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Title:
RESIN COMPOSITION COMPRISING EMPTY SILICONE FINE PARTICLES AND ORGANIC POLYMER, AND INTERLAYER INSULATING FILM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111393
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides an organic polymer-type interlayer insulating film having a low level of permittivity. The resin composition comprises empty silicone fine particles, which have an outer shell formed of a silicone compound and have a volume average particle diameter of 0.001 to 1 μm, and an organic polymer. Preferably, the silicone compound comprises one or at least two units selected from the group consisting of SiO4/2 units, RSiO3/2 units, wherein R represents at least one group selected from alkyl groups having 1 to 4 carbon atoms, aromatic groups having 6 to 24 carbon atoms, a vinyl group, and γ-(meth)acryloxypropyl or SH group-containing organic groups, and R2SiO2/2 units, wherein R is as defined above, the content of the R2SiO2/2 unit and the content of the RSiO3/2 unit being not more than 20% by mole and not less than 50% by mole, respectively. The organic polymer is preferably a polyimide resin or a fluororesin.

Inventors:
TAKAKI AKIRA (JP)
FUJIHARA KAN (JP)
MURATA SHOICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053362
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
February 27, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KANEKA CORP (JP)
TAKAKI AKIRA (JP)
FUJIHARA KAN (JP)
MURATA SHOICHI (JP)
International Classes:
C08L101/00; C08K7/22; C08L27/12; C08L79/08; H01L21/312; H01L21/768; H01L23/522
Foreign References:
JP2005210110A2005-08-04
JP2001240747A2001-09-04
JPH01254758A1989-10-11
JP2000226453A2000-08-15
JP2001098160A2001-04-10
JP2001253966A2001-09-18
JP2001210142A2001-08-03
JP2004312004A2004-11-04
JP2000311518A2000-11-07
Attorney, Agent or Firm:
KANEKA CORPORATION (Kita-ku Osaka-sh, Osaka 88, JP)
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Claims:
 シリコーン系化合物(C)からなる外殻を有し、体積平均粒子径0.001~1μmの中空シリコーン系微粒子(E)と有機高分子(F)とを含有してなる樹脂組成物。
 前記有機高分子(F)がポリイミド系樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂組成物。
 前記有機高分子(F)がフッ素系樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂組成物。
 前記フッ素系樹脂がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする、請求項3に記載の樹脂組成物。
 請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物よりなる層間絶縁膜。
 有機高分子粒子(A)および/または有機溶剤(B)からなる粒子を、SiO 4/2 単位、RSiO 3/2 単位(式中、Rは、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数6乃至24の芳香族基、ビニル基、γ-(メタ)アクリロキシプロピル基又はSH基をもつ有機基の少なくとも1種を示す)およびR 2 SiO 2/2 単位(式中、Rは、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数6乃至24の芳香族基、ビニル基、γ-(メタ)アクリロキシプロピル基又はSH基をもつ有機基の少なくとも1種を示す)から選ばれる1単位又は2単位以上からなり、R 2 SiO 2/2 単位の割合が20モル%以下、RSiO 3/2 単位の割合が50モル%以上であるシリコーン系化合物(C)により被覆したコアシェル粒子(D)中の有機高分子粒子(A)および/または有機溶剤(B)を除去して得られる体積平均粒子径0.001~1μmの中空シリコーン系微粒子(E)と有機高分子(F)を含有してなる樹脂組成物。
 前記有機高分子(F)がポリイミド系樹脂であることを特徴とする、請求項6に記載の樹脂組成物。
 前記有機高分子(F)がフッ素系樹脂であることを特徴とする、請求項6に記載の樹脂組成物。
 前記フッ素系樹脂がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする、請求項8に記載の樹脂組成物。
 請求項6~9のいずれか1項に記載の樹脂組成物よりなる層間絶縁膜。
 前記有機高分子粒子(A)および/または有機溶剤(B)との合計量と、シリコーン系化合物(C)との重量比率が2/98~95/5であることを特徴とする、請求項10に記載の層間絶縁膜。
 有機溶剤を用いて前記コアシェル粒子(D)中の有機高分子粒子(A)および/または有機溶剤(B)を除去することを特徴とする、請求項10または11に記載の層間絶縁膜。
Description:
中空シリコーン系微粒子と有機 分子とからなる樹脂組成物および層間絶縁

 本発明は、中空シリコーン系微粒子と有 高分子とからなる樹脂組成物に関する。さ には該樹脂組成物よりなる、半導体集積回 の多層配線に使用される層間絶縁膜に関す ものである。

 半導体集積回路の製造においては、半導 基板上に多数の電極や導体配線などが形成 れるため、表面に多くの凹凸が生じ易い。 間絶縁膜の必要条件の1つは、この製造工程 での平坦性が優れることである。

 近年半導体素子の配線は高度化の一途を どっており、基板上の配線間の距離が狭く り、それに伴って生じる電気信号伝達の遅 問題を解決するために層間絶縁膜の誘電率 少なくても3程度、用途によれば2以下まで くすることも必要条件となってきた。2001国 半導体技術ロードマップ(ITRS)相関ロードマ プによれば、層間金属絶縁体について見積 られた誘電率の条件は、線幅65nmで2.1未満、 45nmで1.9未満、32nmで1.7未満、22nmでは1.6未満と 言われている。

