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Title:
REACTION DEVICE, FUEL CELL SYSTEM, AND ELECTRONIC APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026654
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided are a reaction device capable of effectively causing a reaction, and a fuel cell system and electronic apparatus having the reaction device. The reaction device (1) has a heat generation section and a reaction section. The heat generation section has ceramic regions (11, 12) provided with heaters (48, 49). The reaction section has members (15, 16) having a higher heat conductivity than the ceramic regions (11, 12). The heaters (48, 49) are arranged facing the reaction section.

Inventors:
YAMAMOTO TADAO (JP)
SAITO KAORU (JP)
MIYAMOTO NAOTOMO (JP)
SHIOYA MASAHARU (JP)
MORI RYUJI (JP)
MIYAUCHI MASAHIKO (JP)
MIYAHARA MASAAKI (JP)
BASHO YOSHIHIRO (JP)
HASHIMOTO TOSHIHIRO (JP)
OGASAWARA ATSUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/066801
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 29, 2007
Export Citation:
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Assignee:
KYOCERA CORP (JP)
CASIO COMPUTER CO LTD (JP)
YAMAMOTO TADAO (JP)
SAITO KAORU (JP)
MIYAMOTO NAOTOMO (JP)
SHIOYA MASAHARU (JP)
MORI RYUJI (JP)
MIYAUCHI MASAHIKO (JP)
MIYAHARA MASAAKI (JP)
BASHO YOSHIHIRO (JP)
HASHIMOTO TOSHIHIRO (JP)
OGASAWARA ATSUSHI (JP)
International Classes:
C01B3/32; H01M8/06
Foreign References:
JP2004089748A2004-03-25
JP2003301295A2003-10-24
JP2004356003A2004-12-16
JP2005166283A2005-06-23
Other References:
See also references of EP 2072460A4
Attorney, Agent or Firm:
SAIKYO, Keiichiro et al. (2-6Bingomachi 3-chome,Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka 51, JP)
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Claims:
 ヒータが設けられているセラミック領域を有する熱発生部と、
 前記セラミック領域より熱伝導性の高い部材を有する反応部と、
 を備え、
 前記ヒータは前記反応部に対向して設けられていることを特徴とする反応装置。
 前記セラミック領域は複数のセラミック層を積層して焼結してなり、前記ヒータは複数のセラミック層の間に設けられていることを特徴とする請求項1記載の反応装置。
 前記熱発生部と前記反応部との間には隔壁が設けられ、前記隔壁は、一方の面にフィンが設けられ、他方の面が前記セラミック領域に対向していることを特徴とする請求項1記載の反応装置。
 前記反応部は、前記フィンを収容するとともに前記フィンとの間に隙間が設けられている収容部を有していることを特徴とする請求項3に記載の反応装置。
 前記フィンは、前記セラミック領域より熱伝導率が高いことを特徴とする請求項3記載の反応装置。
 前記フィンは金属製であることを特徴とする請求項3記載の反応装置。
 前記フィンには、触媒が設けられていることを特徴とする請求項3記載の反応装置。
 前記反応部は、高温反応室が形成される高温反応部と、前記高温反応室よりも低い温度で化学反応を行う低温反応室が形成される低温反応部とを有することを特徴とする請求項1記載の反応装置。
 前記高温反応部と前記低温反応部との間に連結部が設けられていることを特徴とする請求項8記載の反応装置。
 前記連結部は前記セラミック領域内に設けられていることを特徴とする請求項9記載の反応装置。
 前記セラミック領域には、前記高温反応室と前記低温反応室とを連通させる連通路が形成されることを特徴とする請求項10記載の反応装置。
 前記高温反応室及び前記低温反応室には、流路が形成され、
 前記高温反応室及び前記低温反応室の少なくとも一方は、前記流路を仕切り、前記連結部よりも熱伝導率の高い部材で形成される側壁を有していることを特徴とする請求項11記載の反応装置。
 前記熱発生部は、前記高温反応部および前記低温反応部の少なくとも一方を加熱し、前記熱発生部は、前記高温反応部および前記低温反応部の少なくとも一方側に設けられた隔壁と、前記隔壁に対向して設けられた、前記隔壁よりも熱伝導率の低い基板とを組合せて形成されることを特徴とする請求項12記載の反応装置。
 前記高温反応室及び前記低温反応室の少なくとも一方に設けられ、前記流路を仕切る前記側壁は、複数のフィンであることを特徴とする請求項12記載の反応装置。
 前記高温反応部及び前記低温反応部の少なくとも一方は、前記連結部と連結されている周辺領域の厚さが、中央領域の厚さより薄いことを特徴とする請求項9記載の反応装置。
 前記高温反応部及び前記低温反応部の少なくとも一方はセラミック領域を有し、前記セラミック領域は、前記連結部と連結されている周辺領域の前記セラミック領域の厚さ方向の断面積が中央領域の前記セラミック領域の厚さ方向の断面積より小さいことを特徴とする請求項9記載の反応装置。
 前記高温反応部及び前記低温反応部は連続したセラミック基板上に形成され、
 前記連結部の周辺領域における前記高温反応部と前記低温反応部との間の距離は、前記周辺領域以外の領域における前記高温反応部と前記低温反応部との間の距離よりも長いことを特徴とする請求項9記載の反応装置。
 前記連結部は、前記高温反応部及び前記低温反応部の少なくとも一方と連結される連結領域において、凹曲面状に形成されていることを特徴とする請求項15~17のいずれか1つに記載の反応装置。
 前記高温反応部は、水素を発生させる反応を行なうことを特徴とする請求項8記載の反応装置。
 前記低温反応部は、一酸化炭素を除去する反応を行なうことを特徴とする請求項8記載の反応装置。
 請求項1記載の反応装置と、
 前記反応装置によって生成された反応生成物を燃料として発電を行なう燃料電池とを備えることを特徴とする燃料電池システム。
 前記熱発生部は、前記燃料電池のオフガスを燃焼して発熱する燃焼室を備えることを特徴とする請求項21記載の燃料電池システム。
 請求項21に記載の燃料電池システムを備えることを特徴とする電子機器。
 筐体に設けられた操作部および表示部と、
 前記操作部からの入力情報に基づいて前記表示部の表示内容を制御する動作制御部と、
 前記筐体内に収容され、前記操作部、前記表示部および前記動作制御部に電力を供給する請求項21に記載の燃料電池システムと、を備えることを特徴とする電子機器。
Description:
反応装置、燃料電池システムお び電子機器

 本発明は、反応装置、反応装置を備える 料電池システム、燃料電池システムを備え 電子機器に関する。

 エネルギ変換効率の高いクリーンな電源と て、酸素と水素との電気化学反応により電 エネルギを生成する燃料電池が、自動車お び携帯機器に用いられている。水素は取扱 が困難であることから、貯留した水素を燃 電池に供給するのではなく、アルコールま は炭化水素を貯留し、貯留したアルコール たは炭化水素を反応させることによって、 素を主成分とするガスを生成し、燃料電池 供給しているものがある。この水素を主成 とするガスを生成するために、反応装置が いられている。
 従来の技術の反応装置は、たとえば特開2004 -356003号公報に示されている。特開2004-356003号 公報に示される反応装置は、メタノール等の 分解によって水素が得られる材料を改質する 改質部を備えている。改質部は、燃焼部で燃 焼時に生じる燃焼熱が金属板や金属箔等の熱 交換部から伝搬されて反応用流路の1面に設 られた触媒を加熱するものであり、燃焼部 は、起動時に燃料を燃焼するために通電し 加熱するヒータが設けられている。また改 部は、例えば基板に金属膜を蒸着したり、 板に金属板を接着することによって形成さ ている。
 別の従来の技術の反応装置は、たとえば特 2005-166283号公報に示されている。特開2005-166 283号公報に示される反応装置は、有機化合物 を改質して水素が得られる改質器を備えてい る。改質器は、改質された水素及び一酸化炭 素を含む改質ガスを、より低温で反応を引き 起こすCO変成器やCO除去器に供給している。
 特開2004-356003号公報に示される反応装置で 、起動時に燃焼部のヒータを加熱して燃料 燃焼させ、この燃焼熱が熱交換部に伝達さ て改質部を加熱して改質反応が起きる。つ りヒータの熱は燃焼部に利用されてしまう め、改質部が加熱するには、まず燃焼部が 焼しなければならず、改質反応を引き起こ 温度に達するまでに時間がかかっている。
 また特開2004-356003号公報に示される反応装 では、触媒担体が、改質部を加熱するため 金属板等の熱交換部となる面にしか設けら ていない。このため、流路を区切る面にお て、触媒が接触する面数が少ないといった 題を生じている。
 さらに特開2005-166283号公報に示される反応 置では、改質器部とCO除去器(或いはCO変成器 )とは互いに反応温度が異なるため、できる け改質器とCO除去器との間で熱伝導しないこ とが好ましい。しかし、熱伝導性の低い材料 で改質器とCO除去器と、これらを連結する連 管を構成すると、各反応器を迅速に均一な 度に加熱できないといった問題があった。 方、改質器や一酸化炭素除去器を速やかに 熱するためには改質器や一酸化炭素除去器 、熱伝導性のよい金属を用いて形成するこ が本発明者らによって開発されている。こ 場合、各反応器を速やかに加熱できるとと に各反応器全体を均一な温度にすることが きるが、一般に一酸化炭素除去器での適正 応温度は改質器での適正反応温度より低い で、改質器の熱が一酸化炭素除去器に過剰 伝搬して改質器が冷却されてしまい、ある は一酸化炭素除去器を過熱してしまうので 特に小型の改質器及び一酸化炭素除去器の 合、適正な反応温度を制御することが決し 容易ではない。

