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Patent Searching and Data


Title:
SERVO-PRESS, AND ITS RUN CONTROLLING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/093562
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided are a servo-press and its run control method. This servo-press run control method includes an input step (at S1) of inputting a target slide motion (1) of a target mechanical press, a computing step (at S2) of computing the servo slide motion (5) of a servo-press, which simulates the target slide motion, on the basis of the target slide motion, and a run control step (at S3) of controlling the run of the servo-press on the basis of the servo slide motion.

Inventors:
TAKAHASHI TAKESHI (JP)
UTSUMI YUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/050761
Publication Date:
August 07, 2008
Filing Date:
January 22, 2008
Export Citation:
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Assignee:
IHI CORP (JP)
TAKAHASHI TAKESHI (JP)
UTSUMI YUJI (JP)
International Classes:
B30B15/14
Foreign References:
JP2006192467A2006-07-27
JP2004344946A2004-12-09
JP2004058152A2004-02-26
JP2004001016A2004-01-08
Attorney, Agent or Firm:
HOTTA, Minoru (4F Kenchiku-Kaikan, 26-20, Shiba 5-chom, Minato-ku Tokyo 14, JP)
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Claims:
 サーボモータで主駆動軸を回転駆動するサーボプレスの運転制御方法であって、
 模擬目標の機械プレスの目標スライドモーションを入力する入力ステップと、
 前記目標スライドモーションに基づいて該目標スライドモーションを模擬する前記サーボプレスのサーボスライドモーションを演算する演算ステップと、
 前記サーボスライドモーションに基づき前記サーボプレスを運転制御する運転制御ステップとを有する、ことを特徴とするサーボプレスの運転制御方法。
 前記目標スライドモーションは、前記機械プレスの主駆動軸の目標軸角度とスライド位置との関係を示す目標位置プロファイルである、ことを特徴とする請求項1に記載のサーボプレスの運転制御方法。
 前記目標スライドモーションは、前記機械プレスの主駆動軸の目標軸角度とスライド位置との関係を示す目標位置プロファイルと、前記機械プレスの主駆動軸の目標軸角度とプレス速度との関係を示す目標速度プロファイルである、ことを特徴とする請求項1に記載のサーボプレスの運転制御方法。
 前記機械プレスの主駆動軸の目標軸角度とスライド位置との関係を示す目標位置プロファイルと、前記サーボプレスのサーボ軸角度とスライド位置との関係を示すサーボ位置プロファイルとから、前記機械プレスの主駆動軸の目標軸角度を前記サーボプレスのサーボ軸角度に変換する角度変換テーブルを予め設定し、
 前記演算ステップにおいて、角度変換テーブルを用いて、目標位置プロファイルからサーボ位置プロファイルを演算する、ことを特徴とする請求項2に記載のサーボプレスの運転制御方法。
 前記模擬目標の機械プレス及び/又はサーボプレスは、クランクプレス、クランクレスプレス、リンクプレス、又はナックルプレスである、ことを特徴とする請求項1に記載のサーボプレスの運転制御方法。
 前記模擬目標の機械プレスは、クランクプレスであり、前記機械プレスの主駆動軸はクランク軸である、ことを特徴とする請求項1に記載のサーボプレスの運転制御方法。
 主駆動軸を回転駆動するサーボモータとサーボ制御装置を備え、該サーボ制御装置は、プレス制御装置からの運転要求指令に基づき、主駆動軸の軸角度の目標値を生成し、この目標値とフィードバック値との偏差が最小になるようにフィードバック制御を行い、サーボ制御装置の制御出力はモータドライブへ出力され、モータドライブでこの指令値に基づき、モータ駆動電流を発生させ、サーボモータを回転駆動するサーボプレスであって、
 前記サーボ制御装置は、模擬目標の機械プレスの目標スライドモーションに基づいて該目標スライドモーションを模擬する前記サーボプレスのサーボスライドモーションを演算し、前記サーボスライドモーションに基づき前記サーボプレスを運転制御する、ことを特徴とするサーボプレス。
 前記目標スライドモーションは、前記機械プレスの主駆動軸の目標軸角度とスライド位置との関係を示す目標位置プロファイルである、ことを特徴とする請求項7に記載のサーボプレス。
 前記目標スライドモーションは、前記機械プレスの主駆動軸の目標軸角度とスライド位置との関係を示す目標位置プロファイルと、前記機械プレスの主駆動軸の目標軸角度とプレス速度との関係を示す目標速度プロファイルである、ことを特徴とする請求項7に記載のサーボプレス。
Description:
サーボプレスとその運転制御方 発明の背景

発明の技術分野 
 本発明は、サーボプレスによりこれと異な 機械プレスのスライドモーションを模擬す サーボプレスとその運転制御方法に関する

関連技術の説明
 この出願において、「機械プレス」とは1回 のプレス工程(ストローク)において同一方向 1回転駆動される主駆動軸と、この主駆動軸 の回転をスライド(これに金型が取り付けら る)の往復運動に変換する機構(往復動変換機 構)とを有する装置をいう。

 かかる機械プレスは、その駆動機構の相 から、クランクプレス、クランクレスプレ 、リンクプレス、ナックルプレスなどに大 される。

 従来は、駆動軸にフライホイールを備え フライホイールの慣性力で駆動軸を一定の 転速度に維持する機械プレス(フライホイー ル駆動式の機械プレス)が主流であった。こ 場合、機械プレスの速度は、1分当りのスト ーク数(SPM:Stroke per minute)で示され、金型の 成形性(しわや割れの発生の有無)に合わせて トローク数(SPM)を調整することが、現場で 日常的に行なわれていた。