 古くより用いられている、気相成長法(CVD法 )により形成された二酸化珪素(SiO 2 )、窒化珪素(SiN)、燐珪酸ガラス(PSG)等の無機 間絶縁膜は誘電率が約4程度であり、余り低 くない上、絶縁膜表面に凹凸ができる問題も もっていた。

 絶縁膜表面の平坦性問題を解決する方法 して、溶剤に溶解したポリイミド樹脂や珪 樹脂のような有機樹脂を基板に塗布して製 する方法は有効である(例えば特許文献1参 )。しかし、これらの有機樹脂の絶縁膜は誘 率が3.5程度であり、近年の要求水準を満た ことはできていない。

 層間絶縁膜の誘電率を低くする方法とし 、フッ素樹脂を用いる方法が有効である。 ッ素樹脂を用いた絶縁膜の誘電率は2前後ま で低くなる。しかし、このフッ素樹脂絶縁膜 は基板との密着性が不十分なために、剥がれ の問題を残している。

 層間絶縁膜の誘電率を低くするもう一つ 方法として、誘電率が1である空気を利用し て既存の素材を多孔質にする方法が試みられ ている。例えば、有機ポリマーの存在下でア ルコキシシランの加水分解・脱水縮合反応を 行って均一な有機-無機複合体を得た後、熱 るいは放射線により有機ポリマーを分解・ 去し、誘電率の非常に低い多孔質珪素系化 物を得る方法が開示されている(特許文献2~5 照)。しかし、これらの方法は、誘電率を安 定的に2以下にすることは難しい上、製膜後 有機ポリマーを分解・除去する工程が加わ 、熱や放射線による素材劣化や生産性低下 問題を残している。

 粒子径が0.1~300μm程度の中空シリカとその 製造法はすでに公知である(特許文献6および7 参照)。特許文献1に開示された技術では、先 珪酸塩等の無機物に有機溶剤を添加混合し 水中油滴型(O/W型)乳化液を作り、これに親 性界面活性剤を含む有機溶剤を添加混合し 油中水中油滴型(O/W/O型)乳濁液を作り、最後 無機酸や無機酸のアンモニウム塩等により 機化合物を水不溶性沈殿物に変え無機中空 粒子を得ている。その後も中空シリカ粒子 様々な製造法が開示されている(特許文献8~1 1参照)。特許文献8では、アルカリ金属等の珪 酸塩等とアルカリ可溶な無機化合物をpH10以 のアルカリ水溶液でコロイド粒子にし、こ 粒子の珪素と酸素以外の元素の一部を除去 た後、この粒子を加水分解性有機珪素化合 等で被覆する方法が開示されている。特許 献10では、水を可溶化したテトラアルコキシ シランを界面活性剤で有機溶剤中にエマルジ ョン化すると、加水分解・縮合反応が起こり 、含水率が高い場合にはミクロンサイズの中 空シリカ粒子が合成できることが開示されて いる。また、特許文献11では、珪酸アルカリ 属から活性シリカをシリカ以外の材料のコ 上に沈殿させ、コアを除去することにより 空シリカを得る製法が開示されている。

 しかしながら、これらの技術では、シリカ 中の多数の細孔や薄いシリカ層の厚みのた に加工時に壊れ易いとか空洞内に核粒子の なりの部分が残り空隙率が上がらないとい 課題、粒子径分布の広いミクロンサイズの のしか製造できないため用途が限定される いう課題、あるいは反応時間が長く工程が いため生産性が悪いという課題など、多く 問題を残している。

特開昭59-68377号公報

特開平8-245278号公報

特開2002-289607号公報

特開2001-287910号公報

特開2004-312004号公報

特開昭63-258642号公報

特開平6-330606号公報

特開平7-133105号公報

特開2001-233611号公報

特開平11-29318号公報

特表2000-500113号公報

 本発明は、低い誘電率をもつ有機高分子 の層間絶縁膜を提供することを目的とする 中でも平坦性や生産性の良いポリイミド樹 系樹脂組成物または非常に低い誘電率を有 るフッ素系樹脂組成物を使用した層間絶縁 を提供することを目的とする。

 本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検 を重ねた結果、高い空隙率をもつ中空シリ ーン系微粒子の製造方法を見出し、該中空 リコーン系微粒子と有機高分子とからなる 脂組成物が低い誘電率を示す層間絶縁膜を えることを見出し、本発明を完成させるに った。特に、該中空シリコーン系微粒子と リイミド樹脂とからなる樹脂組成物が、有 高分子のもつ優れた平滑性を維持しながら 低い誘電率と高い生産性や平坦性を示す層 絶縁膜を与えることを見出した。また、該 空シリコーン系微粒子とフッ素系樹脂、中 もポリテトラフルオロエチレンとからなる 脂組成物が、非常に低い誘電率を安定的に すことを見出した。

 すなわち本発明は、シリコーン系化合物( C)からなる外殻を有し、体積平均粒子径0.001~1 μmの中空シリコーン系微粒子(E)と有機高分子 (F)とを含有してなる樹脂組成物に関する。

