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Title:
STRIP-LINE FILTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/090814
Kind Code:
A1
Abstract:
A strip-line filter provided with wideband filter characteristics having an attenuation pole on the high band-side of frequency characteristics. The strip-line filter (1) has at least resonance lines (8A-8C), and the resonance lines (8A, 8B) have parallel line portions (11A, 11B) and bends (12A, 12B). The resonance line (8C) has a U-shaped form having the open opposite ends and is connected inter-digitally with resonance lines (8A, 8B) arranged on the opposite sides of the resonance line (8C). The parallel line portions (11A, 11B) extend in parallel with the line portions (13D, 13F) of the resonance line (8C) from the proximal end which is connected with a ground electrode through side surface lines (4A, 4C). The bends (12A, 12B) extend from the distal ends of the parallel line portions (11A, 11B) while bending, and face each other while being spaced apart from each other.

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Inventors:
MORI HIROTSUGU (JP)
HIROSHIMA MOTOHARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072745
Publication Date:
July 23, 2009
Filing Date:
December 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
MORI HIROTSUGU (JP)
HIROSHIMA MOTOHARU (JP)
International Classes:
H01P1/203
Foreign References:
JP2000252705A2000-09-14
JPH11205005A1999-07-30
JP2002076703A2002-03-15
JP2002335111A2002-11-22
Attorney, Agent or Firm:
KOMORI, Hisao (Noninbashi Chuo-k, Osaka-shi Osaka 11, JP)
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Claims:
 平板状の誘電体基板の下面に設けた接地電極と、前記誘電体基板の上面に設けた複数の共振線路と、前記誘電体基板の側面に設けられて少なくとも前記接地電極に接続される側面線路と、前記接地電極と各共振線路とが構成する共振器のいずれかに結合する入出力電極と、を備えるストリップラインフィルタであって、
 両端が開放されたU字型形状であり、両脇に配置された第2および第3の共振線路とインターディジタル結合する第1の共振線路を備え、
 前記第2および第3の共振線路は、前記側面線路に接続される基端から、前記第1の共振線路に対して平行に延設された平行線路部と、前記平行線路部の先端から屈曲して延設された屈曲部と、を備え、
 前記第2の共振線路の屈曲部と、前記第3の共振線路の屈曲部とを、間隔を隔てて対向させた、ストリップラインフィルタ。
 前記屈曲部は、前記平行線路部よりも線路幅が狭い請求項1に記載のストリップラインフィルタ。
 少なくとも一つの側面線路は、前記複数の共振線路から分離され、各側面における電極形状が、対向する側面における電極形状と合同である、請求項1または2に記載のストリップラインフィルタ。
 前記複数の共振線路から分離された側面線路に接続して、前記誘電体基板の上面に配置され、前記複数の共振線路から分離された電極を備える請求項3に記載のストリップラインフィルタ。
 前記第2の共振線路の屈曲部との間に容量を生じ、且つ、前記第3の共振線路の屈曲部との間に容量を生じる容量付加電極を備える請求項1~4のいずれかに記載のストリップラインフィルタ。
 前記誘電体基板の上面の電極は感光性電極であり、前記誘電体基板の下面および側面の電極は非感光性電極である請求項1~5のいずれかに記載のストリップラインフィルタ。
Description:
ストリップラインフィルタ

 この発明は、誘電体基板にストリップラ ンを設けたストリップラインフィルタに関 る。

 高周波数帯で広帯域を利用する通信シス ムに適したフィルタ特性のストリップライ フィルタが考案されている。(特許文献1参 。)。

 図1に従来のストリップラインフィルタの構 成を示す。ストリップラインフィルタ101は、 3つの共振器を利用したフィルタである。3つ 共振器それぞれは誘電体基板の同一主面に けられた線路102,103A,103Bにより構成されてい る。線路102はU字型に湾曲した形状であり、 の両端が開放されている。線路103A,103Bは一 が接地電極105に接続されたI字型形状であり 先端が開放されている。これらの共振器間 インターディジタル結合していて、線路103A ,103Bには、入出力伝送線路104A,104Bがそれぞれ 続されている。この構成では、共振器間を ンターディジタル結合させることにより強 結合させて、フィルタ特性の広帯域化を実 している。