 一方、近年、サーボモータの大型化と制御 CPUの能力向上により、サーボモータで駆動 を回転駆動するサーボモータ駆動方式の機 プレス(以下、「サーボプレス」と呼ぶ)が 場してきている。このサーボプレスは、従 のフライホイールがなく、かつ大型のサー モータを備えているので、駆動軸及びこれ 連動するスライドの位置及び速度を自由に 化させることができる。
 以下、スライドの位置及び速度の変化を「 ライドモーション」と呼ぶ。

 フライホイール駆動式の機械プレスでは、 動軸とスライドの関係が機械的に定まって るため、スライドモーションを変更するこ は不可能であり、フライホイールの回転速 の設定値を変更することにより、ストロー 数(SPM)のみを調整可能である。
 これに対し、サーボプレスでは、サーボモ タによりスライドの位置及び速度を自由に 化させることができるため、スライドモー ョンの設定手段として、種々の手段が提案 れている(例えば、特許文献1,2)。

 特許文献1の手段は、サーボモータにより スライドを駆動するサーボプレスにおいて、 図1に示すように、運転のためのデータを設 する際に、スライド位置を仮想クランク角 に換算して設定し、設定した仮想クランク 度とそれに対応するスライド位置とを表示 るものである。これにより、機械式プレス 同様のクランク角度のイメージでスライド 置の設定や表示を可能とし、またスライド 置と外部周辺装置との同期をとりながらの 転を可能としている。

 特許文献2の「プレス機械」は、図2に示 ように、クランク軸の回転によりスライド 昇降させつつプレス加工するプレス機械に いて、指定された加工領域用情報を利用し 作成されたスライドの加工領域内での加工 モーションパターンと、非加工領域を最短 間で通過できるように自動作成された非加 領域内での非加工用モーションパターンと 組み合わせた全域スライドモーションに従 て、プレス運転可能に構成したものである

特開2004-58152号公報

特開2004-1016号公報

 上述したように、駆動軸にフライホイール なく、かつ大型のサーボモータを備えてい サーボプレスは、駆動軸及びこれに連動す スライドの位置及び速度を自由に変化させ ことができる利点を有する。
 従って、この利点を生かして、任意のスラ ドモーションをサーボプレスで模擬して運 することが可能となる。特に、種々の特性 機械プレス(例えば従来のフライホイール駆 動式の機械プレス)のスライドモーションを ーボプレスで模擬して運転し、実際にプレ 加工をすることが可能である。

 しかし、任意のスライドモーションをサー プレスで模擬しようとする場合、「時間― ライド位置」方式のモーションの与え方は 従来の機械プレスで用いられてきたストロ ク数(SPM)の調整とはマッチせず、現場の操 員にはわかり難いという問題点があった。
 従来の機械プレスになれた操作員には「ク ンク軸の角度-スライド位置」の関係が固定 という概念が一般的であり、「スライド位置 」を時間軸に対して自由に設定するモーショ ン設定方法はなじみ難い。
 また、異なる機械プレスのスライドモーシ ンをサーボプレスで模擬しようとする場合 は、特許文献1の手段により、スライド位置 を仮想クランク角度に換算して設定する場合 でも、模擬目標となる機械プレスとこれを模 擬するサーボプレスとの関連付けが困難であ る問題点がある。
 同様に、特許文献2の「プレス機械」のよう に、クランク角度とスライド位置の関係を示 す加工用モーションパターンを用いた場合で も、模擬目標となる機械プレスとこれを模擬 するサーボプレスとの関連付けが困難である 。

発明の要約

 本発明はかかる問題点を解決するために 案されたものである。すなわち、本発明の 的は、従来の機械プレスと同様にストロー 数(SPM)を調整することができ、「主駆動軸 軸角度-スライド位置」の関係を基に、模擬 標となる機械プレスのスライドモーション 模擬することができるサーボプレスとその 転制御方法を提供することにある。

 本発明によれば、サーボモータで主駆動 を回転駆動するサーボプレスの運転制御方 であって、模擬目標の機械プレスの目標ス イドモーションを入力する入力ステップと 前記目標スライドモーションに基づいて該 標スライドモーションを模擬する前記サー プレスのサーボスライドモーションを演算 る演算ステップと、前記サーボスライドモ ションに基づき前記サーボプレスを運転制 する運転制御ステップとを有する、ことを 徴とするサーボプレスの運転制御方法が提 される。

 本発明の好ましい第1実施形態によれば、前 記目標スライドモーションは、前記機械プレ スの主駆動軸の目標軸角度とスライド位置と の関係を示す目標位置プロファイルである。
 また、別の好ましい第2実施形態によれば、 前記目標スライドモーションは、前記機械プ レスの主駆動軸の目標軸角度とスライド位置 との関係を示す目標位置プロファイルと、前 記主駆動軸の目標軸角度とプレス速度との関 係を示す目標速度プロファイルである。

 また、前記機械プレスの主駆動軸の目標 角度とスライド位置との関係を示す目標位 プロファイルと、前記サーボプレスのサー 軸角度とスライド位置との関係を示すサー 位置プロファイルとから、前記機械プレス 主駆動軸の目標軸角度を前記サーボプレス サーボ軸角度に変換する角度変換テーブル 予め設定し、前記演算ステップにおいて、 度変換テーブルを用いて、目標位置プロフ イルからサーボ位置プロファイルを演算す 。