 好ましい実施態様は、前記有機高分子(F) ポリイミド系樹脂であることを特徴とする 前記の樹脂組成物に関する。

 好ましい実施態様は、前記有機高分子(F) フッ素系樹脂であることを特徴とする、前 の樹脂組成物に関する。

 好ましい実施態様は、前記フッ素系樹脂 ポリテトラフルオロエチレンであることを 徴とする、前記の樹脂組成物に関する。

 好ましい実施態様は、前記の樹脂組成物 りなる層間絶縁膜に関する。

 さらに本発明は、有機高分子粒子(A)および/ または有機溶剤(B)からなる粒子を、SiO 4/2 単位、RSiO 3/2 単位(式中、Rは、炭素数1乃至4のアルキル基 炭素数6乃至24の芳香族基、ビニル基、γ-(メ )アクリロキシプロピル基又はSH基をもつ有 基の少なくとも1種を示す)およびR 2 SiO 2/2 単位(式中、Rは、炭素数1乃至4のアルキル基 炭素数6乃至24の芳香族基、ビニル基、γ-(メ )アクリロキシプロピル基又はSH基をもつ有 基の少なくとも1種を示す)から選ばれる1単 又は2単位以上からなり、R 2 SiO 2/2 単位の割合が20モル%以下、RSiO 3/2 単位の割合が50モル%以上であるシリコーン系 化合物(C)により被覆したコアシェル粒子(D)中 の有機高分子粒子(A)および/または有機溶剤(B )を除去して得られる体積平均粒子径0.001~1μm 中空シリコーン系微粒子(E)と有機高分子(F) 含有してなる樹脂組成物に関する。

 好ましい実施態様は、前記有機高分子(F) ポリイミド系樹脂であることを特徴とする 前記の樹脂組成物に関する。

 好ましい実施態様は、前記有機高分子(F) フッ素系樹脂であることを特徴とする、前 の樹脂組成物に関する。

 好ましい実施態様は、前記フッ素系樹脂 ポリテトラフルオロエチレンであることを 徴とする、前記の樹脂組成物に関する。

 好ましい実施態様は、前記の樹脂組成物 りなる層間絶縁膜に関する。

 好ましい実施態様は、前記有機高分子粒 (A)および/または有機溶剤(B)との合計量と、 シリコーン系化合物(C)との重量比率が2/98~95/5 であることを特徴とする前記の層間絶縁膜に 関する。

 好ましい実施態様は、有機溶剤を用いて 記コアシェル粒子(D)中の有機高分子粒子(A) よび/または有機溶剤(B)を除去することを特 徴とする、前記の層間絶縁膜に関する。

 中空シリコーン系微粒子は高い空隙率を つため、その微粒子と有機高分子からなる 間絶縁膜は、低い誘電率と高い生産性や平 性を獲得することができる。また、中空シ コーン系微粒子は高い空隙率と適度な有機 分をもつため、その微粒子とフッ素系樹脂 らなる樹脂組成物は、非常に低い誘電率を 得することができる。

 本発明は、シリコーン系化合物からなる外 を有し体積平均粒子径0.001~1μmの中空シリコ ーン系微粒子と、有機高分子とを含有してな る樹脂組成物により、層間絶縁膜を提供する ものである。このような中空シリコーン系微 粒子は、有機高分子粒子(A)および/または有 溶剤(B)からなる粒子を、SiO 4/2 単位、RSiO 3/2 単位(式中、Rは、炭素数1乃至4のアルキル基 炭素数6乃至24の芳香族基、ビニル基、γ-(メ )アクリロキシプロピル基又はSH基をもつ有 基の少なくとも1種を示す)およびR 2 SiO 2/2 単位(式中、Rは、炭素数1乃至4のアルキル基 炭素数6乃至24の芳香族基、ビニル基、γ-(メ )アクリロキシプロピル基又はSH基をもつ有 基の少なくとも1種を示す)からなる群より ばれる1単位又は2単位以上からなり、R 2 SiO 2/2 単位の割合が20モル%以下、RSiO 3/2 単位の割合が50モル%以上であるシリコーン系 化合物(C)により被覆したコアシェル粒子(D)中 の有機高分子粒子(A)および/または有機溶剤(B )を除去して得ることができる。

 本発明の有機高分子粒子(A)の組成につい は限定されるものではなく、例えば、ポリ クリル酸ブチル、ポリブタジエン、アクリ 酸ブチル-ブタジエン共重合体等に代表され る軟質重合体に限られず、アクリル酸ブチル -スチレン共重合体、アクリル酸ブチル-アク ロニトリル共重合体、アクリル酸ブチル-ス チレン-アクリロニトリル共重合体、スチレ -アクリロニトリル共重合体等の硬質重合体 も問題なく使用できる。これらのうち、ポ アクリル酸ブチル、アクリル酸ブチル-ブタ ジエン共重合体、アクリル酸ブチル-スチレ 共重合体、アクリル酸ブチル-アクリロニト ル共重合体、アクリル酸ブチル-スチレン- クリロニトリル共重合体が好ましく、ポリ クリル酸ブチルが特に好ましい。

 本発明の有機高分子粒子(A)の製造法は、 に限定されず、乳化重合法、マイクロサス ンジョン重合法、ミニエマルション重合法 水系分散重合法など公知の方法が使用でき 。なかでも、粒子径の制御が容易であり、 業生産にも適する点から、乳化重合法によ 製造することが特に好ましい。