 本発明の目的は、効果的に反応を引き起こ ことができる反応装置、ならびにそれを備 る燃料電池システムおよび電子機器を提供 ることである。
 本発明の他の目的は、熱を反応させるべき 料に効率よく与え、効果的に反応を引き起 すことができる反応装置、ならびにそれを える燃料電池システムおよび電子機器を提 することである。
 さらに本発明のさらに他の目的は、適正反 温度が異なる複数の反応部を備え、各反応 を効率的且つ適正な温度に制御することが きる反応装置、ならびにそれを備える燃料 池システムおよび電子機器を提供すること ある。
 さらに本発明のさらに他の目的は、高温反 部と低温反応部との間の熱の移動を抑制可 な反応装置、ならびにそれを備える燃料電 システムおよび電子機器を提供することで る。
 本発明は、ヒータが設けられているセラミ ク領域を有する熱発生部と、
 前記セラミック領域より熱伝導性の高い部 を有する反応部と、
 を備え、
 前記ヒータは前記反応部に対向して設けら ていることを特徴とする反応装置である。
 前記セラミック領域は複数のセラミック層 積層して焼結してなり、前記ヒータは複数 セラミック層の間に設けられていることが ましい。
 前記熱発生部と前記反応部との間には隔壁 設けられ、前記隔壁は、一方の面にフィン 設けられ、他方の面が前記セラミック領域 対向していることが好ましい。
 前記反応部は、前記フィンを収容するとと に前記フィンとの間に隙間が設けられてい 収容部を有していることが好ましい。
 前記フィンは、前記セラミック領域より熱 導率が高いことが好ましい。
 前記フィンは金属製であることが好ましい
 前記フィンには、触媒が設けられているこ が好ましい。
 前記反応部は、高温反応室が形成される高 反応部と、前記高温反応室よりも低い温度 化学反応を行う低温反応室が形成される低 反応部とを有してもよい。
 前記高温反応部と前記低温反応部との間に 連結部が設けられていることが好ましい。
 前記連結部は前記セラミック領域内に設け れていることが好ましい。
 前記セラミック領域には、前記高温反応室 前記低温反応室とを連通させる連通路が形 されることが好ましい。
 前記高温反応室及び前記低温反応室には、 路が形成され、前記高温反応室及び前記低 反応室の少なくとも一方は、前記流路を仕 り、前記連結部よりも熱伝導率の高い部材 形成される側壁を有していることが好まし 。
 前記熱発生部は、前記高温反応部および前 低温反応部の少なくとも一方を加熱し、前 熱発生部は、前記高温反応部および前記低 反応部の少なくとも一方側に設けられた隔 と、前記隔壁に対向して設けられた、前記 壁よりも熱伝導率の低い基板とを組合せて 成されることが好ましい。
 前記高温反応室及び前記低温反応室の少な とも一方に設けられ、前記流路を仕切る前 側壁は、複数のフィンであることが好まし 。
 前記高温反応部及び前記低温反応部の少な とも一方は、前記連結部と連結されている 辺領域の厚さが、中央領域の厚さより薄い とが好ましい。
 前記高温反応部及び前記低温反応部の少な とも一方はセラミック領域を有し、前記セ ミック領域は、前記連結部と連結されてい 周辺領域の前記セラミック領域の厚さ方向 断面積が中央領域の前記セラミック領域の さ方向の断面積より小さいことが好ましい
 前記高温反応部及び前記低温反応部は連続 たセラミック基板上に形成され、
 前記連結部の周辺領域における前記高温反 部と前記低温反応部との間の距離は、前記 辺領域以外の領域における前記高温反応部 前記低温反応部との間の距離よりも長いこ が好ましい。
 前記連結部は、前記高温反応部及び前記低 反応部の少なくとも一方と連結される連結 域において、凹曲面状に形成されているこ が好ましい。
 また前記高温反応部は、水素を発生させる 応を行なうものでもよい。
 また前記低温反応部は、一酸化炭素を除去 る反応を行なうものでもよい。
 また本発明は、前記反応装置と、
 前記反応装置によって生成された反応生成 を燃料として発電を行なう燃料電池とを備 ることを特徴とする燃料電池システムであ 。
 前記熱発生部は、前記燃料電池のオフガス 燃焼して発熱する燃焼室を備えることが好 しい。
 また本発明は、前記燃料電池システムを備 ることを特徴とする電子機器である。
 また本発明は、筐体に設けられた操作部お び表示部と、
 前記操作部からの入力情報に基づいて前記 示部の表示内容を制御する動作制御部と、
 前記筐体内に収容され、前記操作部、前記 示部および前記動作制御部に電力を供給す 前記燃料電池システムと、を備えることを 徴とする電子機器である。
 本発明によれば、ヒータが直接反応部を加 することができるので速やかに反応部で反 を引き起こす温度に加熱することができる また、熱発生部にセラミック領域を用いて るので反応部以外に熱を放出しにくい構造 ので、効率的に反応を引き起こすことがで る。
 本発明によれば、熱伝導性に優れたフィン 設けられているので反応部を通過する流体 加熱しやすく、さらに熱発生部がセラミッ 領域を有しているので、フィン以外に熱を 出しにくくすることができるので、効率的 反応を引き起こすことができる。
 本発明によれば、連結部の熱伝導率を、高 反応室及び低温反応室の少なくとも一方の 壁の熱伝導率よりも低くしてあるので、比 的高温反応室及び低温反応室間での熱の伝 を抑えるとともに、高温反応室及び低温反 室の少なくとも一方では、流路を仕切る側 が連結部よりも熱伝導率の高い部材で形成 れているので、速やかに反応室内を均等な 度にすることができる。
 本発明によれば、高温反応部と低温反応部 の間の熱の移動を抑制することができる。
 本発明によれば、反応装置によって生成さ た反応生成物を燃料として、燃料電池で発 を行なうことができるので、燃料電池に供 される気体燃料よりも取扱の容易な原料を 反応装置によって反応させ、その反応生成 を燃料電池の燃料とすることができる。し がって気体燃料よりも取扱の容易な原料を 蔵しておくことによって、燃料電池で発電 ることができ、取扱の容易な燃料電池シス ムを実現することができる。
 本発明によれば、燃料電池システムで発電 て駆動する電子機器を実現することができ 。
 本発明によれば、操作部、表示部および動 制御部で必要な電力を、燃料電池システム 発電し、供給することができる。このよう 燃料電池システムで発電して駆動する電子 器を実現することができる。

 本発明の目的、特色、および利点は、下記 詳細な説明と図面とからより明確になるで ろう。
 図1は、本発明の一実施形態の反応装置を示 す断面図である。
 図2は、反応装置を示す斜視図である。
 図3は、反応装置を備える燃料電池システム のブロック図である。
 図4は、改質器接合部材および除去器接合部 材などが設けられた状態でセラミック基板を 示す斜視図である。
 図5は、改質器蓋体を示す斜視図である。
 図6は、除去器蓋体を示す斜視図である。
 図7は、熱拡散部材である改質器フィンが設 けられた状態で改質器隔壁を示す斜視図であ る。
 図8は、熱拡散部材である除去器フィンが設 けられた状態で除去器隔壁を示す斜視図であ る。
 図9は、改質器蓋体および除去器蓋体を取除 いた状態で反応装置を示す斜視図である。
 図10は、図1の切断面線S10-S10から見たセラミ ック基板の断面図である。
 図11は、図1の切断面線S11-S11から見たセラミ ック基板の断面図である。
 図12は、改質器接合部材および除去器接合 材などが設けられた状態のセラミック基板 、セラミック基板の厚み方向他方側から見 示す斜視図である。
 図13は、変形例における図1の切断面線S11-S11 から見たセラミック基板の断面図である。
 図14は、燃料電池システムが搭載される電 機器の一例を示す斜視図である。
 図15は、電子機器の電気的構成を示すブロ ク図である。

 以下図面を参考にして本発明の好適な実施 態を詳細に説明する。
 図1は、本発明の一実施形態の反応装置1を す断面図である。図2は、反応装置1を示す斜 視図である。図3は、反応装置1を備える燃料 池システム2のブロック図である。反応装置 1は、原料を化学反応させて、反応生成物を 成するための装置である。本実施形態では 反応装置1は、燃料電池システム2に設けられ 、燃料電池3で発電に利用される燃料を生成 るための改質装置として用いられる。
 反応装置1は、組成に水素を含む化合物を有 する燃料を改質して水素ガスを生成する高温 反応部である改質器4と、高温反応部よりも 温の温度範囲で一酸化炭素を選択的に酸化 応する低温反応部である一酸化炭素除去器( 下「CO除去器」という)5と、連結部6とを備 ている。改質器4とCO除去器5とは、互いに離 して配置され、連結部6によって連結されて いる。したがって反応装置1では、改質器4、 結部6およびCO除去器5が、この順に、第1方 xに並んで設けられている。改質器4、CO除去 5及び連結部6は、セラミック等の絶縁物や 属製の断熱パッケージ21に収納され、断熱パ ッケージ21と改質器4、CO除去器5及び連結部6 の空間内は、大気圧より低く、好ましくは1P a未満の圧力になっている。
 改質器4およびCO除去器5の少なくとも一方、 本実施形態では両方が、セラミックスから成 るセラミック領域11,12と、金属部品である金 材料、たとえばステンレス鋼から成る蓋体1 5,16とを組合せて構成される。セラミックス しては、たとえば、アルミナ(Al 2 O 3 )が主成分であるアルミナセラミックス(熱伝 率 16W/(m・K)、熱膨張係数 7×10 -6 /℃)およびAl 2 O 3 およびガラスが主成分であるガラスセラミッ クス(熱伝導率 2W/(m・K)、熱膨張係数 5.5×10 -6 /℃)などである。蓋体15,16となる金属材料と ては、ステンレス鋼たとえばSUS304があり、 伝導率は16.3W/(m・K)であり、室温~100℃におけ る熱膨張係数は17.3×10 -6 /℃である。連結部6は、セラミックスから成 セラミック領域13を含んで構成される。本 施形態では、連結部6は、セラミック領域13 けから成る。「熱膨張係数」とは、線膨張 数を意味し、特に断らない限り、0~1000℃の 度領域における平均熱膨張係数である。
 図4は、改質器接合部材18および除去器接合 材20などが設けられた状態でセラミック基 14を示す斜視図である。図1および図2を併せ 参照し、改質器4を構成するセラミック領域 (以下「改質器セラミック領域」という)11と CO除去器5を構成するセラミック領域(以下「 去器セラミック領域」という)12と、連結部6 を構成するセラミック領域(以下「連結部セ ミック領域」という)13とは、同一平面に沿 て配置され、一体構造のセラミック基板14を 構成している。つまり、セラミック基板14は 第1方向xおよびこの第1方向に垂直な第2方向 yと平行な平面に沿って、改質器セラミック 域11、除去器セラミック領域12及び連結部セ ミック領域13にわたって連続したセラミッ 層を、複数枚第3方向zに沿って積層してなる 。