 また、前記模擬目標の機械プレス及び/又 はサーボプレスは、クランクプレス、クラン クレスプレス、リンクプレス、又はナックル プレスである。

 また、前記模擬目標の機械プレスは、ク ンクプレスであり、前記機械プレスの主駆 軸はクランク軸である、ことが好ましい。

 また、本発明によれば、主駆動軸を回転 動するサーボモータとサーボ制御装置を備 、該サーボ制御装置は、プレス制御装置か の運転要求指令に基づき、主駆動軸の軸角 の目標値を生成し、この目標値とフィード ック値との偏差が最小になるようにフィー バック制御を行い、サーボ制御装置の制御 力はモータドライブへ出力され、モータド イブでこの指令値に基づき、モータ駆動電 を発生させ、サーボモータを回転駆動する ーボプレスであって、前記サーボ制御装置 、模擬目標の機械プレスの目標スライドモ ションに基づいて該目標スライドモーショ を模擬する前記サーボプレスのサーボスラ ドモーションを演算し、前記サーボスライ モーションに基づき前記サーボプレスを運 制御する、ことを特徴とするサーボプレス 提供される。

 本発明の好ましい第1実施形態によれば、 前記目標スライドモーションは、前記機械プ レスの主駆動軸の目標軸角度とスライド位置 との関係を示す目標位置プロファイルである 。

 また、別の好ましい第2実施形態によれば 、前記目標スライドモーションは、前記機械 プレスの主駆動軸の目標軸角度とスライド位 置との関係を示す目標位置プロファイルと、 前記機械プレスの主駆動軸の目標軸角度とプ レス速度との関係を示す目標速度プロファイ ルである。

 上記本発明の方法によれば、演算ステッ において機械プレスの目標スライドモーシ ンからサーボプレスのサーボスライドモー ョンを演算し、得られたサーボスライドモ ションに基づきサーボプレスを運転制御す ので、模擬目標となる機械プレスのスライ モーションをサーボプレスで模擬して運転 、実際にプレス加工をすることができる。

 上記本発明の第1の実施形態によれば、演算 ステップにおいて機械プレスの目標スライド モーションからサーボプレスのサーボスライ ドモーションを演算し、得られたサーボスラ イドモーションに基づきサーボプレスを運転 制御するので、模擬目標となる機械プレスの スライドモーションをサーボプレスで模擬し て運転し、実際にプレス加工をすることがで きる。
 また、第2の実施形態によれば、模擬目標で ある機械プレスの主駆動軸の軸角度とスライ ド位置との関係を示す目標位置プロファイル と、その主駆動軸の軸角度と軸目標速度との 関係を示す目標速度プロファイルとを目標ス ライドモーションとすることにより、従来の 機械プレスのモーションを模擬したまま、ス トローク数(SPM)を基準とした速度の調整が可 となり、従来の機械プレスになれた操作員 あってもサーボプレスのスライドモーショ 設定を容易に設定することができる。

 特に、模擬目標である機械プレスが特殊 機構を有し(例えば、加工性に優れたリンク プレスである場合)、サーボプレスが通常の ランクプレスである場合でも、機械プレス 主駆動軸の目標軸角度をサーボプレスのサ ボ軸角度に変換することで、機構はクラン プレスのままで、加工性に優れたリンクプ スの目標スライドモーションを実現するこ ができる。

 同様に、機械プレスの主駆動軸の目標軸 度をサーボプレスのサーボ軸角度に変換す ことにより、1台のサーボプレスで複数のス ライドモーションを実現でき、複数の機械プ レスを模擬したダイトライを単一のサーボプ レスで行うことができる。

 また、目標速度プロファイルの設定変更に り、成形性(しわや割れの発生の有無)に直 関係する主駆動軸の角度範囲(すなわちスラ ドの下死点前)では機械プレスと同じ速度に 減速し、その他の範囲で増速するなど、金型 の成形性を維持したまま生産速度を向上させ ることが可能となる。

特許文献1におけるモーション設定画面 の例である。 特許文献2における加工用モーションパ ターンである。 本発明によるサーボプレスの構成図で ある。 本発明によるサーボプレスの駆動機構 の模式図である。 本発明の方法の第1実施形態を示す制御 フロー図である。 本発明の方法の第2実施形態を示す制御 フロー図である。 目標機械プレスの目標軸角度αをサー プレスのサーボ軸角度θに変換する方法の説 明図である。 目標速度プロファイルの一例である。 目標速度プロファイルと目標角度モー ションの変更方法の模式図である。 目標速度プロファイルと目標角度モー ションの別の変更方法の模式図である。 目標速度プロファイルと目標角度モー ションのさらに別の変更方法の模式図である 。 スライド位置に対する目標軸角度αと ーボ軸角度θを示す図である。

好ましい実施例の説明

 以下、本発明の好ましい実施例を図面を 照して説明する。なお、各図において共通 る部分には同一の符号を付し、重複した説 を省略する。

 図3Aは、本発明によるサーボプレスの構成 である。
 この図において、11aはフレーム、11bはベッ 、12はサーボモータ、13はピニオン、14はメ ンギア、15はクランク軸、16はクランク部、 17はコネクチングロッド、18はスライド、19は ボルスタである。

 この例において、本発明のサーボプレス10 、サーボモータ12でクランク軸15を回転駆動 るクランクプレスである。なお、本発明に いて、サーボプレス10はクランクプレスに 定されず、クランクプレス、クランクレス レス、リンクプレス、又はナックルプレス あってもよい。
 なお、この出願において、「主駆動軸」と 、1回のプレス工程(ストローク)において同 方向に1回転駆動される駆動軸を意味し、こ の例ではクランク軸15が該当する。

 図3Aにおいて、サーボプレス10は、従来のフ ライホイールを備えず、サーボモータ12によ 、ピニオン13を介してメインギア14を駆動す る。また、メインギア14にクランク軸15(主駆 軸)が接続されており、クランク軸15の回転 動をクランク部16によりコネクチングロッ 17を介してスライド18の往復運動に変換して る。
 従って、サーボモータ12の回転位置(角度)を 制御することにより、クランク軸15の軸角度 制御し、スライド18の位置を制御すること できる。