 前記有機高分子粒子(A)の重合にはラジカ 重合開始剤が用いられうる。ラジカル重合 始剤の具体例としては、例えば、クメンハ ドロパーオキサイド、t-ブチルハイドロパ オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t- ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート などの有機過酸化物、過硫酸カリウム、過硫 酸アンモニウムなどの無機過酸化物、2,2'-ア ビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス-2,4- ジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物な どが挙げられる。上記重合を、例えば、硫酸 第一鉄-ホルムアルデヒドスルフォキシル酸 ーダ-エチレンジアミンテトラアセティック シッド・2Na塩、硫酸第一鉄-グルコース-ピ リン酸ナトリウム、硫酸第一鉄-ピロリン酸 トリウム-リン酸ナトリウムなどのレドック ス系で行うと、低い重合温度でも効率的に重 合を完了することができる。

 本発明の有機高分子粒子(A)は、後の段階 行なわれる有機高分子の除去を有機溶剤に り行う場合を考慮すると非架橋高分子であ ことが好ましく、有機高分子粒子(A)の分子 は低い方が好ましい。具体的には、重量平 分子量が30000未満であることが好ましく、 らには10000未満であることがより好ましい。 有機高分子粒子(A)の重量平均分子量を低くす るためには、例えば、連鎖移動剤の使用、高 い重合温度に設定、多量の開始剤を使用する など種々の手段を適宜組み合わせて選択する ことができる。連鎖移動剤の具体例としては t-ドデシルメルカプタンやn-ドデシルメルカ タンなどが挙げられる。有機高分子粒子(A) 重量平均分子量の下限値は特に制限される のではないが、合成の難易度の点から、概 2000程度である。なお、重量平均分子量は、 えば、ゲルパーミエーションクロマトグラ ィー(GPC)による分析(ポリスチレン換算)によ って測定できる。

 本発明においては、有機高分子粒子(A)の 子径分布を狭くするためにシード重合法を 用することもできる。なお、ラテックス状 の有機高分子粒子(A)やコアシェル粒子(D)の 積平均粒子径は、光散乱法または電子顕微 観察から求められうる。体積平均粒子径お び粒子径分布は、例えば、リード&ノー ラップインスツルメント(LEED&NORTHRUP INSTRU MENTS)社製のMICROTRAC UPAを用いることにより測 することができる。

 本発明における有機溶剤(B)は、水に溶け 、乳化剤により微粒子を形成できるもので ればよく、具体例としては、トルエン、ベ ゼン、キシレン、n-ヘキサン等が挙げられ がこれらに限定されるものではない。

 本発明においては、有機高分子粒子(A)お び/または有機溶剤(B)からなる粒子がコアシ ェル粒子(D)の製造におけるコアとして用いら れうる。有機高分子粒子(A)および有機溶剤(B) を併用しても良く、有機高分子粒子(A)または 有機溶剤(B)の単独使用でも良い。前記粒子に おいて、有機高分子粒子(A)および有機溶剤(B) を併用する場合の使用割合については、重量 比で有機高分子粒子(A)/有機溶剤(B)が100/0~1/99 範囲が好ましい。

 本発明のコアシェル粒子(D)において被覆部 なるシリコーン系化合物(C)は、SiO 4/2 単位、RSiO 3/2 単位およびR 2 SiO 2/2 単位から選ばれる1単位又は2単位以上からな 、R 2 SiO 2/2 単位の割合が20モル%以下、RSiO 3/2 単位の割合が50モル%以上である。Rは各々同 であっても良く異なっていても良い。

 前記SiO 4/2 単位の原料としては、例えば、四塩化ケイ素 、テトラアルコキシシラン、水ガラスおよび 金属ケイ酸塩からなる群より選択される1種 たは2種以上が挙げられる。テトラアルコキ シランの具体例としては、例えば、テトラ トキシシラン、テトラエトキシシラン、テ ラプロポキシシラン、およびそれらの縮合 などが挙げられる。

 前記RSiO 3/2 単位中のRは、炭素数1乃至4のアルキル基、炭 素数6乃至24の芳香族基、ビニル基、γ-(メタ) クリロキシプロピル基又はSH基をもつ有機 から少なくとも1種が選択される。基材によ ては、Rに少量のビニル基、γ-(メタ)アクリ キシプロピル基又はSH基をもつ有機基と、 量のアルキル基または芳香族基を選択する 合もありうる。RSiO 3/2 単位の原料としては、例えば、メチルトリメ トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、 メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメ トキシシラン、エチルトリエトキシシラン、 エチルトリプロポキシシラン、フェニルトリ メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ ン、フェニルトリプロポキシシラン、γ-メル カプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メタ クリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビ ニルトリメトキシシラン等などを挙げること ができ、これらは1種または2種以上を組み合 せて適宜使用できる。

 本発明のR 2 SiO 2/2 単位(Rは、RSiO 3/2 単位中のRと同様の群から選択されうる)の原 としては、例えば、ジメチルジメトキシシ ン、ジフェニルジメトキシシラン、メチル ェニルジメトキシシラン、ジメチルジエト シシラン、ジフェニルジエトキシシラン、 チルフェニルジエトキシシラン、ジエチル メトキシシラン、エチルフェニルジメトキ シラン、ジエチルジエトキシシラン、エチ フェニルジエトキシシランなど、ヘキサメ ルシクロトリシロキサン(D3)、オクタメチル シクロテトラシロキサン(D4)、デカメチルシ ロペンタシロキサン(D5)、ドデカメチルシク ヘキサシロキサン(D6)、トリメチルトリフェ ニルシクロトリシロキサンなどの環状化合物 のほかに、直鎖状あるいは分岐状のオルガノ シロキサンや、γ-メルカプトプロピルメチル ジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピ ルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジ メトキシシラン等があげられる。