特開2001-358501号公報

 UWB(Ultra Wide Band)通信などの発展により、 ストリップラインフィルタのさらなる広帯域 化が望まれている。しかし、従来のストリッ プラインフィルタでは素子サイズの制約など により、ストリップラインの線路長や共振器 間の結合度に限界があり、広帯域化にも限界 があった。

 また、広帯域な周波数特性を実現しなが 、減衰極などを任意に設定することが困難 あった。特に、帯域の高域側に減衰極を設 、且つ、その極周波数を精緻に設定するこ が困難であった。

 そこでこの発明の目的は、周波数特性の 域側に減衰極を有する広帯域なフィルタ特 のストリップラインフィルタを提供するこ にある。

 この発明のストリップラインフィルタは 接地電極と複数の共振線路と側面線路と入 力電極とを備えている。そして、第1の共振 線路と第2の共振線路と第3の共振線路とを備 、第2および第3の共振線路は平行線路部と 曲部とを備えている。

 ここで、第1の共振線路は、両端が開放さ れたU字型形状であり両脇に配置された第2お び第3の共振線路とインターディジタル結合 する。第2および第3の共振線路の平行線路部 、側面線路を介して接地電極に接続される 端から、第1の共振線路に対して平行に延設 されている。第2および第3の共振線路の屈曲 は、平行線路部の先端から屈曲して延設さ 、且つ、間隔を隔てて互いに対向している

 この構成では、第2および第3の共振線路が1/ 4波長共振器を構成する。これらの共振線路 、先端を屈曲させるので基板面積を低減で る。平行線路部の線路長や線路幅と、屈曲 の線路長や線路幅の調整により、1/4波長共 器の共振器長を極めて広範囲に設定でき、 2の共振線路との結合度の設定の自由度が高 る。
 さらには、第2の共振線路と第3の共振線路 の屈曲部同士を対向させることで、これら 電極の先端間で飛び結合が生じる。この先 での飛び結合により、第2の共振線路と第3の 共振線路とは容量性の結合をするので、周波 数特性の高域側に減衰極を生じさせられる。 この飛び結合の結合量は、屈曲部の電極間隔 寸法や対向長さの調整によって広範囲に調整 することが可能になる。

 屈曲部は、平行線路部よりも線路幅が狭 てもよい。屈曲部の線路幅が平行線路部よ も狭いと、その共振線路の線路長は略、平 線路部の線路長で定まることになる。その め、共振線路の線路長とは略独立に飛び結 量を設定できるようになる。

 少なくとも一つの側面線路は複数の共振 路から分離され、各側面における電極形状 、対向する側面における電極形状と合同で ると好適である。側面電極の形成時に、基 の方向を制御する必要が無くなり、簡易な 程でストリップラインフィルタを構成でき ためである。

 複数の共振線路から分離された側面線路 接続して、前記誘電体基板の上面に配置さ 、前記複数の共振線路から分離された電極 備えてもよい。製造工程にて誘電体基板の ット時に位置誤差があっても、この電極と 振線路との間隔が安定するので、周波数特 を安定させることができる。

 第2の共振線路の屈曲部との間に容量を生 じ、且つ、第3の共振線路の屈曲部との間に 量を生じる容量付加電極を備えてもよい。 れにより、飛び結合量を強めることができ 。

 誘電体基板の上面の電極は感光性電極で り、誘電体基板の下面および側面の電極は 感光性電極であってもよい。これにより、 ィルタ特性に大きな影響を及ぼす共振線路 どを高精度に形成しながら、接地電極や側 線路などの形成のための工程コストを抑制 きる。

 この発明によれば、1/4波長共振器の開放 に屈曲部を設けて、屈曲部同士を対向させ 飛び結合を生じさせるので、1/4波長共振器 線路長や共振器間の結合度を稼ぎながら、 波数特性の高域側に減衰極を生じさせるこ ができる。

従来のストリップラインフィルタの構 例を説明する図である。 実施形態に係るストリップラインフィ タの上面側の斜視図である。 同ストリップラインフィルタの下面側 斜視図である。 同ストリップラインフィルタの誘電体 板の上面側の斜視図である。 同ストリップラインフィルタのフィル 特性の例を説明する図である。 同ストリップラインフィルタの製造工 を説明する図である。 ストリップラインフィルタの他の構成 を説明する図である。 同ストリップラインフィルタのフィル 特性の例を説明する図である。 ストリップラインフィルタの他の構成 を説明する図である。 同ストリップラインフィルタのフィル タ特性の例を説明する図である。 他の実施形態に係るストリップライン フィルタの斜視図である。

