

 得られたωアミノカルボン酸-Phg(LまたはD)ま たはPhe(LまたはD)導入NMU-8コンジュゲートおよ びN末端にPhg(LまたはD)またはPhe(LまたはD)を導 入したブタNMU-8(Sigmagenosys)とアルデヒド基導 PEG(SUNBRIGHT ME-300AL、日本油脂)を、実施例7と 様の手法で反応させ、NMU-8 PEGコンジュゲー ト[97-104]を得た。
得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[97-104]の凍結 乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度をア ミノ酸分析により測定した。

実施例16
PEG-Aldehydeを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの 調製(5)
 N末端にLysを導入したブタNMU-8(Anygen)とアル ヒド基導入PEG(SUNBRIGHT ME-300AL、日本油脂)を ジメチルホルムアミドの代わりに0.1M酢酸(pH5 .0の条件)にて実施例7と同様の手法で反応さ 、選択的にα位のアミノ基に還元アミノ化反 応をさせて、NMU-8 PEGコンジュゲート[105]を得 た。

 得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[105]の凍 乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度を ミノ酸分析により測定した。

実施例17
PEG-Aldehydeを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの 調製(6)
 NMU-8 PEGコンジュゲート[75、105]とωアミノカ ルボン酸[Boc-Gly(株式会社ペプチド研究所)ま はBoc-Ape(5)-OH(渡辺化学工株式会社)]を実施例5 と同様の手法を用いて反応させ、NMU-8 PEGコ ジュゲート[106-109]を得た。

 得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[106-109]の 凍結乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度 をアミノ酸分析により測定した。

実施例18
PEG-Aldehydeを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの 調製(7)
 NMU-8 PEGコンジュゲート[75または105]とアル ヒド基導入PEG(SUNBRIGHT ME-300AL、日本油脂)を 実施例7と同様の手法で反応させ、NMU-8 PEGコ ンジュゲート[110]を得た。

 得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[110]の凍 乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度を ミノ酸分析により測定した。

実施例19
PEG-Aldehydeを用いたNMU-8 PEG コンジュゲートの 調製(8)
 NMU-8 PEGコンジュゲート[51]とアルデヒド基 入PEG(SUNBRIGHT ME-200AL、ME-400AL2、GL2-200AL、GL4-40 0AL、 GL2-400AL、およびGL3-400AL100U、日本油脂) 、実施例7と同様の手法で反応させ、NMU-8 PEG コンジュゲート[111-116]を得た。

 得られたNMU-8 PEGコンジュゲート[111-116]の凍 結乾燥品を蒸留水に溶解し、ペプチド濃度を アミノ酸分析により測定した。

 本発明によれば、新規摂食抑制剤が提供 れる。