 本発明では、中空シリコーン系微粒子に柔 性を持たせたい場合等にR 2 SiO 2/2 単位を少量混入することができる。コアシェ ル粒子(D)におけるシリコーン系化合物(C)中の R 2 SiO 2/2 単位の割合は20モル%以下であることが好まし く、さらには10モル%以下であることがより好 ましい。R 2 SiO 2/2 単位の割合が20モル%を越えると最終の中空シ リコーン系微粒子が柔軟になり過ぎて形状保 持性に問題が起こる場合がある。なお、シリ コーン系化合物(C)中のR 2 SiO 2/2 単位の割合の下限値は0モル%である。

 本発明において、シリコーン系化合物(C)中 SiO 4/2 単位の割合は、中空シリコーン微粒子の形状 保持性の観点から、0~50モル%であることが好 しく、更には0~10モル%であることがより好 しい。SiO 4/2 単位の割合が50モル%を越えると有機高分子(F) との相溶性が低下して絶縁膜中で微粒子が凝 集し平坦性や誘電率に悪影響する場合がある 。

 したがって、本発明のシリコーン系化合物( C)中のRSiO 3/2 単位の割合は、コアシェル粒子の粒子径分布 の安定性の観点から、50~100モル%であること 好ましく、更には75~100モル%であることがよ 好ましい。

 本発明では、有機高分子粒子(A)および/ま たは有機溶剤(B)との合計量と、シリコーン系 化合物(C)との重量比率を制御することにより 、中空シリコーン系微粒子(E)の空隙率を制御 できる。有機高分子粒子(A)および/または有 溶剤(B)との合計量と、シリコーン系化合物(C )との重量比率は必ずしも制限されるもので ないが、2/98~95/5であることが好ましく、さ には10/90~50/50がより好ましい。当該比率が2/9 8より小さいと最終の中空シリコーン系微粒 の空隙率が低くなり過ぎる場合がある。ま 、逆に比率が95/5より大きいと中空シリコー 系微粒子の強度が不足して加工中に壊れる 合がある。

 本発明のコアシェル粒子(D)および最終の 空シリコーン系微粒子の体積平均粒子径は0 .001~1μmの範囲であることが好ましく、更には 0.002~0.5μmの範囲であることがより好ましい。 0.001μmより小さい粒子や1μmより大きな粒子を 合成することは可能であるが、安定的に合成 することは難しい傾向がある。

 本発明では、例えば、有機高分子粒子(A)お び/または有機溶媒(B)と、酸触媒を含む5~120 の水に対し、乳化剤、SiO 4/2 単位の原料、RSiO 3/2 単位の原料、若しくはR 2 SiO 2/2 単位の原料と水の混合物をラインミキサーや ホモジナイザーで乳化した乳化液を一括ある いは連続的に追加することにより、シリコー ン系化合物(C)で被覆されたコアシェル粒子(D) を得ることができる。乳化液の追加は一括で も連続でも構わない。時間的には長くなるが ラテックス状粒子の安定性や粒子径分布を重 視するなら連続追加を採用することが好まし い。乳化液の追加前に酸触媒を添加して、直 ちに加水分解と縮合反応が進む条件で連続追 加を行うと、コアシェル粒子は時間とともに 大きく成長し、通常のシード重合のように、 狭い粒子径分布を示すものを得ることができ る。30分ないし1時間の比較的短い時間の連続 追加を行うと、比較的良い生産性と狭い粒子 径分布を両立することもできる。

 本発明に使用できる乳化剤としては、ア オン系乳化剤やノニオン系乳化剤が好適に 用されうる。アニオン系乳化剤の具体例と ては、例えば、アルキルベンゼンスルホン ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウ 、オレイン酸カリウムなどが挙げられるが 特にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ が好適に用いられる。ノニオン系乳化剤の 体例としては、例えば、ポリオキシエチレ ノニルフェニルエーテルやポリオキシエチ ンラウリルエーテルなどが挙げられる。

 本発明に用いることのできる酸触媒は、 えば、脂肪族スルホン酸、脂肪族置換ベン ンスルホン酸、脂肪族置換ナフタレンスル ン酸などのスルホン酸類、および硫酸、塩 、硝酸などの鉱酸類が挙げられる。これら 中では、オルガノシロキサンの乳化安定性 優れる観点から、脂肪族置換ベンゼンスル ン酸が好ましく、n-ドデシルベンゼンスル ン酸が特に好ましい。