 図3Aにおいて、21はサーボモータのエンコー ダ、22はクランク軸のエンコーダ、23はモー ドライブ、24はサーボ制御装置、26はプレス 御装置(プレスPLC)である。
 サーボ制御装置24は、プレス制御装置26から の運転要求指令に基づき、クランク軸15の軸 度の目標値を生成し、この目標値とフィー バック値(各モータのエンコーダ値、または クランク軸エンコーダ値)との偏差が最小に るようにフィードバック制御を行う。
 また、サーボ制御装置24の制御出力はモー ドライブ23へ出力され、モータドライブ23で この指令値に基づき、モータ駆動電流を発 させ、サーボモータ12を回転駆動するよう なっている。

 図3Bは、サーボプレス10の駆動機構の模式図 である。
この図において、クランク部16の上端からの 転角度(以下、「主駆動軸の軸角度」という )をθ、クランク部16の偏心量(クランク軸15か の距離)をd 1 、コネクチングロッド17の連結部間の長さをd 2 、スライド18の下死点からの上昇量をyとする 。
 この場合、主駆動軸(クランク軸15)を同一方 向に回転駆動することにより、スライド18を ライド18の下死点から上死点までクランク 16の偏心量d 1 の2倍のストロークで往復運動させることが きる。

 図4は、本発明の第1実施形態の方法を示 制御フロー図である。本発明の第1実施形態 方法は、模擬目標の機械プレスの目標スラ ドモーション1を上述したサーボプレス10で 擬する運転制御方法である。

 模擬目標の機械プレス(以下、「目標機械プ レス」と呼ぶ)は、1回のプレス工程(ストロー ク)において同一方向に1回転駆動される主駆 軸と、この主駆動軸の回転をスライド(これ に金型が取り付けられる)の往復運動に変換 る機構(往復動変換機構)とを有する。
 この目標機械プレスは、クランクプレス、 ランクレスプレス、リンクプレス、又はナ クルプレスのいずれでもよい。例えば、ク ンクプレスの場合、目標機械プレスの主駆 軸は、クランク軸である。
 また、目標機械プレスは、予め構造、寸法 が特定されており、その主駆動軸の軸角度( 以下、「目標軸角度」と呼ぶ)と目標機械プ スのスライド位置との関係は予め決まって るものとする。

 図4において、本発明の方法は、入力ステ ップS1、角度変換ステップS2、及び運転制御 テップS3の3ステップからなる。

 入力ステップS1では、模擬目標プレスの目 スライドモーション1をサーボ制御装置24又 プレス制御装置26に入力する。本発明の第1 施形態の場合、この目標スライドモーショ 1は、目標位置プロファイル2と目標速度(一 速度)S 0 からなる。
 なお、目標スライドモーション1は、目標位 置プロファイル2のみであってもよい。

 目標位置プロファイル2は、模擬目標プレス における目標軸角度αとスライド位置yとの関 係を示すものである。
 図6において下側の図は、目標位置プロファ イル2の一例である。この図において、横軸 模擬目標プレスの目標軸角度α、縦軸は模擬 目標プレスのスライド位置yである。

 角度変換ステップS2では、目標スライド ーション1とサーボスライドモーション5から 、角度変換テーブル4を求め、目標スライド ーションを模擬するサーボプレス10のサーボ 軸角度θを出力する。

 サーボスライドモーション5はサーボ位置プ ロファイル6からなる。
 サーボ位置プロファイル6は、サーボプレス 10におけるサーボ軸角度θとスライド位置yと 関係を示すものであり、図6の上側の図はサ ーボ位置プロファイル6の一例である。

 角度変換テーブル4は、図6において、目標 械プレスの目標軸角度αをサーボプレス10の ーボ軸角度θに変換する変換テーブルであ 。
 この角度変換テーブル4は、目標機械プレス の目標位置プロファイル2と、サーボプレス サーボ位置プロファイルとから予め設定し おく。サーボ位置プロファイルはサーボプ スの設計値又は実験値から求めることがで る。

 図6は、角度変換ステップS2において、目 位置プロファイル2からサーボ位置プロファ イル6を演算する手段を模式的に示す図であ 、表1はこの設定方法を模式的に示している

 表1において、目標機械プレスの目標位置プ ロファイル2から、模擬目標プレスにおける 標軸角度αとスライド位置yとの関係(表の左 と中間欄の関係)が決まる。
また、同様に、サーボプレスのサーボ位置プ ロファイルから、サーボ軸角度θとスライド 置yとの関係(表の右欄と中間欄の関係)が決 る。
 従って、同一のスライド位置yを得るための 角度変換テーブル4は、この表における左欄 右欄の関係となる。
 この関係は表形式のテーブルに限定されず 制御装置(サーボ制御装置24又はプレス制御 置26)の記憶装置に記憶してもよい。

 本発明の第1実施形態の場合、模擬目標プレ ス速度をS 0 の一定値としている。これを積分すると一定 速で回転する目標軸角度αが得られ、このα 対応するサーボ軸角度θを角度変換テーブル 4から読み出す。
 なお、目標プレス速度S 0 は後述する第2実施形態との区別のため、便 上一定速として扱っているが、サーボプレ の生産速度を操作員が変更する場合は、S 0 を別の値に変更しても良く、プレス装置の運 転速度を制限するものではない。