符号の説明

1,21,41,51…ストリップラインフィルタ
2…ガラス層
3…誘電体基板
4A~4F…側面線路
5A,5B…側面引出電極
6A,6B…入出力電極
7…接地電極
8C…1/2波長共振線路
8A,8B…1/4波長共振線路
9A…ダミー電極先端部
10A,10B…上面引出電極
11A,11B…平行線路部
12A,12B…屈曲部
13A~13I…線路部
21…ストリップラインフィルタ
22A,22B…屈曲部
41…ストリップラインフィルタ
42A,42B…屈曲部

 以下、本発明の実施形態に係るストリッ ラインフィルタの構成例を説明する。

 ここで示すストリップラインフィルタは 域通過型のフィルタである。ここで示すフ ルタは、3GHz以上の高周波帯に対応するUWB通 信に利用される。

 図2は、ストリップラインフィルタの上面 側の斜視図である。

 ストリップラインフィルタ1は、誘電体基 板3とガラス層2とを備える。基板3は酸化チタ ン等からなる比誘電率が約111の小型直方体状 のセラミック焼結基板である。基板3の組成 よび寸法は周波数特性などを考慮して適宜 定している。ガラス層2は、厚み約15μmの透 性ガラスと遮光性ガラスとを積層した層で り、ストリップラインフィルタ1の機械的保 、耐環境性向上などを目的として誘電体基 3の上面に積層している。なお、ガラス層2 、必ずしも設けなくてもよい。

 ストリップラインフィルタ1の、図中に示 す側面には側面線路4A~4Cと側面引出電極5Aと 設けている。また、側面線路4A~4Cを設けた側 面に対向する側面には、図示していない側面 線路4D~4Fを側面線路4A~4Cと合同に設けている 側面引出電極5Aを設けた側面に対向する側面 には、図示していない側面引出電極5Bを側面 出電極5Aと合同に設けている。

 図3は、ストリップラインフィルタの下面 側の斜視図である。この図中に示す側面には 側面線路4D~4Fと側面引出電極5Aとを設けてい 。

 誘電体基板3の下面は、このストリップラ インフィルタ1の実装面であり、接地電極7と 出力電極6A,6Bとを備えている。入出力電極6A ,6Bは、このストリップラインフィルタ1を実 基板に実装する際に、高周波信号入出力端 に接続される。接地電極7は共振器のグラン 面であり、実装基板の接地電極に接続され 。

 接地電極7は誘電体基板3の下面の略全面 設けられていて、入出力電極6A,6Bは接地電極 7に設けられた電極非形成部に、入出力電極6A ,6Bから分離して設けられている。接地電極7 は、側面線路4A~4Fが接続されている。入出力 電極6Aには側面引出電極5Aが接続されている 入出力電極6Bには側面引出電極5Bが接続され いる。これらの電極は厚み約12μm以上の銀 極であり、基板3にスクリーンマスク、メタ マスク、または他の塗布手段を用いて非感 性の銀ペーストを塗布し、焼成してなる。

 図4は、ガラス層を除いた誘電体基板の上 面側の斜視図である。

 誘電体基板3の上面には、ダミー電極先端 部9A~9Dと上面引出電極10A,10Bと1/4波長共振線路 8A,8Bと1/2波長共振線路8Cとが設けられている 1/2波長共振線路8Cは、1/4波長共振線路8Aと1/4 長共振線路8Bとの間に配置されている。こ らの電極は厚み約5μm以上の銀電極であり、 板3に感光性銀ペーストを塗布し、フォトリ ソグラフィプロセスによりパターン形成し、 焼成してなる。これらの電極を感光性銀電極 とすることによって、電極の形状精度を高め て、UWB通信に利用可能なストリップラインフ ィルタとしている。