 コアシェル粒子(D)を製造する際の反応の めの加熱は、適度な重合速度が得られると う点で5~120℃が好ましく、20~80℃がより好ま しい。

 本発明において、コアシェル粒子(D)中か 有機高分子および/または有機溶剤を除去す る方法としては、例えば、有機溶剤を用いる 方法、燃焼による方法などがあげられる。コ アシェル粒子(D)中の有機高分子および/また 有機溶剤を除去するのに使用される有機溶 としては、コアになる有機高分子および/ま は有機溶剤を溶解し、シェルになるシリコ ン系化合物(C)を溶解しないものが好ましい 具体例としては、アセトン、トルエン、ベ ゼン、キシレン、n-ヘキサン等が挙げられ 。コアに有機溶剤(B)を用いる場合は、コア 除去に用いる有機溶剤は(B)成分と同じもの あっても異なるものであっても良い。

 有機高分子および/または有機溶剤を除去 して得られる、本発明の中空シリコーン系微 粒子(E)の体積平均粒子径は0.001~1μmの範囲で ることが好ましく、更には0.002~0.5μmの範囲 あることがより好ましい。0.001μmより小さい 粒子は合成が難しい。1μmより大きな粒子は 縁膜の平坦性を損なう場合がある。

 本発明の樹脂組成物を得るには、公知の 法で中空シリコーン系微粒子(E)と有機高分 (F)とを配合すればよい。配合の方法にはと に限定は無いが、中空シリコーン系微粒子( E)が微分散し易く、有機高分子(F)と相溶する 剤や滑剤に中空シリコーン系微粒子(E)を分 させ、この分散液と有機高分子(F)とを混合 る方法が好ましい。溶剤の具体例としては メタノール、エタノール、プロパノール、 チレングリコール等のアルコール類、メチ エチルケトン、メチルイソブチルケトン等 ケトン類、エステル類、フェノール類、芳 族炭化水素類、フロン類、ジメチルホルム ミド等が挙げられる。滑剤の具体例として 、ジプロピレングリコール等が挙げられる 相溶性の観点から、有機高分子(F)としてポ イミド系樹脂を用いる場合にはジメチルホ ムアミドが好ましく、フッ素系樹脂を用い 場合にはジプロピレングリコールが好まし 。本発明の樹脂組成物には、必要に応じて 加剤などを加えても良い。

 中空シリコーン系微粒子(E)の分散液と有 高分子(F)とを混合し、コート法、スピナー 、ディップ法、スプレー法等を用いて一定 厚みの被膜を形成したり、ペースト状組成 を熱加圧したりすることにより、本発明の 間絶縁膜を得ることができる。

 有機高分子(F)の具体例としてはポリイミ 系樹脂、珪素系樹脂、フッ素系樹脂などが げられる。平坦性および生産性に優れた層 絶縁膜を提供できるという点からは、これ のうちポリイミド系樹脂が好ましい。誘電 が非常に低い層間絶縁膜を安定的に提供で るという点からは、これらのうちフッ素系 脂が好ましい。公知のフッ素系樹脂を用い 絶縁膜の誘電率は2近くまで低くなることが 知られているが、その方法ではまだ安定的に 誘電率を2以下にすることは難しい。本発明 中空シリコーン系微粒子とフッ素系樹脂と 併用すると、誘電率が非常に低い(たとえば2 以下の)フッ素系樹脂組成物およびそれを使 した層間絶縁膜を提供することができる。

 ポリイミド系樹脂とは、繰り返し単位に ミド結合を含む高分子の総称であり、通常 芳香族化合物が直接イミド結合で連結され 芳香族ポリイミドを指す。芳香族ポリイミ は芳香族と芳香族がイミド結合を介して共 構造を持つため、剛直で強固な分子構造を ち、且つイミド結合が強い分子間力を持つ めにすべての高分子中で最高レベルの高い 的、機械的、化学的性質を持つ。一般的な 法としては次のような2段法がよく知られて いる。つまり、テトラカルボン酸2無水物と アミンを原料に等モルで重合させ、ポリイ ドの前駆体であるポリアミド酸(ポリアミッ 酸)を得る。この前駆体を200℃以上の加熱ま たは触媒を用いて脱水・環化(イミド化)して リイミドを得る。触媒を用いる場合にはア ン系化合物が多く用いられ、イミド化によ て発生した水を速やかに除去するための脱 剤としてカルボン酸無水物を併用する場合 ある。また、これらの変性化合物も使用で る。例えば、主鎖らベンゼン環とベンゼン の間に回転しやすい連結基である、-O-、-S- CO-などを導入して溶融流動性と強靭性を改 したり、安定かつかさ高い基である、フェ ル基、メチル基などの側鎖を導入して溶融 動性を改善したりできる。なお、ポリイミ 系樹脂を上記中空シリコーン系微粒子(E)と 合する際には、ポリイミド樹脂であっても いし、ポリイミド前駆体であっても良い。 々のポリイミド樹脂混合方法及び製造方法 あるが当業者の常識範囲内であればどのよ な方法を用いても良い。ポリイミド樹脂と 空シリコーンを混合した後に層間絶縁膜に 成するには、どのような方法を用いても良 。少なくとも、ポリイミド樹脂、もしくは リイミド樹脂前駆体と中空シリコーンが少 くとも含まれた溶液を加熱硬化することで られる方法であれば他に種々の材料が混合 れていても良い。