 運転制御ステップS3では、サーボ軸角度θに 基づきサーボプレス10を運転制御する。
 すなわち、図3Aに示したサーボ制御装置24は 、プレス制御装置26からの運転要求指令に基 き、サーボプレスのサーボ軸角度θの目標 を生成し、運転制御ステップS3において、こ の目標値とフィードバック値(各モータのエ コーダ値、またはクランク軸エンコーダ値) の偏差が最小になるようにフィードバック 御を行なう。
 また、サーボ制御装置24の制御出力はモー ドライブ23へ出力され、モータドライブ23で この指令値に基づき、モータ駆動電流を発 させ、サーボモータ12を回転駆動する。

 以下、本発明の第1実施形態の具体例を、1 クランクプレス機構をもったサーボプレス 例に説明する。なお、以下の例では主駆動 はクランク軸であり、軸角度はクランク軸 度である。
 模擬目標の機械プレス(目標機械プレス)の 標速度はS 0 の一定値でスライドモーションは目標位置プ ロファイル2として目標スライドモーション1 定義されている。

 目標速度が一定の場合は、クランク軸角度 標値(目標角度α)は、上死点A S と目標速度S 0 から数1の式(1)で表される。

 目標機械プレスの目標軸角度αは、上述し 角度変換テーブル4によって、サーボプレス1 0のサーボ軸角度θに変換される。このサーボ 軸角度θがサーボプレスの制御系の目標値と る。
 目標機械プレスの目標軸角度αからサーボ レスのサーボ軸角度θを求めるための角度変 換テーブル4は図6のように求める。
 図6の下側に示した目標位置プロファイル2 、サーボプレスに模擬させたい目標機械プ スのスライドモーションとなる。図6の上側 示したサーボ位置プロファイル6はサーボプ レスのスライド駆動機構が元々もっているモ ーション特性の逆関数となる。

 例えば、サーボプレスのスライド駆動機 がクランクプレス機構である場合に、4節リ ンク機構の動作を模擬させたい場合などに同 様の角度変換テーブルを用いることができる 。

 従来技術(図2)では、特定の角度区間の速度 調整できるが、クランクプレスの機構で、 ンクプレスの動きを実現するような任意の ーション制御は実現できない。これに対し 角度変換テーブル4を利用することで、これ が可能となる。
 これにより、旧式の機械プレスをサーボプ スに置き換える場合や、金型メーカーが客 の機械プレスに合わせて、テスト用プレス モーションを変更したい場合などにも、柔 に対応できる。
 なお上述の例では、クランクプレス機構で リンクプレス機構のモーションを実現する をあげたが、無論、この逆の動作も可能で り、任意の機構と任意のモーションの組み わせが可能である。

 図6において、表1の角度変換テーブルを求 る際は、まず、模擬したいスライドモーシ ンのクランク軸角度をa 1 、a 2 、a 3 、…と、δAずつ変化させて、そのときのスラ イド位置y 1 、y 2 、y 3 、…を求める。これは目標位置プロファイル 2に対応する。
 次にサーボプレスのスライド機構のスライ モーションの逆関数から、スライド位置y 1 、y 2 、y 3 、…に対応するクランク軸角度位置θ 1 、θ 2 、θ 3 、…を求める。これはサーボ位置プロファイ ル6に対応する。これにより、a 1 、a 2 、a 3 、…とθ 1 、θ 2 、θ 3 、…の対応が求まるので、これを角度変換テ ーブルとする。
 これらの演算は、サーボ制御装置の外部で フラインデータとして行い、結果の角度変 テーブルだけを、サーボ制御装置24に与え も良い。

(角度モーション作成の具体例)
 角度変換テーブル作成の具体例を更に詳細 説明する。
 図3Bに示したクランク式のサーボプレスに いて、クランク角度θとストロークyとの関 式は数2の式(2.1)~(2.3)のようになる。
ここでd 1 はクランク軸の偏心量、d 2 はコネクチングロッドの長さである。

 サーボプレスのクランク機構の寸法値がd 1 =300[mm]、d 2 =1100[mm]であり、サーボプレスに模擬させたい 別のプレス装置のクランク機構の寸法値が、 d 1 =300[mm]、d 2 =800[mm]であった場合、プレスのストローク量 どちらも2×300=600mmであるが、クランク角度 対する動きは図7のようにずれが生じる。

 この図において、実線がサーボプレス10 クランク機構の動き、点線が模擬させたい 標機械プレスのクランク機構の動きである

 以上の関係から、目標位置プロファイル2と サーボ位置プロファイル6は以下のように求 る。
(目標位置プロファイル)
 模擬させたいプレスの特性値、d 1 ’=300[mm]、d 2 ’=800[mm]と、クランク角度目標値αを数3の式( 3.1)に代入してストローク量yを求める。
クランク軸角度目標値αをa 1 、a 2 、a 3 、…と、δAずつ変化させて、対応するストロ ーク量y 1 、y 2 、y 3 、…を求めると、目標位置プロファイル2が まる。
(サーボ位置プロファイル)
 サーボプレスの特性値、d 1 =300[mm]、d 2 =1100[mm]と、ステップ1で求めたストローク量y 数3の式(3.2)に代入して、ストロークyに対応 するサーボプレスの補正クランク角度目標値 θを求める。
 ストローク量y 1 、y 2 、y 3 、…と変化させて、対応するサーボ軸角度目 標値θ 1 、θ 2 、θ 3 、…を求めると、サーボ位置プロファイル6 求まる。