 改質器セラミック領域11は、長辺が第2方向y と平行な長方形板状である。除去器セラミッ ク領域12は、長辺が第1方向xと平行な長方形 状である。セラミック基板14は、第1方向xが 手方向となり、第2方向yが幅方向となる。 質器セラミック領域11および除去器セラミッ ク領域12の第2方向yの寸法は、互いに同一で り、連結部セラミック領域13の第2方向yの寸 は、改質器セラミック領域11および除去器 ラミック領域12の第2方向yの寸法より小さい したがってセラミック基板14は、厚み方向 なる第3方向zに見て、改質器セラミック領域 11から成る幅広部と、除去器セラミック領域1 2から成る幅広部との間に、連結部セラミッ 領域13から成る幅狭部を有している。第3方 zは、第1方向x及び第2方向yに沿った平面に対 し直交している。
 このように第2方向yの寸法が小さい、連結 セラミック領域13は、改質器セラミック領域 11および除去器セラミック領域12の第2方向yの 端部同士を連結する構成であってもよいが、 本実施形態では、改質器セラミック領域11お び除去器セラミック領域12の第2方向yの中央 部同士を連結する構成である。このセラミッ ク基板14における幅狭部となる連結部セラミ ク領域13は、少なくとも、セラミック基板14 における幅広部となる改質器セラミック領域 11および除去器セラミック領域12に接続され 部分の外表面が凹曲面状に形成され、幅広 となる改質器セラミック領域11および除去器 セラミック領域12の外表面に滑らかに連なっ いる。本実施形態では、連結部セラミック 域13は第2方向y両側の側面が凹曲面状、より 詳細には円弧状の凹曲面状に形成され、改質 器セラミック領域11および除去器セラミック 域12の第1方向xの端面に滑らかに連なってい る。このように連結部セラミック領域13は、 質器セラミック領域11および除去器セラミ ク領域12に比べて第2方向yの幅が狭く、比較 応力が集中しやすい構造となっているが、 だらかな曲面状であり、改質器セラミック 域11および除去器セラミック領域12との各連 結端部が中央部よりも幅広となっているため 、応力が分散しやすくなり連結端部に応力が 集中しないので、連結端部での損壊を抑制す ることができる。
 またセラミック基板14は、改質器セラミッ 領域11、除去器セラミック領域12および連結 セラミック領域13の厚み寸法となる第3方向z の寸法が同一となるように形成されてもよい し、異なるように形成されてもよい。図には 、同一の寸法で示しているが、本実施形態で は、幅狭部となる連結部セラミック領域13の 3方向zの寸法が、幅広部となる改質器セラ ック領域11および除去器セラミック領域12の 3方向zの寸法に比べて小さくなるように形 されている。本実施形態では、連結部セラ ック領域13は、第3方向zから見ると、図2に示 すように、より詳細には円弧状の凹曲面状と なるように形成され、改質器セラミック領域 11と連結している端面の第2方向yの寸法およ 除去器セラミック領域12と連結している端面 の第2方向yの寸法が、連結部セラミック領域1 3の中央部での第2方向yの寸法よりも長く且つ 第1方向xに沿って延在する側面が滑らかに連 っている。
 図5は、改質器蓋体15を示す斜視図である。 1、図2および図4を併せて参照し、改質器4を 構成する蓋体(以下「改質器蓋体」という)15 よびCO除去器5を構成する蓋体(以下「除去器 体」という)16は、セラミック基板14の厚み 向一方側に設けられる。セラミック基板14の 厚み方向は、第3方向zでもある。改質器蓋体1 5は、改質器セラミック領域11に接合され、改 質器セラミック領域11の上方の空間を封止し おり、除去器蓋体16は、除去器セラミック 域12に接合され、除去器セラミック領域12の 方の空間を封止している。
 改質器蓋体15は、一方に開放する略直方体 筐体状であり、全周に延びる周壁と周壁の 方を塞ぐ天板とを有している。改質器蓋体15 は、図1では図示を省略するが図2に示すよう 、外向きのフランジ部が形成される開放端 17を改質器セラミック領域11側に向けて設け られる。改質器セラミック領域11の厚み方向 方側の表面部には、改質器セラミック領域1 1の外周部に全周にわたって延びる環状の接 部材(以下「改質器接合部材」という)18が設 られている。改質器蓋体15は、開放端部17が 改質器接合部材18を介して改質器セラミック 域11に接合されている構造となっている。
 図6は、除去器蓋体16を示す斜視図である。 1、図2および図4を併せて参照し、除去器蓋 16は、一方に開放する略直方体の筐体状で り、全周に延びる周壁と周壁の一方を塞ぐ 板とを有している。除去器蓋体16は、図1で 図示を省略するが図2に示すように、外向き フランジ部が形成される開放端部19を除去 セラミック領域12側に向けて設けられる。除 去器セラミック領域12の厚み方向一方側の表 部には、除去器セラミック領域12の外周部 全周にわたって延びる環状の接合部材(以下 除去器接合部材」という)20が設けられてい 。除去器蓋体16は、開放端部19が除去器接合 部材20を介して除去器セラミック領域12に接 されている構造となっている。
 改質器接合部材18および除去器接合部材20は 、たとえば鉄-ニッケル-コバルト(Fe-Ni-Co)合金 (熱膨張係数 10×10 -6 /℃)或いは鉄-ニッケル(Fe-Ni)合金(熱膨張係数 12×10 -6 /℃)などから成る。改質器接合部材18および 去器接合部材20の熱膨張係数(0~1000℃の温度 域における平均熱膨張係数)は、それぞれ改 器蓋体15および除去器蓋体16の熱膨張係数と 、改質器セラミック領域11および除去器セラ ック領域12の熱膨張係数との間の値である 改質器接合部材18は、改質器セラミック領域 11にろう付け等により接合され、改質器蓋体1 5は、改質器接合部材18にシーム溶接などの溶 接やろう付け等により接合される。除去器接 合部材20は、除去器セラミック領域12にろう け等により接合され、除去器蓋体16は、除去 器接合部材20にシーム溶接などの溶接やろう け等により接合される。このように改質器 ラミック領域11および除去器セラミック領 12に、改質器蓋体15および除去器蓋体16がそ ぞれ接合されて、改質器4および除去器5に内 部空間がそれぞれ形成される。
 図7は、熱拡散部材である改質器フィン25が けられた状態で改質器隔壁26を示す斜視図 ある。図8は、熱拡散部材である除去器フィ 27が設けられた状態で除去器隔壁28を示す斜 視図である。図9は、改質器蓋体15および除去 器蓋体16を取除いた状態で反応装置1を示す斜 視図である。図1および図4を併せて参照して 改質器4およびCO除去器5の少なくとも一方、 本実施形態では両方に、内部空間を仕切る隔 壁26,28がそれぞれ設けられている。改質器4に 設けられる隔壁(以下「改質器隔壁」という)2 6およびCO除去器5に設けられる隔壁(以下「除 器隔壁」という)28は、長辺が第2方向yと平 な略長方形状である。
 改質器セラミック領域11の厚み方向一方側 表面部に、改質器接合部材18の内方側に改質 器接合部材18から離間して隔壁支持台(以下「 改質器隔壁支持台」という)29が設けられてい る。改質器隔壁支持台29は、全周にわたって びる環状の部材である。改質器隔壁26は、 質器セラミック領域11と平行に配置され、外 周部が改質器隔壁支持台29を介して改質器セ ミック領域11に接合されている。改質器隔 26が設けられることによって、改質器4には 改質器隔壁支持台29より内方の熱発生部であ る改質器燃焼室30と、改質器隔壁支持台29よ 外方の高温反応室である改質反応室31とが形 成される。改質反応室31は、収容部に相当す 。改質器燃焼室30と改質反応室31とは、改質 器隔壁26を介して隣接している。改質器燃焼 30は、改質器接合部材18から内方へ離間して 形成されている。
 除去器セラミック領域12の厚み方向一方側 表面部に、除去器接合部材20の内方側に除去 器接合部材20から離間して隔壁支持台(以下「 除去器隔壁支持台」という)33が設けられてい る。除去器隔壁支持台33は、全周にわたって びる環状の部材である。除去器隔壁28は、 去器セラミック領域12と平行に配置され、外 周部が除去器隔壁支持台33を介して除去器セ ミック領域12に接合されている。除去器隔 28が設けられることによって、CO除去器5には 、除去器隔壁支持台33より内方の熱発生部で る除去器燃焼室34と、除去器隔壁支持台33よ り外方の低温反応室である除去反応室35とが 成される。除去反応室35は、収容部に相当 る。除去器燃焼室34と除去反応室35とは、除 器隔壁28を介して隣接している。除去器隔 支持台33は、CO除去器5における改質器4寄り 領域に設けられており、除去器燃焼室34は、 CO除去器5における改質器4寄りの領域に形成 れている。また除去器燃焼室34は、除去器接 合部材20から内方へ離間して形成されている
 改質器隔壁26および除去器隔壁28は、改質器 蓋体15および除去器蓋体16と同一の材料であ ステンレス鋼や、鉄-ニッケル-コバルト合金 、鉄-ニッケル合金等の金属から成り、改質 隔壁支持台29および除去器隔壁支持台33は、 質器接合部材18および除去器接合部材20と同 一の材料である鉄-ニッケル-コバルト(Fe-Ni-Co) 合金等から成る。改質器隔壁支持台29および 去器隔壁支持台33の熱膨張係数(0~1000℃の温 領域における平均熱膨張係数)は、改質器隔 壁26および除去器隔壁28の熱膨張係数と、改 器セラミック領域11および除去器セラミック 領域12の熱膨張係数との間の値である。改質 隔壁支持台29は、改質器セラミック領域11に ろう付け等により接合され、改質器隔壁26は 改質器隔壁支持台29にシーム溶接などの溶 やろう付け等により接合される。除去器隔 支持台33は、除去器セラミック領域12にろう け等により接合され、除去器隔壁28は、除 器隔壁支持台33にシーム溶接などの溶接やろ う付け等により接合される。
 また図1に示すように、改質器セラミック領 域11の厚み方向一方側の表面における改質器 壁支持台29との接合部位は、凹状に陥没し いる。あるいは、改質器セラミック領域11の 改質器隔壁支持台29の内方側における改質器 ラミック領域11の厚み方向一方側の表面は 凸状に隆起している。あるいは、改質器隔 支持台29の高さ寸法である第3方向zの寸法は 改質器接合部材18の高さ寸法である第3方向z の寸法よりも小さく形成されている。このよ うな構成によって、改質器燃焼室30の厚み方 寸法、すなわち第3方向zの寸法を小さくし 原料を改質器燃焼室30を規定する内表面に接 触しやすくすることができる。したがって改 質器燃焼室30を規定する内表面に触媒を被着 せておくことによって、触媒に接触しやす し、反応効率を高くすることができる。