 フッ素系樹脂の具体例としては、ポリテ ラフルオロエチレン(PTFE)、ヘキサフルオロ ロペン(HPF)、テトラフルオロポリエチレン(T FE)、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PA VE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、 チレンと4フッ化エチレンのコポリマー(ETFE) 、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー (FEP)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロ ジオキソールコポリマー(TFE/PDD)等が挙げられ る。また、これらの変性化合物も使用できる 。これらのうち、ポリテトラフルオロエチレ ン(PTFE)がとくに好ましい。

 中空シリコーン系微粒子(E)と有機高分子( F)との比率は、99/1~1/99の範囲であることが好 しく、更には5/95~80/20の範囲であることがよ り好ましい。この比率が99/1より大きくなり 中空シリコーン系微粒子が多くなると樹脂 成物の膜強度が低下する傾向を示す。この 率が1/99より小さくなり、中空シリコーン系 粒子が少なくなると絶縁膜の誘電率が下が なくなる傾向を示す。フッ素系樹脂を用い 場合は中空シリコーン系微粒子が少なすぎ と膜の密着性も低くなることがある。本発 の中空シリコーン系微粒子(E)は、中空シリ に比較して空隙率が大きく、有機高分子と く分散するため、少量の使用で誘電率を低 させることができる。

 本発明の樹脂組成物から得られる層間絶 膜は、半導体集積回路の多層配線の絶縁な の用途に使用できる。

 本発明を実施例に基づき具体的に説明す が、本発明はこれらのみに限定されない。 お、以下の実施例および比較例における測 および試験はつぎのように行った。

 [体積平均粒子径]
 有機高分子粒子、コアシェル粒子の体積平 粒子径をラテックスの状態で測定した。測 装置として、リード&ノースラップイン ツルメント(LEED&NORTHRUP INSTRUMENTS)社製のMIC ROTRAC UPAを用いて、光散乱法により体積平均 子径(μm)を測定した。

 [有機高分子の重量平均分子量]
 有機高分子の重量平均分子量は、GPC測定デ タよりポリスチレン標準試料で作成した検 線を用いて換算して求めた。

 [コアシェル粒子の確認]
 ラテックス状態のコアシェル粒子の確認は ラテックスをエポキシ樹脂に溶解・硬化後 ルテニウムで染色しTEM観察することにより った。

 [コアシェル粒子からの有機高分子等の除去 の確認]
 凝固後のコアシェル粒子を対ラテックス5倍 量のn-ヘキサンで混合・撹拌・静置・分別を い、透明な上澄み液中のポリアクリル酸ブ ル量を求めた。凝固後の上澄液と洗浄後の 澄液のポリアクリル酸ブチル量を求めるこ によりコアの除去を確認した。コアが除去 れていることが確認できたものを○、確認 きなかったものを×と判定した。

 [フィルムの誘電率の測定]
 王子計測機器株式会社製分子配向計MOA-6015 用いて150GHzで誘電率測定を行った。

 (実施例1)
 撹拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体 加口、温度計を備えた5口フラスコに、水400 重量部(種々の希釈水も含む水の総量)および デシルベンゼンスルホン酸ソーダ(SDBS)2重量 部(固形分)をとり混合した後、50℃に昇温し 液温が50℃に達した後、窒素置換を行った。 その後、ブチルアクリレート10重量部、t-ド シルメルカプタン3重量部、パラメンタンハ ドロパーオキサイド0.01重量部の混合液を加 えた。30分後、硫酸第一鉄(FeSO 4 ・7H 2 O)0.002重量部、エチレンジアミンテトラアセ ィックアシッド・2Na塩0.005重量部、ホルムア ルデヒドスルフォキシル酸ソーダ0.2重量部を 加えてさらに1時間重合させた。その後ブチ アクリレート90重量部、t-ドデシルメルカプ ン27重量部、パラメンタンハイドロパーオ サイド0.1重量部の混合液を3時間かけて連続 加した。2時間の後重合を行い、有機高分子 ラテックス(P-1)を得た。このラテックスの体 平均粒子径は0.1μm、重量平均分子量は6000で あった。

 撹拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量 追加口、温度計を備えた5口フラスコに、水 500重量部(種々の希釈水も含む水の総量)、ド シルベンゼンスルホン酸(DBSA)3重量部、有機 高分子(P-1)25重量部(固形分)を混合した。この 時のpHは1.8であった。80℃に昇温し、窒素置 を行った。その後、別途純水100重量部、SDBS( 固形分)0.5重量部、メチルトリメトキシシラ (MTMS)75重量部の混合物を30分かけて一定速度 全量を追加した。追加終了後、5時間撹拌を 続けた後、25℃に冷却して20時間放置し、ラ ックス状のコアシェル粒子を得た。このコ シェル粒子の体積平均粒子径とコアシェル 子の確認結果を表1に示した。

 つづいて、室温で、ラテックス状のコア ェル粒子100重量部に対し、アセトンをまず5 0重量部を加えて5分間撹拌し、その後アセト 150重量部を加えて25分間撹拌して凝固粒子 得た。その後、この凝固液を50℃に加温して 1時間撹拌を行って、3時間静置すると凝固粒 層と透明な上澄層に分離した。上澄液を除 た後、濾紙を用いて凝固粒子層を単離した それをメタノール70重量%、n-ヘキサン30重量 %の混合溶剤300重量部に分散させ、50℃に加温 した後1時間撹拌を行った。この分散液を3時 静置すると凝固粒子層と透明な上澄層に分 した。濾紙を用いて凝固粒子層を単離した このコアシェル粒子からの有機高分子の除 の確認結果を表1に示した。単離された濾過 粒子をジメチルホルムアミド(DMF)に分散させ 粒子濃度が10重量%の分散液(D-1)を得た。