 なお、クランク機構では、式(3.1)から式(3.2) の逆関数が容易に導出できるが、4節リンク 構や6節リンク機構ではクランク角度とスト ーク量の関係式が複雑になり、逆関数を導 することが容易ではない。
 その場合、ステップ2では、ニュートン法な どの数値演算により、ストロークyに対応す 補正クランク角度目標値を求めるように変 する。
 更に、「角度モーション」を求める場合は 上記クランク角度目標値を0°~360°まで、角 刻みで変化させ、対応する補正クランク角 目標値を求めてやればよい。

 図5は、本発明の第2実施形態の方法を示 制御フロー図である。

 図5において、本発明の方法は、入力ステ ップS1、角度変換ステップS2、演算ステップS4 、及び運転制御ステップS3の4ステップからな る。

 入力ステップS1では、模擬目標プレスの 標スライドモーション1をサーボ制御装置24 はプレス制御装置26に入力する。本発明の第 2実施形態の場合、この目標スライドモーシ ン1は、目標位置プロファイル2と目標速度プ ロファイル3からなる。

 目標位置プロファイル2は、模擬目標プレス における目標軸角度αとスライド位置yとの関 係を示すものである。
 図6の下側に示した図は、目標位置プロファ イル2の一例である。この図において、横軸 模擬目標プレスの目標軸角度α、縦軸は模擬 目標プレスのスライド位置yである。

 角度変換ステップS2では、目標スライド ーション1とサイドスライドモーション5から 、角度変換テーブル4を求め、目標スライド ーションを模擬するサーボプレス10のサーボ 軸角度θを出力する。

 サーボスライドモーション5はサーボ位置プ ロファイル6からなる。
サーボ位置プロファイル6は、サーボプレス10 におけるサーボ軸角度θとスライド位置yとの 関係を示すものであり、図6の上側に示した はサーボ位置プロファイル6の一例である。

 角度変換テーブル4は、図6において、目標 械プレスの目標軸角度αをサーボプレス10の ーボ軸角度θに変換する変換テーブルであ 。
 この角度変換テーブル4は、目標機械プレス の目標位置プロファイル2と、サーボプレス サーボ位置プロファイルとから予め設定し おく。サーボ位置プロファイルはサーボプ スの設計値又は実験値から求めることがで る。

 図6は、角度変換ステップS2において、目 位置プロファイル2からサーボ位置プロファ イル6を演算する手段を模式的に示す図であ 、上述した表1はこの設定方法を模式的に示 ている。

 表1において、目標機械プレスの目標位置プ ロファイル2から、模擬目標プレスにおける 標軸角度αとスライド位置yとの関係(表の左 と中間欄の関係)が決まる。
また、同様に、サーボプレスのサーボ位置プ ロファイルから、サーボ軸角度θとスライド 置yとの関係(表の右欄と中間欄の関係)が決 る。
 従って、同一のスライド位置yを得るための 角度変換テーブル4は、この表における左欄 右欄の関係となる。
 この関係は表形式のテーブルに限定されず 制御装置(サーボ制御装置24又はプレス制御 置26)の記憶装置に記憶してもよい。

 本発明の第2実施形態の場合、模擬目標プレ スの速度は目標速度プロファイル3で定義さ る。目標速度プロファイル3は、模擬目標プ スにおける目標軸角度αと1分当りのストロ ク数(SPM)との関係を示すものである。図7は 標プロファイル3の一例である。この図にお いて、横軸は模擬目標プレスの目標軸角度α 縦軸は模擬目標プレスの速度(SPM)である。
 演算ステップS4では、目標角度αの連続性が 保たれるように目標速度プロファイル3の区 ごとに速度を時間積分し、目標角度αとして 出力する。
このαに対するサーボ軸角度θを角度変換テ ブル4から読み出す。

 運転制御ステップS3では、サーボ軸角度θに 基づきサーボプレス10を運転制御する。
 すなわち、図3Aに示したサーボ制御装置24は 、プレス制御装置26からの運転要求指令に基 き、サーボプレスのサーボ軸角度θの目標 を生成し、運転制御ステップS3において、こ の目標値とフィードバック値(各モータのエ コーダ値、またはクランク軸エンコーダ値) の偏差が最小になるようにフィードバック 御を行なう。
 また、サーボ制御装置24の制御出力はモー ドライブ23へ出力され、モータドライブ23で この指令値に基づき、モータ駆動電流を発 させ、サーボモータ12を回転駆動する。

 以下、本発明の第2実施形態の具体例を、1 クランクプレス機構をもったサーボプレス 例に説明する。なお、以下の例では主駆動 はクランク軸であり、軸角度はクランク軸 度である。
 模擬目標の機械プレス(目標機械プレス)の 目標速度プロファイル3」は図7に示すように 、クランク軸角度(目標軸角度α)の区間毎の 度目標値を定義したものである。

 図7では、クランク軸角度(目標軸角度α)の1 イクルを5区間に分割して、速度目標を定義 している。
 この例において、区間1は上死点AsからA 1 までの角度区間の間を、一定の速度目標値S 1 で運転する。区間2は速度の遷移区間で、速 目標値S 1 →S 2 を、A 1 からA 2 の角度区間で遷移する。区間3はA 2 からA 3 までの角度区間の間を、一定の速度目標値S 2 で運転する。区間4は速度の遷移区間で、速 目標値S 2 →S 1 を、A 3 →A 4 の角度区間で遷移する。区間5はA 4 から上死点Asまでの角度区間の間を、一定の 度目標値S 1 で運転する。

 これは例えば、区間3はスライドに取り付 けられた上型と、ボルスタに取り付けられた 下型が接触する角度区間であり、区間1と区 5はクランク軸が上死点を通過する角度区間 ある。このような速度目標値を設定するこ により、金型が接触する区間では速度を落 して、成型性を高め、スライドが上昇する 間では速度を上げて、生産性を向上させる いう連続運転が可能となる。