 1/4波長共振線路8Aは、平行線路部11Aと屈 部12Aとを備えている。1/4波長共振線路8Bは、 平行線路部11Bと屈曲部12Bとを備えている。平 行線路部11A,11Bは、それぞれ基端が側面線路4A ,4Cに接続されている。屈曲部12A,12Bは、平行 路部11A,11Bの先端から垂直に屈曲し、互いの 端が対向している。この1/4波長共振線路8A,8 Bはそれぞれ先端が開放されていて、1/4波長 振線路8A,8Bは第2および第3の共振線路に相当 る。ここでは、平行線路部11A,11Bの線路幅は 、必要とする周波数特性を実現するために調 整していて、屈曲部12A,12Bの線路幅より広く ている。そのため、1/4波長共振線路8A,8Bの構 成する共振器の共振器長は、主に平行線路部 11A,11Bの線路長と線路幅とで定まっている。

 1/2波長共振線路8Cは、線路部13A~13Iから構 されている。線路部13Eは、1/4波長共振線路8 A,8Bの屈曲部12A,12Bに対して平行に延設されて る。線路部13D,13Fは、それぞれ線路部13Eの両 端から、1/4波長共振線路8A,8Bの平行線路部11A, 11Bと平行に延設されている。線路部13C,13Gは 線路部13Eと逆側で、それぞれ線路部13D,13Fの 部から垂直に屈曲し、基板中央側に延設さ ている。線路部13B,13Hは、それぞれ線路部13C ,13Gの先端から垂直に屈曲し、基板中央側に 設されている。線路部13A,13Iは、それぞれ線 部13B,13Hの先端から垂直に屈曲し、基板外側 に延設され、それぞれの先端が開放されてい る。この1/2波長共振線路8Cは第1の共振線路に 相当する。ここでは、1/2波長共振線路8Cを複 回内側に折り返したU字型形状とすることで 、線路長を稼いでいる。

 上面引出電極10A,10Bは、それぞれ、側面引 出電極5A,5Bに接続されている。これにより、 1の共振線路8Aの構成する共振器と入出力電 6Aとがタップ結合し、第3の共振線路8Bの構 する共振器と入出力電極6Bとがタップ結合し 、強い外部結合を得ることができる。

 ダミー電極先端部9A~9Dは、それぞれ、側 線路4B,4D~4Fに接続されている。これらのダミ ー電極先端部9A~9Dおよび側面線路4B,4D~4Fの組 、それぞれダミー電極を構成する。これら ダミー電極は、ストリップラインフィルタ1 回路構成には不要であるが、ストリップラ ンフィルタ1の対向する側面での電極形状を 合同なものにするために設けている。これに より、側面への電極形成工程にて、誘電体基 板の向きを制御する必要がなくなり、容易に 側面へ電極形成できる。また、他の回路構成 のチップ素子を、同一の基板サイズと同一の 側面電極形状で構成する場合に、側面への電 極形成工程を共通化できる。

 なお、単に、側面の電極形状を合同にす だけならば、ダミー電極先端部9A~9Dは設け 必要がない。しかし、仮にストリップライ フィルタ1の製造時に誘電体基板3のカット位 置がずれれば、ダミー電極先端部9A~9Dを設け いない場合に共振線路8A~8Cとダミー電極と 間の間隔寸法が変化して電気特性が不安定 する。そこで、ダミー電極先端部9A~9Dを設け ることで、仮にストリップラインフィルタ1 製造時に誘電体基板3のカット位置がずれて 、間隔寸法の変化を抑止でき、電気特性を 定化させられる。

 また、ここでは、上面の電極と側面の電 との接続部では上面の電極をより幅広に構 している。これは、側面の電極形成時に位 ずれが起こっても、上面と側面とでの電極 続幅が変わらないようにするためである。 の構成により、電極接続幅が安定するので ストリップラインフィルタ1の電気特性をよ り安定化させられる。

 以上の構成により、ストリップラインフ ルタ1は、3段の共振器が結合した帯域通過 ィルタとなる。ここで、共振線路8A,8Bの開放 端と共振線路8Cの開放端とを逆側に向かせて これらの共振線路の構成する共振器を互い インターディジタル結合させている。その め、共振器間の結合が強くなり、ストリッ ラインフィルタ1の通過帯域を広帯域化でき る。

 なお、側面での電極厚みを上面での電極 みよりは厚いものにしているので、一般に 流集中が生じる接地端側の部位での電流を 散させ、導体ロスを低減させている。この 成によって、このストリップラインフィル 1は挿入損失が小さい素子になっている。