 さらに図4には図示を省略するが図1に示す うに、改質器燃焼室30には、改質器セラミッ ク領域11上において仕切部材(以下「改質器仕 切部材」という)32が設けられ、除去器燃焼室 34には、除去器セラミック領域12上において 切部材(以下「除去器仕切部材」という)36が けられている。改質器仕切部材32は、第2方 yに延びる部材であり、改質器仕切部材32が けられることによって、改質器燃焼室30に 第2方向yに蛇行する流路が形成される。除去 器仕切部材36は、第2方向yに延びる部材であ 、除去器仕切部材36が設けられることによっ て、改質器燃焼室30に、第2方向yに蛇行する 路が形成される。改質器仕切部材32および除 去器仕切部材36は、改質器隔壁支持台29と同 の材料である鉄-ニッケル-コバルト(Fe-Ni-Co) 金等から成る。改質器仕切部材32は、改質器 セラミック領域11にろう付け等により接合さ 、除去器仕切部材36は、除去器セラミック 域12にろう付け等により接合されている。
 改質器隔壁26または改質器仕切部材32には、 表面に、改質器燃焼室30で行われるべき燃焼 応を促進させるために、触媒が被着されて る。また除去器隔壁28または除去器仕切部 36には、表面に、除去器燃焼室34で行われる き燃焼反応を促進させるために、触媒が被 されている。改質器隔壁26や改質器仕切部 32に被着される触媒は、たとえば改質触媒CuZ nO/Al 2 O 3 であり、除去器隔壁28や除去器仕切部材36に 着される触媒は、たとえば除去触媒Pt/Al 2 O 3 である。
 また図1に示すように、除去器セラミック領 域12の厚み方向一方側の表面における除去器 壁支持台33との接合部位は、凹状に陥没し いる。あるいは、除去器セラミック領域12の 除去器隔壁支持台33の内方側における除去器 ラミック領域12の厚み方向一方側の表面は 凸状に隆起している。あるいは、除去器隔 支持台33の高さ寸法である第3方向zの寸法は 除去器接合部材20の高さ寸法である第3方向z の寸法よりも小さく形成されている。このよ うな構成によって、除去器燃焼室34の厚み方 寸法、すなわち第3方向zの寸法を小さくし 原料を除去器燃焼室34を規定する内表面に接 触しやすくすることができる。したがって除 去器燃焼室34を規定する内表面に触媒を被着 せておくことによって、触媒に接触しやす し、反応効率を高くすることができる。
 また図1に示すように、改質反応室31には、 7に示すような複数のフィン(以下「改質器 ィン」という)25が、改質器隔壁26と改質器蓋 体15の天板との間に、設けられている。各改 器フィン25は、第1および第3方向x,zに延びる 長方形板状のフィンであり、長手方向を第1 向xに配置して、第2方向yに間隔をあけて並 て設けられる。各改質器フィン25は、交互に 第1方向xへずれて配置されている。この改質 フィン25によって、改質反応室31に形成され る流路である改質反応室31の内部空間が仕切 れ、改質反応室31に、改質器燃焼室30に改質 器隔壁26を介して隣接し、第1方向xに振幅が るように蛇行する流路が形成される。
 各改質器フィン25は、改質器隔壁26に、接合 されて立設されている。各改質器フィン25は 図1には図示を省略するが図7および図9に示 ように改質器隔壁26側の端部37が垂直に屈曲 され、鉤状に形成されている。各改質器フィ ン25は、鉄-ニッケル-コバルト合金、鉄-ニッ ル合金、ステンレス鋼等から成り、鉤状の 部37でスポット溶接され、改質器隔壁26に立 設される。各改質器フィン25は、改質器隔壁2 6の表面を除く改質反応室31を規定する内表面 から離間している。つまり、各改質器フィン 25の上部と改質器蓋体15の内面との間にわず な隙間が設けられている。このため、改質 4が例えば280℃~350℃に加熱されるときに、金 属でできている改質器フィン25が第3方向zに 膨張したとしても、熱膨張による応力で改 器フィン25が改質器蓋体15を押すことがなく 同様に、改質器蓋体15が熱膨張によって改 器フィン25側にある程度撓んだとしても改質 器蓋体15が改質器フィン25を押してしまうこ がないので、改質器蓋体15或いは改質器フィ ン25が破損や変形することを防止し、さらに 改質器蓋体15がセラミック領域11から外れて しまったり、改質器接合部材18で接合されて る接合部で流体がリークするような隙間が じることを防止できる。
 各改質器フィン25には、両面に、改質反応 31で行われるべき化学反応を促進させるため に、触媒が被着されている。このため、流路 の左右を区切る改質器フィン25によって流体 効率的に触媒に接することができるので速 かに反応を促進することができる。また改 器隔壁26にも改質器フィン25と同じ触媒が設 けられることでさらに触媒の担持量が増え、 改質器蓋体15の天板の内面に改質器フィン25 同じ触媒が設けられることでより触媒の担 量を増やすことができる。このように改質 フィン25、改質器隔壁26及び改質器蓋体15は ずれも上述した金属部品でできているため 熱伝搬性に優れ、速やかに触媒を加熱し、 率的に反応を引き起こすことができる。
 各改質器フィン25に被着される触媒は、た えば、銅(Cu)/酸化亜鉛(ZnO)系触媒である。Cu/Z nO系触媒としては、Cu成分をZnO成分に担持さ た触媒であってもよいし、Cu成分とZnO成分と を酸化アルミニウム(Al 2 O 3 )に担持させた触媒であってもよい。また、Cu /ZnO系触媒に白金族元素を含有させたもので よい。白金族元素としては、ルテニウム(Ru) ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(O s)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)が挙げられる。
 また図1に示すように、除去反応室35には、 8に示すような複数のフィン(以下「除去器 ィン」という)27が、除去器燃焼室34が設けら れる改質器4寄りの領域で、除去器隔壁28と除 去器蓋体16の天板との間に、設けられている 各除去器フィン27は、第2および第3方向y,zに 延びる長方形板状のフィンであり、長手方向 を第2方向yに配置して、第1方向xに間隔をあ て並べて設けられる。各除去器フィン27は、 交互に第2方向yへずれて配置されている。こ 除去器フィン27によって、除去反応室35に形 成される流路である除去反応室35の内部空間 仕切られ、除去反応室35に、除去器燃焼室34 に除去器隔壁28を介して隣接し、第2方向yに 幅があるように蛇行する流路が形成される
 各除去器フィン27は、除去器隔壁28に、接合 されて立設されている。各除去器フィン27は 図1には図示を省略するが図8および図9に示 ように除去器隔壁28側の端部38が垂直に屈曲 され、鉤状に形成されている。各除去器フィ ン27は、各改質器フィン25と同一の材料であ 鉄-ニッケル-コバルト合金、鉄-ニッケル合 、ステンレス鋼等から成り、鉤状の端部38で スポット溶接され、除去器隔壁28に立設され 。各除去器フィン27は、除去器隔壁28の表面 を除く除去反応室35を規定する内表面から離 している。つまり、各除去器フィン27の上 と除去器蓋体16の内面との間にわずかな隙間 が設けられている。このため、CO除去器5が例 えば150℃~200℃に加熱されるときに、金属で きている除去器フィン27が第3方向zに熱膨張 たとしても、熱膨張による応力で除去器フ ン27が除去器蓋体16を押すことがなく、同様 に、除去器蓋体16が熱膨張によって除去器フ ン27側にある程度撓んだとしても除去器蓋 16が除去器フィン27を押してしまうことがな ので、除去器蓋体16が除去器セラミック領 12から外れてしまったり、除去器蓋体16或い 除去器フィン27が破損や変形することを防 し、さらに除去器接合部材20で接合されてい る接合部或いは除去器隔壁支持台33で接合さ ている接合部で流体がリークするような隙 が生じることを防止できる。
 さらに図1および図4に示すように、除去反 室35には、CO除去器5における改質器4と反対 りの領域、したがって除去器燃焼室34が形成 される領域に改質器4と反対側で隣接する領 に、複数の補助フィン40が設けられている。 各補助フィン40は、第2および第3方向y,zに延 る長方形板状のフィンであり、長手方向を 2方向yに配置して、第1方向xに間隔をあけて べて設けられる。各補助フィン40は、交互 第2方向yへずれて配置されている。この補助 フィン40によって、除去反応室35に形成され 流路である除去反応室35の内部空間が仕切ら れ、除去反応室35に、各除去器フィン27によ て形成される流路に連なり、第2方向yに振幅 があるように蛇行する流路が形成される。こ の各補助フィン40によって形成される流路は 除去器燃焼室34には隣接していない。
 除去器セラミック領域12の厚み方向一方側 表面部には、除去器接合部材20の内方側に除 去器接合部材20から離間し、かつ除去器隔壁 持台33から改質器4と反対方向へ離間して、 数の補助フィン支持台44が設けられている 各補助フィン支持台44は、第1および第2方向x ,yに延びる略長方形の板状の部材であり、長 方向を第2方向yに配置して、第1方向xに間隔 をあけて並べて設けられる。各補助フィン支 持台44は、各補助フィン40と同様に、交互に 2方向yへずれて配置されている。補助フィン 支持台44は、改質器接合部材18および除去器 合部材20ならびに改質器隔壁支持台29および 去器隔壁支持台33と同一の材料である鉄-ニ ケル-コバルト(Fe-Ni-Co)合金から成り、除去 セラミック領域12にろう付け等により接合さ れている。
 各補助フィン40は、補助フィン支持台44に、 接合されて立設されている。各補助フィン40 、図1には図示を省略するが図4および図9に すように補助フィン支持台44側の端部45が垂 直に屈曲され、鉤状に形成されている。各補 助フィン40は、各改質器フィン25および各除 器フィン27と同一の材料である鉄-ニッケル- バルト合金、鉄-ニッケル合金、ステンレス 鋼等から成り、鉤状の端部45でスポット溶接 れ、補助フィン支持台44に立設される。各 助フィン40は、補助フィン支持台44の表面を く除去反応室35を規定する内表面から離間 ている。したがって各補助フィン40は、除去 器蓋体16から内方に退避し、わずかに離間し いる。このため、CO除去器5が例えば150℃~200 ℃に加熱されるときに、金属でできている補 助フィン40が第3方向zに熱膨張したとしても 熱膨張による応力で補助フィン40が除去器蓋 体16を押すことがなく、同様に、除去器蓋体1 6が熱膨張によって補助フィン40側にある程度 撓んだとしても除去器蓋体16が補助フィン40 押してしまうことがないので、除去器蓋体16 がセラミック基板14から外れてしまったり、 合部で流体がリークするような隙間が生じ ことを防止できる。
 改質器フィン25、除去器フィン27及び補助フ ィン40の熱伝導率は、17~24W/(m・K)である。
 各除去器フィン27および各補助フィン40には 、両面に、除去反応室35で行われるべき化学 応を促進させるために、触媒が被着されて る。このため、流路の左右を区切る除去器 ィン27によって流体が効率的に触媒に接す ことができるので速やかに反応を促進する とができる。また各補助フィン40にも除去器 フィン27と同じ触媒が設けられることによっ 、反応を一層速やかに促進することができ また触媒の担持量を増やすことができる。 た除去器隔壁28にも除去器フィン27と同じ触 媒が設けられることでさらに触媒の担持量が 増え、除去器蓋体16の天板の内面に除去器フ ン27と同じ触媒が設けられることでより触 の担持量を増やすことができる。このよう 除去器フィン27、除去器隔壁28及び除去器蓋 16はいずれも上述した金属部品でできてい ために熱伝搬性に優れ、速やかに触媒を加 し、効率的に反応を引き起こすことができ 。