 ピロメリット酸二無水物21.8重量部とジア ミノジフェニルエーテル20重量部をDMF中で重 させ、固形分濃度20重量%のポリイミド前駆 溶液(I-1)を得た。ポリイミド前駆体溶液(I-1) と前記分散液(D-1)とを混合し、固形分中のポ アミド酸60重量%、粒子40重量%の混合液(M-1) 得た。この混合液(M-1)を25μmのアルミ箔に塗 し、120℃で10分間過熱・乾燥した後に、120 から300℃まで1時間をかけて温度を上げた。 の被膜付アルミ箔を塩酸第二鉄溶液中でア ミ箔を除去し、洗浄・乾燥することによっ ポリイミドの薄膜を得た。このポリイミド 膜の誘電率測定を行い、結果を表1に示した 。

 (実施例2)
 撹拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体 加口、温度計を備えた5口フラスコに、水400 重量部(種々の希釈水も含む水の総量)および デシルベンゼンスルホン酸ソーダ(SDBS)2重量 部(固形分)をとり混合した後、50℃に昇温し 液温が50℃に達した後、窒素置換を行った。 その後、ブチルアクリレート10重量部、t-ド シルメルカプタン3重量部、パラメンタンハ ドロパーオキサイド0.01重量部の混合液を加 えた。30分後、硫酸第一鉄(FeSO 4 ・7H 2 O)0.002重量部、エチレンジアミンテトラアセ ィックアシッド・2Na塩0.005重量部、ホルムア ルデヒドスルフォキシル酸ソーダ0.2重量部を 加えてさらに1時間重合させた。その後ブチ アクリレート90重量部、t-ドデシルメルカプ ン27重量部、パラメンタンハイドロパーオ サイド0.1重量部の混合液を3時間かけて連続 加した。2時間の後重合を行い、有機高分子 ラテックス(P-1)を得た。このラテックスの体 平均粒子径は0.1μm、重量平均分子量は6000で あった。

 撹拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量 追加口、温度計を備えた5口フラスコに、水 500重量部(種々の希釈水も含む水の総量)、ド シルベンゼンスルホン酸(DBSA)3重量部、有機 高分子(P-1)25重量部(固形分)を混合した。この 時のpHは1.8であった。80℃に昇温し、窒素置 を行った。その後、別途純水100重量部、SDBS( 固形分)0.5重量部、メチルトリメトキシシラ (MTMS)75重量部の混合物を30分かけて一定速度 全量を追加した。追加終了後、5時間撹拌を 続けた後、25℃に冷却して20時間放置し、ラ ックス状のコアシェル粒子を得た。このコ シェル粒子の体積平均粒子径とコアシェル 子の確認結果を表2に示した。

 次いで、得られたコアシェル粒子を有す ラテックス100重量部に対し、アセトンをま 50重量部を加えて5分間撹拌し、その後アセ ン150重量部を加えて25分間撹拌した。その 、3時間静置により凝固粒子層と透明な上澄 に分離させ、上澄液を除いた後、濾紙を用 て凝固粒子層を単離し、メタノール70重量% n-ヘキサン30重量%からなる混合溶剤300重量 に分散させ攪拌した。更に、この分散液を3 間静置して凝固粒子層と透明な上澄層とに 離させて、濾紙を用いて凝固粒子層を単離 た。このコアシェル粒子からの有機高分子 子の除去の確認結果を表2に示した。

 得られた中空シリコーン系微粒子とポリ トラフルオロエチレン(PTFE)および滑剤(ジプ ロピレングリコール)とを混合してペースト 作成後、室温で押出し・圧延してシート状 成形した。更に、このシートを350℃、50Kg/cm2 で熱加圧した後、真空乾燥機で100℃下で滑剤 の脱溶剤を行って測定用成形シートとした。 得られた成形シートの誘電率測定値は、表2 示した。

 (比較例1)
 ポリイミド前駆体溶液(I-1)を25μmのアルミ箔 に塗布し、120℃で10分間過熱・乾燥した後に 120℃から300℃まで1時間をかけて温度を上げ た。この被膜付アルミ箔を塩酸第二鉄溶液中 でアルミ箔を除去し、洗浄・乾燥することに よってポリイミドの薄膜を得た。このポリイ ミド薄膜の誘電率測定を行い、結果を表1に した。

 中空シリコーン系微粒子とポリイミド樹 からなる薄膜(実施例1)は中空シリコーン系 粒子を含有しないポリイミド樹脂からなる 膜(比較例1)よりも低い誘電率を示した。

 (比較例2)
中空シリコーン系微粒子を混入しない測定用 シートを、実施例2と同じ方法で作った。誘 率測定の結果を表2に示した。

 中空シリコーン系微粒子とポリテトラフ オロエチレンからなるシート(実施例2)は、 空シリコーン系微粒子を含有しないポリテ ラフルオロエチレンからなるシート(比較例 2)よりも低い誘電率である2以下の値を示した 。中空シリコーンを組成物として含むことで ポリテトラフルオロエチレンより低い誘電率 が可能となるのが分かる。