 さて、基板3の上面において、共振線路8A, 8Bは、それぞれの屈曲部12A,12Bが互いに対向す るので、屈曲部12A,12B間の間隔と対向長とに じた容量が屈曲部12A,12B間に生じることにな 。この容量は、第1の共振線路8Aと第3の共振 線路8Bとを飛び結合させる。屈曲部12A,12Bが、 共振線路8A,8Bの開放端に容量を付与するので 共振線路8A,8Bの構成する共振器間は容量性 合し、ストリップラインフィルタ1の通過帯 の高域側に減衰極が生じることになる。

 また、共振線路8A,8Bそれぞれの屈曲部12A,1 2Bは、共振線路8Cと間隔を隔てて対向する。 のため、屈曲部12A,12Bを設けない場合に比べ 、共振線路8Aおよび共振線路8C間の結合や、 共振線路8Bおよび共振線路8C間の結合は、そ ぞれ極めて強くなっている。したがって、 トリップラインフィルタ1の通過帯域はより 帯域化されたものになっている。

 図5は、ストリップラインフィルタ1のフ ルタ特性の例を説明する図である。図中の ラフの横軸は周波数を、縦軸は減衰量を示 ている。ここで示すフィルタ特性はシミュ ーションの結果である。ここではストリッ ラインフィルタ1の通過帯域が、約7.0GHzから 9.2GHzとなるようにしている。

 シミュレーションの結果、通過帯域の高 側には、周波数約11.7GHzに減衰極が生じた。 この通過帯域の高域側減衰極は、第1の共振 路8Aと第3の共振線路8Bとの間の飛び結合によ り生じたものである。この構成のフィルタで は、通過帯域の高域側で、周波数特性が急峻 に立ち下がるので、隣接する他の周波数帯域 の信号を通過させることなく、約7.0GHzから約 9.2GHzの通過帯域の信号のみを通過させること ができる。

 なお、飛び結合の強さは、屈曲部同士の 極間隔以外にも、それらの対向長さによっ も調整できる。同一の間隙寸法であっても 向長さを長くすることで、屈曲部間の容量 大きくすることができる。したがって、屈 部の先端部のみ線路幅を広げて屈曲部間の 量を稼ぐようにしても好適である。

 次に、ストリップラインフィルタ1の製造 工程を説明する。

 図6は、ストリップラインフィルタ1の製 工程を説明するフローである。

(S1)まず、いずれの面にも電極を形成して ない誘電体母基板を用意する。

(S2)次に、上記誘電体母基板に対して、下 に導電体ペーストをスクリーン印刷または タルマスク印刷し、焼成を経て接地電極7お び入出力電極6A,6Bを形成する。

(S3)次に、誘電体母基板に対して、上面に 光性導電体ペーストを印刷し、露光、現像 るフォトリソグラフィプロセスを経て、焼 により共振線路8A~8Cとダミー電極先端部9A~9D 上面引出電極10A,10Bとを形成する。フォトリ ソグラフィプロセスでは、電極を30μm程度ま 細線化でき、極めて高い位置精度で電極を 成できる。

(S4)次に、誘電体母基板の上面側にガラス ーストを印刷し、焼成を経て透明なガラス を形成する。この工程によりガラス層2が形 される。

(S5)次に、上記のようにして構成した誘電 母基板からダイシングなどにより多数の誘 体基板3を切り出す。

(S6)次に、誘電体基板3を配列して、所定パ ーンのメタルマスクまたはスクリーンマス により導電体ペーストを印刷する、あるい 他の塗布手段を用いて導電ペーストを塗布 るプロセスを経て、焼成により電極を形成 る。この電極形成プロセスを各側面に実施 ることで、側面引出電極5A,5Bと、側面線路4A ~4Fと、が形成される。この印刷プロセスでは 、電極は100μm程度までしか細線化できず、フ ォトリソグラフィプロセスに比べて低い位置 精度でしか電極を形成できないが、低コスト に電極を形成できる。

 以上の工程により、ストリップラインフ ルタ1は製造されている。

 なお、以上の工程の後に、例えば、切削 により屈曲部間の電極間隙寸法を調整する とで、飛び結合の結合量を調整することも 能である。このような調整を行うと、通過 域の高域側減衰極の極周波数を精緻に設定 ることができる。

 次に、上述のストリップラインフィルタ1 とは屈曲部の電極間隔が相違する構成でのフ ィルタ特性について説明する。

 図7は、ストリップラインフィルタの他の 構成を説明する斜視図である。なお、同図で は、上述のストリップラインフィルタ1と同 な構成には同じ符号を付している。ここで すストリップラインフィルタ21は、屈曲部22A ,22Bの線路長がストリップラインフィルタ1よ も短く、屈曲部22A,22B間の電極間隔が広い構 成となっている。