 各除去器フィン27に被着される触媒は、た えば、Pt系触媒である。これらの触媒を用い ることによって、COを選択的に酸化すること できる。Pt系触媒としては、PtをAl 2 O 3 に担持させた触媒であってもよいし、PtとPt 外の白金族元素とをAl 2 O 3 に担持させた触媒であってもよい。Pt以外の 金族元素としては、Ru、Rh、Pd、Os、Irが挙げ られる。
 各改質器フィン25および各除去器フィン27は 、いずれか一方だけが設けられる構成であっ てもよいが、本実施形態では、各改質器フィ ン25および各除去器フィン27の両方が設けら ている。また各除去器フィン27が設けられな い構成である場合、各補助フィン40は、設け れてもよいし、設けられなくてもよい。
 また図1に示すように、改質器セラミック領 域11および除去器セラミック領域12に、それ れヒータ48及びヒータ49が設けられている。 ータ48及びヒータ49は、それぞれ改質器セラ ミック領域11内及び除去器セラミック領域12 において、改質器4およびCO除去器5に対向す 位置に設けられている。このため、ヒータ4 8及びヒータ49は、それぞれ直接改質器4およ CO除去器5を加熱することができる。特に、 質器燃焼室30および除去器燃焼室34に後述す オフガスが到達していなくても、改質器4お よびCO除去器5をそれぞれ反応を引き起こす温 度に加熱することができる。なお、改質器4 よびCO除去器5への加熱温度がともに同じで ければ、改質器セラミック領域11、除去器セ ラミック領域12および連結部セラミック領域1 3にわたって内蔵される一体構造のヒータで ってもよい。
 ヒータ48及びヒータ49は、ともに電力が供給 されると速やかに発熱する、いわゆる発熱抵 抗体であり、改質反応室31および除去反応室3 5がそれぞれ所定の温度になるように、発生 せた熱を改質反応室31および除去反応室35に 給することができる。ヒータ48及びヒータ49 は、燃料電池システム2の起動時に、つまり 料電池3に水素が供給される前に電圧が印加 れることによって、それぞれ改質反応室31 よび除去反応室35を改質反応及び一酸化炭素 除去反応を引き起こす温度に速やかに加熱す る。
 図10は、図1の切断面線S10-S10から見たセラミ ック基板14の断面図である。図10には、セラ ック基板14に形成される流路50の一例を示す セラミック基板14には、内部に、改質器4お びCO除去器5における化学反応に関連する流 が流下する流路(以下「基板内部流路」とい う)50が形成されている。この基板内部流路50 、流体に前処理を施すための流路であり、 の前処理には、予備加熱および気化が含ま る。
 基板内部流路50は、第1~第8流路51~58を有して いる。第1~第8流路51~58は、互いに連通しない うに、独立して形成されている。第1~第8流 51~58は、図10の例のように、基本的に第3方 zに垂直な平面に沿って第1および第2方向x,y 延びる部分を有し、平面的に拡がる流路で ってもよいが、第1~第3方向x~zに延びる部分 有し、3次元的に拡がる立体的な流路であっ もよい。図10に示す例では、第1~第8流路51~58 は、セラミック基板14の厚み方向となる第3方 向zの同一の層域において、第1および第2方向 x,yに互いにずれた位置に形成され、互いに連 通しないように形成されているが、互いに第 3方向zにずれた位置に形成されて、互いに連 しないように形成されてもよい。
 第1流路51は、改質反応の原料を気化する原 気化器となる原料気化流路であり、気化さ た原料を改質反応室31に供給する流路であ 。第1流路51は、入口51aが除去器セラミック 域12における管路接続領域で開口し、除去器 セラミック領域12内で第2方向yに振幅がある うに蛇行し、連結部セラミック領域13を通過 して改質器セラミック領域11に延び、改質器 ラミック領域11内で第2方向yに振幅があるよ うに蛇行し、出口51bが改質器セラミック領域 11の改質反応室31に臨む厚み方向一方側の表 部で開口している。第1流路51は、出口51bで 各改質器フィン25によって形成される改質反 応室31における流路の上流側端部に接続され いる。また第1流路51は、少なくとも、第3方 向zに垂直な平面に投影して見たとき、改質 燃焼室30および除去器燃焼室34が設けられる 域内で蛇行するように、形成されている。
 ここで管路接続領域とは、改質反応の原料 供給源から反応装置1に導くための配管22等 ら成る管路や、反応装置1で生成した生成物 を燃料電池3に燃料として供給するための管 、除去反応室35におけるCO除去反応に必要な 料を供給源から導く管路、燃焼反応の原料 供給源から導く管路、改質器燃焼室30にお る燃焼反応によって生成される生成物を排 場所に導くための管路、燃焼反応の原料を 給源から導く管路、改質器燃焼室30における 燃焼反応によって生成される生成物を排出場 所に導くための管路を、反応装置1に接続す ための領域をいう。
 このような管路接続領域は、例えば、除去 セラミック領域12の厚み方向他方側の表面 の領域に設けるのが好ましい。すなわち、 路接続領域を高温反応を行なう改質器セラ ック領域11に設けるよりも、改質反応よりも 低温の温度範囲で反応する除去器セラミック 領域12に設けた方が、管路と除去器セラミッ 領域12との接続部の熱膨張差によって生じ 応力を低減でき、接続部が破損するのを有 に抑制できる。
 第1流路51の入口51aには、改質反応の原料を 給源から導く管路が接続されている。原料 化器で必要な熱量は、原料を原料の沸点程 に加熱するのに要する熱量であり、原料が タノール水溶液であれば、100℃~120℃程度に 加熱されていれば十分である。このため、第 1流路51の周囲が、セラミックのような比較的 金属よりも熱伝導率の低い材料でできていて も十分加熱できる。また第1流路51は、第3方 zから平面視すると、原料気化器よりも高温 反応する改質器4及びCO除去器5と重なってお り、改質器4及びCO除去器5をそれぞれ加熱す 改質器燃焼室30や除去器燃焼室34の余熱や、 ータ48、49での余熱で原料を気化することが でき、またセラミック基板14のように薄い基 に収容できる。
 第2流路52は、改質反応室31における改質反 によって生成される生成物(水素)及び一酸化 炭素を含む流体を、除去反応室35に導く流路 ある。第2流路52は、入口52aが改質器セラミ ク領域11の改質反応室31に臨む厚み方向一方 側の表面部で開口し、連結部セラミック領域 13を通過して除去器セラミック領域12に延び 出口52bが除去器セラミック領域12の除去反応 室35に臨む厚み方向一方側の表面部で開口し いる。第2流路52は、入口52aで、各改質器フ ン25によって形成される改質反応室31におけ る流路の下流側端部に接続され、出口52bで、 各除去器フィン27および各補助フィン40によ て形成される一連の除去反応室35における流 路の上流側端部に接続されている。この第2 路52は、改質反応室31と、除去反応室35とを 通させる連通路であり、連結部6を通過する うに形成されている。
 第3流路53は、除去反応室35におけるCO除去反 応によって、改質反応室31における改質反応 よって生成される生成物から一酸化炭素が 去されて、最終的に生成される生成物を、 応装置1から外に送出するための流路である 。第3流路53は、除去器セラミック領域12に厚 方向となる第3方向zに延びて形成され、入 53aが除去器セラミック領域12の除去反応室35 臨む厚み方向一方側の表面部で開口し、出 が管路接続領域で開口しセラミック基板14 貫通している。第3流路53は、入口53aで、各 去器フィン27および各補助フィン40によって 成される一連の除去反応室35における流路 下流側端部に接続されている。第3流路53の 口53bには、反応装置1で生成した生成物を、 料電池3に燃料として供給するための配管22 接続されている。
 第4流路54は、除去反応室35におけるCO除去反 応に必要な原料(酸素あるいは空気)を、除去 応室35に供給する流路であり、第4流路54に って除去反応室35に供給される原料は、第2 路52によって改質反応室31から導かれる生成 と混合される。第4流路54は、入口54aが管路 続領域で開口し、除去器セラミック領域12 で第2方向yに振幅があるように蛇行し、除去 器セラミック領域12の除去反応室35に臨む厚 方向一方側の表面部で開口している。第4流 54は、出口54bで、各除去器フィン27および各 補助フィン40によって形成される一連の除去 応室35における流路の上流側端部に接続さ ている。また第4流路54は、少なくとも、第3 向zに垂直な平面に投影して見たとき、除去 器燃焼室34が設けられる領域内で蛇行するよ に、形成されている。第4流路54の入口54aに 、改質反応室31から導かれる生成物と混合 、除去反応室35におけるCO除去反応に必要な 料を、供給源から導く管路が接続されてい 。
 第5流路55は、燃焼反応の原料を改質器燃焼 30に供給する流路である。第5流路55は、入 55aが管路接続領域で開口し、除去器セラミ ク領域12内で第2方向yに振幅があるように蛇 し、連結部セラミック領域13を通過して改 器セラミック領域11に延び、改質器セラミッ ク領域11内で第2方向yに振幅があるように蛇 し、出口55bが改質器セラミック領域11の改質 器燃焼室30に臨む厚み方向一方側の表面部で 口している。第5流路55は、出口55bで、改質 仕切部材32によって形成される改質器燃焼 30における流路の上流側端部に接続されてい る。また第5流路55は、少なくとも、第3方向z 垂直な平面に投影して見たとき、改質器燃 室30および除去器燃焼室34が設けられる領域 内で蛇行するように、形成されている。第5 路55の入口55aには、燃焼反応の原料を供給源 から導く管路が接続されている。
 第6流路56は、改質器燃焼室30における燃焼 応後の流体を、反応装置1から排出すための 路である。第6流路56は、入口56aが改質器セ ミック領域11の改質器燃焼室30に臨む厚み方 向一方側の表面部で開口し、連結部セラミッ ク領域13を通過して除去器セラミック領域12 延び、出口56bが管路接続領域で開口してい 。第6流路56は、入口56aで、改質器仕切部材32 によって形成される改質器燃焼室30における 路の下流側端部に接続されている。第6流路 56の出口56bには、改質器燃焼室30における燃 反応によって生成される生成物を、排出場 に導くための管路が接続されている。
 第7流路57は、燃焼反応の原料を除去器燃焼 34に供給する流路である。第7流路57は、入 57aが管路接続領域で開口し、除去器セラミ ク領域12内で第2方向yに蛇行し、出口57bが除 器セラミック領域12の除去器燃焼室34に臨む 厚み方向一方側の表面部で開口している。第 7流路57は、出口57bで、除去器仕切部材36によ て形成される除去器燃焼室34における流路 上流側端部に接続されている。また第7流路5 7は、少なくとも、第3方向zに垂直な平面に投 影して見たとき、除去器燃焼室34が設けられ 領域内で蛇行するように、形成されている 第7流路57の入口57aには、燃焼反応の原料を 給源から導く管路が接続されている。