 目標速度プロファイル3からクランク軸角度 目標値を生成する方法は、それぞれの区間で の速度目標値を時間積分することによって、 出力式が得られる。
 すなわち、区間1のクランク軸角度目標値( 標軸角度α)は、数4の式(4.1)で表される。こ でtは上死点からの経過時間である。
 また、区間2のクランク軸角度目標値(目標 角度α)は、数4の式(4.2)で表される。ここでt 1 は区間1と区間2の境界に相当する時刻である
 また、区間3のクランク軸角度目標値(目標 角度α)は、数4の式(4.3)で表される。ここでt 2 は区間2と区間3の境界に相当する時刻である
 また、区間4のクランク軸角度目標値(目標 角度α)は、数4の式(4.4)で表される。ここでt 3 は区間3と区間4の境界に相当する時刻である
 さらに、区間5のクランク軸角度目標値(目 軸角度α)は、数4の式(4.5)で表される。ここ t 4 は区間4と区間5の境界に相当する時刻である

 なお、図7では速度遷移区間の速度変化を 台形速度(等加速度)としたが、これをS字曲線 やカム曲線のような積分可能な曲線(シグモ ド曲線)にしても、同様の方法でクランク軸 度目標値を導出可能である。

 (クランク角度の目標値演算の具体例)
クランク軸角度目標演算(演算ステップS4)の 体例を更に詳細に説明する。

 図7に示したような目標速度プロファイル3 ら模擬プレスのクランク軸角度αを計算する 方法を説明する。
(ステップ1)
 区間1、区間3、区間5の等速運転区間を通過 るのに必要な時間t 1 ’、t 3 ’、t 5 ’は数5の式(5.1)~(5.3)より求まる。

 区間2、区間4の等加速度運転区間を通過す のに必要な時間t 2 ’、t 4 ’は数5の式(6.1)~(6.2)より求まる。

(ステップ2)
 ステップ1の結果から、各区間の境界を通過 する時間を以下のように求める。
区間1のスタート時刻を0とする。
区間1と区間2の境界を通過する時刻:t 1 は、数6の式(7.1)で求める。
区間2と区間3の境界を通過する時刻:t 2 は、数6の式(7.2)で求める。
区間3と区間4の境界を通過する時刻:t 3 は、数6の式(7.3)で求める。
区間4と区間5の境界を通過する時刻:t 4 は、数6の式(7.4)で求める。
区間5の最後(上死点に戻る)の時刻:t 5 は、数6の式(7.5)で求める。

(ステップ3)
 0からt5までカウントアップするクロックカ ンタの出力は、上述した数1の式(1)~(5)に当 はめ、クランク軸角度目標値を演算する。

(4)ステップ4
 クロックカウンタの出力がt 5 に達したら、0にリセットし、再度ステップ3 ら実行する。

 目標機械プレスの目標軸角度αは、上述し 角度変換テーブル4によって、サーボプレス1 0のサーボ軸角度θに変換される。このサーボ 軸角度θがサーボプレスの制御系の目標値と る。
 目標機械プレスの目標軸角度αからサーボ レスのサーボ軸角度θを求めるための角度変 換テーブル4は図6のように求める。
 図6の下側に示した目標位置プロファイル2 、サーボプレスに模擬させたい目標機械プ スのスライドモーションとなる。図6の上側 示したサーボ位置プロファイル6はサーボプ レスのスライド駆動機構が元々もっているモ ーション特性の逆関数となる。

 例えば、サーボプレスのスライド駆動機 がクランクプレス機構である場合に、4節リ ンク機構の動作を模擬させたい場合などに同 様の角度変換テーブルを用いることができる 。

 従来技術(図2)では、特定の角度区間の速度 調整できるが、クランクプレスの機構で、 ンクプレスの動きを実現するような任意の ーション制御は実現できない。 これに対 、角度変換テーブル4を利用することで、こ が可能となる。
 これにより、旧式の機械プレスをサーボプ スに置き換える場合や、金型メーカーが客 の機械プレスに合わせて、テスト用プレス モーションを変更したい場合などにも、柔 に対応できる。
 なお上述の例では、クランクプレス機構で リンクプレス機構のモーションを実現する をあげたが、無論、この逆の動作も可能で り、任意の機構と任意のモーションの組み わせが可能である。

 図6において、表1の角度変換テーブルを求 る際は、まず、模擬したいスライドモーシ ンのクランク軸角度をa 1 、a 2 、a 3 、…と、δAずつ変化させて、そのときのスラ イド位置y 1 、y 2 、y 3 、…を求める。これは目標位置プロファイル 2に対応する。
 次にサーボプレスのスライド機構のスライ モーションの逆関数から、スライド位置y 1 、y 2 、y 3 、…に対応するクランク軸角度位置θ 1 、θ 2 、θ 3 、…を求める。これはサーボ位置プロファイ ル6に対応する。これにより、a 1 、a 2 、a 3 、…とθ 1 、θ 2 、θ 3 、…の対応が求まるので、これを角度変換テ ーブルとする。
 これらの演算は、サーボ制御装置の外部で フラインデータとして行い、結果の角度変 テーブルだけを、サーボ制御装置24に与え も良い。

(角度モーション作成の具体例)
 角度変換テーブル作成の具体例を更に詳細 説明する。
 図3Bに示したクランク式のサーボプレスに いて、クランク角度θとストロークyとの関 式は数2の式(2.1)~(2.3)のようになる。
 ここでd 1 はクランク軸の偏心量、d 2 はコネクチングロッドの長さである。