 この場合、屈曲部22A,22Bは、互いに大きな 間隔を隔てて対向するため、ストリップライ ンフィルタ1と比べて、屈曲部22A,22B間には小 な容量が生じることになる。この容量は、 1の共振線路8Aと第3の共振線路8Bとを飛び結 させるが、ストリップラインフィルタ21の 過帯域の高域側減衰極は、通過帯域から若 離れることになる。

 図8は、ストリップラインフィルタ21のフ ルタ特性の例を説明する図である。図中の ラフの横軸は周波数を、縦軸は減衰量を示 ている。ここで示すフィルタ特性はシミュ ーションの結果である。ここではストリッ ラインフィルタ1の通過帯域が、約7.0GHzから 約9.2GHzとなるようにしている。

 シミュレーションの結果、通過帯域の高 側には、周波数約14.0GHzに減衰極が生じた。 この構成では、通過帯域の高域側で、周波数 特性が緩やかに立ち下がるので、その減衰極 約14.0GHz周辺の周波数帯域の信号を通過させ ことなく、約7.0GHzから約9.2GHzの通過帯域の 号をおもに通過させることができる。

 図9は、ストリップラインフィルタの他の 構成を説明する斜視図である。同図では、上 述のストリップラインフィルタ1と同様な構 には同じ符号を付している。ここで示すス リップラインフィルタ41は、屈曲部42A,42Bの 路長がストリップラインフィルタ21よりも短 く、屈曲部42A,42B間の電極間隔がさらに広い 成となっている。

 この場合、屈曲部42A,42Bは、さらに大きな 間隔を隔てて対向するため、ストリップライ ンフィルタ1やストリップラインフィルタ21と 比べて、屈曲部42A,42B間にさらに小さな容量 生じることになる。この容量は、第1の共振 路8Aと第3の共振線路8Bとを飛び結合させる 、ストリップラインフィルタ41の通過帯域高 域側の減衰極は、通過帯域からさらに離れる ことになる。

 図10は、ストリップラインフィルタ41のフ ィルタ特性の例を説明する図である。図中の グラフの横軸は周波数を、縦軸は減衰量を示 している。ここで示すフィルタ特性はシミュ レーションの結果である。ここではストリッ プラインフィルタ1の通過帯域が、約7.0GHzか 約9.2GHzとなるようにしている。

 シミュレーションの結果、通過帯域の高 側には、周波数15.0GHzよりも高い周波数で減 衰極が生じた。この構成では、通過帯域の高 域側で、周波数特性が緩やかに立ち下がるの で、減衰極周辺の周波数帯域の信号を通過さ せることなく、約7.0GHzから約9.2GHzの通過帯域 の信号をおもに通過させることができる。

 次に、ストリップラインフィルタの他の 施形態を説明する。

 図11は、ストリップラインフィルタ51の斜 視図である。ここでは、上述のストリップラ インフィルタ1と同様な構成には同じ符号を している。ここで示すストリップラインフ ルタ51は、屈曲部22A,22B間の容量を増やすた に、屈曲部22A,22Bに対向するガラス層2の上面 に容量付加電極59を設けた構成である。この 成では、屈曲部12A,12B間の容量をさらに増や すことができる。したがって、この構成では 飛び結合を強めて、高域側減衰極を通過特性 にさらに近づけることができる。

 以上で示したように、屈曲部間の容量の 整によって高域側減衰極の周波数を任意に 定することができる。屈曲部間の容量の調 は、共振線路の線路長や共振器間の結合と 独立に行えるため、周波数特性の高域側に 衰極を有する広帯域なフィルタ特性を実現 ることが可能になる。

 なお、上記した実施形態での上面共振線 や引出電極の配置位置や形状は製品仕様に じたものであり、製品仕様に応じたどのよ な配置位置や形状であっても良い。例えば 複数の共振器をインターディジタル結合さ る構成のほか、コムライン結合させる構成 採用してもよい。本発明は上記構成以外で っても適用でき、多様なフィルタのパター 形状に採用できる。また、このフィルタに 他の構成(高周波回路)をさらに配しても良 。