 第8流路58は、除去器燃焼室34における燃焼 応後の流体を、反応装置1から排出するため 流路である。第8流路58は、入口58aが除去器 ラミック領域12の除去器燃焼室34に臨む厚み 方向一方側の表面部で開口し、出口58bが管路 接続領域で開口している。第8流路58は、入口 58aで、除去器仕切部材36によって形成される 去器燃焼室34における流路の下流側端部に 続されている。第8流路58の出口58bには、改 器燃焼室30における燃焼反応によって生成さ れる生成物を、排出場所に導くための管路が 接続されている。入口51a、54a、55a、57a、出口 53b、56b、58bはそれぞれ配管22が連結され、各 管22は、断熱パッケージ21の気密性を維持す るように断熱パッケージ21を貫通し、後述す 原料容器60や燃料電池3等に連結されている またヒータ48及びヒータ49に電圧を供給する 配線も断熱パッケージ21の気密性を維持する うに断熱パッケージ21を貫通している。断 パッケージ21が金属等の導電性部材である場 合、ヒータ48及びヒータ49に電圧を供給する 線が断熱パッケージ21を介してショートしな いように、配線によって断熱パッケージ21が 通された貫通孔において、配線の周囲をセ ミック、低融点ガラス等の絶縁材料で封止 ることが好ましい。
 ヒータ48、49が設けられるとともに、基板内 部流路50が形成されるセラミック基板14は、 数のセラミック層が積層されて形成されて る。このセラミック基板14は、複数枚の焼結 前の素材、たとえばグリーンシートを積層し た積層体を、焼結することによって成形され る。焼結前の素材としては、アルミナ(Al 2 O 3 )、窒化アルミニウム(AlN)、ガラスセラミック ス粉末(ガラス粉末とフィラー粉末の混合物) どが挙げられる。ヒータ48、49は、焼結前の 素材を積層するときに、素材間にヒータ48、4 9を挟込むように積層し、焼結することによ てセラミック基板14に内蔵される。また焼結 前の素材の適宜箇所に、孔または溝を形成し 、このような孔または溝を形成した素材を含 めて積層後、焼結することによって、セラミ ック基板14の内部に複雑な内部流路50が形成 れる。
 図1、図3および図10を参照して、燃料電池シ ステム2は、原料を貯留する原料容器60と、原 料容器60に貯留される原料を化学反応させて 素を生成する前述の反応装置1と、酸素と水 素との電気化学反応により発電する燃料電池 3とを備える。原料容器60に貯留される原料は 、メタノール、エタノールなどのアルコール およびガソリンなどである化学組成に水素原 子を含む化合物(以下「水素化合物」という) 、水とである。水素化合物と、水とは、原 容器60内で、別々の空間で貯留されている 本実施形態では、原料としてメタノールが いられる。
 反応装置1では、供給源となる原料容器60に 留されるメタノールと水とが混合された状 で、第1流路51の入口に導かれ、第1流路51を 下する間に気化され、改質反応室31に供給 れる。改質反応室31では、化学反応式(1),(2) 示すように、メタノールと水との混合気体 水素に改質する改質反応を行う。
   CH 3 OH+H 2 O→3H 2 +CO 2                …(1)
   H 2 +CO 2 →H 2 O+CO                   …(2)
 燃料電池3に供給される流体に一酸化炭素が 含まれていると、燃料電池3に設けられてい 触媒等に悪影響を及ぼすので、一酸化炭素 除去するために、改質反応室31で生成された 生成物が、第2流路52によって除去反応室35に かれる。除去反応室35では、化学反応式(3) 示すように、改質反応室31で生成された生成 物の混合気体中の一酸化炭素を、第4流路54に よって、原料として供給される酸素によって 選択的に酸化させて、一酸化炭素を除去する 。この酸化反応がCO除去反応である。酸素は 周囲の空気を取込むことによって、この空 に含まれる酸素が利用される。したがって 4流路54は、反応装置1の外部の空間を供給源 として利用し、空気を取込んで供給する。
   2CO+O 2 →2CO 2                     …(3)
 改質反応室31における改質反応によって生 される生成物、したがって水素と二酸化炭 と一酸化炭素から、除去反応室35における酸 化反応によって一酸化炭素が除去されて、最 終的に生成される生成物、したがって水素と 二酸化炭素とが、第3流路53を経て反応装置1 ら送出され、燃料電池3に供給される。
 低温反応室である除去反応室35は、高温反 室である改質反応室31に比べて、低い温度で 反応を行う反応室である。改質反応室31では たとえば350℃の温度で反応を行い、除去反 室35では、たとえば150℃の温度で反応を行 。
 燃料電池3は、触媒微細粒子を担持した燃料 極と、触媒微粒子を担持した空気極と、燃料 極と空気極との間に介在されたフィルム状の 固体高分子電解質膜と、を備えている。燃料 電池3の燃料極には、反応装置1から水素と二 化炭素との混合気体が供給され、燃料電池3 の空気極には、外部からの空気が供給されて いる。燃料極において、電気化学反応式(4)に 示すように、混合気体中の水素は、燃料極の 触媒粒子の作用を受けて水素イオンと電子と に分離されている。水素イオンは、固体高分 子電解質膜を通じて酸素極に伝導し、電子は 燃料極により取り出されている。酸素極にお いて、電気化学反応式(5)に示すように、酸素 極に移動した電子と、空気中の酸素と、固体 高分子電解質膜を通過した水素イオンとが反 応して水が生成されている。
   H 2 →2H + +2e -                       …(4)
   2H + +1/2O 2 +e - →H 2 O                …(5)
 燃料電池3では、このような電気化学反応に より発電する。
 改質器燃焼室30では、改質反応室31での改質 反応を促進させるための熱を発生させる。ま た、改質器燃焼室30で発生する熱は、基板内 流路50に供給される。これによって、基板 部流路50を流下する原料が加熱される。改質 器燃焼室30には、第5流路55によって、水素と 素とを含む流体が原料として供給される。 質器燃焼室30で燃焼される水素は、改質反 室31および除去反応室35を経て生成される生 物に含まれる水素のうち、燃料電池3で電気 化学反応を引き起こさずに残った水素、すな わち燃料電池3から排出されるガスであるオ ガス中の未反応の水素を利用することがで る。この場合、改質反応室31および除去反応 室35から燃料電池を経由して水素が供給され 。このとき除去反応室35で生成される二酸 炭素も一緒に供給されてもよいし、水素だ を生成物から抽出して供給するようにして よい。また酸素は、除去反応室35における酸 化反応に利用される酸素と同様に、周囲の空 気を取込むことによって、この空気に含まれ る酸素が利用される。この燃焼反応によって 生成される生成物である燃焼排ガスは、第6 路56を介して、外部に排出される。このよう に改質器燃焼室30は、燃料電池3から排出され るオフガス中の未反応の水素を再利用するた め、燃焼するまでに時間がかかってしまうが 、燃料電池システム2の起動時に、つまり燃 電池3に水素が供給される前にヒータ48が速 かに改質反応を引き起こす程度に改質反応 31を加熱することができるので燃料電池3は やかに発電することができる。
 また除去器燃焼室34では、除去反応室35での 酸化反応を促進させるための熱を発生させる 。また、除去器燃焼室34で発生する熱は、基 内部流路50に伝搬される。これによって、 板内部流路50を流下する原料が加熱される。 除去器燃焼室34には、第7流路57によって、水 と酸素とを含む流体が原料として供給され 。除去器燃焼室34で燃焼される水素は、改 反応室31および除去反応室35を経て生成され 生成物に含まれる水素のうち、燃料電池3で 電気化学反応を引き起こさずに残った水素で あるオフガス中の未反応の水素を利用するこ とができる。この場合、改質反応室31および 去反応室35から燃料電池3を経由して水素が 給される。このとき除去反応室35で生成さ る二酸化炭素も一緒に供給されてもよいし 水素だけを生成物から抽出して供給するよ にしてもよい。また酸素は、除去反応室35に おける酸化反応に利用される酸素と同様に、 周囲の空気を取込むことによって、この空気 に含まれる酸素が利用される。この燃焼反応 によって生成される生成物である燃焼排ガス は、第8流路58を介して、外部に排出される。 このように除去器燃焼室34は、燃料電池3から 排出されるオフガス中の未反応の水素を再利 用するため、燃焼するまでに時間がかかって しまうが、燃料電池システム2の起動時に、 まり燃料電池3に水素が供給される前にヒー 49が速やかに一酸化炭素除去反応を引き起 す程度に除去反応室35を加熱することができ るので燃料電池3は速やかに発電することが きる。
 反応装置1の稼動開始初期の段階では、改質 器燃焼室30および除去器燃焼室34における燃 反応を行いにくく、これを補助するために ータ48、49が設けられている。ヒータ48、49は 、したがって少なくとも反応装置1の稼動開 初期に運転されるが、それ以降において運 される構成でもよい。このヒータ48、49は、 3方向zに垂直な平面に投影して見たとき、 れぞれ改質器燃焼室30および除去器燃焼室34 設けられる領域に設けられる。ヒータ48、49 は、基板内部流路50よりも厚み方向一方側に けられてもよいが、本実施形態では、基板 部流路50よりも厚み方向他方側に設けられ いる。
 本実施形態によれば、反応装置1は、改質器 4とCO除去器5とを備えるので、改質器4におけ 高温での改質反応と、CO除去器5における低 でのCO除去反応とを行うことができる。改 器4とCO除去器5とは、第2方向yの幅が改質器4 CO除去器5の第2方向yの幅よりも狭い連結部6 介して連結されているだけなので相互の熱 動が少ないため、互いに熱的な影響を受け くくすることができ、改質器4における高温 での化学反応と、CO除去器5における低温での 化学反応とを、好適に実現することができる 。さらに、改質器4が、セラミック領域11と金 属製の改質器蓋体15とを組合せて構成され、C O除去器5が、セラミック領域12と除去器蓋体16 とを組合せて構成される。セラミックスは、 耐熱性および耐腐食性に優れ、金属やシリコ ン等に比べて熱伝導率が低いので、セラミッ ク領域11,12を用いることによって、耐熱性お び耐食性に優れ、外部に熱を漏らしにくい 好適な反応装置を実現することができる。 た金属は、加工性に優れており、複雑な形 を容易に形成することができる。したがっ セラミック領域11,12と改質器蓋体15および除 去器蓋体16とを組合せることによって、耐熱 および耐食性に優れ、外部に熱を漏らしに く、かつ化学反応を促進させやすい複雑な 状を有する内部構造の、好適な反応装置を 現することができる。
 また、本実施形態では、改質器4およびCO除 器5がともに、セラミック領域11,12と改質器 体15および除去器蓋体16とを組合せて構成さ れているので、より好適な反応装置を実現す ることができる。改質器4およびCO除去器5の ずれか一方がセラミック基板と金属性の部 とを組合せて構成されていても、好適な反 装置を実現することができる。