 サーボプレスのクランク機構の寸法値がd 1 =300[mm]、d 2 =1100[mm]であり、サーボプレスに模擬させたい 別のプレス装置のクランク機構の寸法値が、 d 1 =300[mm]、d 2 =800[mm]であった場合、プレスのストローク量 どちらも2×300=600mmであるが、クランク角度 対する動きは図9のようにずれが生じる。

 この図において、実線がサーボプレス10 クランク機構の動き、点線が模擬させたい 標機械プレスのクランク機構の動きである

 以上の関係から、目標位置プロファイル2と サーボ位置プロファイル6は以下のように求 る。
(目標位置プロファイル)
 模擬させたいプレスの特性値、d 1 ’=300[mm]、d 2 ’=800[mm]と、クランク角度目標値αを数3の式( 3.1)に代入してストローク量yを求める。
クランク軸角度目標値αをa 1 、a 2 、a 3 、…と、δAずつ変化させて、対応するストロ ーク量y 1 、y 2 、y 3 、…を求めると、目標位置プロファイル2が まる。
(サーボ位置プロファイル)
 サーボプレスの特性値、d 1 =300[mm]、d 2 =1100[mm]と、ステップ1で求めたストローク量y 数3の式(3.2)に代入して、ストロークyに対応 するサーボプレスの補正クランク角度目標値 θを求める。
 ストローク量y 1 、y 2 、y 3 、…と変化させて、対応するサーボ軸角度目 標値θ 1 、θ 2 、θ 3 、…を求めると、サーボ位置プロファイル6 求まる。

 なお、クランク機構では、式(3.1)から式(3.2) の逆関数が容易に導出できるが、4節リンク 構や6節リンク機構ではクランク角度とスト ーク量の関係式が複雑になり、逆関数を導 することが容易ではない。
 その場合、ステップ2では、ニュートン法な どの数値演算により、ストロークyに対応す 補正クランク角度目標値を求めるように変 する。
 更に、「角度モーション」を求める場合は 上記クランク角度目標値を0°~360°まで、角 刻みで変化させ、対応する補正クランク角 目標値を求めてやればよい。

 上述したように、本発明の方法によれば 演算ステップS2において機械プレスの目標 ライドモーション1からサーボプレス10のサ ボスライドモーション5を演算し、得られた ーボスライドモーション5に基づきサーボプ レス10を運転制御するので、目標機械プレス スライドモーション1をサーボプレス10で模 して運転し、実際にプレス加工をすること できる。

 また、本発明によれば、目標機械プレス 主駆動軸の軸角度αとスライド位置yとの関 を示す目標位置プロファイル2と、その主駆 動軸の軸角度αと1分当りのストローク数(SPM) の関係を示す目標速度プロファイル3とを目 標スライドモーション1とする。これにより 従来の機械プレスと同様にストローク数(SPM) を調整することができる。また、「主駆動軸 の軸角度-スライド位置」の関係を基に、従 の機械プレスになれた操作員であっても目 スライドモーションを容易に設定すること できる。

 特に、目標機械プレスが特殊な機構を有 (例えば、加工性に優れたリンクプレスであ る場合)、サーボプレスが通常のクランクプ スである場合でも、目標機械プレスの主駆 軸の目標軸角度αをサーボプレスのサーボ軸 角度θに変換することで、機構はクランクプ スのままで、加工性に優れたリンクプレス 目標スライドモーション1を実現することが できる。

 同様に、目標機械プレスの主駆動軸の目 軸角度αをサーボプレスのサーボ軸角度θに 変換することにより、1台のサーボプレスで 数のスライドモーションを実現でき、複数 機械プレスを模擬したダイトライを単一の ーボプレスで行うことができる。

 また、目標速度プロファイル3の設定変更 により、成形性(しわや割れの発生の有無)に 接関係する主駆動軸の角度範囲(すなわちス ライドの下死点前)では機械プレスと同じ速 に減速し、その他の範囲で増速するなど、 型の成形性を維持したまま生産速度を向上 せることが可能となる。

 なお、本発明が対象とするプレス機構とし は、クランクプレス、クランクレスプレス リンクプレス、ナックルプレスなどがあげ れる。
また、1点加圧のプレス機械だけでなく、2点 4点等複数点で加圧するクランクプレス、ク ランクレスプレス、リンクプレスにも適用可 能である。

 図8A~Cは、目標速度プロファイル3と目標位 プロファイル2の変更方法の模式図である。
 図8Aに示した方法では、プレス制御装置側 目標位置プロファイル2と目標速度プロファ ル3を何種類か保存しておき、モーションを 変更するたびに制御用ネットワーク経由で、 必要な目標位置プロファイル2と目標速度プ ファイル3をサーボ制御装置24がダウンロー する。

 図8Bに示した方法では、目標速度プロフ イル3のみをプレス制御装置26に保存してお 、目標位置プロファイル2はメモリーカード どの交換可能な記憶媒体に記録しておき、 レスのスライドモーションを変更したいと だけ変更する。この方式は、トライアウト レスなど、機械プレスを模擬してサーボプ スを動作させたい場合などに適している。

 図8Cに示した方法では、サーボ制御装置24 に不揮発性記憶領域を設け、何種類もの目標 位置プロファイル2と目標速度プロファイル3 保存しておく。この場合、設定用のハンデ ターミナルなどから目標位置プロファイル2 と目標速度プロファイル3の組み合わせパタ ンを入力すればよい。

 図8A~Cに示すように、目標位置プロファイ ル2と目標速度プロファイル3は、プレス制御 置(プレスPLC)26に記憶させても、サーボ制御 装置24に記憶させても、その両方に記憶させ もよい。

 なお、本発明は上述した実施形態に限定 れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種 変更できることは勿論である。