 またセラミック基板14は、複数の層構造の 材を焼結して成形されており、焼結前の素 でヒータ48、49を挟むようにした状態で、焼 成形することによって、ヒータ48、49を内蔵 してセラミック基板14を製造することができ ので、セラミック基板14の成形時に、同時 ヒータ48、49を内蔵することができ、製造工 を少なくし、製造を容易にすることができ 。そして、セラミック基板14は金属に比べ 保温性に優れているのでヒータ48、49の熱を 率的に放熱することができる。
 改質器4には、改質反応室31と改質器燃焼室3 0が改質器隔壁26を介して隣接している。これ によって改質器燃焼室30で発生させた熱を、 質反応室31に容易に供給することができる また、CO除去器5には、除去反応室35と除去器 燃焼室34が除去器隔壁28を介して隣接してい 。これによって除去器燃焼室34で発生させた 熱を、除去反応室35に容易に供給することが きる。したがって改質反応室31および除去 応室35で原料を化学反応させるにあたって、 原料に熱を効率よく供給することができる。
 改質器隔壁26に接合されて改質反応室31にお ける流路を形成する改質器フィン25が設けら る。このように改質器隔壁26に接合される 質器フィン25は、熱発生部である改質器燃焼 室30で発生される熱が改質器隔壁26を介して わりやすく、このフィンによって流路を形 することによって、流路内の原料に熱を効 よく供給することができる。また除去器隔 28に接合されて除去反応室35における流路を 成する除去器フィン27が設けられる。この うに除去器隔壁28に接合される除去器フィン 27は、熱発生部である除去器燃焼室34で発生 れる熱が除去器隔壁28を介して伝わりやすく 、このフィンによって流路を形成することに よって、流路内の原料に熱を効率よく供給す ることができる。
 また、本実施形態では、上記のような改質 フィン25および除去器フィン27がともに隔壁 上に形成されているので、より好適な反応装 置を実現することができる。改質器フィン25 よび除去器フィン27のいずれか一方が隔壁 に形成されていても、好適な反応装置を実 することができる。
 さらに改質器フィン25は、改質器4の改質器 壁26の表面を除く改質器4を規定する内表面 たとえば改質器蓋体15から離間している。 れによって改質器フィン25から、改質器隔壁 26以外の改質器4を形成する部材に、熱が伝わ りにくくし、熱が外部に漏れてしまうことを 防ぐことができる。さらに、改質器フィン25 改質器蓋体15との距離は、0.05mm以上0.3mm以下 が好ましい。これによって、上述の熱が外部 に漏れてしまうという効果を充分に発揮する ことができる。
 除去器フィン27は、CO除去器5の除去器隔壁28 の表面を除くCO除去器5を規定する内表面、た とえば除去器蓋体16から離間している。これ よって除去器フィン27から、除去器隔壁28以 外のCO除去器5を形成する部材に、熱が伝わり にくくし、熱が外部に漏れてしまうことを防 ぐことができる。さらに、除去器フィン27と 去器蓋体16との距離は、0.05mm以上0.3mm以下が 好ましい。これによって、上述の熱が外部に 漏れてしまうという効果を充分に発揮するこ とができる。
 フィンは、スポット溶接によって隔壁に接 されているので、フィンを容易に隔壁に設 ることができる。
 セラミック基板14内部に、改質器4およびCO 去器5における化学反応に関連する流体が流 する基板内部流路50が形成され、化学反応 関連する流体、たとえば水素がこの流路50を 流下するように構成することによって、その 化学反応に関連する流体に前処理を含む処理 を行うことができる。この処理は、特に限定 されるものではないが、一例を挙げるならば 、たとえば予備加熱、気化などの前処理であ る。
 セラミック基板14は、複数のセラミック層 積層されて形成されている。このようなセ ミック基板14は、各セラミック層の素材を積 層し、焼結して成形される。したがって各セ ラミック層の素材に、溝、孔などを形成して おいて、積層し、焼結することによって、内 部に外部から密に仕切られる流路が形成され るセラミック基板を実現することができる。
 反応装置1は、改質器4、CO除去器5および連 部6の各セラミック領域11,12,13は、一体構造 セラミック基板14から成る。これによって部 品点数を少なくし、組立を容易にすることが できるとともに、高い強度が得られる。しか もセラミック基板14は、改質器4およびCO除去 5をそれぞれ構成する各幅広部に、連結部6 構成する幅狭部を有している。このように て改質器4およびCO除去器5を連結する連結部6 の断面積を小さくすることができる。したが って改質器4とCO除去器5との間の熱の移動を さく抑えることができる。
 図11は、図1における切断面線S11-S11から見た セラミック基板14の断面図である。図12は、 質器接合部材18および除去器接合部材20など 設けられた状態のセラミック基板14を、セ ミック基板14の厚み方向z他方側から見て示 斜視図である。セラミック基板14の積層され たセラミック層のうち、ヒータ48、49の各上 面に接する層は、それぞれ改質器4とCO除去 5との距離が、連結部6と連結されている周辺 領域(以下「連結部周辺領域」ということが る)71,73では距離L1と長く、連結部6から遠い 分、具体的には改質器4およびCO除去器5の連 部周辺領域71,73以外の領域では、ヒータ48、 49に接している上層より上の層における改質 4とCO除去器5との距離L2と等しく、距離L1よ 短く設定されるように凹部46,46が設けられて いる。これによって改質器4の連結部周辺領 71を除く残余の領域のうち、第2方向yにおい CO除去器5に対向する端部対向領域80に、CO除 去器5側に突出する突出部90が形成される。改 質器4の連結部周辺領域71に設けられる各凹部 46は、連結部6に連なる第1曲部85の曲率半径が 、突出部90に連なる第2曲部86の曲率半径より 相対的に小さくなるように形成される。
 凹部46が設けられることによって、連結部 辺領域71,73における改質器4とCO除去器5との の距離L1は、連結部周辺領域71,73を除く残余 領域のうち、第2方向yにおいて互いに対向 る端部対向領域80,81における改質器4とCO除去 器5との間の距離L2よりも長くなる。「連結部 周辺領域71,73における改質器4とCO除去器5との 間の距離」とは、改質器セラミック領域11の 結部周辺領域71に設けられる凹部46のうち除 去器セラミック領域12に対向する表面部にお て、除去器セラミック領域12の連結部周辺 域73の改質器セラミック領域11に対向する表 部から最も離隔した距離のことである。「 部対向領域80,81における改質器4とCO除去器5 の間の距離」とは、改質器セラミック領域1 1の端部対向領域80に形成される突出部90の除 器セラミック領域12に対向する表面部と、 去器セラミック領域12の端部対向領域81の改 器セラミック領域11に対向する表面部との 離のことである。
 このように構成されるため、セラミック基 14の改質器セラミック領域11における連結部 6と連結されている周辺領域71の第3方向zの厚 が、改質器セラミック領域11におけるその の領域、例えば中央領域72の第3方向zの厚さ り薄くなっている。したがって、ヒータ48 49に接するセラミック層は、改質器セラミッ ク領域11の寸法が第1方向xにおいて短くなり 相対的に連結部セラミック領域13の寸法が第 1方向xにおいて長くなる。また、改質器セラ ック領域11は、連結部周辺領域71における第 2方向y及び第3方向zに平行な平面における断 積、つまり改質器セラミック領域11の厚さ方 向の断面積が、中央領域72における厚さ方向 断面積よりも小さく設定されているので、C O除去器5のヒータ49より高温に加熱される改 器4のヒータ48の熱や、CO除去器5の除去器燃 室34より高温に加熱される改質器4の改質器 焼室30の熱が、連結部セラミック領域13を介 てCO除去器5に伝搬することを抑制すること できる。
 また、セラミック基板14の積層されたセラ ック層のうち、ヒータ48、49の各上下面に接 る層は図11に示す構造に限らず、図13のよう にしてもよい。すなわち、それぞれ改質器4 CO除去器5との距離が、連結部6に近い部分す わち連結部周辺領域71,73では距離L3と長く、 連結部6から遠い部分、具体的には端部対向 域80,81では、ヒータ48、49に接している上層 り上の層における改質器4とCO除去器5との距 L2(距離L3より短い)と等しく設定されるよう 、改質器セラミック領域11に凹部46,46が設け られ、除去器セラミック領域12に凹部47,47が けられているようにしてもよい。改質器セ ミック領域11に凹部46が設けられることによ て前述の図11に示す場合と同様に突出部90が 形成され、除去器セラミック領域12に凹部47 設けられることによって、CO除去器5の端部 向領域81に、改質器4側に突出する突出部91が 形成される。CO除去器5の連結部周辺領域73に けられる各凹部47は、連結部6に連なる第1曲 部87の曲率半径が、突出部91に連なる第2曲部8 8の曲率半径よりも相対的に小さくなるよう 形成される。
 改質器セラミック領域11に凹部46,46が設けら れ、除去器セラミック領域12に凹部47,47が設 られることによって、連結部周辺領域71,73に おける改質器4とCO除去器5との間の距離L3は、 連結部周辺領域71,73を除く残余の領域のうち 端部対向領域80,81における改質器4とCO除去 5との間の距離L2よりも長くなる。このため セラミック基板14の改質器セラミック領域11 おける連結部6と連結されている周辺領域71 第3方向zの厚さが、改質器セラミック領域11 におけるその他の領域、例えば中央領域72の 3方向zの厚さより薄くなるとともに、セラ ック基板14の除去器セラミック領域12におけ 連結部6と連結されている周辺領域73の第3方 向zの厚さが、除去器セラミック領域12におけ るその他の領域、例えば中央領域74の第3方向 zの厚さより薄くなる。したがって、ヒータ48 、49の上下に接する各セラミック層は、それ れ改質器セラミック領域11及び除去器セラ ック領域12の寸法が第1方向xにおいて短くな 、相対的に連結部セラミック領域13の寸法 第1方向xにおいて長くなる。改質器セラミッ ク領域11は、連結部周辺領域71における第2方 y及び第3方向zに平行な平面における断面積 つまり改質器セラミック領域11の厚さ方向 断面積が、中央領域72における厚さ方向の断 面積よりも小さく設定され、そして、除去器 セラミック領域12は、連結部周辺領域73にお る第2方向y及び第3方向zに平行な平面におけ 断面積、つまり除去器セラミック領域12の さ方向の断面積が、中央領域74における厚さ 方向の断面積よりも小さく設定されているの で、CO除去器5のヒータ49より高温に加熱され 改質器4のヒータ48の熱や、CO除去器5の除去 燃焼室34より高温に加熱される改質器4の改 器燃焼室30の熱が、連結部セラミック領域13 を介してCO除去器5に伝搬することを抑制する ことができる。
 なお上述では、改質器4、或いは改質器4及 CO除去器5において、連結部6近傍のセラミッ 領域に凹部を設け、連結部6近傍の断面積を 小さくするとともに連結部6の長さを長くす ことによって改質器4とCO除去器5との温度差 容易に保持できるようにしたが、同様にCO 去器5のみに連結部6近傍のセラミック領域に 凹部を設け、連結部6近傍の断面積を小さく るとともに連結部6の長さを長くするように てもよい。
 セラミック基板14における幅狭部、つまり 結部6の少なくとも各幅広部に接続される部 、つまり、改質器4及びCO除去器5に接続され る部分は角がないように凹曲面状に形成され 、各幅広部の外表面に滑らかに連なっている 。これによってセラミック基板14に外力が作 した場合に、各幅広部と幅狭部との接続部 における応力が集中しないように分散する とができ、セラミック基板14の強度を高く ることができる。
 また熱膨張係数等の特性が異なる材質から るセラミック領域11,12と改質器蓋体15および 除去器蓋体16とを組合せるにあたって、セラ ック領域11,12と改質器蓋体15および除去器蓋 体16とを良好に接合するために、接合部材18,2 0が用いられる。このように接合部材18,20を用 いることによって、セラミック領域と金属部 品とを容易にかつ強固に接合することができ る。
 接合部材18,20の熱膨張係数が、改質器蓋体15 および除去器蓋体16の熱膨張係数とセラミッ 領域11,12の熱膨張係数の間にある。したが てセラミック領域11,12と改質器蓋体15および 去器蓋体16とを直接接合する場合の接合部 発生する熱応力に比べ、セラミック領域11,12 と接合部材18,20との接合部、改質器蓋体15お び除去器蓋体16と接合部材18,20との接合部に 生する熱応力を小さく抑えることができる したがってセラミック領域と金属部材との 合強度を高くすることができる。
 また、支持台29,33の熱膨張係数が、隔壁26,28 の熱膨張係数とセラミック領域11,12の熱膨張 数の間にある。したがってセラミック領域1 1,12と隔壁26,28とを直接接合する場合の接合部 に発生する熱応力に比べ、セラミック領域11, 12と支持台29,33との接合部、隔壁26,28と支持台 29,33との接合部に発生する熱応力を小さく抑 ることができる。したがってセラミック領 と隔壁との接合強度を高くすることができ 。
 改質器燃焼室30は、改質器接合部材18から内 方に離間して形成されている。これによって 改質器燃焼室30が改質器接合部材18に対して 熱されて形成され、改質器燃焼室30で発生す る熱が外部に漏れにくくすることができる。 また改質器燃焼室30を、改質器接合部材18か 離間させて形成することによって、改質器 ラミック領域11と改質器蓋体15とを改質器接 部材18を介して接合するときに、改質器燃 室30を形成する部材に外力が加わってしまう ことを防止することができる。また、除去器 燃焼室34も、改質器燃焼室30同様、除去器接 部材20に対して断熱されて形成され、除去器 燃焼室34で発生する熱が外部に漏れにくくす ことができ、除去器燃焼室34を形成する部 に外力が加わってしまうことを防止するこ ができる。
 接合部材18、20の内方側において、セラミッ ク基板14表面が、凸状に隆起している。これ よって改質器燃焼室30および除去器燃焼室34 の厚み方向寸法を小さくし、原料を改質器燃 焼室30および除去器燃焼室34を規定する内表 に接触しやすくすることができる。したが て改質器燃焼室30および除去器燃焼室34を規 する内表面に触媒を被着させておくことに って、触媒に接触しやすくし、反応効率を くすることができる。しかも接合部材18,20 厚みを小さくしなくてもよく、接合部材18,20 の強度が低下してしまうことが防がれる。
 セラミック基板14表面の接合部材18,20との接 合部は、凹状に陥没している。これによって 改質器燃焼室30および除去器燃焼室34の厚み 向寸法を小さくし、原料を改質器燃焼室30お よび除去器燃焼室34を規定する内表面に接触 やすくすることができる。したがって改質 燃焼室30および除去器燃焼室34を規定する内 表面に触媒を被着させておくことによって、 触媒に接触しやすくし、反応効率を高くする ことができる。しかも接合部材18,20の厚みを さくしなくてもよく、接合部材18,20の強度 低下してしまうことが防がれる。
 接合部材18,20から内方に離間して形成され 改質器燃焼室30および除去器燃焼室34は、セ ミック基板14に、接合部材18,20の内方側で、 隔壁支持台29,33を介して隔壁を接合すること よって構成されている。このような構成に って、接合部材18,20から内方に離間して、 質器燃焼室30および除去器燃焼室34を形成す ことができる。
 隔壁支持台29,30の高さ寸法は、接合部材18,20 の高さ寸法よりも小さい。これによって改質 器燃焼室30および除去器燃焼室34の厚み方向 法を小さくし、原料を改質器燃焼室30および 除去器燃焼室34を規定する内表面に接触しや くすることができる。したがって改質器燃 室30および除去器燃焼室34を規定する内表面 に触媒を被着させておくことによって、触媒 に接触しやすくし、反応効率を高くすること ができる。しかも接合部材18,20の厚みを小さ しなくてもよく、接合部材18,20の強度が低 してしまうことが防がれる。
 改質器4は、水素を発生させる化学反応を行 なう反応部である。したがって反応装置1で 、水素を生成することができる。CO除去器5 、一酸化炭素を除去する反応を行なう反応 である。したがって反応装置1を用いること よって、一酸化炭素が供給先に供給されて まうことを防ぐことができる。
 さらに、反応装置1によって生成された反応 生成物を燃料として、燃料電池3で発電を行 うことができるので、燃料電池3の燃料より 取扱の容易な原料を、反応装置1によって反 応させ、その反応生成物を燃料電池3の燃料 することができる。したがって燃料電池3の 料よりも取扱の容易な原料を貯蔵しておく とによって、燃料電池3で発電することがで き、取扱の容易な燃料電池システムを実現す ることができる。
 図14は、燃料電池システム2が搭載される電 機器70の一例を示す斜視図である。図15は、 電子機器70の電気的構成を示すブロック図で る。電子機器70は、筐体61に設けられた操作 部62および表示部63と、操作部62からの入力情 報に基づいて表示部63の表示内容を制御する 作制御部64と、筐体61内に収容され、操作部 62、表示部63および動作制御部64に、電力を供 給する燃料電池システム2と、を備える。こ ような電子機器70は、たとえば算術演算に用 いられる電子計算機である。
 また燃料電池システム2を搭載する電子機器 は、図14および図15に示すような電子計算機 限定されるものではなく、デジタルカメラ 携帯電話機器、ノート型パソコン、腕時計 PDA、その他の電子機器であってもよい。燃 電池システム2は、少なくとも原料容器60を く構成が、電子機器の筐体の内方に設けら 、原料容器60は、電子機器の原料容器60を除 部分に着脱可能に設けられている。原料容 60も、電子機器の筐体の内方に設けられて てもよい。原料容器60は、電子機器の原料容 器60を除く部分に装着された場合、原料容器6 0の原料がポンプによって反応装置1に供給可 に構成されている。
 上記実施形態によれば、操作部62、表示部63 および動作制御部64で必要な電力を、燃料電 システム2で発電し、供給することができる 。このように燃料電池システムで発電して駆 動する電子機器を実現することができる。
 また、操作部62および表示部63を備えていな い電子機器であってもよく、燃料電池システ ム2を搭載することによって、燃料電池シス ムで発電して駆動する電子機器を実現する とができる。
 前述の実施形態は、本発明の例示に過ぎず 構成を変更することができる。たとえば反 装置1は、水素を生成する反応以外の反応に 用いられてもよい。
 また前述の実施形態では、反応装置1は、高 温反応部である改質器4の高温反応室である 質反応室31における反応によって生成される 生成物を、低温反応部であるCO除去器5の低温 反応室である除去反応室35に導いて反応させ ように構成される。本発明の反応装置はこ に限定されず、たとえば低温反応部の低温 応室における反応によって生成される生成 を、高温反応部の高温反応室に導いて反応 せるように構成されてもよい。
 また前述の実施形態では、改質器蓋体15お び除去器蓋体16は同一の材料から成るが、こ れに限定されず、異なる材料によって形成さ れてもよい。改質器蓋体15および除去器蓋体1 6が異なる材料から成る場合、改質器接合部 18の熱膨張係数は、改質器蓋体15の熱膨張係 と改質器セラミック領域11の熱膨張係数と 間の値に選ばれ、除去器接合部材20の熱膨張 係数は、除去器蓋体16の熱膨張係数と除去器 ラミック領域12の熱膨張係数との間の値に ばれる。
 また前述の実施形態では、改質器蓋体15と 質器セラミック領域11との間には改質器接合 部材18が介在されるが、これに限定されず、 質器蓋体15と改質器接合部材18との間、およ び改質器接合部材18と改質器セラミック領域1 1との間のいずれか一方または両方には、さ に1つまたは複数の接合部材が介在されても い。また除去器蓋体16と除去器セラミック 域12との間には除去器接合部材20が介在され が、これに限定されず、除去器蓋体16と除 器接合部材20との間、および除去器接合部材 20と除去器セラミック領域12との間のいずれ 一方または両方には、さらに1つまたは複数 接合部材が介在されてもよい。
 また前述の実施形態では、各改質器フィン2 5は、スポット溶接によって改質器隔壁26に接 合されるが、これに限定されず、他の接合方 法、たとえば接着剤による接着またはろう付 けによって接合されてもよい。また各除去器 フィン27は、スポット溶接によって除去器隔 28に接合されるが、これに限定されず、他 接合方法、たとえば接着剤による接着また ろう付けによって接合されてもよい。
 また前述の実施形態では、各改質器フィン2 5と改質器隔壁26とは、別々の部材によって構 成されるが、これに限定されず、一体構造で あってもよい。また各除去器フィン27と除去 隔壁28とは、別々の部材によって構成され が、これに限定されず、一体構造であって よい。
 また前述の実施形態では、改質器蓋体15は 質器接合部材18を介して改質器セラミック領 域11に接合されるが、これに限定されず、改 器接合部材18を介さずに改質器セラミック 域11に直接接合されてもよい。また除去器蓋 体16は除去器接合部材20を介して除去器セラ ック領域12に接合されるが、これに限定され ず、除去器接合部材20を介さずに除去器セラ ック領域12に直接接合されてもよい。
 基板内部流路50は、蛇行していてもしてい くてもよい。また、改質器4やCO除去器5の寸 は本実施形態に限定されない。例えば、改 器4およびCO除去器5の互いの第2方向y寸法が なっていてもよく、改質器4の平面視の面積 とCO除去器5の平面視の面積とは同じでも、改 質器4の方が大きくてもよい。
 本発明は、その精神または主要な特徴から 脱することなく、他のいろいろな形態で実 できる。したがって、前述の実施形態はあ ゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範 は特許請求の範囲に示すものであって、明 書本文には何ら拘束されない。さらに、特 請求の範囲に属する変形や変更は全て本発 の範囲内のものである。